JP2024072502A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源電圧の異常の種類を判別できるようにした電源装置を提供する。【解決手段】電源制御回路は、電源電圧が第2閾値に達すると狙い値を第3閾値に変更する。電源制御回路は、狙い値を第3閾値に変更した後、所定の期間内に電源電圧が第3閾値に達したと検出された場合には交流的な異常と判別する(S8)。電源制御回路は、所定の期間内に第3閾値に達しないと判定された場合には直流的な異常と判別する(S5)。【選択図】図2
Description
本開示は、電源装置に関する。
本願出願人は、例えば特許文献1にはマイコンに電源電圧を供給する電源装置を提案している。マイコンは供給される電源電圧が異常値になると動作に支障をきたすため、電源装置は電源電圧を異常値に達しないように監視する。
車両走行中には、マイコンが動作不能に陥ると致命的な問題になる虞もあることから、電源電圧の異常を事前に検知し、必要に応じてマイコンをリセットすることが必要となる。特許文献1記載の技術によれば、第1のレギュレータの生成した中間電圧を監視し、中間電圧がリセット判定用電圧より低くなったことを検知すると、マイコンへリセット信号を出力し、マイコンをリセットするようにしている。
電源電圧の異常に対する対処方法はその原因に応じて異なることから異常の種類を判別できるようにすることが望ましい。
本開示の目的は、電源電圧の異常の種類を判別できるようにした電源装置を提供することにある。
本開示の目的は、電源電圧の異常の種類を判別できるようにした電源装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、閾値変更前検出部は、電源電圧が標準値より低く又は高く定められた変更前閾値に達することを検出する。変更部は、変更前閾値に達したことを検出すると、標準値から変更前閾値の側とは逆側に予め定められた変更後閾値に前記電源電圧の狙い値を変更する。
閾値変更後検出部は、変更部により電源電圧の狙い値が変更後閾値に変更された後、電源電圧が変更後閾値に達したか否かを検出する。判別部は、閾値変更後検出部により所定の期間内に電源電圧が変更後閾値に達したと検出された場合には交流的な異常と判別し、所定の期間内に前記変更後閾値に達しないと判定された場合には直流的な異常と判別する。これにより、電源電圧の異常の種類を判別できる。
以下、電源装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。同一又は類似の動作を行う構成要素には同一の符号又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略する。
図1に示す電子制御装置20は、車両に搭載されており、車両各部の制御を実行するECUを示す。電子制御装置20には、制御装置30と共にマイコン21が搭載されている。制御装置30は電源装置相当を示す。制御装置30には電源回路31が搭載されている。制御装置30はASICにより構成されている。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
マイコン21は、予め定められた定格上限電圧から定格下限電圧までの電源電圧VDDを入力し所望の環境温度範囲にて安定的に動作可能になっている。マイコン21は、制御装置30の電源回路31から出力される電源電圧VOUTを入力して動作する。マイコン21は、プロセッサ22、揮発性メモリ及び不揮発性メモリなどのメモリ23、I/O24などを搭載したマイクロコンピュータ又はマイクロコントローラを示す。マイコン21は、車両に係る各部制御を実行する。
電源回路31は、例えばリニアレギュレータにより構成される。電源回路31は、図示しないイグニッションスイッチ及びリレーを介してバッテリ電圧を電源電圧VINとして入力端子30aから入力する。電源回路31は、図示しない他のECUの電源回路31から供給される電源電圧VINを入力端子30aから入力してもよい。
電源回路31は、電源電圧VINを入力して直流の電源電圧VOUTを生成する。本実施形態では、リニアレギュレータにより電源回路31を構成した形態を示すが、これに限られるものではなく、例えばスイッチングレギュレータなどで構成してもよい。
電源回路31は、電源制御回路32、エラーアンプOP1、Pチャネル型のMOSトランジスタT1、基準電圧回路33、抵抗R1~R3、及びスイッチSWを備える。MOSトランジスタT1のソースには電源電圧VINが入力されており、ドレインが電源電圧VOUTの出力ノードとされている。エラーアンプOP1は、いわゆるオペアンプにより構成される。
