JP2024050300A - 真贋判定方法、隠蔽シールおよび真贋判定システム - Google Patents

真贋判定方法、隠蔽シールおよび真贋判定システム Download PDF

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Abstract

【課題】赤外線で読み取り可能な、物品に付された真贋判定用のパターンを視認できないように構成された隠蔽シールを利用した真贋判定方法を提供する。【解決手段】真贋判定方法は、赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、第1パターンを隠すように貼られた隠蔽シールを介して赤外線を照射する照射工程であって、第1パターンは物品の固有情報を符号化する照射工程と、少なくとも1つの赤外線検出装置を用いて、隠蔽シールを介して、物品によって反射された赤外線を受け、第1パターンを読み取ることによって、物品の固有情報を取得する読み取り工程と、判定装置を用いて、物品の固有情報に基づいて物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する判定工程とを包含する。【選択図】図5

Description

本発明は、隠蔽シール、それを利用する真贋判定方法および真贋判定システムに関する。
近年、真贋判定を行う技術が開発されている。例えば、金券、紙幣などの印刷物に対する偽造防止の技術開発が進められている。蛍光インクまたは赤外線インクなどの特殊インクを用いる技術、ホログラムを用いる技術、または、条件等色(メタメリズム)を利用した技術などが知られている。
特許文献1は、カラー二次元コードと条件等色との組み合わせを利用した真贋判定システムを開示している。特許文献2は、紫外線に反応して蛍光発光する紫外線反応層を備える真贋判定可能媒体を開示している。
特開2012-141729号公報 特開2015-3430号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカラー二次元コードは、その存在が露呈しているために、コピーまたは偽造されるリスクが高まる。また、特許文献2に記載の真贋判定可能媒体は、ブラックライトのような紫外線光源を必要とするために、最終消費者(以下、単に「消費者」と称する。)にとって利便性が高いとは言えない。
そこで、本発明は、赤外線で読み取り可能な、物品に付された真贋判定用のパターンを視認できないように構成された隠蔽シールを提供し、かつ、消費者に対する利便性を向上させることが可能となる真贋判定方法および真贋判定システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態によると、以下の項目に記載の解決手段が提供される。
[項目1]
赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼られた隠蔽シールを介して赤外線を照射する照射工程であって、前記第1パターンは物品の固有情報を符号化する、照射工程と、
少なくとも1つの赤外線検出装置を用いて、前記隠蔽シールを介して、前記物品によって反射された赤外線を受け、前記第1パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得する読み取り工程と、
判定装置を用いて、前記物品の固有情報に基づいて前記物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する判定工程と、
を包含する、真贋判定方法。
[項目2]
赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼られた隠蔽シールを介して赤外線を照射する照射工程であって、前記隠蔽シールは赤外線で読み取り可能な第2パターンを有し、前記第1および第2パターンの組み合わせが物品の固有情報を符号化する、照射工程と、
少なくとも1つの赤外線検出装置を用いて、前記隠蔽シールを介して、前記物品によって反射された赤外線を受け、前記第1パターンを読み取り、かつ、前記隠蔽シールによって反射された赤外線を受け、前記第2パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得する読み取り工程と、
判定装置を用いて、前記物品の固有情報に基づいて前記物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する判定工程と、
を包含する、真贋判定方法。
[項目3]
前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の製造元で用いられる第1赤外線検出装置を含み、
前記読み取り工程は、
前記第1赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報を取得し、前記第1赤外線検出装置からサーバに前記物品の固有情報を送信し、
前記サーバによって取得された前記物品の固有情報と、製造元情報を含む第1付加情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報を前記サーバの記憶装置に記憶することを含む、項目1または2に記載の真贋判定方法。
[項目4]
前記第1付加情報は、前記製造元で前記物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報を含む、項目3に記載の真贋判定方法。
