JP2024068878A - 空気調和装置 - Google Patents

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啓右 大塚
Keisuke Otsuka
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Abstract

【課題】室内の快適性が損なわれることを抑制する空気調和装置を提供する。【解決手段】室内を空気調和する空気調和装置であって、空気調和装置の運転中に、室内の内気温度が第1温度になると空気調和装置のサーモオフを実行する制御部(C)を備え、制御部(C)は、室内の内気温度と第1温度との差が所定値以下となる第1条件が成立した場合、室外空気を室内へ送る給気運転を開始させ、または給気運転の実行中に第1条件が成立した場合、室内への給気量を増大させる。【選択図】図9

Description

本開示は、空気調和装置に関するものである。
特許文献1に記載の空気調和装置は、冷房運転または暖房運転中に室温がユーザにより設定された設定温度に近づくと、該空気調和装置は最小能力運転で運転し、例えば冷房運転の場合室温が設定温度よりも低下すると、サーモオフする一方、設定温度よりも上昇するとサーモオンする。
特開2022-115251号公報
このように室温が設定温度に近い状態では、サーモオンとサーモオフとが繰り返される。サーモオフ時では空気調和装置は室内を空調しないため、サーモオンとサーモオフとが繰り返されると、室内の快適性を確保できない恐れがある。
本開示の目的は、室内の快適性が損なわれることを抑制する空気調和装置を提供することにある。
第1の態様は、
室内を空気調和する空気調和装置であって、
前記空気調和装置の運転中に、室内の内気温度が第1温度になると前記空気調和装置のサーモオフを実行する制御部(C)を備え、
前記制御部(C)は、
室内の内気温度と前記第1温度との差が所定値以下となる第1条件が成立した場合、室外空気を室内へ送る給気運転を開始させ、または
前記給気運転の実行中に前記第1条件が成立した場合、室内への給気量を増大させる。
第1の態様では、第1条件の成立により、例えば冷房運転時では室温よりも高い室外空気が室内に給気され、またはその給気量が増大する。このように室外空気が室内に給気され、またはその給気量が増大すると、室外空気が給気されない場合に比べて室温が第1温度にまで低下するのが遅くなる。その結果サーモオフの実行を遅らせることができ、室内の快適性が損なわれることを抑制できる。暖房運転時においても同様の効果を有する。冷房除湿運転時では、サーモオフ時に湿度が上昇するいわゆる「湿度戻り」の発生を抑えることができ、室内の快適性が損なわれることを抑制できる。
第2の態様は、第1の態様において、
前記第1温度は、ユーザが設定した設定温度から所定の閾値内の温度である。
第2の態様では、ユーザが設定した設定温度に室温が近づくことで第1条件が成立する。設定温度は室内にいるユーザが快適性を感じる温度であるため、第1温度を設定温度から所定の閾値内に設定しておくことで室内の快適性が損なわれることを抑制できる。
第3の態様は、第1または第2の態様において、
前記制御部(C)は、前記空気調和装置が最小能力で運転中に前記第1条件が成立する場合において、
前記給気運転を開始させ、または、
実行中の前記給気運転による室内への給気量を増大させる。
第3の態様では、空気調和装置が最小能力で運転している間において、室内に室外空気を給気して外気負荷をかけることで空気調和装置の見かけ上の空調能力を落とすことができる。
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、
前記制御部(C)は、サーモオフの実行中において、前記給気運転を継続する。
第4の態様では、例えば冷房運転時にサーモオフ期間中も給気運転により外気を室内に導入することで室内温度が第1温度から上昇する時間が早くなる。このことでサーモオフ期間を短縮できる。
第5の態様は、第4の態様において、
前記制御部(C)は、サーモオフの開始後、前記給気運転による室内への給気量を増大させる。
第5の態様では、第4の態様と同様の効果を得ることができる。
図1は、実施形態に係る空気調和装置の概略の全体構成図である。 図2は、空気調和装置の冷媒配管および空気流れを示す構成図である。 図3は、空調室内機の縦断面図である。 図4は、空気調和装置の主な要素を含むブロック図である。 図5は、給気運転時のダンパケーシングの内部における第2切換ダンパの状態および空気の流れを示す図である。 図6は、排気運転時のダンパケーシングの内部における第2切換ダンパの状態および空気の流れを示す図である。 図7は、従来の空気調和装置の冷房運転における空調能力の制御を示す図である。 図8は、実施形態の空気調和装置の冷房運転における空調能力の制御を示す図である。 図9は、実施形態の空気調和装置の冷房運転における制御フローを示すフローチャートである。 図10は、空気調和装置の変形例の冷媒配管および空気流れを示す構成図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(1)空気調和装置の構成の概要
空気調和装置(1)は、室内(I)の空気の温度および湿度を調節する。図1に示すように、空気調和装置(1)は、空調室外機(10)と空調室内機(30)とを有する。空調室外機(10)は室外に設置され、空調室内機(30)は室内に設置される。空気調和装置(1)は、1つの空調室内機(30)と1つの空調室外機(10)とを有するペア式である。空気調和装置(1)は、調湿要素である調湿ユニット(20)を有する。空気調和装置(1)は、空気を加湿および除湿する機能を有する。空気調和装置(1)は、室内(I)を換気する機能をさらに有する。
図1および図2に示すように、空気調和装置(1)は、ホース(2)と、液連絡管(3)と、ガス連絡管(4)とを有する。空調室内機(30)と調湿ユニット(20)とは、ホース(2)を介して互いに接続される。空調室内機(30)と空調室外機(10)とは、液連絡管(3)およびガス連絡管(4)を介して互いに接続される。これにより、冷媒回路(R)を含む空調要素(5)が構成される。冷媒回路(R)には、冷媒が充填される。冷媒は、ジフルオロメタンである。ただし、冷媒はジフルオロメタンに限定されない。冷媒回路(R)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。
