JP2024060902A - 通信制御装置、通信制御システム及び通信制御方法 - Google Patents

通信制御装置、通信制御システム及び通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信制御装置において、時刻同期ネットワークを活用する場合であっても、複数機器による制御系データの送信と共有を高いリアルタイム性のもとで実行する。【解決手段】第1の機器及び第2の機器は時刻計測装置により時刻同期し送信周期に割り当てたタイムスロットのタイミングでバッファメモリを更新し、経路分割制御部はタイムスロット以外の非タイムスロットのタイミングでバッファメモリの内容を経路分割して第1の同期ネットワークと第2の同期ネットワークにそれぞれ送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、通信制御装置、通信制御システム及び通信制御方法に関する。
鉄鋼、水処理、FA(Factory Automation)、発電などの社会インフラ分野において、制御装置によって制御を行う制御システムが各種実用化されている。例えば、製鉄所、上下水処理場、工場、発電プラント等では、主機に接続された制御装置を複数有する制御システムが処理を担っている。これらの制御装置は、外部から入力されたセンシングデータ等を用いてCPU(Central Processing Unit)において制御演算処理を実行し、制御ネットワークに接続された複数機器で演算結果を共有し、複数の主機に対する制御指令を制御データ(信号)として複数機器から出力することで制御を行う。
このような制御を行うためには、制御システムにおける制御周期の時間内に演算処理が完了し、複数機器に演算結果を共有できるよう定められている送信周期の時間内に演算結果や制御データの送信と受信が完了しなければならない場合がある。
制御ネットワークを介して複数機器間で時間内にデータが共有できず、複数の主機に対して正しい制御指令を出力できなかった場合、制御システムが正常に可動できなくなって損失が発生すると共に、制御システムの状態が不安定になる可能性がある。そのため、こうした制御システムにおける制御ネットワークには、通信の高速性とリアルタイム性が要求される。
複数機器による通信をリアルタイムに行うために、通信性能は10Mbps(Mega bit per second)、100Mbps、1Gbps(Giga bit per second)と引き上げられてきて、機器の台数増加に伴うスループット低下の抑制が図られている。
一方で、今後の制御システムのIoT(Internet of Things)化を見据えた場合、フィールドの画像・動画やセンシング情報など、これまでは収集していなかった情報系データの取得が必要になる。それによりネットワークに接続される機器が増加するものの、機器を制御する制御系データはリアルタイム性を担保したまま送信される必要がある。これらの要求を満たすために、今後の制御システムのネットワークには、複数機器を高精度に時刻同期させ、各機器が送信する制御系データを時分割で送信する仕組みを備えることが求められる。
特許文献1には、ネットワークスイッチと、前記ネットワークスイッチが備える複数のポートの夫々に接続する複数のノードと、を含んで構成されるデータ通信システムであって、前記複数のノードの夫々と、前記複数のノードの夫々が所属するグループとの対応を記憶し、前記ノードの一つにおいて前記複数のノードの間で共有すべきデータが発生した場合に、前記データが発生した前記ノードが所属する前記グループである第1グループに所属する前記ノードの間では、前記データをマルチキャストで送信することにより前記データを共有する方式であるマルチキャスト型のデータ共有を行い、前記第1グループに所属する前記ノードと当該第1グループと異なる前記グループである第2グループに所属する前記ノードとの間、もしくは異なる前記第2グループに所属する前記ノードの間では、前記グループを跨いで前記ノードの間で構成される論理的なリング型のネットワークにより前記データを転送することにより前記データを共有する方式であるリング型のデータ共有を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、システムの機能の管理を実行する前述のシステムに埋め込まれた電子アーキテクチャに関し、前述の機能はセンサ及びアクチュエータの組を介して実現され、前述のアーキテクチャは、少なくとも、中央コンピュータと、リアルタイム通信ネットワークと、前述のシステムの地理的領域にそれぞれ割り当てられたインターフェースモジュールの組と、を含み、各モジュールは、それに割り当てられた領域の前述のセンサのうちの少なくとも1つからの信号を集め、前述の信号を前述の通信ネットワークを介して前述の中央コンピュータに送信し、且つ/又は、それに割り当てられた領域の前述のアクチュエータのうちの少なくとも1つに制御信号を配信し、前述の中央コンピュータは、前述のセンサからの信号に従って前述のアクチュエータを駆動し、前述のアクチュエータの制御信号は、前述の通信ネットワークを介して前述のインターフェースモジュールに送信される技術が記載されている。
特開2021-141400号公報 特開2022-514688号公報
しかしながら、特許文献1に記載のデータ通信システム及びデータ通信システムの制御方法には、各ノードがフレームを送信してデータを共有しており、グループ間をまたいでデータを共有する場合に、送信タイミングのタイムスロットに限定して別経路に送信する手段が開示されているものの、送信タイミングのタイムスロット以外のタイミングで別経路に送信する手段の開示が無い。
また特許文献2に記載の搭載システムの電子アーキテクチャでは、スイッチを介してネットワークに接続されたモジュールの、システム内に分散したメモリを仮想的に共有メモリとして同期させる例が開示されているが、分散したメモリデータをシステム内の別経路を介して共有するタイミングが開示されていない。
この結果、特許文献1、2では、リアルタイム性が必要な制御系データを全ての複数機器で送信周期内に共有することが困難という問題があった。
本発明の目的は、通信制御装置において、時刻同期ネットワークを活用する場合であっても、複数機器による制御系データの送信と共有を高いリアルタイム性のもとで実行することにある。
本発明の一態様の通信制御装置は、少なくとも、複数の第1の機器を有する第1の時刻同期ネットワークと、複数の第2の機器を有する第2の時刻同期ネットワークとに接続された通信制御装置であって、時刻を計測する時刻計測装置と、経路分割制御部と、バッファメモリとを有し、前記第1の機器及び前記第2の機器は、前記時刻計測装置により時刻同期し、送信周期に割り当てたタイムスロットのタイミングで前記バッファメモリを更新し、前記経路分割制御部は、前記タイムスロット以外の非タイムスロットのタイミングで前記バッファメモリの内容を経路分割して前記第1の同期ネットワークと前記第2の同期ネットワークにそれぞれ送信するように制御する。
