以下に本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される提供処理について説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る提供装置の一例である決済サーバ10によって、実施形態に係る提供処理などが実現されるものとする。
以下に示す例では、ショッピングモール(以下単に「モール」という)をマーチャントの一例として説明するが、マーチャントは所定の識別情報(「マーチャントID」ともいう)が対応付けられる主体であれば任意の種別の主体であってもよい。例えば、マーチャントは、後述する電子決済での出入金に利用されるウォレット(口座)に対応付けられる対象である。例えば、マーチャントは、複数店舗が出店するモール、ショッピングセンター等の各種の商業施設、複数店舗を運営する事業者、個人商店等の1店舗を運営する事業者等、様々な主体であってもよい。またここでいう事業者は、事業を行う主体であれば、どのようなものであってもよく、例えば、法人、自然人のいずれであってもよい。すなわち、マーチャントは、電子決済における出入金の主体となり得るものであれば、どのような種別の対象であってもよい。
図1に示すように、実施形態に係る提供処理システム1は、決済サーバ10と、利用者端末100と、マーチャント端末200とを含む。決済サーバ10、利用者端末100及びマーチャント端末200は、ネットワークN(例えば、図3参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した提供処理システム1には、複数台の決済サーバ10、複数台の利用者端末100及び複数台のマーチャント端末200が含まれていてもよい。また、提供処理システム1には、上記以外の装置が含まれてもよく、提供処理システム1の装置構成は任意の装置構成が採用可能であり、例えば、提供処理システム1には、各店舗が利用する店舗端末が含まれていてもよい。なお、提供処理システム1では、例えばマーチャントが個人商店の事業者等である場合、マーチャント端末200が店舗端末として用いられてもよい。
図1に示す決済サーバ10は、実施形態に係る提供処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、取引対象の提供者等のマーチャントや取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
図1に示すマーチャント端末200は、利用者に取引対象を提供するマーチャントによって利用される情報処理装置である。マーチャント端末200は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、マーチャント端末200は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、マーチャント端末200がスマートフォンである場合を示す。
なお、利用者端末100及びマーチャント端末200は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
〔1-1.利用者端末100を用いた決済について〕
ここで、決済サーバ10が実行する提供処理に先立ち、利用者端末100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、モールAに出店する店舗SAに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、マーチャントであるモールAを識別する識別情報(マーチャントID)を含む決済対象識別情報C1を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、決済対象識別情報C1は、モールAを運営する事業者がモールAに出店する店舗SAを運営する事業者に提供し、店舗SAに配置されてもよい。決済対象識別情報C1には、店舗SAを識別する店舗ID等、その決済に関連する様々な情報が含まれてもよい。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、決済対象識別情報C1は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
例えば、利用者U1がモールA内の店舗SAにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、モールA内の店舗SAに設置された決済対象識別情報C1を撮影する。このような場合、利用者端末100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いはモールA内の店舗SAの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末100は、利用者U1を識別する利用者識別情報と、決済対象識別情報C1(若しくは、決済対象識別情報C1が示す情報、すなわち、モールAを示す情報(例えばマーチャントID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。
このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、決済対象識別情報C1が示すモールAの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末100へと送信する。このような場合、利用者端末100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。また、決済サーバ10は、モールB等のモールA以外の他のマーチャントについても、モールAの場合と同様に処理する。モールBの場合、例えば、決済サーバ10は、モールBに出店する店舗に配置されたモールBの識別情報(マーチャントID)を含む決済対象識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末100を用いた決済を行うが、モールAの場合と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
なお、利用者端末100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末100を用いた決済は、モールAの店舗SAに設置されたモールAに対応する店舗端末を用いたものであってもよい。この場合、モールAの店舗SAに設置された店舗端末は、モールAを運営する事業者がモールAに出店する店舗SAを運営する事業者に提供した端末装置であってもよい。例えば、利用者端末100は、利用者U1を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、モールAの店舗SAに設置された店舗端末は、利用者端末100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者U1を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、モールAを識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、モールAの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗SAの店舗端末或いは利用者端末100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。なお、上述した情報は決済処理を完了するために必要最低限の情報を示す一例に過ぎず、店舗SAに設置された店舗端末は、上記以外にも様々な情報を送信してもよく、例えば店舗SAを示す情報(店舗ID等)を含む決済情報を決済サーバ10へ送信してもよい。
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者U1が予め電子マネーをチャージした口座からモールAの口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者U1が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末100は、モールAの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求してもよい。
〔1-2.実施形態の概要について〕
ここで、従来、店舗への利用者の誘因を目的としたサービスを提供するための技術として、ショッピングサービスにおいて電子化されたスタンプに関するサービスを利用者に提供する技術が提案されている。しかしながら、このような技術では、スタンプカードが複数のショッピングモール等、複数のマーチャント(主体)に共通して発行されている場合、そのスタンプカードで特典の提供の条件を満たした際に、その特典について各マーチャント(主体)に原資として請求する請求額を適切に算出することが難しい場合がある。
そこで、決済サーバ10は、実施形態に係る提供処理を実行する。以下、図1を用いて、決済サーバ10が実行する提供処理について説明する。なお、以下の説明では、利用者端末100が利用者U1により利用される例を示す。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
また、以下の説明では、図1に示すマーチャント端末200がモールAのマーチャント管理者M1により利用される例を示す。例えば、マーチャント管理者M1は、モールAを管理する管理者、モールAを運営する事業者等、モールAに関与する任意の主体であってもよい。また、以下の説明では、マーチャント端末200をそのマーチャント端末200を利用する管理者(例えばマーチャント管理者M1)と同一視する場合がある。すなわち、以下では、マーチャント管理者M1をマーチャント管理者M1が利用するマーチャント端末200と読み替えることもできる。
また、以下の説明において、決済サーバ10が、上述の電子決済が利用可能な複数のモールに紐付けられる電子化されたスタンプカード(「モールスタンプカード」ともいう)であって、各利用者が所有するモールスタンプカードに関する情報を自装置の記憶部で管理しているものとする。なお、モールスタンプカードは、複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカード(複数マーチャントスタンプカード)の一例であり、複数マーチャントスタンプカードはモールスタンプカードに限られない。例えば、決済サーバ10は、モールスタンプカードに紐付けられた複数のモール(言い換えると、モールスタンプカードを利用可能な複数のモール)を示す情報や、モールスタンプカードに付与されたスタンプの数などを示す情報を管理する。図1では、決済サーバ10は、モールA及びモールBの2つのモールに紐付けられる電子化されたモールスタンプカードを対象として、モールスタンプカードの特典に対応する課金額を、モールA及びモールBの各々に按分する処理(「按分処理」ともいう)により、モールA及びモールBの各々に対する課金額(「按分課金額」ともいう)を算出する。以下、モールA及びモールBを複数のモールを対象とした按分処理の具体的な処理の流れについて、図1を用いて説明する。
