JP2024054631A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁シールド性能の低下を抑制できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20が貫通する導電性の筒状部材31と、電線20の外周を包囲するとともに、筒状部材31の端部に固定される筒状の電磁シールド部材32とを備える。ワイヤハーネス10は、電磁シールド部材32を筒状部材31の端部に固定する環状の固定部材34と、固定部材34による筒状部材31および電磁シールド部材32の固定部分を封止する酸化抑制層51とを備える。【選択図】図3

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に用いられるワイヤハーネスにおいては、電線への通電に伴い発生する電磁波(電磁ノイズ)を遮蔽するために、電線の外周が電磁シールド部材によって包囲されている(例えば、特許文献1参照)。電磁シールド部材としては、例えば、導電性の素線が筒状に編み込まれた編組部材や金属箔などが用いられる。この種のワイヤハーネスでは、電磁シールド部材の軸方向の端部がカシメリング等の固定部材により導電性の筒状部材に固定されている。これにより、電磁シールド部材と筒状部材とが電気的に接続されている。
特開2007-280814号公報
ところで、上記ワイヤハーネスでは、空気中で加熱および冷却が繰り返されることにより、電磁シールド部材の酸化が進みやすくなる。電磁シールド部材の酸化が進むと、電磁シールド部材と筒状部材との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇する。この結果、電磁シールド性能が低下するという問題が生じる。
本開示の目的は、電磁シールド性能の低下を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、電線と、前記電線が貫通する導電性の筒状部材と、前記電線の外周を包囲するとともに、前記筒状部材の端部に固定される筒状の電磁シールド部材と、前記電磁シールド部材を前記筒状部材の端部に固定する環状の固定部材と、前記固定部材による前記筒状部材および前記電磁シールド部材の固定部分を封止する酸化抑制層と、を備える。
本開示のワイヤハーネスによれば、電磁シールド性能の低下を抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略側面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスにおける筒状部材および電磁シールド部材の固定部分を拡大して示す概略縦断面図である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスにおける筒状部材および電磁シールド部材の固定部分を更に拡大して示す概略縦断面図である。 図5は、一実施形態のワイヤハーネスにおける筒状部材および電磁シールド部材の固定部分を示す概略横断面図である。 図6は、一実施形態のワイヤハーネスにおけるシールドシェルおよび電磁シールド部材の固定部分を示す概略横断面図である。 図7は、一実施形態の電磁シールド部材を示す概略斜視図である。 図8は、変更例のワイヤハーネスを示す概略縦断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、電線と、前記電線が貫通する導電性の筒状部材と、前記電線の外周を包囲するとともに、前記筒状部材の端部に固定される筒状の電磁シールド部材と、前記電磁シールド部材を前記筒状部材の端部に固定する環状の固定部材と、前記固定部材による前記筒状部材および前記電磁シールド部材の固定部分を封止する酸化抑制層と、を備える。
この構成によれば、固定部材による筒状部材および電磁シールド部材の固定部分が酸化抑制層により封止される。これにより、固定部分における筒状部材および電磁シールド部材が空気に触れることを抑制できるため、固定部分における筒状部材および電磁シールド部材が酸化することを抑制できる。この結果、筒状部材と電磁シールド部材との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを抑制でき、ワイヤハーネスにおける電磁シールド性能が低下することを抑制できる。
ここで、本明細書の説明で使用される「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字状のように周方向の一部に切り欠きなどを有するものも含む。なお、「筒状」の形状には、円形、楕円形、および尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。また、本明細書の説明で使用される「環状」という用語は、ループを形成する任意の構造、または端部のない連続形状、並びに、C字形のようなギャップを有する、一般的にループ形状の構造を指すことがある。なお、「環状」の形状には、円形、楕円形、および尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。
[2]上記[1]において、前記酸化抑制層は、前記固定部材の外周面と、前記固定部材の側面と、前記固定部材から露出する前記電磁シールド部材の外周面と、前記電磁シールド部材から露出する前記筒状部材の外周面とを連続して被覆しており、前記酸化抑制層は、前記固定部材の外周面を周方向全周にわたって被覆しており、前記酸化抑制層は、前記電磁シールド部材の外周面を周方向全周にわたって被覆しており、前記酸化抑制層は、前記筒状部材の外周面を周方向全周にわたって被覆していてもよい。
この構成によれば、酸化抑制層が、固定部材と電磁シールド部材と筒状部材とに跨るように、固定部材の外周面と電磁シールド部材の外周面と筒状部材の外周面とを連続して被覆するように形成される。これにより、固定部分における筒状部材および電磁シールド部材が空気に触れることを好適に抑制できるため、固定部分における筒状部材および電磁シールド部材が酸化することを好適に抑制できる。この結果、筒状部材と電磁シールド部材との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを好適に抑制でき、ワイヤハーネスにおける電磁シールド性能が低下することを好適に抑制できる。
[3]上記[1]または[2]において、前記酸化抑制層は、120℃以上の耐熱性を有してもよい。
この構成によれば、酸化抑制層が120℃以上の耐熱性を有する。このため、ヒートサイクル試験時等においてワイヤハーネスが100℃~115℃程度の高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層が劣化することを好適に抑制できる。例えば、ワイヤハーネスが高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層が変形または溶融することを好適に抑制できる。これにより、ワイヤハーネスが高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層による固定部分の封止状態を維持できるため、固定部分における筒状部材および電磁シールド部材が酸化することを好適に抑制できる。
[4]上記[3]において、前記酸化抑制層は、シリコーンシーリング材により構成されていてもよい。
この構成によれば、酸化抑制層が、耐熱性に優れたシリコーンシーリング材により構成される。これにより、ワイヤハーネスが高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層が変形または溶融することを好適に抑制できる。