本発明の一態様によれば、通信制御装置において、時刻同期ネットワークを活用する場合であっても、複数機器による制御系データの送信と共有を高いリアルタイム性のもとで実行することができる。
本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置における経路分割制御部の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置におけるタイムスロット情報の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置におけるネットワークパラメタの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置を適用した制御システムの構成例を示す図である。 本発明を適用しない場合の制御システムの動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置を適用した制御システムの動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置における経路分割制御部の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置を適用した制御システムの構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置を適用した制御システムの動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置を適用した制御システムの動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の各実施形態に係る通信制御装置の実装例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る通信制御装置を鉄鋼制御システムの熱延設備に適用した場合の適用例1の構成例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る通信制御装置を水処理システムに適用した場合の適用例2の構成例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る通信制御装置をFAシステムに適用した場合の適用例3の構成例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る通信制御装置を発電制御システムに適用した場合の適用例4の構成例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において、同一の構成要素又は実質的に同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置について図1~図7を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置100の構成例を示す図である。
図1に示すように、通信制御装置100は、時刻計測装置11と、バッファメモリ20と、経路分割制御部14を有する。
時刻計測装置11は、経路分割制御部14に時刻情報31を出力する。また、タイムスロット情報30及びネットワークパラメタ32は、通信制御装置100の経路分割制御部14にそれぞれ入力される。
また、バッファメモリ20からメモリリードバス51が経路分割制御部14に入力され、経路分割制御部14は時刻同期メモリデータ52、53をそれぞれ出力する。
バッファメモリ20にはメモリライトバス55、56が入力される。メモリライトバス55を介して時刻同期ネットワーク300(図5参照)から時刻同期メモリデータが送られてバッファメモリ20にバッファリングされる。
また、メモリライトバス56を介して時刻同期ネットワーク301(図5参照)から時刻同期メモリデータが送られてバッファメモリ20にバッファリングされる。
バッファメモリ20にバッファリングされた時刻同期メモリデータは、メモリリードバス51を介して経路分割制御部14に入力される。
経路分割制御部14は、時刻情報31、タイムスロット情報30及びネットワークパラメタ32に基づいて、バッファリングされた時刻同期メモリデータを時刻同期メモリデータ52として時刻同期ネットワーク300に送る。
また、経路分割制御部14は、時刻情報31、タイムスロット情報30及びネットワークパラメタ32に基づいて、バッファリングされた時刻同期メモリデータを時刻同期メモリデータ53として時刻同期ネットワーク301に送る。
この際、メモリライトバス55、56が入力され、バッファメモリ20の内容を複数の機器からの更新要求を調停して更新制御する調停部(図示せず)を設けても良い。
[経路分割制御部の構成]
図2は、経路分割制御部14の構成例を示す図である。
図2に示すように、経路分割制御部14は、時刻比較部12、経路選択部13、デコーダ21、フレーム結合部22、23、ハイインピーダンス26、マルチプレクサ16、デマルチプレクサ17を有する。
デコーダ21は、メモリリードバス51に含まれるアドレス情報をデコードし、デコード結果によってフレーム結合部22へメモリリードデータ37を送信もしくはフレーム結合部23へメモリリードデータ38を送信する。
フレーム結合部22は、メモリリードデータ37を複数結合してマルチプレクサ16に送信する。フレーム結合部23は、メモリリードデータ38を複数結合してマルチプレクサ16に送信する。
時刻比較部12は、現在の時刻情報31とタイムスロット情報30の比較の結果、タイムスロットの範囲内の時刻であるか、タイムスロットと非タイムスロットの切り替わりの時刻であるか、非タイムスロットの時刻であるかを判定してマルチプレクサ16に出力する。
マルチプレクサ16は、時刻比較部12からの出力を受け、タイムスロットの範囲内の時刻であれば、選択されたメモリデータ58としてハイインピーダンス(Hi-Z)26を選択する。タイムスロットと非タイムスロットの切り替わりの時刻もしくは非タイムスロットの時刻であれば、選択されたメモリデータ58としてフレーム結合部22もしくはフレーム結合部23に格納されているメモリリードデータを順番に選択する。各フレーム結合部からのメモリリードデータの選択順は、予め定めた優先度順や、固定順などを利用してもよい。
経路選択部13は、ネットワークパラメタ32の内容により、選択されたメモリデータ58を時刻同期メモリデータ52と時刻同期メモリデータ53のどちらに出力するかを判定してデマルチプレクサ17に出力する。
