JP2024082044A - 天然ゴムの素練り方法及び混練装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然ゴムのゴム粘度を簡便に低下させることが可能な天然ゴムの素練り方法、及びそれに用いる混練装置を提供する。【解決手段】密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含む天然ゴムの素練り方法であって、前記素練り工程が、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することを特徴とする天然ゴムの素練り方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、天然ゴムの素練り方法及び混練装置に関する。
天然ゴムは、合成ゴムよりも分子量が大きく、各種配合剤を合成ゴムよりも均一に混練し難い。そのため、一般に、第1の混練工程として、素練促進剤と共に混練する素練りにより、分子量を調整し、ゴム粘度を低下させており、この素練りでは、カーボンブラックなどの補強剤を少なくとも一部混練するカーボン素練りを行う場合もある(特許文献1参照)。しかしながら、素練促進剤は高価であること、更なるゴム粘度の低下には混練時間や混練工程の追加が必要であることから、簡便な方法により、天然ゴムのゴム粘度を低下し、素練りを実施することが望まれている。
特開2008-143972号公報
本発明は、前記課題を解決し、天然ゴムのゴム粘度を簡便に低下させることが可能な天然ゴムの素練り方法、及びそれに用いる混練装置を提供することを目的とする。
本発明は、密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含む天然ゴムの素練り方法であって、
前記素練り工程が、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することを特徴とする天然ゴムの素練り方法に関する。
本発明によれば、密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含む天然ゴムの素練り方法であって、前記素練り工程が、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することを特徴とする天然ゴムの素練り方法であるので、天然ゴムのゴム粘度を簡便に低下させることができる。
本発明の天然ゴムの素練り方法で用いる混練装置1の概略図の一例である。
<天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法>
本発明の天然ゴムの素練り方法は、密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含み、かつ素練り工程が酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練するものである。これにより、後述の高価な素練り促進剤の使用を防止したり、ゴム粘度を下げるために混錬時間や混練工程の追加を防止しつつ、天然ゴムのゴム粘度を簡便に低下させることができる。
前述の作用効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のメカニズムにより奏するものと推察される。
従来、機械せん断、熱、素練り促進剤などにより天然ゴムの素練りが行われているが、本発明では、特に、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することで、天然ゴム分子が切断されてラジカルが発生し、ラジカル部に酸素が結合することで、効果的に天然ゴムのゴム粘度を低下させることができると考えられる。従って、本発明の方法により、簡便に天然ゴムのゴム粘度を十分に低下できるものと推察される。
先ず、上記天然ゴムの素練り方法、該素練り方法により作製された素練り済の天然ゴムを含むゴム組成物の製造方法において、使用可能な材料について説明する。
天然ゴム(NR)は特に限定されず、ゴム分野で公知の天然ゴムを制限なく使用できる。例えば、リブドスモークドシート(RSS#1~#4)、技術的格付けゴム(TSR)、SIR20等が挙げられる。また、NRとして、改質NR、変性NR、変性IR等も使用可能である。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等も使用可能である。これらは、1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記天然ゴムの素練り方法では、NR以外の他のゴム成分も使用してもよい。
他のゴム成分としては、例えば、NR以外の他のジエン系ゴムなどのゴム成分を使用できる。他のジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。また、ブチル系ゴム、フッ素ゴムなども挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。NRや他のゴム成分は、変性処理、水素添加処理が行われていても良く、オイル、樹脂、液状ゴム成分などにより伸展された、伸展ゴムを用いても良い。
上記天然ゴムの素練り方法では、素練促進剤(しゃく解剤)を用いてもよい。
