JP2024098345A - シート供給装置及び記録装置 - Google Patents

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智洋 鈴木
Tomohiro Suzuki
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Abstract

【課題】ロールシートのシートの巻回方向によらずシートを供給できるシート供給装置を提供する。【解決手段】ロールシートを回転可能に支持する支持部と、支持部で支持されたロールシートからシート1が供給される第1供給路50aと、第1供給路から供給されたシート1を搬送する搬送路300aと、を備えるシート供給装置200であって、支持部で支持されたロールシートからシート1が供給される第2供給路60aを備え、搬送路300は、第2供給路60aから供給されたシート1を搬送することを特徴とするシート供給装置。【選択図】図2

Description

本発明は、シートが巻回されたロールシートからシートを引き出して供給するシート供給装置、及びシート供給装置を備える記録装置に関する。
記録材としてシートに画像等を記録する記録装置においては、ロールシートを回転可能に支持してシートを供給するシート供給装置が設けられる。シート供給装置によるシート供給に先立ち、作業者は、ロールシートをシート供給装置にセットする。
特許文献1には、ロールシートに鉛直方向下方から接触した接触体によってシートをロールシートから引き出して、ガイド部に沿ってシートを搬送する構成が開示されている。ガイド部が接触体からシート搬送方向の下流側に延在するように、且つロールシートの下方に設けられることで、ロールシートから分離したシートの先端がガイド部に沿ってシート供給部にシートが供給される。
特開2016-104665号公報
一方で、上述の構成においては、画像が記録される記録面(プリント面)が外側を向くように巻かれているロールシート(以下、外巻きロールシート)からシートを供給することを前提としている。したがって、記録面が内側に巻かれているロールシート(以下、内巻きロールシート)からシートを供給する場合、シートの先端を供給路に導くことが困難で操作性や搬送性が悪い。
そこで、本発明の目的は、ロールシートのシートの巻回方向によらずシートを供給できるシート供給装置を提供することである。
上述の目的を達成するため、本発明のシート供給装置は、
ロールシートを回転可能に支持する支持部と、
前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第1供給路と、
前記第1供給路から供給されたシートを搬送する搬送路と、を備えるシート供給装置であって、
前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第2供給路を備え、
前記搬送路は、前記第2供給路から供給されたシートを搬送することを特徴とする。
本発明によれば、ロールシートのシートの巻回方向によらずシートを供給できるシート供給装置を提供できる。
第1実施形態に係るプリント装置の斜視図である。 第1実施形態に係るシートの搬送路の説明図である。 第1実施形態に係るスプール部材の説明図である。 第1実施形態に係る外巻用のシート供給部の説明図である。 第1実施形態に係るシート供給部のイコライズ機構の説明図である。 第1実施形態に係る小径ロールがセットされた供給装置の説明図である。 第1実施形態に係る内巻用のシート供給部の説明図である。 第1実施形態に係る供給装置の説明図である。 第1実施形態に係るプリント装置の制御構成のブロック図である。 第1実施形態に係るシート供給方法のフローチャートである。 第2実施形態に係るシート供給の様子を示す説明図である。 第4実施形態に係る供給装置の説明図である。 第4実施形態に係る分離フラッパーの斜視図である。 第5実施形態に係るシートの搬送路の説明図である。 第5実施形態に係るシート供給部の説明図である。 第5実施形態に係る内巻用のシート供給部の説明図である。 第5実施形態に係る小径ロールがセットされた供給装置の説明図である。 第5実施形態に係るプリント装置の制御構成のブロック図である。 第5実施形態に係るシート供給方法のフローチャートである。 第6実施形態に係るシート供給部の説明図である。 第6実施形態に係るシート供給方法のフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る記録装置について説明する。記録装置としては、プリント媒体としてのシートを供給するためのシート供給装置と、そのシートに画像をプリントするプリント部(記録部)と、を備えたインクジェット記録装置を適用例にして説明する。また、本明細書において「インク」とは、記録液などの液体の総称として用いる。
(プリント装置100)
まずは、第1実施形態に係る記録装置であるプリント装置100の構成について説明する。図1(a)、(b)は、シート1がロール状に巻回されたロールシートRをセットすることが可能なプリント装置100の斜視図である。プリント装置100は、ロールシートRがセットされてシート1を供給する供給装置200と、プリント装置100の正面側で開閉可能に構成される排紙ガイド部500と、画像がプリントされたシート1を巻き取る巻取り装置600と、を備える。
図1(a)は排紙ガイド部500が閉じており、プリント動作(記録動作)を実行可能な状態のプリント装置100の斜視図である。図1(b)は、排紙ガイド部500が開かれ、供給装置200に対して、プリント装置100の正面からユーザがアクセスしてロールシートRをセット可能な状態のプリント装置100の斜視図である。なお、各図面には、プリント装置100の幅.方向(左右方向)がX軸方向、プリント装置100の前後方
向がY軸方向、重力方向がZ軸方向として適宜示されている。本実施形態においては、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向はそれぞれ互いに直交する。また、ロールシートRは、ロールシートRの幅方向(軸方向)がプリント装置100の幅方向(X軸方向)と平行となるようにプリント装置100に支持される。
図1(b)に示されるように、供給装置200と巻取り装置600は、いずれもプリント装置100の正面側に設けられている。また、供給装置200は、巻取り装置600の上方に位置する。プリント装置100においては、正面側に設けられる供給装置200に支持されるロールシートRから引き出されるシート1が後方のプリント部400(図2(a)等参照)に向けて供給される。そして、プリント部400で画像がプリントされたシート1は、排紙ガイド部500を経て、プリント装置100の正面側に設けられる巻取り装置600で巻き取られる。
プリント装置100においては、供給装置200にセットされたロールシートRから選択的に引き出されたシート1に画像がプリントされる。ユーザは、プリント装置100の正面側に設けられた操作パネル28に備わる各種のスイッチなどを用いて、シート1のサイズ指定、オンライン/オフラインの切り換えなど、プリント装置100に対する各種コマンドなどを入力できる。
第1実施形態の供給装置200は、外巻きロールシートR1と、内巻きロールシートR2の両方をセット可能な支持部を備える。供給装置200は、支持部で支持された外巻きロールシートR1、または内巻きロールシートR2からシート1を引き出して供給可能なシート供給装置である。外巻きロールシートR1は、ロールの半径方向において、外側にプリント面Pが位置するように巻かれたロールシートRである。内巻きロールシートR2は、ロールの半径方向において、中心側(内側)にプリント面Pが位置するように巻かれたロールシートRである。
図2(a)、(b)は、プリント装置100の要部の概略断面図であり、シート1の搬送路を示す。図2(a)は、外巻きロールシートR1から引き出されたシート1が供給されて搬送される様子を示す。また、図2(b)は内巻きロールシートR2から引き出されたシート1が供給されて搬送される様子を示す。プリント装置100は、供給装置200から供給されるシート1を搬送する搬送部300(搬送機構)と、搬送部300から搬送されたシート1に画像をプリントするプリント部400と、を更に備える。供給装置200及び巻取り装置600は、搬送部300やプリント部400に対して、鉛直方向下方に位置する。供給装置200から供給されるシート1は、搬送部300、プリント部400、排紙ガイド部500を介して、巻取り装置600で巻き取られる。なお、第1実施形態においては、供給装置200と搬送部300を区別して説明しているが、搬送部300はシート供給装置である供給装置200の搬送機構とみなすこともできる。
供給装置200には、外巻きロールシートR1からシート1を引き出して供給するための第1シート供給部50と、内巻きロールシートR2からシート1を引き出して供給するための第2シート供給部60とが配備されている。外巻き用の第1シート供給部50は、供給装置200にセットされたロールシートRの回転中心に対して鉛直方向下方に位置し、外巻きロールシートR1からシート1を引き出して搬送部300へと供給する。このとき、シート1は、搬送ガイド12によりガイドされて、搬送部300によりプリント部400に搬送される。内巻き用の第2シート供給部60は、供給装置200にセットされたロールシートRの回転中心に対して鉛直方向上方に位置し、内巻きロールシートR2からシート1を引き出して搬送部300へと供給する。このとき、シート1は、搬送ガイド61によりガイドされて、搬送部300によりプリント部400に搬送される。
ロールシートRの中空穴部には軸形状のスプール部材2が挿入されて取り付けられ、ロールシートRはスプール部材2を介して供給装置200に支持される。スプール部材2は、ロールシートRの軸方向の両端部から突出するようにロールシートRに取り付けられる。スプール部材2は、供給装置200にセットされると、ロール駆動モータ等の駆動源と駆動連結されて、正転及び逆転駆動される。そして、ロールシートRの中心部を保持した
スプール部材2はロールシートRと一体的に正転及び逆転可能に供給装置200に支持される。図2(a)には、ロールシートRが回転する第1方向として矢印C1方向と、第2方向として矢印C2方向が示されている。
外巻用の第1シート供給部50は、駆動部3と、回動軸5を中心に回動するアーム部材(ガイド部材)4と、揺動部材7と、従動回転体(接触体)8、9と、回動軸11を中心に回動する分離フラッパー10と、第1シート検知センサ6と、を備える。また、内巻用の第2シート供給部60は、シート1を下方からガイドする供給ガイド69と、シート搬送方向において供給ガイド69の下流側に位置し、シート1の両面をガイドする搬送ガイド61と、第2シート検知センサ67と、を備える。第1シート供給部50と第2シート供給部60の詳細構成については、後述する。
搬送部300は、搬送ガイド12と、搬送ローラ14と、ニップローラ15と、第3シート検知センサ16と、を備える。搬送ガイド12は、供給装置200の支持部(ロールセット部)に支持されるロールシートRから引き出されるシート1の両面をガイドしつつ、シート1をプリント部400へ導く。搬送ローラ14は、ローラ駆動モータ35(図9参照)によって矢印D1、D2方向(図2(a)参照)に正転及び逆転される。ニップローラ15は、搬送ローラ14の回転に応じて従動回転可能であり、不図示のニップローラ離間モータによって、搬送ローラ14に対して接離可能、且つニップ力の調整が可能である。搬送ローラ14は、第3シート検知センサ16がシート1の先端を検知したときに回転される。搬送ローラ14によるシート1の搬送速度は、ロールシートRの回転によるシート1の引き出し速度よりも高く設定されている。すなわち、シート1は、バックテンションが与えられて、搬送方向に張った状態のまま搬送される。この結果、シート1の弛みを防止し、シート1の折り目の発生及び搬送誤差の発生を抑制することができる。
プリント部400は、プリントヘッド18と、プラテン17と、吸引ファン19と、カッタ20と、を備える。プラテン17は、吸引ファン19により発生させた負圧によって、プラテン17に設けられた吸引穴を通してシート1の裏面(プリント面Pと反対側の面)を吸着する。これにより、プラテン17上に沿うようにシート1の位置が規制されて、プリントヘッド18によってシート1に高精度に画像がプリントされる。カッタ20は、シート1の搬送方向において、プリントヘッド18の下流側に位置し、画像がプリントされたシート1を切断可能に構成される。
排紙ガイド部500は、排紙ガイド91と、回動軸92と、を備える。排紙ガイド91は、プリント部400から引き出されるシート1の裏面(プリント面Pと反対側の面)をガイドしつつ、シート1を巻取り装置600へ導くガイド部材である。プリント部400から引き出されたシート1は、排紙ガイド91によって、プリント装置100の外側を通って巻取り装置600に巻き取られる。排紙ガイド91は、回動軸92を中心に回動可能に構成されている。このような構成により、ロールシートRを供給装置200に着脱する際には、排紙ガイド91を回動させて上方に退避させることで、排紙ガイド部500と干渉することなくロールシートRを着脱できる。
(スプール部材2)