まず、マーチャント端末200は、モールAのモールスタンプカードへの参加(登録)に関する設定をマーチャント管理者M1から受け付ける(ステップS1)。例えば、マーチャント端末200は、マーチャント管理者M1からの操作に応じて決済アプリ(例えば、マーチャント向けの決済アプリ)を起動してモールスタンプカードへの参加に関する設定を入力するための画面を表示し、当該画面に入力される情報を受け付ける。具体的な例を挙げると、マーチャント端末200は、モールスタンプカードにスタンプを付与する付与条件(例えば、決済金額が何円以上でスタンプを1個付与、決済金額の何円ごとにスタンプを1個付与など)や、特典を提供する提供条件(例えば、スタンプが何個付与されたときに特典を提供)、特典の内容(例えば電子決済で利用可能なポイント等)等の情報を含むモールスタンプカード情報を表示し、モールスタンプカード情報を確認したマーチャント管理者M1から、そのモールスタンプカードへの参加の設定を受け付ける。例えば、マーチャント端末200は、決済サーバ10からモールスタンプカード情報を受信し、決済サーバ10から受信したモールスタンプカード情報を表示する。なお、上記のモールスタンプカードに関する設定は一例に過ぎず、提供処理システム1は、マーチャント管理者M1等のマーチャント側からモールスタンプカードに関する条件等の設定を受け付けてもよい。
続いて、決済サーバ10は、モールAのモールスタンプカードへの参加を示す情報をマーチャント端末200から受け付ける(ステップS2)。例えば、決済サーバ10は、ステップS1において入力されたモールAのモールスタンプカードへの参加を示す情報を受け付け、モールAを識別する識別情報(マーチャントID)等を、そのモールスタンプカードを識別する情報(カードID等)に紐付けて自装置の記憶部に格納する。
また、図1では、提供処理システム1は、モールBについても同様にモールスタンプカードへの参加に関する設定を行う。モールAでの処理と同様なため詳細な説明は省略するが、モールBのマーチャント管理者は、自身が利用するマーチャント端末200を操作して、モールBのモールスタンプカードへの参加(登録)に関する設定を行う。決済サーバ10は、モールBのモールスタンプカードへの参加を示す情報をモールBのマーチャント端末200から受け付け、モールBを識別する識別情報(マーチャントID)等を、そのモールスタンプカードを識別する情報(カードID等)に紐付けて自装置の記憶部に格納する。なお、上述したモールA及びモールBのモールスタンプカードへの参加の処理は一例に過ぎず、提供処理システム1は、マーチャント管理者M1やモールBのマーチャント管理者等からの電子メール等による所定の意思表示等により、モールA及びモールBのモールスタンプカードへの参加を受け付けてもよい。
ここから、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードを用いた処理については説明する。なお、モールAを運営する事業者である第1事業者とモールBを運営する事業者である第2事業者とは異なる事業者であるものとする。例えば、モールAを運営する第1事業者である第1法人とモールBを運営する第2事業者である第2法人とは別法人である。また、以下では、モールAの店舗SAでの利用者U1の決済を一例として説明するが、利用者U1は店舗SA以外のモールAの店舗やモールBの店舗でも同様に、決済や、その決済に応じたモールスタンプカードへのスタンプ付与等の各種処理が行われる。
モールAの店舗SAに来店し、店舗SAから取引対象の提供を受ける利用者U1は、利用者端末100を用いて店舗SAに設置された決済対象識別情報C1を読み取る(ステップS3)。例えば、利用者U1は、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動し、決済アプリを介して、店舗SAに設置された決済対象識別情報C1を撮影する。
続いて、利用者端末100は、利用者U1から決済情報の入力を受け付ける(ステップS4)。例えば、利用者端末100は、決済対象である取引対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1から決済金額の入力を受け付ける。
続いて、決済サーバ10は、利用者端末100から決済情報を受け付ける(ステップS5)。例えば、決済サーバ10は、決済対象識別情報C1が示すモールAのマーチャントIDと、店舗SAの店舗IDと、利用者U1が入力した決済金額と、利用者U1の利用者IDとを含む決済情報を受け付ける。
続いて、決済サーバ10は、決済情報に基づく決済処理を実行し、利用者U1が所有するモールAが参加する(紐付けられた)モールスタンプカードに対し、決済情報に基づいてスタンプを付与する(ステップS6)。例えば、決済サーバ10は、利用者U1の口座からモールAの口座へと、利用者U1が入力した決済金額分の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、利用者U1が所有するモールスタンプカードのうち、モールAに紐付けられたモールスタンプカード(モールA及びモールBが参加したモールスタンプカード)に対し、そのモールスタンプカードのスタンプの付与条件と、決済金額とに基づいてスタンプを付与する。すなわち、決済サーバ10は、QRコード(登録商標)を用いた決済が行われたことを契機として、決済が行われたマーチャント(例えばモール)と紐付けられたモールスタンプカードに対し、スタンプを自動的に付与する。
なお、決済サーバ10は、利用者U1がモールAに紐付けられたモールスタンプカードを所有していない場合、モールAが参加したモールスタンプカードを取得し、取得したモールスタンプカードに対してスタンプを付与する。また、決済サーバ10は、利用者U1がモールAに紐付けられたモールスタンプカードを所有していない場合、利用者U1に対してモールAが参加するモールスタンプカードを新たに発行し、発行したモールスタンプカードに対してスタンプを付与してもよい。すなわち、決済サーバ10は、利用者U1が最初の取引にあたって、対応するモールが参加するモールスタンプカードを持っていない場合であっても、決済時に自動でモールスタンプカードを取得または発行し、そのモールスタンプカードにスタンプを付与することができる。
具体的には、まず、決済サーバ10は、利用者U1が所有するモールスタンプカードから、決済の対象となったモールAが参加するモールスタンプカードがあるか否かを判定する。次に、決済サーバ10は、モールAが参加するモールスタンプカードがない場合、決済の対象となったモールAが参加するモールスタンプカードがあるか否かを、データベースを参照して判定する。すなわち、決済サーバ10は、利用者U1が所有するモールスタンプカードのみならず、モールAが参加するモールスタンプカードであって、利用者U1が所有していないモールスタンプカードの中からも、決済の対象となったモールAが参加するモールスタンプカードの特定や選択を行うことができる。そして、決済サーバ10は、特定や選択を行ったモールスタンプカードに、決済内容に応じた数のスタンプを付与し、利用者に提供する。このように、決済サーバ10は、様々な店舗が提供している複数のモールスタンプカードの中から、決済の対象となったモールAが参加するモールスタンプカードを特定や選択を行い、当該モールスタンプカードにスタンプを付与し、利用者U1に提供してもよい。
続いて、決済サーバ10は、付与したスタンプに応じた情報を利用者端末100に表示させる(ステップS7)。例えば、ステップS6において付与したスタンプにより、特典を提供する提供条件を満たさない場合、決済サーバ10は、モールAに紐付けられたモールスタンプカードに対して付与されたスタンプに関する情報(例えば、スタンプに付与済みのスタンプの数)を示す画面SC1を表示させる。なお、図1では、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードに8個のスタンプが付与された状態の画面SC1を一例として示す。例えば、図1では、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードの8個のスタンプのうち、モールAでの決済により6個のスタンプが付与され、モールBでの決済により2個のスタンプが付与されている状態を示す。
ここで、図2を用いて、利用者端末100に表示される情報の例を説明する。図2は、実施形態に係る利用者端末の画面の一例を示す図である。例えば、図2中の画面SC1は、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードを利用者U1に割り当てる(提供する)際の情報の表示の一例を示す。図2では、利用者端末100は、モールスタンプカードが15個のスタンプを付与可能、すなわち15個でスタンプの付与がコンプリート(完了)することを示すスタンプコンテンツCT1を含む画面SC1を表示する。
また、利用者端末100は、モールスタンプカードに参加するマーチャントに関する参加マーチャント情報EM1及び参加マーチャント情報EM2を含む画面SC1を表示する。参加マーチャント情報EM1は、モールスタンプカードに参加するマーチャントがモールAであることを示す情報、モールAにおける決済でスタンプが付与される条件を示す情報を含む。図2では、モールAでの決済は、1000円の支払いごとに1つのスタンプが付与される場合を示す。また、参加マーチャント情報EM2は、モールスタンプカードに参加するマーチャントがモールBであることを示す情報、モールBにおける決済でスタンプが付与される条件を示す情報を含む。図2では、モールBでの決済は、1000円の支払いごとに1つのスタンプが付与される場合を示す。なお、図2に示す条件は一例に過ぎず、スタンプの付与に関しては任意の条件が設定可能である。
また、利用者端末100は、モールスタンプカードでの特典、及び特典の提供条件を示す特典情報CD1を含む画面SC1を表示する。特典情報CD1は、特典が電子決済で利用可能なポイントで、その付与量、すなわち利用者に提供される量が300ptであることを示す。また、特典情報CD1は、その特典の提供条件が、スタンプ15個であることを示す。また、特典情報CD1は、その特典の付与タイミングが提供条件の達成から約30日後であることを示す。
また、利用者端末100は、モールスタンプカードに参加するマーチャントのフォローし、モールスタンプカードを追加(取得)するためのカード取得用コンテンツCT2を含む画面SC1を表示する。すなわち、図2では、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードを利用者が取得するための条件が、モールA及びモールBのフォローである場合を示す。カード取得用コンテンツCT2には「フォローしてスタンプカードを追加する」と表記され、利用者がカード取得用コンテンツCT2を選択した場合、提供処理システム1は、利用者U1にモールA及びモールBをフォローさせる処理を実行し、利用者U1にモールA及びモールBが参加するモールスタンプカードを提供する。
なお、上記は一例に過ぎず、提供処理システム1は、利用者によるマーチャントのフォローの有無に関わらず、スタンプカードを利用者が追加(取得)可能にしてもよい。この場合、カード取得用コンテンツCT2には「スタンプカードを追加する」と表記され、利用者がカード取得用コンテンツCT2を選択した場合、提供処理システム1は、利用者のマーチャントのフォロー有無に関わらず、利用者にスタンプカードを提供してもよい。