素練促進剤としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ジベンズアミドジフェニルジスルフィド、ジベンズアミドジフェニルジスルフィドとステアリン酸との混合物、またはベンズアミドチオフェノールの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-メルカプトベンゾチアゾール、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、およびN-フェニル-N’-イソプロピル-p-フェニレンジアミンなどが挙げられる。これらは、1種または2種以上を使用できる。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、フィラー(充填材)を用いてもよい。
フィラー(充填材)としては特に限定されず、ゴム分野で公知の材料を使用でき、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカなどの無機フィラー、バイオ炭(BIO CHAR)等が挙げられる。タイヤなどに使用されるゴム組成物では、フィラー(充填材)のなかでも、カーボンブラック、シリカが好ましい。
使用可能なカーボンブラックとしては、特に限定されないが、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、50m/g以上が好ましく、70m/g以上がより好ましく、90m/g以上が更に好ましい。また、上記NSAは、200m/g以下が好ましく、150m/g以下がより好ましく、120m/g以下が更に好ましい。
使用可能なシリカとしては、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのシリカのほか、もみ殻などのバイオマス材料を原料としたシリカを用いても良い。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは100m/g以上、更に好ましくは150m/g以上、特に好ましくは180m/g以上、最も好ましくは190m/g以上である。また、シリカのNSAの上限は特に限定されないが、好ましくは350m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは250m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
シリカを用いる場合、更にシランカップリング剤を用いてもよい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、ゴム分野で公知のものが使用可能であり、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのグリシドキシ系などがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、可塑剤を用いてもよい。
可塑剤とは、ゴム成分に可塑性を付与する材料であり、例えば、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)、樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)等が挙げられる。各可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
使用可能な液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)としては特に限定されず、オイル、液状ポリマー(液状樹脂、液状ジエン系ポリマーなど)などが挙げられる。
使用可能な上記樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)としては、例えば、常温(25℃)で固体状態の芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。また、樹脂は、水添されていてもよい。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、老化防止剤を用いてもよい。
老化防止剤としては特に限定されないが、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤などが挙げられる。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、ステアリン酸を用いてもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、酸化亜鉛を用いてもよい。特に、上記天然ゴムの素練り方法では、ゴム粘度の低下の観点から、酸化亜鉛を用いることが望ましい。
上記天然ゴムの素練り方法で酸化亜鉛を更に混練することで前述の作用効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のメカニズムにより奏するものと推察される。