冷媒回路(R)は、主として、圧縮機(12)と、室外熱交換器(14)と、膨張弁(15)と、四方切換弁(16)と、室内熱交換器(34)とを有する。
冷媒回路(R)は、四方切換弁(16)の切り換えに応じて第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルとを行う。第1冷凍サイクルは、室内熱交換器(34)を蒸発器として機能させ、室外熱交換器(14)を放熱器として機能させる冷凍サイクルである。第2冷凍サイクルは、室内熱交換器(34)を放熱器として機能させ、室外熱交換器(14)を蒸発器として機能させる冷凍サイクルである。
(2)詳細構成
(2-1)空調室外機
図2および図4に示すように、空調室外機(10)は、室外ケーシング(11)と、圧縮機(12)と、室外ファン(13)と、室外熱交換器(14)と、膨張弁(15)と、四方切換弁(16)とを有する。
室外ケーシング(11)の内部には、仕切板(18)が設けられる。仕切板(18)は、室外ケーシング(11)の内部を、第1空間(S1)と第2空間(S2)とに区画する。第1空間(S1)には、圧縮機(12)および室外熱交換器(14)が設けられる。厳密には、第1空間(S1)には、圧縮機(12)、室外ファン(13)、室外熱交換器(14)、膨張弁(15)、および四方切換弁(16)が設けられる。室外ケーシング(11)には、室外吸込口(11a)と、室外吹出口(11b)と、吸湿側吸込口(61a)と、吸湿側排気口(61b)とが形成される。室外吸込口(11a)は、室外ケーシング(11)の後側に形成される。室外吸込口(11a)は、室外空気(室外の空気)を吸い込むための開口である。室外吹出口(11b)は、室外ケーシング(11)の前側に形成される。室外吹出口(11b)は、室外熱交換器(14)を通過した空気を吹き出すための開口である。室外ケーシング(11)の内部には、室外吸込口(11a)から室外吹出口(11b)に亘って室外空気通路(11c)が形成される。
圧縮機(12)は、低圧のガス冷媒を吸入して圧縮する。圧縮機(12)は、第1モータ(M1)によって駆動される。圧縮機(12)は、インバータ回路から第1モータ(M1)へ電力が供給される可変容量式の圧縮機である。圧縮機(12)は、第1モータ(M1)の運転周波数(回転数)を調整することで、運転容量が変更可能に構成される。圧縮機(12)は、その内部が高圧冷媒で満たされる、いわゆる高圧ドーム式である。圧縮機(12)の運転時には、圧縮機(12)から発する熱がその周囲へ放出される。
室外ファン(13)は、室外空気通路(11c)に配置される。室外ファン(13)は、第2モータ(M2)の駆動により回転する。室外ファン(13)により搬送される空気は、室外吸込口(11a)から室外ケーシング(11)内に吸い込まれる。この空気は、室外空気通路(11c)を流れて、室外吹出口(11b)から室外ケーシング(11)の外部に吹き出される。室外ファン(13)は、室外熱交換器(14)を通過させるように室外空気を搬送する。
室外熱交換器(14)は、室外空気通路(11c)において室外ファン(13)の上流側に配置される。本例の室外熱交換器(14)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室外熱交換器(14)は、その内部を流れる冷媒と、室外ファン(13)によって搬送される室外空気とを熱交換させる。
膨張弁(15)は、冷媒を減圧する。膨張弁(15)は、開度が調節可能な電動式の膨張弁である。減圧機構は、感温式の膨張弁、膨張機、キャピラリーチューブなどであってもよい。膨張弁(15)は、冷媒回路(R)の液ラインに接続されていればよく、空調室内機(30)に設けられてもよい。
四方切換弁(16)は、第1ポート(P1)と、第2ポート(P2)と、第3ポート(P3)と、第4ポート(P4)を有する。第1ポート(P1)は、圧縮機(12)の吐出部に繋がる。第2ポート(P2)は、圧縮機(12)の吸入部に繋がる。第3ポート(P3)は、室外熱交換器(14)のガス端部に繋がる。第4ポート(P4)は、ガス連絡管(4)に繋がる。
四方切換弁(16)は、第1状態(図2の実線で示す状態)と、第2状態(図2の破線で示す状態)とに切り換えられる。第1状態の四方切換弁(16)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とを連通させ、且つ第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とを連通させる。第2状態の四方切換弁(16)は、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とを連通させ、且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とを連通させる。
(2-2)調湿ユニット
調湿ユニット(20)は、室外に設置される。本例の調湿ユニット(20)は、空調室外機(10)と一体化される。調湿ユニット(20)は、湿度を調節した空気を空調室内機(30)に送る。調湿ユニット(20)は、室外ケーシング(11)と、調湿ロータ(22)と、第1ファン(26)と、第2ファン(23)と、ヒータ(25)と、第1切換ダンパ(24)と、第2切換ダンパ(29)(図5参照)とを有する。室外ケーシング(11)は、空調室外機(10)と調湿ユニット(20)とに共用される。
室外ケーシング(11)の内部には、上述した第2空間(S2)が区画される。第2空間(S2)には、調湿ロータ(22)およびヒータ(25)が設けられる。厳密には、第2空間(S2)には、調湿ロータ(22)、第1ファン(26)、第2ファン(23)、ヒータ(25)、第1切換ダンパ(24)、および第2切換ダンパ(29)が設けられる。室外ケーシング(11)には、吸排気口(21a)と、接続口(21b)と、室外排気口(21c)とが形成される。吸排気口(21a)は、室外空気および室内空気が流通する開口である。室外ケーシング(11)の内部には、吸排気口(21a)から接続口(21b)まで続く第1通路(27)が形成される。室外ケーシング(11)の内部には、吸湿側吸込口(61a)から吸湿側排気口(61b)まで続く第3通路(62)が形成される。接続口(21b)には、ホース(2)が接続される。
第1通路(27)には、第2通路(28)が接続される。第2通路(28)は、第1通路(27)の中途部から室外排気口(21c)まで続く。第2通路(28)の流入端は、第1通路(27)における調湿ロータ(22)の下流側(厳密には、第1ファン(26)の下流側)に接続する。第1通路(27)、および第2通路(28)において、下流は給気運転時に空気が流れる方向(図2の実線の矢印の指す方向)の下流であり、上流は給気運転時に空気が流れる方向の上流である。
