JP2024074062A - シューズのソール - Google Patents

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Abstract

【課題】走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように、接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートできるソールを提供する。【解決手段】ソール上面20の最後端位置Soを原点Oとして原点Oからソール上面20に沿って測ったつま先先端位置Seまでの道程をLとし、ソール上面20に沿って原点Oから0.45×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をCとし、原点Oから0.60×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をDとし、ソール1が点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢において、踵部およびつま先部におけるソール下面31が地面Rから離れており、原点Oから0.15×Lの位置の踵中心位置20hと0.68×Lの位置の中足趾節関節位置20jとを結ぶ直線Tが地面Rとなす角度をθとするとき、安定姿勢において、θ≧5°に設定されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、シューズのソールに関し、詳細には、走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように、接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートできるようにするための構造の改良に関する。
近年、長距離を効率よく走る上で、足の前足部(フォアフット)から着地するフォアフット走法が主流になってきている。フォアフット走法は、ひざへの負担を軽減できるとともに、接地時間が短くなって筋肉への負担を和らげることができるといった利点がある。フォアフット走行時には、アキレス腱およびふくらはぎの筋肉のばね的ふるまい(すなわち、筋肉の収縮/弛緩およびアキレス腱の伸び縮み)を上手に利用することにより、効率の良い動きを実現して、優れたランニングエコノミー(Running Economy)を達成できると考えられている。ここで、ランニングエコノミーとは、ある速度帯をいかに少ないエネルギー(酸素摂取量)で走ることができるかという指標であって、ランニングエコノミーが優れている(つまり高い)ほど、酸素摂取量が少なく、効率のよい走りが実現できていることになる。
しかしながら、フォアフット走法の習得には、一定レベル以上のスキルが要求される。具体的には、まず、接地直前の局面において、前足部/中足部で接地できるようにするための接地スキルが必要であり、次に、接地中の局面において、踵の落ち込み(降下)を抑えて筋腱の引き伸ばしに耐え得る脚力(筋力および持久力)が必要になるとともに、足首のロックが必要になる。そのため、初級ランナーにとってフォアフット走法の習得は容易ではなく、フォアフット走法を持続的に行えるかは、主にランナーの能力に委ねられていた。
ところで、踵の落ち込み時に踵をサポートするために、ソールに高剛性のプレート(たとえばCFRP製プレート)を内蔵したものが実用に供されている。このようなソールにおいては、荷重が前足部に移動した際に、プレートの前足部位が下方に押される結果、シーソー効果によってプレートの踵部位が上方に持ち上げられることにより、踵をサポートするようになっている。
しかしながら、このようなプレート内蔵のソールは、ソール単体としてフォアフット走法を自然に促すようには構成されておらず、フォアフット走法を持続可能にするには不十分であった。
そこで、本願出願人により、フォアフット走法を実現するためのシューズのソールとして、特開2020-163084号公報に示すようなものが提案されている(同公報の段落[0020]~[0024]、[0028]~[0030]、図9参照)。このソールにおいては、足裏当接側の面の最後端の位置を原点とし、足裏当接側の面に沿って測ったつま先先端の位置までの道程をLとし、足裏当接側の面における踵底面を水平面と平行に配置した状態で、原点から0.16×Lの位置Shのソール厚みをh、(0.3~0.5)×Lの位置Sm2のソール厚みをm2、(0.4~0.6)×Lの位置Sm1(ただし、m1はSm2よりも前方に配置)のソール厚みをm1、0.7×Lの位置Sfのソール厚みをfとするとき、m2≧m1 かつ m1≧f かつ m1≧hの関係式が成立するとともに、位置Sm1と位置Shを結ぶ線が水平面となす角度をθ1とし、位置Sm1から引いた鉛直線が接地面と交わる位置をSm1’、位置Shから引いた鉛直線が接地面と交わる位置をSh’として、位置Sm1’と位置Sh’を結ぶ線が水平面となす角度をθ2とするとき、θ2≧θ1の関係式が成立しており、接地面が前足部において下に凸の湾曲形状を有している。
上記公報に記載のソールによれば、原点から0.16×Lの位置Shのソール厚みhが、原点から(0.4~0.6)×Lの位置Sm1のソール厚みm1よりも小さくなっており、しかも、位置Sm1’と位置Sh’を結ぶ線が水平面となす角度θ2が、位置Sm1と位置Shを結ぶ線が水平面となす角度θ1よりも大きくなっており、これにより、着地時に踵が接地せず、ヒールストライクを生じさせないようにして、着地時に前足部での接地を促進できる。また、位置Sm2のソール厚みm2が位置Sm1のソール厚みm1よりも大きくなっており、これにより、ソール接地面上の位置Sm1’で初期接地したとき、ソールが後方に傾いて踵が下方に落ち込むのを規制して、初期接地後に速やかにソールの前方への転がりに移行することができる。さらに、原点から0.7×Lの位置Sfのソール厚みfが、位置Sm1のソール厚みm1よりも小さくなっており、しかも、ソール接地面が前足部において下に凸の湾曲形状を有しており、これにより、ソールの前方への転がりをスムーズに行える。
