JP2024058427A - 開口部装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物の開口部に配置される開口部装置に対して、施工性を向上する。【解決手段】枠材と、枠材に取り付け可能な補助枠材を備え,枠材は、室外側面に取付溝部を有しており、補助枠材は、見込壁部と、枠材の取付溝部に係合可能な係合部と、見込壁部よりも内周方向に延びる当接片を有し、枠材の取付溝部に補助枠材の係合部が係合して補助枠材が枠材に取り付けられた際に、枠材と補助枠材の当接片との間に回動制限部材が配置されており、回動制限部材によって補助枠材の回動が制限されている。【選択図】 図5

Description

本発明は、建物等の開口部に配置される開口部装置に関する。
従来、建物の開口部に配置される開口部装置が知られている。
特開2007-146442号公報
建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することが求められている。
本発明は、建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することを目的とする。
実施形態の開口部装置は、枠材と、枠材に取り付け可能な補助枠材を備え,枠材は、室外側面に取付溝部を有しており、補助枠材は、見込壁部と、枠材の取付溝部に係合可能な係合部と、見込壁部よりも内周方向に延びる当接片を有し、枠材の取付溝部に補助枠材の係合部が係合して補助枠材が枠材に取り付けられた際に、枠材と補助枠材の当接片との間に回動制限部材が配置されており、回動制限部材によって補助枠材の回動が制限されている開口部装置である。
本実施形態によれば、建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することができる。
実施形態の開口部装置の縦辷り出し窓の状態における縦断面図である。 実施形態の開口部装置の縦辷り出し窓の状態における横断面図である。 実施形態の開口部装置のFIX窓の状態における縦断面図である。 実施形態の開口部装置のFIX窓の状態における横断面図である。 第1の実施形態の開口部装置の上枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は分解図であり、(b)は施工後の図である。 第2の実施形態の開口部装置の上枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は分解図であり、(b)は施工後の図である。 第3の実施形態の開口部装置の上枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は分解図であり、(b)は施工後の図である。 第4の実施形態の開口部装置の上枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は分解図であり、(b)は施工後の図である。 実施形態の開口部装置の下枠部分の分解(縦断面)図である。 実施形態の開口部装置の下枠部分の縦断面図であり、(a)は施工途中の図であり、(b)は施工後の図である。 実施形態の開口部装置の縦枠部分の拡大横断面図であり、(a)は施工前の分解図であり、(b)は施工途中の図であり、(c)は施工後の図である。
実施形態の開口部装置として、建物等の開口部に配置され、開閉用障子を縦辷り出し自在に支持する縦辷り出し窓の枠体とFIX窓の枠体を兼用できる枠体を備えた窓の例を用いて、図面を参考にして説明する。
(縦辷り出し窓の構成)
本実施形態の縦辷り出し窓は、上枠11,下枠12および左、右の縦枠13,13を四周に組んでなる枠体の内周に、上框21,下框22および左、右の縦框23,23を四周に組んでなる框体の内周に複層ガラス等のパネルを嵌め込んでなる障子を開閉自在に支持している。
本実施形態の縦辷り出し窓の上枠11は、図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる上枠材111と、上枠材111の室内側内周面に取り付けられる樹脂上部材を備えている。
樹脂上部材は、上枠材111に取り付けられる外周部材112と、外周部材112の内周に取り付けられる内周部材113を有している。
上枠材111は、中空部を有する上枠材本体部111aと、上枠材本体部111aの室内側に連続する樹脂部材取付部111bを有しており、上枠材本体部111aの室外側面に取付溝部111cが設けられている。
上枠材111は、上枠材本体部111aの内周面に障子を支持するリンク機構等の開閉機構4が取り付けられており、取付溝部111cには、障子の上框21に当接する室外側の気密材s12が取り付けられている。
