JP2024055345A - 運行計画作成装置、運行計画作成方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

運行計画作成装置、運行計画作成方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】運行計画の作成者の負担を削減し、車両の運行計画を効率的に作成することのできる運行計画作成装置を提供する。【解決手段】運行計画作成装置は、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部と、記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部と、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部とを備える。【選択図】図21

Description

本開示は、運行計画作成装置、運行計画作成方法およびコンピュータプログラムに関する。
近年、あらゆるモノがネットワークに繋がるIoT(Internet of Things)技術が発展しつつある。このような中、自動車に代表される車両をネットワークに接続し、車両の運行位置や状態を確認するなどの車両の動態管理サービスが提供されている(例えば、非特許文献1参照)。
"選ばれ続ける動態管理サービス「docoですcar NEXT」",[online],[2022年7月14日検索],インターネット<URL: https://www.ntt.com/business/services/docodesucar/move.html>
車両の動態管理を行うにあたり、事前に車両の運行計画を作成する必要がある。しかし、運行計画の作成者が運行計画の全項目を入力しなければならず、効率的に運行計画を作成するのが困難であるという課題がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、運行計画の作成者の負担を削減し、車両の運行計画を効率的に作成することのできる運行計画作成装置、運行計画作成方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る運行計画作成装置は、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部と、記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部と、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部とを備える。
本発明は、このような特徴的な処理部を備える運行計画作成装置として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする運行計画作成方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして実現したりすることができる。また、運行計画作成装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、運行計画作成装置を含む運行管理システムとして実現したりすることができる。
本開示によると、運行計画の作成者の負担を削減し、車両の運行計画を効率的に作成することができる。
図1は、本開示の実施形態1に係る運行管理システムの全体構成を示す図である。 図2は、本開示の実施形態1に係る車載システムの構成を示すブロック図である。 図3は、本開示の実施形態1に係る運行管理装置の構成を示すブロック図である。 図4は、動態管理データ取得部による動態管理データおよび走行可能状態管理データの作成処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、動態管理データの一例を示す図である。 図6は、走行可能状態管理データの一例を示す図である。 図7は、運行管理装置による車両の動態に関するレポートの作成処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、エラーレコード削除処理(図7のステップS21)の詳細の一例を示すフローチャートである。 図9は、着目レコード削除前の動態管理データの一例を示す図である。 図10は、着目レコード削除後の動態管理データの一例を示す図である。 図11は、トリップデータ作成処理(図7のステップS22)の詳細の一例を示すフローチャートである。 図12は、トリップデータ作成部による動態管理データのトリップデータへの分割を模式的に示した図である。 図13は、アイドル時間算出処理(図7のステップS23)の詳細の一例を示すフローチャートである。 図14は、トリップデータの一例を示す図である。 図15は、訪問箇所計測処理(図7のステップS24)の詳細の一例を示すフローチャートである。 図16は、稼働時間算出処理(図7のステップS25)の詳細の一例を示すフローチャートである。 図17は、稼働時間計測処理を説明するための図である。 図18は、レポート作成部が作成した月間レポートの一例を示す図である。 図19は、レポート作成部が作成した週間レポートの一例を示す図である。 図20は、レポート作成部が作成した訪問箇所分析レポートの一例を示す図である。 図21は、本開示の実施形態2に係る運行管理装置の構成を示すブロック図である。 図22は、運行管理装置による対象車両の運行計画作成処理の一例を示すフローチャートである。 図23は、運行計画の変更処理について説明するための図である。
[本開示の実施形態の概要]
最初に本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態に係る運行計画作成装置は、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部と、記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部と、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部とを備える。
これにより、参照車両の動態管理データに基づいて、対象車両の目的地における作業予定時間を決定することができる。このため、運行計画の作成者の負担を削減し、対象車両の運行計画を効率的に作成することができる。
(2)上記(1)において、前記作業予定時間決定部は、前記動態管理データに基づいて、前記参照車両の前記目的地への到着時刻および前記目的地からの出発時刻の差を、前記作業予定時間として決定してもよい。
これにより、実際に目的地に到着した参照車両の動態管理データに基づいて、作業予定時間を決定することができるため、正確な作業予定時間を決定することができる。
(3)上記(1)または(2)において、上述の運行計画作成装置は、第1の前記対象車両の運行計画に示される前記目的地に対する前記到着予定時刻および前記作業予定時間の組を、第2の前記対象車両の運行計画の空き時間帯に移動する運行計画変更部をさらに備えてもよい。
これにより、第1の対象車両の同一の目的地に対する到着予定時刻および作業予定時間を、第2の対象車両の運行計画において作業予定時間が定められていない空き時間帯に移動させることができる。このため、第1の対象車両による作業を第2に対象車両による作業に変更することができる。このような作業の変更処理を複数の対象車両間で行うことにより、作業を行う対象車両の台数を減少させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記運行計画作成部は、さらに、前記動態管理データから前記目的地への移動ルートを選択し、選択した前記移動ルートを含む前記運行計画を作成してもよい。
これにより、参照車両が利用した目的地への移動ルートを、対象車両の目的地への移動ルートとする運行計画を作成することができる。このため、対象車両の運行計画を効率的に作成することができる。
(5)本開示の他の実施形態に係る運行計画作成方法は、運行計画作成装置が、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得するステップと、前記運行計画作成装置が、参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定するステップと、前記運行計画作成装置が、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成するステップとを含む。
この構成は、上述の運行計画作成装置における特徴的な処理をステップとして含む。このため、上述の運行計画作成装置と同様の作用および効果を奏する。
(6)本開示の他の実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部、記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部、および、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部として機能させる。
