JP2024095318A - 香りづけ調味料 - Google Patents

香りづけ調味料

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JP2024095318A
JP2024095318A JP2022212519A JP2022212519A JP2024095318A JP 2024095318 A JP2024095318 A JP 2024095318A JP 2022212519 A JP2022212519 A JP 2022212519A JP 2022212519 A JP2022212519 A JP 2022212519A JP 2024095318 A JP2024095318 A JP 2024095318A
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JP2022212519A
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和希 須田
愛莉 上原(佐藤)
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ヱスビー食品株式会社
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Abstract

【課題】 水分値を低くすると共に調味料に用いる油脂分を低くすることにより、食用液状油を用いて、食品材料を加熱調理する前の調味料のみでの加熱調理時の油跳ねを抑制する香りづけ調味料を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明に係る香りづけ調味料は、水分を含む固形具材を1種類以上含み、前記水分を含む固形具材の大きさが目開き1.0mmの篩をオン~10.0mmパスであって、前記水分を含む固形具材を10~80重量%含有し、前記香りづけ調味料全体に対して水分値が20~50重量%であり、油脂分が20重量%未満であることを特徴とする。その結果、油跳ねを著しく抑制し、且つ、分散性を呈する新規な香りづけ調味料が提供できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、新規な香りづけ調味料に関する。
従来から、フライパン等の上に液状油をしいて野菜や香辛料などの香りを油に移す調理方法があるが、油跳ねの現象が起こり、時として調理人がやけどをしたり、周囲を汚したりする問題があった。
例えば、油跳ねを抑制するために、生姜及びにんにくを含有する調味料が、下記特許文献1に開示されている。より詳しくは、特許文献1は、未脱水処理の生姜及びにんにくから選ばれる1種以上を含有し、乾燥した生姜及びにんにくから選ばれる1種以上を配合して成る調味料を開示する。特許文献1の技術によれば、前述の成分により、油跳ねを抑制することができる。
特開2001-000134公報
しかしながら、特許文献1に開示の調味料では、調味料に漬け込んだ食材の加熱調理を行ったり、その他の食材と一緒に加熱調理を行ったりする際には、ある程度の油跳ね抑制の効果はあるものの、調味料中の具材から、加熱調理に使用する油に香り移すために、調味料のみでの加熱調理では、十分な油跳ね抑制ができなかった。
上記課題に鑑み、本発明は、水分値を低くすると共に調味料に用いる油脂分を低くすることにより、調理するときに液状の油脂を用いて、食品材料を加熱調理する前に調味料のみでの加熱調理する時の油跳ねを抑制する香りづけ調味料を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る香りづけ調味料は、
(1)水分を含む固形具材を1種類以上含み、前記水分を含む固形具材の大きさが目開き1.0mmの篩をオン~10.0mmパスであって、前記水分を含む固形具材を10~80重量%含有し、前記香りづけ調味料全体に対して水分値が20~50重量%であり、油脂分が20重量%未満であることを特徴とする。
(2)粘度が10~1000Pa・sであることを特徴とする。
(3)本発明に係る香りづけ調味料は、増粘多糖類を含み、前記香りづけ調味料全量に対して1.3重量%以下であることを特徴とする。
(4)本発明に係る香りづけ調味料は、容器に充填されることを特徴とする。
本発明によれば、加熱調理をする際の油跳ねの良好な抑制効果と分散性が担保された香りづけ調味料が提供できる。
図1は、実施例における香りづけ調味料(サンプル)の原料の詳細と、水分値、及び、乾燥具材の比率との関係を示した図である。 図2は、実施例における香りづけ調味料(サンプル)の水分値及び、乾燥具材の比率と、油跳ね抑制効果、及び分散性の評価指標との関係を示した図である。
[香りづけ調味料]