本願発明者は、フォアフット走法を実現するためのソールについてさらに鋭意研究を重ねてきた。その結果、以下のような事実が明らかになった。
走行中において初期接地から踵の挙上開始に至るまでの前半のフェーズに着目したとき、初期接地時にソールが前方に傾く(つまり転がる)かまたは後方に傾く(つまり転がる)かは、ランナーに委ねられており、後方に傾いた場合には、踵が降下することで踵側に移動した重心を前足部側に戻す動作が必要になり、その結果、タイムロスおよびパワーロスを生じるだけでなく、足の姿勢が崩れてランナーに違和感を与えるとともに、足の疲労につながることになる。
そのため、フォアフット走法をより多くの人に体感してもらうためには、従来のソールではまだ十分なものとはいえず、走行時にフォアフット走法をより自然に促すことができるようにして、フォアフット走法を一層持続可能なように完全にサポートするためには、上記公報に記載のソールにおいてさらなる改良の余地があることが分かった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように、接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートすることができるシューズのソールを提供することにある。
本発明に係るシューズのソールは、踵部からつま先部まで延設され、ソール上面およびソール下面を有するとともに、ソール上面の最後端の位置とつま先先端の位置を結ぶ直線を基準線Sとし、最後端の位置を原点Oとして原点Oからソール上面に沿って測ったつま先先端の位置までの道程をLとし、原点Oからソール上面に沿って0.45×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面との交点をCとし、原点Oからソール上面に沿って0.60×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面との交点をDとし、ソールが点Cおよび点Dで地面と接地したソール姿勢を安定姿勢とするとき、安定姿勢において、踵部およびつま先部におけるソール下面が地面から離れているとともに、ソール上面に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置と原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置とを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、安定姿勢において、θ≧5°に設定されている。
本発明によれば、ソールの地面との接地時には、ソールが、原点Oから0.45×Lの位置に対応する点C、および、原点Oから0.60×Lの位置に対応する点Dの2点で地面と接地するので、接地後の踵側へのソールの落ち込みをなくして、安定したソール姿勢(安定姿勢)をとることができ、これにより、タイムロスおよびパワーロスが生じないようにすることができる。
これに対して、接地時に1点で地面と接地するソールの場合には、踵の落ち込みを最小限に抑えることはできても、ある程度の落ち込みが生じるため、それに伴って、タイムロスやパワーロスが発生することになる。
また、本発明によれば、安定姿勢において踵部およびつま先部のソール下面が地面から離れている(つまり浮いている)ので、接地の際に、意図しない踵部の地面接触を防止できる。さらに、本発明によれば、安定姿勢において踵中心位置と中足趾節関節位置とを結ぶ直線が地面に対して5度以上の角度をなしているので、踵部を前足部の上方に配置したヒールアップの状態にすることができ、フォアフット姿勢に合致させることができる。
このように本発明によれば、接地時には、フォアフット姿勢を維持した状態で安定したソール姿勢(安定姿勢)をとることができ、これにより、ランナーがフォアフット走法時に安定した接地を容易に実感できるようになるとともに、前方への転がりを容易に行えるようになり、接地後の踵の挙上開始へと無理なくかつ無駄なく移行できるようになる。このようにして、走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように、接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートすることができるようになる。
本発明では、点Cおよび点Dがソール下面の少なくとも外甲側縁部に配置されている。
本発明では、安定姿勢において、ソール上面に沿って原点Oから0.25×Lの位置から後方側領域と、ソール上面に沿って原点Oから0.80×Lの位置から前方側領域において、ソール下面が地面から離れている。
本発明では、ソール下面において点Cから点Dに至る領域が平坦状に形成された安定領域を構成しており、安定姿勢において当該安定領域が地面と接地している。この場合には、点Cから点Dに至る平坦状の領域(安定領域)が接地時にソールの支え台領域として機能するので、接地時のソール姿勢を一層安定させることができ、フォアフット姿勢を一層安定させることができる。
本発明では、原点Oからソール上面に沿って0.70×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面との交点をEとするとき、安定姿勢においてソールが点C、点Dおよび点Eで地面と接地している。
本発明によれば、ソールの地面との接地時には、ソールが点Cおよび点D、ならびに点C、点Dより前方側の点Eの3点で地面と接地するので、より安定したソール姿勢をとることができ、フォアフット姿勢をより安定させることができる。
