JP2024057938A - 封止用シートおよび素子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子に対する埋め込み性に優れ、柔軟性にも優れる封止用シートおよび素子装置を提供すること。【解決手段】封止用シートは、熱硬化性成分と、熱可塑性成分と、無機フィラーと、を含む熱硬化性の封止用シートである。封止用シートにおける無機フィラーの含有割合が、60質量%以下である。90℃における粘度は、100kPa・s以下である。封止用シートの熱硬化後の硬化体の25℃の引張貯蔵弾性率E’が、300MPa以下である。素子装置10は、基板2と、素子3と、硬化体4と、を備える。硬化体4は、基板2の厚み方向の一方側に配置される。硬化体4は、素子3を封止する。硬化体4は、上記した封止用シート41の熱硬化後の硬化物である。硬化体4は、素子3の厚み方向の一方面、他方面および周側面に接触する。【選択図】 図1

Description

本発明は、封止用シートおよび素子装置に関する。
従来、熱硬化性成分と、熱可塑性成分と、無機フィラーと、を含む熱硬化性の封止用シートが知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
封止用シートは、基板の上側に実装される素子を封止できる。封止用シートは、素子を封止し、熱硬化して、硬化体を形成する。硬化体は、素子の上面および周側面に接触する。
特許文献1の実施例1-6のそれぞれでは、封止用シートにおける無機フィラーの含有割合は、90質量%である。
特開2018-104648号公報
封止用シートの用途および目的に応じて、素子に対する優れた埋め込み性が求められる。埋め込み性は、硬化体が素子の下面と接触できる性質である。特許文献1に記載の封止用シートは、埋め込み性が低いという不具合がある。
また、封止用シートの用途および目的により、硬化体が柔軟であることが求められる。硬化体が柔軟でない場合には、硬化体を曲げた際に、硬化体に損傷を生じ、硬化体の封止性が損なわれる。特許文献1に記載の硬化体は、柔軟性が低く、そのため、封止性が不十分である。
本発明は、素子に対する埋め込み性に優れ、柔軟性にも優れる封止用シートおよび素子装置を提供する。
本発明[1]は、熱硬化性成分と、熱可塑性成分と、無機フィラーと、を含む熱硬化性の封止用シートであり、前記封止用シートにおける前記無機フィラーの含有割合が、60質量%以下であり、90℃における粘度は、100kPa・s以下であり、前記封止用シートの熱硬化後の硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’であって、前記硬化体を、周波数1Hz、昇温速度10℃/分で、動的粘弾性測定して得られる、前記硬化体の25℃の引張貯蔵弾性率E’が、300MPa以下である、封止用シートを含む。
90℃における封止用シートの粘度は、100kPa・s以下であるので、封止工程において、封止用シートが素子を封止するときに、封止用シートが、厚み方向における素子の他方面、および、厚み方向における基板の一方面の間に効率的に進入できる。そのため、この封止用シートは、素子に対する埋め込み性に優れる。
封止用シートの熱硬化後の硬化体の25℃の引張貯蔵弾性率E’が、300MPa以下であるので、硬化体を曲げても、硬化体に損傷を生じることを抑制できる。そのため、素子に対する硬化体の封止性を向上できる。
本発明[2]は、前記硬化体のガラス転移温度が、50℃以下である、[1]に記載の封止用シートを含む。
この封止用シートの硬化体のガラス転移温度が50℃以上であるので、素子に対する埋め込み性に優れる。
本発明[3]は、前記熱可塑性成分のガラス転移温度が、20℃以下である、[1]または[2]に記載の封止用シートを含む。
本発明[4]は、前記熱可塑性成分は、アクリル樹脂である、[1]から[3]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
本発明[5]は、前記熱硬化性成分は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂硬化促進剤を含む、[1]から[4]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
本発明[6]は、前記熱可塑性成分100質量部に対する前記無機フィラーの含有割合は、50質量部以上、300質量部以下である、[1]から[5]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
本発明[7]は、基板と、前記基板の厚み方向の一方側に実装される素子と、前記基板の厚み方向の一方側に配置され、前記素子を封止する硬化体であって、[1]から[6]のいずれか一項に記載の封止用シートの熱硬化後の硬化体と、を備え、前記硬化体は、前記素子の厚み方向の一方面、他方面および周側面に接触する、素子装置を含む。
本発明の封止用シートおよび素子装置は、素子に対する埋め込み性に優れ、柔軟性にも優れる。
