JP2024089732A - ベントフィルター用面状加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベントフィルターの閉塞を防止することのできる、ベントフィルター用面状加熱装置を提供すること。【解決手段】主面側熱可塑性樹脂基体と、背面側熱可塑性樹脂基体と、前記主面側熱可塑性樹脂基体と背面側熱可塑性樹脂基体との間に離れて封止された第一と第二の面状発熱体とを有し、前記第一と第二の面状発熱体の間に折曲部が設けられており、該折曲部により前記第一と第二の面状発熱体とが対向するように折り曲げ可能であり、前記折曲部を軸として線対称となる位置に、第一と第二の切欠き部が形成されているベントフィルター用面状加熱装置。【選択図】図1

Description

本発明は、ベントフィルター用面状加熱装置に関する。
微生物の培養時等に、排気経路中にベントフィルターが設けられる場合がある。ベントフィルターには、様々な形状のものが存在するが、安価で使い捨てが可能であるため、プラスチックからなる円盤状のハウジング内にメンブレンフィルター等のフィルターが設置され、フィルターの主面と直交する方向に流入口と流出口とを備える、シリンジフィルターと類似形状のものが用いられる場合がある。なお、シリンジフィルターとは、一般的には、シリンジ(注射器)の先端に取り付けて液体を押し出して濾過するために使用される。
ここで、培養は、通常30~38℃程度の液体培地を用いて行われるため、培養槽からの排気は水蒸気を含む。そのため、培養槽からの排気経路にベントフィルターを設置すると、ベントフィルター内部で結露が生じ、フィルターが閉塞してしまう場合がある。
ベントフィルターの結露を防ぐ方法として、特許文献1には、排気をフィルター上流で冷却して、排気中の湿分を事前に結露させて除去する培養装置が提案されている。
特開2012-170364号公報
本発明は、ベントフィルターの閉塞を防止することのできる、ベントフィルター用面状加熱装置を提供することを課題とする。
本発明は上記の課題を解消するためのものであり、具体的な手段は以下の通りである。
1.主面側熱可塑性樹脂基体と、背面側熱可塑性樹脂基体と、前記主面側熱可塑性樹脂基体と背面側熱可塑性樹脂基体との間に離れて封止された第一と第二の面状発熱体とを有し、
前記第一と第二の面状発熱体の間に折曲部が設けられており、該折曲部により前記第一と第二の面状発熱体とが対向するように折り曲げ可能であり、
前記折曲部を軸として線対称となる位置に、第一と第二の切欠き部が形成されていることを特徴とするベントフィルター用面状加熱装置。
2.前記第一及び第二の面状発熱体が、基材と、該基材上に形成された抵抗発熱塗工層とを備えることを特徴とする1.に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
3.前記主面側熱可塑性樹脂基体がポリエチレン、前記基材が紙、前記背面側熱可塑性樹脂基体がポリエチレンからなり、
前記第一の面状発熱体及び前記第二の面状発熱体が、前記主面側熱可塑性樹脂基体と前記背面側熱可塑性樹脂基体との間にヒートシールにより封止されていることを特徴とする2.に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
4.着脱部材を有し、
前記第一と第二の面状発熱体とを対向するように折り曲げた状態で、前記着脱部材により固定できることを特徴とする1.または2.に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
5.前記背面側熱可塑性樹脂基体内に、断熱層が形成されていることを特徴とする1.または2.に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
また、本発明は、接触者が火傷しにくい面状加熱装置を提供することを第二の課題とし、この課題を解決するための手段は以下の通りである。
2-1.主面側熱可塑性樹脂基体と、背面側熱可塑性樹脂基体と、前記主面側熱可塑性樹脂基体と背面側熱可塑性樹脂基体との間に封止された面状発熱体とを有し、
前記背面側熱可塑性樹脂基体内に、断熱層が形成されていることを特徴とする面状加熱装置。
2-2.前記背面側熱可塑性樹脂基体が、背面側表面に凹凸を備えることを特徴とする2-1.に記載の面状加熱装置。
本発明のベントフィルター用面状加熱装置は、いわゆるシリンジフィルターと類似形状であるベントフィルターを、その両面から効率的に加熱することができるため、ベントフィルターの結露による閉塞を防止することができる。
