JP2022020505A - 画像記録装置 - Google Patents

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Takeshi Kouda
洋正 米山
Hiromasa Yoneyama
泰之 浅井
Yasuyuki Asai
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【課題】1つの排紙形態で異なるサイズの紙を積載可能な画像記録装置を提供する。【解決手段】搬送方向に搬送された記録材に画像を記録する記録部と、前記記録部で画像が記録された記録材を排出する排出口と、前記排出口の下方において前記排出口から排出された記録材の先端を前記搬送方向の上流側に向けて、当該記録材を下方から支持し、前記搬送方向における一方の端部である第1端部と、他方の端部である第2端部とを有するシート部材と、前記シート部材の前記第1端部側と前記第2端部側とを支持する支持部と、を備える画像記録装置であって、前記支持部は、前記シート部材を前記搬送方向において前記第1端部を前記第2端部に対して下流側に配置して支持する第1支持形態と、前記搬送方向において前記第2端部を前記第1端部に対して下流側に配置して支持する第2支持形態と、を少なくともとりえるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排出されたプリント媒体(記録材)などのシートを収容するシート収容装置及び該シート収容装置を備えたプリント装置(画像記録装置)に関し、特に積載不良防止に関する技術である。
大判プリンタは、ユーザーニーズが多岐に及ぶため、様々な排紙形態に変形できる構成が求められている。例えば、1つのサイズを大量に積載したい、1つの排紙形態で複数種類の紙サイズを積載したい、という要望を持つユーザーが存在する。そのため、これら各ユーザーの要望に合う複数の排紙形態をとることができ、且つ排紙形態の変更を容易に行うことができる技術が求められている。
また、一般的な収容装置で積載を行う場合は、ほぼ水平なトレイ面上にフェイスアップで紙を積載する。しかし大判プリンタにおいては、ロール紙を使用するため紙のカールが大きく、さらに排紙される紙サイズは排紙方向に長いため、特別な機構を用いずにフェイスアップで積載するのは難しい。そこで、一旦重力で排紙口から下方の受け部に紙先端を導き、紙先端の動きを規制した状態でさらに排紙を進めることで、紙の中腹をループ状に膨らませ、カット後に紙の自重やコシを利用して反転させフェイスダウンで積載する構成がとられている。しかしこの構成では、通常1つの排紙ポジションで積載可能なサイズの紙は、1種類または搬送方向の長さが近い数種類のサイズの紙に限られる。これは、特に搬送方向の長さが各排紙ポジションに対して適正でないと紙が反転せずコシ折れし、積載面を塞いでしまうためである。これに対し、ユーザビリティの観点から、サイズに大きく差がある場合でもポジション変更をすることなく1ポジションで複数種類のサイズの紙を積載したいという要望が強まっている。
特許文献1には、排出されたメディアを受容するための柔軟性を有するシート部材(バスケット)を保持するロッドをプリンタの後方や前方に移動させることができる受容装置が提案されている。これにより、様々な種類のメディアの受容が可能となり、ユーザーの多彩な使用用途に対応することができる。
特開2017-065840号公報
しかしながらこの構成では、1つの排紙形態で長さが大きく異なるサイズの紙を積載することができない。これは、プリンタ最前方でバスケットを保持するロッドの位置が最適ではないためである。小サイズの紙を積載するためには、排出口の下方に紙をフェイスダウンで受ける面を設ける必要がある。これをさらに大サイズ積載に対応させるためには、プリンタ最前方でバスケットを保持するロッドをさらに前方に配置し、紙を受ける面を前方に大きく張り出す必要がある。しかし、この位置にロッドやバスケットを固定配置すると、他の排紙形態との両立が難しい。また、紙を受ける面が前方に張り出しているためにインク交換等のユーザビリティが悪化してしまう。
本発明の目的は、1つの排紙形態で長さが大きく異なるサイズの紙を積載することができる画像記録装置を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の画像記録装置は、
搬送方向に搬送された記録材に画像を記録する記録部と、
前記記録部で画像が記録された記録材を排出する排出口と、
前記排出口の下方において前記排出口から排出された記録材の先端を前記搬送方向の上流側に向けて、当該記録材を下方から支持し、前記搬送方向における一方の端部である第1端部と、他方の端部である第2端部とを有するシート部材と、
前記シート部材の前記第1端部側と前記第2端部側とを支持する支持部と、
を備える画像記録装置であって、
前記支持部は、前記シート部材を前記搬送方向において前記第1端部を前記第2端部に対して下流側に配置して支持する第1支持形態と、前記搬送方向において前記第2端部を前記第1端部に対して下流側に配置して支持する第2支持形態と、を少なくともとりえるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、1つの排紙形態で長さが大きく異なるサイズの紙を積載することができる。さらに、元々の排紙形態に悪影響を与えることなく、且つ簡易な方法でユーザーがこの排紙形態に変更することができる。また、排紙形態の変更が簡易であるため、本排紙形態を使用しない場合に簡単に奥行を縮小することができる。
本発明の一実施形態に係るプリント装置の図 プリント装置の搬送ローラ周辺の拡大図 シート収容装置の第1のシート突き当て部を説明する斜視図 シート収容装置の構成を説明する斜視図 シート収容装置のロールガイドユニットを説明する側面図 シート収容装置とプリント装置との位置関係を説明する図 ガイドフラッパユニットを説明する斜視図 ガイドフラッパユニットの動作を説明する図 フラッパの機能を説明する斜視図 第1受容形態に係るプリント装置の図 第2受容形態に係るプリント装置の図 第3受容形態に係るプリント装置の図 第2のロッド保持部材511の収納位置及び使用位置を示した図 第2のロッド保持部材511とその取付部の拡大図 スタッカー3の積載部退避形態を示す図 第4受容形態に係るプリント装置の斜視図および要部拡大図 受容体40と3本のロッドを側面から見た図 プリント装置10を操作時のスタッカー3の奥行縮小方法を示す図 第5受容形態に係る説明図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施形態に係るプリント装置10(画像記録装置)の図であり、図1(a)がプリント装置10の斜視図を示す。図1(b)がプリント装置10の側面図を示している。そして、図1(c)にプリント装置10の受容体40を省略した斜視図を示し、図1(d)にプリント装置10の受容体40を省略した状態での正面図を示す。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態におけるプリント装置10の概略構成について説明する。
プリント装置10は、本体1(装置本体)と、本体1を支える脚部2と、脚部2に接離可能な後述する記録材収容装置としてのスタッカー3(シート収容装置)とを有する。本体1は、長尺のシートが紙管に巻き回されて形成されたロール紙を回転可能に保持するロール紙保持部160、161を有する。ロール紙保持部160、161で保持されたロール紙は、巻き解かれて画像が記録されるシートWとして、給送機構(不図示)などを介して、後述の記録ヘッド5とプラテン501からなるプリント部502(記録部)に供給される。また、ロール紙保持部161(第2ロール紙保持部)は、ロール紙保持部160(第1ロール紙保持部)の下方に位置している。すなわち、ロール紙保持部160、161は、上下方向に並んで配置される。尚、下方に位置するロール紙保持部161については、ロール紙保持部160から供給されてプリントされたシートを巻き取ることが可能な機能を備えるようにしてもよい。
また、本体1は、ロール紙保持部160、161に収容されたロール紙から巻き解かれたプリント媒体(記録材)であるシートWが搬送ローラ503によって搬送され、搬送されたシートWに対してプリントする記録ヘッド5を有する。さらに、記録ヘッド5のノズル面と対向する位置には、シートWを下方から支えるプラテン501が配置されている。矢印Aは、記録ヘッド5でのプリント中にシートWがプラテン上を進む方向(第1方向)を示している。第1方向は、本実施形態ではプリント装置10の後方から前方に向かう水平な方向であるが、水平方向に角度を持った方向でもよい。例えば、記録ヘッド5やプラテン501がプリント装置10の後方から前方に向かって下方に傾斜を持つように配置されているような場合である。また、排出口1aから排出されるまでの間にはカッター6が設けられており、プリントされたシートは、所定の位置においてカッター6によってカットされる。