調湿ロータ(22)は、第1通路(27)を流れる空気が通過する。調湿ロータ(22)は空気中の水分を吸着する吸着部材である。調湿ロータ(22)は、例えば、ハニカム構造を有する円盤状の調湿用ロータである。調湿ロータ(22)は、吸湿性を有する高分子材料からなる吸着剤を保持する。この吸湿性を有する高分子材料は、いわゆる収着剤の一種である。吸湿性を有する高分子材料からなる吸着剤では、空気中の水蒸気が吸着剤の表面に吸着される現象と、水蒸気が吸着剤の内部に吸収される現象との両方が生じる。なお、調湿ロータ(22)が保持する吸着剤は、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ等の無機材料であってもよい。吸着剤は、空気中の水分を吸着する性質を有する。吸湿剤は、加熱されることにより、吸着した水分を脱離する性質を有する。
調湿ロータ(22)は、第3モータ(M3)の駆動によって回転する。調湿ロータ(22)は、第1通路(27)に位置する調湿領域(22A)を有する。調湿領域(22A)では、吸着剤に吸着した水分を空気中に脱離させる再生動作、および空気中の水分を吸着剤に吸着させる吸着動作が行われる。
第1ファン(26)は、第1通路(27)における調湿領域(22A)の下流側に配置される。第1ファン(26)は、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を通過させるように室外空気を搬送する。第1ファン(26)は、第4モータ(M4)の駆動によって回転する。第1ファン(26)は、第4モータ(M4)の回転数を調整することで、風量を複数段階に切り換え可能に構成される。
ヒータ(25)は、第1通路(27)における調湿領域(22A)の上流側に配置される。ヒータ(25)は、第1通路(27)を流れる空気を加熱する。ヒータ(25)は、出力を可変に構成される。ヒータ(25)を通過する空気の温度は、ヒータ(25)の出力に応じて変化する。
第2ファン(23)は、第3通路(62)に配置される。第2ファン(23)は、第6モータ(M6)の駆動によって回転する。第2ファン(23)は、第3通路(62)を通過させるようにして室外空気を搬送する。第2ファン(23)により搬送される室外空気は、吸湿側吸込口(61a)を通じて第3通路(62)内へ送られ、吸湿側排気口(61b)を通じて室外へ排出される。第3通路(62)には、空気流れの上流側から下流側に向かって順に、調湿ロータ(22)の吸着領域(22C)および第2ファン(23)が配置される。
第1切換ダンパ(24)は、第1通路(27)における第2通路(28)の接続部分に設けられる。第1切換ダンパ(24)は、流路切換弁やシャッターなどで構成されてもよい。第1切換ダンパ(24)は、第3状態(図2の実線で示す状態)と、第4状態(図2の破線で示す状態)とに切り換わる。第3状態の第1切換ダンパ(24)は、第1通路(27)とホース(2)の内部とを連通させ、第1通路(27)と第2通路(28)とを遮断する。第4状態の第1切換ダンパ(24)は、第1通路(27)とホース(2)の内部とを遮断し、第1通路(27)と第2通路(28)とを連通させる。第1切換ダンパ(24)の状態は、モータのような動力源の駆動により切り換えられる。
第2切換ダンパ(29)は、第1通路(27)に配置される。図5および図6に示すように、第2切換ダンパ(29)は、ダンパケーシング(29A)内に設けられる。ダンパケーシング(29A)内には、第2切換ダンパ(29)の内部の空間(S31)と、第2切換ダンパ(29)が配置される空間(S32)と、空間(S33)とが設けられる。第2切換ダンパ(29)は、空間(S32)内にスライド自在に設けられる。ダンパケーシング(29A)には、空間(S32)とダンパケーシング(29A)の外部とを連通する第1出入口(29a)と第2出入口(29b)とが設けられる。第1出入口(29a)は、第1通路(27)を通じて吸排気口(21a)と連通する。第2出入口(29b)は、第1通路(27)を通じて室外ケーシング(11)におけるホース(2)との接続口(21b)と連通する。第2出入口(29b)は、第1通路(27)および第2通路(28)を通じて室外排気口(21c)と連通する。ダンパケーシング(29A)には、空間(S32)と空間(S33)とを連通する第1連通口(29c)と第2連通口(29d)とが設けられる。第2切換ダンパ(29)は、空間(S32)内でスライドすることで、第5状態と第6状態とに切り換えられる。図5に示すように、第5状態の第2切換ダンパ(29)は、空気を吸い込む入口を第1出入口(29a)とし、空気を排出する出口を第2出入口(29b)とする。図6に示すように、第6状態の第2切換ダンパ(29)は、空気を吸い込む入口を第2出入口(29b)とし、空気を排出する出口を第1出入口(29a)とする。第2切換ダンパ(29)の状態は、モータのような動力源の駆動により切り換えられる。
(2-3)空調室内機
図1~図3に示すように、空調室内機(30)は、室内に設置される。空調室内機(30)は、室内(I)を形成する部屋の壁(WL)に設置される、壁掛け式である。空調室内機(30)は、室内ケーシング(31)と、室内ファン(32)と、エアフィルタ(33)と、室内熱交換器(34)と、ドレンパン(35)と、風向調節部(36)とを有する。
室内ケーシング(31)は、室内ファン(32)、エアフィルタ(33)、室内熱交換器(34)およびドレンパン(35)を収容する。室内ケーシング(31)には、室内吸込口(31a)と、室内吹出口(31b)とが形成される。室内吸込口(31a)は、室内ケーシング(31)の上側に配置される。室内吸込口(31a)は、室内の空気を吸い込むための開口である。室内吹出口(31b)は、室内ケーシング(31)の下側に配置される。室内吹出口(31b)は、熱交換後の空気または調湿用の空気を吹き出すための開口である。室内ケーシング(31)の内部には、室内吸込口(31a)から室内吹出口(31b)に続く室内空気通路(31c)が設けられている。
室内ファン(32)は、室内空気通路(31c)の略中央部分に配置される。室内ファン(32)は、例えばクロスフローファンである。室内ファン(32)は、第5モータ(M5)の駆動により回転する。室内ファン(32)は、室内の空気を室内空気通路(31c)に取り込んで搬送する。室内ファン(32)により搬送される空気は、室内吸込口(31a)から室内ケーシング(31)内に吸い込まれる。この空気は、室内空気通路(31c)を流れて、室内吹出口(31b)から室内ケーシング(31)の外部に吹き出される。