電源電圧VOUTは、制御装置30の出力端子30bを経てマイコン21の入力端子21aに供給される。電源電圧VOUTは抵抗R1~R3及びスイッチSWによる帰還抵抗回路31aに入力されている。帰還抵抗回路31aは、出力端子30b及びグランドノード間に直列接続された抵抗R1及びR2と、抵抗R2の両端子間に接続されたスイッチSW及び抵抗R3とを備える。抵抗R1及びR2の共通接続点は、エラーアンプOP1の非反転入力端子に接続されている。
スイッチSWがオン又はオフに切替えられると、帰還抵抗回路31aにより電源電圧VOUTの分圧比が変更されることになり、エラーアンプOP1の非反転入力端子には互いに異なる比率の電源電圧VOUTの分圧電圧が与えられる。これにより、エラーアンプOP1は、その非反転入力端子に与えられる分圧電圧が変更可能となっている。
基準電圧回路33は、固定の参照電圧VREFを生成し、エラーアンプOP1の反転入力端子に出力する。エラーアンプOP1は、参照電圧VREFと帰還抵抗回路31aの分圧電圧を比較した比較結果を電源制御回路32に出力する。電源制御回路32は、エラーアンプOP1の出力に基づいてMOSトランジスタT1をリニア制御して電源電圧VOUTを調整制御する。
例えば、電源電圧VOUTが、狙い値となる標準値typから低くなると、帰還抵抗回路31aの分圧電圧も低くなることからエラーアンプOP1の出力は低下する。電源制御回路32は、エラーアンプOP1の出力を受けて電源電圧VOUTが標準値typより低いと判断する。電源制御回路32は、MOSトランジスタT1のゲート印加電圧を低くすることでゲートソース間電圧を上昇させる。これにより、MOSトランジスタT1のオン抵抗が下がる。電源回路31は、電源電圧VOUTを狙い値となる標準値typに近づけるように制御できる。
逆に、電源電圧VOUTが狙い値となる標準値typから高くなると、帰還抵抗回路31aの分圧電圧も高くなるため、エラーアンプOP1の出力は高くなる。電源制御回路32は、エラーアンプOP1の出力を受けて電源電圧VOUTが標準値typより高いと判断する。電源制御回路32は、MOSトランジスタT1のゲート印加電圧を高くすることでゲートソース間電圧を低くする。これにより、MOSトランジスタT1のオン抵抗が上がる。電源回路31は、電源電圧VOUTを狙い値となる標準値typに近づけるように制御できる。このとき、スイッチSWのオン・オフが切り替えられることで、帰還抵抗回路31aによる電源電圧VOUTの分圧電圧を変更でき狙い値を変更できる。
電源制御回路34は電源回路31を制御するために設けられる。電源制御回路34は、制御装置30の内部に組み込まれた制御ロジック回路により構成されている。電源制御回路34には、レジスタ、揮発性メモリ又は不揮発性メモリなどのメモリ40が搭載されている。このメモリ40には、所定のロジック動作を実行するために用いられる閾値が記憶されている。
メモリ40に記憶される閾値は、第1閾値Vt1、第2閾値Vt2及び第3閾値Vt3を含む。第1閾値Vt1、第2閾値Vt2、第3閾値Vt3の関係を図3に示している。図3に示した第1閾値Vt1は、マイコン21のリセット閾値を示すもので、マイコン21の電源電圧VOUTの標準値typよりも低くマイコン21の定格下限電圧より高い値に設定されている。第1閾値Vt1は、マイコン21のメモリ23にも記憶されており、マイコン21は、メモリ23を参照し、電源電圧VDDが第1閾値Vt1より低下すると自身でリセットする。
第2閾値Vt2は、マイコン21の電源電圧VOUTの標準値typより低く、マイコン21の定格下限より高く、且つ、第1閾値Vt1より高い値に設定されている。第2閾値Vt2は、標準値typから第1閾値Vt1の側への変化を事前検知するために設けられる閾値となっている。第2閾値Vt2は、変更前閾値相当とされている。
第3閾値Vt3は、直流的な異常又は交流的な異常を判別するための閾値として設けられている。第3閾値Vt3は、標準値typから第1閾値Vt1の側とは逆側に予め定められている。第3閾値Vt3は、変更後閾値相当とされている。本実施形態では、第3閾値Vt3は、電源電圧VOUTの標準値typより高くマイコン21の定格上限電圧より低い値に設定されている。
このような条件下において、電源制御回路34は、メモリ40から第1閾値Vt1~第3閾値Vt3を読み出し、各種の処理を実行することで以下の各種機能を実現する。電源制御回路34は、制御ロジックにより、閾値変更前検出部35、変更部36、閾値変更後検出部37、判別部38、及び、復帰制御部39としての機能を実現している。
