JP2023018186A - 感光性組成物、光学フィルタ、画像表示装置、及び固体撮像素子 - Google Patents

感光性組成物、光学フィルタ、画像表示装置、及び固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】保存安定性に優れ、現像残渣が少なく、優れた形状・耐性を有し、異物が少ないパターンを形成できる感光性組成物の提供。【解決手段】顔料(A)、分散樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及びバインダ樹脂(E)を含む感光性組成物。光重合開始剤(D)は、下式で表される化合物(D1)、及び下式で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含み、実質的にオキシム化合物を含まない。JPEG2023018186000027.jpg46133(R1、R2は、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。R3は、水素原子、又は1価の置換基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、感光性組成物、及びその用途に関する。
画像表示装置や固体撮像素子等に使用する光学フィルタの1種であるカラーフィルタは、ガラス基板等の透明な基板上に、色相が異なる2種以上の微細な帯状のフィルタセグメントを互いに平行に(ストライプ状に)若しくは交差するように配置する。又は、色相が異なる2種以上の微細なフィルタセグメントを縦方向及び横方向の各々において順番に配列するように配置する。このフィルタセグメントは、数ミクロン~数100ミクロンの小さな寸法を有しており、色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
現在、カラーフィルタの製造方法は、感光性組成物を、ガラス等の透明基板に塗布し、乾燥によってこの塗膜から溶剤を除去する工程、この塗膜を、所望するパターン形状を有するフォトマスクを介して放射線を照射・硬化(以下、露光という)する工程、次いで、この塗膜の未露光部を洗浄・除去(以下、現像という)する工程、その後、必要に応じて硬化膜を十分に硬化させるために加熱処理(以下、ポストベークという)する工程により1色目のフィルタセグメントパターンを得る。そして、これと同様の操作を行うことにより他の色のフィルタセグメントパターンを形成し、カラーフィルタを完成する。
感光性組成物は、通常製造後、数週間から数ヵ月保管したのちに使用される。その場合、保管期間の違いで感光性組成物の粘度や感度が変化する問題があった。
感光性組成物の感度にばらつきがあると、同じ条件でカラーフィルタを製造した場合、現像性やパターン形状などにばらつきが生じる。その場合、使用する感光性組成物にあわせて、カラーフィルタの製造条件を変更する必要があり生産性が低下する。そのため、経時安定性に優れた感光性組成物が求められている。
さらに、近年、カラーフィルタは、ますます高い透過率と高い色純度を有するものが要求されており、異物が少ないカラーフィルタを製造できる感光性組成物が求められている。
また、画像表示装置や固体撮像素子の小型化、及び高画素化によって1画素あたりの面積が小さくなる傾向にあり、カラーフィルタは、薄膜化が要求されている。そして、カラーフィルタを薄膜化しても分光特性は、従来の水準を維持する必要がある。そうすると、カラーフィルタの画素に含まれる顔料の濃度を高くすることが必要となり、相対的に硬化に必要な成分が少なくなり、現像性やパターン形状・耐性が悪化するという問題がある。
上記の問題を解決するために、様々な取り組みがなされている。例えば、特許文献1には、感度の経時安定性に優れた感放射性樹脂組成物として、分岐アルキル基及び環状アルキル基から選ばれる少なくとも1種類の基を有するオキシムエステル化合物を含み、水の含有量が、感放射性樹脂組成物の質量に対して0.1~2質量%である感放射性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、特定構造の化合物とO-アシルオキシム系化合物とを含有する緑色画素形成用感放射線性組成物が開示されている。また、特許文献3には、フルオロカーボン基および架橋脂環式脂肪族基を有する化合物を含む樹脂組成物が開示されている。また、特許文献4には、溶解性に優れた特定構造のフルオレン類多官能光開始剤が開示されている。
国際公開第2017/099019号 特開2013-254205号公報 国際公開第2017/169951号 特表2019-507108号公報
しかし、特許文献1~4に記載のいずれの組成物も、保存安定性(粘度、感度)、異物の抑制、現像性、及びパターン形状・耐性の全てを一定以上の水準で満たすことはできなかった。
本発明は、保存安定性に優れ、現像残渣が少なく、かつ優れた形状・耐性を有し、異物が少ないパターンを形成できる感光性組成物の提供を目的する。
本発明は、顔料(A)、分散樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及びバインダ樹脂(E)を含む感光性組成物であって、
前記光重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される化合物(D1)、及び下記一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含み、
前記光重合開始剤(D)は、実質的にオキシム化合物を含まない感光性組成物に関する。
Figure 2023018186000001
一般式(1)
(一般式(1)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は1価の置換基を表す。)
上記の本発明によれば、保存安定性に優れ、現像残渣が少なく、かつ優れた形状・耐性を有し、異物が少ないパターンを形成できる感光性組成物を提供できる。また、本発明は、光学フィルタ、画像表示装置、及び固体撮像素子を提供できる。
以下に、本発明の感光性組成物を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、課題を解決可能な範囲内で変形して実施できる。
本発明において、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」とは、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタアクリロイル」、「アクリル及び/又はメタアクリル」、「アクリル酸及び/又はメタアクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタアクリルアミド」を意味する。また、「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行)を意味する。重合性不飽和基は、エチレン性不飽和二重結合である。
また、本発明における化合物の分子量に関しては、分子量が特定できる低分子化合物については、計算により算出した値(式量)、若しくはESI-MS(エレクトロスプレーイオン化質量分析法)により測定した分子量であり、分子量の分布を持つ化合物については、テトラヒドロフランを溶剤とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
単量体は、重合により樹脂を形成する化合物である。単量体は、未反応の化合物であり、単量体単位は、単量体が重合後に樹脂を形成している部分構造である。
上記構成の感光性組成物で、本発明の課題を解決できるメカニズムは明らかではないが、以下のように推測している。
従来からカラーフィルタ分野で広く使用されてきたオキシム化合物と比較して、一般式(1)で表される化合物(D1)は、感度が低いため保存時に感光性組成物中に含まれる不純物(水分や金属イオン等)によって活性化し難く保存安定性が向上したと推測する。また、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンや2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルフォリノフェニル)-2-ベンジル-1-ブタノンなどの感度が低いアセトフェノン化合物と比較して、一般式(1)で表される化合物(D1)は、剛直で結晶性が高いフルオレン骨格を有するため、耐性の高い硬化膜が得られたと推測する。また、2つのベンゼン環のπ-π相互作用により、硬化膜が高い凝集力を有する。そのため、現像工程でのパターン欠けなどが抑制されたと推測する。一方、一般式(1)で表される化合物(D1)は、結晶性が高いため、現像性の低下や、異物が発生しやすい。しかし、一般式(1)で表される化合物(D1)と異なる構造の光重合開始剤(D2)を併用することで、凝集力を緩和し、現像性が向上し、異物が少ない優れたパターンが得られたと推測する。
<感光性組成物>
本発明の一実施形態は、感光性組成物に関する。本発明の感光性組成物は、顔料(A)、分散樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及びバインダ樹脂(E)を含む感光性組成物であって、
前記光重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される化合物(D1)、及び下記一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含み、
前記光重合開始剤(D)は、実質的にオキシム化合物を含まないことを特徴とする。
一般式(1)
Figure 2023018186000002
(一般式(1)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は1価の置換基を表す。)
以下、一実施形態の感光性組成物に含まれるか、又は含まれ得る成分を詳細に説明する。
[光重合開始剤(D)]
本発明の感光性組成物は、光重合開始剤(D)として、一般式(1)で表される化合物(D1)、及び下記一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含み、実質的にオキシム化合物を含まない。
(一般式(1)で表される化合物(D1))
本発明の感光性組成物は、光重合開始剤(D)として、一般式(1)で表される化合物(D1)を含む。
一般式(1)
Figure 2023018186000003
(一般式(1)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は1価の置換基を表す。)
、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
炭素原子数1~8のアルキル基としては、直鎖状でも、分岐状でも、環状でも、それらが結合したものであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。なかでも、パターン形状の観点から、炭素原子数3~8の直鎖のアルキル基が好ましく、炭素原子数4~6の直鎖のアルキル基がより好ましい。
は、水素原子、又は任意の1価の置換基を表す。
1価の置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素原子数1~20のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素原子数1~20のアルコキシ基;F、Cl、Br、I等のハロゲン原子;炭素原子数1~20のアシル基;炭素原子数1~20のアルキルエステル基;炭素原子数1~20のアルコキシカルボニル基;炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数4~20の芳香族環基;アミノ基;炭素原子数1~20のアミノアルキル基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;置換基を有してよいベンゾイル基;置換基を有してよいテノイル基等が挙げられる。ベンゾイル基、又はテノイル基が有してよい置換基としては、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数1~10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。なかでも、ラジカル生成効率の観点から、水素原子、ニトロ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
一般式(1)で表される化合物(D1)の製造方法は、例えば、特表2019-507108号公報、特表2019-528331号公報等に記載の方法が挙げられる。
以下、一般式(1)で表される化合物(D1)の具体例を示す。なお、本発明はこれらに限定されない。
化学式(2)
Figure 2023018186000004
化学式(3)
Figure 2023018186000005
化学式(4)
Figure 2023018186000006
化学式(2)~(4)の化合物の中でも、パターン形状、耐性の観点から、化学式(2)の化合物が好ましい。
一般式(1)で表される化合物(D1)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
(一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2))
本発明の感光性組成物は、光重合開始剤(D)として、一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含む。
光重合開始剤(D2)は、例えば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリノ)フェニル]-2-(フェニルメチル)-1-ブタノン、又は2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等のアルキルフェノン化合物;
2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、又は2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン化合物;
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又はジフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o-ブロモフェニル))4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o,p-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(m-メトキシフェニル)ビイジダゾール、2,2’-ビス(o,o’-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o-ニトロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o-メチルフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(o-トリフルオロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール等のビイミダゾール化合物;
9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン化合物;ボレート化合物;カルバゾール化合物;チタノセン化合物等が挙げられる。
これらの中でも、パターン形状の観点から、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、及びビイミダゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、アルキルフェノン化合物を含むことがより好ましい。
アルキルフェノン化合物の中でも、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリノ)フェニル]-2-(フェニルメチル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノンから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、経時安定性の観点から、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノンを含むことがより好ましい。
光重合開始剤(D2)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
一般式(1)で表される化合物(D1)と光重合開始剤(D2)の質量比は、現像性、パターン形状、耐性、及び異物の抑制の観点から、90:10~10:90が好ましく、80:20~20:80がより好ましく、70:30~30:70が特に好ましい。
光重合開始剤(D)は、実質的にオキシム化合物を含まない。なお、実質的に含まないとは、光重合開始剤(D)100質量%中、0.1質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以下である。
オキシム化合物を含まないことで、保存安定性の悪化や異物の発生を抑制できる。
光重合開始剤(D)の含有量は、光硬化性の観点から、重合性化合物(C)100質量部に対して、1~100質量部が好ましく、3~50質量部がより好ましく、5~30質量部が特に好ましい。
[顔料(A)]
本発明の感光性組成物は、顔料(A)を含む。
顔料(A)は、特に制限はなく、有機顔料、及び無機顔料のいずれでもよく、併用して用いることもできる。
(有機顔料)
有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,37,38,41,47,48,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53,53:1,53:2,53:3,57,57:1,57:2,58:4,60,63,63:1,63:2,64,64:1,68,69,81,81:1,81:2,81:3,81:4,83,88,90:1,101,101:1,104,108,108:1,109,112,113,114,122,123,144,146,147,149,151,166,168,169,170,172,173,174,175,176,177,178,179,181,184,185,187,188,190,193,194,200,202,206,207,208,209,210,214,216,220,221,224,230,231,232,233,235,236,237,238,239,242,243,245,247,249,250,251,253,254,255,256,257,258,259,260,262,263,264,265,266,267,268,269,270,271,272,273,274,275,276,277,278,279,280,281,282,283,284,285,286,287,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された顔料等;
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,63,64,71,73等;
C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,12,13,14,15,16,17,18,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,126,127,128,129,138,139,147,150,151,152、153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,192,193,194,196,198,199,213,214,231,233、特開2012-226110号公報に記載された顔料等;
C.I.ピグメントグリーン1,2,4,7,8,10,13,14,15,17,18,19,26,36,37,45,48,50,51,54,55,58,59,62,63等;
C.I.ピグメントブルー1,1:2,9,14,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17,19,25,27,28,29,33,35,36,56,56:1,60,61,61:1,62,63,66,67,68,71,72,73,74,75,76,78,79等;
C.I.ピグメントバイオレット1,1:1,2,2:2,3,3:1,3:3,5,5:1,14,15,16,19,23,25,27,29,31,32,37,39,42,44,47,49,50等;
