以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.実施形態〕
(1-1.システム構成)
以下、実施形態に係る情報処理について具体的に説明する。まず、実施形態に係る情報処理の説明に先駆けて、図1を参照しつつ、情報処理システムSYSの構成の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、クライアント装置10と、ユーザ装置20と、情報処理装置100とを含んで構成される。クライアント装置10、ユーザ装置20、及び情報処理装置100は、有線または無線により、ネットワークN(たとえば、図6参照)に接続される。クライアント装置10、ユーザ装置20、及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の装置との間で相互に通信できる。ネットワークNは、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
なお、図1に示す情報処理システムSYSの構成は一例であり、図1に例示するよりも多くのクライアント装置10やユーザ装置20が含まれていてもよいし、図1に例示される以外の他の装置が含まれていてもよい。たとえば、他の装置には、後述するユーザ装置20を用いて実行される電子決済の一例であるコード決済(ユーザ装置20がスマートフォンである場合、「スマホ決済」とも称される。)の決済処理を実行するサーバ装置が含まれていてもよい。
図1に示す情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、たとえば、電子決済サービスを提供するサービス事業者(たとえば、図2~図5に示すサービス事業者PF)により運営および管理される。情報処理装置100がサーバ装置で構成される場合、単独のサーバ装置により実現されてもよいし、複数のサーバ装置および複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
図1に示す情報処理装置100により提供される電子決済サービスにより、電子決済サービスのサービス利用者であるユーザ(たとえば、図2~図3に示すユーザUAなど)取は引対象の代金を簡便に支払うことが可能となる。たとえば、情報処理装置100は、取引対象の提供者や、取引対象が提供される利用者の電子マネー口座(「電子ウォレット」とも称される。)を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行などを行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、たとえば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドルなどの国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
また、情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理として、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されたギフトカードに関するギフトカード情報を管理し、ギフトカードの発注者や、ギフトカードの獲得者からの要求に応じて所定の情報処理を実行する。たとえば、情報処理装置100は、ギフトカードを獲得した電子決済サービスのユーザに対して、電子決済サービスを用いた取引において利用可能なポイントを、ギフトカードを獲得した利用者に付与するギフトカードを発注者からの要求に応じて発行する。
図1に示すクライアント装置10は、一般企業などの営利を目的とする事業を営む事業者などにより使用される情報処理装置である。クライアント装置10は、たとえば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現され得る。また、クライアント装置10は、情報処理装置100などによって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションによりウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。
図1に示すユーザ装置20は、電子決済サービスのサービス利用者であるユーザ(たとえば、図2~図3に示すユーザUAなど)によって使用される情報処理装置である。ユーザ装置20は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現され得る。また、ユーザ装置20は、情報処理装置100などによって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。
また、図1に示すクライアント装置10およびユーザ装置20は、所定の情報処理を実現する制御情報を情報処理装置100などから受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、たとえば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)などのマークアップ言語等により記述される。なお、情報処理装置100などから配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
(1-2.ユーザ装置20を用いた決済について)
ここで、ユーザ装置20を用いたコード決済の一例について説明する。以下の説明では、たとえば、所定の店舗に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、所定の店舗を識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、所定の店舗から取引対象の提供を受けるサービス利用者であるユーザUA(たとえば、図2参照)がユーザ装置20を用いた決済を行う例について説明する。なお、以下に説明するコード決済の一例は、任意の利用者が任意のユーザ装置20を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報を示す2次元コードは、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号などであってもよい。また、2次元コードは、紙などの媒体に印字された印刷物により物理的に構成される例に限られず、任意の端末に表示される画像情報により構成されていてもよい。
たとえば、ユーザUAが所定の店舗にて各種の商品やサービスといった取引対象の購入や利用に伴う決済を行う場合、ユーザUAは、コード決済を利用するためにユーザ装置20に予めインストールされた決済アプリを起動する。ユーザUAは、決済アプリを通じて、コード決済に関する各種機能を利用できる。そして、ユーザUAは、決済アプリを介して、所定の店舗に設置された2次元コードを撮影する。このような場合、ユーザ装置20は、取引対象の価格を入力するための画面を表示し、ユーザUAあるいは所定の店舗の店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、ユーザ装置20は、ユーザUAを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(もしくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、所定の店舗を示す情報(たとえば、店舗ID))と、決済額とを含む取引情報を情報処理装置100へと送信する。
