JP2024061409A - 空気調和機、空気調和機の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

空気調和機、空気調和機の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Abstract

Figure 2024061409000001
【課題】換気導管内の結露の発生を抑制した空気調和機、空気調和機の制御方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供すること。
【解決手段】空気調和機は、室内機と、室外機と、室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管と、室外から換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、換気装置の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、所定空調運転後、換気装置によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管内に送風する。
【選択図】図7

Description

本開示は、空気調和機、空気調和機の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
従来、室外から加湿ホースを介して室内に加湿空気を供給する加湿装置を備える空気調和機が知られている。例えば、特許文献1には、当該加湿装置において、外気温度が室内温度よりも高いとき、かつ、空気の相対湿度が、加湿ホース内が結露しやすいとき、外気を加湿ホースに吹き込む乾燥運転を行う加湿装置が開示されている。
特許第4341244号公報
特許文献1に記載の空気調和機は、外気温度が室内温度よりも高いときに外気を加湿ホースに吹き込むため、外気温度が室内温度よりも高い場合にしか結露を防止することができないという課題がある。
本開示は、換気導管内の結露を抑制する空気調和機、空気調和機の制御方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る空気調和機は、
室内機と、
室外機と、
室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管と、
室外から換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
換気装置の動作を制御する制御部と、
を備え、
制御部は、所定空調運転後、換気装置によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管内に送風する。
本開示の一態様に係る空気調和機の制御方法は、
室内機及び室外機を備えた空気調和機の制御方法であって、
空気調和機は、
室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管と、
室外から換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
をさらに備え、
制御方法は、
所定空調運転後、換気装置によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管内に送風することを含む。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、空気調和機の制御部に本開示に係る空気調和機の制御方法を実行させるためのコンピュータプログラムである。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、空気調和機の制御部に本開示に係る空気調和機の制御方法を実行させるためのコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
本開示の一態様に係る空気調和機は、
室内機と、
室外機と、
室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管と、
室外から換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
換気装置の動作を制御する制御部と、
を備え、
制御部は、換気装置によって、冷房運転後には排気換気運転を実行して換気導管内に送風し、暖房運転後には給気換気運転を実行して換気導管内に送風する。
本開示によれば、換気導管内の結露の発生を抑制した空気調和機、空気調和機の制御方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することができる。
本開示の一実施の形態に係る空気調和機の概略図 換気装置の概略図 給気換気運転中の換気装置の概略図 排気換気運転中の換気装置の概略図 加湿運転中の換気装置の概略図 除湿運転中の換気装置の概略図 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御に関連する構成要素を示すブロック図である。 換気導管の排水口の近傍を示す概略図である。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される換気装置制御処理のフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される加湿後の乾燥処理のフローチャートである。 加湿後の乾燥処理において、排気乾燥を許可する条件を示す表である。 加湿後の乾燥処理において、給気乾燥を実施する条件を示す表である。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される排気乾燥処理のフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される給気乾燥処理のフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される除湿乾燥処理のフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される給気換気後の乾燥処理のフローチャートである。 給気換気後の乾燥処理において、排気乾燥を実施する条件を示す表である。 給気換気後の乾燥処理において、給気乾燥を実施する条件を示す表である。 本開示の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される排出処理のフローチャートである。 他の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって加湿運転後に実行される排出運転の処理を含む、換気装置制御処理のフローチャートである。 他の実施の形態に係る空気調和機の制御部によって実行される換気装置制御処理のフローチャートである。
本開示に係る空気調和機は、室内機と、室外機と、室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管と、複数の空調運転のうちの1つを選択的に実行可能な換気装置と、換気装置を選択的に実行する制御部と、を備える。複数の空調運転は、室外から換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、及び/又は室外から換気導管を介して室内に除湿空気を供給する除湿運転を含む。また、複数の空調運転は、室外の空気を換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管を介して室外に排出する排気換気運転を含む。制御部は、所定空調運転後、換気装置によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管内に送風する。このような構成によれば、本開示に係る空気調和機は、換気導管内における結露の発生を抑制することができる。また、本開示に係る空気調和機は、結露に起因する異音の発生を抑制することができる。
以下、本開示の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態]
[空気調和機の概略構成]
図1は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の概略図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る空気調和機10は、空調対象の室内Rinに配置される室内機20と、室外Routに配置される室外機30とを有する。
室内機20には、室内空気A1と熱交換を行う室内熱交換器22と、室内空気A1を室内機20内に誘引するとともに、室内熱交換器22と熱交換した後の室内空気A1を室内Rinに吹き出すファン24とが設けられている。
室外機30には、室外空気A2と熱交換を行う室外熱交換器32と、室外空気A2を室外機30内に誘引するとともに、室外熱交換器32と熱交換した後の室外空気A2を室外Routに吹き出すファン34とが設けられている。また、室外機30には、室内熱交換器22及び室外熱交換器32と冷凍サイクルを実行する圧縮機36、膨張弁38、及び四方弁40が設けられている。
室内熱交換器22、室外熱交換器32、圧縮機36、膨張弁38、及び四方弁40それぞれは、冷媒が流れる冷媒配管42によって接続されている。冷房運転及び除湿運転(弱冷房運転)の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室外熱交換器32、膨張弁38、室内熱交換器22を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。暖房運転の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室内熱交換器22、膨張弁38、室外熱交換器32を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。
空気調和機10は、冷凍サイクルによる空調運転の他に、室外空気A3を室内Rinに供給する空調運転及び室内空気A1を室外Routに排出する空調運転を実施する。そのために、空気調和機10は、室内機20及び室外機30の間に設けられた換気導管56と、換気導管56を介して室外Routから室内Rinに又はその逆に空気を移動させる換気装置50とを備える。図1の例では、換気装置50は室外機30に設けられる。この場合、換気導管56は、室内機20及び換気装置50の間に設けられる。換気導管56は、ホース又はダクトともいう。換気導管56は、換気以外の目的に使用されてもよく、例えば、室内の加湿又は除湿を行うために使用されてもよい。
図2は、換気装置50の概略図である。
図2に示すように、換気装置50は、その内部に室外空気A3,A4が通過する吸収材52を備える。
吸収材52は、空気が通過可能な部材であって、通過する空気から水分を捕集する又は通過する空気に水分を与える部材である。本実施の形態の場合、吸収材52は、円盤状であって、その中心を通過する回転中心線C1を中心にして回転する。吸収材52は、モータ54によって回転駆動される。
吸収材52は、例えば、空気中の水分を収着する高分子収着材である。高分子収着材は、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体から構成される。高分子収着材は、シリカゲル又はゼオライトなどの吸着材に比べて、同一体積あたり水分を吸収する量が多く、低い加熱温度で担持する水分を脱着することができ、そして水分を長時間担持することができる。
