JP2024056452A - ガラス物品梱包体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】保管工程の後の梱包工程で、元シートロールから帯状保護シートを正確に引き出せるようにして、梱包作業を適正かつ円滑に行う。【解決手段】ガラス物品G1(G)と保護シートS1(S)とを使用して梱包作業を行う梱包工程を備え、保護シートS1(S)の元材が、樹脂でなる帯状保護シートSをロール状に巻回した元シートロールSRであり、梱包工程の前工程として、元シートロールSRを保管空間4に保管する保管工程を備え、保管工程の後の元シートロールSRについて、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbにおける巻回方向の代表長さLあたりの両長さL1、L2の差をΔLとした場合に、ΔL/Lが0.3%以下である。【選択図】図2
Description
本発明は、ガラス物品と樹脂でなる保護シートとを使用してガラス物品梱包体を製造する方法に関する。
ガラス物品を輸送等する際には、当該ガラス物品と保護シートとを使用してガラス物品梱包体を製造することが行われる。その一例として、特許文献1には、梱包用パレット上に、ガラス板と樹脂でなる保護シートとを積層する梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法が開示されている。
さらに、同文献には、梱包工程を行う前の保護シートを管理する管理工程(保管工程)で、保護シートの元材としての元シートロール(帯状保護シートをロール状に巻回したもの)の湿度や温度を管理することも開示されている。
詳述すると、同文献には、空調システムにより所望の湿度及び温度に設定された管理空間(保管空間)内に、複数の元シートロールを保管することが記載されている。また、同文献には、保管空間の湿度及び温度を、梱包工程を行う梱包エリア(梱包部)における湿度及び温度と同程度に調整することも記載されている。
一方、ガラス物品梱包体の製造方法の他の例としては、帯状ガラスフィルムに帯状保護シートを重ねた状態でロール状に巻き取ることが公知となっている(例えば特許文献2参照)。この場合も、元シートロールは、梱包工程を行う前に保管空間内で保管される。
しかしながら、特許文献1に開示のように空調システムを利用して保管空間内の温度調整等を行っても、元シートロール一個あたりの保管期間は通例であれば一週間以上又は二週間以上の長期間に亘るため、保管空間内の温度等をその全期間に亘って均一に維持することが困難である。
これに加えて、元シートロールを構成する帯状保護シートが樹脂でなる場合、その巻回方向の長さが保管空間内の温度の変化や不均一等に伴って変化し易い。そのため、保管工程での保管期間中に、当該保護シートの幅方向一端部と幅方向他端部との巻回方向の長さの差が大きくなる場合がある。このような事態が生じた場合には、保管工程の後の梱包工程で、元シートロールから帯状保護シートを正確に引き出すことが困難になり、適正かつ円滑な梱包作業が阻害される。
以上の観点から、本発明の課題は、保管工程の後の梱包工程で、元シートロールから帯状保護シートを正確に引き出せるようにして、梱包作業を適正かつ円滑に行うことである。
(1)上記課題を解決するために創案された本発明の第一の側面は、ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程を備え、前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さLあたりの両長さの差をΔLとした場合に、ΔL/Lが0.3%以下であることに特徴づけられる。
ここで、保管工程の後の元シートロールの帯状保護シートについて、上記代表長さLに対する上記両長さの差ΔLの比率であるΔL/Lを0.3%以下としたのは次に示す理由による。すなわち、本発明者等は、保管工程の後の梱包工程で複数個の元シートロールから帯状保護シートを引き出す試験を行った結果として、上記比率ΔL/Lが0.3%以下の帯状保護シートであれば、引き出し動作が正確に行われ、引き出し不良が発生し難くなることを知見したことによる。したがって、保管工程の後に、上記のような比率を備えた元シートロールを使用すれば、梱包作業を適正かつ円滑に行うことが可能となる。
(2)上記(1)の構成において、前記ガラス物品は、ガラス板であると共に、前記保護シートは、前記元シートロールから引き出した前記帯状保護シートを巻回方向の所定長さ毎に切断することで得た切断済保護シートであり、前記ガラス物品梱包体は、梱包用パレット上に、前記ガラス板と前記切断済保護シートとを積層してなるものであってもよい。
このようにすれば、梱包用パレット上にガラス板と切断済保護シートとを積層する梱包作業を適正かつ円滑に行うことができる。
(3)上記(2)の構成において、前記元シートロールから前記帯状保護シートを引き出す引き出し装置が、該帯状保護シートの幅方向両端部を挟持した状態で引き出すものであってもよい。
このように引き出し装置が、帯状保護シートの幅方向両端部を挟持するものであれば、上記両長さの差ΔLが大きい場合には、帯状保護シートの一方の端部側に弛みが生じて、挟持している箇所に詰まり等が発生し易くなる。しかし、ここでの構成では、上記のような比率を備えた元シートロールが使用されるため、このような不具合が回避される。