ここで、時刻比較部12がマルチプレクサ16に出力する内容及び経路選択部13がデマルチプレクサ17に出力する内容としては、IEEE802.1Qbvに基づいたタイムスロットの弁の切り替え手段を利用し、タイムスロットが割り当てられていないタイミングの時刻に別のTSNネットワーク経路へ共有データを出力する構成としてもよい。
[タイムスロット情報の構成]
図3は、タイムスロット情報30の構成例を示す図である。
図3に示すタイムスロット情報30には、機器、送信周期[us]、タイムスロットNo.、タイムスロット開始オフセット[us]、タイムスロット時間[us]の各項目がある。
図3に示すタイムスロット情報30の例では、時刻同期ネットワークに接続する機器がk1~k8まであることを示す。
時刻同期ネットワークに接続する全ての機器k1~k8には、送信周期[us]、タイムスロットNo.、タイムスロット開始オフセット[us]、タイムスロット時間[us]が設定されている。
例えば、時刻同期ネットワークに接続する機器k4は、送信周期が1000[us]で、タイムスロットNo.がTS4で、タイムスロット開始オフセットが340[us]で、タイムスロット時間が100[us]であることを表す。機器k1~k3、k5~k8についても同様である。
この例では、機器k1とk5はタイムスロットTS1を共有し、機器k2とk6はタイムスロットTS2を共有し、機器k3とk7はタイムスロットTS3を共有し、機器k4とk8はタイムスロットTS4を共有する。
なお、図3に示したタイムスロット情報30の内容については、IEEE802.1ASに基づいた時刻同期仕様をもとに設定してもよい。
[ネットワークパラメタの構成]
図4は、ネットワークパラメタ32の構成例を示す図である。
図4に示すネットワークパラメタ32には、機器、ネットワークグループ、処理性能[MHz]、制御周期[ms]、遅延時間[us]の各項目がある。
図4に示すネットワークパラメタの例では、機器がk1~k8まであり、全ての機器k1~k8は図3に示したタイムスロット情報30にもとづき、時刻同期ネットワークに接続されている。
この例では、機器k1~k4が1つの時刻同期ネットワークに接続し、機器k5~k8が別の時刻同期ネットワークに接続している。
例えば、機器k4は、ネットワークグループがn1で、処理性能が1000[MHz]で、制御周期が10[ms]で、遅延時間が25[us]であることを表す。機器k1~k3、k5~k8についても同様である。
この例においては、機器k1~k4の処理能力が1000[MHz]で最も高く、k8の処理能力が300[MHz]で最も低い。機器k1~k4の制御周期が10[ms]で最も短く、機器k5~k8の制御周期が20[ms]で最も長い。また機器k3の遅延時間が15[us]で最も短く、機器k8の遅延時間が350[us]で最も長い。
また図4で説明したネットワークパラメタにおいて、機器名にはIPアドレス、MACアドレスなどの情報を用いてもよい。
図5~図7を用いて本発明の通信制御装置による効果を説明する。
図5は、本発明の通信制御装置100を用いた制御システム350の構成例を示す図である。
この制御システム350は、本発明の通信制御装置100によって時刻同期ネットワーク300と時刻同期ネットワーク301を経路分割する形で接続したネットワーク構成となっている。
本発明の通信制御装置100に接続されている時刻同期ネットワーク300には、時刻同期スイッチ61及び機器k1、時刻同期スイッチ62及び機器k2、時刻同期スイッチ63及び機器k3、時刻同期スイッチ64及び機器k4がそれぞれ接続されている。
また通信制御装置100に接続されている時刻同期ネットワーク301には、時刻同期スイッチ65及び機器k5、時刻同期スイッチ66及び機器k6、時刻同期スイッチ67及び機器k7、時刻同期スイッチ68及び機器k8がそれぞれ接続されている。
[本発明を適用しない場合の動作例]
図6は、時刻同期ネットワークを接続した制御システムにおいて、本発明を適用しない場合のネットワークに流れるフレームの動作の一例を示すタイミングチャートである。本発明を適用しない場合の制御装置とは、例えば、図5に示した制御システムにおいて、本発明の通信制御装置の代わりにTSNに接続された各機器が個別のタイムスロットを排他的に使用して他の機器に送信しデータを共有する構成が一例として相当する。
図6に示すタイミングチャートの「時刻同期ネットワーク」は、時刻同期ネットワークに接続された機器が他の機器にデータを送信して共有するための時間の幅を表す。例えば時刻同期ネットワークに接続された機器k1は、他の機器k2~k8にデータを送信してデータを共有しており、他の機器についても同様である。
時刻同期ネットワーク接続機器には送信周期80が設定されている。また、各機器が他の機器に送信するための時刻と時間がタイムスロットとして設定される。機器k1はタイムスロット91、機器k2はタイムスロット92、機器k3はタイムスロット93、機器k4はタイムスロット94、機器k5はタイムスロット95、機器k6はタイムスロット96、機器k7はタイムスロット97、機器k8はタイムスロット98を用いてそれぞれ送信する。送信周期80のうち、タイムスロット91~98が指定されていない時間は非タイムスロット99とする。
図6のように本発明の通信制御システムを適用しない制御システムでは、時刻同期ネットワークに接続された機器k1がタイムスロット91で他の機器k2~k8へ送信する。次に機器k2がタイムスロット92で他の機器k1、k3~k8へ送信する。同様に、機器k3~k8も各タイムスロットの時間で他の機器に送信する。
このように機器間で送信してデータ共有(データ共有時間81)を行うと、排他的なタイムスロットで同時に1台しか送信できないという問題がある。また機器数が増加するにつれて送信周期が延び、制約時間内にタイムスロットを割り当てることが困難になる。その結果、非タイムスロットの時間を確保できなかったり、送信周期をオーバーして送信してしまったりする可能性があり、その結果、制御システムが正常に可動できなくなって損失が発生すると共に、制御システムの状態が不安定になるおそれがある。
[本発明を適用した場合の動作例]
これに対し図7は、本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置100を適用した時刻同期ネットワークを接続した制御システム350において、ネットワークに流れるフレームの動作の一例を示すタイミングチャートである。
図7に示すタイミングチャートの上段「時刻同期ネットワーク300」は、図5の制御システムで示した時刻同期ネットワーク300及びそれに接続する機器を表し、タイミングチャートの下段「時刻同期ネットワーク301」は、図5の制御システムで示した時刻同期ネットワーク301及びそれに接続する機器を表す。
ここで、タイミングチャートの「バッファメモリ20」は本発明の通信制御装置100が有するバッファメモリであり、時刻同期ネットワーク接続機器k1~k8の送信データをバッファリングする。