この構成によると、コンピュータを、上述の運行計画作成装置として機能させることができる。このため、上述の運行計画作成装置と同様の作用および効果を奏する。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意に付加可能な構成要素である。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
また、同一の構成要素には同一の符号を付す。それらの機能および名称も同様であるため、それらの説明は適宜省略する。
<実施形態1>
〔運行管理システムの全体構成〕
図1は、本開示の実施形態1に係る運行管理システムの全体構成を示す図である。
図1を参照して、運行管理システム1は、車両2A,2Bの運行を管理するためのシステムであり、車両2Aに搭載された車載システム3Aと、車両2Bに搭載された車載システム3Bと、運行管理装置4とを備える。車載システム3A,3Bと運行管理装置4とは、インターネット等のネットワーク5を介して接続される。
車両2Aは、例えば、荷物の配送用途に用いられるトラックまたはバンなどの配送車両である。車両2Bは、複数のユーザが共同利用するカーシェアリング用の車両である。
以下では、車両2A,2Bを区別しない場合には車両2と呼び、車載システム3A,3Bを区別しない場合には車載システム3と呼ぶこととする。
車両2は、BEV(Battery Electric Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)またはFCV(Fuel Cell Vehicle)などの電動車であってもよしい、ガソリン車(コンベンショナル車)であってもよい。
車載システム3は、車両2の位置、時刻および速度などの車両の移動または停止に関する情報である動態情報を生成し、生成した動態情報を、ネットワーク5を介して運行管理装置4に送信する。
運行管理装置4は、車載システム3から動態情報を受信し、受信した動態情報に基づいて、車両2の動態を集計したレポートを作成する。
〔車載システム3の構成〕
図2は、本開示の実施形態1に係る車載システム3の構成を示すブロック図である。
車載システム3は、通信部310と、GPS(Global Positioning System)受信機320と、加速度計330と、記憶装置340と、プロセッサ350と、バス360とを備える。
通信部310は、ネットワーク5に無線接続され、ネットワーク5を介して運行管理装置4などの他装置との間でデータの送受信を行う。
GPS受信機320は、複数のGPS衛星から受信したGPS信号に基づいて、車両2の位置を特定する。車両2の位置は、例えば、緯度、経度および標高(または高度)により特定される。ただし、GPS受信機320は、準天頂衛星から送信されるGPS補完信号またはGPS補強信号を合わせて用いることで、GPS信号を補完したり、車両2の位置を補正してもよい。なお、運行管理装置4は、GPS以外の衛星測位システムを用いて、車両2の位置を特定してもよい。
また、GPS受信機320は、車両2の位置とともに時刻を出力する。また、GPS受信機320は、車両2の位置および時刻に基づく車両2の速度および方向(進行方向)を出力する。
加速度計330は、車両2の進行方向の加速度(以下、「進行方向加速度」という)と、ハンドル操作に伴う車体の横方向の加速度(以下、「ハンドル方向加速度」という)とを計測し、出力する。加速度計330は、例えば、3軸加速度センサ、または3軸加速度センサに3軸ジャイロセンサを組み合わせた6軸慣性センサである。
記憶装置340は、SRAM(Static RAM(Random Access Memory))またはDRAM(Dynamic RAM)などの揮発性のメモリ素子、フラッシュメモリもしくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性のメモリ素子、または、ハードディスクなどの磁気記憶装置などにより構成される。
記憶装置340は、プロセッサ350で実行されるコンピュータプログラム341を記憶する。また、記憶装置340は、コンピュータプログラム341の実行時に利用されるデータ、およびコンピュータプログラム341の実行時に生成されるデータを記憶する。
プロセッサ350は、CPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)などにより構成され、記憶装置340に記憶されたコンピュータプログラム341を実行することにより実現される機能的な処理部として、動態情報生成部351と、走行可能状態確認部352とを備える。
動態情報生成部351は、GPS受信機320から所定の第1周期(例えば、3秒周期)で車両2の位置、時刻、速度および方向の情報を取得する。なお、動態情報生成部351は、車両2に設けられたクロックから車両2の時刻の情報を取得してもよい。また、動態情報生成部351は、車両2に設けられた速度計から車両2の速度の情報を取得してもよい。
また、動態情報生成部351は、GPS受信機320と同じ第1周期で加速度計330から車両2の進行方向加速度およびハンドル方向加速度の情報を取得する。動態情報生成部351は、第1周期で取得した車両2の位置、時刻、速度、方向、進行方向加速度およびハンドル方向加速度を含む動態情報を生成する。
なお、動態情報生成部351は、さらに、車両2が電動車の場合には、車両2に搭載されたバッテリのSOC(State of Charge)の情報を他の車載装置から取得し、動態情報に含めてもよい。
また、動態情報生成部351は、ギアポジションの情報を車載装置から取得し、動態情報に含めてもよい。
動態情報生成部351は、生成した動態情報に車両2の識別子である車両IDを付加し、動態情報を通信部310を介して運行管理装置4に送信する。車両IDの情報は予め記憶装置340に記憶されているものとする。動態情報生成部351は、動態情報を生成する度に運行管理装置4に送信してもよいし、生成した動態情報を記憶装置340に一時的に記憶させ、複数の動態情報を纏めて運行管理装置4に送信してもよい。
走行可能状態確認部352は、所定の第2周期(例えば、3分周期)で車両2が走行可能な状態か否かを確認する。走行可能状態とは、車両2がすぐに始動する(走り出す)ことができる発進可能な状態を意味する。例えば、エンジン車の場合には、エンジンが稼働している状態が走行可能状態であり、エンジンが停止している状態は走行不可能状態である。電動車の場合には、パワースイッチがONとなり、駆動モータに電力が供給されている状態が走行可能状態であり、パワースイッチがOFFの状態は走行不可能状態である。ただし、走行可能状態の定義はこれに限定されるものではない。例えば、ACC(アクセサリー)電源またはIG(イグニッション)電源がONになった状態を走行可能状態としてもよい。なお、第1周期と第2周期は同じ周期であってもよい。
走行可能状態確認部352は、走行可能状態情報に車両2の車両IDおよび時刻情報を付加し、走行可能状態情報を通信部310を介して運行管理装置4に送信する。走行可能状態情報がONの場合には、車両2が走行可能状態であることを示し、走行可能状態情報がOFFの場合には、車両2が走行不可能状態であることを示す。走行可能状態確認部352は、時刻情報を、GPS受信機320またはクロックから取得する。
走行可能状態確認部352は、車両2の走行可能状態を確認する度に走行可能状態情報を運行管理装置4に送信してもよいし、走行可能状態情報を記憶装置340に一時的に記憶させ、複数の走行可能状態情報を纏めて運行管理装置4に送信してもよい。
バス360は、車載ネットワーク用のバスであり、例えば、CAN(Controller Area Network)バスまたはイーサネット(登録商標)である。
なお、記憶装置340と、プロセッサ350とは、1つのECU(Electronic Control Unit)内に含まれ、当該ECUがバス360に接続される構成であってもよい。
〔車載システム3の構成〕
図3は、本開示の実施形態1に係る運行管理装置4の構成を示すブロック図である。
運行管理装置4は、通信部410と、入力部420と、表示部430と、記憶装置440と、プロセッサ450と、バス470とを備える。
通信部410は、ネットワーク5に有線または無線により接続され、ネットワーク5を介して車載システム3などの他装置との間でデータの送受信を行う。
入力部420は、キーボードまたはマウスなどの運行管理装置4の操作に用いられる入力機器である。
表示部430は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置である。
記憶装置440は、SRAMまたはDRAMなどの揮発性のメモリ素子、フラッシュメモリもしくはEEPROMなどの不揮発性のメモリ素子、または、ハードディスクなどの磁気記憶装置などにより構成される。