(4)上記(1)の構成において、前記ガラス物品は、帯状ガラスフィルムであると共に、前記保護シートは、前記元シートロールから引き出した前記帯状保護シートであり、前記ガラス物品梱包体は、前記帯状ガラスフィルムに前記帯状保護シートを重ねてロール状に巻き取ってなるものであってもよい。
このようにすれば、帯状ガラスフィルムに帯状保護シートを重ねてロール状に巻き取る梱包作業を適正かつ円滑に行うことができる。
(5)上記(1)~(4)の何れかの構成において、前記保管工程では、前記元シートロールの最高温度が45℃以下であることが好ましい。
保護シートが樹脂でなる場合、保管工程における保護シートの温度が高いほど、寸法変化が生じやすい。このような構成によれば、上記両長さの差ΔLを小さくすることができる。
(6)上記(1)~(5)の何れかの構成において、前記保管工程では、前記元シートロールの幅方向の温度差が10℃以下であることが好ましい。
このようにすれば、元シートロール(帯状保護シート)の幅方向一端部と幅方向他端部との温度差を小さくできるため、上記両長さの差ΔLをより一層小さくすることができる。
(7)上記(1)~(6)の何れかの構成において、前記保管工程では、前記元シートロールが前記保管空間を構成する床面及び内壁面から500mm以上離間し、且つ、前記元シートロールを積み上げた際の高さが前記床面から2000mm以下であることが好ましい。
このようにすれば、元シートロールが床面及び内壁面(側壁部の内壁面や天井壁部の内壁面)からの放熱の影響などを受け難くなり、上記両長さの差ΔLを確実に小さくすることができる。
(8)上記(1)~(7)の何れかの構成において、前記保管工程では、前記元シートロールが直射日光から遮蔽されていることが好ましい。
このようにすれば、元シートロールが直射日光の影響により局所的に温度上昇することがなくなるため、上記両長さの差ΔLをより確実に小さくすることができる。
(9)上記課題を解決するために創案された本発明の第二の側面は、ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程と、前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さLあたりの両長さの差をΔLとした場合に、ΔL/Lを測定する測定工程と、を備えることに特徴づけられる。
このような構成によれば、上記比率ΔL/Lを測定する測定工程を備えるため、上記比率ΔL/Lが小さいとの測定結果が得られた元シートロールだけを梱包工程で使用することができる。したがって、この構成によっても、適正かつ円滑に梱包作業を行い得る。なお、ここでの測定工程は、作業者による手作業などで行ってもよく、或いは、センサなどを使用して行ってもよい。
(10)上記課題を解決するために創案された本発明の第三の側面は、ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程と、前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さあたりの両長さの相違を検出する検査工程と、を備えることに特徴づけられる。
このような構成によれば、上記両長さの相違を検出する検査工程を備えるため、上記両長さの相違が小さいことが検出された元シートロールだけを梱包工程で使用することができる。したがって、この構成によっても、適正かつ円滑に梱包作業を行い得る。なお、ここでの検査工程は、作業者の目視などによって行ってもよく、或いは、センサなどを使用して行ってもよい。
(11)上記課題を解決するために創案された本発明の第四の側面は、ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程を備え、前記梱包工程は、前記元シートロールから前記帯状保護シートを引き出す引き出し工程を含み、前記引き出し工程は、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さあたりの両長さの相違による引き出し不良が発生するか否かを検出する検査工程を含むことに特徴づけられる。
このような構成によれば、引き出し工程で元シートロールから帯状保護シートを引き出している際に、検査工程で上記両長さの相違による引き出し不良が発生するか否かが検出される。したがって、検査工程で引き出し不良が発生したことを検出した場合には、その元シートロールを他の元シートロールに取り換えることで、その後の梱包作業を適正かつ円滑に行うことができる。なお、ここでの検査工程は、作業者の目視などによって行うことができる。
本発明によれば、保管工程の後の梱包工程で、元シートロールから帯状保護シートを正確に引き出せるようになるため、梱包作業を適正かつ円滑に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るガラス物品梱包体の製造方法について添付図面を参照しつつ説明する。
本製造方法は、大別すると、保管工程と梱包工程とを備える。保管工程は、梱包工程で使用する保護シートS1(詳細は後述する)の元材である元シートロールSRを保管する工程である。梱包工程は、保管工程の後に元シートロールSRから切り出された保護シートS1とガラス物品とを使用して梱包作業を行う工程である。