[5]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、前記電磁シールド部材は、導電性を有する複数の素線が編み込まれてなるとともに網目を有する編組部材であり、前記酸化抑制層は、前記固定部材の内周面の全面を被覆しており、前記酸化抑制層は、前記固定部材の内周面と接触する部分の前記電磁シールド部材における前記網目を充填していてもよい。
この構成によれば、酸化抑制層が、固定部材の内周面の全面を被覆するように形成されるとともに、固定部材の内周面と接触する部分の電磁シールド部材の網目を充填するように形成される。これにより、固定部材の内周面と筒状部材の外周面との間の隙間を充填するように酸化抑制層を形成することができる。このため、固定部材の内周面と筒状部材の外周面との間の隙間に異物が混入することを抑制できるとともに、固定部材の内周面と筒状部材の外周面との間の隙間に意図しない生成物が生成されることを抑制できる。したがって、異物や意図しない生成物に起因して筒状部材と電磁シールド部材との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを好適に抑制でき、ワイヤハーネスにおける電磁シールド性能が低下することを好適に抑制できる。
[6]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、前記酸化抑制層は、前記筒状部材の軸方向に沿って延びており、前記酸化抑制層の外周寸法は、前記酸化抑制層の長さ方向の全長にわたって一定であってもよい。
ところで、固定部材によって筒状部材の外周面に電磁シールド部材が固定された固定部分の外周面には、固定部材の外周面と固定部材の側面と電磁シールド部材の外周面とによって第1段差部が形成される。これに対し、上記構成では、酸化抑制層の外周寸法が、酸化抑制層の長さ方向の全長にわたって一定である。これにより、酸化抑制層の外周面から第1段差部に相当する段差を無くすことができる。
ここで、本明細書における「A部材の外周寸法」とは、A部材の外周面をA部材の周方向に沿って一回りした長さをいう。また、本明細書における「A部材の内周寸法」とは、A部材の内周面をA部材の周方向に沿って一回りした長さをいう。
[7]上記[6]において、前記固定部材から露出する前記電磁シールド部材の外周面を被覆する部分の前記酸化抑制層の厚みは、前記固定部材の外周面を被覆する部分の前記酸化抑制層の厚みよりも大きくてもよい。
この構成によれば、固定部材から露出する電磁シールド部材の外周面を直接被覆する部分における酸化抑制層の厚みを大きく形成できる。このため、固定部材から露出する電磁シールド部材の外周面を直接被覆する部分における酸化抑制層のクッション性を向上でき、その部分における酸化抑制層による保護性能を向上できる。
[8]上記[6]または[7]において、前記酸化抑制層の外周を包囲する筒状の防水部材を更に有し、前記防水部材は、前記酸化抑制層の外周を周方向全周にわたって包囲する本体筒部と、前記本体筒部と連続して一体に形成されるとともに前記筒状部材の外周面に接続される第1接続筒部と、を有し、前記本体筒部の内周寸法は、前記酸化抑制層の外周寸法以上であり、前記第1接続筒部の内周寸法は、前記酸化抑制層の外周寸法よりも小さくてもよい。
この構成によれば、本体筒部の内周寸法が酸化抑制層の外周寸法以上に形成されるとともに、第1接続筒部の内周寸法が酸化抑制層の外周寸法よりも小さく形成される。このため、防水部材の軸方向において、酸化抑制層と第1接続筒部とが係合可能になる。したがって、筒状部材および酸化抑制層に対して防水部材を取り付ける際に、酸化抑制層に対する防水部材の位置決めを容易に行うことができる。
[9]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、前記酸化抑制層の外周面は、前記固定部材の外周面と前記固定部材の側面と前記電磁シールド部材の外周面とにより形成される第1段差部と、前記電磁シールド部材の外周面と前記筒状部材の外周面とにより形成される第2段差部とに沿って、段差状に形成されていてもよい。
この構成によれば、酸化抑制層の外周面が第1段差部と第2段差部とに沿って段差状に形成される。これにより、第1段差部と第2段差部とによる段差を吸収するように酸化抑制層の外周面を非段差状に形成する場合に比べて、酸化抑制層において、部分的に厚く形成される部分が少なくなる。このため、酸化抑制層の体積を小さくできる。この結果、酸化抑制層の材料費を低減することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」、「直交」、「全長」や「全周」は、厳密に平行、直交、全長や全周の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行、直交、全長や全周の場合も含まれる。また、本明細書において、各構成に付記される「第1」、「第2」等の用語は、各構成を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限り、各構成を順位付けするものではない。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両Vに搭載されるものである。ワイヤハーネス10は、2個以上の車載機器同士を電気的に接続する。車載機器は、車両Vに搭載された電気機器である。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの後部に設置された高圧バッテリM1と、その高圧バッテリM1よりも車両Vの前方に設置されたインバータM2とを電気的に接続する。高圧バッテリM1は、例えば、数百ボルトの電圧を供給可能なバッテリである。インバータM2は、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータM2は、高圧バッテリM1の直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。
ワイヤハーネス10は、例えば、1本以上の電線20と、電線20の両端部に取り付けられたコネクタC1,C2と、電線20の外周を包囲する電磁シールド部品30とを備えている。本実施形態のワイヤハーネス10は、2本の電線20を備えている。各電線20の長さ方向の第1端部はコネクタC1を介して高圧バッテリM1と接続されるとともに、各電線20の長さ方向の第2端部はコネクタC2を介してインバータM2と接続されている。
図2に示すように、電磁シールド部品30は、導電性を有する筒状部材31と、導電性を有する筒状の電磁シールド部材32と、導電性を有する筒状のシールドシェル33とを備えている。電磁シールド部品30は、例えば、筒状部材31の端部に電磁シールド部材32の軸方向の第1端部を固定する固定部材34と、シールドシェル33の端部に電磁シールド部材32の軸方向の第2端部を固定する固定部材35とを備えている。筒状部材31と電磁シールド部材32とシールドシェル33とは、固定部材34,35により互いに連結されることにより、互いに電気的に導通された一連の筒体を構成している。固定部材34,35としては、例えば、カシメリング、結束バンドやテープ部材を用いることができる。カシメリングの材料としては、例えば、鉄系、アルミニウム系や銅系の金属材料を用いることができる。本実施形態の固定部材34,35は、カシメリングである。固定部材34,35の材料としては、電磁シールド部材32と同種の金属材料であってもよいし、電磁シールド部材32と異なる金属材料であってもよい。本実施形態の固定部材34,35の材料は、電磁シールド部材32と異なる金属材料であって、ステンレス鋼である。