換気装置50の内部には、吸収材52をそれぞれ通過し、室外空気A3,A4がそれぞれ流れる第1の流路P1と第2の流路P2とが設けられている。第1の流路P1と第2の流路P2は、異なる位置で吸収材52を通過する。さらに、換気装置50の内部には、両端が第1の流路P1の異なる部分に接続された第3の流路P3が設けられている。
第1の流路P1は、室内機20内に向かう室外空気A3が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3は、換気導管56を介して、室内機20内に供給される。
本実施の形態の場合、第1の流路P1は、吸収材52に対して上流側に複数の支流路P1a、P1bを含んでいる。なお、本明細書において、「上流」及び「下流」は、空気の流れに対して使用される。
複数の支流路P1a、P2aは、吸収材52に対して上流側で合流する。複数の支流路P1a、P1bそれぞれには、室外空気A3を加熱する第1及び第2のヒータ58,60が設けられている。
第1及び第2のヒータ58,60は、同一の加熱能力を備えるヒータであってもよいし、異なる加熱能力を備えるヒータであってもよい。また、第1及び第2のヒータ58,60は、例えば、電流が流れて温度が上昇すると電気抵抗が増加する、すなわち過剰な加熱温度の上昇を抑制することができるPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータである。PTCヒータの場合、ヒータ自体が加熱温度を一定の温度範囲内で調節するために、加熱温度をモニタリングしなくてもよい。あるいは、第1及び第2のヒータ58,60は、ニクロム線又はカーボン繊維などを用いるヒータであってもよい。
第1の流路P1には、室内機20内に向かう室外空気A3の流れを発生させる第1のファン62が設けられている。本実施の形態の場合、第1のファン62は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第1のファン62が作動することにより、室外空気A3が、室外Routから第1の流路P1内に流入し、吸収材52を通過する。
また、第1の流路P1には、第1の流路P1を流れる室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)又は室外Routに振り分ける第1のダンパ装置64が設けられている。本実施の形態の場合、第1のダンパ装置64は、第1のファン62に対して下流側に配置されている。第1のダンパ装置64によって室内機20に振り分けられた室外空気A3は、換気導管56を介して室内機20内に入り、ファン24によって室内Rinに吹き出される。
さらに、第1の流路P1には、第2のダンパ装置66が設けられている。本実施の形態の場合、第2のダンパ装置66は、吸収材52と第1のファン62との間に配置されている。詳細は後述するが、第2のダンパ装置66は、第1の流路P1を選択的に閉じる。
さらにまた、第1の流路P1には、第3の流路P3が接続されている。第3の流路P3は、第1のファン62と第2のダンパ装置66との間の第1の流路P1の部分と第1のダンパ装置64に対して下流側の部分とを接続している。第3の流路P3には、第3のダンパ装置68が設けられている。詳細は後述するが、第3のダンパ装置68は、第3の流路P3を選択的に閉じる。
第2の流路P2は、室外空気A4が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3と異なり、第2の流路P2を流れる室外空気A4は、室内機20に向かうことはない。第2の流路P2を流れる室外空気A4は、吸収材52を通過した後、室外Routに流出する。
第2の流路P2には、室外空気A4の流れを発生させる第2のファン70が設けられている。本実施の形態の場合、第2のファン70は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第2のファン70が作動することにより、室外空気A4が、室外Routから第2の流路P2内に流入し、吸収材52を通過し、そして室外Routに流出する。
換気装置50は、吸収材52(モータ54)、第1のヒータ58、第2のヒータ60、第1のファン62、第1のダンパ装置64、第2のダンパ装置66、第3のダンパ装置68、及び第2のファン70を選択的に使用して、換気運転、加湿運転、及び除湿運転を選択的に実施する。なお、換気運転は、給気換気運転及び排気換気運転を含む。給気換気運転では、換気装置50は、換気導管56を介して室外Routから室内Rinに空気を送る。排気換気運転では、換気装置50は、換気導管56を介して室内Rinから室外Routに空気を送る。加湿運転では、換気装置50は、換気導管56を介して室外Routから室内Rinに加湿した空気を送る。除湿運転では、換気装置50は、換気導管56を介して室外Routから室内Rinに除湿した空気を送る。
図3は、給気換気運転中の換気装置50の概略図である。
給気換気運転は、室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図3に示すように、給気換気運転中、モータ54は、OFF状態であって、吸収材52は回転していない。モータ54は、第1及び第2のヒータ58,60の両方もしくはいずれかがON状態にされたときにのみON状態にされてもよい。また、モータ54は、常にON状態にされてもよい。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態である。また、第1のヒータ58と第2のヒータ60の両方もしくはいずれは、断続的に、又は連続してON状態にされて室外空気A3を加熱してもよい。第1のファン62は、第1及び第2のヒータ58,60の両方もしくはいずれかがON状態にされたときにのみON状態にされるか、常にON状態にされ、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れる。第1のダンパ装置64は、閉じた状態であって、それにより、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52から第1のファン62に向かって流れる。第3のダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。第2のファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。また、第2のファン70は、第1及び第2のヒータ58,60のいずれかがON状態にされたときにのみON状態にされ、それにより第2の流路P2内を室外空気A4が流れてもよい。
このような給気換気運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1及び第2のヒータ58,60によって加熱されることなく、又は加熱されて、吸収材52を通過する。吸収材52を通過した室外空気A3は、第1のダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。第1のダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような給気換気運転により、室外空気A3がそのまま室内Rinに供給され、室内Rinが換気される。
図4は、排気換気運転中の換気装置50の概略図である。
排気換気運転は、室内空気A1を室外Routに排出する空調運転である。図4に示すように、排気換気運転中、モータ54は、OFF状態であって、吸収材52は回転していない。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態である。第1のファン62はON状態であって、それにより、室内空気A1が、換気導管56及び第3の流路P3を通過し、第1のファン62に向かって流れる。第1のダンパ装置64は、開いた状態であって、それにより、第1の流路P1内の室内空気A1を室外Routに振り分ける。第2のダンパ装置66は、閉じた状態であって、それにより、室内空気A1が吸収材52に向かって流れない。第3のダンパ装置68は、開いた状態であって、それにより、室内空気A1が、第3の流路P3を介して第1のファン62に向かって流れる。第2のファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような排気換気運転によれば、第1のファン62がON状態のとき、室内空気A1が、換気導管56及び第3の流路P3を介して、吸収材52と第1のファン62との間の第1の流路P1の部分に流入する。このとき、第2のダンパ装置66が閉じた状態であるため、室内空気A1が吸収材52に向かって流れない。第1のファン62を通過した室内空気A1は、第1のダンパ装置64によって室外Routに振り分けられ、室外Routに排出される。その結果、室内Rinが換気される。
なお、第3の流路P3により、排気換気運転中、第1のファン62は、給気換気運転のときと同一の回転方向で回転することができる。その結果、第1のファン62として、シロッコファンを使用することができる。
図5は、加湿運転中の換気装置50の概略図である。
加湿運転は、室外空気A3を加湿し、その加湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図5に示すように、加湿運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60の両方もしくはいずれかは、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。第1のファン62はON状態であり、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。第1のダンパ装置64は、閉じた状態であって、それにより、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52から第1のファン62に向かって流れる。第3のダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。第2のファン70は、ON状態であって、それにより第2の流路P2内を室外空気A4が流れている。
このような加湿運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1及び第2のヒータ58,60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、加熱されていない場合に比べて、吸収材52からより多量の水分を奪うことができる。それにより、室外空気A3が多量の水分を担持する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、第1のダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。第1のダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような加湿運転により、多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが加湿される。
なお、第1のヒータ58と第2のヒータ60のいずれか一方をOFF状態にすることによって室外空気A3が吸収材52から奪う水分量を少なくする、すなわち室内Rinの加湿量が少ない弱加湿運転が実施されてもよい。
加熱された室外空気A3に水分が奪われることにより、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥する。吸収材52が乾燥すると、第1の流路P1を流れる室外空気A3は吸収材52から水分を奪うことができない。その対処として、吸収材52は、第2の流路P2を流れる室外空気A4から水分を奪う。それにより、吸収材52の保水量がほぼ一定に維持され、加湿運転を継続することができる。
