JP2024062119A - 側方案内式の軌道系交通システム - Google Patents
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Abstract
【課題】地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制する。
【解決手段】側方案内式の軌道系交通システムは、走行輪及び案内輪を有する車両と、前記車両の走行路と、前記車両の進行する走行方向を切り換える分岐部と、前記車両の進行する走行方向を案内する一対のガイドレールとを有する軌道と、を備える側方案内式の軌道系交通システムにおいて、前記分岐部は、本線走行路と繋がっている主走行路と、前記本線走行路と繋がり、前記主走行路と異なる方向に延びる副走行路と、前記車両を前記主走行路又は前記副走行路に沿って案内する分岐ガイドと、前記ガイドレールに対して鉛直方向の上方に配置され、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている可動可能な保護板部と、前記保護板部を移動可能な可動装置と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】側方案内式の軌道系交通システムは、走行輪及び案内輪を有する車両と、前記車両の走行路と、前記車両の進行する走行方向を切り換える分岐部と、前記車両の進行する走行方向を案内する一対のガイドレールとを有する軌道と、を備える側方案内式の軌道系交通システムにおいて、前記分岐部は、本線走行路と繋がっている主走行路と、前記本線走行路と繋がり、前記主走行路と異なる方向に延びる副走行路と、前記車両を前記主走行路又は前記副走行路に沿って案内する分岐ガイドと、前記ガイドレールに対して鉛直方向の上方に配置され、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている可動可能な保護板部と、前記保護板部を移動可能な可動装置と、を有する。
【選択図】図1
Description
本開示は、側方案内式の軌道系交通システムに関する。
バスや鉄道以外の新たな交通手段として、ゴムタイヤを装着した走行輪によって軌道を走行する軌道系交通システムが知られている。
例えば、特許文献1には、車体の下側にバネ機構等を介して接続された走行用車軸に装着された走行用タイヤと、専用案内軌道でガイドされる案内輪とを有した側方案内式の軌道系交通システムの車両が記載されている。この車両は、幅方向の外側に案内輪が取り付けられた操舵用案内枠に、走行用タイヤが走行する走行路面よりも高い位置に配置された走行補助輪が取り付けられている。走行補助輪は、走行用タイヤがパンクした際に、車体に傾斜を抑えるように、車体を支持可能とされている。
上述したような側方案内式の軌道系交通システムでは、本線において、幅方向の両側の案内輪がガイドレールに接触した状態で車両が案内される。一方で、分岐路では、案内輪ではなく、分岐輪がガイドレールとは別の分岐ガイドと接触することで、車両が案内される。具体的な例として、特許文献2には、側方案内式の車両が走行する軌道の分岐路が記載されている。側方案内式の車両は、案内輪とは独立して配置された分岐案内輪(分岐輪)を有している。分岐案内輪は、分岐路に配置された分岐案内レール(分岐ガイド)に接触することで、分岐路における車両の進行先を案内している。
分岐ガイドは、ガイドレールとは異なり、車両に対して幅方向の両側ではなく、片側に配置されている場合もある。その結果、分岐路では、片側のガイドレールのみに案内輪が接触した状態となる場合がある。
ところで、このような車両が走行時に、地震が発生すると、地震の揺れ(横揺れ)により、車両に共振が生じる場合がある。その結果、走行方向に延びる軸周りに大きく車両がローリングする可能性がある。つまり、車両は、幅方向の外側が鉛直方向に大きく上下するように揺れてしまう可能性がある。これに伴い、地震の発生時には、車両において幅方向の最も外側に位置する案内輪や分岐輪も大きく上下に移動してしまう。特に、分岐路のように車両が曲がるために、低速走行となっている場合には、共振しやすく、車両のローリングが大きくなりやすい。その結果、車両が分岐路を走行中にこのような地震が生じると、案内輪や分岐輪の上下への揺れが大きくなりすぎてしまい、ガイドレールや分岐ガイドで十分に支持できない可能性がある。そして、揺れが大きくなりすぎると、ガイドレールから案内輪が上方向に外れてしまう可能性もある。そのため、側方案内式の軌道系交通システムでは、地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制し、案内輪がガイドレールから外れることを防止したいという要求がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制することが可能な側方案内式の軌道系交通システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システムは、走行輪及び案内輪を有する車両と、前記車両の走行路と、前記車両の進行する走行方向を切り換える分岐部と、前記車両の進行する走行方向を案内する一対のガイドレールとを有する軌道と、を備える側方案内式の軌道系交通システムにおいて、前記分岐部は、本線走行路と繋がっている主走行路と、前記本線走行路と繋がり、前記主走行路と異なる方向に延びる副走行路と、前記車両を前記主走行路又は前記副走行路に沿って案内する分岐ガイドと、前記ガイドレールに対して鉛直方向の上方に配置され、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている可動可能な保護板部と、前記保護板部を移動可能な可動装置と、を有する。
本開示の側方案内式の軌道系交通システムによれば、地震に伴う案内輪の鉛直方向の移動量を抑制することができる。
<第一実施形態>
以下、添付図面を参照して、本開示による側方案内式の軌道系交通システム1を実施するための形態の一つである第一実施形態を説明する。しかし、本開示はこの第一実施形態のみに限定されるものではない。
以下、添付図面を参照して、本開示による側方案内式の軌道系交通システム1を実施するための形態の一つである第一実施形態を説明する。しかし、本開示はこの第一実施形態のみに限定されるものではない。
(軌道系交通システムの構成)
本開示に係る実施形態の側方案内式(サイドガイド方式)の軌道系交通システム1は、軌道50に沿って側方案内式の車両10を走行させるシステムである。したがって、側方案内式の軌道系交通システム1は、車両10と軌道50とを備えている。
本開示に係る実施形態の側方案内式(サイドガイド方式)の軌道系交通システム1は、軌道50に沿って側方案内式の車両10を走行させるシステムである。したがって、側方案内式の軌道系交通システム1は、車両10と軌道50とを備えている。
(車両の構成)
図1及び図2に示すように、本開示の実施形態における軌道50を走行する車両10は、案内軌条式の新交通システムの車両10である。車両10は、1両以上を1編成として運行される。複数両の車両10を1編成とする場合、車両10同士は、連結装置(図示無し)により互いに連結される。図3に示すように、各車両10は、軌道50上を走行する走行台車12と、走行台車12に支持された車体11と、を備えている。
図1及び図2に示すように、本開示の実施形態における軌道50を走行する車両10は、案内軌条式の新交通システムの車両10である。車両10は、1両以上を1編成として運行される。複数両の車両10を1編成とする場合、車両10同士は、連結装置(図示無し)により互いに連結される。図3に示すように、各車両10は、軌道50上を走行する走行台車12と、走行台車12に支持された車体11と、を備えている。
車体11は、走行方向Daに長い直方体形状に形成されている。車体11の内部には、乗客等を収容可能な空間が形成されている。鉛直方向Dvにおける車体11の下部には、走行台車12が配置されている。
ここで、以下では、軌道50が延在しており、車両10が走行する方向を走行方向Daと称する。走行方向Daと直交する車両10の幅方向Dwを単に幅方向Dwと称する。走行方向Da及び幅方向Dwと直交する方向を鉛直方向Dvと称する。なお、本実施形態において、鉛直方向Dvとは、正確な意味での鉛直方向とは異なり、後述する走行面51aに対して垂直な方向である。
走行台車12は、車体11を鉛直方向Dvの下方から支持している。走行台車12は、地面に沿う走行路51上を走行する。本実施形態の走行台車12は、走行輪13と、車軸14と、台車本体15と、案内装置16とを備えている。
走行輪13は、車体11の下部に複数配置されている。走行輪13は、ゴムタイヤからなり、電動機(図示無し)に接続された車軸14によって回転駆動される。車両10は、後述するガイドレール52に沿って、軌道50の走行路51に対して走行輪13を操舵させながら走行する。なお、走行台車12は、台車全体を旋回させることで軌道50に沿って走行する構造の台車もある。本実施形態の走行輪13は、走行方向Daから見た際に、車体11に対して幅方向Dwの第一側に配置された第一走行輪13Aと、幅方向Dwの第二側に配置された第二走行輪13Bとを有している。第一走行輪13A及び第二走行輪13Bは、配置以外は同一の構造を有している。ここで、幅方向Dwの第一側とは、走行方向Daの前方から見た際の左側(図3紙面左側)である。また、幅方向Dwの第二側とは、走行方向Daの前方から見た際の右側(図3紙面右側)である。また、走行方向Daの前方とは、車両10に対して、車両10の進んでいく側である。
車軸14は、車体11に対して鉛直方向Dvの下方で、幅方向Dwに延びる円柱状の部材である。幅方向Dwにおける車軸14の両端には、第一走行輪13A及び第二走行輪13Bがそれぞれ軸受により回転可能に取り付けられている。車軸14は、台車本体15に空気ばねを含む懸架装置により上下方向に変位可能に支持されている。車軸14は、車体11や台車本体15に取り付けられた電動機(図示無し)によって回転される。なお、車軸14には駆動機構の無い従車軸と、車体11や走行台車12に装荷された電動機により走行輪13を回転駆動させるための差動機構を備えた動車軸がある。
台車本体15は、車体11に対して鉛直方向Dvの下部に固定されている。台車本体15は、空気ばねを含む懸架装置により上下方向に変位可能に車軸14を支持しており、車軸14の両端には走行輪13が回転可能に支持されている。本実施形態の台車本体15は、懸架枠151と、空気ばね部152とを有している。懸架枠151は、車体11に固定され、台車を構成する各装置を支持すると同時に後述する案内装置16の案内枠161とを接続している。
空気ばね部152は、幅方向Dwに離れた位置で車軸14と懸架枠151とに接続されている。空気ばね部152は、内部に供給された高圧の空気(圧縮空気)によって、車軸14から車体11に生じる鉛直方向Dvの振動を減衰可能しているサスペンション装置である。つまり、空気ばね部152は、車体11に対する走行輪13の相対的な上下振動を緩和している。なお、空気ばね部152のばね剛性は、走行輪13のばね剛性よりも基本的に小さくなっており、車両は2自由度のばね系となっている。
