JP2024078833A - 運転支援装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の乗員に負担を生じさせない適切な運転支援を実施することを可能にした運転支援装置及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】車両が走行する走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得し、カーブ区間の始点とカーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得し、カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、生成し、第1曲線と円弧軌道と第2曲線との組み合わせを、カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成するように構成する。【選択図】図21
Description
本発明は、駐車場内での車両の運転を支援する運転支援装置及びコンピュータプログラムに関する。
近年、車両の走行形態として、ユーザの運転操作に基づいて走行する手動走行以外に、ユーザの運転操作の一部又は全てを車両側で実行することにより、ユーザによる車両の運転を補助する自動運転支援システムについて新たに提案されている。自動運転支援システムでは、例えば、車両の現在位置、車両が走行する車線、周辺の他車両の位置を随時検出し、予め設定された経路に沿って走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。
また、上記自動運転支援による走行を行う場合やその他の車両に対する各種運転支援を行う場合において、車両の走行予定経路や地図情報等に基づいて走行が推奨される走行軌道を車両が走行する道路上に予め生成することが行われている。ここで、特に道路が所定の角度で屈曲したり所定の曲率で円弧状に曲がる形状を含む区間(以下、カーブ区間という)に対して上記走行軌道を生成する場合には、先ず直線と円弧の組み合わせからなる走行軌道が挙げられる。しかしながら、図22に示すように直線と円弧の組み合わせからなる走行軌道は、直線と円弧の接続点201、202の前後において曲率、即ちステアリング角が一致しないので、生成された走行軌道に沿って走行する為には接続点201、202において一旦停止し、ステアリング角を変更する必要がある。そこで、例えば特開2021-75256号公報には、直線と円弧の間に更にクロソイド曲線を組み合わせることによって上記のような一時停止の必要のない滑らかな走行軌道を生成する技術について開示されている。尚、クロソイド曲線とは、距離に対して曲率を一定割合で変化(例えば車速が固定であれば一定の角速度でステアリング角を変化)させた場合に描く曲線である。
しかしながら、上記特許文献1のように直線と円弧の間に更にクロソイド曲線を組み合わせることとすると、図23に示すようにクロソイド曲線を追加した後の円弧の曲率半径R2はクロソイド曲線を追加する前の直線と円弧の組み合わせからなる走行軌道における円弧の曲率半径R1よりも基本的に小さくなる(円弧の曲率が大きくなる)。その結果、走行時に横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量が大きくなり、車両にとって推奨される走行軌道とならない可能性があった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、カーブ区間を走行する際の走行軌道として、滑らかな走行軌道であることに加えて、横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量についても抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となり、車両の乗員に負担を生じさせない適切な運転支援を実施することを可能にした運転支援装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る運転支援装置は、車両が走行する走行予定経路を取得する走行予定経路取得手段と、道路の区画線に関する情報と曲率に関する情報とを用いて、前記走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得するカーブ区間取得手段と、前記カーブ区間の始点と前記カーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得する円弧取得手段と、前記カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から前記最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、前記円弧軌道の終点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続するとともに前記カーブ区間の終点までを前記カーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成する軌道生成手段と、前記第1曲線と前記円弧軌道と前記第2曲線との組み合わせを、前記カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成する走行軌道生成手段と、前記走行軌道生成手段によって生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う運転支援手段と、を有する。
尚、「カーブ」とは、道路が所定の曲率で円弧状に曲がる形状(道路の曲率が変化する形状も含む)に加えて、直角などの所定の角度で屈曲する形状(例えばL字路)についても含む。
尚、「カーブ」とは、道路が所定の曲率で円弧状に曲がる形状(道路の曲率が変化する形状も含む)に加えて、直角などの所定の角度で屈曲する形状(例えばL字路)についても含む。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、車両において実施する運転支援に用いる支援情報を生成するプログラムである。具体的には、コンピュータを、車両が走行する走行予定経路を取得する走行予定経路取得手段と、道路の区画線に関する情報と曲率に関する情報とを用いて、前記走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得するカーブ区間取得手段と、前記カーブ区間の始点と前記カーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得する円弧取得手段と、前記カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から前記最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、前記円弧軌道の終点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続するとともに前記カーブ区間の終点までを前記カーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成する軌道生成手段と、前記第1曲線と前記円弧軌道と前記第2曲線との組み合わせを、前記カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成する走行軌道生成手段と、前記走行軌道生成手段によって生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う運転支援手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る運転支援装置及びコンピュータプログラムによれば、カーブ区間を走行する際の走行軌道として、滑らかな走行軌道であることに加えて、横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量についても抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。その結果、車両の乗員に負担を生じさせない適切な運転支援を実施することが可能となる。
以下、本発明に係る運転支援装置をナビゲーション装置1に具体化した一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1を含む運転支援システム2の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る運転支援システム2を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る運転支援システム2の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る運転支援システム2は、情報配信センタ3が備えるサーバ装置4と、車両5に搭載されて車両5の自動運転に関する各種支援を行うナビゲーション装置1と、を基本的に有する。また、サーバ装置4とナビゲーション装置1は通信ネットワーク網6を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、ナビゲーション装置1の代わりに、車両5に搭載された他の車載器や車両5に関する制御を行う車両制御装置を用いても良い。
ここで、車両5はユーザの運転操作に基づいて走行する手動運転走行に加えて、ユーザの運転操作によらず車両が予め設定された経路や道なりに沿って自動的に走行を行う自動運転支援による支援走行が可能な車両とする。
また、自動運転支援は全ての道路区間に対して行っても良いし、特定の道路区間(例えば境界にゲート(有人無人、有料無料は問わない)が設けられた高速道路)を車両が走行する間のみ行う構成としても良い。以下の説明では車両の自動運転支援が行われる自動運転区間は、一般道や高速道路を含む全ての道路区間に加えて駐車場も含むこととし、車両が走行を開始してから走行を終了するまで(車両を駐車するまで)の間において基本的に自動運転支援が行われるとして説明する。但し、車両が自動運転区間を走行する場合には必ず自動運転支援が行われるのではなく、ユーザにより自動運転支援を行うことが選択され(例えば自動運転開始ボタンをONする)、且つ自動運転支援による走行を行わせることが可能と判定された状況でのみ行うのが望ましい。一方で、車両5は自動運転支援による支援走行のみ可能な車両としても良い。
そして、自動運転支援における車両制御では、例えば、車両の現在位置、車両が走行する車線、周辺の障害物の位置を随時検出し、後述のようにナビゲーション装置1で生成さ
れた走行軌道に沿って、同じく生成された速度計画に従った速度で走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。尚、本実施形態の自動運転支援による支援走行では、車線変更や右左折や駐車操作についても上記自動運転支援による車両制御を行うことにより走行するが、車線変更や右左折や駐車操作等の特殊な走行については自動運転支援による走行は行わずに手動運転により行う構成としても良い。
れた走行軌道に沿って、同じく生成された速度計画に従った速度で走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。尚、本実施形態の自動運転支援による支援走行では、車線変更や右左折や駐車操作についても上記自動運転支援による車両制御を行うことにより走行するが、車線変更や右左折や駐車操作等の特殊な走行については自動運転支援による走行は行わずに手動運転により行う構成としても良い。
一方、ナビゲーション装置1は、車両5に搭載され、ナビゲーション装置1が有する地図データ或いは外部から取得した地図データに基づいて自車位置周辺の地図を表示したり、ユーザの目的地の入力を行ったり、地図画像上において車両の現在位置を表示したり、設定された案内経路に沿った移動案内を行う車載機である。本実施形態では特に自動運転支援による支援走行を車両が行う場合に、自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。支援情報としては例えば車両の走行が推奨される走行軌道(推奨される車線移動態様を含む)、目的地において車両を駐車する駐車位置の選択、走行する際の車速を示す速度計画等がある。尚、ナビゲーション装置1の詳細については後述する。
また、サーバ装置4は、ナビゲーション装置1の要求に応じて経路探索の実行を行う。具体的には、ナビゲーション装置1からサーバ装置4へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される(但し、再探索の場合には目的地に関する情報は必ずしも送信する必要は無い)。そして経路探索要求を受信したサーバ装置4は、サーバ装置4の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元のナビゲーション装置1へと送信する。そして、ナビゲーション装置1は受信した推奨経路に関する情報をユーザに提供したり、推奨経路を使って後述のように自動運転支援に関する各種支援情報を生成することも可能である。
更に、サーバ装置4は、上記経路探索に用いる通常の地図情報とは別に、より精度の高い地図情報である高精度地図情報と施設情報を有している。高精度地図情報は、例えば道路のレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、屈曲角度、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。また、その他に交差点に関する情報等も含まれる。一方、施設情報は、地図情報に含まれる施設に関する情報とは別に格納される施設に関するより詳細な情報であり、例えば施設のフロアマップ、駐車場の出入口に関する情報、駐車場が備える通路や駐車スペースの配置情報、駐車スペースを区画する区画線の情報、駐車場の出入口と車線との接続関係を示す接続情報等が含まれる。そして、サーバ装置4はナビゲーション装置1からの要求に応じて高精度地図情報や施設情報を配信し、ナビゲーション装置1はサーバ装置4から配信された高精度地図情報や施設情報を用いて後述のように自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。尚、高精度地図情報は基本的に道路(リンク)とその周辺のみを対象とした地図情報であるが、道路周辺以外のエリアについても含む地図情報としても良い。
但し、上述した経路探索処理については必ずしもサーバ装置4で行う必要は無く、地図情報を有するナビゲーション装置1であればナビゲーション装置1で行っても良い。また、高精度地図情報や施設情報についてもサーバ装置4から配信されるのではなくナビゲーション装置1が予め有するようにしても良い。