次に、ロールシートRが供給装置200にセットされる際に、ロールシートRに取り付けられるスプール部材2について説明する。図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)は、スプール部材2の説明図である。
図3(a)は、ロールシートRとスプール部材2の分解図である。図3(b)は、スプール部材2がロールシートRに対して取付けられる様子を示す図である。スプール部材2は、スプール軸21、摩擦部材22、基準フランジ23、非基準フランジ24、及びスプ
ールギア25を含む。スプール軸21の軸方向の一端部に基準フランジ23が設けられ、一端部と反対側の他端部にスプール軸21を回転させるためのスプールギア25が設けられている。基準フランジ23が設けられるスプール部材2の軸方向の基準側は、供給装置200に対してロールシートR及びスプール部材2の軸方向の位置決めの基準となる側です。
基準フランジ23と非基準フランジ24には、ロールシートRの内周面に当接する摩擦部材22が設けられている。また、非基準フランジ24は、摩擦部材22と一体的にスプール軸21に対して着脱可能に構成されている。スプール部材2がロールシートRに取り付けられると、スプール部材2の軸方向において、摩擦部材22は基準フランジ23と非基準フランジ24との間に位置し、スプールギア25は非基準フランジ24に対して非基準側の端部に位置する。
基準フランジ23と非基準フランジ24の外径は、ロールシートRの外径より大きく形成されている。基準フランジ23にロールシートRの一端が当接し、非基準フランジ24にロールシートRの他端が当接した状態で、スプール部材2がロールシートRに取り付けられる。
スプール部材2のロールシートRへの取付けにおいては、スプール軸21にはめ込まれる非基準フランジ24が取り外された状態で、スプール軸21がロールシートRの中空穴部に差し込まれる。スプール軸21の外径はロールシートRの中空穴部の内径よりも小さく、スプール軸21とロールシートRの間に隙間が形成されるため、ユーザは軽微な力でスプール軸21をロールシートRに差し込むことができる。
スプール軸21がロールシートRに差し込まれて、ロールシートRの一端が基準フランジ23に当接した状態においては、基準フランジ23より軸方向の内側に位置する摩擦部材22はロールシートRの中空穴部内にはめ込まれる。そして、摩擦部材22がロールシートRの内周面に当接して、基準フランジ23はロールシートRに固定される。その後、スプール軸21に非基準フランジ24を通して、ロールシートRの他端を非基準フランジ24に当接させると、非基準フランジ24より軸方向の内側に位置する摩擦部材22がロールシートRの中空穴部内にはめ込まれる。そして、非基準フランジ24がロールシートRに固定されて、図3(b)に示されるように、スプール部材2はロールシートRに取り付けられる。
上述の通り、供給装置200には外巻きロールシートR1と内巻きロールシートR2の両方をセット可能であり、いずれのロールシートRもスプール部材2を介して供給装置200に取り付けられる。図3(c)は、供給装置200にセットされた外巻きロールシートR1からシート1が引き出される様子を示す斜視図である。図3(d)は、供給装置200にセットされた内巻きロールシートR2からシート1が引き出される様子を示す斜視図である。図3(e)は、供給装置200にセットされた外巻きロールシートR1からシート1が引き出される様子を示す断面図である。図3(f)は、供給装置200にセットされた内巻きロールシートR2からシート1が引き出される様子を示す断面図である。
外巻きロールシートR1においては、プリント面Pが外側を向くようにシート1が巻回されている。そして、外巻きロールシートR1が供給装置200にセットされると、シート1は、外巻きロールシートR1の回転中心に対して鉛直方向下方から引き出されて搬送部300に供給される。内巻きロールシートR2においては、プリント面Pが内側を向くようにシート1が巻回されている。そして、外巻きロールシートR1が供給装置200にセットされると、シート1は、外巻きロールシートR1の回転中心に対して鉛直方向下方から引き出されて搬送部300に供給される。すなわち、いずれのロールシートRがセッ
トされた場合にも、プリント面Pが鉛直方向下方を向くように、シート1はロールシートRから引き出されて供給される。
供給装置200は、駆動ギア30と、スプールホルダ31と、ロールセンサ32と、を備える。図3(g)は、スプール部材2の端部が供給装置200の支持部のスプールホルダ31にはめ込まれる様子を示す図である。スプールホルダ31は、スプール軸21の軸方向の両端部のそれぞれに対応する位置に設けられている。スプールホルダ31の内面はU字状に形成されており、その開口部側からスプール軸21の端部をはめ込むことができる。スプール部材2がスプールホルダ31にはめ込まれた状態において、スプールギア25は、供給装置200に設けられた駆動ギア30を介して、駆動源であるロール駆動モータ33に接続される。ロール駆動モータ33によって、スプール部材2と共にロールシートRが回転駆動されることにより、シート1の供給動作が可能となる。ロールセンサ32は、支持部におけるロールシートRの有無を検知する。
次に、セットされたロールシートRからシート1を供給するシート供給装置である供給装置200の詳細構成について説明する。上述の通り、供給装置200は、外巻きロールシートR1からシート1を供給するための第1供給部である第1シート供給部50と、内巻きロールシートR2からシート1を供給するための第2供給部である第2シート供給部60と、を有する。第1シート供給部50はシート1が供給される第1供給路50aを有し、第2シート供給部60はシート1が供給される第2供給路60aを有する。第1供給路50aと第2供給路60aはいずれも搬送部300の搬送路300aに接続され、シート1は第1供給路50aまたは第2供給路60aに供給され、搬送路300aを通って、プリント部400に供給される。
(第1シート供給部50)
まずは、外巻きロールシートR1からシート1を引き出して供給するための第1シート供給部50について説明する。第1シート供給部50は、駆動部3と、供給装置200にセットされたロールシートRの回転軸方向に延びる回動軸5を中心に回動可能なアーム部材4と、を備える。更に、第1シート供給部50は、アーム部材4に揺動可能に支持される揺動部材7と、ロールシートRに当接可能に揺動部材7に支持される従動回転体8、9と、回動軸5と平行な方向に延びる回動軸11を中心に回動可能な分離フラッパー10と、を備える。図4(a)は、外巻き用の第1シート供給部50の説明図であり、図4(b)は、アーム部材4と揺動部材7との連結部の拡大図である。図4(a)に示されるロールシートRは、外巻きロールシートR1であり、その外径が比較的大きい状態にある。
[アーム部材4]
アーム部材4は、回動軸5を中心に矢印A1、A2方向に回動可能に構成され、駆動部3によって回動される。アーム部材4は、揺動部材7と係合する軸部4aと、ロールシートRから引き出されるシート1を下方からガイドするガイド部4bと、を有する。ガイド部4bはアーム部材4の上部に形成されており、アーム部材4は外巻きロールシートR1からのシート1供給時にガイド部材として機能する。
駆動部3は、回転カム3aと、回転カム3aを回転可能に支持する回転軸3bと、回転カム3aの回転に応じてアーム部材4を押圧するねじりコイルばね3cと、を有する。ねじりコイルばね3cは、アーム部材4と駆動部3の回転カム3aとの間に位置し、アーム部材4を下方から矢印A1方向に押圧する。
第1シート供給部50においては、カム駆動モータ34(図9参照)によって回転カム3aが回転されることにより、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を矢印A1方向に押圧する力が変化する。第1実施形態において、第1シート供給部50は、アーム部材4の
状態を変化させて、強ニップ状態、弱ニップ状態、ニップ解除状態(離間状態)の三段階に切替可能に構成されている。
強ニップ状態は、アーム部材4が駆動部3のねじりコイルばね3cに所定の「強ニップの押圧力」で押圧され、アーム部材4の先端に揺動部材7を介して取付けられた従動回転体8、9がロールシートRに圧接した状態である。このとき、回転カム3aの比較的大径の部分3a-1がねじりコイルばね3cと接し、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を押圧する押圧力は大きくなり、アーム部材4は「強ニップの押圧力」で押圧される。
弱ニップ状態は、アーム部材4が駆動部3のねじりコイルばね3cに所定の「弱ニップの押圧力」で押圧され、従動回転体8、9がロールシートRに圧接した状態である。このとき、回転カム3aの比較的小径の部分3a-2がねじりコイルばね3cと接したとき、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を押圧する押圧力は小さくなり、アーム部材4は「弱ニップの押圧力」で押圧される。
離間状態は、アーム部材4がねじりコイルばね3cにより押圧されず、従動回転体8、9がロールシートRから離間して、ロールシートRに対する押圧力が解除された状態である。このとき、回転カム3aの平面部分3a-3がねじりコイルばね3cと接し、アーム部材4は駆動部3により矢印A1方向に押圧されず、押圧力が解除された状態となる。
揺動部材7は、アーム部材4に取り付けられ、アーム部材4に対して揺動自在に構成されている。従動回転体8、9は、回転可能に揺動部材7に取り付けられており、従動回転体8は、従動回転体9に対して、ロールシートRの周方向においてずれて位置している。これらの従動回転体8、9は、アーム部材4が矢印A1方向に押圧されることによって、鉛直方向の下方からロールシートRの外周部に圧接する。したがって、駆動部3は、アーム部材4を押圧する押圧機構として機能する。また、駆動部3は、従動回転体8、9をロールシートRの外周部から接近または離間させるように、アーム部材4を移動させる移動機構としても機能する。
上述の通り、従動回転体8、9は、ロールシートRの回転中心よりも鉛直方向の下方から、ロールシートRの外周部に圧接する接触体である。従動回転体8、9がロールシートRを圧接する圧接力は、駆動部3がアーム部材4を押圧する押圧力に応じて変化する。アーム部材4が「強ニップの押圧力」で押圧されて第1シート供給部50が強ニップ状態にあるとき、従動回転体8、9は最も強くロールシートRに圧接する。アーム部材4が「弱ニップの押圧力」で押圧されて第1シート供給部50が弱ニップ状態にあるとき、強ニップ状態のときと比較して従動回転体8、9は弱くロールシートRに圧接する。そして、アーム部材4が押圧されず第1シート供給部50がニップ解除状態にあるとき、従動回転体8、9はロールシートRから離間する。
第1実施形態においては、複数の揺動部材7が、ロールシートRの幅方向(X軸方向)に並んで配設されている。図5(a)は複数の揺動部材7を示す正面図であり、図5(b)は複数の揺動部材7を示す上面図である。揺動部材7は、軸受部7aと、軸留め部7bと、を有し、アーム部材4に支持される。
図4(b)に示されるように、軸受部7aは軸部4aに鉛直方向の上方から接する。軸留め部7bは、軸部4aの軸方向から見たときに上方が開口しているU字状の形状に形成されており、内部に軸部4aが位置する。揺動部材7が安定して支持されている状態において、軸受部7aは、軸部4aの軸方向から見たときに、軸部4aに対して鉛直方向及び水平方向に所定の間隔を有するように設けられている。また、図5(a)に示されるように、揺動部材7には二つの軸留め部7bが設けられ、二つの軸留め部7bは軸部4aの軸
方向に互いに対向するように設けられ、軸部4aの軸方向の両端部に位置する。このような構成により、軸留め部7bは、軸部4aのガタ付きの範囲を規制し、かつ軸部4aを抜け止する。
軸受部7aと軸留め部7bとの間に軸部4aを受け入れるときには、軸部4aの軸方向の両端部に位置する二つの軸留め部7bの間の距離が広がるように、軸留め部7bが弾性変形させられる。そして、二つの軸留め部7bの間の距離が軸部4aの全長より長くなった状態で、軸部4aが軸受部7aと軸留め部7bとの間に受け入れられる。軸部4aが軸受部7aと軸留め部7bとの間に位置した状態で、軸留め部7bが弾性的に復元することで、軸部4aが揺動部材7から外れることが防止される。軸留め部7bは、例えば、弾性変形可能な樹脂材料によって形成可能である。
軸受部7aは、揺動部材7の重心位置に設けられており、揺動部材7がX軸、Y軸、Z軸のそれぞれの方向において安定した姿勢となるように軸部4aに支持される。つまり、図5(a)、(b)の左側に示される揺動部材7のように、揺動部材7はX軸、Y軸、Z軸のそれぞれの方向において安定した姿勢に支持される。また、軸部4aがガタ付きをもって受け入れられているため、揺動部材7は、図5(a)、(b)の右側に示される揺動部材7のように、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、ロールシートRの外周部に沿うようにイコライズされる。このような構成(イコライズ機構)により、ロールシートRの外周部に対する従動回転体8、9の圧接姿勢の変化が許容される。この結果、シート1と従動回転体8、9との接触領域が常に最大となるように保たれ、かつシート1に対する押圧力が均等化されて、シート1の搬送力のバラツキを抑えることができる。従動回転体8、9がロールシートRの外周部に圧接することにより、シート1の弛みの発生が抑制されて、その搬送力が増強される。従動回転体8は、主に、シート1の搬送力の増強に寄与し、従動回転体9は、主に、シート1の緩みの発生の抑制に寄与する。