[項目5]
前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の流通業で用いられる第2赤外線検出装置を含み、
前記読み取り工程は、
前記第2赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報を取得し、前記第2赤外線検出装置から前記サーバに前記物品の固有情報を送信し、
前記サーバによって取得された前記物品の固有情報と、流通業情報を含む第2付加情報とを紐付ける第2トレーサビリティ情報を前記記憶装置に記憶することを含む、項目3または4に記載の真贋判定方法。
[項目6]
前記第2付加情報は、前記流通業で前記物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報を含む、項目5に記載の真贋判定方法。
[項目7]
前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1トレーサビリティ情報と前記第2トレーサビリティ情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、項目5または6に記載の真贋判定方法。
[項目8]
前記判定結果を消費者の端末装置に送信する工程をさらに包含する、項目7に記載の真贋判定方法。
[項目9]
前記物品から前記隠蔽シールを剥がし、前記隠蔽シールが過去に剥がされた痕跡が前記第1パターン上に残っているか否かを判定する工程をさらに包含する、項目1から8のいずれか1項に記載の真贋判定方法。
[項目10]
前記第1パターンは可視光でも読み取り可能であり、
前記隠蔽シールが前記物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置を用いて前記第1パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得し、前記可視光検出装置から前記サーバに前記物品の固有情報を送信する工程をさらに包含し、
前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1および第2トレーサビリティ情報と、前記可視光検出装置が取得した前記物品の固有情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、項目6または7に記載の真贋判定方法。
[項目11]
前記可視光検出装置から前記サーバに、前記消費者による前記物品の固有情報の取得が完了したことを通知し、完了通知の受信履歴を前記記憶装置に記憶する工程をさらに包含する、項目10に記載の真贋判定方法。
[項目12]
前記物品は、消費者情報を符号化する、赤外線で読み取り可能な第3パターンを有し、
前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の製造元で用いられる第1赤外線検出装置を含み、
前記読み取り工程は、前記第1赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報および前記消費者情報を取得し、前記第1赤外線検出装置からサーバに前記物品の固有情報および前記消費者情報を送信し、かつ、前記物品の固有情報と、前記消費者情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報を前記サーバの記憶装置に記憶することを含む、項目2に記載の真贋判定方法。
[項目13]
前記第3パターンは可視光でも読み取り可能であり、
前記隠蔽シールが前記物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置を用いて前記第3パターンを読み取ることによって、前記消費者情報を取得し、前記可視光検出装置から前記サーバに前記消費者情報を送信する工程をさらに包含し、
前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1トレーサビリティ情報と、前記可視光検出装置が取得した前記消費者情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、項目12に記載の真贋判定方法。
[項目14]
前記隠蔽シールは可視光で読み取り可能な、前記物品の固有情報と異なる情報を符号化した第2パターンを有する、項目1に記載の真贋判定方法。
[項目15]
前記判定結果を出力装置に出力する工程をさらに包含する、項目1から14のいずれか1項に記載の真贋判定方法。
[項目16]
可視光および赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼る隠蔽シールであって、
第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面を有する光学積層体を備え、
前記光学積層体は、
赤外線を透過し、可視光を拡散反射する光学フィルタ層と、
前記光学フィルタ層の前記第2主面側に配置され、前記物品に接着する接着剤層と、
を有し、
前記光学積層体は、前記光学フィルタ層を介して、前記第1パターンを視認できないように構成され、
前記第1パターンは、前記光学フィルタ層を介して赤外線で読み取り可能である、隠蔽シール。
[項目17]