案内装置16は、車体11をガイドレール52に沿って案内する。案内装置16は、案内枠161と、案内輪162と、分岐輪163とを備えている。案内枠161は、台車本体15に旋回可能または左右揺動可能に取り付けられている。旋回式台車の場合には、案内枠161は、台車本体15に固定されている。具体的には、案内枠161は、車軸14に対して走行方向Daの前後の位置や前方にのみ配置されているものがある。案内枠161は、幅方向Dwに延びる棒状の部材である。幅方向Dwにおける案内枠161の両端は、走行輪13や車体11に対して幅方向Dwの外側に位置している。案内枠161の端部には、案内輪162が一つずつ取り付けられている。
案内輪162は、車体11の下部に複数配置されている。案内輪162は、その外周部分が例えばウレタンゴム等の弾性部材で形成されている。案内輪162は、案内枠161の端部に配置されている。案内輪162は、鉛直方向Dvに延びる旋回軸周りに案内枠161に対して回転可能に支持されている。案内輪162は、後述する一対のガイドレール52にそれぞれ接触可能なように幅方向Dwに離れて一対配置されている。
分岐輪163は、案内輪162に対して、鉛直方向Dvの下方で、車体11に対して前記幅方向Dwの外側に配置されている。より具体的には、分岐輪163は、案内輪162に対して鉛直方向Dvの下方で、案内枠161の端部に配置されている。分岐輪163は、案内輪162の旋回軸とは異なる旋回軸周りに案内枠161に対して回転可能に支持されている。分岐輪163は、後述する分岐ガイド73に接触可能なように幅方向Dwに離れて案内輪162より少し内側に一対配置されている。
(軌道50の構成)
図1及び図2に示すように、軌道50には、車両10が走行可能とされている。軌道50は、所定の路線に沿って延びている。軌道50には、車両10が走行する走行路51が形成されている。走行路51は、延伸方向Deに延びている。ここで、延伸方向Deとは、鉛直方向Dvと交差する(本実施形態では直交する)方向であり、軌道50の延びる方向である。また、延伸方向Deは、車両10の走行方向Daである。各走行路51上には、走行面51aが形成されている。走行面51aは、車両10が走行路51を走行する際に、走行輪13が転動しながら接触可能とされた平坦面である。したがって、走行面51aは、車両10の一対の走行輪13の位置に対応するように、延伸方向De及び鉛直方向Dvに対して交差する(本実施形態では直交する)幅方向Dwに間隔をあけて一対が形成されている。走行面51aは全面にわたって平坦面をなして車両10のゴムタイヤを装着した走行輪13が転動可能なように形成されている。走行面51a上を走行輪13が転動することで、車両10が走行路51を走行する。
図1及び図2に示すように、軌道50には、車両10が走行可能とされている。軌道50は、所定の路線に沿って延びている。軌道50には、車両10が走行する走行路51が形成されている。走行路51は、延伸方向Deに延びている。ここで、延伸方向Deとは、鉛直方向Dvと交差する(本実施形態では直交する)方向であり、軌道50の延びる方向である。また、延伸方向Deは、車両10の走行方向Daである。各走行路51上には、走行面51aが形成されている。走行面51aは、車両10が走行路51を走行する際に、走行輪13が転動しながら接触可能とされた平坦面である。したがって、走行面51aは、車両10の一対の走行輪13の位置に対応するように、延伸方向De及び鉛直方向Dvに対して交差する(本実施形態では直交する)幅方向Dwに間隔をあけて一対が形成されている。走行面51aは全面にわたって平坦面をなして車両10のゴムタイヤを装着した走行輪13が転動可能なように形成されている。走行面51a上を走行輪13が転動することで、車両10が走行路51を走行する。
図3に示すように、本実施形態の走行面51aは、実際に幅方向Dwに離れて形成されている箇所や、幅方向Dwに繋がって左右に渡って一体に走行路51の平坦な上面の一部として形成されている箇所もある。したがって、本実施形態における走行面51aとは、走行路51において鉛直方向Dvの上方を向く上面の中で、車両10が走行路51を走行する際に、走行輪13が接触と想定される領域である。また、走行面51aの表面には、平坦性を損なわない程度のグルービングや目粗し等が施されている箇所もあり、これにより、走行面51aの表面は、降雨時等におけるタイヤ踏面との摩擦係数を確保して加減速時のスリップを防止する面となっている。
図1及び図2に示すように、本実施形態の軌道50は、車両10を案内するガイドレール52をさらに備えている。ガイドレール52は、走行路51を走行する車両10を案内する。ガイドレール52は、案内輪162が接触可能とされており、走行路51に沿って移動するように車両10の進行する走行方向Daを案内する。ガイドレール52は、軌道50の総延長にわたって延伸方向Deに延びている。ガイドレール52は、H型鋼やI型鋼で形成されたレール状の部材である。より具体的には、ガイドレール52は、案内輪162が接触可能とされた案内面52aを有している。案内面52aは、鉛直方向Dv及び走行方向Daに広がる平面である。案内面52aは、ガイドレール52において幅方向Dwの内側を向く平面である。ガイドレール52は、走行路51の上面(走行面51aを含む面)に対して幅方向Dwの外側に一対配置されている。ガイドレール52は、走行路51の上面から同一の高さで延伸方向Deに延びている。つまり、ガイドレール52は、走行面51aに対して鉛直方向Dvの上方に突出した状態で配置されている。なお、ガイドレール52は、後述する本線部60及び分岐部70に跨って連続して延びている。
また、本実施形態の軌道50は、本線部60と、分岐部70とを備えている。
(本線部の構成)
本線部60は、車両10を一つの走行方向Daに走行させる。本線部60は、走行路51の一部である本線走行路61を有している。
本線部60は、車両10を一つの走行方向Daに走行させる。本線部60は、走行路51の一部である本線走行路61を有している。
本線走行路61は、第一方向D1に延びて車両10が走行可能とされている。本線走行路61は、車両10の走行輪13が転動しながら接触する走行面51aを有している。本線走行路61の上面は、幅方向Dwに繋がって形成され、左右に渡って一体に形成されている箇所や、左右に分かれて形成されている箇所もある。したがって、本線走行路61の上面の一部が走行面51aを形成している。
ここで、延伸方向Deの中で、本線走行路61の延びる方向を第一方向D1、後述する第二走行路72の延びる方向を第二方向D2と称する。第二方向D2は、走行面51aと平行な仮想面において第一方向D1と交差する方向である。また、幅方向Dwは、延伸方向Deに対して直交する方向であるため、本線走行路61と第二走行路72とでは異なる方向となっている。
(分岐部の構成)
分岐部70は、本線部60を走行する車両10の進行先を切り換え可能とされている。分岐部70は、本線部60に接続されている。分岐部70は、本線部60を走行する車両10を異なる方向へ進行させる分岐路である。したがって、分岐部70は、分岐した先で元の本線部60とは異なる他の本線部60と接続されている。また、本実施形態の分岐部70では、本線走行路61に対して分岐するように異なる方向に延びる走行路51は、第二走行路72の一つのみが接続されている。分岐部70は、第一走行路71と、第二走行路72と、分岐ガイド73と、転轍機74と、保護板部80と、水平スライド支持部(支持部)87と、可動装置90と、を有している。
分岐部70は、本線部60を走行する車両10の進行先を切り換え可能とされている。分岐部70は、本線部60に接続されている。分岐部70は、本線部60を走行する車両10を異なる方向へ進行させる分岐路である。したがって、分岐部70は、分岐した先で元の本線部60とは異なる他の本線部60と接続されている。また、本実施形態の分岐部70では、本線走行路61に対して分岐するように異なる方向に延びる走行路51は、第二走行路72の一つのみが接続されている。分岐部70は、第一走行路71と、第二走行路72と、分岐ガイド73と、転轍機74と、保護板部80と、水平スライド支持部(支持部)87と、可動装置90と、を有している。
第一走行路71は、走行路51の一部である。第一走行路71は、本線走行路61と繋がっている。本実施形態の第一走行路71は、本線走行路61と同じ方向である第一方向D1に延びている。つまり、第一走行路71は、車両10の進行先を転換することなく、本線走行路61を延長するように繋がれている。
第二走行路72は、走行路51の一部である。第二走行路72は、本線走行路61と繋がっている。本実施形態の第二走行路72は、本線走行路61から分岐するように、第一走行路71とは異なる第二方向D2へ延びている。第二走行路72は、湾曲しながら本線走行路61と繋がっている。つまり、分岐部70では、本線走行路61を走行してきた車両10は、進行先が転換されずに、第一走行路71へ進むか、進行先が転換されて第二走行路72へ進むかのどちらかの方向へ進むこととなる。
ここで、本線走行路61や第一走行路71を通行する車両10の走行方向Daの後方(図1において車両10が配置されている側)を第一方向D1の第一側と称する場合がある。また、本線走行路61や第一走行路71を通行する車両10の走行方向Daの前方(図1において車両10が配置されていない側)を第一方向D1の第二側と称する場合がある。本実施形態の本線走行路61は、分岐部70に対して第一方向D1の第一側に配置されている。さらに、第二走行路72を通行する車両10の走行方向Daの後方(図1において第二走行路72に対して本線走行路61が配置されている側)を第二方向D2の第一側と称する場合がある。第二走行路72を通行する車両10の走行方向Daの前方(図1において本線走行路61に対して第二走行路72が配置されている側)を第二方向D2の第二側と称する場合がある。
第一走行路71及び第二走行路72は、走行面51aを有している。第一走行路71及び第二走行路72の上面は、幅方向Dwに繋がって、左右に渡って一体に形成されている場合や左右別々に形成されている場合がある。したがって、第一走行路71及び第一走行路71の上面の一部が走行面51aを形成している。
分岐ガイド73は、分岐輪163と接触することで車両10を第一走行路71又は第二走行路72に沿って移動するように車両10の進行先を案内する。分岐ガイド73は、第一走行路71及び第二走行路72に対して、幅方向Dwの外側に配置されている。本実施形態の分岐ガイド73は、第一走行路71及び第二走行路72に対して、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左右に配置されている。また、後述する可動分岐ガイド731a・731bは、片方が軌道中央側に開いている場合は反対側の可動分岐ガイド731a・731bはガイドレール52の下に引き込まれており、この切り換えを転轍機74にて行っている。図1の場合は、走行方向Daの前方から見て右側が開いて、左側の可動分岐ガイド731aがガイドレール52の下に引き込まれており、右側の可動分岐ガイド731bが分岐輪163と接触して第二走行路72方向へと車両10は誘導されることとなる。