記憶装置440は、プロセッサ450で実行されるコンピュータプログラム441を記憶する。また、記憶装置440は、コンピュータプログラム441の実行時に生成または利用されるデータを記憶する。当該データは、後述する動態管理データ442、走行可能状態管理データ443およびトリップデータ444を含む。また、当該データは、地図データ、並びに、車両2ごとに拠点の住所、訪問予定箇所の住所および訪問予定箇所の訪問予定時刻等を示した車両2の運行計画情報を含む。
プロセッサ450は、CPUまたはGPUなどにより構成され、記憶装置440に記憶されたコンピュータプログラム441を実行することにより実現される機能的な処理部として、動態管理データ取得部451と、トリップデータ作成部452と、アイドル時間算出部453と、訪問箇所計測部454と、稼働時間算出部455と、レポート作成部456とを備える。
動態管理データ取得部451は、車載システム3が取得した動態情報を集約した動態管理データ442を作成することにより、動態管理データ442を取得する。また、動態管理データ取得部451は、車載システム3が取得した走行管理状態情報を集約した走行可能状態管理データ443を作成する。動態管理データ取得部451による動態管理データ442および走行可能状態管理データ443の作成処理については後述する。
トリップデータ作成部452は、走行可能状態管理データ443により示される車両2の停止時間に基づいて、動態管理データ442を複数のトリップデータ444に分割することで、複数のトリップデータ444を作成する。トリップデータ作成部452によるトリップデータ444の作成処理については後述する。
アイドル時間算出部453は、動態管理データ442またはトリップデータ444に基づいて、車両2が走行不可能な状態から走行可能な状態に変更されてから車両2が動き出すまでの車両2が停止している時間をアイドル時間として算出する。アイドル時間算出部453によるアイドル時間の算出処理については後述する。
訪問箇所計測部454は、動態管理データ442またはトリップデータ444に基づいて、車両2の訪問箇所を計測する。訪問箇所計測部454による訪問箇所の計測処理については後述する。
稼働時間算出部455は、動態管理データ442またはトリップデータ444に基づいて、車両2が利用されている時間である車両2の稼働時間を算出する。稼働時間算出部455による稼働時間の算出処理については後述する。
レポート作成部456は、動態管理データ442またはトリップデータ444と、算出された車両2のアイドル時間、訪問箇所および稼働時間とに基づいて、車両2の動態に関連する指標値を所定の時間単位ごとに集計したレポートを作成する。レポート作成部456が作成したレポートの例については後述する。
≪動態管理データ442および走行可能状態管理データ443の作成処理≫
図4は、動態管理データ取得部451による動態管理データ442および走行可能状態管理データ443の作成処理の一例を示すフローチャートである。
図4を参照して、動態管理データ取得部451は、車載システム3が第1周期(例えば、3秒周期)で取得した動態情報を、通信部410が車載システム3から受信しているか否かを判定する(ステップS11)。
動態情報を受信している場合には(ステップS11においてYES)、動態管理データ取得部451は、動態管理データ442にレコードを追加し、追加したレコードに動態情報を書き込むことにより、動態管理データ442を更新する(ステップS12)。動態管理データ取得部451は、更新後の動態管理データ442を記憶装置440に記憶させる。なお、動態管理データ取得部451は、複数の動態情報を纏めて受信した場合には、動態情報の数だけ動態管理データ442にレコードを追加する。
図5は、動態管理データ442の一例を示す図である。動態管理データ442は、車両ID、通過時刻、車両位置、速度、方向、進行方向加速度、ハンドル方向加速度、SOCおよびギアポジションを含む。
例えば、動態管理データ442の1つ目のレコードは、ある時刻(通過時刻「t1」)において車載システム3が取得した動態情報を示している。当該レコードによると、車両2の車両IDが「C1」であり、車両2の通過時刻が「t1」であり、車両2の位置(緯度,経度,標高)が「(N1,E1,H1)」であり、車両2の速度が「s1」であり、車両2の方向が「d1」であり、車両2の進行方向加速度が「acr1」であり、車両2のハンドル方向加速度が「ach1」であり、車両2のバッテリのSOCが「SOC1」であり、車両2のギアポジションが「G1」である。
図4を参照して、通信部410が動態情報を受信していない場合には(ステップS11においてNO)、ステップS12の処理は実行されない。
動態管理データ取得部451は、車載システム3が第2周期(例えば、3分周期)で取得した走行可能状態情報を、通信部410が車載システム3から受信しているか否かを判定する(ステップS13)。
走行可能状態情報を受信している場合には(ステップS13においてYES)、動態管理データ取得部451は、走行可能状態管理データ443にレコードを追加し、追加したレコードに走行可能状態情報を書き込むことにより、走行可能状態管理データ443を更新する(ステップS14)。動態管理データ取得部451は、更新後の走行可能状態管理データ443を記憶装置440に記憶させる。なお、動態管理データ取得部451は、複数の走行可能状態情報を纏めて受信した場合には、走行可能状態情報の数だけ走行可能状態管理データ443にレコードを追加する。
図6は、走行可能状態管理データ443の一例を示す図である。走行可能状態管理データ443は、車両ID、時刻および走行可能状態情報を含む。
例えば、走行可能状態管理データ443の1つ目のレコードは、車載システム3から取得した走行可能状態情報を示している。当該レコードによると、車両2の車両IDが「C1」であり、走行可能状態情報を取得した時刻が「t0」であり、時刻「t0」における車両2の走行可能状態情報は「ON」である。
図4を参照して、通信部410が走行可能状態情報を受信していない場合には(ステップS13においてNO)、ステップS14の処理は実行されない。
動態管理データ取得部451は、ステップS11からステップS14の処理を繰り返し実行することにより、動態管理データ442および走行可能状態管理データ443を更新する。
≪運行管理装置4によるレポート作成処理≫
図7は、運行管理装置4による車両2の動態に関するレポートの作成処理の一例を示すフローチャートである。
図7を参照して、動態管理データ取得部451は、動態管理データ442からエラーレコードを削除する(ステップS21)。
図8は、エラーレコード削除処理(図7のステップS21)の詳細の一例を示すフローチャートである。
図8を参照して、動態管理データ取得部451は、記憶装置440に記憶されている動態管理データ442に含まれる各レコードについて、ステップS31からステップS33の処理を繰り返し実行する(ループA)。
つまり、動態管理データ取得部451は、着目しているレコード(以下、「着目レコード」という)において、車両位置情報が取得されているかを判定する(ステップS31)。
車両位置情報が取得されている場合には(ステップS31においてYES)、動態管理データ取得部451は、着目レコードにおいて、速度情報が取得されているかを判断する(ステップS32)。
車両位置情報が取得されていない場合(ステップS31においてNO)または速度情報が取得されていない場合(ステップS32においてNO)には、動態管理データ取得部451は、着目レコードの信頼性が低いと判断し、動態管理データ442から着目レコードを削除する(ステップS33)。動態管理データ取得部451は、着目レコード削除後の動態管理データ442を記憶装置440に記憶させる。
図9は、着目レコード削除前の動態管理データ442の一例を示す図である。例えば、通過時刻「t12」を含むレコードは、車両位置情報を含むが、速度情報を含まない。通過時刻「t12」に示される動態情報は、例えば、車両2がトンネル内を通過する等して車載システム3からの電波状況が悪化したため、GPS受信機320が位置情報および速度情報を取得できなかった場合に生成される。このような場合には、車両位置として前時刻(ここでは、「t11」)の車両位置が用いられるが、速度情報は不定値とされる。これは、カーナビゲーションシステム等において車両2の位置を常時表示する必要があるため暫定的に車両位置が決定されるが、速度情報についてはそのような必要が無く、決定されないためである。
図10は、着目レコード削除後の動態管理データ442の一例を示す図である。図10に示す動態管理データ442は、図9に示す動態管理データ442から、通過時刻「t12」のレコードを削除したものである。
再び図7を参照して、トリップデータ作成部452は、記憶装置440に記憶されている動態管理データ442および走行可能状態管理データ443に基づいて、動態管理データ442を複数のトリップデータ444に分割することで、複数のトリップデータ444を作成する(ステップS22)。
図11は、トリップデータ作成処理(図7のステップS22)の詳細の一例を示すフローチャートである。
