JP2024082623A - 受信装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】SFN環境における、主局及びSFN局の送信局識別コード(TxID)を同時に推定する【解決手段】受信装置20は、伝搬路のチャネル応答を推定するチャネル推定部216と、受信信号から、主局の識別情報である第1TxIDを抽出するTxID抽出部260と、第1TxID及びチャネル応答を乗算したレプリカ信号を生成するレプリカ生成部270と、レプリカ信号と受信信号とのユークリッド距離に基づいて、SFN局の識別情報である第2TxIDをビット単位で推定するTxID推定部280と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、受信装置及びプログラムに関する。
従来、地上デジタル放送方式として、ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)方式が知られている。さらに、地上デジタル放送の高品質化及び高機能化を目的として、ISDB-T方式の特長を継承した次世代の地上放送高度化方式(以下、高度化方式)の検討が進められている。
高度化方式では、放送ネットワークを構築しやすくする工夫が求められる。工夫の1つとして、送信局識別コード(TxID;Transmitter Identification)の導入が挙げられる。基幹局、中継局などの送信装置に固有のTxIDを割り当てるとともに、TxIDを放送波に重畳することによって、異常電波を解析することができる。
TxIDを放送波に重畳する方法としては、ATSC(Advanced Television System Committee)3.0において、LDM(Layered Division Multiplexing)技術を用いる方法が考えられる。LDMでは、UL(Upper Layer)の復調後においてULが再変調され、再変調されたULが受信信号から減算されることによって、LL(Lower Layer)に重畳されたTxIDが復調される(例えば、非特許文献1参照)。しかし、LDMでは受信装置の回路規模及びコストが増大し、大きな負担となる。
そこで、TxIDをLch(L channel)キャリアの一部を用いて伝送することが考えられる。Lchは、高度化方式の帯域内にランダムに配置された広帯域同期用の参照信号であり、DBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)変調することで、低ビットレートではあるがデータ伝送が可能である。この手法は、LDMのように受信装置の回路規模を増大させるものではないというメリットがある。
Sung-Ik Park et al, "ATSC 3.0 Transmitter Identification Signals and Applications," IEEE Trans. Broadcast., vol.63, no.1, pp.240-249 (Mar.2017)
上述した、Lchを復調することでTxIDを検出する手法は、受信装置の回路規模等の観点から有効である。しかし、複数の送信局で同一の周波数を用いるSFN(Single Frequency Network)環境では複数のTxIDが干渉し、特に、主局以外の送信局のTxIDを推定することが困難となる。「主局」とは、受信レベルが最も高い送信局のことをいう。また、以下の説明において、主局以外の送信局を「SFN局」という。
例えば、SFNからMFN(Multi Frequency Network)に切り替わった場合など、SFNを構成していた複数の送信局のうち、一部の送信局のみチャネル(チャンネル)変更の対象局となることがある。この場合、チャネル変更対象局を主局としている受信装置のみ、チャネルの再編(リパック)に伴う再チャネルスキャンを実行させる必要がある。SFN局に対し主局の受信レベルが常時安定的に高ければ、主局のTxIDを受信する受信装置のみ再チャネルスキャンを実行させればよい。しかし実際の運用では、受信アンテナが想定外の方向を向いていること等に起因して、主局とSFN局の受信電力が近い状態、すなわち低D/U(Desire to Undesire power Ratio)で受信している家庭や地域も存在する。こうした受信点では、季節性の異常伝搬や、後から追加的に整備された中継局の影響により、主局よりもSFN局の受信電力が断続的に高くなる状態(マイナスD/U)になることも想定される。