室内ファン(32)は、室内熱交換器(34)を通過させるように室内の空気を搬送する。室内吹出口(31b)から吹き出された空気は、室内(I)に供給される。室内ファン(32)は、第5モータ(M5)の回転数を調整することで、風量を複数段階に切り換え可能に構成される。
エアフィルタ(33)は、室内空気通路(31c)において室内熱交換器(34)の上流側に配置される。エアフィルタ(33)は、室内熱交換器(34)に供給される空気が実質的に全て通過するように室内ケーシング(31)に取り付けられる。エアフィルタ(33)は、室内吸込口(31a)から吸い込まれる空気中の塵埃を捕集する。
室内熱交換器(34)は、室内空気通路(31c)において室内ファン(32)の上流側に配置される。本例の室内熱交換器(34)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内熱交換器(34)は、その内部の冷媒と、室内ファン(32)によって搬送される室内の空気とを熱交させる。
ドレンパン(35)は、室内熱交換器(34)の前方下側および後方下側に配置される。ドレンパン(35)は、空調室内機(30)の室内ケーシング(31)の内部で発生した結露水を受ける。室内熱交換器(34)のフィンの表面に発生した結露水は、その表面を伝って自重により流下し、ドレンパン(35)で受けられる。
風向調節部(36)は、室内吹出口(31b)から吹き出される空気の風向きを調節する。風向調節部(36)は、フラップ(37)を有する。フラップ(37)は、室内吹出口(31b)の長手方向に沿って延びる長板状に形成される。フラップ(37)は、モータの駆動により回動する。フラップ(37)は、その回動に伴い室内吹出口(31b)を開閉する。
フラップ(37)は、傾斜角度を段階的に変えられるように構成される。本例のフラップ(37)が調節される位置は、6つの位置を含む。これら6つの位置は、閉位置と、5つの開位置とを含む。5つの開位置には、図3に示す略水平吹出位置を含む。閉位置のフラップ(37)は、室内吹出口(31b)を実質的に閉じる。閉位置のフラップ(37)と室内吹出口(31b)との間には、隙間が形成されてもよい。上述したように、空調室内機(30)は、ホース(2)を介して調湿ユニット(20)と接続される。空調室内機(30)に接続するホース(2)の端部は、室内空気通路(31c)における室内熱交換器(34)の上流に連通する。調湿ユニット(20)から空調室内機(30)へ送られる空気は、ホース(2)を通って室内空気通路(31c)における室内熱交換器(34)の上流に供給される。空調室内機(30)から調湿ユニット(20)へ送られる空気は、室内空気通路(31c)における室内熱交換器(34)の上流からホース(2)へ流入する。
(2-4)リモートコントローラ
図2および図4に示すように、空気調和装置(1)は、リモートコントローラ(40)を備える。リモートコントローラ(40)は、室内においてユーザが操作可能な位置に配置される。リモートコントローラ(40)は、表示部(41)と入力部(42)とを有する。表示部(41)は、所定の情報を表示する。表示部(41)は、例えば液晶モニタによって構成される。所定の情報は、空気調和装置(1)の運転状態や設定温度などを示す情報である。入力部(42)は、ユーザからの各種設定を行う入力操作を受け付ける。入力部(42)は、例えば物理的な複数のスイッチで構成される。ユーザは、リモートコントローラ(40)の入力部(42)を操作することで、空気調和装置(1)の運転モード、目標温度、目標湿度などを設定できる。
(2-5)センサ
図2および図4に示すように、空気調和装置(1)は、複数のセンサを有する。複数のセンサは、冷媒用のセンサと、空気用のセンサとを含む。冷媒用のセンサは、高圧冷媒の温度や圧力を検出するセンサ、低圧冷媒の温度や圧力を検出するセンサを含む(図示省略)。
空気用のセンサは、外気温度センサ(51)、外気湿度センサ(52)、内気温度センサ(53)、内気湿度センサ(54)、および湿度センサ(55)を含む。外気温度センサ(51)は、空調室外機(10)に設けられる。外気温度センサ(51)は、室外空気の温度を検出する。本例の外気湿度センサ(52)は、第3通路(62)に設けられ、調湿ロータ(22)の上流(例えば、吸湿側吸込口(61a)の周辺)に位置する。外気湿度センサ(52)は、外気温度センサ(51)と同様に、室外ケーシング(11)の室外吸込口(11a)の周辺に設けられてもよい。外気湿度センサ(52)は、室外空気の湿度を検出する。本例の外気湿度センサ(52)は、室外空気の相対湿度を検出するが、絶対湿度を検出してもよい。内気温度センサ(53)および内気湿度センサ(54)は、空調室内機(30)に設けられる。内気温度センサ(53)は、室内空気の温度を検出する。内気湿度センサ(54)は、室内空気の湿度を検出する。内気湿度センサ(54)は、室内空気の相対湿度を検出するが、絶対湿度を検出してもよい。本例の湿度センサ(55)は、第1通路(27)に設けられる。この湿度センサ(55)は、第2切換ダンパ(29)の第2出入口(29b)と、室外ケーシング(11)の接続口(21b)との間に位置する。湿度センサ(55)は、第1通路(27)を流れる空気の湿度を検出する。本例の湿度センサ(55)は、空気の相対湿度を検出するが、絶対湿度を検出してもよい。
(2-6)制御部
図2および図4に示すように、空気調和装置(1)は、制御部(C)を有する。制御部(C)は、冷媒回路(R)の動作を制御する。制御部(C)は、空調室外機(10)、調湿ユニット(20)、および空調室内機(30)の動作を制御する。制御部(C)は、室外制御部(OC)と、室内制御部(IC)と、リモートコントローラ(40)とを含む。室外制御部(OC)は空調室外機(10)に設けられる。室内制御部(IC)は空調室内機(30)に設けられる。室内制御部(IC)および室外制御部(OC)のそれぞれは、MCU(Micro Control Unit,マイクロコントローラユニット)、電気回路、電子回路を含む。MCUは、CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)、メモリ、通信インターフェースを含む。メモリには、CPUが実行するための各種のプログラムが記憶されている。
