JP2023107725A - 運転支援装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023107725000001
【課題】車両が駐車場で駐車を行う場合において従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことを可能にした運転支援装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得し、駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得し、進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定し、適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正し、修正後の進入軌道候補に基づいて運転支援を行うように構成する。
【選択図】図19

Description

本発明は、駐車場内での車両の運転を支援する運転支援装置及びコンピュータプログラムに関する。
車両で目的地へと移動する場合には、一般的に目的地に付属する駐車場或いは目的地の周辺にある駐車場まで移動して車両を駐車し、駐車場内で車両を駐車した駐車スペースから目的地となる地点まで徒歩等で移動することにより移動が完了する。ここで、そのような目的地までの移動を支援する場合において、特に駐車場内での車両の走行は道路の走行と比べて走行する距離は短いものの車両が取り得る走行軌道の候補が多く、その中から最適な走行軌道を選択するのは困難であった。
特に駐車場内の通路が広い場合においては通路内のどの位置を走行するかによっても走行軌道は大きく変化する。例えば特開2018-39294号公報では、駐車場内を走行する車両の走行軌道を生成する場合において、幅が狭い通路を走行する走行軌道については中央付近を走行する走行軌道とする一方で、幅が広い通路を走行する走行軌道については左右どちらかに偏った位置を走行する走行軌道とすることが開示されている。
特開2018-39294号公報(段落0037-0042)
ここで、上記特許文献1では幅が広い通路を走行する走行軌道については左右どちらかに偏った位置を走行する走行軌道としているが、中央付近を走行する場合と比較して左右どちらかに偏った位置を走行することが必ずしも適格な走行軌道になるとは限らず、左右どちらかに偏った位置を走行することによってその後の走行軌道に複数回の切り返し等の走行軌道として避けるべき要因が生じる虞もある。しかしながら、上記特許文献1ではそのような要因が生じる走行軌道が生成された場合においても一旦生成された走行軌道を適切に評価して修正する手段を有していなかった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、車両が駐車場内を走行する場合において一旦生成された走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価するとともに、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことを可能にした運転支援装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る第1の運転支援装置は、車両が駐車場で駐車を行う場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、前記駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する進入軌道候補取得手段と、前記進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記進入軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、修正後の前記進入軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、を有する。
また、本発明に係る第2の運転支援装置は、車両が駐車する駐車場から退出する場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、前記駐車場内ネットワークを用いて、車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補である退出軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する退出軌道候補取得手段と、前記退出軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記退出軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、修正後の前記退出軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、を有する。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、車両において実施する運転支援に用いる支援情報を生成するプログラムである。具体的には、コンピュータを、車両が駐車場で駐車を行う場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、前記駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する進入軌道候補取得手段と、前記進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記進入軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、修正後の前記進入軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る第1の運転支援装置及びコンピュータプログラムによれば、駐車場内ネットワークを用いて駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。また、第2の運転支援装置によれば、駐車場内ネットワークを用いて車両の駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
本実施形態に係る運転支援システムを示した概略構成図である。 本実施形態に係る運転支援システムの構成を示したブロック図である。 本実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。 本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。 車両を駐車する駐車場内に構築された駐車場内ネットワークの一例を示した図である。 車両を駐車する駐車位置候補までの走行経路の例を示した図である。 高精度地図情報の取得されるエリアを示した図である。 動的走行軌道の算出方法について説明した図である。 静的走行軌道生成処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 駐車場内の走行軌道の候補から除外される例を示した図である。 算出される走行軌道の候補の一例を示した図である。 算出される走行軌道の候補の一例を示した図である。 条件付き走行禁止領域を走行する走行軌道の例を示した図である。 目的地の駐車場までの走行経路の一例を示した図である。 図14に示す走行経路に対して構築されたレーンネットワークの一例を示した図である。 進入道路から駐車場へと進入する際に推奨される走行軌道を示した図である。 走行軌道追加処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 後退開始位置を示した図である。 修正後の走行軌道の一例を示した図である。 修正後の走行軌道の一例を示した図である。 修正後の走行軌道の一例を示した図である。
以下、本発明に係る運転支援装置をナビゲーション装置1に具体化した一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1を含む運転支援システム2の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る運転支援システム2を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る運転支援システム2の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る運転支援システム2は、情報配信センタ3が備えるサーバ装置4と、車両5に搭載されて車両5の自動運転に関する各種支援を行うナビゲーション装置1と、を基本的に有する。また、サーバ装置4とナビゲーション装置1は通信ネットワーク網6を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、ナビゲーション装置1の代わりに、車両5に搭載された他の車載器や車両5に関する制御を行う車両制御装置を用いても良い。
ここで、車両5はユーザの運転操作に基づいて走行する手動運転走行に加えて、ユーザの運転操作によらず車両が予め設定された経路や道なりに沿って自動的に走行を行う自動運転支援による支援走行が可能な車両とする。
また、自動運転支援は全ての道路区間に対して行っても良いし、特定の道路区間(例えば境界にゲート(有人無人、有料無料は問わない)が設けられた高速道路)を車両が走行する間のみ行う構成としても良い。以下の説明では車両の自動運転支援が行われる自動運転区間は、一般道や高速道路を含む全ての道路区間に加えて駐車場も含むこととし、車両が走行を開始してから走行を終了するまで(車両を駐車するまで)の間において基本的に自動運転支援が行われるとして説明する。但し、車両が自動運転区間を走行する場合には必ず自動運転支援が行われるのではなく、ユーザにより自動運転支援を行うことが選択され(例えば自動運転開始ボタンをONする)、且つ自動運転支援による走行を行わせることが可能と判定された状況でのみ行うのが望ましい。一方で、車両5は自動運転支援による支援走行のみ可能な車両としても良い。
そして、自動運転支援における車両制御では、例えば、車両の現在位置、車両が走行する車線、周辺の障害物の位置を随時検出し、後述のようにナビゲーション装置1で生成された走行軌道に沿って、同じく生成された速度計画に従った速度で走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。尚、本実施形態の自動運転支援による支援走行では、車線変更や右左折や駐車操作についても上記自動運転支援による車両制御を行うことにより走行するが、車線変更や右左折や駐車操作等の特殊な走行については自動運転支援による走行は行わずに手動運転により行う構成としても良い。
一方、ナビゲーション装置1は、車両5に搭載され、ナビゲーション装置1が有する地図データ或いは外部から取得した地図データに基づいて自車位置周辺の地図を表示したり、ユーザの目的地の入力を行ったり、地図画像上において車両の現在位置を表示したり、設定された案内経路に沿った移動案内を行う車載機である。本実施形態では特に自動運転支援による支援走行を車両が行う場合に、自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。支援情報としては例えば車両の走行が推奨される走行軌道(推奨される車線移動態様を含む)、目的地において車両を駐車する駐車位置の選択、走行する際の車速を示す速度計画等がある。尚、ナビゲーション装置1の詳細については後述する。