図1は、保管工程の実施状況を例示する一部破断斜視図である。同図に示すように、倉庫や物置等を含む保管用収納庫1の内部には、複数個の元シートロールSRが保管されている。図例では、七個の元シートロールSRが保管されているが、数十個程度の元シートロールSRが保管されていてもよい。また、図例では、元シートロールSRが二段に積み重ねられているが、三段以上に積み重ねられていてもよい。
保管用収納庫1は、床面2と壁部3とで構成されている。壁部3は、四つの側壁部3aと天井壁部3bとからなる。したがって、複数個の元シートロールSRを保管する保管空間4は、床面2、四つの側壁部3aの内壁面3aa、及び天井壁部3bの内壁面3baによって囲まれた空間である。
本実施形態では、複数個の元シートロールSRは、載置テーブル5の上に積み重ねられている。なお、載置テーブル5は、床面2の上にスペーサ材5aを介して載せられているが、床面2の上に直接載せられていてもよい。
元シートロールSRは、樹脂でなる帯状保護シートSが巻軸6の廻りに巻回されたものである。詳しくは、帯状保護シートSは、ポリエチレン系等の発泡樹脂シート又は発泡構造を有しない樹脂シートからなる。また、帯状保護シートSの巻回方向の長さは、350~500m、好ましくは400~450mである。さらに、帯状保護シートSの幅方向の長さは、1~4m、好ましくは2~3mである。
元シートロールSRの保管期間は、一週間以上又は二週間以上で、一箇月以内又は三箇月以内とされる。ここで、保管期間とは、一個の元シートロールSRが保管空間4に搬入されてから搬出されるまでの期間を意味する。
保管工程では、以下に示す種々の工夫が講じられている。なお、以下の説明では、元シートロールSRの巻軸6の中心軸線に沿う方向を幅方向とする。
第一の工夫として、保管空間4の温度は、全ての元シートロールSRについて最高温度が好ましくは45℃以下、より好ましくは40℃以下に維持されるように調整されている。保管空間4の温度調整には、空調システム等が用いられている。なお、全ての元シートロールSRについて最高温度を好ましくは45℃以下、より好ましくは40℃以下に維持することができれば、空調システムを用いて保管空間4の温度調整を行う必要は無い。
第二の工夫として、保管空間4の温度は、全ての元シートロールSRについて幅方向の温度差が好ましくは10℃以下、より好ましくは5℃以下に維持されるように調整されている。したがって、全ての元シートロールSRについて幅方向全長におけるいかなる箇所であっても温度差が10℃、より好ましくは5℃を超えることはない。幅方向の温度差は、例えば、前述の空調システムを用いて保管空間4の温度調整を行うことや、後述の元シートロールSRと内壁面との距離を管理すること、元シートロールSRを直射日光から遮蔽すること等により、10℃以下とすることができる。
第三の工夫として、保管空間4では、全ての元シートロールSRが、床面2、四つの側壁部3aの内壁面3aa、天井壁部3bの内壁面3baの何れからも500mm以上離間していることが好ましく、300mm以上離間していることがより好ましい。したがって、全ての元シートロールは、これらの面2、3aa、3baからの放熱の影響を受け難い。
第四の工夫として、保管空間4では、元シートロールSRを積み上げた際の床面2からの高さが、好ましくは2000mm以下、より好ましくは1500mmとされている。したがって、最上段の元シートロールSRと最下段の元シートロールSRとの温度差が小さくなり、保管空間4の温度を、全ての元シートロールSRについて最高温度が好ましくは45℃以下、より好ましくは40℃以下に維持されるように調整する際に有利である。
第五の工夫として、保管空間4では、全ての元シートロールSRが直射日光から遮蔽されている。したがって、四つの側壁部3a又は天井壁部3bの何れかに窓が設けられていても、窓はシャッターや遮光カーテンなどで覆われた上で隙間が目張りされている。また、四つの側壁部3aの何れかに形成された搬入出口は、元シートロールSRの搬入出時以外は扉などで閉鎖されている。
以上のような工夫が講じられることで、保管期間を終えて保管空間4から搬出される元シートロールSRは、以下に示すような態様となる。
すなわち、図2に示すように、保管工程の後の元シートロールSRにおける帯状保護シートSは、幅方向一端部Saの巻回方向の長さと幅方向他端部Sbの巻回方向の長さとの間に差が生じ得る。この両長さの差は、保管期間中における保管空間4の温度の変化や不均一などによって生じる場合や、元シートロールSRの製造工程中や、輸送工程中における温度の変化や不均一などによって生じる場合がある。
同図は、帯状保護シートSの巻回方向の始端部Sxが巻軸6の中心軸線Xに沿っていた状態から長さLだけ引き出した状態を例示している。また、同図は、帯状保護シートSの幅方向一端部Saの巻回方向の長さが、幅方向他端部Sbの巻回方向の長さよりも長い場合を例示している。したがって、元シートロールSRの幅方向一端部SRaの径R1は、幅方向他端部SRbの径R2よりも大きくなっている。また、帯状保護シートSの幅方向一端部Saの厚みは、幅方向他端部Sbの厚みよりも大きくなっている。これらは、保管空間4での保管中に、帯状保護シートSの幅方向他端部Sbが、幅方向一端部Saよりも熱による収縮が大きかったことによる。
