JP2024066943A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制された蓄電素子を提供する。【解決手段】本発明の一側面に係る蓄電素子は、正極基材及び上記正極基材に積層された正極活物質層を含む正極、並びに負極基材及び上記負極基材に積層された負極活物質層を含む負極を有する電極体と、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する電解液と、上記電極体及び上記電解液を収容する容器20と、上記電極体を包囲し、上記電極体と上記容器とを絶縁する絶縁袋60とを備え、上記電極体は、上記電極体の一端側に位置し、上記負極基材が束ねられている負極束ね部と、上記正極活物質層と上記負極活物質層とが対向している対向部とを有し、上記絶縁袋には、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に、上記電解液が通過する貫通口64が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電素子に関する。
電気自動車等の車両、家電製品等の様々な機器に、充放電可能な蓄電素子(二次電池、キャパシタ等)が使用されている。蓄電素子の一例として、電極体と電解液とを容器に収容した蓄電素子が知られている。
蓄電素子の電解液には、性能改善等のため各種の添加剤が添加される場合がある。電解液に用いられる添加剤として、フルオロスルホン酸リチウム、ジフルオロリン酸リチウム等が知られている(特許文献1参照)。
また、蓄電素子には、集電性等の観点から、電極体における活物質が積層されていない部分の正極基材又は負極基材がそれぞれ束ねられ、この束ねられた部分が集電体等を介して外部端子に接続された構造を有するものが知られている(特許文献2参照)。
特開2019-50154号公報 国際公開第2013/168466号
蓄電素子においては、金属製の容器、正極基材等から電解液中に金属イオンが溶出し、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物として析出することがある。このような析出物は、析出する場所によっては充放電性能に好ましくない影響を及ぼす。例えば、負極基材が束ねられ、集電体等に接続される部分に析出物が生じた場合、蓄電素子の抵抗増加が生じることがある。正極活物質層と負極活物質層とが対向している部分に析出物が生じた場合、微短絡が発生することがある。また、発明者らは、フルオロスルホン酸リチウム、ジフルオロリン酸リチウム等、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する電解液が用いられている場合、このような金属イオンの溶出及び金属又は金属化合物としての析出が生じ易くなることを知見した。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制された蓄電素子を提供することである。
本発明の一側面に係る蓄電素子は、正極基材及び上記正極基材に積層された正極活物質層を含む正極、並びに負極基材及び上記負極基材に積層された負極活物質層を含む負極を有する電極体と、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する電解液と、上記電極体及び上記電解液を収容する容器と、上記電極体を包囲し、上記電極体と上記容器とを絶縁する絶縁袋とを備え、上記電極体は、上記電極体の一端側に位置し、上記負極基材が束ねられている負極束ね部と、上記正極活物質層と上記負極活物質層とが対向している対向部とを有し、上記絶縁袋には、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に、上記電解液が通過する貫通口が設けられている。
本発明の一側面によれば、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制された蓄電素子を提供することができる。
図1は、蓄電素子の一実施形態を示す透視斜視図である。 図2は、図1の蓄電素子の各構成要素を示す斜視図である。 図3は、図1の蓄電素子の透視正面図である。 図4は、図1の蓄電素子の電極体の構成概要を示す斜視図である。 図5は、図1の蓄電素子の電極体における正極端子及び正極側金属部材を示す側面図である。 図6は、図1の蓄電素子の絶縁袋を広げた絶縁フィルムを示す平面図である。 図7は、蓄電素子を複数個集合して構成した蓄電装置の一実施形態を示す概略図である。 図8Aは、他の実施形態の絶縁袋を示す斜視図である。 図8Bは、他の実施形態の絶縁袋を示す斜視図である。
初めに、本明細書によって開示される蓄電素子の概要について説明する。
(1)本発明の一側面に係る蓄電素子は、正極基材及び上記正極基材に積層された正極活物質層を含む正極、並びに負極基材及び上記負極基材に積層された負極活物質層を含む負極を有する電極体と、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する電解液と、上記電極体及び上記電解液を収容する容器と、上記電極体を包囲し、上記電極体と上記容器とを絶縁する絶縁袋とを備え、上記電極体は、上記電極体の一端側に位置し、上記負極基材が束ねられている負極束ね部と、上記正極活物質層と上記負極活物質層とが対向している対向部とを有し、上記絶縁袋には、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に、上記電解液が通過する貫通口が設けられている。
上記(1)に記載の蓄電素子は、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制されている。このような効果が生じる理由としては定かではないが、以下の理由が推測される。負極基材が束ねられている負極束ね部及び正極活物質層と負極活物質層とが対向している対向部は、金属又は金属化合物の析出が生じた場合に充放電性能に影響を及ぼす部分である。上記(1)に記載の蓄電素子は、電極体を包囲した状態で電極体と容器とを絶縁する絶縁袋を備え、この絶縁袋には、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に、電解液が通過する貫通口が設けられている。このため、容器が金属製の場合、容器から溶出する金属イオンは、上記負極束ね部及び上記対向部にまで到達し難くなり、この充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制される。また、正極基材等から金属イオンが溶出する場合、これらの金属イオンの少なくとも一部は、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に設けられた貫通口(例えば、上記対向部に対面する位置以外の位置に設けられた正極側の貫通口)から絶縁袋を通過して容器側に移動する。この結果、正極基材等から溶出し、充放電性能に影響を及ぼす部分まで到達する金属イオンの量が減少するため、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制される。以上のような理由から、上記(1)に記載の蓄電素子は上記効果が奏されると推測される。
絶縁袋における「貫通口」とは、絶縁袋の容器側の面から電極体側の面まで、直線状に貫通した穴をいう。「貫通口」は、絶縁袋が電極体を包囲した状態で、絶縁袋に設けられていればよい。すなわち、例えば絶縁袋が一枚の絶縁フィルムから形成されている場合、絶縁袋を平面状に広げた状態においては、貫通口は存在しなくてもよい。換言すれば、絶縁フィルムを袋状に形成して得られた絶縁袋に、貫通口が設けられていればよい。
(2)上記(1)に記載の蓄電素子において、上記絶縁袋が直方体形状を有し、上記絶縁袋の底面側角部に上記貫通口が設けられていてもよい。
上記(2)に記載の蓄電素子によれば、電極体における負極束ね部及び対向部から比較的離れた位置に貫通口が設けられているため、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出がより抑制される。また、絶縁袋の底面側角部に貫通口が設けられているため、注液性も向上する。
(3)上記(2)に記載の蓄電素子において、上記電極体は、上記負極束ね部とは反対側に位置し、上記正極基材が束ねられている正極束ね部をさらに有し、上記絶縁袋の上記正極束ね部側の底面側角部及び上記負極束ね部側の底面側角部の双方に上記貫通口が設けられていてもよい。
上記(3)に記載の蓄電素子によれば、絶縁袋において、正極束ね部側と負極束ね部側との少なくとも2カ所の底面側角部に貫通口が設けられているため、電解液の通過性が向上する。このため、金属又は金属化合物が特定の位置に集中して析出しにくくなり、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出がより抑制される。また、上記(3)に記載の蓄電素子によれば、注液性も向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一つに記載の蓄電素子において、上記容器がアルミニウム製であってもよい。