また、通信ネットワーク網6は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局はナビゲーション装置1との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網6の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にあるナビゲーション装置1の通信をサーバ装置4との間で中継
する役割を持つ。
する役割を持つ。
続いて、運転支援システム2におけるサーバ装置4の構成について図2を用いてより詳細に説明する。サーバ装置4は、図2に示すようにサーバ制御部11と、サーバ制御部11に接続された情報記録手段としてのサーバ側地図DB12と、高精度地図DB13と、施設DB14と、サーバ側通信装置15とを備える。
サーバ制御部11は、サーバ装置4の全体の制御を行う制御ユニット(MCU、MPU等)であり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラム等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御部11は、後述のナビゲーション装置1のECUとともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。
一方、サーバ側地図DB12は、外部からの入力データや入力操作に基づいて登録された最新のバージョンの地図情報であるサーバ側地図情報が記憶される記憶手段である。ここで、サーバ側地図情報は、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路網を示すノード及びリンクを含むネットワークデータ、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
また、高精度地図DB13は、上記サーバ側地図情報よりも精度の高い地図情報である高精度地図情報16が記憶される記憶手段である。高精度地図情報16は、特に車両が走行対象となる道路に関してより詳細な情報を格納した地図情報であり、本実施形態では例えば道路に関してはレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。更に、道路の勾(こう)配、カント、バンク、合流区間、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切等を表すデータが、カーブに関して曲率半径や屈曲角度を表すデータが、交差点、T字路等の分岐点を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。また、区画線に関する情報としては、どの種類の区画線が道路に対してどのように配置されているかを特定する情報が記憶される。尚、以下の説明において「カーブ」とは、道路が所定の曲率で円弧状に曲がる形状(道路の曲率が変化する形状も含む)に加えて、直角などの所定の角度で屈曲する形状(例えばL字路)についても含むものとする。また、道路の車線数に加えて、車線毎の進行方向の通行区分や道路の繋がり(具体的には、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係)を特定する情報についても記憶されている。更に、道路に設定されている制限速度についても記憶されている。
一方、施設DB14は、上記サーバ側地図情報に格納される施設に関する情報よりも、より詳細な施設に関する情報が記憶される記憶手段である。具体的には、施設情報17として特に車両の駐車対象となる駐車場(施設に付随する駐車場も独立型の駐車場も含む)について、駐車場の出入口の位置を特定する情報、駐車場内の駐車スペースの配置を特定する情報、駐車スペースを区画する区画線に関する情報、通路に関する情報等が含まれる。駐車場以外の施設に関しては施設のフロアマップを特定する情報が含まれる。フロアマップには、例えば出入口、通路、階段、エレベーター、エスカレーターの位置を特定する情報が含まれる。また、複数のテナントを有する複合型商業施設では入居する各テナント
の位置を特定する情報が含まれる。施設情報17は特に駐車場や施設を3Dモデルによって生成した情報としても良い。更に、施設DB14には、駐車場の出入口に面した進入道路に含まれる車線と駐車場の出入口との間の接続関係を示す接続情報18と、進入道路と駐車場の出入口との間において車両の通行可能な領域を特定する道路外形状情報19についても含まれる。
の位置を特定する情報が含まれる。施設情報17は特に駐車場や施設を3Dモデルによって生成した情報としても良い。更に、施設DB14には、駐車場の出入口に面した進入道路に含まれる車線と駐車場の出入口との間の接続関係を示す接続情報18と、進入道路と駐車場の出入口との間において車両の通行可能な領域を特定する道路外形状情報19についても含まれる。
尚、高精度地図情報16は基本的に道路(リンク)とその周辺のみを対象とした地図情報であるが、道路周辺以外のエリアについても含む地図情報としても良い。また、図2に示す例ではサーバ側地図DB12に格納されるサーバ側地図情報と高精度地図DB13や施設DB14に格納される情報は異なる地図情報としているが、高精度地図DB13や施設DB14に格納される情報はサーバ側地図情報の一部としても良い。また、高精度地図DB13と施設DB14は分けずに一のデータベースとしても良い。
一方、サーバ側通信装置15は各車両5のナビゲーション装置1と通信ネットワーク網6を介して通信を行う為の通信装置である。また、ナビゲーション装置1以外にインターネット網や、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報の受信についても可能である。
次に、車両5に搭載されたナビゲーション装置1の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図やナビゲーション装置1で設定されている案内経路(車両の走行予定経路)に関する情報等を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、プローブセンタやVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、を有する。また、ナビゲーション装置1はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対して設置された車外カメラ39や各種センサが接続されている。更に、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対する各種制御を行う車両制御ECU40とも双方向通信可能に接続されている。
以下に、ナビゲーション装置1が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB45やキャッシュ46や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクを有しても良い
。また、本実施形態では上述したようにサーバ装置4において目的地までの経路を探索するので、地図情報DB45については省略しても良い。地図情報DB45を省略した場合であっても、必要に応じてサーバ装置4から地図情報を取得することも可能である。
。また、本実施形態では上述したようにサーバ装置4において目的地までの経路を探索するので、地図情報DB45については省略しても良い。地図情報DB45を省略した場合であっても、必要に応じてサーバ装置4から地図情報を取得することも可能である。
ここで、地図情報DB45は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
一方、キャッシュ46は、過去にサーバ装置4から配信された高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19が保管される記憶手段である。保管する期間は適宜設定可能であるが、例えば記憶されてから所定期間(例えば1カ月)としても良いし、車両のACC電源(accessory power supply)がOFFされるまでとしても良い。また、キャッシュ46に格納されるデータ量が上限となった後に古いデータから順次削除するようにしても良い。そして、ナビゲーションECU33は、キャッシュ46に格納された高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19を用いて、自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。詳細については後述する。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の自動運転支援プログラム(図4参照)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU33は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、走行予定経路取得手段は、車両が走行する走行予定経路を取得する。カーブ区間取得手段は、道路の区画線に関する情報と曲率に関する情報とを用いて、走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得する。円弧取得手段は、カーブ区間の始点とカーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得する。軌道生成手段は、カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成する。走行軌道生成手段は、第1曲線と円弧軌道と第2曲線との組み合わせを、カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成する。運転支援手段は、走行軌道生成手段によって生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(走行予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路(走行予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された交通情報、プローブ情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。また、サーバ装置4で探索された経路情報や高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19をサーバ装置4との間で送受信するのにも用いられる。
また、車外カメラ39は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成され、車両のフロントバンパの上方に取り付けられるとともに光軸方向を水平より所定角度下方に向けて設置される。そして、車外カメラ39は、車両が自動運転区間を走行する場合において、車両の進行方向前方を撮像する。また、ナビゲーションECU33は撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、車両が走行する道路に描かれた区画線や周辺の他車両等の障害物を検出し、検出結果に基づいて自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。例えば、障害物を検出した場合には、障害物を回避或いは追従して走行する新たな走行軌道を生成する。尚、車外カメラ39は車両前方以外に後方や側方に配置するように構成しても良い。また、障害物を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダやレーザセンサ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
また、車両制御ECU40は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU40にはステアリング、ブレーキ、アクセル等の車両の各駆動部と接続されており、本実施形態では特に車両において自動運転支援が開始された後に、各駆動部を制御することにより車両の自動運転支援を実施する。また、自動運転支援中にユーザによってオーバーライドが行われた場合には、オーバーライドが行われたことを検出する。
ここで、ナビゲーションECU33は、走行開始後にCANを介して車両制御ECU40に対してナビゲーション装置1で生成された自動運転支援に関する各種支援情報を送信する。そして、車両制御ECU40は受信した各種支援情報を用いて走行開始後の自動運転支援を実施する。支援情報としては例えば車両の走行が推奨される走行軌道、走行する際の車速を示す速度計画等がある。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係るナビゲーション装置1においてCPU51が実行する自動運転支援プログラムについて図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。ここで、自動運転支援プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後であって自動運転支援による車両の走行が開始された場合に実行され、ナビゲーション装置1で生成された支援情報に従って自動運転支援による支援走行を実施するプログラムである。また、以下の図4、図7、図10、図15及び図18にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU51により実行される。
先ず、自動運転支援プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CP
U51は、車両が今後走行する予定にある経路(以下、走行予定経路という)を取得する。尚、車両の走行予定経路は、例えばユーザが目的地を設定することによってサーバ装置4により探索された目的地までの推奨経路とする。尚、目的地が設定されていない場合には、車両の現在位置から道なりに走行する経路を走行予定経路としても良い。
U51は、車両が今後走行する予定にある経路(以下、走行予定経路という)を取得する。尚、車両の走行予定経路は、例えばユーザが目的地を設定することによってサーバ装置4により探索された目的地までの推奨経路とする。尚、目的地が設定されていない場合には、車両の現在位置から道なりに走行する経路を走行予定経路としても良い。
また、推奨経路の探索を行う場合に先ずCPU51は、サーバ装置4に対して経路探索要求を送信する。尚、経路探索要求には、経路探索要求の送信元のナビゲーション装置1を特定する端末IDと、出発地(例えば車両の現在位置)及び目的地を特定する情報と、が含まれている。尚、再探索時については目的地を特定する情報は必ずしも必要では無い。その後、CPU51は経路探索要求に応じてサーバ装置4から送信された探索経路情報を受信する。探索経路情報は、送信した経路探索要求に基づいてサーバ装置4が最新のバージョンの地図情報を用いて探索した出発地から目的地までの推奨経路(センタールート)を特定する情報(例えば推奨経路に含まれるリンク列)である。例えば公知のダイクストラ法を用いて探索される。