以下、本発明の一実施形態に係る香りづけ調味料の詳細について説明する。ここで、後述の本実施形態に係る香りづけ調味料は中華料理に用いる炒め用調味料であるが、それに限られない。
ここで、香りづけ調味料とは、主となる食材を加熱調理する前に、フライパンなどに油をしき、調味料中のにんにくや生姜などの固形具材である野菜から油に香りを移して香りを引き立たせ、主となる食材を加えて調理した後に調味料中の固形具材の食感を維持できる調味料であり、フライパンなどに油をしき、主となる食材と共に、調味料中のにんにくや生姜などの固形具材である野菜から油に香りを移して香りを引き立たせ、調理した後に固形具材の食感を維持できる調味料と定義する。
本実施形態に係る香りづけ調味料は、少なくとも、水分を含む固形具材である野菜を1種類以上含む。含有される野菜の種類としては、特に限定されるものではなく、香味野菜、香辛野菜、香辛料などが例示される。これらの一種を使用しても良く、複数種を使用しても良い。ここで固形具材である野菜は、にんにく、生姜、ねぎ、たまねぎ、にんじん、セロリ、エシャレット、きゅうり、わさび、からし、唐辛子、マスタード、クミン、こしょう、山椒、柚子、梅であることが好ましく、にんにく、生姜、ねぎ、たまねぎ、セロリ、唐辛子であることがより好ましい。
本実施形態に係る香りづけ調味料の固形具材の大きさについては、目開き1.0mmの篩をオン~10.0mmパスが好ましく、目開き1.4mmの篩をオン~6.0mmパスがより好ましく、目開き1.41mmの篩をオン~3.0mmパスが更に好ましい。香りづけ調味料を炒め物に使用した際は、この程度の大きさがあれば食感や具材としても楽しめる。
本実施形態に係る水分を含む固形具材は、調味料全体として水分値20~50重量%で調整できる状態であれば、いかなる量の水分を含んでも可能である。好ましくは、調味料中にある具材の状態で水分値20~60重量%である。調味料中にある具材の水分値は、具材を篩で取り出し、固形具材表面の油脂や水分を日本製紙クレシア製のキムワイプなどの産業用ワイパーでふき取り、日本食品分析センターの資料に基づく「常圧加熱乾燥法」にて測定することができる。
本実施形態に係る水分を含む固形具材である野菜は、原料として用いるときは、乾燥状態の具材原料、半乾燥状態の具材原料、及び生鮮状態の具材原料の1種又は複数種の混合物からなる。このうち、乾燥状態の具材原料とは、水分値が20重量%未満のものである。半乾燥状態の具材原料とは、水分値が20重量%~各野菜の生の水分量から減少率が10重量%未満になっている状態より少ない状態のものである。各野菜の生の水分量は日本食品標準成分表2020版に記載され、記載されていない野菜については、農産物として流通している加工前の野菜の水分値を測定して確認することができる。また、生鮮状態の具材原料は、生の水分値から減少率が10重量%以下~98重量%未満のもの(加水された状態のものであっても良い。)をいう。このうち乾燥状態の具材原料は、天日乾燥、加熱乾燥などのいずれの方法で乾燥されたものでもよい。また、この乾燥状態の具材原料は、パウダー状、粒状、チップ状、フレーク状のいずれの形状でもよく、水分値は1~15重量%であることが好ましい。
本実施形態に係る固形具材である野菜のうち半乾燥状態の具材原料は、具材を加熱乾燥などで水分値を、20重量%~各野菜の生の水分量から減少率が10重量%未満になっている状態より少ない状態に調整した具材であって、例えば、湯戻し野菜、漬物野菜、豆類などである。
本実施形態に係る固形具材である野菜のうち生鮮状態の具材原料は、生、または冷凍品もしくは冷凍後解凍されたもの、またはブランチング処理、ペースト状のものなど、特に水分調整を目的としないものであれば、あらゆる条件のものも使用可能である。更に、これらの野菜は表面の水分以外は積極的に脱水処理をしていないものである。通常は適当な大きさに細断、又は、粗くすりおろした状態で香りづけ調味料に配合される。
本実施形態に係る固形具材である野菜のうち生鮮状態の具材原料のにんにく、生姜、エシャレットの水分値は次の通りである。にんにくは63.9重量%、生姜は91.4重量%、ねぎは、葉ねぎのときは90.5重量%、根深ねぎのときは89.6重量%、エシャレットは79.1重量%である。また、例えば、にんにくの具材原料としての水分値は、生鮮状態で57.5重量%~98重量%であり、半乾燥状態で20重量%~57.5重量%未満で、乾燥状態で20重量%未満である。
本実施形態における、固形具材である野菜の比率は、特に限定されるものではないが、香りづけ調味料全体に対して10~80重量%であることが好ましく、15~50重量%であることがより好ましく、20~40重量%であることが更に好ましい。うち、乾燥状態の具材/(乾燥状態の具材+半乾燥状態の具材+生鮮状態の具材=固形具材)の比率は35.0~98.0重量%が好ましく、60.0~75.0重量%であることがより好ましく、65.0~72.0重量%であることが更に好ましい。しかしながら、乾燥具材のみではフレッシュ感がなくなってしまうので、香りづけ調味料中の他の原料、水分値、及び風味などで決められる。
