JP2024092675A - 空気調和装置の室外機 - Google Patents

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淳一 鈴木
智之 藍原
章 進藤
幸久 角田
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Abstract

【課題】インバータの過負荷の保護機能を向上させた技術を提供する。【解決手段】インバータ33は、発電機11が発電した電力の交流電圧を直流電圧に変換して電動部に供給するコンバータ機能部と、発電機11が発電した電力を一定の交流電圧に維持して自立系統内に供給するインバータ機能部と、を備え、インバータ機能部の出力側に、高調波電流を抑える交流リアクトルと、コンデンサ113とを備え、交流リアクトルとコンデンサ113との間に、電流センサ112が接続される。【選択図】図3

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 出願発明の空気調和装置の室外機の販売。 公開日 令和4年7月7日 公開者 パナソニックホールディングス株式会社
本開示は、空気調和装置の室外機に関する。
特許文献1は、圧縮機を駆動するガスエンジンと、ガスエンジンで駆動される発電機と、インバータと、商用電源と自立運転回路とを切り替える電源切替え盤と、を備える空気調和装置の室外機を開示する。
特開2014-196885号公報
本開示は、インバータの出力電流を正確に検出でき、インバータの保護を強化できる技術を提供する。
本開示は、ガスエンジンによって駆動される圧縮機と、前記ガスエンジンの駆動力で発電する発電機と、前記発電機の発電電力を室外機の電動部および自立系統内に供給するインバータと、を備える空気調和装置の室外機において、前記インバータは、前記発電機が発電した電力の交流電圧を直流電圧に変換して前記電動部に供給するコンバータ機能部と、前記発電機が発電した電力を一定の交流電圧に維持して自立系統内に供給するインバータ機能部と、を備え、前記インバータ機能部の出力側に、高調波電流を抑える交流リアクトルと、コンデンサと、を備え、前記コンデンサの前段側に電流センサを備える。
本開示によれば、インバータの出力電流を正確に検出でき、インバータの保護機能を強化できる。
本開示の実施の形態に係る通常運転時の空気調和システムの電力系統を模式的に示す図 通常運転(非停電)時の空気調和システムの電力系統を模式的に示す図 インバータの構成を模式的に示すブロック図 インバータの配線を模式的に示す図 停電時の空気調和システムの電力系統を模式的に示す図 インバータの動作を示すフローチャート
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、ガスエンジンによって駆動される圧縮機と、ガスエンジンの駆動力で発電する発電機と、発電機の発電電力を室外機の電動部および自立系統内に供給するインバータと、を備える空気調和装置の室外機の技術があった。
この室外機の技術では、インバータの電流を検出するセンサを接続する位置が、外乱の影響を受け易い位置にあるため、センサの検出値が安定せず、また、インバータの電圧を計測するセンサを備えておらず、インバータの保護機能に弱点がある、と言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、インバータの出力電流を正確に検出でき、インバータの保護機能を強化した、空気調和装置の室外機を提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図しない。
(実施の形態1)
以下、図1~図6を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.空気調和装置の構成]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和システム1の電力系統を模式的に示す図である。図1は、通常運転時(通常運転モード)の空気調和システム1を示す。この図1では、電力が流れる線を太線で示す。
空気調和システム1は、大型のビルや学校等の施設に設置され、空気調和装置として機能するシステムである。空気調和システム1は、屋外に設置される複数台(本実施形態では4台)の室外機2A~2D(室外機)を備える。商用電源36の停電時の起動制御において、本開示の空気調和システム1は、予め定められた1台の室外機2Aが親機として動作し、この室外機2Aの制御の下、残りの3台の室外機2B~2Dが子機として動作する。
各室外機2A~2Dには、それぞれ屋内における所定エリアに設置される室内機群3A~3Dが接続されて独立した冷凍サイクル回路を形成し、各冷凍サイクル内でそれぞれ空調運転が行われる。各室内機群3A~3Dは、それぞれ複数台(本実施形態では各4台)の室内機13a~13dを備える。これら室内機の台数は、空調対象エリアの広さ、及び、室外機の能力によって適宜変更可能である。
空気調和システム1は、商用交流電源である商用電源36と各室外機2A~2Dが備える発電機11が発電した発電電力の系統とを切り替える単一の電源切替え盤50を備える。この電源切替え盤50には、各室外機2A~2D及び各室内機群3A~3Dがそれぞれ接続される。さらに、電源切替え盤50には、各室内機群の室内機13a~13dが設置されるエリアに設けられた照明装置38がそれぞれ接続される。さらに、電源切替え盤50には、各室内機群3A~3Dの室内機13a~13dが設置されるエリアに設けられた照明装置38、及びコンセント60がそれぞれ接続される。
電源切替え盤50には、商用電源36と室外機2A~2Dの各発電機11で発電された発電電力の系統とを切り換える電源切替えスイッチ52、352が設けられる。
電源切替え盤50は、上流側給電ライン51aにおいて、ブレーカ37の下流側に設けられる(図2)。
次いで、室外機2A~2D、及び室内機群3A~3Dについて説明する。
図2は、親機として動作する室外機2Aと室内機群3Aとを示す回路図である。図2では、電力が供給される線を太線で示す。
室外機2Aと室内機群3Aとは、液管4aおよびガス管4bからなるユニット間配管4で接続され、これによって、空気調和システム1における空調運転を行うための冷凍サイクル回路が形成される。