C.I.ピグメントブラック31等が挙げられる。有機顔料は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
(無機顔料)
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、シリカ、亜鉛華、鉛白、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄、沈降性硫酸バリウム、酸化鉄赤、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒、アルミナ、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。無機顔料は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
顔料(A)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、5~70質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましい。
(顔料(A)の微細化)
顔料(A)は、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は、特に限定されるものではなく、例えば、湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用できる。これらの中でも、湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理が好ましい。微細化顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は、5~90nmが好ましい。なお、分散性、コントラスト比の観点から、平均一次粒子径は10~70nmがより好ましい。
ソルトミリング処理とは、顔料(A)と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料(A)が破砕される。顔料(A)をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。水溶性無機塩は、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)が好ましい。水溶性無機塩の使用量は、処理効率と生産効率の両面から、顔料(A)100質量部に対して、50~2,000質量部が好ましく、300~1,000質量部がより好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料(A)および水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しない溶剤である。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、2-(イソペンチルオキシ)エタノール、2-(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤の使用量は、顔料(A)100質量部に対して、5~1,000質量部が好ましく、50~500質量部がより好ましい。
ソルトミリング処理には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。前記樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等が挙げられる。これらの中でも、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることが好ましい。樹脂の添加量は、顔料(A)100質量部に対して、2~200質量部が好ましい。
[分散樹脂(B)]
本発明の感光性組成物は、分散樹脂(B)を含む。
分散樹脂(B)は、顔料(A)に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、バインダ樹脂(E)と相溶性のある部位とを有し、顔料(A)に吸着してバインダ樹脂(E)への分散を安定化する働きをするものであれば良い。分散樹脂(B)は、周知のとおり、感光性組成物の前駆体である顔料(A)の分散体製造時に用い、顔料(A)表面に吸着することで、バインダ樹脂(E)と区別される。
分散樹脂(B)は、特に制限はなく、公知の樹脂を用いることができる。例えば、ウレタン樹脂、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ-ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が挙げられる。
(酸性基を有する分散樹脂(B1))
分散樹脂(B)は、保存安定性、現像性、及び異物の抑制の観点から、酸性基を有する分散樹脂(B1)を含むことが好ましい。
酸性基としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。なかでも、保存安定性、現像性、及び異物の抑制の観点から、カルボキシル基、リン酸基であることが好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
酸性基を有する分散樹脂(B1)の酸価は、保存安定性、現像性、及び異物の抑制の観点から、30~250mgKOH/gであることが好ましく、40~200mgKOH/gであることがより好ましい。
酸性基を有する分散樹脂(B1)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
酸性基を有する分散樹脂(B1)の含有量は、保存安定性、現像性、及び異物の抑制の観点から、顔料(A)100質量部に対して、3~200質量部が好ましく、5~100質量部がより好ましい。
酸性基を有する分散樹脂(B1)は、保存安定性、現像性、及び異物の抑制の観点から、テトラカルボン酸二無水物、およびトリカルボン酸無水物の群から選ばれる1種以上の酸無水物中の酸無水物基と水酸基含有化合物中の水酸基とを反応させてなる、カルボキシル基を有するポリエステル部分、並びに、単量体をラジカル重合してなるビニル重合体部分、を有する分散樹脂(B1-1)、又は下記一般式(5)で表される分散樹脂(B1-2)のいずれかを含むことが好ましく、分散樹脂(B1-1)を含むことがより好ましい。
一般式(5)
(HOOC-)m-R-(-COO-[-R-COO-]n-Rt
(一般式(5)中、Rは4価のテトラカルボン酸化合物残基、Rはモノアルコール残基、Rはラクトン残基、mは2、または3、nは1~50の整数、tは(4-m)を表す。)
〔分散樹脂(B1-1)〕
分散樹脂(B1-1)は、例えば、下記の方法より合成することができる。
分子内に2つの水酸基と1つのチオール基を有する化合物(以下、チオール化合物ともいう)の存在下で、重合性不飽和基を有する単量体をラジカル重合した片末端に2つの水酸基を有するビニル重合体を合成する、次いで、前記ビニル重合体の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物、およびトリカルボン酸無水物の群から選ばれる1種以上の酸無水物中の酸無水物基とを反応させることにより、分散樹脂(B1-1)が得られる。
また、ポリエステル部分を構成する水酸基含有化合物(ただし、片末端水酸基含有ビニル重合体は含まない)中の水酸基と、テトラカルボン酸無水物及びトリカルボン酸無水物から選ばれる1種以上の酸無水物中の酸無水物基とを反応させて生成される化合物の存在下に、単量体をラジカル重合することにより、分散樹脂(B1-1)が得られる。
以下、前記カルボキシル基を有するポリエステル部分を説明する。前記カルボキシル基を有するポリエステル部分は、テトラカルボン酸二無水物、およびトリカルボン酸無水物の群から選ばれる1種以上の酸無水物中の酸無水物基と水酸基含有化合物中の水酸基との反応によって得られる。
前記テトラカルボン酸二無水物は、例えば、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6-トリカルボキシノルボルナン-2-酢酸二無水物、2,3,4,5-テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]-オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’-パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p-フェニレン-ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m-フェニレン-ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)-4,4’-ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)-4,4’-ジフェニルメタン二無水物、9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、9,9-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物、又は3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-1-ナフタレンコハク酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。これらの中でも顔料に対する吸着性の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。
前記テトラカルボン酸二無水物は上記に例示した化合物に限らず、カルボン酸無水物基を2つ持てばどのような構造をしていてもかまわない。これらは単独で用いても、併用してもかまわない。テトラカルボン酸二無水物は、水酸基含有化合物との反応により、テトラカルボン酸二無水物一単位に二個のカルボキシル基を有する分散樹脂を形成するため、顔料吸着性の観点から、本発明の分散樹脂の構成要素として好ましい。
前記トリカルボン酸無水物としては、脂肪族トリカルボン酸無水物、または芳香族トリカルボン酸無水物等が挙げられる。
前記脂肪族トリカルボン酸無水物は、例えば、3-カルボキシメチルグルタル酸無水物、1,2,4-ブタントリカルボン酸-1,2-無水物、cis-プロペン-1,2,3-トリカルボン酸-1,2-無水物、1,3,4-シクロペンタントリカルボン酸無水物等が挙げられる。
前記芳香族トリカルボン酸無水物は、例えば、ベンゼントリカルボン酸無水物(1,2,3-ベンゼントリカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物[1,2,4-ベンゼントリカルボン酸無水物]等)、ナフタレントリカルボン酸無水物(1,2,4-ナフタレントリカルボン酸無水物、1,4,5-ナフタレントリカルボン酸無水物、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸無水物、1,2,8-ナフタレントリカルボン酸無水物等)、3,4,4’-ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルエーテルトリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルトリカルボン酸無水物、2,3,2’-ビフェニルトリカルボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルメタントリカルボン酸無水物、又は3,4,4’-ビフェニルスルホントリカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの中でも顔料に対する吸着性の観点から、芳香族トリカルボン酸無水物である。
前記テトラカルボン酸二無水物、およびトリカルボン酸無水物から選ばれる一種以上の酸無水物中の酸無水物基と、水酸基含有化合物中の水酸基のモル比率は、酸無水物基/水酸基=0.5~1.5が好ましい。適度な比率で反応させると分散性が良好な分散樹脂を得易い。
前記水酸基含有化合物は、モノオール、ポリオールの中でも複数の水酸基を有するジオールなどのポリオールが好ましい。ポリオール中の水酸基は、ビニル重合体部分との結合起点として機能する。
ビニル重合体部分との結合起点となるポリオールとして、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基を有する化合物および片末端水酸基含有ビニル重合体の群から選ばれる少なくとも一種の水酸基含有化合物等が挙げられる。例えば、1-メルカプト-1,1-メタンジオール、1-メルカプト-1,1-エタンジオール、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール(チオグリセリンあるいは1-チオグリセロール)、2-メルカプト-1,2-プロパンジオール、2-メルカプト-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-メルカプト-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1-メルカプト-2,2-プロパンジオール、2-メルカプトエチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、又は2-メルカプトエチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール等が挙げられる。
分散樹脂(B1-1)は、パターン形状の観点から、以下の分散樹脂(B1-1-1)又は分散樹脂(B1-1-2)が好ましい。
≪分散樹脂(B1-1-1)≫
分散樹脂(B1-1-1)のビニル重合体部位は、(i)水酸基、オキセタン基、t-ブチル基、およびブロックイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱架橋性基を有する単量体と、(ii)カルボキシル基含有単量体と、必要に応じて、(iii)その他の単量体とをラジカル重合して得られる。
(i-1)〔水酸基含有単量体〕
熱架橋性基として水酸基を有する単量体は、水酸基を有する(メタ)アクリレート系単量体、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2(又は3)-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2(又は3又は4)-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びエチル-α-ヒドロキシメチルアクリレートなどのアルキル-α-ヒドロキシアルキルアクリレート、
あるいは水酸基を有する(メタ)アクリルアミド系単量体、例えば、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミドなどのN-(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド、
あるいは、水酸基を有するビニルエーテル系単量体、例えば、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、2-(又は3-)ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-(又は3-又は4-)ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル、
あるいは水酸基を有するアリルエーテル系単量体、例えば、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、2-(又は3-)ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2-(又は3-又は4-)ヒドロキシブチルアリルエーテルなどのヒドロキシアルキルアリルエーテルが挙げられる。
また、上記のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルキル-α-ヒドロキシアルキルアクリレート、N-(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキルビニルエーテルあるいはヒドロキシアルキルアリルエーテルにアルキレンオキサイド及び/又はラクトンを付加して得られる単量体も好ましい。付加されるアルキレンオキサイドは、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2-、1,4-、2,3-又は1,3-ブチレンオキサイド及びこれらの2種以上の併用系が用いられる。2種以上のアルキレンオキサイドを併用するときの結合形式はランダム及び/又はブロックのいずれでもよい。付加されるラクトンは、例えば、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、炭素原子数1~6のアルキル基で置換されたε-カプロラクトン及びこれらの2種以上の併用系が用いられる。アルキレンオキサイドとラクトンを両方とも付加したものでも構わない。
(i-2)〔オキセタン基含有単量体〕
熱架橋性基としてオキセタン基を有する単量体は、(ビニルオキシアルキル)アルキルオキセタン、(メタ)アクリロイルオキシアルキルオキセタン、〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕アルキルオキセタン等が挙げられる。中でも好ましくは、メタクリル酸(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル等が挙げられる。市販品は、例えば、ETERNACOLL OXMA(メタクリル酸(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル)(宇部興産社製)が挙げられる。
(i-3)〔t-ブチル基含有単量体〕
熱架橋性官能基としてt-ブチル基を有する単量体は、例えば、t-ブチルメタクリレート、t-ブチルアクリレート等が挙げられる。
(i-4)〔ブロックイソシアネート基含有単量体〕
熱架橋性基としてブロックイソシアネート基を有する単量体は、メタクリル酸2-(0-[1’-メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート等が挙げられる。市販品は、例えば、カレンズMOI-BM(メタクリル酸2-(0-[1’-メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル)(昭和電工社製)、カレンズMOI-BP(2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート)(昭和電工社製)等が挙げられる。
オキセタン基含有単量体、t-ブチル基含有単量体、およびブロックイソシアネート基含有単量体の含有量は、全単量体中に5~90質量%が好ましく、20~60質量%がよい好ましい。5質量%以上であれば、架橋の効果により耐性に優れた感光性組成物を得ることが可能となり、90質量%以下であれば、組成物の安定性も良好であるために好ましい。
(ii)〔カルボキシル基含有単量体〕
カルボキシル基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α-クロルアクリル酸、けい皮酸等が挙げられる。これらの中でも、共重合性が良く、入手が容易な(メタ)アクリル酸が好ましい。
(iii)〔その他の単量体〕
分散樹脂(B1-1-1)のビニル重合体部分には、熱架橋性含有単量体、カルボキシル基含有単量体以外のその他の単量体を使用できる。
その他の単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート類;
メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;
N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類;
及び、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類が挙げられる。
また、スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
≪分散樹脂(B1-1-2)≫
分散樹脂(B1-1-2)は、ビニル重合体部分に、重合性不飽和基を有する。