天然ゴム分子が切断されてラジカルが発生し、ラジカル部に酸素が結合することで素練りが進行する。その際、ラジカルは不安定であるため、酸素が少なくなると、可逆反応で、ラジカル部に結合した酸素が再度脱離し、ラジカルが再生成する反応も多くなり、素練りが進み難くなることが懸念される。しかし、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練する際に、更に酸化亜鉛も混練することで、ラジカルを先ず酸化亜鉛が捕捉し、次いで酸素と入れ替わり、可逆反応が抑制されることで、素練りがより進行するようになると推測される。従って、より素練りの進行が促進され、天然ゴムのゴム粘度が顕著に低下するものと推察される。
酸化亜鉛としては、特に限定されず、例えば、ゴム分野で汎用されているものが使用可能であり、通常の酸化亜鉛の他、微粒子酸化亜鉛も好適に使用できる。微粒子酸化亜鉛としては、平均一次粒子径200nm以下の酸化亜鉛が挙げられ、好ましくは100nm以下で、下限は特に限定されないが、好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上である。なお、酸化亜鉛の平均一次粒子径は、窒素吸着によるBET法により測定した比表面積から換算された平均粒子径(平均一次粒子径)を表す。
なお、酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらの酸化亜鉛は、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、ワックスを用いてもよい。
ワックスとしては特に限定されず、石油系ワックス、天然系ワックスなどが挙げられ、また、複数のワックスを精製又は化学処理した合成ワックスも使用可能である。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、硫黄などの加硫剤を用いてもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、加硫促進剤を用いてもよい。
加硫促進剤の種類は特に制限はなく、通常用いられているものを使用可能である。加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記天然ゴムの素練り方法、ゴム組成物の製造方法では、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、離型剤等の材料を適宜用いてもよい。
次に、本発明の天然ゴムの素練り方法について説明する。
(脱気工程)
上記素練り方法は、所定の素練り工程を含むものであるが、ゴム粘度の低下の観点から、該素練り工程を行う前に、密閉式混練機内を脱気する脱気工程を行うことが望ましい。
脱気工程は、例えば、密閉式混練機に被混練物(天然ゴム、必要に応じて酸化亜鉛、フィラーなど)を投入した後、公知の脱気手段を用いて密閉式混練機内を脱気することで実施できる。脱気手段は、脱気が可能な任意の装置が挙げられ、真空ポンプなどが挙げられる。
密閉式混練機内において、脱気工程後の密閉式混練機内の圧力は、ゴム粘度の低下の観点から、好ましくは70000Pa以下、より好ましくは60000Pa以下、更に好ましくは50000Pa以下、特に好ましくは10000Pa以下である。下限は特に限定されず、酸素が置換される観点で、該圧力は低いほど望ましく、0Paでもよい。上記範囲内であると、より効果が得られる傾向がある。
(素練り工程)
上記素練り方法では、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練する素練り工程が行われる。素練り工程では、天然ゴム、及び必要に応じて酸化亜鉛、フィラーなどの他の成分を混練する。
密閉式混練機としては、従来からゴム工業で使用されている公知の密閉式混練機を用いることができる。このような密閉式混練機は、一般に、ロータが設置された混練室上に昇降可能なラムウェイトが設置されている。ロータは、その両端または片端に軸部を備え、軸部は、軸受けで回転可能に支持されており、その軸部が回転することにより、ロータが回転する。ロータは、二つを1対として、混練室内に設置されているのが一般的である。そして、当該ラムウェイトの下降により混練室にゴム成分等の原料を押し込みながら、混練室内のロータを回転することにより混練を行う。このような密閉式混練機としては、例えば、バンバリーミキサーやニーダー等があげられる。なかでも、より効果が得られる観点から、バンバリーミキサーが好ましい。ロータの形状は、接線式、噛み合い式のいずれであってもよい。また、ロータは、2枚羽根ロータ、4枚羽根ロータ、6枚羽根ロータのいずれであってもよい。密閉式混練機の混練室の容量は特に限定されず、例えば1.7~619Lの範囲の各種容量のものを用いることができる。
上記素練り工程では、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムが混練されるが、密閉式混練機内を酸素ガスを圧入した雰囲気に調整する方法は特に限定されず、公知の方法を制限なく使用できる。例えば、密閉式混練機内に酸素ガスの圧入に用いる配管を設けた構成などが挙げられる。酸素ガスの圧入は、例えば、ガスボンベなどを用いて実施できる。
また、密閉式混練機内の脱気及び密閉式混練機内への酸素ガスの圧入に用いる配管を設け、該配管を脱気手段と酸素ガスの供給源とにそれぞれ接続し、配管中に設けたバルブなどにより脱気、酸素ガスの供給を切り替え可能とした構成などにすることで、上記の脱気、酸素ガスの圧入を実施できる。