ここから、図1に戻って処理の説明を続ける。ステップS6において付与したスタンプにより提供条件を満たす場合、決済サーバ10は、利用者U1に対し決済に関する特典を提供し、特典を提供した旨を示す画面を利用者端末100に表示させる。具体的な例を挙げると、決済サーバ10は、上述の電子決済に関する特典(例えば電子決済で利用可能なポイント等)を提供する。なお、特典は、電子決済で利用可能なポイントに限らず、任意の特典が採用可能であり、例えば、所定額の割引や、所定額のキャッシュバック等であってもよい。また、モールスタンプカードの特典は、モールで利用できる特別なクーポンであってもよい。例えば、モールスタンプカードでの条件達成に応じて利用者に提供される特典は、そのモールスタンプカードに参加するモールのみで利用可能な特別なクーポン(モール限定クーポン)等であってもよい。
また、決済サーバ10は、利用者U1が所有するモールスタンプカードに付与されたスタンプに関する情報を通知する(ステップS8)。例えば、特典の提供条件を満たすまでに要するスタンプの数が所定の閾値以下であるモールスタンプカードを利用者U1が所有している場合、決済サーバ10は、提供条件が達成間近である旨の通知(プッシュ通知等)を利用者端末100に表示させる。
また、決済サーバ10は、利用者U1が所有するモールスタンプカードを示すコンテンツを配信する(ステップS9)。例えば、決済サーバ10は、利用者U1が所有する各モールスタンプカードに付与されたスタンプの数や、提供される特典の内容などを示すコンテンツを利用者端末100に配信する。
なお、決済サーバ10は、ステップS8における情報の通知を任意のタイミングで行ってよい。また、決済サーバ10は、ステップS9におけるコンテンツの配信を任意のタイミングで行ってよい。
一方、ステップS6において付与したスタンプにより特典の提供条件を満たす場合、決済サーバ10は、特典に対応する課金額を、複数のモールの各々に按分する按分処理により、複数のモールの各々に対する按分課金額を算出する(ステップS10)。図1では、スタンプカード情報INF1に示すようなモールA及びモールBが参加したモールスタンプカードであるカード#1の特典のうち、特典#1の条件(提供条件)が達成された場合を示す。この場合、決済サーバ10は、カード#1の特典のうち、条件が達成された特典#1に対応する課金額#1を、モールA及びモールBの各々に按分する按分処理により、モールA及びモールBの各々に対する按分課金額を算出する。例えば、決済サーバ10は、特典を利用者に提供する条件を示すスタンプカード情報INF1を取得する。例えば、決済サーバ10は、条件が達成された特典#1の金額に応じた金額を課金額#1として算出する。
例えば、決済サーバ10は、条件の達成に応じて利用者に提供される特典#1の原価や、利用者に対して提供した特典#1の金額(景品金額)を課金額#1として算出する。また、決済サーバ10は、特典#1の金額の所定の割合を課金額#1として算出してもよい。また、決済サーバ10は、利用者U1の所有するモールスタンプカードのうち、特典の提供条件を満たしたモールスタンプカードのスタンプの付与対象となった決済金額を累計し、累計した決済金額の所定の割合を課金額として算出することもできる。なお、按分処理の対処となる課金額の算出の詳細については後述する。
そして、決済サーバ10は、カード#1で条件が達成された特典#1に対応する課金額#1を、モールA及びモールBの各々に按分する按分処理により、モールA及びモールBの各々に対する按分課金額を算出する。例えば、決済サーバ10は、按分情報INF2に示すように、モールスタンプカードに対応する決済金額(「対象決済金額」ともいう)のうち、モールAにおける決済金額P1と、モールBにおける決済金額P2とに基づいて、按分処理を実行する。例えば、決済サーバ10は、モールA及びモールBが参加するモールスタンプカードであるカード#1に対応する決済の決済情報を取得する。例えば、決済サーバ10は、モールスタンプカードにおけるスタンプの付与対象となった決済金額(対象決済金額)のうち、モールAにおける決済金額P1と、モールBにおける決済金額P2とに基づいて、按分処理を実行する。
図1では、決済サーバ10は、対象決済金額のうち、モールAにおける決済金額P1が占める割合を、課金額#1に乗じた額をモールAへの按分課金額D1として算出する。また、決済サーバ10は、対象決済金額のうち、モールBにおける決済金額P2が占める割合を、課金額#1に乗じた額をモールBへの按分課金額D2として算出する。なお、各マーチャントへの按分課金額の算出は上述した処理に限られないが、この点については後述する。
続いて、決済サーバ10は、マーチャント端末200に対して、算出した按分課金額を含む按分情報を送信する(ステップS11)。図1では、決済サーバ10は、マーチャント管理者M1が利用するマーチャント端末200に対して、モールAに対応する按分課金額D1を含む按分情報を送信する。例えば、決済サーバ10は、按分課金額の他、課金対象となった決済金額、モールスタンプカードのカードID、マーチャントID、利用者ID、スタンプの数、特典の内容などを含む按分情報をマーチャント端末200に送信する。また、決済サーバ10は、モールBのマーチャント管理者が利用するマーチャント端末200に対して、モールBに対応する按分課金額D2を含む按分情報を送信する。
以上のように、実施形態に係る決済サーバ10は、スタンプカードが複数のモール等の複数のマーチャントに共通して発行されている場合であっても、そのスタンプカードで特典の提供の条件を満たした際に、その特典について各マーチャントに対する請求額を適切に算出することができる。このように、決済サーバ10は、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る決済サーバ10は、利用者に電子化されたモールスタンプカードを発行してスタンプを付与し、条件を満たした場合に特典を提供する。これにより、実施形態に係る決済サーバ10は、利用者が所定の媒体に印刷されたモールスタンプカードを持ち歩くことなく、電子決済に応じてスタンプを自動的に付与することができる。すなわち、実施形態に係る決済サーバ10は、利用者の利便性を向上させることができる。実施形態に係る決済サーバ10は、利用者に電子化されたモールスタンプカードを発行してスタンプを付与し、特典の提供条件を満たした場合は、特典の原価に相当する金額をマーチャントに対する手数料として算出する。これにより、実施形態に係る決済サーバ10は、マーチャントが所定の媒体に印刷されたモールスタンプカードを発行することなく、電子決済に応じてスタンプを自動的に付与することができるとともに、当該マーチャントを愛好する「ファン利用者」の獲得の対価としてモールスタンプカードの手数料を算出し、マーチャントに対してファン利用者獲得のタイミング(景品獲得のタイミング)で課金することができる。すなわち、実施形態に係る決済サーバ10は、マーチャントの利便性を向上させることができる。
なお、上述した例では、モールAを対象とした処理を主に説明したが、決済サーバ10は、モールBについても、モールAの場合と同様に処理するが、モールBの場合もモールAの場合と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。また、決済サーバ10は、上述した按分処理を実行するために用いる決済情報等の各種情報を任意の態様により管理してもよい。例えば、決済サーバ10は、モールスタンプカードに対応する決済を、モールスタンプカードに対応付けられる所定の識別情報(「管理用MID」ともいう)に対応付けて管理してもよい。この場合、決済サーバ10は、管理用MIDに対応付けられた決済を抽出し、モールスタンプカードに参加するモール全体の請求額(全体請求額)を示す情報を取得してもよい。そして、決済サーバ10は、管理用MIDを用いて抽出した全体請求額と、各モールへの請求額(個別請求額)とに基づいて按分処理を実行する。例えば、決済サーバ10は、モールスタンプカードを識別する識別情報(カードID等)を管理用MIDとしても用いてもよい。
〔2.決済サーバの構成〕
次に、図3を用いて、決済サーバ10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。図3に示すように、決済サーバ10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、マーチャント端末200、店舗端末等との間で情報の送受信を行う。
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部30は、口座データベース31と、スタンプカード情報データベース32と、利用者情報データベース33と、マーチャント情報データベース34と、按分情報データベース35とを有する。
(口座データベース31について)
口座データベース31は、利用者やマーチャントなどが電子決済サービスにおいて所有する口座(ウォレット)に関する各種の情報を記憶する。ここで、図4を用いて、口座データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図4は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。図4の例において、口座データベース31は、「口座ID」、「所有者情報」、「口座残高」といった項目を有する。
「口座ID」は、口座を識別するための識別情報を示す。「所有者情報」は、口座を所有する所有者に関する情報を示し、例えば、所有者を識別するための識別情報が格納される。「口座残高」は、口座の残高を示す。
すなわち、図4では、口座ID「AID#1」によって識別される口座の保有者の情報が「利用者#1」であり、口座残高が「7,800円」である例を示す。また、図4では、口座ID「MID#1」によって識別される口座の保有者の情報が「マーチャント#1」であり、口座残高が「250,000円」である例を示す。
(スタンプカード情報データベース32について)
スタンプカード情報データベース32は、マーチャントに設定されたスタンプカードに関する各種の情報を記憶する。例えば、スタンプカード情報データベース32は、複数のモールに設定されたモールスタンプカードに関する各種の情報を記憶する。ここで、図5を用いて、スタンプカード情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係るスタンプカード情報データベースの一例を示す図である。図5の例において、スタンプカード情報データベース32は、「カードID」、「付与条件」、「提供条件」、「特典内容」、「マーチャントID」、「カード情報」といった項目を有する。
「カードID」は、スタンプカードを識別するための識別情報を示す。なお、カードIDは、そのスタンプカードに参加する複数のマーチャントを紐付ける管理用MID(ファンディングMID)として用いられてもよい。「付与条件」は、スタンプカードにスタンプが付与される条件(例えば、決済金額が何円以上でスタンプを1個付与、決済金額の何円ごとにスタンプを1個付与など)を示す。「提供条件」は、特典を提供する条件(例えば、スタンプが何個付与されたときに特典を提供)を示す。「特典内容」は、提供条件を満たした利用者に提供される特典の内容(例えば、特典の名称、特典の種別、特典の提供価格、特典の原価、特典の原価率)を示す。「マーチャントID」は、スタンプカードが設定された複数のマーチャント(言い換えると、スタンプカードに紐付けられるマーチャント)の各々を識別するための識別情報を示す。