室外機2Aには、駆動源として機能するガスエンジン10(エンジン)と、このガスエンジン10の駆動力により発電を行う発電機11と、ガスエンジン10の駆動力により冷媒を圧縮する圧縮機12とが収容される。ガスエンジン10は、燃料調整弁7を経て供給されるガス等の燃料と、スロットル弁8を経て供給される空気との混合気を燃焼させて駆動力を発生する。本実施の形態の燃料調整弁7、及びスロットル弁8は、直流電力で駆動する所謂電磁弁である。
室内機群3Aは、同じ施設の各箇所に振り分けて設置される複数台(本実施の形態では4台)の室内機13a~13dを備える。これら室内機13a~13dには、室内機13a~13dを操作するためのリモコン5がそれぞれ設けられており、各室内機13a~13dに電力が供給される場合、ユーザによるリモコン操作に応じて個別に運転/運転停止等の操作が可能である。
圧縮機12は、ガスエンジン10に接続される。圧縮機12の吐出管12cには、四方弁15、室外熱交換器17が順に接続される。室外熱交換器17には、直流モータであるファンモータ26aによって駆動される送風機26が設けられる。
室外熱交換器17には、液管4aを介して、各室内機13a~13dの減圧装置である膨張弁19a~19dおよび室内熱交換器21a~21dが接続される。室内熱交換器21a~21dには、ガス管4bを介して、四方弁15が接続され、この四方弁15には、圧縮機12の吸込管12dを介して、圧縮機12が接続される。本実施の形態では、四方弁15は、直流電力で駆動する所謂電磁弁である。室内熱交換器21a~21dには、直流モータによって駆動される送風機6a~6dがそれぞれ設けられる。
圧縮機12が駆動されると、四方弁15の切り替え状態が暖房切り替えであれば、図2に実線の矢印で示すように、圧縮機12、四方弁15、室内熱交換器21a~21d、膨張弁19a~19d、室外熱交換器17の順に冷媒が循環する。そして、室内熱交換器21a~21dでの冷媒凝縮熱により室内が暖房される。これとは反対に、四方弁15が冷房切り替えであれば、図1に破線の矢印で示すように、圧縮機12、四方弁15、室外熱交換器17、膨張弁19a~19d、室内熱交換器21a~21dの順に冷媒が循環する。そして、この室内熱交換器21a~21dでの冷媒蒸発熱により室内が冷房される。
なお、室内機13a~13dは並列接続されるため、各室内機13a~13dへ個別に冷媒を供給することができ、各室内機13a~13dを各々独立して運転することが可能である。
次に、ガスエンジン10の冷却装置について説明する。
ガスエンジン10は、冷却水ポンプ27によって送り出される冷却水によって冷却される所謂水冷式エンジンである。冷却水ポンプ27は、当該冷却水ポンプ27を駆動させるポンプモータ27aを備える。ポンプモータ27aは、直流モータである。
ガスエンジン10は、冷却水ポンプ27によって送り出される冷却水がガスエンジン10のウォータージャケットを循環することで冷却される。
次に、電力系統について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の空気調和システム1では、各室外機2A~2Dの発電機11が電力会社の電力系統である商用電源36に接続される。これにより、各発電機11の発電電力を、商用電源36の電力とともに、室外機2A~2D、室内機13a~13d、照明装置38(他の電力負荷)、及びコンセント60(他の電力負荷)に供給することが可能である。
この場合、室外機2A~2Dおよび室内機13a~13dは、空気調和システム1の自己消費(自己電力消費)の電力負荷に相当する。照明装置38、及びコンセント60に対する供給電力は、空気調和に関係しない他の電力負荷(非空調装置)に相当する。
電源切替え盤50は、商用電源線(電灯線とも言う)である上流側給電ライン51aに並列に設けられる電源切替えスイッチ52を備える。本実施形態では、電源切替えスイッチ52には、親機である室外機2Aと子機である室外機2B、室外機2C、室外機2Dが接続される。そして、最下流の電源切替えスイッチ352には、下流側給電ライン51bを介して、各室内機13a~13d、各照明装置38、及び各コンセント60が接続される。
電源切替えスイッチ52は、上流側給電ライン51aが接続される第1端子52a(通常運転用端子)と、室外機2Aの発電機11の発電電力が供給される電源線34bが接続される第2端子52b(自立運転用端子)と、商用電源36の電源線34aが接続される第3端子52c(給電用端子)とを備える。電源切替えスイッチ52は、第3端子52cの接続先を、第1端子52aと第2端子52bとのいずれか一方に切り替えるスイッチ回路として機能する。
電源線34aは、第3端子52cと室外機2Aのインバータ33との間で分岐する電源分岐線34a1を備える。この電源分岐線34a1は、さらに4つに分岐され、室外機2B~2Dのインバータ33の各々と、最下流に位置する電源切替えスイッチ352とに接続される。
このため、空気調和システム1では、第3端子52cと第1端子52aとを接続することで、商用電源36から商用電源(本実施の形態では200Vの交流電力)を、室外機2A~室外機2Dの各インバータ33に供給することが可能である。さらに、空気調和システム1では、第3端子52cと第2端子52bとを接続することで、室外機2Aの発電機11の発電電力を電源分岐線34a1に供給すること可能である。
なお、電源分岐線34a1には、他の電源切替えスイッチ52や、リレー等の開閉スイッチが設けられてもよい。
最下流の電源切替えスイッチ352は、上流側給電ライン51aが接続される第1端子352a(通常運転用端子)と、室外機2Aの発電機11の発電電力が供給される電源分岐線34a1が接続される第2端子352b(自立運転用端子)と、室内機13a~13d、各照明装置38、及び各コンセント60等が接続される下流側給電ライン51bが接続される第3端子352c(給電用端子)とを備える。電源切替えスイッチ352は、第3端子352cの接続先を、第1端子352aと第2端子352bとのいずれか一方に切り替えるスイッチ回路として機能する。
このように、電源切替え盤50は、各電源切替えスイッチ52を備えることで、下流側給電ライン51bへの電力源を、商用電源36と発電電力の系統(発電系統とも言う)との間で切り替える切替え手段として機能する。
このため、空気調和システム1では、商用電源36、及び各室外機2A~2Dの発電機11から供給される電力を利用し、当該室外機2A~2D、室内機13a~13d、各照明装置38、及び各コンセント60を駆動する通常運転と、商用電源36から切り離して、各室外機2A~2Dの発電機11の発電電力によって当該室外機2A~2D、室内機13a~13d、各照明装置38、及び各コンセント60を駆動する自立運転とを選択的に行うことが可能である。