図11を参照して、トリップデータ作成部452は、走行可能状態管理データ443に基づいて、車両2の停止時間を算出する。つまり、トリップデータ作成部452は、走行可能状態管理データ443において、走行可能状態情報が「OFF」の継続時間を停止時間として算出する(ステップS41)。時刻「ts1」から時刻「te1」までの間、走行可能状態情報が「OFF」のレコードが連続している場合には、トリップデータ作成部452は、走行可能状態情報が「OFF」の継続時間である(te1-ts1)を車両2の停止時間として算出する。トリップデータ作成部452は、走行可能状態管理データ443において走行可能状態情報が「OFF」の連続するレコードの組ごとに停止時間を算出する。
トリップデータ作成部452は、算出した停止時間のそれぞれについて、ステップS42,S43の処理を繰り返し実行する(ループB)。
つまり、トリップデータ作成部452は、着目している停止時間(停止時間の時間長)があらかじめ定められた停止時間最大値以上であるかを判定する(ステップS42)。
当該停止時間が停止時間最大値以上の場合には(ステップS42においてYES)、トリップデータ作成部452は、動態管理データ442を、当該停止時間の前後でトリップデータ444に分割する(ステップS43)。例えば、トリップデータ作成部452は、当該停止時間の間(上述の時刻ts1から時刻te1の間)の通過時刻を有する動態管理データ442のレコードを前のトリップデータ444に含め、当該停止時間の後の通過時刻を有する動態管理データ442のレコードを後のトリップデータ444に含めるように、動態管理データ442を分割する。これにより、車両2の出発地から到着地までの動態と、到着地における停止中の動態とが1つのトリップデータ444に含められる。
ただし、トリップデータ444の作成方法はこれに限定されるものではない。例えば、トリップデータ作成部452は、動態管理データ442のうち、当該停止時間よりも前の通過時刻を有するレコードを前のトリップデータ444に含め、当該停止時間よりも後の通過時刻を有するレコードを後のトリップデータ444に含め、当該停止時間の間の通過時刻を有するレコードをトリップデータ444に含めないようにしてもよい。トリップデータ作成部452は、作成したトリップデータ444を記憶装置440に記憶させる。
当該停止時間が停止時間最大値未満である場合には(ステップS42においてNO)、トリップデータ作成部452は、車両2の出発地から到着地への移動中の一時的な停車と判断し(ステップS42においてNO)、ステップS43の処理を実行しない。
図12は、トリップデータ作成部452による動態管理データ442のトリップデータ444への分割を模式的に示した図である。図12(a)は、拠点→コンビニA→地点A→地点B→拠点の順に巡回する車両2の動態管理データ600を模式的に示す。ここで、車両2はコンビニAで2分間停止し、地点Aで30分間停止し、地点Bで15分間停止したことが走行可能状態管理データ443から分かったとする。また、停止時間最大値は3分であるとする。この場合、地点Aおよび地点Bにおいて車両2の停止時間が停止時間最大値以上となるため、地点Aおよび地点Bの各停止時間の前後で動態管理データ600が分割される。なお、コンビニAの停止時間は停止時間最大値未満であるため、コンビニAの停止時間の前後では動態管理データ600は分割されない。
これにより、図12(b)に示すような3つのトリップデータ601,602,603が作成される。つまり、トリップデータ601は、車両2が拠点を出発し、コンビニAを経由して地点Aに到着し、地点Aを出発するまでの動態を示す。トリップデータ602は、車両2が地点Aを出発し、地点Bに到着し、地点Bを出発するまでの動態を示す。トリップデータ603は、車両2が地点Bを出発し、拠点に到着し、拠点を出発するまで、または動態管理データ442が終了するまでの動態を示す。
再び図7を参照して、アイドル時間算出部453は、ステップS22の処理で作成したトリップデータ444に基づいて、車両2が走行不可能な状態から走行可能な状態に変更されてから車両2が動き出すまでの車両2が停止している時間をアイドル時間として算出する(ステップS23)。
図13は、アイドル時間算出処理(図7のステップS23)の詳細の一例を示すフローチャートである。
図13を参照して、アイドル時間算出部453は、記憶装置440に記憶されている各トリップデータ444について、ループDの処理を繰り返し実行する(ループC)。
つまり、アイドル時間算出部453は、着目しているトリップデータ444に含まれる各レコードについて、通過時刻が早いものから順にステップS51の処理を繰り返し実行する(ループD)。
つまり、アイドル時間算出部453は、着目しているレコードが示す車両2の速度が、予め定められた停止とみなす速度(例えば、2km/h)未満か否かを判定する(ステップS51)。車両2の速度が停止とみなす速度未満であれば(ステップS51においてYES)、アイドル時間算出部453は、着目しているレコードに対して何の処理も実行しない。
車両2の速度が停止とみなす速度以上であれば(ステップS51においてNO)、アイドル時間算出部453は、着目しているレコードの通過時刻に車両2が動き出したと判断し、アイドル時間算出部453は、出発地でのアイドル時間を以下の式1により算出する(ステップS52)。アイドル時間は、トリップデータ444の最初のレコードが示す通過時刻から車両2が動き出すまでの時間を示す。トリップデータ444の最初のレコードが示す通過時刻は、車両2が走行不可能状態から走行可能状態に変更された時刻(走行可能状態情報が「OFF」から「ON」になった時刻)を示す。このため、アイドル時間は、車両2が走行不可能な状態から走行可能な状態に変更されてから車両2が動き出すまでの車両2が停止している時間を示す。ステップS52の処理の後、アイドル時間算出部453は、着目しているトリップデータ444に対するループDの処理を終了する。
出発地でのアイドル時間=動き出した時刻
-1番目のレコードの時刻 …(式1)
図14は、トリップデータ444の一例を示す図である。トリップデータ444では、通過時刻t1から通過時刻t30のレコードの速度はすべて0であり、停止とみなす速度2km/h未満である。また、通過時刻t31のレコードの速度は3km/hであり、停止とみなす速度2km/h以上である。つまり、車両2は通過時刻t31において動き出したと判断できる。このため、アイドル時間算出部453は、式1に従い、(t31-t1)を車両2の出発地でのアイドル時間として算出する。
ここでは、アイドル時間算出部453がトリップデータ444に基づいてアイドル時間を算出する例について説明したが、トリップデータ444は動態管理データ442を分割したものである。このため、アイドル時間算出部453は、動態管理データ442に基づいてアイドル時間を算出していることにもなる。例えば、アイドル時間算出部453は、走行可能状態管理データ443において車両2が走行可能状態になってから、車両2の速度が停止とみなす速度未満となっている継続時間をアイドル時間として算出することもできる。
このように、車両2が走行可能状態になってから、実際に始動するまでの時間をアイドル時間として算出できる。このため、車両2の管理者はアイドル時間を少なくするための対策を行うことができる。
再び図7を参照して、訪問箇所計測部454は、トリップデータ444に基づいて、車両2が予め登録されている訪問予定箇所、および、車両2の出発地とは住所の異なる到着地の少なくとも一方を含む所定地点で停止時間最大値以上停止している場合に、所定地点を車両2の訪問箇所として計測する(ステップS24)。
図15は、訪問箇所計測処理(図7のステップS24)の詳細の一例を示すフローチャートである。
訪問箇所計測部454は、記憶装置440に記憶されている各トリップデータ444について、ステップS61からステップS64の処理を繰り返し実行する(ループE)。
つまり、訪問箇所計測部454は、トリップデータ444が示す車両2の到着地が訪問予定箇所か否かを判定する(ステップS61)。例えば、訪問箇所計測部454は、記憶装置440に記憶されている地図データを参照して、トリップデータ444の最後のレコードの車両位置の住所を特定する。訪問箇所計測部454は、特定した住所が、記憶装置440に記憶されている運行計画情報に示される訪問予定箇所の住所と一致する場合には、車両2の到着地が訪問予定箇所であると判定する。訪問箇所計測部454は、特定した住所が訪問予定箇所の住所と一致しない場合には、車両2の到着地が訪問予定箇所ではないと判定する。なお、訪問箇所計測部454は、車両2の到着地の位置が、訪問予定箇所の位置から所定範囲内にある場合に、車両2の到着地が訪問予定箇所であると判定し、それ以外の場合に訪問予定箇所ではないと判定してもよい。
車両2の到着地が訪問予定箇所の場合には(ステップS61においてYES)、トリップデータ444が示す車両2の移動時間があらかじめ定められた移動時間閾値以上であるかを判定する(ステップS63)。ここで、移動時間閾値は、予め定められた時間であってもよいし、運行計画情報に示される移動時間に基づく時間(例えば、運行計画情報に示される移動時間から所定時間を減算した時間)であってもよい。