また、サーバ装置4は、ナビゲーション装置1の要求に応じて経路探索の実行を行う。具体的には、ナビゲーション装置1からサーバ装置4へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される(但し、再探索の場合には目的地に関する情報は必ずしも送信する必要は無い)。そして経路探索要求を受信したサーバ装置4は、サーバ装置4の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元のナビゲーション装置1へと送信する。そして、ナビゲーション装置1は受信した推奨経路に関する情報をユーザに提供したり、推奨経路を使って後述のように自動運転支援に関する各種支援情報を生成することも可能である。
更に、サーバ装置4は、上記経路探索に用いる通常の地図情報とは別に、より精度の高い地図情報である高精度地図情報と施設情報を有している。高精度地図情報は、例えば道路のレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。また、その他に交差点に関する情報等も含まれる。一方、施設情報は、地図情報に含まれる施設に関する情報とは別に格納される施設に関するより詳細な情報であり、例えば施設のフロアマップ、駐車場の入口に関する情報、駐車場が備える通路や駐車スペースの配置情報、駐車スペースを区画する区画線の情報、駐車場の入口と車線との接続関係を示す接続情報等が含まれる。そして、サーバ装置4はナビゲーション装置1からの要求に応じて高精度地図情報や施設情報を配信し、ナビゲーション装置1はサーバ装置4から配信された高精度地図情報や施設情報を用いて後述のように自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。尚、高精度地図情報は基本的に道路(リンク)とその周辺のみを対象とした地図情報であるが、道路周辺以外のエリアについても含む地図情報としても良い。
但し、上述した経路探索処理については必ずしもサーバ装置4で行う必要は無く、地図情報を有するナビゲーション装置1であればナビゲーション装置1で行っても良い。また、高精度地図情報や施設情報についてもサーバ装置4から配信されるのではなくナビゲーション装置1が予め有するようにしても良い。
また、通信ネットワーク網6は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局はナビゲーション装置1との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網6の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にあるナビゲーション装置1の通信をサーバ装置4との間で中継する役割を持つ。
続いて、運転支援システム2におけるサーバ装置4の構成について図2を用いてより詳細に説明する。サーバ装置4は、図2に示すようにサーバ制御部11と、サーバ制御部11に接続された情報記録手段としてのサーバ側地図DB12と、高精度地図DB13と、施設DB14と、サーバ側通信装置15とを備える。
サーバ制御部11は、サーバ装置4の全体の制御を行う制御ユニット(MCU、MPU等)であり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラム等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御部11は、後述のナビゲーション装置1のECUとともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。
一方、サーバ側地図DB12は、外部からの入力データや入力操作に基づいて登録された最新のバージョンの地図情報であるサーバ側地図情報が記憶される記憶手段である。ここで、サーバ側地図情報は、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路網を示すノード及びリンクを含むネットワークデータ、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
また、高精度地図DB13は、上記サーバ側地図情報よりも精度の高い地図情報である高精度地図情報16が記憶される記憶手段である。高精度地図情報16は、特に車両が走行対象となる道路に関してより詳細な情報を格納した地図情報であり、本実施形態では例えば道路に関してはレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。更に、道路の勾(こう)配、カント、バンク、合流区間、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。特に本実施形態では、道路の車線数に加えて、車線毎の進行方向の通行区分や道路の繋がり(具体的には、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係)を特定する情報についても記憶されている。更に、道路に設定されている制限速度についても記憶されている。
一方、施設DB14は、上記サーバ側地図情報に格納される施設に関する情報よりも、より詳細な施設に関する情報が記憶される記憶手段である。具体的には、施設情報17として特に車両の駐車対象となる駐車場(施設に付随する駐車場も独立型の駐車場も含む)について、駐車場の出入口の位置を特定する情報、駐車場内の駐車スペースの配置を特定する情報、駐車スペースを区画する区画線に関する情報、車両や歩行者が通行可能な通路に関する情報、駐車場内の横断歩道、歩行者の為に設けられた通行スペースに関する情報が含まれる。駐車場以外の施設に関しては施設のフロアマップを特定する情報が含まれる。フロアマップには、例えば出入口、通路、階段、エレベーター、エスカレーターの位置を特定する情報が含まれる。また、複数のテナントを有する複合型商業施設では入居する各テナントの位置を特定する情報が含まれる。施設情報17は特に駐車場や施設を3Dモデルによって生成した情報としても良い。更に、施設DB14には、駐車場の入口に面した進入道路に含まれる車線と駐車場の入口との間の接続関係を示す接続情報18と、進入道路と駐車場の入口との間において車両の通行可能な領域を特定する道路外形状情報19についても含まれる。施設DB14に格納される各情報の詳細については後述する。
尚、高精度地図情報16は基本的に道路(リンク)とその周辺のみを対象とした地図情報であるが、道路周辺以外のエリアについても含む地図情報としても良い。また、図2に示す例ではサーバ側地図DB12に格納されるサーバ側地図情報と高精度地図DB13や施設DB14に格納される情報は異なる地図情報としているが、高精度地図DB13や施設DB14に格納される情報はサーバ側地図情報の一部としても良い。また、高精度地図DB13と施設DB14は分けずに一のデータベースとしても良い。
一方、サーバ側通信装置15は各車両5のナビゲーション装置1と通信ネットワーク網6を介して通信を行う為の通信装置である。また、ナビゲーション装置1以外にインターネット網や、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報の受信についても可能である。
次に、車両5に搭載されたナビゲーション装置1の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図やナビゲーション装置1で設定されている案内経路(車両の走行予定経路)に関する情報等を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、プローブセンタやVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、を有する。また、ナビゲーション装置1はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対して設置された車外カメラ39や各種センサが接続されている。更に、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対する各種制御を行う車両制御ECU40とも双方向通信可能に接続されている。
以下に、ナビゲーション装置1が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB45やキャッシュ46や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクを有しても良い。また、本実施形態では上述したようにサーバ装置4において目的地までの経路を探索するので、地図情報DB45については省略しても良い。地図情報DB45を省略した場合であっても、必要に応じてサーバ装置4から地図情報を取得することも可能である。
ここで、地図情報DB45は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
一方、キャッシュ46は、過去にサーバ装置4から配信された高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19が保管される記憶手段である。保管する期間は適宜設定可能であるが、例えば記憶されてから所定期間(例えば1カ月)としても良いし、車両のACC電源(accessory power supply)がOFFされるまでとしても良い。また、キャッシュ46に格納されるデータ量が上限となった後に古いデータから順次削除するようにしても良い。そして、ナビゲーションECU33は、キャッシュ46に格納された高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19を用いて、自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。詳細については後述する。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の自動運転支援プログラム(図4参照)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU33は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、駐車場内ネットワーク取得手段は、車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する。進入軌道候補取得手は、駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する。条件判定手段は、進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する。走行軌道修正手段は、条件判定手段によって適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する。運転支援手段は、修正後の進入軌道候補に基づいて運転支援を行う。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(走行予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路(走行予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された交通情報、プローブ情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。また、サーバ装置4で探索された経路情報や高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18、道路外形状情報19をサーバ装置4との間で送受信するのにも用いられる。
また、車外カメラ39は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成され、車両のフロントバンパの上方に取り付けられるとともに光軸方向を水平より所定角度下方に向けて設置される。そして、車外カメラ39は、車両が自動運転区間を走行する場合において、車両の進行方向前方を撮像する。また、ナビゲーションECU33は撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、車両が走行する道路に描かれた区画線や周辺の他車両等の障害物を検出し、検出結果に基づいて自動運転支援に関する各種支援情報を生成する。例えば、障害物を検出した場合には、障害物を回避或いは追従して走行する新たな走行軌道を生成する。尚、車外カメラ39は車両前方以外に後方や側方に配置するように構成しても良い。また、障害物を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダやレーザセンサ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
