JP2024078675A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】インクジェットヘッドの高さを短時間で調整することを目的とする。【解決手段】インクジェット記録装置１は、上下方向と交差する所定方向におけるインクジェットヘッド１２の位置を調整する第１調整部４０と、第１調整部４０を昇降可能に保持し、第１調整部４０の上下方向の位置を調整する第２調整部５０と、を備え、第２調整部５０は、所定方向に対して傾斜した上面を有する所定方向にスライド可能な傾斜部材５６を備え、第１調整部４０は、下方に突出し、傾斜部材５６の上面に接触する接触部４６を備える。【選択図】図５

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。

インクジェット記録装置においては、インクジェットヘッドの位置決めを正確に行う必要がある。そこで、従来、インクジェットヘッドの位置決めの技術が検討されている。例えば、特許文献１では、インクジェットノズルユニット側又はフレーム側に設けられ開口に向かって大径に形成されたテーパ孔部と、インクジェットノズルユニット側又はフレーム側に設けられた第１基準面と、フレーム側又はインクジェットノズルユニット側に設けられ先端に向かって小径に形成されテーパ孔部に係合するテーパピン部と、フレーム側又はインクジェットノズルユニット側に設けられ第１基準面と当接する第２基準面と、第１基準面と第２基準面とを押圧させるようにインクジェットノズルユニットを付勢するノズルユニット付勢手段とを備える装置が記載されている。

特開２０１３－２４８８８７号公報

ところで、様々な厚みのシートに対して画質を高く保つには、シートの厚みに応じてインクジェットヘッドの高さを調整する必要がある。高さを調整するには、複数の厚みに対応する階段状の部材をインクジェットヘッドとシート搬送部との間に設けることが考えられるが、その場合、インクジェットヘッドとシート搬送部を離間させてから階段状の部材の位置を変更するため、調整に時間がかかる。また、高さの調整に伴ってインクジェットヘッドの水平方向の位置がずれるおそれがある。

本発明は、上記事情を考慮し、インクジェットヘッドの高さを短時間で調整することのできるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、上下方向と交差する所定方向におけるインクジェットヘッドの位置を調整する第１調整部と、前記第１調整部を昇降可能に保持し、前記第１調整部の上下方向の位置を調整する第２調整部と、を備え、前記第２調整部は、前記所定方向に対して傾斜した上面を有する前記所定方向にスライド可能な傾斜部材を備え、前記第１調整部は、下方に突出し、前記傾斜部材の上面に接触する接触部を備える。

前記傾斜部材は、前記上面の前記所定方向の複数箇所に、前記所定方向に対して平行に形成された平行面を備えていてもよい。

前記接触部は、前記傾斜部材のスライドに伴って回転してもよい。

前記第１調整部は、前記所定方向の２箇所に第１嵌合部を備え、前記第２調整部は、前記第１嵌合部と嵌合し、前記第１嵌合部が上下方向に摺動可能な第２嵌合部を備え、前記所定方向の２箇所のいずれか一方における前記第１嵌合部又は前記第２嵌合部は、前記所定方向に位置をずらして固定可能であってもよい。

本発明によれば、インクジェットヘッドの高さを短時間で調整することができる。

本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の内部を模式的に示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る作像ユニットを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る作像ユニットを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインク供給路を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドユニットの前側の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第１調整部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第１調整部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る支持部材、付勢部材、カムを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第１嵌合部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第２調整部（傾斜部材を除く）を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る傾斜部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第２調整部における傾斜部材の位置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る傾斜部材を模式的に示す正面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る傾斜部材を模式的に示す正面図である。

以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置１について説明する。

最初に、インクジェット記録装置１の全体の構成について説明する。図１は、インクジェット記録装置１の内部を模式的に示す正面図である。図２は、作像ユニット６を示す平面図である。図３は、作像ユニット６を示す断面図である。図４は、インク供給路６０を模式的に示す図である。以下、図１における紙面手前側をインクジェット記録装置１の正面側（前側）とし、左右の向きはインクジェット記録装置１を正面から見た方向を基準として説明する。各図において、Ｕ、Ｌｏ、Ｌ、Ｒ、Ｆｒ、Ｒｒは、それぞれ上、下、左、右、前、後を示す。