ここで、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの右側とは、図1における分岐ガイド73に対して転轍機74が配置されている側であり、幅方向Dwの一方側(第一側)と称する場合がある。また、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左側とは、図1における転轍機74が配置されていない側であり、幅方向Dwの他方側(第二側)と称する場合がある。
本実施形態の分岐ガイド73は、走行方向Daから見た際の断面形状がL字状に形成されたレール状の部材である。より具体的には、分岐ガイド73は、分岐輪163が接触可能な分岐ガイド案内面73a・73bを有している。分岐ガイド案内面73a・73bは、分岐ガイド73において幅方向Dwの外側を向く平面である。また、本実施形態の分岐ガイド73は、可動分岐ガイド731a・731bと、固定分岐ガイド732a・732bとを有している。
可動分岐ガイド731a・731bは、固定分岐ガイド732a・732bと共に、分岐部70において車両10を案内する。可動分岐ガイド731a・731bは、本線走行路61から第一走行路71に車両10を案内可能な第一案内位置と、本線走行路61から第二走行路72に車両10を案内可能な第二案内位置との間で可動可能とされている。図2に示す本実施形態の第一案内位置は、通行する車両10の分岐輪163と接触不能な位置に可動分岐ガイド731bは引き込まれ、分岐輪163と接触可能な位置に可動分岐ガイド731aが押し出されている。つまり、可動分岐ガイド731a・731bが第一案内位置に配置されることで、分岐輪163は可動分岐ガイド731bと接触せず、可動分岐ガイド731aのみと接触し、車両10は本線走行路61から第一走行路71へと進行する。また、図1に示すように、本実施形態の第二案内位置は、通行する車両10の分岐輪163と接触不能な位置に可動分岐ガイド731aは引き込まれ、分岐輪163と接触可能な位置に可動分岐ガイド731bが押し出されている。つまり、可動分岐ガイド731a・731bが第二案内位置に配置されることで、分岐輪163は可動分岐ガイド731bのみと接触し、可動分岐ガイド731aと接触せず、進行先が転換されて車両10は本線走行路61から第二走行路72へと第二方向D2に進む。
図1及び図2に示すように、可動分岐ガイド731a・731bは、走行面51aに対して回転可能に支持されている。具体的には、本実施形態の可動分岐ガイド731a・731bは、基端である一方の端部に配置された回転軸733a・733bを中心として回転可能とされている。ここで、可動分岐ガイド731a・731bの一方の端部(第二端部)とは、第一方向D1における第二側の端部である。また、可動分岐ガイド731a・731bの他方の端部(第一端部)とは、一方の端部と反対側の端部であり、第一方向D1における第一側の端部である。したがって、可動分岐ガイド731a・731bは、第一案内位置と第二案内位置との間で、他方の端部を移動させるように、一方の端部を回転中心として回転可能とされている。
また、固定分岐ガイド732a・732bは、可動分岐ガイド731a・731bと共に、分岐部70において進行する車両10を案内する。固定分岐ガイド732a・732bは、分岐部70に移動不能な状態で配置されている。具体的には、固定分岐ガイド732aは、走行方向Daの前方から見た際に、第一走行路71に対して幅方向Dwの左外側に固定されている。固定分岐ガイド732bは、走行方向Daの前方から見た際に、第二走行路72に対して幅方向Dwの右外側に固定されている。固定分岐ガイド732a・732bは、走行面51a上から外れた位置に配置されている。固定分岐ガイド732a・732bは、可動分岐ガイド731a・731bと同じL字型断面形状に形成されたレール状の部材である。固定分岐ガイド732a・732bの他方の端部(第一端部)には、可動分岐ガイド731a・731bの回転軸733a・733bが配置されている。つまり、固定分岐ガイド732a・732bの他方の端部は、可動分岐ガイド731a・731bの一方の端部とそれぞれつながっている。
転轍機74は、可動分岐ガイド731a・731bの位置を切り替えるための切替装置である。転轍機74は、第一案内位置と第二案内位置との間で可動分岐ガイド731a・731bを移動させる。転轍機74は、可動分岐ガイド731a・731bを可動させるための駆動源である。転轍機74は、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの右側にまたは左側に一つのみ配置されている。
保護板部80は、第一走行路71及び第二走行路72に対して幅方向Dwの外側、かつ、ガイドレール52に対して前記鉛直方向Dvの上方に配置されている。保護板部80は、案内輪162が鉛直方向Dvの上方に変位した時、接触可能となっている。保護板部80は、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52との間隔が、鉛直方向Dvにおける案内輪162の厚みよりも小さくなる位置に配置されている。本実施形態の保護板部80は、保護板本体85と、保護板回転軸86とを有している。
保護板本体85は、鉛直方向Dvを向く平面を有する板状の部材である。保護板本体85は、走行方向Daに長い平板部材である。保護板本体85は、分岐ガイド73よりも走行方向Daに長く伸びている。走行方向Daの前方に位置する保護板本体85の端部は、走行方向Daの後方から前方に向かうにしたがって、先細りとなるように形成されている。また、保護板本体85には、後述する水平スライド支持部87が配置される位置に長孔85aが形成されている。長孔85aは、保護板本体85を鉛直方向Dvに貫通している。長孔85aは、走行方向Daに比べて幅方向Dwに長く形成されている。長孔85aは、走行方向Daに離れて複数形成されている。また、保護板本体85は、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の上方に配置されている。
保護板回転軸86は、ガイドレール52に対して保護板本体85を回転可能に支持している。保護板回転軸86は、鉛直方向Dvに延びる旋回軸周りに回転可能にガイドレール52及び保護板本体85に対して接続されている。保護板回転軸86は、走行方向Daの前方に位置する保護板本体85の端部に配置されている。
また、本実施形態の保護板部80は、保護位置と非保護位置との間で移動可能とされている。
ここで、保護位置とは、ガイドレール52と案内輪162との接触位置に対して幅方向Dwの内側に向かって保護板部80の端部が突出する位置である。接触位置とは、ガイドレール52に対して案内輪162が接触する位置であり、幅方向Dwにおいて、案内面52aが形成されている位置である。したがって、保護位置では、幅方向Dwにおいて、保護板部80の端部の位置と案内輪162の位置とが重なっている。そのため、保護位置では、仮に案内輪162が鉛直方向Dvの上方に移動してきた場合には、鉛直方向Dvの下方を向く保護板部80の下面は、鉛直方向Dvの上方を向く案内輪162の側面と接触可能となっている。
また、非保護位置とは、接触位置に対して幅方向Dwの外側に保護板部80の端部が後退した位置である。したがって、非保護位置では、幅方向Dwにおいて、保護板部80の端部の位置と案内輪162の位置とが重ならずに離れている。そのため、非保護位置では、仮に案内輪162が鉛直方向Dvの上方に移動してきた場合であっても、鉛直方向Dvの下方を向く保護板部80の下面は、鉛直方向Dvの上方を向く案内輪162の側面と接触不能となっている。
また、本実施形態の保護板部80は、第一保護板部81と、第二保護板部82とを有している。
第一保護板部81は、走行方向Daの前方から見た際に、第一走行路71に対して幅方向Dwの左側に配置されている。つまり、第一保護板部81は、第一走行路71に沿って分岐部70に配置されている。第一保護板部81は、保護位置では、幅方向Dwにおいて第一走行路71に近づくように、ガイドレール52の案内面52aから突出した位置まで移動する。第一保護板部81は、非保護位置では、幅方向Dwにおいて第一走行路71から離れるように、ガイドレール52の案内面52aから後退した位置まで移動する。本実施形態では、第一保護板部81は、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左外側に配置された分岐ガイド73が第一案内位置に移動された場合に保護位置まで移動される。また、第一保護板部81は、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左外側に配置された分岐ガイド73が第二案内位置に移動された場合に非保護位置まで移動される。
第二保護板部82は、走行方向Daの前方から見た際に、第二走行路72に対して幅方向Dwの右側に配置されている。第二保護板部82は、幅方向Dwにおいて、第一保護板部81に対して離れて配置されている。つまり、第二保護板部82は、第二走行路72に沿って分岐部70配置されている。第二保護板部82は、保護位置では、幅方向Dwにおいて第二走行路72に近づくように、ガイドレール52の案内面52aから突出した位置まで移動する。第二保護板部82は、非保護位置では、幅方向Dwにおいて第二走行路72から離れるように、ガイドレール52の案内面52aから後退した位置まで移動する。本実施形態では、第二保護板部82は、第一保護板部81とは逆に、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左外側に配置された分岐ガイド73が第一案内位置に移動された場合に非保護位置まで移動される。また、第二保護板部82は、走行方向Daの前方から見た際に、幅方向Dwの左外側に配置された分岐ガイド73が第二案内位置に移動された場合に保護位置まで移動される。
水平スライド支持部87は、保護位置と非保護位置との間を移動する保護板部80を水平方向に案内可能となっている。水平スライド支持部87は、保護板部80を鉛直方向Dvで支持し水平方向にスライド可能としている。水平スライド支持部87は、保護板部80に対して走行方向Daに離れて複数配置されている。図4に示すように、本実施形態の水平スライド支持部87は、水平スライド上下支持部88と、支持固定部89とを有している。
水平スライド上下支持部88は、ガイドレール52に対して鉛直方向Dvの上方で保護板本体85を支持している。水平スライド上下支持部88は、保護板本体85を幅方向Dwにスライド移動可能に支持している。本実施形態の水平スライド上下支持部88は、第一スライド支持板881と、第二スライド支持板882と、支持軸883とを有している。第一スライド支持板881は、鉛直方向Dvの上方から保護板本体85を支持している。第一スライド支持板881は、鉛直方向Dvから見た際に、長孔85aより大きな形状で形成されている。第二スライド支持板882は、鉛直方向Dvの下方から保護板本体85を支持している。第二スライド支持板882は、鉛直方向Dvから見た際に、長孔85aより大きな形状で形成されている。つまり、第一スライド支持板881と第二スライド支持板882により保護板本体85を上下から挟んで水平方向にスライド可能に支持している。支持軸883は、長孔85aに挿入された状態で第一スライド支持板881と第二スライド支持板882とに接続されている。支持軸883は、鉛直方向Dvから見た際に、長孔85aよりわずかに小さな円柱状に形成されている。
