JP2024063827A - 感光性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置、及び赤外線センサ - Google Patents

感光性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置、及び赤外線センサ Download PDF

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Abstract

【課題】パターン形成性、電気特性に優れ、低温ポストベーク後に優れた耐溶剤性を有する膜を形成できる感光性組成物を提供する。【解決手段】上記課題は、着色剤(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)を含む感光性組成物であって、前記重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×103L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)を含む感光性組成物によって解決できる。一般式(1)JPEG2024063827000029.jpg3390【選択図】図1

Description

本発明は、感光性組成物及びその用途に関する。
液晶表示装置、スマートフォン、赤外線センサ等の需要増によりこれらに使用されるカラーフィルタ等の光学フィルタの需要も伸びている。カラーフィルタの製造は、例えば、感光性組成物のフォトリソグラフィー法による膜形成後に200~260℃で加熱処理(以下、ポストベーク)する工程が行われている。
近年、画像表示装置や固体撮像素子の高画素化によって1画素あたりの面積が小さくなるため感光性組成物に含まれる着色剤の濃度を高める薄膜化、およびパターンの高精細化が必要になる。しかし、着色剤を高濃度化した場合、塗膜内部まで紫外線等がとどかないため、光硬化不足によりパターンの底部が必要以上に除去されることや基材からパターンが剥がれるなどパターン形状に欠陥が発生する問題があった。また、光硬化不足により、電気特性が悪化し画像表示がチラつくというような問題もあった。
また、OLED(Organic Light Emitting Diode)等を用いた有機EL(Electro-Luminescence)表示装置に用いられる有機発光層の耐熱性は低いため、その光学フィルタの形成に使用する感光性組成物は、ポストベークを従来よりも低温、例えば150℃以下で行う必要がある。しかし、低温では膜の硬化が不十分になり、耐溶剤性が悪化する問題があった。
これに対して、例えば、パターン形成性の改善の取り組みとして、特許文献1には、多官能チオール化合物およびアセトフェノン化合物を含む着色感光性樹脂組成物が開示されている。特許文献2には、アルキレンオキサイド構造を有する重合性化合物とラクトン構造を有する重合性化合物を含む着色組成物が開示されている。
また、電気特性の改善の取り組みとして、特許文献3には、緑色着色剤と、環状エーテル構造含有成分を含み、全着色剤の含有率が着色樹脂組成物の固形分に対して45.5質量%以上である着色樹脂組成物が開示されている。
また、光学フィルタを低温で製造する取り組みとして、特許文献4には、赤色着色剤と、ブロックイソシアネート基を含む繰り返し単位を有する樹脂と、重合性化合物と、光重合開始剤を含み、波長400~500nmの光に対する吸光度の最大値Amax1と波長550~700nmの光に対する吸光度の最小値Amin1との比Amax1/Amin1が25以上で、波長500nmの光に対する吸光度を1としたとき、吸光度が0.3となる波長が570~620nmの範囲に存在する着色組成物が開示されている。
特開2004-83857号公報 特開2014-142582号公報 特開2021-039336号公報 国際公開第2021/054248号
しかしながら、特許文献1~4に記載の組成物は、パターン形状、電気特性、及び低温ポストベーク後の耐溶剤性の全てを満足できなかった。
本発明は、パターン形成性、電気特性に優れ、低温ポストベーク後に優れた耐溶剤性を有する膜を形成できる感光性組成物の提供を目的とする。
本発明は、着色剤(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)を含む感光性組成物であって、
前記重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)を含む感光性組成物に関する。
一般式(1)

一般式(1)中、X及びXは、それぞれ独立してカルボニル結合、又は単結合を表す。Rは、炭素数1~20のアルキル基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環基、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
上記の本発明によれば、パターン形成性、電気特性に優れ、低温ポストベーク後に優れた耐溶剤性を有する膜を形成できる感光性組成物を提供できる。また、本発明は、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置、及び赤外線センサを提供できる。
図1は、本発明の光学フィルタを備えた赤外線センサの概略断面図を示す。
以下に、本発明の感光性組成物を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、課題を解決可能な範囲内で変形して実施できる。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」とは、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタアクリロイル」、「アクリル及び/又はメタアクリル」、「アクリル酸及び/又はメタアクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタアクリルアミド」を意味する。また、「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行)を意味する。重合性不飽和基は、エチレン性不飽和二重結合である。
本発明における化合物の分子量に関しては、分子量が特定できる低分子化合物は、計算により算出した値(式量)、若しくはESI-MS(エレクトロスプレーイオン化質量分析法)により測定した分子量であり、分子量の分布を持つ化合は、テトラヒドロフランを溶剤とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
単量体は、重合により樹脂を形成する化合物である。単量体は、未反応状態であり、単量体単位は、単量体が重合後に樹脂を形成している状態である。
<感光性組成物>
本発明の一実施形態である感光性組成物は、着色剤(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)を含む感光性組成物であって、
前記重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)を含むことを特徴とする。なお、前記重合開始剤(D2)は、前記重合開始剤(D1)以外の化合物である。
一般式(1)

一般式(1)中、X及びXは、それぞれ独立してカルボニル結合、又は単結合を表す。Rは、炭素数1~20のアルキル基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環基、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
上記構成の感光性組成物で、本発明の課題を解決できるメカニズムは明らかではないが、以下のように推測している。
感光性組成物は、光や熱により重合開始剤が分解し活性種を生成する。この活性種が、重合性化合物に付加して新たに活性種を生成し、これが連鎖的に進行して重合する。しかし、この活性種は、外部要因により不活性化されると、重合反応が停止してしまう。活性種が、ラジカルの場合、酸素が重合を阻害する(酸素阻害ともいう)。酸素は、基底状態で三重項状態にあるためラジカルとの反応性が高く、ラジカル活性種と容易に反応してヒドロキシペルオキシラジカルを形成する。このヒドロキシペルオキシラジカルは、重合性化合物との反応性に劣るため、重合反応の進行が阻害される。
通常、光学フィルタは、大気雰囲気下で製造されるため、露光工程で酸素による重合阻害を受け、膜の表面の重合が進み難く、現像工程でパターンに欠陥が生じやすい。また、低温ポストベークでは、十分に硬化が進まず溶剤耐性が悪化する。
しかし、重合開始剤(D1)は、分子内に2個のラジカル発生基を有するため、ラジカル発生量が多く酸素阻害を受け難く、表面の光硬化が進むと推測する。更に、光学フィルタの作製に用いられる超高圧水銀灯の主波長である365nm付近の光の吸収能力が高い重合開始剤(D2)を含むことで、着色剤濃度が高く光が届きにくい膜の底部まで十分に光硬化が進み、膜耐性が向上すると推測する。また、十分に光硬化することでポストベークでの着色剤の凝集・会合を抑制でき、電気特性が向上すると推測する。
以下、一実施形態の感光性組成物に含まれるか、又は含まれ得る成分を詳細に説明する。
[着色剤(A)]
着色剤(A)は、特に限定されるものではなく、顔料及び染料のいずれでもよく、併用できる。顔料は、有機顔料、及び無機顔料があり、光学フィルタ用途には耐性の観点から顔料を含むことが好ましい。
赤色顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,37,38,41,47,48,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53,53:1,53:2,53:3,57,57:1,57:2,58:4,60,63,63:1,63:2,64,64:1,68,69,81,81:1,81:2,81:3,81:4,83,88,90:1,101,101:1,104,108,108:1,109,112,113,114,122,123,144,146,147,149,151,166,168,169,170,172,173,174,175,176,177,178,179,181,184,185,187,188,190,193,194,200,202,206,207,208,209,210,214,216,220,221,224,230,231,232,233,235,236,237,238,239,242,243,245,247,249,250,251,253,254,255,256,257,258,259,260,262,263,264,265,266,267,268,269,270,271,272,273,274,275,276,277,278,279,280,281,282,283,284,285,286,287,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された顔料等が挙げられる。
橙色顔料は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,64,71,73等が挙げられる。
黄色顔料は、例えば、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,12,13,14,15,16,17,18,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,126,127,128,129,138,139,147,150,151,152、153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,192,193,194,196,198,199,213,214,231,233、特開2012-226110号公報に記載された顔料が挙げられる。
また、黄色顔料は、下記一般式(2)で表されるアゾ化合物及びそれの互変異性構造のアゾ化合物のモノ、ジ、トリ及びテトラアニオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンと、Cd,Co,Al,Cr,Sn,Pb,Zn,Fe,Ni,Cu及びMnから選ばれる少なくとも2種の金属イオンと、下記一般式(3)で表される化合物を含む顔料が挙げられる。
一般式(2)

