JP2002247011A - 空間分割多重通信用受信装置 - Google Patents

空間分割多重通信用受信装置

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JP2002247011A
JP2002247011A JP2001038757A JP2001038757A JP2002247011A JP 2002247011 A JP2002247011 A JP 2002247011A JP 2001038757 A JP2001038757 A JP 2001038757A JP 2001038757 A JP2001038757 A JP 2001038757A JP 2002247011 A JP2002247011 A JP 2002247011A
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likelihood
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synchronization processing
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JP2001038757A
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Satoru Hori
堀  哲
Masato Mizoguchi
匡人 溝口
Masahiro Morikura
正博 守倉
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、空間分割多重通信用受信装置に誤
り訂正技術を適用する場合に誤り訂正特性を従来よりも
改善することを目的とする。 【解決手段】 空間分割多重通信用受信装置において、
尤度演算手段107から出力される複数の尤度の少なく
とも一部分を用いて重み係数を演算する重み係数演算手
段109と、重み係数演算手段109により得られる重
み係数を用いて復調手段111から出力される復調信号
に重み付けをしてから前記復調信号の軟判定を行う軟判
定手段112と、軟判定手段112から出力される軟判
定結果に対して誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段1
13とを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間分割多重方式
のディジタル無線通信システムに用いる空間分割多重通
信用受信装置に関し、例えば無線LAN(ローカルエリ
アネットワーク)などの通信システムに利用される。
【0002】
【従来の技術】空間分割多重方式に関する従来技術は、
例えば文献「A. van Zelst et al.,“Space Division M
ultiplexing for OFDM,”Proc. IEEE VTC2000-Spring,
Vol.2, pp.1070-1074, May 2000.」に開示されている。
空間分割多重方式で通信する場合には、送信側では複数
の異なるデータ系列を複数のアンテナから同一周波数を
用いて同時に送信する。受信側では、複数の受信アンテ
ナを用いて送信局からの電波を受信する。そして、受信
側では各送信アンテナから各受信アンテナまでの電波伝
搬路(チャネル)毎の伝搬特性を推定し、その推定結果
に基づいて送信信号を推定し、送信された各々のデータ
系列を取り出す。
【0003】空間分割多重方式で通信する場合には、周
波数あたりの伝送容量を送信アンテナ数に比例して増や
すことができる。従って、限られた周波数帯域で伝送速
度を上げるのに効果がある。受信側で送信データ系列を
推定する方法としては、伝搬特性行列の逆行列に受信信
号を掛け合わせる方法や、推定した伝搬特性から受信信
号レプリカを作り、受信信号レプリカと実際の受信信号
とを比較して最も確からしい(尤度が高い)送信信号レ
プリカを選択する最尤復号方法が知られている。
【0004】中でも、最尤復号方法は他の方式と比べて
誤り率が小さい。また、最尤復号方法では送信アンテナ
数と受信アンテナ数との関係に制約がないため、柔軟な
システム構成が可能になる。また、無線通信において
は、反射波の影響で生じるマルチパスフェージングなど
に起因して符号誤りが生じやすくなる。そこで、誤りの
少ない高品質な無線通信を実現するために、ディジタル
無線通信においては誤り訂正符号化技術が用いられる。
【0005】従来より、空間分割多重通信を行う受信局
に用いられる受信装置は、図7のように構成されてい
る。この例では送信系統の数及び受信系統の数がそれぞ
れ2である場合に、誤り訂正符号化技術を適用した場合
を想定している。以下、図7の受信装置について説明す
る。この例では、図示しない送信局が2系統の送信アン
テナを用いて互いに異なるデータ系列の信号を同じ周波
数を用いて同時に電波として送出する。この送信局から
受信局に到来する電波、すなわち空間分割多重信号が受
信局の独立した2つのアンテナ1(1),1(2)でそ
れぞれ受信される。
【0006】2つのアンテナ1(1),1(2)で受信
された空間分割多重信号は、それぞれ独立した受信回路
2(1),2(2)に入力される。各々の受信回路2
は、アンテナ1から入力された信号に対して、周波数変
換,フィルタリング,直交検波,A/D変換等を含む受
信処理を行い、複素ベースバンド信号を出力する。
【0007】受信回路2(1),2(2)が出力する複
素ベースバンド信号は、それぞれ同期処理回路3
(1),3(2)に入力される。各同期処理回路3は、
入力される複素ベースバンド信号から搬送波周波数誤差
及びシンボルタイミングを検出する。そして、検出した
搬送波周波数誤差及びシンボルタイミングの情報を用い
て、複素ベースバンド信号の搬送波周波数誤差補正処理
及びタイミング同期処理を行う。
【0008】同期処理回路3(1)で処理された複素ベ
ースバンド信号はチャネル推定回路4(1)及び尤度演
算回路7に入力され、同期処理回路3(2)で処理され
た複素ベースバンド信号はチャネル推定回路4(2)及
び尤度演算回路7に入力される。各チャネル推定回路4
は、入力される同期処理後の信号を用いて、各送信アン
