JP2024093215A - 容器詰め卵の生産システム - Google Patents

Abstract

【課題】作業者の負担を軽減するとともに生産効率の低下を抑制する。
【解決手段】容器詰めの卵Ｅに係る生産中のアイテムＷを搬送するメイン搬送装置２と、作業者により手直しされたアイテムＷをメイン搬送装置２に戻す戻し用搬送装置６とを備える。
【選択図】図１

Description

本発明は、例えばパック卵等の容器詰め卵を生産する生産システムに関するものである。

容器詰め卵を生産する生産ラインにおいては、容器詰めの卵に係る生産中のアイテムを検査する検査装置が設けられており、生産中のアイテムにおける問題を検出している。そして、作業者は、問題が検出されたアイテムに対して手直しをして、手直しがされた生産中のアイテムを再び生産ライン上に戻している。

例えば、特許文献１に示す選別包装システムでは、卵が収納された容器を搬送する搬送コンベアにおいて、不良として判別された容器を不用品レーンに振り分ける振分手段を設け、不良品レーンに振り分けられた容器をリパッカエリアに搬送している。このリパッカエリアでは、不良品について手直し作業が行われる。

しかしながら、手直しがされたアイテムを生産ライン上に戻す作業は、通常、手直しを行うたびに手直し作業をした作業者が生産ラインにまで持ち運ぶことにより行う。そのため、手直し作業をする作業者にとっては、生産ライン上に戻す作業が大きな負担となるだけでなく、時間的なロスや作業効率の低下を招いてしまう。

特開２０１６－０９７９８９号公報

そこで、本発明は、作業者の負担を軽減するとともに作業効率の低下を抑制することを課題とするものである。

すなわち、本発明に係る生産システムは、容器詰めの卵に係る生産中のアイテムを搬送するメイン搬送装置と、作業者により手直しされた前記アイテムを前記メイン搬送装置に戻す戻し用搬送装置とを備えることを特徴とする。

この容器詰め卵の生産システムであれば、作業者により手直しされたアイテムをメイン搬送装置に戻す戻し用搬送装置を備えているので、作業者の負担を軽減するとともに作業効率の低下を抑制することができる。また、戻し用搬送装置に手直ししたアイテムを移し替えることにより、自動的に適切な場所に戻されるので、手直ししたアイテムを戻す場所を間違えることがなく、手直し後のアイテムが再検査されないことや、容器詰め卵の生産数が誤認識されるなどの問題を解決することができる。

また、本発明に係る容器詰め卵の生産システムは、作業者が生産中のアイテムの手直しを行う作業エリアと、前記メイン搬送装置から手直しが必要な前記アイテムを前記作業エリアに搬送する送り用搬送装置をさらに備え、前記戻し用搬送装置は、前記作業エリアから手直しされた前記アイテムを前記メイン搬送装置に戻すことが望ましい。
この構成であれば、作業エリアに手直しが必要なアイテムが搬送され、また、手直しされたアイテムは戻し搬送装置によりメイン搬送装置に戻されるので、作業者は作業エリアから移動することなく、アイテムの手直しを行い、その手直しされたアイテムを戻し搬送装置に移し替えることができる。これにより、作業者の負担を軽減して作業性を向上することができる。

このように構成した本発明によれば、作業者の負担を軽減するとともに作業効率の低下を抑制することができる。

本発明の一実施形態に係る容器詰め卵の生産システムの構成を模式的に示す平面図である。 変形実施形態に係る容器詰め卵の生産システムの構成を模式的に示す平面図である。 変形実施形態に係る容器詰め卵の生産システムの構成を模式的に示す平面図である。 変形実施形態に係る容器詰め卵の生産システムの構成を模式的に示す平面図である。

以下に、本発明に係る生産システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に示すいずれの図についても、わかりやすくするために、適宜省略し又は誇張して模式的に描かれている。同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。

＜生産システムの基本構成＞
本実施形態の容器詰め卵の生産システム１００は、図１に示すように、容器詰めの卵に係る生産中のアイテムＷを搬送するメイン搬送装置２と、当該メイン搬送装置２に設けられ、アイテムＷの生産に用いられる機器３と、メイン搬送装置２及び機器３などを制御する制御装置ＣＴＬとを備えている。