送信周期82が設定された時刻同期ネットワーク300に接続された機器k1がタイムスロット70で送信し、機器k2がタイムスロット71で送信し、機器k3がタイムスロット72で送信し、機器k4がタイムスロット73で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク300に接続された機器k1~k4で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
また、送信周期82が設定された時刻同期ネットワーク301に接続された機器k5がタイムスロット70で送信し、機器k6がタイムスロット71で送信し、機器k7がタイムスロット72で送信し、機器k8がタイムスロット73で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク301に接続された機器k5~k8で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
タイムスロット73が終了して非タイムスロット74となったタイミングで、バッファメモリ20にバッファリングされていた機器k1~k4の送信データが時刻同期ネットワーク301の接続機器k5~k8に対して共有k1234として共有され、バッファメモリ20にバッファリングされていた機器k5~k8の送信データが時刻同期ネットワーク300の接続機器k1~k4に対して共有k5678として共有される。
これにより、送信周期82の時間内で時刻同期ネットワーク300の接続機器k1~k4、時刻同期ネットワーク301の接続機器k5~k8の間でのデータ共有がデータ共有時間83で完了する。
以上のとおり、本発明の第1の実施形態に係る通信制御装置は、時刻計測手段と、送信周期と、時刻同期ネットワークと、前記時刻同期ネットワークのネットワークパラメタと、バッファメモリを有し、経路分割された前記時刻同期ネットワークに接続する複数機器が前記送信周期に割り当てたタイムスロットで前記バッファメモリの内容を更新し、前記タイムスロット以外のタイミングで前記バッファメモリの内容を経路分割された前記時刻同期ネットワークの別経路の複数機器に送信する制御を行うことを特徴とする。
上述した第1の実施形態に係る通信制御装置によれば、TSNをはじめとする時刻同期ネットワークを活用する場合であっても、複数機器による制御系データの送信と共有を高いリアルタイム性のもとで実行できる通信制御装置を提供することができる。
以下、第2の実施形態を説明するが、第1の実施形態に係る通信制御装置100が備えている各部品を、第2の実施形態に係る各通信制御装置では図示していない場合でも、通信制御装置100が備えている各部品は、各実施形態に係る通信制御装置でも備えられていると考えて差し支えない。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置について図8~図12を用いて説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置101の構成例を示す図である。
図8に示すように、通信制御装置101は、図1の通信制御装置100に対して、メモリライトバス57を追加してバッファメモリ20に入力する部分を追加し、経路分割制御部14が時刻同期メモリデータ54を出力する部分を追加した点が異なっている。
図8の通信制御装置101が図1の通信制御装置100と異なる点について以下に説明する。
バッファメモリ20にはメモリライトバス57が入力される。メモリライトバス57を介して時刻同期ネットワーク302(図10参照)から時刻同期メモリデータが送られてバッファメモリ20にバッファリングされる。
バッファメモリ20にバッファリングされた時刻同期メモリデータは、メモリリードバス51を介して経路分割制御部14に入力される。
経路分割制御部14は、時刻情報31、タイムスロット情報30及びネットワークパラメタ32に基づいて、バッファリングされた時刻同期メモリデータを時刻同期メモリデータ54として時刻同期ネットワーク302に送る。
この際、メモリライトバス55、56、57が入力され、バッファメモリ20の内容を複数の機器からの更新要求を調停して更新制御する調停部(図示せず)を設けても良い。
その他の構成は図1の通信制御装置100の構成と同じなのでその説明は省略する。
[経路分割制御部の構成]
図9は、経路分割制御部14の構成例を示す図である。図2の経路分割制御部14と異なる点について以下に説明する。
図9に示すように、経路分割制御部14は、デコーダ21のデコード結果によってフレーム結合部24へメモリリードデータ39を出力する部分を追加し、フレーム結合部24のメモリデータをマルチプレクサ16へ出力する部分を追加し、デマルチプレクサ17から時刻同期メモリデータ54の出力を追加した部分が異なっている。
その他の構成は図2の経路分割制御部14の構成と同じなのでその説明は省略する。
図10~図11を用いて本発明の通信制御装置による効果を説明する。
図10は、本発明の通信制御装置100を用いた制御システム360の構成例を示す図である。
この制御システム360は、本発明の通信制御装置101によって時刻同期ネットワーク300と時刻同期ネットワーク301と時刻同期ネットワーク302とを経路分割する形で接続したネットワーク構成となっている。
本発明の通信制御装置101に接続されている時刻同期ネットワーク300には、時刻同期スイッチ61及び機器k1、時刻同期スイッチ62及び機器k2、時刻同期スイッチ63及び機器k3がそれぞれ接続されている。
また通信制御装置101に接続されている時刻同期ネットワーク301には、時刻同期スイッチ64及び機器k4、時刻同期スイッチ65及び機器k5、時刻同期スイッチ66及び機器k6がそれぞれ接続されている。
また更に通信制御装置101に接続されている時刻同期ネットワーク302には、時刻同期スイッチ67及び機器k7、時刻同期スイッチ68及び機器k8がそれぞれ接続されている。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る通信制御装置101を適用した時刻同期ネットワークを接続した制御システム360において、ネットワークに流れるフレームの動作の一例を示すタイミングチャートである。
図11に示すタイミングチャートの上段「時刻同期ネットワーク300」は、図10の制御システムで示した時刻同期ネットワーク300及びそれに接続する機器を表し、タイミングチャートの中段「時刻同期ネットワーク301」は、図10の制御システムで示した時刻同期ネットワーク301及びそれに接続する機器を表し、タイミングチャートの下段「時刻同期ネットワーク302」は、図10の制御システムで示した時刻同期ネットワーク302及びそれに接続する機器を表す。
ここで、タイミングチャートの「バッファメモリ20」は本発明の通信制御装置101が有するバッファメモリであり、時刻同期ネットワーク接続機器k1~k8の送信データをバッファリングする。