移動時間は以下のようにして算出される。例えば、訪問箇所計測部454は、トリップデータ444のうち、アイドル時間算出部453によるアイドル時間算出処理(図13)において判断された車両2が動き出した時刻を移動時間の最初の時刻とする。また、訪問箇所計測部454は、トリップデータ444において、車両2が動き出した時刻以降において、速度が停止とみなす速度未満となった時刻を移動時間の最後の時刻として、移動時間を算出する。図14に示すトリップデータ444においては、通過時刻t31が車両2が動き出した時刻(移動時間の最初の時刻)であり、時刻t_n2が移動時間の最後の時刻である。このため、訪問箇所計測部454は、(t_n2-t31)を移動時間として算出する。
移動時間が移動時間閾値以上の場合には(ステップS63においてYES)、訪問箇所計測部454は、車両2の到着地を車両2が実際に訪問した訪問箇所として計測する(ステップS64)。
移動時間が移動時間閾値未満の場合には(ステップS63においてNO)、訪問箇所計測部454は、車両2の到着地を訪問箇所として計測しない。
車両2の到着地が訪問予定箇所でない場合には、訪問箇所計測部454は、車両2の出発地および到着地の住所が同じか否かを判定する(ステップS62)。例えば、訪問箇所計測部454は、記憶装置440に記憶されている地図データを参照して、トリップデータ444の最初のレコードの車両位置の住所を、車両2の出発地の住所として特定する。なお、訪問箇所計測部454は、地図データを参照して、トリップデータ444における移動時間の最初のレコードの車両位置の住所を、車両2の出発地の住所として特定してもよい。また、訪問箇所計測部454は、地図データを参照して、トリップデータ444における移動時間の最後のレコードの車両位置の住所を、車両2の到着地の住所として特定する。図14に示すトリップデータ444においては、通過時刻t1または通過時刻t31における車両位置の住所が出発地の住所とされ、通過時刻t_n2における車両位置の住所が到着地の住所とされる。
訪問箇所計測部454は、例えば、出発地および到着地の都道府県および区市町村が同じであれば出発地および到着地の住所が同じであると判定し、都道府県および区市町村のいずれかが異なれば両住所が異なると判定してもよい。この判定方法によると、例えば、区市町村以下の丁目が異なっていたとしても、都道府県および区市町村が同じであれば同じ住所とされる。ただし、住所の異同の判定方法はこれに限定されるものではない。例えば、訪問箇所計測部454は、出発地および到着地の都道府県および区市町村が同じであり、かつ丁目が同じであれば出発地および到着地の住所は同じであると判定し、都道府県および区市町村が同じであっても丁目が異なる場合には両住所は異なると判定してもよい。
車両2の出発地および到着地の住所が異なる場合には(ステップS62においてNO)、ステップS63以降の処理が実行される。
車両2の出発地および到着地の住所が同じ場合には(ステップS62においてYES)、訪問箇所計測部454は、車両2の到着地を訪問箇所として計測しない。
図15に示した処理により、訪問箇所計測部454は、以下の条件を満たす訪問予定箇所または出発地とは住所の異なる到着地を車両2の訪問箇所として計測できる。
(条件1)車両2が到着地に停止時間最大値以上停止している。
(条件2)車両2の出発地から到着地までの移動時間が移動時間閾値以上である。
(条件3)車両2の到着地が、予め登録されている訪問予定箇所、および出発地とは住所の異なる地点の少なくとも一方の地点である。
条件1は、図11に示したトリップデータ作成処理において、トリップデータ間の停止時間が停止時間最大値以上となるようにトリップデータを作成していることより、満たされている。条件2は、図15のステップS63に示す処理を示している。条件3は、図15のステップS61,S62に示す処理を示している。なお、条件2は、任意の条件である。このため、訪問箇所計測部454は、条件1および条件3を満たす訪問予定箇所または出発地とは住所の異なる到着地を車両2の訪問箇所として計測してもよい。
なお、訪問箇所計測部454がトリップデータ444に基づいて訪問箇所を計測する例について説明したが、トリップデータ444は動態管理データ442を分割したものである。このため、訪問箇所計測部454は、動態管理データ442に基づいて訪問箇所を計測していることにもなる。例えば、訪問箇所計測部454は、走行可能状態管理データ443において車両2が走行可能状態になった時刻における車両2の位置を動態管理データ442に基づいて特定し、当該位置を車両2の出発地とする。また、訪問箇所計測部454は、走行可能状態管理データ443において車両2が走行不可能状態になった時刻における車両2の位置を動態管理データ442に基づいて特定し、当該位置を車両2の到着地とする。訪問箇所計測部454は、動態管理データ442を参照して、条件1から条件3を満たすか否かを判定することにより、車両2の訪問箇所を計測する。
以上のように、車両2の搭乗者が所定地点に短時間立ち寄った場合などを除いて、所定地点を訪問したかを判断し、訪問箇所を計測できる。また、出発地と同じ住所の到着地に立ち寄った場合を除いて、所定地点を訪問したかを判断し、訪問箇所を計測できる。よって、車両2の訪問箇所を正確に計測できる。
なお、停止時間最大値は、車両2を利用する業者および車両2の利用者の職種の少なくとも一方に基づいて定められてもよい。例えば、車両2を利用する業者が工場への荷物の配送業者の場合、または、車両2の利用者の職種が工場への荷物の配送業の場合には、工場で大量の荷物の積卸作業が発生するため、工場での停止時間が長い傾向にある。このため、停止時間最大値を長めに設定することで、訪問箇所を正確に計測できる。一方、車両2を利用する業者が家庭への荷物の宅配業者の場合、または、車両2の利用者の職種が家庭への荷物の宅配業の場合には、家庭で積卸される荷物の個数は少数であるため、家庭での停止時間は短い傾向にある。このため、停止時間最大値を短めに設定することで、訪問箇所を正確に計測できる。
また、上述の条件2を用いて訪問箇所を計測することにより、車両が短時間(移動時間閾値未満の時間)の移動で到着地に到着した場合を除いて訪問箇所を計測できる。
再び図7を参照して、稼働時間算出部455は、トリップデータ444に基づいて、車両2が利用されている時間である稼働時間を算出する(ステップS25)。
図16は、稼働時間算出処理(図7のステップS25)の詳細の一例を示すフローチャートである。
稼働時間算出部455は、稼働時間を0にセットする(ステップS71)。
稼働時間算出部455は、車両2の用途を判定する(ステップS72)。例えば、車両2の車両IDと車両2の用途とが対応付けられた用途情報が事前に記憶装置440に記憶されているものとする。稼働時間算出部455は、記憶装置440から用途情報を読み出し、当該用途情報を参照して、処理対象の車両IDから車両2の用途を特定する。
車両2の用途が配送用途の場合には(ステップS72において配送)、稼働時間算出部455は、処理対象の車両2の車両IDを含む各トリップデータ444を記憶装置440から読み出し、各トリップデータ444について、ステップS73からステップS76の処理を繰り返し実行する(ループF)。
つまり、稼働時間算出部455は、処理対象の車両2の移動時間を算出する(ステップS73)。移動時間の算出方法は、訪問箇所計測部454による移動時間の算出方法と同じである。例えば、図14に示すトリップデータ444において(t_n2-t31)を移動時間として算出する。
稼働時間算出部455は、稼働時間に算出した移動時間を加算する(ステップS74)。
稼働時間算出部455は、着目しているトリップデータ444の移動時間と、時間的に1つ後のトリップデータ444の移動時間との差であるトリップ間時間を算出する(ステップS75)。
稼働時間算出部455は、稼働時間に算出したトリップ間時間を加算する(ステップS76)。
図17は、稼働時間計測処理を説明するための図である。図17(a)は、拠点→地点A→拠点→地点B→拠点の順に巡回する車両2の動態管理データ600を模式的に示す。図17(a)において、移動時間Tt1が拠点から地点Aまでの移動時間を示し、移動時間Tt2が地点Aから拠点までの移動時間を示し、移動時間Tt3が拠点から地点Bまでの移動時間を示し、移動時間Tt4が地点Bから拠点までの移動時間を示す。トリップ間時間Tb1は地点Aで車両2が停止している時間を示し、トリップ間時間Tb2は拠点で車両2が停止している時間を示し、トリップ間時間Tb3は地点Bで車両2が停止している時間を示す。なお、移動時間Tt1およびトリップ間時間Tb1が1つのトリップデータ444に含まれ、移動時間Tt2およびトリップ間時間Tb2が1つのトリップデータ444に含まれ、移動時間Tt3およびトリップ間時間Tb3が1つのトリップデータ444に含まれ、移動時間Tt4が1つの1つのトリップデータ444に含まれる。
図17(b)は、図17(a)に示される動態管理データ442またはトリップデータ444において、車両2が配送用途の場合の稼働時間を示すものである。配送用途の車両2の稼働時間は、すべての移動時間とすべてのトリップ間時間を加算した時間(Tt1+Tb1+Tt2+Tb2+Tt3+Tb3+Tt4)である。
