JP2024062579A - 基板処理方法及び基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を向上できる技術を提供する。【解決手段】本開示の一態様による基板処理方法は、シリコン酸化膜を表面に有する基板を準備する工程と、前記基板の前記表面にフッ素含有ガスと塩基性ガスとを含む混合ガスを供給し、前記シリコン酸化膜をエッチングする工程と、前記基板の前記表面をパージする工程と、前記エッチングする工程と前記パージする工程とを交互に繰り返す工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、基板処理方法及び基板処理装置に関する。
フッ化水素ガスとアンモニアガスとの混合ガスを用いてシリコン酸化膜を除去する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-343094号公報
本開示は、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を向上できる技術を提供する。
本開示の一態様による基板処理方法は、シリコン酸化膜を表面に有する基板を準備する工程と、前記基板の前記表面にフッ素含有ガスと塩基性ガスとを含む混合ガスを供給し、前記シリコン酸化膜をエッチングする工程と、前記基板の前記表面をパージする工程と、前記エッチングする工程と前記パージする工程とを交互に繰り返す工程と、を有する。
本開示によれば、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を向上できる。
実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 基板の一例を示す断面図である。 基板の別の一例を示す断面図である。 実施形態に係る基板処理装置を示す概略図である。 エッチング量を評価した結果を示す図である。 COR工程の時間とエッチング量との関係を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
〔基板処理方法〕
図1及び図2を参照し、実施形態に係る基板処理方法について説明する。図1に示されるように、実施形態に係る基板処理方法は、準備工程S1と、COR工程S2と、パージ工程S3と、判定工程S4と、PHT工程S5とを有する。
準備工程S1は、図2に示されるように、シリコン窒化膜102とシリコン酸化膜103とを表面に有する基板101を準備することを含む。基板101は、例えばシリコンウエハであってよい。シリコン酸化膜103は、例えば熱酸化処理により形成される熱酸化膜であってよい。
COR工程S2は、準備工程S1の後に行われる。COR工程S2は、プラズマを生成することなく、化学的にエッチングを行う化学的酸化物除去処理(COR:chemical oxide removal)により、少なくともシリコン酸化膜103の表層を反応生成物に変質させることを含む。COR工程S2は、例えば基板101の表面にフッ素含有ガスと塩基性ガスとを含む混合ガスを供給することを含む。この場合、少なくともシリコン酸化膜103と混合ガスとが反応して珪フッ化アンモニウム[(NHSiF]が生成される。フッ素含有ガスは、例えばフッ化水素(HF)ガスであってよい。塩基性ガスは、例えばアンモニア(NH)ガスであってよい。塩基性ガスは、ヒドラジン(N)ガスであってもよい。
COR工程S2は、基板101の温度を第1温度に維持することを含んでよい。第1温度は、例えば0℃以上であってよく、室温より高い温度であってよい。第1温度は、120℃以下であってよく、80℃以下であってもよい。第1温度が120℃以下の場合、シリコン酸化膜103がエッチングされやすい。
パージ工程S3は、COR工程S2の後に行われる。パージ工程S3は、基板101の表面をパージすることを含む。この場合、COR工程S2においてシリコン窒化膜102の表面及びシリコン酸化膜103の表面に吸着したフッ素含有ガス、塩基性ガスなどが除去される。また、COR工程S2において生成される反応生成物が除去される。これにより、シリコン窒化膜102の表面及びシリコン酸化膜103の表面がCOR工程S2前の状態に近づく。パージ工程S3は、基板101の表面に不活性ガスを供給することを含んでよい。不活性ガスは、例えば窒素(N)ガスであってよい。
パージ工程S3の1回の時間は、例えばシリコン窒化膜102の表面がCOR工程S2前の状態とほぼ同じになるように設定される。パージ工程S3の1回の時間は、例えばCOR工程S2の1回の時間よりも長くてよい。パージ工程S3の1回の時間は、COR工程S2の1回の時間と同じであってもよく、COR工程S2の1回の時間よりも短くてもよい。パージ工程S3の1回の時間は、例えば60秒以上600秒以下であってよい。