分散樹脂(B1-1-2)の製造方法は、例えば、重合性不飽和基である(メタ)アクリロイル基と官能基とを有する化合物と、前記官能基と反応する官能基含有単量体を含む単量体の重合体とを反応させて合成できる。例えば、グリシジルメタクリレートと、水酸基またはカルボキシル基を有する重合体と反応物、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートと、水酸基またはカルボキシル基を有する重合体との反応物等が挙げられる。
水酸基またはカルボキシル基を有する重合体は、グリシジル基を有する重合体を、酸無水物化合物と開環反応させて得る、または酸無水物基を有する重合体を開環反応させて得ることもできる。例えば、特開2011-157416号公報記載の分散樹脂が挙げられる。
〔分散樹脂(B1-2)〕
分散樹脂(B1-2)は、下記一般式(5)で表される分散樹脂であり、具体的には、特開2007-140487号公報に記載された分散樹脂である。
一般式(5)
(HOOC-)m-R-(-COO-[-R-COO-]n-Rt
(一般式(5)中、Rは4価のテトラカルボン酸化合物残基、Rはモノアルコール残基、Rはラクトン残基、mは2、または3、nは1~50の整数、tは(4-m)を表す。)
[塩基性基を有する分散樹脂(B2)]
本発明の感光性組成物は、保存安定性の観点から、更に塩基性基を有する分散樹脂(B2)を含むことが好ましい。
塩基性基としては、例えば、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び含窒素複素環など窒素原子を含有する基等が挙げられる。
塩基性基を有する分散樹脂(B2)は、塩基性基として、下記一般式(6)、一般式(7)、及び一般式(8)で表される群より選ばれる少なくとも一つの単位を有することが好ましい。
一般式(6)
Figure 2023018186000007
(一般式(6)中、R1~R3は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R1~R3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4 は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示し、Yは対アニオンを示す。)
一般式(7)
Figure 2023018186000008
(一般式(7)中、R、およびRは、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R、およびRが互いに結合して環状構造を形成してもよい。Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
一般式(8)
Figure 2023018186000009
(一般式(8)中、Rは水素原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~12のアラルキル基、アシル基、オキシラジカル基、またはOR12を表し、R12は、水素原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~12のアラルキル基、またはアシル基を表し、R、R、R10、R11はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
一般式(6)におけるR~Rは、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1~4のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7~16のアラルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基が特に好ましい。
一般式(7)におけるR5、R6は、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1~4のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が特に好ましい。
一般式(8)のRにおいて、炭素数1~18のアルキル基は、例えば、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、ヘキサデシル基等が挙げられる。
炭素数6~20のアリール基は、例えば、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等が挙げられる。
炭素数7~12のアラルキル基は、例えば、例えば、炭素数6~10のアリール基に炭素数1~8のアルキル基が結合した基が挙げられ、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、α-メチルベンジル基、2-フェニルプロパン-2-イル基等が挙げられる。
またアシル基は、例えば、炭素数2~8のアルカノイル基及び、アロイル基が挙げられ、具体的にはアセチル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
この中でも特に、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、オキシラジカル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
一般式(6)~(8)において、2価の連結基Xは、例えば、メチレン基、炭素数2~10のアルキレン基、アリーレン基、-CONH-R13-、-COO-R14-(但し、R13、およびR14は単結合、メチレン基、炭素数2~10のアルキレン基、又は炭素数2~10のエーテル基(アルキルオキシアルキル基)である)等が挙げられ、好ましくは-COO-R1 4-である。また、一般式(6)において、対アニオンのYは、例えば、Cl、Br、I、ClO4 、BF4 、CH3COO、PF6 等が挙げられる。
一般式(6)の前駆体・部分構造となる、4級アンモニウム塩基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルモルホリノアンモニウムクロライド等のアルキル(メタ)アクリレート系第4級アンモニウム塩、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のアルキル(メタ)アクリロイルアミド系第4級アンモニウム塩、ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェート、トリメチルビニルフェニルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
一般式(7)の前駆体・部分構造となる、3級アミン基含有単量体は、例えば、N ,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類;
N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
一般式(8)の前駆体・部分構造となる、単量体は、例えば、下記一般式(8-1)~(8-11)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2023018186000010
Figure 2023018186000011
一般式(8-1)~(8-11)において、R4は水素、またはメチル基を表す。
これらのうち、2,2,6,6-テトラメチルピペリジルメタクリレート(一般式(8-1)において、R4がメチル基である化合物)、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレート(一般式(8-2)においてR4がメチル基である化合物)が好ましく、特に1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレートが好ましい。
一般式(6)~(8)で表される単位は、単独または2種以上含有されていても良く、ランダム共重合、ブロック共重合またはグラフト共重合いずれかの態様で含有されていても良く、ブロック共重合体の態様で含有されることがより好ましい。
一般式(6)~(8)で表される単位は、共重合可能な単量体を共重合させた構造であれば特に限定されず、用途に応じて適宜選択することができる。以下に共重合可能な単量体を示す。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びイソステアリル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャリブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び3-メチル-3-オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートの芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノステアリルエーテル(メタ)アクリレート、及びオクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリ(エチレングリコール-プロピレングリコール)(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート類;
3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、及び3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルキルオキシシリル基を有する(メタ)アクリレート類;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、及びテトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロキシ変性ポリジメチルシロキサン(シリコーンマクロマー)類;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、及びアクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;並びに、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
また、スチレン、及びα-メチルスチレン等のスチレン類;エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、及びイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;並びに、酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
更に、カルボキシル基含有単量体を併用することもできる。カルボキシル基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、及びω-カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、一般式(6)~(8)で表される単位以外のアミノ基含有単量体を併用してもよい。
また、塩基性基を有する分散樹脂(B2)の塩基性基の一部が、下記一般式(9)、又は(10)で表される化合物が結合して塩を形成した樹脂も好適に用いることができる。
一般式(9)
Figure 2023018186000012
(一般式(9)中、R、およびRはそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、炭素数1~20の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、ビニル基、置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基、または-O-Rを表し、Rは、炭素数1~20の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、ビニル基、置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基、または炭素数1~4のアルキレン基を介した(メタ)アクリロイル基を表す。但し、R、およびRの少なくとも一つは炭素原子を含む基である。)
一般式(10)
Figure 2023018186000013
(一般式(10)中、Rは、炭素数1~20の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、ビニル基、置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基、または-O-Rを表し、Rは、炭素数1~20の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、ビニル基、置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基、または炭素数1~4のアルキレン基を介した(メタ)アクリロイル基を表す。)
前記一般式(9)で表される化合物は、例えば、モノブチルリン酸、ジブチルリン酸、メチルリン酸、ジベンジルリン酸、ジフェニルリン酸、フェニルホスフィン酸、フェニルホスホン酸、ジメタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等が挙げられる。
前記一般式(10)で表される化合物は、例えば、ベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、モノメチル硫酸、モノエチル硫酸、モノn-プロピル硫酸等が挙げられる。なお、p-トルエンスルホン酸一水和物のような水和物を用いても良い。
塩基性基を有する分散樹脂(B2)のアミン価は、保存安定性の観点から、20~250mgKOH/gであることが好ましく、30~150mgKOH/gであることがより好ましい。
塩基性基を有する分散樹脂(B2)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
塩基性基を有する分散樹脂(B2)の含有量は、保存安定性の観点から、顔料(A)100質量部に対して、3~200質量部が好ましく、5~100質量部がより好ましい。
酸性基を有する分散樹脂(B1)と塩基性基を有する分散樹脂(B2)との質量比は、保存安定性、異物抑制の観点から、100:0~30:70が好ましく、70:30~30:70がより好ましい。
分散樹脂(B)の含有量は、保存安定性、異物抑制の観点から、顔料(A)100質量部に対して、3~200質量部が好ましく、5~100質量部がより好ましい。
[重合性化合物(C)]
本発明の感光性組成物は、重合性化合物(C)を含む。
重合性化合物(C)は、重合性不飽和基を有するモノマー、オリゴマーが挙げられる。重合性不飽和基は、エチレン性不飽和二重結合のビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。なお、重合性化合物(C)の重量平均分子量または式量は、2,000未満が好ましい。
重合性化合物(C)は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
市販品としては、日本化薬社製のKAYARAD R-128H、R526、PEG400DA、MAND、NPGDA、R-167、HX-220、R-551、R712、R-604、R-684、GPO-303、TMPTA、DPHA、DPEA-12、DPHA-2C、D-310、D-330、東亞合成社製のアロニックスM-303、M-305、M-306、M-309、M-310、M-321、M-325、M-350、M-360、M-313、M-315、M-400、M-402、M-403、M-404、M-405、M-406、M-450、M-452、M-408、M-211B、M-101A、大阪有機社製のビスコート#310HP、#335HP、#700、#295、#330、#360、#GPT、#400、#405、共栄社化学社製のAH-600、AT-600、UA-306H、UA-306T、UA-306I、UA-510H、UF-8001G、新中村化学社製のNKエステルA-9300,ABE-300,A-DOG,A-DCP,A-BPE-4、UA-160TM、Miwon Specialty Chemical Co.,Ltd社製のMiramer HR6060,6100,6200、ダイセル・オルネクス社製のEBECRYL40,130,140,145、大阪ガスケミカル社製のOGSOL EA-0200,0300等が挙げられる。
重合性化合物(C)は、単独または2種以上を併用して使用できる。
重合性化合物(C)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、5~70質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましい。
(ラクトン変性された重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、耐性の観点から、ラクトン変性された重合性化合物を含むことが好ましい。
ラクトン変性された重合性化合物は、分子内にラクトンで変性された構造を有する化合物である。ラクトン変性された重合性化合物は、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエチスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメトロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε-カプロラクトンもしくはその他のラクトン化合物をエステル化することにより得られる。ラクトン変性された重合性化合物は、下記一般式(11)で表される化合物が好ましい。
一般式(11)
Figure 2023018186000014
一般式(11)中、6個のRは全て下記一般式(12)で表される基、または6個のRのうち1~5個が下記一般式(12)で表される基であり、残りが下記一般式(13)で表される基である。
一般式(12)
Figure 2023018186000015
一般式(12)中、Rは水素原子、またはメチル基を表し、mは1、または2の整数であり、*は一般式(11)の酸素原子と結合する結合手である。
一般式(13)
Figure 2023018186000016
一般式(13)中、Rは水素原子、またはメチル基を表し、*は一般式(11)の酸素原子と結合する結合手である。
ラクトン変性された重合性化合物は、例えば、日本化薬社製のKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA-20(上記一般式(11)~(13)において、m=1、一般式(12)に表される基の数=2、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA-30(上記一般式(11)~(13)において、m=1、一般式(12)に表される基の数=3、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA-60(上記一般式(11)~(13)において、m=1、一般式(12)に表される基の数=6、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA-120(上記一般式(11)~(13)において、m=2、一般式(12)に表される基の数=6、Rが全て水素原子である化合物)等が挙げられる。
ラクトン変性された重合性化合物は、耐性の観点から、上記一般式(11)~(13)において、m=1、一般式(12)に表される基の数=2~6、Rが全て水素原子である化合物が好ましく、上記一般式(11)~(13)において、m=1、一般式(12)に表される基の数=2又は3、Rが全て水素原子である化合物がより好ましい。
ラクトン変性された重合性化合物の含有量は、耐性の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、5~80質量%が好ましく、10~70質量%がより好ましく、20~60質量%であることが特に好ましい。
(酸性基を有する重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、現像残渣、パターン形状の観点から、酸性基を有する重合性化合物を含むことが好ましい。酸性基は、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基が好ましい。
酸性基を有する重合性化合物は、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等を挙げられる。
多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
ジカルボン酸類は、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸イタコン酸等が挙げられる。