テナから受信アンテナまでの伝搬路(チャネル)の状態
を推定し、推定結果である各チャネルの状態を示す情報
を出力する。
【0009】各送信アンテナから各受信アンテナまでの
伝搬経路の違いにより、各チャネルの受信信号は互いに
異なる振幅位相変動(フェージングの影響)を受けるこ
とになる。しかし、チャネル推定のために送信側から既
知の基準信号をチャネル毎に送信し、受信側で予め用意
された既知の理想信号と受信信号とを比較することによ
り、受信側は振幅位相変動をチャネル毎に推定すること
ができる。
【0010】チャネル推定回路4(1),4(2)から
出力されるチャネル推定結果は、それぞれ受信信号レプ
リカ演算回路6(1),6(2)に入力される。送信信
号レプリカ生成回路5は、2つの送信系統から同時に送
信される2つの変調信号の各々の状態の組み合わせとし
て取りうる全ての組み合わせについて、送信信号レプリ
カを生成して出力する。
【0011】例えば、送信信号の変調形式が多値数4の
QPSK変調である場合には、2つの送信信号の各々が
4種類の状態を取りうるので、それらの組み合わせの種
類は全部で16(=42)種類になる。従って、その場
合には16個の送信信号レプリカを生成することにな
る。この場合、生成する16種類の送信信号レプリカの
組み合わせは図4〜図6に示す通りになる。
【0012】送信信号レプリカ生成回路5で生成された
全ての送信信号レプリカの組み合わせは、2つの受信信
号レプリカ演算回路6(1),6(2)にそれぞれ入力
される。各々の受信信号レプリカ演算回路6(1),6
(2)は、入力された全ての組み合わせの送信信号レプ
リカに対して、それぞれチャネル推定回路4(1),4
(2)で推定された各送信信号が通ってきたチャネル毎
の伝搬特性推定結果を掛け合わせ、各送信信号レプリカ
の組み合わせに対応した受信信号レプリカを算出して出
力する。
【0013】例えば、チャネル推定回路4(1)で推定
された送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h11,
h21]とし、チャネル推定回路4(2)で推定された
送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h12,h2
2]とし、2つの送信信号レプリカをx1,x2とする
と、各受信信号レプリカ演算回路6(1),6(2)で
それぞれ算出される受信信号レプリカy1,y2は次式
で表される。
【0014】y1=h11・x1+h21・x2 y2=h12・x1+h22・x2 各受信信号レプリカ演算回路6から出力される受信信号
レプリカは、尤度演算回路7に入力される。尤度演算回
路7は、入力された受信信号レプリカと同期処理された
受信信号とのユークリッド距離に基づき、各々の送信信
号レプリカの組み合わせに対して、同じ組み合わせの送
信信号が送信されたことについての確からしさを表す尤
度を算出しそれを出力する。
【0015】例えば、各同期処理回路3(1),3
(2)から出力された受信信号をz1,z2で表し、各
受信信号レプリカ演算回路6(1),6(2)から出力
された受信信号レプリカをy1,y2で表す場合には、
各受信系統の受信信号レプリカと受信信号とのユークリ
ッド距離の和(|z1−y1|+|z2−y2|)を尤
度の基準として用いることができる。
【0016】この場合、各受信系統の受信信号レプリカ
と受信信号とのユークリッド距離の和(|z1−y1|
+|z2−y2|)が小さいほど尤度は大きい。尤度演
算回路7から出力される各送信信号レプリカの組み合わ
せに対する尤度は最尤復号回路8に入力される。最尤復
号回路8は、入力された送信信号レプリカの各組み合わ
せに対する尤度の中から最大の尤度を検出し、最大尤度
を発生させる1組の送信信号レプリカを生成して出力す
る。
【0017】例えば、尤度の基準として前述のように、
各受信系統の受信信号レプリカと同期処理された受信信
号とのユークリッド距離の和(|z1−y1|+|z2
−y2|)を用いる場合には、最小の値をとる(|z1
−y1|+|z2−y2|)を発生させる1組の送信信
号レプリカを出力することになる。最尤復号回路8から
出力される1組の送信信号レプリカは、並直列変換回路
9に入力され、信号の並びが並列から直列に変換され、
直列信号として並直列変換回路9から出力される。
【0018】並直列変換回路9から出力される送信信号
レプリカは、復調回路10に入力されて復調される。復
調回路10における復調の結果得られるビット列は、誤
り訂正復号回路11に入力され、誤り訂正復号処理を受
ける。誤り訂正復号の結果が受信データとして誤り訂正
復号回路11から出力される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】一般に、誤り訂正復号
処理を行う場合には、受信信号を復調する際の符号判定
に用いられる閾値の位置から受信信号の位置までの位相
平面上の距離に基づいて軟判定を行う。
【0020】しかしながら、前述のような空間分割多重
通信用の受信装置においては、複数のチャネル特性に基
づいて最尤復号方法により理想的な信号点配置をもつ信
号が算出され復調される。このため、軟判定を行うこと
ができない。従って、誤り訂正符号化技術を適用した従
来の空間分割多重通信用受信装置においては、最尤復号
方法により推定された信号に対して硬判定誤り訂正復号
処理を行っている。このため、十分な誤り訂正効果が得
られなかった。
【0021】本発明は、上記のような空間分割多重通信
用受信装置に誤り訂正技術を適用する場合に誤り訂正特
性を従来よりも改善することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の空間分割多重
通信用受信装置は、2以上のM本の送信アンテナから同
時に同一周波数を用いて送信されたM系統の異なる変調
信号系列が重畳した信号をそれぞれ受信する2以上のN
個の受信手段と、前記受信手段から出力される複数の受
信信号に対してそれぞれタイミング同期処理及び搬送波
周波数同期処理を行なう複数の同期処理手段と、前記同
期処理手段によってタイミング同期処理及び搬送波周波
数同期処理された受信信号について送信アンテナ毎の伝
搬特性をそれぞれ推定する複数のチャネル推定手段と、