インクジェット記録装置１（図１参照）は、直方体状の本体ハウジング３を備える。本体ハウジング３内の下部には、普通紙、コート紙等の枚葉のシートＳが収容される給紙カセット４と、給紙カセット４からシートＳを送り出す給紙ローラー５が設けられている。給紙カセット４の上方には、シートＳを吸着してＹ方向に搬送する搬送ユニット７が設けられている。搬送ユニット７の上方には、インクを吐出して画像を形成する作像ユニット６が設けられている。本体ハウジング３内の左上部には、画像が形成されたシートＳを排出する排出ローラー８と、排出されたシートＳが積載される排出トレイ９が設けられている。

本体ハウジング３の内部には、給紙ローラー５から搬送ユニット７と作像ユニット６との間隙を経て排出ローラー８に至る搬送路１０が設けられている。搬送路１０は、シートＳを通過させる間隙を空けて互いに対向する板状部材を主体として形成されている。搬送路１０には、シートＳを挟持して搬送する搬送ローラー１７が設けられている。作像ユニット６よりも搬送方向Ｙ上流側には、レジストローラー１８が設けられている。

搬送ユニット７は、無端の搬送ベルト２１と、支持板２３と、吸引部２４と、を備える。搬送ベルト２１は、多数の通気孔（図示省略）を有し、駆動ローラー２５と従動ローラー２２に巻き掛けられている。支持板２３は、多数の通気孔を有し、上面が搬送ベルト２１の内面に接触している。吸引部２４は、支持板２３の通気孔と搬送ベルト２１の通気孔を介して空気を吸引することでシートＳを搬送ベルト２１に吸着させる。モーターと減速ギアとを含む駆動部（図示省略）により駆動ローラー２５が反時計回り方向に駆動されることで搬送ベルト２１が反時計回り方向に回転し、搬送ベルト２１に吸着されたシートＳがＹ方向に搬送される。

インクジェット記録装置１は、インク供給路６０を備える（図４参照）。同図では、１色のインクに対応するインク供給路６０が示されているが、本実施形態では４色のインクを用いるため、４系統のインク供給路６０が設けられている。インクジェット記録装置１は、インクコンテナ２０が装着されるコンテナ装着部６１と、インクを濾過するフィルター６２と、インクコンテナ２０からフィルター６２を介してインクを吸引するポンプ６３と、ポンプ６３から送り出されたインクを貯留するサブタンク６４と、を備える。

作像ユニット６は、ヘッドユニット１１Ｙ、１１Ｂｋ、１１Ｃ、１１Ｍ（ヘッドユニット１１と総称する）を備える。ヘッドユニット１１は、１つ以上のインクジェットヘッド１２、例えば、千鳥に配置された３つのインクジェットヘッド１２を備える（図２参照）。ヘッドユニット１１Ｙ、１１Ｂｋ、１１Ｃ、１１Ｍには、それぞれイエロー、ブラック、シアン、マゼンタのインクが充填されたインクコンテナ２０Ｙ、２０Ｂｋ、２０Ｃ、２０Ｍ（インクコンテナ２０と総称する）が接続されている。

インクジェットヘッド１２は、前後方向を長手方向とする直方体状の筐体１２Ｈと、筐体１２Ｈの底部に設けられたノズルプレート１２Ｐと、サブタンク６４からの配管が接続されるソケット（図示省略）と、ノズル面１２Ｆに洗浄液を供給する洗浄液供給部１３と、を備える。ノズルプレート１２Ｐは、前後方向に並ぶ多数のノズル（図示省略）を備える。ノズルは、サブタンク６４につながる流路から分岐した分岐流路と、ノズルプレート１２Ｐの下面であるノズル面１２Ｆに設けられた吐出口と、を含む。分岐流路の内壁には、振動板が設けられている。振動板には加圧素子が設けられている。加圧素子としては、圧電素子、静電アクチュエータ、ヒーター等が用いられる。インクジェットヘッド１２は、加圧素子を駆動する駆動回路（図示省略）を備える。

制御部２（図１参照）は、演算部と記憶部とを備える（図示省略）。演算部は、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）である。記憶部は、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable Programmable Read Only Memory）等の記憶媒体を含む。演算部は、記憶部に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することで各種処理を実施する。なお、制御部２は、ソフトウェアを用いない集積回路によって実現されてもよい。

本体ハウジング３の上部には、表示操作部１９が設けられている（図１参照）。表示操作部１９は、表示パネルと、表示パネルに積層されたタッチパネルと、キーパッドと、を備える（図示省略）。制御部２は、インクジェット記録装置１の操作メニューやステータス等を表す画面を表示パネルに表示させ、タッチパネル及びキーパッドで検知された操作に応じてインクジェット記録装置１の各部を制御する。