また、車両制御ECU40は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU40にはステアリング、ブレーキ、アクセル等の車両の各駆動部と接続されており、本実施形態では特に車両において自動運転支援が開始された後に、各駆動部を制御することにより車両の自動運転支援を実施する。また、自動運転支援中にユーザによってオーバーライドが行われた場合には、オーバーライドが行われたことを検出する。
ここで、ナビゲーションECU33は、走行開始後にCANを介して車両制御ECU40に対してナビゲーション装置1で生成された自動運転支援に関する各種支援情報を送信する。そして、車両制御ECU40は受信した各種支援情報を用いて走行開始後の自動運転支援を実施する。支援情報としては例えば車両の走行が推奨される走行軌道、走行する際の車速を示す速度計画等がある。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係るナビゲーション装置1においてCPU51が実行する自動運転支援プログラムについて図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。ここで、自動運転支援プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後であって自動運転支援による車両の走行が開始された場合に実行され、ナビゲーション装置1で生成された支援情報に従って自動運転支援による支援走行を実施するプログラムである。また、以下の図4、図9及び図17にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU51により実行される。
先ず、自動運転支援プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU51は、ユーザが移動目標とする目的地を取得する。基本的に目的地はナビゲーション装置1において受け付けたユーザの操作により設定される。尚、目的地は駐車場であっても良いし、駐車場以外の地点であっても良い。但し、駐車場以外の地点が目的地である場合には、目的地においてユーザが駐車を行う駐車場についても併せて取得する。目的地に専用の駐車場や提携の駐車場がある場合には、その駐車場をユーザが駐車を行う駐車場とする。一方で、専用の駐車場や提携の駐車場がない場合には、目的地の周辺にある駐車場をユーザが駐車を行う駐車場とする。尚、駐車場の候補が複数ある場合には、候補となる全ての駐車場をユーザが駐車を行う駐車場として取得しても良いし、ユーザが選択したいずれかの駐車場をユーザが駐車を行う駐車場として取得しても良い。
次に、S2においてCPU51は、前記S1で取得したユーザが駐車を行う駐車場内においてユーザが駐車を行うのに推奨される駐車位置(駐車スペース)の候補を取得する。具体的には、駐車場を管理するサーバから空き状態にある駐車スペースの情報を取得し、駐車場内で空き状態にある駐車スペースの内から、ユーザにとって停車し易い駐車スペース(例えば駐車場の入口から近い駐車スペース、目的地の入口に近い駐車スペース、左右に他車両が駐車していない駐車スペースなど)をユーザが駐車を行うのに推奨される駐車位置の候補として決定する。尚、駐車場内で空き状態にある全ての駐車スペースを駐車位置の候補としても良い。
続いて、S3においてCPU51は、車両の現在位置から前記S2で取得された駐車位置の候補(以下、駐車位置候補という)までの車両の推奨される走行経路を探索する。前記S3の走行経路の探索は本実施形態では特にサーバ装置4によって行われる。走行経路の探索を行う場合には先ずCPU51は、サーバ装置4に対して経路探索要求を送信する。尚、経路探索要求には、経路探索要求の送信元のナビゲーション装置1を特定する端末IDと、出発地(例えば車両の現在位置)及び前記S2で取得された駐車位置候補を特定する情報と、が含まれている。その後、CPU51は経路探索要求に応じてサーバ装置4から送信された探索経路情報を受信する。探索経路情報は、送信した経路探索要求に基づいてサーバ装置4が最新のバージョンの地図情報を用いて探索した出発地から駐車位置候補までの推奨される走行経路を特定する情報(例えば走行経路に含まれるリンク列)である。例えば公知のダイクストラ法を用いて探索される。
また、サーバ装置4は、前記S3において特に駐車場の入口から駐車位置候補までの駐車場内での推奨される走行経路を探索する際には、施設DB14に格納された施設情報17を用いてユーザが駐車を行う駐車場内を対象として道路と同様にリンク及びノードの構築(駐車場内ネットワークの構築)を行う。施設情報17には、駐車場の出入口の位置を特定する情報、駐車場内の駐車スペースの配置を特定する情報、駐車スペースを区画する区画線に関する情報、車両や歩行者が通行可能な通路に関する情報、横断歩道、歩行者の為に設けられた通行スペースに関する情報等を含んでいる。それらの情報を用いて駐車場において車両が選択し得る経路を特定し、駐車場内ネットワークの構築が行われる。但し、予め全国の駐車場毎に上記駐車場内ネットワークを構築しておき、施設DB14に格納しておいても良い。
ここで、前記S3において駐車場に対して構築される駐車場内ネットワークの一例について図5に示す。図5に示すように駐車場ノード58は駐車場の出入口と、車両が通行可能な通路が交差する交差点及び車両が通行可能な通路の曲がり角(即ち通路同士の接続点)、通路の終点に夫々設定される。一方で駐車場リンク59は駐車場ノード58間の車両が通行可能な通路に対して設定される。基本的には通路の中央に対して設定される。尚、駐車場リンク59が横断歩道や歩行者の為に設けられた通行スペース等の歩行者がいない場合には車両の通過が許可される領域を跨ぐことは許容される。また、駐車場リンク59は車両が駐車場内の通路を通行可能な方向を特定する情報についても有しており、例えば図5では駐車場内の通路を時計回りにのみ通行可能な例を示している。
また、図5に示すように構築された駐車場ノード58及び駐車場リンク59には、道路のリンクと同様にコスト及び方向(駐車場ノードを通過可能な方向)を設定する。例えば交差点、駐車場の出入口に該当する各駐車場ノード58に対して夫々駐車場ノード58の内容に応じたコストを設定し、また車両が駐車場ノード58を通過する際に通過可能な方向を設定する。更に、駐車場リンク59には移動に係る時間或いはリンクの長さを基準値としてコストを設定する。即ち、移動に必要な時間や距離が長い駐車場リンク59程、高いコストが算出される。
更に、サーバ装置4は、車両の現在位置が特に駐車場内に位置にあって目的地が駐車場の外にある場合について、車両の現在位置から駐車場の出口までの駐車場内での推奨される走行経路を探索する際においても、車両が現在位置する駐車場を対象にして図5に示すような駐車場内ネットワークの構築を行う。
その後、サーバ装置4は、ダイクストラ法を用いて車両の現在位置から駐車場の入口を経由(車両の現在位置が駐車場内であって目的地が駐車場の外にある場合には駐車場の出口についても経由)して駐車位置候補までに到るコストの合計を算出し、合計値が最も小さい経路を推奨される車両の走行経路とする。但し、推奨される走行経路は一のみに特定するのではなく、特に駐車場内の走行経路については複数の候補が存在する場合については複数の候補を推奨される車両の走行経路として取得する。例えば、図6に示すように目的地入口の近くにある駐車スペース60が推奨駐車位置である場合に、駐車場の入口から直進して中央付近で右折する走行経路61と、駐車場の入口から突き当りまで直進して右折して回りこむ走行経路62が存在する。このような場合については、後述のように実際の走行軌道を生成して比較することによりどちらの走行経路が適切であるかを判断するのでS3の段階ではどちらも推奨される走行経路として取得するのが望ましい。更に、駐車位置候補が複数ある場合については、駐車位置候補毎に駐車場の入口から駐車位置候補までの推奨される車両の走行経路を取得する。尚、駐車場の入口から駐車位置候補までの推奨される走行経路として複数の経路が候補として存在する場合(車両の現在位置が駐車場内である場合には現在位置から駐車場の出口までの推奨される走行経路として複数の経路が候補として存在する場合も含む)、については、後述の静的走行軌道生成処理(S5)において走行経路毎に具体的な走行軌道を生成し(一の走行経路に対して複数の走行軌道が生成される場合もあり)、生成された走行軌道を比較することによって複数の経路の内から最終的な走行経路が決定される。
尚、サーバ装置4は、ユーザが駐車を行う駐車場の入口に面した道路(以下、進入道路という)に含まれる車線と駐車場の入口との間の接続関係を示す接続情報18を参照し、進入道路から駐車場への進入可能な進行方向が限られている場合(例えば左折による進入のみ可)については、進入方向についても考慮して上記走行経路の探索を行う。尚、ルートの探索方法としてはダイクストラ法以外の探索手段を用いても良い。また、前記S3の走行経路の探索はサーバ装置4でなくナビゲーション装置1において行うようにしても良い。
次に、S4においてCPU51は、前記S3で取得された車両の走行経路を含むエリアを対象として高精度地図情報16を取得する。
ここで、高精度地図情報16は図7に示すように矩形形状(例えば500m×1km)に区分されてサーバ装置4の高精度地図DB13に格納されている。従って、例えば図7に示すように車両の走行経路として経路63が取得された場合には、経路63を含むエリア64~67を対象として高精度地図情報16が取得される。但し、ユーザが駐車を行う駐車場までの距離が特に遠い場合については、例えば車両が現在位置する2次メッシュのみを対象として高精度地図情報16を取得しても良いし、車両の現在位置から所定距離(例えば3km以内)内のエリアのみを対象として高精度地図情報16を取得するようにしても良い。
高精度地図情報16には例えば道路のレーン形状と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報が含まれる。また、その他に交差点に関する情報、駐車場に関する情報等も含まれる。高精度地図情報16は基本的にサーバ装置4から上述した矩形形状のエリア単位で取得されるが、キャッシュ46に既に格納されているエリアの高精度地図情報16が存在する場合には、キャッシュ46から取得する。また、サーバ装置4から取得された高精度地図情報16はキャッシュ46に一旦格納される。
また、前記S4においてCPU51は、前記S1で特定されたユーザが駐車を行う駐車場を対象として施設情報17についても取得する。更に、ユーザが駐車を行う駐車場の入口に面した進入道路に含まれる車線と駐車場の入口との間の接続関係を示す接続情報18と、進入道路とユーザが駐車を行う駐車場の入口との間において車両の通行可能な領域を特定する道路外形状情報19についても同様に取得する。
施設情報17には例えば駐車場の出入口の位置を特定する情報、駐車場内の駐車スペースの配置を特定する情報、駐車スペースを区画する区画線に関する情報、車両や歩行者が通行可能な通路に関する情報、駐車場内の横断歩道、歩行者の為に設けられた通行スペースに関する情報が含まれる。施設情報17は特に駐車場を3Dモデルによって生成した情報としても良い。また、施設情報17、接続情報18及び道路外形状情報19は基本的にサーバ装置4から取得されるが、キャッシュ46に既に該当する情報が格納されている場合にはキャッシュ46から取得する。また、サーバ装置4から取得された施設情報17、接続情報18及び道路外形状情報19はキャッシュ46に一旦格納される。