情報処理装置100は、ユーザ装置20から取引情報を受け付けると、利用者識別情報が示すユーザUAの口座から、店舗識別情報が示す所定の店舗の口座へと、決済額に相当する分の電子マネーを移行させる。このとき、情報処理装置100は、決済額に相当する分の電子マネーから所定の店舗に課金する所定の手数料を差し引いてから、所定の店舗の口座へ移行させてもよい。そして、情報処理装置100は、取引が完了した旨の通知をユーザ装置20へと送信する。このような場合、ユーザ装置20は、取引が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる取引が完了した旨をユーザUAに通知する。あるいは、情報処理装置100は、利用者識別情報が示すユーザUAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出して所定の店舗の売り上げ情報として管理し、所定のタイミングで売上に相当する額の現金を所定の店舗が保有する銀行口座に振り込んでもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザUAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出したタイミングで、電子マネーによる取引が完了した旨をユーザUAに通知してもよい。
なお、ユーザ装置20を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。たとえば、ユーザ装置20を用いた決済は、所定の店舗に設置された端末装置(以下、「店舗端末」と称する。)を用いたものであってもよい。具体的には、まず、ユーザ装置20は、ユーザUAを識別するための利用者識別情報を示すコード情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗端末は、ユーザ装置20に表示されたコード情報から利用者識別情報を読み取り、読み取った利用者識別情報(もしくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、ユーザUAを示す情報(たとえば、利用者ID))と、決済額と、所定の店舗を識別する情報とを含む取引情報を情報処理装置100へと送信する。
情報処理装置100は、店舗端末から取引情報を受け付けると、利用者識別情報が示すユーザUAの口座から、所定の店舗の口座へと、決済額に相当する分の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置100は、店舗端末あるいはユーザ装置20に対し、取引が完了した旨の通知を送信する。店舗端末あるいはユーザ装置20は、取引が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる取引が完了した旨をユーザUAに通知する。また、情報処理装置100は、利用者識別情報が示すユーザUAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出して所定の店舗の売り上げ情報として管理し、所定のタイミングで売上に相当する額の現金を所定の店舗が保有する銀行口座に振り込んでもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザUAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出したタイミングで、電子マネーによる取引が完了した旨を店員あるいはユーザUAに通知してもよい。
また、ユーザ装置20を用いた決済は、ユーザUAが予め電子マネーをチャージした口座から所定の店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、たとえば、ユーザUAが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、たとえば、ユーザ装置20は、所定の店舗の口座に対して決済金額が示す額の電子マネーを移行させるとともに、ユーザUAのクレジットカードの運用会社に対し、決済金額が示す額を請求してもよい。
また、ユーザ装置20を用いた決済は、ユーザUAの口座から所定の店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、たとえば、ユーザUAの口座から他のユーザの口座へと電子マネーを移行させる決済(すなわち、ユーザ間での送金)であってもよい。たとえば、送金元のユーザUAが利用するユーザ装置20は、送金先のユーザを識別する利用者識別情報(たとえば、送金先の利用者が利用する端末装置に表示される利用者識別情報)を読み取り、ユーザUAから送金金額の入力を受け付け、読み取った識別情報と、送金金額と、ユーザUAを識別する利用者識別情報とを示す情報を情報処理装置100へと送信する。このような場合、情報処理装置100は、ユーザUAの口座から、送金先のユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させ、ユーザ装置20または送金先のユーザが利用する端末装置に対し、送金が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、送金が行われた旨を通知してもよい。
なお、ユーザ装置20を用いた送金は、上述した処理に限定されるものではない。たとえば、ユーザ装置20を用いた送金は、送金先のユーザの電話番号や、送金先のユーザを示す情報(たとえば、利用者ID)をユーザ装置20に入力することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、ユーザ装置20は、送金先のユーザの電話番号または利用者IDと、送金金額との入力をユーザUAから受け付け、入力された電話番号または利用者IDと、送金金額と、ユーザUAを識別する利用者識別情報とを情報処理装置100へと送信する。そして、情報処理装置100は、ユーザUAの口座から、送信された電話番号または利用者IDに紐づけられたユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させる。
ここで、送金先のユーザの電話番号や利用者IDは、当該ユーザに関する情報と紐付けて決済アプリに予め登録されていてもよい。この場合、ユーザ装置20は、決済アプリに登録されたユーザ(送金先)の指定と、当該ユーザへの送金金額の入力とをユーザUAから受け付け、指定されたユーザに紐付けられた電話番号または利用者IDと、送金金額と、ユーザUAを識別する利用者識別情報とを情報処理装置100へと送信する。