尚、上記推奨経路の探索では、目的地において駐車場で車両を駐車する為に推奨される駐車位置(駐車スペース)を選択し、選択された駐車位置までの推奨経路を探索するのが望ましい。即ち、探索される推奨経路には駐車場までの経路に加えて駐車場内での車の移動を示す経路についても含むのが望ましい。例えば駐車場内で空き状態にある駐車スペースの内から、ユーザにとって停車し易い駐車スペース(例えば駐車場の出入口から近い駐車スペース、左右に他車両が駐車していない駐車スペースなど)をユーザが駐車を行うのに推奨される駐車位置の候補として決定する。また、駐車位置の選択については、駐車位置までの車両の移動に加えて車両を駐車した後の徒歩の移動や、帰りに駐車位置から出庫する際の車の移動についても考慮してユーザの負担が軽くなる駐車位置を選択するのが望ましい。
また、車両を駐車する為に推奨される駐車位置は複数候補選択しても良い。また、車両を駐車する為に推奨される駐車位置を複数候補選択した場合については、前記S1において各駐車位置までの推奨経路が走行予定経路として取得される、即ち複数の走行予定経路の候補が取得されることとなる。更に、推奨される駐車位置を一のみ選択した場合であっても、その駐車位置に対して推奨経路が複数考えられる場合には複数の走行予定経路の候補を取得しても良い。尚、前記S1において複数の走行予定経路の候補を取得した場合には、後述のS25において複数の走行予定経路間で車線移動態様を比較し、推奨される車線移動態様を一に決定することで、駐車位置及び走行予定経路も一に決定されることとなる。
また、サーバ装置4は、ユーザが駐車を行う駐車場の出入口に面した道路(以下、進入道路という)に含まれる車線と駐車場の出入口との間の接続関係を示す接続情報18を参照し、進入道路から駐車場への進入可能な進行方向が限られている場合(例えば左折による進入のみ可)については、進入方向についても考慮して上記走行経路の探索を行う。尚、ルートの探索方法としてはダイクストラ法以外の探索手段を用いても良い。また、前記S1の走行経路の探索はサーバ装置4でなくナビゲーション装置1において行うようにしても良い。
次に、S2においてCPU51は、車両の現在位置から前記S1で取得された走行予定経路を含むエリアを対象として高精度地図情報16を取得する。
ここで、高精度地図情報16は図5に示すように矩形形状(例えば500m×1km)に区分されてサーバ装置4の高精度地図DB13に格納されている。従って、例えば図5に示すように車両の走行経路として経路61が取得された場合には、経路61を含むエリ
ア62~65を対象として高精度地図情報16が取得される。但し、目的地までの距離が特に遠い場合については、例えば車両が現在位置する2次メッシュのみを対象として高精度地図情報16を取得しても良いし、車両の現在位置から所定距離(例えば3km以内)内のエリアのみを対象として高精度地図情報16を取得するようにしても良い。
ア62~65を対象として高精度地図情報16が取得される。但し、目的地までの距離が特に遠い場合については、例えば車両が現在位置する2次メッシュのみを対象として高精度地図情報16を取得しても良いし、車両の現在位置から所定距離(例えば3km以内)内のエリアのみを対象として高精度地図情報16を取得するようにしても良い。
高精度地図情報16には例えば道路のレーン形状と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。また、その他に交差点に関する情報、駐車場に関する情報等も含まれる。高精度地図情報16は基本的にサーバ装置4から上述した矩形形状のエリア単位で取得されるが、キャッシュ46に既に格納されているエリアの高精度地図情報16が存在する場合には、キャッシュ46から取得する。また、サーバ装置4から取得された高精度地図情報16はキャッシュ46に一旦格納される。
また、前記S2においてCPU51は、ユーザが駐車を行う駐車場の出入口に面した進入道路に含まれる車線と駐車場の出入口との間の接続関係を示す接続情報18と、進入道路とユーザが駐車を行う駐車場の出入口との間において車両の通行可能な領域を特定する道路外形状情報19についても同様に取得する。
その後、S3においてCPU51は、後述の静的走行軌道生成処理(図7)を実行する。ここで、静的走行軌道生成処理は、車両の走行予定経路と前記S2で取得した高精度地図情報16とに基づいて、走行予定経路に含まれる道路に対して車両に走行が推奨される走行軌道である静的走行軌道を生成する処理である。特に、CPU51は車両に走行が推奨される車線を特定するだけではなく、車線内において走行が推奨される具体的な走行位置まで特定した走行軌道を静的走行軌道として生成する。尚、目的地までの距離が特に遠い場合には、車両の現在位置から進行方向に沿って所定距離前方までの区間(例えば車両が現在位置する2次メッシュ内)を対象とした静的走行軌道のみを生成しても良い。尚、所定距離については適宜変更可能であるが、少なくとも車外カメラ39やその他のセンサによって車両周辺の道路状況を検出することが可能な範囲(検出範囲)外を含む領域を対象として静的走行軌道を生成する。
次に、S4においてCPU51は、前記S2で取得した高精度地図情報16に基づいて、前記S3で生成された静的走行軌道を走行する際の車両の速度計画を生成する。例えば、制限速度情報や走行予定経路上にある速度変化地点(例えば交差点、カーブ、踏切、横断歩道など)を考慮して、静的走行軌道を走行する際に推奨される車両の走行速度を算出する。
そして、前記S4で生成された速度計画は、自動運転支援に用いる支援情報としてフラッシュメモリ54等に格納される。また、前記S4で生成された速度計画を実現する為に必要な車両の加減速を示す加速度の計画についても自動運転支援に用いる支援情報として生成するようにしても良い。
続いて、S5においてCPU51は、車外カメラ39で撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、周辺の道路状況として、特に自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在するか否かを判定する。ここで、前記S5で判定対象となる“自車両の走行に影響が生じる要因”は、リアルタイムで変化する動的な要因とし、道路構造に基づくような静的な要因は除かれる。例えば、自車両の進行方向前方を走行又は駐車する他車両、渋滞車両、自車両の進行方向前方に位置する歩行者、自車両の進行方向前方にある工事区間等が該当する。一方で、交差点、カーブ、踏切、合流区間、車線減少区間等は除かれる。また、他車両、歩行者、工事区間が存在する場合であっても、それらが自車両の今後の走行軌道と重複する虞のない場合(例えば自車両の今後の走行軌道から離れた
位置にある場合)については“自車両の走行に影響が生じる要因”からは除かれる。また、車両の走行に影響が生じる可能性のある要因を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダやレーザセンサ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
位置にある場合)については“自車両の走行に影響が生じる要因”からは除かれる。また、車両の走行に影響が生じる可能性のある要因を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダやレーザセンサ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
また、例えば全国の道路を走行する各車両のリアルタイムの位置等を外部のサーバで管理し、CPU51は自車両の周辺に位置する他車両の位置を外部のサーバから取得して前記S5の判定処理を行うようにしても良い。
そして、自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在すると判定された場合(S5:YES)には、S6へと移行する。それに対して、自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在しないと判定された場合(S5:NO)には、S9へと移行する。
S6においてCPU51は、車両の現在位置から前記S5で検出された“自車両の走行に影響が生じる要因”を回避或いは追従して静的走行軌道に戻る為の新たな軌道を動的走行軌道として生成する。尚、動的走行軌道は“自車両の走行に影響が生じる要因”を含む区間を対象として生成される。また、区間の長さは要因の内容によって変化する。例えば、“自車両の走行に影響が生じる要因”が車両の前方を走行する他車両(前方車両)である場合には、図6に示すように右側に車線変更して前方車両66を追い越し、その後に左側に車線変更して元の車線に戻るまでの軌道である回避軌道が動的走行軌道67として生成される。尚、前方車両66を追い越さずに前方車両66の所定距離後方を追従して走行(或いは前方車両66と並走)する軌道である追従軌道を動的走行軌道として生成しても良い。更に、複数の候補を動的走行軌道として生成しても良く、その場合には複数の候補の内から後述のS7において最もコストの小さい候補が選択されることとなる。
図6に示す動的走行軌道67の算出方法を例に挙げて説明すると、CPU51は先ずステアリングの旋回を開始して右側の車線へと移動し、且つステアリングの位置が直進方向に戻るのに必要な第1の軌道L1を算出する。尚、第1の軌道L1は車両の現在の車速に基づいて車線変更を行う際に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないこと、並びに横Gの単位時間当たりの変化量についても同じく上限値(例えば0.6m/s3)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り車線変更に必要な距離が短くなる軌道を算出する。また、前方車両66との間に適切な車間距離N以上を維持することについても条件とする。
次に、右側の車線を制限速度を上限に走行して前方車両66を追い越し、且つ前方車両66との間を適切な車間距離N以上とするまでの第2の軌道L2を算出する。尚、第2の軌道L2は基本的に直線の軌道であり、また軌道の長さは、前方車両66の車速と道路の制限速度に基づいて算出される。
続いて、ステアリングの旋回を開始して左側の車線へと戻り、且つステアリングの位置が直進方向に戻るのに必要な第3の軌道L3を算出する。尚、第3の軌道L3は車両の現在の車速に基づいて車線変更を行う際に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないこと、並びに横Gの単位時間当たりの変化量についても同じく上限値(例えば0.6m/s3)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り車線変更に必要な距離が短くなる軌道を算出する。また、前方車両66との間に適切な車間距離N以上を維持することについても条件とする。
尚、動的走行軌道は、車外カメラ39やその他のセンサで取得した車両周辺の道路状況に基づいて生成されるので、動的走行軌道が生成される対象となる領域は、少なくとも車外カメラ39やその他のセンサによって車両周辺の道路状況を検出することが可能な範囲
(検出範囲)内となる。
次に、右側の車線を制限速度を上限に走行して前方車両66を追い越し、且つ前方車両66との間を適切な車間距離N以上とするまでの第2の軌道L2を算出する。尚、第2の軌道L2は基本的に直線の軌道であり、また軌道の長さは、前方車両66の車速と道路の制限速度に基づいて算出される。
続いて、ステアリングの旋回を開始して左側の車線へと戻り、且つステアリングの位置が直進方向に戻るのに必要な第3の軌道L3を算出する。尚、第3の軌道L3は車両の現在の車速に基づいて車線変更を行う際に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないこと、並びに横Gの単位時間当たりの変化量についても同じく上限値(例えば0.6m/s3)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り車線変更に必要な距離が短くなる軌道を算出する。また、前方車両66との間に適切な車間距離N以上を維持することについても条件とする。
尚、動的走行軌道は、車外カメラ39やその他のセンサで取得した車両周辺の道路状況に基づいて生成されるので、動的走行軌道が生成される対象となる領域は、少なくとも車外カメラ39やその他のセンサによって車両周辺の道路状況を検出することが可能な範囲
(検出範囲)内となる。
続いて、S7においてCPU51は、前記S6で新たに生成された動的走行軌道を、前記S3で生成された静的走行軌道に反映する。具体的には、車両の現在位置から“自車両の走行に影響が生じる要因”を含む区間の終端まで、静的走行軌道と動的走行軌道(動的走行軌道は複数候補あっても良い)の夫々のコストを算出し、該コストが最少となる走行軌道を選択する。結果的に、必要に応じて静的走行軌道の一部が動的走行軌道に置き換わることになる。尚、状況によっては動的走行軌道の置き換えが行われない場合、即ち動的走行軌道の反映が行われても前記S3で生成された静的走行軌道から変化しない場合もある。更に、動的走行軌道と静的走行軌道が同じ軌道である場合には、置き換えが行われても前記S3で生成された静的走行軌道から変化しない場合もある。
次に、S8においてCPU51は、前記S7で動的走行軌道が反映された後の静的走行軌道について、反映された動的走行軌道の内容に基づいて前記S4で生成された車両の速度計画を修正する。尚、動的走行軌道の反映が行われた結果、前記S3で生成された静的走行軌道から変化しない場合には、S8の処理については省略しても良い。
続いて、S9においてCPU51は、前記S3で生成された静的走行軌道(前記S7で動的走行軌道の反映が行われている場合には反映後の軌道)を前記S4で生成された速度計画(前記S8で速度計画の修正が行われている場合には修正後の計画)に従った速度で車両が走行する為の制御量を演算する。具体的には、アクセル、ブレーキ、ギヤ及びステアリングの制御量が夫々演算される。尚、S9及びS10の処理についてはナビゲーション装置1ではなく車両を制御する車両制御ECU40が行うようにしても良い。
その後、S10においてCPU51は、S9において演算された制御量を反映する。具体的には、演算された制御量を、CANを介して車両制御ECU40へと送信する。車両制御ECU40では受信した制御量に基づいてアクセル、ブレーキ、ギヤ及びステアリングの各車両制御が行われる。その結果、前記S3で生成された静的走行軌道(前記S7で動的走行軌道の反映が行われている場合には反映後の軌道)を前記S4で生成された速度計画(前記S8で速度計画の修正が行われている場合には修正後の計画)に従った速度で走行する走行支援制御が可能となる。
次に、S11においてCPU51は、前記S3で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行したか否かを判定する。例えば一定距離は1kmとする。