容器がアルミニウム製である場合、容器から金属イオンであるアルミニウムイオンが溶出し、電極体等における電位が低い部分に金属であるアルミニウム又は金属化合物であるアルミニウム化合物として析出するという現象が生じやすくなる。そのため、上記(4)に記載の蓄電素子の場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。
(5)上記(1)から(4)のいずれか一つに記載の蓄電素子において、通常使用時の充電終止電圧における正極電位が4.0V vs.Li/Li以上であってもよい。
正極電位が4.0V vs.Li/Li以上といった高電位に至る場合、金属製の容器、正極基材等から金属イオンの溶出が生じやすく、その結果、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物が析出するという現象が生じやすくなる。そのため、上記(5)に記載の蓄電素子の場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。
「通常使用時」とは、当該蓄電素子について推奨され、又は指定される充放電条件を採用して当該蓄電素子を使用する場合であり、当該蓄電素子のための充電器が用意されている場合は、その充電器を適用して当該蓄電素子を使用する場合をいう。
本発明の一実施形態に係る蓄電素子、蓄電装置、蓄電素子の製造方法、及びその他の実施形態について詳述する。なお、各実施形態に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称は、背景技術に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。また、以下の説明において、上下左右等を示す場合があるが、一例としてその方向を示すものであり、使用形態における方向を限定するものではない。
<蓄電素子>
図1から3に示す本発明の一実施形態に係る蓄電素子10は、容器20と、電極体30と、絶縁袋60と、電解液70(図1、2において図示しない。図3参照)とを備える。なお、図2、3及び後述する図4において符号Wが付された一点鎖線は、電極体30の巻回軸を表している。巻回軸Wは、仮想的な軸であり、本実施の形態においては、Y軸に平行な直線である。電極体30、絶縁袋60及び電解液70は、容器20に収容されている。
まず、本実施形態の蓄電素子10における各構成部材を概説する。電極体30は、後述する正極基材39からなる正極端子31及び後述する負極基材41からなる負極端子33を有する(図4参照)。正極端子31は、正極基材39が束ねられた正極束ね部32(図5参照)を有し、この正極束ね部32において、正極側金属部材51及び正極側集電体52を介して、容器20の外部に設けられた正極外部端子53に電気的に接続されている。負極端子33は、負極基材41が束ねられた負極束ね部34を有し、この負極束ね部34において、負極側金属部材54及び負極側集電体55を介して、容器20の外部に設けられた負極外部端子56に電気的に接続されている。絶縁袋60は、平面状の絶縁フィルムが電極体30を包囲した状態で袋状に折り曲げられたものであり、電極体30と容器20とを電気的に絶縁している。電解液70の一部は、電極体30を構成する正極、負極及びセパレータに含浸された状態で存在する。以下、各構成部材について詳説する。
(容器20)
容器20は、絶縁袋60で包囲された状態の電極体30と、電解液70とを収容する。本実施形態では、容器20は、直方体形状を有し、図2に示すように、開口部を有する容器本体21と、容器本体21の開口部を閉塞する板状部材である蓋体22とで構成されている。容器本体21における開口部は、電極体30を容器本体21内に入れるために(すなわち、上記開口部を通じて容器本体21内に電極体30を挿入できるように)設けられている。本実施形態において容器本体21は、1枚の底板と4枚の側壁とから構成されている。電極体30が容器本体21内に収容され、蓄電素子10として完成された状態においては、容器本体21の開口部は蓋体22によって閉塞されている。蓋体22の外面には、正極外部端子53と負極外部端子56とが、絶縁性を有するガスケット等(図示せず)を介して取り付けられている。また、本実施形態では、蓋体22の中央部分には、注液口23が設けられている。なお、注液口23は、電解液70を注入後には封止されるため、図1においては封止された状態として図示している。なお、容器20が蓋体22と容器本体21とを備える場合、容器20の底面とは、蓋体22が上側(典型的には、上面)に位置するように蓄電素子10を配置した状態において、容器20の蓋体22とは反対側に位置する下側の面(容器本体22の下面)をいう。蓄電素子10は、通常の方法で使用する場合に、蓋体22が上側に位置する配置状態(すなわち図1に示す配置状態)で使用されるものであってもよく、蓋体22が上側に位置しない配置状態(例えば、蓋体22の長手方向が上下方向(Z軸)に対して平行となるように横倒しの配置状態)で使用されるものであってもよい。
容器20の材質は特に限定されない。容器20は、金属製であってもよく、樹脂製であってもよいが、金属製であることが好ましい。容器20が金属製である場合、容器20の材質としては、例えばアルミニウム、ステンレス鋼等が挙げられ、アルミニウムであることが好ましい。アルミニウム製の容器を用いることで、軽量化を図ることができる等の利点がある。また、上記したように、容器20がアルミニウム製である場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。なお、アルミニウムには、純アルミニウムのみならず、アルミニウム合金も含まれる。容器20の外面は、塗装等により容器以外の材料で被覆されていてもよい。また、金属製の容器20を用いる場合、容器20は、図示しないリードを介して正極35又は負極37に電気的に接続されていてもよい。すなわち、容器20は、正極35又は負極37と同等の電位を有していてもよい。ある一態様では、容器20は、図示しない正極リードを介して正極35に電気的に接続され、正極35と同等の電位を有している。
容器20においては、絶縁袋60で包囲された状態の電極体30を内部に収容後、容器本体21と蓋体22とが溶接等により接合される。その後、注液口23から電解液70を容器20の内部に注入し、注液口23は封止される。このように、容器20は、内部を密封する構造を有している。
(電極体30)
本実施形態では、電極体30は、巻回型電極体である。電極体の形状は特に限定されないが、扁平状であることが好ましい。図4に示すように、電極体30は、帯状の正極35、帯状の第1のセパレータ36、帯状の負極37、及び帯状の第2のセパレータ38がこの順に重ねられた状態で、長手方向に巻回されることにより形成されている。本実施形態では、電極体30は、この巻回軸Wが水平方向(Y軸)と平行になるよう容器20内に配置されている。蓄電素子10においては、電極体30の巻回軸Wは、容器20の底面と平行である。
正極35は、帯状の正極基材39と、この正極基材39の両面にそれぞれ積層された正極活物質層40とを有する。負極37は、帯状の負極基材41と、この負極基材41の両面にそれぞれ積層された負極活物質層42とを有する。正極基材39及び負極基材41は、金属箔等、導電性の基材である。正極35、負極37等の各構成要素の詳細については後述する。
電極体30においては、正極35と負極37とは、第1のセパレータ36及び第2のセパレータ38を介し、巻回軸Wの方向に互いにずらして巻回されている。また、正極35は、巻回軸Wの方向の一端(図4における下側の端部)に、正極活物質層40が積層されていない正極活物質層非積層部43を有している。また、負極37は、巻回軸Wの方向の他端(図4における上側の端部)に、負極活物質層42が積層されていない負極活物質層非積層部44を有している。露出した正極基材39(正極活物質層非積層部43)によって正極端子31が形成され、露出した負極基材41(負極活物質層非積層部44)によって負極端子33が形成されている。このように、扁平状の巻回型の電極体30においては、その両端部分(巻回軸W方向及びY軸方向における両端部分)にそれぞれ正極端子31及び負極端子33が位置する。
本実施形態の電極体30においては、正極活物質層40と負極活物質層42とが、第1のセパレータ36又は第2のセパレータ38を介して対向した状態で巻回されている。電極体30において、正極活物質層40と負極活物質層42とがセパレータ36、38を介して対向している部分を対向部45(図3参照)と称する。本実施形態の電極体30においては、正極端子31及び負極端子33以外の大部分が対向部45に相当する。正極端子31及び負極端子33以外の部分であっても、正極活物質層40と負極活物質層42とがセパレータ36、38を介して対向していない部分は、対向部45には該当しない。
電極体30は、一端側(図3等における右端側)に位置し、正極基材39が束ねられている正極束ね部32を有する。正極束ね部32は、正極端子31における巻回軸Wを含む中央部分に位置する。図5に示されるように、正極端子31においては、巻回軸Wを境に、正極基材39が2つに分けられて、それぞれが正極側金属部材51によって束ねられている。束ねられた正極基材39、すなわち正極束ね部32は、正極側金属部材51に挟まれた状態で固定されている。正極側金属部材51は、例えばアルミニウム製のクリップを用いることができる。
