JP2024064835A - 狂犬病暴露後治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で生産性に優れた新規の狂犬病暴露後治療剤を提供する。【解決手段】抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含み、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与される、狂犬病暴露後治療剤により、前記課題を解決する。【選択図】なし

Description

特許法第30条第2項適用申請有り ・ウェブサイトのアドレス https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-19K08957/19K089572020hokoku/ 掲載日 令和3年12月27日
本発明は、狂犬病暴露後治療剤に関する。
従来、致死率100%の狂犬病ウイルスによる咬傷暴露後に発症を抑えるための唯一の方法として、狂犬病暴露後治療法(PEP)が知られている。皮下に及ぶ咬傷・擦過傷、または粘膜および損傷皮膚の唾液汚染による狂犬病ウイルスへの重度暴露(カテゴリーIII)には、抗狂犬病ワクチンの複数回連続接種に加えて、直ちに暴露部位への抗狂犬病ウイルス免疫グロブリン製剤(RIG)の投与を要する。
Yamada,Nishizono,J Infect Dis,2016;Antiviral Res,2019
上述した技術は治療方法として有用であるが、RIGは高価で生産量が限られており、発展途上国等の多くの狂犬病流行国では供給が不十分であるという点において改善の余地があった。
本発明の一態様は、安価で生産性に優れた新規の狂犬病暴露後治療剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔1〕抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含み、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与される、狂犬病暴露後治療剤。
〔2〕投与剤型が、軟膏剤、硬膏剤、外用液剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、乳剤、懸濁剤、エルキシル剤、スティック剤、貼付剤、エアゾール剤、噴霧剤、経皮吸収型製剤、パップ剤、パスタ剤からなる群より選択される少なくとも1つである、〔1〕に記載の狂犬病暴露後治療剤。
〔3〕前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物、インターフェロン、リバビリン、Ara-C、非競合型NMDAレセプター阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つである、〔1〕または〔2〕に記載の狂犬病暴露後治療剤。
〔4〕前記RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、ファビピラビルである、〔3〕に記載の狂犬病暴露後治療剤。
〔5〕前記ファビピラビルの含有量は、1.0%(w/v)以上である、〔4〕に記載の狂犬病暴露後治療剤。
本発明の一態様によれば、安価で生産性に優れた新規の狂犬病暴露後治療剤を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るカテゴリーIII咬傷様狂犬病モデルマウスの作製手順を示す図である。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのRABV生物発光シグナルの経過を示す図である。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスおよびコントロールマウスの体重変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスの臨床評価点数の経過を示す図である。 本発明の一実施形態に係る免疫組織の染色図である。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのうち、無処置マウス、ファビピラビル軟膏塗布マウス、RIG投与マウスの生存率の経過を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのうち、無処置マウス、ワクチン接種マウス、ファビピラビル軟膏塗布およびワクチン接種マウス、ファビピラビル経口投与およびワクチン接種マウス、RIG投与およびワクチン接種マウス、生理食塩水投与マウスの処置後の体重変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのうち、未処置マウス、ファビピラビル軟膏塗布マウス、およびRIG接種マウスのRABV生物発光シグナルの経過を示す図である。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのうち、無処置マウス、ワクチン接種マウス、ファビピラビル軟膏塗布およびワクチン接種マウス、ファビピラビル経口投与およびワクチン接種マウス、RIG投与およびワクチン接種マウスのRABV生物発光シグナルの経過を示す図である。 本発明の一実施形態に係る咬傷様狂犬病モデルマウスのうち、無処置マウス、ワクチン接種マウス、ファビピラビル軟膏塗布およびワクチン接種マウス、ファビピラビル経口投与およびワクチン接種マウス、RIG投与およびワクチン接種マウスのVNA価を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意図する。