ここで、生産中のアイテムＷとしては、例えば、合成樹脂製のレギュラーパック（蓋に卵に対応した凹凸が形成されており、短冊状ラベルが入れられる包装容器）を用いたもの、合成樹脂製のフラットパック（蓋に平面部が形成されており、当該平面部に上貼りラベルが貼り付けられる包装容器）を用いたもの、又は、パルプモールドパック（古紙を原料として成形された包装容器）を用いたもの等が挙げられる。

メイン搬送装置２は、コンベヤにより構成されており、アイテムＷの生産に用いられる複数の機器３が設けられることにより生産ラインを構成するものである。このメイン搬送装置２には、その搬送方向に沿って複数の機器３が設けられている。また、メイン搬送装置２は、搬送方向に沿って複数に分離されており、それぞれの駆動を個別に制御できるように構成しても良い。

また、アイテムＷの生産に用いられる複数の機器３としては、例えば、容器詰め機３１、卵検査装置３２、振り分け機３３を有しており、その他、アイテムＷに応じた生産用機器、例えば、短冊状ラベルシューター、インラベル検査装置、ラベルシューター、ラベル検査装置、豆シール貼付機、豆シール検査装置、テープシーラー、封緘機、上貼りラベル貼付機、上貼りラベル検査装置や蓋閉じ後検査装置等が用いられる。

容器詰め機３１は、メイン搬送装置２の上流側に設けられ、容器Ｃに所定個数の卵Ｅを収容するものである。この容器詰め機３１は、容器供給部３４から供給される容器Ｃに対して、上方から卵Ｅを収容するものであり、卵Ｅが収容された容器ＣであるアイテムＷはメイン搬送装置２により搬送される。なお、容器詰め機３１には、分配搬送装置３５により卵Ｅが供給される。

卵検査装置３２は、容器詰め機３１により容器Ｃに所定個数の卵Ｅが詰められたアイテムＷを検査するものである。この卵検査装置３２は、例えば、卵殻が割れている卵や汚れた卵などを検出する。汚れた卵としては、例えば、卵殻に糞、卵内容物（卵黄・卵白）、血液などが付着した卵Ｅが挙げられる。また、卵検査装置３２は、容器Ｃ内への異物混入や卵抜け（収容されるべき数の卵Ｅが収容されていない状態）がないかなども検査する。

具体的に卵検査装置３２は、容器Ｃに収容された卵Ｅに光を照射する光照射部（図示せず）と、光が照射された卵Ｅを撮像する撮像部（図示せず）を備えている。そして、卵検査装置３２は、撮像部により得られた画像データに基づいて、アイテムＷ毎に検査を行う。また、卵検査装置３２には、検査の結果により問題が無いアイテムＷ及び問題が有るアイテムＷそれぞれの個数を数える計数機（図示せず）が設けられている。

振り分け機３３は、メイン搬送装置２において卵検査装置３２の下流側に設けられ、アイテムＷを自動で振り分けるように構成されている。具体的には、振り分け機３３は、上流側端部が卵検査装置３２の下流側に連結され、下流側端部がメイン搬送装置２と後述する送り用搬送装置４とに選択的に連結されるポイント部２１を有している。

そして、振り分け機３３は、卵検査装置３２により得られた検査データに基づいて、ポイント部２１が切り替わることにより、検査の結果により問題が無いアイテムＷをメイン搬送装置２側に、問題が有るアイテムＷ（以下、手直しが必要なアイテムＷ）を送り用搬送装置４側に振り分ける。メイン搬送装置２側に振り分けられたアイテムＷは、下流側にある各機器３によりその他の生産処理が行われる。

＜生産システム１００の具体的構成＞
そして、本実施形態の生産システム１００は、振り分け機３３により振り分けられた手直しが必要なアイテムＷを搬送する送り用搬送装置４と、作業者が手直しが必要なアイテムＷの手直しを行う作業エリア５と、作業者により手直しされた手直し後のアイテムＷをメイン搬送装置２に戻す戻し用搬送装置６とを備えている。

送り用搬送装置４は、振り分け機３３により振り分けられた手直しが必要なアイテムＷを作業エリア５に搬送するものである。この送り用搬送装置４は、コンベヤにより構成されている。