ここで、図2を参照して搬送ローラ503周辺の構成について説明する。図2は、プリント装置10の搬送ローラ周辺の斜視拡大図である。搬送ローラ503は、プラテン501の第1方向上流側に配置され、片側の端部付近に設けられた不図示の搬送ローラプーリーを介してベルト507でモータプーリー508と接続されている。モータプーリー508はモータ509の回転軸に取り付けられ、モータ509の駆動を搬送ローラ503に伝達している。シートWは、搬送ローラ503とピンチローラ504でニップされ、搬送される。また、搬送ローラ503の片側の端部付近には、エンコーダフィルム506が搬送ローラ503と同一軸上に位置決めされて配置されている。このエンコーダフィルム506には、放射状に多数のスリットがプリントされており、エンコーダセンサ510でスリットを検知できる。搬送ローラ503の回転量や位相はこのスリット検知で判定可能であるため、プリント装置のCPUからの指令に基づき、シートの搬送量を制御することができる。またJOB送信の際、画像データと共に、排出されるシートの長さ情報もプリンタに送信される。この情報とエンコーダセンサ510を用いた搬送量制御により、シートWが搬送され、記録ヘッド5による記録が終了すると、同様の制御でカット位置まで搬送され、カッター6のカット動作によりカットされる。
ここからは再度図1を参照しながら説明する。本体1は、プリントされたシートWを排出する排出口1aと、排出されたシートをスタッカー3へガイドする排出口ガイド1bとを有する。プリント動作に伴って徐々に排出されるシートは、排出口ガイド1bを過ぎると自重により進行方向を下向きに変えて垂れ下がっていく。尚、ロール紙保持部160、
161は、排出口1a及び排出口ガイド1bの下方に位置することとなり、これにより、また、ユーザーによるロール紙交換性なども鑑み2つのロール紙保持部160、161はプリント装置10の高さ方向における概ね中央位置に設けられることとなる。
ロール紙保持部160、161は、排出口1aが開口するプリント装置10の正面側に設けられている。これにより、例えば、スタッカー3を移動した後に、プリント装置の正面側から本体1における筐体を開けて内部に設けられたロール紙保持部160にロール紙をセットすることができるようになる。また、プリント装置の正面側からロール紙保持部161にロール紙をセットすることができるようになる。これにより、ユーザーは、プリント装置を移動することなく、正面側からロール紙の交換作業を行うことができるようになり、当該作業によるユーザーへの負担が低減される。
また、本体1は、操作部4を有し、操作部4に設けられた各種スイッチをユーザーが操作することによって、シートのサイズ指定やオンライン/オフラインの切り替え等の各種コマンドを入力することができる。尚、本実施形態は、2つのロール紙保持部を備えた2段ロール紙構成を前提に説明するが、本発明はそれに限らず、3つ以上のロール紙保持部を有するプリント装置に適用することもできる。また、3つ以上のロール紙保持部を有する場合には、少なくとも2つのロール紙保持部160、161を備えることとなる。
スタッカー3は、プリント後にカッター6によってカットされたシートを支持、収容するものであり、薄く平坦で柔軟性がある布やプラスチックからなるシート状の部材(シート部材)である受容体40を有する。この受容体40を張架すべく、複数のロッドが取り付けられている。まず、受容体40に対して、後述の第1のロッドとしてのアッパーロッド121の取り付け位置よりもシートWの搬送方向において本体1から離れた位置である受容体40の一方の端部である第1端部側には、第2のロッドとしてのフロントロッド20が取り付けられている。そして、アッパーロッド121の取り付け位置よりもシートWの搬送方向において本体1に近い位置であって他方の端部である第2端部側には第3のロッドとしてのリアロッド30が取り付けられている。このように、受容体40の第1端部はフロントロッド20に、第2端部はリアロッド30に保持されている。すなわち、フロントロッド20及びリアロッド30は、受容体40の両端部のそれぞれを保持する保持部材として機能する。具体的には、フロントロッド20は、第1方向の下流側(本体1から離れた側)で受容体40の端部を保持し、リアロッド30は、第1方向の上流側(本体1に近い側)で受容体の40の端部を保持する。フロントロッド20の両端は、連結部材12により2本のサイドロッド11のそれぞれと連結している。サイドロッド11は、サイドロッド支持部材61に保持されている。このサイドロッド支持部材61は後述するスタッカー3側に取り付けられている。また、アッパーロッド121は、フロントロッド20とリアロッド30の中間において受容体40上に不図示の用紙幅方向にロッドを通す穴袋を設けることで受容体40を保持している。このアッパーロッド121は、後述するスタッカー3側で位置決めされ受容体40を支持する。すなわち、アッパーロッド121は移動可能であり、受容体40の中間部を支持する支持部材として機能する。また、本実施例のスタッカー3は、フット620の真上にレッグ312が無く、幅方向の外側に張り出している。
大きなシートを多様な形態で収容するために本体1の直下の空間も収容空間として利用することが望ましい。多様な排紙形態とは、例えばフェイスダウン積載のことであり、印字面を下向きに受容し、その上に後続紙が同様に重なっていくものである。フェイスダウン積載は、印字面を上に向け、その上に後続紙が積まれていくフェイスアップ積載とは異なり、先行紙の印字面にカールした後続紙の先端が引っかかりながら排紙されることがない。そのため、印字面のキズが少ないというメリットがある。また、フェイスダウン積載は印字面から数えて印字した順に積載されるため、ユーザーが後で印字順に並び替える手
間がかからない。
また、スタッカー3は、図1(c)、(d)に示すように、複数の第1のシート突き当て部材170が排出口1aの下方に配置されている。複数の第1のシート突き当て部材170は、リアロッド30と並行して設けられたストッパ―ロッド171に、シート幅方向(シートが排出される方向と交差(直交)する方向)に並んで設けられる。図3は、スタッカー3の第1のシート突き当て部(第1の突き当て部)を説明する斜視図であり、図1(c)の破線部IIIの拡大図である。図示されるように、第1のシート突き当て部材170は、後述するスタッカー3側に取り付けられたロッド保持部材31によって位置決めされたリアロッド30と並行して設けられたストッパ―ロッド171上に設けられる。これら2つのリアロッド30とストッパ―ロッド171の位置決めには、それぞれ両端部にあるロッドキャップ172を介してロッド保持部材31上に取り外し自在に取り付けられている。第1のシート突き当て部材170にシートWの先端が突き当たることによって、シートの先端の移動が規制され、受容体40にガイドされてきたプリント後のシートを受け止める第1のシート突き当て部が構成される。この第1のシート突き当て部材170については後で詳述する。尚、こうした第1のシート突き当て部材170は、例えば、ロール紙保持部161よりもプリント装置の背面側(後方側)に位置している。すなわち、スタッカー3は、ロール紙保持部161の重力方向の下方に位置する領域を含むように、シートを収容可能な収容部が形成されている。これにより、プリント装置10は、ロール紙保持部161の下方側の空間を収容部の一部として利用することができ、奥行き方向(前後方向)にコンパクトに構成されることとなる。
図4を用いて、スタッカー3の構成を以下に詳述する。尚、図では説明しやすくするため受容体40を省いている。図4はスタッカー3のユーザー先でのセットアップ時の状態を表したもので、図中の2点鎖線はユーザーセットアップを示している。このユーザーセットアップ(ビス締め含む)対象ユニットには、フットユニット300と、ステイレッグユニット310と、バックステイユニット320がある。また、不図示の受容体40を保持している前述の3本のロッド(フロントロッド20、リアロッド30、アッパーロッド121)のうち、フロントロッド20を有するフロントロッドユニット330と、リアロッド30を有するリアロッドユニット340と、アッパーロッド121を有するアッパーロッドユニット350と、がある。さらに、第1のシート突き当て部材170を有する第1のシートストッパ―ユニット360と、用紙幅方向に複数個取り付け可能なロールガイドユニット370(図中は3個)と、第2のシートストッパ―ユニット380と、がある。
フットユニット300について説明する。フットユニット300は、左右2個ずつのキャスター301がフットフレーム302に取り付けられ図中(X、Y)方向に移動可能であるため、本体1に対して接離可能である。また、フットフレーム302には本体1への接触部材303が取り付けられている。この接触部材303の303a面(Y方向)、303b面(X方向)を後述する本体1に突き当てる構成である。さらに、フットフレーム302には、サイドロッド11を回動可能に保持するサイドロッド保持部材61と、リアロッドユニット340と第1のシートストッパーユニット360を保持するロッド保持部材31とが取り付けられている。2つのサイドロッド11にはアッパーロッドユニット350を受けるロッドホルダー304が取り付けられている。このホルダーは後述するスタッカー3の受容体40の受容形態変更時に必要に応じてアッパーロッドユニット350を置くための部材である。
ステイレッグユニット310について説明する。ステイレッグユニット310は、X方向に長手形状のステイ311と、Z方向に長手形状の2つのレッグ312とを持つ構成である。そして、ステイ311の両端にある不図示の部材により2つのレッグ312と連結
されてコの字型で一体構成を成している。また、ステイ311とレッグ312の2つの連結部を覆うようにカバー313を配設している。