本発明の封止用シートの一実施形態の製造工程図および使用図である。図1Aは、封止用シートを準備する工程である。図1Bは、素子装置を製造する工程である。図1Cは、素子装置を曲げた状態である。 実施例の曲げ評価を説明する図である。図2Aは、硬化体シートの端部をパイプに固定する状態である。図2Bは、硬化体シートをパイプに巻き付ける状態である。 実施例1の埋め込み試験の底面写真の一部を拡大した画像処理図である。 実施例2の埋め込み試験の底面写真の一部を拡大した画像処理図である。 実施例3の埋め込み試験の底面写真の一部を拡大した画像処理図である。 比較例2の埋め込み試験の底面写真の一部を拡大した画像処理図である。
1. 封止用シートの組成
本発明の封止用シートは、熱硬化性成分と、熱可塑性成分と、無機フィラーと、を含む。そのため、封止用シートは、熱硬化性である。
1.1 熱硬化性成分
熱硬化性成分は、例えば、熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。これらは、単独で使用または2種以上を併用することができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂は、好ましくは、組成物として調製される。具体的には、熱硬化性樹脂は、好ましくは、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤と、エポキシ樹脂硬化剤促進剤と、を含む熱硬化性樹脂組成物として調製される。換言すれば、好ましくは、熱硬化性成分は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤と、エポキシ樹脂硬化剤促進剤と、を含む。
1.1.1 エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、例えば、2官能エポキシ樹脂、および、3官能以上の多官能エポキシ樹脂が挙げられる。2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、および、ビフェニル型エポキシ樹脂が挙げられる。多官能エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、および、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂は、単独で使用または2種以上を併用することができる。エポキシ樹脂として、好ましくは、2官能エポキシ樹脂、さらに好ましくは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が挙げられる。
熱硬化性成分におけるエポキシ樹脂の含有割合は、例えば、40質量%以上、好ましくは、50質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下である。
1.1.2 エポキシ樹脂硬化剤
エポキシ樹脂硬化剤は、加熱によって、上記したエポキシ樹脂を硬化できる成分(潜在性硬化剤)である。エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂が挙げられる。フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、および、フェノール-アラルキル樹脂が挙げられる。フェノール樹脂は、単独で使用または2種以上を併用することができる。フェノール樹脂として、好ましくは、ノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂100質量部に対するエポキシ樹脂硬化剤の含有割合は、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上であり、また、例えば、150質量部以下、好ましくは、100質量部以下である。熱硬化性成分におけるエポキシ樹脂硬化剤の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
1.1.3 エポキシ樹脂硬化促進剤
エポキシ樹脂硬化促進剤は、加熱によって、エポキシ樹脂の硬化を促進する触媒(熱硬化触媒)である。エポキシ樹脂硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、リン系硬化促進剤、および、ウレア系硬化促進剤が挙げられる。これらは、単独で使用または2種以上を併用することができる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物が挙げられる。イミダゾール化合物としては、例えば、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)が挙げられる。
リン系硬化促進剤としては、有機リン化合物が挙げられる。有機リン化合物としては、例えば、トリアリールホスフィンが挙げられる。
