JP2024071070A - 副燃焼室付きエンジン - Google Patents

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Abstract

Figure 2024071070000001
【課題】中間電極の上下にスパークギャップが形成されている副燃焼室構造において、副燃焼室の熱変形が中間電極に波及しない技術を開示する。
【解決手段】中間電極24は、セラミック製の第1保持体29とコバール製の第2保持体30とを介して副燃焼室15に取り付けられている。中間電極24は第1保持体29にろう付けされており、第1保持体29と第2保持体30とは上下に重なってろう付けされている。第2保持体30は副燃焼室15の内向きフランジ21に溶接によって固定されている。コバール製の第2保持体30は熱膨張率が副燃焼室15よりも低いため、副燃焼室15の熱変形が第2保持体30によって吸収されて、第1保持体29の破損を防止できる。
【選択図】図2

Description

本願発明は、シリンダヘッドに副燃焼室を備えたエンジンに関するものである。
ガソリン機関やガス機関のようなエンジンにおいて、シリンダヘッドに副燃焼室(副室)を設けることが提案されている。副燃焼室は点火プラグと併用されており、副燃焼室で生成された火炎を主燃焼室に噴出させて主燃料に着火させる。副燃焼室で生成した火炎は燃料の着火性に優れているため、混合気の燃料がリーン気味であっても確実に燃焼させることができる利点がある。そこで、燃費の向上や排気ガスクリーン化促進のための有望な技術として注目されている。
副燃焼室内の混合気への着火手段には、吸気ポートから噴出した混合気を副燃焼室に取り込んで、副燃焼室の内部に露出した点火プラグで着火するパッシブ方式と、副燃焼室に専用の経路から燃料を取り込んで、この燃料に点火プラグで着火させるアクティブ方式とがあり、前者のパッシブ方式は構造が簡単で、コスト面及び制御の容易性の点で優れている。
しかし、パッシブ方式では、点火タイミングが遅角されていると副燃焼室から燃料が吸い出される傾向を呈して、失火するおそれがある問題があった。他方、例えば特許文献1に開示されているように、副燃焼室の内部と外部とにスパークギャップを設けた方式の副燃焼室構造が提案されており、この方式を採用すると、点火タイミングが遅角制御されても外部のスパークギャップによって主燃焼室の燃料に点火できるため、失火を防止して安定した着火を実現できる。
特開2022-26238号公報
副燃焼室の内外にスパークギャップを設けた方式では、副燃焼室の内部と外部とに露出した中間電極(特許文献1の名称は浮遊電極)が必要であり、この中間電極は副燃焼室に対して電気的に絶縁された状態に保持されている必要がある。そこで、中間電極の保持手段としてセラミック製の保持部材が採用されており、中間電極を保持部材に接合(固定)すると共に、保持部材を副燃焼室に固定している。
中間電極の保持手段としてセラミック製の保持部材を使用した場合に解消すべき課題は、熱膨張の違いによる破損の問題である。すなわち、副燃焼室は、一般に耐熱性と強度に優れた金属(特殊鋼)で作られており、外部電極のアースとして機能しているが、保持部材を構成するセラミックと金属製の副燃焼室とは熱膨張率が大きく異なるため、副燃焼室の熱変形に起因した外力が保持部材に作用して、保持部材が破損してしまうことが懸念される。
従って、中間電極を設ける場合は、副燃焼室が熱変形(熱膨張・熱収縮)してもセラミック製の保持部材が破損しない配慮が要請されるが、特許文献1を初めとした公知例はこの要請に応えているとは云い難い。
本願発明はこのような現状を背景に成されたものであり、中間電極を有して副燃焼室の内外にスパークギャップを設けた方式のエンジンに関し、絶縁体製の部材の破損を防止した状態で中間電極を保持できる技術を開示せんとするものである。
本願発明のエンジンは、
「シリンダヘッドに設けられた主燃焼室と、少なくとも一部を前記主燃焼室に露出させた副燃焼室と、前記副燃焼室の内部に露出した内端部と前記主燃焼室に露出した外端部を備えた中間電極と、前記副燃焼室の内部に配置されて前記中間電極の内端部との間に内部スパークギャップを形成している内部電極と、前記主燃焼室の側に配置されて前記中間電極の外端部との間に外部スパークギャップを形成している外部電極と、前記中間電極を前記副燃焼室に取り付ける保持部と、を有している」
という基本構成である。