制御装置30の出力端子30bとマイコン21の入力端子21aとの間には、電源回路31の出力容量41が接続されている。出力容量41は、電子制御装置20の基板上に搭載されるデカップリングコンデンサC1、C2による。出力容量41は、制御装置30が電源電圧VOUTを出力する出力端子30bとグランドとの間にコンデンサC1、C2を複数直列接続して構成される。出力容量41がコンデンサC1、C2を複数直列接続して構成されているため、たとえ一部のコンデンサ(例えば、C1)が短絡故障したとしても他のコンデンサ(例えばC2)により電源電圧VOUTを保持できる。
制御装置30の内部には、短絡用のスイッチT2及び駆動回路Dが構成されている。短絡用のスイッチT2は、出力容量41を構成する複数のコンデンサC1、C2の共通接続ノードとグランドノードとの間に接続されている。スイッチT2はMOSトランジスタT2により構成されており、駆動回路DはMOSトランジスタT2のゲートを駆動する。電源制御回路34は、駆動回路Dを制御することでスイッチT2をオン又はオフに制御可能にしている。
上記において直流的な異常を生じて電源電圧VOUTが低下したときの処理内容を説明する。図2に示すように、電源制御回路34は、通常モードにおいてスイッチSWをオンに保持しつつ制御装置30から出力される電源電圧VOUTを監視し、当該電源電圧VOUTの変化を検出し続ける。電源回路31は、帰還抵抗回路31aの分圧電圧に基づいて所定の標準値typを狙い値、すなわち目標値として電源電圧VOUTを制御する。
<直流的な異常を生じた場合>
電源制御回路34は、S1において閾値変更前検出部35により電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達したか否かを検出する。電源制御回路34は、S2において現在の狙い値である標準値typと第2閾値Vt2の差分を算出し、第3閾値Vt3を導出する。第3閾値Vt3は、標準値typと第2閾値Vt2が予め定められていれば、メモリに予め記憶されていればよく、S2の処理タイミングで算出しなくてもよい。
電源制御回路34は、S1において閾値変更前検出部35により電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達したか否かを検出する。電源制御回路34は、S2において現在の狙い値である標準値typと第2閾値Vt2の差分を算出し、第3閾値Vt3を導出する。第3閾値Vt3は、標準値typと第2閾値Vt2が予め定められていれば、メモリに予め記憶されていればよく、S2の処理タイミングで算出しなくてもよい。
電源制御回路34は、電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達したことを検出すると、S3において、変更部36により狙い値を標準値typから第3閾値Vt3に変更する。ここで、標準値typと第2閾値Vt2の差分だけ狙い値を上げることとなり、第3閾値Vt3は、標準値typ+(標準値typ-検出値)と表すことができる。電源制御回路34は、電源電圧VOUTの狙い値が第3閾値Vt3に変更された後、S4において閾値変更後検出部37により電源電圧VOUTが第3閾値Vt3に達したか否かを検出する。
電源電圧VOUTの標準値typと第3閾値Vt3との間の第1差電圧は、電源電圧VOUTの標準値typと第2閾値Vt2との間の第2差電圧と等しく設定した形態を示したがこれに限定されるものではない。例えば、第1差電圧は第2差電圧より小さく設定されていてもよい。
電源制御回路34は、狙い値を第3閾値Vt3に変更後にタイマを動作させて所定の期間を検出開始する。電源制御回路34は、閾値変更後検出部37により電源電圧VOUTが所定の期間中に第3閾値Vt3に達せず当該第3閾値Vt3を検出しなかった場合には、S4にてNOと判定し、S5において判別部38により直流的な異常と判別する。電源制御回路34は、復帰制御部39としての機能により判別部38の異常の判別結果に応じて復帰の制御の方法を変更する。
例えば、図3に示すように、電源電圧VOUTがタイミングt1からt2において標準値typから第2閾値Vt2にまで低下した場合、電源制御回路34は、タイミングt2においてスイッチSWをオフに制御し帰還抵抗回路31aの分圧電圧を高める。これにより、シリーズレギュレータは狙い値を第3閾値Vt3に設定して電源電圧VOUTを制御する。
電源制御回路34は、判別部38により直流的な異常と判別されたときには、S6において復帰制御部39により狙い値をそのまま保持して待機する。図3のタイミングt3に示したように、たとえ電源電圧VOUTが標準値typに戻ったとしても狙い値を第3閾値Vt3に達するまで保持し続ける。このとき、所定の期間だけ経過しても電源電圧VOUTが第3閾値Vt3未満に保たれていれば直流的な異常と見做される。