一般式(2)中、2つのRは、それぞれ独立して-OH、-NH、-NH-CN、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、又はアリールアミノ基を表し、2つのRは、それぞれ独立して-OH、又は-NHを表す。
一般式(3)
一般式(3)中、3つのRは、それぞれ独立して水素原子、アルキル基を表す。
緑色顔料は、例えば、C.I.ピグメントグリーン1,2,4,7,8,10,13,14,15,17,18,19,26,36,37,45,48,50,51,54,55,58,59,62,63等が挙げられる。
青色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー1,1:2,9,14,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17,19,25,27,28,29,33,35,36,56,56:1,60,61,61:1,62,63,66,67,68,71,72,73,74,75,76,78,79等が挙げられる。
紫色顔料は、例えば、C.I.ピグメントバイオレット1,1:1,2,2:2,3,3:1,3:3,5,5:1,14,15,16,19,23,25,27,29,31,32,37,39,42,44,47,49,50等が挙げられる。
黒色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブラック1,6,7,12,20,31等が挙げられる。
また、シリカ、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等の無機顔料が挙げられる。
顔料(特に有機顔料)は、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は、特に限定されるものではなく、例えば、湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用できる。これらの中でも、湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理が好ましい。微細化顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は、5~90nmが好ましい。なお、分散性、コントラスト比の観点から、平均一次粒子径は10~70nmがより好ましい。
ソルトミリング処理には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。樹脂を添加することにより、顔料が樹脂で被覆され、安定性、耐光性等が向上する。前記樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等が挙げられる。これらの中でも、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ有機溶剤に一部可溶であることが好ましい。樹脂の添加量は、顔料100質量部に対して、2~200質量部が好ましい。
(染料)
染料は、例えば、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等が挙げられる。また、これらの誘導体や、染料をレーキ化したレーキ顔料も挙げられる。
酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有することが好ましい。また、酸性染料と、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、又は一級アミン化合物等の含窒素化合物との塩である造塩化合物が好ましい。また、これらの官能基を有する樹脂成分と酸性染料との塩である造塩化合物も好ましい。また、造塩化合物は、スルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物に変性することで耐性(耐光性、耐溶剤性)に優れた感光性組成物を得やすい。
また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、耐性(耐光性、溶剤耐性)に優れるため好ましい。なお、オニウム塩基を有する化合物は、カチオン性基を有する樹脂が好ましい。
塩基性染料は、そのままでも使用できるが、有機酸や過塩素酸又はその金属塩と塩を形成する造塩化合物が好ましい。塩基性染料の造塩化合物は、耐性(耐光性、耐溶剤性)や、顔料との親和性が優れているため好ましい。また、塩基性染料の造塩化合物で、カウンタイオンとしてはたらくアニオン成分は、有機スルホン酸、有機硫酸、フッ素基含有リンアニオン化合物、フッ素基含有ホウ素アニオン化合物、シアノ基含有窒素アニオン化合物、ハロゲン化炭化水素基を有する有機酸の共役塩基を有するアニオン化合物、酸性染料とを造塩した造塩化合物が好ましい。なお、造塩化合物は、分子中に重合性不飽和基を含有すると耐性がより向上する。
染料の化学構造は、例えば、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、アゾメチン系染料(インドアニリン系染料、インドフェノール系染料など)、ジピロメテン系染料、キノン系染料(ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、アントラピリドン系染料など)、カルボニウム系染料(ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料など)、キノンイミン系染料(オキサジン系染料、チアジン系染料など)、アジン系染料、ポリメチン系染料(オキソノール系染料、メロシアニン系染料、アリーリデン系染料、スチリル系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料など)、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料、ペリノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、ローダミン系染料、及びそれらの金属錯体系染料等から選ばれる染料に由来する色素構造が挙げられる。
これらの中でも、色相、色分離性、色むらなどの色特性の観点から、アゾ系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、スクアリリウム系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造が好ましく、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、フタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造がより好ましい。
着色剤(A)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
着色剤(A)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、20~60質量%が好ましく、25~55質量%がより好ましく、30~50質量%が特に好ましい。
[アルカリ可溶性樹脂(B)]
アルカリ可溶性樹脂(B)は、アルカリ現像液に溶解すれば特に制限がなく、公知の樹脂を使用できる。アルカリ可溶性樹脂(B)は、例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン/(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、環状オレフィン樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、3,000~50,000が好ましく、4,000~40,000がより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B)の酸価は、30~200mgKOH/gが好ましく、40~180mgKOH/gがより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、1~95質量%が好ましく、5~80質量%がより好ましい。
(アルカリ可溶性樹脂(B1))
本発明の感光性組成物は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、アルカリ可溶性樹脂(B)としてブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)及び水酸基含有単量体単位(b2)を有するアルカリ可溶性樹脂(B1)(以下、単にアルカリ可溶性樹脂(B1)ともいう)を含むことが好ましい。アルカリ可溶性樹脂(B1)中の水酸基による水素結合により、樹脂同士が近くに存在し、加熱でブロック剤が脱離したイソシアネート基と水酸基が反応し易く、低温ポストベークでも耐溶剤性が向上すると推測する。
〔ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)〕
ブロックイソシアネート基含有単量体は、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を、熱で脱離する化合物(以下、ブロック剤ともいう)で保護した単量体である。ブロック剤の脱離温度は、60~160℃が好ましく、70~130℃がより好ましく、80~100℃が特に好ましい。
イソシアネート基含有単量体は、例えば、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、2-イソシアナト-1-メチルエチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナト-1,1-ジメチルエチル(メタ)アクリレート、4-イソシアナトシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メタクリロイルイソシアネート等が挙げられる。また、2-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとジイソシアネート化合物との等モル反応生成物も使用できる。こられの中でも、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
ブロック剤は、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物、メルカプタン化合物、イミダゾール化合物、イミド化合物、尿素化合物、イミン化合物、及び重亜硫酸塩化合物等が挙げられる。
オキシム化合物は、例えば、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等が挙げられ、メチルエチルケトオキシムが好ましい。
ラクタム化合物は、例えば、ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピオラクタム等が挙げられる。
フェノール化合物は、例えば、フェノール、クレゾール、2,6-キシレノール、3,5-キシレノール、エチルフェノール、p-tert-ブチルフェノール、ノニルフェノール、2-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ナフトール、p-ニトロフェノール等が挙げられ、3,5-キシレノール、2-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチルが好ましい。
アルコール化合物は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ベンジルアルコール、フェニルセロソルブ、フルフリルアルコールが挙げられる。
アミン化合物は、例えば、ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、アニリン、カルバゾール等が挙げられる。
活性メチレン化合物は、例えば、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等が挙げられる。これらの中でも、マロン酸ジエチルが好ましい。
ピラゾール化合物は、例えば、ピラゾール、メチルピラゾール、3,5-ジメチルピラゾール等が挙げられ、3,5-ジメチルピラゾールが好ましい。
メルカプタン化合物は、例えば、ブチルメルカプタン、チオフェノール、tert-ドデシルメルカプタン等が挙げられる。
イミダゾール化合物は、例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール等が挙げられる。
イミド化合物は、例えば、コハク酸イミド、マレイン酸イミド、マレイミド、フタルイミド等が挙げられる。
尿素化合物は、例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素等が挙げられる。
イミン化合物は、例えば、エチレンイミン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
重亜硫酸塩化合物は、例えば、重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリウム等が挙げられる。これらのブロック剤は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
ブロック剤は、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物、メルカプタン化合物、イミダゾール化合物、及びイミド化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、保護反応、脱保護反応の観点から、オキシム化合物、フェノール化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
ブロックイソシアネート基含有単量体は、例えば、以下の化合物が挙げられる。なお、本発明はこれらに限定されない。
ブロックイソシアネート基含有単量体の市販品は、例えば、昭和電工社製のカレンズMOI-DEM(ブロック剤の脱離温度:85~95℃)、MOI-BP(ブロック剤の脱離温度:105~115℃)、MOI-BM(ブロック剤の脱離温度:125~135℃)等が挙げられる。
ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(B1)の全単量体単位中、1~50モル%が好ましく、3~40モル%がより好ましい。
〔水酸基含有単量体単位(b2)〕
水酸基含有単量体は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2-アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタル酸、4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、4-ビニルフェノール、4-イソプロペニルフェノール等が挙げられる。
ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)及び水酸基含有単量体単位(b2)の合計含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、アルカリ可溶性樹脂(B1)の全構成単位中、10~60モル%が好ましく、20~50モル%がより好ましい。
ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)及び水酸基含有単量体単位(b2)のモル比は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、10:90~50:50が好ましく、15:85~45:55がより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B1)は、ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)、水酸基含有単量体単位(b2)以外の単量体単位を有してよい。例えば、脂肪族縮合環構造含有単量体単位(b3)、酸性基含有単量体単位(b4)、エポキシ基含有単量体単位(b5)、重合性不飽和基含有単量体単位(b6)、その他単量体単位単位(b7)が挙げられる。これらの中でも、パターン形成性の観点から、脂肪族縮合環構造含有単量体単位(b3)、酸性基含有単量体単位(b4)を有することが好ましい。
〔脂肪族縮合環構造含有単量体単位(b3)〕
脂肪族縮合環構造含有単量体は、例えば、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
脂肪族縮合環構造含有単量体単位(b3)の含有量は、パターン形成性の観点から、アルカリ可溶性樹脂(B1)の全構成単位中、1~40モル%が好ましく、5~30モル%がより好ましい。
〔酸性基含有単量体単位(b4)〕
酸性基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、プロピオール酸、けい皮酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル、無水マレイン酸、フマル酸、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、2-アクリロイロキシエチルフタル酸、2-アクリロイロキシエチルヘキシルヒドロフタル酸、p-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、tert-ブチルアクリルアミドスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等が挙げられる。
酸性基含有単量体単位(b4)の含有量は、パターン形成性の観点から、アルカリ可溶性樹脂(B1)の全構成単位中、1~40モル%が好ましく、5~30モル%がより好ましい。
〔エポキシ基含有単量体単位(b5)〕
エポキシ基含有単量体は、例えば、オキシラニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-オキシラニルエチル(メタ)アクリレート、2-グリシジルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、3-(3,4-エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)プロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
〔重合性不飽和基含有単量体単位(b6)〕
重合性不飽和基含有単量体単位(b6)は、例えば、以下に示す(i)~(iii)の方法によって導入した単位が挙げられる。
<方法(i)>
酸性基含有単量体単位(b4)を有する樹脂の酸性基に、上述のエポキシ基含有単量体を付加させる方法(i)がある。
<方法(ii)>
エポキシ基含有単量体単位(b5)を有する樹脂のエポキシ基に、上述の酸性基含有単量体を付加させる方法(ii)がある。
また、方法(i)、(ii)の反応によって生じた水酸基に、更に、酸無水物を反応させた重合性不飽和基含有単量体単位(b6)も好ましい。
酸無水物は、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
<方法(iii)>
水酸基含有単量体単位(b2)を有する樹脂の水酸基に、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を反応させる方法(iii)がある。
イソシアネート基含有単量体は、例えば、2-(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1-ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられる。
〔その他単量体単位単位(b7)〕
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はPO変性(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル類;
スチレン、α-メチルスチレン、p-ビニルトルエン、p-クロロスチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物類;
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類;
エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類;
フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノアート、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類;
ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジエチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(n-プロピル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(イソプロピル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(2-エチルヘキシル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート等が挙げられる。これらの単量体は、単独又は2種以上併用して使用できる。
アルカリ可溶性樹脂(B1)の重量平均分子量(Mw)は、4,000~50,000が好ましく、4,000~40,000がより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B1)の酸価は、30~200mgKOH/gが好ましく、40~180mgKOH/gがより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B1)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
アルカリ可溶性樹脂(B1)の含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、アルカリ可溶性樹脂(B)100質量%中、30~100質量%が好ましい。
[重合性化合物(C)]
本発明の感光性組成物は、重合性化合物(C)を含む。
重合性化合物(C)は、1個以上の重合性不飽和基を有するモノマー、オリゴマーである。重合性不飽和基は、例えば、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等が挙げられる。重合性化合物(C)は、例えば、アミン構造を有する重合性化合物、水酸基を有する重合性化合物、酸性基を有する重合性化合物、ラクトン変性された重合性化合物、ウレタン結合を有する重合性化合物、デンドリマー構造又はハイパーブランチ構造を有する重合性化合物、その他重合性化合物等が挙げられる。
(アミン構造を有する重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、重合性化合物(C)としてアミン構造を有する重合性化合物を含むことが好ましい。
アミン構造を有する重合性化合物は、分子内に窒素原子を有するため、水素が引き抜かれ炭素ラジカルが生成しやすい。そのため、酸素阻害で発生したヒドロキシペルオキシラジカルが、アミン構造を有する重合性化合物から水素を引き抜くことで、新たに生成する炭素ラジカルが重合を開始する。また、生成した炭素ラジカルが、酸素を捕捉することもできるため、酸素濃度を低減する効果もある。そのため、酸素による重合阻害が抑制され、硬化が進み、低温ポストベークでも優れた耐溶剤性が得られると推測する。
アミン構造を有する重合性化合物が有するアミン構造は、1級アミン、2級アミン、3級アミンが挙げられる。これらの中でも3級アミンが好ましい。なお、アミン構造を有する重合性化合物が有するアミン構造は、カルボニル基が窒素原子と直接結合しているアミド構造、イミド構造及びウレタン構造は含まれない。
アミン構造を有する重合性化合物が有する重合性不飽和基は、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基の数は、3~18個であることが好ましい。
アミン構造を有する重合性化合物は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
アミン構造を有する重合性化合物の含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、1~80質量%が好ましく、3~60質量%がより好ましい。
アミン構造を有する重合性化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。例えば、トリス(アクリロイルオキシエチル)アミン、トリス(メタアクリロイルオキシエチル)アミン、トリス(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピル)アミンや、(メタ)アクリレート化合物(X)とアミン化合物(Y)とのマイケル付加反応生成物等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリレート化合物(X)とアミン化合物(Y)とのマイケル付加反応生成物が好ましい。
(メタ)アクリレート化合物(X)は、例えば、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンアルキレンオキサイド変性トリ及びテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド変性トリ及びテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンアルキレンオキサイド変性トリ及びテトラ(メタ)アクリレート、ジペンエリスリトールアルキレンオキサイド変性テトラ、ペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アルキレンオキサイド変性における、アルキレンオキサイド単位は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイド等が挙げられる。
また、(メタ)アクリレート化合物(X)としては、酸性基を有する(メタ)アクリレート化合物も挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物(X)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
アミン化合物(Y)は、例えば、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン、n-ヘキシルアミン、ベンジルアミン、アミノカプロン酸、モノエタノールアミン、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、o-アミノフェノール、m-アミノフェノール、p-アミノフェノール等の1級アミン;
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、モルフォリン、ピペリジン、1-メチルピペラジン、プロリン、N-メリルエタノールアミン、N-アセチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、3-アニリンフェノール、4-アニリンフェノール等の2級アミン等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物(X)とアミン化合物(Y)とのマイケル付加反応生成物の製造方法は、特に制限はなく、公知の方法を使用できる。例えば、国際公開第2006/075754号、特表2008-545859号公報、特開2017-066347号公報等に記載の方法が挙げられる。
アミン構造を有する重合性化合物は、パターン形成性の観点から、更に、酸性基又は/及び水酸基を有する化合物を含むことが好ましく、少なくとも水酸基を有する化合物を含むことがより好ましい。水酸基による水素結合により、重合性化合物同士が近くに存在し反応性が向上すると推測する。酸性基又は/及び水酸基を導入する方法は、例えば、(メタ)アクリレート化合物(X)やアミン化合物(Y)に、酸性基又は/及び水酸基を有する化合物を使用する方法や、マイケル付加反応後に、酸無水物を付加させる方法等が挙げられる。
アミン構造を有する重合性化合物が酸性基を有する場合、その酸価は1~200mgKOH/gであることが好ましく、5~150mgKOH/gであることがより好ましい。
アミン構造を有する重合性化合物が水酸基を有する場合、その水酸基価は1~500mgKOH/gであることが好ましく、5~250mgKOH/gであることがより好ましい。
アミン構造を有する重合性化合物の市販品は、例えば、東亞合成社製のアロニックスMT-3041,3042等が挙げられる。
(水酸基を有する重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、パターン形成性の観点から、重合性化合物(C)として水酸基を有する重合性化合物を含むことが好ましい。なお、水酸基を有する重合性化合物は、アミン構造を有する重合性化合物を含まない。
水酸基を有する重合性化合物が有する重合性不飽和基は、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基の数は、3~12個であることが好ましい。
水酸基を有する重合性化合物の含有量は、パターン形成性の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、1~90質量%が好ましく、3~80質量%がより好ましい。
水酸基を有する重合性化合物は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、イソシアヌル酸EO又はPO変性(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO又はPO変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールEO又はPO変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル、エポキシ化合物のエポキシ基と(メタ)アクリル酸のカルボキシル基を反応させたエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
水酸基を有する重合性化合物の市販品は、例えば、日本化薬社製のKAYARAD R-128H,R-167、日油製のブレンマーGLM,GLM-R,GMR-M,GMR-R,GAM,GAM-R,G-FA80、東亞合成社製のアロニックスM-5700,M-920、新中村化学社製のNKエステル701A、共栄社化学社製のライトエステルHOP(N)、HOA(N),HOP-A(N),HOB(N),G-201P、エポキシエステルM-600A,40EM,70PA,200PA,80MFA,3002M(N),3002A(N),3000A、大阪ガスケミカル社製のOGSOL GA-5060P,GA-2800等が挙げられる。
(酸性基を有する重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、パターン形成性の観点から、重合性化合物(C)として酸性基を有する重合性化合物を含むことが好ましい。なお、酸性基を有する重合性化合物は、アミン構造を有する重合性化合物、及び後述するウレタン結合を有する重合性化合物を含まない。
酸性基を有する重合性化合物の酸性基は、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基が好ましい。
酸性基を有する重合性化合物が有する重合性不飽和基は、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基の数は、1~12個であることが好ましい。
酸性基を有する重合性化合物の含有量は、パターン形成性の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、1~80質量%が好ましく、3~70質量%がより好ましい。
酸性基を有する重合性化合物は、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等が挙げられる。
上記多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記ジカルボン酸類は、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、イタコン酸等が挙げられる。
上記多価カルボン酸は、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
上記モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
酸性基を有する重合性化合物の市販品は、大阪有機化学工業社製のビスコート#2500P、東亞合成社製のアロニックスM-5300,M-5400,M-510,M-520,M-521、共栄社化学社製のライトアクリレートHOA-HH(N),HOA-MS(N),HOA-MPL(N),P-1A(N)、ライトエステルHO-MS(N),P-1M、ダイセル・オルネクス社製のβ-CEA等が挙げられる。
(ラクトン変性された重合性化合物)
ラクトン変性された重合性化合物は、分子内にラクトンで変性された構造を有する化合物である。ラクトン変性された重合性化合物は、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエチスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε-カプロラクトンもしくはその他のラクトン化合物をエステル化することにより得られる。
ラクトン変性された重合性化合物の市販品は、例えば、日本化薬社製のKAYARAD DPCA-20、DPCA-30、DPCA-60等が挙げられる。
(ウレタン結合を有する重合性化合物)
ウレタン結合を有する重合性化合物は、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートや、多価アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド(EO)変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド(PO)変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
上記多官能イソシアネートは、例えば、芳香族ジイソシアネートであるトリレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートであるトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートであるイソホロンジイソシアネートや、これらのビュレット体、イソシアネートヌレート体、トリメチロールプロパンアダクト体等が挙げられる。
ウレタン結合を有する重合性化合物は、更に、酸性基を含有できる。酸性基は、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基が好ましい。
ウレタン結合を有する重合性化合物に酸性基を導入する方法は、例えば、まず、上記水酸基含有(メタ)アクリレートと上記多官能イソシアネートとを反応させる。次いで、生成物にカルボキシル基を有するメルカプト化合物を付加させる方法で合成できる。
上記カルボキシル基を有するメルカプト化合物は、例えば、メルカプト酢酸、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、o-メルカプト安息香酸、2-メルカプトニコチン酸、メルカプトコハク酸等が挙げられる。
ウレタン結合を有する重合性化合物の市販品は、例えば、共栄社化学社製のAH-600、UA-306H、UA-306T、UA-306I、UA-510H、UF-8001G、新中村化学社製のUA-1100H、U-6LPA、UA-33H、U-10HA、U-15HA、ダイセル・オルネクス社製のEBECRYL1290、KRM8452等が挙げられる。
(デンドリマー構造又はハイパーブランチ構造を有する重合性化合物)
デンドリマー構造を有する重合性化合物は、コアを構成する化学構造(以下、コア部ともいう)から、その外側へ規則的に分岐を繰り返し、その末端に重合性不飽和基が結合した化学構造を有するものであり、球状の高度に制御された化学構造及び分子量を有している。ハイパーブランチ構造は、デンドリマー構造と類似の化学構造を有する。
デンドリマー構造又はハイパーブランチ構造を有する重合性化合物の市販品は、例えば、大阪有機化学工業社製のビスコート#1000LT(デンドリマー構造、平均アクリロイル基数14)、Miwon Specialty Chemical社製のMiramer SP-1106(デンドリマー構造、平均アクリロイル基数18)、Miramer SP-1108(デンドリマー構造、平均アクリロイル基数13)、SARTOMER社製のCN2301(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数9)、CN2302(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数16)、CN2303(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数6)、CN2304(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数18)、Eternal Materials社製のEtercure6361-100(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数8)、Etercure6362-100(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数12)、Etercure6363(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数16)、EtercureDR-E522(ハイパーブランチ構造、平均アクリロイル基数15)等が挙げられる。
(その他重合性化合物)
その他重合性化合物は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性又はPO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性又はPO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールEO又はPO変性ヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル等の各種(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
その他重合性化合物の市販品は、例えば、日本化薬社製のKAYARAD NPGDA,PEG400DA,FM-400,HX-200,HX-620,R-551,R-712,R-604,R-684,GPOD-303,TMPTA,T-1420(T),RP-1040,DPEA-12,D-310、東亞合成社製のアロニックスM-101A,M-102,M-111,M-113,M-120,M-140,M-208,M-211B,M-220,M-225,M-270,M-240,M-309,M-310,M-321,M-350,M-360,M-408,M-460,M-930、大阪有機化学工業社製のビスコート#150,#155,#160,#192,#MTG,#200,#196,#195、#230、#260、#310、#700HV、#295、大阪ガスケミカル社製のOGSOL EA-0200,EA-0300、Miwon Specialty Chemical Co.,Ltd社製のMiramer HR6060,6100,6200、新中村化学工業社製のNKエステルA-HD-N,A-NPG,A-200,A-400,APG-200,APG-400,A-DCP,ABE-300,A-BPE-4,A-BPE-10,A-TMPT,A-TMPT-9EO,A-GLY-3E,A-GLY-9E,A-TMMT,ATM-35E,AD-TMP等が挙げられる。
重合性化合物(C)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
重合性化合物(C)は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、アミン構造を有する重合性化合物を含み、更に、パターン形成性の観点から、水酸基を有する重合性化合物及び酸性基を有する重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。併用することで、膜の表面及び内部の硬化性がより向上し、優れた耐性の膜が得られると推測する。
重合性化合物(C)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、1~80質量%が好ましく、5~70質量%がより好ましい。
[重合開始剤(D)]
本発明の感光性組成物は、重合開始剤(D)として下記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)を含む。なお、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)は、一般式(1)で表される重合開始剤(D1)以外の重合開始剤である。
(一般式(1)で表される重合開始剤(D1))
本発明の感光性組成物は、重合開始剤(D)として一般式(1)で表される重合開始剤(D1)を含む(以下、単に重合開始剤(D1)ともいう)。
一般式(1)