パージ工程S3は、基板101の温度をCOR工程S2における基板101の温度と同じ温度である第1温度に維持することを含んでよい。この場合、COR工程S2からパージ工程S3に切り換える際の温度変更が不要となるため、生産性が向上する。特に、熱容量が大きなバッチ式の装置を用いる場合、処理容器全体の温度変更には多くの時間を要する。このため、COR工程S2からパージ工程S3に切り替える際の温度変更が不要となると、生産性が大幅に向上する。バッチ式の装置については後述する。
パージ工程S3は、COR工程S2と同じ処理容器内で行われてよい。この場合、1つの処理容器内で連続してCOR工程S2とパージ工程S3とを行うことができるため、生産性が向上する。COR工程S2とパージ工程S3とは、基板101を棚状に複数収容する処理容器内で行われてよい。この場合、複数の基板101に対して一度に処理を行うことができるので、生産性が向上する。
判定工程S4は、パージ工程S3の後に行われる。判定工程S4では、COR工程S2及びパージ工程S3が設定回数行われたか否かを判定する。実施回数が設定回数に達していない場合、COR工程S2及びパージ工程S3を再度行う。一方、実施回数が設定回数に達している場合、処理をPHT工程S5へ進める。判定工程S4の設定回数は、2回以上であってよい。
PHT工程S5は、基板101を第1温度よりも高い第2温度に維持した状態で加熱を行うPHT(post heat treatment)により、反応生成物を昇華させることを含む。PHT工程S5を行うことにより、基板101の表面に残る反応生成物を除去できる。なお、基板101の表面の反応生成物がパージ工程S3ですでに除去されている場合には、PHT工程S5を省略してもよい。
以上に説明した実施形態に係る基板処理方法によれば、COR工程S2とパージ工程S3とを交互に繰り返す。この場合、パージ工程S3において、シリコン窒化膜102の表面及びシリコン酸化膜103の表面がCOR工程S2前の状態に近づく。シリコン窒化膜102の表面がCOR工程S2前の状態に近づくと、パージ工程S3後のCOR工程S2においてシリコン窒化膜102がエッチングされにくくなる。これは、COR工程S2を開始してから所定の時間(以下「エッチング遅れ」という。)が経過した後に、シリコン窒化膜102のエッチングが開始されるためと考えられる。一方、シリコン酸化膜103の表面がCOR工程S2前の状態に近づくと、パージ工程S3後のCOR工程S2においてシリコン酸化膜103がエッチングされやすくなる。これは、シリコン酸化膜103のエッチング遅れがシリコン窒化膜102のエッチング遅れよりも短いこと、及びCOR工程S2の時間が長くなるとシリコン酸化膜103のエッチングレートが小さくなることによると考えられる。
以上により、COR工程S2とパージ工程S3とを交互に繰り返すと、COR工程S2において、シリコン窒化膜102のエッチングレートが小さくなるのに対し、シリコン酸化膜103のエッチングレートが大きくなる。その結果、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が向上する。
上記の実施形態では、シリコン窒化膜102とシリコン酸化膜103とを表面に有する基板101を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図3に示されるように、シリコン窒化膜202を表面に有する基板201であって、シリコン窒化膜202の表面に自然酸化膜203が生じた基板201に対して、自然酸化膜203を除去する場合にも上記の基板処理方法を適用できる。この場合、シリコン窒化膜202に対して自然酸化膜203を選択的に除去できる。
〔基板処理装置〕
図4を参照し、実施形態に係る基板処理装置1について説明する。図4に示されるように、基板処理装置1は、複数枚の基板Wに対して一度に処理を行うバッチ式の装置である。基板Wは、例えば半導体ウエハである。処理は、成膜処理を含んでよい。処理は、エッチング処理を含んでもよい。
基板処理装置1は、処理容器10と、ガス供給部30と、排気部40と、加熱部50と、制御部90とを備える。
処理容器10は、内部を減圧可能である。処理容器10は、内部に基板Wを収容する。処理容器10は、内管11と、外管12とを有する。内管11は、上端及び下端が開放された円筒形状を有する。外管12は、下端が開放されて内管11の外側を覆う有天井の円筒形状を有する。内管11及び外管12は、同軸状に配置されて2重管構造となっている。内管11及び外管12は、例えば石英等の耐熱材料により形成される。
処理容器10の下端は、マニホールド13により気密に支持される。マニホールド13は、円筒形状を有する。マニホールド13は、例えばステンレス鋼により形成される。マニホールド13の上端には、フランジ14が形成されており、フランジ14上に外管12の下端を設置して支持するようになっている。フランジ14と外管12の下端との間にはOリング等のシール材15を介在させて外管12内を気密状態としている。