「酸素ガスを圧入した密閉式混練機内」は、ゴム粘度の低下の観点から、密閉式混練機内の酸素分圧が、大気中の酸素分圧(空気の酸素濃度は約21%であることから、大気中の酸素分圧は、760mmHg(1気圧)×0.21(21%)=約160mmHg)よりも高い状態とすることが望ましい。
上記素練り工程において、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の酸素含有量は、ゴム粘度の低下の観点から、好ましくは50体積%以上、より好ましくは70体積%以上、更に好ましくは80体積%以上である。上限は、好ましくは90体積%以下、より好ましくは85体積%以下である。
密閉式混練機内の酸素含有量を所定以上、特に70体積%以上にすることで前述の作用効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のメカニズムにより奏するものと推察される。
密閉式混練機内の酸素分圧が上昇すると、剪断されたラジカルの末端に酸素が結合する可能性が増え、ラジカル同士の再結合が阻害されると考えられる。そのため、ムーニー粘度が低下し、素練りが促進されると推察される。
上記素練り工程において、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の相対湿度は、好ましくは60%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上であり、100%でもよい。上限は特に限定されない。上記範囲内であると、粉塵爆発の可能性を予防できる傾向がある。
酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の相対湿度は、公知の方法で調整でき、例えば、加湿器を用いて加湿した酸素ガスを作製できる。加湿器は、酸素ガスの加湿が可能であれば、どのような構成でもよく、バブリング方式、インジェクション方式、シャワー方式などの方式の加湿器が挙げられる。なかでも、バブリング方式の加湿器が望ましい。バブリング方式の加湿器は、ガスを水に潜らせて加湿する装置である。加湿器は、通常、酸素ガスの相対湿度を連続的又は段階的に変更できるように構成されており、例えば、バブリング方式の加湿器の場合、純水にガスをバブリングすることによってガスを加湿できる。ガスを加湿器に通す時間、純水の温度、加湿器に通すべきガスの割合(バイパス比率)などを調節することによって、ガスの相対湿度を調節することができる。
上記素練り工程では、ゴム粘度の低下の観点から、酸化亜鉛を更に混練することが望ましい。この場合、酸化亜鉛の添加量は、天然ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、また、好ましくは20.0質量部以下、より好ましくは10.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下である。上記範囲内であると、より効果が得られる傾向がある。
上記素練り工程では、フィラーの分散性などの観点から、フィラーを更に混練することが望ましい。なかでも、カーボンブラック及びシリカからなる群より選択される少なくとも1種を更に混練することが望ましい。
上記素練り工程でフィラーを更に混練する場合、フィラーの添加量は、天然ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、良好なフィラーの分散性などが得られる傾向がある。なお、上記素練り工程でカーボンブラックを更に混練する場合やシリカを更に混練する場合においても、カーボンブラックの添加量、シリカの添加量は同様の範囲が望ましい。
上記素練り工程において、素練促進剤(しゃく解剤)を更に混練してもよいが、その添加量は少量に抑えることができる。素練促進剤の添加量は、通常、天然ゴム成分100質量部に対して、0.2質量部未満であり、0.1質量部以下、さらには0.05質量部以下に低減することができる。
なお、上記素練り工程では、前記成分以外の成分を適宜混練してもよい。
上記素練り工程の混練温度は、ゴム粘度の低下の観点から、130℃以上が好ましく、140℃以上がより好ましい。該混練温度の上限は、180℃以下が好ましく、175℃以下がより好ましい。混練時間は特に限定されず、所望のゴム粘度が得られるように適宜調整すればよく、例えば、1~10分間混練すればよい。
上記素練り方法により、素練り済の天然ゴム、必要に応じて酸化亜鉛、フィラー(カーボンブラック、シリカなど)などを含む第1混練物が得られる。
次いで、例えば、上記第1混練物及び他のベース練り材料を混練するベース練り工程と、該ベース練り工程で得られた第2混練物及び加硫材料を混練する仕上げ練り工程とを含む製造方法により、タイヤ部材などに適用できるゴム組成物を製造できる。
上記製造方法のベース練り工程では、上記第1混練物と、他のベース練り材料とを混練する。