ここで、本実施形態では、保管工程の後の元シートロールSRについて、帯状保護シートSの代表長さをLとし、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbにおける代表長さLあたりの両長さL1、L2の差をΔLとした場合に、ΔL/Lが0.3%以下である。すなわち、幅方向一端部Saの代表長さLあたりの長さL1と、幅方向他端部Sbの代表長さLあたり長さL2との差ΔLを、代表長さLで除算した比率ΔL/Lが0.3%以下である。この比率ΔL/Lは、好ましくは0.2%以下、より好ましくは0.1%以下である。したがって、この元シートロールSRは、保管空間4での保管期間中に、熱により受けた影響が極めて小さい。なお、代表長さLは、帯状保護シートSの幅方向中央位置での巻回方向の長さを基準として設定される。
次に、本製造方法が備える梱包工程の第一例及び第二例について説明する。
図3は、梱包工程の第一例を実施するための梱包体製造装置7を例示している。同図に示すように、梱包体製造装置7は、ガラス板G1を搬送する搬送部8と、保管用収納庫1の保管空間4から取り出された元シートロールSRから切断済保護シートS1(以下、単に保護シートS1という)を製作する製作部9と、梱包部10と、を備える。
ガラス板G1は、図外の成形装置によって連続成形された帯状ガラスを、長手方向の所定長さ毎に切断すると共に、幅方向の両端部の不要部を切断除去することで得られたものである。このガラス板G1は、例えば、厚みが0.01~2mmであって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種ディスプレイ用や、太陽電池用のガラス基板やカバーガラスに利用される。なお、成形装置は、オーバーフローダウンドロー法やスロットダウンドロー法などのダウンドロー法を実行するものであってもよく、ダウンドロー法以外の方法、例えばフロート法を実行するものであってもよい。
搬送部8は、ガラス板G1を移動させる複数の保持部11を備える搬送装置として構成される。各保持部11は、ロボットアームその他の各種移動機構により三次元的に移動可能とされている。各保持部11は、ガラス板G1を把持可能なクランプ機構12を有する。搬送部2は、保持部11のクランプ機構12によってガラス板G1の上部を把持した状態で、当該ガラス板G1を矢印A方向に搬送する。
製作部9は、定位置に設置された元シートロールSRから帯状保護シートSを引き出す引き出し装置13と、引き出された帯状保護シートSを所定長さ毎に切断して保護シートS1を切り出す切断装置14と、を備える。元シートロールSRは、保管用収納庫1の保管空間4から取り出した直後のものが使用される。また、元シートロールSRは、保管空間4に搬入した時期が早いものから順に取り出される。
図4に示すように、引き出し装置13は、帯状保護シートSの引き出し方向を横方向から縦方向に変換する方向変換ローラ15と、方向変換ローラ15の下方で帯状保護シートSを挟持する一対の挟持ローラ16と、を備える。
さらに、引き出し装置13は、縦方向に移動可能な一対の上側保持部17及び一対の下側保持部18を備える。一対の上側保持部17は、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbの相対的に上側の部位を保持するものである。一対の下側保持部18は、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbの相対的に下側の部位を保持するものである。これらの保持部17、18は、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbを保持するクランプ機構17a,18aを有する。
切断装置14は、帯状保護シートSを裏面側から支持する裏面支持部材19と、裏面支持部材19の表側に帯状保護シートSを挟んで配置された切断刃20と、を備える。
梱包部10は、床面上に載置された梱包用パレット21を有する。梱包用パレット21上には、ガラス板G1及び保護シートS1が積層される(図3参照)。
この梱包工程の第一例は、引き出し工程を備える。引き出し工程では、まず、図4に示すように切断装置14の近傍で待機していた一対の下側保持部18が、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbを把持する。この状態で、一対の下側保持部18が同図に鎖線で示すように下方に移動し、所定距離だけ移動した後に停止する。これにより、一回あたりの引き出し工程が終了する。
この後、一対の上側保持部17が帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbを把持する。これにより、帯状保護シートSは、切断装置14から下方に所定長さだけ引き出された状態で両保持部17、18によって保持される。