また、たとえば、ユーザ装置20を用いた送金は、送金金額を受け取るためのリンク情報を送金先のユーザに提供することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、ユーザ装置20は、ユーザUAから送金金額の入力を受け付けて送金金額を受け取るためのリンク情報を生成し、リンク情報を含む電子メールを送信したり、リンク情報を含む投稿情報をSNS(Social Networking Service)に投稿したりすることで、送金先のユーザが利用する端末装置にリンク情報を提供する。そして、送金先のユーザがリンク情報を選択して受け取り操作を行った場合、情報処理装置100は、ユーザUAの口座から、送金先のユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させる。
なお、上述した決済手段や決済サービスは、商品の購入や役務の提供に対する対価の提供(債務の精算)のためのものに限定されるものではない。例えば、上述したように、決済手段や決済サービスは、複数のユーザが有する口座間の送金に関する機能を有していてもよい。すなわち、上述した決済手段や決済サービスは、ユーザや店舗等、電子マネーの所有者と紐づく任意の所有者の口座間における電子マネーの送受信を制御するサービスであればよい。すなわち、実施形態に係る決済手段や決済サービスは、電子マネーのやり取りを実現するための各種制御(電子マネーを介した各種の口座間送金制御のみならず、電子マネー口座と銀行口座間のやり取りに関する制御や、分割、ボーナス払いに伴う処理といった各種債権処理、その他電子マネーを含む財産のやり取りに関する各種制御)を実行する取引手段や取引サービスであれば、任意の態様で提供されるものであってもよい。また、このような取引手段や取引サービスが実現する各種の制御には、決済に関する制御と送金に関する制御の両方が含まれていてもよく、いずれか一方のみが含まれていてもよい。すなわち、「取引」とは、電子マネーに関する「決済」のみならず、電子マネーの「送金」やその他各種の処理をも含む概念である。すなわち、情報処理装置100は、任意の所有者間における電子マネーのやり取りを制御する取引手段を実現する情報処理装置であってもよい。
(1-3.実施形態に係る情報処理(その1)の概要)
従来のギフトカードは、発行時点で有効化されている、すなわち利用可能な状態にあり、金銭的な価値を有する金券と同様のセキュリティ対策が求められている。また、従来のギフトカードは、発行時点から有効期限を設定する必要がある場合、意図せずに有効期限を徒過してしまい、失効してしまうギフトカードが少なからず存在し、ビジネス上の課題となっている。また、従来のギフトカードは、付加価値の創造という点で改善の余地が残されている。そこで、本願は、これらの問題点に対処するべく、以下に説明する実施形態を実行する。以下、実施形態に係る情報処理(その1)の概要について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理(その1)の概要を説明するための図である。図2は、クライアントCAが発注するギフトカードの利用場面として、クライアントCAが販促活動として実施するキャンペーンを想定したものである。
図2に示すように、クライアントCAは、サービス事業者PFに対して、ギフトカードの発注、及び動画コンテンツを納品する(ステップS01-1)。クライアントCAがギフトカードの発注とともにサービス事業者PFに納品する動画コンテンツは、ギフトカードの獲得者となり得る対象者であるユーザUAに利用させるためのコンテンツである。この動画コンテンツには、クライアントCAが実施するキャンペーンに参加する参加者向けに作成した動画像が記録されている。また、クライアントCAは、ギフトカードの発注後、キャンペーンを実施する(ステップS01-2)。
サービス事業者PFは、ギフトカードの発注者であるクライアントCAから納品された動画コンテンツを格納する(ステップS01-3)。
ユーザUAは、クライアントCAが実施するキャンペーンにエントリーし、キャンペーン参加条件を満たすために商品を購入する(ステップS01-4)。また、ユーザUAは、参加したキャンペーンに関する動画を視聴する(ステップS01-5)。
サービス事業者PFは、キャンペーンに参加したユーザUAによる動画コンテンツの視聴時間がギフトカードの獲得条件を満たす場合、ユーザUAにより視聴された動画コンテンツに対応付けられているギフトカードを有効化する。そして、サービス事業者PFは、ギフトカードを獲得したユーザUAに対して、電子決済サービスを用いた取引において利用可能なポイントを付与する(ステップS01-6)。
(1-4.実施形態に係る情報処理(その1)の具体例)
以下、実施形態に係る情報処理(その1)の具体例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理(その1)の具体例を説明するための図である。図3に示す例において、クライアントCAとクライアント装置10とを同一視できる場合がある。すなわち、クライアント装置10はクライアントCAと読み替えることができる。図3に示す例において、ユーザUAとユーザ装置20とを同一視できる場合がある。すなわち、ユーザ装置20はユーザUAと読み替えることができる。図3に示す例において、サービス事業者PFと情報処理装置100とを同一視できる場合がある。すなわち、情報処理装置100はサービス事業者PFと読み替えることができる。
図3に示すように、クライアントCAは、サービス事業者PFに対して、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されたギフトカード(以下、図3の説明において「ギフト交換券」と称する。)の配信を依頼するサービスの申込を行う。たとえば、クライアントCAは、サービスの申込を行う場合、クライアント装置10を操作して、サービス事業者PFが準備するサービス申込用のウェブサイトにアクセスし、キャンペーン参加者に提供するためのギフト交換券の発注、及びキャンペーン参加者向けに作成した動画コンテンツの納品を実施する(ステップS1-1)。
また、クライアントCAは、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されたギフト交換券の提供を行う所定のキャンペーンを実施する(ステップS1-2)。
サービス事業者PFは、クライアントCAからサービスの申込を受け付けると、クライアントCAとの間で契約を締結し、キャンペーン内容を審査する(ステップS1-3)。情報処理装置100は、キャンペーン内容に問題がなければ、動画コンテンツを所定のデータベースに格納するとともに(ステップS1-4)、クライアントCAとの契約の内容に基づいて準備したギフト交換券(たとえば、#1~#100)の情報を所定のデータベースに格納する(ステップS1-5)。
たとえば、情報処理装置100は、サービス事業者PFからの操作に従って、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されているギフト交換券の発注者であるクライアントCAを特定するための識別情報と、電子決済サービスの利用者であって、ギフト交換券の獲得者となり得る対象者(たとえば、図3に示すユーザUA)に利用させるための動画コンテンツの情報と、有効化される前のギフト交換券の情報とを対応付けて管理する。