上記ベース練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー等の公知の混練機を用いることができる。第1ベース練り工程の混練温度は、フィラー分散性などの観点から、130℃以上が好ましく、140℃以上がより好ましい。該混練温度の上限は、180℃以下が好ましく、175℃以下がより好ましい。混練時間は特に限定されず、所望の分散性が得られるように適宜調整すればよく、例えば、1~10分間混練すればよい。
他のベース練り材料としては、上記素練り方法により得られる素練り済の天然ゴム以外のBR、SBRなどの上記ゴム成分、フィラー、シランカップリング剤、可塑剤、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、ワックスなどが挙げられる。
上記製造方法では、仕上げ練り工程を行う前に、ベース練り工程以外の他の工程を含んでもよい。他の工程としては、例えば、素練り工程とベース練り工程との間、ベース練り工程と仕上げ練り工程との間に実施する1以上の混練工程が挙げられる。なお、素練り工程とベース練り工程との間に他の工程を実施する場合、ベース練り工程では、当該他の工程により得られた混練物が第1混練物として使用される。また、ベース練り工程と仕上げ練り工程との間に他の工程を実施する場合、仕上げ練り工程では、当該他の工程により得られた混練物が第2混練物として使用される。
他の工程の具体例としては、例えば、ベース練り工程で得られた第1混練物を混練機から排出し、再度これを混練機に投入し、再混練する再混練工程(リミル)が挙げられる。混練方法は、ベース練り工程と同様の方法を使用できる。再混練工程の混練時間は、1~8分が好ましく、混練温度は、130~160℃が好ましい。
上記製造方法の仕上げ練り工程では、ベース練り工程で得られた第2混練物と、加硫材料とを混練する。混練方法としては特に限定されず、例えば、オープンロール等の公知の混練機を用いることができる。また、混練時間は、0.5~15分が好ましく、混練温度は、40~80℃が好ましい。
加硫材料としては、上記硫黄などの加硫剤、上記加硫促進剤などが挙げられる。
上記製造方法の仕上げ練り工程では、通常、第2混練物、加硫剤、加硫促進剤が混練されるが、ベース練り工程において、通常ベース練りで混練する材料の一部を混練していない場合、その材料も適宜混練してもよい。
以下、本発明の天然ゴムの素練り方法に使用する装置の一形態を図面に基づき説明するが、これは一形態にすぎず、装置は以下の形態に限定されるものではない。
図1は、上記素練り方法の素練り工程で使用する混練装置1の概略図である。
図1に示されたバンバリーミキサー2は、混練室(ミキシングチャンバー)10と、混練室10を略密閉自在に構成されたラム(フローティングウェイト)11とを備える。
混練室10には、筒状のホッパー12が接続されており、ホッパー12の側面に設けられた投入口13から材料が投入される。投入された材料は、混練室10内に設けられた一対のローター14a、14bが互いに逆方向に回転することで混練され、その後、混練室10の下部に設けられたドロップドア15から排出される。また、混練室10には、気体や薬品等を注入できる1つ又は複数の貫通口16(図1は1つの例)が設けられている。
ラム11は、空気シリンダ等によってホッパー12内を上下に移動可能に構成されており、ラム11の下降、上昇により、混練室10の略密閉、開放(略密閉解除)を切り替えることができる。混練は、通常、ラム11を下降させ、混練室10を略密閉した状態で実施する。
図1は、ラム11を上昇させ、混練室10の内部と外気とを連通させることで、混練室10を開放した状態を示している。
素練り工程では、バンバリーミキサー2の混練室10内に酸素ガスを圧入した状態で、天然ゴム、及び必要に応じて酸化亜鉛、フィラーなどの他の成分の混練を行う。混練装置1は、酸素ガスを供給するボンベ22等からなる酸素ガス供給装置21や、検知器26等を更に備えている。
バンバリーミキサー2には、被混練物に気体、薬品等を投入するために、混練室10に貫通する貫通口16が形成されている。本実施形態では、1つの貫通口16を酸素ガスを機体内部に導入するためのガス導入口23として利用し、酸素ガスを供給する酸素ガス供給装置21に取り付けられた配管24が接続している。
酸素ガス供給装置21は、酸素ガスが気体や液体状態で充填されたボンベ22と、ガス導入口23とボンベ22のガス取出口をつなぐ配管24と、配管24の途中に設けられたバルブ25等から構成される。
更に、本実施形態の混練装置1には、機体内部の気体の酸素濃度等を検知する検知器26が取り付けられ、検知器26には検知結果の記録等を行う記録計27が接続されている。検知器26は、例えば混練室10に通じる配管を設け、そこから内部の気体を吸引ポンプで吸引して酸素濃度や粉塵濃度の測定等を行う。記録計27は、検知器26の測定値等を記録する他に、例えば酸素濃度が一定値になったときに警報を発する機能等を持たせることもできる。
なお、ガス導入口23は、上記した貫通口16のいずれかを利用する他に、新たに専用のガス導入口23を形成してもよく、その位置も特に限定されず、混練室内部と外部を連通して酸素ガスを機体内部に導入できるようになっていればよい。
酸素ガスの機体内への導入は、例えばコンピュータ等の制御機器(図示せず)からの信号で開閉動作する電磁バルブを配管24に取り付けて、検知器26が測定した酸素濃度に基づいて自動で導入(供給・停止)できるようにしてもよく、また、配管24に手動バルブを取り付けて手動で導入してもよい。
