JP2024053210A - 超音波装置、搬送装置、超音波受信素子の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子を備える超音波受信素子は、使用形態によって受信感度が低下することがある。
【解決手段】振動板に積層された圧電素子を含み、超音波を受信する超音波受信素子と、前記超音波受信素子を制御する制御部と、を有する超音波装置であって、前記圧電素子は、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有し、前記制御部は、前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する。
【選択図】図4
【解決手段】振動板に積層された圧電素子を含み、超音波を受信する超音波受信素子と、前記超音波受信素子を制御する制御部と、を有する超音波装置であって、前記圧電素子は、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有し、前記制御部は、前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する。
【選択図】図4
Description
本発明は、超音波装置、搬送装置、超音波受信素子の制御方法に関する。
特許文献1は、超音波センサーを備えたイメージスキャナーを開示する。イメージスキャナーは、搬送装置によって搬送される用紙の画像を読み取る。用紙は、媒体の一例である。搬送装置は、用紙を搬送経路に沿って搬送する。超音波センサーは、搬送経路に配置される。超音波センサーは、用紙の重送を検出する。超音波センサーは、超音波を受信する超音波受信素子を有する。超音波受信素子は、超音波を受けて振動可能な振動部と、振動部に配置された圧電素子とを有する。振動部の振動に応じて、圧電素子から電気信号が出力される。圧電素子から出力される電気信号の強度によって用紙の重送を検出することができる。
圧電素子を備える超音波受信素子は、使用形態によって受信感度が低下することがある。
超音波装置は、振動板に積層された圧電素子を含み、超音波を受信する超音波受信素子と、前記超音波受信素子を制御する制御部と、を有し、前記圧電素子は、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有し、前記制御部は、前記第1電極と前記第2電極との間に加える直流電圧を制御することによって前記圧電素子の駆動を制御し、前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する。
搬送装置は、上記の超音波装置と、媒体を搬送路に沿って搬送するローラーと、を有し、前記超音波発信素子と前記超音波受信素子とが、前記搬送路を挟んで対向する。
超音波受信素子の制御方法は、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有する圧電素子が振動板に積層され、超音波を受信する超音波受信素子の制御方法であって、前記第1電極と前記第2電極との間に加える直流電圧を制御することによって前記圧電素子の駆動を制御し、前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する。
実施形態についてイメージスキャナーを例に説明する。イメージスキャナー1は、図1に示すように、外装2と、原稿サポート3と、を備える。イメージスキャナー1は、原稿サポート3に載置された原稿Mの画像を読み取る読取装置である。原稿Mは、媒体の一例である。
外装2は、イメージスキャナー1の外殻を構成する。外装2には、供給口4、及び排出口5が設けられる。原稿サポート3は、カットシート態様の原稿Mを載置する。原稿サポート3は、複数枚の原稿Mを載置可能に構成される。原稿サポート3は、外装2の上方に配置される。原稿サポート3は、供給口4と接続する位置に設けられる。供給口4は、原稿サポート3に載置された原稿Mを外装2の内部に導入する導入口である。供給口4は、原稿サポート3と接続する。供給口4は、外装2の上方に配置される。排出口5は、供給口4から外装2の内部に導入された原稿Mを外装2の外部に排出する出口である。排出口5は、外装2の下方に設けられる。
イメージスキャナー1は、図2に示すように、外装2の内部に、搬送装置7と、読取ユニット8と、超音波センサー9と、制御ユニット11と、を備える。搬送装置7は、供給口4から外装2の内部に導入される原稿Mを排出口5に向けて搬送方向Tに搬送する。搬送装置7は、外装2の上方から下方に向けて原稿Mを搬送する。原稿Mは、紙に限定されない。原稿Mは、フィルムや布帛等で構成されてもよい。搬送装置7は、原稿サポート3に載置された原稿Mを一枚ずつ搬送する。搬送装置7は、搬送経路12と、第1搬送ローラー対13と、第2搬送ローラー対14と、第3搬送ローラー対15と、第4搬送ローラー対16と、を備える。
搬送経路12は、供給口4から排出口5までの原稿Mの移動経路である。原稿Mは、搬送経路12に沿って、供給口4から排出口5まで搬送される。搬送経路12に沿って、第1搬送ローラー対13、第2搬送ローラー対14、第3搬送ローラー対15、及び第4搬送ローラー対16が、配置される。搬送経路12は、搬送路の一例に対応する。第1搬送ローラー対13、第2搬送ローラー対14、第3搬送ローラー対15、及び第4搬送ローラー対16のそれぞれは、搬送ローラーの一例である。