次いで、発電電力の系統について説明する。
親機として機能する室外機2Aは、図2に示すように、発電機11の発電電力を変換するインバータ33と、発電電力の一部を蓄えるバッテリ49とを備える。
発電機11の発電電力は、電力線32を介してインバータ33に出力される。インバータ33は、発電機11の発電電力である三相交流電力を直流電力に変換した後、200Vの交流の電力に再度変換して電源線34(発電電力出力線)に出力する。
この電源線34は、上記した通常運転用の電源線34aと、自立運転用の電源線34bとに分岐する。これらの電源線34a、34bは、電源切替えスイッチ52の第1端子52a、第2端子52bにそれぞれ接続される。また、通常運転用の電源線34aは、電源線41を介して、室外側コントローラ39に接続され、当該室外側コントローラ39を含む室外機2Aに電力を供給可能である。
なお、発電電力の一部は、図1に示す電力線47bを介してバッテリ49に供給され、バッテリ49に発電電力が蓄電される。
自立運転の電源線34bは、上述した電源切替えスイッチ52の第2端子52bに接続される。このため、上述したように、電源切替えスイッチ52の第2端子52bと第3端子52cとを接続することによって、電源切替えスイッチ52を介して発電電力を電源分岐線34a1に直接供給することができる。
インバータ33は、室外機2Aの室外側コントローラ39に、通信線40を介して通信可能に接続される。
上述の通り、室外側コントローラ39は、通常運転用の電源線34aを介して発電電力が供給可能であると共に、商用電源36から電源線41を介して動作電源を得ること可能である。
室外側コントローラ39は、室外機2Aの各機器(例えば、ガスエンジン10、バッテリ49、及び電源切替え盤50等)の動作を中枢的に制御する制御部として機能する。また、室外機2Aは親機として機能するため、この室外機2Aの室外側コントローラ39は、停電時における各室外機2A~2Dの起動制御の主コントローラとなる。
室外側コントローラ39は、通信線42を介して各室内機群3Aの室内側コントローラに通信可能に接続される。
室外側コントローラ39は、室外機制御基板39cを備える。室外機制御基板39cには、電源線54を介してバッテリ49の電力が直接供給される。
室外機制御基板39cは、プロセッサ39a、メモリ39bを備える。
プロセッサ39aは、CPU(Central Processing Unit)やMPC(Micro Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ39aは、メモリ39bが記憶する制御プログラム等を読み出して実行することにより、室外機2Aの自立制御部(起動制御部)として機能する。
メモリ39bは、制御プログラム等の各種データを記憶する記憶部である。メモリ39bは、制御プログラムやプロセッサ39aに処理されるデータを記憶する。メモリ39bは、不揮発性の記憶領域を有する。また、メモリ39bは、揮発性の記憶領域を備え、プロセッサ39aのワークエリアを構成してもよい。
室外側コントローラ39は、電動部制御基板20を備える。電動部制御基板20は、電力線20aを介して、室外機2Aにおいて、直流電力で駆動する電動部である各機器(例えば、ファンモータ26a、ポンプモータ27a、各種の電磁弁が備えるモータ等)に電力を供給可能である。この電動部制御基板20は、直流電力で駆動する電動部の駆動を制御する。
室外側コントローラ39は、商用電源36、及び室外機2Aの発電機11から供給される電力で、室外機2A、室内機群3A、及び照明装置38を駆動する通常運転を行う通常運転モードと、停電時等に商用電源36から切り離されて発電機11の発電電力で室外機2A、室内機群3Aおよび照明装置38を駆動する自立運転を行う自立運転モードとのいずれかに動作モードを切り替える制御を行う。
室外側コントローラ39には、ユーザ等が手動で操作する手動スイッチである自立運転切り替えスイッチ56(自立運転スイッチ)が接続される。空気調和システム1では、自立運転切り替えスイッチ56が操作されることで、自立運転モードへの切り替え動作を室外側コントローラ39が開始する。
バッテリ49の電力が供給される電源線54には、電源線48(図2)を介してガスエンジン10のセルモータが接続される。空気調和システム1では、室外側コントローラ39の制御の下、バッテリ49の電力でセルモータを駆動し、ガスエンジン10を起動させる。
室外機2Aは親機として機能するため、この室外機2Aの室外側コントローラ39は、停電時における各室外機2A~2Dの起動制御の主コントローラとなる。室外機2Aの室外側コントローラ39は、子機となる室外機2B~2Dの各室外側コントローラ39の各々と通信線で接続される。
子機として動作する室外機2B~2Dは、親機として動作する室外機2Aと同様な構成を備える。図1に示すように、室外機2B~2Dは、バッテリ49、自立運転切り替えスイッチ56及び、インバータ33から出力される自立運転用の電源線34bを備えない点で室外機2Aに相違する。
[1-1-2.インバータの構成]
次いで、インバータ33について説明する。
図3は、インバータ33の構成を模式的に示すブロック図である。図3では、電力が供給される線を太線で示す。
上述の通り、インバータ33は、発電機11の発電電力である三相交流電力を直流電力に変換した後、200Vの交流の電力に再度変換して電源線34(発電電力出力線)に出力する装置である。
インバータ33は、三相全波整流ダイオード70と、IPM基板72と、フィルタ基板74と、インバータ制御基板78とを備える。
三相全波整流ダイオード70は、電力線32を介して、発電機11から送り出された交流電圧を直流電圧に変換し整流する。三相全波整流ダイオード70で整流された電圧は、電力線71を介してIPM基板72に送り出される。
電力線71には、電解コンデンサ80が設けられる。電解コンデンサ80は、三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を保持する。
電力線71には、DCリアクトル82が設けられる。DCリアクトル82は、電解コンデンサ80に保持された直流電圧を昇圧する際に必要なコイル素子である。
IPM基板72は、半導体素子であるインテリジェントパワーモジュールが実装される基板である。IPM基板72は、インバータ部72aと、コンバータ部72bとを備える。インバータ部72aは、空気調和システム1が自立運転を行う場合に、三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を基に昇圧して交流に変換し、一定の交流電圧・電流に維持した交流電力として、電力負荷に供給するものである。