図6は、除湿運転中の換気装置50の概略図である。
除湿運転は、室外空気A3を除湿し、その除湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図6に示すように、除湿運転では、吸着運転と再生運転とが交互に実施される。
吸着運転は、室外空気A3に担持されている水分を吸収材52に吸着させ、それにより室外空気A3を除湿する運転である。図6に示すように、吸着運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。第1のファン62はON状態であり、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。第1のダンパ装置64は、閉じた状態であって、それにより、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52から第1のファン62に向かって流れる。第3のダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。第2のファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような吸着運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1及び第2のヒータ58,60に加熱されることなく吸収材52を通過する。このとき、室外空気A3に担持されている水分が吸収材52に吸着する。それにより、室外空気A3の水分の担持量が減少する、すなわち室外空気A3が乾燥される。吸収材52を通過して乾燥した室外空気A3は、第1のダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。第1のダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような吸着運転により、乾燥した室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが除湿される。
吸着運転が続くと、吸収材52の保水量が増加し続け、その結果、室外空気A3に担持されている水分に対する吸収材52の吸着能力が低下する。その吸着能力を回復するために吸収材52を再生させる再生運転が実施される。
再生運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。第1のファン62はON状態であり、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。第1のダンパ装置64は、開いた状態であって、それにより、第1の流路P1内の室外空気A3を、室内機20ではなく、室外Routに振り分ける。第2のダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52から第1のファン62に向かって流れる。第3のダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。第2のファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような再生運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1及び第2のヒータ58,60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、吸収材52から多量の水分を奪う。それにより、室外空気A3に多量の水分が担持される。それとともに、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥してその吸着能力が再生する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、第1のダンパ装置64によって室外Routに振り分けられ、室外Routに排出される。これにより、除湿運転における再生運転中に、吸収材52の再生によって多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給されることがない。
このような吸着運転と再生運転を交互に行うことにより、吸収材52の吸着能力が維持され、除湿運転を継続的に実施することができる。
上述の冷凍サイクルによる空調運転(冷房運転、除湿運転(弱冷房運転)、暖房運転)と換気装置50による空調運転(換気運転(給気換気運転、排気換気運転)、加湿運転、除湿運転)は、別々に実施可能であり、また同時に実施することも可能である。例えば、冷凍サイクルによる除湿運転と換気装置50による除湿運転を同時に実施すれば、室温を一定に維持した状態で室内Rinを除湿することが可能である。
空気調和機10が実施する空調運転は、ユーザによって選択される。例えば、図1に示すリモートコントローラ90に対するユーザの選択操作により、その操作に対応する空調運転を空気調和機10は実施する。
ここまでは、本実施の形態に係る空気調和機10の構成及び動作について概略的に説明してきた。ここからは、本実施の形態に係る空気調和機10の更なる特徴について説明する。
[空気調和機の制御に関連する構成]
図7は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御に関連する構成要素を示すブロック図である。空気調和機10は、図1の各構成要素に加えて、空気調和機10の動作を制御するために、受信機26、温度センサ27、湿度センサ28、湿度センサ29、温度センサ72、湿度センサ73、温度センサ74、制御部80、及び気圧センサ82を備える。
受信機26は、リモートコントローラ90から無線信号又は赤外線信号を受信可能であるように、室内機20に設けられる。受信機26は、リモートコントローラ90から受信された信号に含まれるユーザコマンド等を制御部80に送る。
温度センサ27及び湿度センサ28は、室内機20に設けられる。温度センサ27は、室内Rinにおける空気の温度を示す室内温度T1を検出する。湿度センサ28は、室内Rinにおける空気の相対湿度を示す室内相対湿度H1を検出する。温度センサ27及び湿度センサ28は、いずれも本明細書の第1のセンサの一例である。第1のセンサは、室内温度T1及び室内相対湿度H1の両方を測定可能な温湿度センサであってもよい。
湿度センサ29は、室内機20において、換気導管56の室内Rin側の開口の近傍に設けられる。湿度センサ29は、換気導管56の内部の相対湿度を示す管内相対湿度H3を検出する。
温度センサ72及び湿度センサ73は、室外機30に設けられる。温度センサ72は、室外Routにおける空気の温度を示す室外温度T2を検出する。湿度センサ73は、室外Routにおける空気の相対湿度を示す室外相対湿度H2を検出する。温度センサ72及び湿度センサ73は、いずれも本明細書の第2のセンサの一例である。第2のセンサは、室外温度T2及び室外相対湿度H2の両方を測定可能な温湿度センサであってもよい。
温度センサ74は、室外機30において、室外空気A3の流れに沿って吸収材52の下流側に設けられる。温度センサ74は、吸収材52を通過した室外空気A3の温度を示す給気温度T3を検出する。
気圧センサ82は、室内機20又は室外機30に設けられる。気圧センサ82は、空気調和機10の近傍における気圧を検出する。
制御部80は、空気調和機10の動作を制御するコントローラである。制御部80は、室内機20又は室外機30に設けられる。制御部80は、例えば、プロセッサ80a及びメモリ80bを備える。
プロセッサ80aは、空気調和機10における種々の処理を実行する演算回路である。プロセッサ80aは、プログラムを実行することで所定の機能を実現するCPU又はMPUのような汎用プロセッサを含む。プロセッサ80aは、メモリ80bと通信可能に構成され、当該メモリ80bに格納された演算プログラム等を呼び出して実行することにより、空気調和機10における各種の処理を実現する。
空気調和機10における処理は、換気装置制御処理、加湿後の乾燥処理、排気乾燥処理、給気乾燥処理、除湿乾燥処理、給気換気後の乾燥処理、及び排出処理を含む。空気調和機10における処理は、冷房運転、又は暖房運転等を実行するための処理を含む。空気調和機10における処理は、加湿運転、除湿運転、給気換気運転、又は排気換気運転等を換気装置50により実行するための処理を含む。また、空気調和機10における処理は、第1ヒータ及び第2ヒータをそれぞれON状態又はOFF状態に切り換えるための処理を含む。プロセッサ80aは、ハードウェア資源とソフトウェアとが協働して所定の機能を実現する態様に限定されず、所定の機能を実現する専用に設計されたハードウェア回路でもよい。すなわち、プロセッサ80aは、CPU、MPU以外にも、GPU、FPGA、DSP、ASIC等、種々のプロセッサで実現され得る。このようなプロセッサ80aは、例えば、半導体集積回路である信号処理回路で構成され得る。
メモリ80bは、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。メモリ80bは、例えば、DRAMやSRAM、フラッシュメモリ等のメモリ、HDD、SSD、その他の記憶デバイス又はそれらを適宜組み合わせて実現される。メモリ80bは、上記したようにプロセッサ80aが行う各種の処理を実現するためのプログラム及びデータを格納する。プログラムは、例えば、図9等を参照して後述する換気装置制御処理に係る命令等を含む。データは、例えば、換気導管56の長さd1などを含む。換気導管56の長さd1は、例えば、空気調和機10の設置時にリモートコントローラ90を用いてユーザ又は工事業者によって入力されてもよい。
制御部80は、受信機26から送られたユーザコマンドに応じて、冷房運転、除湿運転(弱冷房運転)、及び暖房運転のいずれかを実施するように室内機20及び室外機30を制御する。また、制御部80は、ユーザコマンドに応じて、給気換気運転、排気換気運転、加湿運転、及び除湿運転のいずれかを実施するように換気装置50を制御する。また、制御部80は、ユーザコマンド、室内温度T1、室内相対湿度H1、室外温度T2、室外相対湿度H2、給気温度T3、管内相対湿度H3、及び気圧APに基づいて、図9等を参照して後述する換気装置制御処理を実施することで換気装置50を制御する。
制御部80の機能は、ハードウェアのみで構成されてもよく、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されてもよい。
[換気導管の排水]
換気装置50が例えば加湿運転、排気換気運転又は給気換気運転を実施する場合、換気導管56の内部に結露水が溜まることがある。この場合、換気等のための空気の気泡が結露水の中で破裂すること、もしくは、換気等のための空気が結露水の水面を波立たせることにより異音が生じ、ユーザに不快感をもたらすおそれがある。従って、換気導管56は、その内部の結露水を除去するために、図8に示すような排水口56aを有する。
図8は、換気導管56の排水口56aの近傍を示す概略図である。排水口56aは、換気導管56において最も低い位置に設けられる。換気装置50の運転に起因して、また、室内温度T1又は室外温度T2の変化に起因して、換気導管56の内部に結露水Waが生じる。換気装置50の運転中、すなわち、換気導管56を介して室外Routから室内Rinに又はその逆に空気が送られているとき、結露水Waは空気に押されて室内機20又は換気装置50に向かって移動する。一方、換気導管56を介する空気の移動が停止されたとき、換気導管56を排水口56aから室内機20に向かって順勾配で形成していると結露水Waは重力に引かれて排水口56aの近傍に集まる。従って、加湿運転や排気換気運転、給気換気運転などの換気導管56を介する空気の移動を、所定時間(例えば数秒~数分)にわたって停止する排水動作を行うことで、換気導管56の内部の結露水Waは排水口56aから排出される。