次に、切断装置14の切断刃20を、帯状保護シートSに接触させ、上側保持部17の上方位置で当該帯状保護シートSを幅方向全長に亘って切断する。これにより、帯状保護シートSから保護シートS1が切り出される。この時点で、保護シートS1は、幅方向両端部S1a、S1bの上部及び下部が、両保持部17、18によって保持された状態となる。この後、両保持部17、18が下方に移動し、然る後、保護シートS1が他の保持部(図示略)に受け渡されて位置調整などが行われることで、梱包用パレット21上に縦姿勢で積載される。
この後は、搬送部8によって搬送されたガラス板G1が、梱包用パレット21上に縦姿勢で積載される。そして、保護シートS1の梱包用パレット21上への積載と、ガラス板G1の梱包用パレット21上への積載とが、交互に複数回にわたって行われる。これにより、図5に示すようなガラス板梱包体22が得られる。このガラス板梱包体22は、保護シートS1とガラス板G1とが交互に積層されてなるガラス板積層体23が梱包用パレット21上に積載されたものである。
この梱包工程の第一例では、上述のように元シートロールSRから帯状保護シートSを引き出す引き出し工程が行われるが、この引き出し工程は、適正かつ円滑に行われる。その理由は、元シートロールSRが保管用収納庫1の保管空間4から取り出された時点で、上記の比率ΔL/Lが0.3%以下(又は0.2%以下、若しくは0.1%以下)であることによる。しかしながら、この比率ΔL/Lが、仮にこの数値を超えている場合には、次に示すような問題が生じる。
すなわち、元シートロールSRから引き出されている帯状保護シートSの幅方向一端部Saの巻回方向の長さが、幅方向他端部Sbの巻回方向の長さよりも不当に長い場合(上記の比率ΔL/Lが上記の数値範囲を逸脱する程度に長い場合)には、図4に鎖線で示すような弛みZが生じる。詳述すると、下側保持部18が帯状保護シートSを把持した状態で下方に移動する際(引き出し工程を行っている際)に、当該帯状保護シートSの幅方向一端部Sa側における一対の挟持ローラ16による挟持箇所の引き出し方向上流側部位に弛みZが生じる。そのため、帯状保護シートSが一対の挟持ローラ16の相互間に詰まる等の問題が生じる。
このような問題に対しては、以下に示すような対策を講じることができる。
第一の対策として、上記の比率ΔL/Lを測定する測定工程を備えるようにする。この測定工程は、元シートロールSRを保管空間4から取り出した後で、かつ、梱包体製造装置7に設置する前に行うことが好ましいが、当該装置7に設置した後で、かつ、梱包工程(引き出し工程)が開始される前に行ってもよい。このようにすれば、上記の比率ΔL/Lが上記の数値範囲を逸脱するとの測定結果が得られた元シートロールSRを他の元シートロールSRに取り換えれば、上記の詰まり等の問題が生じなくなる。また、挟持ローラ16が上記の詰まり等によって損傷する等の不具合も生じなくなる。
ここで、測定工程は、次のような手法により行われる。すなわち、図6に示すように、まず、元シートロールSRにおける帯状保護シートSの巻回方向の始端部Sxが鎖線で示す位置にあるとした場合、紙面と直交する方向から視て巻軸6の中心軸線Xと同位置に同方向に延びる第一の直線X1を幅方向全長に亘って描く。次いで、帯状保護シートSを長さLだけ引き出した後、紙面と直交する方向から視て巻軸6の中心軸線Xと同位置に同方向に延びる第二の直線X2を幅方向全長に亘って描く。この後、引き出した帯状保護シートSの幅方向一端部Saにおける第一の直線X1との交点Xaと、第二の直線X2との交点Xbとの直線距離L3を測定する。続いて、幅方向他端部Sbにおける第一の直線X1との交点Xcと、第二の直線X2との交点Xdとの直線距離L4を測定する。この測定は、作業者が手作業で行ってもよく、センサなどを使用して行ってもよい。そして、測定した長さL3と長さL4との差ΔLを算出し、この差ΔLを代表長さLで除算することで、上記の比率ΔL/Lを求める。この場合の代表長さLは、第一の直線X1の中心と、第二の直線X2の中心との直線距離である。
上記問題に対する第二の対策として、元シートロールSRにおける帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbの巻回方向の代表長さLあたりの両長さの相違を検出する第一検査工程を備えるようにする。この第一検査工程も、元シートロールSRを保管空間4から取り出した後で、かつ、梱包体製造装置7に設置する前に行うことが好ましいが、当該装置7に設置した後で、かつ、梱包工程(引き出し工程)が開始される前に行ってもよい。このようにすれば、上記の両長さが不当に相違するとの検査結果が得られた元シートロールSRを他の元シートロールSRに取り換えることで、上記の詰まり等の問題が回避され得る。この場合、上記の不当な相違(例えば図4に鎖線で示すような弛みZが生じる程度の相違)が存在するか否かは、作業者の目視や手作業によって決めるようにしてもよく、センサなどを使用して決めるようにしてもよい。
上記問題に対する第三の対策として、引き出し工程が、帯状保護シートSの幅方向両端部Sa、Sbの巻回方向の代表長さLあたりの両長さの相違による引き出し不良が発生するか否かを検出する第二検査工程を含むようにする。この第二検査工程では、上記の両長さの相違によって、例えば図4に鎖線で示すような弛みZが生じて一対の挟持ローラ16の相互間に帯状保護シートSが詰まる等の引き出し不良が発生するか否かが検出される。この検出は、作業者の目視によって行ってもよく、挟持ローラ16に作用する負荷を検出するセンサなどを使用して行ってもよい。このようにすれば、引き出し不良の発生が検出された場合に、梱包工程を中断して、元シートロールSRを他の元シートロールSRに取り換えることで、上記の詰まり等の発生を放置しておくことによる引き出し装置13の損傷や破損等を防止できる。