多価カルボン酸は、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
酸性基を有する重合性化合物の市販品は、大阪有機社製のビスコート#2500P、東亞合成社製アロニックスM-5300,M-5400,M-5700,M-510,M-520,M-521等が挙げられる。
酸性基を有する重合性化合物の含有量は、現像残渣、パターン形状の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、5~80質量%が好ましく、10~70質量%であることがより好ましく、20~60質量%であることが特に好ましい。
(ウレタン結合を有する重合性化合物)
本発明の感光性組成物は、パターン形状の観点から、ウレタン結合を有する重合性化合物を含むことが好ましい。
ウレタン結合を有する重合性化合物は、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートや、多価アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
上記多官能イソシアネートは、例えば、芳香族ジイソシアネートであるトリレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートであるトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートであるイソホロンジイソシアネートや、これらのビュレット体、イソシアネートヌレート体、トリメチロールプロパンアダクト体等が挙げられる。
ウレタン結合を有する重合性化合物は、現像性の観点から、更に、酸性基を有することもできる。酸性基は、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げられる。なかでも、カルボキシル基が好ましい。
ウレタン結合を有する重合性化合物に酸性基を導入する方法は、例えば、まず、上記水酸基を有する(メタ)アクリレートと上記多官能イソシアネートとを反応させる。次いで、生成物にカルボキシル基を有するメルカプト化合物を付加させる方法で合成できる。
上記カルボキシル基を有するメルカプト化合物は、例えば、メルカプト酢酸、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、o-メルカプト安息香酸、2-メルカプトニコチン酸、メルカプトコハク酸等が挙げられる。

ウレタン結合を有する重合性化合物の重合性不飽和基数は、パターン形状の観点から、3~15個が好ましく、5~12個がより好ましい。
ウレタン結合を有する重合性化合物の含有量は、パターン形状の観点から、重合性化合物(C)100質量%中、5~80質量%が好ましく、10~70質量%がより好ましく、20~60質量%がさらに好ましい。
本発明の感光性組成物は、現像残渣、パターン形状、及び耐性の観点から、重合性化合物(C)として、酸性基を有する重合性化合物と、ラクトン変性された重合性化合物又は/及びウレタン結合を有する重合性化合物を含むことが好ましい。
[バインダ樹脂(E)]
本発明の感光性組成物は、バインダ樹脂(E)を含む。これにより、硬化膜の耐熱性、耐薬品性等の耐性が向上する。
バインダ樹脂(E)は、特に制限がなく、公知の樹脂を用いることができる。
バインダ樹脂(E)は、非感光性バインダ樹脂、及び感光性バインダ樹脂に分類でき、現像性の観点から、アルカリ可溶性基を有することが好ましい。アルカリ可溶性基としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、フェノール性ヒドロキシル基などが挙げられ、これらの中でも、カルボキシル基が好ましい。
また、バインダ樹脂(E)は、エポキシ基やオキセタニル基等の熱硬化性基を含有できる。
(非感光性バインダ樹脂)
非感光性バインダ樹脂は、例えば、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体が好ましい。
(感光性バインダ樹脂)
感光性バインダ樹脂は、重合性不飽和基を有するバインダ樹脂である。感光性バインダ樹脂は、例えば、以下に示す(i)または(ii)の方法で合成する樹脂が好ましい。活性エネルギー線による硬化で樹脂は、3次元架橋して架橋密度が向上し薬品耐性が向上する。
[方法(i)]
方法(i)は、例えば、まず、エポキシ基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体のエポキシ基に、モノカルボキシル基含有単量体を付加し、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させて感光性バインダ樹脂を得る方法が挙げられる。
エポキシ基含有単量体は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性クレゾールアクリレート、n-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類;
スチレン、又はα-メチルスチレン等のスチレン類;
エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類;
シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、3-マレイミドプロピオン酸、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエ-ト、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナ-ト、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラ-ト、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノア-ト、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類;
2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、後述する水酸基含有単量体の水酸基に、たとえば5酸化リンやポリリン酸等のリン酸エステル化剤を反応させた化合物等のリン酸エステル基含有単量体が挙げられる。
モノカルボキシル基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o-、m-、p-ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられる。
多塩基酸無水物は、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。また、必要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物、ピロメリット酸無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いて、残った無水物基を加水分解することもできる。
また、方法(i)に似た方法として、例えば、カルボキシル基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体のカルボキシル基の一部にエポキシ基含有単量体を付加し、感光性バインダ樹脂を得る方法が挙げられる。
[方法(ii)]
方法(ii)は、例えば、水酸基含有単量体、モノカルボキシル基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体の水酸基に、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を反応させる方法が挙げられる。
水酸基含有単量体は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレート類が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ-バレロラクトン、ポリε-カプロラクトン、及び/又はポリ12-ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも挙げられる。これらの中でも被膜中に異物が生じ難い面で2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。また、光感度の面でグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
イソシアネート基含有単量体は、2-(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1-ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられる。
モノカルボキシル基含有単量体、およびその他単量体は、上述したものを使用できる。
感光性バインダ樹脂の合成に使用する原料は、それぞれ単独または2種類以上を併用して使用できる。
バインダ樹脂(E)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
バインダ樹脂(E)の重量平均分子量(Mw)は、2,000~40,000が好ましく、3,000~30,000がより好ましく、4,000~20,000が特に好ましい。また、Mw/Mnの値は10以下が好ましい。適度な重量平均分子量(Mw)により基板に対する密着性、及び現像性が向上する。
バインダ樹脂(E)の酸価は、50~200mgKOH/gが好ましく、70~180mgKOH/gがより好ましく、90~170mgKOH/gがさらに好ましい。適度な酸価により基板に対する密着性、及び現像性が向上する。
バインダ樹脂(E)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、20~400質量部が好ましく、50~250質量部がより好ましい。
[増感剤(F)]
本発明の感光性組成物は、パターン形状の観点から、増感剤(F)を含むことが好ましい。
増感剤(F)は、例えば、カルコン系化合物、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン系化合物、ベンゾイン系化合物、フルオレン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、キサンテン系化合物、チオキサンテン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、クマリン系化合物、ケトクマリン系化合物、シアニン系化合物、メロシアニン系化合物、オキソノール系化合物等のポリメチン色素、アクリジン系化合物、アジン系化合物、チアジン系化合物、オキサジン系化合物、インドリン系化合物、アズレン系化合物、アズレニウム系化合物、スクアリリウム系化合物、ポルフィリン系化合物、テトラフェニルポルフィリン系化合物、トリアリールメタン系化合物、テトラベンゾポルフィリン系化合物、テトラピラジノポルフィラジン系化合物、フタロシアニン系化合物、テトラアザポルフィラジン系化合物、テトラキノキサリロポルフィラジン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、サブフタロシアニン系化合物、ピリリウム系化合物、チオピリリウム系化合物、テトラフィリン系化合物、アヌレン系化合物、スピロピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、チオスピロピラン系化合物、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。これらの中でも、パターン形状の観点から、チオキサントン系化合物(F1)、又はベンゾフェノン系化合物(F2)が好ましい。
(チオキサントン系化合物(F1))
チオキサントン系化合物(F1)は、例えば、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、2,4-ジエチルチオキサントンが好ましい。
(ベンゾフェノン系化合物(F2))
ベンゾフェノン系化合物(F2)は、例えば、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2-アミノベンゾフェノン等が挙げられる。これらの中でも、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
増感剤(F)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
増感剤(F)の含有量は、パターン形状の観点から、光重合開始剤(D)100質量部に対して、10~300質量部が好ましく、20~250質量部がより好ましく、30~200質量部が特に好ましい。
[色素誘導体(G)]
本発明の感光組成物は、色素誘導体(G)を含有できる。
色素誘導体(G)は、有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などを有する化合物である。色素誘導体(G)は、例えば、スルホ基、カルボキシ基、リン酸基などの酸性置換基を有する化合物、およびこれらのアミン塩や、スルホンアミド基や末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物、フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物が挙げられる。
有機色素は、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料等が挙げられる。
具体的には、ジケトピロロピロール系色素誘導体としては、特開2001-220520号公報、国際公開第2009/081930号、国際公開第2011/052617号、国際公開第2012/102399号、特開2017-156397号公報、フタロシアニン系色素誘導体としては、特開2007-226161号公報、国際公開第2016/163351号、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体としては、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、国際公開第2009/025325号、キナクリドン系色素誘導体としては、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体としては、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体としては、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体としては、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体としては、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体としては、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体としては、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、アゾ系色素誘導体としては、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基としては、特開2004-307854号公報、塩基性置換基としては、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報等に記載の公知の色素誘導体が挙げられる。なお、これらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
色素誘導体(G)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
色素誘導体(G)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、1~20質量部が好ましく、2~10質量部がより好ましい。
[染料(H)]
本発明の感光性組成物は、染料(H)を含有できる。
染料(H)は、特に制限はなく、公知の染料を用いることができる。例えば、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等が挙げられる。また、これらの誘導体や、染料をレーキ化したレーキ顔料も挙げられる。
酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有することが好ましい。また、酸性染料と、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、または一級アミン化合物等の含窒素化合物との塩である造塩化合物が好ましい。また、これらの官能基を有する樹脂成分と酸性染料との塩である造塩化合物も好ましい。また、造塩化合物は、スルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物に変性することで耐性(耐光性、耐溶剤性)に優れた感光性組成物を得やすい。
また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、耐性(耐光性、溶剤耐性)に優れるため好ましい。なお、オニウム塩基を有する化合物は、カチオン性基を有する樹脂が好ましい。
塩基性染料は、そのままでも使用できるが、有機酸や過塩素酸またはその金属塩と塩を形成する造塩化合物が好ましい。塩基性染料の造塩化合物は、耐性(耐光性、耐溶剤性)や、顔料との親和性が優れているため好ましい。また、塩基性染料の造塩化合物で、カウンタイオンとしてはたらくアニオン成分は、有機スルホン酸、有機硫酸、フッ素基含有リンアニオン化合物、フッ素基含有ホウ素アニオン化合物、シアノ基含有窒素アニオン化合物、ハロゲン化炭化水素基を有する有機酸の共役塩基を有するアニオン化合物、酸性染料とを造塩した造塩化合物が好ましい。なお、造塩化合物は、分子中に重合性不飽和基を含有すると耐性がより向上する。
染料の化学構造は、例えば、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、アゾメチン系染料(インドアニリン系染料、インドフェノール系染料など)、ジピロメテン系染料、キノン系染料(ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、アントラピリドン系染料など)、カルボニウム系染料(ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料など)、キノンイミン系染料(オキサジン系染料、チアジン系染料など)、アジン系染料、ポリメチン系染料(オキソノール系染料、メロシアニン系染料、アリーリデン系染料、スチリル系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料など)、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料、ペリノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、ローダミン系染料、及びそれらの金属錯体系染料等から選ばれる染料に由来する色素構造を挙げることができるが、特にこれらに限定されない。
これらの色素構造の中でも、色相、色分離性、色むらなどの色特性の観点から、アゾ系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、スクアリリウム系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造が好ましく、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、フタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造がより好ましい。
[熱硬化性化合物(I)]
本発明の感光性組成物は、熱硬化性化合物(I)を含有できる。これにより、加熱工程で熱硬化性化合物(I)が反応し、架橋密度が高まるため耐熱性が向上する。
熱硬化性化合物(I)は、低分子化合物や、樹脂のような高分子量化合物でもよい。熱硬化性化合物(I)は、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、及びフェノール化合物が挙げられる。これらの中でもエポキシ化合物およびオキセタン化合物が好ましい。
(エポキシ化合物(I1))