バックステイユニット320について説明する。バックステイユニット320は、X方向に長手形状のバックステイ321と、このバックステイ上に配設された後述するガイドフラッパユニット180(図中の点線で囲った部分)と、バックステイ321の両端に取り付けられた2つのアッパーロッドベース322とを有している。
不図示の受容体40を保持する3本のロッドそれぞれを含むユニットについて説明する。一つめのフロントロッドユニット330はフロントロッド20と、ロッド両端のロッドキャップ172と、2つのフロントロッドサポート331から構成されている。二つめのリアロッドユニット340は、リアロッド30と、ロッド両端のロッドキャップ172とで構成されている。三つめのアッパーロッドユニット350は、アッパーロッド121と、ロッド両端のロッドキャップ172とで構成されている。そして、第1のロッドであるアッパーロッド121の両端のロッドキャップ172と、前述のバックステイ321の両端に取り付けられたアッパーロッドベース322が、アッパーロッド121を、排出口1aよりも下方でかつ第1の突き当て部材170よりもシートWの搬送方向の下流側となる位置で支持する第1の支持部に相当する。次に、第2のロッドであるフロントロッドの両端のロッドキャップ172と、前述のサイドロッド11とサイドロッド支持部材61が、第2のロッドであるフロントロッド20を、アッパーロッド121よりも下方でかつシートWの搬送方向の下流側となる位置で支持する第2の支持部に相当する。さらに、リアロッド30両端のロッドキャップ172と、前述のロッド保持部材31とが、第3のロッドであるリアロッド30を支持する第3の支持部に相当する。すなわち、アッパーロッド121、フロントロッド20、リアロッド30からなる複数のロッドの長手方向がシートWの搬送方向に直交し、かつ、それぞれのロッドが互いに異なる位置で平行になるように、支持している支持部が複数設けられている。なお、本実施例では、受容体40に対してロッドが3本組み付けられる構成を例示したが、ロッドの本数は4本以上でもよい。すなわち、受容体40の両端の間に組み付けられるロッドの本数を2本以上としてもよい。
第1のシートストッパ―ユニット360について説明する。第1のシートストッパーユニット360は、用紙幅方向(X方向)に複数個の第1のシート突き当て部材170(図中は3個)と、ロッド両端のロッドキャップ172とで構成されている。
ロールガイドユニット370について説明する。ロールガイドユニット370は、第1のロールガイド371と、この第1のロールガイド371に回動可能に取り付けられた第2のロールガイド372と、第2のロールガイド372の下方端部に回転自在に取り付けられたコロ373とを有する。なお、ロールガイドユニット370は用紙幅方向(X方向)に複数個配置可能である(図中は3個)。
第2のシートストッパーユニット380について説明する。第2のシートストッパーユニット380は、第2のシート突き当て部材381と、第2のシート突き当て部材の下方端部に取り付けられたワイヤートレイ382とを有している。
ユーザーセットアップについて説明する。まずユーザーは左右どちらかのフットユニット300のフットフレーム302が露出している開口部にステイレッグユニット310のカバー313の外形部を嵌る。このようにすることで、フットユニット300はステイレッグユニット310の重さを面で受けるため自立しやすくなり、ユーザーは左右共に一人でもビス締め含めて組みやすくなる。次にバックステイユニット320の左右のアッパーロッドベース322の開口部322aをレッグ312の端部312aに挿入し(図の二点鎖線)ビス締めする。続いて、不図示の受容体40を保持している3本のロッドのうち、
フロントロッドユニット330は両端付近にあるフロントロッドサポート331を左右のサイドロッド11の端部11aに挿入して(図中の二点鎖線)ビス締めする。リアロッドユニット340は両端のロッドキャップ172を左右のロッド保持部材31の凹部に取り付ける。アッパーロッドユニット350については、両端のロッドキャップ172を後述するアッパーロッドベース322の凹部に配置する(図中の二点鎖線)。尚、後述するがアッパーロッドユニット350は不図示の受容体40の受容形態(積載形態)によって位置が変わるためロッドホルダー304上に置いてもよい。第1のシートストッパ―ユニット360は、両端のロッドキャップ172を左右のロッド保持部材31の凹部に取り付ける。
ロールガイドユニット370と第2のシートストッパーユニット380のセットアップについては図4および図5を用いて説明する。図5(a)はロールガイドユニット370がバックステイ321に取り付いた状態の部分断面図である。図5(b)は第2のシートストッパーユニット380がバックステイ321に取り付いた状態の部分断面図である。図5においてロールガイドユニット370は、第1のロールガイド371の係止部371bをバックステイ321の溝部321bに引掛けながら軸部371aをバックステイ321の穴部321a(図4)に挿入して位置を決める。そして、その状態のまま矢印方向に回転してフック部371cと係止部371bとでバックステイ321を抱き抱えるようにして止める。この構成であればロールガイドユニット370は、所定の外力で外れるため、ユーザーの想定外の操作で外力が加わっても壊れる前に外すことができる。第2のシートストッパーユニット380は、第2のシート突き当て部材381の係止部381bをバックステイ321の溝部321bに引掛けながら軸部381aをバックステイ321の穴部321c(図4)に挿入して位置決めして止める。この構成であれば脱着可能となり、後述する不図示の受容体40の受容形態を変えたい時にユーザーが必要に応じて自在に変えることができる。また、誤装着を避けるためにそれぞれの軸部371aと381aのX方向位置は異なった構成である。また、図5(b)の第2のシート突き当て部材381にはワイヤートレイ382が取り付けられ、一端部382aを中心に矢印E方向に回転可能である。但し、図のように取り付け状態では回転止め部381cで回転規制されている。効果として、この構成であればユーザーが不意に荷重をワイヤートレイ382に加えると破損する前にワイヤートレイ382が回転止め部381cから外れて回転し、逃げることができる。
スタッカー3は、使用時に、本体に対して接触する位置まで移動する必要がある。その接触に関連する部分の構成について図4および図6を用いて説明する。図6(a)はスタッカー3が本体1から離れている状態図である。図6(b)はスタッカー3が本体1に接している状態図である。図6(c)は図6(b)から受容体40を省いた状態での正面図である。ユーザーは図6(a)において、キャスター301で矢印方向に移動可能なスタッカー3の左右の303a面(図4より)を本体1の脚部2の正面側の面2aに突き当てて接触させることで使用状態とすることができる。また左右の303b面の間の距離(図4より)は本体1の脚部2の内側面2b間の距離より小さくし、X方向には所定量移動可能である。このX方向の移動量を考慮し、スタッカー3の紙端基準位置X側のレッグ312は、本体1の紙端基準位置Xより内側(+X方向)にならないよう、フットフレーム302より外側(-方向)に配置している。この構成によりスタッカー3がプラスX方向に移動しても紙端基準位置Xより内側に入ることはない。尚、図では非基準側のレッグ312はフットフレーム302の外側に配置しているが、これに限らず仕様のロール紙幅の外側になるように配置してもよい。
このような構成をとり、レッグ312をシート幅の外側に配置することで、装置下側の空間を有効活用でき、大きいサイズの紙を受ける場合でも装置の奥行きを縮小することができ。また、プリンタとは別体のスタッカーにおいて、下方部を収容部として使用するこ
とで、印字順に整列することができ、印字面にキズが付きにくいフェイスダウンでの積載を可能とする。
図7を使って、図4で簡単に説明した点線で囲ったガイドフラッパユニット180について詳述する。図7は、説明を簡単にするため必要な部分のみ示したガイドフラッパユニット180の部分斜視図である。ガイドフラッパユニット180は、複数のフラッパ183と、複数のフラッパ183が開閉可能に取り付けられた複数のガイド184と、複数のフラッパ183を保持するガイドロッド182とを有する。このガイドロッド182には、両端部にユーザーが直接触れることがないように、キャップ部材181が取り付けられている。また、ガイド184はガイドプレート400を土台にして取り付けられ、さらにこのガイドプレート400にはシートガイド185を回動可能に保持するシートガイドホルダ186も取り付けられている。このシートガイド185は不図示のねじりコイルバネにより不図示の本体1側にバネ付勢されている。これらのガイド184とシートガイドホルダ186が土台となるガイドプレート400を介してバックステイ321上に複数取り付けられている(図中は4個)。
図8では、ガイドフラッパユニット180の動作説明をする。図8(a)、(b)はフラッパ183、又はシートガイド185を本体1にセットアップした時の状態を示した右側面図と図8(a)の丸枠VII内の詳細図である。また図8(c)、(d)はフラッパ183とガイドロッド182の取り付け構成を示した図である。さらに図9は、後述する第3、第4の受容形態のフラッパ183の状態を示した図である。尚、図8については説明に必要な部分の構成のみ示し、その他の部分に関しては省いている。ここで、フラッパ183の開閉状態について説明する。まず、フラッパ183が開いた状態とは、ガイド184、シートガイドホルダ186により形成された横向きの凹部が開放され、且つ、排出口1aから排出されるシートの先端部(先端から所定の長さの領域)を支えることが可能な位置にフラッパ183が位置する状態である。次に、フラッパ183が閉じた状態とは、当該凹部がフラッパ183に覆われ、且つ、排出口1aから排出されるシートの先端部を支えることができない位置にフラッパ183が位置する状態である。