よって、主局だけでなくSFN局に対しても、それぞれがチャネル変更の対象局なのか(どちらも対象か、どちらか片方が対象か)を特定することは、受信装置ごとの再チャネルスキャン実行の判定において重要な情報となる。例えば、主局のTxIDを一定間隔で記録することによって、低D/UのSFN環境であっても主局のTxIDを取得することは可能である。しかし、マイナスD/Uとなる状態が頻繁でない場合、たまたまマイナスD/Uとなった瞬間にTxID取得動作が起動しなければならず、SFN局のTxIDを検出することは困難である。また、省エネを目的として夜間は電源コードを抜いている受信装置が現実的に存在するなど、一定間隔で受信装置を起動すること自体も現実的ではない。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、SFN環境における、主局及びSFN局のTxIDを同時に推定することが可能な受信装置及びプログラムを提供することにある。
(1)一実施形態に係る受信装置は、主局及びSFN局から送信局を識別する識別情報(識別コード)を含む受信信号を受信する受信装置であって、伝搬路のチャネル応答を推定するチャネル推定部と、前記受信信号から、前記主局の識別情報である第1TxIDを抽出するTxID抽出部と、前記第1TxID及び前記チャネル応答を乗算したレプリカ信号を生成するレプリカ生成部と、前記レプリカ信号と前記受信信号とのユークリッド距離に基づいて、前記SFN局の識別情報である第2TxIDをビット単位で推定するTxID推定部と、を備える。
(2) (1)に記載の受信装置において、前記TxID推定部は、前記ユークリッド距離が閾値以下である場合には、前記第2TxIDのビット推定値を前記第1TxIDのビット値とし、前記ユークリッド距離が前記閾値を超える場合には、前記第2TxIDのビット推定値を前記第1TxIDのビット値を反転させた値としてもよい。
(3) (2)に記載の受信装置において、前記閾値は、0.3以上且つ0.5以下としてもよい。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の受信装置において、前記TxID抽出部は、前記受信信号における低遅延チャネルのデータ領域から、前記主局の識別情報を抽出してもよい。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の受信装置において、前記第1TxID及び前記第2TxIDに基づき、チャネルスキャンを実施するか否かを判定し、判定結果を示すチャネルスキャン情報を出力する再チャネルスキャン指示部を更に備えてもよい。
(6)一実施形態係るプログラムは、コンピュータを、(1)から(5)のいずれかに記載の受信装置として機能させる。
本発明によれば、SFN環境における主局及びSFN局のTxIDを同時に推定することが可能となる。その結果、受信装置はSFN環境にいるかいないかを判別することが可能となり、言い換えれば潜在的なリスクの有無を受信装置毎に把握することができるため、受信装置の安定動作に役立つ。
一実施形態に係る伝送システムの概略を示す図である。 一実施形態に係る送信装置の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る送信装置におけるTxID生成部の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る受信装置の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る特定データ領域について説明するための図である。 計算機シミュレーションにおけるTxID誤り率特性を示す図である
以下、一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書では、周波数同期を目的としてランダムに配置されたLchキャリアと、このLchキャリアを用いた汎用的なデータ伝送機能(LLch;Low-Latency Channel)とを区別して記載する。LLchは、緊急地震速報などの重要情報を低遅延で送信するためのチャネルであってもよい。
(伝送システム)
図1は、一実施形態に係る伝送システムの概略を示す図である。図1に示すように、伝送システム1は、送信装置10と、受信装置20と、を備える。