支持固定部89は、水平スライド上下支持部88をガイドレール52に固定している。支持固定部89は、ガイドレール52から鉛直方向Dvの上方に延びている。支持固定部89は、鉛直方向Dvの下方から第二スライド支持板882を通して第一スライド支持板881に接続されている。
図1及び図2に示すように、検知制御部95は、分岐ガイド73の動きを検知して、可動装置90に保護板部80を移動させる指示を送る。本実施形態の検知制御部95は、転轍機74からの信号を受けて可動分岐ガイド731a・731bの動き検知する。
可動装置90は、保護板部80を保護位置と非保護位置との間で移動可能としている。可動装置90は、検知制御部95からの指示を受けることで、転轍機74と連動している。したがって、可動装置90は、分岐ガイド73の動きに連動させて保護板部80を幅方向Dwに移動させる。具体的には、可動装置90は、分岐ガイド73が案内位置(ガイドレール52の軌道中心側)に移動された場合に、保護板部80を保護位置に移動させる。可動装置90は、分岐ガイド73が非案内位置(ガイドレール52の下側)に移動された場合に、保護板部80を非保護位置に移動させる。
本実施形態の可動装置90は、第一保護板部81を移動させる第一可動装置91と、第一可動装置91に連動して第二保護板部82を移動させる第二可動装置92とを有している。第一可動装置91は、第一保護板部81に対して走行方向Daにおいて保護板回転軸86から離れている端部に近い位置に配置されている。第一可動装置91は、保護板本体85に接続されている。第二可動装置92は、第二保護板部82に対して走行方向Daにおいて保護板回転軸86から離れている端部に近い位置に配置されている。第二可動装置92は、保護板本体85に接続されている。第一可動装置91及び第二可動装置92は、電動シリンダ又は油圧シリンダのようなアクチュエータを有している。したがって、第一可動装置91は、可動分岐ガイド731a・731bが第一案内位置に移動された場合に、第一保護板部81を保護位置に移動させる。第一可動装置91は、可動分岐ガイド731a・731bが第二案内位置に移動された場合に、第一保護板部81を非保護位置に移動させる。第二可動装置92は、可動分岐ガイド731a・731bが第一案内位置に移動された場合に、第二保護板部82を非保護位置に移動させる。第二可動装置92は、可動分岐ガイド731a・731bが第二案内位置に移動された場合に、第二保護板部82を保護位置に移動させる。
(作用効果)
上記第一実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、図1~図4に示すように、分岐部70において、車両10が第二走行路72に進行する場合、転轍機74によって、可動分岐ガイド731bが第二案内位置に移動される。これにより、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近い分岐輪163が可動分岐ガイド731bと接触し、車両10は第二走行路72に案内される。そして、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近い案内輪162がガイドレール52に接触したまま、車両10は進行する。また、可動分岐ガイド731bが第二案内位置に移動されると、検知制御部95によって、第一可動装置91に対して、第一保護板部81を非保護位置に移動させるよう指示が送られる。同時に、検知制御部95によって、第二可動装置92に対して、第二保護板部82を保護位置に移動させるよう指示が送られる。その結果、第一保護板部81では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52の案内面52aに対して後退した位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。つまり、第一保護板部81は、非保護位置に移動する。同時に、第二保護板部82では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52に対して突出する位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。つまり、第二保護板部82は、保護位置に移動する。これにより、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近いガイドレール52に接触している案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に、保護板本体85が配置された状態となる。したがって、第二走行路72を走行中に地震が発生し、走行方向Daに延びる軸周りに大きく車両10がローリングした場合であっても、案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に保護板本体85が接触する位置に配置される。その結果、案内輪162が保護板本体85よりも上方へ移動できなくなる。これにより、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの上方向への移動量を抑制することができる。
上記第一実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、図1~図4に示すように、分岐部70において、車両10が第二走行路72に進行する場合、転轍機74によって、可動分岐ガイド731bが第二案内位置に移動される。これにより、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近い分岐輪163が可動分岐ガイド731bと接触し、車両10は第二走行路72に案内される。そして、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近い案内輪162がガイドレール52に接触したまま、車両10は進行する。また、可動分岐ガイド731bが第二案内位置に移動されると、検知制御部95によって、第一可動装置91に対して、第一保護板部81を非保護位置に移動させるよう指示が送られる。同時に、検知制御部95によって、第二可動装置92に対して、第二保護板部82を保護位置に移動させるよう指示が送られる。その結果、第一保護板部81では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52の案内面52aに対して後退した位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。つまり、第一保護板部81は、非保護位置に移動する。同時に、第二保護板部82では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52に対して突出する位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。つまり、第二保護板部82は、保護位置に移動する。これにより、幅方向Dwにおいて第二走行輪13Bが配置されている位置に近いガイドレール52に接触している案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に、保護板本体85が配置された状態となる。したがって、第二走行路72を走行中に地震が発生し、走行方向Daに延びる軸周りに大きく車両10がローリングした場合であっても、案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に保護板本体85が接触する位置に配置される。その結果、案内輪162が保護板本体85よりも上方へ移動できなくなる。これにより、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの上方向への移動量を抑制することができる。
また、案内輪162の鉛直方向Dvの移動量を抑制されることで、案内輪162と同じ案内枠161に繋がった分岐輪163の鉛直方向Dvの移動量も抑制できる。特に、本実施形態の分岐部70では片側のみで案内輪162と分岐輪163によって車両10は案内されている。そのため、分岐輪163が大きく上昇して分岐ガイド73から外れた場合、車両10の特性や操舵状況により、分岐ガイド73のない位置に移動し、車両10は案内されていない状態となってしまう。しかしながら、分岐輪163の鉛直方向Dvの移動量も抑制できることで、地震発生時であっても、車両10を案内された状態に維持できる。
これは、分岐部70において、車両10が第一走行路71に進行する場合も同様である。具体的には、分岐部70において、車両10が第一走行路71に進行する場合、転轍機74によって、可動分岐ガイド731aが第一案内位置に移動される。これにより、可動分岐ガイド731aは、分岐輪163と接触するため、車両10は第一走行路71に案内される。そして、幅方向Dwにおいて第一走行輪13Aが配置されている位置に近い案内輪162がガイドレール52に接触したまま、車両10は進行する。また、可動分岐ガイド731aが第一案内位置に移動されると、検知制御部95によって、第一可動装置91に対して、第一保護板部81を保護位置に移動させるよう指示が送られる。同時に、検知制御部95によって、第二可動装置92に対して、第二保護板部82を非保護位置に移動させるよう指示が送られる。その結果、第一保護板部81では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52の案内面52aに対して突出した位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。同時に、第二保護板部82では、幅方向Dwにおいて、保護板本体85がガイドレール52の案内面52aに対して後退する位置に、保護板回転軸86を中心に回転移動する。これにより、幅方向Dwにおいて第一走行輪13Aが配置されている位置に近いガイドレール52に接触している案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に、保護板本体85が配置された状態となる。したがって、第一走行路71を走行中に地震が発生し、走行方向Daに延びる軸周りに大きく車両10がローリングした場合であっても、案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方から保護板本体85が接触する位置に配置される。その結果、案内輪162が保護板本体85よりも上方へ移動できなくなる。このように、分岐部70において、第一走行路71及び第二走行路72のどちらを車両10が走行している場合でも、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの移動量を抑制することができる。