本実施形態に係る香りづけ調味料の水分値は、20~50重量%であり、30~50重量%がより好ましく、35~50重量%が更に好ましい。なお、本実施形態に係る香りづけ調味料の水分値の分析は、日本分析センターの資料に基づく「常圧加熱乾燥法」にて実施され、測定された水分値である。
本実施形態に係る香りづけ調味料に含有される原料として、野菜由来の粉砕原料を含むことができる。この野菜由来の粉砕原料は、調味料の中の状態であっても、目開き1.0mmの篩を通過する大きさであって、具材と同じでも、違っても使用することができる。また、野菜由来の粉砕原料の水分値は、20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましく、8重量%以下が更に好ましい。
野菜由来の粉砕原料は、調味料中の具材となる具材原料と同じ野菜由来の原料を使用しても良いし、違う野菜由来の原料を使用しても良い。同じ野菜由来であれば、香りづけ調味料の具材の味わいをより増強することができ、違う野菜由来であれば、他の野菜の味わいを加えることで、調味料としての味の深みを出すことができる。また、野菜由来の粉砕原料は調味料中の具材となる具材原料と同じ野菜由来と違う野菜由来の原料を同時に使うこともでき、また複数種の野菜由来の粉砕原料を使用することも出来る。また、野菜由来の粉砕原料は、香りづけ調味料の味わいを良くしつつ水分値の調整にも好適に使用することもできる。
次に、本実施形態に係る香りづけ調味料に含有される油脂として、ごま油、大豆油、とうもろこし油、菜種油、ひまわり油、綿実油、米油、オリーブ油、パーム油、やし油などの植物性油脂、牛脂、ラード、鶏脂、魚油、バターなどの動物性油脂、及びマーガリン、ショートニングなどの加工油脂が挙げられる。これらの一種を使用しても良いし、複数種を使用しても良い。
香りづけ調味料全量に対する油脂分の割合は、特に限定されるものではないが、20重量%未満であることが好ましく、1~18重量%含有することがより好ましく、5~15重量%含有することが更に好ましく、10.0~12.5重量%含有することが最適である。
更に、本実施形態に係る香りづけ調味料に含有される増粘多糖類として、キサンタンガム、タマリンドシードガム、サクシノグリカン、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、タラガム、ジェランガム、アルギン酸、寒天などが挙げられる。また、増粘剤としては、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが例示される。これらの一種を使用しても良いし、複数種を使用しても良い。ここで、キサンタンガム、タマリンドシードガム、サクシノグリカンであることがより好ましく、キサンタンガムであることが更に好ましい。
香りづけ調味料全量に対する増粘多糖類の割合は、特に限定されるものではないが、1.3重量%以下であることが好ましく、0.01~1.0重量%含有することがより好ましく、0.05~0.7重量%含有することが更に好ましく、その中でも、キサンタンガムを0.2~0.5重量%含有することが最適である。
加えて、本実施形態に係る香りづけ調味料の粘度については、10~1000Pa・sが好ましく、30~500Pa・sがより好ましく、50~300Pa・sが更に好ましい。なお、粘度の測定については、B型粘度計にて、25±2℃の条件下であれば、ロータ―サイズ、回転数については粘度帯に応じて正確に測れる条件を適宜設定し測定しても良く、例えば、25℃、ロータ―M4、3rpmの条件下で測定した。
このように、本発明のこれらの態様によれば、固形具材である野菜の比率、香りづけ調味料の水分値や、油脂分の比率などを、前記数値範囲とすることで、油跳ね抑制効果を更に高めることができる。
また、本実施形態に係る香りづけ調味料は、他の成分を適宜含んでも良い。含有される他の成分は、特に限定されるものではないが、例として、ソルビトール、グリセロール、エリスリトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ガラクチトール、イジトール、マンニトールなどの単糖アルコールや、還元パラチノース、マルチトール、ラクチトール、マルトトリイトール、イソマルトトリイトールなど、オリゴ糖を還元して得られるオリゴ糖アルコール、還元水飴、酢酸、乳酸、酒石酸、燐酸、フィチン酸などの有機酸及び無機酸、グルコン酸、醗酵乳などの酸味料や、砂糖、食塩、味噌、醤油、魚醤、豆板醤、XO醤、芝麻醤、豆鼓醤、甜面醤、コチュジャン、みりん、ウスターソース、ケチャップ、オイスターソース、サルサ、サンバルソース、チリソース、チャツネ、マスタード、マヨネーズ、ドレッシング、ラー油、ハーブ、カレー粉、だし汁、酒、化学調味成分、チーズ類、ブイヨン、中華スープ、洋酒、各種香辛料、各種香味油などの他の調味成分、香料、各種香辛料抽出物、その他食品添加剤などを含んでもよい。これらのうちの一種を用いてもよいし、二種以上を組み合わせてもよい。ただし、これに限定されるものではない。
