JP2024050673A - 伝送構成の変更を伴う一次通信装置を運転するための方法 - Google Patents

伝送構成の変更を伴う一次通信装置を運転するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送媒体を介して伝送するために構成された一次通信装置のための方法、一次通信装置、二次通信装置及び通信システムを提供する。【解決手段】一次通信装置100が、伝送媒体Mを介してデータパケットDPを、少なくとも1つの二次通信装置200に伝送する通信システム1000における方法は、データパケットを伝送するための伝送構成を少なくとも一時的に変更するステップと、伝送構成を用いて少なくとも1つの第1のデータパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送するステップとを有しており、伝送構成または所定の伝送構成の選択若しくは変更が、一次通信装置によるデータパケットの伝送のロバストネスおよび/またはパケットエラー率に影響を及ぼす。【選択図】図1

Description

本発明は、伝送媒体を介してデータパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送するために構成された一次通信装置を運転するための方法に関する。
本発明はさらに、前記方法を実施するための一次通信装置に関する。
本発明はさらに、データパケットを少なくとも1つの一次通信装置から伝送媒体を介して受信するために構成された二次通信装置を運転するための方法、並びにこの方法を実施するための二次通信装置に関する。
好適な実施例は、データパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送媒体を介して伝送するために構成された一次通信装置を運転するための方法に関し、この場合、この方法は、データパケットを伝送するための伝送構成を少なくとも一時的に変更するステップと、伝送構成を用いて少なくとも1つの第1のデータパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送するステップとを有している。
別の好適な実施例では、伝送構成または所定の伝送構成の選択若しくは変更が、一次通信装置によるデータパケットの伝送のロバストネスおよび/またはパケットエラー率に影響を及ぼすことができるようになっている。
伝送構成の変更によって、第1のデータパケットの伝送は(および場合によっては伝送しようとする別のデータパケットの伝送も)、別の好適な実施例では、有利には存在する運転条件および特に伝送媒体の範囲内の伝送条件、例えば障害に適合され得るようになっており、それによって、別の好適な実施例では、例えば二次通信装置における当該のデータパケットの受信品質が、パケットエラー率またはパケット損失率が減少されるように、改善される。これによって、特に別の好適な実施例では、ダイナミックに、つまり一次通信装置の運転中でも、例えば二次通信装置へのデータパケットの伝送のロバストネスの向上が得られる。
別の好適な実施例では、伝送構成が一時的に、例えば第1の時間レンジだけ、二次通信装置へのデータパケットの伝送のロバストネスの向上が得られるように、変更される。別の好適な実施例では、伝送構成は、第1の時間レンジ後に再び変更され、特に二次通信装置へのデータパケットの伝送のロバストネスの向上が、第1の時間レンジ前に存在する伝送構成に関連して、まったく(または僅かにしか)得られない程度に変更される。
別の好適な実施例では、この方法はさらに、二次通信装置による第1のデータパケットの受信時における可能なエラーを特徴付ける第1の情報の受信を含んでいる。これによって、例えば伝送構成の少なくとも一時的な変更が提供されているか否かが確認され得る。
別の好適な実施例では、この方法はさらに、第1のデータパケットの前に一次通信装置から二次通信装置へ送信された少なくとも1つのデータパケットの受信時における可能なエラーを特徴付ける第1の情報の受信を含む、ようになっている。これによって同様に、例えば伝送構成の少なくとも一時的な変更が提供されているか否かを確認することができ、この場合、場合によっては複数の前もって伝送された既存のデータパケットが考慮される。
別の好適な実施例では、伝送構成が、a)送信出力、b)一次通信装置においてアンテナシステムを使用した場合、アンテナシステムの指向性特性、c)ダイバーシティ、のうちの少なくとも1つの要素を有しており、この場合特にダイバーシティの枠内で、伝送しようとするデータパケットおよび/または伝送しようとする前記データパケットから連想される冗長性情報が好適には互いに異なる少なくとも2つの通信チャンネルを介して少なくとも1つの二次通信装置に伝送され、この場合、特に2つの通信チャンネルが次の要素、つまり、c1)異なる周波数範囲、特に周波数帯、c2)異なる時間レンジ、特にタイムスロット、c3)異なる空間的な伝播経路、c4)符号多重送信法を使用した場合、異なる符号群、c5)一次通信装置においてアンテナシステムを使用した場合、異なる分極または分極方向、c6)伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報、または伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報から導き出された情報の、伝送媒体にアクセスした少なくとも1つの別の通信装置からの追加的な伝送、c7)伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報、または伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報から導き出された情報の、単数若しくは複数の別の伝送媒体および/若しくは通信システムを介した追加的な伝送、の要素のうちの少なくとも1つによって特徴付けられる。
別の好適な実施例では、伝送構成が第1の情報に依存して変更されるようになっている。これによって、伝送構成およびひいては伝送のロバストネスを、場合によっては発生したパケットエラーにおよび/または二次伝送装置へのデータパケットの伝送時のその他のエラーに効率的に適合させることができる。
別の好適な実施例では、一次通信装置が複数のデータパケットを二次通信装置に伝送し、この場合、一次通信装置は、特に一次通信装置が伝送されたデータパケットの、二次通信装置によるエラーなしの受け取りに関する確認を受信しない限り、少なくとも2つの互いに連続するデータパケットのために伝送構成を、特にそれぞれのデータパケットの伝送のロバストネスを(特に段階的に)向上させるように、変更するようになっている。言い換えれば、別の好適な実施例では、伝送のロバストネスは、一次通信装置によってはじめて、二次通信装置に伝送されたデータパケットのエラーなしの受け取りに関する確認が受信されるまで、伝送構成の変更によって特に段階的に向上され、これは好適には同様にデータパケットの形で行われる。別の好適な実施例では、段階的な変更は、特に前もって既にパケットエラーが存在しないときでも、つまり例えば一次通信装置等の始動と同時に実施されてもよい。
別の好適な実施例では、一次通信装置は、この一次通信装置が二次通信装置による、伝送されたデータパケットのエラーなしの受け取りに関する確認を受信すると、特にそれぞれのデータパケットの伝送のロバストネスを低下させるために、伝送構成を(新たに)変更し、これによって、場合によっては伝送資源および/または演算資源が節約されるようになっている。