すなわち、図5では、カードID「CID#1」により識別されるスタンプカードは、スタンプの付与条件が「付与条件#1」、特典の提供条件が「提供条件#1」、特典の内容が「特典内容#1」である例を示す。また、カードID「CID#1」により識別されるスタンプカードは、マーチャントID「MID#1」により識別されるマーチャント及びマーチャントID「MID#2」により識別されるマーチャントの複数のマーチャントに紐付けられた(設定された)例を示す。
(利用者情報データベース33について)
利用者情報データベース33は、決済サーバ10が提供する電子決済サービスの利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図6を用いて、利用者情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図6の例において、利用者情報データベース33は、「利用者ID」、「決済履歴」、「利用履歴」、「スタンプ付与状況」といった項目を有する。
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「決済履歴」は、電子決済サービスを利用して行った決済の履歴を示し、例えば、決済先や、決済金額などといった情報が格納される。「利用履歴」は、電子決済サービスやその他の各種サービスの利用履歴を示す。「スタンプ付与状況」は、利用者が所有するスタンプカードに付与されたスタンプに関する情報を示し、例えば、「カードID」、「スタンプ数」などといった項目を有する。「カードID」は、利用者が所有するスタンプカードを識別するための識別情報を示す。「スタンプ数」が、スタンプカードに付与されたスタンプの数を示す。
すなわち、図6では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の決済履歴が「決済履歴#1」、利用履歴が「利用履歴#1」、「CID#1」により識別されるスタンプカードを所有し、当該スタンプカードに付与されたスタンプの数が「4」である例を示す。
(マーチャント情報データベース34について)
マーチャント情報データベース34は、決済サーバ10が提供する電子決済サービスのマーチャントに関する各種の情報を記憶する。ここで、図7を用いて、マーチャント情報データベース34が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係るマーチャント情報データベースの一例を示す図である。図7の例において、マーチャント情報データベース34は、「マーチャントID」、「マーチャント情報」、「対応店舗情報」、「店舗評価」といった項目を有する。
「マーチャントID」は、マーチャントを識別するための識別情報を示す。「マーチャント情報」は、マーチャント全般に関する情報を示し、例えば、マーチャントの種別、所在地、平均売上などといった情報が格納される。例えば、マーチャントの種別としては、モール、法人事業者または個人事業者等の事業者等、そのマーチャントがどの種別に該当するのかを特定可能な情報(識別情報)が格納される。
「対応店舗情報」は、マーチャントに対応付けられた店舗(対応店舗)に関する情報を示し、例えば、店舗を識別する情報(店舗ID等)、店舗名(カフェXの○○店、飲食店YのモールA店等)、店舗住所や、系列店舗の有無、商材の種別、店舗の規模、平均売上、利用者がウェブサイト上で行った投稿、店舗に対する利用者からの評価などといった情報が格納される。例えば、マーチャントが事業者である場合、その事業者が運営する店舗のうち、事業者のマーチャントIDを利用した決済が行われる店舗が対応店舗としてそのモールに対応付けて格納される。例えば、マーチャントがモールである場合、そのモール内の店舗のうち、モールのマーチャントIDを利用した決済が行われる店舗が対応店舗としてそのモールに対応付けて格納される。なお、各店舗は複数のマーチャントに対応付けられてもよい。例えば、1の店舗がその店舗を運営する事業者とその店舗が入店するモールとに対応付けられてもよい。
すなわち、図7では、マーチャントID「MID#1」によって識別されるマーチャントのマーチャント情報が「マーチャント情報#1」であり、「店舗情報#1」の店舗、「店舗情報#2」の店舗等の複数の店舗が対応付けられている例を示す。
(按分情報データベース35について)
按分情報データベース35は、マーチャントに対する課金の按分に関する情報を記憶する。ここで、図8を用いて、按分情報データベース35が記憶する情報の一例を説明する。図8は、実施形態に係る按分情報データベースの一例を示す図である。図8の例において、按分情報データベース35は、「按分ID」、「按分情報」といった項目を有する。
「按分ID」は、特典に対応する課金額の各マーチャントへの按分を識別するための識別情報を示す。「按分情報」は、按分全般に関する情報を示し、例えば按分処理の結果などといった情報が格納される。按分処理の結果には、按分対象となる課金額、按分先となる各マーチャントを識別する情報(マーチャントID等)、按分処理により算出された各按分先への按分課金額等の情報が含まれる。按分処理の結果は、上記に限らず、按分処理の対象となった課金額に対応する条件を満たした利用者を識別する識別情報等が含まれてもよい。
すなわち、図8では、按分ID「DID#1」により識別される按分の按分情報が「按分情報#1」である例を示す。
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図3に示すように、受付部41と、決済処理部42と、付与部43と、提供部44と、通知部45と、配信部46と、取得部47と、算出部48とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
(受付部41について)
受付部41は、処理に必要な各種情報を受け付ける。受付部41は、利用者、マーチャント等から各種情報を受け付ける。受付部41は、利用者端末100やマーチャント端末200や店舗端末等の外部の情報処理装置から各種の情報を受け付ける。
受付部41は、モールのモールスタンプカードへの参加(登録)に関する設定を、そのモールを管理するマーチャント管理者から受け付ける。例えば、受付部41は、モールのマーチャント管理者が利用するマーチャント端末200から、そのモールのモールスタンプカードへの参加(登録)に関する情報を受け付ける。受付部41は、モールAのモールスタンプカードへの参加を示す情報をマーチャント端末200から受け付ける。
なお、受付部41は、決済情報をマーチャント端末200から受け付けてもよい。例えば、受付部41は、利用者端末100に表示された、利用者を識別するための利用者識別情報を、店舗端末が読み取ることで決済が行われた場合、当該決済を示す決済情報を店舗端末から受け付ける。受付部41は、利用者を識別するための利用者識別情報を、モールの店舗に設置された店舗端末が読み取ることで決済が行われた場合、当該決済を示す決済情報をモールの店舗に設置された店舗端末から受け付ける。受付部41は、利用者を識別するための利用者識別情報を、モールを運営する事業者がモールに出店する店舗を運営する事業者に提供した店舗端末(端末装置)が読み取ることで決済が行われた場合、当該決済を示す決済情報をモールの店舗に設置された店舗端末から受け付ける。
また、受付部41は、所定の店舗で提供される取引対象の提供要求であって、利用者端末を用いる所定の決済手段を提供する所定のプラットフォームを介して利用者により行われる提供要求に関する決済情報を受け付けてもよい。例えば、受付部41は、利用者端末100にインストールされた決済アプリ内の事前注文サービスを介して、店舗で提供される商品の提供要求に関する決済情報を受け付ける。
また、受付部41は、電子化されたモールスタンプカード等のスタンプカードに関する設定を、マーチャント等から受け付けてもよい。例えば、受付部41は、スタンプカードに関する設定を入力するための画面(コンテンツ)をマーチャント端末200に表示させ、当該画面に入力された情報を受け付け、スタンプカード情報データベース32に格納する。このとき、受付部41は、スタンプカード情報として、特典の内容が示す特典の価格に関する情報を受け付ける。ここで、特典の価格に関する情報とは、例えば特典の原価、原価率、提供金額等の情報であるが、特に限定されない。
また、受付部41は、決済を行う利用者に関する利用者情報を受け付ける。例えば、受付部41は、利用者情報に含まれる決済履歴が示す決済金額を受け付ける。なお、受付部41は、受け付けた利用者情報を利用者情報データベース33に格納する。
また、受付部41は、マーチャント端末200からマーチャント情報を受け付けてもよい。例えば、受付部41は、マーチャント管理者M1のモールAに出店する店舗情報等の様々な情報を含むマーチャント情報を受け付ける。なお、受付部41は、受け付けたマーチャント情報をマーチャント情報データベース34に格納する。
(決済処理部42について)
決済処理部42は、受付部41が受け付けた決済情報に従い、決済処理を実行する。例えば、図1の例において、決済処理部42は、利用者IDが示す利用者U1の口座から、マーチャントIDが示すモールAの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。例えば、決済処理部42は、利用者U1がモールBに出店する店舗で決済を行った場合、利用者IDが示す利用者U1の口座から、マーチャントIDが示すモールBの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。
(付与部43について)
付与部43は、店舗に紐付けられる電子化されたモールスタンプカードに対し、受付部41により受け付けられた決済情報に基づいてスタンプを付与する。例えば、図1の例において、付与部43は、スタンプカード情報データベース32及び利用者情報データベース33を参照し、利用者U1が所有するスタンプカードのうち、モールAに紐付けられたモールスタンプカードに対し、そのモールスタンプカードに設定されたスタンプの付与条件と、決済金額とに基づいてスタンプを付与する。
ここで、付与部43がスタンプを付与するモールスタンプカードは、利用者がモールAまたはモールBへの初回時に所有していなくても、自動発行または自動取得されてスタンプを付与されたモールスタンプカードも含む。また、上記のモールスタンプカード等のスタンプカードは、利用者が取得済みのスタンプカードのみならず、利用者に対して提供可能なスタンプカード(すなわち、利用者が将来取得しうるスタンプカード)の中から、決済に対応するスタンプカードとして特定され、スタンプを付与されたスタンプカードも含む。
すなわち、付与部43は、利用者がスタンプカードを所有していない場合は、スタンプカードを発行してスタンプを付与してもよい。例えば、図1の例において、利用者U1がモールAに紐付けられたモールスタンプカードを所有していない場合、付与部43は、利用者U1に対してモールスタンプカードを新たに発行し、発行したモールスタンプカードに対してスタンプを付与する。また、付与部43は、利用者がモールスタンプカードを所有していない場合は、モールAが参加するモールスタンプカードを取得してスタンプを付与することもできる。
また、付与部43は、利用者が所有するスタンプカードのうち、決済対象識別情報に紐付けられるスタンプカードに対してスタンプを付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、決済対象識別情報C1が示すモールAに紐付けられるモールスタンプカードに対してスタンプを付与する。