インクジェット記録装置１の基本的な画像形成動作は、次のとおりである。表示操作部１９や外部のコンピューター等からインクジェット記録装置１に画像形成ジョブが入力されると、給紙ローラー５が給紙カセット４から搬送路１０にシートＳを送り出し、回転が停止されたレジストローラー１８がシートＳの斜行を補正する。レジストローラー１８が所定のタイミングで搬送ユニット７にシートＳを送り出すと、搬送ユニット７が搬送ベルト２１にシートＳを吸着してＹ方向に搬送する。制御部２がシートＳの搬送と同期させてラスター形式の画像データを駆動回路に供給すると、駆動回路が画像データの階調に応じた吐出信号を加圧素子に供給してノズルからインクが吐出され、シートＳに画像が形成される。排出ローラー８は、画像が形成されたシートＳを排出トレイ９に排出する。

メンテナンス装置３０は、ヘッドユニット１１毎に、各ヘッドユニット１１の左隣り（搬送方向Ｙ下流側）に設けられている（図２参照）。なお、各ヘッドユニット１１の右隣り（搬送方向Ｙ上流側）にメンテナンス装置３０が設けられていてもよい。

メンテナンス装置３０は、ノズル面１２Ｆに装着されるキャップ（図示省略）を備えたキャップユニット７０と、ノズル面１２Ｆに残留したインクを除去するワイプブレード（図示省略）を備えたワイプユニット８０と、キャップユニット７０とワイプユニット８０を収容するハウジング３１と、を備える。ハウジング３１は、前後方向を長手方向とする直方体状に形成され、右側に開口部が設けられている。メンテナンス装置３０は、キャップユニット７０を左右方向にスライドさせるキャップスライド機構（図示省略）と、ワイプユニット８０を左右方向にスライドさせるワイプスライド機構（図示省略）と、を備える。

インクジェット記録装置１は、ヘッドユニット１１を昇降させる昇降機構（図示省略）を備えている。昇降機構は、画像形成を行う場合の画像形成位置と、画像形成位置よりも上方の退避位置と、の間でヘッドユニット１１を昇降させる。画像形成位置においては、搬送ベルト２１とノズル面１２Ｆとの間隔が所定距離となるようにヘッドユニット１１が位置決めされる。退避位置においては、搬送ベルト２１とノズル面１２Ｆとの間にキャップユニット７０及びワイプユニット８０を移動させることが可能な空間が形成される。

次に、ヘッドユニット１１の位置を調整する仕組みについて説明する。図５は、ヘッドユニット１１の前側の構成を示す斜視図である。図６、７は、第１調整部４０を示す斜視図である。図８は、支持部材４２、付勢部材４３、カム４４を示す斜視図である。図９は、第１嵌合部４５を示す斜視図である。図１０は、第２調整部５０（傾斜部材５６を除く）を示す斜視図である。図１１は、傾斜部材５６を示す斜視図である。図１２は、第２調整部５０における傾斜部材５６の位置を示す斜視図である。図１３は、傾斜部材５６を模式的に示す正面図である。

本実施形態に係るインクジェット記録装置１は、上下方向と交差する所定方向におけるインクジェットヘッド１２の位置を調整する第１調整部４０と、第１調整部４０を昇降可能に保持し、第１調整部４０の上下方向の位置を調整する第２調整部５０と、を備え、第２調整部５０は、所定方向に対して傾斜した上面を有する所定方向にスライド可能な傾斜部材５６を備え、第１調整部４０は、下方に突出し、傾斜部材５６の上面に接触する接触部４６を備える。具体的には、以下のとおりである。

ヘッドユニット１１は、インクジェットヘッド１２を収容する枠体１１Ｆを備える（図５参照）。枠体１１Ｆは、前後方向を長手方向とする直方体状に形成されている。１つの枠体１１Ｆに３つのインクジェットヘッド１２が千鳥に配置されている。枠体１１Ｆの後端部は、本体ハウジング３に支持され、上下方向を軸方向とする軸回りに揺動可能である（図示省略）。枠体１１Ｆの底部には、ノズル面１２Ｆを露出させる開口部（図示省略）が設けられている。

［第１調整部］
第１調整部４０（図６乃至９参照）は、本体部４１と、支持部材４２と、付勢部材４３と、カム４４と、第１嵌合部４５と、接触部４６と、を備える。本体部４１は、左右方向を長手方向とする直方体状に形成され、直方体の上面と左右両端面に相当する部分が開口している。枠体１１Ｆの前端部は、支持部材４２に支持されている。支持部材４２は、ブロック状の部材である。支持部材４２の上面には、前後方向を長手方向とする、断面がＶ字形の溝４２Ｖが設けられている。枠体１１Ｆの底部の前端部には、下方に突出した凸部１１Ｐが設けられている。凸部１１Ｐは、支持部材４２の溝４２Ｖの内部に配置される。支持部材４２は、本体部４１の内部に配置され、左右方向にスライド可能に保持される。