抵抗発熱塗工層を有する本発明のベントフィルター用面状加熱装置は、抵抗発熱塗工層の全面が均一に加熱するため温度ムラが少なく、ベントフィルターの全面をより均一に加熱することができる。
ポリエチレンと紙を主体とする本発明のベントフィルター用面状加熱装置は、非常に軽量であるため、設置場所を柔軟に設定することができ、また、シリコーンチューブ等の柔軟な材質からなる排気管上に位置しても排気管が潰れずに排気を維持することができる。また、このベントフィルター用面状加熱装置は安価であるため、使い捨て利用に適しており、さらに、γ線照射による滅菌が可能であるため、予期せぬ雑菌の混入による汚染の発生を防止することができる。
着脱部材により、第一と第二の面状発熱体とを対向するように折り曲げた状態で固定できる本発明のベントフィルター用面状加熱装置は、使用時にベントフィルターとの間に隙間が生じにくく、また、ベントフィルターから脱落しにくいため、ベントフィルターをより確実に加熱し続けることができる。
背面側熱可塑性樹脂基体内に断熱層が形成されている本発明のベントフィルター用面状加熱装置は、使用時の熱が背面側に逃げにくいため省エネルギーであるとともに、背面を比較的低温に保つことができるため、接触による火傷が起こりにくく安全性に優れている。
本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置の概略図。 本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置の分解図。 本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置が備える面状発熱体の主面側から見た斜視図。 本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置が備える面状発熱体の背面側から見た斜視図。 本発明のベントフィルター用面状加熱装置の加熱対象物であるベントフィルターの概略図。 本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置の使用状態を示す概略図。 本発明の一実施態様であるベントフィルター用面状加熱装置の使用状態を示す概略図。
「ベントフィルター用面状加熱装置」
図1、2に本発明の一実施態様例であるベントフィルター用面状加熱装置1(以下、面状加熱装置ともいう)の概略図と分解図を示す。
一実施態様例である面状加熱装置1は、主面側熱可塑性樹脂基体11と、背面側熱可塑性樹脂基体12と、主面側熱可塑性樹脂基体11と背面側熱可塑性樹脂基体12との間に離れて封止された第一と第二の面状発熱体10a、bとを有する。
主面側熱可塑性樹脂基体11と背面側熱可塑性樹脂基体12とは、その間に第一と第二の面状発熱体10a、bを挟持した状態で熱融着されることにより一体化して、面状加熱装置1を形成している。
第一と第二の面状発熱体10a、bは、主面側熱可塑性樹脂基体11と背面側熱可塑性樹脂基体12との間に、離れて封止されており、第一と第二の面状発熱体10a、bの間の領域に折曲部101が設けられている。面状加熱装置1は、折曲部101により第一と第二の面状発熱体10a、bが対向するように折り曲げ可能であり、折曲部101を軸として線対称となる位置に、第一と第二の切欠き部102a、bが形成されている。
なお、この面状加熱装置1は一実施態様例にすぎず、本発明の面状加熱装置はこれに限定されない。
・熱可塑性樹脂基体
主面側と背面側の熱可塑性樹脂基体11、12(以下、両者をまとめて熱可塑性樹脂基体ともいう)は、いずれも熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂としては特に制限されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、フッ素樹脂等を使用することができ、また、互いに熱融着可能な異なる種類の熱可塑性樹脂を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、γ線照射による滅菌処理が可能なポリエチレン、または、オートクレーブによる滅菌処理が可能なポリプロピレンもしくはフッ素樹脂を用いることが好ましく、安価なポリエチレンがより好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)等を特に制限することなく使用することができる。フッ素樹脂としては、PTFE、PFA、FEP等を特に制限することなく使用することができる。