軸部4aはX軸方向に延在する断面円形の軸であり、軸受部7aの下面には、X軸方向に延在して上方に凹んでいる断面U字状の溝が形成されている。軸部4aの上部と、軸受部7aの下部の溝とが安定的にはまり合うことによって、揺動部材7が安定した姿勢に戻るように力が作用する。
なお、第1シート供給部50に適用されるイコライズ機構は上述の構成に限定されず、ロールシートRの外周部に対する従動回転体8、9の圧接姿勢の変化を許容するために、その他の公知の機構が適用されても良い。また、第1実施形態においては、揺動部材7とアーム部材4との連結部にイコライズ機構が設けられていたが、アーム部材4と搬送ガイド12との連結部にイコライズ機構が設けられていてもよい。
また、第1実施形態においては、揺動部材7がロールシートRの幅方向に間隔をおいて複数配備されている。そして、ロールシートRの幅方向において、ロールシートRの幅に応じて、基準フランジ23の位置を基準として非基準フランジ24の位置は変化しうる。そこで、ロールシートRのセット時に、非基準フランジ24が揺動部材7に干渉する位置にある場合には、例えば、非基準フランジ24が互いに隣接する二つの揺動部材7の間に位置するように非基準フランジ24の位置を変化させる。これにより、揺動部材7と非基準フランジ24との干渉を避けることができる。
[分離フラッパー10]
分離フラッパー10は、従動コロ10aと、分離部10bと、ガイド面10cを有し、回動軸11を中心に矢印B1、B2方向に回動可能に構成されている。分離フラッパー10は、外巻きロールシートR1からシートの先端を分離させるために設けられ、プリント装置100の本体(プリンタ本体)に取り付けられている。回動軸11は分離フラッパー
10の上端部を支持し、分離フラッパー10は、アーム部材4の上方に位置し、その自重によってロールシートRを軽く押圧するよう構成されている。ロールシートRを更に強く押圧する必要がある場合には、付勢力を付与するばねなどの付勢部材などが設けられていてもよい。
従動コロ10aは、分離フラッパー10の先端部に回転自在に設けられ、ロールシートRに当接する。回転自在の従動コロ10aがロールシートRに当接するため、分離フラッパー10によるロールシートRの押圧力がシート1に及ぼす影響を抑えられる。また、分離部10bは、従動コロ10aの近傍であって、分離フラッパー10の先端に設けられる。従動コロ10aがロールシートRに当接しているとき、分離部10bはロールシートRの表面に極力近づくように形成されている。このような構成により、外巻きロールシートR1がセットされた際、外巻きロールシートR1からシート1の先端が分離しやすくなる。ガイド面10cは、分離フラッパー10の下方を向く面であり、供給されるシート1の上面をガイドする。すなわち、分離フラッパー10は、シート1供給時にシート1をガイドするガイド部材としても機能する。
[第1供給路50a]
第1実施形態において、第1シート供給部50の第1供給路50aは、アーム部材4や分離フラッパー10により構成される。外巻きロールシートR1から引き出されるシート1は、従動回転体8、9の上を通り、第1供給路50aに供給される。第1供給路50aは搬送部300の搬送ガイド12により形成される搬送路300aに接続されており、シート1は第1供給路50aと搬送路300aを通ってプリント部400に搬送される。
外巻きロールシートR1から引き出されるシート1は、その下面がアーム部材4のガイド部4bによってガイドされながら、分離フラッパー10とアーム部材4により形成される第1供給路50aを通じて供給される。第1供給路50aのシート供給口(入口)は、供給装置200に支持されるロールシートRの回転中心に対して下方に位置する。このように、第1シート供給部50においては、外巻きロールシートR1の外周部に対して下方から従動回転体8、9が圧接し、従動回転体8、9の上を通って引き出されるシート1の下面がガイド部4bにガイドされる。これにより、シート1の自重を利用して、シート1をスムーズに供給することができる。また、外巻きロールシートR1の外径に応じて、従動回転体8、9とガイド部4bが移動することにより、外巻きロールシートR1の外径によらず、外巻きロールシートR1からシート1を確実に引き出して搬送することができる。
外巻きロールシートR1から引き出されたシート1は、分離フラッパー10のガイド面10cの下方を通過してから、搬送部300の搬送ガイド12の下面12aの下方を通過する。回動軸11の軸方向から見たときに、分離フラッパー10のガイド面10cは、回動軸11を中心とする仮想円に沿うような湾曲形状となっている。また、下面12aは、回動軸11の軸方向から見たときに、回動軸11を中心とする仮想円に沿うような形状に形成されている。このような構成により、分離フラッパー10の矢印B1、B2方向の回動位置によらず、ガイド面10cと下面12aとの間に段差のない供給パスが形成され、供給パスにおけるシート1の先端の引っ掛かり発生が抑制される。
図6は、外径が比較的小さいロールシートRがセットされた供給装置200の外巻用の第1シート供給部50の説明図である。図6に示されるロールシートRは、外巻きロールシートR1であり、その外径は比較的小さく、図4(a)に示されるロールシートRの外径より小さい。
アーム部材4は、ねじりコイルばね3cによって常に矢印A1方向に押圧されているた
め、外巻きロールシートR1の外径の減少に応じて矢印A1方向に回動する。また、分離フラッパー10も自重により常に矢印B1方向に回動しようとするため、外巻きロールシートR1の外径の減少に応じて矢印B1方向に回動する。これにより、外巻きロールシートR1の外径が小さくなった場合にも、アーム部材4、分離フラッパー10及び搬送ガイド12によりシート1の供給パスが形成される。そして、アーム部材4のガイド部4bや分離フラッパー10のガイド面10cによって、シート1の上面及び下面はガイドされる。このように、ロールシートRの外径の変化に応じて、アーム部材4と分離フラッパー10が回動可能に構成されていることにより、ロールシートRの外径によらず、それらの間にほぼ一定の大きさの供給パスが形成される。これにより、低剛性のシート1を座屈させることなく確実に供給することができる。
更に、外巻きロールシートR1の外径の減少に応じてアーム部材4が矢印A1方向に回動することで、接触体である従動回転体8、9が常に外巻きロールシートR1に圧接する。これにより、ロールシートRの外径によらず、シート1の緩みの発生が抑制され、シート1の搬送力が増強される。
(第2シート供給部60)
次に、内巻きロールシートR2からシート1を引き出して供給するための第2シート供給部60について説明する。第2シート供給部60は、供給装置200にセットされたロールシートRの上方に位置する供給ガイド69と、シート1の供給方向において供給ガイド69の下流側に位置する搬送ガイド61と、第2シート検知センサ67と、を備える。図7は、内巻き用の第2シート供給部60の説明図である。図7に示されるロールシートRは、内巻きロールシートR2である。第1実施形態においては、内巻きロールシートR2からシート1を引き出す作業は手動により行われる。
供給ガイド69は、内巻きロールシートR2を手動で搬送ガイド61へと供給する際に、内巻きロールシートR2から引き出されたシート1を下方からガイドする下方ガイド部69bを有する。すなわち、ユーザは、内巻きロールシートR2からシート1を上方に引き出して、供給ガイド69上に供給する。一方、供給ガイド69の上方は開放されており、ユーザがシート1を手動で供給するための空間が形成されている。このような構成により、供給ガイド69は、手動でシート1を送り込む際にシート1を押さえ込みながら送り込む際の手の置き場となり、ユーザは容易にシートの送り込むことができる。すなわち、第2シート供給部60は、ユーザが手動でシート1を供給する際の操作性に優れる構成である。なお、供給ガイド69の表面の摺動性を向上して、ユーザがシート1を送り込む際の操作力を軽減するため、下方ガイド部69bには従動コロ部材が設けられていてもよい。
シート1の供給方向において、供給ガイド69の上流側の先端部には従動コロ69aが設けられている。従動コロ69aは、シート1の動きに合わせて従動回転可能に設けられており、ユーザがシート1を搬送ガイド61に送り込む際の操作力を軽減する。また、プリント装置100がプリント動作等にロールシートRを引っ張った際、供給ガイド69及び従動コロ69aに強くシート1が押し付けられるが、従動コロ69aが滑らかに回転することで、シート1の表面と供給ガイド69が強く摺擦することを防がれる。ひいては、従動コロ69aにより、印刷動作中等に発生しうるシート1へのダメージを抑制できる。更に、従動コロ69aは供給ガイド69に対して、シート1の供給方向の上流側(Y軸方向)に飛び出しており、ロールシートRの残量が減り、ロールシートRの外径が小さくなった場合でもシート1が供給ガイド69に強く摺擦することを防ぐ。これにより、ロールシートRの残量や外径の大きさによらず、シート1へのダメージを抑制することができ、シート1の搬送性を向上できる。
搬送ガイド61は、供給されるシート1に対して鉛直方向上方に位置する上方ガイド部61aと供給されるシート1に対して鉛直方向下方に位置する下方ガイド部61bとを含み、シート1の供給路を形成する。シート1を鉛直方向の両側からガイド可能な構成とすることで、シート1の剛性が弱い場合でもシート1が座屈することなく、より確実にプリント部400までシート1が導かれる。下方ガイド部61bは、供給ガイド69の下方ガイド部69bに対して滑らかに接続されており、シート1は供給ガイド69と搬送ガイド61との境目に引っ掛かることなく搬送される。
搬送ガイド61内には、内巻き用の第2シート検知センサ67が設けられており、搬送ガイド61内においてシート1の先端が通過したことを検知可能に第2シート供給部60は構成されている。第2シート検知センサ67は、反射式の光電センサを用いても良く、またはレバー部材を用いても良い。第2シート検知センサ67にレバー部材を用いる場合、搬送ガイド61内に設けられるレバー部材がシート1と接触したときに回転移動することをセンサで検知する構成とすることで、シート1の表面色に関わらず確実にシート1の有無を検出できる。内巻き用の第2シート検知センサ67と外巻き用の第1シート検知センサ6の検出結果によって、CPU201はプリント装置100にセットされているロールシートRが外巻きロールシートR1であるか内巻きロールシートR2であるか識別可能である。
[第2供給路60a]
供給装置200にセットされた内巻きロールシートR2から引き出されるシート1が供給される第2シート供給部60の第2供給路60aは、供給ガイド69や搬送ガイド61により構成される。具体的には、第2供給路60aは、供給ガイド69の下方ガイド部69bと、搬送ガイド61の下方ガイド部61bと、搬送ガイド61の上方ガイド部61aにより構成される。第2供給路60aは搬送路300aに接続されており、シート1は第2供給路60aと搬送路300aを通ってプリント部400に搬送される。また、第2供給路60aのシート供給口(入口)は、供給装置200に支持されるロールシートRの回転中心に対して上方に位置する。
図8は、供給装置200をY軸方向から見た正面図である。図8には、ロールシートRやスプール部材2がセットされていない状態の供給装置200が示されている。第1実施形態の供給装置200は、供給ガイド69及び搬送ガイド61を複数備える。アーム部材4や分離フラッパー10に対して上方に設けられた複数の供給ガイド69及び搬送ガイド61は、幅方向(X軸方向)に横並びになるように配置されている。供給ガイド69及び搬送ガイド61は、プリント装置100にセット可能なロールシートRの幅方向の長さ全体を覆うように配置されている。これによりロールシートRの幅方向の長さによらず、ロールシートRの幅方向の両端部付近を手で押さえながら、供給ガイド69に導くことができ、ユーザは作業性良くシート1の供給が可能である。
供給装置200の幅方向(X軸方向)において、第1シート検知センサ6や第2シート検知センサ67は搬送ガイド61の基準側の一端部に設けられている。第1シート検知センサ6や第2シート検知センサ67がロールシートRの幅方向の位置決めの基準となる基準側に設けられていることで、幅の小さいロールシートRがセットされた場合でも、確実にシート1の有無を検知できる。
供給ガイド69の鉛直方向下方には、複数の分離フラッパー10が設けられている。分離フラッパー10は、供給装置200の幅方向に複数配置されている。分離フラッパー10は、主要サイズのロールシートRの幅方向の端部に対応する位置に設けられている。これにより、様々なサイズのロールシートRに対応して、ロールシートRの端部カールをガイドしてシート1を搬送ガイド12に受け渡すことができる。また、アーム部材4もロー
ルシートRの幅方向に複数配置されている。アーム部材4は、主要サイズのロールシートRがセットされたときに、非基準フランジ24と干渉することを避ける配置とされている。
