JP2024054455A - 強制冷却式電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータのコイルからの熱を、ステータとロータの間のギャップを流れる流体に効率よく伝えることができるようにする。【解決手段】電動機10Aは、ステータ12Aとロータ14を備え、ステータ12Aは、複数のティース34及び複数のスロット35を有するステータコア30と、各スロット35に挿通されて各ティース34に巻回されたコイル31とを含み、各スロット35は、ステータ12Aとロータ14の間のギャップ70側に開口部36を有し、ギャップ70には流体が導入される。スロット35の開口部36に面するコイルの表面40に、導電性フィラーまたは絶縁性フィラーとバインダ樹脂を混合した高熱伝導率材料46が付着されている。【選択図】図2

Description

本発明は、強制冷却式電動機に関し、特に、少なくともステータに高熱伝導率材料を付着して冷却性能を向上させた電動機に関する。
従来から、ハイブリッド車等を含む電動車両の動力源として、電動機(回転電機)が用いられている。電動機は、略円筒状であるステータと、ステータの内側若しくは外側に回転可能に配置され、永久磁石を有するロータとを備える。ステータは、略円筒状のヨークから突出して周方向に間隔をあけて設けられた複数のティースに、コイルが巻回されて構成される。コイルに電流が流れることで、ステータ内に磁界が形成され、周方向に変動することにより、永久磁石を有するロータが回転駆動される。
また、従来から、電動機を冷却する技術について検討されている。特許文献1には、回転子の外周面、回転子の端面、固定子鉄心の内周面、固定子の端面の少なくとも一面と、回転子鉄心の軸方向に形成された通風穴の内面に平滑面形成材を付着した空冷式電動機が開示されている。平滑面形成材は、熱伝導性が良好な熱硬化性樹脂としており、冷却ファンにより電動機内に外気を導入して電動機を冷却する構成である。
特許第4758275号公報
電動機において、ステータのコイルから生じる熱を、電動機内を流れる流体(空気、冷却油等)に効率よく伝える構成が望まれている。特に、ステータのコイルから生じる熱を、ステータとロータの間のギャップを流れる流体に効率よく伝える構成が望まれている。
本発明の目的は、ステータのコイルからの熱を、ステータとロータの間のギャップを流れる流体に効率よく伝えることができる強制冷却式電動機を提供することにある。
本発明に係る強制冷却式電動機は、ステータとロータを備え、前記ステータは、複数のティース及び前記ティースの間に形成されたスロットを有するステータコアと、前記各スロットに挿通されて前記各ティースに巻回されたコイルとを含み、前記各スロットは、前記ステータと前記ロータの間のギャップ側に開口部を有し、前記ギャップに流体が導入される、強制冷却式電動機であって、前記スロットの前記開口部に面する前記コイルの表面、または、前記スロットの前記開口部に面する、前記コイルの周囲に配置された絶縁紙の表面に、導電性フィラーまたは絶縁性フィラーとバインダ樹脂を混合した高熱伝導率材料が付着されている、ことを特徴とする。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、隣り合う前記スロットにおける前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、隣り合う前記スロットにおける前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ロータの表面にさらに付着されている、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料は、電着塗装、静電塗装、又は粉体塗装により、前記電動機に付着されている、としてもよい。
本発明に係る強制冷却式電動機において、前記高熱伝導率材料は、シート状の高熱伝導率材料を前記電動機に取り付けることで、前記電動機に付着されている、としてもよい。
本発明によれば、ステータのコイルからの熱を、ステータとロータの間のギャップを流れる流体に効率よく伝えることができる。
電動機の概略構成を示す図である。 第1実施形態の電動機の一部を直線状に展開して示す断面図である。 図1の一部を拡大して示す断面図である。 スロットに絶縁紙を配置したステータを示す断面図である。 高熱伝導率材料の一例を示す図である。 高熱伝導率材料の作用効果について説明するための図である。 ステータコアの開口部での流体の流速向上について説明するための図である。 第2実施形態の電動機の一部を直線状に展開して示す断面図である。 図8の一部を拡大して示す断面図である。 第3実施形態の電動機の一部を直線状に展開して示す断面図である。 第4実施形態の電動機の一部を直線状に展開して示す断面図である。 高熱伝導率材料が配置されていないステータの例を示す断面図である。 高熱伝導率材料が配置されていないステータの例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。各部の形状、材質、製法等は適宜、変更することができる。全ての図面において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、電動機10の概略構成を示す図である。電動機10は、ステータ12、ロータ14、及びケース18を備える。ステータ12とロータ14は、ケース18内に収容されている。ロータ14は、ケース18に回転可能に支持されている回転軸16に接続されている。ロータ14には複数の永久磁石52(図2参照)が配設されている。ステータ12は、ロータ14とギャップをあけて対向配置された状態で、ケース18に保持されている。ステータ12は、コイル31(図2参照)を備える。コイル31に駆動電流が供給され、この駆動電流によってコイル31に発生した電磁力により、ステータ12に対してロータ14が回転するようになっている。