作業エリア５は、送り用搬送装置４により搬送されたアイテムＷが載置される作業台５１から構成されている。この作業エリア５には、送り用搬送装置４の下流端部が接続されている。

ここで、送り用搬送装置４の下流端部が作業エリア５に接続されていることには、下流端部が作業エリア５に物理的に接続されている態様の他に、送り用搬送装置４の下流端部から作業エリア５にアイテムＷをスライドして移し替えることができる程度に近接している態様も含む。

戻し用搬送装置６は、上流端部が作業エリア５に接続されるとともに、下流端部がメイン搬送装置２に接続されている。具体的に戻し用搬送装置６の下流端部は、手直し後のアイテムＷを卵検査装置３２の上流側、詳細にはメイン搬送装置２において容器詰め機３１及び卵検査装置３２の間に接続されている。この戻し用搬送装置６は、コンベヤにより構成されている。

ここで、戻し用搬送装置６の上流端部が作業エリア５に接続されていることには、上流端部が作業エリア５に物理的に接続されている態様の他に、作業エリア５から戻し用搬送装置６の上流端部にアイテムＷをスライドして移し替えることができる程度に近接している態様も含む。同様に、戻し用搬送装置６の下流端部がメイン搬送装置２に接続されていることには、下流端部がメイン搬送装置２に物理的に接続されている態様の他に、戻し用搬送装置６の下流端部からメイン搬送装置２にアイテムＷをスライドして移し替えることができる程度に近接している態様も含む。

また、戻し用搬送装置６により手直し後のアイテムＷをメイン搬送装置２に戻す際には、メイン搬送装置２を停止して、戻される手直し後のアイテムＷが、メイン搬送装置２にある他のアイテムＷと衝突することを防止することができる。またメイン搬送装置２が複数のコンベヤで構成されている場合は、戻し用搬送装置６とメイン搬送装置２との接続箇所よりも上流側のコンベヤだけを停止させる制御がされてもよい。

さらに、戻し用搬送装置６の下流端部には、戻し用搬送装置６により搬送される手直し後のアイテムＷを堰き止める堰き止め位置と堰き止められた手直し後のアイテムＷを解放する解放位置との間を移動可能なストッパ７を有していても良い。このストッパ７は、メイン搬送装置２に戻される手直し後のアイテムＷが、メイン搬送装置２により搬送される他のアイテムＷと衝突しないように、手直し後のアイテムＷを堰き止めるものである。ストッパ７の堰き止め位置及び解放位置の制御は、制御装置ＣＴＬにより行われる。

＜容器詰め卵の生産方法＞
次に、本実施形態の容器詰め卵の生産システム１００を用いた容器詰め卵の生産方法について説明する。

なお、以下において、生産システム１００の動作は、制御装置ＣＴＬにより行われる。なお、制御装置ＣＴＬは、ＣＰＵ、メモリ、入出力インターフェイス、ＡＤ変換器、ディスプレイ等の表示装置等を有するコンピュータにより構成されている。そして、制御装置ＣＴＬは、メモリに格納されたプログラムに基づいて、ＣＰＵ及び周辺機器が協働することにより、生産システム１００の各部を制御する。なお、制御装置ＣＴＬは、物理的に一体のコンピュータにより構成されたものであっても良いし、それぞれ物理的に別体をなすコンピュータにより構成されたものであっても良い。

まず、容器詰め機３１により容器Ｃに所定個数の卵Ｅが収容される。この卵Ｅが収容されたアイテムＷがメイン搬送装置２により搬送される。そして、メイン搬送装置２において容器詰め機３１の下流側に設けられた卵検査装置３２により、アイテムＷの検査が行われる。

卵検査装置３２により問題が無いと判定されたアイテムＷは、振り分け機３３により送り用搬送装置４に振り分けられることなく、そのままメイン搬送装置２により搬送されて、振り分け機３３の下流側に設けられたその他の機器３により生産処理が行われる。

一方、卵検査装置３２により、問題が有ると判定されたアイテムＷは、振り分け機３３により送り用搬送装置４に振り分けられて、送り用搬送装置４により作業エリア５に搬送される。