そして、前記S3で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行したと判定された場合(S11:YES)には、S2へと戻る。その後、車両の現在位置から走行予定経路に沿った所定距離以内の区間を対象として、静的走行軌道の生成が再度行われる(S2~S4)。尚、本実施形態では車両が一定距離(例えば1km)走行する度に、車両の現在位置から走行経路に沿った所定距離以内の区間を対象として、静的走行軌道の生成が繰り返し行われることとしているが、目的地までの距離が短い場合には走行開始時点において目的地までの静的走行軌道の生成を一度に行うようにしても良い。
一方、前記S3で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行していないと判定された場合(S11:NO)には、自動運転支援による支援走行を終了するか否かを判定する(S12)。自動運転支援による支援走行を終了する場合としては、目的地に到着した場合以外に、ユーザが車両に設けられた操作パネルを操作したり、ハンドル操作やブレーキ操作などが行われることによって自動運転支援による走行を意図的に解除(オーバーライド)した場合がある。
そして、自動運転支援による支援走行を終了すると判定された場合(S12:YES)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。それに対して自動運転支援による支援走行を継続すると判定された場合(S12:NO)には、S5へと戻る。
次に、前記S3において実行される静的走行軌道生成処理のサブ処理について図7に基づき説明する。図7は静的走行軌道生成処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S21においてCPU51は、現在位置検出部31により検出した車両の現在位置を取得する。尚、車両の現在位置は、例えば高精度のGPS情報や高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。ここで、高精度ロケーション技術とは、車両に設置されたカメラから取り込んだ白線や路面ペイント情報を画像認識により検出し、更に、検出した白線や路面ペイント情報を例えば高精度地図情報16と照合することにより、走行車線や高精度な車両位置を検出可能にする技術である。更に、車両が複数の車線からなる道路を走行する場合には車両の走行する車線についても特定する。また、車両が駐車場内に位置する場合については駐車場内の具体的な位置(例えば車両が位置する駐車スペースなど)と車両の姿勢(例えば車両の進行方向、駐車スペース内に位置する場合には駐車スペースに対してどのような向きで駐車されているか)についても特定する。
次に、S22においてCPU51は、前記S2で取得した高精度地図情報16に基づいて、特に車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間(例えば車両の現在位置から所定距離以内の走行予定経路)を対象として、レーン形状、区画線情報、交差点に関する情報等を取得する。尚、前記S22で取得されるレーン形状と区画線情報には、特に車両が走行対象として選択可能な車線が道路に対してどのように配置されているかを特定する情報を含み、更に車線数、車線を区画する区画線の種類と配置、道路(車線)の曲率、車線幅、車線数の増減がある場合にはどの位置でどのように増減するか、車線毎の進行方向の通行区分や道路の繋がり(具体的には、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係)を特定する情報等を含む。
続いて、S23においてCPU51は、前記S22で取得したレーン形状と区画線情報とに基づいて、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間を対象としてレーンネットワークの構築を行う。ここで、レーンネットワークは車両が選択し得る車線移動を示したネットワークである。
ここで、前記S23におけるレーンネットワークを構築する例として、例えば図8に示す走行予定経路を車両が走行する場合を例に挙げて説明する。図8に示す走行予定経路は、車両の現在位置から直進した後に次の交差点71で右折し、更に次の交差点72でも右折し、次の交差点73で左折する経路とする。図8に示す走行予定経路では、例えば交差点71で右折する場合に右側の車線に進入することも可能であるし、左側の車線に進入することも可能である。但し、次の交差点72で右折する必要があるので、交差点72の進入時点では最も右側の車線に車線移動する必要がある。また、交差点72で右折する場合においても右側の車線に進入することも可能であるし、左側の車線に進入することも可能である。但し、次の交差点73で左折する必要があるので、交差点73の進入時点では最も左側の車線に車線移動する必要がある。このような車線移動が可能な区間を対象として構築したレーンネットワークを図9に示す。
図9に示すようにレーンネットワークは、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間を複数の区画(グループ)に区分する。具体的には、交差点の進入位置、交差点の退出位置、車線が増減する位置を境界として区分する。そして、区分された各区画の境界に位置する各車線に対してノード点(以下、レーンノードという)75が設定されている
。更に、レーンノード75間をつなぐリンク(以下、レーンリンクという)76が設定されている。尚、レーンリンク76は、車線を跨がない場合については基本的には車線の中央に対して設定される。
。更に、レーンノード75間をつなぐリンク(以下、レーンリンクという)76が設定されている。尚、レーンリンク76は、車線を跨がない場合については基本的には車線の中央に対して設定される。
また、上記レーンネットワークは、特に交差点でのレーンノードとレーンリンクとの接続によって、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係、即ち交差点の通過前の車線に対して交差点の通過後に移動可能な車線を特定する情報を含んでいる。具体的には交差点の通過前の道路に設定されたレーンノードと、交差点の通過後の道路に設定されたレーンノードとの内、レーンリンクによって接続されたレーンノードに対応する車線間において車両が移動可能なことを示している。このようなレーンネットワークを生成する為に高精度地図情報16には、交差点に接続する各道路について、交差点へと進入する道路と退出する道路の組み合わせごとに、車線の対応関係を示すレーンフラグが設定されて格納されている。CPU51は前記S23においてレーンネットワークを構築する際に、レーンフラグを参照して交差点におけるレーンノードとレーンリンクとの接続を形成する。
尚、図9では道路を対象として構築されたレーンネットワークの例を示しているが、静的走行軌道を生成する区間に駐車場内が含まれていれば駐車場内を対象としても同様のネットワーク(以下、駐車場内ネットワークという)を構築する。駐車場内ネットワークは、駐車場ノードと駐車場リンクからなり、駐車場ノードは駐車場の出入口と、車両が通行可能な通路が交差する交差点及び車両が通行可能な通路の曲がり角(即ち通路同士の接続点)、通路の終点に夫々設定される。一方で駐車場リンクは駐車場ノード間の車両が通行可能な通路に対して設定される。
尚、前記S1において複数の走行予定経路の候補が取得されている場合には、複数の走行予定経路に対して上記レーンネットワークや駐車場内ネットワークの構築が行われる。
次に、S24においてCPU51は、前記S23で構築されたレーンネットワーク(静的走行軌道を生成する区間に駐車場内が含まれていれば駐車場内ネットワークについても含む、以下同じ)に対して、レーンネットワークの始点に位置するレーンノードに対して車両が移動を開始する開始レーン(出発ノード)を設定し、レーンネットワークの終点に位置するレーンノードに対して車両が移動する目標となる目標レーン(目的ノード)を設定する。尚、レーンネットワークの始点が片側複数車線の道路である場合には、車両の現在位置する車線に対応するレーンノードが開始レーンとなる。一方、レーンネットワークの終点が片側複数車線の道路である場合には、最も左側の車線(左側通行の場合)に対応するレーンノードが目標レーンとなる。また、レーンネットワークの始点や終点が駐車場内である場合には、駐車場内ネットワークの車両が現在位置する駐車スペースや通路に開始レーンが設定され、車両が駐車する駐車スペースや駐車スペースへと進入可能な通路に目標レーンが設定される。
その後、S25においてCPU51は、前記S23で構築されたレーンネットワークを参照し、開始レーンから目標レーンまでを連続して繋ぐルートの内、レーンコストの最も小さいルート(以下、推奨ルートという)を導出する。例えばダイクストラ法を用いて目標レーン側からルートの探索を行う。但し、開始レーンから目標レーンまでを連続して繋ぐルートを探索できるのであればダイクストラ法以外の探索手段を用いても良い。導出された推奨ルートは、車両が移動する際に推奨される車両の車線移動態様(走行が推奨される車線や車線移動を行う推奨位置を特定した情報)となる。
また、上記ルートの探索に用いられるレーンコストは、レーンリンク76毎に付与されている。各レーンリンク76に付与されるレーンコストは、各レーンリンク76の長さ或
いは移動に係る所要時間を基準値とする。特に本実施形態ではレーンリンクの長さ(m単位)をレーンコストの基準値とする。また、車線変更を伴うレーンリンクについては車線変更コスト(例えば50)を上記基準値に加算する。尚、車線変更コストについては車線変更の回数や車線変更の位置に応じて値を変えても良い。例えば交差点に近い位置で行われる車線変更や2車線分の車線変更が行われる場合については加算される車線変更コストの値をより高くすることが可能である。
いは移動に係る所要時間を基準値とする。特に本実施形態ではレーンリンクの長さ(m単位)をレーンコストの基準値とする。また、車線変更を伴うレーンリンクについては車線変更コスト(例えば50)を上記基準値に加算する。尚、車線変更コストについては車線変更の回数や車線変更の位置に応じて値を変えても良い。例えば交差点に近い位置で行われる車線変更や2車線分の車線変更が行われる場合については加算される車線変更コストの値をより高くすることが可能である。
尚、前記S1において複数の走行予定経路の候補が取得されている場合には、複数の走行予定経路の内からレーンコストの最も小さい推奨ルートを導出する。導出された推奨ルートによって走行予定経路も一に決定されることとなる。
続いて、S26においてCPU51は、後述のカーブ区間の走行軌道算出処理(図10、図15)を行う。カーブ区間の走行軌道算出処理は、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する対象となる区間の走行予定経路の内、特にカーブを含むカーブ区間を対象として、前記S25で導出された推奨ルートに沿って走行する際に推奨される走行軌道を生成する処理である。尚、走行予定経路に複数のカーブ区間を含む場合については複数のカーブ区間毎に推奨される走行軌道を生成する。ここで、「カーブ」とは、道路が所定の曲率で円弧状に曲がる形状(道路の曲率が変化する形状も含む)に加えて、直角などの所定の角度で屈曲する形状(例えばL字路)についても含む。一方で、本実施形態では車両が道路の同一車線内を走行して通過するカーブを想定しており、車線が途切れる交差点内や料金所周辺、駐車場出入口でのカーブについては前記S26のカーブからは除く。
その後、S27においてCPU51は、上記カーブ区間以外について前記S25で導出された推奨ルートに沿って走行する際に推奨される走行軌道を生成する。例えば車線変更を伴う区間の走行軌道については、できる限り車線変更が連続せず、且つ交差点から離れた位置で行うように車線変更の位置を設定する。また、特に交差点での右左折、車線変更をする際の走行軌道を生成する場合には、車両に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないこと、並びに横Gの単位時間当たりの変化量についても同じく上限値(例えば0.6m/s3)を超えないことを条件として、クロソイド曲線を用いてできる限り円滑に結ぶ軌道を算出する。上記処理を行うことによって、走行予定経路に含まれる道路に対して車両に走行が推奨される走行軌道が生成される。尚、カーブ区間でもなく車線変更を行う区画でもなく交差点内の区画でもない区画については、車線の中央を通過する軌道を車両の走行が推奨される走行軌道とする。また、静的走行軌道を生成する対象に駐車スペースへの進入又は退出を含む場合には、駐車スペースへ進入又は退出する走行軌道についても生成する。
S28においてCPU51は、前記S26及び前記S27で算出された各走行軌道を組み合わせることによって、走行予定経路に含まれる道路に対して車両に走行が推奨される走行軌道である静的走行軌道が生成される。前記S28で生成された静的走行軌道は、自動運転支援に用いる支援情報としてフラッシュメモリ54等に格納される。その後S4へと移行し、生成された静的走行軌道に基づく各種運転支援が行われる。
次に、前記S26において実行されるカーブ区間の走行軌道算出処理のサブ処理について説明する。尚、カーブ区間の走行軌道算出処理は、走行予定経路に含まれるカーブ区間に対して走行するのに推奨される走行軌道を算出する処理であるが、以下ではカーブ区間の走行軌道算出処理として『方法1』と『方法2』の異なる種類の方法を用いる例について説明する。カーブ区間の走行軌道算出処理として『方法1』と『方法2』のいずれを用いても良い。或いは『方法1』と『方法2』を夫々実施して、各方法で算出された複数の走行軌道からいずれか一の走行軌道を最終的に推奨される走行軌道として選択しても良い
。
。
先ず、図10を用いて『方法1』を実施する例について説明する。図10は『方法1』におけるカーブ区間の走行軌道算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
S31においてCPU51は、前記S2で取得した高精度地図情報16に基づいて、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間を対象に車両が走行する走行領域を特定する情報を取得する。具体的には、前記S25で選択された車線移動態様に従って走行した場合に車両が走行する車線の左右の区画線(一車線の道路や車線の区分がない道路については道路端)の位置を特定する情報が取得される。
次に、S32においてCPU51は、前記S31で取得した走行領域の情報に基づいて、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間を対象に車両が走行する車線の中心線を算出する。例えば走行領域の左右の区画線或いは道路端の位置からその中心にある中心線を算出することが可能である。但し、中心線については区画線から算出するのではなく予め車線毎に算出して高精度地図DB13に格納しておくことも可能である。