送信周期85が設定された時刻同期ネットワーク300に接続された機器k1がタイムスロット75で送信し、機器k2がタイムスロット76で送信し、機器k3がタイムスロット77で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク300に接続された機器k1~k3で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
また、送信周期85が設定された時刻同期ネットワーク301に接続された機器k4がタイムスロット75で送信し、機器k5がタイムスロット76で送信し、機器k6がタイムスロット77で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク301に接続された機器k4~k6で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
また更に、送信周期85が設定された時刻同期ネットワーク302に接続された機器k7がタイムスロット75で送信し、機器k8がタイムスロット77で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク302に接続された機器k7~k8で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
タイムスロット77が終了して非タイムスロット78となったタイミングで、バッファメモリにバッファリングされていた機器k1~k3、k7~k8の送信データが時刻同期ネットワーク301の接続機器k4~k6に対して共有k12378として共有され、バッファメモリ20にバッファリングされていた機器k1~k6の送信データが時刻同期ネットワーク302の接続機器k7~k8に対して共有k123456として共有され、バッファメモリにバッファリングされていた機器k4~k8の送信データが時刻同期ネットワーク300の接続機器k1~k3に対して共有k45678として共有される。
これにより、送信周期85の時間内で時刻同期ネットワーク300の接続機器k1~k3、時刻同期ネットワーク301の接続機器k4~k6、時刻同期ネットワーク302の接続機器k7~k8の間でのデータ共有がデータ共有時間86で完了する。
図12は、本発明の通信制御装置に5経路の時刻同期ネットワークを接続し、各時刻同期ネットワークに機器を100台ずつ、計500台を接続した制御システムにおけるネットワークに流れるフレームの動作の一例を示すタイミングチャートである。
図12に示すタイミングチャートの最上段「バッファメモリ20」は本発明の通信制御装置が有するバッファメモリであり、時刻同期ネットワーク接続機器k1~k500の送信データをバッファリングする。
「時刻同期ネットワーク305」は、時刻同期ネットワーク305及びそれに接続する機器k1~k100を表し、「時刻同期ネットワーク306」は、時刻同期ネットワーク306及びそれに接続する機器k101~k200を表し、「時刻同期ネットワーク307」は時刻同期ネットワーク307及びそれに接続する機器k201~k300を表し、「時刻同期ネットワーク308」は、時刻同期ネットワーク308及びそれに接続する機器k301~k400を表し、「時刻同期ネットワーク308」は時刻同期ネットワーク308及びそれに接続する機器k401~k500を表す。
送信周期8が設定された時刻同期ネットワーク305に接続された機器k1がタイムスロット1で送信するタイミングから機器k100がタイムスロット6で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク305に接続された機器k1~k100で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
送信周期8が設定された時刻同期ネットワーク306に接続された機器k101がタイムスロット1で送信するタイミングから機器k200がタイムスロット6で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク306に接続された機器k101~k200で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
送信周期8が設定された時刻同期ネットワーク307に接続された機器k201がタイムスロット1で送信するタイミングから機器k300がタイムスロット6で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク307に接続された機器k201~k300で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
送信周期8が設定された時刻同期ネットワーク308に接続された機器k301がタイムスロット1で送信するタイミングから機器k400がタイムスロット6で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク308に接続された機器k301~k400で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
送信周期8が設定された時刻同期ネットワーク309に接続された機器k401がタイムスロット1で送信するタイミングから機器k500がタイムスロット6で送信するタイミングで、各送信データは時刻同期ネットワーク309に接続された機器k401~k500で共有されるとともに、バッファメモリ20にバッファリングされる。
タイムスロット6が終了して非タイムスロット7となったタイミングで、バッファメモリにバッファリングされていた機器k1~k500送信データが時刻同期ネットワーク301、302、303、304、305の接続機器に対して共有される。
これにより、送信周期8の時間内で時刻同期ネットワーク305の接続機器k1~k100、時刻同期ネットワーク306の接続機器k101~k200、時刻同期ネットワーク307の接続機器k201~k300、時刻同期ネットワーク308の接続機器k301~k400、時刻同期ネットワーク309の接続機器k401~k500の間でのデータ共有がデータ共有時間9で完了する。
この第2の実施形態に係る通信制御装置によれば、TSNをはじめとする時刻同期ネットワークを活用し、かつ機器数が増加したような場合でも、リアルタイム性を保証し易くするネットワークを実現するための通信制御装置を提供することができる。
また、図12に示したように、機器が500台となるような大規模システムにおいてTSNによるタイムスロット割り当て設計は一般的に困難であるが、本発明のネットワーク経路分割では1つの経路に接続する機器数を削減して同一のタイムスロットを同時に利用できるため、データ共有時間が送信周期に収まりやすくなり、タイムスロット割り当て設計工数を削減できる効果がある。