第1搬送ローラー対13は、供給口4に供給される原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。原稿サポート3に複数枚の原稿Mが載置される場合、第1搬送ローラー対13は、複数枚の原稿Mのうち、最上位に位置する原稿Mを搬送経路12内に供給する。第1搬送ローラー対13は、第1駆動ローラー13A、及び第1従動ローラー13Bを備える。第1駆動ローラー13Aは、原稿Mを搬送させる駆動力を伝達する。第1駆動ローラー13Aは、後述する搬送モーター17の駆動力によって回転駆動する。第1駆動ローラー13Aは、回転駆動することによって、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第1従動ローラー13Bは、第1駆動ローラー13Aと接触する。第1従動ローラー13Bは、第1駆動ローラー13Aが回転駆動すると従動回転する。第1従動ローラー13Bは、第1駆動ローラー13Aと原稿Mを挟持し、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。
第2搬送ローラー対14は、第1搬送ローラー対13に対して、搬送方向Tの下流に配置される。第2搬送ローラー対14は、第1搬送ローラー対13で搬送された原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第2搬送ローラー対14は、第1搬送ローラー対13で搬送された原稿Mを一枚ずつに分離する分離機構として機能する。第2搬送ローラー対14は、第2駆動ローラー14A、及び第2従動ローラー14Bを備える。第2駆動ローラー14Aは、原稿Mを搬送させる駆動力を伝達する。第2駆動ローラー14Aは、搬送モーター17の駆動力によって回転駆動する。第2駆動ローラー14Aは、回転駆動することによって、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第2従動ローラー14Bは、第2駆動ローラー14Aと接触する。第2従動ローラー14Bは、第2駆動ローラー14Aが回転駆動すると従動回転する。第2従動ローラー14Bは、第2駆動ローラー14Aと原稿Mを挟持し、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第2従動ローラー14Bの外周面の原稿Mに対する摩擦係数は、第2駆動ローラー14Aの外周面の原稿Mに対する摩擦係数よりも大きい。第2搬送ローラー対14の回転により原稿Mは1枚ずつに分離される。
第3搬送ローラー対15は、第2搬送ローラー対14に対して、搬送方向Tの下流に配置される。第3搬送ローラー対15は、第2搬送ローラー対14で搬送された原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第3搬送ローラー対15は、第3駆動ローラー15A、及び第3従動ローラー15Bを備える。第3駆動ローラー15Aは、原稿Mを搬送させる駆動力を伝達する。第3駆動ローラー15Aは、搬送モーター17の駆動力によって回転駆動する。第3駆動ローラー15Aは、回転駆動することによって、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第3従動ローラー15Bは、第3駆動ローラー15Aと接触する。第3従動ローラー15Bは、第3駆動ローラー15Aが回転駆動すると従動回転する。第3従動ローラー15Bは、第3駆動ローラー15Aと原稿Mを挟持し、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。
第4搬送ローラー対16は、第3搬送ローラー対15に対して、搬送方向Tの下流に配置される。第4搬送ローラー対16は、第3搬送ローラー対15で搬送された原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第4搬送ローラー対16は、排出口5に向けて原稿Mを搬送する。第4搬送ローラー対16は、第4駆動ローラー16A、及び第4従動ローラー16Bを備える。第4駆動ローラー16Aは、原稿Mを搬送させる駆動力を伝達する。第4駆動ローラー16Aは、搬送モーター17の駆動力によって回転駆動する。第4駆動ローラー16Aは、回転駆動することによって、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。第4従動ローラー16Bは、第4駆動ローラー16Aと接触する。第4従動ローラー16Bは、第4駆動ローラー16Aが回転駆動すると従動回転する。第4従動ローラー16Bは、第4駆動ローラー16Aと原稿Mを挟持し、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する。
読取ユニット8は、搬送経路12に沿って搬送される原稿Mを読み取る。読取ユニット8は、搬送経路12に沿って配置される。本実施形態では、読取ユニット8は、第3搬送ローラー対15と第4搬送ローラー対16との間に配置される。換言すれば、読取ユニット8は、搬送経路12で第4搬送ローラー対16の上流に位置する。読取ユニット8は、搬送経路12で第3搬送ローラー対15の下流に位置する。読取ユニット8は、第1スキャナー8Aと、第2スキャナー8Bと、を備える。第1スキャナー8Aと、第2スキャナー8Bとは、搬送経路12を挟んで互いに反対側に位置する。