[換気導管内の乾燥]
ただし、換気導管56を介する空気の移動を停止するだけでは、結露水Waのうちの一部が排出されずに換気導管56の内部に残ることがある。また、結露水Waが排水口56aから排出されても換気導管56の内部が高湿度の状態にあると、その後の換気装置50の運転に起因して、また、室内温度T1又は室外温度T2の変化に起因して、結露水Waが再び生じやすいと考えられる。従って、結露水Waを生じにくくするために、結露水Waを排水口56aから排出するだけでなく、排水動作後に乾燥運転を行うなど換気導管56の内部の湿度を低減することが求められる。したがって、本実施の形態に係る空気調和機10は、換気装置50によって特定の動作をした後、さらに換気装置50によって換気導管56内を乾燥させるための動作を行う。
[換気導管内の空気の排出]
上記のような乾燥動作の実施後、換気導管56内の温度が高くなり、換気導管56内の空気が水分を多く含んだ状態になる可能性がある。換気導管56内の温度が高い場合、換気導管56内の空気は、相対湿度が低かったとしても、換気導管56の周囲の空気の温度よりも高い露点を有し得る。換気導管56の周囲の空気は、室外の空気又は室内の空気を含み得る。そのため、換気導管56が冷却されると換気導管56内に結露が生じることがある。本開示の実施の形態に係る空気調和機10は、所定の条件に基づいて給気換気運転又は排気換気運転を行うことで、このような結露の発生をさらに抑制する。以下、図9~図19を参照して、換気導管内の結露の発生を抑制するための空気調和機10の動作について説明する。
[換気装置制御処理]
図9は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される換気装置制御処理のフローチャートである。
図9の換気装置制御処理は、室内Rinの換気、加湿、又は除湿を目的とするメイン運転と、換気導管56の内部を乾燥させることを目的とする乾燥運転と、換気導管56の内部の空気を排出することを目的とする排出運転とを含む。メイン運転は、給気換気運転、排気換気運転、加湿運転、及び除湿運転を含む。乾燥運転は、給気換気運転、排気換気運転、及び除湿運転を含む。排出運転は、給気換気運転、及び排気換気運転を含む。本明細書では、給気換気運転、排気換気運転、及び除湿運転を実施して換気導管56の内部を乾燥させることを、それぞれ、「給気乾燥」、「排気乾燥」、及び「除湿乾燥」ともいう。本明細書では、給気換気運転、及び排気換気運転を実施して換気導管56内の空気を排出することを、それぞれ、「給気排出」、及び「排気排出」ともいう。
ステップS1において、制御部80は、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を開始する。ステップS2において、制御部80は、メイン運転を実施するように換気装置50を制御する。実施されるメイン運転は、ステップS1において受信されたユーザコマンドに応じて、給気換気運転、排気換気運転、加湿運転、及び除湿運転のいずれかである。ステップS3において、制御部80は、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を終了する。
ステップS4において、制御部80は、換気導管56の内部の結露水を排水口56aから排出させるように換気導管56を介する空気の移動を所定時間にわたって停止する排水動作を実施するように換気装置50を制御する。
ステップS4において排水動作を実施した後、制御部80は、ステップS2において実施したメイン運転の種類(加湿運転、給気換気運転、又は排気換気運転)に応じて、対応する乾燥運転を実施する。加湿運転は主に冬期に実施され、給気換気運転は主に夏季に実施される。制御部80は、室内Rin及び室外Routの温度及び湿度の条件に応じて、適切な乾燥運転を実施する。
ステップS5において、制御部80は、ステップS2のメイン運転が加湿運転であったか否かを判断し、YESのときはステップS8に進み、NOのときはステップS6に進む。ステップS8において、制御部80は、図10を参照して後述する加湿後の乾燥処理を実行する。
ステップS6において、制御部80は、ステップS2のメイン運転が給気換気運転であったか否かを判断し、YESのときはステップS9に進み、NOのときはステップS10に進む。ステップS9において、制御部80は、図16を参照して後述する給気換気後の乾燥処理を実行する。
ステップS7において、制御部80は、ステップS2のメイン運転が排気換気運転であったか否かを判断し、YESのときはステップS10に進み、NOのときは換気装置制御処理を終了する。ステップS10において、制御部80は、排気換気後の乾燥処理を実行する。
ステップS8~S10は、換気導管56の内部を乾燥させることを目的とする乾燥運転を含む。メイン運転が除湿運転であった場合(ステップS7:NO)、換気導管56の内部の湿度は十分に低いと考えられるので、乾燥運転は実施されない。
[加湿後の乾燥処理]
図10は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される加湿後の乾燥処理のフローチャートである。
ステップS11において、制御部80は、排気乾燥を許可する条件を満たすか否かを判断し、YESのときはステップS12に進み、NOのときはステップS15に進む。
図11は、加湿後の乾燥処理において、排気乾燥を許可する条件を示す表である。制御部80は、室外温度T2から室内露点Td1を減算した値が所定のしきい値、例えば2℃以上である場合、排気乾燥を許可し、そうでない場合、排気乾燥を実施せずに給気乾燥又は除湿乾燥を実施する。このため、制御部80は、まず、温度センサ27から室内温度T1を取得し、温度センサ72から室外温度T2を取得し、湿度センサ28から室内相対湿度H1を取得する。制御部80は、室内温度T1(℃)及び室内相対湿度H1(%)に基づいて、次式を用いて室内露点Td1を計算する。
Td1=0.9×T1+0.26×H1-22
T2-Td1≧2℃である場合、排気乾燥を実施することにより換気導管56の内部の湿度を低減できると考えられる。一方、T2-Td1<2℃である場合、排気乾燥を実施すると、換気導管56の内部の湿度が却って増大し、結露水が生じる可能性がある。従って、この場合、給気乾燥又は除湿乾燥が実施される。
排気乾燥が許可された場合、換気導管56の内部の管内相対湿度H3に基づいて、実際に排気乾燥を実施する必要があるか否かを判断する。再び図10を参照すると、ステップS12において、制御部80は、所定時間、例えば3分間にわたって一時的に給気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。このとき、制御部80は、湿度センサ29から管内相対湿度H3を取得する。ステップS13において、制御部80は、管内相対湿度H3が所定のしきい値Th1、例えば60%以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS14に進み、NOのときは排気乾燥を実施せずに処理を終了する。ステップS14において、制御部80は、図13を参照して後述する排気乾燥処理を実行し、これにより、排気換気運転を実施して換気導管56の内部を乾燥させる。
ステップS15において、制御部80は、給気乾燥を実施する条件を満たすか否かを判断し、YESのときはステップS16に進み、NOのときはステップS17に進む。
図12は、加湿後の乾燥処理において、給気乾燥を実施する条件を示す表である。制御部80は、室外温度T2が所定のしきい値、例えば15℃未満であり、換気導管56の長さd1が所定のしきい値、例えば10.1m未満であり、かつ、室外相対湿度H2が所定のしきい値、例えば80%未満である場合、給気乾燥を実施し、そうでない場合、除湿乾燥を実施する。このため、制御部80は、温度センサ72から室外温度T2を取得し、湿度センサ73から室外相対湿度H2を取得し、内部のメモリ80bから換気導管56の長さd1を読み出す。上述した3つの条件を満たす場合、給気乾燥を実施することにより換気導管56の内部の湿度を低減できると考えられる。一方、T2≧15℃、d1≧10.1m、又はH2≧80%である場合、給気乾燥を実施すると、換気導管56の内部の湿度が却って増大し、結露水が生じる可能性がある。従って、この場合、除湿乾燥が実施される。
ステップS16において、制御部80は、図14を参照して後述する給気乾燥処理を実行し、これにより、給気換気運転を実施して換気導管56の内部を乾燥させる。ステップS17において、制御部80は、図15を参照して後述する除湿乾燥処理を実行し、これにより、除湿運転を実施して換気導管56の内部を乾燥させる。
図13は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される排気乾燥処理のフローチャートである。
ステップS21において、制御部80は、温度センサ27から室内温度T1を取得し、温度センサ72から室外温度T2を取得し、湿度センサ28から室内相対湿度H1を取得し、気圧センサ82から気圧APを取得する。制御部80は、さらに、室内温度T1、室外温度T2、室内相対湿度H1、及び気圧APに基づいて、排気乾燥の継続時間を示す排気乾燥時間を決定する。排気乾燥時間を決定するために、制御部80は、室内温度T1(℃)、室内相対湿度H1(%)、及び気圧AP(hPa)に基づいて、次式を用いて室内絶対湿度H0を計算する。
H0=0.622×(e(T1)×H1/100)/(AP-(e(T1)×H1/100))
ここで、e(t)は、次式のように、温度t(℃)における飽和水蒸気圧を示すテテン(Tetens)の式を示す。
e(t)=6.1078×10(7.5×t/(t+237.3))
制御部80は、次式を用いて、室内温度T1及び室外温度T2のうちの低い方T0=min(T1,T2)に係る飽和水蒸気量SVを計算する。
SV=0.622×e(T0)/(AP-e(T0))
制御部80は、例えば下記の表に従って、飽和水蒸気量SVから室内絶対湿度H0を減算した値が小さくなるほど排気乾燥時間が長くなるように、排気乾燥時間を決定する。
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条件 排気乾燥時間
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SV-H0≧0.003 30分
0.003>SV-H0≧0.001 60分
0.001>SV-H0 90分
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SV-H0≧0.003である場合、飽和水蒸気量SVを基準として室内絶対湿度H0が比較的に低く、排気乾燥の効果が高いと考えられるので、短い排気乾燥時間を設定する。一方、0.001>SV-H0である場合、飽和水蒸気量SVを基準として室内絶対湿度H0が比較的に高く、排気乾燥の効果が低いと考えられるので、長い排気乾燥時間を設定する。
ステップS22において、制御部80は、排気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。乾燥運転に係る排気換気運転を実施する場合、第1のファン62の回転数は、メイン運転に係る排気換気運転を実施する場合の回転数よりも低く設定されてもよい。
ステップS23において、制御部80は、排気換気運転を開始してから排気乾燥時間が経過したか否かを判断し、YESのときは排気換気運転を停止して処理を終了し、NOのときはステップS22に戻って排気換気運転を継続する。