情報処理装置100は、ギフト交換券の情報として、ギフト交換券の発注者であるクライアントCAとサービス事業者PFとの間で締結された契約の内容を管理する。たとえば、契約の内容には、ギフト交換券の発注単位を示すグループを識別する識別情報であるグループIDや、ギフト交換券を利用した場合に付与されるポイント数(または電子マネーの額)や、ギフト交換券の有効期間や、個々のギフト交換券を識別する識別情報であるギフトカードIDや、個々のギフト交換券にそれぞれ割り当てられているギフトコードや、ギフト交換券が有効であるか否かを示すステータスフラグなどが含まれている。なお、以下では、ギフト交換券によりユーザUAに付与される利益として、ギフト交換券に対して予め設定されたポイントを、ユーザUAに対してチャージする場合について説明するが、ギフト交換券に対して予め設定された額の電子マネーが、ユーザUAに対してチャージする場合についても同様に処理できる。
また、情報処理装置100は、クライアントCAとの間で締結された契約の内容として、ギフト交換券の獲得条件を管理する。たとえば、情報処理装置100は、ギフト交換券の獲得条件として、クライアントCAにより設定される動画コンテンツの視聴時間に関する条件を管理できる。たとえば、動画コンテンツの視聴時間に関する条件は、動画コンテンツの視聴時間が一定時間を超えているか否かを判定するための判定閾値などが想定される。
サービス事業者PFは、動画コンテンツおよびギフト交換券の格納後、キャンペーン参加者向けに作成された動画コンテンツをキャンペーン参加者に視聴させるための動画URLの情報をクライアントCAに納品する。たとえば、情報処理装置100は、クライアント装置10に対して、動画URLの情報を送信する。また、サービス事業者PFは、動画URLを納品する際、クライアントCAとの契約に基づいて発行したギフト交換券の情報をクライアントCAにあわせて納品する。
電子決済サービスのサービス利用者であるユーザUAは、クライアントCAにより実施されるキャンペーンに参加する(ステップS1-6)。たとえば、ユーザUAは、クライアントCAにより実施されるキャンペーンの参加資格(たとえば、商品購入など)を取得する。そして、ユーザUAは、ユーザ装置20を操作して、クライアントCAのキャンペーンサイトにアクセスし、キャンペーンへの参加申込を行うためのリクエストをクライアント装置10に送信する。なお、ユーザUAは、キャンペーンへの参加申込を行うためのリクエストを行った後、キャンペーンの参加資格を取得してもよい。
クライアントCAは、キャンペーンへの参加申込のリクエストを行ったユーザUAに対して、キャンペーン参加者向けに作成された動画コンテンツをキャンペーン参加者に視聴させるための動画URLを送付する(ステップS1-7)。たとえば、クライアント装置10は、ユーザ装置20から受信するキャンペーンへの参加申込のリクエストに応じて、動画URLの情報をユーザ装置20に送信する。
ユーザUAは、クライアントCAから提供された動画URLにアクセスして、キャンペーン参加者向けに作成された動画コンテンツを視聴する(ステップS1-8)。たとえば、ユーザ装置20は、ユーザUAの操作に従って動画URLに紐付く動画コンテンツのデータを読み込んで、ディスプレイなどの表示デバイス上で再生する。
情報処理装置100は、ユーザUAによる動画コンテンツの視聴を検知すると、動画コンテンツの視聴時間を計測し、動画コンテンツの視聴時間がギフト交換券の獲得条件を満たしているか否かを判定する。たとえば、情報処理装置100は、動画コンテンツの視聴時間が判定閾値を超えている場合、ギフト交換券の獲得条件を満たしているという判定結果を導出する。また、情報処理装置100は、動画コンテンツの最後まで再生されたことを、ギフト交換券の獲得条件を満たしているという判定結果を導出してもよい。サービス事業者PFは、ユーザUAがギフト交換券の獲得条件を満たしている場合、ギフト交換券を有効化し、有効化したギフト交換券の情報をクライアントCAに通知する。たとえば、情報処理装置100は、ユーザUAがギフト交換券の獲得条件を満たしている場合、クライアントCAとの契約に基づいて発行した有効化前の複数のギフト交換券(たとえば、#1~#100)の中から、ユーザUAに提供するギフト交換券(たとえば、#1)を任意に選択して、選択したギフト交換券を有効化し、有効化したギフト交換券の情報(たとえば、ギフトカードIDやギフトコードなど)をクライアント装置10に送信する。
クライアントCAは、サービス事業者PFから有効化されたギフト交換券の情報を取得すると、有効化されたギフト交換券の情報と、ギフトの受取手続きをユーザUAから受け付けるためのチャージURLをユーザUAに送付する(ステップS1-9)。たとえば、クライアント装置10は、有効化されたギフト交換券の情報と、チャージURLとをユーザ装置20に送信する。
ユーザUAは、クライアントCAから送付されたチャージURLにアクセスして(ステップS1-10)、ギフトの受取手続きを行うためのウェブサイトを表示させる。そして、ユーザUAは、ギフトの受取手続を開始するためにウェブサイト上に設けられているアイコンを操作する。これにより、たとえば、ユーザ装置20に予めインストールされている決済アプリが自動的に起動され、ギフトコードの登録を行うためのアプリ画面が表示される。ユーザUAは、このアプリ画面に対して、クライアントCAから送付されたギフト交換券に記述されているギフトコードを登録した後、ギフトの受取を要求するチャージリクエストを送信するためにアプリ画面上に設けられているアイコンを操作する。これにより、ユーザ装置20は、ギフトコードおよびユーザUAが電子決済サービスにおいて保有するユーザIDなどのアカウント情報を含むチャージリクエストを情報処理装置100に送信する(ステップS1-11)。このようにして、情報処理装置100は、チャージURLを通じて、ギフト交換券の獲得条件を満たしているユーザUAと、このユーザUAが電子決済サービスにおいて保有しているユーザIDなどのアカウント情報との間の対応関係を特定できる。なお、ユーザ装置20は、ユーザ装置20に決済アプリがインストールされていない場合、決済アプリを取得するための情報(たとえば、ダウンロード用URLなど)を表示させてもよい。
情報処理装置100は、ユーザ装置20からチャージリクエストを受信すると、チャージリクエストに含まれているギフトコードが割り当てられているギフト交換券の消込処理を実行する(ステップS1-12)。また、情報処理装置100は、残高APIを通じて、チャージリクエストに含まれているユーザIDに紐付く電子ウォレットに対し、チャージリクエストに含まれているギフトコードに対応付けられている金額に相当する額のポイントをチャージする(ステップS1-13、S1-14)。
また、サービス事業者PFは、所定のタイミングで、ギフト交換券に基づくチャージリクエストに応じて実施した処理に関するレポートを作成し(ステップS1-15)、作成したレポートをクライアントCAに納品する。
クライアントCAは、サービス事業者PFにより作成されたレポートを受領する(ステップS1-16)。