〔1.本発明の概要〕
本発明者らは、コストダウンおよび生産性の向上の観点から、新規の狂犬病暴露後治療剤について検討を行った。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含む狂犬病暴露後治療剤を、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与することによって、RIGと同等以上の抗狂犬病ウイルス作用を示すことを見出した。このような狂犬病暴露後治療剤は、従来法であるRIGの使用と比較してコストダウンおよび生産性の向上を達成し得るものである。
本発明の一態様によると、RIGに比して安価で生産性の高い抗ウイルス薬を配合しつつ、所望の薬効を有する狂犬病暴露後治療剤を達成できるため、狂犬病治療等の分野において極めて有利である。
また、上述したような構成によれば、狂犬病の死亡者数を低減することができ、これにより、例えば、目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」等の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献できる。以下、本発明について説明する。
〔2.狂犬病暴露後治療剤〕
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤は、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含み、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与される、狂犬病暴露後治療剤である。
「狂犬病暴露後治療」とは、狂犬病ウイルスに曝された後に行う治療を意図する。狂犬病ウイルスに曝された状態としては、例えば、狂犬病ウイルスの保有生物から、皮下に及ぶ咬傷・擦過傷を受けた状態、または当該生物の唾液により粘膜および損傷皮膚が汚染された状態等が挙げられる。狂犬病ウイルスは、通常、咬傷部位から侵入し、緩やかに増殖して末梢神経の末端から神経系に入り、脊髄、脳に到達する。発症までの潜伏期間は、咬傷部位や咬傷程度で異なり、咬傷部位が頭部に近いほど短いが、患者の半数以上が30日~90日である。
(抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物)
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤は、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含んでいる。本発明において、「抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物」とは、狂犬病ウイルスに対して不活化作用を示す化合物を意図する。本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤は、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含むことにより、狂犬病ウイルス暴露後に抗狂犬病ワクチンと併用投与する場合において、狂犬病ウイルスの脳内での増殖を効果的に低減できる。抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、RIGに比して一般的に安価で大量生産が可能であり、冷蔵・冷凍が不要な場合には、輸送・保存が容易であるという利点がある。そのため、安価で生産性に優れた狂犬病暴露後治療剤の実現が可能となる。
本発明の一実施形態において、狂犬病暴露後治療剤に含まれる抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は特に限定されるものではないが、例えば、RdRp(RNA依存性RNAポリメラーゼ)阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物、インターフェロン、リバビリン、Ara-C、非競合型NMDAレセプター阻害剤MK-801等を挙げることができる。この中でも、negative鎖RNAウイルスである狂犬病ウイルスが有するRNA依存性RNAポリメラーゼを阻害する観点から、RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物が好ましい。
RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物としては、例えば、ファビピラビル(別名:T-705)、リバビリン、Ara-C等が挙げられる。前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物と抗狂犬病ワクチンとの相乗作用により、当該抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物が感染初期に暴露部位でのRABVの複製を阻止または低減し、RABVの拡大を遅延させる可能性がある。これは、抗ウイルス薬が致命的な感染を制御する活性免疫応答のための十分な時間をかせぐためと考えられる。