その後、S5においてCPU51は、後述の静的走行軌道生成処理(図9)を実行する。ここで、静的走行軌道生成処理は、前記S3で探索された車両の現在位置から駐車位置候補までの車両の推奨される走行経路に対して、その走行経路を走行するに際して推奨される走行軌道を生成する。走行経路の候補が複数ある場合については走行経路毎の走行軌道を比較して最も推奨される一の走行軌道が選択される(即ち走行経路も一に決定される)。前記S4で取得した高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18及び道路外形状情報19に基づいて静的走行軌道が生成され、生成された静的走行軌道によって前記S2で取得された駐車位置候補の内から車両を駐車する駐車位置についても決定される。尚、静的走行軌道は後述のように走行開始地点から目的地の駐車場の入口に面した進入道路までの車線に対して車両の走行が推奨される第1走行軌道(車両の現在位置が駐車場内である場合については車両の現在位置から駐車場の出口までの車両の走行が推奨される走行軌道と、駐車場の出口から目的地の駐車場の入口に面した進入道路までの車両の走行が推奨される走行軌道とを含む)と、進入道路から駐車場の入口までの車両の走行が推奨される第2走行軌道と、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置(駐車スペース)までの車両の走行が推奨される第3走行軌道とを含む。但し、ユーザが駐車を行う駐車場までの距離が特に遠い場合には、車両の現在位置から進行方向に沿って所定距離前方までの区間(例えば車両が現在位置する2次メッシュ内)を対象とした第1走行軌道のみを生成しても良い。尚、所定距離については適宜変更可能であるが、少なくとも車外カメラ39やその他のセンサによって車両周辺の道路状況を検出することが可能な範囲(検出範囲)外を含む領域を対象として静的走行軌道を生成する。
次に、S6においてCPU51は、前記S4で取得した高精度地図情報16に基づいて、前記S5で生成された静的走行軌道を走行する際の車両の速度計画を生成する。例えば、制限速度情報や走行予定経路上にある速度変化地点(例えば交差点、カーブ、踏切、横断歩道など)を考慮して、静的走行軌道を走行する際に推奨される車両の走行速度を算出する。
そして、前記S6で生成された速度計画は、自動運転支援に用いる支援情報としてフラッシュメモリ54等に格納される。また、前記S6で生成された速度計画を実現する為に必要な車両の加減速を示す加速度の計画についても自動運転支援に用いる支援情報として生成するようにしても良い。
続いて、S7においてCPU51は、車外カメラ39で撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、周辺の道路状況として、特に自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在するか否かを判定する。ここで、前記S7で判定対象となる“自車両の走行に影響が生じる要因”は、リアルタイムで変化する動的な要因とし、道路構造に基づくような静的な要因は除かれる。例えば、自車両の進行方向前方を走行又は駐車する他車両、自車両の進行方向前方に位置する歩行者、自車両の進行方向前方にある工事区間等が該当する。一方で、交差点、カーブ、踏切、合流区間、車線減少区間等は除かれる。また、他車両、歩行者、工事区間が存在する場合であっても、それらが自車両の今後の走行軌道と重複する虞のない場合(例えば自車両の今後の走行軌道から離れた位置にある場合)については“自車両の走行に影響が生じる要因”からは除かれる。また、車両の走行に影響が生じる可能性のある要因を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダやレーザセンサ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
また、例えば全国の道路を走行する各車両のリアルタイムの位置等を外部のサーバで管理し、CPU51は自車両の周辺に位置する他車両の位置を外部のサーバから取得して前記S7の判定処理を行うようにしても良い。
そして、自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在すると判定された場合(S7:YES)には、S8へと移行する。それに対して、自車両の周辺に自車両の走行に影響が生じる要因が存在しないと判定された場合(S7:NO)には、S11へと移行する。
S8においてCPU51は、車両の現在位置から前記S7で検出された“自車両の走行に影響が生じる要因”を回避或いは追従して静的走行軌道に戻る為の新たな軌道を動的走行軌道として生成する。尚、動的走行軌道は“自車両の走行に影響が生じる要因”を含む区間を対象として生成される。また、区間の長さは要因の内容によって変化する。例えば、“自車両の走行に影響が生じる要因”が車両の前方を走行する他車両(前方車両)である場合には、図8に示すように右側に車線変更して前方車両69を追い越し、その後に左側に車線変更して元の車線に戻るまでの軌道である回避軌道が動的走行軌道70として生成される。尚、前方車両69を追い越さずに前方車両69の所定距離後方を追従して走行(或いは前方車両69と並走)する軌道である追従軌道を動的走行軌道として生成しても良い。
図8に示す動的走行軌道70の算出方法を例に挙げて説明すると、CPU51は先ずステアリングの旋回を開始して右側の車線へと移動し、且つステアリングの位置が直進方向に戻るのに必要な第1の軌道L1を算出する。尚、第1の軌道L1は車両の現在の車速に基づいて車線変更を行う際に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り車線変更に必要な距離が短くなる軌道を算出する。また、前方車両69との間に適切な車間距離D以上を維持することについても条件とする。
次に、右側の車線を制限速度を上限に走行して前方車両69を追い越し、且つ前方車両69との間を適切な車間距離D以上とするまでの第2の軌道L2を算出する。尚、第2の軌道L2は基本的に直線の軌道であり、また軌道の長さは、前方車両69の車速と道路の制限速度に基づいて算出される。
続いて、ステアリングの旋回を開始して左側の車線へと戻り、且つステアリングの位置が直進方向に戻るのに必要な第3の軌道L3を算出する。尚、第3の軌道L3は車両の現在の車速に基づいて車線変更を行う際に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り車線変更に必要な距離が短くなる軌道を算出する。また、前方車両69との間に適切な車間距離D以上を維持することについても条件とする。
尚、動的走行軌道は、車外カメラ39やその他のセンサで取得した車両周辺の道路状況に基づいて生成されるので、動的走行軌道が生成される対象となる領域は、少なくとも車外カメラ39やその他のセンサによって車両周辺の道路状況を検出することが可能な範囲(検出範囲)内となる。
続いて、S9においてCPU51は、前記S8で新たに生成された動的走行軌道を、前記S5で生成された静的走行軌道に反映する。具体的には、車両の現在位置から“自車両の走行に影響が生じる要因”を含む区間の終端まで、静的走行軌道と動的走行軌道の夫々のコストを算出し、該コストが最少となる走行軌道を選択する。結果的に、必要に応じて静的走行軌道の一部が動的走行軌道に置き換わることになる。尚、状況によっては動的走行軌道の置き換えが行われない場合、即ち動的走行軌道の反映が行われても前記S5で生成された静的走行軌道から変化しない場合もある。更に、動的走行軌道と静的走行軌道が同じ軌道である場合には、置き換えが行われても前記S5で生成された静的走行軌道から変化しない場合もある。
次に、S10においてCPU51は、前記S9で動的走行軌道が反映された後の静的走行軌道について、反映された動的走行軌道の内容に基づいて前記S6で生成された車両の速度計画を修正する。尚、動的走行軌道の反映が行われた結果、前記S5で生成された静的走行軌道から変化しない場合には、S10の処理については省略しても良い。
続いて、S11においてCPU51は、前記S5で生成された静的走行軌道(前記S9で動的走行軌道の反映が行われている場合には反映後の軌道)を前記S6で生成された速度計画(前記S10で速度計画の修正が行われている場合には修正後の計画)に従った速度で車両が走行する為の制御量を演算する。具体的には、アクセル、ブレーキ、ギヤ及びステアリングの制御量が夫々演算される。尚、S11及びS12の処理についてはナビゲーション装置1ではなく車両を制御する車両制御ECU40が行うようにしても良い。
その後、S12においてCPU51は、S11において演算された制御量を反映する。具体的には、演算された制御量を、CANを介して車両制御ECU40へと送信する。車両制御ECU40では受信した制御量に基づいてアクセル、ブレーキ、ギヤ及びステアリングの各車両制御が行われる。その結果、前記S5で生成された静的走行軌道(前記S9で動的走行軌道の反映が行われている場合には反映後の軌道)を前記S6で生成された速度計画(前記S10で速度計画の修正が行われている場合には修正後の計画)に従った速度で走行する走行支援制御が可能となる。
次に、S13においてCPU51は、前記S5で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行したか否かを判定する。例えば一定距離は1kmとする。
そして、前記S5で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行したと判定された場合(S13:YES)には、S4へと戻る。その後、車両の現在位置から走行経路に沿った所定距離以内の区間を対象として、静的走行軌道の生成が再度行われる(S4~S6)。尚、本実施形態では車両が一定距離(例えば1km)走行する度に、車両の現在位置から走行経路に沿った所定距離以内の区間を対象として、静的走行軌道の生成が繰り返し行われることとしているが、目的地までの距離が短い場合には走行開始時点において目的地までの静的走行軌道の生成を一度に行うようにしても良い。
一方、前記S5で静的走行軌道の生成が行われてから車両が一定距離走行していないと判定された場合(S13:NO)には、自動運転支援による支援走行を終了するか否かを判定する(S14)。自動運転支援による支援走行を終了する場合としては、目的地に到着した場合以外に、ユーザが車両に設けられた操作パネルを操作したり、ハンドル操作やブレーキ操作などが行われることによって自動運転支援による走行を意図的に解除(オーバーライド)した場合がある。
そして、自動運転支援による支援走行を終了すると判定された場合(S14:YES)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。それに対して自動運転支援による支援走行を継続すると判定された場合(S14:NO)には、S7へと戻る。
次に、前記S5において実行される静的走行軌道生成処理のサブ処理について図9に基づき説明する。図9は静的走行軌道生成処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S21においてCPU51は、現在位置検出部31により検出した車両の現在位置を取得する。尚、車両の現在位置は、例えば高精度のGPS情報や高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。ここで、高精度ロケーション技術とは、車両に設置されたカメラから取り込んだ白線や路面ペイント情報を画像認識により検出し、更に、検出した白線や路面ペイント情報を例えば高精度地図情報16と照合することにより、走行車線や高精度な車両位置を検出可能にする技術である。更に、車両が複数の車線からなる道路を走行する場合には車両の走行する車線についても特定する。また、車両が駐車場内に位置する場合については駐車場内の具体的な位置(例えば車両が位置する駐車スペースなど)についても特定する。