複数のフラッパ183のそれぞれが取り付けられたガイド184(図7)は、シート幅方向に並んで配置されており、複数のフラッパ183はそれぞれ、矢印U方向(図8(b))に開閉可能である。フラッパ183及びガイド184は、プリント後に排出口1aから排出されるロール紙をガイドするガイド部材として、または受ける受け部としての役割を果たす。ガイド部や受け部の詳細は後述する。
図8(b)の矢印U方向反時計まわりにフラッパ183が開いた状態では、シートガイド185の先端が本体1に接触している。これは不図示のねじりコイルバネにより本体1方向にバネ付勢されているため各シートガイド185は独立して本体1に接触することができるからである。こうすることにより、シートガイド185は、排紙時のシート先端を本体1側からガイド184側へ受け渡すためのガイドの役割を果たすことが可能である。一方、図8(b)の矢印U方向時計まわりにフラッパ183が閉じた状態では、フラッパ183の先端部183aが本体1に接触する(後述する第1、第2の受容形態)。従って、このフラッパ183が閉じた状態が、第1のガイド姿勢としてフラッパ183がシート先端のガイドの役割を果たす必要がある。そこで、複数個のフラッパの先端部183aを本体1に確実に接触させるため図8(c)、(d)のように、ガイドロッド182にフラッパ183を取り付ける際に例えば、段状のビス187を用いるなどによりフラッパ183との間に隙間Tを形成し、フラッパ183にガタを持たせた構成にしている。このガタ構成であればフラッパ183が閉じた状態で本体1に先端部183aを倣わせることができ、ロール紙先端がフラッパ先端部183aと本体1との隙間に入り込むことを防止することができる。
また、スタッカー3はフラッパ183の開閉により受容形態を変えること、受容形態に応じてそのフラッパ183の機能・効果も異なること、閉じた状態(後述する第1、第2の受容形態)については既に述べた。ここでは開いた状態について図9を用いて説明する。図9は後述する第3受容形態のフラッパ183の状態を示している。複数のフラッパ先端部183aは、第1、第2の受容形態とは異なり本体1側ではなく、アッパーロッド121側に回動した状態である。この状態でフラッパ183上にロール紙が多積載されると、フラッパ183にガタを持たせているため、ロール紙の重さを複数のフラッパ先端部183aがアッパーロッド121上に倣って受けることができる。その結果、第3の受容形態の耐荷重性を確保し、フラッパ183の破損を防止することができる。
また、図7、図8(c)のようにフラッパ183の両面には共に、突起形状(リブ)183dが形成されている。こうすることにより、フラッパ183とシートとの摩擦抵抗を低減させることができ、さらには、フラッパ183を軽量化することもできる。フラッパ183の軽量化により、より小さな力でフラッパ183を操作することができる。
再度図8(a)、(b)を用いて本発明のフラッパ183の特徴を説明する。このフラッパ183の回動中心189は、フラッパ183に対して重力方向下方に設けられている。そして、回動中心189によって、フラッパ183は、閉じた状態ではフラッパ183の先端部183aが本体1に近くなり(当接し)、開いた状態では先端部183aが本体1から離間するようになされている。また、回動中心189は、ガイドフラッパユニット180がロール紙保持部160、161の間に配置されたときに、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心よりも下方であり、且つ、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心よりも上方に位置することになる。従って、プリント装置10(図1)では、重力方向において、排出口1a、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心、フラッパ183の回動中心189、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心の順に配置される。すなわち、排出口1a、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心、フラッパ183の回動中心189、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心の順で高さが低くなるように配置される。さらに、フラッパ183の回動中心189は、フラッパ183が閉じた状態では、フラッパ183の先端部183aが、回動中心189より本体1に近くなるような位置に設けられている。この構成であれば、フラッパ183の先端部183aを本体1に接触させるために、バネ等の付勢力を利用して接触させることなく、フラッパ183とガイドロッド182との自重でよりかかるような位置に重心を配置しているため、部品を増やすことなく、フラッパ183を本体1側に倒すことができる。
ここまで説明してきたアッパーロッドユニット350及びガイドフラッパ部180の形態を組み合わせることにより、柔軟性のある受容体40は使用形態を変更することが可能となる。すなわち、プリントされた排出シートをスタッカー3で受ける際に、ユーザーは種々の受容形態を選択することができ、プリント形態の多様化ニーズに応えるものである。以下に、種々の受容形態の詳細を説明する。
(第1受容形態)
図10は、第1受容形態に係るプリント装置の図であり、図10(a)が斜視図、図10(b)が側面図、図10(c)が正面図となっている。本実施形態では、アッパーロッドユニット350は、左右のアッパーロッドベース322上に位置決めされている。図10(b)のように、アッパーロッドユニット350、フロントロッドユニット330、及びリアロッドユニット340によって、柔軟性のある受容体40は「への字」の形態で保持され、これにより収容部を形成している。すなわち、リアロッド30がアッパーロッド121よりも下方で、かつ、シートWの搬送方向に対して上流側の第1の任意支持位置で
支持される場合に、アッパーロッド121の取り付け位置を頂点とし、その取り付け位置からフロントロッド20の取り付け位置に向かってシートWの搬送方向下流側に向かって下る第1の傾斜積載面と、前述のアッパーロッド121の取り付け位置からリアロッド30の取り付け位置まで、シートWの搬送方向の上流側に向かって下る第2の傾斜積載面とを形成し、この2つの傾斜積載面が上述の収容部を形成している。また、図10(c)のように、ロールガイドユニット370は、ロール紙を回転させたときにロール紙の先端が本体1に搬送されるようにガイドするコロである供給手段500とロール紙幅方向において同じ位置にならないように複数個配置されている(図中は3個)。
次に、図10(a)~(c)を用いて排紙時のシートの挙動について説明する。排出口1aから排出されるプリント後のシートW1は、排出口ガイド1b、フラッパ183、第1のロールガイド371及び第2のロールガイド372を介して、第1のシート突き当て部材170へガイドされる。シートW1は、カールしたその先端を本体1の方向であるシート搬送方向の上流側に向けた状態でガイドされ、その先端が第1のシート突き当て部材170に接触して止まる。その状態でシートW1が搬送され続けると、後端が先端よりもシートWの搬送方向において下流側に移動し、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側に、シートW1のループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートは、アッパーロッドユニット350を変曲点にして記録面の上下が反転し、プリント面を下にした状態で、シートW2のように受容体40上に載置される。
この第1受容形態は、比較的大きなサイズのシート(例えばA0縦やArchE縦)に適した形態である。本形態によると、シートのプリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、複数枚のシートを載置可能である。
(第2受容形態)
図11は、第2受容形態のプリント装置の図であり、図11(a)が斜視図、図11(b)が側面図、図11(c)が正面図となっている。本実施例に係るプリント装置は、前述の第1受容形態の状態から、第2のシートストッパーユニット380(図4、図5(b)参照)をユーザーがスタッカー3に装着することで第2受容形態となる。第2のシートストッパーユニット380の取り付け位置は、第1のシートストッパーユニット360よりも上方に取り付けられている。そして、一端部382aを中心に回転することで、シートWの先端が第2のシート突き当て部材381あるいはワイヤートレイ382に突き当たり、ワイヤートレイ382によって形成される凹部でシートWの先端の移動が規制される突き当て姿勢と、突き当たらない退避姿勢のいずれかをとりえるように構成されている。この第2のシートストッパ―ユニット380における、第2のシート突き当て部材381とワイヤートレイ382を含む構成が、第1のシート突き当て部材170と同様に突き当て部材として機能する。なお、第2受容形態において、リアロッド30は、第1受容形態と同様に、前述の第1の任意支持位置で支持されている。そのため、アッパーロッド121の取り付け位置を頂点とし、前述の第1の傾斜積載面と第2の傾斜積載面が形成されているが、シートWの先端の突き当たる位置が第1受容形態とは異なっている。
