以下に、本願に係る提供装置、提供方法、提供プログラム、提示装置、提示方法および提示プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法、提供プログラム、提示装置、提示方法および提示プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る提供装置および提示装置の一例であるサーバ装置が行う提供方法および提示方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理システムの概要を示す説明図である。なお、図1では、決済アプリ内の電子マネー口座として、通常口座と、用途及び受益者を任意に指定可能な用途限定口座とを管理する場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置100とサーバ装置10とを含む。端末装置100とサーバ装置10とは、ネットワークN(図3参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置100は、サーバ装置10と連携する。なお、情報処理システム1は、任意の数の端末装置100およびサーバ装置10を含んでよい。
端末装置100は、利用者U(ユーザ)により使用されるスマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者Uから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
サーバ装置10は、決済サーバとして、端末装置100を用いた決済(電子決済)に関する電子決済サービスを提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現可能である。例えば、サーバ装置10は、利用者Uの端末装置100に表示された利用者Uの識別情報である利用者識別情報を読み取らせた店舗端末から当該利用者識別情報と店舗を識別する店舗識別情報と決済内容とを取得した場合、もしくは、店舗識別情報を読み取らせた端末装置100から、利用者識別情報と店舗識別情報と決済内容とを取得した場合に、当該決済内容に基づいて、当該利用者識別情報が示す利用者Uの口座から当該店舗識別情報が示す口座へと決済内容に応じた電子マネーを移動させる決済処理機能を有する。
〔1-1.端末装置100を用いた決済〕
ここで、実施形態に係る情報処理に先立ち、端末装置100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者Uが端末装置100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の端末装置100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
例えば、利用者Uが店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、端末装置100にインストールされた決済用のアプリケーション(決済アプリ)を起動する。そして、利用者Uは、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、端末装置100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗Aの店員Mから決済額の入力を受け付ける。そして、端末装置100は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗Aを示す情報(例えば、店舗ID))と、決済額とを示す決済情報をサーバ装置10へと送信する。
このような場合、サーバ装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済額が示す額の電子マネーを移動させる。そして、サーバ装置10は、決済が完了した旨の通知を端末装置100へと送信する。このような場合、端末装置100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
なお、端末装置100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、端末装置100を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、端末装置100は、利用者Uを識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、端末装置100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者Uを示す情報(例えば、利用者ID))と、決済額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報をサーバ装置10へと送信する。このような場合、サーバ装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗Aの口座へと、決済額が示す額の電子マネーを移動させ、店舗Aの店舗端末或いは端末装置100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
また、端末装置100を用いた決済は、利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へと電子マネーを移動させる処理のみならず、例えば、利用者Uが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、端末装置100は、店舗Aの口座に対して決済額の電子マネーを移動させるとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社に対し、決済額を請求してもよい。
このように、端末装置100を用いた決済では、決済アプリが利用者口座から決済額分の電子マネーを引き出して、加盟店の売上情報として管理する(加盟店口座への入金とは異なる)。また、所定のタイミングで、売上情報をもとに、加盟店の銀行口座に、売上から管理手数料を減算した額の現金を入金する。なお、加盟店が管理する加盟店の電子マネー口座に、利用者口座から電子マネーを入金してもよく、入金時あるいは所定のタイミングで、手数料を加盟店が管理する加盟店口座から取得してもよい。