そして、上記の基本構成において、特徴として、
「前記保持部は、前記中間電極に固定された絶縁体製の第1保持体と、前記第1保持体と前記副燃焼室との両方に接合された第2保持体とを有して、前記第2保持体は前記副燃焼室よりも熱膨張率が低い素材から成っている」
という構成を備えている。
本願発明は、様々に展開できる。その例として請求項2では、
「前記第1保持体と第2保持体とはろう付けによって接合されており、前記第1保持体と第2保持体との接合面にろう溜まりとなる凹所が形成されている」
という構成になっている。
請求項3の発明は請求項2を具体化したもので、
「前記副燃焼室の下端に内向きフランジが形成されて、前記第2保持体には、前記副燃焼室の内向きフランジに上から重なるリング状部と内周に入り込む筒部とを有して逆凸形に形成されており、
かつ、前記第1保持体の下面には、前記第2保持体が下方から入り込む下向き凹所が形成されて、前記第2保持体の上面に、ろう溜まりとなる前記凹所が環状に形成されている」
という構成になっている。
本願発明では、保持部が第1保持体と第2保持体とで構成されて、第2保持体は副燃焼室よりも熱膨張率が低いため、第2保持体が緩衝材の役割を果たして、副燃焼室の熱膨張・熱収縮が第1保持体に及ぶことを著しく抑制できる。その結果、第1保持体がセラミック製のように熱膨張率が低い素材で作られていても、エンジンの運転や運転停止に伴う副燃焼室の膨張・収縮によって第1保持体が破損することを防止できる。従って、副燃焼室の内外にスパークギャップを設けた方式のエンジンの信頼性を向上できる。
第1保持体と第2保持体との接合手段としては、強度や耐熱性、作業性、信頼性等の点からろう付けが好適であるが、請求項2の構成を採用すると、凹所にろうを保持できるため、ろう付けに際してのろうの漏洩を防止して、ろう付けを確実化できる。従って、第1保持体と第2保持体との一体性を高めて中間電極の固定強度を向上できる。
請求項3の構成を採用すると、第2保持体は副燃焼室の下部に嵌まり込んでいるため、第2保持体と第1保持体と中間電極とが副燃焼室に対して正確に位置決めされる。従って、内部電極と中間電極と外部電極とを正確に位置決めして、所望の強い火花を得ることができる。
第1保持体は、耐熱性や絶縁性、強度の点から、アルミナ系やジルコニア系等のセラミックを材料にした焼成品が好適である。他方、第2保持体としては、現状ではコバールが好適である。コバールは耐熱性・耐衝撃性に優れているのみならず熱膨張率が低い合金(特殊鋼)であるが、様々な装置で使用されていて信頼性が高いため、現実性にも優れている。
第1実施形態に係るエンジンの部分的な縦断正面図である。 (A)は要部を示す断面図、(B)は(A)の部分拡大図、(C)は分離図である。 第2実施形態を示す図で、(A)は要部の縦断正面図、(B)は分離断面図である。
(1).基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線方向であり、左右方向はクランク軸線方向及びシリンダボア軸線方向と直交した方向である。前と後ろについては、タイミングチェーンが配置されている側を前として、トランスミッションが配置される側を後ろとしている。
本実施形態は自動車用エンジンに適用しており、エンジンは、図1に示すように、基本的要素としてシリンダブロック1とその上面にガスケット2を介して固定されたシリンダヘッド3とを有しており、シリンダブロック1には、クランク軸線方向に並んだ複数のシリンダボア4が形成されている。
他方、シリンダヘッド3には、シリンダボア4に向いたペントルーフ型の燃焼室用凹所5が形成されており、シリンダブロック1のシリンダボア4とシリンダヘッド3の燃焼室用凹所5とによって主燃焼室が形成されている。シリンダボア4にはピストンが摺動可能に嵌まっているが、図示は省略している。なお、ピストンの冠面に形成した凹所が主燃焼室の一部を構成することもある。
シリンダヘッド3には、各燃焼室用凹所5に対応して、一対ずつの吸気ポート6と一対ずつの排気ポート7とが、クランク軸線を挟んだ左右両側に振り分けて形成されている。吸気ポート6の吸気出口穴は吸気バルブ8で開閉されて、排気ポート7の排気入口穴は排気バルブ9で開閉される。各バルブ8,9はばね10,11によって閉じ方向に付勢されている。