また、本実施形態では、保護板本体85は、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の上方に配置されている。つまり、保護板本体85とガイドレール52との間には鉛直方向Dvにおいて、案内輪162の厚みよりも隙間が少ない状態となっている。これにより、鉛直方向Dvにおいて、保護板本体85とガイドレール52との隙間は、案内輪162の厚みよりも小さい状態となっている。そのため、鉛直方向Dvの上方に、保護板本体85が配置された案内輪162は、ガイドレール52から外れる高さ位置に移動することができない。これにより、案内輪162の脱輪を確実に抑えるように、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの移動量を抑制することができる。
また、保護板本体85は数か所の水平スライド支持部87によって鉛直方向Dvで支持されている。そのため、保護板本体85が走行方向Daに長く形成されている場合でも、安定した姿勢で保護板本体85を幅方向Dwに移動させることができる。特に本実施形態では、保護板本体85は第一スライド支持板881と第二スライド支持板882とによって鉛直方向Dvに水平スライドが可能な挟まれた状態で支持されている。そのため、安定した姿勢で保護板本体85を幅方向Dwにスライド移動させることができる。これより、保護板部80を保護位置と非保護位置との間で安定して移動することができる。
また、転轍機74による可動分岐ガイド731a・731bの移動に連動するように、第一保護板部81及び第二保護板部82が移動されている。具体的には、転轍機74によって可動分岐ガイド731a・731bが第一案内位置に移動した場合には、第一保護板部81は保護位置に移動し、第二保護板部82は非保護位置に移動する。また、転轍機74によって可動分岐ガイド731a・731bが第二案内位置に移動した場合には、第一保護板部81は非保護位置に移動し、第二保護板部82は保護位置に移動する。その結果、車両10の進行時に、案内輪162が接触しているガイドレール52の上方に、保護板本体85が配置される。このように、分岐ガイド73の動きに連動させて、第一保護板部81及び第二保護板部82を移動させることができる。これにより、保護板部80が地震発生時の保護板として機能が発揮できないように配置されてしまうことを防ぐことができる。
<第二実施形態>
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、第二実施形態では、可動装置90Aの構成が異なっている。具体的には、第二実施形態の第一可動装置91A及び第二可動装置92Aは、分岐ガイド73と第二保護板部82とを機械的に接続することで、分岐ガイド73の動きに連動させて第一保護板部81や第二保護板部82を幅方向Dwに移動させる。第一可動装置91A及び第二可動装置92Aは、主連結部材921と、副連結部材922と、テコ部材923とを有している。なお、以下では、第二可動装置92Aを例に挙げて具体的な構成の説明を行うが、第一可動装置91Aも第二保護板部82の代わりに第一保護板部81を移動させる以外は同様の構成を有している。
主連結部材921は、分岐ガイド73に回転可能に接続されている。主連結部材921は、幅方向Dwに延びる棒状の部材である。主連結部材921は、可動分岐ガイド731bから幅方向Dwの外側に延びている。主連結部材921の一方の端部は、可動分岐ガイド731bに回転可能に接続されている。主連結部材921の他方の端部は、テコ部材923の先端と回転可能な状態で接続されている。これにより、主連結部材921は、可動分岐ガイド731bの移動に追従させるように、テコ部材923の先端を移動させる。
副連結部材922は、第二保護板部82に回転可能に接続されている。副連結部材922は、幅方向Dwに延びる棒状の部材である。副連結部材922は、主連結部材921よりも幅方向Dwの長さが短い。副連結部材922は、保護板本体85から幅方向Dwの外側に延びている。副連結部材922の一方の端部は、保護板本体85に回転可能に接続されている。副連結部材922の他方の端部は、鉛直方向Dvにおけるテコ部材923の中間付近と回転可能な状態で接続されている。これにより、副連結部材922は、テコ部材923の移動に追従させるように、保護板本体85の端部を移動させる。
テコ部材923は、主連結部材921及び副連結部材922に対して回転可能に接続されている。テコ部材923は、第二保護板部82に対して鉛直方向Dvの上部で、副連結部材922を介して一端が回転可能に支持されている。テコ部材923は、上部の一端を中心に回転することで主連結部材921及び副連結部材922を連動させて同時に移動させる。テコ部材923は、鉛直方向Dvに延びた棒状の部材である。本実施形態のテコ部材923は、幅方向Dwにおいて走行路51が延びている位置とは逆の外側に配置されている。テコ部材923の一端は、ガイドレール52が固定されている側壁を含む構造物に取り付けられた受(不図示)に回転可能に接続されている。したがって、テコ部材923は、その一端を中心にして先端が移動するように支持されている。
テコ部材923は、可動分岐ガイド731bが第二案内位置(案内位置)に移動された場合に、主連結部材921によって幅方向Dwの内側に引かれる。同時に、引かれたテコ部材923は、副連結部材922を幅方向Dwの内側に押し出す。これにより、テコ部材923は、保護板本体85を案内面52aに対して幅方向Dwの内側に突出するように移動させる。その結果、第二保護板部82は保護位置まで移動する。
また、テコ部材923は、可動分岐ガイド731bが第一案内位置(非案内位置)に移動された場合に、主連結部材921によって幅方向Dwの外側に押される。同時に、押されたテコ部材923は、副連結部材922を幅方向Dwの外側に引く。これにより、テコ部材923は、保護板本体85を案内面52aに対して幅方向Dwの外側に後退するように移動させる。その結果、第二保護板部82は非保護位置まで移動する。
(作用効果)
上記第二実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、テコ部材923によって、主連結部材921と副連結部材922とを連動させて移動させることで、可動分岐ガイド731bの動きに直接追従するように保護板本体85を移動させることができる。このように簡易な構造で、分岐ガイド73と第二保護板部82とを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90Aの信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
上記第二実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、テコ部材923によって、主連結部材921と副連結部材922とを連動させて移動させることで、可動分岐ガイド731bの動きに直接追従するように保護板本体85を移動させることができる。このように簡易な構造で、分岐ガイド73と第二保護板部82とを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90Aの信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
なお、上述したように、第二可動装置92Aのみが主連結部材921と、副連結部材922と、テコ部材923とを有する構造である構造に限定されるものではない。つまり、第一可動装置91Aも同様の構造を有している。その際、第一可動装置91A及び第二可動装置92Aが互いに連動するように、機械的に連結された構造であってもよい。また、第一可動装置91A及び第二可動装置92Aは互いに異なる構造を有していてもよい。
<第三実施形態>
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第三実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態及び第二実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第三実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態及び第二実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図6~図8に示すように、第三実施形態の軌道系交通システム1では、保護板部80A及び可動装置90Bの構成が異なっている。第三実施形態の保護板部80Aは、走行方向Daに複数分割された構造となっている。第三実施形態において、第一保護板部81A及び第二保護板部82Aと、第一可動装置91B及び第二可動装置92Bは同様の構造を有しているため、以下、第二保護板部82Aを例に挙げて、保護板部80Aについて説明し、第二可動装置92Bを例挙げて、可動装置90Bを説明する。
保護板部80Aは、走行方向Daに並んで配置された複数(本実施形態では七つ)の小板部801を有している。複数の小板部801は、走行方向Daに隣接して配置されている。各小板部801は、接続板部801aと、突出板部801bとを有している。
接続板部801aは、接触位置に対して幅方向Dwの外側で、ガイドレール52に対して第一端部が回転可能に接続されている。接続板部801aは、保護位置に配置された状態で、鉛直方向Dvに延びる平板部材である。保護位置に配置された状態では、接続板部801aは、走行方向Daから見た際に、ガイドレール52に対して鉛直方向Dvの上方に突出した位置に配置されている。
突出板部801bは、接続板部801aに対して直交するように、接続板部801aの第一端部から延びている。突出板部801bは、保護位置に配置された状態で、一部が接続位置に対して幅方向Dwの内側に突出している。これにより、突出板部801bは、保護位置に配置された状態で、案内輪162に対してガイドレール52の案内面52aより軌道中心側の鉛直方向Dvの上方にて接触により上方への変位が抑止される。突出板部801bは、保護位置に配置された状態で、幅方向Dwに延びる平板部材である。これにより、突出板部801bは、保護位置に配置された状態で、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の上方でガイドレール52の案内面52aから軌道中心側に突出した状態となる。突出板部801bは、接続板部801aと一体に形成されている。したがって、小板部801は、接続板部801a及び突出板部801bによって、走行方向Daから見た際に、L字状に形成されている。
可動装置90Bは、走行方向Daに隣り合う複数の小板部801を連動させて移動させる。本実施形態の可動装置90Bは、複数の小板部801のそれぞれに対応して配置された複数の独立可動装置901を有している。各独立可動装置901は、各小板部801を独立して移動可能とされている。独立可動装置901は、電動シリンダ又は油圧シリンダのようなアクチュエータをそれぞれ有している。複数の独立可動装置901は、互いに連動し、複数の小板部801を同時に移動させる。より具体的には、第二保護板部82を移動させる場合、複数の独立可動装置901は、可動分岐ガイド731a・731bが第一案内位置に移動された場合に、複数の小板部801を非保護位置に同時に移動させる。その際、独立可動装置901は、接続板部801aを幅方向Dwの外側に引くように回転させ、案内面52aに対して突出板部801bを幅方向Dwの外側に後退するように移動させる。複数の独立可動装置901は、可動分岐ガイド731a・731bが第二案内位置に移動された場合に、複数の小板部801を保護位置に同時に移動させる。その際、独立可動装置901は、接続板部801aを幅方向Dwの内側に向かって押すように回転させ、案内面52aに対して突出板部801bを幅方向Dwの内側に突出するように移動させる。