一般式(1)中、X及びXは、それぞれ独立してカルボニル結合、又は単結合を表す。Rは、炭素数1~20のアルキル基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環基、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
一般式(1)中、X及びXは、それぞれ独立してカルボニル結合、又は単結合を表す。なかでも、有機溶剤への溶解性の観点から、X及びXの少なくとも1つはカルボニル結合であることが好ましく、2つともカルボニル結合であることがより好ましい。
一般式(1)中、Rは、炭素数1~20のアルキル基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
炭素数1~20のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状、又はこれらの組合せのアルキル基のいずれであってもよく、また、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換されたアルキル基であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、アミル基、イソアミル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
炭素数7~30のアリールアルキル基は、例えば、ベンジル基、α-メチルベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、フェニルエチル基、9-フルオレニルメチル基等が挙げられる。アリールアルキル基は、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換された基であってもよい。
これらの中でも、Rは、炭素数4~16の直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数6~12の直鎖状のアルキル基が好ましい。これにより、膜表面に配向しやすくなり、表面の硬化性が向上すると推測する。
一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
炭素数1~20のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状、又はこれらの組合せのアルキル基のいずれであってもよく、また、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換されたアルキル基であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、アミル基、イソアミル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
炭素数2~30の複素環基は、例えば、ピリジル基、ピリミジル基、フリル基、テトラヒドロフリル基、ジオキソラニル基、イミダゾリジル基、オキサゾリジル基、ピペリジル基、モルホリニル基等が挙げられる。
炭素数6~30のアリール基は、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基等が挙げられる。アリール基は、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換された基であってもよい。
炭素数7~30のアリールアルキル基は、例えば、ベンジル基、α-メチルベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、フェニルエチル基、9-フルオレニルメチル基等が挙げられる。アリールアルキル基は、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換された基であってもよい。
これらの中でも、R及びRは、2つとも同一の基が好ましく、2つとも炭素数1~6の直鎖状のアルキル基であることがより好ましい。これにより、膜中での相溶性が低下し表面に配向しやすくなり、表面の硬化性が向上すると推測する。
一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環基、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。
炭素数1~20のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状、又はこれらの組合せのアルキル基のいずれであってもよく、また、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換されたアルキル基であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、アミル基、イソアミル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
炭素数2~30の複素環基は、例えば、ピリジル基、ピリミジル基、フリル基、テトラヒドロフリル基、ジオキソラニル基、イミダゾリジル基、オキサゾリジル基、ピペリジル基、モルホリニル基等が挙げられる。
炭素数6~30のアリール基は、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基等が挙げられる。アリール基は、また、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換された基であってもよい。
炭素数7~30のアリールアルキル基は、例えば、ベンジル基、α―メチルベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、フェニルエチル基、9-フルオレニルメチル基等が挙げられる。アリールアルキル基は、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基等で置換された基であってもよい。
これらの中でも、R及びRは、反応性の観点から、メチル基、エチル基、又はフェニル基が好ましく、メチル基、又はエチル基がより好ましい。
以下、重合開始剤(D1)の具体例を示す。なお、本発明はこれらに限定されない。
重合開始剤(D1)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
重合開始剤(D1)の含有量は、パターン形成性、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、重合開始剤(D)100質量%中、10~90質量%が好ましく、20~80質量%がより好ましい。
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2))
本発明の感光性組成物は、重合開始剤(D)としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)(以下、単に重合開始剤(D2)ともいう)を含む。本明細書では、重合開始剤(D2)は、波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上であるため高感度である。重合開始剤(D1)及び重合開始剤(D2)の併用により膜の表面及び底部まで光硬化が可能になると推測する。
重合開始剤(D2)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数は、5.0×10L/mol・cm以上5.0×10mL/gcm以下であることが好ましく、1.0×10L/mol・cm以上4.0×10L/mol・cm以下あることがより好ましい。
重合開始剤(D2)は、特に制限がなく、公知の化合物を使用できる。例えば、国際公開第2008/078678号、特開2009-134289号公報、特許4600600号公報、特開2011-132215号公報、特表2014-500852号公報、特表2015-523318号公報、国際公開第2015/036910号、国際公開第2017/051680号、国際公開第2021/175855号等に記載の化合物が挙げられる。なかでも、オキシム化合物が好ましい。
重合開始剤(D2)は、電気特性の観点から、ベンゾフラン構造を有するオキシム化合物、カルバゾール構造を有するオキシム化合物、及びフルオレン構造を有するオキシム化合物からなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。
以下、重合開始剤(D2)の具体例を示す。なお、本発明はこれらに限定されない。
上記化合物の中でも、(D2-1)~(D2-7)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが特に好ましい。
重合開始剤(D2)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
重合開始剤(D2)の含有量は、重合開始剤(D)100質量%中、10~90質量%が好ましく、20~80質量%がより好ましい。
更に、重合開始剤(D1)と重合開始剤(D2)の合計含有量は、重合開始剤(D)100質量%中、50~100質量%であることが好ましい。
(その他重合開始剤(D3))
重合開始剤(D)は、重合開始剤(D1)及び重合開始剤(D2)以外の重合開始剤(D3)(以下、単にその他重合開始剤(D3)ともいう)を含むことができる。
その他重合開始剤(D3)は、特に制限がなく、公知の化合物を用いることができる。例えば、光又は熱の作用によってラジカルを発生させて、ラジカル重合反応を開始又は促進させる化合物が挙げられる。
光によってラジカルを発生させる化合物(以下、光重合開始剤ともいう)は、紫外線から可視領域の光線に対してラジカルを発生させる化合物が好ましい。
熱によってラジカルを発生させる化合物(以下、熱重合開始剤ともいう)は、熱及び光の作用によってラジカルを発生させる化合物であってもよい。
光重合開始剤は、例えば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリノ)フェニル]-2-(フェニルメチル)-1-ブタノン、又は2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等のアセトフェノン系化合物;
2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;
1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノーン,1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシム系化合物;
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ジフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン系化合物;
9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物等が挙げられる。
市販品では、アセトフェノン系化合物として、IGM Resins社製のOmnirad907,369E,379EG,127,184,1173,2959、アシルホスフィン系化合物として、IGM Resins社製のOmnirad819,TPO、オキシム系化合物として、BASFジャパン社製のIRGACURE OXE-01,02、ADEKA社製のアデカアークルズN-1919T,NCI-930、常州強力新材料社製のTRONLY TR-PBG-301,304,305,309,380,3054,3057、IGM Resins社製のOmnirad1314、サムヤンコーポレーション社製のSPI-03,04,06,07、ダイトーケミックス社製のDFI-306,EOX-01等が挙げられる。
また、光重合開始剤は、下記一般式(4)で表される化合物も好ましい。
一般式(4)