前記隠蔽シールを前記物品から剥がすと上記第1パターン上に痕跡が残る、項目16に記載の隠蔽シール。
[項目18]
前記光学積層体は、前記光学フィルタ層の前記第1主面側に配置された加飾層をさらに有する、項目16または17に記載の隠蔽シール。
[項目19]
前記加飾層は、可視光で読み取り可能な第2パターンを有する、項目18に記載の隠蔽シール。
[項目20]
前記加飾層と前記光学フィルタ層との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射し、赤外線を透過する第1中間層をさらに有する、項目18または19に記載の隠蔽シール。
[項目21]
前記光学フィルタ層と前記接着剤層との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射または吸収し、赤外線を透過する第2中間層をさらに有する、項目16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目22]
前記光学フィルタ層の前記第1主面側に配置された表面保護層をさらに有する、項目16から21のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目23]
前記光学フィルタ層は780nm以上2000nm以下の波長範囲内の少なくとも一部の波長の光に対し60%以上の直線透過率を有する、項目16から22のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目24]
前記光学積層体は、可視光の拡散透過率が24%以下であり、かつ、780nm以上1350nm以下の近赤外線の拡散透過率が40%以上である、項目16から23のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目25]
前記光学フィルタ層は、マトリクスと、前記マトリクス中に分散された光散乱体となる微粒子とを有する、項目16から24のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目26]
前記微粒子は、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成している、項目25に記載の隠蔽シール。
[項目27]
前記光学フィルタ層の可視光の波長領域の透過率曲線は、長波長側から短波長側にかけて直線透過率が単調に減少する曲線部分を有し、前記曲線部分は入射角の増大につれて長波長側にシフトする、項目25または26に記載の隠蔽シール。
[項目28]
前記第1パターンが符号化した情報は、前記第2パターンが符号化した情報と異なる、項目19に記載の隠蔽シール。
[項目29]
前記第1パターンは、前記物品が本物であることを示す情報を符号化したパターンである、項目16から28のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
[項目30]
前記第1パターンは、バーコードまたは二次元コードを含む、項目29に記載の隠蔽シール。
[項目31]
前記第1および第2パターンの組み合わせが、前記物品が本物であることを示す、項目19に記載の隠蔽シール。
[項目32]
項目28から30のいずれか1項に記載の隠蔽シールと、
前記隠蔽シールが前記物品に付された状態で、赤外線を用いて前記光学積層体を介して前記第1パターンを読み取る赤外線検出装置と、
前記第1パターンが表す前記情報に基づいて、前記物品が本物であるか否かを判定する判定装置と、
を備える、真贋判定システム。
[項目33]
前記隠蔽シールを前記物品から剥がした後に、可視光を用いて前記第1パターンを読み取る可視光検出装置をさらに備える、項目32に記載の真贋判定システム。
本発明の実施形態によると、赤外線で読み取り可能な、物品に付された真贋判定用のパターンを視認できないように構成された新規な隠蔽シールが提供される。これにより、真贋判定に必要な秘密の情報を隠蔽シールで隠した状態で、第三者にその存在を知られることなく物品を流通させ、関係者だけが赤外線で真贋判定用のパターンを読み取ることが可能となる。このことは、トレーサビリティの向上に寄与し得る。消費者は最終的に、隠蔽シールを物品から剥がし、例えばモバイル端末を利用して真贋判定用のパターンを可視光で読み取ることで、真贋判定を容易に行うことができる。このように、消費者に対する利便性を向上させることが可能となる当該隠蔽シールを利用した新規な真贋判定方法および真贋判定システムが提供される。
物品のラベルに印刷された、本発明の実施形態による真贋判定用のパターンの例を模式的に示す図である。 物品のラベルに印刷された真贋判定用のパターンを覆う隠蔽シールを模式的に示す図である。 物品のラベルに付された隠蔽シールの模式的な断面図である。 本発明の実施形態による真贋判定システムの構成例を示す模式図である。 サーバコンピュータの概略的なハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態による真贋判定システムの動作を例示するフローチャートである。 本発明の実施形態による真贋判定システムの動作に含まれる処理を詳細に説明するための図である。 表面に第2パターンが付された隠蔽シールを例示する模式図である。 第1パターンが付された物品のラベル、および第2パターンが付された隠蔽シールを例示する模式図である。 本発明の実施形態による隠蔽シールの模式的な断面図である。 本発明の実施形態による他の隠蔽シールの模式的な断面図である。 本発明の実施形態によるさらなる他の隠蔽シールの模式的な断面図である。 光学フィルタ層の模式的な断面図である。 光学フィルタ層の断面TEM像を示す図である。 最大透過率で規格化したグラフであり、光学フィルタ層の直線透過率スペクトルの入射角依存性を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による真贋判定方法、真贋判定システム、および、これらの方法、システムにおいて利用される隠蔽シールを説明する。本発明の実施形態は以下で例示するものに限定されない。