室外制御部(OC)には、外気温度センサ(51)の検出値、外気湿度センサ(52)の検出値、および湿度センサ(55)の検出値が入力される。
室外制御部(OC)は、圧縮機(12)、室外ファン(13)、膨張弁(15)および四方切換弁(16)に接続される。室外制御部(OC)は、空調室外機(10)の運転の実行および停止を行うための制御信号を、圧縮機(12)、室外ファン(13)、膨張弁(15)、および四方切換弁(16)に出力する。室外制御部(OC)は、圧縮機(12)の第1モータ(M1)の運転周波数、室外ファン(13)の第2モータ(M2)の回転数、四方切換弁(16)の状態および膨張弁(15)の開度を制御する。
室外制御部(OC)はさらに、調湿ロータ(22)、第1ファン(26)、第2ファン(23)、ヒータ(25)、および第1切換ダンパ(24)に接続される。室外制御部(OC)は、調湿ユニット(20)の運転の実行および停止を行うための制御信号を、調湿ロータ(22)、第1ファン(26)、第2ファン(23)、ヒータ(25)、および第1切換ダンパ(24)に出力する。室外制御部(OC)は、調湿ロータ(22)の第3モータ(M3)、第1ファン(26)の第4モータ(M4)、第2ファン(23)の第6モータ(M6)の回転数と、調湿ロータ(22)および第1切換ダンパ(24)の動作と、ヒータ(25)の出力とを制御する。
室内制御部(IC)には、内気温度センサ(53)の検出値、および内気湿度センサ(54)の検出値が入力される。
室内制御部(IC)は、リモートコントローラ(40)と通信可能に接続される。室内制御部(IC)は、室内ファン(32)に接続される。室内制御部(IC)は、空調室内機(30)の運転の実行および停止を行うための制御信号を、室内ファン(32)に出力する。室内制御部(IC)は、室内ファン(32)の第5モータ(M5)の回転数を制御する。室内制御部(IC)は、室外制御部(OC)と通信可能に接続される。
リモートコントローラ(40)は、室内制御部(IC)と通信可能に接続される。リモートコントローラ(40)は、入力部(42)でのユーザの操作に応じて、空気調和装置(1)の運転を指示する指示信号を室内制御部(IC)に送信する。室内制御部(IC)は、リモートコントローラ(40)からの指示信号を受信すると、その指示信号を室外制御部(OC)に送信する。室内制御部(IC)は、その指示信号に従い、空調室内機(30)の上述した各機器の動作を制御する。室外制御部(OC)が、室内制御部(IC)からの指示信号を受信すると、空調室外機(10)および調湿ユニット(20)の上述した各機器の動作を制御する。
(3)運転動作
空気調和装置(1)が実行する運転モードは、冷房運転、暖房運転、給気運転、排気運転、除湿運転、加湿運転、除湿冷房運転、および加湿暖房運転を含む。制御部(C)は、リモートコントローラ(40)からの指示信号に基づいて、これらの運転を実行させる。
(3-1)冷房運転
冷房運転は、蒸発器として機能する室内熱交換器(34)により室内の空気を冷却する運転である。調湿ユニット(20)は停止する。冷房運転では、制御部(C)が、圧縮機(12)、室外ファン(13)、および室内ファン(32)を運転させる。制御部(C)は、四方切換弁(16)を第1状態に設定する。制御部(C)は、膨張弁(15)の開度を適宜調節する。冷房運転では、圧縮した冷媒が室外熱交換器(14)で放熱し、室内熱交換器(34)で蒸発する第1冷凍サイクルが行われる。
冷房運転では、内気温度センサ(53)で検出する室内温度が設定温度に収束するように、制御部(C)が室内熱交換器(34)の目標蒸発温度を調節する。制御部(C)は、室内熱交換器(34)の冷媒の蒸発温度が目標蒸発温度に収束するように、圧縮機(12)の回転数を制御する。冷房運転では、室内ファン(32)により搬送された空気が室内熱交換器(34)を通過する際に冷却される。室内熱交換器(34)によって冷却された空気は、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。
(3-2)暖房運転
暖房運転は、放熱器として機能する室内熱交換器(34)により室内の空気を加熱する運転である。調湿ユニット(20)は停止する。暖房運転では、制御部(C)が、圧縮機(12)、室外ファン(13)、および室内ファン(32)を運転させる。制御部(C)は、四方切換弁(16)を第2状態に設定する。制御部(C)は、膨張弁(15)の開度を適宜調節する。暖房運転では、圧縮機(12)で圧縮した冷媒が室内熱交換器(34)で放熱し、室外熱交換器(14)で蒸発する第2冷凍サイクルが行われる。
暖房運転では、内気温度センサ(53)によって検出される室内温度が設定温度に収束するように、制御部(C)が室内熱交換器(34)の目標凝縮温度を調節する。制御部(C)は、室内熱交換器(34)の冷媒の凝縮温度が目標凝縮温度に収束するように、圧縮機(12)の回転数を制御する。暖房運転では、室内ファン(32)により搬送された空気が室内熱交換器(34)を通過する際に加熱される。室内熱交換器(34)で加熱された空気は、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。
(3-3)給気運転
給気運転は、室外空気を室内に供給する運転である。給気運転では、図2の実線の矢印で示すように、室外空気がホース(2)を通じて空調室内機(30)へ送られる。給気運転では、制御部(C)がヒータ(25)、調湿ロータ(22)、および第2ファン(23)を停止させ、第1ファン(26)を運転させる。制御部(C)は、第1切換ダンパ(24)を第3状態(図2の実線で示す状態)に設定し、第2切換ダンパ(29)を第5状態に設定する(図5参照)。給気運転において、第1ファン(26)によって搬送される室外空気は、ホース(2)を通じて空調室内機(30)に送られ、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。なお、冷房運転または暖房運転と同時に給気運転を行ってもよい。
(3-4)排気運転
排気運転は、室内空気を室外に排出する運転である。排気運転では、図2の破線の矢印で示すように、室内空気がホース(2)を通じて調湿ユニット(20)へ送られる。排気運転では、制御部(C)がヒータ(25)、調湿ロータ(22)、および第2ファン(23)を停止させ、第1ファン(26)を運転させる。制御部(C)は、第1切換ダンパ(24)を第3状態(図2の実線で示す状態)に設定し、第2切換ダンパ(29)を第6状態に設定する(図6参照)。排気運転において、第1ファン(26)によって搬送される室内空気は、ホース(2)を通じて調湿ユニット(20)に送られ、調湿ユニット(20)の吸排気口(21a)から室外へ排出される。なお、冷房運転または暖房運転と同時に排気運転を行ってもよい。