M本の送信アンテナから同時に送信された多値数CのM
個の送信信号がとる可能性のあるCM種類の組み合わせ
のそれぞれの送信信号レプリカを生成する送信信号レプ
リカ生成手段と、前記チャネル推定手段によって得られ
る送信アンテナ毎の伝搬特性推定結果に前記送信信号レ
プリカ生成手段から出力される送信アンテナ毎の送信信
号レプリカをかけ合わせ、送信信号レプリカの各組み合
わせに対応したCM個の受信信号レプリカをそれぞれ算
出する複数の受信信号レプリカ演算手段と、前記同期処
理手段によってタイミング同期処理および搬送波周波数
同期処理された複数の受信信号と前記受信信号レプリカ
演算手段によって算出された受信信号レプリカとを用い
て送信信号の推定に必要な送信信号レプリカの各組み合
わせに対する尤度を算出する尤度演算手段と、前記尤度
演算手段によって算出される複数の尤度の中から最大の
尤度を選択し、最大の尤度をもつ送信信号レプリカの組
み合わせを選択して出力する最尤復号手段と、前記最尤
復号手段から出力される送信信号レプリカを復調する復
調手段とを備える空間分割多重通信用受信装置におい
て、前記尤度演算手段から出力される複数の尤度の少な
くとも一部分を用いて重み係数を演算する重み係数演算
手段と、前記重み係数演算手段により得られる重み係数
を用いて前記復調手段から出力される復調信号に重み付
けをしてから前記復調信号の軟判定を行う軟判定手段
と、前記軟判定手段から出力される軟判定結果に対して
誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段とを設けたことを
特徴とする。
【0023】請求項1においては、送信信号を推定する
際に算出した送信信号レプリカの尤度を用いて重み係数
を算出している。この送信信号レプリカの尤度は、各送
信信号が実際の送信信号と同じであることについての確
からしさを表している。従って、空間分割多重通信を行
う場合でも送信信号レプリカの尤度から算出した重み係
数を利用して、復調信号の軟判定を行うことができる。
軟判定を行うことにより、誤り訂正復号の特性を改善
し、空間分割多重通信用受信装置の誤り率特性を改善す
ることができる。
【0024】請求項2の空間分割多重通信用受信装置
は、2以上のM本の送信アンテナから同時に同一周波数
を用いて送信されたM系統の異なるOFDM信号系列が
重畳した信号をそれぞれ受信する2以上のN個の受信手
段と、前記受信手段が出力する受信信号に対してそれぞ
れタイミング同期処理および搬送波周波数同期処理を行
なう複数の同期処理手段と、前記同期処理手段によって
タイミング同期処理および搬送波周波数同期処理された
受信信号をフーリエ変換を用いてそれぞれのサブキャリ
ア毎の信号に分離する複数のフーリエ変換手段と、前記
フーリエ変換手段によって分離された各サブキャリアの
信号について送信アンテナ毎の伝搬特性をそれぞれ推定
する複数のチャネル推定手段と、M個の送信アンテナか
ら同時に送信された多値数CのM個の送信サブキャリア
信号がとる可能性のあるCM種類の組み合わせの送信サ
ブキャリア信号レプリカをそれぞれ生成する送信サブキ
ャリア信号レプリカ生成手段と、前記チャネル推定手段
により得られる各サブキャリアの送信アンテナ毎の伝搬
特性推定結果に前記送信サブキャリア信号レプリカ生成
手段から出力される各サブキャリアの送信アンテナ毎の
送信サブキャリア信号レプリカをかけ合わせて、送信サ
ブキャリア信号レプリカの各組み合わせに対応したCM
個の受信サブキャリア信号レプリカをそれぞれ算出する
複数の受信サブキャリア信号レプリカ演算手段と、前記
フーリエ変換手段により分離されたサブキャリア信号と
前記受信サブキャリア信号レプリカ演算手段によって算
出された複数個の受信サブキャリア信号レプリカとを用
いて送信サブキャリア信号の推定に必要な送信サブキャ
リア信号レプリカの各組み合わせに対する尤度を算出す
る尤度演算手段と、前記尤度演算手段によって算出され
た複数個の尤度の中から最大の尤度を選択し、最大の尤
度をもつ送信サブキャリア信号レプリカの組み合わせを
出力する最尤復号手段と、前記最尤復号手段によって出
力された送信サブキャリア信号レプリカを復調する復調
手段とを備える空間分割多重通信用受信装置において、
前記尤度演算手段から出力される複数の尤度の少なくと
も一部分を用いて重み係数を演算する重み係数演算手段
と、前記重み係数演算手段により得られる重み係数を用
いて前記復調手段から出力される復調信号に重み付けを
してから前記復調信号の軟判定を行う軟判定手段と、前
記軟判定手段から出力される軟判定結果に対して誤り訂
正復号を行う誤り訂正復号手段とを設けたことを特徴と
する。
【0025】請求項2においては、通信にOFDM(Or
thogonal Frequency Division Multiplexing)信号を利
用する空間分割多重通信用受信装置を想定している。ま
た、請求項1と同様に重み係数演算手段と、軟判定手段
と、誤り訂正復号手段とを備えている。従って、軟判定
を行うことにより誤り訂正復号の特性を改善し、空間分
割多重通信用受信装置の誤り率特性を改善することがで
きる。
【0026】請求項3は、請求項1又は請求項2の空間
分割多重通信用受信装置において、前記重み係数演算手
段に、前記尤度演算手段によって算出されたCM個の尤
度の中から最大の尤度を抽出する最大尤度抽出手段と、
前記尤度演算手段によって算出されたCM個の尤度の中
から2番目に大きい尤度を抽出する準最大尤度抽出手段
と前記最大尤度抽出手段が抽出した最大の尤度と前記準
最大尤度抽出手段が抽出した2番目に大きい尤度との差
分を演算する引算手段とを設けたことを特徴とする。
【0027】請求項3においては、最大の尤度と2番目
に大きい尤度との差分を用いて重み係数を算出する。最
大の尤度と2番目に大きい尤度とが近い値を持つ場合に
は、熱雑音などの影響によって符号誤りを生じている可
能性が高い。逆に、最大の尤度と2番目に大きい尤度と
の差が大きい場合には、熱雑音の影響を受けている場合
であっても、符号誤りを生じる可能性は低い。
【0028】従って、最大の尤度と2番目に大きい尤度
との差分を用いて算出した重み係数を用いて軟判定を実
施することにより、誤り訂正復号の特性を改善すること
ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の空
間分割多重通信用受信装置の1つの実施の形態につい
て、図1を参照して説明する。図1はこの形態の受信装
置の主要部の構成を示すブロック図である。この形態
は、請求項1に対応する。
【0030】この形態では、請求項1の重み係数演算手
段,軟判定手段及び誤り訂正復号手段は、それぞれ重み
係数演算回路109,軟判定回路112及び誤り訂正復
号回路113に対応する。この形態では、送信局の送信
系統の数及び受信局の受信系統の数がそれぞれ2である
場合を想定している。すなわち、送信局から送信された
空間分割多重信号は、受信局の独立した2つのアンテナ
101(1),101(2)でそれぞれ受信される。
【0031】2つのアンテナ101(1),101
(2)で受信された空間分割多重信号は、それぞれ独立
した受信回路102(1),102(2)に入力され
る。各々の受信回路102は、アンテナ101から入力
された信号に対して、周波数変換,フィルタリング,直
交検波,A/D変換等を含む受信処理を行い、複素ベー
スバンド信号を出力する。
【0032】受信回路102(1),102(2)が出
力する複素ベースバンド信号は、それぞれ同期処理回路
103(1),103(2)に入力される。各同期処理
回路103は、入力される複素ベースバンド信号から搬
送波周波数誤差及びシンボルタイミングを検出する。そ
して、検出した搬送波周波数誤差及びシンボルタイミン
グの情報を用いて、複素ベースバンド信号の搬送波周波
数誤差補正処理及びタイミング同期処理を行う。
【0033】同期処理回路103(1)で処理された複
素ベースバンド信号はチャネル推定回路104(1)及
び尤度演算回路107に入力され、同期処理回路103
(2)で処理された複素ベースバンド信号はチャネル推
定回路104(2)及び尤度演算回路107に入力され
る。各チャネル推定回路104は、入力される同期処理
後の信号を用いて、各送信アンテナから受信アンテナま
での伝搬路(チャネル)の状態を推定し、推定結果であ
る各チャネルの状態を示す情報を出力する。
【0034】各送信アンテナから各受信アンテナ101
(1),101(2)までの伝搬経路の違いにより、各
チャネルの受信信号は互いに異なる振幅位相変動(フェ
ージングの影響)を受けることになる。しかし、チャネ
ル推定のために送信側から既知の基準信号をチャネル毎
に送信し、受信側で予め用意された既知の理想信号と受
信信号とを比較することにより、受信側は振幅位相変動
をチャネル毎に推定することができる。
【0035】チャネル推定回路104(1),104
(2)から出力されるチャネル推定結果は、それぞれ受
信信号レプリカ演算回路106(1),106(2)に
入力される。送信信号レプリカ生成回路105は、2つ
の送信系統から同時に送信される2つの変調信号の各々
の状態の組み合わせとして取りうる全ての組み合わせに
ついて、送信信号レプリカを生成して出力する。
【0036】例えば、送信信号の変調形式が多値数4の
QPSK変調である場合には、2つの送信信号の各々が
4種類の状態を取りうるので、それらの組み合わせの種
類は全部で16(=42)種類になる。従って、その場
合には16個の送信信号レプリカを生成することにな
る。この場合、生成する16種類の送信信号レプリカの
組み合わせは図4〜図6に示す通りになる。
【0037】送信信号レプリカ生成回路105で生成さ
れた全ての送信信号レプリカの組み合わせは、2つの受
信信号レプリカ演算回路106(1),106(2)に
それぞれ入力される。各々の受信信号レプリカ演算回路
106(1),106(2)は、入力された全ての組み
合わせの送信信号レプリカに対して、それぞれチャネル
推定回路104(1),104(2)で推定された各送
信信号が通ってきたチャネル毎の伝搬特性推定結果を掛
け合わせ、各送信信号レプリカの組み合わせに対応した
受信信号レプリカを算出して出力する。
【0038】例えば、チャネル推定回路104(1)で
推定された送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h1
1,h21]とし、チャネル推定回路104(2)で推
定された送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h1
2,h22]とし、2つの送信信号レプリカをx1,x
2とすると、各受信信号レプリカ演算回路106
(1),106(2)でそれぞれ算出される受信信号レ
プリカy1,y2は次式で表される。
【0039】y1=h11・x1+h21・x2 y2=h12・x1+h22・x2 各受信信号レプリカ演算回路106から出力される受信
信号レプリカは、尤度演算回路107に入力される。尤
度演算回路107は、入力された受信信号レプリカと同
期処理された受信信号とのユークリッド距離に基づき、
各々の送信信号レプリカの組み合わせに対して、同じ組
み合わせの送信信号が送信されたことについての確から
しさを表す尤度を算出しそれを出力する。
【0040】なお、送信側が送信する信号の多値数をC
で表し、送信側の送信系統数をMで表し、受信装置の受
信系統数をNで表す場合には、尤度演算回路107が利
用可能な受信信号レプリカの数は(N・CM)個になる。
例えば、各同期処理回路103(1),103(2)か
ら出力された受信信号をz1,z2で表し、各受信信号
レプリカ演算回路106(1),106(2)から出力
された受信信号レプリカをy1,y2で表す場合には、
各受信系統の受信信号レプリカと受信信号とのユークリ
ッド距離の和(|z1−y1|+|z2−y2|)を尤
度の基準として用いることができる。
【0041】この場合、各受信系統の受信信号レプリカ
と受信信号とのユークリッド距離の和(|z1−y1|
+|z2−y2|)が小さいほど尤度は大きい。尤度演
算回路107から出力される各送信信号レプリカの組み
合わせに対する尤度は最尤復号回路108及び重み係数
演算回路109に入力される。最尤復号回路108は、
入力された送信信号レプリカの各組み合わせに対する尤
度の中から最大の尤度を検出し、最大尤度を発生させる
1組の送信信号レプリカを生成して出力する。
【0042】例えば、尤度の基準として前述のように、