そして、以下のS22以降においてCPU51は、前記S3で探索された車両の現在位置から駐車位置候補までの車両の推奨される走行経路に対して、その走行経路を走行するに際して推奨される走行軌道を算出する。また、前記S3において特に駐車場内の推奨される走行経路として複数の経路が候補として探索された場合については、経路毎に走行軌道を生成し、生成された複数の走行軌道を比較することによって複数の経路の内から最終的な走行経路についても決定される。
先ず、S22においてCPU51は、前記S1で取得したユーザが駐車を行う駐車場の駐車場内ネットワークを取得し、駐車場内ネットワークと施設情報17とを用いて前記S3で探索された走行経路毎に車両が目的地の駐車場に進入する駐車場入口(但し、車両が既に駐車場内にある場合には駐車場内の車両の現在位置)からその経路に沿って移動して駐車位置候補となる駐車スペースに駐車するまでに取り得る走行軌道(走行軌道の候補)を算出する。また、車両の現在位置が駐車場内であって目的地がその駐車場外である場合については、ユーザが位置する駐車場の駐車場内ネットワークを取得し、同様に駐車場内ネットワーク用いて前記S3で探索された走行経路毎に車両が現在位置からその経路に沿って移動して駐車場の出口に移動するまでに取り得る走行軌道についても算出する。即ち前記S22では前記S3で探索された走行経路の内、駐車場内を走行する部分についての走行軌道の候補が算出される。
尚、駐車場内ネットワークは、前述したように駐車場において車両が選択し得る経路を特定したネットワークであり、図5に示すように駐車場ノード58及び駐車場リンク59からなる。また、施設情報17には駐車場の出入口の位置を特定する情報、駐車場内の駐車スペースの配置を特定する情報、駐車スペースを区画する区画線に関する情報、車両や歩行者が通行可能な通路に関する情報、横断歩道、歩行者の為に設けられた通行スペースに関する情報等を含んでいる。また、走行軌道を算出するにあたって駐車場内の走行速度は徐行速度(例えば10km/h)とし、車両が取り得る旋回半径の範囲については車両データに基づいて特定する。旋回時の走行軌道はクロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑に結ぶ軌道を算出する。更に、基本的に通路に沿って走行する場合には通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)を走行する走行軌道とする。特に通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)を走行することが第1条件となる。前記S22では第1条件に基づいて走行軌道が生成される。また、生成される走行軌道の候補は一の走行経路に対して一の走行軌道のみとは限らず、同じ走行経路に沿って走行する際に車両が取り得る走行軌道が複数ある場合には、複数の走行軌道が生成される。但し、図10に示すように車両が駐車している駐車スペース及び駐車対象となる駐車スペース以外の他の駐車スペースに車体の一部が進入する走行軌道、或いは駐車場のエリア外(例えば公道)に車体の一部が進入する走行軌道については生成対象から除外される。一方、駐車場内の横断歩道や歩行者の為に設けられた通行スペースのように領域内に障害物が存在しなければ車両の通過が許可される領域に車体の一部が進入する走行軌道については許容される。前記S22で生成されるのが、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補、並びに車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補である退出軌道候補となる。
ここで、図11は図6に示す駐車場の入口から直進して中央付近で右折する走行経路61に対して算出される走行軌道71の候補の一例である。また、図12は図6に示す駐車場の入口から突き当りまで直進して右折して回りこむ走行経路62に対して算出される走行軌道72の候補の一例である。図11及び図12に示すように走行軌道71と走行軌道72は、いずれも同じ駐車場の入口から進入して同じ駐車スペース60に駐車する為の走行軌道であるが、その形状は大きく異なる。全長を比較すれば走行軌道71の方が短いが、走行軌道71は駐車スペース60に進入する為に切り返しが必要となる。また、走行軌道71のように切り返しが発生する走行軌道は、通路に沿って走行する場合に通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)を走行するという条件が理由で切り返しが発生している場合も多い。従って、通路に沿って走行する場合の走行位置を通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して右側又は左側にずらすことによって切り返しのない走行軌道へと修正可能となる場合がある。そこで、続くS23の走行軌道追加処理(図17)では、切り返しがあるような走行軌道としての適格条件を満たさない走行軌道について、通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)を走行するという上記第1条件を除いた新たな第2条件に基づいて走行軌道を修正し、修正後の走行軌道についても走行軌道の候補としてさらに追加する。詳細については後述する。
そして、例えば前記S22において走行軌道の候補として走行軌道71と走行軌道72が算出され、更に走行軌道71を修正した新たな走行軌道の候補がS23で追加された場合に、多数ある走行軌道のどれが推奨されるべき走行軌道であるかを判定するのは困難である。そこで、以下のように前記S22及びS23で走行軌道の候補が複数算出された場合については、走行軌道毎にコストを算出して比較を行う。
S24においてCPU51は、前記S22で生成された走行軌道の候補及び前記S23で追加された走行軌道の候補に対して走行する場合の車両挙動を考慮して車両の走行にかかるコストを算出する。複数の走行軌道の候補が生成されている場合については、複数の走行軌道の候補毎にコストを算出する。以下に前記S24のコストの算出方法について詳細に説明する。
具体的には、以下の(1)~(6)の各要素に基づいて算出されたコストを加算することによって走行軌道の候補毎に最終的なコストが算出される。
(1)移動距離(前進後退問わず)・・・移動距離[m]×1.0
(2)後退移動距離・・・移動距離[m]×10.0
(3)前進と後退を切り替える回数・・・回数×10.0
(4)旋回角度量・・・旋回角度×0.1
(5)ステアリングの旋回方向を切り替える回数・・・回数×5.0
(6)条件付き走行禁止領域を走行する距離・・・移動距離[m]×10.0
先ず(1)については走行軌道の移動距離によってコストが決定し、具体的には走行軌道の全長が長い程、より高いコストが算出される、即ち推奨される走行軌道として選択され難いことが分かる。
一方、(2)については走行軌道の内、特に後退して移動する移動距離によってコストが決定し、具体的には後退する距離が長い程、より高いコストが算出されることとなる。尚、(1)に比べると係数が10倍となっており、全長が長い走行軌道よりも全長が短くても後退する距離が長い走行軌道の方がよりコストが高くなる可能性がある。
また、(3)については走行軌道内に含まれる前進と後退を切り替える回数に応じてコストが決定し、具体的には前進と後退を切り替える回数が多い程、より高いコストが算出される、即ち推奨される走行軌道として選択され難いことが分かる。
また、(4)については走行軌道を走行する際に必要な車両の旋回角度量に応じてコストが決定し、具体的には旋回角度量が大きい、即ちステアリングの操作量が多い走行軌道程、より高いコストが算出される、即ち推奨される走行軌道として選択され難いことが分かる。
また、(5)については走行軌道内に含まれるステアリングの旋回方向を切り替える回数に応じてコストが決定し、具体的にはステアリングの旋回方向を切り替える回数が多い程、より高いコストが算出される、即ち推奨される走行軌道として選択され難いことが分かる。
最後に、(6)については走行軌道の内、特に条件付き走行禁止領域を走行する距離によってコストが決定し、具体的には条件付き走行禁止領域を走行する距離が長い程、より高いコストが算出されることとなる。尚、基本的には車体の一部でも条件付き走行禁止領域に進入していれば条件付き走行禁止領域を走行しているとみなす。ここで、“条件付き走行禁止領域”とは、領域内に障害物が存在しなければ車両の通過が許可される一方、領域内に障害物が存在する状態では車両の通過が許可されない領域である。尚、障害物とは例えば歩行者、車椅子等であり、即ち“条件付き走行禁止領域”とは具体的には駐車場内に設けられた横断歩道、歩行者の為に設けられた通行スペース(但し車両の進入が禁止されるような歩行者専用の通路は除く)が該当する。条件付き走行禁止領域を特定する情報は施設情報17に含まれている。例えば図13に示すように走行軌道の一部が歩行者の為に設けられた通行スペース75を走行する場合には、通行スペース75を走行する距離Lに応じてコストが加算される。尚、(1)に比べると係数が10倍となっており、全長が長い走行軌道よりも全長が短くても条件付き走行禁止領域を走行する走行軌道の方がよりコストが高くなる可能性がある。
尚、前記S24において走行軌道の候補に対してコストを算出する場合には、上記(1)~(6)の全ての要素を考慮するのではなく、上記(1)~(6)の内の一部の要素のみを考慮してコストを算出しても良い。例えば、(1)、(2)、(3)、(5)のコストの合計値を算出しても良い。
その後、S25においてCPU51は、前記S24で算出された走行軌道の候補毎のコストを比較し、目的地の駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの走行軌道の候補の内、最小のコストが算出された走行軌道を目的地の駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの推奨される車両の走行軌道として選択する。その結果、前記S2において取得された駐車位置候補の内から車両を駐車する駐車位置についても決定される。具体的には選択された走行軌道の終点に位置する駐車スペースが、車両を駐車する駐車位置となる。同じく、前記S3で走行経路の候補が複数取得されていた場合において、走行軌道とともに走行経路も一に決定される。また、加えて車両の現在位置が駐車場内であって目的地がその駐車場外である場合については、駐車場内の車両の現在位置から駐車場出口までの走行軌道の候補の内、最小のコストが算出された走行軌道を駐車場内の車両の現在位置から駐車場出口までの推奨される車両の走行軌道として選択する。
また、上記実施例では目的地までの車両の走行に係る負担を考慮して駐車を行う駐車位置及び走行軌道を選択しているが、目的地から帰宅する際の車両の走行に係る負担についても考慮して駐車を行う駐車位置及び走行軌道を選択しても良い。例えば、前記S22において駐車場入口から駐車位置候補までの行きの走行軌道に加えて駐車位置候補から駐車場出口までの帰りの走行軌道についても取得する。そして、前記S24では駐車場入口から駐車位置候補までの行きの走行軌道と駐車位置候補から駐車場出口までの帰りの走行軌道を対象として夫々コストを算出し、前記S25ではその合計が最小となる走行軌道を選択しても良い。その結果、目的地から帰宅する際の車両の走行にかかる負担についても考慮して駐車を行う駐車位置及び走行軌道を選択することが可能となる。
次に、S26においてCPU51は、前記S4で取得した高精度地図情報16に基づいて、前記S3で探索された車両の現在位置から駐車位置候補までの車両の推奨される走行経路の内、車両が道路を走行する部分を対象としてレーンネットワークの構築を行う。高精度地図情報16には、レーン形状、区画線情報、交差点に関する情報を含み、更にレーン形状と区画線情報には、車線数、車線数の増減がある場合にはどの位置でどのように増減するか、車線毎の進行方向の通行区分や道路の繋がり(具体的には、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係)、交差点内の誘導線(ガイド白線)を特定する情報等を含む。前記S26で生成されるレーンネットワークは前記S3で探索された走行経路の候補を走行する場合に車両が選択し得る車線移動を示したネットワークである。前記S3で探索された走行経路の候補が複数ある場合には複数の候補経路に対して上記レーンネットワークの構築を行う。また、レーンネットワークは車両の現在位置(但し、車両の現在位置が駐車場である場合については駐車場の出口に面した退出道路)からユーザが目的地で駐車を行う駐車場の入口に面した進入道路までの区間を対象に構築される。