好適な実施例では、少なくとも第1のデータパケットが、次の要素、つまり、a)有効データ、この場合特に有効データがタイムクリティカルなデータおよび/またはタイムクリティカルでないデータを有しており、b)二次通信装置から一次通信装置への、少なくとも1つのデータパケットの先行する伝送が正常に行われたかどうかを特徴付ける第2の情報(この第2の情報は、二次通信装置において、場合によってはデータパケットを一次通信装置へ伝送するためのその伝送構成を適合させるために、例えば少なくとも一時的にその伝送のロバストネスを向上させるために、使用される)、c)伝送構成(特に一次通信装置によって既存のデータパケットまたは少なくとも1つの将来的に伝送しようとするデータパケットを伝送するための伝送構成)を特徴付ける第3の情報、d)特に二次通信装置への第1のデータパケットの伝送時における単数および/または複数の伝送エラーの検知および/または修正を可能にする(例えば検査総計の形成によって、例えばCRC(cyclic redundancy check「循環冗長検査」)冗長性情報、特に検査ビット、のうちの少なくとも1つの要素を有している。
別の好適な実施例は、データパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送媒体を介して伝送するために構成された一次通信装置に関し、この場合、一次通信装置が、データパケットを伝送するための伝送構成を少なくとも一時的に変更するステップ、およびこの伝送構成を用いて少なくとも1つの第1のデータパケットを少なくとも1つの二次通信装置に伝送するステップを実施するために構成されている。
別の好適な実施例では、一次通信装置は、前記実施例による方法を実施するために構成されている。
別の好適な実施例は、データパケットを、特に前記実施例に従って少なくとも1つの一次通信装置から、伝送媒体を介して受信するために構成された二次通信装置を運転するための方法に関し、この場合、この方法は、少なくとも1つの第1のデータパケットを少なくとも1つの一次通信装置から伝送媒体を介して受信するステップと、少なくとも1つの第1のデータパケット内に第3の情報または一次通信装置の伝送構成を特徴付ける第3の情報が含まれているかどうかのオプション的な検査のステップを有している。
別の好適な実施例では、少なくとも1つの第1のデータパケット内に第3の情報が含まれている場合、二次通信装置の運転をこの第3の情報に依存して実施するようになっている。
別の好適な実施例では、この方法は、一次通信装置から二次通信装置への少なくとも1つの第1のデータパケットの伝送時に少なくとも1つのエラーが発生しているかどうかの算出、および一次通信装置への、少なくとも1つのエラーが発生しているかどうかの信号伝達(例えば信号情報を含むデータパケットの伝送による)を有している。
別の好適な実施例では、二次通信装置が、一次通信装置を運転するための方法の単数または複数の実施例を実施するために、つまりその伝送構成の変更および、この伝送構成を用いて一次通信装置への少なくとも1つのデータパケットの伝送を実施するために構成されている。その限りにおいて、一次通信装置に関連して記載した前記好適な実施例および利点は、相応に二次通信装置にもあてはまる。
別の好適な実施例は、データパケットを、特に前記実施例による少なくとも1つの一次通信装置から伝送媒体を介して受信するために構成された二次通信装置に関し、この場合、二次通信装置は、前記実施例による方法を実施するために構成されている。
別の好適な実施例は、少なくとも1つの伝送媒体を介してデータパケット、特にタイムクリティカルなデータを有するデータパケットを伝送するための、前記実施例による方法および/または前記実施例による一次通信装置および/または前記実施例による二次通信装置の使用法に関する。
別の好適な実施例は、前記実施例による少なくとも1つの一次通信装置および前記実施例による少なくとも1つの二次通信装置を有する通信システムに関する。
別の好適な実施例では、通信システムは、周期的な通信システム、特に10ミリ秒(ms)と同じかまたはこれより短い、特に1msと同じかこれより短い周期時間を有する周期的な通信システムである。
別の好適な実施例は、データパケット、特にタイムクリティカルなデータを有するデータパケットを少なくとも1つの伝送媒体を介して伝送するための前記実施例による通信システムの使用法に関する。
好適な実施例による通信システムの概略的なブロック図である。 別の好適な実施例による方法の概略的な簡略化したフローチャートである。 別の好適な実施例による方法の概略的な簡略化したフローチャートである。 別の好適な実施例による方法の概略的な簡略化したフローチャートである。 別の好適な実施例による方法の概略的な簡略化したフローチャートである。 別の好適な実施例による方法の概略的な簡略化したフローチャートである。 別の好適な実施例による通信装置の概略的な簡略化したブロック図である。
本発明のその他の特徴、使用可能性および利点は、図面の複数の図に示された本発明の実施例の以下の説明から得られる。この場合、記載されまたは図示されたすべての特徴は、単独でもまたは任意の組み合わせでも、その請求項の要約または請求項の引用関係とは無関係に、並びに明細書中の文言または図面の描写とは無関係に、本発明の対象を形成する。
図1は、好適な実施例による通信システム1000の概略的なブロック図を示す。通信システム1000は、一次通信装置100を有しており、この一次通信装置100は、伝送媒体Mを介してデータパケットDPを、少なくとも1つの二次通信装置200に伝送するために構成されている。別の好適な実施例では、オプション的に別の二次通信装置200a,200bが設けられており、これらの別の二次通信装置200a,200bは、同様にデータパケットを一次通信装置100と交換する(送信および/または受信する)ことができる。
別の好適な実施例では、伝送媒体Mは共通の伝送媒体M(英語:shared medium(シェアードメディア))である。この伝送媒体Mは、一次および/または二次通信装置100,200,200a,200bによって共通に利用可能である。別の好適な実施例では、伝送媒体Mは有線式の媒体、例えばデータ配線を有するネットワーク(例えばイーサネット)を有している。別の好適な実施例では、伝送媒体Mは、有線式でない媒体、例えば無線システムを有しており、この無線システムでデータ、特にデータパケットDPも電磁波によって交換可能である。別の好適な実施例では、伝送媒体Mは、少なくとも1つの有線式の媒体またはセクションと、少なくとも1つの有線式でない媒体またはセクションとから成る組み合わせを有している。
図1に破線の矢印Sで示されているように、伝送媒体Mの領域内に障害が発生する可能性があり、このような障害により、データパケットが正確ではない、特にエラーなしではない(若しくは場合によってはエラー修正法によって修正可能である複数のエラーを有する)、またはもはや通信装置100,200間でまったく伝送可能ではない(パケット損失)、ようになる。別の好適な実施例では、通信装置100,200間でデータパケットDPの交換(送信および/または受信)を行うための複数の伝送媒体M,M′が設けられていてもよい。図1に破線のブロックM′により示されたオプション的な別の伝送媒体参照。例えば伝送媒体Mは、有線式のイーサネットネットワークであってよく、オプション的な別の伝送媒体M′は、例えば第4世代(4G、例えばLTE)または第5世代(5G)のセル制御移動通信システムであってよい。