なお、上述した決済手段や決済サービスは、商品の購入や役務の提供に対する対価の提供(債務の精算)のためのものに限定されるものではない。例えば、上述した決済手段や決済サービスは、複数の利用者が有する口座間の送金に関する機能を有していてもよい。すなわち、上述した決済手段や決済サービスは、利用者や店舗等、電子マネーの所有者と紐づく任意の所有者の口座間における電子マネーの送受信を制御するサービスであればよい。すなわち、実施形態に係る決済手段や決済サービスは、電子マネーのやり取りを実現するための各種制御(電子マネーを介した各種の口座間送金制御のみならず、電子マネー口座と銀行口座間のやり取りに関する制御や、分割、ボーナス払いに伴う処理といった各種債権処理、その他電子マネーを含む財産のやり取りに関する各種制御)を実行する取引手段や取引サービスであれば、任意の態様で提供されるものであってもよい。
また、このような取引手段や取引サービスが実現する各種の制御には、決済に関する制御と送金に関する制御の両方が含まれていてもよく、いずれか一方のみが含まれていてもよい。すなわち、「取引」とは、電子マネーに関する「決済」のみならず、電子マネーの「送金」やその他各種の処理をも含む概念である。すなわち、サーバ装置10は、任意の所有者間における電子マネーのやり取りを制御する取引手段を実現する情報処理装置であってもよい。
例えば、サーバ装置10は、決済や送金等といった電子マネーの取引に関する取引情報が生じると、取引情報に基づいて利益を受け取るか否かの選択を利用者から受け付け、利用者が利益を受け取る場合は、利用者に対して取引を行ったことによる利益を付与する。また、サーバ装置10は、利益を受け取らない場合は、取引サービスにおける利用者の行動に基づき、より有利な利益を利用者に付与することとなる。
〔1-2.用途限定口座〕
本実施形態では、サーバ装置10は、対象となる利用者ごとに、決済アプリでの電子決済に使用できる電子マネー口座として、使用目的を限定しない通常の電子決済用の口座(通常口座)と、指定された使用目的に限定した電子決済用の口座(用途限定口座)とを別々に管理する。また、サーバ装置10は、目的別に用途限定口座を管理する。そのため、指定された目的の数だけ用途限定口座が存在する。すなわち、サーバ装置10は、個々の利用者について、通常口座を管理するとともに、使用目的ごとに用意された複数の用途限定口座を管理する。
なお、用途限定口座は、指定された店舗・施設でのみ支払い可能な電子マネー口座であってもよいし、指定された商品・サービスに対してのみ支払い可能な電子マネー口座であってもよい。反対に、用途限定口座は、指定された店舗・施設では支払い不可な電子マネー口座であってもよいし、指定された商品・サービスへの支払い不可な電子マネー口座であってもよい。
サーバ装置10は、上述した通常口座や用途限定口座にチャージされた電子マネーを適宜用いて、決済を実現することとなる。例えば、サーバ装置10は、決済額が1000円であり、通常口座に2000円チャージされている場合は、通常口座にチャージされている電子マネーのみで決済を行う。また、サーバ装置10は、決済額が1000円であるが、通常口座に200円しかチャージされておらず、かつ、利用可能な用途限定口座に1000円チャージされている場合は、通常口座の200円と、用途限定口座の800円とで、決済を実現してもよく、用途限定口座の1000円で決済を実現してもよい。
〔1-3.利用者に対して提供される利益について〕
ここで、上述したサーバ装置10により実現される決済処理においては、決済が行われたことを契機として各種の利益が利用者に提供される場合がある。例えば、かかる決済処理においては、決済額に応じた(例えば、決済の2パーセント)量のポイントであって、決済時に所定のレート(例えば、1ポイント1円)で決済に利用可能なポイントが付与される場合がある。また、決済処理においては、決済時にくじ引きが行われ、当選した際に、高額なポイントが提供される場合がある。このようなポイントは、決済時ではなく、決済から所定の期間(例えば、1月)が経過した際に利用者に対して利用可能なポイントとして提供されることとなる。また、決済処理においては、利用者が所定期間内に所定回数以上の決済を行った場合や、所定期間内における決済総額が所定の閾値を超えた場合に、ボーナスポイントとして、通常よりも多くのポイントが提供される場合がある。
また、サーバ装置10は、利用用途が制限されたポイントを付与してもよい。例えば、所定の店舗での決済においてのみ利用可能なポイント、所定の取引対象を購入する決済においてのみ利用可能なポイント、所定の期間内においてのみ利用可能なポイント、他人に送金できないポイント、水道代等の料金支払いであって電子的に配信される請求書に対しての決済に利用できないポイント等を付与してもよい。
このようなポイントは、ポイント用の口座(ポイント用のウォレット)にチャージされるが、電子マネーと同様の通常口座に入金されてもよく、用途限定口座に入金されてもよい。また、ポイント用の口座には、通常口座のように優先的に利用されるポイントがチャージされる口座があってもよく、用途限定口座のように、利用用途が限定されたポイントがチャージされる口座があってもよい。
サーバ装置10は、このようなポイントに付与された制限や各口座の残額、各口座にあらかじめ設定された利用優先度等に基づいて、決済時に自動的に利用する電子マネーおよびポイントを決定し、決定した電子マネーおよびポイントを用いた決済を実現する。例えば、サーバ装置10は、利用者がポイントを優先的に利用する旨の設定を行っている場合、利用者が所有するすべてのポイントを用いて決済額の一部を支払い、残額を、利用者の通常口座や用途限定口座にチャージされた電子マネーで支払うといった処理を自動的に行う。
なお、サーバ装置10は、上述したポイント以外にも、例えば、キャッシュバックキャンペーン等で利用者に付与される電子マネーを利用者に提供される利益としてもよい。このように、サーバ装置10は、決済時に決済額のすべてもしくは一部に充当可能な利益であって、利用者が決済したことを契機として、決済から所定の期間が経過した後に付与される(つまり、決済から所定の期間が経過した後で利用者が利用可能となる)利益であれば、任意の態様で付与される利益を利用者に付与してよい。
〔1-4.サーバ装置10が実行する処理の概要について〕