本発明では、点Eがソール下面の内甲側縁部に配置され、点Cおよび点Dがソール下面の少なくとも外甲側縁部に配置されている。
本発明によれば、ソールの地面との接地時には、ソールが、外甲側縁部の点Cおよび点D、ならびに内甲側縁部の点Eの3点(すなわち、三角形を構成する3点)で地面と接地するので、より一層安定したソール姿勢をとることができ、フォアフット姿勢をより一層安定させることができる。
本発明では、ソール下面において外甲側縁部の点Cから点Dに至る領域が平坦状に形成された外甲側安定領域を構成しており、点Cがソール下面のさらに内甲側縁部に配置されるとともにソール下面において内甲側縁部の点Cから点Eに至る領域が平坦状に形成された内甲側安定領域を構成しており、安定姿勢において内甲側安定領域および外甲側安定領域が地面と接地している。
本発明によれば、内外甲側においてより広い接地面でソールが地面と接地するようになるので、さらに一層安定したソール姿勢をとることができ、フォアフット姿勢をさらに一層安定させることができる。
本発明では、湾曲しつつ連続して延びる湾曲プレートがソールの内部に配設されており、湾曲プレートが、少なくとも、踵中心位置から前記中足趾節関節位置の領域まで延設されている。これにより、つま先への体重移動時に踵部の挙上を助長して、走行時の推進をサポートできるようになる。
以上のように、本発明によれば、走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように、接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートすることができるようになる。
本発明の一実施例によるソールを採用したシューズの側面概略図である。 前記ソール(図1)の側面概略図である。 前記ソール(図1)の側面概略図である。 前記ソール(図1)の底面概略図である。 前記ソール(図4)の内甲側側面概略図である。 前記ソール(図4)の外甲側側面概略図である。 前記シューズ(図1)の走行時の状態を説明するための図であって、地面に対するシューズの動きを(a)~(d)の順に時系列的に示している。 従来のシューズの走行時の状態を説明するための図であって、地面に対するシューズの動きを(a)~(d)の順に時系列的に示している。 本発明の第2の実施例によるソールの側面概略図である。 前記ソール(図9)の底面概略図である。 本発明の第3の実施例によるソールの側面概略図である。 前記ソール(図11)に設けられた湾曲プレートを前方側上方から見た全体斜視図である。 前記湾曲プレート(図12)を後方側上方から見た全体斜視図である。 前記湾曲プレート(図12)の側面図である。 本発明の第4の実施例によるソールの側面概略図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
<第1の実施例>
図1ないし図8は、本発明の第1の実施例によるソールおよびこれを備えたシューズを説明するための図である。これらの図において、図1はシューズの外観を示す図、図2~図3および図5~図6はソールの側面概略図、図4はソールの底面概略図、図7はシューズの走行時の状態を時系列的に示す図、図8は図7との対比のために従来のシューズの走行時の状態を時系列的に示す図である。ここでは、シューズとしてスポーツシューズ、とくに中長距離用のランニングシューズを例にとる。
なお、以下の説明中(後述する第2ないし第4の実施例においても同様)、上方(上側/上)および下方(下側/下)とは、シューズの上下方向の位置関係を表し、前方(前側/前)および後方(後側/後)とは、シューズの前後方向の位置関係を表しており、幅方向とはシューズの左右方向を指すものとする。すなわち、図1を例にとった場合、上方および下方は、同図の上方および下方をそれぞれ指し、前方および後方は、同図の右方および左方をそれぞれ指し、幅方向は、同図の紙面垂直方向を指している。
図1に示すように、シューズSHは、ソール1と、ソール1の上側にアッパー(甲被部)Uを接着や縫製等で固着することにより構成されている。ソール1は、上側に配置されたミッドソール2と、その下側に配置されたアウトソール3とを有している。ソール1の上面(ソール上面)20は、ミッドソール2の足裏当接側の面20により形成されており、ソール1の下面(ソール下面)31は、アウトソール3の接地面31により形成されている。アウトソール3は、ミッドソール2の下面21に接着等で固着されている。ミッドソール2およびアウトソール3は、ソール1の踵部(図1中の左端部)からつま先部(同図中の右端部)まで前後方向に延設されている。
ミッドソール2は、好ましくは軟質弾性部材から構成されており、具体的には、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材やその発泡体から構成されている。アウトソール3は、好ましくは硬質弾性部材から構成されており、具体的には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、またはラバーから構成されている。なお、ミッドソール2およびアウトソール3の構成材料はこれらには限定されず、その他の任意の適切な材料を選択し得る。
図1および図2に示すように、ソール上面20の最後端(踵後端)の位置Soとつま先先端の位置Seを結ぶ直線を基準線Sとする。ここで、ソール上面20は、シューズSHの組立時に使用するラスト(靴型)の底面の形状と一致している。次に、最後端の位置Soを原点Oとして原点Oからソール上面20に沿って測ったつま先先端の位置Seまでの道程をLとし、ソール上面20に沿って原点Oから0.45×Lの位置20mを通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をCと、ソール上面20に沿って原点Oから0.60×Lの位置20nを通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をDとする。同図では、位置20mを通って基準線Sと直交する線と基準線Sとの交点がSpで示され、位置20nを通って基準線Sと直交する線と基準線Sとの交点がSqで示されている。