本実施形態の混練装置1には、加湿器28が取り付けられている。混練室10内に酸素ガスを圧入することで、酸化亜鉛、フィラーなどの粉末による粉塵爆発が懸念されるが、加湿により発火を抑制でき、粉塵爆発を予防して混練作業の安全性を向上できる。例えば、加湿器28がバブリング式である場合、液体の水を収容するバブリングタンクを備え、これが酸素ガスを加湿する加湿器として機能する。
本実施形態の混練装置1には、真空ポンプ29などの脱気装置が取り付けられている。真空ポンプ29は、混練室10への貫通口16(ガス導入口23)に配管24でつなげられ、配管24の途中にはバルブ30などが設けられている。バルブ25を閉じると共に、バルブ30を開け、真空ポンプ29を作動させることで、混練室10内の大気を脱気できる。脱気装置は、混練室内を脱気することが可能な装置であれば特に制限なく使用できる。
次に、この混練装置1を使用した天然ゴムの素練り方法の一例について説明する。
まず、被混練物(天然ゴム、必要に応じて酸化亜鉛、フィラーなど)を投入する前に、混練室10等の機体内部を空にした状態でドロップドア15と投入口13を閉じて機体を密閉状態にする。その際、ラム11は、ホッパー12の上端まで上昇させておく。
次に、投入口13を開き、被混練物をホッパー12を介して混練室10へ投入する。投入後は、投入口13を閉じて機体を密閉状態にし、ラム11をホッパー12の下端、即ちラム11下端面で混練室10の上面開口部を塞ぐ位置まで下降させて投入された被混練物を混練室10へ押し込む。
この状態で、まず、バルブ25を閉じると共に、バルブ30を開ける操作などを行い、真空ポンプ29を作動させることで、混練室10内を所定の圧力まで脱気する。次いで、酸素ガス供給装置21から供給される酸素ガスを機体内に導入する。具体的には、バルブ25等を操作し、必要に応じて加湿器28を用いてボンベ22から酸素ガスを供給し、配管24を介してガス導入口23から酸素ガスを機体内に導入する。酸素ガスの導入は、検知器26で測定する機体内の酸素濃度、相対湿度が、所定濃度、所定湿度になるまで行う。
そして、混練室10内を所定の酸素濃度、相対湿度に調整した後、ロータ14a、14bを回転させて被混練物を混練し、素練りを進行させる。
混練(素練り)が終了した後は、ドロップドア15を開いて混練物(第1混練物)を排出させる。その後、ドロップドア15を閉じて機体を密閉状態にし、以上説明した手順により再び酸素ガスを機体内に導入して次の混練作業(素練り作業)を実施できる。
そして、上記の素練り工程の後、バンバリーミキサー2を用いて、上記で作製された素練り済の第1混練物、他のベース練り材料を混練し(ベース練り工程)、次いで、同様にバンバリーミキサー2を用いて、ベース練り工程で作製された第2混練物、加硫材料を混練し、未加硫のゴム組成物を製造できる。
更に得られた未加硫ゴム組成物を、タイヤ部材(好ましくはキャップトレッド)の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧することで、タイヤを製造することもできる。
タイヤとしては、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤなどが挙げられるが、なかでも、空気入りタイヤが好ましい。特に、夏用タイヤ(サマータイヤ)、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、スタッドタイヤなど)として好適に使用できる。タイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、トラック、バスなどの重荷重用タイヤ、ライトトラック用タイヤ、二輪自動車用タイヤ、レース用タイヤ(高性能タイヤ)などに使用可能である。
以下では、実施をする際に好ましいと考えられる例(実施例)を示すが、本発明の範囲は実施例に限られない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム:TSR20(タイ産)
カーボンブラック:旭カーボン(株)製(FEFグレード)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
酸素ガス:太陽日酸(株)製
原材料の配合割合
天然ゴム :100質量部
カーボンブラック: 20質量部
酸化亜鉛 : 1質量部
<実施例及び比較例>
(素練り工程)
図1に示された構成の混練装置を用い、表1の条件下において、脱気工程、素練り工程を行った。
具体的には、上記配合割合の原材料をバンバリーミキサーに投入し、次いで、表1に従い、真空ポンプを用いた混練室内の圧力を脱気した後、バブリング方式の加湿器を介して、加湿した酸素ガスを導入し、混練室内の酸素濃度、酸素分圧、相対湿度を調整した。
その後、バンバリーミキサーにより、ゴム温度(混練物の温度)が約155℃の排出温度に到達するまで混練して、素練り済の第1混練物を得た。混練時間は4分であった。
Figure 2024082044000001
<評価>
所定の酸素濃度、相対湿度の条件下におけるムーニー粘度を以下の方法で測定した。結果を表2に示す。
(ムーニー粘度)
JIS K 6300に従い、130℃で、上記第1混練物のムーニー粘度を測定した。粘度が小さいほど、素練りが十分に進行していることを示す。