電源制御回路34は、狙い値を標準値typに戻すことなく電源電圧VOUTを第2閾値Vt2と第3閾値Vt3の間に維持できる。電源制御回路34は、S6において復帰制御部39により復帰制御が実行された場合、S7において直流的な異常である旨をマイコン21へ通知する。
マイコン21は、入力される電源電圧VOUTに直流的な異常を生じていることを認識し退避モードに移行する。電源が故障すると車両走行に必要な機能に支障をきたし車両停止に至ってしまう虞もある。マイコン21はこの問題を事前に回避するために退避モードにて必要な処理を実行する。マイコン21は、電源電圧VOUTに直流的な異常を生じていたとしても異常動作しないように退避モードに沿った所定の処理を実行する。
<交流的な異常を生じた場合>
また通常モードにおいて、電源制御回路34はスイッチSWをオンに保持しつつ、制御装置30から出力される電源電圧VOUTを監視し当該電源電圧VOUTの変化を検出し続ける。このとき、シリーズレギュレータは帰還抵抗回路31aの分圧電圧に基づいて所定の標準値typを狙い値(目標値)として電源電圧VOUTを制御する。
また通常モードにおいて、電源制御回路34はスイッチSWをオンに保持しつつ、制御装置30から出力される電源電圧VOUTを監視し当該電源電圧VOUTの変化を検出し続ける。このとき、シリーズレギュレータは帰還抵抗回路31aの分圧電圧に基づいて所定の標準値typを狙い値(目標値)として電源電圧VOUTを制御する。
電源制御回路34は、図2のS1~S3の処理を実行し、電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達したことを検出すると、S3において狙い値を標準値typから第3閾値Vt3に変更する。ここで、標準値typと第2閾値Vt2の差分だけ狙い値を上げることとなり、第3閾値Vt3は、標準値typ+(標準値typ-検出値)で表すことができる。
電源制御回路34は、S4において所定の期間中に閾値変更後検出部37により電源電圧VOUTが第3閾値Vt3に達したと検出された場合には、S4にてYESと判定し、S8において判別部38により交流的な異常と判別する。このとき電源制御回路34は、例えばマイコン21側の負荷変動を原因とした異常と判断し交流的な異常と判別する。電源制御回路34は、復帰制御部39により判別部38の異常の判別結果に応じて復帰の制御の方法を変更する。
例えば、図4に示すように、例えばマイコン21側の負荷変動の影響などにより、電源電圧VOUTがタイミングt4からt5において標準値typから若干低い直流電圧に対し交流電圧が重畳するように変化した場合、電源電圧VOUTは瞬間的に第2閾値Vt2に達する。
電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達すると、電源制御回路34は、その後のタイミングt5においてスイッチSWをオフに制御し帰還抵抗回路31aの分圧電圧を高める。これにより、シリーズレギュレータは第3閾値Vt3に狙い値を設定して電源電圧VOUTを制御できる。
ここでは、電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に一回でも達したときに、その後に狙い値を第3閾値Vt3に変更する形態を示したが、これに限定されるものではない。例えば、所定の期間中に第2閾値Vt2に達した回数が2以上の所定回数を上回ったことを条件として、電源電圧VOUTが第2閾値Vt2に達したと判定するようにしてもよい。これにより、瞬間的に生じたノイズの影響などを極力排除できる。
電源制御回路34は、判別部38により交流的な異常と判別されたときにはS9において狙い値を標準値typに戻す。復帰制御部39は、判別部38により交流的な異常と判別された場合には、S10において出力容量41を増大して復帰を図る。このS10において、復帰制御部39は、駆動回路Dを通じてMOSトランジスタT2をオン制御し、直列接続されたコンデンサC1、C2の一部を短絡することで出力容量41を増大する。復帰制御部39が、図4のタイミングt7以降に示すように、出力容量41を増大することで重畳した交流信号の振幅を抑制できるようになる。直列接続されたコンデンサC1、C2の一部を短絡しているため、電源電圧VOUTの出力ノードの短絡を防止できる。