伝送システム1は、ISDB-T方式の特長を継承した高度化方式によりOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号の伝送を行う。高度化方式では、チャネルの帯域幅(例えば、6MHz)は、ISDB-Tよりも多い数のセグメント(例えば、35セグメント)に分割される。高度化方式においても、部分受信(例えば、9セグメント)及び非部分受信(例えば、26セグメント)を想定した方式が採用されている。伝送システム1では、SISO(Single-Input Single-Output)が用いられてもよいし、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)が用いられてもよい。
送信装置10は、基幹局であってもよいし、基幹局から送信される放送波を中継する中継局であってもよい。エリア#A,#Bは、互いに隣接する隣接エリアの一例であり、放送エリアと称されてもよい。エリア#A,#Bは、それぞれ送信装置10A,10Bから送信される電波の到達範囲と考えてもよい。
受信装置20は、送信装置10から送信された送信信号を受信する装置である。受信装置20は、エリア#A,#Bの境界(例えば、エリア#A,#Bの重複エリア)に位置する場合もある。受信装置20は、送信装置10Aから送信された送信信号を受信してもよいし、送信装置10Bから送信された送信信号を受信してもよい。
送信装置10A,10Bが同一周波数帯域(チャネル)で同一内容を送信するSFNにおいて、送信装置10A,10Bの少なくとも1つで用いる周波数帯域が他の周波数帯域に変更されるチャネル再編が想定されてもよい。受信装置20は、チャネル再編に応じてチャネルスキャンを実行する必要がある。
(送信装置)
図2は、一実施形態に係る送信装置10の構成例を示すブロック図である。ここでは、送信装置10が基幹局であるケースについて例示する。
図2に示すように、送信装置10は、入力I/F(Interface)110と、BICM(Bit-Interleaved Coded Modulation)111,112,113,114と、合成部115と、シンボル処理部120と、パイロット生成部130と、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)生成部140と、LLch符号部150と、送信処理部160と、TxID(Transmitter Identification)生成部180と、を備える。本実施形態では、送信装置10は複数の階層に属する階層化データ(A階層データ、B階層データ、及びC階層データ)を送信し、A階層データは、A0階層データ及びA1階層データを含む。
入力I/F110は、映像・音声等のデータを取得し、A0階層データ、A1階層データ、B階層データ、及びC階層データを、それぞれBICM111~114に出力する。また、入力I/F110は、伝送制御情報をパイロット生成部130及びTMCC生成部140に出力する。伝送制御情報は、複数の階層の各々の伝送パラメータ(変調方式、セグメント数、符号化率等)、及びOFDMフレームの同期をとるための同期情報を含む。また、入力I/F110は、低遅延チャネルであるLLchに関するデータ(以下、LLchデータ)をLLch符号部150に出力する。
BICM111~114は、入力I/F110から入力したデータビットに対して、BCH符号化処理、LDPC(Low Density Parity Check)符号化処理、インタリーブ処理、及びマッピング処理を実行し、キャリア変調が施されたキャリアシンボルを出力する。BICM111はA0階層データを処理し、BICM112はA1階層データを処理し、BICM113はB階層データを処理し、BICM114はC階層データを処理する。
合成部115は、A0階層データ及びA1階層データのキャリアシンボルを合成し、合成されたキャリアシンボルをシンボル処理部120に出力する。
シンボル処理部120は、合成部121と、処理部122と、を有する。合成部121は、各階層のキャリアシンボルを合成する。処理部122は、帯域分割、キャリアシンボルの時間インタリーブ、キャリアシンボルの周波数インタリーブ、帯域合成等の処理を実行する。
パイロット生成部130は、入力I/F110から入力した伝送制御情報に基づいてパイロット信号を生成し、送信処理部160に出力する。パイロット信号は、受信装置20にとって既知の信号である。
TMCC生成部140は、入力I/F110から入力した伝送制御情報に基づいてTMCC信号を生成し、送信処理部160に出力する。
LLch符号部150は、入力I/F110から入力したLLchデータに対してLDPC符号化処理を実行し、符号化後のLLchデータ(LLch信号)を送信処理部160に出力する。
送信処理部160は、フレーム構成部161と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部162と、GI(Guard Interval)付加部163と、送信部164と、を有する。