ウレア系硬化促進剤としては、例えば、ジアルキルアミノ基を含有するウレア化合物が挙げられる。ジアルキルアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノが挙げられる。また、ウレア系硬化促進剤として、例えば、脂肪族ウレア化合物、および、芳香族ウレア化合物が挙げられる。ウレア系硬化促進剤として、好ましくは、脂肪族ウレア化合物が挙げられる。
脂肪族ウレア化合物としては、例えば、上記したジアルキルアミノ基、および、脂肪族基を含有する。脂肪族ウレア化合物としては、下記式(1)で表されるジメチルアミノ基含有-脂肪族ウレア化合物が挙げられる。
エポキシ樹脂100質量部に対するエポキシ樹脂硬化促進剤の含有割合は、例えば、1質量部以上、好ましくは、2.5質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。熱硬化性成分におけるエポキシ樹脂硬化促進剤の含有割合は、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、1.5質量%以上であり、また、例えば、5質量%以下、好ましくは、3質量%以下である。
封止用シートにおける熱硬化性成分の含有割合は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、とりわけ好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、35質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
1.2 熱可塑性成分
熱可塑性成分としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、および、スチレン-イソブチレン-スチレンブロック共重合体が挙げられる。熱可塑性樹脂として、好ましくは、埋め込み性および柔軟性を向上させる観点から、アクリル樹脂が挙げられる。
アクリル樹脂としては、例えば、直鎖または分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、その他のモノマーとを含むモノマー成分を重合してなる(メタ)アクリル酸エステルコポリマーが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルコポリマーとしては、例えば、カルボキシル基含有アクリル酸エステルコポリマー、および、ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルコポリマーが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルコポリマーとして、好ましくは、カルボキシル基含有アクリル酸エステルコポリマーが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、および、ヘキシルが挙げられる。アルキル基の炭素数は、例えば、1以上、6以下である。
その他のモノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、および、ヒドロキシル基含有モノマーが挙げられる。その他のモノマーとして、好ましくは、カルボキシル基含有モノマーが挙げられる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、および、クロトン酸が挙げられる。また、カルボキシル基含有モノマーは、例えば、無水イタコン酸、および、、無水マレイン酸を含んでもよい。
熱可塑性成分の重量平均分子量は、例えば、10万以上、好ましくは、50万以上であり、また、例えば、100万以下、好ましくは、80万以下である。
熱可塑性成分のガラス転移温度は、例えば、20℃以下、好ましくは、0℃以下、より好ましくは、-5℃以下であり、また、例えば、-70℃以上、好ましくは、-50℃以上、より好ましくは、-40℃以上である。熱可塑性成分のガラス転移温度が上記した上限以下であれば、埋め込み性および柔軟性を向上できる。熱可塑性成分のガラス転移温度が上記した下限以上であれば、封止用シートの取扱い性に優れる。
熱可塑性成分が市販品であれば、熱可塑性成分のガラス転移温度は、カタログ値を採用することができる。また、熱可塑性成分のガラス転移温度は、Fox式により求められる理論値を採用することもできる。
熱硬化性成分100質量部に対する熱可塑性成分の含有割合は、例えば、50質量部以上、好ましくは、100質量部以上、より好ましくは、130質量部以上であり、また、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下、さらに好ましくは、160質量部以下、とりわけ好ましくは、153質量部以下である。封止用シートにおける熱可塑性成分の含有割合(固形分割合)は、例えば、23質量%以上、好ましくは、25質量%以上、より好ましくは、28質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、とりわけ好ましくは、35質量%以上、最も好ましくは、40質量%以上である。また、例えば、45質量%以下、好ましくは、43質量%以下、より好ましくは、42質量%以下である。
1.3 無機フィラー