樹脂上部材の外周部材112は、見込壁部112aと、見込壁部112aの外周側に形成された枠材取付部112bと、見込壁部112aの内周側に形成された内周部材取付部112cと、見込壁部112aが室内方向に延長されてなるアングル部112dを有している。
外周部材112は、枠材取付部112bが上枠材111の樹脂部材取付部111bに係合し、上枠材111に取り付けられている。
上枠材111に取り付けられた外周部材112は、内周部材取付部112cの室外側面に取付溝部112eが設けられており、取付溝部112eに障子の上框21に当接する室内側の気密材s11が取り付けられている。
樹脂上部材の内周部材113は、見込壁部113aと、見込壁部113aの外周側に形成された外周部材取付部113bを有しており、見込壁部113aの室外側端から室外方向に延びる突出部113cが設けられている。
内周部材113は、外周部材取付部113bが外周部材112の内周部材取付部112cに係合し、外周部材112に取り付けられている。
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の上框21は、図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなり、パネルを保持するパネル保持部21aと、パネル保持部21aの室外側から外周方向に延びる外周片21bを有している。
なお、障子の上框は、アルミ合金等の金属材料からなる部材と樹脂材料からなる部材とによる複合框であってもよい。
上框21は、上枠材本体部111aの内周面に取り付けられたリンク機構等の開閉機構4を介して上枠11に支持されており、障子の閉鎖時に、パネル保持部21aの室内側壁部が上枠11の室内側の気密材s11に当接し、外周片21bが上枠11の室外側の気密材s12に当接して、それぞれ気密ラインが形成されている。
本実施形態の縦辷り出し窓の下枠12は、図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる下枠材121と、下枠材121の室内側内周面に取り付けられる樹脂下部材を備えている。
樹脂下部材は、下枠材121に取り付けられる外周部材122と、外周部材122の内周に取り付けられる内周部材123を有している。
下枠材121は、中空部を有する下枠材本体部121aと、下枠材本体部121aの室内側に連続する樹脂部材取付部121bを有しており、下枠材本体部121aの内周面に障子を支持するリンク機構等の開閉機構4が取り付けられている。
樹脂下部材の外周部材122は、見込壁部122aと、見込壁部112aの外周側に形成された枠材取付部122bと、見込壁部122aの内周側に形成された内周部材取付部122cと、アングル部122dを有している。
外周部材122は、枠材取付部122bが下枠材121の樹脂部材取付部121bに係合し、下枠材121に取り付けられている。
下枠材121に取り付けられた外周部材122は、枠材取付部122bの室外側面に取付溝部122eが設けられており、障子の下框22に当接する気密材s21が取り付けられている。
樹脂下部材の内周部材123は、見込壁部123aと、見込壁部122aの外周側に形成された外周部材取付部123bを有しており、見込壁部123aの室外側端から室外方向に延びる突出部123cが設けられている。
内周部材123は、外周部材取付部123bが外周部材122の内周部材取付部122cに係合し、外周部材122に取り付けられている。
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の下框22は、図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなり、上框21と同様の構成を有し、パネルを保持するパネル保持部22aと、パネル保持部22aの室外側から外周方向に延びる外周片22bを有している。
なお、障子の下框は、アルミ合金等の金属材料からなる部材と樹脂材料からなる部材とによる複合框であってもよい。
下框22は、下枠材本体部121aの内周面に取り付けられたリンク機構等の開閉機構4を介して支持されており、障子の閉鎖時に、パネル保持部22aの室内側壁部が下枠12の気密材s21に当接して気密ラインが形成されている。
本実施形態の縦辷り出し窓の縦枠13は、図2に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる縦枠材131と、縦枠材131の室内側内周面に取り付けられる樹脂縦部材を備えている。