フレーム構成部161は、シンボル処理部120から入力したキャリアシンボルに、パイロット生成部130から入力したパイロット信号、及びTMCC生成部140から入力したTMCC信号を挿入する。また、フレーム構成部161は、LLch符号部150から入力したLLch信号をLchキャリアに割り当て、所定の変調方式(例えば、DBPSK)で変調してOFDMフレームを構成する。
また、フレーム構成部161は、後述するTxID生成部180から入力したTxIDをLchのデータ領域に多重する。フレーム構成部161は、OFDMフレームにおいてLchのデータ領域のうち、予め定められた特定データ領域にTxIDを多重してもよい。フレーム構成部161は、OFDMフレーム毎にTxIDを多重してもよい。
IFFT部162は、フレーム構成部161から入力したOFDMフレームにIFFT処理を適用する。
GI付加部163は、IFFT部162から入力したOFDMフレームにGIを付加する。
送信部164は、OFDM信号を受信装置20に送信する。送信部164は、ベースバンド信号のD/A(Digital/Analog)変換部、中間周波数(IF;Intermediate Frequency)を無線周波数(RF;Radio Frequency)に変換する周波数変換部等を有する。
TxID生成部180は、送信装置10を識別する識別情報を生成する。この識別情報は送信局識別コードであり、以下では「TxID」と称する。送信装置10が2以上の放送本線を送信するケースでは、TxIDは、2以上の放送本線(変調装置)の各々を識別する識別情報であると考えてもよい。TxID生成部180は、放送本線を入力する入力I/F110とは別に設けられてもよい。TxIDのビット数は、送信装置10を一意に識別できるように、所定エリアに放送波を送信する送信装置10の数に応じて定められればよい。
具体的には図3に示すように、TxID生成部180は、パディング部181と、バイパス部182と、エラー検出符号化部183と、エラー訂正符号化部184と、を有する。TxID生成部180にはTxIDが入力され、TxID生成部180からTxIDに基づいた特定ビット列が出力される。実施形態では、8ビットのTxIDがTxID生成部180に入力されるケースについて例示する。
パディング部181は、TxID生成部180の入力ビットとTxID生成部180の出力ビットの差異をヌル値で埋めるパディング処理を実行する。例えば、TxID生成部180の出力ビット数が16である場合に、パディング部181は、8ビットのTxIDに対して8ビットのヌル値をパディングする。
バイパス部182は、8ビットのTxIDを含むビット列をそのまま出力するバイパス処理を実行する。例えば、TxID生成部180の入力ビット数がTxID生成部180の出力ビット数と同じで、上述したパディング処理が不要である場合に、バイパス部182が用いられる。
エラー検出符号化部183は、8ビットのTxIDに基づいた特定ビット列に対して、誤り検出符号化処理を実行する。エラー訂正符号化部184は、8ビットのTxIDを含むビット列に対して、誤り訂正符号化処理を実行する。エラー検出符号化部183及びエラー訂正符号化部184におけるパリティの演算としては、GF(2)(mは1以上の整数)で定義される生成多項式に基づいた代数的なパリティ演算が用いられてもよい。
ここで、TxIDの処理方法は、パディング処理、バイパス処理、エラー検出符号化処理、及びエラー訂正符号化処理のいずれか1つの処理方法であってもよいし、2以上の処理方法の組合せであってもよい。すなわち、TxID生成部180は、パディング部181、バイパス部182、エラー検出符号化部183、及びエラー訂正符号化部184のうち、TxIDの処理に必要な構成のみを有していればよい。TxIDの処理方法を示す情報は、伝送制御情報が含んでもよい。
(受信装置)
次に、受信装置について説明する。異なる信号が干渉する場合、まず主局(受信レベルが最も高い送信局)の信号を推定して受信信号から減算し、次にSFN局(主局以外の送信局)の信号を推定する逐次除去法(SIC;Successive Interference Cancellation)が考えられる。しかし、SICは主局とSFN局それぞれの伝搬路を個別に推定しなければならない。本発明で想定しているSFNは、送信局によらずパイロット信号は同一であるため、個別の伝搬路推定は困難である。したがって、本発明はSICではなく、新たな手法を提案するものである。