ここで、サーバ装置10は、ポイント等の利益の利用に関し、利用者の利便性を向上させるため、以下の処理を行う。
例えば、サーバ装置10は、端末装置を用いた決済を示す決済情報を受け付けた場合は、決済情報に従った決済処理を実行するとともに、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容を決済完了時に利用者に提示する。そして、サーバ装置10は、利益の利用目的の指定を受け付けると、利益を提供する場合は、受け付けられた利用目的に従って当該利益を提供する提供処理を実行する。
また、サーバ装置10は、、端末装置を用いた決済を示す決済情報を受け付けた場合は、決済情報に従った決済処理を実行するとともに、決済の内容に基づいて、利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の利用目的の候補を選択する。そして、サーバ装置10は、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容と、選択された利用目的の候補とを決済完了時に利用者に提示する提示処理を実行する。
以下、図1を用いて、提供処理および提示処理の一例について説明する。例えば、端末装置100を利用する利用者Uは、所定のアプリケーションを起動させ、店舗Aに設置されたQRコードC1を撮影する。ここで、QRコードC1は、店舗Aを識別するための店舗識別情報を示すQRコードである。このような場合、端末装置100は、QRコードC1から店舗識別情報を取得する(ステップS1)。
続いて、端末装置100は、利用者Uから決済額の入力を受け付ける。すると、端末装置100は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報と、決済額とを示す決済情報をサーバ装置10へと送信する(ステップS2)。このような場合、サーバ装置10は、決済情報に基づいた決済処理を実行する(ステップS3)。例えば、サーバ装置10は、利用者識別情報と紐づく口座から、店舗識別情報が示す口座へと、決済額分の電子マネーを移動させる。
続いてサーバ装置10は、決済により提供される利益の内容を特定する(ステップS4)。例えば、サーバ装置10は、決済額のうち所定の割合の額分のポイントを利益として特定してもよい。また、サーバ装置10は、抽選を行い、利用者が当選した場合は、利用者に対してボーナス的に付与されるポイントを利益として特定してもよい。
ここで、サーバ装置10は、決済履歴に基づいて、利益の利用目的の候補を選択する(ステップS5)。例えば、サーバ装置10は、利益として提供されるポイントを、通常口座にチャージするのか、貯蓄するのか、各種運用の対象とするのか、若しくは寄付するのかといった各種目的の候補の中から、決済履歴に基づいて、利用者が選択しそうな利用目的を利用目的の候補として選択する。なお、このような選択処理の詳細については、後述する。
続いて、サーバ装置10は、決済完了の通知とともに、特定した利益の内容と、選択した利用目的の候補とを示すとともに、利用目的の指定を受け付けるためのコンテンツを端末装置100に表示させる(ステップS6)。このような場合、端末装置100は、利用者から利益の利用目的の選択を受け付け、受け付けた利用目的をサーバ装置10へと送信する。この結果、サーバ装置10は、決済により利用者に後日提供される利益の利用目的を取得することができる(ステップS7)。
このような場合、サーバ装置10は、利用者に対して後日提供される利益と、指定された利用目的とを対応付けて記憶する。そして、サーバ装置10は、利用者に対して利益を提供する場合、指定済みの利用目的に応じて、利用者に対して利益の提供を行う(ステップS8)。
なお、図1に示す例では、端末装置100が店舗に設置されたQRコードを読み取り、端末装置100から決済情報を取得したことを契機として決済を行う処理(以下、「ユーザースキャン」と総称する)において、利用者にポイント等の利益を付与する処理の一例について示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、サーバ装置10は、店舗に設置された店舗端末が端末装置100に表示された利用者識別情報を読み取り、店舗端末から決済情報を取得したことを契機として決済を行う処理(以下、「ストアスキャン」と総称する)において、利用者にポイント等の利益を提供してもよい。このようなストアスキャンの場合、サーバ装置10は、決済完了時に、店舗端末に決済が完了した旨を通知するとともに、決済情報に含まれる利用者識別情報と紐づく端末装置100に対して、決済完了の通知とともに、利用目的の指定を受け付けるためのコンテンツを提供し、後日、利用者識別情報と紐づく利用者にポイントを付与することとなる。
〔1-5.提供処理について〕
続いて、サーバ装置10が実行する提供処理の具体例について説明する。なお、以下に示す具体例は、あくまで一例であり、サーバ装置10は、利用者があらかじめ設定可能な利用目的であれば、任意の利用目的で、ポイントの付与を行ってよい。
例えば、決済時に行われるくじなどで高額なポイントが提供されることとなった場合、利用者は、ポイントを使用せずに貯めたいと要望する可能性がある。そこで、サーバ装置10は、決済時において、利用者が利益を使用せずに貯める旨の指定を行った場合は、利用者が使用する旨の指定を行うまで貯める対象として、利益を提供してもよい。例えば、サーバ装置10は、利用者からの指定が無い限り使用しないポイントがチャージされる用途限定口座を作成し、ポイントをかかる用途限定口座にチャージするようにしてもよい。このような用途限定口座にチャージされたポイントは、決済時において利用者がかかる用途限定口座にチャージされたポイントを利用する設定を行った場合に決済に利用されることとなり、自動的に決済に充当されないものであってもよい。
また、例えば、利用者がポイントをためてテレビ等の高額商品を購入したいと要望する可能性がある。そこで、サーバ装置10は、決済時において、利用者が利益を所定の決済対象の購買に用いる旨を指定した場合は、利用者が所定の決済対象を購入する際に用いる対象として、利益を提供する。より具体的な例を挙げると、サーバ装置10は、ポイントを提供する場合は、利用者が指定した用途限定口座にポイントをチャージする。例えば、サーバ装置10は、例えば、利用者に対して、利用者があらかじめ設定した用途限定口座のリストを提示し、どの用途限定口座にポイントをチャージするかの指定を決済時に受付し、その後ポイントの付与時においては、決済時に受け付けた用途限定口座にポイントをチャージすればよい。