作業エリア５に手直しが必要なアイテムＷが搬送されると、作業者は、当該作業エリア５においてアイテムＷの手直しを行う。

なお、手直し作業としては、卵検査装置３２において検出された問題の内容に応じて行われる。例えば、アイテムＷにおいて、収容されるべき卵Ｅの個数が不足している場合は卵Ｅの補充が行われ、アイテムＷに収容されている卵Ｅに汚れや割れなどの問題のある卵Ｅが含まれている場合は、問題のある卵と問題のない卵との交換が行われる。

そして、手直し後のアイテムＷは、作業者によって戻し用搬送装置６の上流端部に移し替えられる。そうすると、手直し後のアイテムＷは、戻し用搬送装置６により搬送され、メイン搬送装置２において卵検査装置３２の上流側に戻される。

メイン搬送装置２に戻された手直し後のアイテムＷは、卵検査装置３２を通過することにより問題の有無を再度判定される。問題があると判定された場合は、振り分け機３３により再び送り用搬送装置４に振り分けられ、送り用搬送装置４により作業エリア５に搬送される。

一方、問題がないと判定された場合は、振り分け機３３により送り用搬送装置４に振り分けられることなく、そのままメイン搬送装置２により搬送されて、振り分け機３３の下流側に設けられたその他の機器３により処理が行われる。

＜本実施形態の効果＞
本実施形態の生産システム１００によれば、作業者により手直しされたアイテムＷをメイン搬送装置２に戻す戻し用搬送装置６を備えているので、作業者の負担を軽減するとともに作業効率の低下を抑制することができる。また、戻し用搬送装置６に手直ししたアイテムＷを移し替えることにより、自動的に適切な場所に戻されるので、手直ししたアイテムＷを戻す場所を間違えることがない。そのため、手直し後のアイテムＷが卵検査装置３２で再検査されずに下流側に流れることや、計数機により容器詰め卵の生産数の計数がされずに、生産数が誤認識されるなどの問題を防止することができる。

＜本発明の変形実施形態＞
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。

例えば、前記実施形態では、作業エリア５と戻し用搬送装置６及び送り用搬送装置４とが接続される構成であったが、作業エリア５と戻し用搬送装置６又は送り用搬送装置４の少なくとも一方とが接続されない構成としても良い。

図２には、作業エリア５と、送り用搬送装置４とが接続されていない構成を示している。この場合、送り用搬送装置４にある手直しが必要なアイテムＷは、作業者が作業エリア５に移動させる必要がある。

また、図３には、作業エリア５と、戻し用搬送装置６とが接続されていない構成を示している。この場合、手直し後のアイテムＷは、作業者が作業エリア５から戻し用搬送装置６に移動させる必要がある。

さらに、前記実施形態では、戻し用搬送装置６及び送り用搬送装置４とは別に作業台５１を設けて当該作業台５１を作業エリア５とする構成であったが、図４に示すように、戻し用搬送装置６又は送り用搬送装置４の一部を作業エリア５として設定しても良い。なお、図４には、戻し用搬送装置６及び送り用搬送装置４により１つの搬送路を形成して、手直しが必要なアイテムＷが１つの搬送路を移動する途中で作業者が手直しを行う構成である。

前記振り分け機３３は、卵検査装置３２の直後に設けられたものであったが、別の検査装置（例えば、インラベル検査装置、ラベル検査装置、豆シール検査装置、上貼りラベル検査装置、蓋閉じ後検査装置等）の直後に設けられたものであっても良い。この場合、送り用搬送装置４、作業エリア５及び戻し用搬送装置６は、その検査装置に対応して設けられることになる。

その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。

１００・・・生産システム
Ｅ ・・・卵
Ｗ ・・・アイテム
２ ・・・メイン搬送装置
４ ・・・送り用搬送装置
５ ・・・作業エリア
６ ・・・戻し用搬送装置

Claims (2)

1. 容器詰めの卵に係る生産中のアイテムを搬送するメイン搬送装置と、
   作業者により手直しされた前記アイテムを前記メイン搬送装置に戻す戻し用搬送装置とを備える、容器詰め卵の生産システム。
2. 作業者が生産中のアイテムの手直しを行う作業エリアと、
   前記メイン搬送装置から手直しが必要な前記アイテムを前記作業エリアに搬送する送り用搬送装置をさらに備え、
   前記戻し用搬送装置は、前記作業エリアから手直しされた前記アイテムを前記メイン搬送装置に戻す、請求項１に記載の容器詰め卵の生産システム。