エポキシ化合物(I1)は、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノールボルナジエン、ビニルノールボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’-ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’-ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’-ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられる。
市販品は、例えば、油化シェルエポキシ社製のエピコート807,815,825,827,828,190P,191P、三井化学社製のTECHMORE VG3101L、日本化薬社製のEPPN-201,501H,502H、EOCN-102S,103S,104S,1020ジャパンエポキシレジン社製のエピコート1004,1256、JER1032H60,157S65,157S70,152,154、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、EHPE-3150、ナガセケムテックス社製のデナコールEX-211,212,252,313,314,321,411,421,512,521,611,612,614,614B,622,711,721、日産化学工業社製のTEPIC-L,H,S等が挙げられる。
エポキシ化合物(I1)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~50質量%が好ましく、1~40質量%がより好ましい。
(オキセタン化合物(I2))
オキセタン化合物(I2)は、オキセタン基を有する公知の化合物である。オキセタン化合物は、1官能オキセタン化合物、2官能オキセタン化合物、3官能以上のオキセタン化合物が挙げられる。
1官能オキセタン化合物は、例えば、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(フェノキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-メタクリロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
市販品は、例えば、大阪有機化学工業社製のOXE-10,30、東亞合成社製のOXT-101,212等が挙げられる。
2官能オキセタン化合物は、例えば、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-フェノキシメチル)オキセタン、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコ-スビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド(EO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド(PO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
市販品は、例えば、宇部興産社製のOXBP、OXTP、東亞合成社製OXT-121,221等が挙げられる。
3官能以上のオキセタン化合物は、例えば、ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロ-ルプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE-30のような(メタ)アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。
オキセタン化合物(I2)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~50質量%が好ましく、1~40質量%がより好ましい。
メラミン化合物は、メラミン環構造を有する化合物である。メラミン化合物は、メチロ-ル型やエーテル型の化合物が好ましく、メラミン環1個当たりのメチロ-ル基および/またはエーテル基数が平均5.0以上のメラミン化合物がより好ましい。適度にメチロ-ル基やエーテル基数を有すると過不足ない耐熱性が得やすい。
市販品は、例えば、三和ケミカル社製の二カラックMW-30HM,MW-390,MW-100LM,MX-750LM,MW-30M,MW-30,MW-22,MS-21,MS-11,MW-24X,MS-001,MX-002,MX-730,MX-750,MX-708,MX-706,MX-042,MX-45,MX-500,MX-520,MX-43,MX-417,MX-410、日本サイテックインダストリーズ社製のサイメル232,235,236,238,285,300,301,303,350,370等が挙げられる。
これらの中でもメラミン環1個当たりのメチロ-ル基、及び/又は、エーテル基数が平均5.0以上である、三和ケミカル社製の二カラックMW-30HM、MW-390、MW-100LM、MX-750LM、MW-30M、MW-30、MW-22、MS-21、MS-11、MW-24X、MX-45、日本サイテックインダストリ-ズ社製のサイメル232,235,236,238,300,301,303,350等は、架橋密度を高められる面で好ましい。
熱硬化性化合物(I)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
[硬化剤(硬化促進剤)]
本発明の感光性組成物は、熱硬化性化合物(I)の硬化を補助するため、硬化剤(硬化促進剤)を併用できる。硬化剤は、例えば、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物等が挙げられる。硬化剤は、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、S-トリアジン誘導体(例えば、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)等が挙げられる。
硬化剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
硬化剤の含有量は、熱硬化性化合物(I)100質量部に対して、0.01~15質量部が好ましい。
[チオール系連鎖移動剤(J)]
本発明の感光性組成物は、チオール系連鎖移動剤(J)を含有できる。チオール系連鎖移動剤(J)は、光重合開始剤(D)と併用すると光照射後のラジカル重合の際、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生し、感光性組成物の光感度が向上する。
チオール系連鎖移動剤(J)は、チオール基(SH基)を2以上有する多官能チオールが好ましく、4以上有する多官能チオールがより好ましい。官能基数が増えると膜の表面から最深部まで光硬化し易くなる。
多官能チオールは、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4-ブタンジオ-ルビスチオプロピオネート、1,4-ブタンジオ-ルビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロ-ルプロパントリスチオグリコレート、トリメチロ-ルプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4-ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6-トリメルカプト-s-トリアジン、2-(N,N-ジブチルアミノ)-4,6-ジメルカプト-s-トリアジンなどが挙げられ、好ましくは、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロ-ルプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート等が挙げられる。
チオール系連鎖移動剤(J)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
チオール系連鎖移動剤(J)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%に対して、1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましい。適量含有すると光感度が向上し、硬化膜の表面にシワが発生し難くなる。
[重合禁止剤(K)]
本発明の感光性組成物は、重合禁止剤(K)を含有できる。
重合禁止剤(K)は、例えば、カテコール、レゾールシノール、1,4-ヒドロキノン、2-メチルカテコール、3-メチルカテコール、4-メチルカテコール、2-エチルカテコール、3-エチルカテコール、4-エチルカテコール、2-プロピルカテコール、3-プロピルカテコール、4-プロピルカテコール、2-n-ブチルカテコール、3-n-ブチルカテコール、4-n-ブチルカテコール、2-t-ブチルカテコール、3-t-ブチルカテコール、4-t-ブチルカテコール、3,5-ジ-t-ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2-メチルレゾールシノール、4-メチルレゾールシノール、2-エチルレゾールシノール、4-エチルレゾールシノール、2-プロピルレゾールシノール、4-プロピルレゾールシノール、2-n-ブチルレゾールシノール、4-n-ブチルレゾールシノール、2-t-ブチルレゾールシノール、4-t-ブチルレゾールシノール等のアルキルレゾールシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノーン、プロピルヒドロキノーン、t-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-t-ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイト化合物、ピロガロ-ル、フロログルシン等が挙げられる。
重合禁止剤(K)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.01~0.4質量%が好ましい。
[紫外線吸収剤(L)]
本発明の感光性組成物は、紫外線吸収剤(L)を含有できる。
紫外線吸収剤(L)は、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、サリチル酸エステル系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物は、例えば、2-(5メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α, α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5%の2-メトキシ-1-メチルエチルアセテートと95%のベンゼンプロパン酸,3-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-9側鎖及び直鎖アルキルエステルの混合物、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-6-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、メチル 3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2-(2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-p-クレゾール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)-6-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、オクチル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)フェニル]プロピオネート、2-エチルヘキシル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール2-イル)フェニル]プロピオネートが挙げられる。
市販品は、例えば、BASFジャパン社製のTINUVIN P,PS,234,326,329,384-2,900,928,99-2,1130、ADEKA社製のアデカスタブLA-29,LA-31RG,LA-32,LA-36、ケミプロ化成社製のKEMISORB71,73,74,79,279、大塚化学社製のRUVA-93等が挙げられる。
トリアジン系化合物は、例えば、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(ドデシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンと(2-エチルヘキシル)-グリシド酸エステルの反応生成物、2,4-ビス「2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル」-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ヘキシルオキシ)フェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
市販品は、例えば、ケミプロ化成社製のKEMISORB 102、BASFジャパン社製のTINUVIN 400,405,460,477,479,1577ED、ADEKA社製のアデカスタブLA-46,LA-F70、サンケミカル社製のCYASORB UV-1164等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン5-スルホン酸-3水温、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノーン、2,2’-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
市販品は、例えば、ケミプロ化成社製のKEMISORB 10,11,11S,12,111、シプロ化成社製のSEESORB 101,107、ADEKA社製のアデカスタブ1413、サンケミカル社製のUV-12等が挙げられる。
サリチル酸エステル系化合物は、例えば、サリチル酸フェニル、サリチル酸p-オクチルフェニル、サリチル酸p-tertブチルフェニル等が挙げられる。
紫外線吸収剤(L)の含有量は、光重合開始剤(D)と紫外線吸収剤(L)との合計100質量%中、5~70質量%が好ましい。
[酸化防止剤(M)]
本発明の感光性組成物は、酸化防止剤(M)を含有できる。
酸化防止剤(M)は、感光性組成物中の光重合開始剤(D)や熱硬化性化合物(I)が、熱硬化やITOアニ-ル時の熱工程によって酸化する黄変を防ぐ。特に、感光性組成物の顔料(A)濃度が高い場合、相対的に重合性化合物(C)の含有量が減少するため、光重合開始剤(D)の増量や、熱硬化性化合物の配合で対応すると硬化膜が黄変し易い。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による硬化膜の黄変を防止する。酸化防止剤(M)は、ハロゲン原子を含有しない化合物が好ましい。
酸化防止剤(M)は、例えば、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、およびヒドロキシルアミン系の化合物等が挙げられる。これらの中でも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、例えば、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,1,3-トリス-(2’-メチル-4’-ヒドロキシ-5’-t-ブチルフェニル)-ブタン、4,4’-ブチリデン-ビス-(2-t-ブチル-5-メチルフェノール)、3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9-ビス[2-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルメチル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス(3-ヒドロキシ-4-t-ブチル-2,6-ジメチルベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、2,2’-メチレンビス(6-t-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-チオジエチルビス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、N,N-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナムアミド)、i-オクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,6-ビス(ドデシルチオメチル)-o-クレゾール、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)プロピオン酸]エチレンビスオキシビスエチレン、1,6-ヘキサンジオ-ルビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2,2’-チオ-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,5-ジ-t-アミル-ヒドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-4-ノニルフェノール、2,2’-イソブチリデン-ビス-(4,6-ジメチル-フェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(6-(1-メチル-シクロヘキシル)-p-クレゾール)、2,4-ジメチル-6-(1-メチル-シクロヘキシル)-フェノール等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブAO-20,AO-30,AO-40,AO-50,AO-60,AO-80,AO-330、ケミプロ社製のKEMINOX101,179,76,9425、BASFジャパン社製のIRGANOX1010,1035,1076,1098,1135,1330,1726,1425WL,1520L,245,259,3114,5057,565、サンケミカル社製のサイアノックスCY-1790,CY-2777等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤は、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カルボネート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、コハク酸ジメチルと1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールと3,5,5-トリメチルヘキサン酸のエステル、N,N’-4,7-テトラキス〔4,6-ビス{N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ}-1,3,5-トリアジン-2-イル〕-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル,1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジル)[[3,5-ビス(1,1ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートメチル1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジルセバケート、ポリ[[6-モルホリノ-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-C12-21およびC18不飽和脂肪酸エステル、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,6-ヘキサメチレンジアミン、2-メチル-2-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)プロピオンアミド等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブLA-52,LA-57,LA-63P,LA-68,LA-72,LA-77Y,LA-77G,LA-81,LA-82,LA-87,LA-402F,LA-502XP、ケミプロ化成社製のKAMISTAB29,62,77,94、BASFジャパン社製のTinuvin111FDL,123,144,249,292,5100、サンケミカル社製のサイアソ-ブUV-3346,UV-3529,UV-3853等が挙げられる。