続いて、S33においてCPU51は、前記S32で算出された中心線に基づいて、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間を対象に車両が走行する車線の移動平均線を算出する。尚、移動平均線は、車線の中心線に沿って配置された連続する所定数の座標点の平均地点を結んだ線である。より具体的には中心線に沿って所定間隔で設定した座標点毎に、その前後2つの座標点を含めた5つの座標点の平均地点(緯度経度をそれぞれ平均した地点)を算出し、その平均地点を結んだ線を移動平均線とする。但し、移動平均線については中心線から算出するのではなく予め車線毎に算出して高精度地図DB13に格納しておくことも可能である。
更に、S34においてCPU51は、前記S32で算出された中心線と前記S33で算出された移動平均線とを比較して、中心線と移動平均線とが一致しない範囲についてカーブが存在する範囲として検出する。ここで、図11は前記S32及びS33で算出される中心線81と移動平均線82の例を示した図である。前述のように移動平均線82は中心線81に沿って所定間隔で設定した座標点毎に、その前後2つの座標点を含めた5つの座標点の平均地点(緯度経度をそれぞれ平均した地点)を算出し、その平均地点を結んだ線である。従って、中心線81が直線状に配置された区間では中心線81と移動平均線82は一致するが、図11に示すように道路が円弧状に曲がる箇所や所定の角度で屈曲する箇所において、中心線81と移動平均線82とが一致しない範囲が生じる。従って、前記S34では中心線81と移動平均線82とが一致しない範囲をカーブが存在する範囲として検出する。
尚、前記S34でCPU51は、中心線81と移動平均線82を比較することによって車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間にあるカーブを検出しているが、地図情報に基づいてカーブを検出することも可能である。その場合には、地図情報に予めカーブの位置を特定する情報(例えばカーブに該当するリンクを特定する情報やカーブの始点や終点の座標)を含めるようにする。或いは地図情報から道路の曲率に関する情報を取得し、道路の曲率からカーブを検出しても良い(例えば道路の曲率が閾値以上となる範囲があればその範囲をカーブとして検出)。
続いて、S35においてCPU51は、前記S34の検出結果に基づいて車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間に、少なくとも一以上のカーブが存在するか否か判定する。
そして、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間に、少なくとも一以上のカーブが存在すると判定された場合(S35:YES)にはS36へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方の静的走行軌道を生成する区間に、カーブが存在しないと判定された場合(S35:NO)にはS27へと移行し、前記S25で導出された推奨ルートに沿って走行する際に推奨される走行軌道を生成する。
S36以下では、上述のように検出されたカーブを含むカーブ区間を対象として以下の処理によりカーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道を生成する。尚、カーブを複数検出した場合には、検出した全てのカーブに対応する各カーブ区間を対象として以下の処理を実行し、走行軌道を生成する。
先ず、S36においてCPU51は、前記S25で選択された車線移動態様に従って走行予定経路を走行した場合のカーブ区間の始点における車両の位置と方位を特定した開始ベクトルと、カーブ区間の終点における車両の位置と方位を特定した終了ベクトルと、をそれぞれ取得する。
このカーブ区間の始点及び終点の位置については前記S25で選択された車線移動態様によって適宜変化させても良いし、車線移動態様に関わらず固定された条件で設定しても良い。例えば、中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の始点或いはその所定距離(例えば5m)手前をカーブ区間の始点とし、中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の終点或いはその所定距離だけ進行方向側に進んだ地点をカーブ区間の終点とすることが可能である。特に以下の説明では中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の始点をカーブ区間の始点とし、中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の終点をカーブ区間の終点とする。また、車両の現在位置がカーブの手前である場合には車両の現在位置がカーブ区間の始点となる場合もある。また、予め地図情報にカーブとともにカーブ区間を特定する情報(例えばカーブ区間に含まれるリンクを特定する情報やカーブ区間の始点や終点の座標)についても含めるようにし、地図情報に基づいてカーブ区間を設定しても良い。また、地図情報に含まれる道路の曲率からカーブを検出する場合については曲率が閾値以上となる範囲をカーブ区間として設定しても良い。
ここで、開始ベクトル及び終了ベクトルの道路の進行方向に沿った位置(前後方向の位置)については上述したカーブ区間の始点及び終点と対応する位置とする。
一方、開始ベクトル及び終了ベクトルの道路幅方向の位置については基本的には車両が走行する車線の中央(一車線の道路や車線の区分がない道路については道路の中央にも相当)とする。
更に、開始ベクトル及び終了ベクトルの方位についてはカーブの区間の始点及び終点では車両の方位が道路の進行方向に対して平行となることを前提として基本的に道路の進行方向(道路長さ方向)に平行な方向とする。
但し、例えばカーブ区間の手前で車線変更や右左折などの特殊な車両操作が要求される場合等についてはこの限りでなく、開始ベクトル及び終了ベクトルの道路幅方向の位置を車線の中央よりも左右寄りに設定しても良いし、方位についても道路の進行方向に対して傾斜して設定しても良い。
一方、開始ベクトル及び終了ベクトルの道路幅方向の位置については基本的には車両が走行する車線の中央(一車線の道路や車線の区分がない道路については道路の中央にも相当)とする。
更に、開始ベクトル及び終了ベクトルの方位についてはカーブの区間の始点及び終点では車両の方位が道路の進行方向に対して平行となることを前提として基本的に道路の進行方向(道路長さ方向)に平行な方向とする。
但し、例えばカーブ区間の手前で車線変更や右左折などの特殊な車両操作が要求される場合等についてはこの限りでなく、開始ベクトル及び終了ベクトルの道路幅方向の位置を車線の中央よりも左右寄りに設定しても良いし、方位についても道路の進行方向に対して傾斜して設定しても良い。
図11は直角に屈曲するカーブを含むカーブ区間に対して設定される開始ベクトル83と終了ベクトル84の例を示した図である。図11に示す例では中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の始点の車線中央に開始ベクトル83が設定され、中心線81と移動平均線82が一致しなくなる区間の終点の車線中央に終了ベクトル84が設定される。尚、開始ベクトル83及び終了ベクトル84の方位についてはいずれも道路の進行方向(道路長さ方向)に平行な方向とする。
続いて、S37においてCPU51は、図12に示すように前記S36で取得された開始ベクトル83及び終了ベクトル84を各ベクトルの進行方向に通過する(即ち円弧の接線方向が各ベクトルの進行方向と一致する)最大曲率半径の円弧(以下、最大円弧という)85を算出する。尚、開始ベクトル83及び終了ベクトル84は、走行予定経路を走行した場合のカーブ区間の始点における車両の位置と方位及びカーブ区間の終点における車両の位置と方位に相当するので、最大円弧85はカーブ区間の始点とカーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧にも該当する。
その後、S38においてCPU51は、前記S37で算出された最大円弧を走行すると仮定した場合に、車両に生じる横方向の加速度(横G)が自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えずに走行可能な上限速度を算出する。例えば、最大円弧の曲率半径をRmax、加速度の上限値をGmaxとすると以下の式(1)により上限速度vmaxが算出される。
vmax=√(Gmax×Rmax)・・・・(1)
但し、上記式(1)で算出されたvmaxが道路の制限速度を超える場合については、vmax=道路の制限速度とする。
vmax=√(Gmax×Rmax)・・・・(1)
但し、上記式(1)で算出されたvmaxが道路の制限速度を超える場合については、vmax=道路の制限速度とする。
続いて、前記S37で算出された上限速度vmaxで走行すると仮定した場合に、車両に
生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及び1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間が下限値(例えば3秒)以上となることを条件として、カーブ区間の始点の車両の進行方向に進む軌道から最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道に円弧軌道と同じ曲率で接続するように描く第1クロソイド曲線と、最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点の車両の進行方向に進む軌道となるように描く第2クロソイド曲線と、を夫々算出する。ここで、横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値を超えないとしているのは、車両の乗員に負担や不快感を与えない為の条件である。また、1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間を下限値以上としているのは、車両の乗員に安全なハンドル操作を行わせるための条件である。下限値は適宜変更可能であるが、クロソイド曲線が短すぎると無理なハンドル操作を強いることになる為、例えば3秒とする。第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線のそれぞれの長さを、車両の走行時間が下限値以上となる長さとする。
生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及び1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間が下限値(例えば3秒)以上となることを条件として、カーブ区間の始点の車両の進行方向に進む軌道から最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道に円弧軌道と同じ曲率で接続するように描く第1クロソイド曲線と、最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点の車両の進行方向に進む軌道となるように描く第2クロソイド曲線と、を夫々算出する。ここで、横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値を超えないとしているのは、車両の乗員に負担や不快感を与えない為の条件である。また、1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間を下限値以上としているのは、車両の乗員に安全なハンドル操作を行わせるための条件である。下限値は適宜変更可能であるが、クロソイド曲線が短すぎると無理なハンドル操作を強いることになる為、例えば3秒とする。第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線のそれぞれの長さを、車両の走行時間が下限値以上となる長さとする。
尚、クロソイド曲線とは、距離に対して曲率を一定割合で変化(例えば車速が固定であれば一定の角速度でステアリング角を変化)させた場合に描く曲線であり、前記S39のクロソイド曲線の算出は、例えばシンプソン法或いは近似式を用いてフレネル積分を計算すること、或いは複素平面に置き換えることで算出が可能となる。クロソイド曲線の算出方法については既に公知であるので詳細は省略する。尚、クロソイド曲線の長さを長くするほど、クロソイド曲線を走行する間の走行時間は長くなるし、単位時間当たりの曲率の変化量、即ち横方向の加速度の変化量は小さくなる。一方でクロソイド曲線の長さを短くするほど、クロソイド曲線を走行する間の走行時間は短くなるし、単位時間当たりの曲率の変化量、即ち横方向の加速度の変化量は大きくなる。
前記S37では上述したように上限速度vmaxで走行すると仮定した場合に、車両に生
じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及び1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間が下限値(例えば3秒)以上となることを条件にクロソイド曲線を算出するが、その一方でクロソイド曲線はできるかぎり短い方が望ましい。
従って、本実施形態では以下の(A)、(B)のいずれかの条件を設定して第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を算出する。
(A)車両に生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば
0.6m/s3)となることを条件に第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線を算出する。但し、各クロソイド曲線を走行する間の走行時間がいずれも下限値以上を満たすことが条件であり、下限値を超える場合には加速度(横G)の単位時間当たりの変化量については上限値よりより小さい値を設定して再度算出するのが望ましい。
(B)第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を走行する間の走行時間が夫々下限値(例えば3秒)となることを条件に第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線を算出する。但し、横方向の加速度の単位時間当たりの変化量が上限値を越える場合には、第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を走行する間の走行時間について下限値より長い時間を設定して再度算出するのが望ましい。
また、図13のグラフに示すように第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線の曲率は円弧軌道の曲率を超えることは無いので、第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線をvmaxで走行する際の車両に生じる横方向の加速度(横G)は上限値(例えば0.2G