図2、図3および図4に示すように、ワイヤハーネス10は、固定部材34による筒状部材31と電磁シールド部材32との固定部分を被覆する酸化抑制層51を備えている。図2に示すように、ワイヤハーネス10は、固定部材35によるシールドシェル33と電磁シールド部材32との固定部分を被覆する酸化抑制層52を備えている。酸化抑制層51,52は、例えば、120℃以上の耐熱性を有している。酸化抑制層51,52は、例えば、150℃以上の耐熱性を有することが好ましく、200℃以上の耐熱性を有することがより好ましい。酸化抑制層51,52の材料としては、例えば、流動性を有する状態から、流動性を有しない状態へと硬化する硬化性材料を用いることができる。硬化性材料としては、例えば、樹脂系またはゴム系の硬化性材料を挙げることができる。硬化性材料としては、例えば、接着剤、シーリング材、コーキング材を用いることができる。酸化抑制層51,52の材料としては、シリコーンシーリング材を好適に用いることができる。
ワイヤハーネス10は、例えば、電磁シールド部材32の外周を包囲する筒状の保護部材61と、筒状の防水部材62とを備えている。図3に示すように、ワイヤハーネス10は、例えば、防水部材62の軸方向の第1端部を筒状部材31に固定する固定部材71と、防水部材62の軸方向の第2端部を保護部材61に固定する固定部材72とを備えている。固定部材71,72としては、例えば、カシメリング、結束バンドやテープ部材を用いることができる。本実施形態の固定部材71,72は、結束バンドである。
(電線20の構成)
図5および図6に示すように、各電線20は、導体よりなる芯線21と、芯線21の外周を囲うとともに電気絶縁性を有する絶縁被覆22とを有する被覆電線である。各電線20は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。各電線20は、例えば、自身に電磁シールド構造を有しないノンシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよい。本実施形態の各電線20は、ノンシールド電線である。なお、図5では、防水部材62の図示を省略している。
芯線21としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚線や単一の導体からなる単芯線を用いることができる。単芯線としては、例えば、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や、内部が中空構造をなす筒状導体を用いることができる。また、芯線21としては、撚線、柱状導体や筒状導体を組み合わせて用いてもよい。芯線21の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。
絶縁被覆22は、例えば、芯線21の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆22は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により構成されている。
各電線20の長さ方向と直交する平面によって電線20を切断した断面形状、つまり各電線20の横断面形状は、任意の形状に形成することができる。各電線20の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、扁平形状等に形成することができる。本実施形態の各電線20の横断面形状は、円形状に形成されている。なお、本明細書において、「扁平形状」には、長方形、長円形や楕円形などが含まれる。本明細書における「長円形」は、2つの略等しい長さの平行線と2つの半円形からなる角丸長方形状である。本明細書における「長円形」は、平行線が延びる長辺と、2つの平行線が並ぶ方向に延びる短辺とを有している。
(筒状部材31の構成)
図2に示すように、筒状部材31は、例えば、長尺の筒状に形成されている。筒状部材31は、例えば、車両Vの床下などの車室外を通るように配索される。筒状部材31は、例えば、電線20の長さ方向の中間部分を内部に収容している。換言すると、筒状部材31の内部には、電線20が貫通している。筒状部材31は、複数の電線20を一括して包囲している。筒状部材31は、例えば、内部に収容した電線20を飛翔物や水滴から保護する機能を有している。ここで、本明細書において「A部材とB部材とを一括して包囲する」とは、例えば、A部材とB部材との間に壁が設けられることなく、1つの筒状部材によりA部材とB部材とをまとめて包囲することを意味している。
筒状部材31は、例えば、電磁シールド部材32よりも曲げ剛性が高い。筒状部材31は、例えば、保護部材61よりも曲げ剛性が高い。筒状部材31は、例えば、電磁シールド部材32および保護部材61の各々よりも曲がり難くなっている。筒状部材31は、例えば、電線20の経路を維持し得る剛性を有している。筒状部材31は、例えば、車両Vに搭載された状態において、車両Vの振動等によって直線状態または曲げられた状態が解除されない程度の剛性を有している。
筒状部材31は、導電性を有するシールドパイプである。筒状部材31としては、例えば、金属製の金属パイプを用いることができる。筒状部材31の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。本実施形態の筒状部材31は、アルミニウム系の金属材料により構成されている。シールドパイプである筒状部材31は、電線20からの電磁波の放射を抑制する電磁シールド機能を有している。
筒状部材31の横断面形状は、任意の形状にすることができる。筒状部材31の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状や扁平形状に形成することができる。図5に示すように、本実施形態の筒状部材31の横断面形状は、円形状に形成されている。本実施形態の筒状部材31は、内周面および外周面の各々に沿った横断面形状が円形である円筒状に形成されている。
(シールドシェル33の構成)
図2に示すように、シールドシェル33は、コネクタC1に設けられている。シールドシェル33は、例えば、コネクタC1のコネクタハウジング(図示略)の外側に取り付けられている。シールドシェル33は、例えば、車室内に配置される。シールドシェル33は、複数の電線20を一括して包囲する筒状に形成されている。シールドシェル33は、例えば、電磁シールド部材32よりも曲げ剛性が高い。シールドシェル33は、例えば、電磁シールド部材32よりも曲がり難くなっている。
シールドシェル33は、例えば、金属製である。シールドシェル33の材料としては、例えば、鉄系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。シールドシェル33は、電線20からの電磁波の放射を抑制する電磁シールド機能を有している。
シールドシェル33の横断面形状は、任意の形状にすることができる。シールドシェル33の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状や扁平形状に形成することができる。図6に示すように、本実施形態のシールドシェル33の横断円形状は、長円形状に形成されている。本実施形態のシールドシェル33は、内周面および外周面の各々に沿った横断面形状が長円形である長円筒状に形成されている。
(電磁シールド部材32の構成)