一般式(4)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、又は炭素数1~8のアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は1価の置換基を表す。
一般式(4)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、又は炭素数1~8のアルキル基を表す。
炭素数1~8のアルキル基としては、直鎖状でも、分岐状でも、環状でも、それらが結合したものであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。なかでも、炭素数3~8の直鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4~6の直鎖のアルキル基がより好ましい。
一般式(4)中、Rは、水素原子、又は任意の1価の置換基を表す。
1価の置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1~20のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1~20のアルコキシ基;F、Cl、Br、I等のハロゲン原子;炭素数1~20のアシル基;炭素数1~20のアルキルエステル基;炭素数1~20のアルコキシカルボニル基;炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素数4~20の芳香族環基;アミノ基;炭素数1~20のアミノアルキル基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;置換基を有してよいベンゾイル基;置換基を有してよいテノイル基等が挙げられる。ベンゾイル基、又はテノイル基が有してよい置換基としては、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。なかでも、ラジカル生成効率の観点から、水素原子、ニトロ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
一般式(4)で表される化合物の製造方法は、例えば、特表2019-507108号公報、特表2019-528331号公報等に記載の方法が挙げられる。
以下、一般式(4)で表される化合物の具体例を示す。なお、本発明はこれらに限定されない。
熱重合開始剤は、例えば、ベンゾピナコール、1,2-ジメトキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1,2-ジメトキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1,2-ジフェノキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1,2-ジメトキシ-1,1,2,2-テトラ(4-メチルフェニル)エタン、1,2-ジフェノキシ-1,1,2,2-テトラ(4-メトキシフェニル)エタン、1,2-ビス(トリメチルシロキシ)-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1,2-ビス(トリエチルシロキシ)-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1,2-ビス(tert-ブチルジメチルシロキシ)-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1-ヒドロキシ-2-トリメチルシロキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1-ヒドロキシ-2-トリエチルシロキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン、1-ヒドロキシ-2-tert-ブチルジメチルシロキシ-1,1,2,2-テトラフェニルエタン等のピナコール系化合物;
2,2’-アゾビス(4-メトキシ2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)2-メチルプロピオンアミド]、1-[(1-シアノ-1-メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)等のアゾ系化合物;
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ビス(tert-ブチルパーオキシ)ブタン、過酸化コハク酸、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物等が挙げられる。
その他重合開始剤(D3)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
重合開始剤(D)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~20質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
[近赤外線吸収化合物(E)]
本発明の感光性組成物は、近赤外線吸収化合物(E)を含有できる。これにより、近赤外線領域の光の透過率を制御できる。
近赤外線吸収化合物(E)は、波長700~2,000nmに極大吸収を有する化合物であり、顔料(近赤外線吸収顔料ともいう)であってもよく、染料(近赤外線吸収染料ともいう)であってもよい。また、近赤外線吸収顔料と近赤外線吸収染料を併用してもよい。耐熱性、耐光性の観点から、近赤外線吸収顔料が好ましい。
本明細書で近赤外線吸収顔料は、25℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gに対する溶解度が、2g未満が好ましく、1g未満がより好ましく、0.5g以下が特に好ましい。
近赤外線吸収化合物(E)は、例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、インジゴ化合物、インモニウム化合物、アントラキノン化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、クロコニウム化合物、酸化インジウムスズ、酸化アンチモンスズ、酸化亜鉛、Alドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ二酸化スズ、ニオブドープ二酸化チタン、セシウム酸化タングステン、銅、ニッケル、銀、金等の金属酸化物粒子又は金属粒子等が挙げられる。
シアニン化合物は、国際公開第2006/006573号、国際公開第2010/073857号、特開2013-241598号公報、特開2016-113501号公報、特開2016-113504号公報等;フタロシアニン化合物は、特開平4-23868号公報、特開平06-192584号公報、特開2000-63691号公報、国際公開第2014/208514号等;ナフタロシアニン化合物は、特開平11-152414号公報、特開2000-86919号公報、特開2009-29955号公報、国際公開第2018/186490号、特開2022-91099号公報、特開2022-072558号公報等;インジゴ化合物は、特開2012-224593号公報、特開2013-87233号公報、特開2013-230412号公報等;インモニウム化合物は、特開2005-336150号公報、特開2007-197492号公報、特開2008-88426号公報等;アントラキノン化合物は、特開昭62-903号公報、特開平1-172458号公報等;ピロロピロール化合物は、特開2009-263614号公報、特開2010-90313号公報、特開2011-068731号公報、特開2014-130348号公報、国際公開第2015/166873号等;スクアリリウム化合物は、特開2011-132361号公報、特開2016-142891号公報、国際公開第2017/135359号、国際公開第2018/225837号、特開2019-001987号公報、国際公開第2020/054718号、国際公開2021/029195号等;クロコニウム化合物は、国際公開第2019/021767号等に記載の化合物が挙げられる。
これらの中でも、耐光性の観点から、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、インジゴ化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
近赤外線吸収化合物(E)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。2種類以上併用して用いる場合、極大吸収波長の異なる少なくとも2種の化合物を用いることが好ましい。これにより、1種類の近赤外線吸収化合物(E)を使用した場合に比べて、吸収スペクトルの波形が広がり、幅広い波長範囲の近赤外線を吸収できる。
近赤外線吸収化合物(E)の含有量は、近赤外線吸収性の観点から、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.1~70質量%が好ましく、0.5~50質量%がより好ましい。
[色素誘導体(F)]
本発明の感光性組成物は、色素誘導体(F)を含有できる。
色素誘導体(F)は、特に制限はなく、公知の化合物を用いることができる。例えば、色素の一部が、酸性基、塩基性基、中性基等で置換された構造を有する化合物が挙げられる。具体的には、スルホ基、カルボキシ基、リン酸基などの酸性置換基を有する化合物、及びこれらのアミン塩や、スルホンアミド基や末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物、フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物が挙げられる。
色素としては、例えば、ジケトピロロピロール化合物、フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、ジオキサジン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、チアジンインジゴ化合物、トリアジン化合物、ベンズイミダゾロン化合物、ベンゾイソインドール化合物、イソインドリン化合物、イソインドリノン化合物、キノフタロン化合物、ナフトール化合物、スクアリリウム化合物、スレン化合物、ナフタロシアニン化合物等が挙げられる。
具体的には、ピロロピロール系色素誘導体としては、特開2001-220520号公報、国際公開第2009/081930号、国際公開第2011/052617号、国際公開第2012/102399号、特開2017-156397号公報、国際公開第2018/101189号、フタロシアニン系色素誘導体としては、特開2007-226161号公報、国際公開第2016/163351号、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体としては、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、国際公開第2009/025325号、キナクリドン系色素誘導体としては、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体としては、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体としては、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体としては、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体としては、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体としては、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体としては、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、スクアリリウム系色素誘導体としては、国際公開第2020/054718号、アゾ系色素誘導体としては、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基としては、特開2004-307854号公報、塩基性置換基としては、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報等に記載の公知の色素誘導体が挙げられる。なお、これらの文献には、誘導体、顔料誘導体、分散剤、分散助剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、色素誘導体(F)と同義である。
色素誘導体(F)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
色素誘導体(F)の含有量は、着色剤(A)100質量部に対して、1~40質量部が好ましく、2~20質量部がより好ましい。
[分散樹脂(G)]
本発明の感光性組成物は、分散樹脂(G)を含有できる。分散樹脂(G)は、重合性化合物や有機溶剤への溶解性が低い成分である着色剤(A)等を安定して分散する目的で用いる。なお、本明細書では分散樹脂(G)は、アルカリ可溶性樹脂(B)に含まれない。
分散樹脂(G)は、着色剤(A)に親和性が高い吸着基を有している樹脂が好ましい。吸着基は、塩基性基及び酸性基のうち1種以上有していることが好ましい。
塩基性基は、例えば、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び含窒素複素環など窒素原子を含有する基等が挙げられる。
酸性基は、例えば、カルボキシル基、リン酸基、及びスルホン酸基等が挙げられる。
分散樹脂(G)の樹脂種は、例えば、ウレタン樹脂、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が挙げられる。
分散樹脂(G)の構造は、例えば、ランダム構造、ブロック構造、グラフト構造、くし型構造及び星型構造等が挙げられる。これらの中でも、分散安定性の観点から、ブロック構造、くし型構造が好ましい。
分散樹脂(G)は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、熱硬化性基及び/又は重合性不飽和基を有することが好ましい。熱硬化性基は、例えば、水酸基、エポキシ基、オキセタニル基、tert-ブチル基、及びブロックイソシアネート基等が挙げられる。
分散樹脂(G)は、例えば、国際公開第2013/175978号の段落番号0122~0155に記載の樹脂、特開2019-78878号公報の段落番号0317~0321に記載の樹脂、国際公開第2018/139534号の段落番号0083に記載の樹脂、国際公開第2019/163505号の段落番号0167~0191に記載の樹脂、国際公開第2021/131927号の段落番号0299~0310に記載の樹脂、国際公開第2022/102367号の段落番号0080~0085に記載の樹脂、国際公開第2022/172607号の段落番号0099~0109に記載の樹脂等が挙げられる。
分散樹脂(G)の市販品は、例えば、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk-101,103,107,108,110,111,116,130,140,154,161,162,163,164,165,166,167,168,170,171,174,180,181,182,183,184,185,190,2000,2001,2009,2010,2020,2025,2050,2070,2095,2150,2155,2163,2164、又はAnti-Terra-U203,204、又はBYK-P104,P104S,220S、又はLactimon、Lactimon-WS、又はBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE-3000,9000,13000,13240,13650,13940,16000,17000,18000,20000,21000,24000,26000,27000,28000,31845,32000,32500,32550,33500,32600,34750,35100,36600,38500,41000,41090,53095,55000,56000,76500等、BASFジャパン社製のEFKA-46,47,48,452,4008,4009,4010,4015,4020,4047,4050,4055,4060,4080,4400,4401,4402,4403,4406,4408,4300,4310,4320,4330,4340,450,451,453,4540,4550,4560,4800,5010,5065,5066,5070,7500,7554,1101,120,150,1501,1502,1503等、味の素ファインテクノ社製のアジスーパーPA111,PB711,PB821,PB822,PB824等、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報、国際公開第2008/007776号、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報、特開2009-251481号公報、特開2007-23195号公報、特開1996-143651号公報等に記載の樹脂が挙げられる。
分散樹脂(G)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
分散樹脂(G)の含有量は、分散安定性の観点から、着色剤(A)100質量部に対して、3~200質量部が好ましく、5~100質量部がより好ましい。
分散樹脂(G)の含有量は、分散安定性の観点から、感光性組成物の不揮発分100質量%中、1~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましい。
[増感剤(H)]
本発明の感光性組成物は、増感剤(H)を含有できる。
増感剤(H)は、例えば、カルコン系化合物、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン系化合物、ベンゾイン系化合物、フルオレン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、キサンテン系化合物、チオキサンテン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、クマリン系化合物、ケトクマリン系化合物、シアニン系化合物、メロシアニン系化合物、オキソノール系化合物等のポリメチン色素、アクリジン系化合物、アジン系化合物、チアジン系化合物、オキサジン系化合物、インドリン系化合物、アズレン系化合物、アズレニウム系化合物、スクアリリウム系化合物、ポルフィリン系化合物、テトラフェニルポルフィリン系化合物、トリアリールメタン系化合物、テトラベンゾポルフィリン系化合物、テトラピラジノポルフィラジン系化合物、フタロシアニン系化合物、テトラアザポルフィラジン系化合物、テトラキノキサリロポルフィラジン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、サブフタロシアニン系化合物、ピリリウム系化合物、チオピリリウム系化合物、テトラフィリン系化合物、アヌレン系化合物、スピロピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、チオスピロピラン系化合物、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。これらの中でも、チオキサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物が好ましい。
チオキサントン系化合物は、例えば、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、2,4-ジエチルチオキサントンが好ましい。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2-アミノベンゾフェノン等が挙げられる。これらの中でも、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
増感剤(H)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
増感剤(H)の含有量は、重合開始剤(D)100質量部に対して、10~400質量部が好ましく、20~300質量部がより好ましい。
[熱硬化性化合物(I)]
本発明の感光性組成物は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、熱硬化性化合物(I)を含むことが好ましい。これにより、ポストベークで熱硬化性化合物(I)が架橋し、耐性が向上すると推測する。
熱硬化性化合物(I)は、低分子化合物や、樹脂のような高分子量化合物でもよい。熱硬化性化合物(I)は、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、及びフェノール化合物が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、エポキシ化合物、オキセタン化合物、メラミン化合物が好ましく、エポキシ化合物がより好ましい。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’-ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’-ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’-ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ化合物の市販品は、例えば、油化シェルエポキシ社製のエピコート807,815,825,827,828,190P,191P、三井化学社製のTECHMORE VG3101L、日本化薬社製のEPPN-201,501H,502H、EOCN-102S,103S,104S,1020、ジャパンエポキシレジン社製のエピコート1004,1256、JER1032H60,157S65,157S70,152,154、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、EHPE-3150、エポリードGT401、ナガセケムテックス社製のデナコールEX-211,212,252,313,314,321,411,421,512,521,611,612,614,614B,622,711,721、日産化学工業社製のTEPIC-L,H,S、DIC社製のEPICLON 830,840,850,860,1050,3050,4050,N-660、N-670,N-740,N-770,N865,HP-7200,HP-4700,HP-4770,HP-5000,HP-6000,HP-9500等が挙げられる。
エポキシ化合物は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、分子内に2~50個のエポキシ基を有する化合物が好ましく、10~30個のエポキシ基を有する化合物がより好ましい。また、エポキシ化合物は、芳香族環及び/又は脂肪族環を有するエポキシ化合物が好ましく、脂肪族環を有するエポキシ化合物より好ましい。エポキシ基は、単結合又は連結基を介して、芳香族環及び/又は脂肪族環に結合していることが好ましい。連結基は、例えば、アルキル基、アリーレン基、-O-、-NR-(Rは水素原子、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を表す)、-SO-、-CO-、-O-、-S-が挙げられる。脂肪族環を有する構造の場合、エポキシ基は単結合を介して、脂肪族環に結合していることがより好ましい。
エポキシ化合物のエポキシ当量は、50~400g/eqが好ましく、100~200g/eqがより好ましい。なお、エポキシ当量とは、1当量のエポキシ基を含むエポキシ化合物の質量で定義される。
脂肪族環を有するエポキシ化合物は、例えば、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-1-メチルシクロヘキシル-3,4-エポキシ-1-メチルヘキサンカルボキシレート、6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-3-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-3-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-メタジオキサン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルカルボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル、1-エポキシエチル-3,4-エポキシシクロヘキサン、1,2-エポキシ-2-エポキシエチルシクロヘキサン、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε-カプロラクトン、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。
脂肪族環を有するエポキシ化合物は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、下記一般式(5)で表される化合物を含むことが特に好ましい。
一般式(5)
一般式(5)中、Rはm価のアルコールからm個の水酸基を除いた基を表し、mは1~6、nは1~30の整数を表す。
Rは、m価のアルコールからm個の水酸基を除いた基を表す。
m価のアルコールからm個の水酸基を除いた基は、炭素原子数2~20のアルキル基が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でも、それらが結合したものであってもよい。炭素原子数2~20のアルキル基は、例えば、エチル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、3,3-ジメチルブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素原子数3~12の分岐のアルキル基がより好ましい。
mは1~6、nは1~30の整数を表す。
mが2以上の場合、一般式(5)中のそれぞれのカッコ内の基におけるnは同一でもよく、異なっていてもよい。
一般式(5)で表される化合物は、具体的には、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物が挙げられる。市販品としては、ダイセル社製のEHPE-3150、EHPE-3150CE等が挙げられる。
エポキシ化合物は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
エポキシ化合物の含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~20質量%が好ましく、2~15質量%がより好ましい。
(オキセタン化合物)
オキセタン化合物は、オキセタン基を有する公知の化合物である。オキセタン化合物は、1官能オキセタン化合物、2官能オキセタン化合物、3官能以上のオキセタン化合物が挙げられる。
1官能オキセタン化合物は、例えば、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(フェノキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-メタクリロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
市販品は、例えば、大阪有機化学工業社製のOXE-10,30、東亞合成社製のOXT-101,212等が挙げられる。
2官能オキセタン化合物は、例えば、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-フェノキシメチル)オキセタン、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコ-スビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド(EO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド(PO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