ソール1が点Cおよび点Dで地面Rと接地したソール姿勢を安定姿勢とするとき、安定姿勢において、ソール下面31は踵部およびつま先部で地面Rから離れている(つまり浮いている)。
ここで、ソール上面20に沿って原点Oから0.60×Lの位置20nの下方に位置するソール下面31上の点Dは、シューズ着用者の足の小指球(つまり第5足指(小指)の付け根付近)の位置に対応している。
また、図2に示すように、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置20hと原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置20jとを結ぶ直線Tが地面Rとなす角度(鋭角側の角度)をθとするとき、安定姿勢において、
θ≧5°
に設定されている。
好ましくは、図3に示すように、ソール上面20に沿って原点Oから0.25×Lの位置20sから後方側(同図左方側)領域において、ソール下面31が地面から離れている。位置20sは、足関節の位置に概ね対応している。より好ましくは、ソール上面20に沿って原点Oから0.27×Lの位置(図示せず)から後方側領域において、ソール下面31が地面から離れている。これは、ソール1の初期接地時に踵部が接地しないようにするためである。また、ソール上面20に沿って原点Oから0.80×Lの位置20tから前方側(同図右方側)領域において、ソール下面31が地面から離れている。あるいは、ソール上面20に沿って原点Oから0.81×Lの位置(図示せず)から前方側領域において、ソール下面31が地面から離れている。これは、つま先部への荷重移動時につま先部の前方への転がりを容易にするためである。
図4に示すように、ソール1の踵部H、中足部Mおよび前足部Fを、原点Oからソール上面20に沿って測ったつま先先端の位置Seまでの道程Lを用いて表すと、以下のようになる。
i) 踵部: 0~0.25×Lおよび踵後端縁部
ii) 中足部: 0.25×L~0.60×L
iii)前足部: 0.60×L~1.00×L
図4に示す例では、ソール下面(つまりアウトソール3の接地面)31上の点Cおよび点Dが、原点Oから0.45×Lの位置および0.60×Lの位置において、アウトソール31の外甲側縁部(外甲側縁部寄りの位置含む)および内甲側縁部(内甲側縁部寄りの位置含む)にそれぞれ配置されている。また、図4に示す例では、ミッドソール2の下面には、幅方向略中央に配置されかつ前後方向に延びるとともに、ミッドソール2の下面に対して一定の深さを有する凹部21aが形成されている。アウトソール3は、ミッドソール2の下面において凹部21aを除く領域に配設されており、凹部21aに対応する切欠き31aを有している。
図5(図4の内甲側側面図)および図6(同図の外甲側側面図)に示すように、ソール1のミッドソール2は、ソール上面(つまり足裏当接側の面)20から上方に立ち上がる立壁部22を有しており、立壁部22は、ソール上面20の外周側縁部に設けられ、ソール上面20の外周側縁部に沿ってソール上面20を囲繞するように配設されている。図1ないし図3では、立壁部22が省略された例が示されている。
好ましくは、図4中の斜線領域および図5、図6に示すように、ソール下面31において、原点Oから0.45×Lの位置から0.60×Lの位置に至る領域は平坦状に形成されており、安定領域を構成している。ソール1が点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢においては、好ましくは、ソール下面31の斜線領域(安定領域)全体が地面Rと接地している。
次に、本実施例の作用効果について、図7を用いて説明する。
図7(a)は、ソール1の初期接地時の局面を示している。このとき、ソール1はソール下面31の点Cおよび点D(図1~図3)で、たとえばソール下面31の外甲側の点Cおよび点D(図4)の2点で地面Rと接地したソール姿勢をとっており、安定姿勢を維持している。
上述したように、ソール1が点Cおよび点Dの2点で地面Rと接地した安定姿勢においては、ソール下面31が踵部およびつま先部において地面Rから離れて(浮いて)配置されており、より好ましくは、原点Oから0.25×L(より好ましくは0.27×L)の位置から後方側領域、および原点Oから0.80×L(あるいは0.81×L)の位置から前方側領域において、ソール下面31が地面Rから離れて(浮いて)配置されている。
これにより、初期接地時には、踵部の意図しない地面接触を防止して、フォアフット走法を自然に促し、フォアフット姿勢を安定させることができるとともに、つま先への転がりがスムーズに行われるようにして、フォアフット走法をより自然に促すことができるようになる。
また、安定姿勢においては、上述したように、図2中、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置20hと原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置20jとを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、不等式θ≧5°を満足している。これにより、ソール1において踵部を前足部に対して上方に配置して(つまりヒールアップの状態にして)、フォアフット姿勢に合致させることができる。