ここで、前記S26におけるレーンネットワークを構築する例として、例えば図14に示す走行経路を車両が走行する場合を例に挙げて説明する。尚、以下の説明では車両の現在位置が駐車場内ではない公道にあるとする。図14に示す例では、走行経路は車両の現在位置から直進した後に次の交差点81で右折し、更に次の交差点82でも右折し、駐車対象となる駐車場83に左折して進入する経路とする。図14に示す候補経路では、例えば交差点81で右折する場合に右側の車線に進入することも可能であるし、左側の車線に進入することも可能である。但し、次の交差点82で右折する必要があるので、交差点82の進入時点では最も右側の車線に車線移動する必要がある。また、交差点82で右折する場合においても右側の車線に進入することも可能であるし、左側の車線に進入することも可能である。このような車線移動が可能な候補経路を対象として構築したレーンネットワークを図15に示す。
図15に示すようにレーンネットワークは、静的走行軌道を生成する対象となる候補経路を複数の区画(グループ)に区分する。具体的には、交差点の進入位置、交差点の退出位置、車線が増減する位置を境界として区分する。そして、区分された各区画の境界に位置する各車線に対してノード点(以下、レーンノードという)85が設定されている。更に、レーンノード85間をつなぐリンク(以下、レーンリンクという)86が設定されている。尚、レーンネットワークの開始位置(即ちスタートノード)は車両の現在位置(走行開始地点)であり、レーンネットワークの終了位置(即ちエンドノード)は車両が駐車を行う駐車場の入口に面した進入道路の内、特に駐車ネットワークで設定されている駐車場入口のノード位置を基準として新たに生成した駐車場入口付近のノード(以下、進入地点という)とする。
また、上記レーンネットワークは、特に交差点でのレーンノードとレーンリンクとの接続によって、交差点の通過前の道路に含まれる車線と交差点の通過後の道路に含まれる車線との対応関係、即ち交差点の通過前の車線に対して交差点の通過後に移動可能な車線を特定する情報を含んでいる。具体的には交差点の通過前の道路に設定されたレーンノードと、交差点の通過後の道路に設定されたレーンノードとの内、レーンリンクによって接続されたレーンノードに対応する車線間において車両が移動可能なことを示している。このようなレーンネットワークを生成する為に高精度地図情報16には、交差点に接続する各道路について、交差点へと進入する道路と退出する道路の組み合わせごとに、車線の対応関係を示すレーンフラグが設定されて格納されている。CPU51は前記S26においてレーンネットワークを構築する際に、レーンフラグを参照して交差点におけるレーンノードとレーンリンクとの接続を形成する。
続いて、S27においてCPU51は、前記S26で構築されたレーンネットワークと前記S22で構築された駐車場内ネットワークとを接続する。具体的には、車両が駐車を行う駐車場の入口に面した進入道路の内、駐車ネットワークで設定されている駐車場入口のノード位置を基準として駐車場入口付近に新たにノードを設定し、新たに設定されたノードと駐車場入口のノードとをリンクでつなぐことによって行う。
その後、S28においてCPU51は、構築されたレーンネットワークに対して、レーンネットワークの始点に位置するレーンノードに対して車両が移動を開始する移動開始地点を設定し、レーンネットワークの終点、即ち駐車場入口につながれたレーンノード(進入地点に対応して設けられたレーンノード)に対して車両が移動する目標となる移動目標地点を設定する。その後、CPU51は構築されたレーンネットワークを参照し、移動開始地点から移動目標地点までを連続して繋ぐルートを探索する。例えばダイクストラ法を用いてレーンコストの合計値が最小となるルートを車両が移動する際に推奨される車両の車線移動態様として特定する。尚、レーンコストは例えばレーンリンク86の長さ或いは移動に係る所要時間を基準値とし、車線変更の有無や、車線変更の回数を考慮して設定される。但し、移動開始地点から移動目標地点までを連続して繋ぐルートを探索できるのであればダイクストラ法以外の探索手段を用いても良い。
その後、S29においてCPU51は、前記S4で取得した高精度地図情報16、施設情報17、接続情報18及び道路外形状情報19を用い、前記レーンネットワークで特定されたルートに沿って走行する為の具体的な走行軌道を生成する。尚、車線変更を伴う区間の走行軌道については、できる限り車線変更が連続せず、且つ交差点から所定距離離れた推奨位置で行うように車線変更の位置を設定する。また、特に交差点での右左折や車線変更をする際の走行軌道を生成する場合には、車両に生じる横方向の加速度(横G)を算出し、横Gが自動運転支援に支障が生じることなく、また車両の乗員に不快感を与えない上限値(例えば0.2G)を超えないことを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑に結ぶ軌道を算出する。一方、車線変更を行う区画でもなく交差点内の区画でもない区間については、車線の中央を通過する軌道を車両の走行が推奨される走行軌道とする。但し、略直角に曲がるような曲がり角については、軌道の角になる部分に対してRを設けるのが望ましい。上記処理を行うことによって、車両の現在位置から進入地点までの車両に走行が推奨される走行軌道が生成される。
続いて、S30においてCPU51は、前記S3で探索された車両の現在位置から駐車位置候補までの車両の推奨される走行経路に従って車両が移動する場合において、特に進入道路から駐車場へと進入する際に推奨される走行軌道を算出する。
例えば、図16では進入道路88の最も左側の車線から駐車場83の入口に進入するルートが設定された場合の走行軌道を算出する例について説明する。先ず、CPU51は、前記S3で取得した道路外形状情報に基づいて、進入道路88と駐車場83との間において車両が通行可能な領域(以下、通過領域という)を特定する。例えば図16に示す例では横x縦yからなる矩形エリアが進入道路88と駐車場83との間において車両が通行可能な通過領域となる。そして、進入道路88から通過領域を通過して駐車場83の入口へと進入することを条件として、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り進入に必要な距離が短くなる軌道を算出する。
その後、S31においてCPU51は、前記S25、S29、S30で算出された各走行軌道を繋ぐことによって、車両に走行が推奨される走行軌道である静的走行軌道を生成する。前記S31で生成される静的走行軌道は、走行開始地点から駐車場の入口に面した進入道路までの車線に対して車両の走行が推奨される第1走行軌道と、進入道路から前記駐車場の入口までの車両の走行が推奨される第2走行軌道と、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置(駐車スペース)までの車両の走行が推奨される第3走行軌道とを含む。
そして、前記S31で生成された静的走行軌道は、自動運転支援に用いる支援情報としてフラッシュメモリ54等に格納される。その後、S6へと移行する。
また、上記実施例では駐車場内を走行する際の走行軌道と、道路走行する際の走行軌道と、道路から駐車場に進入する走行軌道とを夫々個別に生成している(S25、S29、S30)が、駐車場内ネットワークとレーンネットワークを接続し、車両の現在位置から駐車場の駐車位置候補までの車の移動を全て含めた走行軌道を一括で生成しても良い。
次に、前記S23において実行される走行軌道追加処理のサブ処理について図17に基づき説明する。図17は走行軌道追加処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以下のS41~S45の処理は前記S22で算出された全ての走行軌道を対象にして走行軌道毎に行われる。そして、前記S22で算出された全ての走行軌道を対象にS41~S45の処理が行われた後にS24へと移行する。特に以下では駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補に対して処理を行う場合を例に挙げて説明するが、車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補に対しても同様に実施可能である。
先ず、S41においてCPU51は、処理対象の走行軌道について車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する。具体的には、(a)駐車スペースへの進入準備段階での後退の発生がないこと、(b)車両の後退距離が閾値以内、(c)前進と後退を切り替える回数が閾値以内、(d)ステアリングの旋回方向を切り替える回数が閾値以内であることを適格条件とする。但し、上記(a)~(d)の全てを判定する必要はなく、例えば(a)のみ或いは(c)のみを判定しても良い。
そして、処理対象の走行軌道が走行軌道としての適格条件を満たすと判定された場合(S41:YES)には、処理対象の走行軌道については修正する必要はないとして処理を終了する。一方、処理対象の走行軌道が走行軌道としての適格条件を満たさないと判定された場合(S41:YES)には、適格条件を満たす走行軌道への修正が可能であるとしてS42へと移行する。
S42においてCPU51は、駐車位置候補である駐車スペースに車両を進入させる為の後退開始位置を算出する。例えば図18に示すように駐車スペース60が駐車位置候補であって、駐車スペース60の左側から駐車スペース60へと駐車を行う場合については、クロソイド曲線や円弧を用いてできる限り円滑で、且つできる限り駐車スペース60へと進入に必要な距離が短くなる軌道を算出し、その軌道の開始点Xを後退開始位置とする。尚、後退開始位置は一点である必要はなく、複数点あっても良い。特に後述の走行軌道の修正では通路に沿って走行する場合の走行位置を通路の中央に対して右側又は左側にずらすことを行うので、通路の中央を走行する場合の後退開始位置だけではなく、通路の右寄り又は左寄りを走行する場合の後退開始位置についても算出するのが望ましい。例えば図18の上図は通路の中央を走行する場合の後退開始位置であり、図18の下図は通路の中央よりも左寄りを走行する場合の後退開始位置の例となる。
その後、S43においてCPU51は、前記S41で適格条件を満たさないと判定された要因となる箇所から駐車場の入口側(走行軌道の始点側)へと進行方向と逆方向に処理対象の走行軌道を遡り、走行軌道を修正可能な箇所について探索する。ここで、“適格条件を満たさないと判定された要因となる箇所”とは、例えば(a)の条件を満たさないと判定された走行軌道については、進入準備段階での後退(即ち切り返し)が発生した箇所となる。また(b)の条件を満たさないと判定された走行軌道については、閾値距離以上の後退を行う箇所となる。また(c)の条件を満たさないと判定された走行軌道については、前進と後退の切り替えが連続して発生する箇所となる。また(d)の条件を満たさないと判定された走行軌道については、ステアリングの旋回方向の切り替えが連続して発生する箇所となる。
尚、本実施形態では走行軌道の修正として、通路に沿って走行する場合の走行位置を通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して右側又は左側にずらすことを行う。従って、前記S43において走行軌道を修正可能な箇所とは、走行位置を通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して右側又は左側にずらすことが可能な箇所となる。また、前記S43では走行軌道の適格条件を満たす為の修正、即ち適格条件を満たさない要因を解消するための修正が可能な修正箇所を探索する。例えば適格条件を満たさないと判定された要因が駐車スペースへの進入準備段階での後退(即ち切り返し)である場合には、該切り返しをなくすための修正が可能な修正箇所を探索する。