)以下となる。
じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及び1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間が下限値(例えば3秒)以上となることを条件にクロソイド曲線を算出するが、その一方でクロソイド曲線はできるかぎり短い方が望ましい。
従って、本実施形態では以下の(A)、(B)のいずれかの条件を設定して第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を算出する。
(A)車両に生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば
0.6m/s3)となることを条件に第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線を算出する。但し、各クロソイド曲線を走行する間の走行時間がいずれも下限値以上を満たすことが条件であり、下限値を超える場合には加速度(横G)の単位時間当たりの変化量については上限値よりより小さい値を設定して再度算出するのが望ましい。
(B)第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を走行する間の走行時間が夫々下限値(例えば3秒)となることを条件に第1クロソイド曲線と第2クロソイド曲線を算出する。但し、横方向の加速度の単位時間当たりの変化量が上限値を越える場合には、第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線を走行する間の走行時間について下限値より長い時間を設定して再度算出するのが望ましい。
また、図13のグラフに示すように第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線の曲率は円弧軌道の曲率を超えることは無いので、第1クロソイド曲線及び第2クロソイド曲線をvmaxで走行する際の車両に生じる横方向の加速度(横G)は上限値(例えば0.2G
)以下となる。
その後、S40においてCPU51は、図13に示すように前記S39で算出された第1クロソイド曲線91と、第2クロソイド曲線92と、最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道93とを連結してベースとなる走行軌道(以下、基本走行軌道という)を算出する。尚、前記S40で算出される基本走行軌道の始点95及び終点96は、カーブ区間の始点(開始ベクトル83)や終点(終了ベクトル84)の位置と一致させていない(一致を条件に算出していない)。但し、基本走行軌道の始点95や終点96の方位についてはカーブ区間の始点や終点における車両の進行方向(開始ベクトル83や終了ベクトル84の方位)と一致している。
そこで、S41ではCPU51は、図14に示すように前記S40で算出された基本走行軌道の全体の形状を維持した状態で拡縮(基本的には縮小になる)することで、基本走行軌道の始点95及び終点96をカーブ区間の始点(開始ベクトル83)及び終点(終了ベクトル84)と一致させるように調整する。尚、拡縮する際の横方向と縦方向の比率は基本同一とするが、異なる比率としても良い。また、拡縮に加えて基本走行軌道を回転させても良い。
その後、S42においてCPU51は、前記S41で最終的に始点95及び終点96をカーブ区間の始点(開始ベクトル83)及び終点(終了ベクトル84)と一致、且つ始点95や終点96の方位をカーブ区間の始点や終点における車両の進行方向(開始ベクトル83や終了ベクトル84の方位)と一致させた基本走行軌道について、カーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道として選択する。その後、S27へと移行し、カーブ区間以外の区間について前記S25で導出された推奨ルートに沿って走行する際に推奨される走行軌道を生成する。
尚、上記『方法1』ではクロソイド曲線と円弧軌道を組み合わせた軌道を、カーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道として生成しているので、生成された走行軌道は走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続する(即ち走行軌道が途切れることなく連続した線となり途中で屈曲しない)ことに加え、方向が変化する場合には方向変化が連続する(即ち、曲率も値が飛ばずに連続する)走行軌道となる。但し、クロソイド曲線をクロソイド曲線以外の曲線とすることも可能である。その場合であっても、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向の連続性は確保し、方向が変化する場合には方向変化が連続する走行軌道とするのが望ましい。また、走行軌道に含まれる円弧軌道の曲率半径についてはカーブ区間の始点と終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧とできる限り同じ曲率半径とするのが望ましい。それによって走行時の乗員の負担を軽減し、所要時間についても短くすることが可能となる。
次に、図15を用いて『方法2』を実施する例について説明する。図15は『方法2』におけるカーブ区間の走行軌道算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
尚、S51~S55の走行予定経路のカーブの検出に係る処理については、前述した『方法1』(図10)のS31~S35の処理と同様であるので説明は省略する。
S56以下では、検出されたカーブを含むカーブ区間を対象として以下の処理によりカーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道を生成する。尚、カーブを複数検出した場合には、検出した全てのカーブに対応する各カーブ区間を対象として以下の処理を実行し、走行軌道を生成する。
先ず、S56においてCPU51は、前記S25で選択された車線移動態様に従って走行予定経路を走行した場合のカーブ区間の始点における車両の位置と方位を特定した開始ベクトルと、カーブ区間の終点における車両の位置と方位を特定した終了ベクトルと、をそれぞれ取得する。詳細については前述したS36と同様であるので省略する。
続いて、S57においてCPU51は、図16に示すように前記S36で取得された開始ベクトル83及び終了ベクトル84を各ベクトルの進行方向に通過する(即ち円弧の接線方向が各ベクトルの進行方向と一致する)最大曲率半径の円弧(最大円弧)85を算出する。尚、開始ベクトル83及び終了ベクトル84は、走行予定経路を走行した場合のカーブ区間の始点における車両の位置と方位及びカーブ区間の終点における車両の位置と方位に相当するので、最大円弧85はカーブ区間の始点とカーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧にも該当する。
その後、S58においてCPU51は、図16に示すように最大円弧85の中心Pとカーブ区間の始点(開始ベクトル83)を結ぶ第1の線分と最大円弧85の中心Pとカーブ区間の終点(終了ベクトル84)を結ぶ第2の線分とがなす角の2等分線101を算出する。
次に、S59においてCPU51は、後述の前半軌道算出処理(図18)を行う。前半軌道算出処理は、カーブ区間の内、特にカーブ区間の始点(開始ベクトル83)からカーブ中間点までを対象として、走行するのが推奨される走行軌道を生成する処理である。尚、カーブ中間点は算出される走行軌道が2等分線101と交わる点とする。即ち、カーブ区間の始点から2等分線101に到達するまでの区間において走行するのが推奨される走行軌道が前半軌道となる。
続いて、S60においてCPU51は、図17に示すように前記S59で生成した前半軌道102について2等分線101を軸に反転させた軌道を後半軌道103として生成する。尚、後半軌道103は、カーブ区間の内、特にカーブ中間点からカーブ区間の終点(終了ベクトル84)までにおける走行するのが推奨される走行軌道である。即ち、2等分線101からカーブ区間の終点に到達するまでの区間において走行するのが推奨される走行軌道が後半軌道となる。
その後、S61においてCPU51は、前記S59で算出された前半軌道102と、前記S60で算出された後半軌道103とを連結して一の走行軌道とする。尚、図17に示すように前半軌道102と後半軌道103は2等分線101上にあるカーブ中間点で連結する。また、前半軌道102のカーブ中間点における曲率は2等分線101に対して垂直となる方向であるので、前半軌道102と前半軌道102を反転した後半軌道103のカーブ中間点における曲率は一致する、即ち連結後のカーブ中間点の前後における曲率は一致し、カーブ中間点で停車することなく走行可能な滑らかな軌道となる。また、連結され
た走行軌道の始点及び終点は、カーブ区間の始点(開始ベクトル83)や終点(終了ベクトル84)の位置と一致し、更に走行軌道の始点や終点96の方位についてもカーブ区間の始点や終点における車両の進行方向(開始ベクトル83や終了ベクトル84の方位)と一致している。
た走行軌道の始点及び終点は、カーブ区間の始点(開始ベクトル83)や終点(終了ベクトル84)の位置と一致し、更に走行軌道の始点や終点96の方位についてもカーブ区間の始点や終点における車両の進行方向(開始ベクトル83や終了ベクトル84の方位)と一致している。
その後、S62においてCPU51は、前記S61で前半軌道102と後半軌道103を連結することにより生成された走行軌道を、カーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道として選択する。その後、S27へと移行し、カーブ区間以外の区間について前記S25で導出された推奨ルートに沿って走行する際に推奨される走行軌道を生成する。尚、本実施形態ではカーブ区間の始点からカーブ中間点までの前半軌道102と、カーブ中間点からカーブ区間の終点までの後半軌道103とが2等分線101を軸として線対象となる。
次に、前記S59において実行される前半軌道算出処理のサブ処理について説明する。図18は前半軌道算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
S71においてCPU51は、図19に示す手順で走行時に横方向に生じる加速度の最大値及び単位時間当たりの変化量が上限を超えないことを条件に、クロソイド曲線と円弧軌道を所定の長さで組み合わせた基準軌道を生成する。更に、S72ではカーブ区間の始点を原点とした場合の生成された基準軌道の終点座標を算出する。尚、基準軌道はカーブ区間の始点(開始ベクトル83)からカーブ中間点までにおいて走行するのが推奨される走行軌道である前半軌道のベースとなる軌道である。以下に、図19を用いて基準軌道並びに基準軌道の終点座標の算出方法について説明する。
先ず、クロソイド曲線を含まずに基準軌道が円弧軌道のみからなると仮定した場合の基準軌道の軌道長Lを算出する(式1)。尚、Kの初期値は1.0とし、S71及びS72の処理を繰り返し行う過程で後述のS75においてKの値を調整することとなる。また、基準軌道が円弧軌道のみからなる場合とクロソイド曲線と円弧軌道の組み合わせからなる場合(クロソイド曲線と円弧軌道の長さの比率は問わない)の軌道長は等しいとみなし(式2)、更に基準軌道に含まれるクロソイド曲線部分の軌道長をパラメータを使って特定し(式3)、基準軌道に含まれる円弧部分の軌道長についてもパラメータを使って特定する(式4)。
更に、それらの式に加えて、基準軌道に含まれる円弧部分を走行する際の横方向の加速度、即ち基準軌道を走行する際の横方向の加速度(横G)の最大値Gr(例えば0.2G)と、基準軌道に含まれるクロソイド曲線を走行する際の横方向の加速度の単位時間当たりの変化量dGr(円弧部分の走行時は変化しない)と、基準軌道に含まれるクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcを用いて、基準軌道を走行する際の車両の車速vと軌道長Lの関係式(式5)が算出され、車速vが決定される(式6)。尚、(式6)はdGrを用いているがdGrの代わりにTcを使って示すことも可能である。また、車速vは基準軌道(特に曲率半径Rcの円弧部分)を走行する際の横方向の加速度(横G)が上限値Grを超えずに走行可能な上限速度(但し道路の制限速度以下であることが条件)とする。
ここで、本実施形態では上記上限速度vで走行すると仮定した場合に、前述した『方法1』と同じく車両に生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量dGrが上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及びクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcが下限値(例えば3秒)以上となることを条件に基準軌道に含まれるクロソイド曲線を算出する。TcとdGrの関係式は“Tc=Gr/dGr”となるので仮にクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcを下限値である3秒とすればdGrは0.6m/s3より小さくなる(Gd=0.2Gとした場合である。以下同じ)。一方で、dGrを上限値である0.6m/s3とすればクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcは下限値
である3秒より大きくなる。従って、dGr=0.6m/s3又はTc=3秒のいずれかを設定とすれば、上記いずれの条件も満たすことが可能である。但し、dGrは必ずしも上限値を設定する必要はなく0.6m/s3より小さい値に設定しても良いし、同じくTcについて必ずしも下限値を設定する必要はなく3秒より長い時間に設定しても良い。但し、上限値や下限値に設定すれば基準軌道に含まれるクロソイド曲線部分をできるかぎり短くすることが可能である。
上記により算出された速度vからRc、Lc、δcの各パラメータが決定できるので、更にδcより単位サイズ時のクロソイド曲線の終点座標を算出する。その後にサイズを√(Lc×Rc)で変更し、カーブ区間の始点を原点とした場合のクロソイド曲線の終点座標(xc、yc)を求める。更にクロソイド曲線の終点座標を基準にして、同じくカーブ区間の始点を原点とした場合の円弧軌道の終点座標、即ち基準軌道の終点座標を算出する(式7)。本実施形態において算出される基準軌道は、走行時に横方向に生じる加速度の最大値(例えば0.2G)及び単位時間当たりの変化量が上限(例えば0.6m/s3)を超えず、またクロソイド曲線を走行する間の車両の走行時間が下限値(例えば3秒)以上の軌道となる。