リン系酸化防止剤は、例えば、ジ(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)2-エチルヘキシルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラ(C12~C15アルキル)-4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ジフェニルモノ(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリス(イソデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4-ビフェニルジフォスホニト、トリス(トリデシル)ホスファイト、フェニルイソオクチルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、4,4’-イソプロピリデンジフェノールアルキルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリスジノニルフェニルホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、ジ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、テトラトリデシル4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスファイトジエチルエステル、ソジウムビス(4-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ソジウム-2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスファイト、1,3-ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)-ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4-ジt-ブチル-6-メチルフェニル)等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブPEP-36,PEP-8,HP-10,2112,1178,1500,C,135A,3010,TPP、BASFジャパン社製のIRGAFOS168、クラリアントケミカルズ社製のHostanoxP-EPQ等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤は、例えば、2,2-ビス{〔3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ〕メチル}プロパン-1,3-ジイルビス〔3-(ドデシルチオ)プロピオネート〕、3,3’-チオビスプロピオン酸ジトリデシル、2,2-チオ-ジエチレンビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4-ビス〔(オクチルチオ)メチル〕-o-クレゾール、2,4-ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕-o-クレゾール等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製のアデカスタブAO-412S,AO-503、ケミプロ化成社製のKEMINOXPLS等が挙げられる。
酸化防止剤(M)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
酸化防止剤(M)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.5~5.0質量%が好ましい。適量含有すると透過率、分光特性、及び感度が向上する。
[レベリング剤(N)]
本発明の感光性組成物は、レベリング剤(N)を含有できる。これにより、塗工時の基板に対する濡れ性、及び乾燥性がより向上する。
レベリング剤(N)は、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤は、例えば、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーや、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
市販品は、例えば、ビックケミー社製のBYK-300,306,310,313,315N,320,322,323,330,331,333,342,345,346,347,348,349,370,377,378,3455,UV3510,3570、東レ・ダウコ-ニング社製のFZ-7002,2110,2122,2123,2191,5609、信越化学工業社製のX-22-4952、X-22-4272、X-22-6266、KF-351A、KF-354L、KF-355A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、X-22-4515、KF-6004、KP-341等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤は、例えば、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤又はレベリング剤が挙げられる。
市販品は、例えば、AGCセイミケミカル社製のサーフロンS-242,243,420,611,651,386、DIC社製のメガファックF-253,477,551,552,555,558,560,570,575,576、R-40-LM、R-41、RS-72-K、DS-21、住友スリーエム社製のFC-4430,4432、三菱マテリアル電子化成社製のEF-PP31N09、EF-PP33G1、EF-PP32C1、ネオス社製フタージェントの602A等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシフェニレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテ-ト、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ-ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロ-ルモノステアレート、グリセロ-ルモノオレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、アルキルイミダゾリン等が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製のエマルゲン103,104P,106,108,109P,120,123P,130K,147,150,210P,220,306P,320P,350,404,408,409PV,420,430,705,707,709,1108,1118S-70,1135S-70,1150S-60,2020G-HA,2025G,LS-106,LS-110,LS-114,MS-110,A-60,A-90,B-66,PP-290、ラテムルPD-420,PD-430,PD-430S,PD-450、レオドールSP-L10,SP-P10,SP-S10V,SP-S20,SP-S30V,SP-O10V,SP-O30V、スーパーSP-L10,AS-10V,AO-10V,AO-15V,TW-L120,TW-L106,TW-P120,TW-S120V,TW-S320V,TW-O120V,TW-O106V,TW-IS399C、スーパーTW-L120,430V,440V,460V,MS-50,MS-60,MO-60,MS-165V、エマノーン1112,3199V,3299V,3299RV,4110,CH-25,CH-40,CH-60(K),アミ-ト102,105,105A,302,320、アミノーンPK-02S、L-02、ホモゲノールL-95、ADEKA社製のアデカプルロニック(登録商標)L-23,31,44,61,62,64,71,72,101,121、TR-701,702,704,913R、共栄社化学社製の(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフロ-No.75,No.90,No.95等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤は、例えばアルキルアミン塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製のアセタミン24、コータミン24P、60W、86Pコンク等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
市販品は、例えば、ネオス社製のフタージェント100,150、ADEKA社製のアデカホープYES-25、アデカコールTS-230E,PS-440E,EC-8600等が挙げられる。
両性界面活性剤は、例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
市販品は、花王社製のアンヒトール20AB,20BS,24B,55AB,86B,20Y-B,20N等が挙げられる。
レベリング剤(N)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
レベリング剤(N)の含有量は、感光性組成物の不揮発分100質量%中、0.001~2.0質量%が好ましく、0.005~1.0質量%がより好ましい。適量含有すると感光性組成物の塗工性と密着性のバランスがより向上する。
[貯蔵安定剤(O)]
本発明の感光性組成物は、貯蔵安定剤(O)を含有できる。これにより、感光性組成物の経時粘度が安定化する。
貯蔵安定剤(O)は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
貯蔵安定剤(O)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、0.1~10質量部が好ましい。
[密着向上剤(P)]
本発明の感光性組成物は、密着向上剤(P)を含有できる。これにより、硬化膜と基材の密着性が向上する。また、フォトリソグラフィー法で幅が狭いパターンを形成し易くなる。
密着向上剤(P)は、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤は、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノシラン類、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト類、p-スチリルトリメトキシシラン等のスチリル類、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド類、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド類、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート類などのシランカップリング剤が挙げられる。
密着向上剤(P)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
密着向上剤(P)の含有量は、顔料(A)100質量部に対して、0.01~10質量部が好ましく、0.05~5質量部がより好ましい。
[有機溶剤(Q)]
本発明の感光性組成物は、有機溶剤(Q)を含有できる。
有機溶剤(Q)は、例えば、1,2,3-トリクロロプロパン、1-メトキシ-2-プロパノール、乳酸エチル、1,3-ブタンジオ-ル、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4-ジオキサン、2-ヘプタノーン、2-メチル-1,3-プロパンジオ-ル、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノン、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メチル-1,3-ブタンジオ-ル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3-メトキシブチルアセテート、4-ヘプタノーン、m-キシレン、m-ジエチルベンゼン、m-ジクロロベンゼン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、n-ブチルアルコール、n-ブチルベンゼン、n-プロピルアセテート、N-メチルピロリドン、o-キシレン、o-クロロトールエン、o-ジエチルベンゼン、o-ジクロロベンゼン、p-クロロトールエン、p-ジエチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、γ-ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n-アミル、酢酸n-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、顔料の分散性、アルカリ可溶樹脂の溶解性の観点から、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、ベンジルアルコール、ダイアセトンアルコール等のアルコール類やシクロヘキサノン等のケトン類が好ましい。
有機溶剤(Q)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
[特定金属元素の含有量]
本発明の感光性組成物は、感光性組成物に含まれるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、及びCr(以下、特定金属元素ともいう)の合計含有量が、500質量ppm以下であることが好ましい。
特定金属元素の合計量が、上記範囲内の感光性組成物であると、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。また、特定金属元素の合計量が、上記範囲内の感光性組成物を用いて作成したカラーフィルタは、耐熱性に優れ、加熱しても異物の発生が少ない。
感光性組成物に含まれる特定金属元素の合計量は、300質量ppm以下がより好ましく、200質量ppm以下が特に好ましい。また、特定金属元素の合計量の下限は、特に限定されないが、1質量ppm以上が好ましく、5質量ppm以上がより好ましい。上記範囲内であれば、コストも抑制でき、保存安定性に優れ、かつ異物の発生が少ないカラーフィルタを形成できる感光性組成物を得ることができる。
感光性組成物に含まれる特定金属元素を低減させる方法は、特に限定されないが、特定金属元素は、顔料(A)に多く含まれることから、顔料(A)の特定金属元素を除去することが好ましい。また、感光性組成物を製造する装置からも混入するため、装置からの混入を抑えることも好ましい。
顔料(A)に含まれる特定金属元素の低減方法、除去方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、製造過程での装置からの混入を避ける方法としては、特開2010-83997号公報、特開2018-36521号公報等に記載の方法が挙げられる。また、例えば、顔料(A)からの除去する方法としては、特開平7-198928号公報、特開平8-333521号公報、特開2009-7432号公報、特開2010-83997号公報等に記載の方法が挙げられる。これらの中でも、顔料(A)を特定金属元素の含有量が少ない水、例えば、イオン交換水等で洗浄する方法が好ましい。
顔料(A)の洗浄の方法は、特に制限がなく、公知の方法を用いることができる。例えば、合成後の顔料(A)を、イオン交換水が入った容器に投入し、撹拌する。一定時間撹拌後、フィルタープレスにてろ過し、顔料(A)とイオン交換水とを分離する。特定金属元素量が所望の値になるまで、この作業を繰り返し行う。洗浄は、加温しながら行うことが好ましい。その後、顔料(A)を熱風乾燥及び粉砕する。
特定金属元素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)によって、測定できる。
本発明の感光性組成物は、保存安定性、異物発生の抑制の観点から、特定金属元素以外の金属元素の含有量も低減することが好ましい。特定金属元素以外の金属は、例えば、Mn、Cs、Ti、Co、Ni、Si、Pd等が挙げられる。
[水の含有量]
本発明の感光性組成物は、感光性組成物に含まれる水の含有量が2.0質量%以下であることが好ましい。
水の含有量が、上記範囲内の感光性組成物であると、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。
感光性組成物に含まれる水の含有量は、1.8質量%以下がより好ましく、1.6質量%以下が特に好ましい。また、水の含有量の下限は、少ないほど好ましく、特に制限はない。上記範囲内であれば、経時保存後でも分散安定性・感度に優れる。
水の含有量を制御する方法は、特に制限がなく、公知の方法を用いることができる。例えば、乾燥した空気や不活性ガス、それらの混合ガスを吹き込みながら、感光性組成物を製造する方法、乾燥した不活性ガスで置換した密閉容器内で製造する方法や、製造後、モレキュラーシーブを投入し脱水する方法等が挙げられる。また、十分に乾燥した原材料を使用するなどが挙げられる。その中でも、乾燥した空気や不活性ガスを吹き込みながら、製造する方法、乾燥した不活性ガスで置換した密閉容器内で製造する方法が好ましい。
水の含有量は、カールフィッシャー法などの公知の方法により測定することができる。
上記構成の感光性組成物で、本発明の課題を解決できるメカニズムは明らかではないが、以下のように推測している。
特定金属元素の量及び水の量を低減することによって、特定金属元素のイオン化を抑え、光重合開始剤との経時保管中での反応を抑制したと推測する。また、酸性基を有する分散樹脂(B1)が、イオン化した特定金属元素と塩を形成することで、光重合開始剤との経時保管中での反応を抑制したと推測する。
[感光性組成物の製造方法]
本発明の感光性組成物は、例えば、顔料(A)、分散樹脂(B)、色素誘導体(G)、及び有機溶剤(Q)等を加えて分散処理を行うことで、分散体を製造する。その後、前記分散体に、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及びバインダ樹脂(E)等を配合し混合することで製造できる。なお、各材料を配合するタイミングは、任意である。また、分散工程を複数回行うこともできる。
分散処理を行う分散機は、例えば、2本ロ-ルミル、3本ロールミル、ボ-ルミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビ-ズミル、又はアトライター等が挙げられる。
分散体中の顔料の平均分散粒子径(二次粒子径)は、30~200nmが好ましく、40~200nmがより好ましい。適度な粒子径を有すると分散安定性が高い感光性組成物が得やすい。
平均分散粒子径(二次粒子径)の測定方法は、例えば、動的光散乱法(FFTパワ-スペクトール法)を採用した日機装社のマイクロトラックUPA-EX150を用い、粒子透過性を吸収モ-ド、粒子形状を非球形とし、D50粒子径を平均径とする。測定用の希釈溶剤は分散に使用した有機溶剤をそれぞれ用い、超音波で処理したサンプルについてサンプル調整直後に測定するとバラツキが少ない結果が得られやすく好ましい。
感光性組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子、および混入した塵の除去を行うことが好ましい。本発明の感光性組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましく、0.3μm以下の粒子を含まないことがより好ましい。
<光学フィルタ>
本発明の光学フィルタは、基板、及び本発明の感光性組成物から形成されるフィルタセグメントを備える。光学フィルタは、様々な用途に使用できる。本明細書で光学フィルタは、カラーフィルタが好ましい。
フィルタセグメントは、カラーフィルタの場合には、使用する顔料(A)の種類を適宜選択することで、レッドフィルタセグメント、グリーフィルタセグメント、及びブルーフィルタセグメントを有する。前記フィルタセグメントに代えてまたは加え、マゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、イエロー色フィルタセグメント、ホワイトフィルタセグメント、ブラックフィルタセグメントを有することもできる。また、酸化チタンやシリカ等の体質顔料を使用したクリアのフィルタを有することもできる。