<実装例>
次に、ここまで説明した第1~第2の実施形態に係る通信制御装置100~101を応用した実装例について図13を参照して説明する。
図13は、第1~第2の実施形態に係る通信制御装置100~101の実装例を示す図である。
図13に示す通信制御装置200は、電源スイッチ201を有し、通信制御回路207、情報ネットワーク通信回路208を搭載した基板209を内蔵した構成になっている。
通信制御回路207は、時刻同期通信ポート202、203とそれぞれ接続している。
情報ネットワーク通信回路208は、情報ネットワーク通信ポート204と接続している。
通信制御回路207は、各実施形態で示した経路分割制御部、調停部、バッファメモリの機能を実装している。
各実施形態に示すように、経路分割制御部が外部通信できるように通信ポートと接続し、通信制御機能を実装する構成とすることで、様々な形態で通信制御装置を構成することができる。
なお、通信制御装置に搭載する時刻同期通信ポート、情報ネットワーク通信ポートなどの搭載数は、上述した数に限定されるものではなく、経路を増やして対応するために拡張して任意の数で実装することができる。
次に、第1~第2の実施形態に係る通信制御装置100~101を鉄鋼制御などの各種設備の制御システムに適用した適用例1から適用例4について、図14から図17を用いて説明する。制御システムは、上述したいずれかの通信制御装置を1台以上有し、センサ及び制御機器(アクチュエータ、配電盤、各種設備、発電設備の主機・補機など)を運用する。
<適用例1>
図14は、通信制御装置200を鉄鋼制御システムの熱延設備に適用した場合の適用例1の構成例を示す図である。
鉄鋼制御システム1000は、情報ネットワーク602に監視端末500、学習サーバ501、通信制御装置200が接続されている。時刻同期ネットワーク600には制御装置400、401が接続され、時刻同期ネットワーク601には制御装置402が接続され、時刻同期ネットワーク600、601は通信制御装置200によって接続された構成となっている。監視端末500は制御装置400、401、402の制御及び監視を行うことで、全体の圧延制御及び監視が行われる。また、学習サーバ501は鉄鋼制御の過程で得られる精製時の様々なデータを収集して学習する。
加熱炉801で熱された鋼は熱延設備800に投入される。温度センサ700によって得られた加熱炉801の温度は制御装置400で取得される。
制御装置400は、PI/O装置701を制御し、粗圧延機802の回転数を調整する。制御装置401は、PI/O装置702を制御し、仕上圧延機803の回転数や張力を調整する。温度センサ703によって得られた冷却設備804の温度は、制御装置402で取得される。制御装置402は、PI/O装置704を制御し、巻取機805の回転数や方向を調整する。
通信制御装置200は、時刻同期ネットワーク600、601を経路分割して接続する配置にあり、制御装置400、401、402が出力するフレームを各経路に送信し、纏めて共有することで、高精度なリアルタイム性が要求される鉄鋼制御システムを実現できる。
ここで、品質のよい鋼板を精製するために、CPUモジュール902とI/Oモジュール912を含む制御装置402は時刻同期ネットワーク601に接続し、冷却設備804の温度を高精度にセンシングして巻取機805の回転を高精度に制御できる構成としている。
一方、制御装置400は、粗圧延機802に接続する従来のPI/O装置701を制御するため、時刻同期ネットワーク600に接続して従来の入出力処理及び通信処理を行う必要がある。また、制御装置401は、仕上圧延機803に接続する従来のPI/O装置702を制御するため、時刻同期ネットワーク600に接続して従来の入出力処理及び通信処理を行う必要がある。
よって、図14に示す鉄鋼制御システム1000では、高精度が要求される時刻同期通信が必要な装置と、従来同等の処理が要求される時刻同期通信が必要な装置を、経路分割したネットワーク上に接続してデータ共有できるようにするために、本発明の各実施形態に係る通信制御装置を適用して制御システムを構成している。
これにより、時刻同期による高精度処理が可能な鉄鋼制御システムを実現できる。
<適用例2>
図15は、通信制御装置200を水処理システムに適用した場合の適用例2の構成例を示す図である。
水処理システム1010は、情報ネットワーク612に監視装置510、クラウドサーバ511、通信制御装置200が接続されている。時刻同期ネットワーク610には制御装置410が接続され、時刻同期ネットワーク611には制御装置411が接続され、時刻同期ネットワーク610、611は通信制御装置200によって接続された構成となっている。監視端末510は情報ネットワーク612を介してクラウドサーバ511に集められる制御装置のデータを分析しながら制御装置410、411の制御及び監視を行うことで、全体の水処理制御及び監視が行われる。
制御装置410は、フィールドバス613を介してPI/O装置710とPI/O装置711から高圧盤810及び低圧盤811をそれぞれ制御する。
制御装置411は、シーケンサ712を介してポンプ812とブロワ813によって送り出す水量を調節する。また、水質計814で得られた水質情報とカメラ815が撮影したフィールド画像データはシーケンサ713で収集され、制御装置411で取得する。
通信制御装置200は、時刻同期ネットワーク610、611を経路分割して接続する配置にあり、制御装置410、411が出力するフレームを各経路に送信し、纏めて共有することで、高精度なリアルタイム性が要求される水処理システムを実現できる。
ここで、効率よく水処理を行うために、CPUモジュール921、I/Oモジュール931、932を含む制御装置411は時刻同期ネットワーク611に接続し、ポンプ812とブロワ813に高精度な制御指令を出力するとともに、水質計814、カメラ815からの情報系データを取得可能な構成としている。
一方、制御装置410は、高圧盤810と低圧盤811にフィールドバス613を介して接続する従来のPI/O装置710及びPI/O装置711を制御するため、時刻同期ネットワーク610に接続して従来の入出力処理及び通信処理を行う必要がある。
よって、図15に示す構成の水処理システム1010では、高精度が要求される時刻同期通信が必要な装置と、従来同等の処理が要求される時刻同期通信が必要な装置を、経路分割したネットワーク上に接続してデータ共有できるようにするために、本発明の各実施形態に係る通信制御装置を適用して制御システムを構成している。
これにより、時刻同期による高精度処理が可能な水処理システムを実現できる。
<適用例3>
図16は、通信制御装置200をFAシステムに適用した場合の適用例3の構成例を示す図である。