また、例えば、利用者がポイントを優先して使用したいと要望する可能性がある。そこで、サーバ装置10は、利益を優先的に使用する旨の指定を受け付けた場合は、決済時に優先的に使用される対象として、利益を提供する。例えば、サーバ装置10は、ポイントを提供する場合は、利用者の通常口座にポイントをチャージしてもよく、例えば、各口座のうち最優先で使用されるポイントがチャージされる用途限定口座にポイントをチャージしてもよい。ここで、サーバ装置10は、ポイントの通常口座にチャージされたポイントと電子マネーの通常口座にチャージされた電子マネーとを組み合わせた決済を行ってもよい。例えば、サーバ装置10は、通常口座のポイントから優先して決済に利用し、全ポイントで決済額を充当しない場合は、通常口座の電子マネーを用いて決済を実現してもよい。
また、ポイントを用いた運用サービスが提供される場合がある。例えば、サーバ装置10は、利用者が所有するポイントや電子マネーを、運用サービスの事業者の口座に移すことで、利用者に運用サービスの事業者が提供する運用サービスを利用可能とする。このような場合、利用者は、運用サービスが提供する各種の運用サービス(例えば、株式投資等の各種金融商品の購入)を受け付けることができる。そこで、サーバ装置10は、利用者から利益を運用対象とする旨の指定を受け付けた場合は、運用対象として利益を提供してもよい。例えば、サーバ装置10は、決済から所定の期間が経過したポイントの付与タイミングにおいて、ポイントを利用者の各種口座にチャージするのではなく、利用者からの入金として、運用サービスの事業者の口座にチャージしてもよい。なお、このようなポイントを用いた運用の内容については、任意の態様が採用可能である。例えば、利用者は、ポイントの一括運用を指定してもよく、ポイントの一部を第1の金融商品で運用し、他の一部を第2の金融商品で運用するように指定してもよい。
また、ポイントを各種の団体に寄付したいといった要望が考えられる。そこで、サーバ装置10は、利益を寄付する旨の指定を受け付けた場合は、利益を寄付対象として所定の寄付先に寄付してもよい。例えば、サーバ装置10は、利用者が指定した寄付先、あるいは、所定のルールに従って選択された寄付先の口座に、ポイントをチャージしてもよい。この際、サーバ装置10は、例えば、利用者の購買履歴や利用者の寄付の履歴等から、利用者が寄付したいと要望する可能性が高い寄付先を推定し、推定した寄付先の口座にチャージしてもよく、決済時に、推定した寄付先に寄付を促すメッセージを表示してもよい。
なお、上述した目的以外にも、サーバ装置10は、利用者に対して決済から所定の期間が経過後に提供されるポイントの利用目的であれば、任意の利用目的の指定を受け付けてもよい。例えば、サーバ装置10は、電子商店街で販売されている商品を購入するために貯蓄する指定を受け付けた場合は、かかる商品とあらかじめ紐づけた口座にポイントをチャージしてもよい。このような場合、サーバ装置10は、かかる口座にチャージされたポイントの額と、同一商品と紐づけられた口座にチャージされた電子マネーの額との合計が、商品の価格を超えた際に、利用者に対して商品が購入可能である旨を通知し、利用者が購入を承認した場合は、これらのポイントおよび電子マネーを用いて、商品の購入処理を行ってもよい。また、サーバ装置10は、車両を購入するための頭金を貯蓄する旨の指定を受け付けた場合、このための口座にポイントをチャージしてもよい。
なお、利用者に対してポイントが付与されるのは、利用者が決済を行ってから所定の期間が経過したタイミングであるが、決済における内容によっては、利用者にポイントが付与されない場合がある。例えば、決済時に決済額がすべてポイントで充当された場合、利用者に対してかかる決済に対するポイントが付与されない場合がある。このような場合、サーバ装置10は、利用者に対して決済完了の通知のみを行い、利用目的の選択の指定を受け付けずともよく、ポイントの付与も行わずともよい。また、例えば、決済の一部がポイントで充当され、残りが電子マネーで充当された場合、電子マネーで充当された分のみのポイントについて、利用目的の指定を受け付けてもよい。
なお、サーバ装置10は、決済が行われ、かつ、その決済によりポイントが利用者に対して付与されるたびに、利用目的の指定を受け付けてもよい。また、サーバ装置10は、決済の内容ごとに利用者から利用目的の指定を受け付けてもよい。例えば、サーバ装置10は、所定の店舗での決済により付与されるポイントについて運用対象とする旨の指定を受け付けた場合は、かかる店舗での決済の都度利用目的の指定を受け付けることなく、ポイントを自動的に運用対象としてもよい。また、サーバ装置10は、所定額以上のポイントについて運用対象とする旨の指定を受け付けた場合は、決済の都度利用目的の指定を受け付けることなく、ポイントが所定額以上の場合は、自動的にポイントを運用対象としてもよい。
また、サーバ装置10は、所定の期間有効な利用目的の指定を受け付けてもよい。例えば、サーバ装置10は、利用者がポイントを運用対象とする指定を行った場合は、指定が行われてから所定の期間の間、決済の都度利用目的の指定を受け付けることなく、自動的にポイントを運用対象としてもよい。
これら以外にも、サーバ装置10は、利用者が設定した所定の購入条件が満たされた場合に、利用者があらかじめ購入条件と紐づけて設定した利用目的に従って、ポイントの付与を行ってよい。すなわち、サーバ装置10は、利用者から購入条件とポイントの利用目的との組みの指定を受け付けると、ある購入条件が満たされた場合に、ポイントを自動的にかかる購入条件と紐づく利用目的のポイントとして利用者に付与すればよい。
〔1-6.提示処理について〕
ここで、利用者が決済の都度利用目的を選択するのは、手間がかかると考えられる。そこで、サーバ装置10は、決済の内容に応じて、利用者が選択する可能性が高い利用目的を推定し、推定した利用目的の設定を受け付けるためのコンテンツを利用者に提供してもよい。