本実施の形態では、親機である室外機2Aでは、インバータ部72aは、一定の交流電圧に維持した交流電力を出力する。子機である室外機2B~2Dでは、インバータ部72aは、室外機2Aから出力された交流電圧に基づいて、親機である室外機2Aの指示に従い可変する交流電流を生成し、交流電力として出力する。
インバータ部72aから送り出される電力は、電力線73を介して、電源線34a、34bに送り出される。当該電力は、室外機2A~2D、室内機13a~13d、照明装置38及びコンセント60等の電力負荷に供給される。
インバータ部72aは、空気調和システム1が通常運転を行う場合には、駆動を停止する。
電力線73には、ACリアクトル111と、電流センサ112とが接続される。
ACリアクトル111は、インバータ部72aから送り出された高調波電流を抑える。
電流センサ112は、信号線116を介して、インバータ制御基板78に接続される。これによって、インバータ制御基板78は、電流センサ112の電流値を取得可能である。
電力線73において、電流センサ112の下流側には、コンデンサ113と、電圧センサ(第1電圧センサ)115と、フィルタ回路であるノイズフィルタ75が実装されるフィルタ基板74と、が接続される。
電圧センサ115は、信号線121を介して、インバータ制御基板78に接続される。これによって、インバータ制御基板78は、電圧センサ115の電圧値を取得可能である。インバータ部72aから送り出された電力は、フィルタ基板74を介して電源線34bに送り出される。
電源線34bにおいて、フィルタ基板74の下流側には、電圧センサ114が設けられる。後述するように、インバータ制御基板78は、目標電圧値と測定電圧値とを比較し、フィードバック制御を行うが(図6のステップSA3)、電圧センサ114は、このときの測定電圧値を検知する。この電圧センサ114は、電源線34bにおける交流電力の電圧値を検知する。電圧センサ114は、信号線120を介してインバータ制御基板78に接続される。これによって、インバータ制御基板78は、電圧センサ114の検出する電圧値を取得可能である。
コンバータ部72bは、三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を基に昇圧して一定の直流電圧に維持した直流電力として、電力線55を介して、電動部制御基板20に送り出すものである。コンバータ部72bから送り出された直流電力は、電動部制御基板20、及び電力線20a等を介して、送風機26のファンモータ26aや、冷却水ポンプ27のポンプモータ27a等の室外機2が備える電動部に供給される。
インバータ部72aは、本開示の「インバータ機能部」に相当し、コンバータ部72bは、本開示の「コンバータ機能部」に相当する。
電力線55には、電解コンデンサ118が設けられる。電解コンデンサ118は、三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を基に、DCリアクトル82と、IPM基板72のコンバータ部72bとを使用した回路によって昇圧された電圧を保持する。
図4は、インバータ33における配線を模式的に示す図である。
図4に示すように、IPM基板72からは、2つの電力線73と、2つの電力線55が引き出される。2つの電力線55は、いずれもインバータ制御基板78に接続される。2つの電力線55のうち、一方の電力線55からは、2つの分岐線55a、55bが引き出される。分岐線55aは、インバータ制御基板78に接続され、分岐線55bは、電動部制御基板20に接続される。
これによって、インバータ33では、コンバータ部72bから送り出された直流電力を、電動部制御基板20に送り出すことができる。
分岐線55aは、本開示の「第1配線」に相当し、分岐線55bは、本開示の「第2配線」に相当する。
このように、空気調和システム1では、インバータ33で変換された直流電力を、交流電力に変換することなく室外機2の電動部に送りだすことができる。このため、例えば、電動部制御基板20で電力の変換を行うことがなく、空気調和システム1の回路構成の簡略化、及び効率化を図ることができる。
図4に示すように、電力線55には、インバータ制御基板78と、電動部制御基板20とが接続される。すなわち、電力線55は、所謂バスとして機能する。
インバータ制御基板78は、コンバータ部72bから送り出された直流電力によって駆動し、インバータ33を制御する制御部として機能する。インバータ制御基板78は、室外側コントローラ39に、通信線40を介して通信可能に接続される。インバータ制御基板78は、当該通信線40からの信号に基づいて、インバータ33を制御する。
インバータ制御基板78は、本開示の「制御部」に相当する。
電力線71には、電流センサ84が設けられる。電流センサ84は、電力線71における電流値を検出するセンサである。
電力線71において、電流センサ84は、電解コンデンサ80と、DCリアクトル82との間に設けられる。これによって、電流センサ84は、電解コンデンサ80のノイズによる影響を抑制しつつ、DCリアクトル82における電流値を検出することが可能である。
電流センサ84は、信号線81を介してインバータ制御基板78に接続される。インバータ制御基板78は、信号線81を介して電流センサ84の検出する電流値を取得可能である。
電力線55には、一対の信号線83を介して電圧センサ86が設けられる。電圧センサ86は、電力線55における電圧値を検出するセンサである。電圧センサ86は、一対の信号線83の各々に設けられる互いに同一の検出回路を備える。
電圧センサ86は、一対の信号線83を介してインバータ制御基板78に接続される。インバータ制御基板78は、信号線83を介して電圧センサ86の検出する電圧値を取得可能である。
これによって、インバータ制御基板78は、電力線55の電圧値を取得し、当該電圧値に基づいて、インバータ部72aと、コンバータ部72bとを制御することができる。すなわち、バスラインである電力線55は、インバータ部72aと、コンバータ部72bとに基準となる電圧値を示すベースラインとして機能する。
上述の通り、電圧センサ86は、一対の信号線83の各々に設けられる互いに同一の検出回路を備える。このため、インバータ制御基板78は、2つの検出回路が検出した電圧値の各々を取得する。インバータ制御基板78は、これら2つの電圧値を比較する。