各受信系統の受信信号レプリカと同期処理された受信信
号とのユークリッド距離の和(|z1−y1|+|z2
−y2|)を用いる場合には、最小の値をとる(|z1
−y1|+|z2−y2|)を発生させる1組の送信信
号レプリカを出力することになる。
【0043】最尤復号回路108から出力される1組の
送信信号レプリカは、並直列変換回路110に入力さ
れ、信号の並びが並列から直列に変換され、直列信号と
して並直列変換回路110から出力される。並直列変換
回路110から出力される送信信号レプリカは、復調回
路111に入力されて復調される。復調回路111にお
ける復調の結果得られるビット列は、軟判定回路112
に入力される。
【0044】一方、重み係数演算回路109では尤度演
算回路107から出力される尤度の全てもしくは一部分
を用いて復調回路111が出力するビット列に対する重
み係数を演算する。重み係数演算回路109が求めた重
み係数は軟判定回路112に入力される。軟判定回路1
12では、重み係数演算回路109から入力される重み
係数を用いて、復調回路111から入力されたビット列
に対する重み付けを行い、重み付けされたビット列につ
いて軟判定を行う。
【0045】軟判定回路112で軟判定されたビット列
が誤り訂正復号回路113に入力される。誤り訂正復号
回路113は、入力されるビット列に対して誤り訂正復
号処理を行う。誤り訂正復号の結果が誤り訂正復号回路
113から受信データとして出力される。一般に、誤り
訂正復号処理を行う場合の軟判定は、受信信号を復調す
る際の符号の判定に用いられる閾値と受信信号との位相
平面上での距離に基づいて行われる。しかし、空間分割
多重通信用の受信装置においては、複数のチャネル特性
の推定結果に基づいて最尤復号方法を適用し、理想的な
信号点配置をもつ信号を算出することになるので、従来
の構成では軟判定を行うことができない。また、軟判定
の代わりに硬判定を行う場合には、誤り訂正の効果が十
分に得られないという問題がある。
【0046】図1に示す受信装置においては、送信信号
を推定する際に算出した送信信号レプリカの尤度を用い
て重み係数を算出している。また、送信信号レプリカの
尤度は各送信信号レプリカが実際の送信信号と同じであ
ることについての確からしさを表している。従って、復
調回路111が出力するビット列を尤度を用いて算出し
た重み係数で重み付けすることによって前記ビット列の
軟判定を行うことが可能になる。
【0047】すなわち、図1の受信装置においては軟判
定を行うので、硬判定を行う場合に比べて誤り訂正復号
の特性を改善することができ、受信装置の誤り率を低減
することが可能になる。 (第2の実施の形態)本発明の空間分割多重通信用受信
装置のもう1つの実施の形態について、図2を参照して
説明する。図2はこの形態の受信装置の主要部の構成を
示すブロック図である。この形態は、請求項2に対応す
る。
【0048】この形態では、請求項2の重み係数演算手
段,軟判定手段及び誤り訂正復号手段は、それぞれ重み
係数演算回路210,軟判定回路213及び誤り訂正復
号回路214に対応する。この形態では、送信局の送信
系統の数及び受信局の受信系統の数がそれぞれ2である
場合を想定している。また、この例では通信に用いる信
号としてOFDM信号を想定している。
【0049】送信局から送信されたOFDM空間分割多
重信号は、受信局の独立した2つのアンテナ201
(1),201(2)でそれぞれ受信される。各受信回
路202は、アンテナ201から入力されたOFDM空
間分割多重信号に対して、周波数変換,フィルタリン
グ,直交検波,A/D変換等を含む受信処理を行い、複
素ベースバンド信号(OFDM信号)を出力する。
【0050】受信回路202(1),202(2)が出
力する複素ベースバンド信号は、それぞれ同期処理回路
203(1),203(2)に入力される。各同期処理
回路203は、入力される複素ベースバンド信号から搬
送波周波数誤差及びシンボルタイミングを検出する。そ
して、検出した搬送波周波数誤差及びシンボルタイミン
グの情報を用いて、複素ベースバンド信号の搬送波周波
数誤差補正処理及びタイミング同期処理を行う。
【0051】同期処理回路203(1),203(2)
で同期処理された複素ベースバンド信号は、それぞれフ
ーリエ変換回路204(1),204(2)に入力され
る。各フーリエ変換回路204は、入力される複素ベー
スバンド信号に対して高速フーリエ変換処理を行う。す
なわち、OFDM信号である複素ベースバンド信号から
それに含まれる多数のサブキャリアの信号成分を分離し
て出力する。
【0052】フーリエ変換回路204(1)から出力さ
れる多数のサブキャリアの信号はチャネル推定回路20
5(1)及び尤度演算回路208に入力され、フーリエ
変換回路204(2)から出力される多数のサブキャリ
アの信号はチャネル推定回路205(2)及び尤度演算
回路208に入力される。各チャネル推定回路205
は、入力されるサブキャリアの信号を用いて、各送信ア
ンテナから受信アンテナまでの電波伝搬経路(チャネ
ル)の状態をサブキャリア毎に推定し、推定結果である
各チャネルの状態を示す情報を出力する。
【0053】各送信アンテナから各受信アンテナ201
(1),201(2)までの伝搬経路の違いにより、各
チャネルの受信信号は互いに異なる振幅位相変動(フェ
ージングの影響)を受けることになる。しかし、チャネ
ル推定のために送信側から既知の基準サブキャリア信号
をチャネル毎に送信し、受信側で予め用意された既知の
理想信号と受信信号とを比較することにより、受信側は
振幅位相変動をチャネル毎に推定することができる。
【0054】チャネル推定回路205(1),205
(2)のチャネル推定結果は、それぞれ受信サブキャリ
ア信号レプリカ演算回路207(1),207(2)に
入力される。
【0055】送信サブキャリア信号レプリカ生成回路2
06は、2つの送信系統から同時に送信される各サブキ
ャリア上の2つの変調信号の各々の状態の組み合わせと
して取りうる全ての組み合わせについて、送信サブキャ
リア信号レプリカを生成して出力する。例えば、送信サ
ブキャリア信号の変調形式が多値数4のQPSK変調で
ある場合には、2つの送信サブキャリア信号の各々が4