また、付与部43は、利用者が所有するスタンプカードのうち、マーチャント、及びマーチャントに関連する店舗群に紐付けられるスタンプカードに対してスタンプを付与してもよい。例えば、利用者が、マーチャントと所定の関連性を有する店舗(例えば、マーチャントと所定の契約(コラボ等)をした店舗等)のいずれかの店舗において決済を行った場合、付与部43は、そのマーチャントに紐付けられるスタンプカードにスタンプを付与する。
また、付与部43は、決済情報が示す決済金額に応じてスタンプを付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、設定されたスタンプの付与条件と、決済金額とに基づいてスタンプを付与する。
また、付与部43は、スタンプカードに参加する複数のマーチャントの各々での決済の履歴が示す決済金額と、決済情報が示す決済金額との総額に応じてスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、受付部41が受け付けた決済情報が示す決済金額と、当該決済情報が示す決済先のマーチャントに対する利用者の決済履歴が示す決済金額とに応じてスタンプを付与する。具体的な例を挙げると、スタンプカードのスタンプの付与条件が、「決済金額1000円ごとに1個スタンプ付与」と設定され、当該スタンプカードに参加するマーチャントCに対する利用者の前回の決済金額が800円であり、当該利用者から受付部41が新たに受け付けた当該マーチャントCに対する決済金額が1200円である場合、付与部43は、前回の決済金額800円と、今回の決済金額1200円との総額2000円に基づき、当該利用者にスタンプを2個付与してもよい。
また、付与部43は、取引対象識別情報が所定の取引対象を示す場合は、スタンプカードにスタンプを付与してもよい。例えば、所定の商品の購入がスタンプの付与条件として設定されている場合、付与部43は、受付部41が受け付けた決済情報が示す商品IDが当該所定の商品に対応する場合にスタンプを付与する。
また、付与部43は、決済が行われる日時に応じてスタンプを付与してもよい。例えば、スタンプカードに設定された所定の日時に決済が行われる場合、付与部43は、他の日時に行われる場合よりもスタンプを多く付与する。
また、付与部43は、決済情報と、利用者に関する利用者情報とに基づいてスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、決済先のマーチャントに対する利用者の決済の履歴(例えば、マーチャントに対する決済金額の総額や、マーチャントに対して行った電子決済の回数)に基づいて決定される利用者のランクに応じてスタンプを付与する。
また、付与部43は、利用者端末を用いる所定の決済手段を提供する所定のプラットフォームであって、当該所定の決済手段が利用可能なマーチャントに関する情報を配信する所定のプラットフォームにおいてマーチャントをフォローしているか否かに応じてスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、決済アプリ内で起動するアプリケーションにおいて提供するサービスであって、マーチャントの情報配信に関するサービスにおいて決済先のマーチャントを利用者がフォローしているか否かに応じてスタンプを付与する。
また、付与部43は、スタンプカードに付与済みのスタンプの数に応じてスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、マーチャントに紐付けられるスタンプカードに付与されたスタンプの数に基づき決定される利用者のランクに応じてスタンプを付与する。
また、付与部43は、マーチャントにより設定された条件に応じてスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、受付部41がマーチャントから受け付けたスタンプカードに関する設定に応じてスタンプを付与する。
(提供部44について)
提供部44は、各種情報を提供する。例えば、提供部44は、利用者端末100やマーチャント端末200や店舗端末等の各種の外部装置に各種情報を提供する。提供部44は、利用者端末100やマーチャント端末200や店舗端末等の各種の外部装置に各種情報を送信する。
提供部44は、マーチャントがスタンプカードに参加するために必要な情報をマーチャントに提供する。提供部44は、マーチャントがスタンプカードに参加するために必要な情報をマーチャント端末200に送信する。提供部44は、スタンプカードにスタンプを付与する付与条件(例えば、決済金額が何円以上でスタンプを1個付与、決済金額の何円ごとにスタンプを1個付与など)や、特典を提供する提供条件(例えば、スタンプが何個付与されたときに特典を提供)、特典の内容(例えば電子決済で利用可能なポイント等)等の情報を含むスタンプカード情報をマーチャント端末200へ提供する。
提供部44は、付与部43により付与されたスタンプを示す情報を利用者に提供する。例えば、図1の例において、提供部44は、モールAに紐付けられたスタンプカードに対して付与されたスタンプに関する情報を利用者端末100に提供し、画面に表示させる。
また、提供部44は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たす場合は、決済に関する所定の特典を利用者に提供してもよい。例えば、提供部44は、電子決済サービスで利用可能なポイントを提供する。例えば、図1の例において、スタンプカード情報データベース32及び利用者情報データベース33を参照し、利用者U1に付与されたスタンプにより提供条件を満たす場合、提供部44は、利用者U1に対し複数のマーチャントのいずれでも利用可能な特典を提供し、特典を提供した旨を示す画面を利用者端末100に表示させる。一方、特典を提供する提供条件を満たさない場合、決済サーバ10は、モールAに紐付けられたモールスタンプカードに対して付与されたスタンプに関する情報(例えば、スタンプに付与済みのスタンプの数)を示す画面SC1を表示させる。
また、提供部44は、スタンプカードに付与済みのスタンプの数に応じた特典を提供してもよい。例えば、スタンプカードに対し複数の特典が設定されている場合、提供部44は、スタンプカードに付与済みのスタンプの数がいずれかの特典の提供条件を満たした際に対応する特典を提供する。
また、提供部44は、スタンプカードに付与されたスタンプの数が設定された条件を満たす場合は、所定の特典を利用者に提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、モールAに紐付けられたモールスタンプカードに付与されたスタンプの数が、設定された提供条件を満たす場合、提供部44は、利用者U1に特典を提供する。
また、提供部44は、スタンプカードに付与されたスタンプの数が所定の条件を満たす場合は、設定された特典を利用者に提供してもよい。例えば、図1の例において、モールAに紐付けられたモールスタンプカードに付与されたスタンプの数が特典の提供条件を満たす場合、提供部44は、設定された特典を利用者U1に提供する。
(通知部45について)
通知部45は、所定の条件を満たすまでに要するスタンプの数が所定の閾値以下である場合に、所定の条件が達成間近である旨の情報を利用者に通知する。例えば、図1の例において、提供部44は、スタンプカード情報データベース32及び利用者情報データベース33を参照し、特典の提供条件を満たすまでに要するスタンプの数が所定の閾値以下であるスタンプカードを利用者U1が所有している場合、提供部44は、提供条件が達成間近である旨の通知を利用者端末100に表示させる。
また、通知部45は、スタンプカードに対して付与済みのスタンプに設定された有効期限に応じた情報を利用者に通知してもよい。例えば、通知部45は、スタンプに設定された有効期限までの期間に応じた情報を利用者に通知する。具体的な例を挙げると、現時点からスタンプの有効期限までの期間が所定の閾値以下であるスタンプカードを利用者が所有している場合、提供部44は、当該スタンプカードを示す情報を通知する。
また、通知部45は、スタンプカードに対してスタンプを付与するための条件を示す情報を利用者に通知してもよい。例えば、通知部45は、スタンプの付与条件として設定された決済金額や取引対象などを示す情報を通知する。
なお、通知部45は、情報の優先度に基づいて情報を利用者に通知してもよい。例えば、通知部45は、利用者の現在位置からより近い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードに関する情報ほど優先度を高く設定し、利用者の現在位置からより遠い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードに関する情報ほど優先度を低く設定し、情報を通知する。また、通知部45は、スタンプに設定された有効期限までの期間が短いスタンプカードに関する情報ほど優先度を高く設定し、スタンプに設定された有効期限までの期間が長いスタンプカードに関する情報ほど優先度を低く設定し、情報を通知する。
(配信部46について)
配信部46は、利用者が所有するスタンプカードであって、利用者端末を用いる所定の決済手段が利用可能なモール等の複数のマーチャント等の任意の主体に紐付けられる電子化されたスタンプカードに関するカード情報を、所定の決済手段を提供する所定のプラットフォームを介して利用者に配信する。例えば、図1の例において、配信部46は、利用者U1が所有する各スタンプカードに付与されたスタンプの数や、提供される特典の内容などを示すコンテンツを、決済アプリを介して利用者端末100に配信する。
また、配信部46は、カード情報を配信する優先度であって、利用者が所有するスタンプカードに付与済みのスタンプの数に基づく優先度に基づいてカード情報を配信してもよい。例えば、配信部46は、付与済みのスタンプの数が多いスタンプカードほど優先度を高く設定し、付与済みのスタンプの数が少ないスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。また、配信部46は、特典の提供条件を満たすまでに要するスタンプの数が少ないスタンプカードほど優先度を高く設定し、特典の提供条件を満たすまでに要するスタンプの数が多いスタンプカードほど優先度を高く設定し、カード情報を配信する。
また、配信部46は、カード情報を配信する優先度であって、利用者が所有するスタンプカードに付与済みのスタンプに設定された有効期限に基づく優先度に基づいてカード情報を配信してもよい。例えば、配信部46は、スタンプの有効期限が早いスタンプカードほど優先度を高く設定し、有効期限が遅いスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。また、例えば、配信部46は、現時点からスタンプに設定された有効期限までの残りの期間が短いスタンプカードほど優先度を高く設定し、残りの期間が長いスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。