狂犬病暴露後治療剤がファビピラビルを含む場合、ファビピラビルの含有量は、1.0%(w/v)以上50.0%(w/v)以下であることが好ましく、5.0%(w/v)以上45.0%(w/v)以下であることがより好ましく、10.0%(w/v)以上40.0%(w/v)以下であることがさらに好ましく、10.0%(w/v)以上35.0%(w/v)以下であることが特に好ましい。ファビピラビルの含有量が1.0%(w/v)以上である場合、狂犬病ウイルスに対する不活化作用が十分に得られるという利点を有する。また、ファビピラビルの含有量が50.0%(w/v)以下である場合、ファビピラビルの含有量が過剰とならず、安価に製剤を製造することができるという利点を有する。
本発明の一実施形態において、狂犬病暴露後治療剤は、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を、単独で含んでいてもよいし、2種類以上を組み合わせて含んでいてもよい。
<投与>
本発明の一実施形態において、狂犬病暴露後治療剤が投与されるのは、ヒトであってもよく、ヒト以外の哺乳動物(例えば、家畜・愛玩動物および実験動物)であってもよい。ヒト以外の哺乳動物としては、特に限定されず、例えば、サル科、ショウジョウ科、イノシシ科、ウシ科、ウマ科、イヌ科、ネコ科、ウサギ科、ネズミ科、イタチ科、リス科の動物等が挙げられる。
本狂犬病暴露後治療剤の投与対象の狂犬病ウイルスへの暴露度(カテゴリー分類)は特に限定されないが、本発明の抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を、RIGの代替物として使用し得る観点から、カテゴリーIIIの対象への投与が好ましい。
本発明の一実施形態において、「狂犬病ウイルスの暴露部位」とは、狂犬病ウイルスに曝された身体の部位を意図する。前記狂犬病ウイルスの暴露部位は、身体の一部であれば特に限定されるものではなく、例えば、頭部、頸部、胸部、腹部、背部、腰部、上肢、下肢等が挙げられる。
本発明の一実施形態において、「接触による投与」とは、投与物質を投与部位へ触れさせ、投与部位に滞留または浸潤させることを意図する。前記接触による投与は、投与部位へ触れる投与方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、塗布、貼付、噴霧、浸漬によるものが挙げられる。
(投与剤型)
本実施形態の狂犬病暴露後治療剤の投与剤型は、例えば、第十七改正日本薬局方に記載の公知の投与剤型のうち、暴露部位への接触を含む剤型であれば特に限定されないが、例えば、軟膏剤、硬膏剤、外用液剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、乳剤、懸濁剤、エルキシル剤、スティック剤、貼付剤、エアゾール剤、噴霧剤、経皮吸収型製剤、パップ剤、パスタ剤等が挙げられる。
本実施形態の狂犬病暴露後治療剤では、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物と相溶しない溶媒中に分散させることによって、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物の暴露部位への吸収効率が向上し、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物による狂犬病ウイルスの局所的な処置が可能となる。このような分散を行うには、例えば、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を溶解させる溶媒に溶解し、生じた溶液と、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物と相溶しない溶媒とを混合すればよい。
本実施形態では、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、すぐに使用可能な滅菌溶液として提供され得る。他の態様では、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、滅菌された乾燥した水溶性製品として提供され得、使用に際して、媒体に再構成される凍結乾燥粉末を含む。他の態様では、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、すぐに使用可能な滅菌された懸濁液として調製される。他の態様では、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、使用に際して媒体を再構成するための、乾燥した非水溶性製品として提供される。他の態様では、前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、すぐに使用可能な、滅菌された乳液として提供され得る。
前記狂犬病暴露後治療剤は、狂犬病ウイルスに対して局所的に処置するための抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含有する軟膏剤であってもよい。本明細書中にて、「軟膏剤」とは、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物が、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物と相溶しない溶媒中に分散しているものを含む外用薬を意図する。軟膏剤であれば、投与が容易で、暴露部位以外への投与が少なく、暴露部位を保護する作用を有するため、好ましい。