熱可塑性樹脂基体11、12の厚さは特に制限されないが、例えば、100μm以上2000μm以下である。熱可塑性樹脂基体11、12の厚さがこの範囲内であることにより、変形性(柔軟性)と強度とのバランスに優れ、また、加熱した際の熱変形量を小さくすることができる。熱可塑性樹脂基体11、12の厚さは、200μm以上が好ましく、250μm以上がより好ましく、また、1500μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。主面側熱可塑性樹脂基体11と背面側熱可塑性樹脂基体12の厚さは、同一でもよく、異なっていてもよく、さらに、面状加熱装置1の加熱領域直上のみを薄くする等、部分的に異なっていてもよい。熱可塑性樹脂基体11、12の厚さが部分的に異なる場合は、異なる厚さがいずれも上記した範囲内であることが好ましい。
背面側熱可塑性樹脂基体12は、内部に断熱層が形成されている。一実施態様では、断熱層は真空層であり、ガラスペーパーからなる無機繊維シート122a、bが封入されている。
断熱層は、断熱層を有さない場合と比較して背面側へ熱が伝わりにくくなるものであれば特に制限されず、例えば、真空層、空気層等により形成することができる。真空層は、厳密な真空である必要はなく大気圧より低圧であればよい。断熱層の上面と下面とが接触すると断熱性が低下してしまうため、断熱層は、ガラスペーパーや不織布等の繊維シートや微小な中空ビーズ等が封入されることが好ましく、繊維間の空間が広く断熱性に優れ、熱可塑性樹脂よりも剛直で面状加熱装置全体の熱変形を抑制できるため、無機繊維からなる無機繊維シートが封入されることがより好ましい。
断熱層を有する背面側熱可塑性樹脂基体12は、2枚の熱可塑性樹脂シート121-1、2の間に無機繊維シート122a、b等の封入物を挟持し、必要に応じて減圧した状態で、熱融着して一体化することにより形成することができる。また、断熱層の層数は特に制限されず、3枚以上の熱可塑性樹脂シートを積層し、各熱可塑性樹脂シート間に繊維シート等の封入物を挟持した状態で、熱融着して一体化することにより、2層以上の断熱層を有する背面側熱可塑性樹脂基体を得ることもできる。
この際、最背面に位置する熱可塑性樹脂シート121-2の厚さを薄くすることにより、背面側熱可塑性樹脂基体12の背面側表面に封入物の形状に由来する凹凸を形成することができる。背面側熱可塑性樹脂基体12は、面状加熱装置1を折り曲げて使用する際に外側に露出する面である。そして、この背面側表面に凹凸が形成されていると、手指等が接触した際の接触面積が小さく熱が伝わりにくいため、接触者が火傷してしまうことを防止することができる。
無機繊維シート122a、bを封入して凹凸を形成する場合、ある程度の大きさの凹凸を形成するために、構成する繊維の繊維径が5μm以上であることが好ましい。また、最背面に位置する熱可塑性樹脂シート121-2の厚さは20μm以上200μm以下であることが好ましい。
なお、背面側熱可塑性樹脂基体の内部に断熱層が形成されている面状加熱装置は、ベントフィルター用に限定されることなく様々な用途に用いることができ、また、接触者の火傷を防止することができる。
・面状発熱体
面状加熱装置1は、第一と第二の面状発熱体10a、b(以下、第一と第二の面状発熱体をまとめて面状発熱体ともいう)を有する。図3、4に、第一と第二の面状発熱体10a、bの主面側、背面側のそれぞれから見た斜視図を示す。
面状発熱体10a、bは、略U字型の基材103a、bを有し、この基材103a、bの少なくとも一部が加熱領域である。一実施態様では、面状発熱体10a、bは、基材103a、bと基材103a、b上に塗工により形成された計4領域の抵抗発熱塗工層104とを備え、この抵抗発熱塗工層104が加熱領域である。なお、面状発熱体の加熱方法は特に制限されず、例えば、隙間が少なくなるように這わせた電熱線等を用いることもできる。
・基材
基材103a、bは、塗工面が絶縁性であり、塗工面上に均一な抵抗発熱塗工層104を形成可能である材質であれば特に制限することなく使用することができ、例えば、紙、樹脂フィルム、セラミックス、及びこれらの積層体等を用いることができる。これらの中で、安価であり、塗工液の一部が染み込むことにより、基材103a、bから剥がれにくい抵抗発熱塗工層104を形成することができるため、紙が好ましく、基材103a、bの両側に位置する抵抗発熱塗工層104および熱可塑性樹脂基体11、12との密着性に優れるため、非塗工紙がより好ましい。
基材103a、bが紙基材である場合、その厚さは500μm以上2000μm以下であることが、面状加熱装置1全体としての剛性を高くすることができ、折り曲げ時等の変形を防止できる点から好ましい。紙基材が厚いと紙基材の端部での段差が大きくなり熱可塑性樹脂基体11、12が破れやすくなる場合があるため、紙基材の厚さは、1500μm以下であることがより好ましく、1200μm以下であることがさらに好ましい。また、紙基材の坪量は、400g/m以上800g/m以下であることが好ましい。