FAシステム1020は、情報ネットワーク622に監視端末520、通信制御装置200が接続されている。時刻同期ネットワーク620にはPLC(Programmable Logic Controller)720、721が接続され、時刻同期ネットワーク621にはPLC722、723が接続され、時刻同期ネットワーク620、621は通信制御装置200によって接続された構成となっている。監視端末520は情報ネットワーク622を介してPLC720、721、722、723の制御及び監視を行うことにより、全体の製造制御及び監視が行われる。
ベルトコンベア820に載せられた製品はカメラ821で撮影されて形状データがPLC720で処理され、PLC721がピッキングロボット822を制御し所定の位置に配置する。PLC722が制御するコンベアモータ823によってベルトコンベア820が所定の速度で回転し、PLC723が制御する塗装ロボット824が製品の表面を塗装する。
通信制御装置200は、時刻同期ネットワーク620、621をそれぞれ接続する配置にあり、PLC720、721、722、723が出力するフレームを各経路に送信し、纏めて共有することで、高精度なリアルタイム性が要求されるFAシステムを実現できる。
ここで、このFAシステムで生産する製品で高品質な塗装を行うため、PLC722、723を時刻同期ネットワーク621に接続し、コンベアモータ823の回転制御を高精度に処理しつつ、塗装ロボット824のモーション制御周期を短くしている。
一方、PLC720、721は、高精度処理や短い制御周期の不要なカメラ821、ピッキングロボット822を制御しているため、時刻同期ネットワーク620に接続して従来の入出力処理及び通信処理を行う必要がある。
よって、図16に示す構成のFAシステムでは、高精度が要求される時刻同期通信が必要な装置と、従来同等の処理が要求される時刻同期通信が必要な装置を、経路分割したネットワーク上に接続してデータ共有できるようにするために、本発明の各実施形態に係る通信制御装置を適用して制御システムを構成している。これにより、時刻同期による高精度処理が可能なFAシステムを実現できる。
<適用例4>
図17は、通信制御装置200を発電制御システムに適用した場合の適用例4の構成例を示す図である。
発電制御システム1030では、情報ネットワーク633に監視端末530、通信制御装置210が接続されている。時刻同期ネットワーク630には制御装置430が接続され、時刻同期ネットワーク631には制御装置431が接続され、時刻同期ネットワーク632には制御装置432が接続され、時刻同期ネットワーク630、631、632は通信制御装置210によって接続された構成となっている。監視端末530は情報ネットワーク632を介して制御装置430、431、432の制御及び監視を行うことにより、全体の発電制御及び監視が行われる。
この発電制御システム1030では、スイッチ831が押されたことによる制御データが電気制御盤830を介して制御装置430に送信され、発電制御システムが起動する。発電制御システムが起動すると、制御装置432は燃焼するボイラ835を制御するボイラ制御盤834を制御し、制御装置431は回転するタービン833の回転数をタービン制御盤832を介して監視する。制御装置430~432はこれら装置の状態を、時刻同期ネットワーク630、631、632及び情報ネットワーク633を介して監視端末530に伝えることで全体の制御が行われる。
通信制御装置210は、時刻同期ネットワーク630、631、632を経路分割して接続する配置にあり、制御装置430、431、432が出力するフレームを各経路に送信し、纏めて共有することで、高精度なリアルタイム性が要求される発電制御システムを実現できる。
ここで、環境に配慮した効率よい発電を安全に行うために、CPUモジュール961及びI/Oモジュール971を含む制御装置431は時刻同期ネットワーク631に接続し、タービン制御盤832によるタービン833の制御を高精度に制御できる構成としている。
またCPUモジュール962及びI/Oモジュール972を含む制御装置432は時刻同期ネットワーク632に接続し、ボイラ制御盤834によるボイラ835の制御を高精度に制御できる構成としている。
一方、制御装置430は、スイッチ831に接続する従来の電気制御盤830を制御するため、時刻同期ネットワーク630に接続して従来の入力処理を行う必要がある。
よって、図17に示す発電制御システムでは、高精度が要求される時刻同期通信が必要な装置を、経路分割したネットワーク上に接続してデータ共有できるようにするために、本発明の各実施形態に係る通信制御装置を適用して制御システムを構成している。
これにより、時刻同期による高精度処理が可能な発電制御システムを実現できる。
なお、各実施形態に係る通信制御装置及び制御システムの適用例は、上述した適用例1~適用例4に限定されるものではない。各実施形態の制御システムは、例えば、エレベーター制御システム、鉄道制御システム、自動車制御システム、建設機械制御システムなど、種々のシステムに使用することができる。
上記実施形態の通信制御装置は、時刻計測手段と、送信周期と、時刻同期ネットワークと、前記時刻同期ネットワークのネットワークパラメタと、バッファメモリを有し、経路分割された前記時刻同期ネットワークに接続する複数機器が前記送信周期に割り当てたタイムスロットで前記バッファメモリの内容を更新し、前記タイムスロット以外のタイミングで前記バッファメモリの内容を経路分割された前記時刻同期ネットワークの別経路の複数機器に送信する制御を行う。
上記実施形態によれば、社会インフラなどを制御する制御システムにおいて、TSNをはじめとする時刻同期ネットワークを活用する場合であっても、複数機器による制御系データの送信と共有を高いリアルタイム性のもとで実行でき、かつ機器数が増加した場合でもリアルタイム性を保証し易くするネットワークを実現するための通信制御装置を提供することができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。例えば、上述した各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために通信制御装置及び制御システムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成要素に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成要素を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、置換、又は削除をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。ハードウェアとして、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの広義のプロセッサデバイスを用いてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、コンピュータが備えるプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又はIC(integrated circuit)カード、不揮発メモリ等の記録媒体に置くことができる。また、これらの情報の保存にクラウドを活用することもできる。