次に、排紙時のシートの挙動について説明する。排出口1aから排出されるプリント後のシートW1は、排出口ガイド1b、フラッパ183、ロールガイドユニット370を介して、第2のシートストッパーユニット380(図4、図5(b)参照)へガイドされる。この第2のシートストッパーユニット380は図11(c)に示すように、シートW、例えば図中ではA0縦幅のセンターに対し、所定量Sだけシート基準X方向にシフト(図11(c)では20mm)させて位置決めしている。そしてシートW1は、カールしたその先端を本体1側(シート搬送方向上流側)に向けた状態でガイドされ、その先端が第2のシートストッパーユニット380に接触して止まる。すなわち、シートW1は、その先端部が第2のシートストッパーユニット380に支えられた状態となる。また、上述の
ように、アッパーロッド121の取り付け位置を頂点として、第1の傾斜積載面と第2の傾斜積載面が形成されている。そのため、その状態でシートW1が搬送され続けると、後端が先端よりもシートWの搬送方向において下流側に移動し、シートW2からシートW3のように、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側に、シートのループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートは、アッパーロッドユニット350を変曲点にして記録面の上下が反転し、プリント面を下にした状態で、シートW4のように受容体40上に載置される。すなわち、第2のシートストッパーユニット380のワイヤートレイ382は、シートの先端を支持する支持部として機能し、当該シートは当該支持部に支えられながら排出される。この時、前述の第2のシートストッパーユニット380を紙基準X方向に20mmシフトさせる効果として、不図示のカッターが紙基準X側からシート幅方向に移動してカットしていく際に、カットされたシートは紙基準側から斜めに落下していく傾向があり、場合によってはシートが大きく傾いた状態で非基準側をカットしてしまい規格外となることがあった。しかしながら第2のシートストッパーユニット380がシート基準側にシフトした位置でシート先端を支えることで、カット時のシートの斜め落ちを防ぐことができる。
この第2受容形態は、前述の第1受容形態より小さなシート(例えばA1縦、ArchD縦)に適した形態である。本実施例によると、シートのプリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、複数枚のシートを載置可能である。
(第3受容形態)
図12は、第3受容形態に係るプリント装置の図であり、図12(a)が斜視図、図12(b)が側面図であり、図12(c)が図12(b)の丸枠IV内の詳細図である。本実施形態に係るプリント装置は、第1受容形態と比較して、フラッパ183が開いた状態にある。このとき、フラッパ183の先端部183aがアッパーロッドユニット350の近傍に位置し、図12(b)のように、第1のシート突き当て部材170への排紙パスは塞がれている。また図12(c)のようにアッパーロッドユニット350のアッパーロッド121は、フラッパ183に積載シートの重さが加わり下方に変形した場合の受けとしての機能があるため、所定角度傾けた状態で位置決めされ平面部分にフラッパ先端部183aが変形時に接触できるように構成されている。フロントロッド20とリアロッド30の位置は、第1、第2受容形態の場合と同じ位置にある。そのため、受容体40は、アッパーロッド121の取り付け位置を頂点とし、その取り付け位置からフロントロッド20の取り付け位置に向かってシートWの搬送方向下流側に向かって下る第1の傾斜積載面を形成している。さらに、前述のアッパーロッド121の取り付け位置からリアロッド30の取り付け位置まで、シートWの搬送方向の上流側に向かって下る第2の傾斜積載面も形成されている。さらにアッパーロッドユニット350は、受容体40を介してシートを支持可能な支持部材としても機能する。そして、シート受け部(収容部)が、開いた状態のフラッパ183と、フロントロッドユニット330からアッパーロッドユニット350に張設された受容体40とによって、「山型」を形成している。すなわち、第2の傾斜積載面の上方に位置する開いた状態のフラッパ183の上面と、張設された受容体40の上面は「山型」を成す。また、後述するように、張設された受容体40は、シート受け部に載置されるシートの後端側を支持する支持部として機能する。
次に、排紙時のシートの挙動について説明する。排出口1aから排出されるプリント後のシートW1の先端は、排出口ガイド1b、シートガイド185及びガイド184にガイドされ、ガイド184の凹部に突き当たり止まる。すなわち、ガイド184の凹部は、シートの搬送方向において上流側でシートW1の先端を受け止め、シートW1の先端の移動を規制する第2の突き当て部として機能する。そして、シートW1の先端が当該凹部に規制された状態でシートW1が搬送され続けると、シートW1の先端部はフラッパ183に支えられながら排出される。そして、後端が先端よりもシートWの搬送方向において下流
側に移動し、シートW2のように、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側にシートのループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートは、アッパーロッドユニット350を変曲点にして記録面の上下が反転し、プリント面を下にした状態で、シートW3のように載置される。すなわち、フロントロッドユニット330からアッパーロッドユニット350に張設された受容体40は、シートW3の後端側を支持する支持部として機能する。
尚、フラッパ183はプリント装置10から前方に離れるにつれて上昇勾配を持っている。これは、シートW1の先端をガイド184の凹部に呼び込みやすくし、且つ収容されたシートWがプリント装置10の前方方向に滑りにくくするためである。そのため、これら効果をより生かすためには上昇勾配が望ましいが、水平であっても成立する。また、フラッパ183が水平または上昇勾配を持ち、アッパーロッド121を変曲点として受容体40がプリント装置10の前方方向に下降勾配を持つことで、受容後のシートの持つカールとは逆方向にシートを曲げて収容することができる。これにより、受容状態でのカールを矯正し、シート先端または後端側から紙が丸まることを防いでいる。そのため積載効率が上がり、積載可能枚数を増やすことができている。さらに、第1、第2受容形態よりも上方に排紙受け部があるため、より小さいサイズのシート受容に適している。本実施形態は、前述した第1受容形態及び第2受容形態よりも小さいサイズのシート(例えばA1横及びA2横、ArchD横、ArchC横等)に適している。本形態によると、プリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、複数枚のシートを載置可能である。以上、説明してきた第1~第3受容形態が、本実施例における第1の積載形態となる。
(第4受容形態)
ここまで、受容するシートのサイズに応じてユーザーが受容形態を切り替える構成と、各受容形態を使用した際の効果について述べてきた。また各受容形態では、シートの搬送方向の長さが近いサイズのシートを収容可能である。第1受容形態ではA0縦(長さ1189mm)とArchE縦(長さ1219.2mm)が受容可能である。第2受容形態ではA1縦(長さ841mm)とArchD縦(長さ914.4mm)が受容可能である。第3受容形態ではA1横(長さ594mm)・A2横(長さ420mm)・ArchD横(長さ609.6mm)・ArchC横(長さ457.2mm)などが受容可能である。しかしユーザビリティの観点から、1つの受容形態でさらに長さの差が大きいものを受容・積載したいという要望が増えており、特に大判用紙にプリントする大判プリンタにおいて強く求められている。
大判プリンタはその装置の大きさから、プリンタ設置専用のスペースを設け、離れた場所にプリントJOB送信用のパソコンを設置しているケースが多い。1台のプリンタに対して複数のJOB送信用パソコンがネットワーク接続されているため、複数のユーザーがそれぞれ別のパソコンから同時に様々なサイズのJOBを送信することもある。1つの受容形態では、先述の通りシートの搬送方向の長さが近いサイズのみ収容可能となっており、例えばA0縦とA1横のように長さの差が大きい場合(このケースでは595mmの差)、通常1つの受容形態ではどちらかのサイズで排紙不良が発生してしまう。排紙不良の例を挙げると、第1受容形態でA1横サイズのシートを収容した場合、紙の長さが足りないためシートを反転させることができず、シートの持つ巻き癖でA1横のシート後端側が収容部で丸まり後続のシートを収容できない。また、第3受容形態でA0縦サイズのシートを収容した場合、ガイド184の凹部からフロントロッドユニット330にかけて形成される積載面を大きく超えてシートが垂れ下がる。そのため、垂れ下がったシートの先端付近が床と接触したり、シートがその自重で積載面から滑り落ちたりしてしまう。こうして印字面に傷がつく、またはシートが折れてしまうといった問題が発生する。しかし、ユーザーが受容形態を変更する構成では、送信JOBに対して適正な受容形態かどうかプリンタを見て確認してからJOBを送信しなければならず、手間がかかっていた。このよう