電源制御回路34が、S6において復帰制御を行った場合、S7においてマイコン21へ通知して退避モードに移行させる。電源が故障すると車両走行に必要な機能に支障をきたし車両停止に至ってしまう虞もある。マイコン21はこの問題を事前に回避するために退避モードにて必要な処理を実行する。マイコン21は退避モードに移行すると、電源電圧VOUTに交流的な異常を生じていたとしても異常な車両制御を実行しないように退避モードに沿った所定の処理を実行する。
本実施形態によれば、電源制御回路34は、所定の期間内に電源電圧VOUTが変更後閾値に達したと検出された場合には交流的な異常と判別し、所定の期間内に変更後閾値に達しないと判定された場合には直流的な異常と判別でき、電源電圧VOUTの異常の種類を判別できる。
電源制御回路34は、帰還抵抗回路31aのスイッチSWをオン・オフして電源電圧VOUTの分圧電圧比を変更し、電源電圧VOUTの閾値を第2閾値Vt2と第3閾値Vt3とに切り替えているため、小規模な回路で閾値を切り替えできる。
電源電圧VOUTの狙い値を安易に変更してしまうと、マイコン21の定格上限や定格下限を超えてしまう懸念があり好ましくない。本実施形態によれば、第2閾値Vt2を標準値typと第1閾値Vt1との間に設定しており、第3閾値Vt3を標準値typから第2閾値Vt2側とは逆側に設定しており、電源電圧VOUTの異常の種類の判別のための狙い値として設定している。このため、制御装置30は、マイコン21が正常動作可能な電圧範囲で電源電圧VOUTを入力させながら、電源電圧VOUTの異常の種類を判別できる。
電源制御回路34は、電源電圧VOUTが交流的な異常と判別した場合には、復帰制御部39は出力容量41を増大して復帰を図っており、出力容量41を増大するときには直列接続されたコンデンサC1、C2の一部を短絡している。このため、コンデンサC1、C2の短絡故障時のために設けた複数のコンデンサC1、C2を活用でき、たとえコンデンサC1、C2を複数設けて実装面積が大きくなったとしても当該実装部品を有効に活用できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図5を参照しながら説明する。第1実施形態では、異常時に直流成分が下降するように生じた場合について処理内容を説明したが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、例えば、何らかの理由により直流成分が上昇するときの処理について説明する。図5に示すように、第2閾値Vt2aは、標準値typよりも高く且つマイコン21の定格上限より低く設定されている。第3閾値Vt3aは、標準値typよりも低く且つ第1閾値Vt1より高く設定されている。
第2実施形態について図5を参照しながら説明する。第1実施形態では、異常時に直流成分が下降するように生じた場合について処理内容を説明したが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、例えば、何らかの理由により直流成分が上昇するときの処理について説明する。図5に示すように、第2閾値Vt2aは、標準値typよりも高く且つマイコン21の定格上限より低く設定されている。第3閾値Vt3aは、標準値typよりも低く且つ第1閾値Vt1より高く設定されている。
電源制御回路34は、図2のS1において閾値変更前検出部35により電源電圧VOUTが第2閾値Vt2aに達したか否かを検出する。電源制御回路34は、S2において現在の狙い値である標準値typと第2閾値Vt2aの差分を算出し、第3閾値Vt3aを導出する。第3閾値Vt3aは、標準値typと第2閾値Vt2aが予め定められていれば、メモリ40に予め記憶されていればよく、S2の処理タイミングで算出しなくてもよい。
ここで、何らかの影響により、電源電圧VOUTに直流的な異常を生じて電源電圧VOUTが上昇した場合を考慮する。電源制御回路34は、電源電圧VOUTが第2閾値Vt2aに達したことを検出すると、S3において変更部36により狙い値を標準値typから第3閾値Vt3aに変更する。ここで、標準値typと第2閾値Vt2aの差分だけ狙い値を下げることとなる。第3閾値Vt3aは、標準値typ-(検出値-標準値typ)と表すことができる。電源制御回路34は、電源電圧VOUTの狙い値が第3閾値Vt3aに変更された後、S4において閾値変更後検出部37により電源電圧VOUTが第3閾値Vt3aに達したか否かを検出する。
電源制御回路34は、狙い値を第3閾値Vt3aに変更後にタイマを動作させて所定の期間を検出開始する。電源制御回路34は、閾値変更後検出部37により電源電圧VOUTが所定の期間中に第3閾値Vt3aに達せず当該第3閾値Vt3aを検出しなかった場合には、S4にてNOと判定し、S5において判別部38により直流的な異常と判別する。電源制御回路34は、復帰制御部39としての機能により判別部38の異常の判別結果に応じて復帰の制御の方法を変更する。