図1Aに、物品のラベルPに印刷された、本発明の実施形態による真贋判定用のパターンC1の例を模式的にし、図1Bに、物品のラベルPに印刷されたパターンC1を覆う隠蔽シール101を模式的に示す。図2に、物品のラベルPに付された隠蔽シール101の模式的な断面図を示す。
本発明の実施形態による隠蔽シール101は、パターンC1が付された物品のラベルP(以下、「トレーサビリティラベルP」と呼ぶ場合がある。)に、パターンC1を隠すように貼付される。本明細書において、真贋判定用のパターンC1を「第1パターンC1」と称する場合がある。図1Aおよび図1Bに例示する物品はワインであるが、これに限定されないことは言うまでもない。隠蔽シール101は、ワインボトルのラベルに印刷されたパターンC1を覆っている。この状態ではパターンC1は視認されない。
隠蔽シール101は、物品に印刷または付されたパターンC1を視認できないように構成されている。隠蔽シール101は、赤外線を透過し、可視光を拡散反射するように構成されている。これにより、赤外線で読み取り可能なパターンC1が付された物品に、パターンC1を隠すように貼られた隠蔽シール101を介して赤外線を照射することが可能となる。また、赤外線検出装置を用いて、隠蔽シール101を介してパターンC1を読み取ることが可能となる。隠蔽シール101の構造例については、後で詳細に説明する。
本発明の実施形態によるパターンC1は、バーコードまたは二次元コードを含む。図1AにはパターンC1の例として、二次元コードを示している。ただし、パターンC1は、ArUco、カメレオンコード(登録商標)などのAR(Augmented Reality:拡張現実)マーカーを広く含み得る。パターンC1は、物品が本物であることを示す情報を符号化したパターンである。パターンCは、例えば製品ロット番号またはシリアル番号などの物品の固有情報を符号化し得る。
パターンC1は、例えば赤外線吸収インクで形成される。赤外線吸収インクは、例えば、カーボン、油性インク、染料または顔料を含むインクで、市販されているものを広く利用できる。このような材料から形成されたパターンC1は、可視光および赤外線で読み取り可能である。あるいは、パターンC1は、再帰反射性インク(例えば、株式会社小松プロセス製、再帰反塗料ブライトコート水性Nタイプ)で形成され得る。また、プリズム型の再帰性反射シート(日本カーバイド工業株式会社製、Nikkalite クリスタルグレード CRG-CFシリーズ)やビーズ型の再帰性反射シート(日本カーバイド工業株式会社製、Nikkalite RSシリーズ)から、パターンC1に対応する部分を切り抜くことによって作製され得る。また、再帰性反射シート上に赤外線吸収インクを印刷することによって、パターンC1を形成してもよい。
<1.真贋判定システムの構成>
図3に、本発明の実施形態による真贋判定システム1000の構成例を模式的に示す。本発明の実施形態による真贋判定システム1000は、少なくとも1つのバーコードスキャナ(またはバーコードリーダ)200と、少なくとも1つのモバイル端末300と、サーバ400とを備える。少なくとも1つのバーコードスキャナ200と、少なくとも1つのモバイル端末300と、サーバ400とは、ネットワークNを介して互いに通信を行うことができる。
バーコードスキャナ200は、赤外線検出装置210および赤外線光源装置220を有する。バーコードスキャナ200は、例えば製造元、および卸売または小売業などの流通業で利用される端末である。赤外線光源装置220から、所定のパターン(例えば、多数のドットパターン)を有する赤外線を出射することによって、パターンを高い精度で読み取ることができる。赤外線検出装置210は、例えば、3次元センサまたは赤外線カメラである。赤外線光源装置220は、例えば、赤外線LEDまたは赤外線レーザ(半導体レーザ)である。パターンが凹凸構造を有する場合、赤外線光源装置220と赤外線検出装置210とで、凸部(または凹部)で反射された赤外線を用いて、LiDARのように、タイムオブフライト法で、パターンを読み取ることができる。このとき、ビームスキャン方式に限られず、フラッシュ方式を用いることもできる。
モバイル端末300は、消費者に利用される端末であり、例えばスマートフォンである。モバイル端末300は、可視光検出装置310を有する。可視光検出装置310の例は、3次元センサまたはカメラである。