(3-5)除湿運転
除湿運転では、調湿ユニット(20)により除湿した空気を室内に供給する運転である。除湿運転では、調湿ユニット(20)により除湿された空気が間欠的に室内に供給される。調湿ユニット(20)は、第1動作と第2動作とを交互に行う。第1動作は、空気中の水分を調湿ロータ(22)に吸着させるとともに、調湿ロータ(22)で除湿した空気を室内へ供給する動作である。第2動作は、調湿ロータ(22)を再生するとともに、再生に利用された空気を室外へ排出する動作である。
具体的には、第1動作では、制御部(C)が、第1ファン(26)を運転させ、第2ファン(23)を停止させ、ヒータ(25)を停止させ、第1切換ダンパ(24)を第3状態(図2の実線で示す状態)とし、第2切換ダンパ(29)を第5状態(図5参照)とする。第1ファン(26)によって搬送される空気は、第1通路(27)を流れ、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を通過する。調湿領域(22A)では、空気中の水分が吸着剤に吸着される。調湿領域(22A)で除湿された空気はホース(2)を通じて空調室内機(30)へ送られ、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。
第2動作(調湿ロータ(22)の再生処理)は、制御部(C)が、第1ファン(26)およびヒータ(25)を運転させ、第2ファン(23)を停止させ、第1切換ダンパ(24)を第4状態(図2の破線で示す状態)とし、第2切換ダンパ(29)を第5状態(図5参照)とする。第1ファン(26)によって搬送される空気は、第1通路(27)を流れ、ヒータ(25)によって加熱された後、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を流れる。調湿領域(22A)では、吸着剤が再生される。具体的には、吸着剤に吸着された水分が脱離し、空気中に放出される。調湿ロータ(22)の再生に利用された空気は、図2の黒塗りの矢印で示すように、第1通路(27)から第2通路(28)を流れ、室外に排出される。
(3-6)加湿運転
加湿運転では、調湿ユニット(20)により加湿した空気を室内に供給する運転である。加湿運転では、調湿ユニット(20)により加湿された空気が連続的に室内へ供給される。制御部(C)が第1ファン(26)および第2ファン(23)を運転させ、調湿ロータ(22)を回転駆動させ、ヒータ(25)をON状態とする。制御部(C)は、第1切換ダンパ(24)を第3状態とし、第2切換ダンパ(29)を第5状態とする。
第3通路(62)を流れる室外空気は、調湿ロータ(22)の吸着領域(22C)を流れる。吸着領域(22C)では、空気中の水分が吸着剤に吸着される。調湿ロータ(22)に水分を付与した空気は、第3通路(62)から室外に排出される。
同時に、第1通路(27)を流れる室外空気は、ヒータ(25)によって加熱された後、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を流れる。調湿領域(22A)では、吸着剤から脱離した水分が空気へ放出される。調湿ロータ(22)で加湿された空気は、ホース(2)を通じて空調室内機(30)へ送られ、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。
(3-7)除湿冷房運転
除湿冷房運転は、上述した冷房運転と除湿運転とが同時に行われる。具体的には、調湿ユニット(20)によって空気が除湿されるとともに、蒸発器として機能する室内熱交換器(34)によって空気が冷却される。
(3-8)加湿暖房運転
加湿暖房運転は、上述した暖房運転と加湿運転とが同時に行われる。具体的には、調湿ユニット(20)によって空気が加湿されるとともに、放熱器として機能する室内熱交換器(34)によって空気が加熱される。
(4)サーモオフ及びサーモオン
制御部(C)はさらに、空気調和装置(1)に対してサーモオン及びサーモオフを実行する。サーモオン及びサーモオフを実行する制御部(C)は、室外制御部(OC)であってもよいし、室内制御部(IC)であってもよいし、リモートコントローラ(40)であってもよい。以下、サーモオフ及びサーモオンについて説明する。
サーモオフは、空気調和装置(1)の運転中に室内の内気温度が第1温度になると、自動的に空気調和装置(1)の運転を一時停止するモードである。具体的に、サーモオフが実行されると、空気調和装置(1)は室内の空調を停止する。サーモオフの実行中は、圧縮機(12)は停止し、室内ファン(32)は、停止または最小風量で運転している。
例えば冷房運転中にサーモオフが実行されると、室内熱交換器(34)は、蒸発器として機能しないか、または略機能しない状態にあるため、空気調和装置(1)による室内の空調は停止される。また、暖房運転中にサーモオフが実行されると、室内熱交換器(34)は、放熱器として機能しないか、または、略機能しない状態にあるため、空気調和装置(1)による室内の空調は停止される。
第1温度は、サーモオフが実行される温度であり、例えばユーザが設定した室内の設定温度から所定の閾値内に設定される。所定の閾値は、例えば、設定温度から±2℃の範囲である。所定の閾値は、設定温度から±1℃の範囲であってもよいし、設定温度から±0.5℃の範囲であってもよい。なお、閾値を小さくすることで室内の快適性は向上するが、内気温度の変化によって圧縮機(12)の停止と起動とが頻繁に繰り返されることなり、このような運転が続くと省エネ性が低下する。
サーモオフが実行されると、空気調和装置(1)は室内の空調を停止する。第1温度は、冷房運転時と暖房運転時とで異なる。
サーモオフが実行される直前では空気調和装置(1)は最小能力で運転を行っている。例えば冷房運転では、室温が第1温度になる直前では空気調和装置(1)は最小能力で運転しており、継続して運転すると室温が第1温度を下回るため、一時的に空調を停止する。このことで、室温が第1温度以下に低下することを抑制する。
サーモオンは、サーモオフの実行中において室内の内気温度が第2温度になると、自動的に空気調和装置(1)の運転を再開するモードである。具体的に、サーモンが実行されると、サーモオフ時に停止していた圧縮機(12)または室内ファン(32)の運転が再開される。室内ファン(32)が再開される場合において、圧縮機(12)は通常の能力で運転する。