このように、本実施形態における正極束ね部32は、正極端子31を構成する正極基材39が正極側金属部材51によって束ねられた部分である。一実施形態において、正極束ね部32は、正極基材39が重ね合わされた状態で互いに接触している部分であってよい。正極束ね部32において、正極基材39は重ね合わされた状態で互いに固定されていてもよい。正極束ね部32は、正極基材39が重ね合わされ且つ正極基材39の厚さ方向に正極側金属部材51等によって押圧されている部分であってもよい。
正極束ね部32において束ねられている正極基材39は、溶接等により一体化されていてもよい。正極束ね部32は、正極側金属部材51と接続され、正極側金属部材51は、正極側集電体52と接続されている。正極束ね部32と正極側金属部材51と正極側集電体52とは、溶接等により一体的に接合されていてもよい。このような構造により、正極端子31が正極束ね部32において正極側金属部材51及び正極側集電体52と接続され、その結果集電性が高まる。
電極体30は、正極束ね部32とは反対側(図3等における左端側)に位置し、負極基材41が束ねられている負極束ね部34を有する。負極束ね部34は、負極端子33における巻回軸Wを含む中央部分に位置する。図5を参照にして説明した正極束ね部32と同様に、負極端子33においては、巻回軸Wを境に、負極基材41が2つに分けられて、それぞれが負極側金属部材54によって束ねられている。束ねられた負極基材41、すなわち負極束ね部34は、負極側金属部材54に挟まれた状態で固定されている。負極側金属部材54は、例えば銅製のクリップを用いることができる。
このように、本実施形態における負極束ね部34は、負極端子33を構成する負極基材41が負極側金属部材54によって束ねられた部分である。一実施形態において、負極束ね部34は、負極基材41が重ね合わされた状態で互いに接触している部分であってよい。負極束ね部34において、負極基材41は重ね合わされた状態で互いに固定されていてもよい。負極束ね部34は、負極基材41が重ね合わされ且つ負極基材41の厚さ方向に負極側金属部材54等によって押圧されている部分であってもよい。
負極束ね部34において束ねられている負極基材41は、溶接等により一体化されていてもよい。負極束ね部34は、負極側金属部材54と接続され、負極側金属部材54は、負極側集電体55と接続されている。負極束ね部34と負極側金属部材54と負極側集電体55とは、溶接等により一体的に接合されていてもよい。このような構造により、負極端子33が負極束ね部34において負極側金属部材54及び負極側集電体55と接続され、その結果集電性が高まる。
図3に示すように、本発明の一実施形態において、電極体30における負極束ね部34及び対向部45の少なくとも一部は、電解液70と接触している。但し、負極束ね部34及び対向部45の少なくとも一部と電解液70とは、常に接触していなくてもよく、負極束ね部34及び対向部45の少なくとも一部と電解液70とが接触し得る構成であればよい。
負極束ね部34の負極端子33における高さ方向(Z方向)の配置は、特に限定されない。例えば、図3に示すように、負極束ね部34は、負極端子33における高さ方向(Z方向)の中央部に配置されていてもよい。このように負極束ね部34を負極端子33における高さ方向(Z方向)の中央部に配置することにより、負極束ね部34を介して電極体30から効率よく集電することができる。例えば、負極束ね部34が、負極端子33を高さ方向に7分割した領域のうち中央の5/7の領域内に配置されることが好ましく、負極端子33を高さ方向に5分割した領域のうち中央の3/5の領域内に配置されることがより好ましく、負極端子33を高さ方向に3分割した領域のうち中央の1/3の領域内に配置されることがさらに好ましい。
(絶縁袋60)
絶縁袋60は、電極体30を包囲し、電極体30と容器20とを絶縁している。本実施形態では、絶縁袋60は、電極体30の底面(図2等における下側の湾曲面)46と、一対の幅広な側面(扁平面)47と、一対の幅狭な側面(端面)48とを包囲するように、袋状に形成されている。具体的に絶縁袋60は、上面側(蓋体22側)に開口部を有する直方体形状に形成されている。絶縁袋60における開口部は、電極体30を絶縁袋60内に入れるために(すなわち、上記開口部を通じて絶縁袋60内に電極体30を挿入できるように)設けられている。この実施形態では、絶縁袋60は、電極体30の形状に対応するよう形成されており、電極体30の底面46は、直方体形状に形成された絶縁袋60の底面61と対向する。電極体30の一対の幅広な側面47は、直方体形状に形成された絶縁袋60の一対の幅広な側面62と対向する。電極体の一対の幅狭な側面48は、直方体形状に形成された絶縁袋60の一対の幅狭な側面63に対向する。
本実施形態において、絶縁袋60には、電解液70が通過する4つの貫通口64が設けられている。電解液70が通過する貫通口64が絶縁袋60に設けられていることにより、絶縁袋60によって包囲された電極体30が収容された容器20に対して電解液の注入を行う際、電解液70が貫通口64を通過して電極体30内部全体に浸透しやすくなる。このため、効率的に電解液の注入を行うことができ、注液性が良好である。また、各貫通口64は、電極体30における負極束ね部34又は対向部45に対面する位置以外の位置に設けられている。このような位置に貫通口64が設けられていることにより、充放電性能に影響を及ぼす部分(負極束ね部34及び対向部45)への金属又は金属化合物の析出が抑制される。負極束ね部34に対面する位置に貫通口64が設けられている場合、絶縁袋60の外側からその貫通口64を通じて、負極束ね部34又は負極束ね部34を覆っている負極側金属部材54等を視認できる。また、対向部45に対面する位置に貫通口64が設けられている場合、絶縁袋60の外側からその貫通口を通じて、対向部45を視認できる。なお、上述した絶縁袋80の開口部(すなわち、電極体30を絶縁袋80に入れるために設けられた開口部)は、電解液が通過する貫通口には含まないものとする。
本実施形態においては、具体的には、直方体形状を有する絶縁袋60の底面61側の4つの角部にそれぞれ貫通口64が設けられている。すなわち、絶縁袋60の正極束ね部32側の底面61側角部及び負極束ね部34側の底面61側角部の双方に貫通口64が設けられている。このように絶縁袋60に貫通口64が設けられていることにより、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出がより抑制され、注液性も高まる。
各貫通口64の面積としては、例えば1mm以上100mm以下が好ましく、2mm以上50mm以下がより好ましい。各貫通口64の面積が上記下限以上であることにより、注液性を高めること等ができる。各貫通口64の面積が上記上限以下であることにより、電極体30と容器20との間の絶縁性を高めることができる。
複数の貫通口64の総面積としては、4mm以上400mm以下が好ましく、8mm以上200mm以下がより好ましい。複数の貫通口64の総面積が上記下限以上であることにより、注液性を高めること等ができる。複数の貫通口64の総面積が上記上限以下であることにより、電極体30と容器20との間の絶縁性を高めることができる。
本実施形態においては、貫通口64の個数は4であるが、貫通口の個数は特に限定されない。貫通口の個数は1以上であればよい。貫通口の個数の下限としては、2が好ましく、3がより好ましい。貫通口の個数の上限としては、20であってもよく、10であってもよく、6であってもよく、4であってもよい。
特に限定するものではないが、負極端子33の高さ方向(Z方向)において、負極束ね部34の外縁から貫通口64までの最小距離としては、1mm以上(例えば1mm以上50mm以下)が好ましく、3mm以上(例えば3mm以上40mm以下)がより好ましく、5mm以上(例えば5mm以上30mm以下)がさらに好ましい。いくつかの態様において、負極束ね部34の外縁から貫通口64までの最小距離は、8mm以上であってもよく、10mm以上であってもよい、このように負極束ね部34の外縁から貫通口64までの最小距離を大きくすることで、特に負極束ね部64への金属又は金属化合物の析出に起因する不都合(充放電性能への影響)をより確実に抑制することができる。
本実施形態のような貫通口64が設けられた絶縁袋60は、例えば図6に示す平面状の絶縁フィルム66を二点鎖線に沿って折り曲げることにより形成できる。なお、図6において二点鎖線は折り曲げ線を表す。絶縁フィルム66においては、形成される絶縁袋60の底面61側の角部に対応する部分に隙間67が設けられているため、折り曲げた場合に貫通口64が形成される。
本発明の一実施形態において、貫通口64は、電解液70に接触する位置に設けられている。換言すれば、貫通口64の位置は、当該蓄電素子10を通常使用する状態において、電解液70の液面よりも低い位置に設けられていてよい。