軟膏剤において、好ましい軟膏媒体は、ラード、安息香ラード、オリーブ油、綿実油、その他のオイル、白色ワセリンを含む油性または炭化水素の媒体を含み、親水性ワセリン、ヒロドキシステアリン硫酸、および脱水ラノリン等の乳化または吸収媒体(emulsifiable or absorption vehicles);親水軟膏のようなウォーターリムーバブル媒体;種々の分子量のポリエチレングリコールを含む水溶性軟膏;油中水型(W/O)乳化または水中油型(O/W)乳化であって、セチルアルコール、グリセリルモノステアレート、ラノリン、およびステアリン酸を含む乳化ベヒクルであり得る(Remington: The Science and Practice of Pharmacy, supra参照)。これらの媒体は、皮膚を軟化するが、酸化および腐敗を予防する観点から、一般的に抗酸化剤および防腐剤を必要とする。
一実施形態では、前記軟膏剤は、前記軟膏媒体に前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を混合し、攪拌することによって調製し得る。前記軟膏媒体は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
前記狂犬病暴露後治療剤は、クリーム剤の剤型であってもよい。
クリーム剤において、好ましいクリーム基材は、水中油型または油中水型であり得る。クリーム媒体は、水で洗い流せ、かつ油相、乳化剤および水相を含み得る。油相は、「内」相とも呼ばれ、一般的にワセリンおよびセチルまたはステアリルアルコールのような脂肪酸アルコールを含む。水相は、通常、必須ではないが、体積で油相を超え、また一般的に湿潤剤を含む。クリームにおける乳化剤は、ノニオン、アニオン、カチオン、両性の界面活性剤が利用できる。
前記狂犬病暴露後治療剤は、ゲル剤の剤型であってもよい。
ゲル剤に含まれるジェルは、半固体、懸濁系である。一層ジェルは、実質的に液体キャリア全体に均一に分散した有機高分子を含む。好ましいゲル化剤は、カルボマー、カルボキシポリアルキレン、CARBOPOL(登録商標)のような架橋アクリル酸ポリマー;ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体、およびポリビニルアルコールのような親水性ポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびメチルセルロース等のセルロース系ポリマー;トラガカント、キサンタンガム等のガム類;アルギン酸ナトリウム;およびゼラチンを含み得る。均一なゲルを調製するために、アルコールまたはグリセリン等の分散剤を加えてもよく、または粉砕、機械的混合、および/または攪拌によって、ゲル化剤を分散させることもできる。
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤は、剤型の形態が維持され、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲にあるのであれば、上述した抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物以外の成分がさらに含まれていてもよい。
抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物以外の成分は、特に限定されず、例えば、緩衝剤、pH調整剤、等張化剤、防腐剤、抗酸化剤、高分子量重合体、賦形剤、溶媒、抗菌剤等であり得る。
上記緩衝剤としては、例えば、リン酸またはリン酸塩、ホウ酸またはホウ酸塩、クエン酸またはクエン酸塩、酢酸または酢酸塩、炭酸または炭酸塩、酒石酸または酒石酸塩、ε-アミノカプロン酸、トロメタモールが挙げられる。上記リン酸塩としては、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムが挙げられる。上記ホウ酸塩としては、例えば、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウムが挙げられる。上記クエン酸塩としては、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウムが挙げられる。上記酢酸塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが挙げられる。上記炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。上記酒石酸塩としては、例えば、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムが挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えば、塩酸、リン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
上記等張化剤としては、例えば、イオン性等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム)、非イオン性等張化剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール)が挙げられる。
上記防腐剤としては、例えば、ベンザルコニウム塩化物、ベンザルコニウム臭化物、ベンゼトニウム塩化物、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノールが挙げられる。
上記抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、トコフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウムが挙げられる。