第一と第二の面状発熱体10a、bにおける各基材103a、bの材質、厚さ、坪量等は、同一であってもよく、異なっていてもよいが、製造効率および熱変形のバランスの点から同一であることが好ましい。
・抵抗発熱塗工層
抵抗発熱塗工層104は、少なくとも導電材、バインダー樹脂を含有する発熱塗料を基材103a、b上に塗工し、乾燥することにより形成される。発熱塗料は、水系、有機溶媒系のいずれでもよいが、水性塗料であることが、作業者及び環境への負荷が小さく、また火災や爆発の危険性がなく安全性に優れているため好ましい。
導電材としては、抵抗発熱塗工層に従来使用されているものを特に制限することなく使用することができ、例えば、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、炭素繊維等の炭素系導電材、金、銀、銅、ニッケル等の金属系導電材、炭化タングステン、窒化チタン、窒化ジルコニウム、炭化チタン等のセラミック系導電材等の1種または2種以上を利用することができる。これらの中で、粒径が小さいものを安価で入手可能なため、炭素系導電材が好ましい。
導電材は、抵抗発熱塗工層104の固形分100重量部に対して30重量部以上70重量部以下の割合で含有することが好ましい。
バインダー樹脂としては、発熱塗料中に溶解、または分散が可能なものであれば特に制限することなく使用することができ、例えば、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂等の1種または2種以上を使用することができる。これらの中で、耐熱性に優れるため、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂の1種以上が好ましい。
バインダー樹脂は、抵抗発熱塗工層104の固形分100重量部に対して15重量部以上50重量部以下の割合で含有することが好ましい。
発熱塗料が水性塗料である場合、水膨潤性合成マイカを含有することが好ましい。水膨潤性合成マイカは、その層間に水を取り込み膨潤する。そして、膨潤したマイカを含む水性塗料は、せん断応力が加わると粘度が低下し、応力が加わらなくなると粘度が高くなるチキソトロピー性を示す。そのため、水膨潤性合成マイカを含む水性発熱塗料は、塗工しやすく、塗工後に液垂れしにくいため、均一な抵抗発熱塗工層104を形成することが容易となる。
水膨潤性合成マイカを含有する場合、水膨潤性合成マイカは、抵抗発熱塗工層104の固形分100重量部に対して3重量部以上40重量部以下の割合で含有することが好ましい。
水膨潤性合成マイカは、レーザー回折散乱法により測定される体積分布から導かれる平均粒子径(メディアン径)が、2μm以上20μm以下であることが好ましい。この平均粒子径が、上記範囲内であると、水性発熱塗料への分散性、塗工性に優れ、また、均一な塗膜(抵抗発熱塗工層)が形成されやすい。この平均粒子径は、2μm以上10μm以下であることがより好ましい。
発熱塗料は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、分散剤、レベリング剤、消泡剤、硬化剤等の添加剤を配合することができる。
発熱塗料は、その塗工方法等に適した粘度となるように、固形分濃度を調整する。固形分濃度としては、その塗工方法等により求める粘度等に応じ、例えば、5重量%以上50重量%以下程度とすることができる。
抵抗発熱塗工層104は、発熱塗料を基材103a、b上に塗工し、乾燥させることにより形成される。抵抗発熱塗工層104は、単一の発熱塗料から形成してもよく、組成の異なる複数種類の発熱塗料を塗り分けて形成してもよい。また、単層または少なくとも部分的に重ね塗りされた複数層であってもよい。一実施態様において、4領域の抵抗発熱塗工層104の組成、塗工厚等は、同一であってもよく、異なっていてもよいが、発熱特性が同一となり温度制御が容易となるため、同一であることが好ましい。
本発明において、面状発熱体10a、bは計4領域の抵抗発熱塗工層104を有する。各抵抗発熱塗工層104の対向する二辺上には導電部105A、Bが設けられており、導電部105A、Bにはリード線106A、Bが接続されている。各抵抗発熱塗工層104は、この導電部105A、Bにより並列に接続されている。抵抗発熱塗工層は、直列に接続してもよく、また、別々の外部電源に接続してもよい。しかし、並列に接続することが、抵抗値を低くできるため、低電圧とすることができ、また、複数の抵抗発熱塗工層の一つに欠陥が生じて通電しなくても他の抵抗発熱塗工層は通電されるため、加温を継続することができるため好ましい。一方、直列に接続すると、抵抗値を高くできるため、一般的に用いられている100V電源で加温することができる。