マニホールド13の内壁には、円環状の支持部16が設けられており、支持部16上に内管11の下端を設置して支持するようになっている。
マニホールド13の下端の開口には、蓋体17がOリング等のシール材18を介して気密に取り付けられており、処理容器10の下端の開口、すなわち、マニホールド13の開口を気密に塞ぐようになっている。蓋体17は、例えばステンレス鋼により形成される。
蓋体17の中央部には、図示しない磁性流体シールを介してボート19を回転可能に支持する回転軸20が貫通させて設けられている。回転軸20の下部は、ボートエレベータよりなる昇降機構21のアーム22に回転自在に支持されている。
回転軸20の上端には回転プレート23が設けられており、回転プレート23上に石英製の保温台24を介してボート19が載置される。従って、昇降機構21のアーム22を昇降させることによって蓋体17とボート19とが一体として上下動し、ボート19を処理容器10内に対して挿脱できるようになっている。ボート19は、処理容器10内に収容可能である。ボート19は、複数枚、例えば50枚~150枚の基板Wを上下方向に間隔を有して略水平に保持する。
ガス供給部30は、各種の処理ガスを処理容器10内に導入可能に構成される。ガス供給部30は、フッ化水素供給部31と、アンモニア供給部32と、窒素供給部33と、図示しない成膜ガス供給部とを有する。
フッ化水素供給部31は、処理容器10内にフッ化水素供給管31aを備えると共に、処理容器10の外部にフッ化水素供給経路31bを備える。フッ化水素供給経路31bには、ガスの流通方向の上流側から下流側に向かって順に、フッ化水素源31c、マスフローコントローラ31d、フッ化水素用バルブ31eが設けられている。これにより、フッ化水素源31cのフッ化水素ガスは、フッ化水素用バルブ31eにより供給タイミングが制御されると共に、マスフローコントローラ31dにより所定の流量に調整される。フッ化水素ガスは、フッ化水素供給経路31bからフッ化水素供給管31aに流入して、フッ化水素供給管31aから処理容器10内に吐出される。フッ化水素ガスは、フッ素含有ガスの一例である。
アンモニア供給部32は、処理容器10内にアンモニア供給管32aを備えると共に、処理容器10の外部にアンモニア供給経路32bを備える。アンモニア供給経路32bには、ガスの流通方向の上流側から下流側に向かって順に、アンモニア源32c、マスフローコントローラ32d、アンモニア用バルブ32eが設けられている。これにより、アンモニア源32cのアンモニアガスは、アンモニア用バルブ32eにより供給タイミングが制御されると共に、マスフローコントローラ32dにより所定の流量に調整される。アンモニアガスは、アンモニア供給経路32bからアンモニア供給管32aに流入して、アンモニア供給管32aから処理容器10内に吐出される。アンモニアガスは、塩基性ガスの一例である。
窒素供給部33は、処理容器10内に窒素供給管33aを備えると共に、処理容器10の外部に窒素供給経路33bを備える。窒素供給経路33bには、ガスの流通方向の上流側から下流側に向かって順に、窒素源33c、マスフローコントローラ33d、窒素用バルブ33eが設けられている。これにより、窒素源33cの窒素ガスは、窒素用バルブ33eにより供給タイミングが制御されると共に、マスフローコントローラ33dにより所定の流量に調整される。窒素ガスは、窒素供給経路33bから窒素供給管33aに流入して、窒素供給管33aから処理容器10内に吐出される。窒素ガスは、不活性ガスの一例である。
各ガス供給管(フッ化水素供給管31a、アンモニア供給管32a、窒素供給管33a)は、例えば石英により形成される。各ガス供給管は、マニホールド13に固定される。各ガス供給管は、内管11の近傍位置を鉛直方向に沿って直線状に延在すると共に、マニホールド13内においてL字状に屈曲して水平方向に延在することで、マニホールド13を貫通している。各ガス供給管同士は、内管11の周方向に沿って並んで設けられ、互いに同じ高さに形成されている。各ガス供給管は、内管11に位置する先端に開口を有し、開口から処理容器10内に上方に向けてガスを吐出する。
フッ化水素供給管31a及びフッ化水素供給経路31bには、ヒータ31fが取り付けられる。ヒータ31fは、フッ化水素供給管31a及びフッ化水素供給経路31bを流れるフッ化水素を加熱し、フッ化水素ガスによるフッ化水素供給管31a及びフッ化水素供給経路31bの腐食を抑制する。ヒータ31fは、例えば配管ヒータ、カートリッジヒータ又はこれらの組み合わせを含む。ヒータ31fは、フッ化水素供給管31a及びフッ化水素供給経路31bの一方のみに取り付けられていてもよい。