市販品は、例えば、宇部興産社製のOXBP、OXTP、東亞合成社製のOXT-121,221等が挙げられる。
3官能以上のオキセタン化合物は、例えば、ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロ-ルプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE-30のような(メタ)アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。
オキセタン化合物の含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~20質量%が好ましく、2~15質量%がより好ましい。
(メラミン化合物)
メラミン化合物は、メラミン環構造を有する化合物である。メラミン化合物は、メチロール基を有する化合物が好ましい。
市販品は、例えば、三和ケミカル社製のニカラックMW-30HM,MW-390,MW-100LM,MX-750LM,MW-30M,MW-30,MW-22,MS-21,MS-11,MW-24X,MS-001,MX-002,MX-730,MX-750,MX-708,MX-706,MX-042,MX-45,MX-500,MX-520,MX-43,MX-417,MX-410、日本サイテックインダストリーズ社製のサイメル232,235,236,238,285,300,301,303,350,370等が挙げられる。
メラミン化合物の含有量は、低温ポストベークでの耐溶剤性の観点から、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.01~10質量%が好ましく、0.1~5質量%がより好ましい。
熱硬化性化合物(I)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
[硬化剤(硬化促進剤)]
本発明の感光性組成物は、熱硬化性化合物(I)の硬化を補助するため、硬化剤(硬化促進剤)を併用できる。硬化剤は、例えば、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物等が挙げられる。硬化剤は、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、S-トリアジン誘導体(例えば、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)等が挙げられる。
硬化剤は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
硬化剤の含有量は、熱硬化性化合物(I)100質量部に対して、0.01~15質量部が好ましい。
[チオール系連鎖移動剤(J)]
本発明の感光性組成物は、チオール系連鎖移動剤(J)を含有できる。チオール系連鎖移動剤(J)は、重合開始剤(D)と併用すると光照射後のラジカル重合の際、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生し、感光性組成物の光感度が向上する。
チオール系連鎖移動剤(J)は、例えば、n-ブチルメルカプタン、n-ペンチルメルカプタン、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4-ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4-ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4-ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6-トリメルカプト-s-トリアジン、2-(N,N-ジブチルアミノ)-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、3-メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、メルカプトこはく酸、2-メルカプト安息香酸、11-メルカプトウンデカン酸、4-メルカプトニコチン酸、2-メルカプトエタノール、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール、2-メルカプトイミダゾール、2-メルカプト-3-ピリジノール等が挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートが好ましい。
チオール系連鎖移動剤(J)は、チオール基(SH基)を2以上有する多官能チオールが好ましく、4以上有する多官能チオールがより好ましい。官能基数が増えると膜の表面から最深部まで光硬化し易くなる。
チオール系連鎖移動剤(J)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
チオール系連鎖移動剤(J)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましい。
[重合禁止剤(K)]
本発明の感光性組成物は、重合禁止剤(K)を含有できる。
重合禁止剤(K)は、例えば、カテコール、レゾールシノール、1,4-ヒドロキノン、2-メチルカテコール、3-メチルカテコール、4-メチルカテコール、2-エチルカテコール、3-エチルカテコール、4-エチルカテコール、2-プロピルカテコール、3-プロピルカテコール、4-プロピルカテコール、2-n-ブチルカテコール、3-n-ブチルカテコール、4-n-ブチルカテコール、2-t-ブチルカテコール、3-t-ブチルカテコール、4-t-ブチルカテコール、3,5-ジ-t-ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2-メチルレゾールシノール、4-メチルレゾールシノール、2-エチルレゾールシノール、4-エチルレゾールシノール、2-プロピルレゾールシノール、4-プロピルレゾールシノール、2-n-ブチルレゾールシノール、4-n-ブチルレゾールシノール、2-t-ブチルレゾールシノール、4-t-ブチルレゾールシノール等のアルキルレゾールシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、t-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-t-ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシン等が挙げられる。
重合禁止剤(K)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.01~0.4質量%が好ましい。
[紫外線吸収剤(L)]
本発明の感光性組成物は、紫外線吸収剤(L)を含有できる。
紫外線吸収剤(L)は、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、サリチル酸エステル系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物は、例えば、2-(5メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5%の2-メトキシ-1-メチルエチルアセテートと95%のベンゼンプロパン酸,3-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-9側鎖及び直鎖アルキルエステルの混合物、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-6-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、メチル 3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-p-クレゾール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-6-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、オクチル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)フェニル]プロピオネート、2-エチルヘキシル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)フェニル]プロピオネートが挙げられる。
市販品は、例えば、BASFジャパン社製のTINUVIN P,PS,234,326,329,384-2,900,928,99-2,1130、ADEKA社製のアデカスタブLA-29,LA-31RG,LA-32,LA-36、ケミプロ化成社製のKEMISORB71,73,74,79,279、大塚化学社製のRUVA-93等が挙げられる。
トリアジン系化合物は、例えば、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(ドデシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンと(2-エチルヘキシル)-グリシド酸エステルの反応生成物、2,4-ビス「2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル」-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ヘキシルオキシ)フェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
市販品は、例えば、ケミプロ化成社製のKEMISORB102、BASFジャパン社製のTINUVIN 400,405,460,477,479,1577ED、ADEKA社製のアデカスタブLA-46,LA-F70、サンケミカル社製のCYASORB UV-1164等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン5-スルホン酸-3水温、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノーン、2,2’-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
市販品は、例えば、ケミプロ化成社製のKEMISORB10,11,11S,12,111、シプロ化成社製のSEESORB 101,107、ADEKA社製のアデカスタブ1413、サンケミカル社製のUV-12等が挙げられる。
サリチル酸エステル系化合物は、例えば、サリチル酸フェニル、サリチル酸p-オクチルフェニル、サリチル酸p-tertブチルフェニル等が挙げられる。
紫外線吸収剤(L)の含有量は、重合開始剤(D)と紫外線吸収剤(L)との合計100質量%中、5~70質量%が好ましい。
[酸化防止剤(M)]
本発明の感光性組成物は、酸化防止剤(M)を含有できる。酸化防止剤(M)は、感光性組成物中の重合開始剤(D)や熱硬化性化合物(I)が、ポストベークやITOアニール時の熱によって酸化され、黄変することを防ぐ。
酸化防止剤(M)は、例えば、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系及びヒドロキシルアミン系の化合物等が挙げられる。これらの中でも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、例えば、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,1,3-トリス-(2’-メチル-4’-ヒドロキシ-5’-t-ブチルフェニル)-ブタン、4,4’-ブチリデン-ビス-(2-t-ブチル-5-メチルフェノール)、3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9-ビス[2-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルメチル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス(3-ヒドロキシ-4-t-ブチル-2,6-ジメチルベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、2,2’-メチレンビス(6-t-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-チオジエチルビス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、N,N-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナムアミド)、i-オクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,6-ビス(ドデシルチオメチル)-o-クレゾール、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)プロピオン酸]エチレンビスオキシビスエチレン、1,6-ヘキサンジオ-ルビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2,2’-チオ-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,5-ジ-t-アミル-ヒドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-4-ノニルフェノール、2,2’-イソブチリデン-ビス-(4,6-ジメチル-フェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(6-(1-メチル-シクロヘキシル)-p-クレゾール)、2,4-ジメチル-6-(1-メチル-シクロヘキシル)-フェノール等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブAO-20,AO-30,AO-40,AO-50,AO-60,AO-80,AO-330、ケミプロ社製のKEMINOX101,179,76,9425、BASFジャパン社製のIRGANOX1010,1035,1076,1098,1135,1330,1726,1425WL,1520L,245,259,3114,5057,565、サンケミカル社製のサイアノックスCY-1790,CY-2777等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤は、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カルボネート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、コハク酸ジメチルと1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールと3,5,5-トリメチルヘキサン酸のエステル、N,N’-4,7-テトラキス〔4,6-ビス{N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ}-1,3,5-トリアジン-2-イル〕-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル,1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジル)[[3,5-ビス(1,1ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートメチル1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジルセバケート、ポリ[[6-モルホリノ-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-C12-21およびC18不飽和脂肪酸エステル、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,6-ヘキサメチレンジアミン、2-メチル-2-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)プロピオンアミド等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブLA-52,LA-57,LA-63P,LA-68,LA-72,LA-77Y,LA-77G,LA-81,LA-82,LA-87,LA-402F,LA-502XP、ケミプロ化成社製のKAMISTAB29,62,77,94、BASFジャパン社製のTinuvin111FDL,123,144,249,292,5100、サンケミカル社製のサイアソ-ブUV-3346,UV-3529,UV-3853等が挙げられる。
リン系酸化防止剤は、例えば、ジ(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)2-エチルヘキシルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラ(C12~C15アルキル)-4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ジフェニルモノ(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリス(イソデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4-ビフェニルジフォスホニト、トリス(トリデシル)ホスファイト、フェニルイソオクチルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、4,4’-イソプロピリデンジフェノールアルキルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリスジノニルフェニルホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、ジ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、テトラトリデシル4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスファイトジエチルエステル、ソジウムビス(4-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ソジウム-2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスファイト、1,3-ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)-ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4-ジt-ブチル-6-メチルフェニル)等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブPEP-36,PEP-8,HP-10,2112,1178,1500,C,135A,3010,TPP、BASFジャパン社製のIRGAFOS168、クラリアントケミカルズ社製のHostanoxP-EPQ等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤は、例えば、2,2-ビス{〔3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ〕メチル}プロパン-1,3-ジイルビス〔3-(ドデシルチオ)プロピオネート〕、3,3’-チオビスプロピオン酸ジトリデシル、2,2-チオ-ジエチレンビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4-ビス〔(オクチルチオ)メチル〕-o-クレゾール、2,4-ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕-o-クレゾール等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブAO-412S,AO-503、ケミプロ化成社製のKEMINOXPLS等が挙げられる。
酸化防止剤(M)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
酸化防止剤(M)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~5.0質量%が好ましい。
[レベリング剤(N)]
本発明の感光性組成物は、レベリング剤(N)を含有できる。これにより、塗工時の基板に対する濡れ性及び乾燥性が向上する。
レベリング剤(N)は、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤は、例えば、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーや、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
市販品は、例えば、ビックケミー社製のBYK-300,306,310,313,315N,320,322,323,330,331,333,342,345,346,347,348,349,370,377,378,3455,UV3510,3570、東レ・ダウコ-ニング社製のFZ-7002,2110,2122,2123,2191,5609、信越化学工業社製のX-22-4952、X-22-4272、X-22-6266、KF-351A、KF-354L、KF-355A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、X-22-4515、KF-6004、KP-341等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤は、例えば、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤又はレベリング剤が挙げられる。
市販品は、例えば、AGCセイミケミカル社製のサーフロンS-242,243,420,611,651,386、DIC社製のメガファックF-253,477,551,552,555,558,560,570,575,576、R-40-LM、R-41、RS-72-K、DS-21、住友スリーエム社製のFC-4430,4432、三菱マテリアル電子化成社製のEF-PP31N09、EF-PP33G1、EF-PP32C1、ネオス社製フタージェントの602A等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシフェニレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテ-ト、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ-ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロ-ルモノステアレート、グリセロ-ルモノオレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、アルキルイミダゾリン等が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製のエマルゲン103,104P,106,108,109P,120,123P,130K,147,150,210P,220,306P,320P,350,404,408,409PV,420,430,705,707,709,1108,1118S-70,1135S-70,1150S-60,2020G-HA,2025G,LS-106,LS-110,LS-114,MS-110,A-60,A-90,B-66,PP-290、ラテムルPD-420,PD-430,PD-430S,PD-450、レオドールSP-L10,SP-P10,SP-S10V,SP-S20,SP-S30V,SP-O10V,SP-O30V、スーパーSP-L10,AS-10V,AO-10V,AO-15V,TW-L120,TW-L106,TW-P120,TW-S120V,TW-S320V,TW-O120V,TW-O106V,TW-IS399C、スーパーTW-L120,430V,440V,460V,MS-50,MS-60,MO-60,MS-165V、エマノーン1112,3199V,3299V,3299RV,4110,CH-25,CH-40,CH-60(K),アミ-ト102,105,105A,302,320、アミノーンPK-02S、L-02、ホモゲノールL-95、ADEKA社製のアデカプルロニック(登録商標)L-23,31,44,61,62,64,71,72,101,121、TR-701,702,704,913R、共栄社化学社製の(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフロ-No.75,No.90,No.95等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤は、例えばアルキルアミン塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製のアセタミン24、コータミン24P、60W、86Pコンク等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
市販品は、例えば、ネオス社製のフタージェント100,150、ADEKA社製のアデカホープYES-25、アデカコールTS-230E,PS-440E,EC-8600等が挙げられる。
両性界面活性剤は、例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
市販品は、花王社製のアンヒトール20AB,20BS,24B,55AB,86B,20Y-B,20N等が挙げられる。
レベリング剤(N)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
レベリング剤(N)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.001~2.0質量%が好ましく、0.005~1.0質量%がより好ましい。
[貯蔵安定剤(O)]
本発明の感光性組成物は、貯蔵安定剤(O)を含有できる。これにより、感光性組成物の経時粘度が安定化する。
貯蔵安定剤(O)は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
貯蔵安定剤(O)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.05~5質量%が好ましい。
[密着向上剤(P)]
本発明の感光性組成物は、密着向上剤(P)を含有できる。これにより、密着性が向上する。また、フォトリソグラフィー法で幅が狭いパターンを形成し易くなる。
密着向上剤(P)は、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤は、加水分解性基及びそれ以外の官能基を有する化合物である。加水分解性基とは、ケイ素原子に直結し、加水分解反応及び縮合反応の少なくともいずれかの反応によってシロキサン結合を生じる基である。加水分解性基は、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基が好ましい。
また、上記それ以外の官能基は、例えば、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、メルカプト基、オキセタニル基、スチリル基、ウレイド基等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、イソシアヌレート基、メルカプト基が好ましい。