なお、第1実施形態においては、供給ガイド69及び搬送ガイド61の材質として樹脂を採用し、射出成型機に対応した大きさで形成できるように分割配置されている。しかし、本発明の適用にあたっては上述の構成に限られず、供給ガイド69や搬送ガイド61は、幅方向に貫通した1個の部品でもよく、材質としてアルミの押し出しや板金を利用してもよい。
(制御構成)
次に、プリント装置100の制御構成について説明する。図9は、プリント装置100における制御系の構成例を示すブロック図である。プリント装置100の制御部は、CPU201と、RAM203と、ROM204と、を含む。CPU201は、ROM204に記憶された制御プラグラムに従って、供給装置200、搬送部300及びプリント部400を含むプリント装置100の各部を制御する。CPU201には、操作パネル28から、シート1の種類、幅、及び種々の設定情報などが入力インターフェース202を介して入力される。また、CPU201は、RAM203に対して、シート1に関する情報などの書き込み及び読み出しをする。
CPU201は、例えば、ロールシートRを正転及び逆転させるロール駆動モータ33と、アーム部材4を押圧する回転カム3aを回転させるカム駆動モータ34と、搬送ローラ14を正転及び逆転させるローラ駆動モータ35と、を駆動する。また、CPU201は、各種センサが検知した情報に基づいてプリント装置100の各部の回転機構等を駆動する。各種センサとは、供給装置200のロールセンサ32と、第1シート供給部50の第1シート検知センサ6と、第2シート供給部60の第2シート検知センサ67と、搬送部300の第3シート検知センサ16と、を含む。
(シート供給方法)
次に、フローチャートに基づいて、供給装置200におけるシート1の供給方法についてより詳細に説明する。図10は、シート1の供給手順を示すフローチャートである。ステップS1~S14は、外巻きロールシートR1からシート1を供給するためのステップであり、ステップS1~4及びステップS15~S24は内巻きロールシートR2からシート1を供給するためのステップである。
まずは、外巻きロールシートR1を供給装置200にセットしてシート1を供給する場合を例に説明する。外巻きロールシートR1を供給装置200にセットするため、ユーザはロールシートRのダスト・ロールカバーである排紙ガイド91を開く(ステップS1)。このとき、外巻き用の第1シート供給部50は弱ニップ状態であり、アーム部材4は「弱ニップの押圧力」によって矢印A1方向に押圧された状態で待機している。そして、スプール部材2が取り付けられた外巻きロールシートR1は、供給装置200にセットされる(ステップS2)。外巻きロールシートR1がセットされたことは、ロールセンサ32によって検知される。
外巻きロールシートR1がセットされた後、ユーザは、外巻きロールシートR1を矢印C1方向に手動で回転させてシート1の先端をアーム部材4と分離フラッパー10との間のシート供給口に挿入する(ステップS3)。ロールシートRを手動で回転させる際には、基準フランジ23または非基準フランジ24を回転させると操作性が良い。また、シート1を第1シート供給部50のシート供給口に挿入する際には、外巻きロールシートR1を矢印C2方向に回転させてシート1の緩みを取った後に、外巻きロールシートR1が矢
印C1方向に回転されることが望ましい。
外巻きロールシートR1から引き出されたシート1が第1シート供給部50のシート供給口に挿入されて第1供給路50aに供給された後は、第1シート検知センサ6によってシート1が検知される(ステップS4)。第1シート検知センサ6によって検知される位置までシート1が挿入されると(ステップS4でYES)、プリント装置100のCPU201は、操作パネル28の表示部に、「排紙ガイドを閉じてください」というメッセージを表示させる(ステップS5)。
ユーザが操作パネル28に表示されたメッセージに応じて排紙ガイド91を閉じると(ステップS6)、CPU201は、スプール軸21がスプールホルダ31から浮き上がらないように、ロック機構によってスプール軸21をロックする(ステップS7)。外巻きロールシートR1を保持したスプール軸21が供給装置200にロックされると、CPU201は、第1シート供給部50を弱ニップ状態から強ニップ状態に切り替える(ステップS8)。すなわち、アーム部材4はより強い力でねじりコイルばね3cに矢印A1方向に押圧され、外巻きロールシートR1はより強い力で従動回転体8、9に圧接される。
その後、CPU201は、ロール駆動モータ33により外巻きロールシートR1を矢印C1方向に回転させて、シート1の供給を開始する(ステップS9)。シート1の供給が開始された後は、搬送部300の第3シート検知センサ16によってシート1が検知される(ステップS10)。シート1が第3シート検知センサ16に検知されていない間(ステップS10でNO)、外巻きロールシートR1は回転し続ける。シート1の先端が第3シート検知センサ16によって検知されると(ステップS10でYES)、CPU201は、搬送ローラ14を矢印D1方向に正転させる。そして、搬送ローラ14とニップローラ15により、シート1の先端が把持されてピックアップされる(ステップS11)。シート1のピックアップが完了すると、CPU201は、第1シート供給部50をニップ解除状態に切り替える(ステップS12)。このとき、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力が解除されて、従動回転体8、9は外巻きロールシートR1から離間する。
次に、シート1の斜行が補正される(ステップS13)。シート1の斜行補正にあたっては、まずCPU201が、搬送部300内において搬送されるシート1の斜行を検知する。具体的には、搬送部300内においてシート1を所定量搬送させて、そのときに生じる斜行量を搬送部300に備わるセンサなどによって検知する。その斜行量が所定の許容量よりも大きい場合には、シート1にバックテンションを与えながら、搬送ローラ14及び外巻きロールシートR1の正転及び逆転を伴ってシート1のフィードとバックフィードとを繰り返す。このような動作により、シート1の斜行が補正される。このように、シート1の斜行の補正時、及びシート1に対する画像のプリント動作時に、第1シート供給部50はニップ解除状態とされる。これによって、従動回転体8、9が、シート1の斜行の補正精度及び画像のプリント精度に悪影響を及ぼすことを回避できる。
その後、CPU201は、搬送部300によって、シート1の先端をプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動させる(ステップS14)。これにより、シート1のプリント部400への供給準備が完了する。その後、シート1は、外巻きロールシートR1の回転に伴って外巻きロールシートR1から引き出され、搬送部300によってプリント部400に搬送される。
次に、内巻きロールシートR2を供給装置200にセットしてシート1を供給する場合を例に説明する。ステップS1、S2は、外巻きロールシートR1をセットする場合と内巻きロールシートR2をセットする場合で同様に行われる。すなわち、ユーザは排紙ガイド91を開き(ステップS1)、スプール部材2が取り付けられた内巻きロールシートR
2をセットする(ステップS2)。
ユーザは、内巻きロールシートR2をセットした後、内巻きロールシートR2の巻きほぐれた先端をつかんで供給ガイド69の上に引き出す。そして、ユーザは、引き出したシート1を供給ガイド69上から搬送ガイド61に向けて押し込み、シート1を上方ガイド部61aと下方ガイド部61bとの間のシート供給口に挿入する(ステップS3)。
内巻きロールシートR2から引き出されたシート1が第2シート供給部60のシート供給口に挿入されて第2供給路60aに供給された後は、第1シート検知センサ6によってはシート1が検知されない(ステップS4でNO)。そして、第2シート供給部60のシート供給口に挿入されたシート1は、第2シート検知センサ67により検知される(ステップS15)。第2シート検知センサ67によってシート1が検知されていない間(ステップS15でNO)、ユーザはシート1を第2シート供給部60に送り込み続ける必要がある。シート1の先端が第2シート検知センサ67によって検知されると(ステップS15でYES)、CPU201は、操作パネル28の表示部に、「シートを送りこんでください」というメッセージを表示させる(ステップS16)。
ユーザが操作パネル28に表示されたメッセージに応じてシート1を押し込んだ後は、搬送部300の第3シート検知センサ16によってシート1が検知される(ステップS17)。シート1が第3シート検知センサ16に検知されていない間(ステップS17でNO)、ユーザは内巻きロールシートR2からシート1を引き出して押し込み続ける。シート1の先端が第3シート検知センサ16によって検知されたとき(ステップS17でYES)、CPU201は、搬送ローラ14を矢印D1方向に正転させて、シート1の先端をピックアップする(ステップS18)。シート1のピックアップが完了すると、CPU201は、操作パネル28の表示部に、「排紙ガイドを閉じてください」というメッセージを表示させる(ステップS19)。
ユーザが操作パネル28に表示されたメッセージに応じて排紙ガイド91を閉じると(ステップS20)、CPU201は、スプール軸21がスプールホルダ31から浮き上がらないように、ロック機構によってスプール軸21をロックする(ステップS21)。内巻きロールシートR2を保持したスプール軸21が供給装置200にロックされると、CPU201は、第1シート供給部50をニップ解除状態に切り替える(ステップS22)。このとき、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力が解除されて、従動回転体8、9は内巻きロールシートR2から離間する。
その後、ステップS13と同様に、シート1の斜行補正が行われる(ステップS23)。すなわち、シート1の斜行の補正時、及びシート1に対する画像のプリント動作時に、外巻用の第1シート供給部50はニップ解除状態とされる。これによって、従動回転体8、9が、シート1の斜行の補正精度及び画像のプリント精度に悪影響を及ぼすことを回避できる。なお、内巻きロールシートR2がセットされている場合、CPU201によるロール駆動モータ33の回転方向は、外巻きロールシートR1がセットされている場合のロール駆動モータ33の回転方向と逆方向に制御される。
その後、CPU201は、搬送部300によって、シート1の先端をプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動させる(ステップS24)。これにより、シート1のプリント部400への供給準備が完了する。その後、シート1は、内巻きロールシートR2の回転に伴って内巻きロールシートR2から引き出され、搬送部300によってプリント部400に搬送される。
なお、本発明の適用にあたっては、シート供給方法は必ずしも上述のステップをすべて
含む必要はなく、各種ステップの実行順や実行内容は変更可能である。例えば、第1実施形態において排紙ガイド91はユーザにより手動で開閉される構成だったが、排紙ガイド91を自動で開閉する機構がプリント装置100に設けられていても良い。また、上述の構成においては、外巻きロールシートR1がセットされた後にユーザが外巻きロールシートR1を回転させていたが、ロール駆動モータ33により回転させ、シート1を分離させて供給しても良い。また、例えば、手動でシート1を供給路に供給する際に、シート1の斜行を検知してユーザに報知する構成がプリント装置100に設けられていても良い。
以上より、第1実施形態の構成によれば、供給装置200が第1供給路50aと第2供給路60aを備えるため、ロールシートRの巻回方向(プリント面Pの向き)によらず、ロールシートRからシート1を引き出して供給できる。具体的には、供給装置200に外巻きロールシートR1がセットされた場合には第1供給路50aを通じてシート1を供給でき、内巻きロールシートR2がセットされた場合には第2供給路60aを通じてシート1を供給できる。すなわち、第1実施形態の構成によれば、シート1の面を反転させるための機構や搬送路を設けることなく、同一の支持部で外巻きロールシートR1と内巻きロールシートR2を選択的に支持してシート1を供給できるように供給装置200を構成できる。ひいては、供給装置200の大サイズ化や高コスト化を抑制できる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態の供給装置200は、外巻きロールシートR1から引き出されるシート1を供給する際の第1シート供給部50の制御方法が第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、第2実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。
第1実施形態においては、シート1の斜行の補正時、及びシート1に対する画像のプリント動作時に、外巻用の第1シート供給部50はニップ解除状態とされていた。第2実施形態においては、シート1を自動的に供給できない場合においても第1シート供給部50がニップ解除状態とされる。例えば、そのシート1が高剛度であってカール癖が強く、その搬送抵抗が大きい紙種などである場合には、第1実施形態のようにシート1を自動的に供給することは難しい。そこで、第2実施形態においては、外巻きロールシートR1が供給装置200にセットされた場合でも、第1シート供給部50がニップ解除状態のときにシート1の供給を行うことができるように構成されている。