図4は、一実施形態に係る受信装置20の構成例を示すブロック図である。図4に示す受信装置20は、受信処理部210と、パイロット抽出部215と、チャネル推定部216と、等化部217と、DeI/L(Deinterleave)部218と、誤り訂正復号部219と、TMCC復調/復号部230と、LLch復調/復号部240と、出力部250と、TxID抽出部260と、レプリカ生成部270と、TxID推定部280と、再チャネルスキャン指示部290と、を備える。
受信処理部210は、送信装置10から受信したOFDM信号に対して所定の処理を行い、受信信号(OFDMフレーム)を出力する。受信処理部210は、受信部211と、GI除去部212と、FFT(Fast Fourier Transform)部213と、フレーム同期部214と、を有する。
受信部211は、送信装置10から送信されたOFDM信号を受信する。受信部211は、希望信号を受信するためのチューナ(選局部)、RF信号をIF信号に変換する周波数変換部、IF信号のA/D(Analog/Digital)変換部等を有する。
チューナは、バンドパスフィルタを用いて、送信装置10から受信したOFDM信号のうち、選局されたチャネルの信号を抽出する。また、チューナは、後述する再チャネルスキャン指示部290から再チャネルスキャン指示を受け取った場合には、チャネルの再スキャン(再設定)を実施する。
GI除去部212は、受信部211から入力したOFDM信号からGIを除去し、FFT部213に出力する。
FFT部213は、GI除去部212から入力したOFDM信号に対して、FFT処理を行って周波数領域の複素ベースバンド信号を生成し、フレーム同期部214に出力する。
フレーム同期部214は、MIMOが採用されるケースにおいて、各系統のOFDMフレームの同期を取る。
パイロット抽出部215は、フレーム同期部214から入力した受信信号からパイロット信号を抽出し、チャネル推定部216に出力する。
チャネル推定部216は、パイロット抽出部215から入力したパイロット信号と、予め設定されたパイロット信号とに基づいて、送信装置10と受信装置20との間(送受信アンテナ間)の伝搬路のチャネル応答を推定し、推定したチャネル応答を等化部217及びレプリカ生成部270に出力する。
等化部217は、チャネル推定部216から入力したチャネル応答に基づいて、フレーム同期部214から入力した受信信号の等化処理を実行し、DeI/L部218に出力する。
DeI/L部218は、等化部217から入力したキャリアシンボルのデインタリーブを実行する。キャリアシンボルのデインタリーブは、時間デインタリーブを含んでもよく、周波数デインタリーブを含んでもよい。DeI/L部218は、キャリアシンボルを誤り訂正復号部219に出力する。
誤り訂正復号部219は、DeI/L部218から入力したキャリアシンボルをデータビットに変換し、変換されたデータビットのデインタリーブを実行した上で、データビットの誤り訂正復号を実行する。誤り訂正復号部219は、MIMOが採用されるケースにおいて、各系統のキャリアシンボルを合成した上で、データビットへの変換、デインタリーブ及び誤り訂正復号を実行する。誤り訂正復号部219は、データビットを出力部250に出力する。
TMCC復調/復号部230は、フレーム同期部214から入力した受信信号からTMCC信号を抽出し、抽出されたTMCC信号を復調(例えば、BPSK変調、またはDBPSK復調)し、誤り訂正符号(例えばLDPC符号、または差集合巡回符号)を復号する。
LLch復調/復号部240は、フレーム同期部214から入力した受信信号からLLch信号を抽出し、抽出されたLLch信号(以下、LLchデータ)を復調(例えば、DBPSK復調)及び復号(例えば、LDPC復号)する。
出力部250は、誤り訂正復号部219から入力したデータビットに基づいて、映像・音声等のデータを出力する。また、出力部250は、LLch復調/復号部240から入力したLLchデータに基づいて、緊急地震速報などの重要情報を出力する。
TxID抽出部260は、フレーム同期部214から入力した受信信号から、主局のTxIDを抽出する。TxID抽出部260は、フレーム同期部214から入力した受信信号におけるLLchのデータが配置される領域(以下、LLchデータ領域)から、TxIDを抽出してもよい。そして、TxID抽出部260は、TxIDを復調(例えば、DBPSK復調)する。伝送システム1において予め定められた特定データ領域にTxIDが多重される場合には、TxIDが多重されたデータ領域を特定する情報が必要ないため、TxID抽出部260は、LLchデータ領域からTxIDを容易に分離することができる。TxIDがOFDMフレーム毎に多重される場合には、TxID抽出部260は、TxIDが多重されるOFDMフレーム毎のキャリアを加算することが可能であり、受信耐性の向上を図ることができる。