なお、情報処理装置100は、有効化したギフト交換券の情報と、ギフトの受取を行うための手続きをユーザUAから受け付けるためのチャージURLとをユーザ装置20に直接送信してもよい。この場合、ユーザUAが、チャージURLにアクセスすることにより、ユーザ装置20にインストールされている決済アプリが自動的に起動され、ギフトコードの登録を行うためのアプリ画面がユーザ装置20に表示される。
上述してきたように、実施形態に係る情報処理(その1)によれば、情報処理装置100は、クライアントCAが発注したギフト交換券の獲得者となり得るキャンペーン参加者であるユーザUAがクライアントCAにより予め設定されるギフト交換券の獲得条件を満たすことを条件として、ギフト交換券を有効化する。このようなことから、情報処理装置100は、発行時点においてギフト交換券を有効化しないので、意図せずにギフト交換券が失効してしまうリスクを低減できる。また、情報処理装置100は、クライアントCAにより予め設定されるギフト交換券の獲得条件を満たすことを条件として、ギフト交換券の有効期間が開始されるので、セキュアな環境下でギフト交換券を保管するセキュリティ対策の負担を軽減できる。また、情報処理装置100は、クライアントCAにより予め設定されるギフト交換券の獲得条件を満たすことを条件として、ギフト交換券を有効化することにより、発注者の販売施策の意図などを反映した付加価値を創造できる。
(1-5.実施形態に係る情報処理(その2)の概要)
以下、実施形態に係る情報処理(その2)の概要について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理(その2)の概要を説明するための図である。図4に示す情報処理(その2)は、上述した情報処理(その1)と利用場面が相違する。すなわち、図4は、クライアントCBが発注するギフトカードの利用場面として、クライアントCBの営業活動を想定したものである。
図4に示すように、クライアントCBは、サービス事業者PFに対して、ギフトカードの発注、及び動画コンテンツを納品する(ステップS02-1)。クライアントCBがギフトカードの発注とともにサービス事業者PFに納品する動画コンテンツは、ギフトカードの獲得者となり得る対象者である取引先UC(すなわち、取引先の社員)に利用させるためのコンテンツである。この動画コンテンツには、クライアントCBが取引先向けに作成した動画像が記録されている。この動画像は、たとえば、クライアントCBが生産する製品を紹介する紹介用のPV(Promotion Video)や、営業担当の挨拶を記録したPVなどが想定される。
サービス事業者PFは、ギフトカードの発注者であるクライアントCBから納品された動画コンテンツを格納する(ステップS02-2)。サービス事業者PFは、動画コンテンツを視聴するための動画URLの情報、及びギフトカードの情報をクライアントCBに対して提供する。
クライアントCBは、ギフトカードの発注後、サービス事業者PFから提供を受けた動画URLに基づいて動画視聴用コード情報を作成し、作成した動画視聴用コード情報が記入されている名刺を作成して、作成した名刺とギフトカードを営業社員UBに配布する(ステップS02-3)。営業社員UBは、クライアントCBが作成した名刺およびギフトカードを所持して取引先UCとの商談を行う際、所持している名刺およびギフトカードを取引先UCに手渡す(ステップS02-4)。
取引先UCは、名刺に記入されている動画視聴用コード情報を通じて、動画コンテンツを視聴する(ステップS02-5)。
サービス事業者PFは、取引先UCによる動画コンテンツの視聴時間がギフトカードの獲得条件を満たす場合、取引先UCにより視聴された動画コンテンツに対応付けられているギフトカードを有効化する。そして、サービス事業者PFは、ギフトカードを獲得した取引先UCに対し、取引先UCからの要求に応じて、電子決済サービスを用いた取引において利用可能なポイントを付与する(ステップS02-6)。
(1-6.実施形態に係る情報処理(その2)の具体例)
以下、実施形態に係る情報処理(その2)の具体例について説明する。図5は、実施形態に係る情報処理(その2)の具体例を説明するための図である。図5に示す例において、クライアントCBとクライアント装置10とを同一視できる場合がある。すなわち、クライアント装置10はクライアントCBと読み替えることができる。図5に示す例において、取引先UCとユーザ装置20とを同一視できる場合がある。すなわち、ユーザ装置20は取引先UCと読み替えることができる。図5に示す例において、サービス事業者PFと情報処理装置100とを同一視できる場合がある。すなわち、情報処理装置100はサービス事業者PFと読み替えることができる。
図5に示すように、クライアントCBは、サービス事業者PFに対して、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されたギフトカード(以下、図5の説明において「ギフト交換券」と称する。)の配信を依頼するサービスの申込を行う(ステップS2-1)。たとえば、クライアントCBは、サービスの申込を行う場合、クライアント装置10を操作して、サービス事業者PFが準備するサービス申込用のウェブサイトにアクセスし、ギフト交換券の発注、及び取引先に向けて作成した動画コンテンツの納品を実施する。
サービス事業者PFは、クライアントCBからサービスの申込を受け付けると、クライアントCBとの間で契約を締結し、クライアントCBから納品された動画コンテンツの内容を審査する(ステップS2-2)。情報処理装置100は、動画コンテンツの内容に問題がなければ、動画コンテンツを所定のデータベースに格納するとともに(ステップS2-3)、クライアントCBとの契約の内容に基づいて準備したギフト交換券(たとえば、#1~#100)の情報を所定のデータベースに格納する(ステップS2-4)。
たとえば、情報処理装置100は、サービス事業者PFからの操作に従って、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されているギフト交換券の発注者であるクライアントCBを特定するための識別情報と、電子決済サービスの利用者であって、ギフト交換券の獲得者となり得る対象者(たとえば、図5に示す取引先UC)に利用させるための動画コンテンツの情報と、有効化される前のギフト交換券の情報とを対応付けて管理する。
情報処理装置100は、ギフト交換券の情報として、ギフト交換券の発注者であるクライアントCBとサービス事業者PFとの間で締結された契約の内容を管理する。たとえば、契約の内容には、ギフト交換券の発注単位を示すグループを識別する識別情報であるグループIDや、ギフト交換券を利用した場合に付与されるポイント数(または電子マネーの額)や、ギフト交換券の有効期間や、個々のギフト交換券を識別する識別情報であるギフトカードIDや、個々のギフト交換券にそれぞれ割り当てられているギフトコードや、ギフト交換券が有効であるか否かを示すステータスフラグなどが含まれている。なお、以下では、ギフト交換券により取引先UCに付与される利益として、ギフト交換券に対して予め設定されたポイントを、取引先UCに対してチャージする場合について説明するが、ギフト交換券に対して予め設定された額の電子マネーが、取引先UCに対してチャージする場合についても同様に処理できる。