図11は、ニップ解除状態の第1シート供給部50において外巻きロールシートR1からシート1を供給する様子を示す説明図である。図11に示されるように、第1シート供給部50がニップ解除状態のとき、アーム部材4と共に移動する従動回転体8、9は外巻きロールシートR1から離間している。第2実施形態においては、第1シート供給部50をニップ解除状態として、アーム部材4上の第1供給路50aにシート1の先端を手動で挿入して、シート1の先端を搬送ローラ14の位置まで供給できる。すなわち、ユーザは、アーム部材4と外巻きロールシートR1との間の隙間など、供給装置200内に手を入れ、外巻きロールシートR1を矢印C1方向に回転させて、シート1の先端を搬送ローラ14の位置まで送ることができる。そして、搬送ローラ14によりシート1がピックアップされ、シート1のプリント部400への供給準備が完了する。このような構成により、高剛度でカール癖が強いシート1も供給することができる。
なお、第2実施形態においては、ロールシートRが所定量回転しても第3シート検知センサ16がシート1を検知しなかった場合に、CPU201が、第1シート供給部50をニップ解除状態としてユーザに手動でシート1を挿入することを促しても良い。または、選択されたシート種によって、シート1が手動または自動のどちらで挿入されるべきか制
御部が判断する構成とされても良い。
以上より、第2実施形態によれば、第1シート供給部50がニップ解除状態のときにもシート1の供給を行うことができるため、供給装置200にセット可能なロールシートRの種類が大幅に増えて、より多くの種類のシート1に対応できる。
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態の供給装置200は、駆動部3がアーム部材4を押圧する押圧力を調整する方法が第1実施形態と異なる。以下、第3実施形態の説明において、第3実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、第3実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。
第1実施形態においては、駆動部3のねじりコイルばね3cがアーム部材4を押圧する押圧力を「強ニップの押圧力」と「弱ニップの押圧力」とに切替可能であり、第1シート供給部50は強ニップ状態、弱ニップ状態、及び解除状態に切替可能に構成されていた。一方、第3実施形態においては、駆動部3のねじりコイルばね3cがアーム部材4を押圧する押圧力をより細かく調整できるように供給装置200は構成されている。
第3実施形態の駆動部3は、回転カム3aの回転に伴って、徐々にねじりコイルばね3cの姿勢が変化して、徐々にねじりコイルばね3cがアーム部材4を押圧する押圧力が変化するように構成されている。制御部のROM204には回転カム3aの回転位相に対応した押圧力が記憶されており、所望の押圧力に応じて回転カム3aを回転させるようにCPU201はカム駆動モータ34を駆動する。更に、制御部のROM204には、用いられるシート種に対応した押圧力が記憶されており、使用されるロールシートRの種類に応じて、ロールシートRと従動回転体8、9との当接状態が適切となるように、回転カム3aの姿勢が適宜設定される。
第3実施形態においては、例えば、表層が強く、供給時の押圧力を強くすることが可能であるアート紙などの高剛度紙、及びキャンバスに代表される高坪量紙などのシート1が用いられる場合には、強ニップ状態における押圧力が強く設定される。これにより、シート1の搬送力を強くして、より確実にシート1をプリント部400へ供給できる。すなわち、供給しにくいシート1に対して、強ニップ状態における押圧力をより強く設定することにより、より多くの種類のシート1の自動供給が可能となる。また、第3実施形態においても、自動供給が極めて困難なシート1を用いる場合に、第2実施形態のように手動によってシート1を供給可能に構成されていても良い。更に、上述の押圧力調整機構は、供給装置200だけでなく、巻取り装置600にも適用可能である。
以上より、第3実施形態によれば、第1シート供給部50におけるロールシートRのニップ状態をシート種にあわせて切り替えることが可能である。このような構成により、シート1の供給路や搬送路の形状によって定まる搬送抵抗、シート1の剛度や摩擦係数に応じて、強ニップ状態における押圧力を最適に設定できる。更に、ロールシートRをセットする際、第1シート供給部50は弱ニップ状態にある。そこで、ロールシートRをセットする際、スプール部材2のスプール軸21が従動回転体8、9に押されてスプールホルダ31から浮き上がらないように、ロールシートRの大きさや重量にあわせて弱ニップ状態における押圧力を適切に設定できる。このような構成によれば、スプール軸21にロールシートRの紙管のみが取り付けられた状態でも、スプール軸21をより確実にスプールホルダ31に取り付けてロックできる。
<第4実施形態>
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態の供給装置200は
、分離フラッパー10が退避位置に移動可能に構成されている点で第1実施形態と異なる。以下、第4実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、第4実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。
第1実施形態においては、分離フラッパー10は自重によって回動することで、供給装置200にセットされたロールシートRを押圧するよう構成されていた。しかし、キズやへこみが発生しやすいシート1が用いられる場合、分離フラッパー10によりシート1がダメージを受けて、画像品位の低下を招くおそれがあるため、分離フラッパー10は必ずしもロールシートRに当接する方が望ましいとは限られない。そこで、第4実施形態においては、分離フラッパー10がロールシートRに対して当接離間自在に構成されている。
図12は、第4実施形態に係る供給装置200の第1シート供給部50の説明図である。第4実施形態においては、分離フラッパー10は回動機構により回動軸11を中心に矢印B2方向に回動されて、ロールシートRから離間する。このような構成によれば、ダメージを受けやすいシート1が用いられる場合、分離フラッパー10を離間させることで、シート1がダメージを受けて画像品位が低下することを防止できる。
第1実施形態と同様に第4実施形態においても、分離フラッパー10は、供給装置200の幅方向(X軸方向)に複数配置されている。ロールシートRからシート1の先端を分離させる分離機能を高めると共に、ロールシートRの幅方向の全域において、供給路を通過する際にシート1が弛むことを抑制して、シート1を安定的に供給するため、分離フラッパー10は複数設けられている。
図13は、第4実施形態に係る分離フラッパー10の回動機構の斜視図である。分離フラッパー10は、回動軸11に接続され従動コロ10aを保持するアーム部10dに、カム面10eが形成されている。カム面10eは、前後方向(Y軸方向)及び幅方向(X軸方向)に対して傾斜し、鉛直方向(Z軸方向)に平行な面である。そして、供給装置200には、複数の分離フラッパー10のそれぞれに対応したカム51が設けられている。複数のカム51は幅方向に延びる軸53に固定されている。そして、軸53が幅方向に移動することにより、すべてのカム51は一体的に幅方向に移動する。すなわち、カム51は幅方向に沿って、矢印J1、J2方向にスライド可能に構成されている。
カム51は、対応する分離フラッパー10から離間している状態においては、分離フラッパー10に対して矢印J2方向側に位置する。また、分離フラッパー10のカム面10eは、矢印J1方向に向かうにつれて、プリント装置100の前方向に向かうように傾斜している。そして、軸53の移動に伴ってカム51が矢印J1方向にスライドすると、カム51のカム面が分離フラッパー10のカム面10eに当接して、分離フラッパー10が自重に抗して矢印B2方向に回動するよう、分離フラッパー10の回動機構は構成されている。カム51が分離フラッパー10のアーム部10dに当接した状態が維持されることで、分離フラッパー10はロールシートRから離間した状態が維持される。更に、カム51が分離フラッパー10に当接した状態から、矢印J2方向に移動して分離フラッパー10から離間すると、分離フラッパー10は自重により矢印B1方向に回動する。
第4実施形態においては、軸53に接続されて、軸53とカム51を幅方向に移動させる不図示のレバー部がプリント装置100に設けられている。ユーザは、当該レバー部を操作することで、分離フラッパー10のロールシートRに対する当接状態と離間状態とを切り替えることができる。したがって、ダメージを受けやすいシート1を用いる場合、ユーザはカム51を矢印J1方向に移動して分離フラッパー10をロールシートRから離間させて、シート1が分離フラッパー10からダメージを受けることを防止できる。更に、ダメージを受けづらいシート1を用いる場合は、ユーザはカム51を矢印J2方向に移動
して分離フラッパー10をロールシートRに当接させて、シート1の分離機能を向上できる。
なお、上述の構成においては、すべてのカム51が一体的に移動して、すべての分離フラッパー10が連動して同時に回動する。しかし、供給装置200は、それぞれのカム51が独立して移動可能に構成され、それぞれの分離フラッパー10が独立して回動可能に構成されても良い。すなわち、ロールシートRの幅方向に複数配置された分離フラッパー10は、それぞれ独立して、ロールシートRと接触する接触位置、及びロールシートRから退避する退避位置に移動可能に構成されていてもよい。
また、上述の構成においては、ユーザが必要に応じてレバー部を手動操作することによって、分離フラッパー10をロールシートRから離間させる。しかし、供給装置200は、使用するシート1の種類の選択結果に基づいて、モータ等を用いて、分離フラッパー10を自動的にロールシートRから離間させるように構成されてもよい。また、カム51は、本例のように直線的にスライドするスライダカムに限定されず、例えば、回転するカムであってもよい。回動機構に回転するカムが用いられる場合も、カムは手動で回転可能であっても自動的に回転可能であってもどちらでも良い。
また仮に、シート1の先端が外巻きロールシートR1から剥離できていない状態において、誤って、従動コロ10aを外巻きロールシートR1に当接させたまま、外巻きロールシートR1を矢印C1方向に回転させた場合、シート1は強制的に剥離される。このようにシート1がロールシートRから強制的に剥離された場合、シート1がダメージを受けるおそれがある。例えば、未使用状態の外巻きロールシートR1は、その外周面に対して、シート1の先端における幅方向中央の1箇所がテープによって貼り付け(または、ほぐれ防止バンド等により拘束)された状態で保管されている。このような保管状態の外巻きロールシートR1をプリント装置100にセットしてから、誤って、その保管状態のままの外巻きロールシートR1を矢印C1方向に回転させた場合には、シート1が破れるおそれがある。すなわち、シート1の先端は、固定または拘束されていない範囲(上述の場合は、幅方向の中央から離れた両側部)において外巻きロールシートR1から強制的に剥離され、その結果、シート1が破けるおそれがある。
このような場合を考慮して、第4実施形態の構成によれば、事前に分離フラッパー10をロールシートRから離間させることができる。事前に分離フラッパー10の従動コロ10aを外巻きロールシートR1から退避させておくことにより、保管状態のままのロールシートRを誤って回転させてもシート1へのダメージを回避できる。なお、保管状態のままの外巻きロールシートR1をプリント装置100にセットしたときは、シート1の先端を固定しているテープやバンド等を外してから、従動コロ10aを外巻きロールシートR1に当接させるように分離フラッパー10を回動させる。その後、シート1の給送を開始することで、シート1を安全に供給できる。
<第5実施形態>
次に、本発明に係る第5実施形態について説明する。第5実施形態の供給装置200は、内巻きロールシートR2から引き出されるシート1を供給するための第2シート供給部60の構成が第1実施形態と異なる。以下、第5実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、第5実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。
第5実施形態の供給装置200は、プリント面Pが内側を向くようにシート1が巻回された内巻きロールシートR2から自動でシート1を引き出すことが可能に構成されている。図14(a)、(b)は、第5実施形態に係るプリント装置100の要部の概略断面図
であり、シート1の搬送路を示す。図14(a)は、外巻きロールシートR1から引き出されたシート1が供給されて搬送される様子を示す。また、図14(b)は内巻きロールシートR2から引き出されたシート1が供給されて搬送される様子を示す。