従って、別の好適な実施例では、一次通信装置100を運転するための方法が設けられており(図2のフローチャート参照)、この場合、この方法は、以下のステップを有している:データパケットDPを伝送するための伝送構成UK(図1)の少なくとも一時的な変更300、伝送構成UKを用いた少なくとも1つの第1のデータパケットDP1(図1)の少なくとも1つの二次通信装置200への伝送302(図2)。伝送構成UKを変更300することによって、第1のデータパケットDP1(および場合によっては、さらに伝送しようとするデータパケット)の伝送が、好適には存在する運転条件、特に伝送媒体Mの領域内の伝送条件、例えば障害Sに適合され、これによって、例えば二次通信装置200における当該のデータパケットDP1,DPの受信品質は、パケットエラー率またはパケット損失率が低下されるように改善される。特にこれによって、ダイナミックに、つまり一次通信装置100の運転中でも、例えば少なくとも一時的に二次通信装置200へのデータパケットの伝送のロバストネスの向上が得られる。
別の好適な実施例では、この方法は(図2参照)、さらに以下に記載されたオプション的なステップ304および/または306を有している:二次通信装置200による第1のデータパケットDP1の受信時における可能なエラーを特徴付ける第1の情報I1(図1)の受信304、および/または第1のデータパケットDP1の前で一次通信装置100から二次通信装置200に送信された少なくとも1つのデータパケットの受信時の可能なエラーを特徴付ける第1の情報の受信306。
別の好適な実施例では、一次通信装置100は、別の運転、特に別のデータパケットDPを第1の情報I1に依存して二次通信装置200へ将来的に伝送する運転を実施するようになっている。これによって、例えば前記伝送構成UKは、データパケットの前の伝送時における相応数の伝送エラーまたは障害S(図1)を考慮するために、第1の情報I1に依存して調節され、かつ/または変更され得る。
別の好適な実施例では、伝送構成UK(図1)が以下の要素のうちの少なくとも1つを有するように構成されている:
a)送信出力(これによって、特に複数の受信200,200a,200bにおいても、例えば信号対雑音比、SNR(signal-to-noise ratio)に影響を与えることができる)、
b)一次通信装置100においてオプション的なアンテナシステム13aを使用した場合(図7参照)、アンテナシステムの指向性特性(例えばビーム形成法の実施による)、
c)ダイバーシティ、この場合、特にダイバーシティの枠内で、伝送しようとするデータパケットDPおよび/または伝送しようとするデータパケットDPから連想される冗長性情報(例えばデータパケットDPの部分のコピーおよび/またはデータパケットDPの部分から導き出された情報、例えばパリティー値若しくは検査総計)が、好適には互いに異なる少なくとも2つの通信チャンネルで少なくとも1つの二次通信装置200に伝送される。別の好適な実施例では、少なくとも2つの通信チャンネルがいずれも、伝送媒体M(図1)によって実現可能である。別の好適な実施例では、少なくとも2つの通信チャンネルが異なる伝送媒体M,M′によって実現可能である。
別の好適な実施例では、2つの通信チャンネルが例えば特に以下の要素のうちの少なくとも1つによって特徴付けられている:c1)異なる周波数範囲、特に周波数帯域、c2)異なる時間レンジ、特にタイムスロット、c3)異なる空間的な伝播経路(空間的なダイバーシティ、英語:spatial diversity)、c4)符号多重送信法(例えばCDMA,Code Division Multiple Access)を使用した場合、異なる符号群、c5)一次通信装置100においてアンテナシステム13a(図7)を使用した場合、異なる分極または分極方向(水平および/または垂直および/または円その他)、c6)伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報、または伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報から導き出された情報の、伝送媒体M,M′にアクセスした少なくとも1つの別の通信装置(例えば別の通信装置200a)からの追加的な伝送、c7)伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報、または伝送しようとするデータパケットおよび/若しくは冗長性情報から導き出された情報の、単数若しくは複数の別の伝送媒体M′および/若しくは通信システムに関する情報(例えば第1の伝送媒体M若しくは通信システムとしてのWLAN、および必要な場合例えば第2の伝送媒体M′若しくは通信システムとしてのブルートゥース(登録商標))を介した追加的な伝送。
別の好適な実施例では、伝送構成UKの変更300(図2)が、前記要素a),b),c),c1),…,c7)のうちの少なくとも1つの変更を含む。
別の好適な実施例では、伝送構成UK(図1)が、第1の情報I1(図1)に依存して変更されるようになっている。このために、図3は、概略的な簡略化したフローチャートを示す。ステップ310で、一次通信装置100による第1の情報I1が、例えば二次通信装置200によって受信される。ステップ312で、伝送構成UKが、前もってステップ310で受信された第1の情報I1に依存して変更され、それによって例えば前のデータ伝送に対して高められたパケットエラー率を考慮することができる。このような形式で、将来的に、つまりステップ312の後で、例えばこのような形式で変更された、データ伝送のロバストネスの向上をもたらす伝送構成UKを有する、伝送しようとするデータパケットが伝送され得る。
別の好適な実施例では、一次通信装置100(図1)が複数のデータパケットDPを二次通信装置200へ伝送するようになっており、この場合、一次通信装置100は、特にそれぞれのデータパケットの伝送のロバストネスを向上させるという意味で、特に一次通信装置100が、伝送されたデータパケットの二次通信装置200によるエラーなしの受け取りに関する確認を受信しない限り、少なくとも2つの互いに連続するデータパケットDPのために、伝送構成UK(図1)を変更する。このために図4は、概略的な簡略化したフローチャートを示す。ステップ313aで、一次通信装置100(図1)はその伝送構成UKを、例えば前もって受信された第1の情報I1(例えば図3のステップ310参照)に依存して変更し、ステップ313bで、一次通信装置100は第1のデータパケットを二次通信装置200に送信する。ここでは、一次通信装置100がステップ313bの後で、二次通信装置200により第1のデータパケットの伝送をエラーなしに受け取ったことに関する確認を受信していない。従って、一次通信装置100はステップ313cで、伝送のロバストネスを向上させるために、新たにその伝送構成UKを変更する。例えばステップ313cで、伝送構成UKは、将来的に伝送しようとするデータパケット(または将来的に伝送しようとする複数のデータパケット)により多くの冗長性情報が組み込まれるように、変更され得る。ステップ313dで、一次通信装置100は(前記補充された冗長性情報を有する)第2のデータパケットを二次通信装置200へ送信または伝送する。