再び図16を参照して、車両2の用途がカーシェアリング用途の場合には(ステップS72においてカーシェアリング)、稼働時間算出部455は、記憶装置440に記憶されている処理対象の車両2の車両IDを含む各トリップデータ444について、ステップS77からステップS81の処理を繰り返し実行する(ループG)。
つまり、処理対象の車両2の移動時間を算出する(ステップS77)。
稼働時間算出部455は、稼働時間に算出した移動時間を加算する(ステップS78)。
稼働時間算出部455は、車両2の到着地が拠点か否かを判定する(ステップS79)。例えば、稼働時間算出部455は、記憶装置440に記憶されている地図データを参照して、トリップデータ444の最後のレコードの車両位置の住所を特定する。稼働時間算出部455は、特定した住所が、記憶装置440に記憶されている運行計画情報に示される拠点の住所と一致する場合には車両2の到着地が拠点であると判定し、一致しない場合には車両2の到着地が拠点ではないと判定する。なお、稼働時間算出部455は、車両2の到着地の位置が、拠点の位置から所定範囲内にある場合に、車両2の到着地が拠点であると判定し、それ以外の場合に拠点ではないと判定してもよい。
車両2の到着地が拠点でない場合には(ステップS79においてNO)、稼働時間算出部455は、着目しているトリップデータ444の移動時間と、時間的に1つ後のトリップデータ444の移動時間との差であるトリップ間時間を算出する(ステップS80)。
稼働時間算出部455は、稼働時間に算出したトリップ間時間を加算する(ステップS81)。
車両2の到着地が拠点である場合には(ステップS79においてYES)、稼働時間算出部455は、ステップS80,S81の処理を実行しない。
図17を参照して、カーシェアリング用途の車両2の稼働時間計測処理について説明する。図17(c)は、図17(a)に示される動態管理データ442またはトリップデータ444において、車両2がカーシェアリング用途の場合の稼働時間を示すものである。カーシェアリング用途の車両2の稼働時間は、すべての移動時間と、拠点での停止時間(トリップ間時間)を除くトリップ間時間を加算した時間(Tt1+Tb1+Tt2+Tt3+Tb3+Tt4)である。
以上のように、運行管理装置4は、車両2の稼働時間を正確に算出できる。例えば、配送用途で用いられる車両2のように荷卸しまたは荷積みを行っている場合の停車時間を稼働時間に含めたい場合もあれば、カーシェアリング用途で用いられる車両2のように拠点での停車時間を稼働時間に含めたくない場合もある。運行管理装置4は、車両2の用途を考慮して車両の稼働時間を算出できる。
配送車両の搭乗者は、隣接する2つの移動時間の間の時間において積卸作業を行っている可能性が高い。運行管理装置4によると、積卸作業を行っている時間を稼働時間に含めることができる。よって、配送用途の車両の稼働時間を正確に算出できる。
カーシェアリングでは、利用者は拠点から車両2により出発することにより車両2の利用を開始し、拠点に車両2を返却することにより車両2の利用を終了する。このため、車両2が拠点に停車している時間は、誰も車両2を利用していないことになる。運行管理装置4によると、拠点での車両2の未利用時間を稼働時間から除くことができる。これにより、カーシェアリング用途の車両2の稼働時間を正確に算出できる。
なお、稼働時間算出部455がトリップデータ444に基づいて稼働時間を算出する例について説明したが、トリップデータ444は動態管理データ442を分割したものである。このため、稼働時間算出部455は、動態管理データ442に基づいて稼働時間を算出していることにもなる。例えば、稼働時間算出部455は、トリップデータ作成部452と同様に、動態管理データ442をトリップデータ444に分割し、トリップデータ444に基づいて、車両2の稼働時間を算出してもよい。
再び図7を参照して、レポート作成部456は、動態管理データ442またはトリップデータ444と、算出された車両2のアイドル時間、訪問箇所および稼働時間とに基づいて、車両2の動態に関連する指標値を所定の時間単位ごとに集計したレポートを作成する(ステップS26)。
図18は、レポート作成部456が作成した月間レポートの一例を示す図である。
図18に示す月間レポートは、1台の車両2についての8月の指標値を日ごとまたは週ごとに集計したものである。例えば、月間レポートは、訪問件数、移動距離、ヒヤリ/危険回数、移動時間、稼働時間、稼働率、平均速度、最高速度および有料道路利用料金を示す。なお、図18では、紙面の都合上、8月1日から8月7日までの1週間分のデータを示しているが、8月8日から8月31日までのデータも同様に含まれるものとする。
「訪問件数」は、訪問箇所計測処理(図7のステップS24)で計測された訪問箇所の件数を示す。例えば、8月1日の訪問箇所の訪問件数は5件である。また、その週(8月1日から8月7日)の訪問件数の平均および合計は、それぞれ4.0件および28件である。
「移動距離」は、例えば、走行可能状態情報が「ON」の状態における車両2の移動距離を示す。例えば、レポート作成部456は、動態管理データ442の車両位置を追跡することにより移動距離を計算する。例えば、8月1日の移動距離は152.2kmである。また、その週の移動距離の平均および合計は、それぞれ、289.1kmおよび2024.2kmである。
「ヒヤリ/危険回数」は、車両2の移動中のヒヤリ発生回数および危険発生回数を示す。例えば、レポート作成部456は、動態管理データ442において進行方向加速度が第1閾値以上となった回数をヒヤリ発生回数として計測し、進行方向加速度が第2閾値(ただし、第2閾値>第1閾値)以上となった回数を危険発生回数として計測する。例えば、8月1日のヒヤリ発生回数および危険発生回数はいずれも0件である。また、その週のヒヤリ発生回数および危険発生回数のそれぞれの平均および合計はいずれも0件である。
「移動時間」は、例えば、稼働時間算出部455が算出した移動時間を集計したものであり、車両2が動きだしてから停止するまでの時間を集計したものである。例えば、8月1日の移動時間は14.0時間であり、その週の移動時間の平均および合計は、それぞれ、12.8時間および89.7時間である。
「稼働時間」は、稼働時間算出部455により算出される。例えば、8月1日の稼働時間は14.8時間であり、その週の稼働時間の平均および合計は、それぞれ、18.6時間および130.8時間である。
「稼働率」は、1日のうちで車両2が稼働している割合を百分率で示したものであり、24時間に対する稼働時間の割合を表す。例えば、8月1日の稼働率は61.6%であり、その週の稼働率の平均は77.5%である。
「平均速度」は、動態管理データ442に示される速度の平均を示す。例えば、8月1日の平均速度は38.4km/hであり、その週の平均速度は50.2km/hである。
「最高速度」は、動態管理データ442に示される最高速度を示す。ただし、レポート作成部456は、予め定められた最高速度継続判定時間(例えば、15秒間)以上維持された速度の中から最高速度を決定する。これにより、一瞬だけ高速で走行した場合を排除して最高速度を決定できる。例えば、8月1日の最高速度は68.2km/hであり、その週の最高速度の平均は75.2km/hである。
「有料道路料金」は、車両2が走行した有料道路の利用料金を示す。レポート作成部456は、動態管理データ442に基づいて、車両2が走行した有料道路の利用料金を指標値として集計する。
例えば、レポート作成部456は、動態管理データ442に示される車両位置を地図データと照合し、車両2が走行した有料道路の区間を特定する。また、レポート作成部456は、動態管理データ442に示される通過時刻から当該区間の利用時間を特定する。レポート作成部456は、車両2が利用した有料道路の区間および利用時間に基づいて、車両2が走行した有料道路の利用料金を算出する。なお、レポート作成部456は、記憶装置440に予め記憶されている有料道路の料金表情報を参照することにより、利用料金を算出してもよいし、有料道路の区間および利用時間の情報を、有料道路の利用料金を算出する外部サーバに送信し、外部サーバから車両2が利用した有料道路の料金を受信してもよい。
例えば、8月1日の有料道路料金は3800円であり、その週の有料道路料金の平均および合計は、それぞれ、5855円および40990円である。
図19は、レポート作成部456が作成した週間レポートの一例を示す図である。
図19に示す週間レポートは、複数台の車両2についての1週間分の指標値を日ごとまたは週ごとに集計したものである。例えば、週間レポートは、車両ID「C1」,「C2」のそれぞれの車両2についての1週間分(ここでは、8月1日から8月7日)の指標値を示す。指標値の例は、図18に示したものと同様である。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
図20は、レポート作成部456が作成した訪問箇所分析レポートの一例を示す図である。