これによって、インバータ制御基板78は、2つの電圧値が異なる場合、インバータ部72aと、コンバータ部72bとのベースラインである電力線55に紐づく回路の異常を検知できる。
[1-2.動作]
以上のように構成された空気調和システム1について、その動作を以下説明する。
まず、空気調和システム1の基本動作である通常運転モードを説明する。
通常運転モードは、商用電源36から電力が供給される場合における空気調和システム1の動作モードである。図1に示すように、このモードにおいて、電源切替え盤50は、室外機2Aが備える室外側コントローラ39の制御の下、電源切替えスイッチ52、352の各々がいずれも第1端子52a、352a側に切り替えられる。
これによって、商用電源36から供給される電力は、上流側給電ライン51a及び各電源切替えスイッチ52、電源線34a、及び電源分岐線34a1を介して、各室外機2A~2Dの各部に供給される。さらに、商用電源36から供給される電力は、電源切替えスイッチ352、及び下流側給電ライン51bを介して、各室内機13a~13d、照明装置38、及びコンセント60に供給される。
通常運転モードの実施時において、各室外機2A~2Dの発電機11は、当該室外機2A~2Dをそれぞれ駆動するための駆動電力を全てまかなう発電電力を出力する。
通常運転モードの実施時の室外機2Aにおいて、三相全波整流ダイオード70は、発電機11から送り出された交流電力の交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ部72bは、三相全波整流ダイオード70によって変換された電力を、一定の直流電圧に維持した直流電力として、室外機2が備える電動部に供給する。これに対して、通常運転モードの実施時において、インバータ部72aは、機能しない。
図5は、停電時の空気調和システムの電力系統を模式的に示す図である。
次いで、停電時における空気調和システム1の動作である自立運転モードについて説明する。このモードでは、親機である室外機2Aが制御主体として動作する。
図5に示すように、停電等によって商用電源36からの電力供給が断たれると、室外機2A~2D、室内機13a~13dおよび照明装置38等は電力が供給されなくなって停止する。
この停電状態で、ユーザの手動操作によって、室外機2Aに設けられた自立運転切り替えスイッチ56が「オン」に操作されると、図2に示すように、この自立運転切り替えスイッチ56がオンされたタイミングでバッテリ49からの電力が室外側コントローラ39の室外機制御基板39cに供給される。そして、室外側コントローラ39の制御の下、バッテリ49の電力が不図示のDC/DCコンバータを通してDC200Vとされ、室外側コントローラ39の電源として供給される。
続いて、室外機2Aの室外側コントローラ39は、通常運転モードから自立運転モードに切り替える動作を開始する。この場合、室外側コントローラ39は、バッテリ49の電力によってセルモータを駆動させ、ガスエンジン10を起動させる。これにより、ガスエンジン10が起動すると、発電機11による発電が開始される。本実施形態では、発電を優先させてすべての室外機2A~2D(発電機)が起動した後に、空調運転を開始するために、ガスエンジン10が起動しても、室外側コントローラ39は、圧縮機12の運転開始を先送りにする。このため、空気調和システム1では、照明装置38、及びコンセント60だけに電力を供給したい場合に圧縮機12を運転する必要がなく、効率良く電力を供給可能である。
続いて、室外機2Aの室外側コントローラ39は、自機の発電機11から自立運転用の電力が出力されたか否かを判定する。具体的には、発電機11から出力された電力は、インバータ33に入力されるため、室外側コントローラ39は、このインバータ33への電力の入力の有無で判定する。
発電機11から自立運転用の電力が出力された場合、室外側コントローラ39は、インバータ33を通じて、自立運転用の電力を電源切替え盤50に出力する。これにより、図5に示すように、電源切替え盤50の各電源切替えスイッチ52、352は、それぞれ自立運転用端子である第2端子52b、352b側に自動的に切り替わる。そして、商用電源36からインバータ33を含む室外機2A~2Dが切り離され、室外機2A~2Dと室内機13a~13d、照明装置38、及びコンセント60とが接続される。これによって、空気調和システム1では、商用系統と切断された独立系統が形成され、自立運転が開始される。
室外機2Aにおいて、ガスエンジン10が起動して、発電機11による発電が開始されると、三相全波整流ダイオード70は、発電機11から送り出された交流電力の交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ部72bは、当該三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を基に昇圧して、一定の直流電圧に維持した直流電力として、室外機2Aが備える電動部に供給する。
これに対して、インバータ部72aは、三相全波整流ダイオード70で整流された直流電圧を基に昇圧して交流に変換し、一定の交流電圧に維持した交流電力として出力する。この交流電力は、図5に示すように、発電電力として、電源線34b(自立運転用)、電源切替えスイッチ52、電源線34a、電源分岐線34a1を通じて、室外機2B~2Dに供給される。
続いて、室外機2Aの室外側コントローラ39は、該室外機2Aで発電した発電電力を用いて、室外機2B~2Dのガスエンジン10のセルモータを駆動し、該ガスエンジン10を起動させる。ガスエンジン10が起動すると、室外機2B~2Dの発電機11による発電が開始される。
室外機2Aの室外側コントローラ39は、室外機2B~2Dの発電機11から自立運転用の発電電力が出力されたか否かを判別する。発電機11から出力された発電電力は、インバータ33に入力されるため、室外側コントローラ39は、インバータ33への電力の入力の有無で判定する。
発電機11から発電電力が出力された場合において、室外機2Aの室外側コントローラ39は、室外機2B~2Dのインバータ33を通じて出力される発電電力を、室外機2Aから出力された発電電力に重畳させるように調整する。
具体的には、室外機2Aでは、出力される発電電力の電圧を所定値に維持するように、インバータ33が動作する。室外機2B~2Dでは、室外機2Aから出力された発電電力の電圧値に応じて、出力される発電電力の電流を所定値に維持するように、インバータ33の各々が動作する。