な背景から、1つの受容形態でより多くのサイズのシートを受容・積載したという要望が強まっている。
以下に、図13~17を用いてこの要望に応えるための構成を説明する。これらは、第3受容形態を応用し多くのシートサイズ受容に対応した第2の積載形態として第4受容形態を形成する構成を説明する図である。
図13(a)は、第2のロッド保持部材511の収納位置を示した図であり、図13(b)は、第2のロッド保持部材511の使用位置を示した図である。第2のロッド保持部材511は、フロントロッド20に掛けられている。前述の第1~第3受容形態を使用する場合、第2のロッド保持部材511は収納位置に移動しておく。そうすることで、第2のロッド保持部材511がこれらの受容形態に影響を与えることなく、受容・積載を行うことができる。また、第4受容形態を使用する場合には第2のロッド保持部材511を使用位置に移動させ、リアロッドユニット340を保持し、リアロッド30を支持する支持部材としての用途で使用する。
図14(a)、(b)は、第2のロッド保持部材511とその取付部の拡大図であり、側面から見た図である。図14(a)は第2のロッド保持部材511が収納位置に移動にした状態、図14(b)は第2のロッド保持部材511が使用位置に移動した状態を示している。第2のロッド保持部材511には、穴部511aと開口部511dがある。穴部511aは、リアロッドユニット340を置き、保持する役割を持っており、係合部としての開口部511dはフロントロッド20に対して第2のロッド保持部材511を保持するために設けられている。図14(a)の収納位置にあるとき、フロントロッド20は、開口部511dの面511eと接触するように開口部511dに係合し支持されており、第2のロッド保持部材511は自重でフロントロッド20にぶら下がった状態である。すなわち、このとき第2のロッド保持部材511は、フロントロッド20に対する位置が固定されない係合状態となり、後述のリアロッド30を支持する支持姿勢よりもシートWの搬送方向で上流側に退避している退避姿勢をとった状態になっている。また図14(b)の使用位置にあるとき、嵌合部としての窪み511fがフロントロッド20と嵌合している。このとき、窪み511fとフロントロッドの嵌合部の間には部品公差を考慮した程度の隙間しか空いていない。そのため、第2のロッド保持部材511がフロントロッド20に対して空回りすることなく自重で確実に位置決め固定され、リアロッド30を支持する第3の支持部が形成された支持姿勢をとった状態となっている。また、機能の詳細は後述するが、穴部511aの前後端部には、それぞれ穴部前端511c、穴部後端511bがある。
図15(a)は、スタッカー3の積載部退避形態を示す図である。このように、スタッカー3を使用せず、排出口1aからシートWの排出が行われない場合には、サイドロッド11をプリント装置10の側に回動させて保持することでスタッカー3の奥行を減らすことができる。このとき第2のロッド保持部材511は、図14(a)と同様に面511eがフロントロッド20で支えられた状態であり、リアロッド30を支持する支持姿勢よりもシートWの搬送方向で上流側に退避している退避姿勢をとった状態となっている。図15(b)は、図15(a)の要部拡大図である。サイドロッド11が第2のロッド保持部材511の内側に入り込んでいるため、第2のロッド保持部材511が出っ張ることなく収容されている。このとき図15では不図示となっている受容体40は、シートWの排出が行われる位置よりもシートWの搬送方向の上流側に位置する退避形態となるように構成されている。このように、大判プリンタでしばしば問題となる設置面積の大きさに配慮した構成となっている。
図16(a)は、第4受容形態に係るプリント装置の斜視図である。図16(b)は、
第4受容形態に係るプリント装置の要部拡大図であり、積載可能にセッティングされた状態を示している。尚、図16(b)は、要部構成を見やすくするために受容体40を表示していない。第2のロッド保持部材511を図13(b)の状態にセットした後、ユーザーはリアロッドユニット340をロッド保持部材31から取り外し、リアロッド30両端のロッドキャップ172がそれぞれ穴部511aにはまるように置く。すなわち、リアロッド30を、フロントロッド20よりも下方でかつシートWの搬送方向において下流側となる第2の任意支持位置で支持するように、第2のロッド保持部材511を配置する。このときロッドキャップ172は、プリント装置10の前後方向では穴部前端511cと穴部後端511bの間に配置され、左右方向では2つの穴部側端511hの間に配置されている。これら511b、511c、511hは、高さ方向でロッドキャップ172とオーバーラップしているため、リアロッドユニット340は第2のロッド保持部材511の上に置かれているだけでも通常使用で外れることは無い。また、第2のロッド保持部材511のフロントロッド20との取付部付近には、左右に開口外枠511gがあり、この間にサイドロッド11が配置されている。そのため、外力が加わっても第2のロッド保持部材511がフロントロッド20から脱落することが無い。この関係は、図13(a)や図15(a)に示す第2のロッド保持部材511の位置においても同様であり、同じく第2のロッド保持部材511が脱落することは無い。リアロッドユニット340が第2のロッド保持部材511上に置かれた状態では、受容体40のリアロッド30とアッパーロッド121の間の部分は、ロッド保持部材31で保持されていた際とは裏表が逆になっている。つまり、第2の積載形態である第4受容形態では、受容体40が、アッパーロッド121の取り付け位置で折り返され、アッパーロッド121の取り付け位置からフロントロッド20の取り付け位置を経て、リアロッド30の取り付け位置まで、シートの搬送方向の下流に向かって第3の傾斜積載面が形成されている。別の言い方をすると、第1の積載形態である第1~第3受容形態でシートWの積載面となっていた、受容体40の一方の面の裏面となる受容体40の他方の面をシートWの積載面として用いている。このように、第1~第3受容形態では使用していなかった受容体40の裏面を受容面(積載面)として用いている。こうすることで、新たな部品を追加することなく、受容形態を変更するだけで受容面を延長することができる。
このとき、受容体40の一方の面である裏と他方の面である表とで、受容体40に対するシートWの滑りやすさが異なるように、摩擦係数を変えておいてもよい。通常、受容体40は薄手の布であり、裏と表の表面性は同等である。裏と表で摩擦係数を変えるために、どちらかの面のみに人工皮革等の高摩擦部材を貼り付ける、または縫い付ける等の方法が考えられる。その他にも、どちらかの面のみに高摺動部材を貼り付ける、縫い付ける、引っかける等の方法で片面を低摩擦にしたり、厚手で裏表の表面性が異なる素材を受容体40として使用する方法も考えられる。これらの方法で、第1~第3受容形態で受容面として使用する表面よりも第4受容形態で受容面として使用する裏面の摩擦係数を高くしておくことができる。受容体40の受容面と印字面が接触した状態で紙が滑りながら受容される形態では、通常は印字面の擦過傷防止のために受容面に摩擦係数のできるだけ低い素材を使用する。つまり、第1~第3受容形態は受容面が低摩擦であるため、紙種や印字dutyに関わらず印字面の擦過傷を防止できる受容形態として使用できる。一方、第4受容形態では、シートの印字面と受容体40の受容面が接するのは、シートの先端がシートガイドホルダ186の凹部で規制された後であり、排紙方向の長さが受容面よりも長いシートをほとんど滑ることなく受容し積載する。そのため、比較的傷がつきにくい。そのため、受容面の摩擦係数を第1~第3受容形態の受容面のものよりも高く設定することが可能で、プリント装置前方へシートが滑り落ちにくくなる。そのため、受容面の排紙方向の長さを短くでき、スタッカー3の奥行を小さくできるというメリットが生まれる。受容面の摩擦係数を高くしすぎると、高duty印字や傷のつきやすい光沢紙等のメディアに対する擦過傷発生リスクは高まるが、第4受容形態は線画等の低duty印字、且つ比較的傷のつきにくい普通紙の受容を主な用途としているため、問題ない。また、摩擦係数を紙
と紙の間の摩擦係数と同等に留めることで、傷を回避し、且つ必要な滑り止め効果も発揮することができる。また、ユーザーが必要に応じて高摩擦部材または高摺動部材を取り外せるように構成してもよい。尚、ここまでの説明とは逆に第1~第3受容形態の受容面の摩擦係数を、第4受容形態の受容面のものよりも高く設定してもよい。これにより、受容面の摩擦係数が低い第4受容形態は、傷のつきやすいメディアの受容、摩擦係数の高い第1~第3受容形態をそれ以外のメディアの受容、といったように役割を分けることができる。