無機フィラーは、封止用シート(およびその硬化体)の強度を向上させる無機成分である。無機フィラーの材料としては、例えば、無機化合物が挙げられる。無機化合物としては、例えば、石英ガラス、タルク、シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素および窒化ホウ素が挙げられる。これらは、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、シリカが挙げられる。
無機フィラーの形状としては、例えば、略球形状、略板形状、略針形状および不定形状が挙げられる。無機フィラーの形状として、好ましくは、略球形状が挙げられる。
無機フィラーの最大長さの平均値(略球形状であれば、平均粒子径)は、例えば、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上、より好ましくは、1.0μm以上、さらに好ましくは、5.0μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、10μm以下である。なお、無機フィラーの最大長さの平均値は、レーザー散乱法における粒度分布測定法によって得られた粒度分布に基づいて、D50値(累積50%メジアン径)として求められる。
封止用シートにおける無機フィラーの含有割合は、60質量%以下である。
封止用シートにおける無機フィラーの含有割合が、60質量%を越えれば、後述する90℃における粘度が増大し、素子に対する埋め込み性が低下する。
封止用シートにおける無機フィラーの含有割合は、好ましくは、55質量%以下、より好ましくは、53質量%以下、さらに好ましくは、50質量%以下、とりわけ好ましくは、40質量%以下、最も好ましくは、35質量%以下である。
封止用シートにおける無機フィラーの含有割合は、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、25質量%以上、とりわけ好ましくは、30質量%以上である。フィラーの含有割合が上記した下限以上であれば、封止用シート(およびその硬化体)の強度を向上できる。
熱硬化性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合は、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、より好ましくは、100質量部以上、さらに好ましくは、150質量部以上である。熱硬化性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合は、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、400質量部以下、さらに好ましくは、300質量部以下である。
熱可塑性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合は、例えば、25質量部以上、好ましくは、50質量部以上、より好ましくは、70質量部以上である。熱可塑性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合が上記した下限以上であれば、硬化体の柔軟性を向上できる。
また、熱可塑性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合は、例えば、500質量部以下、好ましくは、300質量部以下、より好ましくは、250質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下、とりわけ好ましくは、175質量部以下である。熱可塑性成分100質量部に対する無機フィラーの含有割合が上記した上限以下であれば、封止用シートの素子に対する埋め込み性を向上できる。
1.4 添加剤
封止用シートは、熱硬化性成分、熱可塑性成分および無機フィラーの他に、添加剤を含有することもできる。添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、および、顔料が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、エポキシ基を含有するシランカップリング剤が挙げられる。エポキシ基を含有するシランカップリング剤としては、例えば、グリシドキシアルキルジアルキルジアルコキシシラン、および、グリシドキシアルキルトリアルコキシシランが挙げられる。エポキシ基を含有するシランカップリング剤として、好ましくは、グリシドキシアルキルトリアルコキシシランが挙げられる。グリシドキシアルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、および、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。グリシドキシアルキルトリアルコキシシランとして、好ましくは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。封止用シートにおけるシランカップリング剤の含有割合は、例えば、0.2質量%以上、好ましくは、1質量%以下である。