(作用効果)
上記第三実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、一つの保護板部80Aが複数の小板部801によって構成されている。そのため、長い区間にわたって保護板部80Aを配置する場合のように、保護板部80Aが非常に走行方向Daに長くなった場合でも、安定した姿勢で移動させることができる。さらに、長い区間であっても、複数の小板部801によって案内輪162の鉛直方向Dvの上方への変位を安定して阻止し続けることができる。したがって、長い区間において、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位を安定して抑制することができる。
上記第三実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、一つの保護板部80Aが複数の小板部801によって構成されている。そのため、長い区間にわたって保護板部80Aを配置する場合のように、保護板部80Aが非常に走行方向Daに長くなった場合でも、安定した姿勢で移動させることができる。さらに、長い区間であっても、複数の小板部801によって案内輪162の鉛直方向Dvの上方への変位を安定して阻止し続けることができる。したがって、長い区間において、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位を安定して抑制することができる。
また、複数の小板部801のそれぞれに独立可動装置901が配置されている。そのため、独立可動装置901によって、小板部801を個別に移動させることができる。したがって、複数の小板部801を保護位置と非保護位置との間で安定して移動させ続けることができる。
また、小板部801は、接続板部801a及び突出板部801bによって、ガイドレール52に対して回転することで、保護位置と非保護位置との間を移動可能とされている。したがって、複雑な構造とすることなく、小板部801を移動させることができる。さらに、突出板部801bは、保護位置に配置された状態で、鉛直方向Dvにおけるガイドレール52の上方でガイドレール52の案内面52aから軌道中心側に突出した状態となる。つまり、突出板部801bは、ガイドレール52によって支持された状態となる。したがって、水平スライド支持部87のようにガイドレール52に対して小板部801を支持する構造を設置する必要がない。これらによって、簡易な構造で保護板部80Aを作成でき、コストの低減を図ることができる。
なお、小板部801は、本実施形態のように接続板部801a及び突出板部801bを有するL字状の部材として形成されることに限定されるものではない。例えば、小板部801は、走行方向Daから見た際に、保護板本体85のように、平板状に形成された部材であってもよい。
また、接続板部801a及び突出板部801bは、本実施形態のように小板部801が有する構造に限定されるものではない。例えば、第一実施形態のように一枚の部材で案内輪162に接触する部材で構成されている直線状の保護板部80が、接続板部801a及び突出板部801bを有してL字状の断面形状でもよい。
<第四実施形態>
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第四実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態から第三実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
次に、本開示に係る側方案内式の軌道系交通システム1の第四実施形態について説明する。なお、以下に説明する側方案内式の軌道系交通システム1においては、上記第一実施形態から第三実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図9~図11に示すように、第四実施形態の軌道系交通システム1では、可動装置90Cの構成が第三実施形態と異なっている。第四実施形態の可動装置90Cは、分岐ガイド73と複数の小板部801とを機械的に接続することで、分岐ガイド73の動きに連動させて複数の小板部801を幅方向Dwに移動させる。第四実施形態において、第一可動装置91C及び第二可動装置92Cは同様の構造を有しているため、以下、第二可動装置92Cを例に挙げて、可動装置90Cについて説明する。
第四実施形態の可動装置90Cは、主連結部材921Cと、複数の副連結部材922Cと、水平連動部材924と、テコ部材923Cとを有している。
主連結部材921Cは、分岐ガイド73に回転可能に接続されている。主連結部材921Cは、幅方向Dwに延びる棒状の部材である。主連結部材921Cは、可動分岐ガイド731bから幅方向Dwの外側に延びている。主連結部材921Cの一方の端部は、可動分岐ガイド731bに回転可能に接続されている。主連結部材921Cの他方の端部は、テコ部材923Cの先端と回転可能な状態で接続されている。これにより、主連結部材921Cは、可動分岐ガイド731bの移動に追従させるように、テコ部材923Cの先端を移動させる。
副連結部材922は、小板部801に回転可能に接続されている。複数の副連結部材922Cのそれぞれは、複数の小板部801のそれぞれに一対一で対応するように配置されている。副連結部材922Cは、幅方向Dwに延びる棒状の部材である。副連結部材922Cは、主連結部材921Cよりも幅方向Dwの長さが短い。副連結部材922Cは、小板部801の接続板部801aから幅方向Dwの外側に延びている。副連結部材922Cの一方の端部は、接続板部801aに回転可能に接続されている。
なお、複数の小板部801の接続板部801aの非保護位置と保護位置の回転角度を全箇所で同じ角度αとするために、副連結部材922Cの回転接続点の高さHは、水平連動部材924の回転可能な固定支持点から遠くなるほど低い高さとなっている。
なお、複数の小板部801の接続板部801aの非保護位置と保護位置の回転角度を全箇所で同じ角度αとするために、副連結部材922Cの回転接続点の高さHは、水平連動部材924の回転可能な固定支持点から遠くなるほど低い高さとなっている。
水平連動部材924は、複数の副連結部材922Cを同時に移動させる。水平連動部材924は、複数の副連結部材922Cに回転可能に接続されている。水平連動部材924は、保護板部80Aに対して幅方向Dwの外側に配置されている。水平連動部材924は、鉛直方向Dvを向く平面を有する板状の部材である。水平連動部材924の走行方向Daに長さは、複数の小板部801と同等又は長く形成されている。走行方向Daにおける水平連動部材924の前方に位置する端部は、回転可能に側壁またはガイドレール52から出した受に支持されている。走行方向Daにおける水平連動部材924の後方に位置する端部は、テコ部材923Cに回転可能に接続されている。
テコ部材923Cは、主連結部材921C及び水平連動部材924に対して回転可能に接続されている。テコ部材923Cは、水平連動部材924に対して鉛直方向Dvの上方で、一端が回転可能に支持されている。テコ部材923Cは、一端を中心に回転することで主連結部材921C及び水平連動部材924を連動させて同時に移動させる。テコ部材923Cは、鉛直方向Dvに延びた棒状の部材である。本実施形態のテコ部材923Cは、幅方向Dwにおいて走行路51が延びている位置とは逆の外側に配置されている。テコ部材923Cの一端は、ガイドレール52が固定されている側壁を含む構造物に取り付けられた受(不図示)に回転支持されている。したがって、テコ部材923Cは、その一端を中心にして先端が移動するように支持されている。
テコ部材923Cは、可動分岐ガイド731bが第二案内位置(案内位置)に移動された場合に、主連結部材921Cによって幅方向Dwの内側に引かれる。同時に、引かれたテコ部材923Cは、水平連動部材924を幅方向Dwの内側に押し出す。押し出された水平連動部材924によって、複数の副連結部材922Cも幅方向Dwの内側に押しされる。その結果、副連結部材922Cに接続された接続板部801aが幅方向Dwの内側に押される。これにより、テコ部材923Cは、複数の突出板部801bを案内面52aに対して幅方向Dwの内側に突出するように移動させる。その結果、第二保護板部82は保護位置まで移動する。
また、テコ部材923Cは、可動分岐ガイド731bが第一案内位置(非案内位置)に移動された場合に、主連結部材921Cによって幅方向Dwの外側に押される。同時に、押されたテコ部材923Cは、水平連動部材924を幅方向Dwの外側に引く。引かれた水平連動部材924によって、複数の副連結部材922Cも幅方向Dwの外側に引かれる。その結果、副連結部材922Cに接続された接続板部801aが幅方向Dwの外側に引かれる。これにより、テコ部材923Cは、複数の突出板部801bを案内面52aに対して幅方向Dwの外側に後退するように移動させる。その結果、第二保護板部82は非保護位置まで移動する。
なお、第一保護板部81Aでは、上述した第二保護板部82Aと逆の動きが第一可動装置91Cのテコ部材923Cによって実施される。
(作用効果)
上記第四実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、小板部801が副連結部材922Cと繋がっていることで、複数の小板部801が水平連動部材924によって同時に移動される。さらに、テコ部材923Cによって、主連結部材921Cと水平連動部材924とを連動させて移動させることで、可動分岐ガイド731bに動きに直接追従するように複数の小板部801を移動させることができる。つまり、機械的に接続して複数の小板部801と分岐ガイド73とを連動させることができる。このように簡易な機械的な構造で、分岐ガイド73と保護板部80Aとを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90Cの信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
上記第四実施形態の側方案内式の軌道系交通システム1では、小板部801が副連結部材922Cと繋がっていることで、複数の小板部801が水平連動部材924によって同時に移動される。さらに、テコ部材923Cによって、主連結部材921Cと水平連動部材924とを連動させて移動させることで、可動分岐ガイド731bに動きに直接追従するように複数の小板部801を移動させることができる。つまり、機械的に接続して複数の小板部801と分岐ガイド73とを連動させることができる。このように簡易な機械的な構造で、分岐ガイド73と保護板部80Aとを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90Cの信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