図5は、実施形態に係る特定データ領域について説明するための図であり、OFDMフレームのうちLLchデータ領域のみを例示している。LLchデータ領域は、OFDMフレームを構成するキャリア及びシンボルによって定義される。Lchのキャリア数及びLchのシンボル数は、FFTサイズなどに応じて定められてもよい。例えば、FFTサイズが16kである場合に、各セグメントは、周波数方向において8本のLchのキャリアを含んでもよく、各Lchサブキャリアは、時間方向において112個のLchのシンボルを含んでもよい。
ここで、LLchデータ領域の先頭シンボルは、差動変調の基準(差動基準)であってもよい。部分受信帯域のLchは、L0chと称されてもよく、非部分受信帯域のLchは、L1chと称されてもよい。LLch信号は、LLchデータ領域の最初のシンボル(図5では、左上)から順に割り当てられる。特定データ領域は、LLchデータ領域のうち、TxIDが多重されるデータ領域である。
第1に、周波数方向においてLLchデータ領域の後方(図5では、右側)のキャリアのシンボルは、1符号化データ長よりも短い余り領域となることが想定される。特定領域は、このような余り領域であってもよい。第2に、時間軸方向において特定領域として用いるシンボルの位置は、予め定められていてもよく、例えば、時間方向においてLLchデータ領域の最後のシンボル(図5では、下側)であってもよい。
すなわち、図5に示すように、特定データ領域は、周波数方向においてLLchデータ領域の後方(余り領域)であり、かつ、時間方向において最後のシンボルであってもよい。ただし、特定データ領域として用いるLchのキャリア及びシンボルの場所は限定されるものではない。
再び図4を参照する。レプリカ生成部270は、TxID抽出部260から入力した主局のTxIDと、チャネル推定部216から入力したチャネル応答とを乗算した信号(以下、レプリカ信号)を、主局及びSFN局のTxIDの全ビットが同一と仮定した場合の受信信号のレプリカとして生成する。
ある特定のLchサブキャリアにおける、送信信号(キャリアシンボル)をx、受信信号(キャリアシンボル)をy、雑音信号をn、チャネル応答をhとすると、チャネルモデルは式(1)で表される。
2局SFN環境の場合、チャネル応答hは、主局及びSFN局それぞれのチャネル応答h0,h1の和として式(2)で表される。しかし、送信局を分離して推定することはできない。
TxID抽出部260により抽出された主局のTxID(以下、第1TxID)をx^とし、チャネル推定部216により推定されたチャネル応答をh^とする。なお、「^」の表記は、文字の上側に付される記号を、便宜的に右側に付したものである。仮に主局のTxIDとSFN局のTxID(以下、第2TxID)の全ビットが等しい場合、レプリカ信号は式(3)と表すことができる。レプリカ生成部270は、式(3)で表されるレプリカ信号y^を算出し、TxID推定部280に出力する。
TxID推定部280は、レプリカ生成部270から入力したレプリカ信号y^と、フレーム同期部214から入力した受信信号yとのユークリッド距離dを求め、ユークリッド距離dに基づいて第2TxIDをビット単位で推定する。TxID推定部280は、ユークリッド距離dが閾値以下である場合には、第2TxIDのビット推定値を第1TxIDのビット値とし、ユークリッド距離dが閾値を超える場合には、第2TxIDのビット推定値を第1TxIDのビット値を反転させた値とする。以下に、この理由を説明する。
レプリカ信号y^と受信信号yとのユークリッド距離dは、式(4)で表される。第1TxIDと第2TxIDのビット値が等しい場合、ユークリッド距離dは、ノイズ成分のみ残留する。そのため、C/N>0の現実的な伝送路においては、ユークリッド距離dは、ビットによらず送信信号の振幅に比べて十分小さい値を取る。
TxIDをDBPSK変調して伝送した場合、1キャリアシンボル毎に1ビットの変調が行われる。第1TxID及び第2TxIDをビット単位で比較すると、同一か反転のいずれかである。そのため、TxID推定部280は、ユークリッド距離dが閾値L以下である場合には、第1TxIDと第2TxIDの当該ビットは同一であると推定することができ、ユークリッド距離dが閾値Lを超える場合には、第1TxIDと第2TxIDの当該ビットは反転していると推定することができる。すなわち、第2TxIDをx^とすると、x^は式(5)で表される。