Figure 2024082044000002
なお、混練室内の酸素濃度、相対湿度、粉塵濃度、粉塵爆発濃度の関係は、表3に示したとおりであり、粉塵濃度>粉塵爆発濃度(爆発下限界濃度)である場合、粉塵爆発が発生する。そして、酸素濃度70%および80%の条件下では、共に、相対湿度が80%以上で、粉塵濃度<粉塵爆発濃度であることから、相対湿度が80%以上であれば、粉塵爆発の発生を予防できる。
Figure 2024082044000003
更に実施例1~3で作製された混練物1、他のベース練り材料を混練して第2混練物を作製し、次いで第2混練物、加硫材料を混練して未加硫ゴム組成物を製造し、更に加硫して加硫後のゴム組成物を製造したところ、ゴム組成物として実用的な性能を確保していた。
本発明(1)は、密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含む天然ゴムの素練り方法であって、
前記素練り工程が、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することを特徴とする天然ゴムの素練り方法である。
本発明(2)は、素練り工程が、更に酸化亜鉛を混練するものである本発明(1)記載の天然ゴムの素練り方法である。
本発明(3)は、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の酸素分圧が大気中の酸素分圧より高い条件下で素練り工程を行う本発明(1)又は(2)記載の天然ゴムの素練り方法である。
本発明(4)は、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の酸素含有量が、70体積%以上である本発明(1)~(3)のいずれかとの任意の組合せの天然ゴムの素練り方法である。
本発明(5)は、酸素ガスが、加湿した酸素ガスである本発明(1)~(4)のいずれかとの任意の組合せの天然ゴムの素練り方法である。
本発明(6)は、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の相対湿度が、80%以上である本発明(1)~(5)のいずれかとの任意の組合せの天然ゴムの素練り方法である。
本発明(7)は、素練り工程前に密閉式混練機内を脱気する脱気工程を行う本発明(1)~(6)のいずれかとの任意の組合せの天然ゴムの素練り方法である。
本発明(8)は、脱気工程後の密閉式混練機内の圧力が50000Pa以下である本発明(7)記載の天然ゴムの素練り方法である。
本発明(9)は、本発明(1)~(8)のいずれかとの任意の組合せの天然ゴムの素練り方法に使用される混練装置であって、
密閉式混練機と、前記密閉式混練機に接続された酸素ガス供給装置とを備える混練装置である。
本発明(10)は、更に脱気装置を備える本発明(9)記載の混練装置である。
1 混練装置
2 バンバリーミキサー
10 混練室
11 ラム
12 ホッパー
13 投入口
14a、14b ローター
15 ドロップドア
16 貫通口
21 酸素ガス供給装置
22 ボンベ
23 ガス導入口
24 配管
25、30 バルブ
26 検知器
27 記録計
28 加湿器
29 真空ポンプ

Claims (10)

  1. 密閉式混練機により天然ゴムを素練りする素練り工程を含む天然ゴムの素練り方法であって、
    前記素練り工程が、酸素ガスを圧入した密閉式混練機内で天然ゴムを混練することを特徴とする天然ゴムの素練り方法。
  2. 素練り工程が、更に酸化亜鉛を混練するものである請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  3. 酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の酸素分圧が大気中の酸素分圧より高い条件下で素練り工程を行う請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  4. 酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の酸素含有量が、70体積%以上である請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  5. 酸素ガスが、加湿した酸素ガスである請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  6. 酸素ガスを圧入した密閉式混練機内の相対湿度が、80%以上である請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  7. 素練り工程前に密閉式混練機内を脱気する脱気工程を行う請求項1記載の天然ゴムの素練り方法。
  8. 脱気工程後の密閉式混練機内の圧力が50000Pa以下である請求項7記載の天然ゴムの素練り方法。
  9. 請求項1記載の天然ゴムの素練り方法に使用される混練装置であって、
    密閉式混練機と、前記密閉式混練機に接続された酸素ガス供給装置とを備える混練装置。
  10. 更に脱気装置を備える請求項9記載の混練装置。

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