更に、それらの式に加えて、基準軌道に含まれる円弧部分を走行する際の横方向の加速度、即ち基準軌道を走行する際の横方向の加速度(横G)の最大値Gr(例えば0.2G)と、基準軌道に含まれるクロソイド曲線を走行する際の横方向の加速度の単位時間当たりの変化量dGr(円弧部分の走行時は変化しない)と、基準軌道に含まれるクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcを用いて、基準軌道を走行する際の車両の車速vと軌道長Lの関係式(式5)が算出され、車速vが決定される(式6)。尚、(式6)はdGrを用いているがdGrの代わりにTcを使って示すことも可能である。また、車速vは基準軌道(特に曲率半径Rcの円弧部分)を走行する際の横方向の加速度(横G)が上限値Grを超えずに走行可能な上限速度(但し道路の制限速度以下であることが条件)とする。
ここで、本実施形態では上記上限速度vで走行すると仮定した場合に、前述した『方法1』と同じく車両に生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量dGrが上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及びクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcが下限値(例えば3秒)以上となることを条件に基準軌道に含まれるクロソイド曲線を算出する。TcとdGrの関係式は“Tc=Gr/dGr”となるので仮にクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcを下限値である3秒とすればdGrは0.6m/s3より小さくなる(Gd=0.2Gとした場合である。以下同じ)。一方で、dGrを上限値である0.6m/s3とすればクロソイド曲線を走行する間の走行時間Tcは下限値
である3秒より大きくなる。従って、dGr=0.6m/s3又はTc=3秒のいずれかを設定とすれば、上記いずれの条件も満たすことが可能である。但し、dGrは必ずしも上限値を設定する必要はなく0.6m/s3より小さい値に設定しても良いし、同じくTcについて必ずしも下限値を設定する必要はなく3秒より長い時間に設定しても良い。但し、上限値や下限値に設定すれば基準軌道に含まれるクロソイド曲線部分をできるかぎり短くすることが可能である。
上記により算出された速度vからRc、Lc、δcの各パラメータが決定できるので、更にδcより単位サイズ時のクロソイド曲線の終点座標を算出する。その後にサイズを√(Lc×Rc)で変更し、カーブ区間の始点を原点とした場合のクロソイド曲線の終点座標(xc、yc)を求める。更にクロソイド曲線の終点座標を基準にして、同じくカーブ区間の始点を原点とした場合の円弧軌道の終点座標、即ち基準軌道の終点座標を算出する(式7)。本実施形態において算出される基準軌道は、走行時に横方向に生じる加速度の最大値(例えば0.2G)及び単位時間当たりの変化量が上限(例えば0.6m/s3)を超えず、またクロソイド曲線を走行する間の車両の走行時間が下限値(例えば3秒)以上の軌道となる。
続いて、S73においてCPU51は、前記S72で算出された基準軌道の終点座標と前記S58で算出された2等分線101とを比較し、基準軌道の終点の位置が2等分線101から所定距離以内となっているか否か判定する。尚、前記S73の判定基準となる所定距離は基準軌道の全長と比較して無視できるほど十分に小さい値(即ち基準軌道の終点が2等分線上にあるとみなせる値)とし、例えば1cmとする。
また、前記S73における基準軌道の終点の位置から2等分線101までの距離については基準軌道の終点から2等分線101までの最短距離としても良いが、本実施形態では図20に示すように算出する。
図20を用いて説明すると、先ず2等分線101上にある基準軌道の終点の位置からの最近接点Tを算出する。尚、カーブ区間の始点を原点とした場合の基準軌道の終点の座標については前記S72において算出されている(図19の式7)。続いて、原点(カーブ区間の始点)から最近接点Tまでの直線距離Dhを算出し、更に原点から基準軌道の終点までの直線距離Dについても算出する。尚、DhやDは直線距離ではなく基準軌道に沿った距離としても良い。そして、DhとDの差分|Dh-D|を基準軌道の終点の位置から2等分線101までの距離とみなして、前記S73では|Dh-D|が所定距離以内か否かを判定する。
図20を用いて説明すると、先ず2等分線101上にある基準軌道の終点の位置からの最近接点Tを算出する。尚、カーブ区間の始点を原点とした場合の基準軌道の終点の座標については前記S72において算出されている(図19の式7)。続いて、原点(カーブ区間の始点)から最近接点Tまでの直線距離Dhを算出し、更に原点から基準軌道の終点までの直線距離Dについても算出する。尚、DhやDは直線距離ではなく基準軌道に沿った距離としても良い。そして、DhとDの差分|Dh-D|を基準軌道の終点の位置から2等分線101までの距離とみなして、前記S73では|Dh-D|が所定距離以内か否かを判定する。
そして、基準軌道の終点の位置が2等分線101から所定距離以内となっていると判定された場合(S73:YES)には、現在の基準軌道をカーブ区間の始点(開始ベクトル83)からカーブ中間点までにおいて走行するのが推奨される走行軌道である前半軌道として選択する(S74)。尚、図21には前記S74において最終的に選択された前半軌道102の一例を示す。図21に示すように前半軌道102は、カーブ区間の始点(開始ベクトル83)を車両の進行方向に進む軌道から曲率半径Rcを有する円弧軌道106の始点に円弧軌道106と同じ曲率で接続する第1クロソイド曲線105と、円弧軌道106との組み合わせからなる。尚、円弧軌道106の終点は2等分線101上にあるカーブ中間点となる(実際には円弧軌道106の終点は2等分線101から|Dh-D|だけ離れているが前半軌道102の長さに比べて十分に短いので2等分線101上に位置するとみなせる)。その後、S60へと移行し、生成された前半軌道102に基づいて後半軌道103についても生成し、最終的にそれらを連結することによってカーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道を生成する(S60~S62)。
ここで、後半軌道103は前述したように前半軌道102を2等分線101を軸に反転させた軌道となる(図17参照)。従って、図21に示す前半軌道102の内、第1クロ
ソイド曲線105を2等分線101を軸に反転させた部分もクロソイド曲線となり、具体的には円弧軌道106を2等分線101を軸に反転させた円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点(終了ベクトル84)までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2クロソイド曲線となる。そして、前半軌道102と後半軌道103を連結することで最終的に生成される走行軌道は、第1クロソイド曲線105と円弧軌道(前半軌道に含む円弧軌道106とそれを2等分線101を軸に反転した円弧軌道の組み合わせ)と第2クロソイド曲線(前半軌道に含む第1クロソイド曲線105を2等分線101を軸に反転したクロソイド曲線)との組み合わせとなる。
ソイド曲線105を2等分線101を軸に反転させた部分もクロソイド曲線となり、具体的には円弧軌道106を2等分線101を軸に反転させた円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点(終了ベクトル84)までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2クロソイド曲線となる。そして、前半軌道102と後半軌道103を連結することで最終的に生成される走行軌道は、第1クロソイド曲線105と円弧軌道(前半軌道に含む円弧軌道106とそれを2等分線101を軸に反転した円弧軌道の組み合わせ)と第2クロソイド曲線(前半軌道に含む第1クロソイド曲線105を2等分線101を軸に反転したクロソイド曲線)との組み合わせとなる。
一方、基準軌道の終点の位置が2等分線101から所定距離以内となっていないと判定された場合(S73:NO)には、DhとDの距離比を用いて基準軌道の全長を調整する(S75)。具体的には、図19の(式1)におけるKを初期値である1.0からDh/Dに変更し、再度図19に示す手順に従って基準軌道と基準軌道の終点座標を算出する(S71、S72)。そして、基準軌道の終点の位置が2等分線101から所定距離以内となるまで前記S71~S73及びS75の処理を繰り返し実行する。
尚、上記『方法2』ではクロソイド曲線と円弧軌道を組み合わせた軌道を、カーブ区間を走行する際に推奨される走行軌道として生成しているので、生成された走行軌道は走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続すること(即ち走行軌道が途切れることなく連続した線となり途中で屈曲しない)に加え、方向が変化する場合には方向変化が連続する(即ち、曲率も値が飛ばずに連続する)走行軌道となる。但し、クロソイド曲線をクロソイド曲線以外の曲線とすることも可能である。その場合であっても、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向の連続性は確保し、方向が変化する場合には方向変化が連続する走行軌道とするのが望ましい。また、走行軌道に含まれる円弧軌道の曲率半径Rcについてはカーブ区間の始点と終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧とできる限り同じ曲率半径とするのが望ましい。それによって走行時の乗員の負担を軽減し、所要時間についても短くすることが可能となる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両が走行する走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得し(S36)、カーブ区間の始点とカーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得し(S37)、カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成し(S71~S74)、更に第1曲線と円弧軌道と第2曲線との組み合わせを、カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成し(S59~S62)、生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う(S9、S10)ので、カーブ区間を走行する際の走行軌道として、滑らかな走行軌道であることに加えて、横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量についても抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。その結果、車両の乗員に負担を生じさせない適切な運転支援を実施することが可能となる。
また、第1曲線、円弧軌道及び第2曲線の組合せた走行軌道が、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続することに加え、方向変化についても連続する走行軌道となるように生成するので、クロソイド曲線を含めた滑らかな走行軌道とすることで、横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量についても抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。
また、最大円弧の中心とカーブ区間の始点を結ぶ第1の線分と最大円弧の中心とカーブ
区間の終点を結ぶ第2の線分とがなす角の2等分線と円弧軌道とが交わる点をカーブ中間点とした場合に、生成される走行軌道は、カーブ区間の始点からカーブ中間点までの前半軌道と、カーブ中間点からカーブ区間の終点までの後半軌道とが2等分線を軸として線対象となっているので、前半軌道を算出すれば後半軌道については容易に導き出すことが可能となり、走行軌道の演算に係る処理負荷を軽減できる。
また、第1曲線と円弧軌道を組み合わせることで前半軌道を生成した後に、生成した前半軌道について2等分線を軸に反転させた軌道を後半軌道として生成し、前半軌道と後半軌道を連結することで第1曲線と円弧軌道と第2曲線との組み合わせからなる前記走行軌道を生成するので、前半軌道を算出すればそれを2等分線を軸に反転することによって後半軌道について容易に導き出すことが可能となる。
また、前半軌道を生成する場合に、走行時に横方向に生じる加速度の最大値が上限値を超えないことを条件に、第1曲線と円弧軌道を所定の長さで組み合わせた基準軌道を生成し、基準軌道の終点の位置が2等分線から所定距離以内となるように基準軌道の全長を調整し、調整後の基準軌道を前半軌道として生成するので、横方向に生じる加速度の最大値について抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。
また、第1曲線及び第2曲線を走行する間の車両の走行時間がいずれも下限値以上、或いは走行時に横方向に生じる加速度の単位時間当たりの変化量が上限値を越えないことの少なくとも一方を条件に、第1曲線及び第2曲線を生成するので、曲線部分を走行する際に無理なハンドル操作を強いることや横方向に生じる加速度の変化を抑制した走行軌道を生成することが可能となる。
また、第1曲線、円弧軌道及び第2曲線の組合せた走行軌道が、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続することに加え、方向変化についても連続する走行軌道となるように生成するので、クロソイド曲線を含めた滑らかな走行軌道とすることで、横方向に生じる加速度の最大値や単位時間当たりの変化量についても抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。
また、最大円弧の中心とカーブ区間の始点を結ぶ第1の線分と最大円弧の中心とカーブ
区間の終点を結ぶ第2の線分とがなす角の2等分線と円弧軌道とが交わる点をカーブ中間点とした場合に、生成される走行軌道は、カーブ区間の始点からカーブ中間点までの前半軌道と、カーブ中間点からカーブ区間の終点までの後半軌道とが2等分線を軸として線対象となっているので、前半軌道を算出すれば後半軌道については容易に導き出すことが可能となり、走行軌道の演算に係る処理負荷を軽減できる。
また、第1曲線と円弧軌道を組み合わせることで前半軌道を生成した後に、生成した前半軌道について2等分線を軸に反転させた軌道を後半軌道として生成し、前半軌道と後半軌道を連結することで第1曲線と円弧軌道と第2曲線との組み合わせからなる前記走行軌道を生成するので、前半軌道を算出すればそれを2等分線を軸に反転することによって後半軌道について容易に導き出すことが可能となる。