図4に、サーバコンピュータ400の概略的なハードウェア構成例のブロック図を示す。本発明の実施形態によるサーバコンピュータ(以下、単に「サーバ」と称する。)400は、例えばエッジコンピューティングサーバまたはエッジIoTサーバである。サーバ400は、例えば、プロセッサ410、ROM(Read Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、記憶装置440および通信装置450を備える。これらの構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続される。プロセッサ410が少なくとも1つの処理を実行するためのソフトウェア(またはファームウェア)が、ROM420に実装され得る。そのようなソフトウェアは、例えば光ディスクなど、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録され、パッケージソフトウェアとして販売され、または、ネットワークを介してユーザに提供され得る。
プロセッサ410は、半導体集積回路であり、中央演算処理装置(CPU)を含む。プロセッサ410は、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラによって実現され得る。プロセッサ410は、少なくとも1つの処理を実行するための命令群を記述した、ROM420に格納されるコンピュータプログラムを逐次実行し、所望の処理を実現する。
サーバコンピュータ400は、プロセッサ410に加えてまたは代えて、CPUを搭載したFPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ASSP(Application Specific Standard Product)、または、これら回路の中から選択される2つ以上の回路の組み合わせを備え得る。
ROM420は、例えば、書き込み可能なメモリ(例えばPROM)、書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)、または読み出し専用のメモリである。ROM420は、プロセッサ410の動作を制御するプログラムを記憶している。ROM420は、単一の記録媒体である必要はなく、複数の記録媒体の集合であり得る。複数の集合体の一部は取り外し可能なメモリであってもよい。
RAM430は、ROM420に格納された制御プログラムをブート時に一旦展開するための作業領域を提供する。RAM430は、単一の記録媒体である必要はなく、複数の記録媒体の集合であり得る。
記憶装置440は、主としてデータベースのストレージとして機能する。記憶装置440は、例えば、磁気記憶装置または半導体記憶装置である。磁気記憶装置の例は、ハードディスクドライブ(HDD)である。半導体記憶装置の例は、ソリッドステートドライブ(SSD)である。ただし、記憶装置440は、サーバにネットワークを介して接続される外部の記憶装置であってもよい。
通信装置450は、ネットワークを介してバーコードスキャナ200やモバイル端末300と通信するための通信モジュールである。通信装置450は、例えば、カメラリンク、IEEE1394(登録商標)、またはイーサネット(登録商標)などの通信規格に準拠した有線通信を行うことができる。通信装置450は、例えば、2.4GHz帯または5.0GHz帯の周波数を利用したWi-Fi規格に準拠した無線通信を行うことができる。
<2.真贋判定方法>
次に、本発明の例示的な第1および第2実施形態のそれぞれにおける真贋判定方法を説明する。当該真贋判定方法は、前述した真贋判定システム1000を利用して実施することが可能である。
(第1実施形態)
図5および図6を参照して、本発明の第1実施形態による真贋判定方法を説明する。図5に、真贋判定システム1000の動作を例示するフローチャートを示す。図6に、真贋判定システム1000の動作に含まれる処理を詳細に説明するための図を示す。
本発明の第1実施形態による真贋判定方法は、下記の照射工程S100、読み取り工程S200および判定工程S300を包含する。
(照射工程S100)赤外線光源装置220(またはバーコードスキャナ200)を用いて、赤外線で読み取り可能な第1パターンC1が付された物品に、第1パターンC1を隠すように貼られた隠蔽シール101を介して赤外線を照射する。
(読み取り工程S200)少なくとも1つの赤外線検出装置210(またはバーコードスキャナ200)を用いて、隠蔽シール101を介して、物品によって反射された赤外線を受け、第1パターンC1を読み取ることによって、物品の固有情報を取得する。
(判定工程S300)判定装置を用いて、物品の固有情報に基づいて物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する。サーバ400が判定装置として機能してもよいし、あるいは、製造元または流通業で利用される端末装置や、消費者が利用するモバイル端末が判定装置として機能してもよい。判定結果は、例えば端末装置またはモバイル端末が備えるディスプレイやスピーカなどの出力装置に出力され得る。
図6に示す例において、製造元で処理S11~S13が実行され、流通業で処理S21~S24が実行され、処理S31~S33が消費者によって実行される。流通業は、卸売業、小売業、製造小売業などを含む。消費者は前述したように最終消費者である。
製造元において、照射工程S100および読み取り工程S200が実行される。前述した真贋判定システム1000が備える少なくとも1つの赤外線検出装置210(またはバーコードスキャナ200)は、物品の製造元で用いられる第1赤外線検出装置210a(またはバーコードスキャナ200a、図3を参照)を含む。読み取り工程S200は、第1赤外線検出装置210aを用いて物品の固有情報を取得し、第1赤外線検出装置210aからサーバ400に物品の固有情報を送信することを含む(処理S11)。物品の固有情報は、例えば製品ロット番号およびシリアル番号を含む。