例えば、図3に示すように、電源電圧VOUTがタイミングt11からt12において標準値typから第2閾値Vt2aにまで上昇した場合、電源制御回路34は、タイミングt12においてスイッチSWをオフに制御し帰還抵抗回路31aの分圧電圧を高める。電源制御回路34は、狙い値を第3閾値Vt3aに設定して電源電圧VOUTを制御する。
電源制御回路34は、判別部38により直流的な異常と判別されたときには、S6において復帰制御部39により狙い値をそのまま保持して待機する。図3のタイミングt13に示したように、たとえ電源電圧VOUTが標準値typに戻ったとしても狙い値を第3閾値Vt3に達するまで保持し続ける。このとき、所定の期間だけ経過しても電源電圧VOUTが第3閾値Vt3を超える範囲に保たれていれば直流的な異常と見做される。
電源制御回路34は、狙い値を標準値typに戻すことなく電源電圧VOUTを第3閾値Vt3aと第2閾値Vt2aの間に維持できる。電源制御回路34は、S6において復帰制御部39により復帰制御が実行された場合、S7において直流的な異常である旨をマイコン21へ通知する。
マイコン21は、入力される電源電圧VDDに直流的な異常を生じていることを認識し退避モードに移行する。電源が故障すると車両走行に必要な機能に支障をきたし車両停止に至ってしまう虞もある。マイコン21は、この問題を事前に回避するために退避モードにて必要な処理を実行する。マイコン21は、電源電圧VOUTに直流的な異常を生じていたとしても異常動作しないように退避モードに沿って所定の処理を実行する。
このように第2実施形態においても第1実施形態と同様の作用効果を奏する。なお理解しやすいように、本開示の内容に合わせて、第1及び第2実施形態では「第2閾値」と「第3閾値」の用語を同一にして説明したが、これらの設定値は双方の実施形態の間で一方が同一であっても両者が異なっていても良い。
なお電源制御回路34が、第1実施形態の第2閾値Vt2及び第3閾値Vt3、並びに、第2実施形態の第2閾値Vt2a及び第3閾値Vt3aを何れも設定して処理することで、第1実施形態と第2実施形態の処理を組み合わせて実施できる。これにより、直流的に低下する場合の異常にも直流的に上昇する場合の異常にも対応できる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図6を参照しながら説明する。図6に示すように、電源制御回路34が、エラーアンプOP1の参照電圧VREFを変更制御するようにしてもよい。図6に示すように、電子制御装置320は、第1実施形態の電子制御装置20に代えて設けられる。電子制御装置320は制御装置330及びマイコン21を備える。制御装置330は、第1実施形態の制御装置30に代えて設けられている。制御装置330は、電源回路331を備える。電源回路331は、リニアレギュレータにより構成されている。
第3実施形態について図6を参照しながら説明する。図6に示すように、電源制御回路34が、エラーアンプOP1の参照電圧VREFを変更制御するようにしてもよい。図6に示すように、電子制御装置320は、第1実施形態の電子制御装置20に代えて設けられる。電子制御装置320は制御装置330及びマイコン21を備える。制御装置330は、第1実施形態の制御装置30に代えて設けられている。制御装置330は、電源回路331を備える。電源回路331は、リニアレギュレータにより構成されている。
電源回路331は、帰還抵抗回路31aに代えて帰還抵抗回路331aを備える。帰還抵抗回路331aは、抵抗R1及びR2を出力端子30b及びグランドノード間に接続して構成されるもので、スイッチSW(図1参照)を備えていない。
基準電圧回路333は、基準電圧回路33に代えて設けられている。基準電圧回路333は、参照電圧VREFの値を可変可能に構成された直流電圧源により構成されている。基準電圧回路333は、電源制御回路34の制御により参照電圧VREFを変更できるようになっている。
電源制御回路34は、基準電圧回路333の生成電圧を変更することで、電源電圧VOUTの分圧電圧の比較対象となる参照電圧VREFを変更している。このため、電源電圧VOUTの閾値を、第2閾値Vt2と第3閾値Vt3とに切り替えることと同等の処理を実現できる。このような回路構成であっても、小規模な回路によって閾値の切り替えを実現できる。
(他の実施形態)
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