第1スキャナー8Aは、搬送経路12に沿って搬送される原稿Mの第1面を読み取る。第1スキャナー8Aは、原稿Mの第1面を読み取り、第1読取データを生成する。第1スキャナー8Aは、第1光源18A、及び第1イメージセンサー19Aを有する。第1光源18Aは、原稿Mの第1面に光を照射する。第1光源18Aは、原稿Mの第1面と対向する位置に配置される。第1光源18Aは、原稿Mの搬送方向Tと直交する原稿幅方向に沿って光を照射する。
第1イメージセンサー19Aは、原稿Mの第1面から反射された光を受光する。第1イメージセンサー19Aは、光を受光することによって、原稿Mの第1面を読み取る。第1イメージセンサー19Aは、原稿幅方向に延在して構成される。第1スキャナー8Aは、第1光源18Aからの光を原稿Mの第1面に照射し、原稿Mの第1面で反射された光を第1イメージセンサー19Aで受光する。第1イメージセンサー19Aは、第1イメージセンサー19Aで光を受光することによって、原稿Mの第1面を読み取る。
第2スキャナー8Bは、搬送経路12に沿って搬送される原稿Mの第2面を読み取る。原稿Mの第2面は、原稿Mの第1面の裏面である。第2スキャナー8Bは、原稿Mの第2面を読み取り、第2読取データを生成する。第2スキャナー8Bは、第2光源18B、及び第2イメージセンサー19Bを有する。第2光源18Bは、原稿Mの第2面に光を照射する。第2光源18Bは、原稿Mの第2面と対向する位置に配置される。第2光源18Bは、原稿Mの搬送方向Tと直交する原稿幅方向に沿って光を照射する。第2光源18Bの構成は、第1光源18Aと同じでもよいし、異なっていてもよい。第2光源18Bの構成は、第1光源18Aと同じであることが好ましい。
第2イメージセンサー19Bは、原稿Mの第2面から反射された光を受光する。第2イメージセンサー19Bは、光を受光することによって、原稿Mの第2面を読み取る。第2イメージセンサー19Bは、原稿幅方向に延在して構成される。第2イメージセンサー19Bの構成は、第1イメージセンサー19Aの構成と同じでもよいし、異なっていてもよい。第2イメージセンサー19Bの構成は、第1イメージセンサー19Aと同じであることが好ましい。第2スキャナー8Bは、第2光源18Bからの光を原稿Mの第2面に照射し、原稿Mの第2面で反射された光を第2イメージセンサー19Bで受光する。第2イメージセンサー19Bは、第2イメージセンサー19Bで光を受光することによって、原稿Mの第2面を読み取る。
超音波センサー9は、搬送経路12に沿って搬送される原稿Mの重送を検出する。本実施形態では、超音波センサー9は、第2搬送ローラー対14と第3搬送ローラー対15との間に配置される。換言すれば、超音波センサー9は、搬送経路12で第3搬送ローラー対15の上流に位置する。超音波センサー9は、搬送経路12で第2搬送ローラー対14の下流に位置する。超音波センサー9は、搬送経路12に沿って配置される。超音波センサー9は、搬送装置7の構成の一部である。超音波センサー9は、送信ユニット21と、受信ユニット22と、を備える。送信ユニット21と受信ユニット22とは、搬送経路12を挟んで互いに反対側に位置する。
送信ユニット21は、超音波を送信する。送信ユニット21は、超音波発信素子を備える。超音波発信素子は、超音波を発信する。超音波発信素子によって発信された超音波は、送信ユニット21から搬送経路12に向けて送信される。送信ユニット21と対向する位置に原稿Mが搬送されているときに超音波が送信されると、超音波は、原稿Mを通過して受信ユニット22に送信される。超音波が原稿Mを通過するとき、超音波の音圧は減衰する。
受信ユニット22は、超音波を受信する。受信ユニット22は、超音波受信素子を備える。超音波受信素子は、超音波を受信する。送信ユニット21から搬送経路12に向けて送信される超音波は、受信ユニット22の超音波受信素子によって受信される。受信ユニット22は、送信ユニット21から送信され、搬送経路12を通過した超音波を受信する。送信ユニット21と対向する位置に原稿Mが搬送されているときに超音波が送信されると、受信ユニット22は、原稿Mを通過した超音波を受信する。受信ユニット22は、超音波の音圧に応じた受信信号を生成する。受信ユニット22は、生成した受信信号を制御ユニット11に送信する。
送信ユニット21と受信ユニット22は、互いに同じ構成を有する。送信ユニット21、及び受信ユニット22の構成は、後述される。超音波センサー9は、送信ユニット21、及び受信ユニット22を備えるが、この構成に限定されない。送信ユニット21が、受信ユニット22の機能を有してもよい。送信ユニット21は、原稿Mから反射された超音波を受信する。送信ユニット21は、受信した超音波の音圧に応じた受信信号を生成する。送信ユニット21は、生成した受信信号を制御ユニット11に送信する。
制御ユニット11は、各種の制御を行うコントローラーである。制御ユニット11は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット11は、1つ又は複数のプロセッサーで構成されてもよい。制御ユニット11は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリーを有してもよい。メモリーは、制御ユニット11のワークエリアとして機能する。制御ユニット11は、図示しないメモリーに記憶される制御プログラムを実行することによって、各種の機能部として機能する。