続いて、S44においてCPU51は、前記S43で探索された箇所を修正した走行軌道を生成する。尚、適格条件を満たす為の修正が複数パターン探索された場合には、それぞれの修正パターンで修正された複数の走行軌道を生成する。尚、走行位置を通路の中央に対して右側又は左側にずらす為の走行軌道の修正方法としては、右側又は左側に幅寄せする軌道を追加する、走行位置をずらす通路に旋回して進入する場合に進入する手前の直進区間を延長する(旋回開始タイミングを遅らせる)、走行位置をずらす通路に進入する為の旋回を行う旋回半径を大きくするなどが可能であり、適宜選択する。
例えば、図11に示す走行軌道71を修正する場合の例について説明すると、第1の修正パターンとしては、図19に示すように駐車スペース60沿いの通路91の走行位置を通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して左側にずらす方法が挙げられる。その結果、修正された走行軌道95は、駐車場の入口から駐車場に進入して最初に走行する通路92及びその後に右折した後に走行する通路93は中央を走行し、通路93から右折して通路91へと進入する際に旋回開始タイミングを遅らせて通路91の中央よりも左側へと進入し、そのまま直進して前記S42で算出された後退開始位置に到達する走行軌道とすることが可能となる。走行軌道95は駐車スペース60への進入準備段階での切り返しが存在しなくなり適格条件を満たすこととなる。
また、第2の修正パターンとしては、図20に示すように通路93の走行位置を通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して左側にずらして91の直進距離を延ばす方法が挙げられる。その結果、修正された走行軌道96は、駐車場の入口から駐車場に進入して最初に走行する通路92は中央を走行し、通路92から右折して通路93へと進入する際に旋回開始タイミングを遅らせて通路93の中央よりも左側へと進入し、そのまま通路93の左寄りを走行した後に右折して通路91の中央へと進入し、直進した後に駐車スペース60の前でやや左側に旋回して前記S42で算出された後退開始位置に到達する走行軌道とすることが可能となる。走行軌道96は駐車スペース60への進入準備段階での切り返しが存在しなくなり適格条件を満たすこととなる。
また、第3の修正パターンとしては、上記第1の修正パターンと第2の修正パターン組み合わせで、図21に示すように通路91の走行位置と通路93の走行位置を夫々通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)に対して左側にずらす方法が挙げられる。その結果、修正された走行軌道97は、駐車場の入口から駐車場に進入して最初に走行する通路92は中央を走行し、通路92から右折して通路93へと進入する際に旋回開始タイミングを遅らせて通路93の中央よりも左側へと進入し、そのまま通路93の左寄りを走行した後に右折して通路91へと進入する際に再び旋回開始タイミングを遅らせて通路91の中央よりも左側へと進入し、そのまま直進して前記S42で算出された後退開始位置に到達する走行軌道とすることが可能となる。走行軌道97は駐車スペース60への進入準備段階での切り返しが存在しなくなり適格条件を満たすこととなる。
尚、上記のように(a)~(d)の適格条件を満たすことが第2条件となり、第2条件では第1条件である通路の中央(即ち駐車場内ネットワークの駐車場リンク59上)を走行する条件は除かれる。前記S44では第2条件に基づいて前記S22で一旦生成された走行軌道の修正を行う。
そして、S45においてCPU51は、前記S44で修正された後の走行軌道を新たな走行軌道の候補として追加する。修正が複数パターンある場合には、それぞれの修正パターンで修正された複数の走行軌道を追加する。例えば上述した例では図11に示す走行軌道71に加えて図19に示す走行軌道95、図20に示す走行軌道96及び図21に示す走行軌道97が走行軌道の候補として追加されることとなる。その後、S24では新たに追加された走行軌道の候補を含めて各走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を示すコストが算出され、最もコストの小さい走行軌道の候補が推奨される走行軌道として選択される(S24、S25)。
例えば図11に示す走行軌道71と、走行軌道71を修正した図19に示す走行軌道95とを比較すると、上記(1)の移動距離に基づくコストのみを比較すれば、走行軌道71と走行軌道95との間で差はほとんどない。しかしながら、図11に示すように走行軌道71では駐車スペース60に進入する際の走行軌道が、右折して駐車スペース60を通り過ぎた地点aで前進から後退に切り替えて一旦後退し、その後、地点bで後退から前進に再び切り替えた上で駐車スペース60の前でやや左に旋回し、更に地点cで前進から後退に切り替えて旋回しながら駐車スペース60へと移動する必要がある。一方で、走行軌道95では切り返しは存在せず単純に直進状態から駐車スペース60の前で前進から後退に切り替えて旋回しながら駐車スペース60へと移動するのみで良い。即ち走行軌道71は走行軌道95に比べて走行軌道の後退移動距離が長くなり、前進と後退を切り替える回数とステアリングの旋回方向を切り替える回数も多い。即ち、上記(2)、(3)、(5)に基づくコストを比較すれば、走行軌道95の方がコストは小さくなる。従って、走行軌道71よりも修正後の走行軌道95の方が推奨される車両の走行軌道として選択され易い。但し、必ずしも修正後の走行軌道の方がコストが小さくなるわけではなく、修正後の走行軌道の方がコストが大きくなる場合もある。
尚、上記例では駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道を修正する場合を例に挙げて説明したが、車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道についても走行軌道としての適格条件を満たさない場合において同様に修正可能である。具体的には、車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道に切り返し等の適格条件を満たさない要因を含む場合において、その要因よりも駐車場の出口側(進行方向側)に走行軌道を辿って走行位置を通路の中央から右側又は左側にずらすことでその要因を解消することが可能となる走行軌道の修正個所を探索し(S43)、要因を解消した修正後の走行軌道を新たに走行軌道の候補として追加する(S44、S45)ようにする。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得し(S3)、駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得し(S22)、進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定し(S41)、適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正し(S42~S45)、修正後の進入軌道候補に基づいて運転支援を行うので、駐車場内ネットワークを用いて駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
また、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補について、適格条件を満たさない要因となる箇所よりも駐車場の入口側の軌道を修正するので、適格条件を満たさない要因を解消したより適切な走行軌道への修正が可能となる。
また、進入軌道候補が適格条件を満たすように適格条件を満たさない要因となる箇所よりも駐車場の入口側の軌道の形状を修正するので、走行軌道を修正することによって既存の走行軌道をベースに走行軌道としての適格条件を満たす新たな走行軌道を生成することが可能となる。
また、駐車場内ネットワークは、駐車場内において車両が走行可能な通路にリンクを設定し、通路同士の接続点にノードを設定し、リンクをノードで連結したネットワークであって、リンク上に対して設定されていた軌道をリンクに対して右側又は左側に移動させることにより軌道の形状を修正する(S42~S45)ので、車両の走行位置を通路中央から右側又は左側にずらすことによって、既存の走行軌道をベースに走行軌道としての適格条件を満たす新たな走行軌道を生成することが可能となる。
また、適格条件は、駐車スペースへの進入準備段階での後退の発生がないこと、車両の後退距離が閾値以内、前進と後退を切り替える回数が閾値以内、ステアリングの旋回方向を切り替える回数が閾値以内の少なくとも一以上を含むので、走行軌道として適さない車両挙動を伴う走行軌道を修正することにより、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
また、車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得し(S3)、駐車場内ネットワークを用いて、車両の駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補である退出軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得し(S22)、退出軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定し(S41)、適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された退出軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正し(S42~S45)、修正後の退出軌道候補に基づいて運転支援を行うので、駐車場内ネットワークを用いて車両の駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、駐車位置の候補を複数取得し、S5の静的走行軌道の生成を行なうタイミングで複数の候補の内から駐車位置を最終的に決定するが、最初に車両を駐車する駐車位置を一に決定し、その後に決定した駐車位置までの走行軌道を生成するようにしても良い。
また、本実施形態では、車両の走行開始地点が道路上である場合を想定しているが、走行開始地点が駐車場内である場合においても適用可能である。その場合には、走行開始地点から駐車場の出口までの車両の走行が推奨される走行軌道についても前記S25で導出されることとなる。
また、本実施形態では、前記S23で走行軌道の修正を行った場合に修正後の走行軌道だけでなく修正前の走行軌道についてもコストの算出対象としている(S24)が、修正後の走行軌道のみをコストの算出対象としても良い。また、他に走行軌道の候補がない場合にはコストの算出を行うことなく修正後の走行軌道を静的走行軌道として生成しても良い。
また、本実施形態では、車両の走行のみを対象として駐車位置までの走行軌道に対するコストを算出している(S24)が、車両降車後の目的地までの徒歩の移動も考慮してコストを算出しても良い。即ち、駐車位置までの車両の走行移動が容易であったとしてもその後の目的地までの徒歩移動の負担が大きい駐車位置までの走行軌道についてはコストを高く算出するようにしても良い。
また、本実施形態では、駐車位置までの走行軌道を生成した後に生成された走行軌道に従って走行する為の車両制御を行っている(S11、S12)が、S11以降の車両制御に係る処理については省略することも可能である。例えば、ナビゲーション装置1は、走行軌道に基づく車両の制御については行わずに、駐車の推奨される駐車位置の案内や、走行軌道をユーザに案内する装置であっても良い。