顔料としては、例えば、カーボンブラックが挙げられる。顔料の平均粒子径は、例えば、1nm以上、好ましくは、10nm以上であり、例えば、1,000nm以下、好ましくは、100nm以下である。封止用シートにおける顔料の含有割合は、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上であり、また、例えば、2.5質量%以下、好ましくは、1.5質量%以下である。
1.5 封止用シートの製造
封止用シートを製造するには、上記した各成分を上記した割合で配合して、熱硬化性の組成物を調製する。好ましくは、上記した成分を十分に攪拌する。必要により、溶媒(ケトン化合物)をさらに配合して、ワニスを調製する。その後、組成物(ワニス)を、図示しないはく離ライナーに塗布し、その後、加熱により乾燥させて、塗膜として封止用シートを製造する。一方、ワニスを調製せず、混練押出によって、組成物から封止用シート(塗膜)を形成することもできる。塗膜を複数積層(貼り合わせ)して、厚い封止用シートを製造することもできる。
なお、封止用シートは、Bステージ(半硬化状態)であって、具体的には、Cステージ前の封止用シートである。つまり、封止用シートは、完全硬化前である。封止用シートは、上記した乾燥における加熱、または、押出混練における加熱によって、Aステージの組成物から、Bステージシートに形成される。
1.6 封止用シートの物性
封止用シートは、厚みを有する。封止用シートは、例えば、面方向に延びる。面方向は、厚み方向に直交する。具体的には、封止用シートは、厚み方向において互いに対向する一方面および他方面を有する。
封止用シートの厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、25μm以上である。封止用シートの厚みは、例えば、1,000μm以下、好ましくは、500μm以下である。
封止用シートの90℃における粘度は、100kPa・s以下である。
封止用シートの90℃における粘度が100kPa・sを越える場合には、硬化体の素子に対する埋め込み性が低下する。
封止用シートの90℃における粘度は、好ましくは、80kPa・s以下、より好ましくは、60kPa・s以下、さらに好ましくは、40kPa・s以下、とりわけ好ましくは、20kPa・s以下、最も好ましくは、15kPa・s以下であり、さらには、10以下、さらには、8kPa・s以下、さらには、6kPa・s以下が好適である。
封止用シートの90℃における粘度は、例えば、1kPa・s以上、好ましくは、3kPa・s以上、より好ましくは、5kPa・s以上である。封止用シートの90℃における粘度が上記した下限以上であれば、封止用シートを用いて素子を封止するときに、封止用シートの成分が周囲に付着して、周囲を汚染することを抑制できる。
封止用シートの粘度の測定方法は、後の実施例で説明する。
1.7 硬化体の物性
封止用シートを熱硬化した後の硬化体(硬化体シート)の25℃における引張貯蔵弾性率E’は、300MPa以下である。
硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’が300MPaを越える場合には、硬化体の柔軟性が低下する。そうすると、硬化体を曲げた際に、硬化体に損傷を生じ、硬化体の素子に対する封止性が損なわれる。
硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’は、例えば、250MPa以下、好ましくは、200MPa以下、より好ましくは、150MPa以下、さらに好ましくは、100MPa以下、とりわけ好ましくは、80MPa以下であり、さらには、70MPa以下、さらには、60MPa以下が好適である。
また、硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’は、例えば、1MPa以上、好ましくは、10MPa以上、より好ましくは、25MPa以上、さらに好ましくは、40MPa以上、とりわけ好ましくは、45MPa以上である。硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’が上記した下限以上であれば、硬化体の取扱い性に優れる。
硬化体の25℃の引張貯蔵弾性率E’は、硬化体を、周波数1Hz、昇温速度10℃/分で、動的粘弾性測定して得られる。動的粘弾性測定の条件の詳細は、後の実施例で説明する。
硬化体は、熱硬化性性成分が完全硬化した、Cステージ体である。熱硬化の条件は、限定されない。
硬化体のガラス転移温度は、例えば、50℃以下、好ましくは、45℃以下、より好ましくは、40℃以下、さらに好ましくは、35℃以下、とりわけ好ましくは、30℃以下、最も好ましくは、25℃以下であり、さらには、24℃以下、さらには、20℃以下が好適である。硬化体のガラス転移温度が上記した上限以下であれば、硬化体の素子に対する埋め込み性を向上できる。