絶縁袋60は、樹脂フィルムから形成されていることが好ましい。絶縁袋60の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリイミド、アラミド等が挙げられ、ポリオレフィンが好ましい。絶縁袋60は、無孔質フィルムから形成されていてもよく、多孔質フィルムから形成されていてもよいが、無孔質フィルムから形成されていることが好ましい。なお、無孔質フィルムと多孔質フィルムとを区別する「孔」とは、フィルム中に三次元状に形成された「孔」をいい、一方の面側から他方の面側まで貫通した「貫通口」とは異なる。
本発明の一実施形態において、電解液70に接触する部材の少なくとも一つが、アルミニウム製であってよい。電解液70に接触する部材であって、アルミニウム製となり得る部材としては、容器20、正極端子31、正極基材39、正極側金属部材51、正極側集電体52等が挙げられる。このような場合、これらの部材からアルミニウムイオンが溶出し、電極体30における負極束ね部34及び対向部45にアルミニウム又はアルミニウム化合物が析出するという現象が生じ易くなる。そのため、本発明の一実施形態がこのような蓄電素子である場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。
以下、本発明の一実施形態に係る蓄電素子における正極、負極、セパレータ及び電解液に関して詳説する。
(正極)
正極は、上記のように、正極基材と、この正極基材の両面に積層される正極活物質層を有する。なお、正極は、正極基材と正極活物質層との間に設けられる中間層をさらに有していてもよい。また、正極活物質層が正極基材の一方の面のみに積層されている正極を用いることもできる。
正極基材は、導電性を有する。「導電性」を有するか否かは、JIS-H-0505(1975年)に準拠して測定される体積抵抗率が10-2Ω・cmを閾値として判定する。正極基材の材質としては、アルミニウム、チタン、タンタル、ステンレス鋼等の金属又はこれらの合金が用いられる。これらの中でも、耐電位性、導電性の高さ、及びコストの観点からアルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。正極基材としては、箔、蒸着膜、メッシュ、多孔質材料等が挙げられ、コストの観点から箔が好ましい。したがって、正極基材としてはアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔が好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金としては、JIS-H-4000(2014年)又はJIS-H-4160(2006年)に規定されるA1085、A3003、A1N30等が例示できる。
正極基材の平均厚さは、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上40μm以下がより好ましく、8μm以上30μm以下がさらに好ましく、10μm以上25μm以下が特に好ましい。正極基材の平均厚さを上記の範囲とすることで、正極基材の強度を高めつつ、蓄電素子の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。
中間層は、正極基材と正極活物質層との間に配される層である。中間層は、炭素粒子等の導電剤を含むことで正極基材と正極活物質層との接触抵抗を低減する。中間層の構成は特に限定されず、例えば、バインダ及び導電剤を含む。
正極活物質層は、正極活物質を含む。正極活物質層は、必要に応じて、導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。
正極活物質としては、公知の正極活物質の中から適宜選択できる。リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材料が用いられる。正極活物質としては、例えば、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、ポリアニオン化合物、カルコゲン化合物、硫黄等が挙げられる。α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、例えば、Li[LiNi(1-x)]O(0≦x<0.5)、Li[LiNiγCo(1-x-γ)]O(0≦x<0.5、0<γ<1、0<1-x-γ)、Li[LiCo(1-x)]O(0≦x<0.5)、Li[LiNiγMn(1-x-γ)]O(0≦x<0.5、0<γ<1、0<1-x-γ)、Li[LiNiγMnβCo(1-x-γ-β)]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1、0<1-x-γ-β)、Li[LiNiγCoβAl(1-x-γ-β)]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1、0<1-x-γ-β)等が挙げられる。スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、LiMn、LiNiγMn(2-γ)等が挙げられる。ポリアニオン化合物として、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、Li(PO、LiMnSiO、LiCoPOF等が挙げられる。カルコゲン化合物として、二硫化チタン、二硫化モリブデン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの材料中の原子又はポリアニオンは、他の元素からなる原子又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。これらの材料は表面が他の材料で被覆されていてもよい。正極活物質層においては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
正極活物質としては、通常使用時の充電終止電圧における正極電位が4.0V vs.Li/Li以上となり得る正極活物質を含むことが好ましい。正極活物質は、4.0V vs.Li/Li以上の電位に至って可逆的な電荷輸送イオン(リチウムイオン等)の挿入脱離が可能な正極活物質を含むものであってもよい。このような正極活物質が用いられている場合、蓄電素子の高エネルギー密度化を図ることができる。一方、このような正極活物質が用いられている場合、金属製の容器、正極基材等から金属イオンの溶出が生じやすく、その結果、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物が析出するという現象が生じやすくなる。そのため、このような正極活物質が用いられている場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。
通常使用時の充電終止電圧における正極電位が4.0V vs.Li/Li以上となり得る正極活物質、又は4.0V vs.Li/Li以上の電位に至って可逆的な電荷輸送イオン(リチウムイオン等)の挿入脱離が可能な正極活物質としては、例えば、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物等が挙げられる。本発明の一実施形態において、正極活物質は、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であってもよい。α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物としては、ニッケル元素、コバルト元素及びマンガン元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むものが好ましく、これらの3種の元素を含むものがより好ましい。
正極活物質は、通常、粒子(粉体)である。正極活物質の平均粒径は、例えば、0.1μm以上20μm以下とすることが好ましい。正極活物質の平均粒径を上記下限以上とすることで、正極活物質の製造又は取り扱いが容易になる。正極活物質の平均粒径を上記上限以下とすることで、正極活物質層の電子伝導性が向上する。なお、正極活物質と他の材料との複合体を用いる場合、該複合体の平均粒径を正極活物質の平均粒径とする。「平均粒径」とは、JIS-Z-8825(2013年)に準拠し、粒子を溶媒で希釈した希釈液に対しレーザ回折・散乱法により測定した粒径分布に基づき、JIS-Z-8819-2(2001年)に準拠し計算される体積基準積算分布が50%となる値を意味する。
粉体を所定の粒径で得るためには粉砕機や分級機等が用いられる。粉砕方法として、例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェットミル、旋回気流型ジェットミル又は篩等を用いる方法が挙げられる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、篩や風力分級機等が、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
正極活物質層における正極活物質の含有量は、50質量%以上99質量%以下が好ましく、70質量%以上98質量%以下がより好ましく、80質量%以上95質量%以下がさらに好ましい。正極活物質の含有量を上記の範囲とすることで、正極活物質層の高エネルギー密度化と製造性を両立できる。