図2に示すように、電磁シールド部材32は、例えば、長尺の筒状に形成されている。電磁シールド部材32は、例えば、電線20の長さ方向において、筒状部材31とシールドシェル33との間に架け渡されるように形成されている。電磁シールド部材32は、例えば、複数の電線20のうち筒状部材31およびシールドシェル33から露出する部分の外周を包囲するように形成されている。電磁シールド部材32は、例えば、筒状部材31とシールドシェル33との間に設けられる複数の電線20の外周を一括して包囲するように形成されている。電磁シールド部材32は、例えば、電線20の外周を周方向全周にわたって包囲している。電磁シールド部材32の軸方向の第1端部は、筒状部材31の外周を周方向全周にわたって包囲している。電磁シールド部材32の軸方向の第2端部は、シールドシェル33の外周を周方向全周にわたって包囲している。
電磁シールド部材32は、例えば、可撓性を有している。電磁シールド部材32は、例えば、筒状部材31よりも可撓性に優れている。電磁シールド部材32は、例えば、シールドシェル33よりも可撓性に優れている。電磁シールド部材32としては、例えば、導電性を有する複数の素線が編み込まれて構成された編組部材や金属箔を用いることができる。本実施形態の電磁シールド部材32は、編組部材である。
図7に示すように、電磁シールド部材32は、例えば、複数の素線束41を有している。電磁シールド部材32は、例えば、複数の素線束41を筒状に編むことによって形成されている。電磁シールド部材32は、例えば、複数の素線束41を平織状、つまり縦糸と横糸とを交差させて交互に浮き沈みさせるように編むことによって形成されている。電磁シールド部材32は、縦糸となる2つの素線束41と横糸となる2つの素線束41とによって網目42が形成されている。なお、素線束41の編み方は特に限定されず、例えば、朱子織状や綾織状に編み込むようにしてもよい。
各素線束41は、複数(図7では、4本)の金属素線43を有している。すなわち、電磁シールド部材32では、複数の金属素線43を1つの組(ピック)、つまり1つの素線束41としている。各金属素線43の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。各金属素線43の材料としては、例えば、筒状部材31と同種の金属材料であってもよいし、筒状部材31と異なる金属材料であってもよい。本実施形態の各金属素線43の材料は、筒状部材31と異なる金属材料であって、銅系の金属材料である。
(固定部材34の構成)
図3に示すように、固定部材34は、電磁シールド部材32の軸方向の第1端部が筒状部材31の外周面に接触された状態で、電磁シールド部材32の第1端部を筒状部材31の外周面に固定している。固定部材34は、電磁シールド部材32の第1端部の外周面に取り付けられている。固定部材34は、筒状部材31の外周面との間に電磁シールド部材32の第1端部を挟む態様で筒状部材31の外側に嵌合されている。固定部材34は、例えば、筒状部材31の外周面に沿った環状に形成されている。
図5に示すように、固定部材34は、例えば、環状に形成された本体部34Aと、本体部34Aから径方向外側に突出して設けられた締付部34Bとを有している。本実施形態の本体部34Aは、円筒状をなす筒状部材31の外周面に沿った円環状に形成されている。本体部34Aの内周面は、電磁シールド部材32の外周面に接触している。本体部34Aの内周面は、例えば、本体部34Aの周方向全周にわたって電磁シールド部材32の外周面に密着している。
固定部材34は、筒状部材31の径方向内側に締め付けられることにより、電磁シールド部材32の第1端部を筒状部材31の外周面に固定している。すなわち、カシメリングである固定部材34は、筒状部材31の外周面との間に電磁シールド部材32の第1端部を挟んだ状態で筒状部材31の外周面に対して加締められることにより、電磁シールド部材32の第1端部を筒状部材31の外周面に固定している。詳述すると、加締める前の固定部材34における締付部34Bの根本部分は互いに離れている。この締付部34Bの根本部分を図5に矢印で示すような方向で接近させるように絞り変形させることにより、固定部材34の本体部34Aを縮径させて電磁シールド部材32の第1端部を筒状部材31の外周面に固定している。これにより、電磁シールド部材32の第1端部が筒状部材31の外周面に直接接触した状態で筒状部材31の外周面に固定され、電磁シールド部材32が筒状部材31に電気的および機械的に接続される。なお、加締め後の締付部34Bは、内部空間34Xを有している。内部空間34Xは、例えば、筒状部材31および電磁シールド部材32が収容される本体部34Aの内部空間とは別に設けられている。
(固定部材35の構成)
図2に示すように、固定部材35は、電磁シールド部材32の軸方向の第2端部がシールドシェル33の外周面に接触された状態で、電磁シールド部材32の第2端部をシールドシェル33の外周面に固定している。固定部材35は、電磁シールド部材32の第2端部の外周面に取り付けられている。固定部材35は、シールドシェル33の外周面との間に電磁シールド部材32の第2端部を挟む態様でシールドシェル33の外側に嵌合されている。固定部材35は、例えば、シールドシェル33の外周面に沿った環状に形成されている。
図6に示すように、固定部材35は、例えば、環状に形成された本体部35Aと、本体部35Aから径方向外側に突出して設けられた1以上の締付部35Bとを有している。本実施形態の固定部材35は、2つの締付部35Bを有している。本実施形態の本体部35Aは、長円筒状をなすシールドシェル33の外周面に沿った長円環状に形成されている。本体部35Aの内周面は、電磁シールド部材32の外周面に接触している。本体部35Aの内周面は、例えば、本体部35Aの周方向全周にわたって電磁シールド部材32の外周面に密着している。2つの締付部35Bは、例えば、本体部35Aの2つの短辺に設けられている。
固定部材35は、シールドシェル33の外周面との間に電磁シールド部材32の第2端部を挟んだ状態でシールドシェル33の外周面に対して加締められることにより、電磁シールド部材32の第2端部をシールドシェル33の外周面に固定している。例えば、締付部35Bを絞り変形させることにより、固定部材35の本体部35Aを縮径させて電磁シールド部材32の第2端部をシールドシェル33の外周面に固定している。これにより、電磁シールド部材32の第2端部がシールドシェル33の外周面に直接接触した状態でシールドシェル33の外周面に固定され、電磁シールド部材32がシールドシェル33に電気的および機械的に接続される。
このように、図2に示すワイヤハーネス10では、筒状部材31とシールドシェル33とが電磁シールド部材32を介して電気的に接続されている。また、図示は省略するが、シールドシェル33は、車体パネル等にアース接続(アース接地)されている。これにより、筒状部材31と電磁シールド部材32とシールドシェル33とがアース接続される。
(酸化抑制層51の構成)
図4に示すように、酸化抑制層51は、固定部材34による電磁シールド部材32と筒状部材31との固定部分を封止するように形成されている。酸化抑制層51は、固定部材34による固定部分が酸化抑制層51の外部空間と隔絶されるように、固定部材34による固定部分を封止している。酸化抑制層51は、固定部材34による固定部分を封止することにより、その固定部分が空気(外気)に触れることを抑制し、固定部分における電磁シールド部材32と筒状部材31と固定部材34との酸化を抑制している。酸化抑制層51は、固定部材34の外周面と、固定部材34の側面と、固定部材34から露出する電磁シールド部材32の外周面と、電磁シールド部材32から露出する筒状部材31の外周面とを連続して被覆している。ここで、固定部材34の側面は、固定部材34の軸方向の端面である。酸化抑制層51は、例えば、筒状部材31の軸方向に沿って延びるように形成されている。換言すると、酸化抑制層51の長さ方向は、筒状部材31の軸方向と平行に延びている。なお、図4では、図面の簡略化のために、電磁シールド部材32の各素線束41における複数の金属素線43を1つにまとめて図示している。また、図4では、保護部材61および防水部材62の図示を省略している。