シランカップリング剤は、例えば、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリアルコキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の市販品は、例えば、信越シリコーン社製のKBM-302、KBM-402、KBM-403、KBE-402、KBE-403、KBM-4803、KBM-602、KBM-603、KBM-903、KBE-9103P、KBM-573、KBM-6803、KBM-1003、KBE-1003、KBM-502、KBM-503、KBE-502、KBE-503、KBM-5803、X-12-1048、X-12-1050、KBE-9007N、KBM-9659、KBM-802、KBM-803、KBM-1043、KBE-585A等が挙げられる。
また、シランカップリング剤は、ポリマータイプであってもよい。ポリマータイプは、ポリシロキサンタイプ、有機ポリマータイプが挙げられる。
ポリシロキサンタイプは、主鎖にポリシロキサン骨格を有するポリマーに、加水分解性基及びそれ以外の官能基が結合したシランカップリング剤である。ポリシロキサンタイプの市販品は、信越シリコーン社製のKR-513、KR-516、KR-517、X-41-1805、X-41-1810等が挙げられる。
有機ポリマータイプは、主鎖が有機構造である有機ポリマーに、加水分解性基及びそれ以外の官能基が結合したシランカップリング剤である。有機ポリマータイプの市販品は、信越シリコーン社製のX-12-1048、X-12-1050、X-12-9815、X-12-9845、X-12-1154、X-12-972F、X-12-1159L等が挙げられる。
密着向上剤(P)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
密着向上剤(P)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.05~5質量%が好ましい。
[有機溶剤(Q)]
本発明の感光性組成物は、有機溶剤(Q)を含有できる。
有機溶剤(Q)としては、例えば、1,2,3-トリクロロプロパン、1-メトキシ-2-プロパノール、乳酸エチル、1,3-ブタンジオ-ル、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4-ジオキサン、2-ヘプタノーン、2-メチル-1,3-プロパンジオ-ル、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノン、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メチル-1,3-ブタンジオ-ル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3-メトキシブチルアセテート、4-ヘプタノーン、m-キシレン、m-ジエチルベンゼン、m-ジクロロベンゼン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、n-ブチルアルコール、n-ブチルベンゼン、n-プロピルアセテート、N-メチルピロリドン、o-キシレン、トルエン、o-クロロトルエン、ベンゼン、o-ジエチルベンゼン、o-ジクロロベンゼン、p-クロロトルエン、p-ジエチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、γ-ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n-アミル、酢酸n-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、樹脂の溶解性、塗工性の観点から、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、ダイアセトンアルコール等のアルコール類やシクロヘキサノン等のケトン類が好ましい。
本発明の感光性組成物は、環境面の観点から、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン等)である有機溶剤は、実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、感光性組成物中、50質量ppm以下であり、30質量ppm以下にすることが好ましく、10質量ppm以下にすることがより好ましい。
有機溶剤(Q)は、単独又は2種類以上を併用して使用できる。
有機溶剤(Q)の含有量は、感光性組成物の不揮発分が5~50質量%となる量であることが好ましい。
[特定金属元素の含有量]
本発明の感光性組成物は、感光性組成物に含まれるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、及びCr(以下、特定金属元素ともいう)の合計含有量が、500質量ppm以下であることが好ましい。
特定金属元素の合計量が、上記範囲内の感光性組成物であると、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。特定金属元素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)によって、測定できる。
[水の含有量]
本発明の感光性組成物は、感光性組成物に含まれる水の含有量が2.0質量%以下であることが好ましい。
水の含有量が、上記範囲内の感光性組成物であると、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。水の含有量は、カールフィッシャー法などの公知の方法により測定することができる。
[感光性組成物の製造方法]
本発明の感光性組成物は、上述の各成分を混合して調整できる。調整に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分を重合性化合物や有機溶剤に溶解や分散した後に逐次配合してもよい。
例えば、着色剤(A)、分散樹脂(G)、及び有機溶剤(Q)等を加えて分散処理を行うことで、分散体を製造する。その後、前記分散体に、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)等を配合し混合することで製造できる。なお、各材料を配合するタイミングは、任意である。また、分散工程を複数回行うこともできる。
分散処理を行う分散機は、例えば、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等が挙げられる。
分散体中の粒子の平均分散粒子径(二次粒子径)は、30~200nmが好ましく、40~200nmがより好ましい。適度な粒子径を有すると分散安定性が高い感光性組成物が得やすい。
平均分散粒子径(二次粒子径)の測定方法は、例えば、動的光散乱法(FFTパワ-スペクトール法)を採用した日機装社のマイクロトラックUPA-EX150を用い、粒子透過性を吸収モ-ド、粒子形状を非球形とし、D50粒子径を平均径とする。測定用の希釈溶剤は分散に使用した有機溶剤をそれぞれ用い、超音波で処理したサンプルについてサンプル調整直後に測定するとバラツキが少ない結果が得られやすく好ましい。
感光性組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子、および混入した塵の除去を行うことが好ましい。本発明の感光性組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましく、0.3μm以下の粒子を含まないことがより好ましい。
<膜>
本発明の膜は、上述した感光性組成物を用いて形成することが好ましい。膜はパターンを形成した膜が好ましいが、平坦膜として用いることもできる。
[膜の製造方法]
膜の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を使用できる。本発明においては、膜の作成は、全工程を通じて150℃以下の温度で行うことが好ましく、130℃以下の温度で行うことがより好ましく、100℃以下の温度で行うことが特に好ましい。加熱を150℃以下で行うことにより、画像表示装置の発光光源として有機EL素子を用いた場合や、イメージセンサの光電変換膜が有機素材の場合、劣化を抑制しこれらの性能を維持できる。
まず、本発明の感光性組成物を基材上に塗工する。基材は、例えば、ガラス、樹脂、シリコン等の材質で構成された基板が挙げられる。ガラスは、無色透明であってもよく、用途によってはブルーガラスのような着色ガラスを用いてもよい。これらの基材上には有機発光層が形成されてもよい。また、基材には、CCD、CMOS等の撮像素子が形成されていてもよい。また、基材上には、必要に応じて、上部との層との密着改良、物質の拡散防止、基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
塗工方法は、公知の方法を使用できる。例えば、滴下法、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、流延塗布法、インクジェット法、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等が挙げられる。
膜の厚さは、目的に応じて適宜調節できる。膜の厚さは、0.05~20.0μmが好ましく、0.3~10.0μmがより好ましい。
次に、パターンを形成する。パターンを形成する方法は、フォトリソグラフィー法やドライエッチング法が挙げられる。これらの中でも、フォトリソグラフィー法が好ましい。なお、平坦膜として使用する場合は、パターンを形成する工程を行わなくてよく、塗工後、必要に応じて乾燥や全面を露光する。
以下、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する方法について詳細に説明する。
フォトリソグラフィー法でパターンを形成する場合、基板上に本発明の感光性組成物を塗工して形成した層を、必要に応じて50~100℃の温度で乾燥した後、マスクを介してパターン状に露光(露光工程)し、未露光部分をアルカリ現像により除去(現像工程)後、パターンを加熱(ポストベーク工程)する。
〔露光工程〕
露光工程は、塗工で形成した層を、例えば、ステッパー等の露光装置を用い、マスクを介して特定のパターンを露光する。これにより、露光部分を硬化することができる。露光に用いる活性エネルギー線は、例えば、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、i線(波長365nm)等の紫外線が挙げられる。また、波長300nm以下の光を用いることもできる。波長300nm以下の光としては、KrF線(波長248nm)、ArF線(波長193nm)等が挙げられる。
また、露光に際しては、光を連続的に照射して露光してもよく、短時間(例えば、ミリ秒レベル以下)のサイクルで光の照射と休止を繰り返して露光(パルス露光)してもよい。KrF線、ArF線はパルス露光が好ましい。
〔現像工程〕
次に、アルカリ現像液で処理を行うことで、未露光部分の層がアルカリ現像液に溶出し、硬化部分のみが残りパターン状の膜が得られる。
アルカリ現像液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5.4.0〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物が挙げられる。
アルカリ現像液の濃度は、0.001~10質量%が好ましく、0.01~1質量%がより好ましい。アルカリ現像液のpHは、11~13が好ましく、11.5~12.5がより好ましい。適度なpHで使用するとパターンの荒れや剥離を抑制し、現像後の残膜率が向上する。
現像方法は、例えば、ディップ法、スプレー法、パドル法等が挙げられる。現像温度は15~40℃が好ましい。なお、アルカリ現像後は、純水で洗浄することが好ましい。
〔ポストベーク工程〕
現像後、加熱処理を行う。加熱により、膜の耐性が向上する。
温度は、150℃以下の温度で行うことが好ましく、130℃以下の温度で行うことがより好ましく、100℃以下の温度で行うことが特に好ましい。
また、時間は、2分間~1時間程度が好ましい。
<光学フィルタ>
本発明の膜は、光学フィルタに用いることができる。光学フィルタは、例えば、カラーフィルタ、ブラックマトリックス、遮光フィルタ、反射防止フィルタ、赤外線透過フィルタ等に用いられる。本発明の光学フィルタの製造は、上述の膜と同様の方法で製造できる。
<固体撮像素子>
本発明の光学フィルタは、固体撮像素子に用いることができる。
固体撮像素子に用いる形態は、本発明の光学フィルタを備え、固体撮像素子として機能すれば特に制限されないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
基材上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオードおよびポリシリコン等からなる転送電極を有し、フォトダイオード及び転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口した遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面およびフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、デバイス保護膜上に、本発明の光学フィルタ(カラーフィルタ)を有する構成である。さらに、デバイス保護膜上であって光学フィルタの下(基材に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、光学フィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。また、フィルタは、隔壁により例えば格子状に仕切られた空間に、各着色画素を形成する硬化膜が埋め込まれた構造を有していてもよい。この場合の隔壁は、各着色画素に対して低屈折率であることが好ましい。
本発明の固体撮像素子を備えた撮像装置は、例えば、デジタルカメラ、撮像機能を有する電子機器(携帯電話、スマートフォン等)、車載カメラ、監視カメラ等様々な用途に使用できる。
<画像表示装置>
本発明の光学フィルタは、画像表示装置に用いることができる。画像表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。
画像表示装置に用いる形態は、画像表示装置として機能すればよく、特に制限されない。例えば、「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男著、(株)工業調査会、1994年発行)に記載されている構成等が挙げられる。
画像表示装置の定義や各画像表示装置の詳細については、例えば、「電子ディスプレイデバイス(佐々木昭夫著、(株)工業調査会、1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹順章著、産業図書(株)、平成元年発行)」等に記載されている。
<赤外線センサ>
本発明の光学フィルタは、赤外線センサに用いることができる。
赤外線センサに用いる形態は、本発明の光学フィルタを備え、赤外線センサとして機能すれば特に制限されないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
基板上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有する。これらフォトダイオード及び転送電極上に、フォトダイオードの受光部のみ開口した遮光膜を有する。この遮光膜上に、デバイス保護膜を有し、更にこのデバイス保護膜上に、光学フィルタを有する。さらに、デバイス保護膜上であって光学フィルタの下(基材に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、光学フィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
図1は、本発明の光学フィルタを備えた赤外線センサの構成例を示す概略断面図である。図1に示す赤外線センサは100、固体撮像素子110を備える。
固体撮像素子110上に設けられている撮像領域は、赤外線カットフィルタ111とカラーフィルタ112とを組み合せて構成されている。
赤外線カットフィルタ111は、可視光領域の光(例えば、波長400~700nmの光)を透過し、赤外領域の光(例えば、波長800~1,300nmの光)を遮蔽する。
カラーフィルタ112は、本発明の感光性組成物を用いて形成することができ、可視光領域における特定波長の光を透過及び吸収する画素が形成されたカラーフィルタである。例えば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画素が形成されたカラーフィルタ等が用いられる。
赤外線透過フィルタ113と固体撮像素子110との間には、赤外線透過フィルタ113を透過した波長の光を透過可能な樹脂膜114が配置されている。
赤外線透過フィルタ113は、本発明の感光性組成物を用いて形成することができ、可視光遮蔽性を有し、かつ、特定波長の赤外線を透過させるフィルタである。赤外線透過フィルタ113は、例えば、波長400~830nmの光を遮光し、波長900~1,300nmの光を透過させることが好ましい。
カラーフィルタ112、及び赤外線透過フィルタ113の入射光h側には、マイクロレンズ115が配置されている。マイクロレンズ115を覆うように平坦化膜116が形成されている。
図1に示す形態では、樹脂膜114が配置されているが、樹脂膜114に代えて赤外線透過フィルタ113を形成してもよい。
この赤外線センサによれば、画像情報を同時に取り込めるため、動きを検知する対象を認識したモーションセンシング等が可能である。また、この赤外線センサによれば、距離情報を取得できるため、3D情報を含んだ画像の撮影等も可能である。更に、この赤外線センサは、生体認証センサとしても使用できる。
以下、実施例で本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。なお、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
また、本発明において、不揮発分もしくは不揮発分濃度は、230℃で30分間オーブン静置後の質量残分をいう。
実施例に先立ち、各測定方法について説明する。
樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、酸価(mgKOH/g)、アミン価(mgKOH/g)の測定、重合性化合物の水酸基価(mgKOH/g)、及び重合開始剤の吸光係数(L/mol・cm)の測定は、以下の通りである。
(樹脂の平均分子量)
樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC-8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK-GEL SUPER HZM-N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1質量%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットール注入した。分子量は、ポリスチレン換算値である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5~1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM-555」平沼産業社製)を用いて滴定し、酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
(樹脂のアミン価)
樹脂のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を不揮発分換算した値である。
(重合性化合物の水酸基価)
重合性化合物の水酸基価は、JIS K 0070-1992に基づいて測定される。
(重合開始剤の吸光係数)
重合開始剤0.001gを0.01Lのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解し、0.1質量%の測定溶液を作製した。さらに、得られた0.1質量%の測定溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、0.01質量%、0.001質量%の測定溶液を作製した。分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製「U-3010」)を用いて、各濃度の測定溶液の波長365nmにおける吸光度を測定し、横軸をモル濃度、縦軸を吸光度としたときの傾きから、吸光係数(L/mol・cm)を算出した。
<アルカリ可溶性樹脂(B)の製造>
(アルカリ可溶性樹脂(B1-1))
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、100部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMAc)を入れた後、窒素置換しながら攪拌し、78℃に昇温した。次に、ブロックイソシアネート基含有単量体であるカレンズMOI-DEM(昭和電工社製のマロン酸-2-[[[[(2-メチル-1-オキソ-2-プロペニル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]-1,3-ジエチルエステル)25.2部、水酸基含有単量体である2-ヒドロキシエチルメタクリレート31.2部、脂肪族縮合環構造含有単量体であるジシクロペンタニルメタクリレート37.5部、酸性基含有単量体であるメタクリル酸20.7部、及びその他単量体単位のメチルメタクリレート27.0部の混合物と、12.0部の2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)を50部のPGMAcに添加し溶解させたものをそれぞれ滴下ロートからフラスコ中に滴下した。滴下終了後、78℃で3時間攪拌した。
その後、不揮発分が40質量%になるようにPGMAcを添加して、アルカリ可溶性樹脂(B1-1)を調整した。アルカリ可溶性樹脂(B1-1)は、酸価74mgKOH/g、重量平均分子量8,000であった。なお、表1で配合量はモル%で表記する。
(アルカリ可溶性樹脂(B1-2)~(B1-5)、アルカリ可溶性樹脂(B2-1)及び(B2-2))
表1に記載の各構成単位とモル%となるように、アルカリ可溶性樹脂(B1-2)~(B1-5)、アルカリ可溶性樹脂(B2-1)及び(B2-2)を合成し、PGMAcを添加し不揮発分を40質量%とした。
表1に記載のカレンズMOI-BPは、昭和電工社製のメタクリル酸2-(3,5-ジエチルピラゾール-1-イル)カルボニルアミノエチル、カレンズMOI-BMは、昭和電工社製のメタクリル酸2-[O-(1’-メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル、アロニックスM-110は、東亜合成社製のパラクミルフェノールEO変性アクリレートである。
表1に記載のGMA+AAは、グリシジルメタクリレート(GMA)のエポキシ基に、アクリル酸(AA)のカルボキシル基を反応させた重合性不飽和基含有単量体単位(b6)を表し、GMA+AA+THPAは、GMA+AAの水酸基にテトラヒドロ無水フタル酸(THPA)を反応させた重合性不飽和基含有単量体単位(b6)を表す。
<重合性化合物(C)の製造>
(アミン構造を有する重合性化合物(C-1))
温度計、撹拌機及び還流管を備えた4口フラスコに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(東亜合成社製、アロニックスM-403)250部(0.311モル)を加え、ジエタノールアミン7.2部(0.068モル)を室温で加えた後、50℃で4時間反応を行い、水酸基及びアミン構造を有する重合性化合物(C-1)を得た。反応は、空気/窒素の混合雰囲気下で行った。水酸基価122mgKOH/gであった。
(アミン構造を有する重合性化合物(C-2))
温度計、撹拌機及び還流管を備えた4口フラスコに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(東亜合成社製、アロニックスM-402)250部(0.247モル)を加え、ジ-n-ブチルアミン17.3部(0.134モル)を室温で加えた後、50℃で4時間反応を行い、水酸基及びアミン構造を有する重合性化合物(C-2)を得た。反応は、空気/窒素の混合雰囲気下で行った。水酸基価30mgKOH/gであった。
<近赤外線吸収化合物(E)>
(近赤外線吸収化合物(E-1))
トルエン400部に、1,8-ジアミノナフタレン40.0部、3,5-ジメチルシクロヘキサノン32.2部、p-トルエンスルホン酸一水和物0.087部を混合し、窒素ガスの雰囲気中で加熱攪拌し、3時間還流させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により反応系中から除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体をアセトンで抽出し、アセトンとエタノールの混合溶媒から再結晶することにより精製した。得られた茶色固体を、トルエン240部とn-ブタノール160部の混合溶媒に溶解させ、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン13.8部を加えて、窒素ガスの雰囲気中で加熱撹拌し、8時間還流反応させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により反応系中から除去した。
反応終了後、溶媒を蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、ヘキサン200部を加えた。得られた黒茶色沈殿物を濾別した後、順次ヘキサン、エタノール、及びアセトンで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、下記化学式(6)で表される近赤外線吸収化合物(E-1)を得た。得られた近赤外線吸収化合物(E-1)50部、塩化ナトリウム500部、ジエチレングリコール60部をステンレス製ガロンニーダー(井上製作所社製)中に仕込み、60℃で12時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過、及びイオン交換水での洗浄を複数回繰り返した後、80℃で一昼夜乾燥させ粉砕することにより、微細化した近赤外線吸収化合物(E-1)を得た。
化学式(6)
(近赤外線吸収化合物(E-2))
反応容器中で、フタロニトリル26部、2,3―ジシアノナフタレン143部、n-アミルアルコール890部、DBU(1,8-Diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)137部と三塩化アルミニウム34部を混合攪拌し、昇温後136℃で5時間還流した。攪拌したまま30℃まで冷却した反応溶液を、メタノール5,000部、イオン交換水10,000部からなる混合溶媒中へ攪拌しながら注入し、青色のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、メタノール2,000部、イオン交換水4,000部からなる混合溶媒で洗浄、乾燥して、化合物aを得た。
次いで、反応容器中で、濃硫酸1,500部に140部の化合物aを氷浴下にて加え、1時間攪拌を行った。続けて、この硫酸溶液を3℃の冷水1,000部に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、2.5%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、化合物bを得た。
N-メチルピロリドン200部に5部のジフェニルリン酸を添加し、十分に攪拌混合を行った後、50℃に加熱した。この溶液に、10部の化合物bを少しずつ添加した後、90℃で120分攪拌した。反応の終点確認は、例えば、濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点とした。続けて、この反応溶液をイオン交換水2,000部に注入し、生成した析出物を濾過およびイオン交換水での洗浄を複数回繰り返した後、乾燥して、下記化学式(7)で表される化合物の混合物(質量比率は、n1:n2:n3:n4=7:19:59:15)である近赤外線吸収化合物(E-2)を得た。
次いで、近赤外線吸収化合物(E-1)と同様の方法で、微細化した。
化学式(7)
(近赤外線吸収化合物(E-3))
国際公開第2019/058882号の記載に従い、下記化学式(8)で表される近赤外線吸収化合物(E-3)を得た。
次いで、近赤外線吸収化合物(E-1)と同様の方法で、微細化した。
化学式(8)