また、配信部46は、カード情報を配信する優先度であって、利用者が所有するスタンプカードに紐付けられたモール等のマーチャントの所在地と、利用者の所在地との位置関係に基づく優先度に基づいてカード情報を配信してもよい。例えば、配信部46は、利用者の現在位置からより近い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を高く設定し、利用者の現在位置からより遠い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。また、配信部46は、利用者の拠点(例えば、自宅や、勤務先、通勤先)からより近い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を高く設定し、利用者の拠点からより遠い位置に所在するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。
なお、配信部46がカード情報を配信する優先度は上述の例に限定されない。例えば、配信部46は、利用者の嗜好に基づく優先度でカード情報を配信してもよい。具体的な例を挙げると、配信部46は、利用者の属性(デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性)に対応するモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を高く設定し、利用者の属性に対応しないモール等のマーチャントに紐付けられたスタンプカードほど優先度を低く設定し、カード情報を配信する。
(取得部47について)
取得部47は、処理に必要な各種情報を取得する。取得部47は、記憶部30から各種情報を取得する。取得部47は、利用者端末100やマーチャント端末200や店舗端末等の外部の情報処理装置から各種の情報を受信する。
取得部47は、利用者が決済を行う複数のマーチャントに紐付けられる電子化されたスタンプカードに付与されるスタンプに関する情報であって、決済に関する特典を利用者に提供する条件を示す情報を取得する。取得部47は、決済における出入金の主体となる複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。
取得部47は、複数の事業者の各々に対応する複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。取得部47は、商業施設である複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。取得部47は、ショッピングモールである複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。取得部47は、複数のマーチャントである複数のショッピングモールのいずれかに属する店舗であるスタンプ付与対象店舗での決済に応じて、スタンプカードに付与されるスタンプに関する情報を取得する。なお、ここでいうスタンプ付与対象店舗は、ショッピングモールに属する店舗の全てであってもよいし、一部であってもよい。例えば、スタンプ付与対象店舗は、ショッピングモールに出店する店舗のうち、スタンプカードへの参加可能な店舗であってもよい。例えば、スタンプ付与対象店舗は、ショッピングモールに出店する店舗のうち、スタンプカードにスタンプが付与される決済(電子決済等)に対応可能な店舗であってもよい。
取得部47は、複数のマーチャントに対する決済に関する決済情報を取得する。取得部47は、特典の価格に関する情報を取得する。例えば、図1の例において、取得部47は、特典を利用者に提供する条件を示すスタンプカード情報INF1を取得する。例えば、取得部47は、モールA及びモールBが参加するモールスタンプカードであるカード#1に対応する決済の決済情報を取得する。
(算出部48について)
算出部48は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たす場合は、特典の内容に基づいて店舗に対する課金額を算出する。算出部48は、例えば、算出部48は、特典の価格に関する情報に基づいて課金額を算出する。具体的な例を挙げると、算出部48は、特典の原価を課金額として算出する。すなわち、算出部48は、例えば特典が物品である場合には、当該物品の原価に相当する金額を課金額(手数料)として算出する。また、算出部48は、特典の提供価格を課金額として算出する。すなわち、算出部48は、例えば特典がキャッシュバックや割引クーポンである場合には、提供する特典の価格を課金額として算出する。また、算出部48は、特典の提供価格に所定の比率を乗じた金額を課金額として算出する。すなわち、算出部48は、例えば特典が物品であり、原価が不明の場合には、当該物品の一般的な原価率を提供価格に乗じた金額を課金額(手数料)として算出する。
また、算出部48は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たし、決済に関する所定の特典を提供された場合は、課金額を算出する。例えば、算出部48は、決済に関する所定の特典として、電子決済サービスで利用可能なポイントが利用者に付与される場合、ポイントが利用者に付与されたタイミングで、課金額を算出する。
算出部48は、利用者の景品獲得のタイミングで、手数料に相当する課金額を算出する。ここで、また、景品が物である場合、景品獲得のタイミングとは、実際に利用者が景品を獲得したタイミング(例えば、景品となる物を受け取ったタイミング)でもよいし、利用者が景品獲得の権利を付与されたタイミング(例えば、景品となる物の引換券を受け取ったタイミング)でもよい。
また、算出部48は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たし、決済に関する所定の特典を提供された利用者が特典を利用した場合は、課金額を算出してもよい。すなわち、算出部48は、利用者が景品を獲得したタイミング(例えば、割引クーポンを受け取った)ではなく、利用者が景品を利用したタイミング(例えば、割引クーポンを利用して買い物をしたタイミング)で、課金額を算出することもできる。
また、算出部48は、以下で説明するように、利用者の決済金額に応じて課金額を算出することもできる。すなわち、算出部48は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たす場合は、利用者情報に含まれる利用者の決済履歴に基づいて複数のマーチャント全体(例えばモールスタンプカードに参加する複数のモール全体)に対する課金額を算出する。例えば、算出部48は、決済履歴が示す決済金額であって、複数のマーチャント全体に対する利用者のスタンプの付与対象となった決済金額を所定の期間において累計し、累計した決済金額に対して所定の比率を乗算することにより課金額を算出する。具体的な例を挙げると、スタンプカードでのスタンプの付与条件が「決済金額1000円ごとに1個スタンプ付与」であり、特典の獲得条件が「スタンプ5個」であり、利用者の決済金額が、「1回目:500円、2回目:1000円、3回目:1500円、4回目:1500円、5回目:1000円、6回目:1000円」であり、所定の比率が一律で「3%」であった場合、算出部48は、特典の獲得までに付与された1000円以上の決済金額を累計した「6000円」を累計決済金額として算出し、累計決算金額6000円に0.03を乗じた「180円」を課金額として算出する。
また、算出部48は、付与されたスタンプの群(スタンプ群)が利用者U1に提供する各特典に設定された条件を満たすごとに、課金額を算出する。例えば、算出部48は、決済に関する所定の特典の提供対象となったスタンプ群に対応する決済金額を累計し、提供する各特典に設定された条件を満たすごとに課金額を算出する。算出部48は、第1の特典の提供条件(スタンプ3個)を満たす場合、スタンプ3個に対応する決済金額を累計し、課金額を算出し、さらに第2の特典の提供条件(スタンプ8個)を満たす場合、追加分のスタンプ5個に対応する決済金額を累計し、その都度課金額を算出する。
また、算出部48は、所定の期間ごとに所定の比率を決定し、課金額を算出する。例えば、算出部48は、第1の特典の提供条件(スタンプ3個)に対応する累計決済金額に「3%」を乗じて課金額を算出し、さらに第2の特典の提供条件(追加スタンプ5個)に対応する累計決済金額に「2%」を乗じて課金額を算出する。さらに、算出部48は、スタンプの付与期間やスタンプの有効期間などのキャンペーン期間ごとに所定の比率を決定し、課金額を算出することもできる。
また、算出部48は、複数のマーチャント(例えばモールスタンプカードに参加する複数のモール)の各々に関するマーチャント情報に基づいて所定の比率を決定し、課金額を算出する。例えば、算出部48は、マーチャント情報データベース34を参照し、各マーチャントのマーチャント情報(例:モールの規模、入店する店舗、平均売上)に応じて、累計決済金額に乗算する所定の比率を決定し、課金額を算出する。具体的な例を挙げると、算出部48は、規模が小さい複数のモールや、利用者による評価値が高い複数のモールに対する課金額を算出するための比率を低く設定することができる。
また、算出部48は、利用者情報に基づいて所定の比率を決定し、課金額を算出する。例えば、算出部48は、利用者情報データベース33を参照し、「決済履歴」(例:決済先、決済金額)や、「利用履歴」(例:電子決済サービスの利用履歴)に応じて、累計決済金額に乗算する所定の比率を決定し、課金額を算出する。具体的な例を挙げると、算出部48は、過去のマーチャントに対する決済金額の総額が大きい利用者や、電子決済サービスの利用回数が多い利用者の決済に対応する課金額を算出するための比率を低く設定することができる。
算出部48は、スタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合は、特典に対応する課金額を、複数のマーチャントの各々に按分する按分処理により、複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出する。算出部48は、決済情報が示す複数のマーチャントの各々の決済に基づいて、按分処理を実行する。
算出部48は、決済情報が示す複数のマーチャントの各々の決済金額に基づいて、按分処理を実行する。算出部48は、複数のマーチャントにおけるスタンプの付与対象となった決済の決済金額に基づいて、按分処理を実行する。算出部48は、スタンプ付与対象店舗での決済に応じてスタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合、按分処理を実行する。
算出部48は、複数のマーチャントの各々の決済金額に占める額が大きいマーチャント程、按分課金額を大きくすることにより、按分処理を実行する。算出部48は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に基づいて、按分処理を実行する。算出部48は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に課金額を乗算する按分処理により、複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出する。算出部48は、スタンプカードに付与されたスタンプのうち、複数のマーチャントの各々における決済で付与されたスタンプの数に基づいて、按分処理を実行する。例えば、算出部48は、モールスタンプカードに付与されたスタンプのうち、複数のモールの各々における決済で付与されたスタンプの数の割合に基づいて、各モールの按分課金額を算出する。図1の例では、算出部48は、モールスタンプカードに付与された15個のスタンプのうち、モールAでの決済で付与されたスタンプの数が10個であり、モールBでの決済で付与されたスタンプの数が5個である場合、モールAとモールBとに対して2:1の比率で按分する。この場合、算出部48は、モールAの割合を「2/3(=10/15)」と算出し、特典に対応する課金額が「1500円」である場合、モールAへの按分課金額を「1000円」(=1500円×(2/3))と算出する。また、算出部48は、モールBの割合を「1/3(=5/15)」と算出し、特典に対応する課金額が「1500円」である場合、モールBへの按分課金額を「500円」(=1500円×(1/3))と算出する。