図20に示す訪問箇所分析レポートは、車両ID「C1」の車両2のある1日の訪問箇所を集計したものである。例えば、車両2の1つ目の訪問箇所の住所は「A県B市C町」であり、2つ目の訪問箇所の住所は「A県B市D町」であることが示されている。
1つ目の訪問箇所に向かうために、「03:08:24」に車両2が走行可能状態になり、「03:38:24」に移動を開始し、「15:00:15」に1つ目の訪問箇所に到着し、「15:02:24」に車両2が走行不可能状態になったことが示されている。
1つ目の訪問箇所への「移動時間」として、車両2が移動を開始した時刻「03:08:24」から1つ目の訪問箇所に到着した時刻「15:00:15」までの時間「11:51:51」が示されている。また、1つ目の訪問箇所への移動開始時の「アイドル時間」として、車両2が走行可能状態になった時刻「03:08:24」から車両2が実際に移動を開始した時刻「03:38:24」までの時間「00:00:00」が示されている。
また、1つ目の訪問箇所での「滞在時間」として、車両2が移動不可能状態になった時刻「15:02:24」から次に車両2が移動可能状態になった時刻「15:24:09」までの時間「00:21:45」が示されている。また、1つ目の訪問箇所への「移動距離」として、「394.63(km)」が示されている。レポート作成部456は、動態管理データ442を参照して、車両2の移動開始時刻「03:38:24」から到着時刻「15:00:15」までの車両位置を追跡することにより移動距離を計算する。
2つ目の訪問箇所の各データについても同様に計算される。
これにより、車両2の管理者は、所定の時間単位ごとに集計されたレポートに基づいて、車両2の運行計画を見直すことができる。
<実施形態2>
実施形態2では、運行管理装置4が動態管理データに基づいて車両2の運行計画を作成する処理について説明する。
運行管理システム1の構成は、実施形態1と同様である。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
図21は、本開示の実施形態2に係る運行管理装置4の構成を示すブロック図である。
運行管理装置4は、通信部410と、入力部420と、表示部430と、記憶装置440と、プロセッサ450と、バス470とを備える。
各処理部のハードウェア構成は、図3に示した実施形態1に係る運行管理装置4と同様である。
記憶装置440は、プロセッサ450で実行されるコンピュータプログラム441を記憶する。また、記憶装置440は、コンピュータプログラム441の実行時に生成または利用されるデータを記憶する。当該データは、動態管理データ442を含む。
プロセッサ450は、記憶装置440に記憶されたコンピュータプログラム441を実行することにより実現される機能的な処理部として、動態管理データ取得部451と、目的地取得部457と、作業予定時間決定部458と、運行計画作成部459と、運行計画変更部460とを備える。
動態管理データ取得部451の構成は、実施形態1と同様である。
目的地取得部457は、入力部420から、運行計画の作成対象の車両2(以下、「対象車両」という)の目的地および当該目的地への到着予定時刻の情報を取得する。
作業予定時間決定部458は、対象車両以外の車両2(以下、「参照車両」という)の動態管理データ442に基づいて、対象車両の目的地における作業予定時間を決定する。例えば、作業予定時間決定部458は、参照車両の動態管理データ442に基づいて、対象車両の目的地に参照車両が訪問した際の参照車両の到着時刻と、当該目的地からの参照車両の出発時刻との差を、対象車両の目的地における作業予定時間として決定する。参照車両は1台であってもよいし、複数台であってもよい。目的地への到着時刻と目的地からの出発時刻の組が複数ある場合には、予め定められた参照車両の当該組を用いて作業予定時間を決定してもよい。また、複数の当該組から算出される作用予定時間の統計値(例えば、平均値または最頻値)を作業予定時間として決定してもよい。
運行計画作成部459は、目的地取得部457が取得した対象車両の目的地への到着予定時刻、および作業予定時間決定部458が決定した目的地における作業予定時間に基づいて、対象車両の運行計画を作成する。また、運行計画作成部459は、参照車両の動態管理データ442に基づいて、対象車両の出発地から目的地への移動ルートを選択し、選択した移動ルートを含む対象車両の運行計画を作成する。
運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画に示される目的地に対する到着予定時刻および作業予定時間の組を、第1の対象車両とは異なる第2の対象車両の運行計画の空き時間帯に移動することにより、第1の対象車両の運行計画および第2の対象計画の運行計画を変更する。
図22は、運行管理装置4による対象車両の運行計画作成処理の一例を示すフローチャートである。
以下では、荷物を配送する配送車両を対象車両とする例について説明する。ただし、対象車両は配送車両に限定されるものではなく、例えばカーシェアリング用途の車両であってもよい。
図22を参照して、運行管理装置4は、運行計画作成の複数の対象車両のそれぞれについて、ステップS91からステップS94の処理を実行する(ループH)。
つまり、対象車両の管理者が入力部420から対象車両の目的地および目的地への到着予定時刻を入力する。目的地取得部457は、管理者が入力した目的地および目的地への到着予定時刻の情報を取得する(ステップS91)。
作業予定時間決定部458は、対象車両以外の参照車両の動態管理データ442に基づいて、対象車両の目的地における作業予定時間を決定する(ステップS92)。作業予定時間の決定方法の一例については上述した通りである。
管理者は、対象車両が目的地において積卸作業を行う荷物の情報を入力する(ステップS93)。荷物の情報には、例えば、荷物の識別子、名称、質量、容量、個数等が含まれる。
運行計画作成部459は、ステップS91において入力された目的地および目的地への到着予定時刻と、ステップS92において決定された目的地における作業予定時間とを含む対象車両の配送計画を作成する。また、運行計画作成部459は、参照車両の動態管理データ442に基づいて、対象車両の出発地から目的地への移動ルートを選択し、選択した移動ルートを含む対象車両の運行計画を作成する(ステップS94)。例えば、対象車両が目的地Aから目的地Bに向かう場合には、目的地Aを出発して目的地Bに到着する移動ルートを参照車両の動態管理データ442から選択する。選択した移動ルートが複数ある場合には、運行計画作成部459は、予め定められた参照車両の移動ルートを選択してもよい。また、運行計画作成部459は、複数の移動ルートの中から最もよく利用されている移動ルートを選択してもよい。また、運行計画作成部459は、目的地Aの出発予定時刻(目的地Aの到着予定時刻に作業予定時間を加えた時刻)または目的地Bの到着予定時刻に最も近い出発時刻または到着時刻の実績値を有する移動ルートを選択してもよい。
ループHの処理により、複数の対象車両についての運行計画が作成される。
ループHの処理後、運行計画変更部460は、複数の対象車両の中から任意に第1の対象車両を選択する。また、運行計画変更部460は、複数の対象車両のうち第1の対象車両を除いた対象車両の中から任意に第2の対象車両を選択する。運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画に示されるある目的地への到着予定時刻および作業予定時間の組を、第2の対象車両の運行計画において作業予定時間が定められていない空き時間帯に移動させることができるかを判定する(ステップS95)。
図23は、運行計画の変更処理について説明するための図である。図23(a)は変更前の運行計画の一例を示し、図23(b)は変更後の運行計画の一例を示す。
図23(a)には、拠点→目的地A→拠点の順に巡回する第1の対象車両の運行計画と、拠点→目的地B→拠点の順に巡回する第2の対象車両の運行計画とが示されている。第1の対象車両の運行計画は、拠点の出発予定時刻がt1であり、目的地Aへの到着予定時刻がt2であり、目的地Aでの作用予定時間が(t3-t2)であり、目的地Aの出発予定時刻t3であり、拠点への到着予定時刻がt4であることを示す。また、第2の対象車両の運行計画は、拠点の出発予定時刻がt5であり、目的地Bへの到着予定時刻がt6であり、目的地Bでの作用予定時間が(t7-t6)であり、目的地Bの出発予定時刻t7であり、拠点への到着予定時刻がt8であることを示す。
第2の対象車両の運行計画において、時刻t2から時刻t3の間は移動および作業の予定のない空き時間である。このため、運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画に示される目的地Aへの到着予定時刻t2および作業予定時間(t3-t2)の組を第2の対象車両の運行計画に移動させることができると判定する。