制御ユニット11は、搬送モーター17の駆動を制御することによって、搬送装置7による原稿Mの搬送を制御する。制御ユニット11は、搬送モーター17を駆動させることによって、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送させる。制御ユニット11は、原稿Mの搬送を開始するタイミング、原稿Mの搬送速度、原稿Mの搬送停止等を制御する。制御ユニット11は、読取ユニット8の駆動を制御することによって、原稿Mの読取を制御する。制御ユニット11は、読取ユニット8を動作させることによって、読取ユニット8に原稿Mを読み取らせる。制御ユニット11は、読取ユニット8の読取開始タイミング、読取停止タイミング、片面/両面読取等を制御する。搬送モーター17は、各種駆動ローラーを駆動させる駆動力を発生する。搬送モーター17は、発生した駆動力を図示しない駆動伝達機構を介して、各種駆動ローラーに伝達する。搬送モーター17は、第1駆動ローラー13A、第2駆動ローラー14A、第3駆動ローラー15A、及び第4駆動ローラー16Aを回転駆動させる。
制御ユニット11は、超音波センサー9が出力した受信信号を受信する。制御ユニット11は、受信した受信信号に基づいて、原稿Mの重送を検出する。制御ユニット11は、重送を検出したとき、原稿Mの搬送を停止させる。制御ユニット11は、搬送装置7を制御することによって、原稿Mの搬送を停止させる。また、制御ユニット11は、超音波センサー9の駆動を制御する。制御ユニット11は、送信ユニット21の超音波発信素子の駆動を制御する。制御ユニット11は、受信ユニット22の超音波受信素子の駆動を制御する。超音波センサー9と制御ユニット11とは、超音波装置の一例である。
送信ユニット21及び受信ユニット22は、それぞれ、図3に示す超音波素子基板31を備える。超音波素子基板31は、複数の超音波素子32を備える。超音波素子32は、供給される駆動信号に応じて、超音波を発信したり、超音波を受信したりする。送信ユニット21の超音波素子基板31では、超音波素子32を超音波発信素子32Aと呼ぶ。受信ユニット22の超音波素子基板31では、超音波素子32を超音波受信素子32Bと呼ぶ。複数の超音波素子32は、超音波素子基板31の主面33に形成されている。主面33は、超音波素子基板31を構成する複数の面のうち最も面積が広い2つの面の一方である。
図3を含む複数の図には、X軸、Y軸、及びZ軸が記される。Z軸は、主面33に垂直な方向に沿う。X軸は、Z軸と直交する軸である。X軸は、超音波素子基板31の長辺と平行な軸である。Y軸は、Z軸及びX軸のそれぞれに直交する軸である。Y軸は、超音波素子基板31の短辺と平行な軸である。X軸、Y軸、及びZ軸には、それぞれ、矢印が記される。矢印が示す方向を+方向とする。+方向と逆方向を-方向とする。+Z方向は、主面33から主面33の裏面に向かう方向である。図3は、超音波素子基板31を+Z方向に平面視した図である。
超音波素子基板31では、複数の超音波素子32が素子アレイ35を構成する。素子アレイ35は、複数の超音波素子32の配列である。超音波素子基板31において、複数の超音波素子32は、X軸に沿った配列を行とし、Y軸に沿った配列を列とする行列を構成する。図3中のA-A線での断面図である図4に示すように、超音波素子基板31は、基板本体部41と、振動板42と、圧電素子43と、を備える。基板本体部41と振動板42と圧電素子43とは、Z軸に沿って配置される。振動板42は、基板本体部41の-Z方向に配置される。圧電素子43は、振動板42の-Z方向に配置される。
基板本体部41は、Si等の半導体基板で構成される。基板本体部41には、複数の開口部45が形成されている。開口部45は、隔壁46によって囲まれる。複数の開口部45は、X軸、及びY軸に沿って設けられる。開口部45は、基板本体部41を貫通する。複数の開口部45は、隔壁46によって区画される。基板本体部41の-Z方向に振動板42が設けられているため、開口部45の-Z方向の一端が振動板42によって塞がれる。開口部45は、+Z方向に開口する。超音波素子基板31では、開口部45を介して振動板42が露出する。振動板42は、酸化シリコン及び酸化ジルコニウムの積層体等により構成される。振動板42は、基板本体部41の隔壁46によって支持される。振動板42の+Z方向の面である振動面47を構成する。
1つの開口部45は、1つの圧電素子43に対応している。圧電素子43ごとに開口部45が形成される。基板本体部41に開口部45を形成することによって隔壁46が構成される。換言すれば、基板本体部41に開口部45を形成した残りの部分が隔壁46である。振動板42のうち1つの開口部45に重なる部分と、1つの開口部45に重なる圧電素子43とが、1つの超音波素子32を構成する。送信ユニット21では、1つの超音波素子32が1つの超音波発信素子32Aである。送信ユニット21では、振動板42が振動することによって振動面47から超音波を送信する。超音波発信素子32Aは、電気信号を超音波に変換する。超音波受信素子32Bは、超音波を電気信号に変換する。送信ユニット21では、超音波発信素子32Aは、電気信号を超音波に変換し、超音波を送信する。受信ユニット22では、超音波受信素子32Bは、超音波を受信し、超音波を電気信号に変換する。
受信ユニット22では、1つの超音波素子32が1つの超音波受信素子32Bである。受信ユニット22では、振動面47で超音波を受信することによって振動板42が振動する。振動板42の振動に応じて圧電素子43から電気信号が出力される。圧電素子43は、振動板42が超音波を受信して振動したときに、振動を信号に変換する。複数の圧電素子43は、振動板42の-Z方向の面に設けられる。圧電素子43は、開口部45の-Z方向の位置に配置される。圧電素子43は、第1電極49と、圧電体51と、第2電極53と、を有する。第1電極49は、振動板42の-Z方向の面に配置される。第1電極49、圧電体51、第2電極53は、この順に振動板42の-Z方向の面に積層される。圧電体51は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料で構成される。