第1赤外線検出装置210aからサーバ400に物品の固有情報が送信されるとき、製造元情報を含む第1付加情報も送信され得る。第1実施形態における読み取り工程S200は、サーバ400によって取得された物品の固有情報と、製造元情報を含む第1付加情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報をサーバ400の記憶装置440(図4を参照)に記憶することをさらに含む(処理S12)。製造元情報は、製造元の特定に必要な情報であり、例えば商号または法人番号である。第1トレーサビリティ情報は、物品の固有情報と、第1付加情報とを関連付ける例えばテーブルに追加される。第1付加情報は、製造元情報に加え、例えば、製造元で物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報を含み得る。
第1トレーサビリティ情報を記憶装置440に記録した後、第1パターンC1が付されたトレーサビリティラベルPに、第1パターンC1を隠すように隠蔽シール101が貼付される(動作S13)。ただし、第1実施形態では物品の固有情報の取得は、トレーサビリティラベルPに隠蔽シール101を貼付する前に行われるが、トレーサビリティラベルPに隠蔽シール101を貼付した後で行われてもよい。その後、隠蔽シール101が貼付された物品は流通に置かれる。
次に流通業において、照射工程S100、読み取り工程S200および判定工程S300が実行される。前述した真贋判定システム1000が備える少なくとも1つの赤外線検出装置210は、物品の流通業で用いられる第2赤外線検出装置210b(またはバーコードスキャナ200b、図3を参照)を含む。
卸売業または小売業における読み取り工程S200は、第2赤外線検出装置210bを用いて物品の固有情報を取得し、第2赤外線検出装置210bからサーバ400に物品の固有情報を送信することを含む(処理S21またはS23)。第2赤外線検出装置210bからサーバ400に物品の固有情報が送信されるとき、流通業情報を含む第2付加情報も送信され得る。流通業情報は、流通業の特定に必要な情報であり、例えば商号または法人番号である。流通業情報を「卸売業情報」または「小売業情報」と呼ぶ場合がある。
卸売業または小売業における読み取り工程S200は、サーバ400によって取得された物品の固有情報と、流通業情報を含む第2付加情報とを紐付ける第2トレーサビリティ情報を記憶装置440に記憶することを含む(処理S22またはS24の記録)。第1トレーサビリティ情報と同様に、第2トレーサビリティ情報は、物品の固有情報と、第2付加情報とを関連付ける例えばテーブルに追加される。第2付加情報は、流通業情報に加え、例えば、流通業で物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報などを含み得る。
卸売業または小売業における判定工程S300は、記憶装置440に記憶された第1トレーサビリティ情報と第2トレーサビリティ情報とを照合することによって、物品が本物であるか否かを判定することを含む(処理S22またはS24の判定)。
卸売業における判定工程S300では、例えばサーバ400が、第2トレーサビリティ情報に含まれる、卸売業で読み取った物品の固有情報が、製造元で読み取られ記憶装置440に記憶された、第1トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報に一致するか否かを判定する。言い換えると、サーバ400が、卸売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されているか否かを判定する。卸売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されている場合には、サーバ400は、当該物品が本物(例えば正規品)であると判定する。卸売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されていない場合には、サーバ400は、当該物品が偽物であると判定することができる。
小売業における判定工程S300では、例えばサーバ400が、第2トレーサビリティ情報に含まれる、小売業で読み取った物品の固有情報が、製造元で読み取られ記憶装置440に記憶された、第1トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報と、卸売業で読み取られ記憶装置440に記憶された、第2トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報とに一致するか否かを判定する。言い換えると、サーバ400が、小売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報および正規の卸売業情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されているか否かを判定する。小売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報および正規の卸売業情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されている場合には、サーバ400は、当該物品が本物であると判定する。小売業で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報および正規の卸売業情報の両方に紐付けされて記憶装置440に記憶されていない場合には、サーバ400は、当該物品が偽物であると判定することができる。