図14は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される給気乾燥処理のフローチャートである。
ステップS31において、制御部80は、給気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。ここで、制御部80は、第1及び第2のヒータ58,60を断続的にON状態にする。第1及び第2のヒータ58,60を制御するために、制御部80は、温度センサ74から給気温度T3を取得する。制御部80は、給気温度T3が第1のしきい値、例えば55℃以上になったとき、第1及び第2のヒータ58,60をOFF状態にする。また、制御部80は、前回に第1及び第2のヒータ58,60をON状態にしてから所定時間、例えば20分以上経過した後、かつ、給気温度T3が第2のしきい値、例えば45℃以下になったとき、第1及び第2のヒータ58,60をON状態にする。制御部80は、第1及び第2のヒータ58,60のうちの一方のみを断続的にON状態にし、他方を常にOFF状態にしてもよい。制御部80は、第1及び第2のヒータ58,60がON状態であるかOFF状態であるかにかかわらず、第1のファン62を常にON状態にしてもよい。乾燥運転に係る給気換気運転を実施する場合、第1のファン62の回転数は、メイン運転に係る給気換気運転を実施する場合の回転数よりも低く設定されてもよい。
制御部80は、乾燥運転に係る給気換気運転を実施する前に、準備運転として、図6を参照して説明した再生運転を行うように、すなわち、吸収材52に含まれる水分を室外Routに排出するように換気装置50を制御してもよい。給気換気運転中に換気導管56の内部に結露水が生じるとき、吸収材52にも多量の水分が含まれている場合が多い。従って、吸収材52に含まれた水分を放出することにより、換気導管56の内部の湿度を上昇しにくくすることができる。
ステップS32において、制御部80は、給気換気運転を開始してから予め決められた給気乾燥時間、例えば30分間が経過したか否かを判断し、YESのときは給気換気運転を停止してステップS34に進み、NOのときはステップS33に進む。ステップS33において、制御部80は、湿度センサ29から管内相対湿度H3を取得する。制御部80は、さらに、管内相対湿度H3が、予め決められた時間長、例えば10分間にわたって、所定のしきい値Th2、例えば80%以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS31に戻って給気換気運転を継続し、NOのときは給気換気運転を停止してステップS34に進む。
ステップS34において、制御部80は、給気換気運転中に第1のヒータ58及び第2のヒータ60の少なくとも一方をONしたか否か判断する。YESの場合、制御部80は、ステップS35に進む。NOの場合、給気乾燥処理を終了する。
ステップS35において、制御部80は、換気導管56の内部の空気を換気導管56の外部に排出するための排出処理を実施する。排出処理は、換気装置50に上記した排出運転を実行させる際の処理を示す。排出処理のフローチャートは後述する。排出処理は、給気換気運転による換気導管56内の乾燥処理後に実行される。制御部80が、給気換気運転又は排気換気運転を実行するように換気装置50を制御することで、換気装置50は、室内又は室外の空気を換気導管56に送風する。例えば、換気装置50は、第1のファン62を用いて換気導管56の内部に結露が生じる可能性がより低い空気(室内又は室外の空気)を換気導管56に送風する。つまり、制御部80は、給気換気運転及び排気換気運転のうちで、換気導管56の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転を換気装置50に実行させる。
換気導管56内の露点が換気導管56の周囲の温度よりも高い場合、換気導管56内の空気が冷却されて換気導管56の内部に結露が生じる可能性がある。室内の空気及び室外の空気のうちで温度が低い方の空気を換気導管56に送風すると、換気導管56内で結露が生じる可能性が低下し得る。また、室内の空気及び室外の空気のうちで露点が低い方の空気を換気装置に送風すると、換気導管56内で結露が生じる可能性が低下し得る。例えば、制御部80は、室内及び室外の温度を比較することで、給気換気運転及び排気換気運転のいずれが換気導管56の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転であるかを推定できる。
具体的には、制御部80は、次のように処理することで、給気換気運転を行うか、排気換気運転を行うか判断する。制御部80は、まず、温度センサ27から室内温度T1を取得し、温度センサ72から室外温度T2を取得する。T1>T2である場合、制御部80は、予め決められた排出運転時間、例えば30秒間にわたって給気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。T1≦T2である場合、制御部80は、予め決められた排出運転時間、例えば30秒間にわたって排気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。予め決められた排出運転時間は、30秒間である必要はなく、数秒間又は10秒間等任意の時間であってもよい。T1>T2である場合の排出運転時間と、T1≦T2である場合の排出運転時間とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
排出運転に係る給気換気運転及び排気換気運転を実施する場合、第1のファン62の回転数は、メイン運転に係る給気換気運転及び排気換気運転を実施する場合の回転数よりも低く設定されてもよい。乾燥運転の実施後、換気導管56の内部の露点が換気導管56の周囲の温度よりも高い場合、換気導管56の内部の空気が冷却されて換気導管56の内部に結露が生じる可能性がある。排出処理を実行することにより、室内の空気及び室外の空気のうちで温度又は露点が低い方の空気が換気導管56に送り込まれ、従って、換気導管56の内部で結露が生じる可能性を低下させることができる。制御部80は、ステップS35を実行すると、給気乾燥処理を終了する。
図15は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される除湿乾燥処理のフローチャートである。
ステップS41において、制御部80は、除湿運転を実施するように換気装置50を制御する。乾燥運転に係る除湿運転を実施する場合、第1のファン62の回転数は、メイン運転に係る除湿運転を実施する場合の回転数よりも低く設定されてもよい。
ステップS42において、制御部80は、除湿運転を開始してから予め決められた除湿乾燥時間、例えば30分間が経過したか否かを判断し、YESのときは除湿運転を停止してステップS44に進み、NOのときはステップS43に進む。ステップS43において、制御部80は、湿度センサ29から管内相対湿度H3を取得する。制御部80は、さらに、管内相対湿度H3が所定のしきい値Th2、例えば80%以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS41に戻って除湿運転を継続し、NOのときは除湿運転を停止してステップS44に進む。
ステップS44において、制御部80は、排出処理を実施する。排出処理は、除湿運転による換気導管56内の乾燥処理後に実行される。ステップS44の排出処理は、ステップS35の排出処理と同様である。制御部80は、ステップS44を実行すると、除湿乾燥処理を終了する。
[給気換気後の乾燥処理]
図16は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される給気換気後の乾燥処理のフローチャートである。
ステップS51において、制御部80は、湿度センサ29から管内相対湿度H3を取得し、管内相対湿度H3が所定のしきい値Th3、例えば80%以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS52に進み、NOのときは処理を終了する。
ステップS52において、制御部80は、排気乾燥を実施する条件を満たすか否かを判断し、YESのときはステップS54に進み、NOのときはステップS53に進む。
図17は、給気換気後の乾燥処理において、排気乾燥を実施する条件を示す表である。制御部80は、室外温度T2から室内温度T1を減算した値が所定のしきい値、例えば0℃以上であり、かつ、室内相対湿度H1が所定のしきい値、例えば70%未満である場合、排気乾燥を実施し、そうでない場合、給気乾燥又は除湿乾燥を実施する。このため、制御部80は、温度センサ27から室内温度T1を取得し、温度センサ72から室外温度T2を取得し、湿度センサ28から室内相対湿度H1を取得する。上述した2つの条件を満たす場合、排気乾燥を実施することにより換気導管56の内部の湿度を低減できると考えられる。一方、T2-T1<0℃、又は、H1≧70%である場合、排気乾燥を実施すると、換気導管56の内部の湿度が却って増大し、結露水が生じる可能性がある。従って、この場合、給気乾燥又は除湿乾燥が実施される。
ステップS53において、制御部80は、給気乾燥を実施する条件を満たすか否かを判断し、YESのときはステップS55に進み、NOのときはステップS56に進む。
図18は、給気換気後の乾燥処理において、給気乾燥を実施する条件を示す表である。図18の条件は、図12の条件と実質的に同じである。ただし、図18の例では、室外温度T2に係るしきい値として、20℃が設定され、室外相対湿度H2に係るしきい値として90%が設定されている。
ステップS54において、制御部80は排気乾燥処理を実行する。ステップS54の排気乾燥処理は、図13の排気乾燥処理と同じである。
ステップS55において、制御部80は給気乾燥処理を実行する。ステップS55の給気乾燥処理は、図14の給気乾燥処理と同じである。ただし、制御部80は、第1及び第2のヒータ58,60がON状態にされたときにのみ、第1のファン62をON状態にしてもよい。
ステップS56において、制御部80は除湿乾燥処理を実行する。ステップS56の除湿乾燥処理は、図15の除湿乾燥処理と同じである。
本実施の形態に係る空気調和機10によれば、室内Rin及び室外Routの温度及び湿度の条件に応じて、排気乾燥、給気乾燥、及び除湿乾燥のうちの適切な乾燥運転を実施することができる。
排気乾燥、給気乾燥、及び除湿乾燥は、例えば、下記の特徴をそれぞれ有する。
排気乾燥は、給気乾燥及び排気乾燥の場合よりも小さな消費電力で実施可能である。また、排気乾燥は、室内Rinから室外Routに空気を移動させるので、吸収材52から蒸発した水分が室内Rinに到来せず、臭いの心配がない。ただし、排気乾燥では、室内温度が高いとき、換気導管56の内部を乾燥させるために給気乾燥及び除湿乾燥の場合よりも時間がかかる。
給気乾燥は、排気乾燥の場合よりも短時間で効果的に換気導管56の内部を乾燥させることができる。ただし、給気乾燥では、排気乾燥の場合よりも消費電力が増大する可能性がある。
除湿乾燥は、排気乾燥及び給気乾燥の場合よりも短時間で効果的に換気導管56の内部を乾燥させることができる。ただし、除湿乾燥では、排気乾燥の場合よりも消費電力が増大し、さらに、動作音が生じる期間と動作音が生じない期間とが交互に繰り返される。
上述した排気乾燥、給気乾燥、及び除湿乾燥の各特徴によれば、可能であれば排気乾燥を実施し、排気乾燥が実施可能ではない場合であっても、なるべく除湿乾燥を実施しないことにより、消費電力を低減し、また、騒音を生じにくくすることができる。
[排出処理]