上記高分子量重合体としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、アテロコラーゲンが挙げられる。
上記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D-マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、デンプン、結晶セルロースが挙げられる。
上記溶媒としては、例えば、水、生理的食塩水、アルコールが挙げられる。
上記抗菌剤としては、例えば、β-ラクタム系、アミノグリコシド系、テトラサイクリン系、リンコマイシン系、クロラムフェニコール系、マクロライド系、ケトライド系、ポリペプチド系、グリコペプチド系の抗生物質;ピリドンカルボン酸(キノロン)系、ニューキノロン系、オキサゾリジノン系、サルファ剤系の合成抗菌薬が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤に含有される有効成分以外の成分の量は、特に限定されず、例えば、治療剤を100質量%とした場合に、0質量%~98.999質量%であってもよく、0質量%~98.99質量%であってもよく、0質量%~98.9質量%であってもよく、5質量%~98.9質量%であってもよく、10質量%~98.9質量%であってもよく、20質量%~98.9質量%であってもよく、30質量%~98.9質量%であってもよく、40質量%~98.9質量%であってもよく、50質量%~98.9質量%であってもよく、60質量%~98.9質量%であってもよく、70質量%~98.9質量%であってもよく、80質量%~98.9質量%であってもよく、90質量%~98.9質量%であってもよい。
本発明の一実施形態では、狂犬病ウイルス暴露後に狂犬病暴露後治療剤を投与するまでの時間は、6時間以内が好ましく、4時間以内がより好ましく、3時間以内がさらに好ましく、2時間以内がよりさらに好ましく、1時間以内が特に好ましく、暴露直後が最も好ましい。狂犬病ウイルス暴露後から狂犬病暴露後治療剤を投与するまでの時間が短いほど、中枢神経でのウイルス増殖を阻止する可能性が高くなるという利点を有する。
前記狂犬病暴露後治療剤の投与回数は、単回であってもよく、複数回であってもよい。正確な投与量および処置の所要時間は、処置対象の患者の年齢、咬傷の程度、狂犬病の重症度等に伴って変化し、決定され得ることを理解されたい。さらに、特定の個体は、個別の必要性、投与する人、または剤の投与を監督する人の専門的な判断に従って、時間の経過にともない調整されるべきであることも理解されたい。前記狂犬病暴露後治療剤の投与回数は、生存率の向上の観点から、複数回投与が好ましい。
前記狂犬病暴露後治療剤の対象への投与間隔は、特に限定されず、例えば、1~3時間に1回、1~6時間に1回、1~9時間に1回、1~12時間に1回、2~6時間に1回、2~9時間に1回、2~12時間に1回、3~6時間に1回、3~9時間に1回、3~12時間に1回が挙げられる。
〔3.狂犬病暴露後の治療方法〕
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後の治療方法は、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含む狂犬病暴露後治療剤を、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与する方法であってよい。
狂犬病暴露後治療剤を用いた狂犬病暴露後の治療方法としては、例えば次に示す方法が例示できる。まず、受傷し、狂犬病ウイルスに曝された創傷部(暴露部位)を速やかに石鹸または洗剤等を用いて大量の水で洗い流す。創傷部を洗浄した後、早急に抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含む狂犬病暴露後治療剤を創傷部へ塗布し、浸潤させる。その後、例えば7日間に渡り、1日2回、抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含む狂犬病暴露後治療剤を創傷部へ塗布する。
また、狂犬病暴露後治療剤に加え、抗狂犬病ワクチンについても投与することが好ましい。抗狂犬病ワクチンは、例えば、受傷後0、3および7日目に投与する。受傷後数日間が経過した後、傷口を縫合する。止血、機能回復、または審美的な理由で縫合が必要な場合は、創傷部を縫合する前に抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含む狂犬病暴露後治療剤を傷創部に浸潤させる。
本実施形態に係る狂犬病暴露後の治療方法は、上述の方法に限定されない。狂犬病暴露後治療剤を暴露部位に暴露後速やかに投与する限りにおいて、例えば投与剤型、投与時間および投与回数等について、種々の方法を選択してよい。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔材料〕
各実験例(実施例、比較例および参考例)で使用した材料を以下に示す。
・無毛マウス(星野試験動物飼育所製、Hos:HR-1、6週齢、雌)
・遺伝子組み換えRABV(北アメリカの狂犬病ウッドチャック街上株1088由来、ルシフェラーゼ遺伝子(1088/RFluc)を含む。)
・ファビピラビル(富士フィルム富山化学株式会社製)
・Speeda精製ベロ細胞抗狂犬病ワクチン(Liaoning Chengda Biotechnology Co.,Ltd.Shenyang社製)(少なくとも2.5抗原単位(AU)/mlを含む。)