酸化抑制層51は、固定部材34の外周面全面を密着状態で被覆している。具体的には、酸化抑制層51は、固定部材34の外周面を固定部材34の軸方向の全長にわたって密着状態で被覆している。また、図5に示すように、酸化抑制層51は、固定部材34の外周面を固定部材34の周方向全周にわたって密着状態で被覆している。酸化抑制層51は、固定部材34の本体部34Aの外周面を周方向全周にわたって被覆するとともに、固定部材34の締付部34Bの外周面を全周にわたって被覆している。酸化抑制層51は、例えば、締付部34Bの内周面を全周にわたって被覆している。酸化抑制層51は、例えば、締付部34Bの内部空間34Xを充填するように形成されている。
酸化抑制層51は、電磁シールド部材32の外周面を周方向全周にわたって密着状態で被覆している。酸化抑制層51は、筒状部材31の外周面を周方向全周にわたって密着状態で被覆している。
ここで、図4に示すように、固定部材34による固定部分の外周面では、固定部材34の外周面と、固定部材34の側面と、電磁シールド部材32の外周面とによって第1段差部D1が形成されている。この第1段差部D1は、固定部材34の軸方向における両端部に設けられている。すなわち、固定部材34による固定部分の外周面は、2つの第1段差部D1を有している。また、固定部材34による固定部分の外周面では、電磁シールド部材32の外周面と、電磁シールド部材32の軸方向の端面と、筒状部材31の外周面とによって第2段差部D2が形成されている。第2段差部D2は、例えば、2つの第1段差部D1のうちの1つの第1段差部D1と連続して形成されている。第2段差部D2は、電磁シールド部材32の軸方向の第1端部の端末に設けられている。
酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の外周面と、2つの第1段差部D1と、1つの第2段差部D2とを連続して被覆するように形成されている。酸化抑制層51は、固定部材34の軸方向において、固定部材34の軸方向の両端部の各々よりも外側に位置する電磁シールド部材32の外周面を被覆している。酸化抑制層51は、例えば、筒状部材31の径方向において固定部材34と重ならない位置に設けられた電磁シールド部材32における網目42から露出する筒状部材31の外周面を被覆している。酸化抑制層51は、例えば、筒状部材31の径方向において固定部材34と重ならない位置に設けられた電磁シールド部材32における網目42を充填するように形成されている。
酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の内周面全面を被覆している。酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の内周面を固定部材34の軸方向の全長にわたって被覆している。酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の内周面を周方向全周にわたって被覆している。酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の内周面と接触する部分の電磁シールド部材32における網目42から露出する筒状部材31の外周面を被覆している。酸化抑制層51は、例えば、固定部材34の内周面と接触する部分の電磁シールド部材32における網目42を充填するように形成されている。すなわち、酸化抑制層51は、固定部材34の内周面と筒状部材31の外周面との間に挟まれた部分の電磁シールド部材32における網目42を充填するように形成されている。酸化抑制層51は、固定部材34の内周面と筒状部材31の外周面との間の隙間を充填するように形成されている。
図3および図5に示すように、酸化抑制層51は、例えば、全体として筒状に形成されている。酸化抑制層51は、筒状部材31が貫通する貫通孔51Xを有している。貫通孔51Xは、酸化抑制層51を長さ方向に貫通するように形成されている。酸化抑制層51の長さ方向から見た貫通孔51Xの形状は、筒状部材31の外周面に沿った形状に形成されている。図5に示すように、酸化抑制層51の長さ方向から見た貫通孔51Xの形状は、円形状に形成されている。
酸化抑制層51の外周面に沿った横断面形状は、任意の形状とすることができる。酸化抑制層51の横断面形状は、例えば、円形状、多角形状や扁平形状に形成することができる。酸化抑制層51の横断面形状は、例えば、固定部材34の外周面に沿った形状とは異なる形状に形成されている。本実施形態の酸化抑制層51の横断円形状は、長方形状に形成されている。本実施形態の酸化抑制層51の横断面形状は、固定部材34の全体を内包可能な大きさの長方形状に形成されている。酸化抑制層51は、例えば、酸化抑制層51の周方向の各部位において互いに厚みが異なっている。
図4に示すように、酸化抑制層51の外周寸法は、酸化抑制層51の長さ方向の全長にわたって一定である。酸化抑制層51は、例えば、酸化抑制層51の長さ方向の各部位において互いに厚みが異なっている。例えば、固定部材34の外周面を被覆する部分の酸化抑制層51の厚みT1は、固定部材34から露出する電磁シールド部材32の外周面を被覆する部分の酸化抑制層51の厚みT2よりも薄い。例えば、酸化抑制層51の厚みT2は、固定部材34および電磁シールド部材32から露出する筒状部材31の外周面を被覆する部分の酸化抑制層51の厚みT3よりも大きい。
酸化抑制層51は、例えば、固定部材34による固定部分を成形型にセットした後、成形型にシリコーンシーリング材等の硬化性材料を流し込み、その硬化性材料を固化させることにより形成することができる。
(酸化抑制層52の構成)
図2に示すように、酸化抑制層52は、固定部材35による電磁シールド部材32とシールドシェル33との固定部分を封止するように形成されている。酸化抑制層52は、固定部材35による固定部分が酸化抑制層52の外部空間と隔絶されるように、固定部材35による固定部分を封止している。酸化抑制層52は、固定部材35による固定部分を封止することにより、その固定部分が空気(外気)に触れることを抑制し、固定部分における電磁シールド部材32とシールドシェル33と固定部材35との酸化を抑制している。酸化抑制層52は、固定部材35の外周面と、固定部材35の側面と、固定部材35から露出する電磁シールド部材32の外周面と、電磁シールド部材32から露出するシールドシェル33の外周面とを連続して被覆している。ここで、固定部材35の側面は、固定部材35の軸方向の端面である。酸化抑制層52は、例えば、シールドシェル33の軸方向に沿って延びるように形成されている。換言すると、酸化抑制層52の長さ方向は、シールドシェル33の軸方向と平行に延びている。
酸化抑制層52は、固定部材35の外周面全面を密着状態で被覆している。具体的には、酸化抑制層52は、固定部材35の外周面を固定部材35の軸方向の全長にわたって密着状態で被覆している。また、図6に示すように、酸化抑制層52は、固定部材35の外周面を固定部材35の周方向全周にわたって密着状態で被覆している。酸化抑制層52は、固定部材35の本体部35Aの外周面を周方向全周にわたって被覆するとともに、固定部材35の締付部35Bの外周面を全周にわたって被覆している。