前記基板は、透明基板、及び反射基板が挙げられる。前記透明基板は、例えば、ガラス基板が挙げられる。前記反射基材は、例えばアルミ電極や金属薄膜を反射面として使用する基板が挙げられる。
[光学フィルタの製造方法]
光学フィルタの製造方法は、例えば、基板上に感光性組成物を塗布し組成物の層(被膜)を形成する工程(1)、前記層に、マスクを介してパターン状に露光する工程(2)、未露光部分をアルカリ現像しパターン状の硬化膜を形成する工程(3)、前記パターンを加熱処理(ポストベーク)する工程(4)を行い作製できる。
以下、光学フィルタの製造方法を詳細に説明する。
(工程(1))
組成物の層を形成する工程(1)は、感光性組成物を基板上に、例えば、回転塗布、ロ-ル塗布、スリット塗布、流延塗布、またはインクジェット塗布等の方法で塗布し、必要に応じてオーブン、ホットプレート等を用いて、50~120℃の温度で10~120秒乾燥(プリベーク)する。
前記基板は、例えば、ガラス基板、シリコン基板等が挙げられる。シリコン基板は、例えば、表面にCCD、CMOS等の撮像素子が形成されていてもよい。また、基板上には、必要に応じて、上部との層との密着改良、物質の拡散防止、基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
層の膜厚は、0.05~10.0μmが好ましく、0.3~5μmがより好ましい。
(工程(2))
露光工程は、工程(1)で得られた層を、例えば、ステッパー等の露光装置を用い、マスクを介して特定のパターンを露光する。これにより硬化膜が得られる。
露光に用いる放射線は、例えば、g線、h線、i線等の紫外線が挙げられる。
(工程(3))
工程(2)で得られた硬化膜は、アルカリ現像処理を行うことで、未露光部分の組成物の層がアルカリ水溶液に溶出し、硬化部分のみが残りパターン状の硬化膜が得られる。
現像液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5.4.0〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物が挙げられる。
現像液の濃度は、0.001~10質量%が好ましく、0.01~1質量%がより好ましい。
アルカリ現像液のpHは、11~13が好ましく、11.5~12.5がより好ましい。適度なpHで使用するとパターンの荒れや剥離を抑制し、現像後の残膜率が向上する。
現像方法は、例えば、ディップ法、スプレー法、パドル法等が挙げられる。現像温度は15~40℃が好ましい。なお、アルカリ現像後は、純水で洗浄することが好ましい。
(工程(4))
加熱処理(ポストベーク)は、工程(3)で得られたパターン状の硬化膜を加熱により十分に硬化させる。ポストベークの加熱温度は、100~300℃が好ましく、150~250℃がより好ましい。また、加熱時間は、2分間~1時間程度が好ましく、3分間~30分間程度がより好ましい。
<画像表示装置>
本発明の画像表示装置は、本発明の光学フィルタを備える。画像表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。
画像表示装置に用いる形態は、画像表示装置として機能すればよく、特に制限されない。例えば、「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男著、(株)工業調査会、1994年発行)に記載されている構成等が挙げられる。
画像表示装置の定義や各画像表示装置の詳細については、例えば、「電子ディスプレイデバイス(佐々木昭夫著、(株)工業調査会、1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹順章著、産業図書(株)、平成元年発行)」等に記載されている。
<固体撮像素子>
本発明の固体撮像素子は、本発明の光学フィルタを備える。
固体撮像素子に用いる形態は、特に制限されないが、例えば、基材上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオードおよびポリシリコン等からなる転送電極を有し、フォトダイオードおよび転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口した遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面およびフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、デバイス保護膜上に、フィルタを有する構成である。さらに、デバイス保護膜上であってフィルタの下(基材に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、フィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。また、フィルタは、隔壁により例えば格子状に仕切られた空間に、各着色画素を形成する硬化膜が埋め込まれた構造を有していてもよい。この場合の隔壁は、各着色画素に対して低屈折率であることが好ましい。
本発明の固体撮像素子を備えた撮像装置は、例えば、デジタルカメラ、撮像機能を有する電子機器(携帯電話、スマートフォン等)、車載カメラ、監視カメラ、生体認証センサ等様々な用途に使用できる。
以下、実施例で本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。なお、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
また、本発明において、不揮発分もしくは不揮発分濃度は、230℃で30分間オーブン静置後の、質量残分をいう。
実施例に先立ち、各測定方法について説明する。
(樹脂の平均分子量)
樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC-8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK-GEL SUPER HZM-N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1質量%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットール注入した。平均分子量は、ポリスチレン換算値である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5~1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM-555」平沼産業社製)を用いて滴定し、酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
(樹脂のアミン価)
樹脂のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を不揮発分換算した値である。
(特定金属元素の含有量測定)
ICP発光分光分析装置(島津製作所社製ICPE-9800)を用いて、感光性組成物に含まれるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、及びCrの含有量を測定した。
(水の含有量測定)
カールフィッシャー滴定装置(三菱化学社製の容量滴定式水分測定装置KF-06型)を用いて、感光性組成物に含まれる水の含有量を測定した。
<顔料(A)の製造>
(微細化した顔料(A-1))
C.I.ピグメントレッド254を100部、塩化ナトリウム1,200部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)中に仕込み、60℃で6時間混練した。次に、この混練物を3,000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した顔料(A-1)を得た。
(微細化した顔料(A-2))
C.I.ピグメントレッド177を100部、塩化ナトリウム1,200部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)中に仕込み、60℃で6時間混練した。次に、この混練物を3,000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した顔料(A-2)を得た。
(微細化した顔料(A-3))
C.I.ピグメントイエロー150を100部、塩化ナトリウム700部、及びジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を3,000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した顔料(A-3)を得た。
(微細化した顔料(A-4))
特開2012-226110号公報の実施例に従って、下記化学式(14)の顔料(A-4)を得た。顔料(A-4)100部、粉砕した塩化ナトリウム700部、及びジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を3,000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した顔料(A-4)を得た。
化学式(14)
Figure 2023018186000017
(微細化した顔料(A-5))
300mLフラスコに、塩化スルフリル91部、塩化アルミニウム109部、塩化ナトリウム15部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素59部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより1分子中のハロゲン原子数が平均12.71個であり、そのうち臭素原子数が平均10.22個、塩素原子数が平均2.49個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン化合物を得た。
前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニン化合物を100部、塩化ナトリウム1,200部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、70℃で6時間混練した。次に、この混練物を3,000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した顔料(A-5)を得た。
(微細化した顔料(A-6))
特開2017-111398号公報の実施例に従って、下記化学式(15)の顔料(A-6)を得た。顔料(A-6)を100部、塩化ナトリウム1,200部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3000部のイオン交換水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌後、濾過した(洗浄工程)。洗浄工程を繰り返し、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを取り除いた。その後、80℃で一昼夜乾燥し、粉砕することにより微細化した顔料(A-6)を得た。
化学式(15)
Figure 2023018186000018
<分散樹脂(B)の製造>
(酸性基を有する分散樹脂(B1-1)溶液)
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、i-ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、PGMAc50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMAc)90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物19部、PGMAc50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8,500の酸性基を有する分散樹脂(B1-1)溶液を得た。
(酸性基を有する分散樹脂(B1-1-2)溶液)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、1-チオグリセロール108部、ピロメリット酸無水物174部、PGMAc650部、触媒としてモノブチルスズオキシド0.2部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で5時間反応させた(第一工程)。酸価の測定で95%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した。次に、第一工程で得られた化合物を不揮発分換算で160部、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート200部、エチルアクリレート200部、t-ブチルアクリレート150部、2-メトキシエチルアクリレート200部、メチルアクリレート200部、メタクリル酸50部、PGMAc663部を仕込み、反応容器内を80℃に加熱して、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)1.2部を添加し、12時間反応した(第二工程)。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。最後に、第二工程で得られた化合物の50%PGMAc溶液を500部、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)27.0部、ヒドロキノン0.1部を仕込み、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認するまで反応を行った(第三工程)。ピーク消失の確認後、反応溶液を冷却して、PGMAcで不揮発分調整することにより不揮発分30%の酸性基を有する分散樹脂(B1-1-2)溶液を得た。得られた酸性基を有する分散樹脂(B1-1-2)の酸価は68mgKOH/g、不飽和二重結合当量は1,593、重量平均分子量は13,000であった。
(塩基性を有する分散樹脂(B2-1)溶液)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート30部、nーブチルメタクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリレート20部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとして1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレート20部(日立化成工業社製、ファンクリルFA-711MM)を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。不揮発分測定で不揮発分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、不揮発分当たりのアミン価が57mgKOH/g、数平均分子量4,500(Mn)の塩基性を有する分散樹脂(B2-1)溶液を得た。
(塩基性を有する分散樹脂(B2-2)溶液)
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた500mL丸底4口セパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン(THF)250質量部及び開始剤のジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール5.81質量部を、添加用ロートを介して加え、充分に窒素置換を行った。触媒のテトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエートの1モル/Lアセトニトリル溶液0.5質量部を、シリンジを用いて注入し、親溶剤性を有するブロック用モノマーのメタクリル酸2-ヒドロキシエチル19.7質量部、メタクリル酸2-エチルヘキシル7.5質量部、メタクリル酸n-ブチル12.9質量部、メタクリル酸ベンジル10.7質量部、メタクリル酸メチル30.9質量部を、添加用ロートを用いて60分かけて滴下した。反応フラスコを氷浴で冷却することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、色材吸着機能ブロック用モノマーであるジメチルアミノプロピルメタクリルアミド18.3質量部を20分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール1質量部を加えて反応を停止させた。得られたブロック共重合体THF溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行った。
続いて、100mL丸底フラスコ中でPGMAc35質量部に、得られたブロック共重合体15.0質量部を溶解させ、塩形成成分であるフェニルホスフィン酸1.1質量部(ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドに対し、0.5モル等量)加え、反応温度30℃で20時間攪拌し、PGMAcを添加して調整し、不揮発分30%の塩基性を有する分散樹脂(B2-2)溶液を得た。
<重合性化合物(C)の製造>
(ウレタン結合を有する重合性化合物(C-3))
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下管を備えた5口フラスコに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート400部、PGMAc100部、N,N-ジメチルベンジルアミン0.5部を仕込み、70℃に昇温し、滴下管からトルエンジイソシアネート66部とPGMAc66部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、50~70℃の温度で8時間反応させ、IRにより2180cmー1のイソシアネートの吸収の消失を確認した。ついで、メルカプト酢酸35部、4-メトキシフェノール0.6部を仕込み、50~60℃の温度で6時間反応させた。不揮発分が50質量%となるように調整し、ウレタン結合を有する重合性化合物(C-3)を得た。
<バインダ樹脂(E)の製造>
(バインダ樹脂(E-1)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン100部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n-ブチルメタクリレート37.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(E-1)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は26,000であった。
(バインダ樹脂(E-2)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン100部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダ樹脂(E-2)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は18,000であった。
(バインダ樹脂(E-3)溶液)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン200部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)18部、ベンジルメタクリレート10部、グリシジルメタクリレート18.2部、メタクリル酸メチル25部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル2.0部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン20部で溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。次に、容器内を空気置換にし、アクリル酸9.3部(グリシジル基の100%)にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びヒドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け不揮発分酸価0.5となったところで反応を終了した。更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸19.5部(生成した水酸基の100%)、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させ樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(E-3)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は19,000であった。