導電剤は、導電性を有する材料であれば特に限定されない。このような導電剤としては、例えば、炭素質材料、金属、導電性セラミックス等が挙げられる。炭素質材料としては、黒鉛、非黒鉛質炭素、グラフェン系炭素等が挙げられる。非黒鉛質炭素としては、カーボンナノファイバー、ピッチ系炭素繊維、カーボンブラック等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。グラフェン系炭素としては、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレン等が挙げられる。導電剤の形状としては、粉状、繊維状等が挙げられる。導電剤としては、これらの材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらの材料を複合化して用いてもよい。例えば、カーボンブラックとCNTとを複合化した材料を用いてもよい。これらの中でも、電子伝導性及び塗工性の観点よりカーボンブラックが好ましく、中でもアセチレンブラックが好ましい。
正極活物質層における導電剤の含有量は、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上9質量%以下がより好ましい。導電剤の含有量を上記の範囲とすることで、蓄電素子のエネルギー密度を高めることができる。
バインダとしては、例えば、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル、ポリイミド等の熱可塑性樹脂;エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のエラストマー;多糖類高分子等が挙げられる。
正極活物質層におけるバインダの含有量は、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上9質量%以下がより好ましい。バインダの含有量を上記の範囲とすることで、正極活物質を安定して保持することができる。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース等の多糖類高分子が挙げられる。増粘剤がリチウム等と反応する官能基を有する場合、予めメチル化等によりこの官能基を失活させてもよい。増粘剤を使用する場合、正極活物質層における増粘剤の含有量は、0.1質量%以上8質量%以下とすることができ、通常、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。ここで開示される技術は、正極活物質層が増粘剤を含まない態様で好ましく実施され得る。
フィラーは、特に限定されない。フィラーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、二酸化ケイ素、アルミナ、二酸化チタン、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩等の無機酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、炭酸カルシウム等の炭酸塩、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性のイオン結晶、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、タルク、モンモリロナイト、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカ等の鉱物資源由来物質又はこれらの人造物等が挙げられる。フィラーを使用する場合、正極活物質層におけるフィラーの含有量は、0.1質量%以上8質量%以下とすることができ、通常、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。ここで開示される技術は、正極活物質層がフィラーを含まない態様で好ましく実施され得る。
正極活物質層は、B、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge、Sn、Sr、Ba等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Nb、W等の遷移金属元素を正極活物質、導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー以外の成分として含有してもよい。
(負極)
負極は、上記のように、負極基材と、この負極基材の両面に積層される負極活物質層を有する。なお、負極は、負極基材と負極活物質層との間に設けられる中間層をさらに有していてもよい。また、負極活物質層が負極基材の一方の面のみに積層されている負極を用いることもできる。負極に設けられていてもよい中間層の構成は特に限定されず、例えば正極で例示した構成から選択することができる。
負極基材は、導電性を有する。負極基材の材質としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼、アルミニウム等の金属又はこれらの合金、炭素質材料等が用いられる。これらの中でも銅又は銅合金が好ましい。負極基材としては、箔、蒸着膜、メッシュ、多孔質材料等が挙げられ、コストの観点から箔が好ましい。したがって、負極基材としては銅箔又は銅合金箔が好ましい。銅箔の例としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられる。
負極基材の平均厚さは、2μm以上35μm以下が好ましく、3μm以上30μm以下がより好ましく、4μm以上25μm以下がさらに好ましく、5μm以上20μm以下が特に好ましい。負極基材の平均厚さを上記の範囲とすることで、負極基材の強度を高めつつ、蓄電素子の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質層は、必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分は、上記正極で例示した材料から選択できる。
負極活物質層は、B、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge、Sn、Sr、Ba等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Ta、Hf、Nb、W等の遷移金属元素を負極活物質、導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー以外の成分として含有してもよい。
負極活物質としては、公知の負極活物質の中から適宜選択できる。リチウムイオン二次電池用の負極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材料が用いられる。負極活物質としては、例えば、金属Li;Si、Sn等の金属又は半金属;Si酸化物、Ti酸化物、Sn酸化物等の金属酸化物又は半金属酸化物;LiTi12、LiTiO2、TiNb等のチタン含有酸化物;ポリリン酸化合物;炭化ケイ素;黒鉛(グラファイト)、非黒鉛質炭素(易黒鉛化性炭素又は難黒鉛化性炭素)等の炭素材料等が挙げられる。これらの材料の中でも、黒鉛及び非黒鉛質炭素が好ましい。負極活物質層においては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
「黒鉛」とは、充放電前又は放電状態において、X線回折法により決定される(002)面の平均格子面間隔(d002)が0.33nm以上0.34nm未満の炭素材料をいう。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛が挙げられる。安定した物性の材料を入手できるという観点で、人造黒鉛が好ましい。
「非黒鉛質炭素」とは、充放電前又は放電状態においてX線回折法により決定される(002)面の平均格子面間隔(d002)が0.34nm以上0.42nm以下の炭素材料をいう。非黒鉛質炭素としては、難黒鉛化性炭素や、易黒鉛化性炭素が挙げられる。非黒鉛質炭素としては、例えば、樹脂由来の材料、石油ピッチまたは石油ピッチ由来の材料、石油コークスまたは石油コークス由来の材料、植物由来の材料、アルコール由来の材料等が挙げられる。
ここで、炭素材料の「放電状態」とは、負極活物質である炭素材料から、充放電に伴い吸蔵放出可能なリチウムイオンが十分に放出されるように放電された状態を意味する。例えば、負極活物質として炭素材料を含む負極を作用極として、金属Liを対極として用いた半電池において、開回路電圧が0.7V以上である状態である。
「難黒鉛化性炭素」とは、上記d002が0.36nm以上0.42nm以下の炭素材料をいう。
「易黒鉛化性炭素」とは、上記d002が0.34nm以上0.36nm未満の炭素材料をいう。
負極活物質は、通常、粒子(粉体)である。負極活物質の平均粒径は、例えば、1nm以上100μm以下とすることができる。負極活物質が炭素材料、チタン含有酸化物又はポリリン酸化合物である場合、その平均粒径は、1μm以上100μm以下であってもよい。負極活物質が、Si、Sn、Si酸化物、又は、Sn酸化物等である場合、その平均粒径は、1nm以上1μm以下であってもよい。負極活物質の平均粒径を上記下限以上とすることで、負極活物質の製造又は取り扱いが容易になる。負極活物質の平均粒径を上記上限以下とすることで、負極活物質層の電子伝導性が向上する。粉体を所定の粒径で得るためには粉砕機や分級機等が用いられる。粉砕方法及び分級方法は、例えば、上記正極で例示した方法から選択できる。負極活物質が金属Li等の金属である場合、負極活物質層は、箔状であってもよい。