図7(b)は、ソール1の初期接地後の中間動作の局面を示している。このとき、同図に示すように、ソール1に荷重が作用することにより、ソール1が上下方向に徐々に圧縮されるが、その場合には、ソール下面31の外甲側の点Cおよび点Dのみならず、ソール下面31の内甲側の点Cおよび点Dが地面Rと接地しており、これにより、ソール1の安定姿勢が維持され、フォアフット姿勢が維持されている。
このようにして、ソール下面31による自然な支持効果を発揮できるだけでなく、初期接地後の踵部の落ち込みをなくすことが可能になる。その結果、踵部の落ち込みに起因したランナーへの負荷(すなわち、踵部の落ち込み後の踵部の持ち上げに伴う筋肉への負担等)を低減でき、走行効率を向上できる。
図7(c)は、初期接地後にソール1に最大荷重が作用した局面を示している。このとき、同図に示すように、ソール1の圧縮変形量が最大になっているが、その場合でも、ソール下面31の外甲側の点Cおよび点D、ならびにソール下面31の内甲側の点Cおよび点Dでの接地状態が維持されているので、ソール1は安定姿勢を維持しており、フォアフット姿勢を維持している。
次に、図7(d)は、踵部の挙上開始後の局面を示している。このとき、同図に示すように、ソール下面31の地面Rとの接地領域はつま先部の側に移動している。同図の局面に移行する直前の図8(c)の局面では、点Cおよび点Dで接地していることにより安定したフォアフット姿勢が維持されているので、この状態から図8(d)への移行はスムーズに行うことができる。これにより、走行中には、ランナーを無駄なくかつ無理なく挙上開始に導くことができるようになる。
ここで、比較のために、従来のシューズの走行時の状態を図8に示す。同図においては、図7と同様に、地面に対するシューズの動きを(a)~(d)の順に時系列的に示している。図8中の各局面(a)~(d)は、図7中の各局面(a)~(d)にそれぞれ対応している。また、図8中、図7と同一符号は同一または相当部分を示している。
図8(a)は、ソール1’の初期接地時の局面を示している。同図には、本実施例との対比のために、ソール下面31’が中足部または前足部において点C’で地面Rと接地した状態が示されている。
図8(a)のように点C’で接地した状態は、ソール1’が前方および後方のいずれの方向にも転がり得る状態である。もし後方に転がった場合には、フォアフット姿勢が大きく崩れ、フォアフット走法の持続が困難になる。そのため、点C’で接地した状態から前方に転がるには、ランナーの技量が要求される。
図8(b)は、ソール1’の初期接地後の中間動作の局面を示している。このとき、同図に示すように、ソール1’の踵部は、落ち込み量(降下量)dだけ地面R側に向かって落ち込む(つまり降下する)。
次に、図8(c)は、初期接地後にソール1に最大荷重が作用した後の踵部持ち上げの局面を示している。この場合には、同図(b)の局面で踵部の落ち込み量(降下量)dが大きいために、踵部の持上げ量uが大きくなっており、そのため、同図(b)の局面から速やかに同図(c)の踵部持ち上げの局面に移行することができない。その結果、接地後に踵部から前足部への乗り換えをスムーズ行うことができず、踵部からつま先部に向かってスムーズな重心移動を実現することができない。また、踵部の降下量dが大きくなることにより、ランナーへの負荷が大きく、走行効率を向上できない。
図8(d)は、踵部の挙上開始後の局面を示しており、このとき、ソール下面31’の地面Rとの接地領域はつま先部の側に移動している。この場合、同図の局面に移行するまでに、踵部の降下量が大きく、ランナーの負担が大きいため、走行中には、ランナーを無駄なくかつ無理なく挙上開始に導くことができない。
<第2の実施例>
図9および図10は、本発明の第2の実施例によるソールを説明するための図である。これらの図において、図9はソールの側面概略図、図10はソールの底面概略図であって、前記第1の実施例の図3、図4にそれぞれ対応している。各図中、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
図9に示すように、ソール上面20に沿って原点Oから0.70×Lの位置20rを通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をEとする。同図では、位置20rを通って基準線Sと直交する線と基準線Sとの交点がSrで示されている。
ソール下面31が点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢において、ソール下面31は、点Eにおいても地面Rと接地している。また、この安定姿勢においては、前記第1の実施例と同様に、踵部およびつま先部におけるソール下面31が地面Rから離れている(つまり浮いている)。
ここで、ソール上面20に沿って原点Oから0.70×Lの位置20rの下方に位置するソール下面31上の点Eは、シューズ着用者の足の母指球(つまり、第1足指(親指)の付け根にある膨らみの部分)の位置に対応している。
また、前記第1の実施例と同様に、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置(図示省略)と原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置(図示省略)とを結ぶ直線が地面Rとなす角度(鋭角)θとするとき、安定姿勢において、
θ≧5°
に設定されている。
さらに、第1の実施例と同様に、好ましくは、ソール上面20に沿って原点Oから0.25×Lの位置20sの後方側(同図左方側)領域と、ソール上面20に沿って原点Oから0.80×Lの位置20tから前方側(同図右方側)領域において、ソール下面31が地面から離れている。