(近赤外線吸収化合物(E-4))
反応容器中で、アニリン10.7部、ブロモベンゼン120部、およびジアザビシクロオクタン25.7部を加え、攪拌した。その後、四塩化チタンの1mol/lトルエン溶液95.2部を滴下した。滴下後、インジゴ10.0部を加え、10時間還流した。反応終了後、メタノールを加え、濾過し、緑色粉末を得た。これをジクロロメタンと水で分液を行い、有機層を濃縮することで、化合物cを14.6部得た。
反応容器中で、化合物cを13.5部、ビス(2、4-ペンタンジオナト)亜鉛(II)を9.0部、とテトラヒドロフラン120部を混合攪拌し、昇温後40℃で5時間攪拌した。攪拌したまま30℃まで冷却した反応溶液を、メタノール500部へ攪拌しながら注入し、青色のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、メタノール500部で洗浄後、イオン交換水500部で複数回洗浄し、乾燥して、下記化学式(9)で表される化合物の混合物(質量比率は、2量体:3量体:4量体=81:17:2)である近赤外線吸収化合物(E-4)を得た。
次いで、近赤外線吸収化合物(E-1)と同様の方法で、微細化した。
化学式(9)
Figure 2024063827000018
<分散樹脂(G)の製造>
(分散樹脂(G-1))
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、1-チオグリセロール108部、ピロメリット酸無水物174部、PGMAc650部、触媒としてモノブチルスズオキシド0.2部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で5時間反応させた(第一工程)。酸価の測定で95%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した。次に、第一工程で得られた化合物を不揮発分換算で160部、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート200部、エチルアクリレート200部、tert-ブチルアクリレート150部、2-メトキシエチルアクリレート200部、メチルアクリレート200部、メタクリル酸50部、PGMAc663部を仕込み、反応容器内を80℃に加熱して、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)1.2部を添加し、12時間反応した(第二工程)。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。最後に、第二工程で得られた化合物の50%PGMAc溶液を500部、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)27.0部、ヒドロキノン0.1部を仕込み、IRにてイソシアネート基に基づく2,270cm-1のピークの消失を確認するまで反応を行った(第三工程)。冷却後、不揮発分が30質量%となるようにPGMAcを添加して、重合性不飽和基を有するくし型構造の分散樹脂(G-1)を得た。酸価68mgKOH/g、重量平均分子量13,000であった。
(分散樹脂(G-2))
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、iso-ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、PGMAc50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をPGMAc90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物19部、PGMAc50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。冷却後、不揮発分が30質量%となるようPGMAcを添加して、くし型構造の分散樹脂(G-2)を得た。酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8,500であった。
(分散樹脂(G-3))
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート40部、n-ブチルメタクリレート10部、触媒としてテトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、開始剤としてブロモイソ酪酸エチル9.3部、触媒として塩化第一銅5.6部、PGMAc100部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。次に、この反応装置に、PGMAc50部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート40部、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド10部を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認した。冷却後、不揮発分が30質量%になるようにPGMAcを添加して、A-Bブロック型の分散樹脂(G-3)を調製した。アミン価169.8mgKOH/gであった。
(分散樹脂(G-4))
国際公開第2022/172607号の実施例A3に従って、重合性不飽和基を有する分散樹脂(G-4)を合成し、不揮発分が30質量%になるようにPGMAcを添加した。アミン価67mgKOH/g、重量平均分子量5,600であった。
<分散体の製造>
(分散体1)
下記の原料を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径1.0μmのフィルタで濾過し、分散体1を作製した。
着色剤(A-1) :15.0部
色素誘導体(F-1) : 1.0部
分散樹脂(G-1) :10.0部
分散樹脂(G-2) :10.0部
有機溶剤(Q-1) :64.0部
(分散体2~14)
表2-1、表2-2に記載した原料、量を変えた以外は、分散体1と同様にして分散体2~14を作製した。
表2-1、表2-2中に記載したそれぞれの成分は、以下の通りである。
[着色剤(A)]
A-1:C.I.ピグメントブルー15:6
A-2:C.I.ピグメントバイオレット23
A-3:C.I.ピグメントグリーン58
A-4:C.I.ピグメントグリーン36
A-5:C.I.ピグメントグリーン62
A-6:C.I.ピグメントレッド177
A-7:C.I.ピグメントイエロー138
A-8:C.I.ピグメントイエロー139
A-9:C.I.ピグメントイエロー150
A-10:C.I.ピグメントレッド254
着色剤(A-1)~(A-10)は、いずれもソルトミリング処理による微細化を行い、十分にイオン交換水で洗浄・乾燥した上で使用した。
[色素誘導体(F)]
[有機溶剤(Q)]
Q-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<感光性組成物の製造>
[実施例1]
(感光性組成物1)
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して不揮発分15.1%の感光性組成物1を得た。
分散体3 : 8.0部
分散体4 : 7.0部
分散体5 : 7.0部
分散体7 : 3.0部
分散体8 : 3.0部
分散体9 : 3.0部
アルカリ可溶性樹脂(B1-1) : 6.2部
重合性化合物(C-1) : 0.3部
重合性化合物(C-5) : 5.0部
重合開始剤(D1-1) : 0.15部
重合開始剤(D2-2) : 0.15部
熱硬化性化合物(I-1) : 0.5部
レベリング剤(N) : 1.0部
有機溶剤(Q) :55.7部
[実施例2~45、比較例1及び2]
(感光性組成物2~47)
実施例1の感光性組成物1を、表3-1~表3-5に記載した原料、量に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性組成物2~47を作製した。
Figure 2024063827000022
Figure 2024063827000023
Figure 2024063827000024
Figure 2024063827000025
Figure 2024063827000026
表3-1~表3-5に記載したそれぞれの原料については、以下の通りである。
[重合性化合物(C)]
C-3:アロニックスMT-3041(東亜合成社製、水酸基価87mgKOH/gのアミン構造を有する重合性化合物)
C-4:トリス(アクリロイルオキシエチル)アミン(水酸基価0mgKOH/gのアミン構造を有する重合性化合物)
C-5:アロニックスM-306(東亞合成社製、水酸基を有する重合性化合物であるペンタエリスリトールトリアクリレート及びその他重合性化合物であるペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物、ペンタエリスリトールトリアクリレートが65~70%)
C-6:アロニックスM-403(東亞合成社製、水酸基を有する重合性化合物であるジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びその他重合性化合物であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートが50~60%)
C-7:アロニックスM-510(東亞合成社製、酸性基を有する重合性化合物)
C-8:アロニックスM-520(東亞合成社製、酸性基を有する重合性化合物)
C-9:アロニックスM-5400(東亞合成社製、酸性基を有する重合性化合物)
C-10:アロニックスM-309(東亞合成社製、その他重合性化合物であるトリメチロールプロパントリアクリレート)
[重合開始剤(D)]
(一般式(1)で表される重合開始剤(D1))
D1-1:上述の化合物(D1-1)
D1-2:上述の化合物(D1-2)
D1-3:上述の化合物(D1-3)
D1-4:上述の化合物(D1-4)
(波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2))
D2-1:上述の化合物(D2-1)(波長365nmの光の吸光係数が7,051L/mol・cm)
D2-2:上述の化合物(D2-2)(波長365nmの光の吸光係数が13,410L/mol・cm)
D2-3:上述の化合物(D2-3)(波長365nmの光の吸光係数が14,127L/mol・cm)
D2-4:上述の化合物(D2-4)(波長365nmの光の吸光係数が14,214L/mol・cm)
D2-5:上述の化合物(D2-5)(波長365nmの光の吸光係数が16,610L/mol・cm)
D2-6:上述の化合物(D2-6)(波長365nmの光の吸光係数が8,423L/mol・cm)
(その他重合開始剤(D3))
D3-1:イルガキュアOXE-01(BASFジャパン社製、波長365nmの光の吸光係数が3,884L/mol・cm)
D3-2:Omnirad 369(IGM Resins社製、波長365nmの光の吸光係数が800L/mol・cm)
[熱硬化性化合物(I)]
I-1:EHPE-3150(ダイセル社製、一般式(5)で表される化合物、エポキシ基数が約15個、エポキシ当量が170~190g/eq)
I-2:EPICLON HP-4700(DIC社製、芳香族環を有するエポキシ化合物、エポキシ基数が4個、エポキシ当量が155~170g/eq)
[チオール系連鎖移動剤(J)]
ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
[レベリング剤(N)]
N-1:BYK-330(ビックケミー社製)
N-2:メガファックF-554(DIC社製)
以上、(N-1)及び(N-2)をそれぞれ1部混合し、PGMAc98部に溶解させた混合溶液をレベリング剤(N)とした。
[有機溶剤(Q)]
Q-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 30部
Q-2:シクロヘキサノン 30部
Q-3:3-エトキシプロピオン酸エチル 10部
Q-4:プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
Q-5:シクロヘキサノールアセテート 10部
Q-6:ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート 10部
以上、(Q-1)~(Q-6)をそれぞれ上記質量部にて混合し、有機溶剤(Q)とした。
<感光性組成物の評価>
得られた感光性組成物1~47について、以下の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[パターン形成性評価(1)]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀灯を用い、幅5~25μmまで5μm幅刻みのストライプパターンのフォトマスクを介して照度30mW/cm、100mJ/cmで露光した。その後、この基板を23℃の非イオン系界面活性剤0.12質量%と水酸化カリウム0.04質量%とを含む水系現像液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブンで100℃60分間加熱した。スプレー現像は、それぞれの感光性組成物での被膜について、現像残りなくパターン形成可能な最短時間で行った。
得られた基板の幅5、10、15、20、及び25μmのパターンについて、光学顕微鏡で観察し、残存したパターンの最小線幅を確認した。評価基準は、以下の通りであり、3以上を実用可能とする。
5:10μm以下の細線が残存している。
4:15μm以上の細線が残存している。
3:20μm以上の細線が残存している。
2:25μmの細線が残存している。
1:細線が残存していない。
[パターン形成性評価(2)]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀灯を用い、100μm幅のストライプパターンのフォトマスクを介して照度30mW/cm、100mJ/cmで露光した。その後、この基板を23℃の非イオン系界面活性剤0.12質量%と水酸化カリウム0.04質量%とを含む水系現像液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブンで100℃60分間加熱した。スプレー現像は、それぞれの感光性組成物での被膜について、現像残りなくパターン形成可能な最短時間で行った。
走査型電子顕微鏡(日立ハイテック社製「S-3000H」)を用いて、パターンの断面形状を確認した。評価は、幅100μmのストライプ型パターンの断面のSEM画像を取り込み、基材とパターン断面の端部とのテーパー角度を測定することで断面形状評価を行った。評価基準は、以下の通りであり、3以上を実用可能とする。
5:テーパー角度30度以上50度未満
4:テーパー角度50度以上60度未満
3:テーパー角度30度以上40度未満、もしくは60度以上70度未満
2:テーパー角度20度以上30度未満、もしくは70度以上90度未満
1:テーパー角度20度未満、もしくは90度以上
[電気特性評価]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀灯を用い、照度30mW/cm、100mJ/cmで露光し、クリーンオーブンで100℃60分間加熱した。冷却後、塗膜上にマグネトロンスパッタ装置を用いて、Au蒸着剤を面積3.464×10-4-2になるように蒸着し、電気特性評価用基板を得た。
得られた電気特性評価用基板の塗膜面の反対側の面から、照射される面の輝度が1000cd/mとなる条件でライトを照射し、塗膜面をインピーダンスアナライザー(ソーラトロン社製「1260型」)を用いて周波数20Hzにおける誘電正接の値を測定した。評価基準は、以下の通りであり、3以上が実用可能である。
5:0.065未満
4:0.065以上、0.075未満
3:0.080以上0.090未満
2:0.090以上0.100未満
1:0.100以上
[耐溶剤性評価]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀灯を用い、100μm幅のストライプパターンのフォトマスクを介して照度30mW/cm、100mJ/cmで露光した。その後、この基板を23℃の非イオン系界面活性剤0.12質量%と水酸化カリウム0.04質量%とを含む水系現像液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブンで100℃60分間加熱した。スプレー現像は、それぞれの感光性組成物での被膜について、現像残りなくパターン形成可能な最短時間で行った。
得られた評価基板を、室温で15分間プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに浸漬後、イオン交換水で洗浄、風乾して、幅100μmのストライプパターン部分について光学顕微鏡を用いて観察した。評価基準は、以下の通りであり、3以上を実用可能とする。
5:外観、色に変化がない。
4:わずかにシワ等が発生するが、色に変化はない。
3:一部にシワ等が発生するが、色に変化はない。
2:全面にシワ等が発生し、少し退色する。
1:剥がれや退色が発生。