また、情報処理装置100は、クライアントCBとの間で締結された契約の内容として、ギフト交換券の獲得条件を管理する。たとえば、情報処理装置100は、ギフト交換券の獲得条件として、クライアントCBにより設定される動画コンテンツの視聴時間に関する条件を管理できる。たとえば、動画コンテンツの視聴時間に関する条件は、動画コンテンツの視聴時間が一定時間を超えているか否かを判定するための判定閾値などが想定される。
サービス事業者PFは、動画コンテンツおよびギフト交換券の格納後、取引先向けに作成された動画コンテンツを視聴するための動画URLの情報をクライアントCBに納品する。たとえば、情報処理装置100は、クライアント装置10に対して、動画URLの情報を送信する。また、サービス事業者PFは、動画URLを納品する際、クライアントCBとの契約に基づいて発行したギフト交換券の情報をクライアントCBにあわせて納品する。
クライアントCBは、サービス事業者PFから動画URLおよびギフト交換券の納品を受け付けると、サービス事業者PFから提供を受けた動画URLに基づいて動画視聴用コード情報を作成し、作成した動画視聴用コード情報が記入されている名刺を作成する(ステップS2-5)。営業社員UB(図4参照)は、クライアントCBにより作成された名刺およびギフト交換券を持って、取引先UCを訪問する。
取引先UCは、営業社員UBから手渡された名刺に記入されている動画視聴用コード情報を通じて、動画コンテンツを視聴する(ステップS2-6)。たとえば、ユーザ装置20は、取引先UCの操作に従って動画URLに紐付く動画コンテンツのデータを読み込んで、ディスプレイなどの表示デバイス上で再生する。
情報処理装置100は、取引先UCによる動画コンテンツの視聴を検知すると、動画コンテンツの視聴時間を計測し、動画コンテンツの視聴時間がギフト交換券の獲得条件を満たしているか否かを判定する。たとえば、情報処理装置100は、動画コンテンツの視聴時間が判定閾値を超えている場合、ギフト交換券の獲得条件を満たしているという判定結果を導出する。サービス事業者PFは、取引先UCがギフト交換券の獲得条件を満たしている場合、ギフト交換券を有効化し、有効化したギフト交換券の情報をクライアントCBに通知する。たとえば、情報処理装置100は、ユーザUAがギフト交換券の獲得条件を満たしている場合、クライアントCBとの契約に基づいて発行した複数のギフト交換券(たとえば、#1~#100)の中から、取引先UCに提供するギフト交換券(たとえば、#1)を選択し、選択したギフト交換券を有効化し、有効化したギフト交換券の情報(たとえば、ギフトカードIDやギフトコードなど)をクライアント装置10に送信する。
クライアントCBは、サービス事業者PFから有効化されたギフト交換券の情報を取得すると、ギフトの受取手続きを取引先UCから受け付けるためのチャージURLを取引先UCに送付する(ステップS2-7)。たとえば、クライアント装置10は、有効化されたギフト交換券の情報と、チャージURLとをユーザ装置20に送信する。
取引先UCは、クライアントCBから送付されたチャージURLにアクセスして(ステップS2-8)、ギフトの受取手続きを行うためのウェブサイトを表示させる。そして、取引先UCは、ギフトの受取手続を開始するためにウェブサイト上に設けられているアイコンを操作する。これにより、たとえば、ユーザ装置20にインストールされている決済アプリが自動的に起動され、ギフトコードの登録を行うためのアプリ画面が表示される。取引先UCは、このアプリ画面に対して、営業社員UBから手渡されたギフト交換券に記述されているギフトコードを登録した後、ギフトの受取を要求するチャージリクエストを送信するためにアプリ画面上に設けられているアイコンを操作する。これにより、ユーザ装置20は、ギフトコードおよび取引先UCが電子決済サービスにおいて保有するユーザIDなどのアカウント情報を含むチャージリクエストを情報処理装置100に送信する(ステップS2-9)。これにより、情報処理装置100は、チャージURLを通じて、ギフト交換券の獲得条件を満たしている取引先UCと、この取引先UCが電子決済サービスにおいて保有しているユーザIDなどのアカウント情報との間の対応関係を特定できる。なお、ユーザ装置20は、ユーザ装置20に決済アプリがインストールされていない場合、決済アプリを取得するための情報(たとえば、ダウンロード用URLなど)を表示させてもよい。
情報処理装置100は、ユーザ装置20からチャージリクエストを受信すると、チャージリクエストに含まれているギフトコードが割り当てられているギフト交換券の消込処理を実行する(ステップS2-10)。また、情報処理装置100は、残高APIを通じて、チャージリクエストに含まれているユーザIDに紐付く電子ウォレットに対し、チャージリクエストに含まれているギフトコードに対応付けられている金額に相当するポイントをチャージする(ステップS2-11、S2-12)。
また、サービス事業者PFは、所定のタイミングで、ギフト交換券に基づくチャージリクエストに応じて実施した処理に関するレポートを作成し(ステップS2-13)、作成したレポートをクライアントCBに納品する。
クライアントCBは、サービス事業者PFにより作成されたレポートを受領する(ステップS2-14)。
上述してきたように、実施形態に係る情報処理(その2)によれば、情報処理装置100は、ギフト交換券が失効してしまうリスクの低減や、セキュリティ対策の負担の軽減に加えて、発注者の営業活動を通じたビジネス戦略の意図などを反映した付加価値を創造できる。
〔2.情報処理装置100の構成〕
以下、図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の機能構成の一例を説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図6に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110について)
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、クライアント装置10やユーザ装置20などの他の装置との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。図6に示すように、記憶部120は、ギフトカード情報データベース121と、コンテンツデータベース122と、ユーザ情報データベース123とを有する。
(ギフトカード情報データベース121について)
ギフトカード情報データベース121は、電子化されたギフトカードに関する各種の情報を記憶する。以下、図7を用いて、ギフトカード情報データベース121が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係るギフトカード情報データベースの一例を示す図である。
図7に示すように、ギフトカード情報データベース121は、「発注者ID」や、「グループID」や、「有効期間」や、「金額」や、「ギフトカードID」や、「ギフトコード」や、「ステータスフラグ」などといった複数の項目を有する。ギフトカード情報データベース121が有するこれらの項目に記憶される情報は相互に対応付けられている。