例えば、くじ等に当選した場合等は、利用者がポイントを貯めたり運用したいと考える可能性が高い。そこで、サーバ装置10は、決済時に利用者がくじに当選した場合や、ポイントの額が所定の閾値を超える場合、ポイントの貯蓄を受け付けるためのコンテンツや、運用対象とする指定を受け付けるためのコンテンツを提示してもよい。これ以外にも、サーバ装置10は、決済を行った利用者の属性、決済額、決済を行った店舗、決済対象、決済日時等に応じて、利用者が利用者が選択する可能性が高い利用目的を候補として選択し、選択した利用目的の設定を受け付けるためのコンテンツを利用者に提供してもよい。
ここで、サーバ装置10は、利用者が選択する可能性が高い利用目的を候補として選択するため、各種の履歴に基づいて、利用目的の候補を選択する。例えば、サーバ装置10は、決済を行った利用者が指定した利用目的の履歴に基づいて、利用目的の候補を選択してもよい。例えば、サーバ装置10は、利用者が直近10回の決済において、ポイントを貯蓄する旨を選択していた場合は、ポイントを貯蓄するという利用目的を利用目的の候補として選択してもよい。また、サーバ装置10は、例えば、利用者と属性が類似する他の利用者が指定した利用目的の履歴に基づいて、利用目的の候補を選択してもよい。より具体的な例を挙げると、サーバ装置10は、決済を行った利用者と類似する属性の利用者が選択した利用目的のうち、一番多くの利用者が選択している利用目的や、選択回数が最も多い利用目的を候補として選択してもよい。
また、サーバ装置10は、決済が行われた時間帯において多く選択されている利用目的を候補としてもよく、決済が行われた店舗や同程度の決済額、同程度のポイントが付与される際に多く選択されている利用目的を候補として選択してもよい。また、サーバ装置10は、決済が行われた際に利用者が利用可能なポイントの残額等、利益の状況に応じて、利用目的を候補として選択してもよい。例えば、サーバ装置10は、貯蓄しているポイントの総額と目標額との差が所定の閾値を下回る場合は、貯蓄を利用目的の候補としてもよく、所定の商品を購入するための用途限定口座のポイントと、かかる商品の価格との差が所定の閾値を下回る場合は、かかる商品の購入を利用目的の候補としてもよい。
すなわち、サーバ装置10は、決済の内容と、その内容の決済時に指定された利用目的との関係性を学習し、学習した関係性に基づいて、利用目的の候補を選択すればよい。また、サーバ装置10は、上述した決済に関する各種の情報(決済額、決済先、決済対象、付与されるポイントの額、利用者の属性、時間帯、決済時におけるポイントの状況等)のうち複数の情報と、指定された利用目的との関係性に基づいて、利用目的の選択を行ってもよい。
また、サーバ装置10は、利用目的の候補を複数選択し、選択した複数の候補を並べて提示するコンテンツを提供してもよい。この際、サーバ装置10は、利用者により選択される可能性が高い方から順に所定数の候補を選択し、選択した候補を、利用者により選択される可能性が高い方から順にならべたコンテンツを提供してもよい。
例えば、図2は、サーバ装置が提供するコンテンツにおいて提示される利用目的の候補の一例を示す図である。なお、図2には、第1利用者に対して提示されるコンテンツC10と、第2利用者に対して提示するコンテンツC20との一例を示した。
例えば、コンテンツC10、C20には、決済を行った店舗、決済額、決済が完了した旨が含まれる。また、コンテンツC10、C20には、決済により利用者に対して後日提供されるポイントの額を示すポイントコンテンツC11が配置される。ここで、サーバ装置10は、第1利用者が指定した利用目的の履歴や、決済の内容に応じて、第1利用者がポイントを貯める可能性が一番高いと推定し、第1利用者がポイントを支払いに使う可能性が2番目に高いと推定し、第1利用者がポイントを運用対象とする可能性が3番目に高いと推定したとする。このような場合、サーバ装置10は、図2のコンテンツC10に示すように、利用目的としてポイントを貯める旨を指定する指定コンテンツC12、利用目的としてポイントを支払いに使う旨を指定する指定コンテンツC13、利用目的としてポイントを運用対象とする旨を指定する指定コンテンツC14を、コンテンツC12、コンテンツC13、コンテンツC14の順に並べたコンテンツC10を提供する。
一方、サーバ装置10は、第2利用者が指定した利用目的の履歴や、決済の内容に応じて、第2利用者がポイントを支払いに使う可能性が一番高いと推定し、第2利用者がポイントを貯める可能性が2番目に高いと推定し、第2利用者がポイントを運用対象とする可能性が3番目に高いと推定したとする。このような場合、サーバ装置10は、図2のコンテンツC20に示すように、コンテンツC12~C14を、コンテンツC13、コンテンツC12、コンテンツC14の順に並べたコンテンツC10を提供する。
なお、サーバ装置10は、利用目的の候補を、決済の内容に応じた順に並べて表示してもよい。例えば、サーバ装置10は、決済額や決済のタイミング等に応じた順に並べて表示しておよい。より具体的には、サーバ装置10は、全利用者が、類似する内容の決済時に指定した利用目的を、指定された回数が多い順に並べて表示してもよい。また、サーバ装置10は、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容に応じた順に並べて表示してもよい。例えば、サーバ装置10は、全利用者が、類似する額のポイントが付与される際に指定した利用目的を、指定された回数が多い順に並べて表示してもよい。また、サーバ装置10は、決済が行われた際に提供されているキャンペーンの内容に応じた順に並べて表示してもよい。例えば、サーバ装置10は、全利用者が、類似するキャンペーンが行われている際に指定した利用目的を、指定された回数が多い順に並べて表示してもよい。
これ以外にも、サーバ装置10は、各利用者の選択履歴ではなく、決済の内容や決済時に行われていたキャンペーン等、各種決済のコンテキストに応じてルールベースで設定された利用目的を、所定の順序で並べて表示すればよい。すなわち、サーバ装置10は、決済のコンテキストに応じて、利用者への提示対象として選択する利用目的を変更してよく、決済のコンテキストに応じて、選択した利用目的を並べる順序を変更してよい。
〔2.サーバ装置の構成例〕