また、本受容形態では第3受容形態と同様にフラッパ183の先端部183aはアッパーロッドユニット350側へと倒し上述の開いた状態となっている。すなわち、第1のシート突き当て部材170への排紙パスは塞がれ、シートを前述の第3の傾斜積載面へとガイドする第2のガイド姿勢をとっている。そして、シートの先端は、排出口ガイド1b、シートガイド185及びガイド184にガイドされ、前述の第3の傾斜積載面よりもシート搬送方向の上流側で前述の第2の突き当て部であるガイド184の凹部に突き当たり止まる。排紙後のシート挙動は第3受容形態と同様のため割愛するが、受容面が拡大されたため、小サイズのシート(例えばA1横及びA2横、ArchD横、ArchC横等)から大きなサイズ(例えばA0縦やArchE縦)までのシートを、プリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で多数枚積載可能である。1つの受容形態で大きくサイズの異なるシートを積載することができるため、複数のサイズのプリントJOBが送信された場合でも受容形態を変更せずに使用することができる。
図17は、リアロッドユニット340が第2のロッド保持部材511で保持された状態において、受容体40と3本のロッドを側面から見た図である。受容体40の両端と中央の3箇所に筒状部41がそれぞれ形成されている。各筒状部41は、受容体40のシート搬送方向と直交する幅方向に延びかつ該幅方向の両端でそれぞれ開口した形態となっている。3本のロッドは、受容体40に設けられた筒状部41にそれぞれ挿通されることで、受容体40に取り付けられている。図17(a)は受容体40がフロントロッド20よりも上にある形態を示し、図17(b)は受容体40がフロントロッド20よりも下にある形態を示している。ここまで、リアロッドユニット340をロッド保持部材31から第2のロッド保持部材511で保持する位置に移動させる際、図16のように受容体40がフロントロッド20の上側にある状態で説明してきた。これは、プリント装置10の側面から見た図で示すと図17(a)の通りであり、第1の積載形態である第1~第3受容形態でシートWの積載面となっていた、受容体40の一方の面の裏面となる受容体40の他方の面をシートWの積載面として用いた状態である。しかし、図17(b)のように、受容体40をフロントロッド20の下側に通すこともできる。すなわち、アッパーロッド121の取り付け位置からフロントロッド20の取り付け位置までは、第1の積載形態である第1~第3受容形態でシートWの積載面となっていた、受容体40の一方の面をシートWの積載面として用いる。そして、フロンドロッド20の取り付け位置からリアロッド30の取り付け位置までは、受容体40の前述の一方の面の裏面となる他方の面をシートWの積載面として用いる。図17(b)に示す状態のとき、受容体40は両側のサイドロッド11の間に存在するため、受容体40の幅は両側のサイドロッド11の間隔よりも小さくしなければならなくなる。そこで、受容面を広くとるために受容体40の幅を広げると、その分サイドロッド11同士の間隔を広げなければならない。受容体40をフロントロッド20の上側を通す形態であれば、受容体40の幅を広げたとしても受容体40はサイドロッド11の上側にあるため、サイドロッド11同士の間隔を広げる必要はない。そのため、図17(a)の形態の方が、受容面を広く取りたい場合でも設置面積の観点から有利である。しかし、その他の機能は同等のため、図17(b)のような形態をとってもよい。
図18は、プリント装置10を操作する際の簡易的なスタッカー3の奥行縮小方法を示
す図である。オペレーションパネル操作やインク交換、JAM処理などの際、通常はユーザーが操作部4にできるだけ近づいた方が操作をしやすい。スタッカー3が第4受容形態の場合、プリント装置10の前面に張り出した状態のため、前面から操作する際にはユーザーから操作部4までの距離が遠く操作しにくい。本実施例で示すスタッカー3は、プリント装置10とは別体のため、一時的にスタッカー3をプリント装置10から離すことで簡単に操作部4に接近することができる。また、スタッカー3をプリント装置10に装着した状態であっても、図15(a)に示す状態まで変形させることでユーザーは前面から操作部4に近づくことができる。しかし、本形態ではこれらよりも素早く操作部4に近づくことが可能なため、その方法を説明する。1つ目の方法は、リアロッドユニット340が第2のロッド保持部材511で保持された第4受容形態から、リアロッドユニット340を持ち上げて第2のロッド保持部材511の穴部よりもプリント装置10の奥側の部分や、フラッパ183の上に載せる方法である。参考に、図18(a)にシートWの搬送方向において、リアロッド30の支持部分よりも上流側の位置である第2のロッド保持部材511の穴部よりもプリント装置10の奥側の部分を、リアロッド30を含むリアロッドユニット340の仮置き支持部とした状態を示す。また、2つ目の方法は、図18(b)のように第4受容形態からリアロッドユニット340をプリント装置10の奥側へと押す方法である。サイドロッド11を支持するサイドロッド支持部材61に設けられた支持機構により、リアロッドユニット340をプリント装置10の奥側へ押すと、ロッドキャップ172が穴部後端511bと接触し、そのまま押し込むとサイドロッド11が回動する。すると、リアロッド30の支持部の位置を、シートWの搬送方向において上流側となるプリント装置10の奥側へと移動させることができる。こうすれば押している間はスタッカー3の奥行が縮小される。そのため、ユーザーは脚等でリアロッドユニット340を押し込んでスタッカー3の奥行を縮小させながら操作部4に近づくことができる。また、ユーザーが操作部4から離れれば自重でサイドロッド11が回動し元の第4受容形態に戻る。これら2つの方法を使うことで、より素早く操作部4に近づき、オペレーションパネル操作やインク交換、JAM処理などの操作を行うことができる。
以上、本実施例における第1~4受容形態について説明してきた。なお、受容体40をシート搬送方向において、前述の第1端部を第2端部に対して下流側に配置して支持する形態を第1支持形態、第2端部を第1端部に対して下流側に配置して支持する形態を第2支持形態とした場合、前述の第1~3受容形態が第1支持形態に相当し、第4受容形態が第2支持形態に相当する。
(第5受容形態)
第4受容形態の説明において、受容体40の裏表で摩擦係数を変える構成について述べたが、これは第4受容形態に限らず他の構成にも応用可能であるため、ここで説明する。図19は、第5受容形態に係る説明図である。図19(a)は、受容体40を保持するロッド構成の説明図である。図19(b)は第5受容形態においてシートWを排紙する様子を示す斜視図であり、排出口から排出されたシートWが先端をシート搬送方向の上流側に向けた状態で、受容体40に排紙されている。第5受容形態では、上述の画像記録装置の本体1と、記録材収容装置としてのスタッカー3の部分が一体となっている。シート部材としての受容体40は、その両端部が折り返されループが形成されており、その両端のループの中に、フロントロッド550とリアロッド551からなる複数のロッドが差し込まれている。つまり、フロントロッド550とリアロッド551によって受容体40が保持され、シートを受容可能に張架されている。フロントロッド550は、両端部を左右のサイドロッド11に設けられたロッド保持部552に取り付け可能である。同様に、リアロッド551も両端部をプリント装置10に設けられた左右のロッド保持部553に取り付け可能である。すなわち、フロントロッド550とリアロッド551の取り付け位置を逆にして、ロッド保持部552、553との組合せを任意で変更することが可能である。すなわち、上述の第1~4受容形態と同様に、フロントロッド550に支持される受容体40の第1端部と、リアロッド551によって支持される受容体40の第2端部の位置を入
れ替えることができる。そして、シート搬送方向において第1端部が第2端部に対して下流側に配置される第1支持形態と、第2端部が第1端部に対して下流側に配置される第2支持形態をとりえるように構成されている。このとき、受容体40は、裏表どちらを上側に向けて取り付けることも可能であり、受容体40の一方の面をシートの積載面とする積載形態と、前述の一方の面の裏面となる他方の面をシートの積載面とする積載形態とで、切り替えることが可能となる。そのため、第4受容形態の説明内で述べた方法で受容体40の裏と表で摩擦係数を変えておくことで、使用用途に応じてユーザーが受容体40の裏表どちらを受容面として使うか選択できる。摩擦係数の高い側の面を受容面として使用すれば、小サイズのシートを積載する場合に一枚目が摩擦係数の高い面と接触するため受容面に対して滑りにくく、その後シートが重なった際の衝撃でシートが滑ることを防止できる。そのため、シート積載時の整列性が向上する。また、受容面を超えて垂れ下がるような長いシートを積載する際には、シートが自重で滑り落ちることを防止できる。また、比較的傷のつきやすいシートを受容する場合には、摩擦係数の低い側を受容面として使用することで、印字面の傷を防止することができる。
1a…排出口、3…スタッカー、5…記録ヘッド、10…プリント装置、40…受容体、121…アッパーロッド、20…フロントロッド、30…リアロッド、322…アッパーロッドベース、11…サイドロッド、31…ロッド保持部材

Claims (17)

  1. 搬送方向に搬送された記録材に画像を記録する記録部と、
    前記記録部で画像が記録された記録材を排出する排出口と、
    前記排出口の下方において前記排出口から排出された記録材の先端を前記搬送方向の上流側に向けて、当該記録材を下方から支持し、前記搬送方向における一方の端部である第1端部と、他方の端部である第2端部とを有するシート部材と、