なお、可動装置90Cは、水平連動部材924を有しておらず、小板部801に副連結部材922Cが直接それぞれ接続された構造であってもよい。また、図12及び図13の変形例に示すように、可動装置90Dは、主連結部材921C及びテコ部材923Cを有していなくてもよい。その場合、第一実施形態のように、電動シリンダ又は油圧シリンダのようなアクチュエータを有する第一可動装置91D及び第二可動装置92Dによって、水平連動部材924を駆動させてもよい。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、ガイドレール52や分岐ガイド73の構造は、上述した実施形態の構造に限定されるものではない。例えば、ガイドレール52や分岐ガイド73は、断面がH字状やL字状以外の形状であってもよい。また、分岐ガイド73は、複数の可動分岐ガイド731a・731bや固定分岐ガイド732a・732bを有していてもよい。さらに、可動ガイドの構造も可動分岐ガイド731a・731bの形状や配置に合わせて、適宜選定されていればよい。
また、分岐部70は、第一走行路71及び第二走行路72の二つのみに分岐した構造に限定されるものではない。分岐部70は、第三の走行路等を有して、三つ以上に分岐していてもよい。その際、分岐ガイド73は、分岐先の数に応じて適宜設置されていればよい。
また、保護板部80,80Aは、本実施形態の第一保護板部81及び第二保護板部82のように、走行路51に対して幅方向Dwの両側に配置される構造に限定されるものではない。例えば、保護板部80,80Aは、走行路51に対して幅方向Dwの片側のガイドレール52のみに対して配置されていてもよい。
また、保護板部80,80Aの形状は、本実施形態の保護板本体85のように一つの部材のみで案内輪162に接触する構造であってもよく、小板部801のように複数の部材によって、案内輪162に接触する構造であってもよい。第一保護板部81及び第二保護板部82がそれぞれ異なる構造を有していてもよい。また、保護板本体85の形状は、本実施形態のように平板部材であることに限定されるものではなく、小板部801のように断面L字状や他の形状であってもよい。
また、水平スライド支持部87は、保護板部80,80Aを案内することができれば、本実施形態の構造に限定されるものではない。例えば、水平スライド支持部87は、第一スライド支持板881及び第二スライド支持板882の一方のみが配置された構造のように、鉛直方向Dvの片側のみから保護板部80を支持する構造であってもよい。また、水平スライド支持部87は、幅方向Dwにスライド移動するように保護板部80,80Aを案内する構造に限定されるものではない。水平スライド支持部87は、例えば、本実施形態の小板部801のように、回転する保護板部80,80Aを回転移動可能な状態で支持していてもよい。
また、可動装置90,90A,90B,90Cは、検知制御部95とは独立した制御装置や、車両10を運転する運転手や中央指令室から指示を受けることで保護板部80を移動させてもよい。
<付記>
実施形態に記載の側方案内式の軌道系交通システム1は、例えば以下のように把握される。
実施形態に記載の側方案内式の軌道系交通システム1は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、走行輪13及び案内輪162を有する車両10と、前記車両10の走行路51と、前記車両10の進行する走行方向Daを切り換える分岐部70と、前記車両10の進行する走行方向Daを案内する一対のガイドレールと52を有する軌道50と、を備える側方案内式の軌道系交通システムにおいて、前記分岐部70は、本線走行路61と繋がっている主走行路と、前記本線走行路61と繋がり、前記主走行路と異なる方向に延びる副走行路と、前記車両10を前記主走行路又は前記副走行路に沿って案内する分岐ガイド73と、前記ガイドレール52に対して鉛直方向Dvの上方に配置され、前記案内輪162に対して前記鉛直方向Dvの上方から接触可能とされている可動可能な保護板部80,80Aと、前記保護板部を移動可能な可動装置90,90A,90B,90Cと、を有する。
これにより、ガイドレール52に接触している案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に、保護板部80,80Aが配置された状態となる。したがって、走行路51を走行中に地震が発生し、走行方向Daに延びる軸周りに大きく車両10がローリングした場合であっても、案内輪162に対して鉛直方向Dvの上方に保護板部80,80Aが接触する位置に配置される。その結果、案内輪162が保護板部80,80Aよりも上方へ移動できなくなる。これにより、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの上方向への移動量を抑制することができる。
(2)第2の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(1)の側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記保護板部80,80Aは、前記鉛直方向Dvにおける前記ガイドレール52との間隔が、前記鉛直方向Dvにおける前記案内輪162の厚みよりも小さくなる位置に配置されていてもよい。
これにより、鉛直方向Dvの上方に、保護板部80,80Aが配置された案内輪162は、ガイドレール52から外れる高さ位置に移動することができない。これにより、案内輪162の脱輪を確実に抑えるように、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの移動量を抑制することができる。
(3)第3の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(1)又は(2)の側方案内式の軌道系交通システム1であって、移動する前記保護板部80を案内可能とされ、前記保護板部80を前記鉛直方向Dvで支持する支持部87をさらに備えていてもよい。
これにより、安定した姿勢で保護板部80を移動させることができる。これより、保護板部80を安定して移動することができる。
(4)第4の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(1)から(3)の何れか一つの側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記車両10を前記主走行路へ案内可能な案内位置と、前記車両10を前記副走行路へ案内可能な非案内位置との間で前記分岐ガイド73を移動させる転轍機74をさらに備え、前記保護板部80,80Aは、
前記ガイドレール52と前記案内輪162との接触位置に対して前記走行方向Daと直交する幅方向Dwの内側に向かって突出し、前記幅方向Dwにおいて前記案内輪162と重なる保護位置と、前記接触位置に対して前記幅方向Dwの外側に位置し、前記幅方向Dwにおいて前記案内輪162と離れた非保護位置との間で移動可能とされ、前記可動装置90,90A,90B,90Cは、前記分岐ガイド73が前記案内位置に移動された場合に、前記保護板部80,80Aを前記保護位置に移動させてもよい。
前記ガイドレール52と前記案内輪162との接触位置に対して前記走行方向Daと直交する幅方向Dwの内側に向かって突出し、前記幅方向Dwにおいて前記案内輪162と重なる保護位置と、前記接触位置に対して前記幅方向Dwの外側に位置し、前記幅方向Dwにおいて前記案内輪162と離れた非保護位置との間で移動可能とされ、前記可動装置90,90A,90B,90Cは、前記分岐ガイド73が前記案内位置に移動された場合に、前記保護板部80,80Aを前記保護位置に移動させてもよい。
これにより、車両10の進行時に、案内輪162が接触しているガイドレール52の上方に、保護板部80,80Aが配置される。このように、分岐ガイド73の動きに連動させて、保護板部80,80Aを移動させることができる。これにより、保護板部80,80Aが地震発生時の保護板として機能が発揮できないように配置されてしまうことを防ぐことができる。
(5)第5の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(4)の側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記可動装置90は、前記分岐ガイド73に回転可能に接続された主連結部材921と、前記保護板部80に回転可能に接続された副連結部材922と、前記主連結部材921及び前記副連結部材922に対して回転可能に接続され、前記鉛直方向Dvにおける前記保護板部80よりも上部で、一端が回転可能に支持されたテコ部材923と、を有し、前記テコ部材923は、前記分岐ガイド73が前記案内位置に移動された場合に、前記主連結部材921及び前記副連結部材922によって前記保護板部80を前記幅方向Dwの内側に移動させてもよい。
このように、テコ部材923によって、主連結部材921と副連結部材922とを連動させて移動させることで、分岐ガイド73に動きに直接追従するように保護板部80を移動させることができる。このように簡易な構造で、分岐ガイド73と保護板部80とを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90の信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
(6)第6の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(4)又は(5)の側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記保護板部80Aは、前記走行方向Daに並んで配置された複数の小板部801を有し、前記可動装置90B,90Cは、前記走行方向Daに隣り合う複数の前記小板部801を連動させて移動されてもよい。
これにより、長い区間にわたって保護板部80Aを配置する場合のように、保護板部80Aが非常に走行方向Daに長くなった場合でも、安定した姿勢で移動させることができる。さらに、長い区間であっても、複数の小板部801によって案内輪162の鉛直方向Dvの上方への変位を安定して阻止し続けることができる。したがって、長い区間において、地震に伴う案内輪162の鉛直方向Dvの変位を安定して抑制することができる。
(7)第7の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(4)から(6)の何れか一つの側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記保護板部80Aは、前記ガイドレール52に対して第一端部が回転可能に接続された接続板部801aと、前記接続板部801aに対して直交するように、前記第一端部と反対側の前記接続板部801aの第二端部から延び、前記案内輪162に対して前記鉛直方向Dvの上方から接触可能とされている突出板部801bとを有し、前記可動装置90Bは、前記分岐ガイド73が前記案内位置に移動された場合に、前記接続板部801aを介して前記突出板部801bを前記幅方向Dwの内側に移動させてもよい。