酸化抑制層52は、電磁シールド部材32の外周面を周方向全周にわたって密着状態で被覆している。酸化抑制層52は、シールドシェル33の外周面を周方向全周にわたって密着状態で被覆している。
酸化抑制層52は、例えば、全体として筒状に形成されている。酸化抑制層52は、シールドシェル33が貫通する貫通孔52Xを有している。貫通孔52Xは、酸化抑制層52を長さ方向に貫通するように形成されている。酸化抑制層52の長さ方向から見た貫通孔52Xの形状は、シールドシェル33の外周面に沿った形状に形成されている。酸化抑制層52の長さ方向から見た貫通孔52Xの形状は、長円形状に形成されている。
酸化抑制層52の外周面に沿った横断面形状は、任意の形状とすることができる。酸化抑制層52の横断面形状は、例えば、円形状、多角形状や扁平形状に形成することができる。酸化抑制層52の横断面形状は、例えば、固定部材35の外周面に沿った形状とは異なる形状に形成されている。本実施形態の酸化抑制層52の横断円形状は、長方形状に形成されている。本実施形態の酸化抑制層52の横断面形状は、固定部材35の全体を内包可能な大きさの長方形状に形成されている。酸化抑制層52は、例えば、酸化抑制層52の周方向の各部位において互いに厚みが異なっている。酸化抑制層52の外周寸法は、例えば、酸化抑制層52の長さ方向の全長にわたって一定である。
酸化抑制層52は、例えば、固定部材35による固定部分を成形型にセットした後、成形型にシリコーンシーリング材等の硬化性材料を流し込み、その硬化性材料を固化させることにより形成することができる。
(保護部材61の構成)
図3に示すように、保護部材61は、例えば、電線20の長さ方向において、筒状部材31と離れて設けられている。保護部材61は、例えば、筒状部材31から引き出された電線20の外周を包囲するように設けられている。保護部材61は、例えば、電磁シールド部材32の外周を包囲するように設けられている。図2に示すように、保護部材61は、例えば、電線20の長さ方向において、筒状部材31とコネクタC1との間の位置に設けられている。保護部材61は、例えば、樹脂製のコルゲートチューブである。保護部材61は、例えば、筒状部材31よりも可撓性に優れている。
(防水部材62の構成)
防水部材62としては、例えば、収縮チューブやゴムチューブを用いることができる。収縮チューブの材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。ゴムチューブの材料としては、例えば、ニトリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムを用いることができる。本実施形態の防水部材62は、ゴムチューブである。
図3に示すように、防水部材62は、例えば、筒状部材31と保護部材61との間に架け渡されるように設けられている。防水部材62は、例えば、酸化抑制層51から露出する筒状部材31の外周と、保護部材61の軸方向の端部の外周との間に架け渡されるように設けられている。防水部材62は、酸化抑制層51の外周を包囲するように形成されている。
防水部材62は、例えば、酸化抑制層51の外周を包囲する本体筒部63と、本体筒部63の軸方向の第1端部に接続された第1接続筒部64と、本体筒部63の軸方向の第2端部に接続された第2接続筒部65とを有している。第1接続筒部64は、筒状部材31の外周面に接続される。第2接続筒部65は、保護部材61の外周面に接続される。防水部材62は、例えば、第1接続筒部64と本体筒部63と第2接続筒部65とが連続して一体に形成された単一部品である。本実施形態の本体筒部63、第1接続筒部64および第2接続筒部65は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されており、始点と終点とが一致する無端状の構造に形成されている。換言すると、本実施形態の本体筒部63、第1接続筒部64および第2接続筒部65は、防水部材62の軸方向に沿って延びるスリットが形成されていない。
本体筒部63は、酸化抑制層51を収容可能な大きさの筒状に形成されている。本体筒部63は、酸化抑制層51の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。本体筒部63の内周面は、例えば、酸化抑制層51の外周面に対応する形状に形成されている。本体筒部63の内周面は、例えば、酸化抑制層51の外周面に接触していない。換言すると、本体筒部63の内周面と酸化抑制層51の外周面との間には、隙間が設けられている。本体筒部63の中央部分の内周寸法は、例えば、酸化抑制層51の外周寸法よりも大きい。
本体筒部63の軸方向の第1端部の内周寸法は、第1接続筒部64に向かうに連れて小さくなるように形成されている。本体筒部63の第1端部は、例えば、酸化抑制層51の外周寸法よりも内周寸法が小さくなる部分を有している。本体筒部63の第1端部の内周面は、例えば、防水部材62の軸方向において、酸化抑制層51の側面と係合可能に形成されている。本体筒部63の軸方向の第2端部の内周寸法は、第2接続筒部65に向かうに連れて小さくなるように形成されている。本体筒部63の第2端部は、例えば、酸化抑制層51の外周寸法よりも内周寸法が小さくなる部分を有している。本体筒部63の第2端部の内周面は、例えば、防水部材62の軸方向において、酸化抑制層51の側面と係合可能に形成されている。
第1接続筒部64は、筒状部材31の外周に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の第1接続筒部64は、円筒状に形成されている。第1接続筒部64の内周寸法は、例えば、本体筒部63の内周寸法よりも小さい。第1接続筒部64の内周寸法は、例えば、酸化抑制層51の外周寸法よりも小さい。第1接続筒部64は、例えば、防水部材62の軸方向において、酸化抑制層51の側面と係合可能に形成されている。
第1接続筒部64の外周面には、固定部材71が設けられている。第1接続筒部64は、固定部材71により径方向内側に向かって締め付けられて筒状部材31の外周面に固定されている。例えば、第1接続筒部64は、筒状部材31の外周面に対して液密状に密着するまで、固定部材71によって締め付けられている。これにより、第1接続筒部64と筒状部材31との間から防水部材62の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
第2接続筒部65は、保護部材61の外周に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の第2接続筒部65は、円筒状に形成されている。第2接続筒部65の内周寸法は、例えば、本体筒部63の内周寸法よりも小さい。第2接続筒部65の内周寸法は、例えば、酸化抑制層51の外周寸法よりも小さい。第2接続筒部65は、例えば、防水部材62の軸方向において、酸化抑制層51の側面と係合可能に形成されている。
第2接続筒部65の外周面には、固定部材72が設けられている。第2接続筒部65は、固定部材72により径方向内側に向かって締め付けられて保護部材61の外周面に固定されている。例えば、第2接続筒部65は、保護部材61の外周面に対して液密状に密着するまで、固定部材72によって締め付けられている。これにより、第2接続筒部65と保護部材61との間から防水部材62の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