    前記シート部材の少なくとも前記第1端部側と前記第2端部側とを支持する支持部と、を備える画像記録装置であって、
    前記支持部は、前記シート部材を前記搬送方向において前記第1端部を前記第2端部に対して下流側に配置して支持する第1支持形態と、前記搬送方向において前記第2端部を前記第1端部に対して下流側に配置して支持する第2支持形態と、を少なくともとりえるように構成されていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記シート部材を張架すべく前記シート部材に取り付けられる複数のロッドと、
    を更に備え、
    前記複数のロッドは、
    第1のロッドと、
    前記シート部材に対して、前記第1のロッドの取り付け位置よりも前記シート部材の前記第1端部側に取り付けられる第2のロッドと、
    前記シート部材に対して、前記第1のロッドの取り付け位置よりも前記シート部材の前記第2端部側に取り付けられる第3のロッドと、
    を含み、
    前記第3のロッドは、前記第1支持形態において前記第2のロッドよりも前記搬送方向の上流側に位置し、前記第2支持形態において前記第2のロッドよりも前記搬送方向の下流側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記支持部は、
    前記複数のロッドを、前記ロッドの長手方向が前記搬送方向に直交し、かつ前記搬送方向においてそれぞれ異なる位置で互いに平行となるように支持すべく、複数設けられており、
    前記第1のロッドを、前記排出口よりも下方かつ前記搬送方向の下流側の位置で支持する第1の支持部と、
    前記第2のロッドを、前記第1のロッドよりも下方かつ前記搬送方向の下流側の位置で支持する第2の支持部と、
    前記第3のロッドを、前記第1のロッドよりも下方かつ前記搬送方向の上流側の第1の任意支持位置と、前記第2のロッドよりも下方かつ前記搬送方向の下流側の第2の任意支持位置と、のいずれかで支持する第3の支持部と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記排出口の下方に配置され、前記排出口から排出される記録材の先端の移動を規制する突き当て部と、
    を更に備え、
    前記シート部材は、記録材の前記先端の移動が前記突き当て部で規制され、後端が前記先端よりも前記記録部における記録材の搬送方向において下流側に移動し、前記画像の記録面の上下が反転した記録材を、下方から支持するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記シート部材は、
    前記第3のロッドが前記第1の任意支持位置で支持される場合は、前記第1のロッドの
    取り付け位置を頂点とし、前記第1のロッドの取り付け位置から前記第2のロッドの取り付け位置まで前記搬送方向の下流側に向かって下る第1の傾斜積載面と、前記第1のロッドの取り付け位置から前記第3のロッドの取り付け位置まで前記搬送方向の上流側に向かって下る第2の傾斜積載面と、を有する第1の積載形態をとり、
    前記第3のロッドが前記第2の任意支持位置で支持される場合は、前記第1のロッドの取り付け位置で折り返され、前記第1のロッドの取り付け位置から前記第2のロッドの取り付け位置を経て前記第3のロッドの取り付け位置まで、前記搬送方向の下流に向かって下る第3の傾斜積載面を有する第2の積載形態をとる
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記シート部材は、
    前記第1の積載形態において、一方の面が記録材の積載面となり、
    前記第2の積載形態において、前記一方の面の裏面である他方の面が記録材の積載面となることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 前記シート部材は、
    前記第1の積載形態において、一方の面が記録材の積載面となり、
    前記第2の積載形態において、前記第1のロッドの取り付け位置から前記第2のロッドの取り付け位置までは、前記一方の面が記録材の積載面となり、前記第2のロッドの取り付け位置から前記第3のロッドの取り付け位置までは、前記一方の面の裏面である他方の面が記録材の積載面となることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  8. 前記シート部材の前記一方の面と前記他方の面は、摩擦係数が互いに異なることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像記録装置。
  9. 前記排出口から排出される記録材をガイドするガイド部材であって、
    前記シート部材が前記第1の積載形態をとるときに、前記先端を前記頂点よりも前記第2の傾斜積載面の側にガイドする第1のガイド姿勢をとり、
    前記シート部材が前記第2の積載形態をとるときに、記録材を前記第3の傾斜積載面に向けてガイドする第2のガイド姿勢をとりえるように構成されたガイド部材をさらに備え、
    前記突き当て部は、
    前記第1の任意支持位置の近傍に配置されており、前記シート部材が前記第1の積載形態をとるときに、前記排出口から排出される記録材の先端が突き当たる第1の突き当て部と、
    前記ガイド部材に一体に設けられており、前記シート部材が前記第2の積載形態をとるときに、前記第3の傾斜積載面よりも前記搬送方向の上流側において記録材に先端が突き当たる第2の突き当て部と、
    を含むことを特徴とする請求項5~8のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  10. 前記シート部材が前記第1の積載形態をとるときに、前記ガイド部材よりも下方かつ前記第1の突き当て部よりも上方において、前記排出口から排出される記録材の先端が突き当たる突き当て姿勢と、突き当たらない退避姿勢と、のいずれかをとりえるように構成された突き当て部材をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の画像記録装置。
  11. 前記第2の任意支持位置で前記第3のロッドを支持する前記第3の支持部を形成するための支持部材をさらに備え、
    前記支持部材は、前記第2の支持部に対する位置が固定されて前記第3の支持部を形成する支持姿勢と、前記第3の支持部を形成せず前記支持姿勢のときよりも前記搬送方向の上流側に退避した退避姿勢と、のいずれかをとりえるように構成されていることを特徴と
    する請求項4~10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記支持部材は、前記第2のロッドに一体に組み付けられており、前記第2のロッドに対する位置が固定されるように前記第2のロッドと嵌合する嵌合部と、前記第2のロッドに対する位置が固定されない係合状態となるように前記第2のロッドと係合する係合部と、を有し、前記嵌合部で前記第2のロッドと嵌合することで前記支持姿勢をとり、前記係合部で前記第2のロッドと係合することで前記退避姿勢をとることを特徴とする請求項11に記載の画像記録装置。
  13. 前記支持部材は、前記支持姿勢において、前記第3の支持部よりも前記搬送方向の上流側において前記第3のロッドを載置可能な仮置き支持部を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の画像記録装置。
  14. 前記第2の支持部を有する支持機構をさらに備え、
    前記支持機構は、前記支持部材が前記支持姿勢にあるときに前記第3のロッドまたは前記支持部材が前記搬送方向の上流側に押されることで、前記第2の支持部の位置を前記搬送方向の上流側に移動させることができるように構成されていることを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  15. 前記シート部材は、前記排出口から記録材の排出が行われないときにおいて、前記第2の支持部が前記第2のロッドを支持する位置が、前記排出が行われるときの位置よりも、前記搬送方向の上流側に位置する退避形態をとりえるように構成されていることを特徴とする請求項3~14のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  16. 前記シート部材は、前記第1~第3のロッドの取り付け位置にそれぞれ筒状部を有し、
    前記第1~第3のロッドは、それぞれの取り付け位置において前記筒状部に挿通されることで、前記シート部材に一体に取り付けられていることを特徴とする請求項2~15のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  17. 前記記録部と、前記排出口と、を含む画像記録装置の装置本体と、
    装置本体とは別体の、前記排出口から排出された記録材を収容する記録材収容装置であって、少なくとも、前記突き当て部と、前記シート部材と、前記複数のロッドと、複数の前記支持部と、を含む記録材収容装置と、
    から構成されることを特徴とする請求項4~16のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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