次いで、一次通信装置100はオプション的なステップ318(図4)で、伝送された第2のデータパケットが二次通信装置200によりエラーなしで受け取られたことに関する確認を受信する。二次通信装置200は、このような確認を、好適な形式で特に共通の伝送媒体Mを介して、例えば同様にデータパケットの形で一次通信装置100へ伝送することができる。次の同様にオプション的なステップ319で、一次通信装置100は、伝送構成UKを、前もって第2のデータパケットの伝送のステップ313dのために使用された構成のままにしておく。これは、特にこの伝送が正常に行われたから(また二次通信装置200によって確認されているから)である。特にそれぞれのデータパケットの伝送のロバストネスを低下させるために、選択的に一次通信装置100は伝送構成UKをステップ319で新たに変更する。これは、資源の効果的な利用を可能にする。別のオプション的なステップ320で、一次通信装置100は、第3のデータパケット(ステップ319に従ってそのままにしておいたまたは変更された伝送構成UKを有する)を二次通信装置200へ送信または伝送する。
別の好適な実施例では、少なくとも第1のデータパケットDP1(好適には別のデータパケットDPも)が、以下の要素、つまり、a)有効データ、この場合、特に有効データはタイムクリティカルなデータおよび/またはタイムクリティカルでないデータを有しており、b)二次通信装置200から一次通信装置100への、少なくとも1つのデータパケットの先行する伝送が正常に行われたかどうかを特徴付ける第2の情報、c)伝送構成UKを特徴付ける第3の情報、d)特に第1のデータパケットDP1を二次通信装置200へ伝送する際の単数および/または複数の伝送エラーの検知および/または修正を可能にする、冗長性情報、特に検査ビット、のうちの少なくとも1つを有している。
別の好適な実施例では、伝送構成UKの変更300(図2)は、データパケットDPの伝送のロバストネスが低下されるように行われてもよい。これは例えば、パケットエラーが生じない、または許容可能な数のパケットエラーが生じるときに、行われる。これによって、好適には、資源の節約が得られる。
別の好適な実施例は、前記方法を以上の実施例に従って実施するために構成された一次通信装置100(図1)に関する。
別の好適な実施例は、二次通信装置200(図1)を運転するための方法に関し、この二次通信装置200は、データパケットDP,DP1を、1つのまたは前記伝送媒体M(オプション的に別の伝送媒体M′)を介して少なくとも1つのまたは前記一次通信装置100から特に前記実施例に従って受信するために構成されており、この場合、この方法は、以下のステップ、つまり、少なくとも1つの第1のデータパケットDP1を少なくとも1つの一次通信装置100から伝送媒体Mを介して受信400するステップ、およびオプション的に、少なくとも1つの第1のデータパケットDP1内に一次通信装置100の伝送構成UKを特徴付ける単数または複数の第3の情報が含まれているかどうかの検査402のステップを有している(図5のフローチャート参照)。別の好適な実施例では、少なくとも1つの第1のデータパケットDP1内に第3の情報が含まれていると、二次通信装置200の運転を第3の情報に依存して実施するようになっている。これによって、伝送構成UKを使用して一次通信装置100によって二次通信装置200へ送信されたデータパケットの受信が、伝送構成UKに適合され得る(例えば追加された冗長性情報、別の通信チャンネル等を考慮して)。
別の好適な実施例では(図6のフローチャート参照)、この方法はさらに、二次通信装置200による、一次通信装置100から二次通信装置200への少なくとも1つの第1のデータパケットDP1の伝送時に少なくとも1つのエラーが発生しているかどうか(例えば点検総数またはパリティー情報の検査によって)の算出410、および二次通信装置200による、一次通信装置100への、少なくとも1つのエラーが発生しているかどうかの信号伝達412(この信号伝達412は例えば第1の情報I1(図1)と対応する)を有している。
別の好適な実施例は、前記方法を実施するために構成された二次通信装置200に関する。
別の好適な実施例は、データパケットDP,DP1、特にタイムクリティカルなデータを有するデータパケットを少なくとも1つの伝送媒体M,M′を介して伝送するための、前記実施例による方法の使用法および/または前記実施例による一次通信装置100の使用法および/または前記実施例による二次通信装置200の使用法および/または前記実施例による通信システム1000の使用法に関する。
図7は、別の好適な実施例による通信装置10の概略的な簡略化したブロック図を示す。例えば、図1に示された一次通信装置100および/または二次通信装置200は、図7による構成10を有している。
図7による通信装置10は、少なくとも1つの演算装置11と、この演算装置11に対応配設された、コンピュータプログラムPRGを少なくとも一時的に記憶するための少なくとも1つの記憶装置12とを有しており、この場合、コンピュータプログラムPRGは、特に通信装置10の運転を制御するために構成されている。例えば別の好適な実施例では、コンピュータプログラムPRGは、前記図1乃至図6に関連して記載された一次通信装置100の機能性が実現されるように、通信装置10の運転を制御するために構成されている。さらに、例えば別の好適な実施例では、コンピュータプログラムPRGは、前記図1乃至図6に関連して記載された二次通信装置200の機能性が実現されるように、通信装置10の運転を制御するために構成されている。さらに例えば、別の好適な実施例では、コンピュータプログラムPRGは、少なくとも一時的にまたは選択的に(例えばパラメータ化または構成によって予め設定可能)前記図1乃至図6に関連して記載された、一次通信装置100の機能性、および少なくとも一時的にまたは選択的に(例えばパラメータ化または構成によって予め設定可能)前記図1乃至図6に関連して記載された、二次通信装置200の機能性が実現されるように、通信装置10の運転を制御するために構成されている。
別の好適な実施例では、演算装置11は次の要素、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル式の信号プロセッサ(DSP)、プログラミング可能な論理モジュール(例えばFPGA、field programmable gate array:フィールドプログラマブルゲートアレイ)、ASIC(特定用途向け集積回路)のうちの少なくとも1つを有している。これらの組み合わせは、別の好適な実施例においても考えられ得る。
別の好適な実施例では、記憶装置12が以下の要素、揮発性メモリ12a、特にメインメモリ(RAM)、不揮発性メモリ12b、特にフラッシュEEPROMのうちの少なくとも1つを有している。好適にはコンピュータプログラムPRGは不揮発性メモリ12bにメモリされている。
別の好適な実施例では、通信装置10は、単数または複数の伝送媒体M,M′(図1)との通信インターフェース13を有している。通信インターフェース13は、例えばデータ、特にデータパケットを、有線式のおよび/または有線式でない媒体を介して送信および/または受信するための単数または複数のトランシーバ(送受信機)を有していてよい。オプション的に、通信インターフェース13は、少なくとも1つのアンテナシステム13aを有していてもよく、このアンテナシステム13aの指向性特性は、例えば伝送構成UKの変更の枠内で変更可能である。