また、上述した各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成要素が相互に接続されていると考えてもよい。
11 時刻計測装置
12 時刻比較部
13 経路選択部
14 経路分割制御部
16 マルチプレクサ
17 デマルチプレクサ
20 バッファメモリ
21 デコーダ
22、23、24 フレーム結合部
30 タイムスロット情報
32 ネットワークパラメタ
100、101 通信制御装置
300、301、302 時刻同期ネットワーク
350、360 制御システム

Claims (12)

  1. 少なくとも、複数の第1の機器を有する第1の時刻同期ネットワークと、複数の第2の機器を有する第2の時刻同期ネットワークとに接続された通信制御装置であって、
    時刻を計測する時刻計測装置と、
    経路分割制御部と、
    バッファメモリと、を有し、
    前記第1の機器及び前記第2の機器は、
    前記時刻計測装置により時刻同期し、
    送信周期に割り当てたタイムスロットのタイミングで前記バッファメモリを更新し、
    前記経路分割制御部は、
    前記タイムスロット以外の非タイムスロットのタイミングで前記バッファメモリの内容を経路分割して前記第1の同期ネットワークと前記第2の同期ネットワークにそれぞれ送信するように制御することを特徴とする通信制御装置。
  2. 前記経路制御部は、
    前記送信周期の時間内かつデータ共有時間内において、前記第1の時刻同期ネットワークと前記第2の時刻同期ネットワークとの間でのデータ共有が完了するように制御することを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記バッファメモリは、
    複数の前記第1の機器及から出力される複数の第1の時刻同期メモリデータと複数の前記第2の機器から出力される複数の第2時刻同期メモリデータをバッファリングし、
    前記経路制御部は、
    前記バッファメモリの内容を前記経路分割して、前記バッファリングされた第1の時刻同期メモリデータを前記第2の同期ネットワークに送信し、
    前記バッファリングされた第2の時刻同期メモリデータを前記第1の同期ネットワークに送信して、前記第1の時刻同期ネットワークと前記第2の時刻同期ネットワークとの間での前記データ共有を完了させることを特徴とする請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 前記経路制御部は、
    前記時刻計測装置から出力された時刻情報、前記タイムスロットの情報及びネットワークパラメタに基づいて、前記バッファメモリの内容を前記経路分割することを特徴とする請求項3に記載の通信制御装置。
  5. 前記経路制御部は、
    前記時刻情報と前記タイムスロットの情報を比較する時刻比較部と、
    前記ネットワークパラメタに基づいて前記バッファメモリの内容を前記経路分割する経路選択部と、
    前記時刻比較部の比較結果に応じて、前記バッファリングされた第1の時刻同期メモリデータ及び前記バッファリングされた第2の時刻同期メモリデータを前記タイムスロットに応じたタイミングで選択して出力する選択部と、
    前記経路選択部の選択結果に応じて、前記バッファリングされた第1の時刻同期メモリデータ及び前記バッファリングされた第2の時刻同期メモリデータを出力する出力部と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の通信制御装置。
  6. 前記経路制御部は、
    前記バッファリングされた第1の時刻同期メモリデータをフレーム単位で結合する第1のフレーム結合部と、
    前記バッファリングされた第2の時刻同期メモリデータをフレーム単位で結合する第2のフレーム結合部と、
    を更に有することを特徴とする請求項5に記載の通信制御装置。
  7. 前記タイムスロットの情報は、
    前記送信周期、前記タイムスロットの番号、前記タイムスロットの開始オフセット及び前記タイムスロットの時間を含み、
    前記経路制御部は、
    前記タイムスロットの情報を用いて、前記バッファメモリを更新すると共に前記バッファメモリの内容を前記第1の同期ネットワークと前記第2の同期ネットワークにそれぞれ送信することを特徴とする請求項3に記載の通信制御装置。
  8. 前記ネットワークパラメタは、
    前記第1の機器の番号、前記第2の機器の番号及びネットワークグループの情報を含み
    前記経路制御部は、
    前記ネットワークパラメタに基づいて、前記バッファメモリの内容を前記経路分割することを特徴とする請求項4に記載の通信制御装置。
  9. 請求項1に記載の通信制御装置と、
    前記通信制御装置に接続され、少なくとも、
    複数の前記第1の機器を有する前記第1の時刻同期ネットワークと、
    複数の前記第2の機器を有する前記第2の時刻同期ネットワークと、
    を有することを特徴とする通信制御システム。
  10. 前記第1の時刻同期ネットワーク及び前記第2の時刻同期ネットワーク以外に複数の他の機器を有する他の時刻同期ネットワークを更に有することを特徴とする請求項9に記載の通信制御システム。
  11. 少なくとも、複数の第1の機器を有する第1の時刻同期ネットワークと、複数の第2の機器を有する第2の時刻同期ネットワークとを有する通信制御システムの通信制御方法であって、
    前記第1の機器及び前記第2の機器を時刻同期させて、送信周期に割り当てたタイムスロットのタイミングでバッファメモリを更新する更新ステップと、
    前記タイムスロット以外の非タイムスロットのタイミングで前記バッファメモリの内容を経路分割して前記第1の同期ネットワークと前記第2の同期ネットワークそれぞれ送信するように制御する経路分割ステップと、
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  12. 前記経路分割ステップは、
    前記送信周期の時間内かつデータ共有時間内において、前記第1の時刻同期ネットワークと前記第2の時刻同期ネットワークとの間でのデータ共有が完了するように制御することを特徴とする請求項11に記載の通信制御方法。
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