図19は、本開示の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される排出処理のフローチャートを示す。換気装置50が換気導管56の周囲の空気よりも高い温度の空気を換気導管56内に送風するような動作を行った場合、換気導管56内に存在する空気の温度は、換気導管56の周囲の空気の温度より高温である場合がある。換気導管56内の空気の温度が換気導管56の周囲の空気の温度より高い場合、換気導管56内の空気の相対湿度が低かったとしても、換気導管56内の空気の露点が周囲の空気の温度より高い可能性がある。そのような場合、換気導管56内の空気が冷えると、換気導管56内に結露が生じる懸念がある。
結露の発生を抑制するため、本実施の形態に係る空気調和機10の制御部80は、所定の条件に基づいて、換気導管56内の空気を排出するように換気装置50を制御する。具体的には、上記したように、本実施の形態に係る空気調和機10の制御部80は、第1ヒータ58又は第2ヒータ60の少なくとも一方を少なくとも一時的にONして給気換気運転を実施した後、排出処理を実行する。本明細書において、当該給気換気運転を、ヒータによる加熱を含む給気換気運転ともいう。つまり、ヒータによる加熱を含む給気換気運転は、給気換気運転中に、第1のヒータ58又は第2のヒータ60の少なくとも一方が、室外から換気導管56を介して室内に供給される空気を少なくとも一時的に加熱する運転を示す。また、制御部80は、換気装置50による除湿運転を実施した後、排出処理を実行する。ヒータによる加熱を含む給気換気運転、及び除湿運転は、本開示の所定空調運転の一例である。後述するように、加湿運転も所定空調運転の一例であるので、所定空調運転は、ヒータによる加熱を含む給気換気運転、除湿運転、又は加湿運転を含み得る。
ステップS61において、制御部80は、室内温度T1が室外温度T2より高いか否かを判断する。制御部80は、温度センサ27から室内温度T1を取得し、温度センサ72から室外温度T2を取得する。YESの場合、制御部80は、ステップS62に進み、給気排出を実施する。つまり、制御部80は、給気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。NOの場合、制御部80は、ステップ63に進み、排気排出を実施する。つまり、制御部80は、排気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。
ステップS64又はS65において、制御部80は、給気換気運転又は排気換気運転を開始してから排出運転時間が経過したか否かを判断する。NOの場合、制御部80は、ステップS62又はS63に戻って給気換気運転又は排気換気運転を継続する。YESの場合、制御部80は、給気換気運転又は排気換気運転を停止して処理を終了する。
[実施の形態の効果]
本実施の形態に係る空気調和機10によれば、以下の効果を奏することができる。
本開示の実施の形態に係る空気調和機10は、室外機30と、室内機20と、室内機と室外機とを流体的に接続する換気導管56と、室外から換気導管56を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管56を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管56を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置50と、換気装置50の動作を制御する制御部80と、を備える。制御部80は、所定空調運転後、換気装置50によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管56内に送風する。
このような構成によれば、空気調和機10は、換気導管56内における結露の発生を抑制することができる。それにより、空気調和機10は、換気導管56内に結露が発生することに起因する異音の発生を抑制することができる。具体的には、前述したように、所定空調運転後の換気導管56内は、換気導管56の周囲の温度よりも高温の空気が存在することがある。例えば、換気装置50が、第1のヒータ58又は第2のヒータ60で温めた空気を換気導管56内に送風すると、そのような状況になり得る。そのような空気は、水分を多く含んだ状態になる可能性がある。例えば換気導管56の周囲の空気等によって換気導管56内の空気が冷却されると、換気導管56内に結露が生じることがある。本開示の実施の形態に係る空気調和機10によれば、制御部80は所定空調運転後に換気装置50によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管56内に送風する。それによって、本開示の実施の形態に係る空気調和機10は、換気導管56内の空気を排出し、換気導管56内における結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
また、本開示における空気調和機10において、制御部80は、給気換気運転及び排気換気運転のうちで、換気導管56の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転を換気装置50に実行させる。このような構成によれば、制御部80は、換気装置50によって給気換気運転又は排気換気運転を実行し、室内の空気及び室外の空気のうち結露の可能性が低い方の空気が換気導管56内に送風される。それによって、本開示の実施の形態に係る空気調和機10は、換気導管56内の空気を排出し、換気導管56内における結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
また、本開示に係る空気調和機10は、室内温度を測定可能な第1のセンサ27と、室外温度を測定可能な第2のセンサ72と、をさらに備える。制御部80は、第1のセンサ27及び第2のセンサ72と接続される。制御部80は、第1のセンサ27によって測定された室内温度が第2のセンサ72によって測定された室外温度より高い場合、換気装置50に給気換気運転を実行させ、第1のセンサ27によって測定された室内温度が第2のセンサ72によって測定された室外温度以下の場合、換気装置50に排気換気運転を実行させる。このような構成によれば、制御部80は、温度が低い側の空気を換気導管56内に送風するように、換気装置50を制御する。温度が低い側の空気が換気導管56内に送風されるため、換気導管56内の空気の温度は、室外温度以下となる可能性が高くなる。そのため、換気導管56内の空気が換気導管56の周囲の空気によって冷却される可能性が低下し、結露の発生が抑制される。したがって、本開示に係る空気調和機10は、換気導管56内における結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
また、本開示の空気調和機10において、所定空調運転は、除湿運転を含む。本開示の空気調和機10は、当該除湿運転後に、換気装置50により室内又は室外の空気を換気導管56内に送風して換気導管56内の空気を排出できる。したがって、本開示の空気調和機10は、除湿運転後に換気導管56の周囲の空気よりも高温の空気が換気導管56内に存在していたとしても、結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
また、本開示の空気調和機10は、1つ以上のヒータ58、60をさらに備える。所定空調運転は、給気換気運転中にヒータ58、60が、室外から換気導管56を介して室内に供給される空気を少なくとも一時的に加熱する運転を含む。ヒータによる加熱を含む給気換気運転時、ヒータ58、60で温められた空気が、換気装置50によって換気導管56内に送風され得る。本開示の空気調和機10は、ヒータによる加熱を含む給気換気運転後に、換気装置50により室内又は室外の空気を換気導管56内に送風して、換気導管56内の空気を排出できる。したがって、本開示の空気調和機10は、少なくとも一時的にヒータ58、60が少なくとも一時的に加熱した空気を室外から室内に取り込む給気換気運転後に、換気導管56の周囲の空気よりも高温の空気が換気導管56内に存在したとしても、結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
[他の実施の形態]
例えば、上述の実施の形態の場合、換気装置50が室外機30に設けられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、換気装置50は、室内機20に設けられてもよく、空気調和機とは別個に提供されてもよい。
上述の実施形態では、例えば図7において、湿度センサ29が室内機20に設けられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、湿度センサ29は、室外機30において、換気導管56の室外Rout側の開口の近傍に設けられてもよい。あるいは、湿度センサ29は、室内機20及び室外機30の両方に設けられてもよい。これにより、湿度センサ29は、排気換気運転が実施された場合に、換気導管56の内部の管内相対湿度H3を検出することができる。
室内機20は、乾燥運転を実施中であることを示すために、発光ダイオードなどの表示器を備えてもよい。また、室内機20は、乾燥運転を開始すること及び終了することをユーザに通知するためのブザー又はスピーカを備えてもよい。
室内温度T1を検出する温度センサ27は、換気導管56の室内Rin側の開口の近傍に設けられてもよい。この場合、温度センサ27は、湿度センサ29に一体化されてもよい。
制御部80は、図9~図19を参照して説明した換気装置制御処理を実行するために、室内相対湿度H1に代えて、管内相対湿度H3を用いてもよい。この場合、湿度センサ28を設けることは不要になり、空気調和機10のコストを低減することができる。
制御部80は、室内絶対湿度H0及び飽和水蒸気量SVを計算する際に、気圧センサ82によって検出された気圧APに代えて、予め決められた固定値、例えば1013.25hPaを用いてもよい。この場合、気圧センサ82を設けることは不要になり、空気調和機10のコストを低減することができる。
上記した実施の形態において、制御部80は、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を開始及び終了するように構成されているがこれに限定されない。例えば、制御部80は、温度センサ27等の各種のセンサから取得した情報に基づいて、自動的にメイン運転を開始又は終了するように構成されてもよい。また、制御部80は、当該情報に基づいて、メイン運転で給気換気運転、排気換気運転、加湿運転、及び除湿運転のいずれを換気装置50で実行するか判断するように構成されてもよい。
上記した実施の形態において、制御部80は、温度センサ27及び温度センサ72から取得した室内温度T1及び室外温度T2に基づいて給気換気運転を実施するか、排気換気運転を実施するかを判断しているが、これに限定されない。制御部80は、室内露点Td1及び室外露点Td2に基づいて、給気換気運転と排気換気運転とのいずれを実施するように換気装置50を制御するか決定してもよい。このように、制御部80は、室内露点Td1と、室外露点Td2とに基づいて、換気導管56の内部に結露が生じる可能性が低い空気を推定できる。それによって、制御部80は、給気換気運転及び排気換気運転のうちで換気導管56の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転を推定できる。
上記したように、制御部80は、例えば、温度センサ27から取得した室内温度T1及び湿度センサ28から取得した室内相対湿度H1に基づいて室内露点Td1を算出し得る。また、制御部80は、例えば、温度センサ72から取得した室外温度T2及び湿度センサ73から取得した室外相対湿度H2に基づいて室外露点Td2を算出し得る。また、空気調和機10は、室内温度T1及び室内相対湿度H1を測定可能な温湿度センサと、室外温度T2及び室外相対湿度H2を測定可能な温湿度センサと、を備え、制御部80は当該温湿度センサから室内露点Td1及び室外露点Td2を取得してもよい。