・ヒトRIG(国立毒蛇・感染症研究所製)
・メチルセルロース(Sigma-Aldrich社製)
・D-ルシフェリンカリウム塩(和光純薬株式会社製)
・イソフルラン(ファイザー日本法人製)
・Histofine(登録商標) Simple Stain Max-PO Kit(株式会社ニチレイ製)
・DAB基質キット(Vector Laboratories社製)
〔評価方法〕
各実験例で得られた咬傷様狂犬病モデルマウスを、以下の方法により評価した。実施例および比較例それぞれにおける咬傷様狂犬病モデルマウスの作製方法については、後述する。
(RABV動態評価)
実施例および比較例にて得られた咬傷様狂犬病モデルマウスに吸入麻酔(2%イソフルラン)をかけ、150mg/kgのD-ルシフェリンカリウム塩(PBS中、基質として0.2ml体積が溶解)を腹膜注射した。15分後に画像撮影し、ImageJソフトウェアを使用して生物発光シグナルを分析した。
(臨床症状の評価)
咬傷様狂犬病モデルマウスの、経時的な体重減少および生存率の推移を評価した。また、2人の研究者が、実施例および比較例にて得られた咬傷様狂犬病モデルマウスの臨床症状を毎日目視で確認し、臨床評価点数を付けて評価した。臨床評価点数は以下の通りである:体重減少(1点)、咬傷様狂犬病モデルマウスを尾で吊るした際に、足指を握りしめる(2点)、マウスを尾で吊るした際に、足を曲げる(3点)、ケージに投げた際に、ケージから落下する(4点)、投げなくてもケージから落下する(5点)、両足不全麻痺(6点)、自発動作の欠如(7点)、瀕死の状態(8点)、刺激に対して無反応(9点)、死亡(10点)。
(血清ウイルス中和抗体(VNA)価の測定)
実施例および比較例にて得られた咬傷様狂犬病モデルマウスに深麻酔(5%イソフルラン)をかけ、心臓の血液を介して瀉血を行い、血清を採取した。採取した血清は、使用するまで-80℃で貯蔵した。得られた血清を用いて、急速蛍光病巣抑制試験(RFFIT)で血清中のウイルス中和抗体(VNA)価(IU/ml)を測定した。
(免疫組織評価)
採血直後に咬傷様狂犬病モデルマウスの頸部を脱臼させ、脊髄および脳を組織サンプルとして採取した。組織サンプルは、10%中性緩衝剤ホルマリン溶液中に、少なくとも72時間固定した。次いで、組織サンプルをパラフィン中に包埋した。包埋した組織サンプルから切り出した、脊髄および脳の切片をウサギ狂犬病抗リンタンパク質で染色し、RABV抗原を検出した。一次抗体の反応後、切片を、Histofine Simple Stain Max-PO Kitで染色した。ペルオキシダーゼ活性は、DAB基質キットで検出した。
〔実施例1〕
(RABVおよび薬剤の調整)
ワセリン中に10%(w/v)のファビピラビルを混合し、70℃で十分に攪拌した後、室温まで冷却して、暴露部位への局所投与用のファビピラビル軟膏を作製した。当該ファビピラビル軟膏は、狂犬病暴露後治療剤の一態様である。遺伝子組み換えRABVは、使用するまで-80℃で貯蔵した。Speeda抗狂犬病ワクチンは、製造会社の指定するプロトコルに従って再形成した。
(カテゴリーIII咬傷様狂犬病モデルマウスの作製)
図1に示すように、カテゴリーIII咬傷様狂犬病モデルマウスの作製を行った。(i)無毛マウスに吸入麻酔(2%イソフルラン)をかけ、無毛マウスの左腿後方側面に、滅菌穴あけ生検針(直径5mm)を用いて傷をつけ、(ii)筋肉を損傷させないように皮下組織を露出させた。(iii)露出部に微量ピペットを用いてRABV(10uL中、1088/RFluc、9.1×10FFU)を接種した。(iv)次いで、29Gの針を用いて左腿の筋肉に複数の咬傷様部を作製し、RABVを経皮部分に侵入させた。(v)傷は未縫合のままとした。無毛マウスが麻酔から回復するまでの全ての工程は、保温プレートで無毛マウスの体温を37℃に維持して行った。その後、得られた咬傷様狂犬病モデルマウスをケージに移動させた。
(抗RABV能力の評価)
RABV接種(0日目)の1時間後に、ファビピラビル軟膏10%(w/v)を咬傷様部へ塗布した。その後7日間、午前9時と午後5時の1日2回、ファビピラビル軟膏を咬傷様部へ塗布した。Speeda抗狂犬病ワクチンは、RABV接種後0、3および7日目に腹膜内投与した。観察期間は最大42日間とし、咬傷様狂犬病モデルマウスについて、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。観察期間中に瀕死の状態に陥った咬傷様狂犬病モデルマウスは安楽死させ、観察期間終了時に生存した咬傷様狂犬病モデルマウスも同様に安楽死させた。
〔比較例1〕
ファビピラビル軟膏を投与しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の咬傷様狂犬病モデルマウスを作製し、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。
〔比較例2〕
ファビピラビル軟膏および抗狂犬病ワクチンを投与しなかった以外は実施例1と同様にして比較例2の咬傷様狂犬病モデルマウスを作製し、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。
〔参考例1〕
ファビピラビル軟膏をRIG(40IU/Kg)に変更し、投与方法を咬傷様部への7日間(2回/日)の塗布から、咬傷様部へのRABV接種(0日目)1時間後の単回投与に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして参考例1の咬傷様狂犬病モデルマウスを作製し、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。