第3実施形態の構成に第1実施形態の構成を加入してもよい。第3実施形態のように参照電圧VREFを変更制御する構成に加えて、第1実施形態のようにスイッチSWにより分圧電圧を変更する構成を加えてもよい。この変形例によっても電源電圧VOUTの閾値を柔軟に変更できる。
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
第3実施形態の構成に第1実施形態の構成を加入してもよい。第3実施形態のように参照電圧VREFを変更制御する構成に加えて、第1実施形態のようにスイッチSWにより分圧電圧を変更する構成を加えてもよい。この変形例によっても電源電圧VOUTの閾値を柔軟に変更できる。
本開示に記載の制御装置30、マイコン21及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御装置30、マイコン21及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
もしくは、本開示に記載の制御装置30、マイコン21及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。つまりプロセッサ等が提供する手段及び/又は機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供できる。たとえばプロセッサが備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、ひとつ以上のICなどを用いて実現する態様が含まれる。
本開示は実施形態に準拠して記述されたが、本開示は実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、20、320は電子制御装置、30、330は制御装置(電源装置)、31は電源回路、35は閾値変更前検出部、36は変更部、37は閾値変更後検出部、38は判別部、39は復帰制御部、40は出力容量、C1、C2はコンデンサ、を示す。
Claims (5)
- 電源電圧を出力する電源装置(30;330)であって、
前記電源電圧が標準値より低く又は高く定められた変更前閾値に達することを検出する閾値変更前検出部(35)と、
前記変更前閾値に達したことを検出すると、前記標準値から前記変更前閾値の側とは逆側に予め定められた変更後閾値に前記電源電圧の狙い値を変更する変更部(36)と、
前記変更部により前記電源電圧の狙い値が前記変更後閾値に変更された後、前記電源電圧が前記変更後閾値に達したか否かを検出する閾値変更後検出部(37)と、
前記閾値変更後検出部により所定の期間内に前記電源電圧が前記変更後閾値に達したと検出された場合には交流的な異常と判別し、前記所定の期間内に前記変更後閾値に達しないと判定された場合には直流的な異常と判別する判別部(38)と、
を備える電源装置。 - 前記電源電圧の前記標準値と前記変更後閾値との間の第1差電圧は、前記電源電圧の前記標準値と前記変更前閾値の第2差電圧と等しい、又は、前記第2差電圧より小さく設定されている請求項1記載の電源装置。
- 前記判別部の異常の判別結果に応じて復帰の制御の方法を変更する復帰制御部(39)をさらに備える請求項1又は2記載の電源装置。
- 前記復帰制御部は、前記判別部により交流的な異常と判別された場合には、出力容量を増大して復帰を図る請求項3記載の電源装置。
- 前記出力容量は、前記電源電圧を出力する出力端子とグランドノードとの間にコンデンサ(C1、C2)を複数直列接続して構成され、
前記復帰制御部は、前記出力容量を増大するときに直列接続された前記コンデンサの一部を短絡する請求項4記載の電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022183348A JP2024072502A (ja) | 2022-11-16 | 2022-11-16 | 電源装置 |
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ID=91197230
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JP (1) | JP2024072502A (ja) |
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2022
- 2022-11-16 JP JP2022183348A patent/JP2024072502A/ja active Pending
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