成膜ガス供給部は、他の供給部(フッ化水素供給部31、アンモニア供給部32、窒素供給部33)と同様の構成を有していてよい。成膜ガス供給部は、他の供給部と同様に、成膜ガス供給管と、成膜ガス供給経路と、成膜ガス源と、マスフローコントローラと、成膜ガス用バルブとを備える。
ガス供給部30は、複数種類のガスを混合して1つの供給管から混合したガスを吐出してもよい。各ガス供給管(フッ化水素供給管31a、アンモニア供給管32a、窒素供給管33a、成膜ガス供給管)は、互いに異なる形状や配置であってもよい。ガス供給部30は、フッ化水素ガス、アンモニアガス、窒素ガス、成膜ガスの他に、別のガスを供給する構成でもよい。
排気部40は、内管11内から排出され、内管11と外管12との間の空間を介して排気ポート41から排出されるガスを排気する。排気ポート41は、マニホールド13の上部の側壁であって、支持部16の上方に形成されている。排気ポート41には、排気通路42が接続されている。排気通路42には、ガスの流通方向の上流側から下流側に向かって順に、圧力調整弁43及び真空ポンプ44が設けられている。排気部40は、制御部90の動作に基づき圧力調整弁43及び真空ポンプ44を動作して、真空ポンプ44により処理容器10内のガスを吸引しながら、圧力調整弁43により処理容器10内の圧力を調整する。
加熱部50は、外管12の径方向外側において外管12を囲む円筒形状のヒータ51を有する。ヒータ51は、処理容器10の側周囲全体を加熱することで、処理容器10内に収容された各基板Wを加熱する。
制御部90は、1以上のプロセッサ91、メモリ92、図示しない入出力インタフェース及び電子回路を有するコンピュータを適用し得る。プロセッサ91は、CPU、ASIC、FPGA、複数のディスクリート半導体からなる回路等のうち1つ又は複数を組み合わせたものである。メモリ92は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ(例えば、コンパクトディスク、DVD、ハードディスク、フラッシュメモリ等)を含み、基板処理装置1を動作させるプログラム、基板処理のプロセス条件等のレシピを記憶している。プロセッサ91は、メモリ92に記憶されたプログラム及びレシピを実行することで、基板処理装置1の各構成を制御して後述するクリーニング方法を実施する。
〔基板処理装置の動作〕
前述した基板処理方法を基板処理装置1により実施する場合の動作について説明する。
まず、制御部90は、昇降機構21を制御して、複数枚の基板Wを保持したボート19を処理容器10内に搬入し、蓋体17により処理容器10の下端の開口を気密に塞ぎ、密閉する。各基板Wは、シリコン窒化膜102とシリコン酸化膜103とを表面に有する基板101であってよい。
続いて、制御部90は、COR工程S2を実行するように、ガス供給部30、排気部40及び加熱部50を制御する。具体的には、まず、制御部90は、排気部40を制御して処理容器10内を所定の圧力に減圧し、加熱部50を制御して基板Wの温度を第1温度に調整して維持する。次いで、制御部90は、ガス供給部30を制御して処理容器10内にフッ化水素ガス及びアンモニアガスを供給する。
続いて、制御部90は、パージ工程S3を実行するように、ガス供給部30、排気部40及び加熱部50を制御する。具体的には、制御部90は、排気部40を制御して処理容器10内を真空引きしながら、加熱部50を制御して基板Wの温度を第1温度に維持した状態で、ガス供給部30を制御して処理容器10内に窒素ガスを供給する。
制御部90は、COR工程S2及びパージ工程S3の実施回数が設定回数に達するまで、COR工程S2とパージ工程S3とを交互に繰り返す。
COR工程S2及びパージ工程S3の実施回数が設定回数に達した後、制御部90は、PHT工程S5を実行するように、ガス供給部30、排気部40及び加熱部50を制御する。具体的には、制御部90は、加熱部50を制御して基板Wを第2温度に加熱し、珪フッ化アンモニウムを昇華させる。これにより、シリコン窒化膜102を残存させて、シリコン酸化膜103を選択的にエッチングして除去できる。
続いて、制御部90は、処理容器10内を大気圧に昇圧すると共に、処理容器10内を搬出温度に降温させた後、昇降機構21を制御してボート19を処理容器10内から搬出する。以上により、複数枚の基板Wに対する処理が終了する。
〔実施例〕
(実施例1)
実施形態に係る基板処理方法により、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が向上することを確認するために行った実施例1について説明する。