樹脂縦部材は、縦枠材131に取り付けられる外周部材132と、外周部材132の内周に取り付けられる内周部材133を有している。
なお、左右の縦枠13,13は、同様の構成を有しており、樹脂縦部材を構成する外周部材132および内周部材133は、樹脂上部材を構成する外周部材112および内周部材113と断面形状が同じである。
縦枠材131は、開口部の内周面に配置される見込壁部131aと、見込壁部131aの室内側に設けられた樹脂部材取付部131bを有しており、見込壁部131aの室外側内周面から内周方向に突出する突出片131cが設けられている。
樹脂縦枠の外周部材132は、見込壁部132aと、見込壁部132aの外周側に形成された枠材取付部132bと、見込壁部132aの内周側に形成された内周部材取付部132cと、見込壁部132aが室内方向に延長されてなるアングル部132dを有している。
外周部材132は、枠材取付部132bが縦枠材131の樹脂部材取付部131bに係合し、縦枠材131に取り付けられている。
縦枠材131に取り付けられた外周部材132は、内周部材取付部132cの室外側面に取付溝部132eが設けられており、障子の縦框23に当接する気密材s31が取り付けられている。
樹脂縦部材の内周部材133は、見込壁部133aと、見込壁部132aの外周側に形成された外周部材取付部133bを有しており、見込壁部133aの室外側端から室外方向に延びる突出部133cが設けられている。
内周部材133は、外周部材取付部133bが外周部材132の内周部材取付部132cに係合し、外周部材132に取り付けられている。
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の縦框23は、図2に示すように、上框21、下框22と同様の構成を有し、アルミ合金等の金属材料からなり、パネルを保持するパネル保持部23aと、パネル保持部23aの室外側から外周方向に延びる外周片23bを有している。
なお、障子の縦框は、アルミ合金等の金属材料からなる部材と樹脂材料からなる部材とによる複合框であってもよい。
縦框23は、障子の閉鎖時に、パネル保持部23aの室内側壁部が縦枠13の気密材s31に当接して室外側の気密ラインが形成されており、外周片23bが縦枠13の突出片131cに近接して室外側の気密ラインが形成されている。
以上のように、本実施形態の開口部装置は、上枠11(下枠12および縦枠13も同様)が、金属製の上枠材111の室内側内周に外周部材112及び内周部材113が取り付けられて形成されており、上枠材111、外周部材112および内周部材113により複数の中空部11a,11bを有する室内側見付壁部が形成され、障子の上框21を隠す隠し框を構成している。
本実施形態の開口部装置の上枠11(下枠12および縦枠13も同様)は、室内側見付壁部の中空部11a,11b内に異なる断熱性能を有する断熱材を選択して配置するか、もしくは配置しないことによって、適宜の断熱性能を有する枠材を形成することができる。
(FIX窓の構成)
本実施形態のFIX窓(FIX開口部)は、上枠11,下枠12および左、右の縦枠13,13を四周に組んでなる枠体の内周に、複層ガラス等のパネルを嵌め込んで形成されている。
FIX窓の上枠11は、図3に示すように、縦辷り出し窓と共通の部材である上枠材111と、上枠材111の室内側内周面に取り付けられる樹脂上部材114と、上枠材111の室外側内周面に取り付けられる補助枠材115と、補助枠材115に取付けられる押縁116を備えている。
樹脂上部材114は、見込壁部114aと、見込壁部114aの外周側に形成された枠材取付部114bと、見込壁部114aの室外側端から外周方向に延びた後に外周側に屈曲してなる間口壁部114cと、枠材取付部114bの室内側面から室内側に延びるアングル部114dを有しており、上枠材111の樹脂部材取付部111bに取り付けられている。
補助枠材115は、上枠材111の取付溝部111cに係合されて上枠材111に取り付けられ、押縁116を支持している。
上枠11は、樹脂上部材114の間口壁部114cと押縁116によってパネル間口が形成されている。
FIX窓の下枠12は、図3に示すように、縦辷り出し窓と共通の部材である下枠材121と、下枠材121の室内側内周面に取り付けられる樹脂下部材124と、下枠材121の内周面に取り付けられる補助枠材125を有している。
樹脂下部材124は、見込壁部124aと、見込壁部124aの外周側に形成された枠材取付部124bと、見込壁部124aの室外側端から外周方向に延びた後に外周方向に延びる間口壁部124cと、見込壁部124aの室内側に延びるアングル部124dを有しており、下枠材121の樹脂部材取付部121bに取り付けられている。