次に、図3を用いて、実施形態に係るサーバ装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。図3に示すように、サーバ装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを備える。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部20は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、端末装置100とサーバ装置10との間の通信を制御する。
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD、SSD、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部30は、口座データベース31,利用者情報データベース32、および利益データベース33を有する。
口座データベース31には、各種口座の情報が登録されている。例えば、図4は、口座データベースの一例を示す図である。図4に示すように、口座データベース31は、「ウォレットID(Identifier)」「識別情報」「残額」および「種別情報」といった項目を有する。「ウォレットID」は、口座を識別するための情報である。また、「識別情報」は、口座と紐づく利用者識別情報もしくは店舗識別情報である。「残額」は、口座にチャージされている電子マネーもしくはポイントの残額を示す情報である。「種別情報」とは、口座が通常口座であるか否か、用途限定口座であるか否か、利用目的等を示す情報である。
例えば、図4に示す例では、ウォレットID「WID#1」で示される口座が、識別情報「UID#1」により示される利用者の口座であって、残額が「2000円」であり、識別情報が「メイン」の口座、すなわち、通常口座である旨を示す。なお、図3に示す情報以外にも、口座データベース31は、例えば、口座にチャージされている額が電子マネーであるかポイントであるかを示す項目をさらに有していてもよい。
利用者情報データベース32には、利用者の購買履歴に関する各種の情報が登録される。例えば、図5は、利用者情報データベースの一例を示す図である。図5に示すように、利用者情報データベース32には、「識別情報」「購買履歴」および「選択履歴」といった項目を有する。「識別情報」は、利用者識別情報である。また、「購買履歴」とは、対応付けられた利用者識別情報が示す利用者により行われた決済の履歴を示す情報であり、例えば、決済日時、決済額、決済店舗等を示す情報である。また、「選択履歴」とは、対応付けられた「購買履歴」が示す決済が行われた際に、利用者が選択したポイントの利用目的を示す情報である。
例えば、図5に示す例では、識別情報「UID#1」が示す利用者が、購買履歴「購買履歴#1-1」が示す決済を行った際に、後日提供されるポイントの利用目的として選択履歴「利用目的#1-1」が示す利用目的を指定した旨を示す。なお、図5に示す情報以外にも、利用者情報データベース32には、各種任意の情報が登録されていてもよい。
利益データベース33には、利用者に将来提供される利益の内容と、その利益について利用者が指定した利用目的とが対応付けて登録される。例えば、図6は、利益データベースの一例を示す図である。図6に示すように、利益データベース33は、「利益ID」、「識別情報」、「利益内容」、「利用目的」、「提供予定日時」といった項目を有する。
「利益ID」とは、利用者に対して後日提供される利益を識別するための識別情報である。「識別情報」とは、利益が提供される利用者の利用者識別情報である。「利益内容」とは、後日提供される利益の内容であり、例えば、ポイントの額である。「利用目的」とは、対応付けられた利益について、利用者が選択した利用目的である。また、「提供予定日時」とは、対応付けられた利益を提供する日時である。
例えば、図6に示す例では、利益ID「BID#1」が示す利益が、識別情報「UID#1」が示す利用者に対して提供される利益であり、利益内容「243」が示す額のポイントである旨を示す。また、図6に示す例では、利益ID「BID#1」が示す利益について、利用者が利用目的「貯蓄」を指定しており、この利益の提供日時が、提供予定日時「日時#1」である旨を示す。なお、利益データベース33には、図6に示す情報以外にも、例えば、利益が提供される契機となった決済の決済ID等がさらに対応付けて登録されていてもよい。
(制御部40)
図3に戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、サーバ装置10の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図3に示す例では、制御部40は、決済処理部41、特定部42、選択部43、提示部44、受付部45、および提供部46を有する。
決済処理部41は、利用者が用いる端末装置を用いた決済を示す決済情報を受け付けた場合は、決済情報に従った決済処理を実行する。例えば、決済処理部41は、端末装置100あるいは店舗端末から、決済情報として、利用者を識別する利用者識別情報と、決済先を示す決済先識別情報と、決済額とを受け付ける。このような場合、決済処理部41は、口座データベース31を参照し、利用者識別情報と紐づけられた口座の電子マネーやポイントのうち、決済情報として受け付けた決済額分の電子マネーやポイントを、決済先識別情報と紐づけられた口座へと移動させる。そして、決済処理部41は、決済が正常に完了した場合は、端末装置100や店舗端末に対して、決済が完了した旨を通知する。一方、決済処理部41は、残高不足などにより決済が正常に完了しなかった場合は、その旨を通知する。
特定部42は、決済に応じて利用者に後日付与される利益の内容を特定する。例えば、特定部42は、決済額や利用者情報等に基づいて、利用者に対して後日付与されるポイントの額を特定する。なお、特定部42は、例えば、くじやキャンペーン等により利用者に対してさらなるポイントを付与する場合は、かかるポイントの額についても特定する。
選択部43は、決済の内容に基づいて、利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の利用目的の候補を選択する。例えば、選択部43は、利用者情報データベース32を参照し、利用者による利用目的の指定履歴に基づいて、前記利用目的の候補を選択してもよい。また、選択部43は、決済の内容と、内容の決済時に指定された利用目的との関係性に基づいて、利用目的の候補を選択してもよい。具体的には、選択部43は、決済の内容として、決済額、決済先、決済対象もしくは決済時における利益の状況の少なくともいずれか1つと、指定された前記利用目的との関係性に基づいて、利用目的の候補を選択してもよい。