以下に別の好適な実施例および態様が記載されており、これらの実施例および態様は、それぞれ単独でまたは互いに組み合わせて、それぞれ単数または複数の前記実施例と組み合わせ可能である。
別の好適な実施例では、通信システム1000が、例えば工場生産で使用されているような閉ループ制御用に使用するために、例えば周期的な通信システムとして構成されており、この方法の別の好適な実施例は、好適には複数のパケットエラー(例えばパケット損失)を避けるために連続で使用されてよい。
例えば先行するデータパケットの伝送が不成功であった場合のために、伝送構成UK(図1)の変更300(図2)によって伝送パラメータの迅速な適合が可能である。従って、別の好適な実施例では、特にタイムクリティカルなリアルタイム伝送システム1000においても、例えば通常の自動的なパケット繰り返しを要求することなしに(例えばAutomatic Repeat Request(ARQ)「自動繰り返し要求」によって)、連続するパケットエラーを避けることができる。
通信システム1000の別の好適な実施例は、例えば欠陥のあるデータパケットの繰り返しを許容しない非常に短いサイクルタイムを有する、特に有線式のまたは無線式の、特にタイムクリティカルな周期的な伝送システムに適している。このような実施例は、例えば工場内の通信において使用可能である。
別の好適な実施例100,200,1000は、例えばタイムクリティカルなデータパケットの伝送が例えば予め設定可能な時間ウインド内で保証される、リアルタイム性のあるネットワークで、タイムクリティカルなデータパケットを伝送するためにも使用可能である。別の好適な実施例では、この時間ウインドは通信サイクルによって規定され、この通信サイクル内で、例えば周期的にデータが交換される。このようなリアルタイム性のあるネットワークで、例えば有効なコントロールデータおよびステータス情報が特定の時間に装置100または200に存在しさらに処理され得るように、保証される。
別の好適な実施例によるリアルタイム性のあるネットワークのための例は、例えばいわゆる「閉ループ制御使用」の場合、例えば中央のコントロールユニット(例えば一次通信装置100を有する)と複数のセンサおよび/またはアクチュエータ(例えばそれぞれ1つの二次通信装置200を有する)との間で連続的に制御およびステータスデータが交換される工場オートメーションの分野である。
別の好適な実施例は、たいていは低いビットエラー確率およびひいては低いパケットエラー確率で実現可能な、例えばイーサネット規格に従った有線式のデータ伝送を利用する、例えばSercos III,Profinet,EtherCAT等の工場オートメーションにおける通信方法の利用に関する。イーサネット規格に従った検査総計を用いて、このようなパケットエラーは、たいていは確実に検出され得る。もちろん、パケットエラーの修正は多くのシステムにおいて検査総計では不可能である。欠陥のあるデータパケットの新たな送信は、多くのシステムにおいて、一般的に非常に短いサイクル時間(例えば1ミリ秒(ms)と同じかまたはこれより短い)内ではしばしば不可能であって、多くの工業イーサネットプロトコルでは予定されてもいない。
別の好適な実施例は、短いサイクル時間(例えば1msと同じかまたはこれより短い)を有するリアルタイム性のあるネットワークの利用に関し、この場合、比較的高いビットエラー確率を有する伝送媒体M(図1)も利用可能である。例えば別の好適な実施例によるこのような伝送媒体のための例は、無線送信機、シールドされていないケーブルその他である。特に別の好適な実施例による無線通信法は、システム全体または装置の高められた移動性および自由度の利点を提供する。別の好適な実施例では、通信システム1000は、10msと同じかまたはこれより短い、特に1msと同じかこれより短いサイクル時間を有する周期的な通信システムとして構成されていて、特に無線をベースとした伝送媒体(例えばフリースペース)を有している。
パケットエラーの場合に紛失したパケット要求が受信器により新たに送信される“Automatic Repeat Request「自動繰り返し要求」”(ARQ)等の公知の方法は、特にタイムクリティカルな通信システムでは実現できない。場合によっては欠陥のあるデータ伝送と、データ伝送を繰り返すためのデータが存在しなければならないデッドライン(タイムリミット)との間の時間は、しばしば単に不十分である。
出願人の調査によれば、別の好適な実施例では、既に前述した伝送構成UK(図1、前記アスペクトa)送信出力、b)指向性特性、c)ダイバーシティ(特にc1)乃至c7))参照)またはその変更300(図2)が、パケットエラー率に影響を与えるために、特に低下させるために使用され得る。これは特に伝送媒体Mとしての無線システムを用いた伝送において有利である。
別の好適な実施例では、図2に関連して例として記載された前記方法、特にステップ300,302(オプション的な別のステップ304,306は必ずしも必要ではない)は、別のデータパケットを伝送する際にシーケンスエラーの確率を低下させるために、パケットエラーに従って特に短時間実施される。
別の好適な実施例では、一次通信装置100は、データパケットDPを、例えばサイクル時間<=10msまたは<=1msで少なくとも1つの二次通信装置200に繰り返し、特に周期的に伝送するために構成されている。別の好適な実施例では、二次通信装置200が、データパケットDPを、例えばサイクル時間<=10msまたは<=1msで一次通信装置100に繰り返し、特に周期的に伝送するために構成されている。
別の好適な実施例では、それぞれのデータパケットを周期的に伝送するためのサイクル時間は、(同じ)サイクルで送信繰り返し(例えばARQ)が不可能であるか、または別の理由から送信繰り返しが望まれていない程度に短い。
別の好適な実施例では、一次通信装置100は、例えば正常な伝送の確率を高めるために、少なくとも一時的に、特に短時間、信号または一次通信装置から伝送されるデータパケットの受信品質を伝送構成UKの変更300(図2)によって改善するために構成されている。
別の好適な実施例では、図1に示した通信システム1000で、通信装置100,200間の双方向の通信が可能である。二重矢印DPおよび符号を付けていない別の二重矢印参照。別の好適な実施例では、図1に示した通信システム1000内に、通信システム1000の各通信サイクル内のリアルタイムデータ通信のために相応の必要な伝送資源が蓄えられている。
別の好適な実施例では、一次通信装置100および/または二次通信装置200から、それぞれ別の構成要素200,100に伝送されたデータパケットは、例えば有効データ、特にタイムクリティカルなデータ若しくは有効データ、オプション的に信号伝達データおよび/または場合によっては別のデータ、例えばタイムクリティカルでないデータ等も有している。
別の好適な実施例では、通信システム1000(図1)のサイクルが以下のステップを有している。1.送り方向で(一次通信装置100から少なくとも1つの二次通信装置200へ)、一次通信装置100が1つのサイクルで場合によっては異常のある伝送媒体Mを介してデータパケットDPを少なくとも1つの二次通信装置200へ送信または伝送する。
別の好適な実施例では、この場合、データパケットDPは以下のものを含む。
a.(特にタイムクリティカルな)有効データ。