実施例1では、シリコン酸化膜を表面に有する基板と、シリコン窒化膜を表面に有する基板とを準備し、準備したそれぞれの基板を基板処理装置1の処理容器10内に収容し、以下に示される条件1A~1Dにより処理を行った。実施例1では、シリコン酸化膜として熱酸化膜を用いた。実施例1では、処理を行う前後のシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜の膜厚を分光エリプソメータで測定し、両者の差分を求めることにより、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜のエッチング量を算出した。
(条件1A)
条件1Aでは、パージ工程S3及び判定工程S4を行うことなく、COR工程S2及びPHT工程S5を行った。条件1Aでは、COR工程S2の時間を180秒に設定した。
(条件1B)
条件1Bでは、COR工程S2、パージ工程S3、判定工程S4及びPHT工程S5を行った。条件1Bでは、COR工程S2の1回の時間を30秒に設定し、パージ工程S3の1回の時間を60秒に設定し、判定工程S4の設定回数を6回に設定した。条件1BにおけるCOR工程S2の合計時間は、条件1AにおけるCOR工程S2の時間と同じ180秒である。
(条件1C)
条件1Cでは、COR工程S2、パージ工程S3、判定工程S4及びPHT工程S5を行った。条件1Cでは、COR工程S2の1回の時間を10秒に設定し、パージ工程S3の1回の時間を60秒に設定し、判定工程S4の設定回数を18回に設定した。条件1CにおけるCOR工程S2の合計時間は、条件1AにおけるCOR工程S2の時間と同じ180秒である。
(条件1D)
条件1Dでは、COR工程S2、パージ工程S3、判定工程S4及びPHT工程S5を行った。条件1Dでは、COR工程S2の1回の時間を30秒に設定し、パージ工程S3の1回の時間を600秒に設定し、判定工程S4の設定回数を6回に設定した。条件1DにおけるCOR工程S2の合計時間は、条件1AにおけるCOR工程S2の時間と同じ180秒である。
図5は、エッチング量を評価した結果を示す図である。図5は、条件1A、条件1B、条件1C及び条件1Dによりエッチングされたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜のエッチング量[nm]を示す。
図5に示されるように、条件1Aよりも条件1B、条件1C及び条件1Dの方がシリコン窒化膜のエッチング量が小さくなっていることが分かる。この結果から、COR工程S2とパージ工程S3とを交互に繰り返すことで、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が向上することが示された。
図5に示されるように、条件1Bよりも条件1Cの方が、シリコン酸化膜のエッチング量が大きくかつシリコン窒化膜のエッチング量が小さいことが分かる。この結果から、COR工程S2の1回の時間を短くし、判定工程S4の設定回数を増やすことで、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が向上することが示された。
図5に示されるように、条件1Bよりも条件1Dの方が、シリコン酸化膜のエッチング量が大きくかつシリコン窒化膜のエッチング量が小さいことが分かる。この結果から、パージ工程S3の1回の時間を長くすることで、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が向上することが示された。
(実施例2)
実施例2では、COR工程S2の時間とエッチング量との関係を確認した。実施例2では、シリコン酸化膜を表面に有する基板と、シリコン窒化膜を表面に有する基板とを準備し、準備したそれぞれの基板を基板処理装置1の処理容器10内に収容し、COR工程S2を行った。実施例2では、COR工程S2の時間が異なる3つの条件で処理を行った。実施例2では、シリコン酸化膜として熱酸化膜を用いた。実施例2では、実施例1と同様の方法でシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜のエッチング量を算出した。
図6は、COR工程S2の時間とエッチング量との関係を示す図である。図6において、横軸はCOR工程S2の時間を示し、縦軸はエッチング量を示す。図6において、菱形印はシリコン酸化膜のエッチング量を示し、四角印はシリコン窒化膜のエッチング量を示す。
図6に示されるように、シリコン酸化膜のエッチングレートは時間が長くなるにしたがって小さくなるのに対し、シリコン窒化膜のエッチングレートは時間が長くなるにしたがって大きくなることが分かる。この結果から、COR工程S2の1回の時間は、シリコン窒化膜のエッチングレートがシリコン酸化膜のエッチングレートよりも小さくなる時間であることが好ましい。これにより、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を向上させることができる。COR工程S2の1回の時間は、シリコン窒化膜のエッチング量がシリコン酸化膜のエッチング量と等しくなる時間の1/3以下の時間であることが好ましく、1/5以下の時間であることがより好ましい。これにより、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を向上させることができる。なお、エッチングレートは、図6中の曲線の傾きであってよい。