このように、接続板部801a及び突出板部801bによって、ガイドレール52に対して回転することで、移動可能とされている。したがって、複雑な構造とすることなく、保護板部80Aを移動させることができる。これによって、簡易な構造で保護板部80Aを作成でき、コストの低減を図ることができる。
(8)第8の態様に係る側方案内式の軌道系交通システム1は、(4)から(7)の何れか一つの側方案内式の軌道系交通システム1であって、前記保護板部80Aは、前記ガイドレール52に対して第一端部が回転可能に接続された接続板部801aと、前記接続板部801aに対して直交するように、前記第一端部と反対側の前記接続板部801aの第二端部から延び、前記案内輪162に対して前記鉛直方向Dvの上方から接触可能とされている突出板部801bとを有し、前記可動装置90Cは、前記分岐ガイド73に回転可能に接続された主連結部材921Cと、前記接続板部801aに回転可能に接続された副連結部材922Cと、前記主連結部材921C及び前記副連結部材922Cに対して回転可能に接続され、前記鉛直方向Dvにおける前記保護板部80Aよりも上部で、一端が回転可能に支持されたテコ部材923Cと、を有し、前記テコ部材923Cは、前記分岐ガイド73が前記案内位置に移動された場合に、前記主連結部材921C及び前記副連結部材922Cによって前記接続板部801aを回転させ、前記突出板部801bを前記幅方向Dwの内側に移動させてもよい。
これにより、テコ部材923によって、主連結部材921と副連結部材922とを連動させて移動させることで、分岐ガイド73に動きに直接追従するように複数の小板部801を移動させることができる。このように簡易な構造で、分岐ガイド73と第二保護板部82とを連動させて動かすことができる。そして、簡易な構造とすることで、可動装置90の信頼性向上とコストの低減を図ることができる。
1…軌道系交通システム
10…車両
11…車体
12…走行台車
13…走行輪
13A…第一走行輪
13B…第二走行輪
14…車軸
15…台車本体
151…懸架枠
152…空気ばね部
16…案内装置
161…案内枠
162…案内輪
163…分岐輪
50…軌道
51…走行路
51a…走行面
52…ガイドレール
52a…案内面
60…本線部
61…本線走行路
70…分岐部
71…第一走行路
72…第二走行路
73…分岐ガイド
73a…分岐ガイド案内面(第一走行路)
73b…分岐ガイド案内面(第二走行路)
731a…可動分岐ガイド(第一走行路)
731b…可動分岐ガイド(第二走行路)
732a…固定分岐ガイド(第一走行路)
732b…固定分岐ガイド(第二走行路)
733a…回転軸(第一走行路)
733b…回転軸(第二走行路)
74…転轍機
80,80A…保護板部
81,81A…第一保護板部
82,82A…第二保護板部
85…保護板本体
85a…長孔
86…保護板回転軸
87…水平スライド支持部(支持部)
88…水平スライド上下支持部
881…第一スライド支持板(上側)
882…第二スライド支持板(下側)
883…支持軸
89…支持固定部
95…検知制御部
90,90A,90B,90C…可動装置
91,91A,91B,91C,91D…第一可動装置
92,92A,92B,92C,92D…第二可動装置
De…延伸方向
D1…第一方向
D2…第二方向
Da…走行方向
Dw…幅方向
Dv…鉛直方向
921,921C…主連結部材
922,922C…副連結部材
923,923C…テコ部材
801…小板部
801a…接続板部
801b…突出板部
901…独立可動装置
924…水平連動部材
α…回転角
H…高さ
10…車両
11…車体
12…走行台車
13…走行輪
13A…第一走行輪
13B…第二走行輪
14…車軸
15…台車本体
151…懸架枠
152…空気ばね部
16…案内装置
161…案内枠
162…案内輪
163…分岐輪
50…軌道
51…走行路
51a…走行面
52…ガイドレール
52a…案内面
60…本線部
61…本線走行路
70…分岐部
71…第一走行路
72…第二走行路
73…分岐ガイド
73a…分岐ガイド案内面(第一走行路)
73b…分岐ガイド案内面(第二走行路)
731a…可動分岐ガイド(第一走行路)
731b…可動分岐ガイド(第二走行路)
732a…固定分岐ガイド(第一走行路)
732b…固定分岐ガイド(第二走行路)
733a…回転軸(第一走行路)
733b…回転軸(第二走行路)
74…転轍機
80,80A…保護板部
81,81A…第一保護板部
82,82A…第二保護板部
85…保護板本体
85a…長孔
86…保護板回転軸
87…水平スライド支持部(支持部)
88…水平スライド上下支持部
881…第一スライド支持板(上側)
882…第二スライド支持板(下側)
883…支持軸
89…支持固定部
95…検知制御部
90,90A,90B,90C…可動装置
91,91A,91B,91C,91D…第一可動装置
92,92A,92B,92C,92D…第二可動装置
De…延伸方向
D1…第一方向
D2…第二方向
Da…走行方向
Dw…幅方向
Dv…鉛直方向
921,921C…主連結部材
922,922C…副連結部材
923,923C…テコ部材
801…小板部
801a…接続板部
801b…突出板部
901…独立可動装置
924…水平連動部材
α…回転角
H…高さ
Claims (8)
- 走行輪及び案内輪を有する車両と、
前記車両の走行路と、前記車両の進行する走行方向を切り換える分岐部と、前記車両の進行する走行方向を案内する一対のガイドレールとを有する軌道と、を備える側方案内式の軌道系交通システムにおいて、
前記分岐部は、
本線走行路と繋がっている主走行路と、
前記本線走行路と繋がり、前記主走行路と異なる方向に延びる副走行路と、
前記車両を前記主走行路又は前記副走行路に沿って案内する分岐ガイドと、
前記ガイドレールに対して鉛直方向の上方に配置され、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている可動可能な保護板部と、
前記保護板部を移動可能な可動装置と、を有する側方案内式の軌道系交通システム。 - 前記保護板部は、前記鉛直方向における前記ガイドレールとの間隔が、前記鉛直方向における前記案内輪の厚みよりも小さくなる位置に配置されている請求項1に記載の側方案内式の軌道系交通システム。
- 移動する前記保護板部を案内可能とされ、前記保護板部を前記鉛直方向で支持する支持部をさらに備える請求項1又は2に記載の側方案内式の軌道系交通システム。
- 前記車両を前記主走行路へ案内可能な案内位置と、前記車両を前記副走行路へ案内可能な非案内位置との間で前記分岐ガイドを移動させる転轍機をさらに備え、
前記保護板部は、
前記ガイドレールと前記案内輪との接触位置に対して前記走行方向と直交する幅方向の内側に向かって突出し、前記幅方向において前記案内輪と重なる保護位置と、
前記接触位置に対して前記幅方向の外側に位置し、前記幅方向において前記案内輪と離れた非保護位置との間で移動可能とされ、
前記可動装置は、前記分岐ガイドの移動とともに、前記分岐ガイドが前記案内位置に移動された場合に、前記保護板部を前記保護位置に移動させる請求項1又は2に記載の側方案内式の軌道系交通システム。 - 前記可動装置は、
前記分岐ガイドに回転可能に接続された主連結部材と、
前記保護板部に回転可能に接続された副連結部材と、
前記主連結部材及び前記副連結部材に対して回転可能に接続され、前記鉛直方向における前記保護板部よりも上部で、一端が回転可能に支持されたテコ部材と、を有し、
前記テコ部材は、前記分岐ガイドが前記案内位置に移動された場合に、前記主連結部材及び前記副連結部材によって前記保護板部を前記幅方向の内側に移動させる請求項4に記載の側方案内式の軌道系交通システム。 - 前記保護板部は、前記走行方向に並んで配置された複数の小板部を有し、
前記可動装置は、前記走行方向に隣り合う複数の前記小板部を連動させて移動させる請求項4に記載の側方案内式の軌道系交通システム。 - 前記保護板部は、
前記ガイドレールに対して第一端部が回転可能に接続された接続板部と、
前記接続板部に対して直交するように、前記第一端部と反対側の前記接続板部の第二端部から延び、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている突出板部とを有し、
前記可動装置は、前記分岐ガイドが前記案内位置に移動された場合に、前記接続板部を介して前記突出板部を前記幅方向の内側に移動させる請求項4に記載の側方案内式の軌道系交通システム。 - 前記保護板部は、
前記ガイドレールに対して第一端部が回転可能に接続された接続板部と、
前記接続板部に対して直交するように、前記第一端部と反対側の前記接続板部の第二端部から延び、前記案内輪に対して前記鉛直方向の上方から接触可能とされている突出板部とを有し、
前記可動装置は、
前記分岐ガイドに回転可能に接続された主連結部材と、
前記接続板部に回転可能に接続された副連結部材と、
前記主連結部材及び前記副連結部材に対して回転可能に接続され、前記鉛直方向における前記保護板部よりも上部で、一端が回転可能に支持されたテコ部材と、を有し、
前記テコ部材は、前記分岐ガイドが前記案内位置に移動された場合に、前記主連結部材及び前記副連結部材によって前記接続板部を回転させ、前記突出板部を前記幅方向の内側に移動させる請求項4に記載の側方案内式の軌道系交通システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022169905A JP2024062119A (ja) | 2022-10-24 | 2022-10-24 | 側方案内式の軌道系交通システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022169905A JP2024062119A (ja) | 2022-10-24 | 2022-10-24 | 側方案内式の軌道系交通システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024062119A true JP2024062119A (ja) | 2024-05-09 |
Family
ID=90970464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022169905A Pending JP2024062119A (ja) | 2022-10-24 | 2022-10-24 | 側方案内式の軌道系交通システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024062119A (ja) |
-
2022
- 2022-10-24 JP JP2022169905A patent/JP2024062119A/ja active Pending
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