図14(a)に示されるように、外巻きロールシートR1から引き出されるシート1は、第1シート供給部50の第1供給路50aに供給され、搬送部300を通ってプリント部400に搬送される。第1供給路50aは、第1アーム部材としてのアーム部材4や第1分離フラッパーとしての分離フラッパー10により構成される。一方、図14(b)に示されるように、内巻きロールシートR2から引き出されるシート1は、第2シート供給部60の第2供給路60aに供給され、搬送部300を通ってプリント部400に搬送される。第5実施形態に係る第2供給路60aは、第2アーム部材62や第2分離フラッパー64により構成される。まずは、第5実施形態に係る第2シート供給部60の構成について説明する。
(第2シート供給部60)
第5実施形態に係る第2シート供給部60は、第2駆動部68、回動軸63を中心に回動する第2アーム部材62、回動軸65を中心に回動する第2分離フラッパー64、及び第2シート検知センサ67を備える。更に、第2シート供給部60は、第1シート供給部50と同様の揺動部材71、従動回転体(接触体)72、73を備える。図15は、供給装置200の第2シート供給部60の説明図である。図15に示されるロールシートRは、内巻きロールシートR2であり、その外径が比較的大きい状態にある。
[第2分離フラッパー64]
搬送ガイド61には、第2分離フラッパー64が回動軸65を中心に矢印N1、N2方向に回動可能に取り付けられている。第2分離フラッパー64は、従動コロ64aと、分離部64bと、ガイド面64cを有する。第2分離フラッパー64は、内巻きロールシートR2からシートの先端を分離させるために設けられている。すなわち、第5実施形態の供給装置200には、外巻きロールシートR1用の分離フラッパー10(第1分離フラッパー)と内巻きロールシートR2用の第2分離フラッパー64とが設けられる。
回動軸65は第2分離フラッパー64の下端部を支持し、第2分離フラッパー64はその自重によってロールシートRを軽く押圧するよう構成されている。ロールシートRを更に強く押圧する必要がある場合には、付勢力を付与するばねなどの付勢部材などが設けられていてもよい。
従動コロ64aは、第2分離フラッパー64の先端部に回転自在に設けられ、ロールシートRに当接する。回転自在の従動コロ64aがロールシートRに当接するため、第2分離フラッパー64によるロールシートRの押圧力がシート1に及ぼす影響を抑えられる。また、分離部64bは、従動コロ64aの近傍であって、第2分離フラッパー64の先端に設けられる。従動コロ64aがロールシートRに当接しているとき、分離部64bはロールシートRの表面に極力近づくように形成されている。このような構成により、内巻きロールシートR2がセットされた際、内巻きロールシートR2からシート1の先端が分離しやすくなる。ガイド面64cは、第2分離フラッパー64の上方を向く面であり、供給されるシート1の下面をガイドする。すなわち、第2分離フラッパー64は、シート1供給時にシート1をガイドするガイド部材としても機能する。
また、第2分離フラッパー64は、N2方向に回動して退避位置に移動し、ロールシートRとの圧接状態が解除されてロールシートRから離間した離間状態に切替可能である。第2分離フラッパー64を退避位置に回動させる回動機構としては、第4実施形態として説明された分離フラッパー10の回動機構(図13参照)と同様に構成しうる。すなわち
、第5実施形態においては、分離フラッパー10をロールシートRに対して当接及び離間させる第1フラッパー移動機構と、第2分離フラッパー64をロールシートRに対して当接及び離間させる第2フラッパー移動機構とが設けられる。
なお、第2分離フラッパー64は、ロールシートRを取り外した際に位置移動する分離フラッパー10と連動して離間するように構成されても良い。このような構成によれば、後述するロールシートRのセット手順の中で、ロールシートRのセット直前に第2分離フラッパー64が離間状態に切り替えられるため、ユーザによるロールシートRのセット操作が簡便になる。
第2分離フラッパー64とロールシートRとの接触位置はロールシートRの軸中心より鉛直方向上方に位置し、搬送ガイド61は第2分離フラッパー64より更に鉛直方向上方に位置している。
第5実施形態において、第2分離フラッパー64は、分離フラッパー10と同様に、ロールシートRの幅方向(X軸方向)に並ぶように複数取り付けられている。第2分離フラッパー64と分離フラッパー10とが幅方向に重ならないように、分離フラッパー10と第2分離フラッパー64は幅方向に交互に取り付けられている。
[第2アーム部材62]
第2分離フラッパー64の上方には、第2分離フラッパー64と対向する位置に、第2アーム部材62が取り付けられている。第2アーム部材62は、回動軸63によって矢印M1、M2の方向に回動可能に取り付けられている。第2アーム部材62は、揺動部材71と係合する軸部62aと、ロールシートRから引き出されるシート1を上方からガイドするガイド部62bと、回転カム68aと接触するフォロワー部62c、を有する。ガイド部62bは第2アーム部材62の下部に形成されており、第2アーム部材62は内巻きロールシートR2からのシート1供給時にガイド部材として機能する。また、フォロワー部62cは、回動軸63に対してガイド部62bと反対側に形成され、回転カム68aに対向している。
第2アーム部材62は、ロールシートRの下方に位置するアーム部材4と同様に揺動部材71が揺動可能に取り付けられている。更に、第2アーム部材62に取り付けられた揺動部材71にも、従動回転体72、73が回転可能に取り付けられている。揺動部材71は、第2アーム部材62の軸部62aと係合し、揺動部材7と同様のイコライズ機構でロールシートRの外周部に沿うようにイコライズされる。
第2駆動部68は、回転カム68aと、回転カム68aを回転可能に支持する回転軸68bと、回転カム68aの回転に応じて第2アーム部材62を押圧するねじりコイルばね68cと、を有する。ねじりコイルばね68cは、第2アーム部材62と第2駆動部68の回転カム68aとの間に位置し、第2アーム部材62を矢印M1方向に押圧する。第2駆動部68は、第2アーム部材62を押圧する第2押圧機構として機能する。また、第2駆動部68は、従動回転体72、73をロールシートRの外周部から接近または離間させるように、第2アーム部材62を移動させる第2移動機構としても機能する。第2駆動部68は、第1押圧機構及び第1移動機構として機能する駆動部3と同様に構成され、同様に機能する。
第2シート供給部60においては、第2カム駆動モータ66(図18参照)によって回転カム68aが回転されることにより、ねじりコイルばね68cが第2アーム部材62を矢印M1方向に押圧する力が変化する。第5実施形態において、第2シート供給部60は、第2アーム部材62の状態を変化させて、強ニップ状態、弱ニップ状態、第1離間状態
、第2離間状態の四段階に切替可能に構成されている。図16(a)、(b)は、第5実施形態に係る供給装置200の第1シート供給部50と第2シート供給部60の様子を示す説明図である。図16(a)は第2シート供給部60が第1離間状態にある第2シート供給部60の様子を示し、図16(b)は第2シート供給部60が第2離間状態にある第2シート供給部60の様子を示す。
強ニップ状態は、第2アーム部材62が第2駆動部68のねじりコイルばね68cに所定の「強ニップの押圧力」で押圧され、第2アーム部材62の先端に揺動部材71を介して取付けられた従動回転体72、73がロールシートRに圧接した状態である。弱ニップ状態は、第2アーム部材62が第2駆動部68のねじりコイルばね68cに所定の「弱ニップの押圧力」で押圧され、従動回転体72、73がロールシートRに圧接した状態である。第1離間状態は、回転カム68aと第2アーム部材62のフォロワー部62cが接触することによりロールシートRの最大外径からわずかに離間して、ロールシートRに対する第2アーム部材62の押圧力が解除された状態(図16(a)参照)である。第2離間状態は、ユーザが手動でロールシートRを供給装置200にセットできるように、第2アーム部材62がロールシートRから大きく離間した状態(図16(b)参照)である。また、以下の説明において、第2シート供給部60が第1離間状態にあるときの第2アーム部材62の位置を第1離間位置、第2シート供給部60が第2離間状態にあるときの第2アーム部材62の位置を第2離間位置として説明する。
内巻きのロールシートRとして製造されるものの大部分は、シート1の材質が軟質の塩化ビニール素材や軟質のポリエステルを基材としている。このようなシート1は、給紙パス内を通過する際の搬送抵抗が低い。したがって、第2アーム部材62の強ニップ時の押圧力をアーム部材4の強ニップ時の押圧力と比べて低く設定することで、ロールシートRへのダメージの抑制できる。第5実施形態においては、アーム部材4と同様に、複数の第2アーム部材62と揺動部材71がロールシートRの幅方向に間隔を開けて並ぶように取り付けられている。
第5実施形態においては、第2アーム部材62は排紙ガイド91と不図示のリンク部材を介して接続され、排紙ガイド91の開閉動作に連動して第2アーム部材62が回動するように構成されている。より具体的には、排紙ガイド91が開かれると、第2アーム部材62が開いて第2離間位置に移動し、第2シート供給部60は第2離間状態に切り替えられる。そして、排紙ガイド91が閉じられると、第2アーム部材62が閉じて第1離間位置に移動して、第2シート供給部60は第1離間状態に切り替えられる。
なお、第5実施形態においては、プリント装置100に排紙ガイド91と第2アーム部材62を両方設けていたが、排紙ガイド91を設けずに、第2アーム部材62が排紙ガイド91の代わりにダスト・ロールカバーとして機能するように構成しても良い。例えば、第2アーム部材62をロールシートRの幅方向(X軸方向)に全体を覆うように一つの部品で構成し、プリント部400を通過して排出されたシート1の巻き込みとロールシートRへの外部からのごみの付着と接触による傷を防ぐことができる。また、一つの第2アーム部材62に対して複数の揺動部材71を取り付けることも可能である。
[第2供給路60a]
第5実施形態において、第2シート供給部60の第2供給路60aは、第2分離フラッパー64や第2アーム部材62により構成される。内巻きロールシートR2から引き出されるシート1は、第2アーム部材62の先端に取り付けられた従動回転体72、73の下を通って第2供給路60aに供給される。第2供給路60aは、搬送部300の搬送路300aに接続されており、シート1は第2供給路60aと搬送路300aを通ってプリント部400に搬送される。
内巻きロールシートR2から引き出されるシート1は、第2分離フラッパー64と第2アーム部材62との間に形成される第2供給路60aを通じて、搬送ガイド61に供給される。ロールシートRの外径に応じて、第2分離フラッパー64と第2アーム部材62が移動することにより、ロールシートRと搬送ガイド61との間に隙間が形成されず、ロールシートRの外径に拘らず、ロールシートRからシート1を確実に引き出して搬送できる。搬送ガイド61内には第2シート検知センサ67が設けられており、搬送ガイド61内においてシート1の先端が通過したことを検知可能に第2シート供給部60は構成されている。
上述の通り、シート1の剛度が高くカール癖が強い場合やロールシートRが傷つきやすい場合、ロールシートRに対して接触部材を離間させた上でユーザによって手動でシート1が供給されることが好ましい。第5実施形態の構成によれば、第2シート供給部60を第2離間状態として、第2アーム部材62をロールシートRから大きく離間して、手動でシート1を供給できる。すなわち、ユーザはプリンター本体正面側から、内巻きロールシートR2から引き出したシート1を第2分離フラッパー64上に手を置きながらシート1を押し出すことで、第2分離フラッパー64に沿って搬送ガイド61に導くことができる。ひいては、ユーザはアクセス容易に内巻きロールシートR2からシート1の供給が可能であり、操作性良くシート1を供給できる。
図17は、外径が比較的小さいロールシートRがセットされた供給装置200の説明図である。図17に示されるロールシートRは、内巻きロールシートR2であり、その外径は比較的小さく、図15に示されるロールシートRの外径より小さい。
ロールシートRの外径の減少に応じて、第2アーム部材62は矢印M1方向に回動し、第2分離フラッパー64は矢印N1方向に回動する。これにより第2分離フラッパー64は、ロールシートRの外径が小さくなった場合にも第2アーム部材62との間に供給パスを形成して、ガイド面64cによってシート1の下面をガイドする。このように、ロールシートRの外径の変化に応じて、第2アーム部材62と第2分離フラッパー64が回動可能に構成されていることにより、外径の大小によらず、それらの間にほぼ一定の大きさの供給パスが形成される。これにより、低剛性のシート1などを座屈させることなく確実に供給することができる。
以上より、第5実施形態においては、第1ガイド部材としてのアーム部材4、第2ガイド部材としての第2アーム部材62、第3ガイド部材としての分離フラッパー10、第4ガイド部材としての第2分離フラッパー64が供給装置200に設けられている。このような構成により、ロールシートRの外径の大小によらず、外巻きロールシートR1からシート1が供給された場合に、アーム部材4と分離フラッパー10により第1供給路50a内でシート1がガイドされる。また、ロールシートRの外径の大小によらず、内巻きロールシートR2からシート1が供給された場合に、第2アーム部材62と第2分離フラッパー64により第2供給路60a内でシート1がガイドされる。すなわち、第5実施形態によれば、内巻きロールシートR2がセットされた場合でも、外巻きロールシートR1がセットされた場合と同様にシート1を安定的に供給可能である。