また、図10に示すように、ソール下面(アウトソール31の接地面)31上の点Cは、原点Oから0.45×Lの位置において、ソール下面31の外甲側縁部(外甲側縁部寄りの位置含む)および内甲側縁部(内甲側縁部寄りの位置含む)に配置され、点Dは、原点Oから0.60×Lの位置において、ソール下面31の外甲側縁部(外甲側縁部寄りの位置含む)に配置され、点Eは、原点Oから0.70×Lの位置において、ソール下面31の内甲側縁部(内甲側縁部寄りの位置含む)に配置されている。
好ましくは、図10中の斜線領域に示すように、ソール下面31の外甲側において、原点Oから0.45×Lの位置から0.60×Lの位置に至る領域(点Cおよび点Dを含む領域)は平坦状に形成されており、外甲側安定領域を構成している。ソール1が点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢においては、好ましくは、ソール下面31の外甲側の斜線領域(外甲側安定領域)全体が地面Rと接地している。
同様に、図10中の斜線領域に示すように、ソール下面31の内甲側において、原点Oから0.45×Lの位置から0.70×Lの位置に至る領域(点Cおよび点Eを含む領域)は平坦状に形成されており、内甲側安定領域を構成している。ソール1が点Cおよび点Eで地面Rと接地したソール姿勢においては、好ましくは、ソール下面31の内甲側の斜線領域(内甲側安定領域)全体が地面Rと接地している。
この第2の実施例においても、前記第1の実施例と同様に、ソール1の初期接地時の局面では、たとえば、ソール下面31の外甲側の点Cおよび点D(図10)で地面Rと接地する安定姿勢を維持しているとともに、踵部およびつま先部において、より好ましくは、原点Oから0.25×Lの位置から後方側領域および原点Oから0.80×Lの位置から前方側領域において、ソール下面31が地面Rから離れて(浮いて)配置されているので、初期接地時には、踵部の意図しない地面接触を防止して、フォアフット走法を自然に促し、フォアフット姿勢を安定させることができるとともに、つま先への転がりがスムーズに行われるようにして、フォアフット走法をより自然に促すことができるようになる。
また、安定姿勢においては、前記第1の実施例と同様に、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置と原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置とを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、不等式θ≧5°を満足しているので、ソール1において踵部を前足部に対して上方に配置して(つまりヒールアップの状態にして)、フォアフット姿勢に合致させることができる。
次に、ソール1の初期接地後の中間動作の局面および最大荷重の載荷時の局面では、前記第1の実施例と同様に、ソール1に荷重が作用することにより、ソール1が上下方向に圧縮されるが、その場合において、ソール下面31の外甲側の点Cおよび点Dでの接地状態のみならず、ソール下面31の内甲側の点Cおよび点Eでの接地状態が維持されており、これにより、ソール1は安定姿勢を維持しており、フォアフット姿勢を維持している。
これにより、ソール下面31による自然な支持効果を発揮できるだけでなく、初期接地後の踵部の落ち込みをなくすことが可能になる。その結果、踵部の落ち込みに起因したランナーへの負荷(すなわち、踵部の落ち込み後の踵部の持ち上げに伴う筋肉への負担等)を低減でき、走行効率を向上できる。
次に、踵部の挙上開始の局面への移行時には、前記第1の実施例と同様に、安定したフォアフット姿勢が維持されているので、挙上開始の局面への移行をスムーズに行うことができる。これにより、走行中には、ランナーを無駄なくかつ無理なく挙上開始に導くことができるようになる。
<第3の実施例>
図11ないし図14は、本発明の第3の実施例によるソールを説明するための図である。これらの図において、図11はソールの側面概略図、図12ないし図14は、ソールに設けられる湾曲プレートの外観図である。これらの図において、前記第1、第2の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
図11に示すように、この第3の実施例においても、前記第1、第2の実施例と同様に、ソール1が点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢において、ソール下面31が踵部およびつま先部において、好ましくは、ソール上面20に沿って原点Oから0.25×Lの位置(図示せず)から後方側(同図左方側)領域と、ソール上面20に沿って原点Oから0.80×Lの位置(図示せず)から前方側(同図右方側)領域において、ソール下面31が地面から離れている(浮いている)。
また、前記第1、第2の実施例と同様に、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置20hと原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置(図示省略)とを結ぶ直線が地面Rとなす角度(鋭角)θとするとき、安定姿勢において、
θ≧5°
に設定されている。
この第3の実施例では、図11に示すように、ソール1のミッドソール2の内部に湾曲プレートPが設けられている点が前記第1、第2の実施例と異なっている。湾曲プレートPは、上下に湾曲しつつ前後方向に連続して延びる部材である(図12ないし図14参照)。ここでは、図示の便宜上、湾曲プレートPが太線で示されている。また、この例では、湾曲プレートPの側面がミッドソール2の側面に現われたものが示されているが、これとは異なり、湾曲プレートPの側面がミッドソール2の側面に現われないように、湾曲プレートPはミッドソール2に内蔵されるようにしてもよい。