再チャネルスキャン指示部290は、TxID抽出部260から入力した第1TxID、及びTxID推定部280から入力した第2TxIDに基づき、チャネルスキャンを実施するか否かを判定する。そして、再チャネルスキャン指示部290は、判定結果を示すチャネルスキャン情報を受信部211のチューナに出力する。受信部211のチューナは、再チャネルスキャン指示部290から入力したチャネルスキャン情報が、チャネルスキャンの実施を示していた場合には、チャネルの再スキャン(再設定)を実施する。
(計算機シミュレーションによる評価)
次に、計算機シミュレーションによる評価ついて説明する。
計算機シミュレーションでは、2局のSFN環境を想定し、それぞれ主局、SFN局として別々の1バイトTxIDを付与する。受信電力の比を3dBとし、遅延時間は10μ秒とした。表1に、計算機シミュレーションの変調パラメータを示す。TxIDを含む信号電力と雑音電力の比をC/Nで規定し、C/Nに対する1バイトのTxID単位で誤り率を測定した。なお、閾値判定に用いた閾値Lは、0.4とし、Lchの振幅(1.33)よりも小さく、かつ雑音電力よりも十分大きい値として設定した。
Figure 2024082623000007
図6は、上記条件での計算機シミュレーションにおけるTxID誤り率特性を示す図である。C/N<15dBでは、第1TxIDと第2TxIDの誤り率に差が生じている。これは、第1TxIDの結果からレプリカシンボルを生成して第2TxIDを推定するため、第1TxIDの方が、原理的に誤り率が低くなることに起因する。一方、C/N>15dBでは両者の差は小さくなり、C/N=20dBでは第1TxID及び第2TxIDともに誤り率が10-3以下となることが確認できる。したがって、受信C/N=20dBを前提とする地上テレビジョン放送であれば、受信装置20により、主局の第1TxIDだけでなくSFN局の第2TxIDを検出可能であることが分かる。なお、閾値Lは0.4に限定されるものではない。例えば、閾値Lが0.3以上且つ0.5以下の場合でも、同様に受信C/N=20dBにおいて十分に誤り率が低いことが確認できた。
従来の受信装置では、硬判定、又は誤り検出若しくは誤り訂正により最も受信レベルが大きい主局のTxIDを検出するため、複数の送信局の信号が混在するSFN環境において、SFN局のTxIDを推定することはできない。その点、上述したように本発明によれば、SFN環境における主局及びSFN局のTxIDを同時に推定することが可能となる。そのため、例えば主局及びSFN局のそれぞれが、再チャネルスキャンの該当局であるか否かを判別することができる。また、1回のTxID検出動作で主局及びSFN局のTxIDを取得することで、マイナスD/Uとなる状態が起こることをわざわざ待つ必要がなくなる。
さらに、SFN環境では、主波とSFN波の到来時間が異なるため、従来では主波のマルチパス波なのか、SFN局からの受信信号なのかを判別することはできなかったが、受信装置20は、両者を判別することが可能となる。そのため、SFNなのか単局受信かによって、再チャネルスキャンの判別・実行プロセスを別々にするなどにより、受信装置20の安定動作に寄与することが可能となる。また、受信装置20は、SFN波の存在が確認できる場合には、マイナスD/Uとなる潜在リスクがあることを把握することも可能となる。
(プログラム)
上述した受信装置20として機能させるために、プログラム命令を実行可能なコンピュータを用いることも可能である。ここで、コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、ワークステーション、PC(Personal Computer)、電子ノートパッドなどであってもよい。プログラム命令は、必要なタスクを実行するためのプログラムコード、コードセグメントなどであってもよい。
コンピュータは、プロセッサと、記憶部と、入力部と、出力部と、通信インターフェースとを備える。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、SoC(System on a Chip)などであり、同種又は異種の複数のプロセッサにより構成されてもよい。プロセッサは、記憶部からプログラムを読み出して実行することで、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。なお、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェアで実現することとしてもよい。入力部は、ユーザの入力操作を受け付けてユーザの操作に基づく情報を取得する入力インターフェースであり、ポインティングデバイス、キーボード、マイクなどである。出力部は、情報を出力する出力インターフェースであり、ディスプレイ、スピーカなどである。通信インターフェースは、外部の装置と通信するためのインターフェースである。
プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。このような記録媒体を用いれば、プログラムをコンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録された記録媒体は、非一過性(non-transitory)の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリなどであってもよい。また、このプログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
例えば、受信装置20として機能させるためのプログラムは、伝搬路のチャネル応答を推定するステップと、受信信号から、主局の識別情報である第1TxIDを抽出するステップと、第1TxID及びチャネル応答を乗算したレプリカ信号を生成するステップと、レプリカ信号と受信信号とのユークリッド距離に基づいて、SFN局の識別情報である第2TxIDをビット単位で推定するステップと、をコンピュータに実行させる。
また、上述した受信装置20は、1つ又は複数の半導体チップにより構成されてもよい。この半導体チップは、受信装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを実行するCPUを搭載してもよい。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形又は変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを統合したり、1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
20 受信装置
210 受信処理部
211 受信部
212 GI除去部
213 FFT部
214 フレーム同期部
215 パイロット抽出部
216 チャネル推定部
217 等化部
218 DeI/L部
219 誤り訂正復号部
230 TMCC復調/復号部
240 LLch復調/復号部
250 出力部
260 TxID抽出部
270 レプリカ生成部
280 TxID推定部
290 再チャネルスキャン指示部

Claims (6)

  1. 主局及びSFN局から送信局を識別する識別情報を含む受信信号を受信する受信装置であって、
    伝搬路のチャネル応答を推定するチャネル推定部と、
    前記受信信号から、前記主局の識別情報である第1TxIDを抽出するTxID抽出部と、
    前記第1TxID及び前記チャネル応答を乗算したレプリカ信号を生成するレプリカ生成部と、
    前記レプリカ信号と前記受信信号とのユークリッド距離に基づいて、前記SFN局の識別情報である第2TxIDをビット単位で推定するTxID推定部と、
    を備える受信装置。
  2. 前記TxID推定部は、前記ユークリッド距離が閾値以下である場合には、前記第2TxIDのビット推定値を前記第1TxIDのビット値とし、前記ユークリッド距離が前記閾値を超える場合には、前記第2TxIDのビット推定値を前記第1TxIDのビット値を反転させた値とする、請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記閾値は、0.3以上且つ0.5以下である、請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記TxID抽出部は、前記受信信号における低遅延チャネルのデータ領域から、前記主局の識別情報を抽出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の受信装置。
  5. 前記第1TxID及び前記第2TxIDに基づき、チャネルスキャンを実施するか否かを判定し、判定結果を示すチャネルスキャン情報を出力する再チャネルスキャン指示部を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の受信装置。
  6. コンピュータを、請求項1から3のいずれか一項に記載の受信装置として機能させるためのプログラム。
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