制御部80は、Td1>Td2である場合、予め決められた排出運転時間、例えば30秒間にわたって給気換気運転を実施するように換気装置50を制御してもよい。また、Td1≦Td2である場合、制御部80は、予め決められた排出運転時間、例えば30秒間にわたって排気換気運転を実施するように換気装置50を制御してもよい。予め決められた排出運転時間は、30秒間である必要はなく、数秒間又は10秒間等任意の時間であってもよい。T1>T2である場合の排出運転時間と、T1≦T2である場合の排出運転時間とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本開示に係る空気調和機10によれば、室内機20は、室内温度及び室内相対湿度を測定可能な1つ以上の第1のセンサ27、28を備える。室外機30は、室外温度及び室外相対湿度を測定可能な1つ以上の第2のセンサ72、73を備える。制御部80は、1つ以上の第1のセンサ、及び1つ以上の第2のセンサと接続され、室内温度T1及び室内相対湿度H1から室内露点Td1を算出し、室外温度T2及び室外相対湿度H2から室外露点Td2を算出する。制御部80は、室内露点Td1が室外露点Td2より高い場合、換気装置50に給気換気運転を実行させ、室内露点Td1が室外露点Td2以下の場合、換気装置50に排気換気運転を実行させる。
このような構成によれば、制御部80は、露点が低い側の空気を換気導管56内に送風するように、換気装置50を制御する。露点が低い側の空気が換気導管56内に送風されるため、換気導管56内の空気の露点は、室外温度以下となる可能性が高くなる。そのため、換気導管56内の空気の温度が、換気導管56の周囲の空気によって冷却されて換気導管56内の空気の露点以下となる可能性が低下し、結露の発生が抑制される。したがって、本開示に係る空気調和機10は、換気導管56内における結露の発生を抑制し、異音の発生を抑制することができる。
上記した実施の形態において、制御部80は、排出運転時、室外の温度及び室外の温度に基づいて、給気換気運転と排気換気運転とのいずれを実行するか判断したが、これに限定されない。例えば、制御部80は、季節又は月日に基づいて、排出運転時に給気換気運転と排気換気運転とのいずれを実行するか判断してもよい。制御部80は、例えば、春及び夏のとき、排出運転時に排気換気運転を実行し、秋及び冬のとき、給気換気運転を実行するように換気装置50を制御してもよい。また、制御部は、例えば4月から9月の間、排出運転時に排気換気運転を実行し、10月から3月の間、給気換気運転を実行するように換気装置50を制御してもよい。当然、季節及び月日に基づいて実行され得る運転は、上記に限定されず、任意に設定され得る。制御部80は、例えば、リモートコントローラ90によってこのような月日を設定され、メモリ80bに格納され得る。制御部80は、月日に基づいて季節を判断してもよい。
上記した実施の形態において、制御部80は、メイン運転として加湿運転又は給気換気運転の実施後、かつヒータによる加熱を含む給気換気運転の実施後又は除湿運転の実施後に排出運転を実行したがこれに限定されない。制御部80は、メイン運転の種類にかかわらず、ヒータによる加熱を含む給気換気運転の実施後、又は除湿運転の実施後に排出運転を実行してもよい。制御部80は、メイン運転として実行された給気換気運転において、任意のヒータ58、60が少なくとも一時的にON状態となるように制御された場合、当該給気換気運転後に、排出運転を実行してもよい。また、制御部80は、例えば、加湿運転の実施後に、排出運転を行ってもよい。本明細書では、加湿運転は、所定空調運転ともいう。後述するように、制御部80は、加湿運転を一時的に停止した後も排出運転を実施し得る。本明細書において、加湿運転の実施後は、加湿運転の終了後、及び加湿運転の一時停止後を含む。
図20は、他の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって加湿運転後に実行される排出運転の処理を含む、換気装置制御処理のフローチャートである。
S71において、制御部80は、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を開始する。S72において、制御部80は、メイン運転として加湿運転を実施するように換気装置50を制御する。ステップS73において、制御部80は、所定の終了条件を満たすか否か判断する。Yesの場合、後述するステップS78に進む。制御部80は、例えば、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を終了するか否か判断してもよい。すなわち、制御部80は、停止コマンドを受信すると、終了条件を満たすと判断してもよい。Noの場合、制御部80は、ステップS74に進む。
ステップS74において、制御部80は、所定の一時停止条件を満たすか否か判断する。YESの場合、制御部80は、換気装置50による加湿運転を一時的に停止する。NOの場合、制御部80は、ステップS72に戻って加湿運転を維持する。制御部80は、例えば、湿度センサ28から取得した室内相対湿度H1が、所定の閾値を上回ると、所定の一時停止条件を満たすと判断してもよい。所定の閾値は、例えば、60%であってもよいし、リモートコントローラ90を介してユーザによって入力された値であってもよい。制御部80は、温度センサ27から取得した室内温度T1が所定の閾値を上回ると、所定の一時停止条件を満たすと判断してもよい。所定の閾値は、例えば、暖房運転で設定されている設定温度に基づいて決定されてもよい。
制御部80は、加湿運転を一時的に停止すると、ステップS75において、排出処理を実行する。ステップS75の排出処理は、図19に記載のステップS35の排出処理と同様である。制御部80は、排出処理を実施するとステップS76に進み、所定の再開条件を満たすか否か判断する。制御部80は、例えば、湿度センサ28から取得した室内相対湿度H1が所定の閾値を下回ると、所定の再開条件を満たすと判断してもよい。所定の閾値は、例えば、40%であってもよいし、リモートコントローラ90を介してユーザによって入力された値であってもよい。Yesの場合、制御部80は、ステップS72に戻って加湿運転を再開する。Noの場合、制御部80は、ステップS77に進む。制御部80は、温度センサ27から取得した室内温度T1が所定の閾値を下回ると、所定の再開条件を満たすと判断してもよい。所定の閾値は、例えば、暖房運転で設定されている設定温度に基づいて決定されてもよい。
ステップS77において、制御部80は、所定の終了条件を満たすか否か判断する。所定の終了条件は、ステップS73における終了条件と同じであってもよい。また、制御部80は、ステップS76の再開条件を満たさない期間が所定の期間以上続いた場合に、終了条件を満たすと判断するように構成されてもよい。当該所定の期間は、例えば、1時間、又は2時間等の任意の時間であってもよい。Noの場合、制御部80は、ステップS76に戻って再開条件を満たすか否か判断する。Yesの場合、制御部80は、ステップS78に進む。
ステップS78において、制御部80は、換気装置50のメイン運転、すなわち加湿運転、を終了し、換気装置制御処理を終了する。加湿運転の終了後、制御部80は、図9に記載のステップS8の加湿後の乾燥処理を実施してもよい。制御部80は、例えば、リモートコントローラ90及び受信機26を介して取得されたユーザコマンドに応じて、換気装置50のメイン運転を終了するか否か判断してもよい。すなわち、制御部80は、停止コマンドを受信すると、終了条件を満たすと判断してもよい。
上記したように、制御部80は、所定の条件に基づいて加湿運転を一時的に停止するように換気装置50を制御し得る。一時停止中、換気導管56内には、高温高湿の空気が存在し得る。換気導管56が冷却されると、当該空気の温度が低下し、換気導管56内に結露が生じ得る。制御部80が、上記のように加湿運転の一時停止中に排出処理を行うことで、空気調和機10は、換気導管56内での結露の発生を抑制することができる。したがって、空気調和機10は、換気導管56内に生じる結露に起因する異音の発生を抑制することができる。
上記した実施の形態では、制御部80は、所定空調運転後に排出処理を実施していたがこれに限定されず、制御部80は、所定空調運転後かつ所定の条件を満たすとき、排出処理を実施するように構成されてもよい。所定の条件は、例えば、換気導管56内の空気の露点が換気導管56の周囲の温度よりも高いことを含んでもよい。制御部80は、換気導管56内に配置された図示しない温度センサ、及び換気導管56内に配置された湿度センサ29から取得した管内温度及び管内相対湿度H3に基づいて、換気導管56内の空気の露点を算出できる。このように構成することで、制御部80は、所定空調運転後、かつ換気導管56内で結露が発生する可能性が高い場合に、排出処理を実施することができる。
また、制御部80は、冷房運転又は暖房運転の実行後、排出運転を実行してもよい。具体的には、制御部80は、冷房運転の実行後、排気換気運転を実行し、暖房運転の実行後、給気換気運転を実行するように換気装置50を制御してもよい。
図21は、他の実施の形態に係る空気調和機10の制御部80によって実行される換気装置制御処理のフローチャートである。当該換気装置制御処理は、室内機20及び室外機30による冷房運転又は暖房運転の終了後に、制御部80が換気装置50を制御する処理を示す。
ステップS81において、制御部80は、空気調和機10による冷房運転が終了したか否か判断する。NOの場合、制御部80は、ステップS82に進む。YESの場合、制御部80は、ステップ83に進み、排気排出を実施する。つまり、制御部80は、排気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。ステップS82において、制御部80は、空気調和機10による暖房運転が終了したか否かを判断する。YESの場合、制御部80は、ステップS84に進み、給気排出を実施する。つまり、制御部80は、給気換気運転を実施するように換気装置50を制御する。NOの場合、制御部80は、換気装置制御処理を終了する。
ステップS83又はS84において、制御部80は、給気換気運転又は排気換気運転を開始してから排出運転時間が経過したか否かを判断する。NOの場合、制御部80は、ステップS83又はS84に戻って給気換気運転又は排気換気運転を継続する。YESの場合、制御部80は、給気換気運転又は排気換気運転を停止して換気装置制御処理を終了する。
このように動作することで、制御部80は、室内及び室外の温度を比較することなく、給気換気運転を実行するか排気換気運転を実行するか判断することができる。したがって、空気調和機10が室内温度を検出できるセンサ又は室外温度を検出できるセンサの少なくとも一方を備えていなかったとしても、制御部80が排出運転を行うことで、換気導管56内に結露が発生することを抑制し、異音の発生を抑制することができる。また、このように動作することで、空気調和機10は、制御部80による処理の負荷を低減することができる。
なお、本明細書において、「第1」、「第2」などの用語は、説明のためだけに用いられるものであり、相対的な重要性又は技術的特徴の順位を明示又は暗示するものとして理解されるべきではない。「第1」と「第2」と限定されている特徴は、1つ又はさらに多くの当該特徴を含むことを明示又は暗示するものである。
以上、上述の実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されない。本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形及び修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