これにより、室外機2A(親機)及び室外機2B~2D(子機)から出力される発電電力は波長等を合わせた状態で下流側に供給される。なお、図5に示すように、室外機2B~2Dでは、給電線34b1を介して、電源分岐線34a1に発電電力が供給される。
室内機13a~13dのいずれかを運転する場合には、リモコン5の運転操作を行う。これにより、対応する室外機2A~2Dの圧縮機12が駆動され、冷媒回路内を冷媒が循環することで空調運転が実現される。
上述の通り、自立運転時には、上流側給電ライン51aは電源切替え盤50によって室外機2A~2Dから切り離され、電源切替え盤50より上流側の商用電源36には、各発電機11の電力が供給されない。このため、空気調和システム1では、自立運転の実施時に商用電源36側に逆潮流が生じることを簡易な構造で防止可能であると共に、所望の室内機13a~13d、照明装置38、及びコンセント60を運転することが可能である。
したがって、空気調和システム1では、発電能力が限られる発電機11で電力を供給する場合であっても、停電時に所望の設備を稼働させることが可能である。また、空気調和システム1では、停電時の混乱状態にあっても、運転したい設備をその場で選定することなく、予め選定されて自立系統に配置される設備を速やかに稼働させることが可能である。
また、自立運転時には、発電機11から下流側給電ライン51bに流れた電力の一部は、電源線41を通って室外機2Aに戻り、電力線47b等を介して、親機である室外機2Aが備えるバッテリ49に電力が供給される。すなわち、室外機2Aでは、自立運転中においてもバッテリ49が充電される。
次いで、インバータ33の動作について説明する。
図6は、インバータ33の動作を示すフローチャートである。
インバータ33において、インバータ制御基板78は、目標電圧値を算出する(ステップSA1)。本実施の形態において、当該目標電圧値は、例えば、商用電源36から供給される交流電圧と同程度の200Vに予め設定される。
次いで、インバータ制御基板78は、電源線34bに接続された電圧センサ114の測定電圧値を取得する(ステップSA2)。
インバータ制御基板78は、目標電圧値と測定電圧値とを比較し、フィードバック制御を行う(ステップSA3)。
次いで、インバータ制御基板78は、ステップSA3における制御の結果を目標電流値に設定する(ステップSA4)。
次いで、インバータ制御基板78は、電流センサ112の測定電流値を取得する(ステップSA5)。
インバータ制御基板78は、ステップSA4で設定した目標電流値と、ステップSA5で取得した測定電流値とを比較し、フィードバック制御を行う(ステップSA6)。
次いで、インバータ制御基板78は、ステップSA6における制御の結果をIPM基板に出力することで、所謂PWM(Pulse Width Modulation)制御を行う(ステップSA7)。
ステップSA5、ステップSA6で説明したように、インバータ33において、インバータ制御基板78は、一次遅れが生じる電圧値よりも応答が早い電流値をセンシングすると共に、当該電流値を制御する。
このため、インバータ33では、電力線73を流れる電力をより高い精度で検知でき、当該検知に基づいて、より高い制御性を実現し、IPM基板72を駆動させることができる。そして、IPM基板72では、交流電力を供給するインバータ部72aと、直流電力を供給するコンバータ部72bとを実現できる。さらに、IPM基板72では、室外機2A~2Dの運転状態に応じて、インバータ部72a及びコンバータ部72bの駆動の開始と停止とを切り替えることができる。
加えて、インバータ33では、バスラインとして機能する電力線55に、例えば電気自動車等の他の電力負荷に給電可能な給電線等、他の電力負荷を接続した場合であっても、当該電力負荷に電力を安定して供給することができる。
[1-3.過負荷の処理]
次に、インバータ部72aの過負荷の処理について説明する。
この空気調和システム1は、空気調和優先のシステムであるため、インバータ部72aが過負荷になった場合、インバータ部72aの発電を停止させ、インバータ部72aの保護機能を強化する。このとき室内機13a~13d、照明装置38、及びコンセント60などには商用電源が供給され、空気調和性能は維持される。
インバータ部72aの過負荷の判定は、以下に説明する過電力、過電流、バス電圧低下の3つの視点に基づいて行われる。
空気調和システム1の自立運転モードにおいて、図3に示すように、電圧センサ86のバス電圧値と、電流センサ112の電流値と、電圧センサ114の電圧値とが、インバータ制御基板78に送られる。
第1の視点では、インバータ部72aの過負荷は、過電力により検出される。
電流センサ112の電流値と、電圧センサ114の電圧値とに基づいて、インバータ部72aの電力値が算出される。インバータ制御基板78は、この電力値に過電力が検出されると、インバータ部72aの発電を停止する。
過電力で過負荷を判定する場合、過電力の大きさ、及び、過電力の継続期間に対応させて、発電を停止させるタイミングを決定する。
例えば、過電力の大きさが第1閾値に至って、その継続期間が第1期間を超えた場合、過電力の大きさが第1閾値よりも大きい第2閾値に至って、その継続期間が第1期間よりも短い第2期間を超えた場合、又は、過電力の大きさが第2閾値よりも大きい第3閾値に至って、その継続期間が第2期間よりも短い第3期間を超えた場合、これら3段階のタイミングで、或いは、それ以上の複数段階に分けたタイミングで、インバータ部72aの発電を停止するようにしてもよい。
これにより、インバータ部72aの保護機能が強化される。
第2の視点では、インバータ部72aの過負荷は、過電流により検出される。
電流センサ112の電流値に過電流が検出されると、インバータ制御基板78は、インバータ部72aの発電を停止する。
これにより、インバータ部72aの保護機能が強化される。
第3の視点では、インバータ部72aの過負荷は、バス電圧低下により検出される。
電圧センサ86の検出するバス電圧が、所定電圧に低下した場合、インバータ制御基板78は、インバータ部72aの発電を停止する。
これにより、インバータ部72aの保護機能が強化される。
インバータ部72aの過負荷の判定を、過電力、過電流、バス電圧低下の3つの視点に基づいて行うことで、インバータ部72aの保護機能がより強化される。なお、3つの視点に限定されず、例えば過電流、バス電圧低下の2つの視点に基づいて行ってもよく、これにより、インバータ部72aの保護機能が強化される。