一対の吸気ポート6は全長に亙って独立しており、シリンダヘッド3の吸気側面3aに開口している。シリンダヘッド3の吸気側面3aには、吸気マニホールド12が固定されている。吸気マニホールド12には(又はシリンダヘッド3に)、各吸気ポート6に対応して燃料噴射インジェクタ13が装着されている。なお、燃料噴射インジェクタ13はシリンダヘッド3に装着することも可能である。
シリンダヘッド3における各燃焼室用凹所5の頂面部のうち、吸気出口穴と排気入口穴とで囲われた部位にプラグホール14が開口しており、プラグホール14に、副燃焼室15を備えた点火プラグ16がねじ込み装着されている。副燃焼室15の大部分は、主燃焼室を構成する燃焼室用凹所5に露出している。プラグホール14の軸心は、シリンダボア4の軸心から若干の寸法だけ排気側にずれているが、シリンダボア4と同心に配置してもよい。なお、図1において符号17で示すのは、冷却水が流れるウォータジャケットである。
(2).第1実施形態の副燃焼室装置
図2に明示するように、副燃焼室15は、円筒部19とその下端に連続した下窄まりのテーパ部20、及び、テーパ部20の下端に連続した円板状の内向きフランジ21とを有している。円筒部19の上部が点火プラグ16における本体16aの下部に嵌着して、点火プラグ16の本体16aに溶接で固定されている。副燃焼室15は(正確には、副燃焼室を構成するハウジングは)、インコネル(登録商標)のような合金鋼やステンレス鋼で作られている。テーパ部20に、複数(例えば3~8個)の噴孔22が周方向に断続的に並べて形成されている。
点火プラグ16における本体16aの下端面から金属製の内部電極(中心電極)23が下向きに露出しており、その下方に金属製の中間電極24が配置されている。中間電極24は円柱状の形態を成しており、上端部24aと下端部24bとは小径のスパーク部に形成されて、上端部24aは副燃焼室15の内部に露出した内端部になっていて内部電極23に下方から対向している。従って、中間電極24の上端部24aと内部電極23との間が内部スパークギャップ25になっている。
中間電極24の下端部24bは副燃焼室15の下方に露出した外端部になっており、その下方に外部電極(接地電極)26が配置されている。言い換えると、中間電極24の下端部24b及び外部電極(接地電極)26は、燃焼室用凹所5(主燃焼室)に露出した状態に配置されている。外部電極26は、副燃焼室15に溶接された金属製の電極アーム27に設けている。すなわち、電極アーム27をL形に曲げて、その先端に外部電極26を上向き突設している。従って、外部電極26と中間電極24の下端部24bとの間が外部スパークギャップ28になっている。なお、中間電極24の上端部24a、端部24bは、それぞれ請求項に記載した「内端部」、「外端部」に相当する。
中間電極24は、第1保持体29と第2保持体30とからなる保持部を介して副燃焼室15に取り付けられている。第1保持体29は、アルミナ系やジルコニア系のセラミック製の絶縁体であり、リング状に形成されていて、その内周面に中間電極24がろう付けで固定されている。ろう付け部を符号31で表示している。
第2保持体30は副燃焼室15よりも熱膨張率が低い素材であるコバールで作られており、第1保持体と副燃焼室15との両方に接合されている。なお、第2保持体30は副燃焼室15よりも熱膨張率が低ければよく、コバール以外の素材で作られていてもよい。第2保持体30は、副燃焼室15における内向きフランジ21の上面に重なるリング状部30aと、内向きフランジ21に内側から嵌まる筒部30bとを有しており、逆凸形の形態を成している。そして、リング状部30aが第1保持体29の下面にろう付けされている。第1保持体29と第2保持体30とのろう付け部を符号32で示している。
この場合、第1保持体29の下面に第2保持体30が下方から入り込む下向き凹所33を形成して、下向き凹所33の上底面と第2保持体30とをろう付けで接合している。また、第2保持体30におけるリング状部30aの上面に、ろう溜まりとなる環状の上向き凹所34を形成している。第2保持体30における筒部30bの下端面と副燃焼室15の内向きフランジ21は、レーザー溶接などの溶接によって接合されている(溶接部を符号37で示している。)。
第2保持体30の筒部30bと第1保持体29における下向き凹所33の内側内周面33aとの間には、第1保持体29と第2保持体30との熱膨張差を吸収する内側空間35が形成されている。第2保持体30におけるリンク状部30aの外周と第1保持体29における下向き凹所33の外側内周面33bとの間にも、第1保持体29と第2保持体30との熱膨張差を吸収する外側空間36が形成されている。第1保持体29の外周部と副燃焼室15の内面との間には、第1保持体29は副燃焼室15との熱膨張の違いを吸収するための間隔が空いている。