図3に示すように、第1電極49は、素子アレイ35の行ごとに複数の圧電素子43に共通して接続される電極である。第2電極53は、複数の圧電素子43に接続される共通電極である。超音波発信素子32Aでは、第1電極49は、複数の圧電素子43の圧電体51に電気信号を送信する。圧電体51は、電気信号によって伸縮する。第1電極49と第2電極53との間に所定周波数のパルス波電圧が印加されることによって、圧電体51は、伸縮する。圧電体51の伸縮によって、図4に示す振動面47が開口部45の開口幅等に応じた周波数で振動する。これにより、超音波発信素子32Aは、超音波を発信する。
超音波受信素子32Bでは、第1電極49は、複数の圧電素子43の圧電体51から電気信号を受信する。超音波受信素子32Bでは、図4に示す振動面47が超音波を受けると振動板42を介して圧電体51が伸縮する。圧電体51が伸縮すると、第1電極49と第2電極53との間の電位差が変化する。超音波受信素子32Bは、電位差の変化に応じた電気信号を出力する。生成した電気信号は、受信信号として制御ユニット11に出力される。
イメージスキャナー1は、図5に示すように、送信回路56と、電源回路57と、受信回路58とを有する。イメージスキャナー1は、パーソナルコンピューター等の外部機器と通信するためのインターフェイス部を有してもよい。制御ユニット11は、演算部61と、メモリー62と、を有する。演算部61は、搬送制御部63と、読取制御部64と、重送判定部65と、駆動制御部66と、を含む。メモリー62は、制御ユニット11のワークエリアとして機能する。制御ユニット11は、メモリー62に記憶される制御プログラムを実行することによって、各種の機能部として機能する。
制御ユニット11は、メモリー62に記憶される制御プログラムを実行することによって、搬送制御部63、読取制御部64、重送判定部65、及び駆動制御部66の各機能部として機能する。搬送制御部63は、搬送モーター17の駆動を制御する。搬送制御部63は、搬送モーター17の駆動を制御することによって搬送装置7を制御する。読取制御部64は、読取ユニット8を制御する。読取制御部64は、読取ユニット8に原稿Mの画像を読み取らせる。
送信回路56は、送信ユニット21の超音波発信素子32Aと電気的に接続される。送信回路56は、制御ユニット11からの指令に基づいて、各超音波発信素子32Aに印加する駆動信号を生成する。電源回路57は、受信ユニット22の超音波受信素子32Bと電気的に接続される。電源回路57は、制御ユニット11からの指令に基づいて、各超音波受信素子32Bに印加する直流電圧を発生する。送信回路56及び電源回路57は、それぞれ、制御ユニット11の駆動制御部66によって制御される。受信回路58は、受信ユニット22の超音波受信素子32Bから出力された受信信号に各種の処理を施してから、受信信号を制御ユニット11に出力する。
受信回路58はバンドパスフィルター67、アンプ68、サンプルアンドホールド回路69及びコンパレーター71を含む。受信ユニット22から出力された受信信号は、バンドパスフィルター67に入力される。バンドパスフィルター67により受信信号からノイズ成分等が除去される。アンプ68により所定の信号強度以上となるように受信信号が増幅される。次に、受信信号はサンプルアンドホールド回路69に入力される。サンプルアンドホールド回路69は所定の周波数で受信信号をサンプリングする。サンプリングされた受信信号はコンパレーター71に入力される。コンパレーター71はサンプリングされた受信信号のうち信号強度が所定の判定強度を超える受信信号を検出する。コンパレーター71は判定強度を超える受信信号を制御ユニット11に送信する。
重送判定部65は原稿Mの重送状態を検出する。受信ユニット22は、送信ユニット21から送信され、原稿Mを透過した超音波を受信する。受信ユニット22は、受信した超音波に応じた受信信号を出力する。重送判定部65は、受信ユニット22から入力された受信信号に基づいて、原稿Mの状態を判定する。受信信号の電圧値が判定値より小さい場合に、重送判定部65は原稿Mが重送されていると判定する。重送判定部65によって原稿Mが重送されていると判定された場合、搬送制御部63は、原稿Mの搬送を停止する。
駆動制御部66は、送信回路56に駆動信号の発生を指示する。駆動信号の発生指示を受けた送信回路56は、所定周波数のパルス波電圧を駆動信号として送信ユニット21に出力する。本実施形態では、送信ユニット21に出力される駆動信号は、バースト波の駆動信号である。送信回路56から送信ユニット21に出力される駆動信号によって超音波発信素子32Aを駆動することを発信駆動と呼ぶ。
駆動制御部66は、電源回路57を制御する。駆動制御部66は、電源回路57を制御することによって、超音波受信素子32Bに印加する駆動電圧を制御する。駆動制御部66は、電源回路57を制御することによって、超音波受信素子32Bに直流電圧を印加したり、直流電圧の印加を停止したりする。駆動制御部66は、電源回路57を制御することによって、超音波受信素子32Bに印加する駆動電圧の電圧値を変化させる。駆動制御部66が電源回路57を制御することによって、超音波受信素子32Bに駆動電圧を印加することを受信駆動と呼ぶ。