図7は、梱包工程の第二例を実施するための梱包体製造装置25を例示している。同図に示すように、梱包体製造装置25は、図外の成形装置によって連続成形される帯状ガラスフィルムGを搬送する搬送部26と、搬送される帯状ガラスフィルムGの不要部を切除する切除部27と、梱包部28と、を備える。
この帯状ガラスフィルムGは、例えば、厚みが300μm以下であって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種ディスプレイ用や、太陽電池用のガラス基板やカバーガラスに利用される。なお、成形装置は、オーバーフローダウンドロー法やスロットダウンドロー法などのダウンドロー法を実行するものであってもよく、ダウンドロー法以外の方法、例えばフロート法を実行するものであってもよい。
搬送部26は、帯状ガラスフィルムGを横方向(水平方向)に搬送するコンベア29を備える。
切除部27は、帯状ガラスフィルムGの幅方向両端部(不要部)Gxを切除するためのレーザー30を備える。レーザー30を用いた切除は、例えばレーザー割断法等によって実行される。これにより、帯状ガラスフィルムGの有効部Gaから不要部Gxが分断される。分断後の不要部Gxは、コンベア29から下方に落下させて廃棄する。
梱包部10は、搬送される帯状ガラスフィルムG(有効部Ga)に、元シートロールSRから引き出された帯状保護シートSを重ねた状態で巻き取る巻芯31を備える。この場合も、元シートロールSRは、保管空間4から取り出された直後のものが使用される。
この梱包工程の第二例では、元シートロールSRから帯状保護シートSを引き出す引き出し工程が連続して行われることで、図8に実線で示すような帯状ガラスフィルム梱包体32が得られる。この帯状ガラスフィルム梱包体32は、同図に鎖線で示すように帯状保護シートSの方が帯状ガラスフィルムGよりも幅方向の長さが長くなっているが、両者S、Gの幅方向の長さは同一であってもよく、或いは、前者Sの方が後者Gよりも幅方向の長さが短くてもよい。
この梱包工程の第二例では、上述のように元シートロールSRから帯状保護シートSを連続して引き出す引き出し工程が行われるが、この引き出し工程は、適正かつ円滑に行われる。その理由は、上記第一例の場合と同様である。
しかしながら、元シートロールSRから引き出されている帯状保護シートSの幅方向一端部Saの巻回方向の長さが、幅方向他端部Sbの巻回方向の長さよりも不当に長い場合(上記の比率ΔL/Lが上記の数値範囲を逸脱する程度に長い場合)には、図9に示すような巻きずれZ1が生じる。詳述すると、帯状ガラスフィルム梱包体32の端面32aが平面状にならずに図示のように円錐形状になる。
これに対する第一の対策として、上記第一例の場合と同様の測定工程を行うようにしてもよい。この測定工程は、上記第一例の場合と同じ時期に同じ要領で行うことができる。
また、第二の対策として、上記第一例の場合と同様の第一検査工程を行うようにしてもよい。この第一検査工程も、上記第一例の場合と同じ時期に同じ要領で行うことができる。
さらに、第三の対策として、上記第一例の場合と同様の第二検査工程を行うようにしてもよい。この第二検査工程では、引き出し工程を行っている初期段階で、上記巻きずれZ1による引き出し不良を検出することができる。したがって、引き出し不良の検出持に、梱包工程を中断して、元シートロールSRを他の元シートロールSRに取り換えることで、その後の梱包工程を適正かつ円滑に行うことができる。この第二検査工程は、作業者の目視によって行ってもよく、上記巻きずれZ1を検出するセンサなどを使用して行ってもよい。
なお、帯状ガラスフィルム梱包体32の最終の形態として、図10に示すように、巻き芯31の軸方向両端部にフランジ33を取り付けるようにしてもよい。
[第一例]
図11に示すグラフは、元シートロールSRの保管温度と上記の比率ΔL/Lとの関係について、本発明者等が行った実験結果を示すものである。また、下記の表1は、この実験結果に加えて、上記の比率ΔL/Lと引き出し工程で引き出し不良が発生するか否かとの関係について、本発明者等が行った実験結果を示すものである。この実験を行うに際しては、一個の元シートロールSRを保管できる程度の容積の恒温槽を準備した。この恒温槽は、一箇月以上の長期間に亘って槽内での保管温度を一定に維持できるように構成した。実験では、八個の元シートロールSRについて、恒温槽内の温度をそれぞれ25℃~60℃の間で5℃ずつ異なる温度に維持して一箇月間保管した。また、保管後の八個の元シートロールSRについて上記梱包工程の第一例を実施し、引き出し不良が発生するか否かを検出した。ここでの引き出し不良は、図4に示す弛みZが生じることによる詰まりの発生である。下記の表1中、「○」は、引き出し不良が発生しなかったことを意味し、「×」は、引き出し不良が発生したことを意味する。