再び図22を参照して、判定処理(ステップS95)の判定結果が真であれば(ステップS95においてYES)、運行計画変更部460は、目的地への到着予定時刻および作業予定時間の組を移動後の第2の対象車両の運行計画における第2の対象車両の移動ルートを再計算し、移動ルートがあるかを判定する(ステップS96)。移動ルートの再計算は、ステップS94における移動ルートの選択と同様に行われる。
移動ルートがあれば(ステップS96においてYES)、運行計画変更部460は、第1の対象車両および第2の対象車両の運行計画を変更する(ステップS97)。つまり、運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画から第2の対象車両の運行計画に目的地への到着予定時刻および作業予定時間の組を移動させるとともに、見つかった移動ルートで第2の対象車両の移動ルートを更新することにより、第2の対象車両の運行計画を変更する。また、運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画から上記の組を削除し、削除後の運行計画において移動ルートを再計算する。
図23(b)は、第1の対象車両の運行計画に示される目的地Aへの到着予定時刻t2および作業予定時間(t3-t2)の組を移動させた後の第2の対象車両の運行計画を示している。変更後の運行計画では、第2の対象車両は、拠点→目的地A→目的地B→拠点の順に巡回する。運行計画変更部460は、目的地Aを出発してから目的地Bに到着する移動ルートを再計算する。つまり、運行計画変更部460は、時刻t3に目的地Aを出発し、時刻t4´に目的地Bに到着した後、時刻t6まで目的地Bで待機し、時刻t6から作業を行う第2の対象車両の運行計画を作成する。ここで、第2の対象車両が目的地Bにおいて待機しているのは、目的地Bの到着予定時刻t6よりも早く目的地Bに到着してしまうため、時間調整を行うためである。なお、待機は、目的地Bの近傍の駐車場等の目的地B以外の地点で行ってもよい。
なお、運行計画変更後は、第1の対象車両に対して何らの運行計画も定められないことより、運行計画変更部460は、第1の対象車両の運行計画を削除し、第1の対象車両を運行対象の車両から外す。
運行計画変更部460は、運行計画の変更の検討の余地があるかを判定する(ステップS98)。つまり、運行計画変更部460は、現在設定されている第1の対象車両および第2の対象車両の組について運行計画変更処理(ステップS97)が実行されなかった場合であって、判定処理(ステップS95)を未検討の第1の対象車両および第2の対象車両の組が他にあれば検討の余地があると判定し、当該組が他になければ検討の余地がないと判定する。また、現在設定されている第1の対象車両および第2の対象車両の組について運行計画変更処理(ステップS97)が実行された場合には、変更後の運行計画については、さらなる運行計画の変更は未検討である。このため、運行計画変更部460は、検討の余地があると判定する。
検討の余地があると判定された場合には(ステップS98においてYES)、運行計画変更部460は、ステップS95以降の処理を繰り返し実行する。検討の余地がないと判定された場合には(ステップS98においてNO)、運行計画変更部460は、運行計画の作成処理を終了する。
なお、上記運行計画の移動方法は、上記したものに限定されるものではない。例えば、対象車両の台数を減少させることのできない場合には、運行計画を移動させないようにしてもよい。
以上のように、運行管理装置4によると、参照車両の動態管理データ442に基づいて、対象車両の目的地における作業予定時間を決定できる。このため、運行計画の作成者の負担を削減し、対象車両の運行計画を効率的に作成できる。
また、実際に目的地に到着した参照車両の動態管理データ442に基づいて、作業予定時間を決定できるため、正確な作業予定時間を決定できる。
また、第1の対象車両の同一の目的地に対する到着予定時刻および作業予定時間を、第2の対象車両の運行計画において作業予定時間が定められていない空き時間帯に移動させることができる。このため、第1の対象車両による作業を第2に対象車両による作業に変更できる。このような作業の変更処理を複数の対象車両間で行うことにより、作業を行う対象車両の台数を減少させることができる。
また、運行計画作成部459は、動態管理データ442から目的地への移動ルートを選択し、選択した移動ルートを含む運行計画を作成する。これにより、参照車両が利用した目的地への移動ルートを、対象車両の目的地への移動ルートとする運行計画を作成できる。このため、対象車両の運行計画を効率的に作成できる。
[付記]
上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1または複数のシステムLSI(Large Scale Integration)などの半導体装置から構成されていてもよい。
上記したコンピュータプログラムを、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM(Compact Disc Read only memory)、半導体メモリなどに記録して流通させてもよい。また、コンピュータプログラムを、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送して流通させてもよい。
また、上記各装置は、複数のコンピュータまたは複数のプロセッサにより実現されてもよい。
また、上記各装置の一部または全部の機能がクラウドコンピューティングによって提供されてもよい。つまり、各装置の一部または全部の機能がクラウドサーバにより実現されていてもよい。
さらに、上記実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 運行管理システム
2 車両
2A 車両
2B 車両
3 車載システム
3A 車載システム
3B 車載システム
4 運行管理装置(運行計画作成装置)
5 ネットワーク
310 通信部
320 GPS受信機
330 加速度計
340 記憶装置
341 コンピュータプログラム
350 プロセッサ
351 動態情報生成部
352 走行可能状態確認部
360 バス
410 通信部
420 入力部
430 表示部
440 記憶装置
441 コンピュータプログラム
442 動態管理データ
443 走行可能状態管理データ
444 トリップデータ
450 プロセッサ
451 動態管理データ取得部
452 トリップデータ作成部
453 アイドル時間算出部
454 訪問箇所計測部
455 稼働時間算出部
456 レポート作成部
457 目的地取得部
458 作業予定時間決定部
459 運行計画作成部
460 運行計画変更部
470 バス
600 動態管理データ
601 トリップデータ
602 トリップデータ
603 トリップデータ

Claims (6)

  1. 対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部と、
    記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部と、
    前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部とを備える、運行計画作成装置。
  2. 前記作業予定時間決定部は、前記動態管理データに基づいて、前記参照車両の前記目的地への到着時刻および前記目的地からの出発時刻の差を、前記作業予定時間として決定する、請求項1に記載の運行計画作成装置。
  3. 第1の前記対象車両の運行計画に示される前記目的地に対する前記到着予定時刻および前記作業予定時間の組を、第2の前記対象車両の運行計画の空き時間帯に移動する運行計画変更部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の運行計画作成装置。
  4. 前記運行計画作成部は、さらに、前記動態管理データから前記目的地への移動ルートを選択し、選択した前記移動ルートを含む前記運行計画を作成する、請求項1または請求項2に記載の運行計画作成装置。
  5. 運行計画作成装置が、対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得するステップと、
    前記運行計画作成装置が、参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定するステップと、
    前記運行計画作成装置が、前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成するステップとを含む、運行計画作成方法。
  6. コンピュータを、
    対象車両の目的地および当該目的地への到着予定時刻を取得する目的地取得部、
    記憶装置に記憶されている参照車両の移動履歴を示す動態管理データに基づいて、前記目的地における作業予定時間を決定する作業予定時間決定部、および、
    前記到着予定時刻および前記作業予定時間に基づいて、前記対象車両の運行計画を作成する運行計画作成部として機能させるための、コンピュータプログラム。
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