[香りづけ調味料の製造方法]
次に、本実施形態に係る香りづけ調味料の製造方法について説明する。本実施形態の香りづけ調味料は、少なくとも、水分を含む固形具材となる乾燥、半乾燥、生鮮状態の具材原料の1種または複数の具材原料と、油脂を適量準備し、必要に応じてその他の成分や水を準備する原材料準備工程と、原材料準備工程で準備された原材料を、順次又は同時に混合撹拌装置に投入し均一に混合される状態にして香りづけ調味料を製造する撹拌混合工程とを行うことで製造することができる。
水分を含む固形具材となる具材原料は、撹拌混合工程の前に、香りづけ調味料中の具材の大きさになるように裁断、粉砕などの加工を行うことができる。また、香りづけ調味料中の具材の水分値に調整しやすくするために、撹拌混合工程の前に水分を加えた具材原料に調整することもできる。特に乾燥状態の具材原料においては、撹拌混合工程の5分から24時間前の範囲で水分と合わせることで、より具材感を感じられる具材原料に調整することが可能となる。撹拌混合工程は、混合撹拌できるならどの様なもので行ってもよい。例えば高速撹拌装置やカッター付撹拌装置を使用することで短時間に均一に混合することができる。また攪拌混合工程では、適宜加熱を行ったり、冷却を行ったり、保温を行ったりすることができる。攪拌混合工程においては、熱に弱い素材の使用を可能にするために80℃未満で行うことが好ましく、60℃未満で行うことがより好ましい。加熱を行う場合は、特に生鮮状態の具材原料は加熱を停止して加えることで香りや具材感を維持しやすくなるため好ましい。乾燥状態の具材原料は、より具材原料内に水分やその他成分の風味を取り入れる調味料中の具材にすることを目的にする場合は、加熱を行う前に加えることが好ましい。このとき、添加する油脂は予め溶融状態にしておいても、ペースト状、固形状であっても良い。
均一混合した香りづけ調味料は、容器に充填する。容器は、ガラスや樹脂のボトル、袋状の樹脂製の袋、紙、樹脂、金属で作製されたチューブ状のものであっても良い。
本実施形態に係る香りづけ調味料のpHは、水分値が50重量%以下であれば特に定めない。pH5.0以下であればより好ましく、pH4.2以下であれば最も好ましい。水分活性と(Aw)との組み合わせにより、より保存性を高められる。
本実施形態に係る香りづけ調味料の水分活性(Aw)は、水分値が50重量%以下であれば特に定めない。Aw=0.92未満が好ましく、Aw=0.88未満であれば最も好ましい。pHとの組み合わせにより、より保存性を高められる。
保存性を高めた香りづけ調味料においては、密封状態で酸素バリア性のある材料を用いている容器を用いることで容器入り調味料にすることが好ましい。なお、酸素バリア性のある材料とは、ガラス、アルミ箔などの金属箔、樹脂フィルムにバリア性を持たせる蒸着を行ったフィルム、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PCV)、ポリビニルカーボネート(PVCA)などのバリア性能が高い樹脂、1mm以上の厚みを持つポリオレフィン樹脂、紙・フィルムにバリアコートを施した紙・フィルムなどが相当する。
容器入り香りづけ調味料は、絞り出せるチューブの状態、袋に注ぎ口(スパウト)が付いている容器であることが好ましい。
以上説明した香りづけ調味料において、具体的な実施の例を以下に示す。以下述べる実施例は、中華料理に用いる炒め用調味料に関する。なお、本発明は、下記の実施例により限定及び制限されるものではない。
<実施例1から実施例6>
図1に示される原料及び配合に基づき、実施例1から実施例6を作製した。実施例1から実施例6は、いずれも次のプロセスを経て作製された。乾燥にんにくと水、香料を高速撹拌装置にて1.5分間撹拌した。その後、解凍したにんにく、塩、その他食品添加物を加え、高速撹拌装置にて2分間撹拌した。その後、増粘剤を加えて高速撹拌装置にて30秒間撹拌した。混合を完了した粉砕物を、絞り出しチューブ容器に充填した。
<比較例1から比較例6>
図1に示される原料及び配合に基づき、比較例1から比較例6を作製した。比較例1から比較例6は、いずれも次のプロセスを経て作製された。乾燥にんにくと水、その他食品添加物を加えて高速撹拌装置にて1.5分撹拌した。その後、乾燥生姜、解凍したみじん切り生姜、食塩、増粘剤、液油、解凍したにんにく、アルコールを加え、高速撹拌装置で1分撹拌した。