〔参考例2〕
暴露部位への局所投与用のファビピラビル軟膏を経口投与用のファビピラビル溶液(1回量0.5ml 投与量300mg/Kg/日)に変更し、投与方法を咬傷様部への塗布から胃ゾンテを用いた経口投与に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして参考例2の咬傷様狂犬病モデルマウスを作製し、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。前記ファビピラビル溶液は、10%(w/v)のファビピラビルを0.5%のメチルセルロース中に懸濁することで作製した。得られたファビピラビル溶液は、使用するまで4℃で貯蔵した。
〔参考例3〕
RABVの代わりに0.5mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を投与し、ファビピラビル軟膏および抗狂犬病ワクチンの投与を行わなかった。それ以外は、実施例1と同様にして参考例3の咬傷様狂犬病モデルマウスを作製し、RABV動態評価、臨床症状の評価、VNA価の測定、免疫組織評価を行った。
以下の表1は、咬傷様狂犬病モデルマウスへの介入計画を示している。また、以下の表2は、咬傷様狂犬病モデルマウスの臨床症状、VNA価、生存率の結果を示している。
〔結果〕
(比較例である陽性コントロールの結果)
まず、陽性コントロールである比較例2の咬傷様狂犬病モデルマウスについて評価した。図2に示すように、RABV接種を行った咬傷様狂犬病モデルマウスにおける、RABVを示す生物発光シグナルは、RABV接種4日後には脊椎において明確に観察され、その後、脳でも観察された。
図3に示すように、RABV接種を行った咬傷様狂犬病モデルマウスは、体重の大幅な減少が見られた。また、図4に示すように、RABV接種を行った咬傷様狂犬病モデルマウスは、RABV接種7日後以降、時間経過に伴って臨床評価点数が上昇しており、臨床症状の悪化が確認された。
図5に示すように、RABV接種10日後の咬傷様狂犬病モデルマウスにおいて、後根神経節(左図)および脊髄(右図)の組織サンプルにおいて、RABV抗原を示す免疫染色像が観察された。
(実施例の結果)
図8および図9に示すように、実施例1では、比較例1および2と比較して、感染初期の脊髄および脳髄におけるRABV生物発光シグナル強度が抑制された。また、30dpi後の生物発光シグナルは、実施例1のいずれのマウスにおいても検知されず、参考例1と同等であった。これより、実施例1の抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含み、狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与される狂犬病暴露後治療剤であれば、参考例1のRIGと同等のRABVの複製阻止効果およびRABVの移動抑制効果を有することが分かった。
図10に示すように、実施例1の前記狂犬病暴露後治療剤のVNA価は、参考例1のRIGと比べて高く、参考例2のファビピラビルの経口投与と同等の抗ウイルス活性を有することが分かった。
図6、図7および表2に示すように、実施例1では比較例1および2と比較して、臨床症状が軽度で、体重減少が小さく、生存率が高くなることが分かった。
以上より、前記狂犬病暴露後治療剤は、RIGと同様にPEPにおける初期ウイルス増殖抑制のための薬剤として代替または付加できる可能性があり、これにより安価で生産性に優れた新規の狂犬病暴露後治療剤を提供し得ることが示された。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態および各実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施形態に係る狂犬病暴露後治療剤は、安価で生産性に優れた新規の狂犬病暴露後治療剤を提供する。それゆえ、新規の狂犬病治療方法として好適に利用される。

Claims (5)

  1. 抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物を含み、
    狂犬病ウイルスの暴露部位への接触により投与される、狂犬病暴露後治療剤。
  2. 投与剤型が、軟膏剤、硬膏剤、外用液剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、乳剤、懸濁剤、エルキシル剤、スティック剤、貼付剤、エアゾール剤、噴霧剤、経皮吸収型製剤、パップ剤、パスタ剤からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の狂犬病暴露後治療剤。
  3. 前記抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物、インターフェロン、リバビリン、Ara-C、非競合型NMDAレセプター阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1または2に記載の狂犬病暴露後治療剤。
  4. 前記RdRp阻害による抗狂犬病ウイルス活性を有する化合物は、ファビピラビルである、請求項3に記載の狂犬病暴露後治療剤。
  5. 前記ファビピラビルの含有量は、1.0%(w/v)以上である、請求項4に記載の狂犬病暴露後治療剤。
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