湾曲プレートPは、図11に示すように、原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置20hを始端し、原点Oから0.90×Lの位置(つま先近傍位置)を終端とする領域まで湾曲しつつ前後方向に延びている。すなわち、湾曲プレートPは、位置20hから前方に向かって略直線状またはわずかに上凸状に湾曲しつつ緩やかに斜め下方に延びるとともに、位置20mまたはその近傍位置において下凸状に変化しつつ、終端に向かって前方に略直線状またはわずかに下凸状に湾曲しつつ延びている。湾曲プレートPは、上下方向の弾性を有している。
湾曲プレートPは、薄肉のシート状部材であって、その厚みはたとえば1~2mm程度である。湾曲プレートPは、たとえばインサート成形によりミッドソール2の内部に装着される。なお、ミッドソール2が上下部ミッドソールの2層から構成される場合には、各ミッドソールの界面に湾曲プレートPを接着するようにしてもよい。
湾曲プレートPは、たとえば、比較的弾性に富む素材である熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂あるいはエポキシ樹脂等や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂から構成されている。また、湾曲プレートPの素材としては、たとえば炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等を強化用繊維とし、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした繊維強化プラスチック(FRP)を用いるようにしてもよい。
図12および図13に示すように、湾曲プレートPは、その幅方向略中央部および前後方向略中央部において、上方に山状に隆起しつつ前後方向に延びる隆起部(またはリブ)Pbを有していてもよい。
この第3の実施例においても、前記第1の実施例と同様に、ソール1の初期接地時の局面では、点Cおよび点Dで地面Rと接地した安定姿勢を維持でき、フォアフット姿勢を安定させて、フォアフット走法を自然に促すことができるとともに、初期接地後の中間動作の局面および最大荷重の載荷時の局面では、ソール下面31による自然な支持効果を発揮できるだけでなく、初期接地後の踵部の落ち込みをなくすことが可能になる。
この場合、ミッドソール2の内部に湾曲プレートPが設けられていることにより、ソール1の踵部への荷重を確実に支持できるとともに、湾曲プレートPに隆起部Pbが設けられていることで、湾曲プレートPの剛性がアップしており、踵部への荷重を一層確実に支持できる。
次に、踵部の挙上開始の局面への移行時には、前記第1の実施例と同様に、安定したフォアフット姿勢が維持されているので、挙上開始の局面への移行はスムーズに行われ、これにより、走行中には、ランナーを無駄なくかつ無理なく挙上開始に導くことができる。
この場合、荷重が前足部側に移動したとき、ランナーが湾曲プレートPの前足部側を踏むことにより、シーソー効果によって湾曲プレートPの後端側が上方に持ち上がることで、踵部の降下を規制できる。このようにして、つま先部に向かってスムーズな重心移動を実現することができる。また、この場合には、湾曲プレートPがつま先近傍領域まで延設されているので、つま先での蹴り出し時には、湾曲プレートPの弾性反発力の作用により、力強く地面Rを蹴って推進力を得ることができる。
<第4の実施例>
図15は、本発明の第4の実施例によるソールを説明するための図であって、ソールの側面概略図である。同図において、前記第1ないし第3の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
この第4の実施例では、前記第3の実施例と同様にミッドソール2の内部に湾曲プレートPが設けられているが、湾曲プレートPの長さが前記第3の実施例のものよりも短くなっており、湾曲プレートPの始端の位置は前記第3の実施例と同じであるが、終端の位置が原点Oから0.68×Lの位置(中足趾節関節位置)になっている。すなわち、この場合には、湾曲プレートPが踵中心位置から中足趾節関節位置まで延設されている。
第4の実施例は、湾曲プレートPがつま先部まで延設されていない点を除けば、前記第3の実施例と同様であり、前記第3の実施例とほぼ同様の作用効果を奏する。
<第1の変形例>
前記第1の実施例では、原点Oから0.45×Lの位置に対応する点C、および、原点Oから0.60×Lの位置に対応する点Dがいずれも外甲側縁部(外甲側縁部寄りの位置含む(以下同様))および内甲側縁部(内甲側縁部寄りの位置含む(以下同様))に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
点Cおよび点Dは、内甲側縁部および外甲側縁部から若干幅方向内方(つまり幅方向中央寄りの位置)に配置されるようにしてもよい。あるいは、点Cまたは点Dのいずれか一方が内甲側縁部および外甲側縁部に配置され、点Cまたは点Dのいずれか他方が内甲側縁部および外甲側縁部から若干幅方向内方に配置されるようにしてもよい。
同様に、前記第2の実施例では、点Cが内甲側縁部および外甲側縁部配置され、点Dが外甲側縁部に配置されるとともに、原点Oから0.70×Lの位置に対応する点Eが内甲側縁部に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
点Cは、内甲側縁部および外甲側縁部から若干幅方向内方に配置されていてもよく、点Dは、外甲側縁部から若干幅方向内方に配置されていてもよく、点Eは、内甲側縁部から若干幅方向内方に配置されていてもよい。あるいは、点C、点Dまたは点Eのうちのいずれか一つまたは二つが内甲側縁部および外甲側縁部に配置され、点C、点Dまたは点Eのうちの残りの一つまたは二つが内甲側縁部および外甲側縁部から若干幅方向内方に配置されるようにしてもよい。
<第2の変形例>