なお、図2から図7では、ワイヤハーネス10におけるコネクタC1の近傍の構造について説明した。図示は省略するが、ワイヤハーネス10におけるコネクタC2(図1参照)の近傍の構造は、コネクタC1の近傍の構造と同様の構造を有している。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20が貫通する導電性の筒状部材31と、電線20の外周を包囲するとともに、筒状部材31の端部に固定される筒状の電磁シールド部材32とを備える。ワイヤハーネス10は、電磁シールド部材32を筒状部材31の端部に固定する環状の固定部材34と、固定部材34による筒状部材31および電磁シールド部材32の固定部分を封止する酸化抑制層51とを備える。
この構成によれば、固定部材34による筒状部材31および電磁シールド部材32の固定部分が酸化抑制層51により封止される。これにより、固定部分における筒状部材31および電磁シールド部材32が空気に触れることを抑制できるため、固定部分における筒状部材31および電磁シールド部材32が酸化することを抑制できる。この結果、筒状部材31と電磁シールド部材32との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを抑制でき、ワイヤハーネス10における電磁シールド性能が低下することを抑制できる。
(2)さらに、酸化抑制層51の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。このため、筒状部材31と電磁シールド部材32と固定部材34とが互いに異なる導電性材料により構成されている場合であっても、筒状部材31と電磁シールド部材32と固定部材34との間に電食(異種金属接触腐食)が発生することを好適に抑制できる。したがって、筒状部材31と電磁シールド部材32と固定部材34とにおける材料選択の自由度を向上できる。
(3)酸化抑制層51は、固定部材34と電磁シールド部材32と筒状部材31とに跨るように、固定部材34の外周面と電磁シールド部材32の外周面と筒状部材31の外周面とを連続して被覆するように形成される。これにより、固定部材34による固定部分における筒状部材31および電磁シールド部材32が空気に触れることを好適に抑制できるため、固定部分における筒状部材31および電磁シールド部材32が酸化することを好適に抑制できる。この結果、筒状部材31と電磁シールド部材32との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを好適に抑制でき、ワイヤハーネス10における電磁シールド性能が低下することを好適に抑制できる。
(4)酸化抑制層51は120℃以上の耐熱性を有する。このため、ヒートサイクル試験時等においてワイヤハーネス10が100℃~115℃程度の高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層51が劣化することを好適に抑制できる。例えば、ワイヤハーネス10が高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層51が変形または溶融することを好適に抑制できる。これにより、ワイヤハーネス10が高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層51による固定部材34の固定部分の封止状態を維持できるため、固定部分における筒状部材31および電磁シールド部材32が酸化することを好適に抑制できる。
(5)酸化抑制層51は、耐熱性に優れたシリコーンシーリング材により構成される。これにより、ワイヤハーネス10が高温環境下に晒された場合であっても、酸化抑制層51が変形または溶融することを好適に抑制できる。
(6)電磁シールド部材32は、複数の金属素線43が編み込まれてなるとともに網目42を有する編組部材である。酸化抑制層51は、固定部材34の内周面の全面を被覆するように形成されるとともに、固定部材34の内周面と接触する部分の電磁シールド部材32の網目42を充填するように形成される。これにより、固定部材34の内周面と筒状部材31の外周面との間の隙間を充填するように酸化抑制層51を形成することができる。このため、固定部材34の内周面と筒状部材31の外周面との間の隙間に異物が混入することを抑制できるとともに、固定部材34の内周面と筒状部材31の外周面との間の隙間に意図しない生成物が生成されることを抑制できる。したがって、異物や意図しない生成物に起因して筒状部材31と電磁シールド部材32との電気的接続部分における電気抵抗値が上昇することを好適に抑制でき、ワイヤハーネス10における電磁シールド性能が低下することを好適に抑制できる。
(7)ところで、固定部材34によって筒状部材31の外周面に電磁シールド部材32が固定された固定部分の外周面には、固定部材34の外周面と固定部材34の側面と電磁シールド部材32の外周面とによって第1段差部D1が形成される。また、固定部材34による固定部分の外周面には、電磁シールド部材32の外周面と筒状部材31の外周面とによって第2段差部D2が形成される。これに対し、本実施形態のワイヤハーネス10では、酸化抑制層51の外周寸法が、酸化抑制層51の長さ方向の全長にわたって一定である。これにより、酸化抑制層51の外周面から第1段差部D1および第2段差部D2に相当する段差を無くすことができる。
(8)固定部材34から露出する電磁シールド部材32の外周面を被覆する部分の酸化抑制層51の厚みT2は、固定部材34の外周面を被覆する部分の酸化抑制層51の厚みT1よりも大きい。これにより、固定部材34から露出する電磁シールド部材32の外周面を被覆する部分における酸化抑制層51のクッション性を向上でき、その部分における酸化抑制層51による保護性能を向上できる。
(9)酸化抑制層51の外側に取り付けられる防水部材62は、酸化抑制層51の外周を周方向全周にわたって包囲する本体筒部63と、本体筒部63と連続して一体に形成されるとともに筒状部材31の外周面に接続される第1接続筒部64とを有する。本体筒部63の内周寸法が酸化抑制層51の外周寸法以上に形成されるとともに、第1接続筒部64の内周寸法が酸化抑制層51の外周寸法よりも小さく形成される。このため、防水部材62の軸方向において、酸化抑制層51と第1接続筒部64とが係合可能になる。したがって、筒状部材31および酸化抑制層51に対して防水部材62を取り付ける際に、酸化抑制層51に対する防水部材62の位置決めを容易に行うことができる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態の酸化抑制層51,52の構造は適宜変更することができる。例えば、固定部材34による筒状部材31および電磁シールド部材32の固定部分を封止することのできる構造を有していれば、酸化抑制層51の構造は適宜変更することができる。例えば、固定部材35によるシールドシェル33および電磁シールド部材32の固定部分を封止することのできる構造を有していれば、酸化抑制層52の構造は適宜変更することができる。
例えば図8に示すように、酸化抑制層51の外周面を、第1段差部D1と第2段差部D2とに沿った、段差状に形成してもよい。本変更例の酸化抑制層51の外周面において、第1段差部D1に対応する箇所と、第2段差部D2に対応する箇所とには、段差がそれぞれ形成されている。本変更例の酸化抑制層51の厚みは、酸化抑制層51の長さ方向の全長にわたって一定である。このような酸化抑制層51は、例えば、固定部材34による固定部分に対してシリコーンシーリング材等の硬化性材料を塗布し、その硬化性材料を固化することによって形成することができる。なお、酸化抑制層52の構造も、図8に示す酸化抑制層51と同様に変更することができる。