このようにして卸売業で読み取られた物品の固有情報と、製造元で読み取られ記録された物品の固有情報とを比較することで、卸売の段階での物品の真贋判定を行うことができる。また、小売業で読み取られた物品の固有情報と、製造元および卸売業で読み取られ記録された物品の固有情報とを比較することで、小売の段階での物品の真贋判定を行うことができる。真贋判定の判定結果は、例えばサーバ400から消費者の端末装置またはモバイル端末に送信され、例えば端末装置またはモバイル端末のディスプレイに表示され得る。真贋判定の判定結果を消費者の端末装置またはモバイル端末に逐次送信することで、消費者は、市場で流通する物品を追跡することが可能となり、その結果、トレーサビリティが向上し得る。
次に、消費者は、物品が手元に届くと、物品から隠蔽シール101を剥がし、隠蔽シール101が過去に剥がされた痕跡が第1パターンC1上に残っていないかどうかを確認する(処理S31)。消費者が隠蔽シール101を剥がすことで初めて第1パターンC1が視認される。言い換えると、消費者が隠蔽シール101を剥がすまで、第1パターンC1は視認されない。隠蔽シール101は、後述する接着剤層を有する。物品に貼付された隠蔽シール101を剥がすと、例えば、接着剤層の接着剤の一部が第1パターンC1上に所定のパターンで転写されるように接着剤層が形成され得る。あるいは、物品に貼付された隠蔽シール101を剥がすと、トレーサビリティラベルPに印刷された第1パターンC1が所定のパターンで欠ける(または崩れる)ように接着剤層が形成され得る。このような所定のパターンの判定は、例えば画像処理によって行い得る。すなわち、消費者は、目視の確認に代えて、第1パターンC1を撮影して取得される画像に画像処理を適用することで、不正の有無を判定し得る。
物品から隠蔽シール101を剥がすと、剥がした痕跡が第1パターンC1上に残る。このことは、不正流通の抑止に繋がる。消費者は、隠蔽シール101が過去に剥がされた痕跡を確認したとき、製造元または流通業における不正を認識することができる。
本発明の実施形態における第1パターンC1は可視光でも読み取り可能である。第1実施形態による真贋判定方法は、隠蔽シール101が物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置310(またはモバイル端末300、図3を参照)を用いて第1パターンC1を読み取ることによって、物品の固有情報を取得し、可視光検出装置310からサーバ400に物品の固有情報を送信する工程をさらに包含し得る(処理S32)。判定工程S300は、記憶装置440に記憶された第1および第2トレーサビリティ情報と、可視光検出装置310が取得した物品の固有情報とを照合することによって、物品が本物であるか否かを判定することを含む(処理S33の判定)。
第1実施形態ではサーバ400が、可視光検出装置310で読み取った物品の固有情報が、(I)製造元で読み取られ記憶装置440に記憶された、第1トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報と、(II)卸売業で読み取られ記憶装置440に記憶された、第2トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報と、(III)小売業で読み取られ記憶装置440に記憶された、第2トレーサビリティ情報に含まれる物品の固有情報とに一致するか否かを判定する。言い換えると、サーバ400が、可視光検出装置310で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業および小売業情報のすべてに紐付けされて記憶装置440に記憶されているか否かを判定する。
消費者が可視光検出装置310を用いて可視光で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業および小売業情報のすべてに紐付けされて記憶装置440に記憶されている場合には、サーバ400は、当該物品が本物であると判定する。可視光検出装置310で読み取った物品の固有情報と同じ固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業および小売業情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されていない場合には、サーバ400は、当該物品が偽物であると判定する。
第1実施形態による真贋判定方法は、可視光検出装置310からサーバ400に、消費者による物品の固有情報の取得が完了したことを通知し、完了通知の受信履歴を記憶装置440に記憶する工程をさらに包含し得る(処理S33の記録)。このようにして消費者は、問題なく例えば正規品を受け取ったことを承認することができる。
第1実施形態による真贋判定方法は、処理S22、S24またはS33における判定結果を出力装置に出力する工程をさらに包含し得る。出力装置の例は、製造元、流通業、消費者が利用する端末装置またはモバイル端末が備えるディスプレイやスピーカである。判定結果の出力により、製造元や消費者は、市場で流通する物品を追跡し易くなる。