なお、図1には、ステータ12の内周側にロータ14を配置した電動機10を示したが、本発明の各実施形態は、ステータ12の外周側にロータ14が配置された電動機にも適用可能である。
図1に示すように、電動機10は、ケース18内に吐出部20を備える。吐出部20は、ケース18内の上部から冷却油をステータ12とロータ14に供給して、それらを冷却する。冷却油は、以下説明する、ステータ12とロータ14の間のギャップ70を流れる流体の一例である。
なお、電動機10は、図1に示すような液冷式ではなく、空冷式であってもよい。その場合には、電動機は、例えばケース18内において回転軸に羽を設置して、ケース18に設けた通気孔からケース18内に外気を導入し、外気によりステータ12とロータ14を冷却する構成としてもよい。ステータ12とロータ14を冷却した空気は、ケース18に設けた別の通気孔から排出される。この場合には、空気が、ステータ12とロータ14の間のギャップ70を流れる流体となる。
本発明には、複数の実施形態がある。以下説明するように、電動機は、高熱伝導率材料により冷却性能を高めた構成となっており、強制冷却式電動機と言うことができる。以下、順番に各実施形態を説明していく。
図2は、第1実施形態の電動機10Aの一部(図1の破線内側の部分)を示す断面図である。なお、図2及び以下説明する各図の断面図は、円環状のステータ、ロータを直線状に展開して示したものである。いずれの断面図も、電動機の軸方向(図1の紙面を突き抜ける方向)に直交する面におけるステータ、ロータの断面を示している。
図2に示すように、ステータ12Aは、ステータコア30とコイル31を備える。なお、各図には、1本ずつのコイル31の断面が示されているわけではなく、複数本のコイル31をひとまとめにして簡略化したコイル断面が示されている。ステータコア30は、磁性体薄板を軸方向に積み重ねた積層体である。磁性体薄板の材質としては、珪素鋼板の一種である電磁鋼板を用いることができる。ステータコア30は、円環状のヨーク32と、ヨーク32から径方向へ突出し、周方向に間隔をあけて設けられた複数のティース34とを備える。各ティース34間には、スロット35が形成されている。
コイル31は、ステータコア30のスロット35に挿通されて、ティース34に巻回されている。
ロータ14は、ロータコア50と複数の永久磁石52を備える。ロータコア50は、磁性体薄板(電磁鋼板)を軸方向に積み重ねた積層体である。ロータコア50は、周方向に間隔をあけて形成された磁石挿入孔を備える。永久磁石52は、ロータコア50の磁石挿入孔の中に配置されている。なお、図2には、磁石埋込型ロータ(Interior Permanent Magnet:IPM)が例示されているが、本発明の各実施形態のロータには、様々な形態のロータを適用可能である。
ステータ12Aとロータ14の間には、ギャップ70が設けられている。ギャップ70には、空気や冷却油等の流体が流れることになる。ステータコア30のスロット35は、ギャップ70側に開口部36を有する。
スロット35の開口部36に面するコイル31の表面40、及び、スロット35の開口部36に面するティース34の2つの側面38には、高熱伝導率材料46が付着されている。スロット35の開口部36については、図3(図2の一部の拡大図)によく示されている。なお、図12Aには、高熱伝導率材料が付着されていない、スロット35の開口部36が参考までに示されている。
図3に示すように、コイル31の表面40、及び、ティース34の2つの側面38に付着された高熱伝導率材料46が連なることで、高熱伝導率材料46は、断面視で凹み状を有している。図3の一点鎖線に示すように、各ティース34の先端面39と、各スロット35の開口部36の輪郭とを結ぶ線は、ミアンダ状(曲がりくねった形状)を有している。高熱伝導率材料46は、略ミアンダ状に設けられ、かつ、円環状に設けられている。
なお、別の実施形態として、図4に示すように、ステータコア30のスロット35に、絶縁紙41を配置したステータ12ASがある。絶縁紙41は、スロット35内のコイル31の周囲に配置されている。このステータASの場合には、コイル31の表面ではなく、図4に示すように、スロット35の開口部36に面する、絶縁紙の表面42に高熱伝導率材料46が付着されることになる。以下説明する各実施形態では、コイルの表面40に高熱伝導率材料46を付着させた構成を示すが、これらのいずれの実施形態においても、その構成を、絶縁紙の表面42に高熱伝導率材料46を付着させた構成に置き換えることができる。なお、図12Bには、絶縁紙41を有するステータ112Sに関し、高熱伝導率材料が付着されていない、スロット35の開口部36が参考までに示されている。