なお、実施形態では第1保持体29及び第2保持体30に凹所(下向き凹所33、上向き凹所34)を形成したが、第1保持体29のみに下向きの凹所を形成して第2保持体30には凹所を形成しない構成や、第1保持体29に凹所を形成せずに第2保持体30のみに凹所を形成する構成も採用できる。
(2).第1実施形態のまとめ
以上の構成において、副燃焼室15の内部には圧縮行程において混合気が吸い込まれる。そして、点火プラグ16に通電されると、内部スパークギャップ25と外部スパークギャップ28とに火花が発生して、内部スパークギャップ25に発生した火花が副燃焼室15の内部に充満した霧化燃料に着火して、ジェット火炎が噴孔22から噴出して、主燃焼室に充満した混合気が燃焼すると共に、主燃焼室に充満した霧化燃料は、外部スパークギャップ28に発生した火花によっても燃焼する。
この場合、通電速度の関係で、内部スパークギャップ25での火花の発生が外部スパークギャップ28での火花の発生よりも僅かに早いため、副燃焼室15の内部で燃焼すると、主燃焼室の燃料は、主として副燃焼室15の噴孔22から噴出した火炎ジェットによって燃焼すると云える。
点火プラグ16の点火タイミングが進角制御されたり上死点での点火であったりする場合は、点火したときに副燃焼室15の内部に霧化燃料が充満しているため、空燃比がリーン気味であっても、副燃焼室15から火炎ジェットが噴出して主燃焼室での高速かつ均等な燃焼を実現できる。
他方、点火プラグ16の点火タイミングが遅角制御されている状態では、副燃焼室15から霧化燃料が吸い出されることがあるため、副燃焼室15の内部での燃焼が不完全になることが有り得るが、この場合は、外部スパークギャップ28で発生した火花によって主燃焼室の燃料を燃焼させることができる。従って、遅角制御状態でも失火は生じない。
そして、中間電極24は副燃焼室15に対して電気的に絶縁されている必要があるため、第1保持体29は絶縁体であるセラミック製になっており、このため、第1保持体29と副燃焼室15との間の熱膨張が大きくなるが、本実施形態では、第1保持体29と第2保持体30との間に、副燃焼室15よりも熱膨張率が低いコバール製の第2保持体30が介在しているため、副燃焼室15の膨張や収縮が第1保持体29に作用することを著しく抑制できる。従って、熱膨張率の違いに起因して第1保持体29が破損することを防止して、高い信頼性を確保できる。
実施形態のように、第2保持体30にろう溜まりとなる環状の上向き凹所34を形成すると、第1保持体29と第2保持体30との接合作業に際してろうの漏洩を防止して、両者の接合を確実に行える。第2保持体30の内外両側に空間35,36を形成すると、第1保持体29と第2保持体30との自由な熱膨張・収縮を許容して第1保持体29の破損防止に更に貢献できるが、第2保持体30に上向き凹所34を形成すると、ろうが内側空間35に流れ込むことを防止できるため、内側空間35を完全な空間の状態に維持して、第1保持体29の破損防止を確実化できる利点がある。
また、実施形態のように、第1保持体29の下面に下向き凹所33を形成してこれに第1保持体29を入り込ませると、副燃焼室15をコンパクト化できる利点がある。更に、第2保持体30を逆凸型に形成したこれを副燃焼室15の内向きフランジ21に上から嵌め込むと、中間電極24と第1保持体29と第2保持体30とからなるユニットを内部電極23及び外部電極26と同心の状態に正確に位置決めできて好適である。
(3).第2実施形態
次に、図3に示す第2実施形態を説明する。この実施形態では、中間電極24の上寄り部位に外向きフランジ39が形成されている一方、第1保持体29は2つ割りされた2つのパーツ40からなっており、2つのパーツ40の内周面に、中間電極24の外向きフランジ39と嵌合する内向き環状溝41が形成されている。従って、第1保持体29と中間電極24とは、ろう付けすることなく上下方向に相対動不能に保持されている。
また、2つのパーツ40からなる第1保持体29の外周面に外向き環状溝42が形成されている一方、第2保持体30も2つ割りされた2つのパーツ43で構成されており、2つのパーツ43が第1保持体29の外向き環状溝42に外側から嵌まり込んでいる。但し、第2保持体30の内周面と外向き環状溝42との間には、熱変形を逃がすための環状空間44が空いている。