b.二次通信装置200から一次通信装置100への先行する伝送が正常であったかどうか(例えばACKまたはNACK、この場合“ACK”は、伝送が正常であって、従って伝送されたデータパケットDPがパケットエラーを有していないことを知らせ、“NACK”は、伝送が正常でなく、従って伝送されたデータパケットDPがパケットエラーを有していることを知らせる)の情報。選択的に、前記アスペクトb.に関するこの情報は、例えば一次通信装置100が受信したデータパケットを1サイクル内で完全にデコードできない場合に、(N-1)回のサイクルの前に行われた、一次通信装置100への二次通信装置200の伝送が正常であったかどうかの情報であってもよい。簡略化のために、および一般性の制限なしに、以下では最初に挙げたケースが考慮されるが、この場合、ACK/NACKは、装置200から装置100へのデータパケットDPの直前の伝送に関する。一般化されたケースは、別の好適な実施例で似たように処理することができる。
c.一次通信装置100によって実際に使用された追加的な伝送資源について知らせ、かつ/または伝送構成UKを特徴付ける(オプション的な)情報。
d.伝送されるべきであるが、そのために遅延処理可能な(オプション的な)タイムクリティカルでないデータ。
e.それによって伝送エラーが検知され、場合によって例えば二次通信装置200によって修正され得る、例えば検査ビットの形の(オプション的な)冗長性情報。
別の好適な実施例では、二次通信装置200が、一次通信装置100から二次通信装置200に送信された、先行するデータパケットに欠陥があって排除されたことを前もって伝達したときに、一次通信装置100が、データパケットのための正常な伝送の確率を高めるために、最新のサイクル内で単数または複数の前記段落で記載された手段を、特に伝送構成UKの変更300の途中で使用するようになっている。
別の好適な実施例では、二次通信装置200が、例えばデータパケット内に含まれた該当する情報を使用することによって、データパケットの最新の伝送構成UKを算出するようになっている。例えば伝送構成UKまたは伝送構成UKを特徴付ける情報によって、最新の通信サイクル内に追加的な伝送資源が一次通信装置100によって使用されることが示されると、二次通信装置200は好適には、例えば選択的なチャンネルに関する追加的な情報の受信に合わせる。
別の好適な実施例では、二次通信装置200は、この追加的なチャンネルを少なくとも一時的にまたは常時(特に一次通信装置100による事前の信号伝達なしに)観察するようになっている。
別の好適な実施例では、二次通信装置200が、この二次通信装置200で受信されたデータパケット内に含まれた冗長性情報、特に検査ビットによって、一次通信装置100から二次通信装置200へのデータパケットの伝送時にエラー(単数または複数のエラー)が発生したかどうかを算出するようになっている。
別の好適な実施例では、二次通信装置200は、少なくとも1つのエラーの場合、単数または複数のエラーが、例えば受信されたデータパケット内に含まれた冗長性情報を用いて完全に修正され得るかどうかを算出するようになっている。イエスの場合、これらのエラーは別の好適な実施例において修正され、データパケット(またはその一部、例えば有効データ)の情報が、例えば二次通信装置200の演算装置11(図7)で実施されたアプリケーションに引き渡される。ノーの場合、アプリケーションは別の好適な実施例において、少なくとも1つの伝送エラーが発生してこのサイクル内で適切なデータは提供さないことが信号で伝達される。
別の好適な実施例では、二次通信装置200が、同じサイクルで逆方向に(二次通信装置200から少なくとも1つの一次通信装置100へ)、別のデータパケットを一次通信装置100へ伝送するようになっている。
別のデータパケットは、別の好適な実施例では、前もって送り方向で伝送されたデータパケットと同様に、この別のデータパケットと同じ要素またはその一部を有している。しかしながら別の好適な実施例では、別のデータパケットの要素は、場合によっては異なった値を有していてよい:a.(特に)タイムクリティカルな有効データ、b.一次通信装置100から二次通信装置200への先行する伝送が正常であったかどうかの(例えば“ACK”または“NACK”の形の)情報、c.エラー修正の最新の構成を知らせる(オプション的な)情報、例えば冗長性情報の量、例えば検査ビットの数、d.伝送されるべきであるが、可能な遅延を処理することができる(オプション的な)タイムクリティカルでない情報、e.それを用いて特に伝送エラーが検知され、場合によって修正され得る、例えば検査ビットの形の冗長性情報。
別の好適な実施例では、図2、図3および図4を用いて例として記載した前記方法は、選択的にまたは補足的に、一次通信装置100への少なくとも一時的にデータパケットの伝送のロバストネスを変えるために、特に向上させるために(または例えば資源の節約のために低下させるためにも)、二次通信装置200(図1)によって実施されてもよい。
別の好適な実施例では、(特に所定の伝送方向に関連して)データパケットの正常な伝送後に、特に直ちにまたは予め設定可能な時間間隔を保って、新たに伝送構成UKが、特にそれぞれのデータパケットの伝送のロバストネスを低下させるように変更され(図2のステップ300)、それによって伝送資源が解放される(例えばパリティービットおよび/または通信チャンネル等の低減された数を用いて)。このような形式で、当該の通信装置100,200の運転のためのエネルギ消費は、(従来のやり方に関連した)時間的な手段で、最小限でしか高められることはなく、場合によっては隣接する通信システム(図示せず)は、もしそうであったとしても、稀なケースでしか制限されない。
別の好適な実施例では、一次通信装置100は、既に実施された伝送若しくは通信サイクルの予め設定可能な第1の数を越えるパケットエラーの数を算出し、伝送構成の変更300(図2)のステップを、パケットエラーの数に依存して実施する。このような形式で、より大きい数のパケットエラーにおいて、データ伝送のロバストネスの向上のために、場合によっては、より少ない数のパケットエラーを有する状況(ここでは例えば1つの追加的な通信チャンネルの追加)におけるよりも十分な手段(例えば複数の追加的な通信チャンネルの追加)を講じることができる。
別の好適な実施例では、第1のパケットエラーが発生すると直ちに、M回の複数の将来的な通信サイクル後に、変更された伝送構成UKが一次通信装置100によって使用されるように、例えば二次通信装置200に信号で伝えることにより、一次通信装置100が伝送構成UKの将来的な変更300を準備するようになっている。これによって、別の好適な実施例で、追加的な手段を特に二次通信装置200の側で準備するために、所定の先回りが得られる。
別の好適な実施例では、一次通信装置100は、特に更なるパケットエラーが発生するとその都度、図4を用いて既に記載されたプロセスと同様に、伝送構成UKを段階的に変更する。
この場合、別の好適な実施例では、伝送構成UKのそれぞれ同じ要素a),b),c)、例えば送信出力が変更され、例えば更なるエラーの発生時にその都度段階的に高められる。
しかしながら、別の好適な実施例では、すぐ前の変更のステップにおけるものとは別の、伝送構成UKの要素a),b),c)も変更されてよい。例えば先行する変更ステップ300で一次通信装置100の送信出力が高められていれば、次に行われる変更のステップ300で例えば指向性特性(アスペクトb))、またはダイバーシティ(アスペクトc))、特に部分アスペクトc1)乃至c7)のうちの少なくとも1つが変更されてよい。