送信ユニット21、受信ユニット22、送信回路56、電源回路57、受信回路58、及び駆動制御部66は、超音波装置73の構成の一部である。機能部としての駆動制御部66は、制御部の一例である。超音波装置73は、送信ユニット21、受信ユニット22、送信回路56、電源回路57、受信回路58、及び駆動制御部66を含む。しかしながら、超音波装置73の構成要素は、これらに限定されず、他の構成を含んでいてもよい。
発信駆動及び受信駆動の第1例を説明する。
図6に示すように、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、受信駆動が開始される。図6に示す第1例では、受信駆動が開始されると受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧が印加される。受信駆動電圧J1は、直流電圧の電圧値である。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧を印加するモードを受信駆動モードと呼ぶ。受信駆動モードは、超音波受信素子32Bによる超音波の受信が可能なモードである。受信ユニット22は、受信駆動モードのときに超音波を受信する。
図6に示すように、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、受信駆動が開始される。図6に示す第1例では、受信駆動が開始されると受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧が印加される。受信駆動電圧J1は、直流電圧の電圧値である。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧を印加するモードを受信駆動モードと呼ぶ。受信駆動モードは、超音波受信素子32Bによる超音波の受信が可能なモードである。受信ユニット22は、受信駆動モードのときに超音波を受信する。
図6に示す第1例では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、受信駆動モードでの受信駆動が開始される。図6に示す第1例では、イメージスキャナー1の電源がオン状態にあるとき、受信駆動電圧J1での受信駆動モードが維持される。図6に示す第1例では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化した後にオフになるまで、受信駆動電圧J1での受信駆動モードが維持される。
図6に示す発信駆動は、非発信期間を経過してから発信期間が開始される。イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、非発信期間の経過後に発信期間が開始する。発信期間が開始すると、バースト波の駆動信号が図5に示す送信回路56から送信ユニット21に出力される。バースト波の駆動信号の電圧値を発信駆動電圧H1と呼ぶ。発信駆動では、非発信期間と発信期間とが交互に発生する。非発信期間の長さは、イメージスキャナー1の動作に応じて種々変化する。発信期間の長さは、イメージスキャナー1の動作に応じて種々変化する。
発信駆動では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化した後にオフになるまでの間に、非発信期間と発信期間とがそれぞれ1回ずつ発生する場合がある。発信駆動では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化した後にオフになるまでの間に、非発信期間と発信期間とが交互に反復して発生する場合がある。この場合、非発信期間の回数と、発信期間の回数とが同数とは限らない。
第1例の受信駆動による超音波受信素子32Bの感度変化を調査した。図7に示すグラフは、受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧の印加を開始してから経過時間ごとに超音波受信素子32Bの感度変化を測定した結果である。図7に示すように、第1例の受信駆動による超音波受信素子32Bの感度は、10分程度の経過時間で約90%に低下した。感度変化は、受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧の印加を開始した直後の感度を100%としたときの変化率を示す。超音波受信素子32Bの感度は、図5に示す受信回路58のアンプ68から出力される出力信号の振幅を測定することによって把握される。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧の印加を開始した直後にアンプ68から出力される出力信号の振幅値を100%とした。
図7に示すグラフは、90分の経過時間までの結果を示す。第1例の受信駆動では、90分の経過時間で超音波受信素子32Bの感度が88%に低下した。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される電界強度は、4.84kV/mmである。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される4.84kV/mmの電界強度は、第1の電界強度の一例である。
発信駆動及び受信駆動の第2例を説明する。