支持部材４２の右方には、支持部材４２を左方に付勢する付勢部材４３が設けられている。付勢部材４３は、例えば、左右方向を圧縮方向とする圧縮コイルばねである。付勢部材４３の右端部は、本体部４１に固定されている。付勢部材４３の左端部は、支持部材４２に接している。支持部材４２の左方には、支持部材４２を右方に押すカム４４が設けられている。カム４４は、例えば、前後方向を軸方向とする軸回りに回転する偏心カムである。カム４４の軸４４Ｓは、本体部４１から前方に突出している。軸４１Ｓの前端部には、ドライバー等の工具の先端部を挿入する溝４４Ｖが設けられている。第１調整部４０の底部には、下方に突出した接触部４６が設けられている。接触部４６は、前後方向を軸方向とする軸回りに回転するローラーである。

本体部４１の左右両端部には、第１嵌合部４５が設けられている。第１嵌合部４５は、円柱状の下部４５Ｌと、下部４５Ｌよりも左右方向に幅の広い上部４５Ｕと、を備える。第１嵌合部４５には、上部４５Ｕと下部４５Ｌを上下方向に貫通する孔４５Ｈが設けられている。本体部４１の底部の左端部には、左側の第１嵌合部４５の下部４５Ｌが嵌合する孔４１Ｈが設けられている。本体部４１の底部の右端部には、右側の第１嵌合部４５の下部４５Ｌが挿入される長孔４１Ｌが設けられている。第１嵌合部４５の上部４５Ｕを本体部４１の底部にねじで締結することで、第１嵌合部４５が本体部４１に固定される。長孔４１Ｌは、第１嵌合部４５の下部４５Ｌよりも左右方向に若干長く形成されている。そのため、右側の第１嵌合部４５は、左右方向に位置をずらして固定することが可能であり、第１嵌合部４５と第２嵌合部５５が互いに左右方向に押圧された状態で固定されるから、第２調整部５０に対する第１調整部４０の位置ずれが抑制される。

［第２調整部］
第２調整部５０（図１０乃至１４参照）は、本体部５１と、第２嵌合部５５と、傾斜部材５６と、を備える。本体部５１は、左右方向を長手方向とする直方体状に形成され、直方体の下面と左右両端面に相当する部分が開口している。本体部５１の上面の左右方向の中央部には、開口部５１Ａが設けられている。傾斜部材５６は、左右方向を長手方向とする板状の部材である。傾斜部材５６の左右両端部には、左右方向を長手方向とする支持棒５６Ｂが設けられている。支持棒５６Ｂは、左右方向にスライド可能に本体ハウジング３に支持されている。

傾斜部材５６の上面は、全体として左側が高くなるように傾斜している。また、傾斜部材５６は、上面の所定方向の複数箇所に、左右方向に対して平行（水平）に形成された平行面５６Ｐを備える。つまり、傾斜部材５６の上面には、左側が高くなるように傾斜した傾斜面５６Ｓと、平行面５６Ｐとが左右方向に交互に設けられている。複数の平行面５６Ｐの高さは、シートＳの厚みに応じて設定されている。傾斜部材５６の上面には、第１調整部４０の接触部４６が接触する。シートＳの厚みに対応する平行面５６Ｐに接触部４６が接触するように傾斜部材５６をスライドさせることで、インクジェットヘッド１２とシートＳとの距離が所定距離に維持される。

傾斜部材５６の下方には、前後方向を軸方向とする軸回りに回転するピニオン５７が設けられている。ピニオン５７の軸５７Ｓは、本体部５１に支持されている。傾斜部材５６の下面には、ピニオン５７に噛み合うラック（図示省略）が設けられている。

本体部５１には、左右の第１嵌合部４５に対応する２箇所に、第２嵌合部５５が設けられている。第２嵌合部５５は、第１嵌合部４５の孔４５Ｈに嵌合する棒状の部材である。第１嵌合部４５は、第２嵌合部５５に対して上下方向にスライド可能である。そのため、第１調整部４０は、第２調整部５０に対して昇降可能である。