別の好適な実施例は、データパケットDPの伝送品質の保証または向上を可能にし、好適には少なくとも一時的に、一次通信装置100によっても、また二次通信装置200によっても実施され得る。特に、好適な実施例によって、多重エラー、例えば連続するパケットエラーが減少されるかまたは避けられる。
以下に、少なくとも一時的に少なくとも多数の好適な実施例によって得られる利点および好適なアスペクトを列挙する。特に送信繰り返し(ARQ)が行われないときの、周期的な通信のための非常に短いサイクル時間。特にロバストネスを向上させるための追加的な手段が、例えば伝送構成UKの変更300の途中で例えば稀なケースでのみ、例えば単数または複数のパケットエラーが発生したときに講じられ、およびこのような形式の手段若しくは当該の伝送構成UKが例えばパケットエラーがもはや発生しなくなるまで通常は一時的にのみ使用されるときに、時間平均で適度な送信出力および貴重な伝送資源(時間、周波数、スペース、コードその他)の適度な利用。場合によっては危険な多重エラーの効果的な回避、これは特に所定の使用、例えば工場通信において重要な品質特徴である。
別の好適な実施例では、これらの実施例による原理が通信システムで使用され、この通信システムにおいて、データパケットの形のデータが特に素早く伝送され、また特に個別化されたパケットエラーが問題ないかまたは許容可能である。
別の好適な実施例では、これらの実施例による原理が、リアルタイム通信のための通信システムに、特に工場オートメーションで、例えばいわゆる「閉ループ制御使用」において使用される。別の好適な実施例においては、これらの実施例による原理を、例えばリアルタイムデータストリームが処理される別のシステムの通信システムにも使用することが考えられ、この場合、個別のパケットエラーは許容可能である。何故ならば、個別のパケットエラーは例えば補間法を用いて修正可能だからである。
これらの実施例による原理の利用のためのその他の例は、車両の制御機能(例えば“Steer-by-wire「ステア・バイ・ワイヤ」”、“Brake-by-wire「ブレーキ・バイ・ワイヤ」”)、および/または例えば特にエラーの場合、先行するコマンドが繰り返されるよりも、最新のコマンドが正常に伝送されることがより重要であるサイバフィジカルシステム、例えばロボットである。
10 構成、通信装置
11 演算装置
12 記憶装置
12a 揮発性メモリ
12b 不揮発性メモリ
13 通信インターフェース
13a アンテナシステム
100 一次通信装置、構成要素
200,200a,200b 二次通信装置、構成要素
300 ステップ
302 ステップ
304 ステップ
306 ステップ
310 ステップ
312 ステップ
313a ステップ
313b ステップ
313c ステップ
313d ステップ
318 ステップ
319 ステップ
320 ステップ
402 ステップ
410 算出
412 信号伝達
1000 通信システム、リアルタイム伝送システム
DP データパケット
DP1 データパケット
I1 第1の情報
M 伝送媒体
M′ オプション的な伝送媒体
PRG コンピュータプログラム
S 破線の矢印
UK 伝送構成

Claims (14)

  1. データパケット(DP)を少なくとも1つの二次通信装置(200)に伝送媒体(M)を介して伝送するために構成された一次通信装置(100)を運転するための方法において、前記方法が、データパケットを伝送するための伝送構成(UK)を少なくとも一時的に変更(300)するステップと、前記伝送構成(UK)を用いて少なくとも1つの第1のデータパケット(DP1)を少なくとも1つの前記二次通信装置(200)に伝送(302)するステップとを有していて、
    前記伝送媒体(M)が少なくとも一つの有線式の媒体を含み、
    少なくとも前記第1のデータパケット(DP1)が次の要素、つまり、c)前記伝送構成(UK)を特徴付ける第3の情報、d)前記二次通信装置(200)への前記第1のデータパケット(DP1)の伝送時における単数または複数の伝送エラーの検知および/または修正を可能にする冗長性情報、の両方の要素を有していて、
    前記第1のデータパケット(DP1)が有する前記第3の情報によって特徴付けられる前記伝送構成(UK)はb)前記一次通信装置(100)においてアンテナシステムを使用した場合、前記アンテナシステムの指向性特性、c)ダイバーシティ、のうちの少なくとも1つの要素を有しており、
    前記伝送構成(UK)がダイバーシティの要素を有している場合、伝送しようとするデータパケットおよび/または伝送しようとする前記データパケットから連想される冗長性情報が互いに異なる少なくとも2つの通信チャンネルを介して少なくとも1つの前記二次通信装置(200)に伝送され、
    前記2つの通信チャンネルが次の要素、つまり、
    c1)異なる周波数範囲、
    c2)異なる時間レンジ、
    c3)異なる空間的な伝播経路、
    c4)符号多重送信法を使用した場合、異なる符号群、
    c5)前記一次通信装置(100)においてアンテナシステムを使用した場合、異なる分極または分極方向、
    c6)伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報、または伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報から導き出された情報の、前記一次通信装置(100)からの伝送に加え、前記一次通信装置(100)とは異なる、前記伝送媒体(M)にアクセスした少なくとも1つの別の通信装置(200a)からの追加的な伝送、
    c7)伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報、または伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報から導き出された情報の、前記伝送媒体(M)を介した伝送に加え、前記伝送媒体(M)とは異なる単数若しくは複数の別の伝送媒体(M′)および/若しくは通信システムを介した追加的な伝送、の要素のうちの少なくとも1つによって特徴付けられている、
    一次通信装置(100)を運転するための方法。
  2. 前記方法がさらに、a)前記二次通信装置(200)による前記第1のデータパケット(DP1)の受信時におけるエラーおよび/またはb)前記第1のデータパケット(DP1)の前に前記一次通信装置(100)から前記二次通信装置(200)へ送信された少なくとも1つのデータパケット(DP)の受信時におけるエラーを特徴付ける第1の情報(I1)を受信(304;310)するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記伝送構成(UK)が、さらに、a)送信出力によって特徴付けられていて、
    前記伝送構成(UK)の変更は、前記要素a)、b)、c1)、c2)、c3)、c4)、c5)、c6)、c7)のうちの少なくとも1つの変更を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記伝送構成(UK)を前記第1の情報(I1)に依存して変更(312)する、請求項2記載の方法。