ここで、複数領域の抵抗発熱塗工層を並列に配列する場合、電流は最も抵抗の小さい部分を通るため、各抵抗発熱塗工層の抵抗値が同じである必要がある。一実施態様の面状加熱装置1は、面状発熱体10a、bのそれぞれが有する2領域の抵抗発熱塗工層104の間に加熱領域は存在しないが、この部分に、抵抗値が同じとなる抵抗発熱塗工層を設けることもできる。この場合、この部分に塗料の組成、厚み等を調整して同じ抵抗値となる抵抗発熱塗工層を形成する、抵抗発熱塗工層の塗工面積を小さくして、同じ抵抗値の抵抗発熱塗工層となるように塗工領域を分割する等の方法が挙げられる。
導電部105A、Bは、導電性粘着テープ、導電性ペースト等で形成することができる。導電性ペーストを用いる場合、銅、銀等の導電性粒子を含むもののうち、求める塗工性、密着性、固定性等の性質を満足するものを使用することができる。
リード線106A、Bとしては、公知のものを用いることができ、例えば、銅線、ニッケル線、銅めっきニッケル撚り線等の金属線、銅メッキアラミド繊維等を特に制限することなく利用することができるが、製造工程における熱融着時の圧力で潰れて平坦となるため、複数本の繊維の集合体であることが好ましい。なお、抵抗発熱塗工層に通電するための方法は限定されず、公知の方法を用いることができ、無線により通電することもできる。
「面状加熱装置の使用方法」
本発明の加熱対象物である、ベントフィルター2の概略図を図5に示す。
ベントフィルター2は、円盤状のハウジング21と、ハウジング21内部に設置されたフィルター(図示せず)とを有する。ハウジング21には、流入口22と流出口23が設けられており、流入口22からハウジング21内部へ侵入した気体は、フィルターを通過して濾過された後、流出口23から外部へ放出される。ハウジング21は円盤状であり、フィルターの面積を広く確保することにより、粒子等によるフィルターの目詰まりを防止して、濾過効率を高く保つことができる。なお、本発明の加熱対象物であるベントフィルターの形状はこれに限定されず、例えば、ハウジングが矩形状であってもよい。
一実施態様である面状加熱装置1の使用状態を図6、7に示す。
面状加熱装置1は、折曲部101により第一と第二の面状発熱体10a、bを対向するように折り曲げ、第一と第二の切欠き部102a、bのそれぞれにベントフィルター2の流入口22と流出口23のいずれか一方を挿入した状態で使用するものである。面状加熱装置1は、折曲部101を軸として線対称となる位置に第一と第二の切欠き部102a、bが形成されており、折曲部101により第一と第二の面状発熱体10a、bが対向するように折り曲げた際に、第一と第二の切欠き部102a、bは重なり合うため、ベントフィルター2の流入口22と流出口23をスムーズに切欠き部102a、bに挿入することができる。
面状加熱装置1は、背面側熱可塑性樹脂基体12が断熱層を備えるが、さらに外部への放熱を少なくする点から、使用時に、その外周面に編物、織物等からなる断熱材(図示せず)を設置することが好ましい。
面状加熱装置1は、着脱部材107を有することができる。面状加熱装置1は、着脱部材107により、第一と第二の面状発熱体とを対向するように折り曲げた状態で着脱可能に固定することができる。面状加熱装置1は、着脱部材107により、ベントフィルター2からの脱落を防止することができ、ベントフィルター2を確実に加熱することができる。着脱部材107は、例えば、スナップボタン、面ファスナー、磁石、マグネットシート、フック、カラビナ等を使用することもできる。
面状加熱装置1は、ベントフィルター2における気体の流れに対して垂直な面からベントフィルター2を加熱するものである。面状加熱装置1は、ハウジング21が扁平形状であるベントフィルター2の加熱に適しているため、ベントフィルター2のハウジング21の流れ方向と垂直な方向の最大径(円の場合は直径、矩形の場合は対角線の長さ)と流れ方向の厚さとの比(最大径/厚さ)が、5以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましく、10以上であることがさらに好ましい。
「実施例1」