補助枠材125は、見込壁部125aと、見込壁部125aの内周側に設けられる中空状の本体部125bと、本体部125bの室外側面から室外側に延びた後に内周方向に延びる間口壁部125cを有している。
補助枠材125は、下枠材121の下枠材本体部121aの内周面に載置されビス(固定手段)b1によって下枠材121に取り付けられている。なお、下枠12の補助枠材125は、例えば、本体部125bの上壁に孔125fを設け、その孔125fを介してビスb1により固定することができる。
下枠12は、補助枠材125の間口壁部125cと樹脂下部材124の間口壁部124cによってパネル間口が形成されている。
FIX窓の縦枠13は、図4に示すように、縦辷り出し窓と共通の部材である縦枠材131と、縦枠材131の室内側内周面に取り付けられる樹脂縦部材134と、縦枠材131の室外側内周面に取り付けられる補助枠材135と、補助枠材135に取付けられる押縁136を備えている。
樹脂縦部材134は、樹脂上部材114と同様の構成を有しており、見込壁部134aと、枠材取付部134bと、間口壁部134cと、アングル部134dを有し、縦枠材131の樹脂部材取付部131bに取り付けられている。
補助枠材135は、縦枠材131の突出片131cを利用して縦枠材131に取り付けられており、内周に押縁116を保持している。
縦枠13は、樹脂縦部材134の間口壁部134cと押縁116によってパネル間口が形成されている。
以上のように、本実施形態の開口部装置は、窓枠を構成する上枠材111,下枠材121および左右の縦枠材131,131を共通部材として使用しながら、状況に応じて、縦辷り出し窓とFIX窓の何れかの開口部装置を施工することができる。
-補助枠材の取付け-
本実施形態の窓(開口部装置)は、FIX窓として使用する際の施工を容易・確実にするために、FIX窓として使用する際に枠材に取付けられる補助枠材の取付構造を工夫している。
(FIX窓構成時における上枠の補助枠材の取付構造)
本実施形態の窓の上枠材111に対する補助枠材115の取付構造について、詳細に説明する。
なお、本実施形態の上枠11の補助枠材115は、窓をFIX窓として使用する際に上枠材111に取付けられてパネル間口を形成するための部材であり、上枠材111の室外側の気密材s12を取り付けるための取付溝部111cを利用して上枠材111に取付けられる。
-第1の実施形態-
本実施形態の開口部装置の補助枠材115は、図5(a)に示すように、見込壁部115aと、見込壁部115aの室内側端から外周方向に延びる係合部115bと、見込壁部115aの室内側端から内周方向に延びる当接片115cと、係合部115bの室外側において見込壁部115aから外周方向に延びる突片115dを有しており、見込壁部115aの内周面に押縁取付溝115eが設けられている。
補助枠材115は、図5(b)に示すように、係合部115bが上枠材111の取付溝部111cに係合されることで上枠材111に取り付けられ、上枠材111の上枠材本体部111aの内周面と補助枠材115の見込壁部115aの内周面が同一平面上となる状態に配置される。
補助枠材115が取り付けられた上枠11は、上枠材111の上枠材本体部111aの内周面と補助枠材115の当接片115cとの間にブロック状の回動制限部材117が配置され、補助枠材115の当接片115cの室内側面が回動制限部材117の室外側面に当接し、補助枠材115の突片115dの上端が上枠材111の室外側見込壁部111dに当接している。
-第2の実施形態-
本実施形態の開口部装置の補助枠材115は、図6(a)に示すように、見込壁部115aと、見込壁部115aの室内側端に連続して室内方向に向かう係合部115bと、見込壁部115aの室内側から内周方向に延びる当接片115cと、係合部115bよりも室外側で見込壁部115aから外周方向に延びる突片115dを有しており、見込壁部115aの内周面に押縁取付溝115eが設けられている。
補助枠材115は、図6(b)に示すように、係合部115bが上枠材111の取付溝部111cに係合されて上枠材111に取り付けられており、上枠材111に取り付けられた状態で、補助枠材115の当接片115cが上枠材111の上枠材本体部111aの内周面よりも内周側に突出している。
補助枠材115が取り付けられた上枠11は、上枠材111の上枠材本体部111aの内周面と補助枠材115の当接片115cとの間にブロック状の回動制限部材117が配置され、補助枠材115の当接片115cの室内側面が回動制限部材117の室外側面に当接し、突片115dの上端が上枠材111の室外側見込壁部111dに当接している。
-第3の実施形態-