図8に示すように、第2例では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、受信駆動モードの前に高電界駆動モードが実施される。第2例は、受信駆動モードの前に高電界駆動モードが実施されることを除いて第1例と同一である。高電界駆動モードは、受信ユニット22に受信駆動電圧J1よりも高い電圧を印加するモードである。高電界駆動モードは、発信駆動の非発信期間に実施される。非発信期間に高電界駆動モードが実施され、発信期間が開始する前に高電界駆動モードから受信駆動モードに移行される。
図8に示すように、第2例では、イメージスキャナー1の電源がオフからオンに変化すると、受信駆動モードの前に高電界駆動モードが実施される。第2例は、受信駆動モードの前に高電界駆動モードが実施されることを除いて第1例と同一である。高電界駆動モードは、受信ユニット22に受信駆動電圧J1よりも高い電圧を印加するモードである。高電界駆動モードは、発信駆動の非発信期間に実施される。非発信期間に高電界駆動モードが実施され、発信期間が開始する前に高電界駆動モードから受信駆動モードに移行される。
図8には、受信駆動電圧J1よりも高い電圧として、高電圧J2、高電圧J3、及び高電圧J4の3種類の電圧値が併記されている。3種類の電圧値で超音波受信素子32Bの感度変化を調査した。また、高電圧J4については、印加時間を10秒と3秒の2種類で調査を実施した。受信ユニット22に高電圧J2の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される電界強度は、8.06kV/mmである。受信ユニット22に高電圧J3の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される電界強度は、10.75kV/mmである。受信ユニット22に高電圧J4の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される電界強度は、13.44kV/mmである。
第2例の受信駆動による超音波受信素子32Bの感度変化を調査した。第2例の受信駆動による超音波受信素子32Bの感度変化を図9に示す。図9は、第2例の受信駆動を開始してから90分の経過時間後の感度変化を示す。感度変化は、上記第1例と同様に、受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧の印加を開始した直後の感度を100%としたときの変化率を示す。受信ユニット22に受信駆動電圧J1の直流電圧の印加を開始した直後にアンプ68から出力される出力信号の振幅値を100%とした。図9には、高電界駆動モードを実施しない第1例の感度変化の結果も併記されている。
図9に示すように、8.06kV/mmの電界強度で3秒間の高電界駆動モードを実施したときの感度変化が軽減している。第1例での感度が88%に低下しているのに対して、8.06kV/mmの電界強度での感度低下が92%にとどまった。同様に、10.75kV/mmの電界強度で3秒間の高電界駆動モードを実施したときの感度低下は94%にとどまった。13.44kV/mmの電界強度で3秒間の高電界駆動モードを実施したときの感度低下は95%にとどまった。さらに、13.44kV/mmの電界強度で10秒間の高電界駆動モードを実施したときの感度低下は96%にとどまった。
受信ユニット22に高電圧J2の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される8.06kV/mmの電界強度は、第2の電界強度の一例である。受信ユニット22に高電圧J3の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される10.75kV/mmの電界強度は、第2の電界強度の一例である。受信ユニット22に高電圧J4の直流電圧を印加したときに1つの超音波受信素子32Bに印加される13.44kV/mmの電界強度は、第2の電界強度の一例である。
本実施形態の超音波装置73は、超音波受信素子32Bと、駆動制御部66と、を有する。超音波受信素子32Bは、振動板42に積層された圧電素子43を含み、超音波を受信する。駆動制御部66は、超音波受信素子32Bを制御する。圧電素子43は、第1電極49と、第1電極49に対向する第2電極53と、第1電極49及び第2電極53の間に介在する圧電体51と、を有する。駆動制御部66は、第1電極49と第2電極53との間に加える直流電圧を制御することによって圧電素子43の駆動を制御する。駆動制御部66は、超音波受信素子32Bに超音波を受信させるときに、圧電体51に第1の電界強度で電界を加える受信駆動モードで圧電素子43を駆動する。駆動制御部66は、受信駆動モードの実施よりも前に、圧電体51に第1の電界強度よりも高い第2の電界強度で電界を加える高電界駆動モードで圧電素子43を駆動する。これにより、受信駆動モードでの超音波受信素子32Bの感度低下を軽減することができる。
本実施形態の超音波装置73は、超音波を発信する超音波発信素子32Aをさらに有する。駆動制御部66は、超音波発信素子32Aから超音波が発信される前に、高電界駆動モードで圧電素子43を駆動する。この超音波装置73では、超音波発信素子32Aから超音波が発信される前に、高電界駆動モードで圧電素子43を駆動することができる。
駆動制御部66は、超音波発信素子32Aから超音波が発信される前に、圧電素子43の駆動を高電界駆動モードから受信駆動モードに切り替える。この超音波装置73では、超音波発信素子32Aから超音波が発信される前に、高電界駆動モードの実施を終了することができる。