図11に示すグラフは、元シートロールSRの保管温度と上記の比率ΔL/Lとの関係について、本発明者等が行った実験結果を示すものである。また、下記の表1は、この実験結果に加えて、上記の比率ΔL/Lと引き出し工程で引き出し不良が発生するか否かとの関係について、本発明者等が行った実験結果を示すものである。この実験を行うに際しては、一個の元シートロールSRを保管できる程度の容積の恒温槽を準備した。この恒温槽は、一箇月以上の長期間に亘って槽内での保管温度を一定に維持できるように構成した。実験では、八個の元シートロールSRについて、恒温槽内の温度をそれぞれ25℃~60℃の間で5℃ずつ異なる温度に維持して一箇月間保管した。また、保管後の八個の元シートロールSRについて上記梱包工程の第一例を実施し、引き出し不良が発生するか否かを検出した。ここでの引き出し不良は、図4に示す弛みZが生じることによる詰まりの発生である。下記の表1中、「○」は、引き出し不良が発生しなかったことを意味し、「×」は、引き出し不良が発生したことを意味する。
実験の結果、図11のグラフ及び上記の表1に示すように、恒温槽内の温度を40℃以下に設定した場合には、上記の比率ΔL/Lは零であるが、45℃を超える温度に設定した場合には、上記の比率ΔL/Lが著しく大きくなった。これにより、元シートロールSRを既述の保管空間4に保管する際には、保管温度を既述のように45℃以下にすべきであることを見出した。
さらに、上記の表1に示すように、上記の比率ΔL/Lが0.4%以上である場合には、引き出し不良が発生している。したがって、上記の比率ΔL/Lが既述のように0.3%以下であれば、引き出し不良が発生しなくなることを把握できる。なお、この結果は、上記梱包工程の第二例を実施した場合、図9に示す巻きずれZ1による引き出し不良が発生するか否かについても同様であると推認できる。
[第二例]
下記の表2は、本発明の実施例1、2、3及び比較例1、2、3について、元シートロールSRの幅方向の温度差及び保管期間と上記の比率ΔL/Lとの関係、並びに比率ΔL/Lと引き出し不良との関係を示すものである。ここで、元シートロールSRの幅方向の温度差は、下記の表2に示すように元シートロールSRの幅方向の最高温度と最低温度とを測定した結果として知得できる。なお、表2に示す引き出し不良に関する説明事項は、上記の表1に示した引き出し不良について既に説明した事項と同一である。
下記の表2は、本発明の実施例1、2、3及び比較例1、2、3について、元シートロールSRの幅方向の温度差及び保管期間と上記の比率ΔL/Lとの関係、並びに比率ΔL/Lと引き出し不良との関係を示すものである。ここで、元シートロールSRの幅方向の温度差は、下記の表2に示すように元シートロールSRの幅方向の最高温度と最低温度とを測定した結果として知得できる。なお、表2に示す引き出し不良に関する説明事項は、上記の表1に示した引き出し不良について既に説明した事項と同一である。
上記の表2によれば、実施例1、2、3は何れも、元シートロールSRの幅方向の温度差(最高温度と最低温度との差)が、10℃以下となっている。これに対して、比較例1は、元シートロールSRの幅方向の温度差が、10℃を超えている。実施例1、2、3は何れも、保管工程前のΔL/Lが0.3%以下である。これに対して、比較例2は、保管工程前からΔL/Lが0.3%を超えている。実施例1、2、3は何れも、保管期間が三箇月以下である。これに対して、比較例3は、保管期間が三箇月を超えている。これらとの関係において、実施例1、2、3は何れも、保管工程後のΔL/Lが0.3%以下となっているが、比較例1,2,3は、保管工程後のΔL/Lが0.3%を超えている。また、これらとの関係において、実施例1、2、3は何れも、引き出し不良が発生していないが、比較例1、2,3は、引き出し不良が発生している。以上の結果から、元シートロールSRの幅方向の温度差が既述のように10℃以下であり、保管工程前のΔL/Lが0.3%であり、保管期間が三箇月以下であれば、保管行程後のΔL/Lが0.3%以下となる。従って、引き出し不良が発生しなくなることを把握できる。
1 保管用収納庫
2 床面
3aa 側壁部の内壁面
3ba 天井壁部の内壁面
4 保管空間
13 引き出し装置
21 梱包用パレット
22 ガラス板梱包体
32 帯状ガラスフィルム梱包体
G 帯状ガラスフィルム
G1 ガラス板
S 帯状保護シート
S1 保護シート(切断済保護シート)
Sa 帯状保護シートの幅方向一端部
Sb 帯状保護シートの幅方向他端部
SR 元シートロール
2 床面
3aa 側壁部の内壁面
3ba 天井壁部の内壁面
4 保管空間
13 引き出し装置
21 梱包用パレット
22 ガラス板梱包体
32 帯状ガラスフィルム梱包体
G 帯状ガラスフィルム
G1 ガラス板
S 帯状保護シート
S1 保護シート(切断済保護シート)
Sa 帯状保護シートの幅方向一端部
Sb 帯状保護シートの幅方向他端部
SR 元シートロール
Claims (11)
- ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、
前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、
前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程を備え、