(バインダ樹脂(E-4)溶液)
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、PGMAc40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-ドデカンチオール8部、PGMAc32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMAc200部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル70部、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃で12時間反応させた。その後、PGMAc150部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(E-4)溶液を得た。樹脂の重量平均分子量は18,000、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
(バインダ樹脂(E-5)溶液)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、PGMAc150部を導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5部(0.40モル)、グリシジルメタクリレート71.1部(0.50モル)、ジシクロペンタニルメタクリレート22.0部(0.10モル)および、PGMAc164部からなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6部を添加した溶液を滴下ロ-トから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、メタクリル酸43.0部[0.5モル、(本反応に用いたグリシジルメタクリレートのグリシジル基に対して100モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部およびヒドロキノン0.145部をフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け不揮発分酸価が1mgKOH/gとなったところで反応を終了した。次に、テトラヒドロフタル無水フタル酸60.9部(0.40モル)、トリエチルアミン0.8部を加え、120℃で3.5時間反応させ酸価80mgKOH/gの樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(E-5)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は12,000であった。
(バインダ樹脂(E-6)溶液)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、PGMAc150部を導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5部(0.40モル)、メタクリル酸43.0部(0.5モル)、ジシクロペンタニルメタクリレート22.0部(0.10モル)およびPGMAc136部からなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6部を添加した溶液を滴下ロ-トから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5部[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部およびヒドロキノン0.145部をフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、酸価が79mgKOH/gの樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してバインダ樹脂(E-6)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は13,000であった。
<分散体の製造>
(分散体1)
直径0.5mmのジルコニアビ-ズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径1.0μmのフィルタで濾過し、以下の組成の分散体1を作製した。有機溶剤(Q-1)は、PGMAcである。
微細化した顔料(A1-1) :14.0質量部
酸性基を有する分散樹脂(B1-1)溶液 :10.0質量部
酸性基を有する分散樹脂(B1-1-2)溶液 :10.0質量部
色素誘導体(G-1) : 2.0質量部
有機溶剤(Q-1) :64.0質量部
色素誘導体(G-1):下記構造
Figure 2023018186000019
表1に記載した原料、量を変えた以外は、分散体1と同様に分散体2~9を作成した。
Figure 2023018186000020
表1の色素誘導体(G-2):下記構造
Figure 2023018186000021
<感光性組成物の製造>
[実施例1]
(感光性組成物1)
容器に、乾燥した窒素ガスを吹き込みながら、以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性組成物1を得た。
分散体1 :17.0質量部
分散体2 :15.0質量部
分散体3 : 0.3質量部
重合性化合物(C-1) : 3.0質量部
重合性化合物(C-2) : 2.0質量部
重合性化合物(C-3) : 2.0質量部
一般式(1)で表される化合物(D1-1) : 0.7質量部
光重合開始剤(D2-1) : 0.7質量部
バインダ樹脂(E)溶液 :10.0質量部
増感剤(F1-1) : 0.5質量部
熱硬化性化合物(I) : 0.3質量部
チオール系連鎖移動剤(J) : 0.3質量部
重合禁止剤(K) : 0.1質量部
酸化防止剤(M) : 0.1質量部
レベリング剤(M) : 1.0質量部
有機溶剤(Q) :46.9質量部
得られた感光性組成物1について、特定金属元素の含有量、及び水の含有量を測定した。
[実施例2~22、比較例1~3]
(感光性組成物2~25)
実施例1の感光性組成物1を、表2-1~表2-3に記載した原料、量に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性組成物2~21、及び実施例23~25を作製した。感光性組成物22については、乾燥した窒素ガスの吹き込みを行わなかった以外は、実施例1の感光性組成物1と同じ組成で作成した。
Figure 2023018186000022
Figure 2023018186000023
Figure 2023018186000024
表2-1~表2-3に記載したそれぞれの原料については、以下の通りである。
[重合性化合物(C)]
C-1:KAYARAD DPCA-30(日本化薬社製)
C-2:アロニックスM-520(東亞合成社製)
C-3:上記ウレタン結合を有する重合性化合物(C-3)
C-4:KAYARAD DPHA(日本化薬社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)
[光重合開始剤(D)]
(一般式(1)で表される化合物(D1))
D1-1:上述の化学式(2)の化合物
D1-2:上述の化学式(3)の化合物
D1-3:上述の化学式(4)の化合物
(一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2))
D2-1:Omnirad 907(IGM Resins社製、アルキルフェノン化合物)
D2-2:Omnirad 369(IGM Resins社製、アルキルフェノン化合物)
D2-3:Omnirad 379(IGM Resins社製、アルキルフェノン化合物)
D2-4:Omnirad TPO(IGM Resins社製、アシルホスフィンオキサイド化合物)
D2-5:B-CIM(保土谷化学工業社製、ビイミダゾール化合物)
D2-6:IRGACURE OXE-01(BASFジャパン社製、オキシム化合物)
[バインダ樹脂(E)溶液]
バインダ樹脂(E-1)~(E-6)溶液をそれぞれ同量にて混合し、バインダ樹脂(E)溶液とした。
[増感剤(F)]
(チオキサントン系化合物(F1))
F1-1:2,4-ジエチルチオキサントン
(ベンゾフェノン系化合物(F2))
F2-1:4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
[熱硬化性化合物(I)]
(エポキシ化合物(I1))
I1-1:EHPE-3150(ダイセル社製)
I1-2:デナコールEX611(ナガセケムテックス社製)
I1-3:イソシアヌル酸トリグリシジル
以上、(I1-1)~(I1-3)をそれぞれ同量混合し、熱硬化性化合物(I)とした。
[チオール系連鎖移動剤(J)]
J-1:トリメチロ-ルエタントリス(3-メルカプトブチレート)
J-2:トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトブチレート)
J-3:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
J-4:トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)
J-5:トリス[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート
以上、(J-1)~(J-5)をそれぞれ同量にて混合し、チオール系連鎖移動剤(J)とした。
[重合禁止剤(K)]
K-1:4-メチルカテコール
K-2:メチルヒドロキノン
K-3:t-ブチルヒドロキノン
以上、(K-1)~(K-3)をそれぞれ同量にて混合し、重合禁止剤(K)とした。
[紫外線吸収剤(L)]
L-1:TINUVIN400(BASFジャパン社製)
L-2:TINUVIN900(BASFジャパン社製)
以上、(L-1)、(L-2)をそれぞれ同量にて混合し、紫外線吸収剤(L)とした。
[酸化防止剤(M)]
M-1:ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
M-2:3,3'-チオジプロパン酸ジオクタデシル
M-3:トリス[2,4-ジ-(t)-ブチルフェニル]ホスフィン
M-4:ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート
M-5:サリチル酸p-オクチルフェニル
以上、(M-1)~(M-5)をそれぞれ同量にて混合し、酸化防止剤(M)とした。
[レベリング剤(N)]
N-1:BYK-330(ビックケミー社製)
N-2:メガファックF-551(DIC社製)
以上、(N-1)及び(N-2)をそれぞれ1部混合し、PGMAc98部に溶解させた混合溶液をレベリング剤(N)とした。
[有機溶剤(Q)]
Q-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 30部
Q-2:シクロヘキサノン 30部
Q-3:3-エトキシプロピオン酸エチル 10部
Q-4:プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
Q-5:シクロヘキサノールアセテート 10部
Q-6:ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート 10部
以上、(Q-1)~(Q-6)をそれぞれ上記質量部にて混合し、有機溶剤(Q)とした。
<感光性組成物の評価>
得られた感光性組成物1~25(実施例1~22、比較例1~3)について、下記の評価を行った。評価結果を表3に示す。
[保存安定性評価(1):粘度]
得られた感光性組成物を、密閉した容器に入れ40℃1週間保管し、保管前後の粘度の変化率を下記式で算出し評価した。粘度は、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。2以上が実用可能である。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]-[経時粘度])/[初期粘度]|×100
3:変化率5%未満のもの
2:変化率5%以上10%未満のもの
1:変化率10%以上のもの
[保存安定性評価(2):感度]
得られた感光性組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmとなるように回転塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、フォトマスクを通して高圧水銀灯を用いて照度30mW/cm、50mJ/cmの条件下にて紫外線露光を行った。その後、この基板を23℃の有機アルカリ現像液NMD-3(東京応化工業社製)を用いてスプレー現像し、イオン交換水で洗浄して風乾した後、クリーンオーブン中で、230℃で20分間ポストベークを行い、基板上に初期のパターンを形成した。形成されたパターンについて、走査線電子顕微鏡を用いて、パターンの幅を測定し、これを初期のパターン幅とする。
その後、感光性組成物を、密閉した容器に入れ40℃1週間保管し、保管後の感光性組成物を初期のパターンの形成と同じ条件で保存後のパターンを作成した。形成された保存後のパターンについて、走査線電子顕微鏡を用いて、パターンの幅を測定し、以下の基準で評価した。2以上が実用可能である。
3:保管後のパターン幅が、初期のパターン幅の95%以上105%以下の範囲
2:保管後のパターン幅が、初期のパターン幅の90%以上95%未満であるか、105%を超え110%以下の範囲
1:保管後のパターン幅が、初期のパターン幅の90%を下回るか、110%を超える
[現像残渣評価]
得られた感光性組成物を、縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、超高圧水銀ランプを用い、照度30mW/cm、50mJ/cmで、100μm幅ストライプパターンのフォトマスクを介して紫外線を露光した。さらに、この基板を室温に冷却後、23℃の有機アルカリ現像液NMD-3(東京応化工業社製)を用いてスプレー現像し、イオン交換水で洗浄して風乾した。得られた基板をクリーンオーブン中で、230℃で20分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状のパターンを形成した。パターンを光学顕微鏡にて観察し、未露光部に残る残渣の量を画像の2値化処理により評価した。評価基準は、以下の通りであり、2以上が実用可能である。
3:現像残渣が、未露光面積部分の1.5%未満
2:現像残渣が、未露光面積部分の1.5%以上3%未満
1:現像残渣が、未露光面積部分の3%以上
[パターン形状評価]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀灯ランプを用い、5μm幅刻みのストライプパターンのフォトマスクを介して照度30mW/cm、50mJ/cmで露光した。その後、この基板を23℃の有機アルカリ現像液NMD-3(東京応化工業社製)を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブン中230℃で20分間ポストベークし評価用基板を得た。
得られた基板を、Nikon社製ECLIPSE LV100POL Model光学顕微鏡を用いて、10箇所のストライプパターンの線幅の最大と最小部分を測定しその平均を求めることで評価を行った。評価基準は、以下の通りであり、2以上が実用可能である。
3:線幅の最大値と最小値の差が1.0μm未満
2:線幅の最大値と最小値の差が1.0μm以上、1.5μm未満
1:線幅の最大値と最小値の差が1.5μm以上
[耐溶剤性評価]
得られた感光性組成物について、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mmのガラス基板(コーニング社製イーグル2000)上に、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、高圧水銀灯を用いて照度30mW/cm、50mJ/cmで、100μm幅ストライプパターンのフォトマスクを介して露光を行った。その後、この基板を23℃の有機アルカリ現像液NMD-3(東京応化工業社製)を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブン中230℃で20分間ポストベークした。
その後、この基板を室温で冷却後、基板を室温で30分間N-メチルピロリドンに浸漬後、イオン交換水で洗浄、風乾して、幅100μmのストライプパターン部分について光学顕微鏡を用いて観察した。評価基準を以下に示す。2以上が実用可能である。
3:外観、色に変化がない。
2:一部にシワが発生するが、色に変化はない。
1:剥がれや退色が発生。
[異物評価]
得られた感光性組成物を、スピンコート法により縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製イーグル2000)に、乾燥膜厚が2.0μmとなるように塗工し、70℃1分間ホットプレートで乾燥した。次いで、この基板を室温に冷却後、フォトマスクを通して高圧水銀灯を用いて照度30mW/cm、50mJ/cmの条件下にて紫外線露光を行った。その後、この基板を23℃の有機アルカリ現像液NMD-3(東京応化工業社製)を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄して風乾し、クリーンオーブン中で、230℃で20分間ポストベークを行った。
その後、この基板を室温で冷却後、パターン及びパターン間上の異物の数を計測した。評価は、金属顕微鏡「BX60」(オリンパスシステム社製)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な異物の数を積算で計測した。評価基準は、以下の通りであり、2以上が実用可能である。
3:異物の数が10個未満
2:異物の数が10個以上、20個未満
1:異物の数が20個以上
Figure 2023018186000025

Claims (9)

  1. 顔料(A)、分散樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及びバインダ樹脂(E)を含む感光性組成物であって、
    前記光重合開始剤(D)が、下記一般式(1)で表される化合物(D1)、及び下記一般式(1)で表される化合物(D1)以外の光重合開始剤(D2)を含み、
    前記光重合開始剤(D)は、実質的にオキシム化合物を含まない感光性組成物。
    一般式(1)
    Figure 2023018186000026
    (一般式(1)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は1価の置換基を表す。)
  2. 前記光重合開始剤(D2)が、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、及びビイミダゾール化合物からなる群から選択される1種以上である請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 前記分散樹脂(B)が、酸性基を有する分散樹脂(B1)を含む請求項1又は2に記載の感光性組成物。
  4. 前記酸性基を有する分散樹脂(B1)の酸価が、30~250mgKOH/gである請求項3に記載の感光性組成物。
  5. 前記酸性基を有する分散樹脂(B1)が、テトラカルボン酸二無水物、及びトリカルボン酸無水物の群から選ばれる1種以上の酸無水物中の酸無水物基と水酸基含有化合物中の水酸基とを反応させてなる、カルボキシル基を有するポリエステル部分、並びに、単量体をラジカル重合してなるビニル重合体部分、を有する分散樹脂(B1-1)を含む請求項3又は4に記載の感光性組成物。
  6. 更に、増感剤(F)を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  7. 基板、及び請求項1~6のいずれか1項に記載の感光性組成物から形成されてなるフィルタセグメントを有する光学フィルタ。
  8. 請求項7に記載の光学フィルタを有する画像表示装置。
  9. 請求項7に記載の光学フィルタを有する固体撮像素子。
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