  5. 前記一次通信装置(100)が複数のデータパケットを前記二次通信装置(200)に伝送し(313b、313d)、前記一次通信装置(100)は、この一次通信装置(100)が伝送されたデータパケットの、前記二次通信装置(200)によるエラーなしの受け取りに関する確認を受信しない限り、少なくとも2つの互いに連続するデータパケットのために前記伝送構成(UK)を、それぞれの前記データパケットの伝送のロバストネスを向上させるように変更(313a,313c)する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記一次通信装置(100)は、この一次通信装置(100)が前記二次通信装置(200)による、伝送されたデータパケットのエラーなしの受け取りに関する確認を受信(318)すると、それぞれの前記データパケットの伝送のロバストネスを低下させるために、前記伝送構成(UK)を変更(319)する、請求項5記載の方法。
  7. 少なくとも前記第1のデータパケット(DP1)がさらに次の要素、つまり、a)有効データ、前記有効データがタイムクリティカルなデータおよび/またはタイムクリティカルでないデータを有しており、b)前記二次通信装置(200)から前記一次通信装置(100)への、少なくとも1つのデータパケットの先行する伝送が正常に行われたかどうかを特徴付ける第2の情報、のうちの少なくとも1つの要素を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. データパケット(DP)を少なくとも1つの二次通信装置(200)に伝送媒体(M)を介して伝送するために構成された一次通信装置(100)において、前記一次通信装置(100)は少なくとも1つの演算装置と、前記演算装置に対応配設された、コンピュータプログラムを少なくとも一時的に記憶するための少なくとも1つの記憶装置とを有しており、前記一次通信装置(100)が、データパケットを伝送するための伝送構成(UK)を少なくとも一時的に変更(300)するステップ、および前記伝送構成(UK)を用いて少なくとも1つの第1のデータパケット(DP1)を少なくとも1つの前記二次通信装置(200)に伝送(302)するステップを実施するために構成されていて、前記伝送媒体(M)が少なくとも一つの有線式の媒体を含み、
    少なくとも前記第1のデータパケット(DP1)が次の要素、つまり、c)前記伝送構成(UK)を特徴付ける第3の情報、d)前記二次通信装置(200)への前記第1のデータパケット(DP1)の伝送時における単数または複数の伝送エラーの検知および/または修正を可能にする冗長性情報、の両方の要素を有していて、
    前記第1のデータパケット(DP1)が有する前記第3の情報によって特徴付けられる前記伝送構成(UK)はb)前記一次通信装置(100)においてアンテナシステムを使用した場合、前記アンテナシステムの指向性特性、c)ダイバーシティ、のうちの少なくとも1つの要素を有しており、
    前記伝送構成(UK)がダイバーシティの要素を有している場合、伝送しようとするデータパケットおよび/または伝送しようとする前記データパケットから連想される冗長性情報が互いに異なる少なくとも2つの通信チャンネルを介して少なくとも1つの前記二次通信装置(200)に伝送され、
    前記2つの通信チャンネルが次の要素、つまり、
    c1)異なる周波数範囲、
    c2)異なる時間レンジ、
    c3)異なる空間的な伝播経路、
    c4)符号多重送信法を使用した場合、異なる符号群、
    c5)前記一次通信装置(100)においてアンテナシステムを使用した場合、異なる分極または分極方向、
    c6)伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報、または伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報から導き出された情報の、前記一次通信装置(100)からの伝送に加え、前記一次通信装置(100)とは異なる、前記伝送媒体(M)にアクセスした少なくとも1つの別の通信装置(200a)からの追加的な伝送、
    c7)伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報、または伝送しようとする前記データパケットおよび/若しくは前記冗長性情報から導き出された情報の、前記伝送媒体(M)を介した伝送に加え、前記伝送媒体(M)とは異なる単数若しくは複数の別の伝送媒体(M′)および/若しくは通信システムを介した追加的な伝送、の要素のうちの少なくとも1つによって特徴付けられている、
    一次通信装置(100)。
  9. 前記一次通信装置(100)が、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するために構成されている、請求項8記載の一次通信装置(100)。
  10. データパケット(DP)を、請求項8または9に記載した少なくとも1つの一次通信装置(100)から、伝送媒体(M)を介して受信するために構成された二次通信装置(200)を運転するための方法において、前記方法は、少なくとも1つの第1のデータパケット(DP1)を少なくとも1つの前記一次通信装置(100)から前記伝送媒体(M)を介して受信(400)するステップと、少なくとも1つの前記第1のデータパケット(DP1)内に前記一次通信装置(100)の前記伝送構成(UK)を特徴付ける第3の情報が含まれているかどうかの検査(402)のステップを有していて、前記伝送媒体(M)が少なくとも一つの有線式の媒体を含む、二次通信装置(200)を運転するための方法。
  11. 少なくとも1つの前記第1のデータパケット(DP1)内に前記第3の情報が含まれている場合、前記二次通信装置(200)の運転を前記第3の情報に依存して実施し、前記伝送構成(UK)を使用して前記一次通信装置(100)によって前記二次通信装置(200)へ送信されたデータパケットの受信が、前記伝送構成(UK)に適合される、請求項10記載の方法。
  12. さらに、前記二次通信装置(200)による、前記一次通信装置(100)から前記二次通信装置(200)への少なくとも1つの前記第1のデータパケット(DP1)の伝送時に少なくとも1つのエラーが発生しているかどうかを算出(410)するステップ、および前記二次通信装置(200)による、前記一次通信装置(100)への、前記算出(410)するステップで少なくとも1つのエラーが発生しているかどうかを信号伝達(412)するステップを有している、請求項10または11記載の方法。
  13. データパケット(DP)を、請求項8または9に記載した少なくとも1つの一次通信装置(100)から伝送媒体(M)を介して受信するために構成された二次通信装置(200)において、前記二次通信装置(200)は少なくとも1つの演算装置と、前記演算装置に対応配設された、コンピュータプログラムを少なくとも一時的に記憶するための少なくとも1つの記憶装置とを有しており、前記二次通信装置(200)が、請求項10から12までのいずれか1項記載の方法を実施するために構成されていて、前記伝送媒体(M)が少なくとも一つの有線式の媒体を含む、二次通信装置。
  14. 請求項8または9記載の少なくとも1つの一次通信装置(100)および請求項13記載の少なくとも1つの二次通信装置(200)を有する通信システム(1000)。
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