「発注者ID」の項目には、ギフトカードを発注した発注者を識別するための識別情報が記憶される。「グループID」の項目には、ギフトカードの発注単位(グループともいう。)を識別するための識別情報が記憶される。
「有効期間」の項目には、ギフトカードの有効期間を示す情報が記憶される。「金額」の項目には、ギフトカードにより付与されるポイント(または、電子マネー)の金額を示す情報が記憶される。「ギフトカードID」の項目には、ギフトカードを識別するための識別情報が記憶される。
「ギフトコード」の項目には、ギフトカードに割り当てられているコードが記憶される。このコードは、たとえば、英数字や記号などの組み合わせからなる文字列で構成される。「ステータスフラグ」の項目には、ギフトカードが有効化されている状態であるか否かを示す情報が記憶される。たとえば、「ステータスフラグ」の項目に「0」が格納されている場合、該当のギフトカードが有効化される前の状態であることを示す。一方、「ステータスフラグ」の項目に「1」が格納されている場合、該当のギフトカードが有効化済みの状態であることを示す。
(コンテンツデータベース122について)
コンテンツデータベース122は、ギフトカードの発注者から納品される動画コンテンツの情報を記憶する。以下、図8を用いて、コンテンツデータベース122が記憶する情報の一例を説明する。図8は、実施形態に係るコンテンツデータベースの一例を示す図である。
図8に示すように、コンテンツデータベース122は、「コンテンツID」や、「発注者ID」や、「ギフトカードID」や、「ギフトコード」などといった複数の項目を有する。コンテンツデータベース122が有するこれらの項目に記憶される情報は相互に対応付けられている。
「コンテンツID」の項目には、ギフトカードを発注した発注者から納品されるコンテンツを特定するための識別情報が記憶される。「発注者ID」の項目には、ギフトカードを発注し、コンテンツを納品した発注者を識別するための識別情報が記憶される。なお、「ギフトカードID」の項目、及び「ギフトコード」の項目に記憶される情報は、図7に示す例と同様である。
(ユーザ情報データベース123について)
ユーザ情報データベース123は、電子決済サービスのサービス利用者であるユーザに関する情報を記憶する。以下、図9を用いて、ユーザ情報データベース123が記憶する情報の一例を説明する。図9は、実施形態に係るユーザ情報データベースの一例を示す図である。
図9に示すように、ユーザ情報データベース123は、「ユーザID」や、「マネー残高」や、「ポイント残高」などといった複数の項目を有する。ユーザ情報データベース123が有するこれらの項目に記憶される情報は相互に対応付けられている。
「ユーザID」の項目には、電子決済サービスのサービス利用者であるユーザを一意に特定するための識別情報が記憶される。「マネー残高」の項目には、電子決済サービスにおいてユーザが保有する電子ウォレットに確保されている電子マネーの残高であるマネー残高を示す情報が記憶される。「ポイント残高」の項目には、電子決済サービスにおいてユーザが保有する電子ウォレットに確保されているポイントの残高であるポイント残高を示す情報が記憶される。ユーザは、マネー残高およびポイント残高を用いて、電子決済サービスによるコード決済により代金の支払を行うことができる。
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現され得る。
図6に示すように、制御部130は、管理部131と、有効化部132と、提供部133と、残高処理部134とを有し、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130には、情報処理装置100が実行する各種処理の拡張などに応じて、図6に示す各部とは異なる新たな機能部が導入されてもよい。
(管理部131について)
管理部131は、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されているギフトカードの発注者を特定するための識別情報と、電子決済サービスの利用者であって、ギフトカードの獲得者となり得る対象者に利用させるためのコンテンツの情報と、有効化される前のギフトカードの情報とを対応付けて管理する。
たとえば、管理部131は、クライアントCAからギフトカードの発注を受け付けると、クライアントCAとの契約の内容に基づく情報を、ギフトカードの発注者であるクライアントCAを特定するための識別情報に対応付けてギフトカード情報データベース121に登録する。また、管理部131は、ギフトカードの発注に際してクライアントCAから受け付けた動画コンテンツを、ギフトカードの発注者であるクライアントCAを特定するための識別情報に対応付けてコンテンツデータベース122に登録する。
なお、コンテンツは、URLを直接提供することにより利用可能に構成されていてもよいし、発注者が配布する印刷物に印字されるコード情報を読み取ることにより、対象者が利用可能な状態に構成されたものであってもよい。
(有効化部132について)
有効化部132は、対象者によるコンテンツの利用態様が発注者により予め設定されるギフトカードの獲得条件を満たす場合、ギフトカードを利用可能な状態に有効化する。たとえば、有効化部132は、対象者による動画コンテンツの視聴時間が獲得条件を満たす場合、対象者により視聴された動画コンテンツに対応付けられているギフトカードを有効化する。
(提供部133について)
提供部133は、発注者に対して、有効化したギフトカードを利用するための情報を提供する。たとえば、提供部133は、有効化されたギフトカードの情報(たとえば、ギフトカードIDやギフトコードなど)を発注者に提供する。
(残高処理部134について)
残高処理部134は、対象者からのチャージリクエストに応じて、ギフトカードに設定されたポイントの付与(すなわち、ポイントのチャージ)、又はマネー残高のチャージを実行する。たとえば、残高処理部134は、残高APIを通じて、チャージリクエストに含まれているユーザIDに紐付く電子ウォレットに対し、チャージリクエストに含まれているギフトコードに対応付けられている金額に相当するポイント(または電子マネー)をチャージする。
また、残高処理部134は、通信部110を通じて、ユーザ装置20から送信されたチャージリクエストを受け取ると、受け取ったチャージリクエストに含まれているギフトコードが割り当てられているギフトカードの消込処理を実行する。
〔3.処理手順例〕
以下、図10を用いて、実施形態に係る情報処理装置100により実行される情報処理の流れについて説明する。図10は、実施形態に係る情報処理装置100により実行される情報処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図10に示す処理手順は、情報処理装置100が有する制御部130により実行される。制御部130は、情報処理装置100の稼働中、図10に示す処理手順を繰り返し実行する。
図10に示すように、有効化部132は、ギフトカードの獲得者となり得る対象者による動画コンテンツの視聴を検知すると、動画コンテンツの視聴時間が閾値を超えているか否かを判定する(ステップS101)。