図2に戻り、ロータ14には、高熱伝導率材料56が付着されている。具体的には、ギャップ70に面する、ロータコア50の表面に、高熱伝導率材料56が付着されている。なお、ロータ14の高熱伝導率材料56は必須の構成ではなく、各実施形態において、高熱伝導率材料56を省いた構成としてもよい。
図5は、高熱伝導率材料46,56の一例を示す図である。高熱伝導率材料46,56は、フィラー62(63)とバインダ樹脂60を含んで構成されている。フィラー62(63)は、導電性または絶縁性である。図5(a)に示すように、フィラー62は球状であってよい。また、図5(b)に示すように、フィラー63は鱗片状(線状)であってよい。また、図示されていないが、フィラーは針状であってもよい。また、高熱伝導率材料46,56は、複数種類のフィラーを含んでもよい。例えば、高熱伝導率材料46,56は、球状、鱗片状、針状のうちの2種類以上のフィラーが混合された混合フィラーと、バインダ樹脂とを含んで構成されてもよい。
なお、高熱伝導率材料46、56は、電着塗装、静電塗装、又は粉体塗装等により、ステータ12A、ロータ14に付着されるとよい。また、高熱伝導率材料46、56は、シート状の高熱伝導率材料をステータ12A、ロータ14に取り付ける形態であってもよい。
ここで、高熱伝導率材料の作用効果について説明する。図6(A)は、高熱伝導率材料46、56を有する電動機10Boを示す図であり、図6(B)は、高熱伝導率材料を有しない電動機110を示す図である。図6(A)(B)のそれぞれの右側には、電動機10Bo、110のそれぞれの熱の伝わり方が模式的に示されている。図6(A)の電動機10Boのステータ12Bo、及び、図6(B)の電動機110のステータ112に付された太線矢印は、熱流速を模式的に表わしている。なお、第1実施形態のステータ12A(図3)は、ティースの先端面39に高熱伝導率材料46が付着されていないため、図6(A)のステータ12Boと構成が異なっているが、高熱伝導率材料46により熱抵抗が低下するという点で、ステータ12Boと同様の効果が得られるものである。
図6(A)の電動機10Boでは、熱経路に、熱伝導率が高い層(高熱伝導率材料46、56の層)が加入されているため、その熱経路の熱抵抗(または熱抵抗率)を低下させることができる。図6(A)の電動機10Boのギャップ70を跨ぐ経路の熱抵抗Rは、以下の(数1)式で表わすことができる。
上記(数1)式において、L1はステータコア30の厚さ(m)、L2は高熱伝導率層(高熱伝導率材料46の層)の厚さ、L3はギャップ70の幅、L4は高熱伝導率層(高熱伝導率材料56の層)の厚さである。また、λ1はステータコア30の熱伝導率、λ2は高熱伝導率層(高熱伝導率材料46の層)の熱伝導率、λ3はギャップ70の熱伝導率、λ4は高熱伝導率層(高熱伝導率材料56の層)の熱伝導率である。なお、厚さの単位は[m]であり、熱伝導率の単位は[W/m・℃]である(以下、同じ)。
一方、図6(B)の電動機110のギャップ70cを跨ぐ経路の熱抵抗Rcは、以下の(数2)式で表わすことができる。
上記(数2)式において、L1はステータコア30の厚さ、L3cはギャップ70cの幅であり、λ1はステータコア30の熱伝導率、λ3はギャップ70cの熱伝導率である。
ギャップ70、70cの熱伝導率λ3は、例えば空気の熱伝導率であり、他の熱伝導率λ1、λ2、λ4に比べて著しく小さいものである。また、(数2)式のギャップ70cの幅L3cは、(数1)式のギャップ70の幅L3に比べて大きいものとなっている。これにより、(数1)、(数2)式に実際に数値を入れて計算すると、Rc>Rという関係となる。すなわち、高熱伝導率材料46、56の層を加えた電動機10Boは、高熱伝導率材料が無い電動機110に比べて、熱経路の熱抵抗を低下させることができる。
熱抵抗が低くなることで、ステータの流体に曝される面(曝露面)は温度が高くなるため、従来構造よりもステータ壁面と流体の間の温度差が大きくなる。これにより、ニュートンの冷却の法則に従い、ギャップ70を流れる流体とステータ12Aの曝露面の間の熱伝達率を向上させることができる。
図3に示すように、第1実施形態の電動機は、スロット35の開口部36に面するコイル表面40に、高熱伝導率材料46が付着されているため、コイル31の熱を、ギャップ70を流れる流体(空気又は冷却油等)に効率よく伝えることができる。また、スロット35の開口部36に面する、ティース側面38に高熱伝導率材料46が付着されているため、コイル31からティース34に移動した熱を、ティース側面38からギャップ70の流体に効率よく伝えることができる。さらに、図2に示すように、ロータコア50の表面に高熱伝導率材料56が付着されているため、ロータ14の熱を、ギャップ70の流体に効率よく伝えることもできる。
図7(A)は、第1実施形態のステータ12Aの一部を示す図であり、図7(B)は、図7(A)の破線内側の部分(開口部36)における流体速度の大きさを濃淡で示す図である。ギャップ70を流れる流体は、開口部36のティース側面38に衝突することになる。これにより、流体とティース側面38の伝熱が促進されることになる。特に、第1実施形態のティース側面38には、高熱伝導率材料46が付着されているため、伝熱効率が効果的に高められる。また、流体の一部は開口部36に入り込むため、流体は、開口部36に凹み状に設けられた高熱伝導率材料46から熱を効率よく受け取ることができる。