図6に示されるように、COR工程S2においてシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜をエッチングする場合にはエッチング遅れがあり、エッチング遅れはシリコン酸化膜よりもシリコン窒化膜の方が長いことが分かる。この結果から、COR工程S2の1回の時間は、シリコン酸化膜のエッチング遅れよりも長く、かつシリコン窒化膜のエッチング遅れよりも短い時間であることが好ましい。これにより、シリコン窒化膜をエッチングすることなく、シリコン酸化膜を選択的にエッチングできる。その結果、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が特に向上する。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
上記の実施形態では、基板処理装置が複数の基板に対して一度に処理を行うバッチ式の装置である場合を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、基板処理装置は基板を1枚ずつ処理する枚葉式の装置であってもよい。
S1 準備工程
S2 COR工程
S3 パージ工程
S4 判定工程

Claims (10)

  1. シリコン酸化膜を表面に有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記表面にフッ素含有ガスと塩基性ガスとを含む混合ガスを供給し、前記シリコン酸化膜をエッチングする工程と、
    前記基板の前記表面をパージする工程と、
    前記エッチングする工程と前記パージする工程とを交互に繰り返す工程と、
    を有する、基板処理方法。
  2. 前記エッチングする工程及び前記パージする工程において、前記基板の温度が同じ温度に維持される、
    請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記パージする工程は、前記エッチングする工程と同じ処理容器内で行われる、
    請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  4. 前記パージする工程は、前記処理容器内を真空引きしながら前記処理容器内に不活性ガスを供給することを含む、
    請求項3に記載の基板処理方法。
  5. 前記処理容器は、前記基板を棚状に複数収容する、
    請求項3に記載の基板処理方法。
  6. 前記基板は、シリコン窒化膜をさらに前記表面に有し、
    前記シリコン窒化膜のエッチングが開始される前に前記エッチングする工程から前記パージする工程に切り換える、
    請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  7. 前記フッ素含有ガスは、フッ化水素ガスであり、
    前記塩基性ガスは、アンモニアガスである、
    請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  8. 前記シリコン酸化膜は、熱酸化膜である、
    請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  9. 前記繰り返す工程の後に、前記エッチングする工程よりも高い温度に前記基板を加熱する工程をさらに有する、
    請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  10. 処理容器と、
    前記処理容器内にガスを供給するガス供給部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    シリコン酸化膜を表面に有する基板を前記処理容器内に収容する工程と、
    前記基板が収容された前記処理容器内にフッ素含有ガスと塩基性ガスとを含む混合ガスを供給し、前記シリコン酸化膜をエッチングする工程と、
    前記基板が収容された前記処理容器内をパージする工程と、
    前記エッチングする工程と前記パージする工程とを交互に繰り返す工程と、
    を実行する、
    基板処理装置。
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