紙(日本紐釦貿易株式会社、CTN4、厚さ1mm)をU字型に切り出し、カーボンブラックとポリイミド樹脂を含む水性の発熱塗料(株式会社呉竹)に水膨潤性合成マイカ(片倉コープアグリ株式会社)を混合した塗料(固形分割合:カーボンブラック62.8重量%、ポリイミド樹脂33.8重量%、水膨潤性合成マイカ33.8重量%)を塗布厚さが50μmとなるようにパターン塗工し、200℃で1時間乾燥した。これに、導電性粘着テープ(寺岡製作所株式会社、銅箔テープ、No8232)と電線(協和ハーモネット株式会社、UL3265 AWG24)を、抵抗発熱塗工層が並列となるように接続してU字型の面状発熱体を得た。
無機繊維シート(王子エフテックス株式会社、ガラスペーパー、GMC-105G、厚さ700μm)を、紙と同じ略U字型に2枚切り出した。
ポリエチレンフィルム(厚さ300μm)/U字型の面状発熱体/ポリエチレンフィルム(厚さ300μm)/U字型の無機繊維シート(2枚)/ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)の順で積層し、真空ポンプで真空状態に保った状態で、130℃、5kgf/cm、5分でヒートシールして一体化した。
この積層体のポリエチレンの一部を裁断して切欠き部を形成し、さらにスナップボタンを取り付け、図1、2に示す一実施態様と同様の形状の面状加熱装置を得た。
「実施例2」
無機繊維シートによる断熱層を設けない以外は、実施例1と同様にして面状加熱装置を得た。
・性能評価
実施例1、2で得られた面状加熱装置を、ベントフィルター(Merck、FGフィルターユニットSLFG05010)に設置して、設定温度80℃の条件で加熱した。
温度が安定した後、ベントフィルターに、温度40℃、湿度99%RHの湿潤空気を0.3L/minの流量で流したところ、60分経過してもどちらのベントフィルター内部に結露は生じなかった。また、湿潤空気を流して60分後の背面の表面温度は、実施例1の面状加熱装置が58.2℃、実施例2の面状加熱装置が61.2℃であった。このことから、断熱層により背面側への熱逃げが少なくなることが確かめられた。また、実施例1の面状加熱装置は、実施例2の面状加熱装置と比較して背面の表面温度が低く、さらに、背面に無機繊維シートの形状を反映した凹凸が形成されているため、接触しても火傷しにくいことが確かめられた。
面状加熱装置を設けない以外は同様にして、ベントフィルターに湿潤空気を流したところ、湿潤空気を流して60分後にはベントフィルター内で結露が生じていることが確認できた。
ベントフィルター用面状加熱装置 1

主面側熱可塑性樹脂基体 11

面状発熱体 10a、b
折曲部 101
切欠き部 102a、b
基材 103a、b
抵抗発熱塗工層 104
導電部 105A、B
リード線 106A、B
着脱部材 107

背面側熱可塑性樹脂基体 12
熱可塑性樹脂シート 121-1、2
無機繊維シート 122a、b

ベントフィルター 2
ハウジング 21
流入口 22
流出口 23

Claims (5)

  1. 主面側熱可塑性樹脂基体と、背面側熱可塑性樹脂基体と、前記主面側熱可塑性樹脂基体と背面側熱可塑性樹脂基体との間に離れて封止された第一と第二の面状発熱体とを有し、
    前記第一と第二の面状発熱体の間に折曲部が設けられており、該折曲部により前記第一と第二の面状発熱体とが対向するように折り曲げ可能であり、
    前記折曲部を軸として線対称となる位置に、第一と第二の切欠き部が形成されていることを特徴とするベントフィルター用面状加熱装置。
  2. 前記第一及び第二の面状発熱体が、基材と、該基材上に形成された抵抗発熱塗工層とを備えることを特徴とする請求項1に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
  3. 前記主面側熱可塑性樹脂基体がポリエチレン、前記基材が紙、前記背面側熱可塑性樹脂基体がポリエチレンからなり、
    前記第一の面状発熱体及び前記第二の面状発熱体が、前記主面側熱可塑性樹脂基体と前記背面側熱可塑性樹脂基体との間にヒートシールにより封止されていることを特徴とする請求項2に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
  4. 着脱部材を有し、
    前記第一と第二の面状発熱体とを対向するように折り曲げた状態で、前記着脱部材により固定できることを特徴とする請求項1または2に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
  5. 前記背面側熱可塑性樹脂基体内に、断熱層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のベントフィルター用面状加熱装置。
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