(制御構成)
次に、プリント装置100の制御構成について説明する。図18は、プリント装置100における制御系の構成例を示すブロック図である。第5実施形態においては、上述の通り、第2カム駆動モータ66が設けられている。第2カム駆動モータ66は、第2アーム部材62に対する押圧力を調整するために回転カム68aを回転させるモータである。その他の制御部の構成については、第1実施形態の制御部と同様であるため、説明を省略す
る。
(シート供給方法)
次に、フローチャートに基づいて、供給装置200において内巻きロールシートR2から自動的にシート1を引き出して供給する方法について説明する。図19は、内巻きロールシートR2をセットして、内巻きロールシートR2から自動的にシート1を供給する手順を示すフローチャートである。
まず、内巻きロールシートR2を供給装置200にセットするため、ユーザは排紙ガイド91を開く(ステップS31)。このとき、第2アーム部材62も排紙ガイド91に連動して開き、第2シート供給部60は図16(b)に示される第2離間状態となる。また、このとき、第1シート供給部50は弱ニップ状態であり、アーム部材4は「弱ニップの押圧力」によって矢印A1方向に押圧された状態で待機している。そして、スプール部材2が取り付けられた内巻きロールシートR2は、供給装置200にセットされる(ステップS32)。内巻きロールシートR2がセットされたことは、ロールセンサ32によって検知される。ロールシートRがセットされた後、第2分離フラッパー64は離間状態から圧接状態に切り替えられる。第2分離フラッパー64の切替は、手動または自動のどちらで行われても良い。
内巻きロールシートR2がセットされた後、ユーザは、内巻きロールシートR2を矢印C2方向に手動で回転させて、シート1の先端を第2分離フラッパー64のガイド面64cに沿って搬送ガイド61内の供給路に挿入する(ステップS33)。ロールシートRを手動で回転させる際には、基準フランジ23または非基準フランジ24を回転させると操作性が良い。また、シート1を搬送ガイド61内の供給路に挿入する際には、内巻きロールシートR2を矢印C1方向に回転させてシート1の緩みを取った後に、内巻きロールシートR2が矢印C2方向に回転されることが望ましい。なお、シート1の材質や残量によってシート先端部のカールがきつく、第2分離フラッパー64でシート1が分離されない場合、ユーザがシート1を手で把持して分離し、ガイド面64c上にセットすることも可能である。
内巻きロールシートR2から引き出されたシート1が搬送ガイド61内の搬送路に挿入され後は、第2シート検知センサ67によってシート1が検知される(ステップS34)。第2シート検知センサ67によって検知される位置までシート1が挿入されると(ステップS34でYES)、プリント装置100のCPU201は、操作パネル28の表示部に、「排紙ガイドを閉じてください」というメッセージを表示させる(ステップS35)。
ユーザが操作パネル28に表示されたメッセージに応じて排紙ガイド91を閉じると(ステップS36)、第2アーム部材62も連動して移動する。そして、CPU201は、スプール軸21がスプールホルダ31から浮き上がらないように、ロック機構によってスプール軸21をロックする(ステップS37)。内巻きロールシートR2を保持したスプール軸21が供給装置200にロックされると、CPU201は、第2シート供給部60を強ニップ状態に切り替える(ステップS38)。
その後、CPU201は、ロール駆動モータ33により内巻きロールシートR2を矢印C2方向に回転させて、シート1の供給を開始する(ステップS39)。シート1の供給が開始された後は、搬送部300の第3シート検知センサ16によってシート1が検知される(ステップS40)。シート1が第3シート検知センサ16に検知されていない間(ステップS40でNO)、内巻きロールシートR2は回転し続ける。シート1の先端が第3シート検知センサ16によって検知されたとき(ステップS40でYES)、CPU2
01は、搬送ローラ14を矢印D1方向に正転させる。そして、搬送ローラ14とニップローラ15によって、シート1の先端が把持されてピックアップされる(ステップS41)。シート1のピックアップが完了すると、CPU201は、第1シート供給部50をニップ解除状態に切り替えて、第2シート供給部60を第1離間状態(ニップ解除状態)に切り替える(ステップS42)。このとき、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力と第2アーム部材62を矢印M1方向に押圧する押圧力が解除されて、第1シート供給部50と第2シート供給部60の従動回転体72、73はそれぞれ内巻きロールシートR2から離間する。
その後、第1実施形態のステップS13(図10参照)と同様に、シート1の斜行補正が行われる(ステップS43)。そして、CPU201は、搬送部300によって、シート1の先端をプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動させる(ステップS44)。これにより、シート1のプリント部供給準備が完了する。その後、シート1は、ロールシートRの回転を伴ってロールシートRから引き出され、搬送部300によってプリント部400に搬送される。
以上より、第5実施形態においては、供給装置200は、外巻き用のアーム部材4と従動回転体8、9、及び内巻き用の第2アーム部材62と従動回転体72、73を備える。したがって、第5実施形態によれば、供給装置200は、セットされたロールシートRのシート1の巻回方向によらず、自動的にロールシートRからシート1を分離して供給できる。
なお、供給装置200を外巻きロールシートR1と内巻きロールシートR2によらず、シート1を自動的に供給可能に構成するためには、上述の実施形態に記載された構成に限られない。例えば、アーム部材に支持される従動回転体は、回転しない接触体であっても良く、供給装置200は、第1ガイド部材と、第1ガイド部材に支持される第1接触体と、第2ガイド部材と、第2ガイド部材に支持される第2接触体と、を備えていればよい。そして、第1ガイド部材と第1接触体によって外巻きロールシートR1から引き出されるシート1をガイドして供給し、第2ガイド部材と第2接触体によって内巻きロールシートR2から引き出されるシート1をガイドして供給できるよう構成されていればよい。
<第6実施形態>
次に、本発明に係る第6実施形態について説明する。第6実施形態の供給装置200は、遮蔽部材81や第4シート検知センサ86を備える点で第1実施形態と異なる。以下、第6実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、第6実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。
(供給装置200)
まず、第6実施形態に係るプリント装置100の供給装置200の構成について説明する。図20(a)、(b)は、第6実施形態に係る供給装置200の第1シート供給部50と第2シート供給部60の様子を示す説明図である。図20(a)は外巻きロールシートR1から第1シート供給部50にシート1が供給される様子を示し、図20(b)は内巻きロールシートR2から第2シート供給部60にシート1が供給される様子を示す。
第6実施形態の第1シート供給部50は、ガイド部材であるアーム部材4にガイドされるシート1を検知するための第4シート検知センサ86を備える。外巻きロールシートR1から分離されたシート1は、従動回転体8、9の上を通って、アーム部材4のガイド部4bにガイドされて第1供給路50aを通る。そして、第4シート検知センサ86によって、アーム部材4のガイド部4bの上を通るシート1は検知される。
第6実施形態において、第1シート供給部50の分離フラッパー10は、供給装置200にセットされたロールシートRに当接する当接位置と、ロールシートRから離間する離間位置とに移動可能に構成されている。図20(a)に示されるように、外巻きロールシートR1からシート1が供給される際、分離フラッパー10は、外巻き用ポジションである当接位置に位置する。一方、図20(b)に示されるように、内巻きロールシートR2からシート1が供給される際、分離フラッパー10は、内巻き用ポジションである離間位置に位置する。分離フラッパー10の回動機構(フラッパー移動機構)は、第4実施形態として説明された分離フラッパー10の回動機構(図13参照)と同様に構成しうる。
内巻きロールシートR2がセットされた状態で、ロール駆動モータ33により内巻きロールシートR2は矢印C2方向に回転すると、ロールシートRが巻きほぐれる方向に回転するため、ジャムが発生するおそれがある。そのため、第6実施形態のように、内巻きロールシートR2がセットされた場合は、外巻用の分離フラッパー10を内巻用ポジションである離間位置に位置するように設定されることがジャムの発生抑制の観点からは望ましい。
第6実施形態の供給装置200は、供給装置200の幅方向(X軸方向)に延びる回動軸82を中心に、矢印E1、E2方向に回動可能な遮蔽部材81が設けられている。遮蔽部材81は、シート1が第2供給路60aを通過できないように、第2シート供給部60を塞ぐ遮蔽位置と、シート1の第2供給路60aの通過を許容する退避位置と、に回動可能に構成されている。
遮蔽部材81は、不図示のバネにより矢印E1方向に付勢されており、他の部材から押圧力を受けていない間は遮蔽位置に位置する。遮蔽部材81が遮蔽位置に位置するとき、遮蔽部材81の回動軸82から延びた先の一端側は、第2シート供給部60を塞ぎ、遮蔽部材81の他端側は、分離フラッパー10の近傍に位置する。そして、分離フラッパー10が矢印B2方向に回動して当接位置から離間位置に移動するとき、遮蔽部材81は、分離フラッパー10により押されて矢印E2方向に回動する。遮蔽部材81が矢印E2方向に回動して遮蔽位置から退避位置に移動すると、遮蔽部材81の一端側は第2シート供給部60におけるシート1の搬送路上から退避して、第2シート供給部60が開放される。
(シート供給方法)
次に、フローチャートに基づいて、第6実施形態に係る供給装置200におけるシート1の供給方法について説明する。図21は、第6実施形態に係るシート1の供給手順を示すフローチャートである。ステップS51~S66は、外巻きロールシートR1からシート1を供給するためのステップであり、ステップS51~53及びステップS67~S76は内巻きロールシートR2からシート1を供給するためのステップである。
まずは、外巻きロールシートR1を供給装置200にセットしてシート1を供給する場合を例に説明する。外巻きロールシートR1を供給装置200にセットするため、ユーザはロールシートRのダスト・ロールカバーである排紙ガイド91を開く(ステップS51)。そして、ユーザは、スプール部材2が取り付けられた外巻きロールシートR1を供給装置200にセットする(ステップS52)。このとき、外巻き用の分離フラッパー10は、外巻き用ポジションである当接位置に位置させておく(ステップS53でYES)。そして、排紙ガイド91が閉じられて閉状態される(ステップS54でYES)と、スプール軸21がロックされる(ステップS55)。
外巻きロールシートR1を保持したスプール軸21が供給装置200にロックされると、ロール駆動モータ33により外巻きロールシートR1は矢印C2方向に回転(逆転)させられる(ステップS56)。この動作により、シート1の先端が第4シート検知センサ
86を超えて第4シート検知センサ86に検知される(ステップS57でYES)と共に、ロールシートRの弛みが解消される。一方、シート1の先端が第4シート検知センサ86に検知されていない間(ステップS57でNO)、外巻きロールシートR1は回転し続ける。第4シート検知センサ86がシート1を検知した後は、ロール駆動モータ33による外巻きロールシートR1の回転駆動が停止され、第1シート供給部50が強ニップ状態に切り替えられる(ステップS60)。このような構成により、シート1供給のためにユーザは外巻きロールシートR1を供給装置200にセットするだけで良く、手動で第1シート供給部50のシート供給口に外巻きロールシートR1の先端を挿入することが不要となる。そのため、外巻きロールシートR1を容易に供給できる。
一方、排紙ガイド91が閉じられていない状態(ステップS54でNO)で、第1シート検知センサ6がシート1の先端を検知した場合(ステップS58でYES)、スプール軸21はロックされる(ステップS59)。そして、スプール軸21がロックされた後に、第1シート供給部50は強ニップ状態に切り替えられる(ステップS60)。このような構成としておくことで、シート1の先端を手動で第1供給路50aに挿入して搬送ガイド12までシート1を搬送した場合も、シート1を適切に供給できる。
第1シート供給部50が強ニップ状態に切り替えられた後は、ロール駆動モータ33によりロールシートRは矢印C1方向に回転(正転)させられる(ステップS61)。そして、シート1が搬送されて、シート1の先端が第3シート検知センサ16に検知される(ステップS62でYES)まで、ロールシートRは回転され続ける。