前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さLあたりの両長さの差をΔLとした場合に、ΔL/Lが0.3%以下であることを特徴とするガラス物品梱包体の製造方法。 - 前記ガラス物品は、ガラス板であると共に、前記保護シートは、前記元シートロールから引き出した前記帯状保護シートを巻回方向の所定長さ毎に切断することで得た切断済保護シートであり、
前記ガラス物品梱包体は、梱包用パレット上に、前記ガラス板と前記切断済保護シートとを積層してなることを特徴とする請求項1に記載のガラス物品梱包体の製造方法。 - 前記元シートロールから前記帯状保護シートを引き出す引き出し装置が、該帯状保護シートの幅方向両端部を挟持した状態で引き出すことを特徴とする請求項2に記載のガラス物品梱包体の製造方法。
- 前記ガラス物品は、帯状ガラスフィルムであると共に、前記保護シートは、前記元シートロールから引き出した前記帯状保護シートであり、
前記ガラス物品梱包体は、前記帯状ガラスフィルムに前記帯状保護シートを重ねてロール状に巻き取ってなることを特徴とする請求項1に記載のガラス物品梱包体の製造方法。 - 前記保管工程では、前記元シートロールの最高温度が45℃以下であることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のガラス物品梱包体の製造方法。
- 前記保管工程では、前記元シートロールの幅方向の温度差が10℃以下であることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のガラス物品梱包体の製造方法。
- 前記保管工程では、前記元シートロールが前記保管空間を構成する床面及び内壁面から500mm以上離間し、且つ、前記元シートロールを積み上げた際の高さが前記床面から2000mm以下であることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のガラス物品梱包体の製造方法。
- 前記保管工程では、前記元シートロールが直射日光から遮蔽されていることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のガラス物品梱包体の製造方法。
- ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、
前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、
前記梱包工程の前工程として、
前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程と、
前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さLあたりの両長さの差をΔLとした場合に、ΔL/Lを測定する測定工程と、
を備えることを特徴とするガラス物品梱包体の製造方法。 - ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、
前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、
前記梱包工程の前工程として、
前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程と、
前記保管工程の後の前記元シートロールについて、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さあたりの両長さの相違を検出する検査工程と、
を備えることを特徴とするガラス物品梱包体の製造方法。 - ガラス物品と保護シートとを使用して梱包作業を行う梱包工程を備えたガラス物品梱包体の製造方法であって、
前記保護シートの元材が、樹脂でなる帯状保護シートをロール状に巻回した元シートロールであり、
前記梱包工程の前工程として、前記元シートロールを保管空間に保管する保管工程を備え、
前記梱包工程は、前記元シートロールから前記帯状保護シートを引き出す引き出し工程を含み、
前記引き出し工程は、前記帯状保護シートの幅方向両端部における巻回方向の代表長さあたりの両長さの相違による引き出し不良が発生するか否かを検出する検査工程を含むことを特徴とするガラス物品梱包体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022163329A JP2024056452A (ja) | 2022-10-11 | 2022-10-11 | ガラス物品梱包体の製造方法 |
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- 2022-10-11 JP JP2022163329A patent/JP2024056452A/ja active Pending
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- 2023-09-22 CN CN202311236047.3A patent/CN117864498A/zh active Pending
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