本実施形態の開口部装置の補助枠材115は、図7(a)に示すように、見込壁部115aと、見込壁部115aの室内側端に連続して室内方向に向かう係合部115bと、見込壁部115aの室内側から内周方向に延びた後に室内方向に屈曲してなる当接片115cと、係合部115bよりも室外側で見込壁部115aから外周方向に延びる突片115dを有しており、見込壁部115aの内周面に押縁取付溝115eが設けられている。
補助枠材115は、図7(b)に示すように、係合部115bが上枠材111の取付溝部111cに係合されて上枠材111に取り付けられており、上枠材111に取り付けられた状態で、補助枠材115の当接片115cが上枠材111の上枠材本体部111aの内周面よりも内周側に突出している。
補助枠材115が取り付けられた上枠11は、上枠材111の上枠材本体部111aの室内側位置に内周方向からボルト等の回動制限部材117が取付られており、補助枠材115の当接片115cが回動制限部材117に当接し、補助枠材115の突片115dの上端が上枠材111の室外側見込壁部111dに当接している。
-第4の実施形態-
本実施形態の開口部装置の補助枠材115は、図8(a)に示すように、見込壁部115aと、見込壁部115aの室外側から外周方向に延びる突片115dと、突片115dの室内側面から室内側に向かって延びる係合部115bと、見込壁部115aの室内側から内周方向に延びる当接片115cを有しており、見込壁部115aの室内側内周面に押縁取付溝115eが設けられている。
補助枠材115は、図8(b)に示すように、係合部115bが上枠材111の取付溝部111cに係合されて上枠材111に取り付けられており、上枠材111に取り付けられた状態で、補助枠材115の見込壁部115aが上枠材111の上枠材本体部111aの内周面に沿うように配置されている。
補助枠材115が取り付けられた上枠11は、上枠材111の上枠材本体部111aの内周面と補助枠材115の当接片115cとの間にブロック状の回動制限部材117が配置されており、補助枠材115の当接片115cの室内側面が回動制限部材117の室外側面に当接し、突片115dの上端が上枠材111に当接している。
(本実施形態の開口部装置の効果)
本実施形態の開口部装置は、上枠材111に気密材を取り付けるための取付溝部111cを利用して補助枠材115を取り付けているので、補助枠材を115取り付けるための構造を新たに形成する必要がなく、加工の複雑化を防止することができる。
本実施形態の開口部装置は、補助枠材115の係合部115bを上枠材111の取付溝部111cに係合した際に、係合部115bの内周側において、上枠材111の上枠材本体部111aと補助枠材115の当接片115cとの間に回動制限部材117が配置され、補助枠材115の当接片115cが回動制限部材117に当接するので、補助枠材115が係合部115bを軸にして反時計回りに回動することを制限して、補助枠材115の外れおよび破損を予防することができる。
本実施形態の開口部装置は、補助枠材115の係合部115bを上枠材111の取付溝部111cに係合した際に、係合部115bの外周側において、補助枠材115の突片115dの上端が上枠材111に当接するので、上枠全体の剛性を高めるとともに、補助枠材115が係合部115bを軸にして時計回りに回動することを制限し、パネル間口が開きパネルが落下することを予防することができる。
(FIX窓構成時における下枠の補助枠材の取付構造)
本実施形態の開口部装置の下枠材121に対する補助枠材125の取付構造について、詳細に説明する。
なお、本実施形態の下枠12の補助枠材125は、窓をFIX窓として使用する際に下枠材121に取付けられてパネル間口を形成するための部材である。
本実施形態の開口部装置の下枠12の補助枠材125は、図9に示すように、見込壁部125aと、見込壁部125aの内周側に設けられる中空状の本体部125bと、本体部125bの室外側面から室外側に延びた後に内周方向に延びる間口壁部125cを有している。
補助枠材125は、見込壁部125aの室外側端に室内方向に開口して室外方向(見込方向)に凹む溝状の第1係合部125dが長手方向に沿って設けられており、見込壁部125aの第1係合部125dから離間した位置、具体的には見込壁部125aの室内側部位に下方に開口して内周方向(見付方向)に凹む溝状の第2係合部125eが長手方向に沿って設けられている。
補助枠材125が取付けられる下枠12の下枠材121は、下枠材本体部121aの内周側に室外方向(見込方向)に突出する第1被係合部121cが長手方向に沿って設けられており、第1被係合部121cから見込み方向で離間した位置、具体的には下枠材本体部121aの室内側内周面に内周方向(見付方向)に突出する第2被係合部121dが長手方向に沿って設けられている。