第3シート検知センサ16によりシート1が検知された後は、シート1のピックアップ(ステップS63)、アーム部材4のニップ解除状態への切替(ステップS64)、シート1の斜行補正(ステップS65)、シートの移動(ステップS66)が行われる。ステップS63~S66までの動作は、第1実施形態におけるステップS11~S14(図10参照)と同様である。そして、シート1の先端がプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動する(ステップS66)と、シート1のプリント部400への供給準備が完了する。
次に、内巻きロールシートR2を供給装置200にセットしてシート1を供給する場合を例に説明する。ステップS51、S52は、外巻きロールシートR1をセットする場合と内巻きロールシートR2をセットする場合で同様に行われる。すなわち、ユーザは排紙ガイド91を開き(ステップS51)、スプール部材2が取り付けられた内巻きロールシートR2をセットする(ステップS52)。このとき、外巻き用の分離フラッパー10は、内巻き用ポジションである離間位置に位置させておく(ステップS53でNO)。
分離フラッパー10が離間位置に位置しているとき、遮蔽部材81は退避位置に位置し、第2シート供給部60の第2供給路60aは開放される。言い換えると、分離フラッパー10が離間位置に位置していない場合は第2供給路60aは遮蔽部材81により塞がれているため、分離フラッパー10が当接位置に位置している状態で、シート1を第2シート供給部60から供給できない。したがって、内巻きロールシートR2から第2シート供給部60にシート1が供給される場合は、必ず分離フラッパー10が内巻きロールシートR2から離間しているため、ジャムの発生を抑制できる。
外巻き用の分離フラッパー10が離間位置に位置した後、ユーザは、手動で内巻きロールシートR2からシート1を引き出して供給する。そして、ユーザは、手動でシート1の先端が第2シート検知センサ67に検知される位置までシート1を搬送する。
シート1が第2シート検知センサ67により検知された(ステップS67でYES)後
は、第1実施形態におけるステップS16~S24と同様のステップが実行される。具体的には、ユーザにシート1の送り込みを促すメッセージの表示(ステップS69)、シートのピックアップ(ステップS70)、ユーザに排紙ガイド91を閉じることを促すメッセージの表示(ステップS71)が行われる。その後、排紙ガイド91が閉じられ(ステップS72)、スプール軸21がロックされ(ステップS73)、アーム部材4がニップ解除状態に切り替えられる(ステップS74)。そして、シート1の斜行補正(ステップS75)が行われ、シート1の先端がプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動する(ステップS76)と、シート1のプリント部400への供給準備が完了する。
なお、第6実施形態においては、内巻きロールシートR2を供給する場合、内巻きロールシートR2の先端を第2シート検知センサ67から第3シート検知センサ16まで手動で供給する構成としていた。しかし、上述の構成においても、第5実施形態で説明された内巻きロールシートR2からシート1を自動で供給する機構が設けられていても良い。この場合、ロール駆動モータ33によりロールシートRを矢印C2方向に回転させることで、第2シート検知センサ67から第3シート検知センサ16まで自動で供給することが可能となる。なお、外巻きロールシートR1をセットした状態で、ロール駆動モータ33により外巻きロールシートR1を矢印C2方向に回転させてしまうと、外巻きロールシートR1にシート1を巻き付ける方向に回転してしまうためシート1を供給できない。したがって、外巻きロールシートR1と、内巻きロールシートR2とでは、ロール駆動モータ33によるロールシートRの回転方向が逆に制御される。
以上より、第6実施形態によれば、内巻きロールシートR2が供給装置200にセットされた場合に、確実に外巻き用の分離フラッパー10を内巻きロールシートR2を離間させた状態で、シート1を第2シート供給部60に供給できる。ひいては、ジャムの発生を抑制できる。
(その他実施形態)
なお、本発明の適用にあたっては、上述の各実施形態の構成に限られず、種々の変更を適用できる。例えば、プリント装置は、外巻きと内巻きの両方のロールシートに対応する一つのシート供給装置を備える構成のみに限定されず、二つ以上のシート供給装置を備える構成であってもよい。また、プリント装置は、シート供給装置から供給されるシートに対して画像をプリントする構成であればよく、インクジェットプリント装置のみに限定されない。また、プリント装置のプリント方式及び構成も任意である。例えば、プリント方式は、シリアルスキャン方式でもフルライン方式であっても良い。シリアルスキャン方式の場合、プリントヘッドのプリント走査とシートの搬送動作とが繰り返されて画像がプリントされ、フルライン方式の場合、長尺なプリントヘッドと対向する位置に対してシートが連続的に搬送されて画像がプリントされる。
また、上述の各実施形態の構成は、必ずしもすべてが本発明の適用にあたって必要とは限られない。例えば、アーム部材や分離フラッパーを移動させる移動機構は、その他の公知の移動機構で置換可能であり、アーム部材の回動軸にモータを接続して、モータ駆動により直接アーム部材を回動させても良い。また、上述の各実施形態の構成は互いに組み合わせ可能である。
また本発明は、プリント媒体としてのシートをプリント装置に供給するシート供給装置の他、種々のシート供給装置に対して適用可能である。例えば、スキャナやコピー機などの読取装置に読み取り対象のシートを供給する装置、及びシート状の加工材料を切断装置などの加工装置に供給する装置などに対しても適用することができる。このようなシート供給装置は、プリント装置、読取装置、加工装置などの装置とは別に構成することができ
、またシート供給装置用の制御部(CPU)を個別に備えても良い。
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
ロールシートを回転可能に支持する支持部と、
前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第1供給路と、
前記第1供給路から供給されたシートを搬送する搬送路と、を備えるシート供給装置であって、
前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第2供給路を備え、
前記搬送路は、前記第2供給路から供給されたシートを搬送することを特徴とするシート供給装置。
(構成2)
前記第1供給路の入口は、前記支持部で支持されたロールシートの回転中心に対して鉛直方向の下方に位置し、
前記第2供給路の入口は、前記支持部で支持されたロールシートの回転中心に対して鉛直方向の上方に位置することを特徴とする構成1に記載のシート供給装置。
(構成3)
前記支持部で支持されたロールシートを第1方向及び前記第1方向と反対の第2方向に回転駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御して、ロールシートを回転させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1供給路を通じてシートを搬送する場合にロールシートを前記第1方向に回転させ、前記第2供給路を通じてシートを搬送する場合にロールシートを前記第2方向に回転させるように前記駆動部を制御することを特徴とする構成1または2に記載のシート供給装置。
(構成4)
前記第1供給路及び前記第2供給路には、シートの先端の通過を検知するシート検知センサが設けられていることを特徴とする構成1~3のいずれか一の構成に記載のシート供給装置。
(構成5)
前記第2供給路は、シートの下方をガイドする下方ガイド部を有し、
前記下方ガイド部の上方には、シートを手動で供給するための空間が形成されていることを特徴とする構成1~4のいずれか一の構成に記載のシート供給装置。
(構成6)
前記下方ガイド部のシートの搬送方向の上流側の端部には、従動コロが設けられていることを特徴とする構成5に記載のシート供給装置。
(構成7)
前記第2供給路は、前記空間に対してシートの搬送方向の下流側で前記下方ガイド部に対向し、シートの上方をガイドする上方ガイド部を有することを特徴とする構成5または6に記載のシート供給装置。
(構成8)
前記第2供給路を塞ぐ遮蔽位置と、前記第2供給路の通過を許容する退避位置との間を移動可能な遮蔽部材を備えることを特徴とする構成3~7のいずれか一の構成に記載のシート供給装置。
(構成9)
前記支持部で前記第1方向に回転したロールシートからシートの先端を分離させるための分離フラッパーと、
前記分離フラッパーをロールシートに当接した当接位置と、ロールシートから離間した離間位置と、に移動させるフラッパー移動機構と、
を備え、
前記遮蔽部材は、前記分離フラッパーに連動して移動し、前記分離フラッパーが前記当接位置にあるときに前記遮蔽位置に位置し、前記分離フラッパーが前記離間位置にあるときに前記退避位置にあることを特徴とする構成8に記載のシート供給装置。
(構成10)
構成1~9のいずれか一の構成に記載のシート供給装置と、
前記シート供給装置から送り出されたシートに記録動作を行う記録部と、
を備え、
前記搬送路は前記記録部に接続されていることを特徴とする記録装置。
1…シート、50a…第1供給路、60a…第2供給路、200…供給装置(シート供給装置)、R…ロールシート

Claims (10)

  1. ロールシートを回転可能に支持する支持部と、
    前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第1供給路と、
    前記第1供給路から供給されたシートを搬送する搬送路と、を備えるシート供給装置であって、
    前記支持部で支持されたロールシートからシートが供給される第2供給路を備え、
    前記搬送路は、前記第2供給路から供給されたシートを搬送することを特徴とするシート供給装置。
  2. 前記第1供給路の入口は、前記支持部で支持されたロールシートの回転中心に対して鉛直方向の下方に位置し、
    前記第2供給路の入口は、前記支持部で支持されたロールシートの回転中心に対して鉛直方向の上方に位置することを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  3. 前記支持部で支持されたロールシートを第1方向及び前記第1方向と反対の第2方向に回転駆動する駆動部と、
    前記駆動部を制御して、ロールシートを回転させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1供給路を通じてシートを搬送する場合にロールシートを前記第1方向に回転させ、前記第2供給路を通じてシートを搬送する場合にロールシートを前記第2方向に回転させるように前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  4. 前記第1供給路及び前記第2供給路には、シートの先端の通過を検知するシート検知センサが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  5. 前記第2供給路は、シートの下方をガイドする下方ガイド部を有し、
    前記下方ガイド部の上方には、シートを手動で供給するための空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  6. 前記下方ガイド部のシートの搬送方向の上流側の端部には、従動コロが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のシート供給装置。
  7. 前記第2供給路は、前記空間に対してシートの搬送方向の下流側で前記下方ガイド部に対向し、シートの上方をガイドする上方ガイド部を有することを特徴とする請求項5に記載のシート供給装置。
  8. 前記第2供給路を塞ぐ遮蔽位置と、前記第2供給路の通過を許容する退避位置との間を移動可能な遮蔽部材を備えることを特徴とする請求項3に記載のシート供給装置。
  9. 前記支持部で前記第1方向に回転したロールシートからシートの先端を分離させるための分離フラッパーと、
    前記分離フラッパーをロールシートに当接した当接位置と、ロールシートから離間した離間位置と、に移動させるフラッパー移動機構と、
    を備え、
    前記遮蔽部材は、前記分離フラッパーに連動して移動し、前記分離フラッパーが前記当接位置にあるときに前記遮蔽位置に位置し、前記分離フラッパーが前記離間位置にあるときに前記退避位置にあることを特徴とする請求項8に記載のシート供給装置。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のシート供給装置と、
    前記シート供給装置から送り出されたシートに記録動作を行う記録部と、
    を備え、
    前記搬送路は前記記録部に接続されていることを特徴とする記録装置。
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