硬化体のガラス転移温度は、例えば、-20℃以上、好ましくは、0℃以上、より好ましくは、さらに好ましくは、5℃以上、とりわけ好ましくは、10℃以上である。硬化体のガラス転移温度が上記した下限以上であれば、硬化体の取扱い性を向上できる。
硬化体のガラス転移温度は、動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)のピークトップ温度である。動的粘弾性測定の条件は、後の実施例で説明する。
1.8 素子装置
次に、図1A-図1Bを参照して、上記した硬化体を含む素子装置の一実施形態を説明する。
図1Bに示すように、素子装置10は、厚みを有する。素子装置10は、面方向に延びる。素子装置10は、板形状を有する。素子装置10は、好ましくは、可撓性を有する。素子装置10は、可撓性を有すれば、可撓性が必要とされる用途に好適に用いられる。用途としては、例えば、ウエアラブル用途が挙げられる。素子装置10は、基板2と、素子3と、硬化体4と、を備える。
基板2は、厚み方向における素子装置10の他端部に配置される。基板2は、厚みを有する。基板2は、面方向に延びる。基板2は、板形状を有する。基板2は、好ましくは、可撓性を有する。基板2の材料としては、例えば、樹脂、セラミック、および、金属が挙げられる。基板2の材料として、好ましくは、樹脂、より好ましくは、可撓性の樹脂、さらに好ましくは、ポリエステル樹脂が挙げられる。基板2の厚みは、例えば、10μm以上であり、また、例えば、1,000μm以下である。
素子3は、基板2の厚み方向の一方側に実装される。本実施形態では、好ましくは、素子3は、基板2の厚み方向の一方側にフリップチップ実装される。素子3は、例えば、基板2に対して複数設けられる。複数の素子3のそれぞれは、面方向に互いに間隔が隔てられる。複数の素子3のそれぞれは、厚みを有する。素子3は、面方向に延びる。素子3は、板形状を有する。
素子3は、図示しない電極を有する。本実施形態では、電極は、厚み方向における素子3の他方面に配置される。電極は、バンプ5を介して、厚み方向における基板2の一方面に電気的に接続される。本実施形態では、素子3としては、好ましくは、中空型素子が挙げられる。素子3は、例えば、半導体を含む。素子3の厚みは、例えば、50μm以上であり、また、例えば、500μm以下である。
バンプ5は、素子装置10に備えられる。バンプ5は、1つの素子3に対して複数設けられる。複数のバンプ5のそれぞれは、厚み方向に延びる。複数のバンプ5は、面方向に互いに間隔が隔てられる。複数のバンプ5は、基板2および素子3の間に配置される。バンプ5の材料としては、例えば、金属が挙げられる。
硬化体4は、厚み方向における素子装置10の一端部に配置される。硬化体4は、上記した封止用シートの熱硬化後の硬化物である。硬化体4は、基板2の厚み方向の一方側に配置される。硬化体4は、複数の素子3を封止する。硬化体4は、厚みを有する。硬化体4は、面方向に延びる。本実施形態では、硬化体4は、シート形状を有する。つまり、本実施形態では、硬化体4は、硬化体シートである。硬化体4は、好ましくは、可撓性を有する。硬化体4は、厚み方向における基板2の一方面と、厚み方向における素子3の一方面と、厚み方向における素子3の他方面と、素子3の周側面と、バンプ5の周側面と、に接触する。素子3の周側面は、厚み方向における素子3の一方面および他方面を連結する。
これによって、硬化体4は、厚み方向における基板2の一方面、および、厚み方向における素子3の他方面との間に充填される。本実施形態では、上記した硬化体4は、素子3に対するアンダーフィルとして機能する。
また、素子装置10は、仮想線で示す隙間6を含むことが許容される。素子装置10が隙間6を含む場合には、隙間6は、好ましくは、素子3の他方面の中央部、素子3に対向する基板2の一方面の中央部を露出する。隙間6は、上記した素子3の他方面、基板2の一方面、および、硬化体4の内周面によって区画される。つまり、隙間6が、素子3および基板2の間において、硬化体4が充填されていない領域(未充填部分)である。硬化体4の内周面は、素子3の他方面における周端縁より内側に配置される。
1.9 素子装置の製造方法
素子装置の製造方法は、例えば、準備工程、および、封止工程、を備える。
1.9.1 準備工程
図1Aに示すように、準備工程では、上記した封止用シート41と、素子付基板21とをそれぞれ準備する。素子付基板21は、上記した基板2と、上記した素子3と、を備える。
1.9.2 封止工程
図1Bに示すように、封止工程では、封止用シート41を使用して、素子付基板21における素子3を封止する。封止工程は、例えば、プレス工程および加熱工程を備える。プレス工程および加熱工程は、順に実施される。
1.9.2.1 プレス工程
プレス工程では、まず、封止用シート41と素子付基板21とを、プレス(図示せず)を用いて加圧する。加圧の際、必要により、封止用シート41を加熱する。このとき、封止用シート41は、素子3の外形に対応して塑性変形する。これによって、封止用シート41は、素子3を被覆する。詳しくは、封止用シート41は、厚み方向における素子3の他方面の周端縁から、素子3の他方面、および、厚み方向における基板2の一方面の間に進入する。これにより、封止用シート41は、厚み方向における基板2の一方面と、厚み方向における素子3の一方面と、厚み方向における素子3の他方面と、素子3の周側面と、バンプ5の周側面と、に接触する。なお、封止用シート41は、依然として、Bステージである。