算出部48は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された場合は、按分処理を実行する。算出部48は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された利用者が特典を利用した場合は、按分処理を実行する。算出部48は、付与されたスタンプの群が利用者に提供する各特典に設定された条件を満たすごとに、按分処理を実行する。
また、算出部48は、所定のタイミングで按分処理を実行する。例えば、算出部48は、複数のマーチャント全体に対する課金額を算出したタイミングで、按分処理を実行する。例えば、算出部48は、決済に関する所定の特典として、電子決済サービスで利用可能なポイントが利用者に付与される場合、ポイントが利用者に付与されたタイミングで、按分処理を実行する。
また、例えば、算出部48は、複数のマーチャント全体に対する課金額を算出した後、按分処理を実行する。例えば、算出部48は、利用者の景品獲得のタイミングで按分処理を実行する。また、算出部48は、付与部43により付与されたスタンプの数が所定の条件を満たし、決済に関する所定の特典を提供された利用者が特典を利用した場合は、按分処理を実行する。すなわち、算出部48は、利用者が景品を獲得したタイミングではなく、利用者が景品を利用したタイミングで、按分処理を実行することもできる。
例えば、算出部48は、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードで条件が達成された特典に対応する課金額が「1000円」である場合を一例として、モールA及びモールBの各々に按分する按分処理を説明する。この場合、算出部48は、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードに対応する対象決済金額「2万円」のうち、モールAにおける決済金額が「1万5千円」である場合、モールAへの按分課金額を「750円」(=1000円×(15000/20000))と算出する。また、算出部48は、モールA及びモールBが参加したモールスタンプカードに対応する対象決済金額「2万円」のうち、モールBにおける決済金額が「5千円」である場合、モールAへの按分課金額を「250円」(=1000円×(5000/20000))と算出する。
なお、算出部48は、算出した累計決済金額や課金額を按分情報データベース35に格納する。また、算出部48は、算出した累計決済金額や課金額を含む按分情報を、紐付けられたマーチャント管理者M1のマーチャント端末200に対して送信してもよい。
〔3.提供処理のフロー〕
図9を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の提供処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、決済サーバ10は、複数のマーチャントに対応付けられた店舗に対する決済であって、利用者が利用する利用者端末を用いる決済に関する決済情報を受け付ける(ステップS101)。続いて、決済サーバ10は、複数のマーチャントが参加するスタンプカードのスタンプの付与条件と、決済情報とに基づいて、スタンプを付与するか否かを判定する(ステップS102)。スタンプを付与しないと判定した場合(ステップS102;No)、決済サーバ10は、決済情報に基づく決済処理を実行し、処理を終了する。
一方、スタンプを付与すると判定した場合(ステップS102;Yes)、決済サーバ10は、複数のマーチャントに紐付けられたスタンプカードが利用者に対して発行済みであるか否かを判定する。発行済みであると判定した場合(ステップS103;Yes)、決済サーバ10は、決済情報に基づく決済処理を実行し、スタンプカードにスタンプを付与する(ステップS104)。発行済みではないと判定した場合(ステップS103;No)、決済サーバ10は、決済情報に基づく決済処理を実行するとともに利用者に対してスタンプカードを発行し、発行したスタンプカードにスタンプを付与する(ステップS105)。
続いて、決済サーバ10は、スタンプカードに付与されたスタンプの数が、特典を提供するための所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS106)。所定の条件を満たさないと判定した場合(ステップS106;No)、決済サーバ10は、処理を終了する。一方、所定の条件を満たすと判定した場合(ステップS106;Yes)、決済サーバ10は、決済に関する所定の特典を利用者に提供する(ステップS107)。
最後に、決済サーバ10は、特典の内容(特典の原価、提供価格等)等に基づく課金額を対象とした按分処理により、複数のマーチャントの各々に対する課金額である按分課金額を算出し、処理を終了する(ステップS108)。このとき、決済サーバ10は、複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を含む按分情報を生成し、対応するマーチャントが利用するマーチャント端末200に送信してもよい。
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
〔4-1.決済の手法について〕
上述の実施形態において、付与部43が、実店舗に設置されたQRコード(登録商標)を利用者端末100が読み取ることにより実現される決済に関する決済情報に基づきスタンプを付与する例を示したが、付与部43の機能はこのような例に限定されない。例えば、付与部43は、利用者端末100に表示される利用者識別情報を店舗端末が読み取ることにより実現される決済に関する決済情報に基づきスタンプを付与してもよい。
また、付与部43は、事前注文サービスにおける店舗への決済に関する決済情報に基づきスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、決済アプリ内で起動するアプリケーションにおいて提供される事前注文サービスにおける決済に関する決済情報に基づきスタンプを付与する。
また、付与部43は、実店舗に対する決済に限らず、電子商取引サービスでの取引対象に対する決済(すなわち、オンライン決済)に関する決済情報に基づきスタンプを付与してもよい。例えば、付与部43は、決済アプリ内で起動するアプリケーションにおいて提供される電子商取引サービスにおける決済に関する決済情報に基づきスタンプを付与する。
〔4-2.特典の原資について〕
上述の提供部44が提供する特典の原資は、マーチャントから提供されるものでもよく、決済サーバ10の管理者から提供されるものであってもよい。例えば、提供部44は、まずマーチャントが原資のすべてを負担する特典を提供し、当該マーチャントにおける電子決済の利用状況に応じて、原資の少なくとも一部に該当する額を決済サーバ10の管理者が負担する特典を提供してもよい。
〔4-3.提供処理システム1の構成について〕
上述の実施形態において、提供処理システム1に含まれる決済サーバ10が、スタンプカードへの参加をマーチャントから受け付け、利用者が所有するスタンプカードに関する情報を管理する例を示したが、提供処理システム1の構成はこのような例に限定されない。例えば、スタンプカードへの参加の設定(要求)をマーチャントから受け付けるサーバと、利用者が所有するスタンプカードに関する情報を管理するサーバとは、それぞれ異なるサーバであってもよく、それぞれ異なるシステムに属するサーバであってもよい。
〔4-4.スタンプカードについて〕
上述した処理は一例に過ぎず、提供処理システム1は、様々な態様によりスタンプカードに関する情報を受け付けてもよい。例えば、提供処理システム1は、マーチャントから利用者が決済を行うマーチャントに紐付けられる電子化されたスタンプカードに付与されるスタンプに関する情報を受け付けてもよい。この場合、マーチャント端末200は、モールAに関する所定の特典を利用者U1に提供する条件を受け付ける。また、マーチャント端末200は、マーチャントに対する決済に関する決済情報を受け付ける。例えば、マーチャント端末200は、決済情報が示す決済金額を受け付ける。
マーチャント端末200は、マーチャントに対する決済であって、利用者が利用する利用者端末を用いる決済に関する決済情報を受け付ける。このとき、マーチャント端末200は、利用者端末を用いる決済に関する決済情報以外にも、現金を用いる決済に関する決済情報や、インターネットショッピングによる決済に関する決済情報を受け付けてもよい。また、マーチャント端末200は、マーチャントを識別する決済対象識別情報を含む決済情報を受け付ける。例えば、マーチャント端末200は、決済対象識別情報C1が示すモールAのマーチャントID及び店舗SAの店舗IDと、利用者U1が入力した決済金額と、利用者U1の利用者IDとを含む決済情報を利用者端末100から受け付ける。
また、マーチャント端末200は、マーチャント管理者M1からの操作に応じて決済アプリ(例えば、マーチャント向けの決済アプリ)を起動してモールスタンプカードに関する設定を入力するための画面を表示し、当該画面に入力される情報を受け付けてもよい。例えば、マーチャント端末200は、モールスタンプカードにスタンプを付与する付与条件や、特典を提供する提供条件、特典の内容などの情報を受け付ける。
〔4-5.まとめ等について〕
提供処理システム1は、上述した例に限らず、任意の態様により処理を実行してもよい。例えば、提供処理システム1は、モールに限らず、任意の種別のマーチャントを対象として処理を実行してもよい。例えば、提供処理システム1は、街等の所定のエリアや店舗等をマーチャントとして処理を実行してもよい。
提供処理システム1は、金額の割合に限らず、スタンプの数を、按分処理における按分課金額の算出の対象となる割合としてもよい。また、提供処理システム1は、任意の価値を特典としてもよい。例えば、提供処理システム1は、スタンプカードに参加するマーチャントとは別の主体に関する価値を特典としてもよい。例えば、提供処理システム1は、マーチャントで利用可能な電子マネー事業者の電子マネーを特典としてもよい。例えば、提供処理システム1は、電子マネー等の任意の価値がもらえる抽選会へ参加する権利や抽選への参加権利を特典としてもよい。
また、提供処理システム1は、スタンプを押したか否かの情報を決済情報に紐付け、決済情報と対応する利用者がスタンプを持っているかに基づいて、按分処理を実行してもよい。提供処理システム1は、所定の決済サービスにおけるスタンプカードと予め対応付けられたモール等の複数の施設のいずれかで所定の条件を満たす決済が行われた場合は、スタンプが付与されるスタンプカードのスタンプ数が所定の条件を満たした場合は、当該スタンプカードと対応付けられた利益(価値)を利用者に提供する。そして、提供処理システム1は、施設ごとに、スタンプを付与する契機となった決済の決済額に基づいて、利益を提供するための原資額(請求額)を算出する。