負極活物質層における負極活物質の含有量は、60質量%以上99.5質量%以下が好ましく、90質量%以上99質量%以下がより好ましい。負極活物質の含有量を上記の範囲とすることで、負極活物質層の高エネルギー密度化と製造性を両立できる。負極活物質が金属Liである場合、負極活物質層における負極活物質の含有量は99質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
(セパレータ)
セパレータは、公知のセパレータの中から適宜選択できる。セパレータとして、例えば、基材層のみからなるセパレータ、基材層の一方の面又は双方の面に耐熱粒子とバインダとを含む耐熱層が形成されたセパレータ等を使用することができる。セパレータの基材層の形状としては、例えば、織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が挙げられる。これらの形状の中でも、強度の観点から多孔質樹脂フィルムが好ましく、非水電解質の保液性の観点から不織布が好ましい。セパレータの基材層の材料としては、シャットダウン機能の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましく、耐酸化分解性の観点から例えばポリイミドやアラミド等が好ましい。セパレータの基材層として、これらの樹脂を複合した材料を用いてもよい。
耐熱層に含まれる耐熱粒子は、1気圧の空気雰囲気下で室温から500℃まで昇温したときの質量減少が5%以下であるものが好ましく、室温から800℃まで昇温したときの質量減少が5%以下であるものがさらに好ましい。質量減少が所定以下である材料として無機化合物が挙げられる。無機化合物として、例えば、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩等の酸化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物;炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸バリウム等の硫酸塩;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、チタン酸バリウム等の難溶性のイオン結晶;シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶;タルク、モンモリロナイト、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカ等の鉱物資源由来物質又はこれらの人造物等が挙げられる。無機化合物として、これらの物質の単体又は複合体を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの無機化合物の中でも、蓄電素子の安全性の観点から、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、又はアルミノケイ酸塩が好ましい。
セパレータの空孔率は、強度の観点から80体積%以下が好ましく、放電性能の観点から20体積%以上が好ましい。ここで、「空孔率」とは、体積基準の値であり、水銀ポロシメータでの測定値を意味する。
セパレータとして、ポリマーと電解質とで構成されるポリマーゲルを用いてもよい。ポリマーとして、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。ポリマーゲルを用いると、漏液を抑制する効果がある。セパレータとして、上述したような多孔質樹脂フィルム又は不織布等とポリマーゲルを併用してもよい。
(電解液)
電解液は、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する。電解液にこのような塩が含有されている場合、例えば蓄電素子の出力性能等が高まる傾向にある。一方、電解液にこのような塩が含有されている場合、蓄電素子において、金属製の容器、正極基材等から電解液中に金属イオンが溶出し、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物として析出するという現象が顕著に現れる。電解液としては、非水電解液を好適に用いることができる。非水電解液は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解されている電解質塩とを含む。硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩は、電解質塩として機能していてもよく、電解質塩とは別に添加された添加剤として機能していてもよい。
硫黄原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩としては、LiSOF、LiSOCF、LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiC(SOCF、LiC(SO等が挙げられる。リン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩としては、LiPO、LiPOF、LiN(POF等が挙げられる。また、LiN(POF)(SOF)等、硫黄原子と酸素原子との二重結合構造及びリン原子と酸素原子との二重結合の双方を有するアニオンを含む塩であってもよい。硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンは、さらにフッ素原子を含んでいてもよい。このとき、フッ素原子は、硫黄原子又はリン原子と結合していることが好ましい。硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩は、リチウム塩であってもよい。電解液が硫黄原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する場合、金属製の容器、正極基材等から電解液中に金属イオンが溶出し、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物として析出するという現象が特に顕著に現れる。そのため、このような電解液が用いられている場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。
硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩は、イミド塩以外の塩であってよい。また、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩は、LiSOF及びLiPOの少なくとも一方であってよい。硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩は、1種又は2種以上を用いることができる。
硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩の含有量は、電解液全体の質量に対して0.01質量%以上10質量%以下であってもよく、0.1質量%以上7質量%以下であってもよく、0.2質量%以上5質量%以下であってもよく、0.3質量%以上3質量%以下であってもよい。
非水溶媒としては、公知の非水溶媒の中から適宜選択できる。非水溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、カルボン酸エステル、リン酸エステル、スルホン酸エステル、エーテル、アミド、ニトリル等が挙げられる。非水溶媒として、これらの化合物に含まれる水素原子の一部がハロゲンに置換されたものを用いてもよい。
環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、クロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、スチレンカーボネート、1-フェニルビニレンカーボネート、1,2-ジフェニルビニレンカーボネート等が挙げられる。これらの中でもECが好ましい。
鎖状カーボネートとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジフェニルカーボネート、トリフルオロエチルメチルカーボネート、ビス(トリフルオロエチル)カーボネート等が挙げられる。これらの中でもEMCが好ましい。
非水溶媒として、環状カーボネート又は鎖状カーボネートを用いることが好ましく、環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用することがより好ましい。環状カーボネートを用いることで、電解質塩の解離を促進して非水電解液のイオン伝導度を向上させることができる。鎖状カーボネートを用いることで、非水電解液の粘度を低く抑えることができる。環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用する場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの体積比率(環状カーボネート:鎖状カーボネート)としては、例えば、5:95から50:50の範囲とすることが好ましい。