また、第1実施形態の電動機10Aは、図2に示すように、ロータコア50の表面に高熱伝導率材料56が付着されている。そのため、ギャップ70の幅tg_1が、従来構造のギャップ70の幅tg_baseに比べて狭くなっている(tg_1<tg_base)。ギャップ70が狭くなると、ギャップ70を流れる流体の流路断面積が小さくなるため、流体の流速が増加することになる。流体の流速が増加すると、流体温度が壁面近傍の層に与える影響が大きくなるため、温度境界層が薄くなり、熱伝達率が向上することになる。
以上説明したように、第1実施形態の電動機10Aによれば、ステータ12Aとロータ14の熱を、ギャップ70を流れる流体に効率よく伝えることができる。
次に、第2実施形態の電動機10Bについて説明する。図8は、第2実施形態の電動機10Bの一部(図1の破線内側の部分)を示す断面図である。図9は、図8の一部の拡大図である。第2実施形態の電動機10Bでは、高熱伝導率材料46が、ギャップ70に面する、ティース34の先端面39にさらに付着されている。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
図9に示すように、隣り合うスロット35におけるコイル表面40及びティースの2つの側面38と、隣り合うスロット45の間のティースの先端面39とに付着された高熱伝導率材料46が連なることで、高熱伝導率材料46が、断面視でミアンダ状(曲がりくねった形状)を有している。すなわち、高熱伝導率材料46は、ステータ12Bの内周側で、円環状に連なっている。これにより、高熱伝導率材料46の伝熱面積が非常に大きくなっており、コイル31の熱を、ギャップ70の流体に効率的に伝えることが可能となっている。
また、図8に示すように、第2実施形態の電動機10Bは、ティース先端面39にも高熱伝導率材料46が付着されているため、ギャップ70の幅tg_2が、第1実施形態のギャップ70の幅tg_1(図2)よりもさらに狭くなっている。これにより、流体の流速がさらに増加するため、熱伝達率をさらに向上させることができる。以上説明した第2実施形態の電動機10Bにおいても、第1実施形態の電動機10Aと同様の作用効果を得ることができる。
次に、第3実施形態の電動機10Cについて説明する。図10は、第3実施形態の電動機10Cの一部(図1の破線内側の部分)を示す断面図である。第3実施形態の電動機10Cでは、高熱伝導率材料46が、スロット35の開口部36に面するコイル表面40のみに付着されている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。この実施形態であっても、コイル31の熱を、ギャップ70の流体に効率的に伝えることができる。
次に、第4実施形態の電動機10Dについて説明する。図11は、第4実施形態の電動機10Dの一部(図1の破線内側の部分)を示す断面図である。第4実施形態の電動機10Dでは、高熱伝導率材料46が、スロット35の開口部36に面する、2つのティース側面38のみに付着されている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。この実施形態であっても、コイル31の熱をギャップ70の流体に効率的に伝えることができる。
なお、以上説明した各実施形態では、ロータ14の表面に高熱伝導率材料56が付着されていたが、ロータ14の高熱伝導率材料56を省いた構成としてもよい。
[本願発明の構成]
構成1:
ステータとロータを備え、
前記ステータは、複数のティース及び前記ティースの間に形成されたスロットを有するステータコアと、前記各スロットに挿通されて前記各ティースに巻回されたコイルとを含み、
前記各スロットは、前記ステータと前記ロータの間のギャップ側に開口部を有し、
前記ギャップに流体が導入される、強制冷却式電動機であって、
前記スロットの前記開口部に面する前記コイルの表面、または、前記スロットの前記開口部に面する、前記コイルの周囲に配置された絶縁紙の表面に、導電性フィラーまたは絶縁性フィラーとバインダ樹脂を混合した高熱伝導率材料が付着されている、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成2:
構成1に記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、
前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成3:
構成2に記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、
隣り合う前記スロットにおける前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成4:
構成1に記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、
前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成5:
構成4に記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、
隣り合う前記スロットにおける前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成6:
構成1~5のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ロータの表面にさらに付着されている、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成7:
構成1~6のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料は、電着塗装、静電塗装、又は粉体塗装により、前記電動機に付着されている、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
構成8:
構成1~6のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
前記高熱伝導率材料は、シート状の高熱伝導率材料を前記電動機に取り付けることで、前記電動機に付着されている、
ことを特徴とする強制冷却式電動機。
10,10A,10B,10C,10D,10Bo 電動機、12,12A,12B,12C,12D,12AS,12Bo ステータ、14 ロータ、16 回転軸、18 ケース、20 吐出部、30 ステータコア、32 ヨーク、34 ティース、35 スロット、36 開口部、38 ティース側面(側面)、39 ティース先端面(先端面)、40 コイル表面(表面)、41 絶縁紙、42 絶縁紙表面(表面)、46 高熱伝導率材料、50 ロータコア、52 永久磁石、56 高熱伝導率材料、60 バインダ樹脂、62,63 フィラー、70,70c ギャップ、72 冷却油(流体)、110 電動機、112,112S ステータ、114 ロータ。

Claims (8)

  1. ステータとロータを備え、
    前記ステータは、複数のティース及び前記ティースの間に形成されたスロットを有するステータコアと、前記各スロットに挿通されて前記各ティースに巻回されたコイルとを含み、
    前記各スロットは、前記ステータと前記ロータの間のギャップ側に開口部を有し、
    前記ギャップに流体が導入される、強制冷却式電動機であって、
    前記スロットの前記開口部に面する前記コイルの表面、または、前記スロットの前記開口部に面する、前記コイルの周囲に配置された絶縁紙の表面に、導電性フィラーまたは絶縁性フィラーとバインダ樹脂を混合した高熱伝導率材料が付着されている、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  2. 請求項1に記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、
    前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  3. 請求項2に記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、
    隣り合う前記スロットにおける前記コイルの表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  4. 請求項1に記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料が、前記スロットの前記開口部に面する、前記ティースの2つの側面にさらに付着されており、
    前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面に付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視で凹み状を有している、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  5. 請求項4に記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ティースの先端面にさらに付着されており、
    隣り合う前記スロットにおける前記コイルの前記絶縁紙の表面、及び、前記ティースの2つの側面と、隣り合う前記スロットの間の前記ティースの先端面とに付着された前記高熱伝導率材料が連なることで、前記高熱伝導率材料が、前記電動機の軸方向に直交する断面視でミアンダ状を有している、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料が、前記ギャップに面する、前記ロータの表面にさらに付着されている、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  7. 請求項1~5のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料は、電着塗装、静電塗装、又は粉体塗装により、前記電動機に付着されている、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
  8. 請求項1~5のいずれか1つに記載の強制冷却式電動機であって、
    前記高熱伝導率材料は、シート状の高熱伝導率材料を前記電動機に取り付けることで、前記電動機に付着されている、
    ことを特徴とする強制冷却式電動機。
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