例えば、提供処理システム1は、決済条件を満たすとスタンプ付与し、スタンプ数が所定の条件を満たすと利用者に特典(利益)を提供する。提供処理システム1は、決済サービスにおける特典(利益)を提供する。提供処理システム1は、施設とは異なる事業者の決済サービスにおける特典(利益)を提供する。提供処理システム1は、施設内に所在する店舗のいずれかで決済が行われた場合に、スタンプを付与する。
例えば、提供処理システム1は、複数のマーチャントIDが対応付けられたスタンプカードを対象として処理を実行してもよい。例えば、提供処理システム1は、利用者にスタンプカードが予め対応付けてもよい。例えば、提供処理システム1は、電子決済を対象として、マーチャントIDが紐付いたスタンプカードについて、決済金額が1000円以上なら1個のスタンプをスタンプカードに付与する。例えば、提供処理システム1は、スタンプカードのスタンプの数が所定の数に達した場合、特典(利益)を提供する。
例えば、提供処理システム1は、有効期限を徒過したスタンプカードを対象として、そのスタンプカードと対応するマーチャントIDと紐付く決済履歴を抽出する。例えば、提供処理システム1は、決済履歴から、(1000円以上等の)条件を満たす決済を抽出する。例えば、提供処理システム1は、マーチャントIDごとに、抽出した金額合計を算出する。例えば、提供処理システム1は、提供した特典(利益)の合計額を算出し、按分処理を実行する。
例えば、提供処理システム1は、決済の合計金額をスタンプの1個の単価(例えば1000円)に変換してもよいし、決済の合計金額を用いて、按分処理を実行してもよい。例えば、提供処理システム1は、マーチャントIDがモールに紐付く場合、モール単位での請求でもよい。例えば、提供処理システム1は、店舗ID単位で、モールと所属店舗との組み合わせ単位での請求額を算出してもよい。例えば、提供処理システム1は、原資の一部を電子決済サービスの提供者が一部を負担する場合は、原資からその一部を除いた額を対象として按分処理を実行してもよい。提供処理システム1は、少なくとも売上に基づく額を対象とすれば、任意の算出方法が採用可能である。
例えば、提供処理システム1は、利用者端末100にマーチャントに対応する店舗の店舗情報を表示してもよい。例えば、提供処理システム1は、マーチャントIDと紐付く店舗IDを抽出し、抽出した店舗IDの店舗を、そのマーチャントについてスタンプカードのスタンプが付与される店舗として、その店舗の店舗情報を提供する。
〔4-6.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置(実施形態では「決済サーバ10」以下同じ)は、取得部(実施形態では「取得部47」以下同じ)と、算出部(実施形態では「算出部48」以下同じ)を有する。取得部は、利用者が決済を行う複数のマーチャントに紐付けられる電子化されたスタンプカードに付与されるスタンプに関する情報であって、決済に関する特典を利用者に提供する条件を示す情報を取得する。算出部は、スタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合は、特典に対応する課金額を、複数のマーチャントの各々に按分する按分処理により、複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントに紐付けられる電子化されたスタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合は、按分処理により複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、決済における出入金の主体となる複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置は、決済における出入金の主体となる複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、複数の事業者の各々に対応する複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数の事業者の各々に対応する複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、商業施設である複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置は、商業施設である複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、ショッピングモールである複数のマーチャントに紐付けられるスタンプカードの条件を示す情報を取得する。
このように、実施形態に係る提供装置は、ショッピングモールである複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、複数のマーチャントである複数のショッピングモールのいずれかに属する店舗であるスタンプ付与対象店舗での決済に応じて、スタンプカードに付与されるスタンプに関する情報を取得する。算出部は、スタンプ付与対象店舗での決済に応じてスタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のショッピングモールのいずれかに属する店舗であるスタンプ付与対象店舗での決済に応じてスタンプカードに付与されたスタンプが条件を満たす場合、按分処理を実行することで、ショッピングモールに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、複数のマーチャントに対する決済に関する決済情報を取得する。算出部は、決済情報が示す複数のマーチャントの各々の決済に基づいて、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントの各々の決済に基づいて、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、決済情報が示す複数のマーチャントの各々の決済金額に基づいて、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、決済情報が示す複数のマーチャントの各々の決済金額に基づいて、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、複数のマーチャントにおけるスタンプの付与対象となった決済の決済金額に基づいて、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントにおけるスタンプの付与対象となった決済の決済金額に基づいて、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、複数のマーチャントの各々の決済金額に占める額が大きいマーチャント程、按分課金額を大きくすることにより、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントの各々の決済金額に占める額が大きいマーチャント程、按分課金額を大きくすることにより、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に基づいて、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に基づいて、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に課金額を乗算する按分処理により、複数のマーチャントの各々に対する按分課金額を算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、複数のマーチャントの各々の決済金額における各マーチャントの決済金額の割合に課金額を乗算する按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、スタンプカードに付与されたスタンプのうち、複数のマーチャントの各々における決済で付与されたスタンプの数に基づいて、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、スタンプカードに付与されたスタンプのうち、複数のマーチャントの各々における決済で付与されたスタンプの数に基づいて、按分処理を実行することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された場合は、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された場合は、按分処理を実行することで、適切なタイミングで各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された利用者が特典を利用した場合は、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、付与されたスタンプの数が条件を満たし、特典を提供された利用者が特典を利用した場合は、按分処理を実行することで、適切なタイミングで各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、付与されたスタンプの群が利用者に提供する各特典に設定された条件を満たすごとに、按分処理を実行する。
このように、実施形態に係る提供装置は、付与されたスタンプの群が利用者に提供する各特典に設定された条件を満たすごとに、按分処理を実行することで、適切なタイミングで各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、取得部は、特典の価格に関する情報を取得する。算出部は、特典の価格に関する情報に基づいて課金額を算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、特典の価格に関する情報に基づいて課金額を算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、特典の原価を課金額として算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、特典の原価を課金額として算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、特典の提供価格を課金額として算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、特典の提供価格を課金額として算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
また、実施形態に係る提供装置において、算出部は、特典の提供価格に所定の比率を乗じた金額を課金額として算出する。
このように、実施形態に係る提供装置は、特典の提供価格に所定の比率を乗じた金額を課金額として算出することで、各マーチャントに対する適切な課金額を算出し、課金を行うことができるため、スタンプカードに関する利便性を向上させることができる。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る決済サーバ10は、例えば、図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ10を例に挙げて説明する。図10は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。