空気調和装置(1)の運転の再開とは、サーモオフの実行直前に行っていた空気調和装置(1)の運転である。例えば、サーモオフの実行直前に空気調和装置(1)が冷房運転を実行していた場合、サーモオンによる空気調和装置(1)の運転が再開されると再び冷房運転が開始される。また、サーモオフの実行直前に空気調和装置(1)が暖房運転を実行していた場合、サーモオンによる空気調和装置(1)の運転が再開されると再び暖房運転が開始される。
第2温度は、サーモオンが実行される温度であり、例えばユーザが設定した室内の設定温度から所定の温度範囲内に設定される。第2温度の所定の温度範囲は、例えば、設定温度から±2℃の範囲である。第2温度の所定の温度範囲は、設定温度から±1℃の範囲であってもよいし、設定温度から±0.5℃の範囲であってもよい。
(5)サーモオフの実行による課題
図7に示すように、近年の気密性の高い住宅では、空気調和装置が最小能力で運転しても空調負荷に対して空調能力が上回ってしまう。そのため、短い時間間隔でサーモオンとサーモオフとが交互に連続して実行されることで、インバータ制御による室内の快適性が十分に発揮できず、室温が変動してしまうことがある。また、冷房・除湿運転においてサーモオフが実行されている間は、室内の湿度が上昇するいわゆる「湿度戻り」が発生し、室内の快適性が損なわれてしまうという課題がある。
これに対して、本実施形態の空気調和装置(1)では、制御部(C)は、室内の内気温度と第1温度との差が所定値以下となる第1条件が成立した場合、室外空気を室内へ送る給気運転を開始させる。
(6)制御フロー
図8及び図9を用いて、空気調和装置(1)の制御について具体的に説明する。なお、以下の説明では冷房運転が行われる場合について説明し、暖房運転が行われる場合については省略する。また、ユーザにより室内の内気温度は所定の温度に予め設定されているとする。
ステップS11では、制御部(C)は、冷房運転の運転指示が入力されたか否かを判定する。冷房運転の運転指示が入力されたと判定された場合(ステップS11のYES)、ステップS12が実行される。冷房運転の運転指示が入力されていないと判定された場合(ステップS11のNO)、本制御は終了する。このとき、空気調和装置(1)の運転は停止している。
ステップS12では、制御部(C)は、空気調和装置(1)の冷房運転を開始する。具体的に、制御部(C)は、四方切換弁(16)を第1状態に設定し、空調能力が最大となるように、圧縮機(12)、室外ファン(13)及び室内ファン(32)を運転し、膨張弁(15)の開度を適宜調節する。
ステップS13では、制御部(C)は、空調負荷に応じて空調能力を制御する。室内の内気温度が低下し始めると空調能力を徐々に低下させていく。
ステップS14では、制御部(C)は、第1条件が成立した否かを判定する。第1条件は、室内の内気温度と第1温度との差が所定値以下となる条件である。第1条件が成立したと判定された場合(ステップS14のYES)、ステップS15が実行される。第1条件が成立しない判定された場合(ステップS14のNO)、再びステップS14が実行される。
ステップS15では、制御部(C)は、給気運転を開始させる。これにより、室内の内気温度よりも高い室外空気が室内に供給される。室外空気が室内に供給されることで、室内の内気温度の低下が鈍化して、内気温度が第1温度にまで低下することを遅らせることができる。
ステップS16では、制御部(C)は、室内の内気温度が第1温度になったか否かを判定する。内気温度が第1温度と判定された場合(ステップS16のYES)、ステップS17が実行される。内気温度が第1温度でないと判定された場合(ステップS16のNO)、ステップS16が再度実行される。
ステップS17では、制御部(C)は空気調和装置(1)に対してサーモオフを実行する。なお、サーモオフ実行以降も制御部(C)は給気運転を実行する。また、ステップS12以降において、空調能力は徐々に低下していき、第1条件の成立後、かつ、内気温度が第1温度に達する前において空気調和装置(1)は最小能力で運転する。
ステップS18では、制御部(C)は、室内の内気温度が上昇して第2温度に達したか否かを判定する。室内の内気温度が第2温度に達したと判定された場合(ステップS18のYES)、ステップS19が実行される。室内の内気温度が第2温度に達していないと判定された場合(ステップS18のNO)、再びステップS18が実行される。
ステップS19では、制御部(C)は空気調和装置(1)に対してサーモオンを実行する。なお、サーモオンが実行される時点の室温の内気温度は設定温度付近である。従って、空気調和装置はサーモオン実行後最小能力で運転する。ステップS19の実行後、再びステップS16が実行される。上記ステップS12~S19において、運転停止の指示が入力されると、制御部(C)は空気調和装置(1)の運転を停止させる。これにより、本制御は終了する。
(7)特徴
(7-1)特徴1
本実施形態の空気調和装置(1)において制御部(C)は、空気調和装置(1)の運転中に室内の内気温度が第1温度になるとサーモオフを実行する。制御部(C)は、室内の内気温度と第1温度との差が所定値以下となる第1条件が成立した場合、室外空気を室内へ送る給気運転を開始させる。
本実施形態によると、第1条件の成立により、例えば冷房運転時では室温よりも高い室外空気が室内に給気される。室温よりも高い室外空気が室内に給気されると、室温の温度低下が緩やかになる結果、サーモオフの実行を遅らせることができる。これにより、冷房・除湿運転においてサーモオフが実行されている間は、室内の湿度が上昇するいわゆる「湿度戻り」の発生を抑制し、室内の快適性が損なわれてしまうことを抑制できる。暖房運転においても同様の効果が得られる。
(7-2)特徴2
本実施形態では、第1温度はユーザが設定した設定温度から所定の閾値内の温度である。これによると、ユーザが設定した設定温度に室温が近づくことで第1条件が成立する。設定温度は室内にいるユーザが快適性を感じる温度であるため、第1温度を設定温度から所定の閾値内に設定しておくことで室内の快適性が損なわれることを抑制できる。
(7-3)特徴3
本実施形態では、制御部(C)は、空気調和装置(1)が最小能力で運転中に第1条件が成立する場合において給気運転を開始させる。最小能力運転において室外空気を室内に導入して外気負荷をかけることで、空気調和装置(1)に見かけ上の空調能力を抑えることができる。
(7-4)特徴4