100 赤外線センサ
110 固体撮像素子
111 赤外線カットフィルタ
112 カラーフィルタ
113 赤外線透過フィルタ
114 樹脂膜
115 マイクロレンズ
116 平坦膜

Claims (10)

  1. 着色剤(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)を含む感光性組成物であって、
    前記重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)を含む、感光性組成物。
    一般式(1)


    (一般式(1)中、X及びXは、それぞれ独立してカルボニル結合、又は単結合を表す。Rは、炭素数1~20のアルキル基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~30の複素環基、炭素数6~30のアリール基、又は炭素数7~30のアリールアルキル基を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される重合開始剤(D1)の含有量が、前記重合開始剤(D)100質量%中、10~90質量%である、請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 前記プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中での波長365nmの光の吸光係数が5.0×10L/mol・cm以上の重合開始剤(D2)が、ベンゾフラン構造を有するオキシム化合物、カルバゾール構造を有するオキシム化合物、及びフルオレン構造を有するオキシム化合物からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  4. 前記アルカリ可溶性樹脂(B)が、ブロックイソシアネート基含有単量体単位(b1)及び水酸基含有単量体単位(b2)を有するアルカリ可溶性樹脂(B1)を含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  5. 前記着色剤(A)の含有量が、不揮発分100質量%中、25質量%以上である、請求項1に記載の感光性組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の感光性組成物から形成されてなる膜。
  7. 請求項6に記載の膜を有する光学フィルタ。
  8. 請求項7に記載の光学フィルタを有する固体撮像素子。
  9. 請求項7に記載の光学フィルタを有する画像表示装置。
  10. 請求項7に記載の光学フィルタを有する赤外線センサ。
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