本実施の形態では、図3に示すように、コンデンサ113の前段側に、電流センサ112が接続される。従来技術では、コンデンサ113の後段に電流センサ112が接続されていたため、電流センサ112の測定値が、コンデンサ113の影響を受けて安定しない課題があった。
本実施の形態では、コンデンサ113の前段側に、電流センサ112を接続するため、電流センサ112の測定値を安定させることができる。
図1において、インバータ部72aと、電源切替え盤50の第2端子52bとの間に、変圧器(不図示)が配置される。これにより、フィルタ基板74から送出された出力電力は、変圧器を介して、第2端子52bに供給される。この変圧器は、室内機13a~室内機13d、照明装置38、及びコンセント60に対して出力する負荷電圧の電圧値である負荷電圧値を調整する。
本実施の形態では、例えば、コンセント60に対して負荷が接続されたことを、電圧センサ114の電圧値により検知できる。これによれば、コンセント60に対して負荷が接続され、この負荷の突入電流が大きい場合、突入電流による直流成分を、すみやかに補正できる。
図3は、親機として動作する室外機2Aのインバータ33の構成を模式的に示すブロック図である。
子機として動作する室外機2B~2Dのインバータ33では、コンデンサ113と、フィルタ基板74との間に、図示は省略したが、リレー(スイッチ)と、第2出力電圧センサと、が接続される。第2出力電圧センサ(不図示)は、信号線を介して、インバータ制御基板78に接続される。
電圧センサ(第1電圧センサ)115は、インバータ部72aから出力される交流電力の電圧値を検知し、第2出力電圧センサ(不図示)は、親機として動作する室外機2Aから供給される交流電力を検知する。子機のインバータ部72aでは、電圧センサ115の電圧値と、第2出力電圧センサ(不図示)の電圧値と、が一致するように、インバータ部72aの発電が制御される。
ここで、例えば、インバータ部72aの発電が過剰に行われるなどして、リレー(不図示)が開放されると、電圧センサ115と、第2出力電圧センサ(不図示)との間が遮断される恐れがある。
この場合、子機では、親機からの電力の供給が遮断されて、親機と同じ電圧を生成できなくなり、電圧センサ115と、第2出力電圧センサ(不図示)との各電圧値が不一致とされる。不一致が検出された場合、インバータ部72aによる電力変換が停止され、保護のため、発電が停止される。
これにより、インバータ部72aの保護機能が強化される。
インバータ制御基板78には、図示は省略したが、冷却用ヒートシンクと、冷却用ヒートシンクに冷却風を送る送風ファンと、が取付けられる。
非停電の通常運転時には、インバータ部72aの機能が停止するため、送風ファンの運転は不要になる。しかしながら、送風ファンが停止し続けた場合、送風ファンのベアリングなどが固着し、故障につながる恐れがある。そこで本実施の形態では、所定の時間間隔で、例えば24時間ごとに1分間、送風ファンを駆動することで、送風ファンが長時間停止し続けることで送風ファンのベアリングが固着することを防止する。
[1-4.効果等]
以上のように、本実施の形態において、室外機2A~2Dは、ガスエンジン10によって駆動される圧縮機12と、ガスエンジン10の駆動力で発電する発電機11と、発電機11の発電電力を商用電源36に出力するインバータ33とを備える。
インバータ33は、発電機が発電した電力を一定の直流電圧に維持するコンバータ部72bと、発電機11が発電した電力を一定の交流電圧・電流に維持するインバータ部72aとを備える。インバータ33は、商用電源36から電力が供給される場合には、コンバータ部72bが生成した直流電力を、室外機2A~2Dが備える電動部に供給する。インバータ33は、商用電源36から電力が供給されない場合には、コンバータ部72bが生成した直流電力を室外機2A~2Dが備える電動部に供給すると共に、インバータ部72aが生成した交流電力を自立系統に供給する。
これにより、空気調和システム1では、インバータ33で変換された直流電力を、交流電力に変換することなく室外機2の電動部に送りだすことができる。
本実施の形態によれば、電動部を制御する電動部制御基板20を備え、インバータ33は、当該インバータ33を制御するインバータ制御基板78を備える。コンバータ部72bは、コンバータ部72bが生成した直流電力が流れる分岐線55aを介してインバータ制御基板78に電力を供給すると共に、配線から分岐した分岐線55bを介してインバータ制御基板78に電力を供給するようにしてもよい。
これにより、空気調和システム1において、室外機2A~2Dでは、電動部制御基板20で電力の変換を行うことがなく、空気調和システム1の回路構成の簡略化、及び効率化を図ることができる。
本実施の形態によれば、電力線71には、電流センサ84が設けられるようにしてもよい。
これにより、インバータ33では、電力線55を流れる電力を、電圧値に加えて、電流値でセンシングすることができる。
このため、インバータ33では、電力線55を流れる電力をより高い精度で検知でき、当該検知に基づいて、交流電力を供給するインバータ部72aと、直流電力を供給するコンバータ部72bとをIPM基板72で実現できる。
本実施の形態によれば、第1配線には、電圧センサ86が設けられ、電圧センサ86は、少なくとも2つの検出回路を備え、検出回路の各々は、いずれもインバータ制御基板78に接続されるようにしてもよい。
これにより、2つの検出回路の電圧値が異なる場合、インバータ制御基板78は、電圧センサ86に不具合が生じたことを検知できる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
上述した実施形態では、空気調和システム1は、複数の室外機2A~2Dを備えるとしたが、これに限らず室外機2Aのみを備えてもよい。
上述した実施形態において、室外機2B~2Dと、電源分岐線34a1、及び商用電源線とは、電源切替えスイッチ52のようなスイッチを介して接続されてもよい。当該スイッチは、電源切替え盤50に設けられてもよい。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
(付記)