この構成によれば、酸化抑制層51の外周面が第1段差部D1と第2段差部D2とに沿って段差状に形成される。これにより、第1段差部D1と第2段差部D2とによる段差を吸収するように酸化抑制層51の外周面を非段差状に形成する場合、すなわち、酸化抑制層51の外周寸法が酸化抑制層51の長さ方向の全長にわたって一定である場合に比べて、酸化抑制層51において、部分的に厚く形成される部分が少なくなる。このため、酸化抑制層51の体積を小さくできる。この結果、酸化抑制層51の材料費を低減することができる。
・上記実施形態において、酸化抑制層52の外周を包囲する筒状の防水部材を設けるようにしてもよい。この場合の防水部材は、例えば、防水部材62と同様の構造とすることができる。
・上記実施形態における酸化抑制層51,52のいずれかの酸化抑制層を省略してもよい。
・上記実施形態における保護部材61を省略してもよい。
・上記実施形態における防水部材62を省略してもよい。
・上記実施形態において、筒状部材31、電磁シールド部材32およびシールドシェル33の各々の材質は特に限定されない。例えば、筒状部材31、電磁シールド部材32およびシールドシェル33の各々を構成する材料は、電磁シールド機能を果たすことが可能な導電性材料であれば、適宜変更することができる。
・上記実施形態の筒状部材31として、例えば、非金属材料(例えば、樹脂材料)からなるパイプ本体の外周面に導電性を有するシールド層を積層した構造のシールドパイプや、そのシールド層の外周面に更に樹脂層を積層した構造のシールドパイプを用いてもよい。なお、後者のシールドパイプの場合には、外層の樹脂層の一部を剥いで露出させたシール層に電磁シールド部材32が接続される。
・上記実施形態の電磁シールド部品30から筒状部材31を省略し、その筒状部材31により覆われていた部位を電磁シールド部材32でカバーする構成としてもよい。この場合には、酸化抑制層51,52のうち酸化抑制層51が省略される。
・上記実施形態では、電磁シールド部材32を編組部材に具体化したが、これに限定されない。例えば、電磁シールド部材32を金属箔に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10を構成する電線20を2本としたが、これに限定されない。車両Vの仕様に応じて電線20の本数は変更することができる。例えば、電線20の本数は1本であってもよいし、3本以上であってもよい。例えば、ワイヤハーネス10を構成する電線20として、低圧バッテリと各種低電圧機器(例えば、ランプ、カーオーディオ)とを接続する低圧電線を追加した構成としてもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10が電気的に接続する複数の車載機器を、高圧バッテリM1およびインバータM2に具体化したが、これに限定されない。ワイヤハーネス10が電気的に接続する複数の車載機器は、車両Vに搭載される電気機器であれば、特に限定されない。
・車両Vにおける高圧バッテリM1およびインバータM2の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両Vの構成に応じて適宜変更してもよい。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ワイヤハーネス
20 電線
21 芯線
22 絶縁被覆
30 電磁シールド部品
31 筒状部材
32 電磁シールド部材
33 シールドシェル(筒状部材)
34,35 固定部材
34A,35A 本体部
34B,35B 締付部
34X 内部空間
41 素線束
42 網目
43 金属素線(素線)
51,52 酸化抑制層
51X,52X 貫通孔
61 保護部材
62 防水部材
63 本体筒部
64 第1接続筒部
65 第2接続筒部
71 固定部材
72 固定部材
C1,C2 コネクタ
D1 第1段差部
D2 第2段差部
M1 高圧バッテリ
M2 インバータ
T1,T2,T3 厚み
V 車両

Claims (9)

  1. 電線と、
    前記電線が貫通する導電性の筒状部材と、
    前記電線の外周を包囲するとともに、前記筒状部材の端部に固定される筒状の電磁シールド部材と、
    前記電磁シールド部材を前記筒状部材の端部に固定する環状の固定部材と、
    前記固定部材による前記筒状部材および前記電磁シールド部材の固定部分を封止する酸化抑制層と、
    を備える、ワイヤハーネス。
  2. 前記酸化抑制層は、前記固定部材の外周面と、前記固定部材の側面と、前記固定部材から露出する前記電磁シールド部材の外周面と、前記電磁シールド部材から露出する前記筒状部材の外周面とを連続して被覆しており、
    前記酸化抑制層は、前記固定部材の外周面を周方向全周にわたって被覆しており、
    前記酸化抑制層は、前記電磁シールド部材の外周面を周方向全周にわたって被覆しており、
    前記酸化抑制層は、前記筒状部材の外周面を周方向全周にわたって被覆している、請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記酸化抑制層は、120℃以上の耐熱性を有する、請求項1に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記酸化抑制層は、シリコーンシーリング材により構成されている、請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記電磁シールド部材は、導電性を有する複数の素線が編み込まれてなるとともに網目を有する編組部材であり、
    前記酸化抑制層は、前記固定部材の内周面の全面を被覆しており、
    前記酸化抑制層は、前記固定部材の内周面と接触する部分の前記電磁シールド部材における前記網目を充填している、請求項1に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記酸化抑制層は、前記筒状部材の軸方向に沿って延びており、
    前記酸化抑制層の外周寸法は、前記酸化抑制層の長さ方向の全長にわたって一定である、請求項1に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記固定部材から露出する前記電磁シールド部材の外周面を被覆する部分の前記酸化抑制層の厚みは、前記固定部材の外周面を被覆する部分の前記酸化抑制層の厚みよりも大きい、請求項6に記載のワイヤハーネス。
  8. 前記酸化抑制層の外周を包囲する筒状の防水部材を更に有し、
    前記防水部材は、前記酸化抑制層の外周を周方向全周にわたって包囲する本体筒部と、前記本体筒部と連続して一体に形成されるとともに前記筒状部材の外周面に接続される第1接続筒部と、を有し、
    前記本体筒部の内周寸法は、前記酸化抑制層の外周寸法以上であり、
    前記第1接続筒部の内周寸法は、前記酸化抑制層の外周寸法よりも小さい、請求項6に記載のワイヤハーネス。
  9. 前記酸化抑制層の外周面は、前記固定部材の外周面と前記固定部材の側面と前記電磁シールド部材の外周面とにより形成される第1段差部と、前記電磁シールド部材の外周面と前記筒状部材の外周面とにより形成される第2段差部とに沿って、段差状に形成されている、請求項1に記載のワイヤハーネス。
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