また、前半軌道を生成する場合に、走行時に横方向に生じる加速度の最大値が上限値を超えないことを条件に、第1曲線と円弧軌道を所定の長さで組み合わせた基準軌道を生成し、基準軌道の終点の位置が2等分線から所定距離以内となるように基準軌道の全長を調整し、調整後の基準軌道を前半軌道として生成するので、横方向に生じる加速度の最大値について抑制した走行軌道を車両の走行が推奨される走行軌道として生成することが可能となる。
また、第1曲線及び第2曲線を走行する間の車両の走行時間がいずれも下限値以上、或いは走行時に横方向に生じる加速度の単位時間当たりの変化量が上限値を越えないことの少なくとも一方を条件に、第1曲線及び第2曲線を生成するので、曲線部分を走行する際に無理なハンドル操作を強いることや横方向に生じる加速度の変化を抑制した走行軌道を生成することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、図11に示すように分岐や車線の増減が無く道路が所定の曲率で円弧状に曲がるカーブや所定の角度で屈曲するカーブを対象として推奨される走行軌道を生成することとしているが、車両が道路の同一車線内を走行して通過するカーブであれば途中で分岐や車線数の増減が存在していても良い。また、交差点などの途中で車線が途切れる区間については車線と車線の間を繋ぐ仮想の車線を設定し、同様に走行軌道を生成する対象とすることが可能である。更に、右左折対象となる交差点については交差点の進入地点をカーブ区間の始点、交差点の退出地点をカーブ区間の終点に設定することも可能である。また、車線の区分がない(区画線のない)道路については道路全体を車両が走行する車線とみなすことで同様に走行軌道の生成が可能である。
例えば、本実施形態では、図11に示すように分岐や車線の増減が無く道路が所定の曲率で円弧状に曲がるカーブや所定の角度で屈曲するカーブを対象として推奨される走行軌道を生成することとしているが、車両が道路の同一車線内を走行して通過するカーブであれば途中で分岐や車線数の増減が存在していても良い。また、交差点などの途中で車線が途切れる区間については車線と車線の間を繋ぐ仮想の車線を設定し、同様に走行軌道を生成する対象とすることが可能である。更に、右左折対象となる交差点については交差点の進入地点をカーブ区間の始点、交差点の退出地点をカーブ区間の終点に設定することも可能である。また、車線の区分がない(区画線のない)道路については道路全体を車両が走行する車線とみなすことで同様に走行軌道の生成が可能である。
また、本実施形態では地図情報に基づいて中心線81と移動平均線82を特定し、中心線81と移動平均線82とを比較してカーブの存在を特定している(S34、S54)が、例えば車外カメラで撮像した画像に対して画像認識処理を行うことによってカーブの存在を特定しても良い。また、地図情報から道路の曲率に関する情報を取得し、道路の曲率からカーブを検出しても良い(例えば道路の曲率が閾値以上となる範囲があればその範囲をカーブとして検出)。更に、道路の曲率や区画線に関する情報は地図情報の一部ではなく、地図情報とは異なる情報として取得しても良い。
また、本実施形態では車両に生じる横方向の加速度(横G)の単位時間当たりの変化量が上限値(例えば0.6m/s3)を超えないこと、及び1のクロソイド曲線を走行する間の走行時間が下限値(例えば3秒)以上となることの両方の条件を満たすようにクロソイド曲線を算出するが、一方のみを条件としても良い。
また、本実施形態では第1クロソイド曲線(第1曲線)と円弧軌道と第2クロソイド曲線(第2曲線)の組み合わせをカーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成している。しかしながら、第1クロソイド曲線については、カーブ区間の始点を車
両の進行方向に進む軌道から円弧軌道の始点に円弧軌道と同じ曲率で接続する曲線であればクロソイド曲線以外の曲線であっても良い。同じく、第2クロソイド曲線については円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ曲線であればクロソイド曲線以外の曲線であっても良い。但し、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続する(即ち走行軌道が途切れることなく連続した線となり途中で屈曲しない)であって、方向が変化する場合には方向変化が連続する(即ち、曲率も値が飛ばずに連続する)曲線とするのが望ましい。
両の進行方向に進む軌道から円弧軌道の始点に円弧軌道と同じ曲率で接続する曲線であればクロソイド曲線以外の曲線であっても良い。同じく、第2クロソイド曲線については円弧軌道の終点に円弧軌道と同じ曲率で接続するとともにカーブ区間の終点までをカーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ曲線であればクロソイド曲線以外の曲線であっても良い。但し、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続する(即ち走行軌道が途切れることなく連続した線となり途中で屈曲しない)であって、方向が変化する場合には方向変化が連続する(即ち、曲率も値が飛ばずに連続する)曲線とするのが望ましい。
また、本実施形態では、走行軌道を生成した後に生成された走行軌道に従って走行する為の車両制御を行っている(S9、S10)が、S9以降の車両制御に係る処理については省略することも可能である。例えば、ナビゲーション装置1は、走行軌道に基づく車両の制御については行わずに、推奨される走行軌道をユーザに案内する装置であっても良い。
また、本実施形態では、高精度地図情報16や施設情報17を用いてレーンネットワーク、駐車場内ネットワークを生成している(S23)が、全国の道路、駐車場を対象とした各ネットワークを予めDBに格納しておき、必要に応じてDBから読み出すようにしても良い。
また、本実施形態では、サーバ装置4が有する高精度地図情報には、道路のレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報の両方を含むが、区画線に関する情報のみを含むようにしても良いし、道路のレーン形状に関する情報のみを含むようにしても良い。例えば区画線に関する情報のみを含む場合であっても、区画線に関する情報に基づいて道路のレーン形状に関する情報に相当する情報を推定することが可能である。また、道路のレーン形状に関する情報のみを含む場合であっても、道路のレーン形状に関する情報に基づいて区画線に関する情報に相当する情報を推定することが可能である。また、「区画線に関する情報」は、車線を区画する区画線自体の種類や配置を特定する情報であっても良いし、隣接する車線間で車線変更が可能か否かを特定する情報であっても良いし、車線の形状を直接または間接的に特定する情報であっても良い。
また、本実施形態では、静的走行軌道に動的走行軌道を反映する手段として、静的走行軌道の一部を動的走行軌道に置き換えている(S7)が、置き換えるのではなく静的走行軌道を動的走行軌道に近づけるように軌道の修正を行っても良い。
また、本実施形態では、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てを車両制御ECU40が制御することをユーザの運転操作によらずに自動的に走行を行う為の自動運転支援として説明してきた。しかし、自動運転支援を、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の少なくとも一の操作を車両制御ECU40が制御することとしても良い。一方、ユーザの運転操作による手動運転とは車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てをユーザが行うこととして説明する。
また、本発明の運転支援は車両の自動運転に係る自動運転支援に限られない。例えば、前記S3で生成された静的走行軌道や前記S6で生成された動的走行軌道をナビゲーション画面に表示するとともに、音声や画面等を用いた案内(例えば車線変更の案内、推奨車速の案内等)を行うことによる運転支援も可能である。また、静的走行軌道や動的走行軌道をナビゲーション画面に表示することでユーザの運転操作を支援するようにしてもよい
。
。
また、本実施形態では、自動運転支援プログラム(図4)をナビゲーション装置1が実行する構成としているが、ナビゲーション装置1以外の車載器や車両制御ECU40が実行する構成としても良い。その場合には、車載器や車両制御ECU40は車両の現在位置や地図情報等をナビゲーション装置1やサーバ装置4から取得する構成とする。更に、サーバ装置4が自動運転支援プログラム(図4)のステップの一部または全部を実行するようにしても良い。その場合にはサーバ装置4が本願の運転支援装置に相当する。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等(以下、携帯端末等という)に適用することも可能である。また、サーバと携帯端末等から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した自動運転支援プログラム(図4参照)の各ステップは、サーバと携帯端末等のいずれが実施する構成としても良い。但し、本発明を携帯端末等に適用する場合には、自動運転支援が実行可能な車両と携帯端末等が通信可能な状態に接続(有線無線は問わない)される必要がある。
1…ナビゲーション装置(運転支援装置)、2…運転支援システム、3…情報配信センタ、4…サーバ装置、5…車両、16…高精度地図情報、33…ナビゲーションECU、40…車両制御ECU、51…CPU、81…中心線、82…移動平均線、83…開始ベクトル、84…終了ベクトル、93,106…円弧軌道、91,105…第1クロソイド曲線、92…第2クロソイド曲線、101…2等分線、102…前半軌道、103…後半軌道
Claims (7)
- 車両が走行する走行予定経路を取得する走行予定経路取得手段と、
道路の区画線に関する情報と曲率に関する情報とを用いて、前記走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得するカーブ区間取得手段と、
前記カーブ区間の始点と前記カーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得する円弧取得手段と、
前記カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から前記最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、前記円弧軌道の終点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続するとともに前記カーブ区間の終点までを前記カーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成する軌道生成手段と、
前記第1曲線と前記円弧軌道と前記第2曲線との組み合わせを、前記カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成する走行軌道生成手段と、
前記走行軌道生成手段によって生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う運転支援手段と、を有する運転支援装置。 - 前記走行軌道生成手段は、前記第1曲線、前記円弧軌道及び前記第2曲線の組合せた走行軌道が、走行軌道を走行する車両の走行位置及び方向が連続することに加え、方向変化についても連続する走行軌道となるように生成する請求項1に記載の運転支援装置。
- 前記最大円弧の中心と前記カーブ区間の始点を結ぶ第1の線分と前記最大円弧の中心と前記カーブ区間の終点を結ぶ第2の線分とがなす角の2等分線と前記円弧軌道とが交わる点をカーブ中間点とした場合に、
前記走行軌道生成手段により生成される走行軌道は、前記カーブ区間の始点から前記カーブ中間点までの前半軌道と、前記カーブ中間点から前記カーブ区間の終点までの後半軌道とが前記2等分線を軸として線対象となっている請求項1に記載の運転支援装置。 - 前記走行軌道生成手段は、
前記第1曲線と円弧軌道を組み合わせることで前記前半軌道を生成した後に、生成した前記前半軌道について前記2等分線を軸に反転させた軌道を前記後半軌道として生成し、
前記前半軌道と前記後半軌道を連結することで前記第1曲線と前記円弧軌道と前記第2曲線との組み合わせからなる前記走行軌道を生成する請求項3に記載の運転支援装置。 - 前記走行軌道生成手段は、
前記前半軌道を生成する場合に、走行時に横方向に生じる加速度が上限値を超えないことを条件に、前記第1曲線と前記円弧軌道を所定の長さで組み合わせた基準軌道を生成し、
前記基準軌道の終点の位置が前記2等分線から所定距離以内となるように前記基準軌道の全長を調整し、
調整後の前記基準軌道を前記前半軌道として生成する請求項3又は請求項4に記載の運転支援装置。 - 前記軌道生成手段は、
前記第1曲線及び前記第2曲線を走行する間の車両の走行時間がいずれも下限値以上、或いは走行時に横方向に生じる加速度の単位時間当たりの変化量が上限値を越えないことの少なくとも一方を条件に、前記第1曲線及び前記第2曲線を生成する請求項1に記載の運転支援装置。 - コンピュータを、
車両が走行する走行予定経路を取得する走行予定経路取得手段と、
道路の区画線に関する情報と曲率に関する情報とを用いて、前記走行予定経路にカーブを含む場合にカーブ区間の始点と終点とを取得するカーブ区間取得手段と、
前記カーブ区間の始点と前記カーブ区間の終点を夫々車両の進行方向に通過する最も大きい曲率半径の円弧である最大円弧を取得する円弧取得手段と、
前記カーブ区間の始点を車両の進行方向に進む軌道から前記最大円弧と同じ曲率半径を有する円弧軌道の始点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続する第1曲線と、前記円弧軌道の終点に前記円弧軌道と同じ曲率で接続するとともに前記カーブ区間の終点までを前記カーブ区間の終点において車両の進行方向に進む軌道となるように繋ぐ第2曲線と、を生成する軌道生成手段と、
前記第1曲線と前記円弧軌道と前記第2曲線との組み合わせを、前記カーブ区間において車両の走行が推奨される走行軌道として生成する走行軌道生成手段と、
前記走行軌道生成手段によって生成された走行軌道に基づいて車両の運転支援を行う運転支援手段と、
して機能させる為のコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022191406A JP2024078833A (ja) | 2022-11-30 | 2022-11-30 | 運転支援装置及びコンピュータプログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 2022-11-30 JP JP2022191406A patent/JP2024078833A/ja active Pending
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