(技術1)ガスエンジンによって駆動される圧縮機と、前記ガスエンジンの駆動力で発電する発電機と、前記発電機の電力を室外機の電動部および自立系統内に供給するインバータと、を備える空気調和装置の室外機において、前記インバータは、制御部と、前記発電機が発電した電力の交流電圧を直流電圧に変換して前記電動部に供給するコンバータ機能部と、前記発電機が発電した電力を一定の交流電圧に維持して自立系統内に供給するインバータ機能部と、を備え、前記インバータ機能部の出力側に、高調波電流を抑える交流リアクトルと、コンデンサと、を備え、前記コンデンサの前段側に電流センサを備える、空気調和装置の室外機。
この構成により、電流センサは、コンデンサの外乱の影響を受けることなく、電流計測が行える。したがって、インバータの過負荷の保護機能を向上できる。インバータ機能部には、照明装置が接続されるが、電流の計測時に外乱の影響を受けないため、電流センサの検出値を安定させることができる。
(技術2)前記制御部は、前記電流センサにより過電流が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる、技術1に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、インバータ機能部を保護できる。
(技術3)前記インバータ機能部の出力側に、電圧センサを備え、前記制御部は、前記電圧センサにより過電圧が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる、技術1又は2に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、インバータ機能部を保護できる。
(技術4)前記制御部は、前記電流センサの電流値と、前記電圧センサの電圧値と、に基づいて算出される電力値に、過電力が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる、技術1乃至3に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、インバータ機能部を保護できる。
(技術5)前記制御部は、前記過電力の大きさ及び継続期間に対応させて、前記発電を停止させるタイミングを決定する、技術1乃至4に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、インバータ機能部を保護できる。
(技術6)前記インバータ機能部の出力側に、負荷電圧値を調整する変圧器が配置され、前記電圧センサが負荷の電圧値を検知する、技術1乃至5に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、負荷の突入電流による直流成分を速やかに補正できる。
(技術7)室外機は、1台の親機と、複数台の子機とを備え、前記親機と前記子機とは、それぞれ前記制御部を備え、前記子機は、前記インバータ機能部の出力側に、前記親機から出力される電力の電圧を検出する第2出力電圧センサを備え、前記子機の前記制御部は、前記電圧センサの電圧値と、前記第2出力電圧センサの電圧値と、の不一致が検出された場合、インバータ機能部の発電を停止させる、技術1乃至6に記載の空気調和装置の室外機。
この構成により、インバータ機能部を保護できる。
本開示は、冷媒を圧縮する圧縮機の駆動源としてガスエンジンを利用したガスヒートポンプ式空気調和装置に適用可能である。
1 空気調和システム
2 室外機
2A~2D 室外機
10 ガスエンジン
11 発電機
12 圧縮機
20 電動部制御基板
26a ファンモータ
27a ポンプモータ
33 インバータ
34、34a、34b 電源線
34a1 電源分岐線
36 商用電源
39c 室外機制御基板
47a、47c、55 電力線
49 バッテリ
55 電力線(配線)
55a 分岐線(第1配線)
55b 分岐線(第2配線)
68 バス電圧センサ
72 IPM基板
72a インバータ部(インバータ機能部)
72b コンバータ部(コンバータ機能部)
74 フィルタ基板
78 インバータ制御基板(制御部)
111 ACリアクトル(交流リアクトル)
112 電流センサ
113 コンデンサ
114 電圧センサ
115 電圧センサ(第1電圧センサ)

Claims (7)

  1. ガスエンジンによって駆動される圧縮機と、前記ガスエンジンの駆動力で発電する発電機と、前記発電機の電力を室外機の電動部および自立系統内に供給するインバータと、を備える空気調和装置の室外機において、
    前記インバータは、
    制御部と、前記発電機が発電した電力の交流電圧を直流電圧に変換して前記電動部に供給するコンバータ機能部と、前記発電機が発電した電力を一定の交流電圧に維持して自立系統内に供給するインバータ機能部と、
    を備え、
    前記インバータ機能部の出力側に、高調波電流を抑える交流リアクトルと、コンデンサと、を備え、前記コンデンサの前段側に電流センサを備える
    空気調和装置の室外機。
  2. 前記制御部は、前記電流センサにより過電流が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる
    請求項1に記載の空気調和装置の室外機。
  3. 前記インバータ機能部の出力側に、電圧センサを備え、
    前記制御部は、前記電圧センサにより過電圧が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる
    請求項1又は2に記載の空気調和装置の室外機。
  4. 前記制御部は、前記電流センサの電流値と、前記電圧センサの電圧値と、に基づいて算出される電力値に、過電力が検出された場合、前記インバータ機能部の発電を停止させる
    請求項3に記載の空気調和装置の室外機。
  5. 前記制御部は、前記過電力の大きさ及び継続期間に対応させて、前記発電を停止させるタイミングを決定する
    請求項4に記載の空気調和装置の室外機。
  6. 前記インバータ機能部の出力側に、負荷電圧値を調整する変圧器が配置され、前記電圧センサが負荷の電圧値を検知する
    請求項3に記載の空気調和装置の室外機。
  7. 室外機は、1台の親機と、複数台の子機とを備え、
    前記親機と前記子機とは、それぞれ前記制御部を備え、
    前記子機は、前記インバータ機能部の出力側に、前記親機から出力される電力の電圧を検出する第2出力電圧センサを備え、
    前記子機の前記制御部は、前記電圧センサの電圧値と、前記第2出力電圧センサの電圧値と、の不一致が検出された場合、インバータ機能部の発電を停止させる
    請求項3に記載の空気調和装置の室外機。
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