補助枠材125は、図10(a)に示すように、下枠材121の第1被係合部121cに対して室外側から第1係合部125dを係合させ、係合した第1係合部125dを軸にして時計回りに回動させることで、下枠材121の第2被係合部121dに上方から第2係合部125eが係合し、下枠材121の内周面に載置される。
下枠材121の内周面に載置された補助枠材125は、図10(b)に示すように、第1係合部125dと第1被係合部121cとの係合によって補助枠材125の上下方向(見付方向)の移動が抑制され、第2係合部125eと第2被係合部121dとの係合によって補助枠材125の室内外方向(見込方向)の移動が抑制される。
補助枠材125は、下枠材121の内周面に載置された状態で、下枠材121の第1被係合部121cに係合した第1係合部125dと下枠材121の第2被係合部121dに係合した第2係合部125eとの間において、内周側からビス(固定手段)b1が嵌入されることで下枠材121に取り付けられており、補助枠材125の間口壁部125cと樹脂下部材124の間口壁部124cによってパネル間口が形成されている。
(本実施形態の開口部装置の効果)
本実施形態の開口部装置は、補助枠材135が見付け方向の移動を規制する係合部と見込方向の移動を規制する係合部に係合した状態で下枠材121に載置されているので、補助枠材125の固定が安定し、また位置決めが容易であり、施工を容易に行うことができる。
本実施形態の開口部装置は、補助枠材125が、見込方向および見付方向に係合する2箇所の係合部で枠材に係合された上で、その係合部間で固定手段b1によって固定されているので、固定手段b1による固定時に位置ずれが生じにくく施工が容易であり、固定箇所を少なくすることができる。
(FIX窓構成時における縦枠の補助枠材の取付構造)
本実施形態の窓の縦枠材131に対する補助枠材135の取付構造について、詳細に説明する。
なお、本実施形態の縦枠13の補助枠材135は、窓をFIX窓として使用する際に縦枠材131に取付けられてパネル間口を形成するための部材であり、障子の縦框23と近接して隙間を気密するために縦枠材131に設けられた突出片131cを利用して縦枠材131に取付けられる。
本実施形態の開口部装置の補助枠材135は、図11(a)に示すように、見込壁部135aと、見込壁部135aの室内側端から外周方向に延びる室内側片135bと、見込壁部135aの見込み方向で中間部位から外周方向に延びる係合片135cと、見込壁部135aの室外側端から外周方向に延びる突片135dを有しており、見込壁部115aの室外側内周面に押縁取付溝135eが設けられている。
補助枠材135は、係合片135cの室内側片135bと対向する部分に室外方向(見込方向)に凹む被係合部135fが設けられている。
本実施形態の開口部装置の縦枠材131は、建物開口部の内周面に配置される見込壁部131aと、見込壁部131aの室外側内周面から内周方向に突出する突出片131cを有しており、突出片131cの内周端に室外方向(見込方向)に向かって突出する係合部131dが設けられている。
補助枠材135は、図11(b)に示すように、縦枠材131の突出片131cを室内側片135bと係合片135cの間に配置して、縦枠材131の突出片131cの内周端に設けられた係合部131dに補助枠材135の係合片135cに設けられた被係合部135fを見込方向に係合させた状態で縦枠材131の見込壁部131aの内周面に配置される。
縦枠材131の見込壁部131aの内周面に配置された補助枠材135は、室内側片135bと係合片135cの間の位置において見込壁部135aの内周側からビス等の嵌入部材137が嵌入されることによって縦枠材131に取付けられる。
補助枠材135が取り付けられた縦枠13は、図11(c)に示すように、嵌入部材137によって補助枠材135の室外側方向への移動が規制されて、縦枠材131の突出片131cの係合部131dと補助枠材135の係合片135cに設けられた被係合部135fとの係合状態の解除が阻止されている。
補助枠材135が取り付けられた縦枠13は、補助枠材135の突片135dの外周端が縦枠材131の見込壁部131aの内周面に当接している。
(本実施形態の開口部装置の効果)
本実施形態の開口部装置は、縦枠材131の障子の縦框23と近接して気密するための突出片131cを利用して補助枠材135を取り付けているので、補助枠材135を取り付けるために縦枠材131を加工する必要がなく、施工の煩雑化を防止することができる。