インクジェットヘッド１２の左右方向の位置は、第１調整部４０を用いて調整される。カム４４を回転させることによって支持部材４２の左右方向の位置が調整される。インクジェットヘッド１２の高さは、第２調整部５０を用いて第１調整部４０の高さを変えることで調整される。ピニオン５７は、モーター等の駆動部（図示省略）によって駆動される。制御部２は、シートＳの厚みに対応する平行面５６Ｐに接触部４６が接触するように、駆動部を制御する。

以上説明した本実施形態に係るインクジェット記録装置１によれば、上下方向と交差する所定方向におけるインクジェットヘッド１２の位置を調整する第１調整部４０と、第１調整部４０を昇降可能に保持し、第１調整部４０の上下方向の位置を調整する第２調整部５０と、を備え、第２調整部５０は、所定方向に対して傾斜した上面を有する所定方向にスライド可能な傾斜部材５６を備え、第１調整部４０は、下方に突出し、傾斜部材５６の上面に接触する接触部４６を備える。この構成によれば、傾斜部材５６をスライドさせるだけインクジェットヘッド１２の高さを調整することができ、高さの調整のためにインクジェットヘッド１２を傾斜部材５６から離間させる必要がない。よって、本実施形態によれば、インクジェットヘッド１２の高さを短時間で調整することができる。

また、本実施形態に係るインクジェット記録装置１によれば、傾斜部材５６は、上面の所定方向の複数箇所に、所定方向に対して平行に形成された平行面５６Ｐを備える。この構成によれば、シートＳの厚みに応じた複数段階にインクジェットヘッド１２の高さを容易に調整することができる。また、平行面５６Ｐに接触部４６を接触させることで、傾斜部材５６と接触部４６が左右方向にずれにくくなるため、インクジェットヘッド１２の高さの精度を高く保つことができる。

また、本実施形態に係るインクジェット記録装置１によれば、接触部４６は、傾斜部材５６のスライドに伴って回転する。この構成によれば、インクジェットヘッド１２の高さをスムーズに調整することができる。

また、本実施形態に係るインクジェット記録装置１によれば、第１調整部４０は、所定方向の２箇所に第１嵌合部４５を備え、第２調整部５０は、第１嵌合部４５と嵌合し、第１嵌合部４５が上下方向に摺動可能な第２嵌合部５５を備え、所定方向の２箇所のいずれか一方における第１嵌合部４５又は第２嵌合部５５は、所定方向に位置をずらして固定可能である。この構成によれば、第１嵌合部４５と第２嵌合部５５が互いに左右方向に押圧された状態で固定されるから、第２調整部５０に対する第１調整部４０の位置ずれが抑制される。

上記実施形態は以下のように変形されてもよい。

図１４は、上記実施形態の変形例に係る傾斜部材５６を模式的に示す正面図である。上記実施形態では、傾斜部材５６の上面に傾斜面５６Ｓと平行面５６Ｐが交互に設けられている例が示されたが、図１４に示されるように、連続する傾斜面５６Ｓのみが設けられていてもよい。この構成によれば、インクジェットヘッド１２の高さを無段階に調整することができる。

１ インクジェット記録装置
１２ インクジェットヘッド
４０ 第１調整部
４５ 第１嵌合部
４６ 接触部
５０ 第２調整部
５５ 第２嵌合部
５６ 傾斜部材
５６Ｐ 平行面

Claims (4)

1. 上下方向と交差する所定方向におけるインクジェットヘッドの位置を調整する第１調整部と、
   前記第１調整部を昇降可能に保持し、前記第１調整部の上下方向の位置を調整する第２調整部と、を備え、
   前記第２調整部は、前記所定方向に対して傾斜した上面を有する前記所定方向にスライド可能な傾斜部材を備え、
   前記第１調整部は、下方に突出し、前記傾斜部材の上面に接触する接触部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
2. 前記傾斜部材は、前記上面の前記所定方向の複数箇所に、前記所定方向に対して平行に形成された平行面を備えることを特徴とする請求項１に記載のインクジェット記録装置。
3. 前記接触部は、前記傾斜部材のスライドに伴って回転することを特徴とする請求項１又は２に記載のインクジェット記録装置。
4. 前記第１調整部は、前記所定方向の２箇所に第１嵌合部を備え、
   前記第２調整部は、前記第１嵌合部と嵌合し、前記第１嵌合部が上下方向に摺動可能な第２嵌合部を備え、
   前記所定方向の２箇所のいずれか一方における前記第１嵌合部又は前記第２嵌合部は、前記所定方向に位置をずらして固定可能であることを特徴とする請求項１に記載のインクジェット記録装置。

Images