駆動制御部66は、電源がオフからオンになったときに、高電界駆動モードで圧電素子43を駆動する。この超音波装置73では、電源がオフからオンになったときに、高電界駆動モードで圧電素子43を駆動することができる。
本実施形態では、第2の電界強度は、第1の電界強度の1.5倍より大きい。この超音波装置73によれば、受信駆動モードでの超音波受信素子32Bの感度低下を軽減することができる。
本実施形態の搬送装置7は、超音波装置73と、原稿Mを搬送経路12に沿って搬送する第1搬送ローラー対13と、第2搬送ローラー対14と、第3搬送ローラー対15と、第4搬送ローラー対16と、を有する。超音波発信素子32Aと超音波受信素子32Bとが、搬送経路12を挟んで対向する。この搬送装置7では、搬送経路12の状態を超音波装置73で検出することができる。
本実施形態の超音波受信素子32Bの制御方法は、圧電素子43が振動板42に積層され、超音波を受信する超音波受信素子32Bの制御方法である。圧電素子43は、第1電極49と、第1電極49に対向する第2電極53と、第1電極49及び第2電極53の間に介在する圧電体51と、を有する。本実施形態の超音波受信素子32Bの制御方法は、第1電極49と第2電極53との間に加える直流電圧を制御することによって圧電素子43の駆動を制御する。本実施形態の超音波受信素子32Bの制御方法は、超音波受信素子32Bに超音波を受信させるときに、圧電体51に第1の電界強度で電界を加える受信駆動モードで圧電素子43を駆動する。本実施形態の超音波受信素子32Bの制御方法は、受信駆動モードの実施よりも前に、圧電体51に第1の電界強度よりも高い第2の電界強度で電界を加える高電界駆動モードで圧電素子43を駆動する。これにより、受信駆動モードでの超音波受信素子32Bの感度低下を軽減することができる。
1…イメージスキャナー、4…供給口、5…排出口、7…搬送装置、8…読取ユニット、9…超音波センサー、11…制御ユニット、12…搬送経路、13…第1搬送ローラー対、14…第2搬送ローラー対、15…第3搬送ローラー対、16…第4搬送ローラー対、17…搬送モーター、19A…第1イメージセンサー、19B…第2イメージセンサー、21…送信ユニット、22…受信ユニット、32…超音波素子、32A…超音波発信素子、32B…超音波受信素子、42…振動板、43…圧電素子、49…第1電極、51…圧電体、53…第2電極、57…電源回路、65…重送判定部、66…駆動制御部、73…超音波装置、H1…発信駆動電圧、J1…受信駆動電圧、J2,J3,J4…高電圧。
Claims (7)
- 振動板に積層された圧電素子を含み、超音波を受信する超音波受信素子と、
前記超音波受信素子を制御する制御部と、を有し、
前記圧電素子は、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有し、
前記制御部は、
前記第1電極と前記第2電極との間に加える直流電圧を制御することによって前記圧電素子の駆動を制御し、
前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、
前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する、
超音波装置。 - 前記超音波を発信する超音波発信素子をさらに有し、
前記制御部は、
前記超音波発信素子から前記超音波が発信される前に、前記高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する、
請求項1に記載の超音波装置。 - 前記制御部は、
前記超音波発信素子から前記超音波が発信される前に、前記圧電素子の駆動を前記高電界駆動モードから前記受信駆動モードに切り替える、
請求項2に記載の超音波装置。 - 前記制御部は、
電源がオフからオンになったときに、前記高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する、
請求項3に記載の超音波装置。 - 前記第2の電界強度は、前記第1の電界強度の1.5倍より大きい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波装置。 - 請求項2から4のいずれか一項に記載の超音波装置と、
媒体を搬送路に沿って搬送するローラーと、を有し、
前記超音波発信素子と前記超音波受信素子とが、前記搬送路を挟んで対向する、
搬送装置。 - 第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に介在する圧電体と、を有する圧電素子が振動板に積層され、超音波を受信する超音波受信素子の制御方法であって、
前記第1電極と前記第2電極との間に加える直流電圧を制御することによって前記圧電素子の駆動を制御し、
前記超音波受信素子に前記超音波を受信させるときに、前記圧電体に第1の電界強度の電界が加わる第1の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える受信駆動モードで前記圧電素子を駆動し、
前記受信駆動モードの実施よりも前に、前記圧電体に前記第1の電界強度よりも高い第2の電界強度の電界が加わる第2の直流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に加える高電界駆動モードで前記圧電素子を駆動する、
超音波受信素子の制御方法。
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