有効化部132は、動画コンテンツの視聴時間が閾値を超えていると判定した場合(ステップS101:Yes)、動画コンテンツに対応するギフトカードを有効化する(ステップS102)。
提供部133は、有効化したギフトカードを利用するための情報を、ギフトカードの発注者に提供して(ステップS103)、図10に示す処理手順を終了する。
上述のステップS101において、有効化部132は、動画コンテンツの視聴時間が閾値以下であると判定した場合(ステップS101:No)、図10に示す処理手順を終了する。
〔4.変形例〕
(4-1.ギフトカードの獲得条件について)
上記の実施形態において、情報処理装置100は、ギフトカードの発注者から、ギフトカードの獲得条件として、任意の条件を受け付けることができる。たとえば、情報処理装置100は、動画コンテンツの視聴時間に特に限定される必要はなく、所定期間における視聴回数や、ギフトカードに対応付けられている複数の動画コンテンツの視聴などを獲得条件として受け付けてもよい。また、情報処理装置100は、また、情報処理装置100は、ギフトカードの発注者から納品されるコンテンツは動画コンテンツに特に限定される必要はなく、情報処理装置100が管理し、コンテンツに対する利用態様を検知可能な任意のコンテンツであってよい。
(4-2.コンテンツとギフトカードの紐付けについて)
また、上記の実施形態において、情報処理装置100の管理部131は、ギフトカードの発注者から納品される動画コンテンツを、発注者に発行するギフトカードの枚数に合わせて複製し、複製した個々の動画コンテンツとギフトカードのいずれか1つと1対1で個別に紐付けて、コンテンツデータベース122に格納してもよい。このように、動画コンテンツとギフトカードとを1対1で事前に紐付けておくことにより、情報処理装置100の有効化部132において、対象者による動画コンテンツの視聴に応じて、有効化するギフトカードを選択する手間を省略してもよい。
(4-3.システム構成等)
上述の実施形態では、実施形態に係る情報処理システムSYSを構成する情報処理装置100は、電子決済サービスに対応する決済処理を実行するための処理機能と、実施形態に係る情報処理を実行するための処理機能とを、機能的または物理的に分散した複数のサーバを含んで構成されていてもよい。
また、上述の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、管理部131と、有効化部132と、提供部133とを有する。管理部131は、電子決済サービスにおいて利用可能な電子化されているギフトカードの発注者を特定するための識別情報と、電子決済サービスのサービス利用者であって、ギフトカードの獲得者となり得る対象者に利用させるためのコンテンツの情報と、有効化される前のギフトカードの情報とを対応付けて管理する。有効化部132は、対象者によるコンテンツの利用態様が発注者により予め設定されるギフトカードの獲得条件を満たす場合、ギフトカードを利用可能な状態に有効化する。提供部133は、発注者に対して、有効化したギフトカードを利用するための情報を提供する。
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、発行時点においてギフトカードを有効化しないので、意図せずにギフトカードが失効してしまうリスクを低減できる。また、情報処理装置100は、発注者により予め設定されるギフトカードの獲得条件を満たすことを条件として、ギフトカードの有効期間が開始されるので、セキュアな環境下でギフトカードを保管するセキュリティ対策の負担を軽減できる。また、情報処理装置100は、発注者により予め設定されるギフトカードの獲得条件を満たすことを条件として、ギフトカードを有効化することにより、発注者の販売施策などの意図を反映した付加価値を創造できる。
また、管理部131は、コンテンツとして、対象者に視聴させるための動画コンテンツを管理してもよい。有効化部132は、対象者による動画コンテンツの視聴時間が獲得条件を満たす場合、対象者により視聴された動画コンテンツに対応付けられているギフトカードを有効化してもよい。これにより、情報処理装置100は、動画コンテンツの視聴態様に応じて、ギフトカードを有効化できる。
また、有効化部132は、発注者により実施されるキャンペーン施策に参加する対象者によるコンテンツの利用態様が獲得条件を満たす場合、ギフトカードを有効化してもよい。これにより、情報処理装置100は、発注者の販売施策などの意図を反映した付加価値を創造できる。
また、コンテンツは、発注者が配布する印刷物に印字されるコード情報を読み取ることにより、対象者が利用可能な状態に構成されてもよい。また、有効化部132は、対象者によるコード情報に対応するコンテンツの利用態様が獲得条件を満たす場合、ギフトカードを有効化してもよい。これにより、情報処理装置100は、たとえば、発注者の営業活動を通じたビジネス戦略などの意図を反映した付加価値を創造できる。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態または変形例に係る情報処理装置100は、たとえば、図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、実施形態または変形例に係る情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラムなどに基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAMなど、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、たとえば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナなどといった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、たとえば、USBなどにより実現される。
なお、入力装置1020は、たとえば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどから情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリなどの外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。たとえば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
たとえば、コンピュータ1000が実施形態または変形例に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)を実行することにより、制御部130と同様の機能を実現する。すなわち、演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、実施形態または変形例に係る情報処理装置100による処理を実現する。
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。