本実施形態では、制御部(C)は、サーモオフの実行中において、給気運転を継続する。これにより、サーモオフとサーモオンとを繰り返す運転において、サーモオフ期間の室温の温度上昇が促進されてサーモオフ期間を短縮できる。特に、第1温度が設定温度付近である場合、サーモオフとサーモオンとが設定温度付近で交互に連続して運転するが、サーモオフ期間を短くすることで、ユーザが感じる不快感を低減できる。
(8)変形例
上記実施形態の空気調和装置(1)の制御フローは、本変形例の空気調和装置(1)に適用されてもよい。以下、図10を参照して、空気調和装置(1)の変形例について上述した実施形態と異なる点について説明する。説明する。なお、図10では、便宜上、空調室内機(30)および空調室外機(10)の図示を省略している。
図10に示すように、空気調和装置(1)の変形例では、第2ファン(23)および第3通路(62)が設けられていない点が、図2に示す空気調和装置(1)と異なる。
空気調和装置(1)の変形例では、上記(3-1)~(3-8)の運転動作のうち加湿運転の動作内容が図2に示す空気調和装置(1)と異なる。
空気調和装置(1)の変形例において、加湿運転では、調湿ユニット(20)により加湿された空気が間欠的に室内に供給される。空気調和装置(1)の変形例では、加湿運転時において、調湿ユニット(20)が、第3動作と第4動作とを交互に行う。第3動作は、空気中の水分を調湿ロータ(22)に吸着させるとともに、調湿ロータ(22)を通過した空気を室外へ排出する動作である。第4動作は、調湿ロータ(22)を再生するとともに、調湿ロータ(22)から水分が付与された空気を室内へ供給する動作である。
具体的には、第3動作では、制御部(C)が、第1ファン(26)を運転させ、ヒータ(25)を停止させ、第1切換ダンパ(24)を第4状態とし、第2切換ダンパ(29)を第5状態とする。第1ファン(26)によって搬送される空気は、第1通路(27)を流れ、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を通過する。調湿領域(22A)では、空気中の水分が吸着剤に吸着される。調湿領域(22A)の吸着剤に水分を付与した空気は、図10の黒塗りの矢印で示すように、第1通路(27)から第2通路(28)を流れ、室外に排出される。
第4動作は、制御部(C)が、第1ファン(26)およびヒータ(25)を運転させ、第1切換ダンパ(24)を第3状態とし、第2切換ダンパ(29)を第5状態とする。第1ファン(26)によって搬送される空気は、第1通路(27)を流れ、ヒータ(25)によって加熱された後、調湿ロータ(22)の調湿領域(22A)を流れる。調湿領域(22A)では、吸着剤が再生される。具体的には、吸着剤に吸着された水分が脱離し、空気中に放出される。調湿ロータ(22)から脱離した水分を含む空気はホース(2)を通じて空調室内機(30)へ送られ、空調室内機(30)の室内吹出口(31b)から室内(I)へ供給される。
(9)その他の実施形態
上記実施形態の空気調和装置(1)の制御フローにおいて、第1条件の成立(ステップS14)前に給気運転が開始されていてもよい。この場合、第1条件が成立すると(ステップS14のYES)、制御部(C)は、給気量を増大させる。具体的に、制御部(C)は、第1ファン(26)の回転数を増大させる。このことで室外空気の室内への給気量が増大する。
この場合においても、空気調和装置(1)が最小能力で運転中に第1条件が成立し、実行中の給気運転による給気量を増大させる。
このように、第1条件が成立する前において給気運転が実施されていても、第1条件成立時に給気量を増大させることで室内の内気温度が第1温度に達するまでの時間を稼ぐことができる。その結果、サーモオフの実行を遅らせることができて上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態の空気調和装置(1)の制御フローにおいて、サーモオフの開始後(ステップS17)とサーモオンの実行(ステップS18)との間において、給気運転による室内への給気量を増大させるステップを設けてもよい。
上記実施形態において、空気調和装置(1)が最小能力で運転する前に第1条件が成立した場合、給気運転を開始してもよい。また、給気運転中に空気調和装置(1)が最小能力で運転する前に第1条件が成立した場合、給気運転による給気量を増大させてもよい。
上記実施形態の空気調和装置は、空調室外機(10)と空調室内機(30)とのペア機であるが、空調室外機と複数の空調室内機(30)とを有する空気調和装置であってもよい。この場合、サーモオフの実行は、サーモオフ対象となる空調室外機に繋がる冷媒配管の膨張弁を閉じる動作であってもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態の要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上に説明したように、本開示は、空気調和装置について有用である。
1 空気調和装置
C 制御部

Claims (5)

  1. 室内を空気調和する空気調和装置であって、
    前記空気調和装置の運転中に、室内の内気温度が第1温度になると前記空気調和装置のサーモオフを実行する制御部(C)を備え、
    前記制御部(C)は、
    室内の内気温度と前記第1温度との差が所定値以下となる第1条件が成立した場合、室外空気を室内へ送る給気運転を開始させ、または
    前記給気運転の実行中に前記第1条件が成立した場合、室内への給気量を増大させる
    空気調和装置。
  2. 前記第1温度は、ユーザが設定した設定温度から所定の閾値内の温度である
    請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記制御部(C)は、前記空気調和装置が最小能力で運転中に前記第1条件が成立する場合において、
    前記給気運転を開始させ、または、
    現在実行中の前記給気運転による室内への給気量を増大させる
    請求項1または2に記載の空気調和装置。
  4. 前記制御部(C)は、サーモオフの実行中において、前記給気運転を継続する
    請求項1または2に記載の空気調和装置。
  5. 前記制御部(C)は、サーモオフの開始後、前記給気運転による室内への給気量を増大させる
    請求項4に記載の空気調和装置。
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