種類の状態を取りうるので、それらの組み合わせの種類
は全部で16(=42)種類になる。従って、その場合
には16個の送信サブキャリア信号レプリカを生成する
ことになる。
【0056】この場合、生成する16種類の送信サブキ
ャリア信号レプリカの組み合わせは図4〜図6に示す通
りになる。送信サブキャリア信号レプリカ生成回路20
6で生成された全ての送信サブキャリア信号レプリカの
組み合わせは、2つの受信サブキャリア信号レプリカ演
算回路207(1),207(2)にそれぞれ入力され
る。
【0057】各々の受信サブキャリア信号レプリカ演算
回路207(1),207(2)は、入力された全ての
組み合わせの送信サブキャリア信号レプリカに対して、
それぞれチャネル推定回路205(1),205(2)
で推定された各送信サブキャリア信号が通ってきたチャ
ネル毎の伝搬特性推定結果を掛け合わせ、各送信サブキ
ャリア信号レプリカの組み合わせに対応した受信サブキ
ャリア信号レプリカを算出して出力する。
【0058】例えば、チャネル推定回路205(1)で
推定された送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h1
1,h21]とし、チャネル推定回路205(2)で推
定された送信アンテナ毎のチャネル推定結果を[h1
2,h22]とし、2つの送信サブキャリア信号レプリ
カをx1,x2とすると、各受信サブキャリア信号レプ
リカ演算回路207(1),207(2)でそれぞれ算
出される受信サブキャリア信号レプリカy1,y2は次
式で表される。
【0059】y1=h11・x1+h21・x2 y2=h12・x1+h22・x2 各受信サブキャリア信号レプリカ演算回路207から出
力される受信サブキャリア信号レプリカは、尤度演算回
路208に入力される。尤度演算回路208は、入力さ
れた受信サブキャリア信号レプリカと同期処理された受
信サブキャリア信号とのユークリッド距離に基づき、各
々の送信サブキャリア信号レプリカの組み合わせに対し
て、同じ組み合わせの送信信号が送信されたことについ
ての確からしさを表す尤度を算出しそれを出力する。
【0060】例えば、各受信系統のフーリエ変換回路2
04(1),204(2)から出力された受信サブキャ
リア信号をz1,z2で表し、各受信サブキャリア信号
レプリカ演算回路207(1),207(2)から出力
された受信サブキャリア信号レプリカをy1,y2で表
す場合には、各受信系統の受信サブキャリア信号レプリ
カと受信サブキャリア信号とのユークリッド距離の和
(|z1−y1|+|z2−y2|)を尤度の基準とし
て用いることができる。
【0061】この場合、各受信系統の受信サブキャリア
信号レプリカと受信サブキャリア信号とのユークリッド
距離の和(|z1−y1|+|z2−y2|)が小さい
ほど尤度は大きい。尤度演算回路208から出力される
各送信サブキャリア信号レプリカの組み合わせに対する
尤度は最尤復号回路209及び重み係数演算回路210
に入力される。最尤復号回路209は、入力された送信
サブキャリア信号レプリカの各組み合わせに対する尤度
の中から最大の尤度を検出し、最大尤度を発生させる1
組の送信サブキャリア信号レプリカを生成して出力す
る。
【0062】例えば、尤度の基準として前述のように、
各受信系統の受信サブキャリア信号レプリカと同期処理
された受信サブキャリア信号とのユークリッド距離の和
(|z1−y1|+|z2−y2|)を用いる場合に
は、最小の値をとる(|z1−y1|+|z2−y2
|)を発生させる1組の送信サブキャリア信号レプリカ
を出力することになる。
【0063】最尤復号回路209から出力される1組の
送信サブキャリア信号レプリカは、並直列変換回路21
1に入力され、信号の並びが並列から直列に変換され、
直列信号として並直列変換回路211から出力される。
並直列変換回路211から出力される送信サブキャリア
信号レプリカは、復調回路212に入力され復調され
る。復調回路212は、送信サブキャリア信号レプリカ
を復調した結果得られるビット列を出力する。このビッ
ト列は軟判定回路213に入力される。
【0064】一方、重み係数演算回路210では尤度演
算回路208から出力される尤度の全てもしくは一部分
を用いて復調回路212が出力するビット列に対する重
み係数を演算する。重み係数演算回路210が求めた重
み係数は軟判定回路213に入力される。軟判定回路2
13では、重み係数演算回路210から入力される重み
係数を用いて、復調回路212から入力されたビット列
に対する重み付けを行い、重み付けされたビット列につ
いて軟判定を行う。
【0065】軟判定回路213で軟判定されたビット列
が誤り訂正復号回路214に入力される。誤り訂正復号
回路214は、入力されるビット列に対して誤り訂正復
号処理を行う。誤り訂正復号の結果が誤り訂正復号回路
214から受信データとして出力される。一般に、誤り
訂正復号処理を行う場合の軟判定は、受信信号を復調す
る際の符号の判定に用いられる閾値と受信信号との位相
平面上での距離に基づいて行われる。しかし、空間分割
多重通信用の受信装置においては、複数のチャネル特性
の推定結果に基づいて最尤復号方法を適用し、理想的な
信号点配置をもつ信号を算出することになるので、従来
の構成では軟判定を行うことができない。また、軟判定
の代わりに硬判定を行う場合には、誤り訂正の効果が十
分に得られないという問題がある。
【0066】図2に示す受信装置においては、送信信号
を推定する際に算出した送信サブキャリア信号レプリカ
の尤度を用いて重み係数を算出している。また、送信サ
ブキャリア信号レプリカの尤度は各送信サブキャリア信
号レプリカが実際の送信サブキャリア信号と同じである
ことについての確からしさを表している。従って、復調
回路212が出力するビット列を尤度を用いて算出した
重み係数で重み付けすることによって前記ビット列の軟
判定を行うことが可能になる。
【0067】すなわち、図2の受信装置においては軟判
定を行うので、硬判定を行う場合に比べて誤り訂正復号
の特性を改善することができ、受信装置の誤り率を低減
することが可能になる。 (第3の実施の形態)本発明の空間分割多重通信用受信
装置のもう1つの実施の形態について、図3を参照して
説明する。図3はこの形態の受信装置の主要部の構成を