電解質塩としては、公知の電解質塩から適宜選択できる。電解質塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、オニウム塩等が挙げられる。これらの中でもリチウム塩が好ましい。
リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO等の無機リチウム塩、リチウムビス(オキサレート)ボレート(LiBOB)、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiFOB)等のシュウ酸リチウム塩等が挙げられる。硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩として上記したものも、電解質塩として用いることができる。これらの中でも、無機リチウム塩が好ましく、LiPFがより好ましい。
非水電解液における電解質塩の含有量は、20℃1気圧下において、0.1mol/dm以上2.5mol/dm以下であると好ましく、0.3mol/dm以上2.0mol/dm以下であるとより好ましく、0.5mol/dm以上1.7mol/dm以下であるとさらに好ましく、0.7mol/dm以上1.5mol/dm以下であると特に好ましい。電解質塩の含有量を上記の範囲とすることで、非水電解液のイオン伝導度を高めることができる。
非水電解液は、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有するアニオンを含む塩、非水溶媒及び電解質塩以外に、添加剤を含んでもよい。添加剤としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)等のハロゲン化炭酸エステル;リチウムビス(オキサレート)ボレート(LiBOB)、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiFOB)、リチウムビス(オキサレート)ジフルオロホスフェート(LiFOP)等のシュウ酸塩;ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t-ブチルベンゼン、t-アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2-フルオロビフェニル、o-シクロヘキシルフルオロベンゼン、p-シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分ハロゲン化物;2,4-ジフルオロアニソール、2,5-ジフルオロアニソール、2,6-ジフルオロアニソール、3,5-ジフルオロアニソール等のハロゲン化アニソール化合物;ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物;亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、4,4’-ビス(2,2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン)、4-メチルスルホニルオキシメチル-2,2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィド、1,3-プロペンスルトン、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトン、1,4-ブテンスルトン、パーフルオロオクタン、ホウ酸トリストリメチルシリル、リン酸トリストリメチルシリル、チタン酸テトラキストリメチルシリル等が挙げられる。これら添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
非水電解液に含まれる添加剤の含有量は、非水電解液全体の質量に対して0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上7質量%以下がより好ましく、0.2質量%以上5質量%以下がさらに好ましく、0.3質量%以上3質量%以下が特に好ましい。添加剤の含有量を上記の範囲とすることで、高温保存後の容量維持性能又は充放電サイクル性能を向上させたり、安全性をより向上させたりすることができる。
(正極電位)
本発明の一実施形態に係る蓄電素子において、通常使用時の充電終止電圧における正極電位の下限は、例えば3.5V vs.Li/Liであってもよいが、4.0V vs.Li/Liが好ましく、4.2V vs.Li/Liがより好ましい。通常使用時の充電終止電圧における正極電位が上記下限以上である蓄電素子は、エネルギー密度が高い等の利点を有する。一方、正極電位が例えば4.0V vs.Li/Li以上といった高電位に至る場合、金属製の容器、正極基材等から金属イオンの溶出が生じやすく、その結果、電極体等における電位が低い部分に金属又は金属化合物が析出するという現象が生じやすくなる。そのため、通常使用時の充電終止電圧における正極電位が上記下限以上である蓄電素子の場合、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出を抑制するという効果が特に顕著に奏される。一方、この正極電位の上限は、例えば5.0V vs.Li/Liであってもよく、4.8V vs.Li/Liであってもよい。上記正極電位は、上記したいずれかの下限以上且つ上記したいずれかの上限未満の範囲内であってよい。
<蓄電装置>
本実施形態の蓄電素子は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器用電源、又は電力貯蔵用電源等に、複数の蓄電素子を集合して構成した蓄電ユニット(バッテリーモジュール)として搭載することができる。この場合、蓄電ユニットに含まれる少なくとも1つの蓄電素子に対して、本発明の技術が適用されていればよい。
図7に、電気的に接続された2つ以上の蓄電素子10が集合した蓄電ユニット80をさらに集合した蓄電装置90の一例を示す。蓄電装置90は、2つ以上の蓄電素子10を電気的に接続するバスバ(図示せず)、2つ以上の蓄電ユニット80を電気的に接続するバスバ(図示せず)等を備えていてもよい。蓄電ユニット80又は蓄電装置90は、1つ以上の蓄電素子の状態を監視する状態監視装置(図示せず)を備えていてもよい。
<蓄電素子の製造方法>
本実施形態の蓄電素子の製造方法は、公知の方法から適宜選択できる。当該製造方法は、例えば、電極体を準備することと、電解液を準備することと、電極体を絶縁袋で包囲することと、絶縁袋で包囲した状態の電極体を容器に収容することと、電極体が収容された容器に更に電解液を収容することと、を備える。電極体を準備することは、正極及び負極を準備することと、セパレータを介して正極及び負極を積層又は巻回することにより電極体を形成することとを備える。
電極体が収容された容器に更に電解液を収容することは、公知の方法から適宜選択できる。例えば、容器に形成された注入口から電解液を注入した後、注入口を封止すればよい。
<その他の実施形態>
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成又は周知技術に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。また、ある実施形態の構成に対して周知技術を付加することができる。
上記実施形態では、蓄電素子が充放電可能な非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子の種類、形状、寸法、容量等は任意である。本発明は、種々の二次電池、電気二重層キャパシタ又はリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタ、非水電解液以外の電解液を用いた蓄電素子等にも適用できる。
上記実施形態では、正極及び負極がセパレータを介して積層された電極体について説明したが、電極体は、セパレータを備えなくてもよい。例えば、正極又は負極の活物質層上に導電性を有さない層が形成された状態で、正極及び負極が直接接してもよい。
上記実施形態では、電極体が巻回型電極体である場合について説明したが、電極体は、正極と負極とが積層されてなる、積層型電極体であってもよい。
上記実施形態では、正極基材が2つに束ねられて正極束ね部が形成され、負極基材が2つに束ねられて負極束ね部が形成された構成を挙げて説明したが、正極基材及び負極基材が束ねられる数は2つに限定されない。例えば、正極基材及び負極基材は、それぞれ1つに束ねられていてもよい。また、正極基材は束ねられていなくてもよい。
正極束ね部及び負極束ね部を形成するための部材についても、上記実施形態で示した正極側金属部材及び負極側金属部材の形状等に限定されるものではない。例えば、正極側金属部材として2枚の金属板を用意し、正極基材が1つに重ね合わされた部分を上記2枚の金属板で挟持することにより、正極束ね部を形成してもよい。この場合、正極基材が1つに重ね合わされた部分(正極束ね部)と各金属板とは、例えば溶接等により接合される。負極側金属部材についても同様である。