実施例1から実施例5、及び、比較例1から比較例6において、キサンタンガム、サクシノグリカン、タマリンドシードガムのうち1種又は複数種を用いた。実施例6は、増粘多糖類を配合しなかった。
作製された各実施例及び比較例に対して、香りづけ調味料(サンプル)での油跳ね抑制効果の評価を行った。ここで、油跳ね抑制効果に関する評価は、次に示す方法で行った。フライパンに12gのサラダ油をひいて、5gのサンプルを加え、点火し中火で加熱した。その後、サンプルの温度が均一になるように木べらで攪拌した。にんにく又は生姜のかけらが飛ばなければ、「〇」の評価とした。にんにく又は生姜のかけらが飛ぶ、加熱により粘体物が跳ねるなどの現象が見られれば、「×」の評価とした。評価結果を、図2に示す。
作製された各実施例及び比較例に対して、香りづけ調味料(サンプル)での分散性の評価を行った。ここで、分散性に関する評価は、次に示す方法で行った。フライパンに12gのサラダ油をひいて、5gのサンプルを加え、点火し中火で加熱した。その後、サンプルの温度が均一になるように木べらで攪拌した。油にサンプルが均一に分散し、その後混ぜても木べらに付着するサンプルの量が少なく、且つ、塊となっても冷えた後に容易に塊が壊せれば、「〇」の評価とした。油にサンプルが均一に分散しても、その後木べらで混ぜたときに木べらに付着するサンプルの量が多く、付着したサンプルに弾力性があり、塊となって冷えた後に容易に形が壊せない場合、「×」の評価とした。評価結果を、図2に示す。
図2の評価指標は、以下の通りである。
(1)油跳ね抑制効果
〇:油で加熱した際、十分に効果がある(具材が飛び散らない)。
△:油で加熱した際、効果がある(具材の飛び散りが抑制されている)。
×:油で加熱した際、効果がほとんどない。又は効果が全くない(具材が多く飛び散る)。
(2)分散性
〇:油で加熱した際に容易に分散し、冷却後に結着したものも容易にほぐれる。
△:油で加熱した際に容易に分散し、冷却後に結着したものもほぐすことができる。
×:油で加熱した際に分散しにくい。又は分散せず、冷却後に結着したものはほぐしにくい。若しくはほぐれない。
図2に示されるように、水分値が高いサンプル(比較例1から比較例6)では、油跳ね抑制効果が乏しいが、水分値が低いサンプル(実施例1から実施例6)では、油跳ね抑制効果が顕著に発揮された。それに伴い、良好な分散性が発揮された。
菜種油大さじ2杯をフライパンにしき加熱し、主となる食材として豚挽肉100gに対して、実施例1から実施例6の香りづけ調味料10gをそれぞれ加えて豚挽肉を調理した。実施例1から実施例6のすべての調味料において、豚挽肉と一緒に炒めた際も香りづけ調味料中の具材の油跳ねも抑制でき、調理後食した結果、具材の香りは炒めた油がついた豚挽肉から十分に付与されており、具材の具材感もあった。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明した。ただし、上記説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定する趣旨で記載されたものではない。本発明には、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るものを含み得る。また、本発明にはその等価物が含まれる。
本発明の香りづけ調味料は、香辛調味料、粘体調味料、炒め用調味料、具材入り調味料、ペースト状調味料、加熱調理調味料などに利用できる。

Claims (4)

  1. 水分を含む固形具材を1種類以上含む香りづけ調味料であって、
    前記水分を含む固形具材の大きさが目開き1.0mmの篩をオン~10.0mmパスであって、
    前記水分を含む固形具材を10~80重量%含有し、
    前記香りづけ調味料全体に対して水分値が20~50重量%であり、
    油脂分が20重量%未満であることを特徴とする、
    香りづけ調味料
  2. 粘度が10~1000Pa・sである、
    請求項1に記載の香りづけ調味料。
  3. 更に増粘多糖類を含み、
    前記増粘多糖類は、前記香りづけ調味料全量に対して1.3重量%以下である、
    請求項1又は2に記載の香りづけ調味料。
  4. 容器に充填されることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の香りづけ調味料。
JP2022212519A 2022-12-28 香りづけ調味料 JP2024095318A (ja)

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