(態様のまとめ)
以上の説明から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施の形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
(態様1)空気調和機(10)は、
室内機(20)と、
室外機(30)と、
室内機(20)と室外機(30)とを流体的に接続する換気導管(56)と、
室外から換気導管(56)を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管(56)を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管(56)を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置(50)と、
換気装置(50)の動作を制御する制御部(80)と、
を備え、
制御部(80)は、所定空調運転後、換気装置(50)によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管(56)内に送風する。
(態様2)態様1の空気調和機(10)において、所定空調運転は、加湿運転を含んでもよい。
(態様3)態様1又は態様2の空気調和機(10)において、所定空調運転は、除湿空気を供給する除湿運転を含んでもよい。
(態様4)態様1から態様3のいずれかの空気調和機(10)は、ヒータ(58、60)をさらに備え、
所定空調運転は、給気換気運転中にヒータ(58、60)が、室外から換気導管(56)を介して室内に供給される空気を少なくとも一時的に加熱する運転を含んでもよい。
(態様5)態様1から態様4のいずれかの空気調和機(10)において、制御部(80)は、給気換気運転及び排気換気運転のうちで、換気導管の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転を換気装置(50)に実行させてもよい。
(態様6)態様5の空気調和機(10)は、
室内温度を測定可能な第1のセンサ(27)と、
室外温度を測定可能な第2のセンサ(72)と、
をさらに備え、
制御部(80)は、
第1のセンサ(27)によって測定された室内温度が第2のセンサ(72)によって測定された室外温度より高い場合、換気装置(50)に給気換気運転を実行させ、第1のセンサ(27)によって測定された室内温度が第2のセンサ(72)によって測定された室外温度以下である場合、換気装置(50)に排気換気運転を実行させてもよい。
(態様7)態様5の空気調和機(10)は、
室内温度及び室内相対湿度を測定可能な1つ以上の第1のセンサ(27、28)と、
室外温度及び室外相対湿度を測定可能な1つ以上の第2のセンサ(72、73)と、
をさらに備え、
制御部(80)は、
室内温度及び室内相対湿度から室内露点を算出し、室外温度及び室外相対湿度から室外露点を算出し、
室内露点が室外露点より高い場合、換気装置(50)に給気換気運転を実行させ、室内露点が室外露点以下である場合、換気装置(50)に排気換気運転を実行させてもよい。
(態様8)空気調和機(10)の制御方法は、
室内機(20)及び室外機(30)を備えた空気調和機(10)の制御方法であって、
空気調和機(10)は、
室内機(20)と室外機(30)とを流体的に接続する換気導管(56)と、
室外から換気導管(56)を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管(56)を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管(56)を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置(50)と、
をさらに備え、
制御方法は、
所定空調運転後、換気装置(50)によって給気換気運転又は排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を換気導管(56)内に送風することを含む。
(態様9)コンピュータプログラムは、態様8の制御方法を空気調和機(10)の制御部(80)に実行させることができる。
(態様10)コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、態様8の制御方法を空気調和機(10)の制御部(80)に実行させるためのコンピュータプログラムを記憶できる。
(態様11)空気調和機(10)は、
室内機(20)と、
室外機(30)と、
室内機(20)と室外機(30)とを流体的に接続する換気導管(56)と、
室外から換気導管(56)を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を換気導管(56)を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を換気導管(56)を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置(50)と、
換気装置(50)の動作を制御する制御部(80)と、
を備え、
制御部(80)は、換気装置(50)によって、冷房運転後には排気換気運転を実行して換気導管(56)内に送風し、暖房運転後には給気換気運転を実行して換気導管(56)内に送風する
本開示に記載のシステムは、ハードウェア資源、例えば、プロセッサ、メモリ、と、ソフトウェア資源(コンピュータプログラム)との協働などによって実現される。
本開示によれば、換気導管内の結露の発生を抑制した空気調和機、空気調和機の制御方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することができることができるため、この種の産業分野において好適に利用できる。
10 空気調和機
20 室内機
22 室内熱交換器
24 ファン
26 受信機
27 温度センサ
28 湿度センサ
29 湿度センサ
30 室外機
32 室外熱交換器
34 ファン
36 圧縮機
38 膨張弁
40 四方弁
42 冷媒配管
50 換気装置
52 吸収材
54 モータ
56 換気導管
56a 排水口
58 第1のヒータ
60 第2のヒータ
62 ファン(第1のファン)
64 第1のダンパ装置
66 第2のダンパ装置
68 第3のダンパ装置
70 ファン(第2のファン)
72 温度センサ
73 湿度センサ
74 温度センサ
80 制御部
82 気圧センサ
90 リモートコントローラ
P1 流路(第1の流路)
P2 流路(第2の流路)

Claims (11)

  1. 室内機と、
    室外機と、
    前記室内機と前記室外機とを流体的に接続する換気導管と、
    室外から前記換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を前記換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を前記換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
    前記換気装置の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、所定空調運転後、前記換気装置によって前記給気換気運転又は前記排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を前記換気導管内に送風する、
    空気調和機。
  2. 前記所定空調運転は、前記加湿運転を含む、請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記所定空調運転は、除湿空気を供給する除湿運転を含む、請求項1に記載の空気調和機。
  4. ヒータをさらに備え、
    前記所定空調運転は、前記給気換気運転中に前記ヒータが、室外から前記換気導管を介して室内に供給される空気を少なくとも一時的に加熱する運転を含む、
    請求項1に記載の空気調和機。
  5. 前記制御部は、前記給気換気運転及び前記排気換気運転のうちで、前記換気導管の内部に結露が生じる可能性がより低い方の運転を前記換気装置に実行させる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機。
  6. 室内温度を測定可能な第1のセンサと、
    室外温度を測定可能な第2のセンサと、
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1のセンサによって測定された室内温度が前記第2のセンサによって測定された室外温度より高い場合、前記換気装置に前記給気換気運転を実行させ、前記第1のセンサによって測定された室内温度が前記第2のセンサによって測定された室外温度以下である場合、前記換気装置に前記排気換気運転を実行させる、
    請求項5に記載の空気調和機。
  7. 室内温度及び室内相対湿度を測定可能な1つ以上の第1のセンサと、
    室外温度及び室外相対湿度を測定可能な1つ以上の第2のセンサと、
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記室内温度及び前記室内相対湿度から室内露点を算出し、
    前記室外温度及び前記室外相対湿度から室外露点を算出し、
    前記室内露点が前記室外露点より高い場合、前記換気装置に前記給気換気運転を実行させ、前記室内露点が前記室外露点以下である場合、前記換気装置に前記排気換気運転を実行させる、
    請求項5に記載の空気調和機。
  8. 室内機及び室外機を備えた空気調和機の制御方法であって、
    前記空気調和機は、
    前記室内機と前記室外機とを流体的に接続する換気導管と、
    室外から前記換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を前記換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を前記換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
    をさらに備え、
    前記制御方法は、
    所定空調運転後、前記換気装置によって前記給気換気運転又は前記排気換気運転を実行して室内又は室外の空気を前記換気導管内に送風することを含む、
    空気調和機の制御方法。
  9. 請求項8に記載の制御方法を空気調和機に実行させるためのコンピュータプログラム。
  10. 請求項8に記載の制御方法を空気調和機に実行させるためのコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  11. 室内機と、
    室外機と、
    前記室内機と前記室外機とを流体的に接続する換気導管と、
    室外から前記換気導管を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転、室外の空気を前記換気導管を介して室内に取り込む給気換気運転、及び室内の空気を前記換気導管を介して室外に排出する排気換気運転のいずれかを選択的に実行可能な換気装置と、
    前記換気装置の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記換気装置によって、冷房運転後には前記排気換気運転を実行して前記換気導管内に送風し、暖房運転後には前記給気換気運転を実行して前記換気導管内に送風する、
    空気調和機。
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