また、絶縁袋に設ける貫通口は、様々な位置及び形状で設けることができる。例えば図8Aのように、絶縁袋60Aの幅狭な側面63の底側に貫通口64Aを設けてもよい。図8Bのように、絶縁袋60Bの幅広な側面62と幅狭な側面63とがなす辺上の底側に貫通口64Bを設けてもよい。なお、貫通口64A及び貫通口64Bのいずれも、負極束ね部と対面しないように、また、注液性が高まるように、底面61に近い位置に設けることが好ましい。正極側に貫通口を設ける場合、この貫通口は、正極束ね部と対面していてもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(正極の作製)
正極活物質としてのLiNi1/2Co1/5Mn3/10と、バインダとしてのPVDFと、導電剤としてのアセチレンブラックとを含有し、N-メチルピロリドンを分散媒とする正極合剤ペーストを調製した。正極活物質とバインダと導電剤との質量比は、固形分換算で、93:3.5:3.5とした。正極合剤ペーストを正極基材としてのアルミニウム箔に塗工し、乾燥させ、プレスすることにより正極活物質層を形成した。これにより、正極基材に正極活物質層が積層された正極を得た。
(負極の作製)
負極活物質としての黒鉛と、バインダとしてのSBRと、増粘剤としてのCMCとを含有し、水を分散媒とする負極合剤ペーストを調製した。負極活物質とバインダと増粘剤との質量比は、固形分換算で、98:1:1とした。負極合剤ペーストを負極基材としての銅箔に塗工し、乾燥させ、プレスすることにより負極活物質層を形成した。これにより、負極基材に負極活物質層が積層された負極を得た。
(電解液の調製)
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを所定の体積比で混合してなる非水溶媒に、電解質塩としてLiPFを1.0mol/dmの濃度で混合し、さらにフルオロスルホン酸リチウム(LiSOF)を混合し、電解液を調製した。
(電極体の組み立て)
上記正極と負極とをセパレータを介して積層し、巻回型の電極体を作製した。セパレータには、ポリオレフィン製微多孔膜を用いた。電極体の正極端子及び負極端子のそれぞれにおいて、金属部材を介して、集電体を溶接し、電極体に正極束ね部及び負極束ね部を設けた。正極側金属部材にはアルミニウム製のクリップを用い、負極側金属部材には銅製のクリップを用いた。また、正極側集電体にはアルミニウム製の集電体を用い、負極側集電体には銅製の集電体を用いた。
(非水電解液蓄電素子の組み立て)
図6に示す平面形状の絶縁フィルムを用いて絶縁袋を作成し、電極体を包囲した。絶縁フィルムには、ポリオレフィン製の無孔質フィルムを用いた。絶縁袋に包囲された電極体をアルミニウム製の容器に収容し、上記電解液を容器に注入することにより、実施例1の蓄電素子を得た。実施例1の蓄電素子は、図1から3に示す蓄電素子10と同様の形状のものとした。
[参考例1]
電解液にフルオロスルホン酸リチウムを混合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、参考例1の蓄電素子を得た。
[評価]
(1)初期充放電
得られた各蓄電素子について、以下の条件にて初期充放電を行った。25℃の恒温槽内において、充電電流1.0C、充電終止電圧4.10Vとして定電流充電を行った後、4.10Vにて定電圧充電した。充電の終了条件は、総充電時間が3時間となるまでとした。その後、10分間の休止期間を設けた。放電電流1.0C、放電終止電圧3.0Vとして定電流放電した。
(2)高温環境下での保管後の析出物の確認
次いで、各蓄電素子について、25℃の恒温槽内にて、充電電流1.0Cで定電流定電圧充電を行い、SOCを90%(参考例1では80%)にした。充電の終了条件は、総充電時間が3時間となるまでとした。このSOC90%(参考例1では80%)の状態で各蓄電素子を70℃の恒温槽内に60日保管した。その後、各蓄電素子を解体し、析出物の有無を目視にて確認した。
実施例1の蓄電素子においては、負極端子の下端(底面側の角部分)に黒色の析出物が現れたが、電極体における負極束ね部及び対向部には析出物は現れなかった。実施例1の蓄電素子においては、充放電性能に影響を及ぼす部分への金属又は金属化合物の析出が抑制されていることが確認できた。
一方、参考例1の蓄電素子においては、負極端子の下端、電極体における負極束ね部及び対向部のいずれも析出物は現れなかった。金属又は金属化合物の析出は、電解液中に特定の成分が含有されている場合にのみ生じることが確認できた。
[参考例2]
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを所定の体積比で混合してなる非水溶媒に、電解質塩としてLiPFを1.0mol/dmの濃度で混合し、参考例2の電解液を調製した。
[参考例3]
参考例2の電解液に、さらにビニレンカーボネート(VC)、及びリチウムビス(オキサレート)ボレート(LiBOB)を混合し、参考例3の電解液を調製した。
[参考例4]
参考例3の電解液に、さらにLiSOFを混合し、参考例4の電解液を調製した。
[評価]
参考例2から4の各電解液にアルミニウム箔を浸漬させ、85℃の温度下で3週間保管した。保管後の電解液について、含有されるアルミニウム元素の濃度(保管後Al濃度)を、ICP発光分光装置を用いて測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2024066943000002
表1に示される結果から、LiSOFを含む参考例4の電解液の場合、アルミニウム箔からのアルミニウムイオンの溶出が顕著に生じたことがわかる。実施例1の蓄電素子において高温環境下での保管後に負極端子の下端に現れた黒色の析出物は、アルミニウム製の容器、正極基材等から溶出したアルミニウムイオンに由来するものであると考えられる。また、参考例2、3の電解液の場合、アルミニウム箔からのアルミニウムイオンの溶出は少なかった。電解液に特定の成分が含有されている場合に、アルミニウムイオンの溶出が顕著に生じることが確認できた。
本発明は、自動車、その他の車両、電子機器などの電源として使用される蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
20 容器
21 容器本体
22 蓋体
23 注液口
30 電極体
31 正極端子
32 正極束ね部
33 負極端子
34 負極束ね部
35 正極
36 第一のセパレータ
37 負極
38 第二のセパレータ
39 正極基材
40 正極活物質層
41 負極基材
42 負極活物質層
43 正極活物質層非積層部
44 負極活物質層非積層部
45 対向部
46 底面(下側の湾曲面)
47 幅広な側面(扁平面)
48 幅狭な側面(端面)
51 正極側金属部材
52 正極側集電体
53 正極外部端子
54 負極側金属部材
55 負極側集電体
56 負極外部端子
60、60A、60B 絶縁袋
61 底面
62 幅広な側面
63 幅狭な側面
64、64A、64B 貫通口
66 平面状の絶縁フィルム
67 隙間
70 電解液
80 蓄電ユニット
90 蓄電装置
W 巻回軸

Claims (5)

  1. 正極基材及び上記正極基材に積層された正極活物質層を含む正極、並びに負極基材及び上記負極基材に積層された負極活物質層を含む負極を有する電極体と、
    硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合構造を有するアニオンを含む塩を含有する電解液と、
    上記電極体及び上記電解液を収容する容器と、
    上記電極体を包囲し、上記電極体と上記容器とを絶縁する絶縁袋と
    を備え、
    上記電極体は、
    上記電極体の一端側に位置し、上記負極基材が束ねられている負極束ね部と、
    上記正極活物質層と上記負極活物質層とが対向している対向部と
    を有し、
    上記絶縁袋には、上記負極束ね部又は上記対向部に対面する位置以外の位置に、上記電解液が通過する貫通口が設けられている蓄電素子。
  2. 上記絶縁袋が直方体形状を有し、上記絶縁袋の底面側角部に上記貫通口が設けられている請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 上記電極体は、上記負極束ね部とは反対側に位置し、上記正極基材が束ねられている正極束ね部をさらに有し、
    上記絶縁袋の上記正極束ね部側の底面側角部及び上記負極束ね部側の底面側角部の双方に上記貫通口が設けられている請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 上記容器がアルミニウム製である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の蓄電素子。
  5. 通常使用時の充電終止電圧における正極電位が4.0V vs.Li/Li以上である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の蓄電素子。
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