示すブロック図である。この形態は請求項3に対応す
る。
【0068】この形態では、請求項3の最大尤度抽出手
段,準最大尤度抽出手段及び引算手段は、それぞれ最大
尤度抽出回路301,準最大尤度抽出回路302及び引
算回路303に対応する。この形態は、前述の第2の実
施の形態の変形例である。また、この形態では図3に示
す重み係数演算回路210の構成に特徴がある。重み係
数演算回路210以外の構成については図2と同一であ
る。なお、図3に示す重み係数演算回路210の構成を
図1の重み係数演算回路109に適用することもでき
る。第2の実施の形態と同一の部分については、以下の
説明を省略する。
【0069】図3に示すように、この形態の重み係数演
算回路210には最大尤度抽出回路301,準最大尤度
抽出回路302及び引算回路303が備わっている。尤
度演算回路208から出力される尤度は、重み係数演算
回路210内に設けられた最大尤度抽出回路301及び
準最大尤度抽出回路302にそれぞれ入力される。
【0070】最大尤度抽出回路301は、入力される複
数の尤度の中から最大の1つの尤度のみを抽出して出力
する。また、準最大尤度抽出回路302は入力される複
数の尤度の中から2番目に大きい1つの尤度のみを抽出
して出力する。最大尤度抽出回路301の抽出した最大
の尤度と準最大尤度抽出回路302の抽出した2番目に
大きい尤度とが引算回路303に入力される。引算回路
303は、入力された最大の尤度から2番目に大きい尤
度を引算し、その計算結果を出力する。すなわち、最大
の尤度と2番目に大きい尤度との差分が引算回路303
から出力される。
【0071】例えば、各受信系統のフーリエ変換回路2
04(1),204(2)から出力された受信サブキャ
リア信号をz1,z2で表し、各受信サブキャリア信号
レプリカ演算回路207(1),207(2)から出力
された受信サブキャリア信号レプリカをy1,y2で表
す場合には、各受信系統の受信サブキャリア信号レプリ
カと受信サブキャリア信号とのユークリッド距離の和
(|z1−y1|+|z2−y2|)を尤度の基準とし
て用いることができる。
【0072】この場合、各受信系統の受信サブキャリア
信号レプリカと受信サブキャリア信号とのユークリッド
距離の和(|z1−y1|+|z2−y2|)が小さい
ほど尤度は大きくなる。すなわち、図3の重み係数演算
回路210は、最小の距離和と2番目に小さい距離和と
の差分を重み係数として出力することになる。この重み
係数は、復調回路212が復調したビット列に対して重
み付けをするために軟判定回路213で利用される。
【0073】重み係数演算回路210が利用する送信サ
ブキャリア信号レプリカの尤度は、各送信サブキャリア
信号レプリカが実際の送信サブキャリア信号と同じであ
ることについての確からしさを表している。ところで、
最大の尤度と2番目に大きい尤度とが近い値を持つ場
合、熱雑音などの影響で符号誤りを生じている可能性が
高い。逆に、最大の尤度と2番目に大きい尤度との差が
大きい場合には、熱雑音の影響を受けている場合であっ
ても、符号誤りを生じる可能性は低い。
【0074】従って、最大の尤度から2番目に大きい尤
度を引算することにより算出した重み係数を用いて軟判
定を行うことにより、誤り訂正復号の特性を改善するこ
とができる。つまり、誤り訂正復号の特性を向上させて
空間分割多重通信用受信装置の誤り率特性を改善するこ
とができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば空
間分割多重方式により通信を行なう場合であっても、送
信信号を推定する際に算出した尤度を用いてデータの信
頼度を反映した重み係数を算出し、それを軟判定のため
に利用するので、従来の装置では実現が困難であった軟
判定誤り訂正復号処理を実施することができ、硬判定を
行う場合に比べて誤り訂正復号の特性を改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の受信装置の主要部の構成を
示すブロック図である。
【図2】第2の実施の形態の受信装置の主要部の構成を
示すブロック図である。
【図3】第3の実施の形態の受信装置の主要部の構成を
示すブロック図である。
【図4】QPSK変調の場合の送信信号レプリカの組み
合わせの例(1)を示す位相平面図である。
【図5】QPSK変調の場合の送信信号レプリカの組み
合わせの例(2)を示す位相平面図である。
【図6】QPSK変調の場合の送信信号レプリカの組み
合わせの例(3)を示す位相平面図である。
【図7】従来例の受信装置の主要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 受信回路 3 同期処理回路 4 チャネル推定回路 5 送信信号レプリカ生成回路 6 受信信号レプリカ演算回路 7 尤度演算回路 8 最尤復号回路 9 並直列変換回路 10 復調回路 11 誤り訂正復号回路 101 アンテナ 102 受信回路 103 同期処理回路 104 チャネル推定回路 105 送信信号レプリカ生成回路 106 受信信号レプリカ演算回路 107 尤度演算回路 108 最尤復号回路 109 重み係数演算回路 110 並直列変換回路 111 復調回路 112 軟判定回路 113 誤り訂正復号回路 201 アンテナ 202 受信回路 203 同期処理回路 204 フーリエ変換回路 205 チャネル推定回路 206 送信サブキャリア信号レプリカ生成回路 207 受信サブキャリア信号レプリカ演算回路 208 尤度演算回路 209 最尤復号回路 210 重み係数演算回路 211 並直列変換回路 212 復調回路 213 軟判定回路 214 誤り訂正復号回路 301 最大尤度抽出回路 302 準最大尤度抽出回路 303 引算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 27/22 H04L 27/22 A (72)発明者 守倉 正博 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5J065 AC02 AD03 AG05 AH09 AH16 AH21 5K004 AA05 FA05 FD05 FG02 5K022 FF00 5K041 AA03 BB08 GG03 5K059 CC02 CC03 DD31 EE02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上のM本の送信アンテナから同時に