1.9.2.2 加熱工程
その後、素子付基板21および封止用シート41を加熱する。これにより、封止用シート41は、熱硬化して、Cステージの硬化体4を形成する。
これにより、上記した素子装置10が製造される。
1.10 用途
素子装置10の用途は、限定されない。好ましくは、素子装置10は、ウエアラブル用途に用いられる。
2. 作用効果
90℃における封止用シート41の粘度は、100kPa・s以下であるので、図1Bに示すように、封止工程において、封止用シート41が素子3を封止するときに、封止用シート41が、厚み方向における素子3の他方面、および、厚み方向における基板2の一方面の間に効率的に進入できる。そのため、この封止用シート41は、素子3に対する埋め込み性に優れる。
封止用シート41の熱硬化後の硬化体4の25℃の引張貯蔵弾性率E’が、300MPa以下であるので、図1Cに示すように、硬化体4を曲げても、硬化体4に損傷を生じることを抑制できる。そのため、素子3に対する硬化体の封止性を向上できる。
この封止用シート41の硬化体42のガラス転移温度が50℃以上であれば、素子3に対する埋め込み性に優れる。
3.変形例
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、一実施形態およびその変形例を適宜組み合わせることができる。
封止工程においてプレス工程および加熱工程を同時に実施することもできる。
図示しないが、素子3は、基板2に対してピラー接続されていてもよい。
図示しないが、素子3は、基板2に対してワイヤボンディングで接続されていてもよい。この場合には、硬化体4は、厚み方向における素子3の他方面に接触しない。
素子3は、単数であってもよい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例および比較例で使用する各成分を以下に示す。
エポキシ樹脂:新日鐵化学社製のYSLV-80XY、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
フェノール樹脂:群栄化学社製のLVR-8210DL、ノボラック型フェノール樹脂
ウレア系硬化促進剤:サンアプロ社製のU-CAT 3513N、上記式(1)で示される脂肪族ウレア化合物
アクリル樹脂:根上工業社製のHME-2006M、カルボキシル基含有のアクリル酸エステルコポリマー、固形分濃度80質量%のメチルエチルケトン溶液、重量平均分子量:約60万、ガラス転移温度:-30℃
無機フィラー:デンカ社製の8SMFD、球状シリカ粉末、平均粒子径7.0μm
シランカップリング剤:信越化学社製のKBM-403、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
カーボンブラック:三菱化学社製の#20、顔料、粒子径50nm
実施例1
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)からなるはく離ライナーの表面に、ワニスを塗布して塗膜を形成した。はく離ライナーの表面は、シリコーン離型処理されている。ワニスは、表1に記載される処方に従って、各成分を配合および混合して、調製した。次いで、塗膜を120℃で2分間加熱乾燥し、はく離ライナーの表面に厚み50μmの塗膜を製造した。塗膜は、Bステージであった。次いで、2枚の塗膜を90℃で貼り合わせて、厚み100μmの封止用シート41を製造した。なお、封止用シート41も、Bステージであった。
[評価]
[封止用シート41の粘度]
複数の封止用シート41を積層して、厚み約1mmのテストシートを作製した。続いて、テストシートを直径8mmの円形状に外形加工した。
テストシートの90℃における粘度を、レオメーター(HAAKE社製、MARS III)を用いて、パラレルプレート法により測定した。詳しくは、ギャップ0.8mm、パラレルプレート直径8mm、周波数1Hz、歪み0.005%、90℃等温の条件で、90℃における封止用シート41の粘度を測定した。
[硬化体シートの引張貯蔵弾性率E’およびガラス転移温度]
まず、封止用シート41を、150℃で1時間加熱して、硬化体シート42を作製した。硬化体シート42は、矩形状であり、短手方向長さ5mm、長手方向長さ40mmとした。
次いで、硬化体シート42を、下記の条件で動的粘弾性測定して、硬化体シート42の25℃における引張貯蔵弾性率E’を求めた。
動的粘弾性測定装置:商品名「RSA-G2」,TAインスツルメンツ社製
チャック間距離:20mm
モード:引張り
温度範囲:-10℃から260℃
昇温速度:10℃/分
周波数:1Hz
歪み量:0.05%
また、上記測定では、引張損失弾性率E’’を併せて測定した。引張貯蔵弾性率E’および引張損失弾性率E’’から損失正接(tanδ)を取得し、損失正接のピークトップ温度から硬化体シート42のガラス転移温度を求めた。