本実施形態の開口部装置は、補助枠材135の見込壁部135aの内周側からビス等の嵌入部材137を嵌入することで、補助枠材135を簡単に縦枠材131に強固に固定することができる。
本実施形態の開口部装置は、補助枠材135を縦枠材131に固定した際に、係合部分の室外側において、補助枠材135の突片135dの外周端が縦枠材131に当接されるので、補助枠材135の見込壁部135aが被係合部135fを軸にして撓むことを防止し、パネル間口が開きパネルが落下することを予防することができる。
-他の実施形態-
開口部装置は、上枠において、補助枠材115の反時計回りの回動を制限する回動制限部材117の構成は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、また、回動制限部材117を設けずに、補助枠材115の当接片115cが直接上枠材111に当接して反時計回りの回動が制限されるものであってもよい。
開口部装置は、補助枠材115の時計回りの回動を制限する突片115dの構成は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、また、回動制限部材等の別部材を介して上枠材111に当接して時計回りの回動が制限されるものであってもよい。
開口部装置は、縦枠において、補助枠材135を固定するための嵌入部材137の構成は、上記実施形態のものに限定されるものではない。
開口部装置は、縦枠材131の突出片131cに設けられる係合部131dは、室内側に突出するように設けられ、補助枠材135の室内側片135bに突出片131cの係合部131dに係合する係合部が設けられていてもよい。
開口部装置において、上枠、下枠および縦枠の構造は、矛盾の生じない限り、それぞれ他の枠体についても適用することができる。
また、補助枠材は、パネル間口を形成するためのものに限らず、枠材に補助的に取り付けられる部材であれば補助枠材の機能や目的は限定されない。
開口部装置は、縦辷り出し窓とFIX窓が兼用できる枠材を備える窓に限定されない。
例えば、引違い窓とFIX窓とが兼用できる枠材を備える開口部装置等、どのような窓の組合せであってもよい。
また、枠材に補助枠材を取り付けるための構造自体は、枠材を兼用することのできる窓に限定されない。
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることはいうまでもない。
11 :上枠
111 :上枠材
111c :取付溝部
111d :室外側見込壁部
115 :補助枠材
115a :見込壁部
115b :係合部
115c :当接片
115d :突片
117 :回動制限部材
12 :下枠
121 :下枠材
121c :第1被係合部
121d :第2被係合部
125 :補助枠材
125d :第1係合部
125e :第2係合部
13 :縦枠
131 :縦枠材
131c :突出片
131d :係合部
135 :補助枠材
135a :見込壁部
135b :室内側片
135c :係合片
135d :突片
135f :被係合部
137 :嵌入部材


Claims (3)

  1. 枠材と、枠材に取り付け可能な補助枠材を備え,
    枠材は、室外側面に取付溝部を有しており、
    補助枠材は、見込壁部と、枠材の取付溝部に係合可能な係合部と、見込壁部よりも内周方向に延びる当接片を有し、
    枠材の取付溝部に補助枠材の係合部が係合して補助枠材が枠材に取り付けられた際に、枠材と補助枠材の当接片との間に回動制限部材が配置されており、回動制限部材によって補助枠材の回動が制限されている開口部装置。
  2. 枠材と、枠材に取り付け可能な補助枠材を備え,
    枠材は、室外側面に取付溝部を有しており、
    補助枠材は、見込壁部と、枠材の取付溝部に係合可能な係合部と、係合部の室外側において見込壁部から外周方向に延びる突片を有し、
    枠材の取付溝部に補助枠材の係合部が係合して枠材に対して補助枠材が取り付けられた際に、補助枠材の突片が枠材に当接して補助枠材の回動が制限されている開口部装置。
  3. 枠材と、枠材に取り付け可能な補助枠材を備え,
    枠材は、開閉用障子を支持する枠材とFIX開口部の枠材を兼用できる枠材であり、室外側面に取付溝部を有しており、
    補助枠材は、枠材をFIX開口部の枠材に用いる際に取り付けられるものであり、見込壁部と、枠材の取付溝部に係合可能な係合部とを有し、
    係合部の内周側及び外周側において枠材と直接的もしくは間接的に当接しており、補助枠材の回動が制限されている開口部装置。

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