    同一周波数を用いて送信されたM系統の異なる変調信号
    系列が重畳した信号をそれぞれ受信する2以上のN個の
    受信手段と、前記受信手段から出力される複数の受信信
    号に対してそれぞれタイミング同期処理及び搬送波周波
    数同期処理を行なう複数の同期処理手段と、前記同期処
    理手段によってタイミング同期処理及び搬送波周波数同
    期処理された受信信号について送信アンテナ毎の伝搬特
    性をそれぞれ推定する複数のチャネル推定手段と、M本
    の送信アンテナから同時に送信された多値数CのM個の
    送信信号がとる可能性のあるCM種類の組み合わせのそ
    れぞれの送信信号レプリカを生成する送信信号レプリカ
    生成手段と、前記チャネル推定手段によって得られる送
    信アンテナ毎の伝搬特性推定結果に前記送信信号レプリ
    カ生成手段から出力される送信アンテナ毎の送信信号レ
    プリカをかけ合わせ、送信信号レプリカの各組み合わせ
    に対応したCM個の受信信号レプリカをそれぞれ算出す
    る複数の受信信号レプリカ演算手段と、前記同期処理手
    段によってタイミング同期処理および搬送波周波数同期
    処理された複数の受信信号と前記受信信号レプリカ演算
    手段によって算出された受信信号レプリカとを用いて送
    信信号の推定に必要な送信信号レプリカの各組み合わせ
    に対する尤度を算出する尤度演算手段と、前記尤度演算
    手段によって算出される複数の尤度の中から最大の尤度
    を選択し、最大の尤度をもつ送信信号レプリカの組み合
    わせを選択して出力する最尤復号手段と、前記最尤復号
    手段から出力される送信信号レプリカを復調する復調手
    段とを備える空間分割多重通信用受信装置において、 前記尤度演算手段から出力される複数の尤度の少なくと
    も一部分を用いて重み係数を演算する重み係数演算手段
    と、 前記重み係数演算手段により得られる重み係数を用いて
    前記復調手段から出力される復調信号に重み付けをして
    から前記復調信号の軟判定を行う軟判定手段と、 前記軟判定手段から出力される軟判定結果に対して誤り
    訂正復号を行う誤り訂正復号手段とを設けたことを特徴
    とする空間分割多重通信用受信装置。
  2. 【請求項2】 2以上のM本の送信アンテナから同時に
    同一周波数を用いて送信されたM系統の異なるOFDM
    信号系列が重畳した信号をそれぞれ受信する2以上のN
    個の受信手段と、前記受信手段が出力する受信信号に対
    してそれぞれタイミング同期処理および搬送波周波数同
    期処理を行なう複数の同期処理手段と、前記同期処理手
    段によってタイミング同期処理および搬送波周波数同期
    処理された受信信号をフーリエ変換を用いてそれぞれの
    サブキャリア毎の信号に分離する複数のフーリエ変換手
    段と、前記フーリエ変換手段によって分離された各サブ
    キャリアの信号について送信アンテナ毎の伝搬特性をそ
    れぞれ推定する複数のチャネル推定手段と、M個の送信
    アンテナから同時に送信された多値数CのM個の送信サ
    ブキャリア信号がとる可能性のあるCM種類の組み合わ
    せの送信サブキャリア信号レプリカをそれぞれ生成する
    送信サブキャリア信号レプリカ生成手段と、前記チャネ
    ル推定手段により得られる各サブキャリアの送信アンテ
    ナ毎の伝搬特性推定結果に前記送信サブキャリア信号レ
    プリカ生成手段から出力される各サブキャリアの送信ア
    ンテナ毎の送信サブキャリア信号レプリカをかけ合わせ
    て、送信サブキャリア信号レプリカの各組み合わせに対
    応したCM個の受信サブキャリア信号レプリカをそれぞ
    れ算出する複数の受信サブキャリア信号レプリカ演算手
    段と、前記フーリエ変換手段により分離されたサブキャ
    リア信号と前記受信サブキャリア信号レプリカ演算手段
    によって算出された複数個の受信サブキャリア信号レプ
    リカとを用いて送信サブキャリア信号の推定に必要な送
    信サブキャリア信号レプリカの各組み合わせに対する尤
    度を算出する尤度演算手段と、前記尤度演算手段によっ
    て算出された複数個の尤度の中から最大の尤度を選択
    し、最大の尤度をもつ送信サブキャリア信号レプリカの
    組み合わせを出力する最尤復号手段と、前記最尤復号手
    段によって出力された送信サブキャリア信号レプリカを
    復調する復調手段とを備える空間分割多重通信用受信装
    置において、 前記尤度演算手段から出力される複数の尤度の少なくと
    も一部分を用いて重み係数を演算する重み係数演算手段
    と、 前記重み係数演算手段により得られる重み係数を用いて
    前記復調手段から出力される復調信号に重み付けをして
    から前記復調信号の軟判定を行う軟判定手段と、 前記軟判定手段から出力される軟判定結果に対して誤り
    訂正復号を行う誤り訂正復号手段とを設けたことを特徴
    とする空間分割多重通信用受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の空間分割多重通
    信用受信装置において、前記重み係数演算手段に、 前記尤度演算手段によって算出されたCM個の尤度の中
    から最大の尤度を抽出する最大尤度抽出手段と、 前記尤度演算手段によって算出されたCM個の尤度の中
    から2番目に大きい尤度を抽出する準最大尤度抽出手段
    と前記最大尤度抽出手段が抽出した最大の尤度と前記準
    最大尤度抽出手段が抽出した2番目に大きい尤度との差
    分を演算する引算手段とを設けたことを特徴とする空間
    分割多重通信用受信装置。
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