また、本実施形態では、最終的に生成される静的走行軌道は車両が走行する具体的な軌道(座標の集合や線)を特定する情報となっているが、具体的な軌道までは特定せずに車両が走行する対象となる道路、車線及び通路が特定できる程度の情報としても良い。また、具体的な走行軌道まで特定せずに走行する道路と駐車場において車両を駐車する駐車位置のみを特定するようにしても良い。
また、本実施形態では、高精度地図情報16や施設情報17を用いてレーンネットワーク、駐車場内ネットワークを生成している(S3、S22、S26)が、全国の道路、駐車場を対象とした各ネットワークを予めDBに格納しておき、必要に応じてDBから読み出すようにしても良い。
また、本実施形態では、サーバ装置4が有する高精度地図情報には、道路のレーン形状(車線単位の道路形状や曲率、車線幅等)と道路に描かれた区画線(車道中央線、車線境界線、車道外側線、誘導線等)に関する情報の両方を含むが、区画線に関する情報のみを含むようにしても良いし、道路のレーン形状に関する情報のみを含むようにしても良い。例えば区画線に関する情報のみを含む場合であっても、区画線に関する情報に基づいて道路のレーン形状に関する情報に相当する情報を推定することが可能である。また、道路のレーン形状に関する情報のみを含む場合であっても、道路のレーン形状に関する情報に基づいて区画線に関する情報に相当する情報を推定することが可能である。また、「区画線に関する情報」は、車線を区画する区画線自体の種類や配置を特定する情報であっても良いし、隣接する車線間で車線変更が可能か否かを特定する情報であっても良いし、車線の形状を直接または間接的に特定する情報であっても良い。
また、本実施形態では、静的走行軌道に動的走行軌道を反映する手段として、静的走行軌道の一部を動的走行軌道に置き換えている(S9)が、置き換えるのではなく静的走行軌道を動的走行軌道に近づけるように軌道の修正を行っても良い。
また、本実施形態では、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てを車両制御ECU40が制御することをユーザの運転操作によらずに自動的に走行を行う為の自動運転支援として説明してきた。しかし、自動運転支援を、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の少なくとも一の操作を車両制御ECU40が制御することとしても良い。一方、ユーザの運転操作による手動運転とは車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てをユーザが行うこととして説明する。
また、本発明の運転支援は車両の自動運転に係る自動運転支援に限られない。例えば、前記S5で特定された静的走行軌道や前記S8で生成された動的走行軌道をナビゲーション画面に表示するとともに、音声や画面等を用いた案内(例えば車線変更の案内、推奨車速の案内等)を行うことによる運転支援も可能である。また、静的走行軌道や動的走行軌道をナビゲーション画面に表示することでユーザの運転操作を支援するようにしてもよい。
また、本実施形態では、自動運転支援プログラム(図4)をナビゲーション装置1が実行する構成としているが、ナビゲーション装置1以外の車載器や車両制御ECU40が実行する構成としても良い。その場合には、車載器や車両制御ECU40は車両の現在位置や地図情報等をナビゲーション装置1やサーバ装置4から取得する構成とする。更に、サーバ装置4が自動運転支援プログラム(図4)のステップの一部または全部を実行するようにしても良い。その場合にはサーバ装置4が本願の運転支援装置に相当する。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等(以下、携帯端末等という)に適用することも可能である。また、サーバと携帯端末等から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した自動運転支援プログラム(図4参照)の各ステップは、サーバと携帯端末等のいずれが実施する構成としても良い。但し、本発明を携帯端末等に適用する場合には、自動運転支援が実行可能な車両と携帯端末等が通信可能に接続(有線無線は問わない)される必要がある。
1…ナビゲーション装置(運転支援装置)、2…運転支援システム、3…情報配信センタ、4…サーバ装置、5…車両、16…高精度地図情報、17…施設情報、18…接続情報、19…道路外形状情報、33…ナビゲーションECU、40…車両制御ECU、51…CPU、58…駐車場ノード、59…駐車場リンク、75…歩行者通行スペース、95~97…修正後の走行軌道
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得し(S3)、駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得し(S22)、進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定し(S41)、適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正し(S42~S45)、修正後の進入軌道候補に基づいて運転支援を行うので、駐車場内ネットワークを用いて駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
また、適格条件を満たさないと判定された進入軌道候補について、適格条件を満たさない要因となる箇所よりも駐車場の入口側の軌道を修正するので、適格条件を満たさない要因を解消したより適切な走行軌道への修正が可能となる。
また、駐車場内ネットワークは、駐車場内において車両が走行可能な通路にリンクを設定し、通路同士の接続点にノードを設定し、リンクを前記ノードで連結したネットワークであって、第1条件は、リンク上を走行する軌道とするので、駐車場内ネットワークを用いた進入軌道候補の生成が可能となる。
また、第2条件は、第1条件を除くことで適格条件を満たす軌道に修正する為の条件であるので、最初の進入軌道候補を生成した条件である第1条件を除外することで適格条件を満たす走行軌道への修正が可能となる。
また、適格条件は、駐車スペースへの進入準備段階での後退の発生がないこと、車両の後退距離が閾値以内、前進と後退を切り替える回数が閾値以内、ステアリングの旋回方向を切り替える回数が閾値以内の少なくとも一以上を含むので、走行軌道として適さない車両挙動を伴う走行軌道を修正することにより、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。
また、車両が駐車場で駐車を行う場合に、駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得し(S3)、駐車場内ネットワークを用いて、車両の駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補である退出軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得し(S22)、退出軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定し(S41)、適格条件を満たさないと判定された場合に、適格条件を満たさないと判定された退出軌道候補を第1条件と異なる第2条件に基づいて修正し(S42~S45)、修正後の退出軌道候補に基づいて運転支援を行うので、駐車場内ネットワークを用いて車両の駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補を一旦生成するとともに、生成した走行軌道の候補に対して走行軌道としての適格性を評価し、評価結果に応じて一旦生成された走行軌道の候補について生成条件を変えて修正することにより、特に前後進の切り替えやハンドル切り返し等の不適な操作を減らして、従来に比べてより適切な走行軌道に基づく運転支援を行うことが可能となる。

Claims (7)

  1. 車両が駐車場で駐車を行う場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、
    前記駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する進入軌道候補取得手段と、
    前記進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記進入軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、
    修正後の前記進入軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、を有する運転支援装置。
  2. 前記走行軌道修正手段は、前記適格条件を満たさないと判定された前記進入軌道候補について、前記適格条件を満たさない要因となる箇所よりも駐車場の入口側の軌道を修正する請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記走行軌道修正手段は、前記進入軌道候補が前記適格条件を満たすように前記適格条件を満たさない要因となる箇所よりも駐車場の入口側の軌道の形状を修正する請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記駐車場内ネットワークは、駐車場内において車両が走行可能な通路にリンクを設定し、前記通路同士の接続点にノードを設定し、前記リンクを前記ノードで連結したネットワークであって、
    前記走行軌道修正手段は、前記リンク上に対して設定されていた軌道を前記リンクに対して右側又は左側に移動させることにより軌道の形状を修正する請求項3に記載の運転支援装置。
  5. 前記適格条件は、駐車スペースへの進入準備段階での後退の発生がないこと、車両の後退距離が閾値以内、前進と後退を切り替える回数が閾値以内、ステアリングの旋回方向を切り替える回数が閾値以内の少なくとも一以上を含む請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の運転支援装置。
  6. 車両が駐車する駐車場から退出する場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、
    前記駐車場内ネットワークを用いて、車両が駐車する駐車位置から駐車場の出口までの車両の走行軌道の候補である退出軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する退出軌道候補取得手段と、
    前記退出軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記退出軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、
    修正後の前記退出軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、を有する運転支援装置。
  7. コンピュータを、
    車両が駐車場で駐車を行う場合に、前記駐車場内において車両が選択し得る経路を示したネットワークである駐車場内ネットワークを取得する駐車場内ネットワーク取得手段と、
    前記駐車場内ネットワークを用いて、駐車場の入口から車両を駐車する駐車位置までの車両の走行軌道の候補である進入軌道候補を、第1条件に基づいて生成して取得する進入軌道候補取得手段と、
    前記進入軌道候補が車両の走行軌道としての適格性を示す適格条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段によって前記適格条件を満たさないと判定された場合に、前記適格条件を満たさないと判定された前記進入軌道候補を前記第1条件と異なる第2条件に基づいて修正する走行軌道修正手段と、
    修正後の前記進入軌道候補に基づいて運転支援を行う運転支援手段と、
    して機能させる為のコンピュータプログラム。
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