ここで、選択部43は、利用目的の候補を複数選択してもよい。例えば、選択部43は、利用者により選択される可能性が高い方から順に所定数の利用目的の候補を選択してもよい。これらの処理以外にも、選択部43は、決済の各種コンテキストに応じて、1つもしくは複数の利用目的であって、利用者が選択する可能性が高いと推定される利用目的を候補として選択すればよい。
提示部44は、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容を決済完了時に利用者に提示する。また、提示部44は、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容とともに、選択された利用目的の候補とを決済完了時に利用者に提示する。例えば、提示部44は、図2に示すコンテンツC10、C20を、決済完了時に端末装置100に送信し、表示させる。
ここで、提示部44は、複数の利用目的の候補が選択された場合、利用者が選択する可能性が高いほうから順に利用目的の候補を並べて表示してもよい。また、提示部44は、利益の契機となった決済における決済額等、決済の内容に応じた順に並べて表示してもよい。また、提示部44は、ポイントの額など、利益の内容に応じた順に利用目的の候補を並べて表示してもよい。また、提示部44は、決済が行われた際に提供されているキャンペーンの内容に応じた順に利用目的の候補を並べて表示してもよい。
受付部45は、利益の利用目的の指定を受け付ける。例えば、受付部45は、コンテンツC10、C20を介して利用者が選択した利用目的を示す情報を端末装置100から取得する。ここで、受付部45は、利用者が寄付を利用目的として指定した場合、寄付先の候補を示す情報を端末装置100に送信し、かかる情報を介して、寄付先の指定をさらに受け付けてもよい。そして、受付部45は、指定された利用目的と、かかる利用目的が指定された利益とを対応付けて利益データベース33に登録しておく。
提供部46は、利益を提供する場合は、受け付けられた利用目的に従って利益を提供する。例えば、提供部46は、利益データベース33を参照し、提供タイミングとなった利益を特定する。そして、提供部46は、特定した利益と紐づけられた利用目的に従って、利益を利用者に提供する。
例えば、提供部46は、利益を使用せずに貯める旨の指定を受け付けた場合は、利用者が使用する旨の指定を行うまで貯める対象として、利益を提供する。例えば、提供部46は、利用者が指定するまでは決済に利用されない(例えば、通常口座の残金が足りない場合に自動で利用されない)貯蓄用の用途限定口座にポイントをチャージする。
また、提供部46は、利益を所定の決済対象の購買に用いる旨の指定を受け付けた場合は、利用者が所定の決済対象を購入する際に用いる態様として、利益を提供する。例えば、提供部46は、利用者が指定した所定の決済対象を購入するための用途限定口座にポイントをチャージする。
また、提供部46は、利益を優先的に使用する旨の指定を受け付けた場合は、決済時に優先的に使用される対象として、前記利益を提供する。例えば、提供部46は、通常口座や、通常口座に残金が足りない場合に自動で利用される口座にポイントをチャージする。
また、提供部46は、利益を運用対象とする旨の指定を受け付けた場合は、運用対象として、利益を提供する。例えば、提供部46は、運用サービスを提供する事業者の口座に、ポイントをチャージしてもよく、ポイントを破棄するとともに、決済事業者から運用サービスを提供する事業者に、ポイント分の入金処理を行ってもよい。
また、提供部46は、利益を寄付とする旨の指定を受け付けた場合は、利益を寄付対象として所定の寄付先に寄付する。例えば、提供部46は、利用者が選択した寄付先の口座にポイントをチャージし、その旨を利用者に対して通知してもよい。
上述したように、提供部46は、利用者が指定した利用用途で利用されるように、ポイントのチャージや入金処理を実行すればよい。このような処理を実行するのであれば、提供部46は、任意の目的を達成するために、任意の口座に対してポイントのチャージを行ってもよい。例えば、提供部46は、利用者が選択した他の利用者の口座にポイントをチャージしてもよい。
なお、提供部46は、利用者の決済によりポイント等の利益が発生しない場合は、利益の付与を行わずともよい。また、提供部46は、利用者が利用目的を選択しなかった場合は、通常口座等、あらかじめ定められた口座にポイントをチャージしてもよく、決済内容等に応じて利用者が指定する可能性が高いと推定される利用目的に従って、ポイントのチャージ等を行ってよい。
〔3.処理手順〕
次に、図7を用いて実施形態に係るサーバ装置10による処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。
例えば、サーバ装置10は、決済情報を受け付けたか否かを判定し(ステップ101)、決済情報を受け付けた場合は(ステップS101:Yes)、決済処理を実行する(ステップS102)。続いて、サーバ装置10は、決済に伴い提供される利益を特定する(ステップS103)。そして、サーバ装置10は、利益の利用目的の候補を選択し(ステップS104)、利益の利用目的の候補と利益の内容とを提供する(ステップS105)。続いて、サーバ装置10は、利用目的を受け付けたか否かを判定し(ステップS106)、受け付けた場合は(ステップS106:Yes)、利益と利用目的とを紐づける(ステップS107)。一方、サーバ装置10は、利用目的を受け付けていない場合は(ステップS106:No)、ステップS107をスキップする。
続いて、サーバ装置10は、利益の提供タイミングか否かを判定し(ステップS108)、提供タイミングではない場合は(ステップS108:No)、ステップS101を実行する。なお、サーバ装置10は、決済情報を受け付けていない場合は(ステップS101:No)、ステップS108を実行する。そして、サーバ装置10は、提供タイミングである場合は(ステップS108:Yes)、紐づけられた利用目的の利益として、利用者に利益を提供し(ステップS109)、処理を終了する。
〔4.変形例〕
上述したサーバ装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