第2保持体30の上面には、ろう溜まりとなる環状の凹所45が形成されており、凹所45の箇所において第1保持体29(40)と第2保持体30(43)とがろう付けで接合されている。
第2保持体30は,副燃焼室15の内向きフランジ21に形成された段部46に上からずれ不能に嵌合しており、第2保持体30と上部外周縁が副燃焼室15の内向きフランジ21にレーザー溶接等によって溶接されている。
第1保持体29の下端面は副燃焼室15の下端面と略同一面を成すように揃えられており、第1保持体29のうち外向き環状溝42の下方の部位と副燃焼室15の内向きフランジ21との間には、熱変形を吸収するための空間47が空いている。この実施形態も第1実施形態と同様の機能を発揮する。この実施形態では、副燃焼室15はドーム状に近い形態になっており、第1保持体29に比べて小径化されている。第2保持体30は、副燃焼室15の段部46に圧入(強制嵌合)することも可能である。
また、第2保持体30の内周面と第1保持体29(40)の外向き環状溝42との間に弾性変形する緩衝材を介挿して、第2保持体30を構成する2つのパーツ40を溶接やろう付けで接合することも可能である。この場合は、第1保持体29と第2保持体30とのろう付け(接合)は不要である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、中間電極を所定状態に保持する保持部は様々な構造を採用できる。第2実施形態では第1保持体を2つのパーツで構成したが、粉末や流体の材料を金型に入れて焼成することによって第1保持体を作るにおいて、中間電極を金型に保持しておくことにより(すなわち、インサート成型と同様の手法により)、中間電極24が一体に抱持された第1保持体を作ることも可能である。
或いは、材料の不定形セラミック材料を型で固めて乾燥させて中間体を作ってからこれを焼成するにおいて、中間電極を抱持した状態の中間体を製造してこれを焼成することにより、中間電極が一体化された第1保持体を製造することも可能である。
本願発明は、副燃焼室を備えたエンジンに具体化できる。従って、産業上利用できる。
3 シリンダヘッド
5 燃焼室用凹所
6 吸気ポート
8 吸気バルブ
14 プラグホール
15 副燃焼室
16 点火プラグ
19 円筒部
20 テーパ部
21 内向きフランジ
22 噴孔
23 内部電極(中心電極)
24 中間電極
24a 上端部(請求項の内端部)
24b 下端部(請求項の外端部)
25 内部スパークギャップ
26 外部電極(接地電極)
28 外部スパークギャップ
29 保持部を構成する第1保持体
30 保持部を構成する第2保持体
30a リング状部
30b 筒部
31,32 ろう付け部
33 下向き凹所
34 上向き凹所(請求項の凹所)

Claims (3)

  1. シリンダヘッドに設けられた主燃焼室と、少なくとも一部を前記主燃焼室に露出させた副燃焼室と、前記副燃焼室の内部に露出した内端部と前記主燃焼室に露出した外端部を備えた中間電極と、前記副燃焼室の内部に配置されて前記中間電極の内端部との間に内部スパークギャップを形成している内部電極と、前記主燃焼室の側に配置されて前記中間電極の外端部との間に外部スパークギャップを形成している外部電極と、前記中間電極を前記副燃焼室に取り付ける保持部と、を有しており、
    前記保持部は、前記中間電極に固定された絶縁体製の第1保持体と、前記第1保持体と前記副燃焼室との両方に接合された第2保持体とを有して、前記第2保持体は前記副燃焼室よりも熱膨張率が低い素材から成っている、
    副燃焼室付きエンジン。
  2. 前記第1保持体と第2保持体とはろう付けによって接合されており、前記第1保持体と第2保持体との接合面にろう溜まりとなる凹所が形成されている、
    請求項1に記載した副燃焼室付きエンジン。
  3. 前記副燃焼室の下端に内向きフランジが形成されて、前記第2保持体には、前記副燃焼室の内向きフランジに上から重なるリング状部と内周に入り込む筒部とを有して逆凸形に形成されており、
    かつ、前記第1保持体の下面には、前記第2保持体が下方から入り込む下向き凹所が形成されて、前記第2保持体の上面に、ろう溜まりとなる前記凹所が環状に形成されている、
    請求項2に記載した副燃焼室付きエンジン。
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