[柔軟性評価]
下記の第1ステップから第3ステップを実施して、硬化体シート42の柔軟性を評価した。
第1ステップ:図2Aに示すように、まず、複数の封止用シート41を積層した積層体を150℃で1時間加熱して、熱硬化させた硬化体シート42を作製した。硬化体シート42は、矩形状であり、短手方向長さ50mm、長手方向長さ70mm、厚み400μmとした。
別途、外径18mmの塩化ビニル製のパイプ7を準備した。
第2ステップ:長手方向における硬化体シート42の一端部をパイプ7の周面に粘着テープ8を用いて固定した。図2Bに示すように、続いて、硬化体シート42をパイプ7へ巻き付けた。
第3ステップ:パイプ7に巻き付けられた硬化体シート42の表面を観察した。硬化体シート42の表面に割れがあれば、「×」と評価した。硬化体シート42の表面に割れがなければ、「○」と評価した。
[埋め込み性評価]
下記の第1ステップから第4ステップを順に実施した。
第1ステップ:図1Aに示すように、複数の封止用シート41を積層して、厚み200μmの封止用シート41を準備した。別途、ガラス製の基板2と、基板2の一方面に複数のガラス製のダミーバンプ50を介して実装されるダミー素子30を準備した。ダミー素子30は、9個準備した。9個のダミー素子30のそれぞれのサイズは、1mm×1mm×厚み200μmであった。9個のダミー素子30は、互いに300μmの間隔を隔てて配置されていた。9個のダミー素子30は、縦3列、横3列に整列配置された。厚み方向におけるダミーバンプ50の長さは、50μmであった。また、ダミー素子30の他方面と、基板2の一方面との長さは、50μmであった。
第2ステップ:図1Bに示すように、真空平板プレスにより、封止用シート41を、温度65℃、真空度1.6kPa以下、プレス圧0.2MPa、40秒、基板2に向けてプレスした。
第3ステップ:大気圧下で、150℃で1時間、封止用シート41を加熱することにより、封止用シート41を熱硬化させた。これにより、硬化体4を形成した。
第4ステップ:基板2の他方側から、基板2の一方面、および、素子3の他方面との間に配置する硬化体4を観察した。以下の基準に従って、埋め込み性を評価した。
○:素子3の他方面の面積に対する、観察された硬化体4の面積の比が、0.9以上であった。但し、素子3の他方面の面積は、複数のダミーバンプ50の面積を含まない。以下の基準も同様である。
図3に、○評価の一例として、実施例1の部分拡大の底面写真の画像処理図を示す。図3における破線の白線は、素子3の外形を表す。図4に、○評価の他の例として、実施例2の部分拡大の底面写真の画像処理図を示す。図5に、○評価の他の例として、実施例3の部分拡大の底面写真の画像処理図を示す。
△:素子3の他方面の面積に対する、観察された硬化体4の面積の比が、0.7以上、0.9未満であった。
×素子3の他方面の面積に対する、観察された硬化体4の面積の比が、0.7未満であった。但し、素子3の他方面の面積は、複数のダミーバンプ50の面積を含まない。
図6に、×評価の一例として、比較例2の部分拡大の底面写真の画像処理図を示す。
1 封止用シート
2 基板
3 素子
4 硬化体
10 素子装置
41 封止用シート
42 硬化体シート
E’ 引張貯蔵弾性率

Claims (7)

  1. 熱硬化性成分と、熱可塑性成分と、無機フィラーと、を含む熱硬化性の封止用シートであり、
    前記封止用シートにおける前記無機フィラーの含有割合が、60質量%以下であり、
    90℃における粘度は、100kPa・s以下であり、
    前記封止用シートの熱硬化後の硬化体の25℃における引張貯蔵弾性率E’であって、前記硬化体を、周波数1Hz、昇温速度10℃/分で、動的粘弾性測定して得られる、前記硬化体の25℃の引張貯蔵弾性率E’が、300MPa以下である、封止用シート。
  2. 前記硬化体のガラス転移温度が、50℃以下である、請求項1に記載の封止用シート。
  3. 前記熱可塑性成分のガラス転移温度が、20℃以下である、請求項1または請求項2に記載の封止用シート。
  4. 前記熱可塑性成分は、アクリル樹脂である、請求項1または請求項2に記載の封止用シート。
  5. 前記熱硬化性成分は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂硬化促進剤を含む、請求項1または請求項2に記載の封止用シート。
  6. 前記熱可塑性成分100質量部に対する前記無機フィラーの含有割合は、50質量部以上、300質量部以下である、請求項1または請求項2に記載の封止用シート。
  7. 基板と、
    前記基板の厚み方向の一方側に実装される素子と、
    前記基板の厚み方向の一方側に配置され、前記素子を封止する硬化体であって、請求項1または請求項2に記載の封止用シートの熱硬化後の硬化体と、を備え、
    前記硬化体は、前記素子の厚み方向の一方面、他方面および周側面に接触する、素子装置。
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