上記の実施形態において、サーバ装置10が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置100が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置100単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置100に、上記の実施形態におけるサーバ装置10の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置100はサーバ装置10と連携しているため、利用者Uから見れば、サーバ装置10の処理も端末装置100が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置100は、サーバ装置10を備えているともいえる。
〔5.効果〕
上述してきたように、本願に係るサーバ装置10は、利用者が用いる端末装置100を用いた決済を示す決済情報を受け付けた場合は、決済情報に従った決済処理を実行し、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容を決済完了時に利用者に提示し、利益の利用目的の指定を受け付け、利益を提供する場合は、受け付けられた利用目的に従って当該利益を提供する。このような処理の結果、サーバ装置10は、くじ等で想定しているよりも多くの利益が、決済から所定の期間が経過した際に、利用者に提供されるといった場合に、利用者にあらかじめ利用目的を指定させることができるので、決済における利便性を向上させることができる。
例えば、サーバ装置10は、利益を使用せずに貯める旨の指定を受け付けた場合は、利用者が使用する旨の指定を行うまで貯める対象として、利益を提供する。また、例えば、サーバ装置10は、利益を所定の決済対象の購買に用いる旨の指定を受け付けた場合は、利用者が所定の決済対象を購入する際に用いる態様として、利益を提供する。また、例えば、サーバ装置10は、利益を優先的に使用する旨の指定を受け付けた場合は、決済時に優先的に使用される対象として、利益を提供する。また、例えば、サーバ装置10は、利益を運用対象とする旨の指定を受け付けた場合は、運用対象として、利益を提供する。また、例えば、サーバ装置10は、利益を寄付とする旨の指定を受け付けた場合は、利益を寄付対象として所定の寄付先に寄付する。より具体的には、サーバ装置10は、寄付先の指定をさらに受付し、指定された寄付先に利益を寄付対象として寄付する。また、サーバ装置10は、利用者に対して提供済みの利益のみを用いた決済が行われた場合は、利益の提供を行わずともよい。
このような処理の結果、サーバ装置10は、各種の目的の指定を利用者から受け付けるとともに、指定された目的に供されるようにポイント等の利益を自動的に提供することができる。
また、サーバ装置10は、決済情報として、利用者を識別する利用者識別情報と、決済先を示す決済先識別情報と、決済額とを受け付けると、利用者識別情報と紐づけられた口座の電子マネーのうち、決済情報として受け付けた決済額分の電子マネーを、決済先識別情報と紐づけられた口座へと移動させる。このため、サーバ装置10は、利用者の端末装置を用いた決済を実現するとともに、利用者の目的に従ってポイント等の利益を提供することができる。
また、サーバ装置10は、利用者が用いる端末装置100を用いた決済を示す決済情報を受け付けた場合は、決済情報に従った決済処理を実行し、決済の内容に基づいて、利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の利用目的の候補を選択し、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容と、選択された利用目的の候補とを決済完了時に利用者に提示する。また、サーバ装置10は、決済の利用目的の指定を受け付け、利益を提供する場合は、受け付けられた利用目的に従って利益を提供する。このような処理の結果、サーバ装置10は、利用者に対して、後日提供されるポイント等の利益の選択において、利用者に適切な候補を表示し、利用者に目的の指定を行わせることができる。
また、サーバ装置10は、利用目的の指定履歴に基づいて、利用目的の候補を選択する。例えば、サーバ装置10は、決済の内容と、その内容の決済時に指定された利用目的との関係性に基づいて、利用目的の候補を選択する。また、例えば、サーバ装置10は、決済の内容として、決済額、決済先、決済対象もしくは決済時における利益の状況の少なくともいずれか1つと、指定された利用目的との関係性に基づいて、利用目的の候補を選択する。このため、サーバ装置10は、利用者が指定する可能性が高い利用目的を候補として提示することができる。
また、サーバ装置10は、利用目的の候補を複数選択し、選択された複数の利用目的の候補を並べて提示する。例えば、サーバ装置10は、利用者により選択される可能性が高い方から順に所定数の利用目的の候補を選択し、可能性が高いほうから順に利用目的の候補を並べて表示する。このため、サーバ装置10は、利用目的を選択する際の労力を軽減することができる。
また、サーバ装置10は、選択された複数の利用目的の候補を、決済の内容に応じた順に並べて表示してもよい。また、サーバ装置10は、選択された複数の利用目的の候補を、決済により利用者に対して所定期間経過後に提供される利益の内容に応じた順に並べて表示してもよい。また、サーバ装置10は、選択された複数の利用目的の候補を、決済が行われた際に提供されているキャンペーンの内容に応じた順に並べて表示してもよい。このような処理の結果、サーバ装置10は、様々な状況に応じて、利用者が選択する可能性が高い利用目的の候補を優先的に提示することができる。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係るサーバ装置10は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000がサーバ装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、上述したサーバ装置10は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。