前記第1の実施例では、初期接地時に外甲側の点Cおよび点Dで接地し、初期接地後の中間動作の局面で外甲側の点C、点Dおよび内甲側の点Cおよび点Dの4点で接地するようにした例を示したが、中間動作の局面では、外甲側の点C、点Dおよび内甲側の点Dの3点(すなわち、三角形を構成する3点)で接地するようにしてもよい。
同様に、前記第2の実施例では、初期接地時に外甲側の点Cおよび点Dで接地し、初期接地後の中間動作の局面で外甲側の点C、点Dおよび内甲側の点Cおよび点Eの4点で接地するようにした例を示したが、中間動作の局面では、外甲側の点C、点Dおよび内甲側の点Eの3点(すなわち、三角形を構成する3点)で接地するようにしてもよい。
<第3の変形例>
前記第1、第2の実施例では、ミッドソール2の下面に凹部21aが形成され、凹部21aに対応する切欠き31aがアウトソール3に形成された例を示したが、これらの凹部21aおよび切欠き31aは省略するようにしてもよい。
<その他の変形例>
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
以上のように、本発明は、走行時にフォアフット走法をより自然に促しかつ一層持続可能なように接地から踵の挙上開始に至るまでのフェーズを完全にサポートできるようにするためのシューズのソールに有用である。
1: ソール

2: ミッドソール
20: 足裏当接側の面(ソール上面)
20h: 踵中心位置
20j: 中足趾節関節位置

3: アウトソール
31: 接地面(ソール下面)

S: 基準線
So: 最後端の位置
Se: つま先先端の位置

L: 道程
C、D、E: 交点

P: 湾曲プレート

SH: スポーツシューズ(シューズ)

R: 地面
特開2020-163084号公報(段落[0020]~[0024]、[0028]~[0030]、図9参照)

Claims (8)

  1. シューズのソールであって、
    踵部からつま先部まで延設され、ソール上面およびソール下面を有するとともに、
    前記ソール上面の最後端の位置とつま先先端の位置を結ぶ直線を基準線Sとし、前記最後端の位置を原点Oとして、原点Oから前記ソール上面に沿って測った前記つま先先端の位置までの道程をLとし、原点Oから前記ソール上面に沿って0.45×Lの位置を通って前記基準線Sと直交する線とソール下面との交点をCとし、原点Oから前記ソール上面に沿って0.60×Lの位置を通って前記基準線Sと直交する線と前記ソール下面との交点をDとし、ソールが点Cおよび点Dで地面と接地したソール姿勢を安定姿勢とするとき、
    前記安定姿勢において、前記踵部および前記つま先部における前記ソール下面が地面から離れているとともに、
    前記ソール上面に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置と原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置とを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、前記安定姿勢において、
    θ≧5°
    に設定されている、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  2. 請求項1において、
    点Cおよび点Dがソール下面の少なくとも外甲側縁部に配置されている、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  3. 請求項1において、
    前記安定姿勢において、前記ソール上面に沿って原点Oから0.25×Lの位置から後方側領域と、前記ソール上面に沿って原点Oから0.80×Lの位置から前方側領域において、前記ソール下面が地面から離れている、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  4. 請求項1において、
    前記ソール下面において点Cから点Dに至る領域が平坦状に形成された安定領域を構成しており、前記安定姿勢において前記安定領域が地面と接地している、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  5. 請求項1において、
    原点Oから前記ソール上面に沿って0.70×Lの位置を通って前記基準線Sと直交する線とソール下面との交点をEとするとき、前記安定姿勢においてソールが点C、点Dおよび点Eで地面と接地している、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  6. 請求項5において、
    点Eがソール下面の内甲側縁部に配置され、点Cおよび点Dがソール下面の少なくとも外甲側縁部に配置されている、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  7. 請求項6において、
    前記ソール下面において外甲側縁部の点Cから点Dに至る領域が平坦状に形成された外甲側安定領域を構成しており、点Cが前記ソール下面のさらに内甲側縁部に配置されるとともに前記ソール下面において内甲側縁部の点Cから点Eに至る領域が平坦状に形成された内甲側安定領域を構成しており、前記安定姿勢において前記内甲側安定領域および前記外甲側安定領域が地面と接地している、
    ことを特徴とするシューズのソール。
  8. 請求項1において、
    ソールの内部には、湾曲しつつ連続して延びる湾曲プレートが配設されており、前記湾曲プレートが、少なくとも、前記踵中心位置から前記中足趾節関節位置の領域まで延設されている、
    ことを特徴とするシューズのソール。
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