図7に、表面に第2パターンC2が付された隠蔽シール101を模式的に示す。隠蔽シール101は、後述する加飾層を表面に有し得る。図示する例における隠蔽シール101の加飾層は第2パターンC2を有し、第1パターンC1はバーコードである。第2パターンC2は、可視光で読み取り可能であり、物品の固有情報と異なる情報を符号化したパターンである。言い換えると、第1パターンC1が符号化した情報は、第2パターンC2が符号化した情報と異なる。
ワインを例にとると、第2パターンC2は、例えばワインの生産者、製造日および生産地の情報などを符号化したバーコードまたは二次元コードであり得る。前述したように、隠蔽シール101は赤外線を透過し、可視光を拡散反射する。そのため、製造元、流通業に従事する者、および消費者は、例えばモバイル端末を利用して可視光で第2パターンC2を読み取ることが可能であり、ワインの生産者、製造日および生産地の情報を容易に取得できる。もちろんこのとき、可視光では隠蔽シール101を介して第1パターンC1を読み取ることは不可能である。このように、可視光と赤外線との間で、パターンから読み取る情報を異ならせることが可能である。第2パターンC2は、トレーサビリティに寄与するパターンを含んでいてもよい。
図7に例示する隠蔽シール101は、製造元の会社のロゴマークを表面に有している。隠蔽シール101は、ロゴマークに限定されず、絵、文字、模様などを表面に有し得る。
本発明の第1実施形態によれば、既存の印刷機を利用して第1パターンC1および第2パターンC2をそれぞれトレーサビリティラベルおよび隠蔽シートの表面に印刷(または付与)することが可能である。また、特殊な装置を必要とせず、真贋判定システム1000のような既存のシステムを利用して物品の真贋判定を行うことが可能である。例えば海外現地法人の従業員は、物品の製造から消費までの流通経路においてトレーサビリティが行われていることに気付きにくい。消費者は、隠蔽シールを剥がすことにより、モバイル端末装置を利用して物品の真贋判定を容易に行うことが可能であり、例えば正規品を受け取ったことを容易に承認することができる。さらに、隠蔽シール101を一度剥がすと、その痕跡が残るために、不正流通、物品の偽造または模造が困難となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による真贋判定方法は、下記の照射工程S100、読み取り工程S200および判定工程S300を包含する。
(照射工程S100)赤外線で読み取り可能な第1パターンC1が付された物品に、第1パターンC1を隠すように貼られた隠蔽シール101を介して赤外線を照射する。隠蔽シール101は第2パターンC2を有する。第1および第2パターンC1、C2のそれぞれは、赤外線で読み取り可能である。
(読み取り工程S200)少なくとも1つの赤外線検出装置210(またはバーコードスキャナ200)を用いて、隠蔽シール101を介して、物品によって反射された赤外線を受け、第1パターンC1を読み取り、かつ、隠蔽シール101によって反射された赤外線を受け、第2パターンC2を読み取ることによって、物品の固有情報を取得する。
(判定工程S300)判定装置を用いて、物品の固有情報に基づいて物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する。
本発明の第2実施形態による真贋判定方法は、第1および第2パターンC1、C2の組み合わせが物品の固有情報を符号化する点で、第1実施形態による真贋判定方法と相違する。以下、第1実施形態との相違点を主に説明し、共通する説明を省略する。
図8に、第1パターンC1が付されたトレーサビリティラベルP、および第2パターンC2が付された隠蔽シール101を模式的に示す。第2実施形態では、第1および第2パターンC1、C2の組み合わせが物品の固有情報を符号化する。言い換えると、第1および第2パターンC1、C2の組み合わせが、物品が本物であることを示す真贋判定用の固有パターンを形成する。2つのパターンを組み合わせた場合に一方のパターンに対する他方のパターンの相対的な位置関係が重要であり、この位置関係が崩れると、真贋判定用の固有パターンとして機能しなくなるパターンであれば、その種類はバーコードまたは二次元コードに限定されない。
図8に例示するトレーサビリティラベルPは、消費者情報を符号化する、赤外線で読み取り可能な第3パターンC3を有する。第3パターンC3は可視光でも読み取り可能であり、第1パターンC1または第2パターンC2と同様に、例えばバーコードまたは二次元コードである。
第2実施形態では、製造元における読み取り工程S200は、第1赤外線検出装置210aを用いて物品の固有情報および消費者情報を取得し、第1赤外線検出装置210aからサーバ400に物品の固有情報および消費者情報を送信することを含む(図6の処理S11)。読み取り工程S200は、物品の固有情報と、消費者情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報をサーバ400の記憶装置440に記憶することをさらに含む。第1トレーサビリティ情報は、物品の固有情報と、消費者情報と、前述した第1付加情報とを紐付けてもよい。第1トレーサビリティ情報は、これらの情報を関連付ける例えばテーブルに追加される。消費者情報は、物品の購入者に関する情報であり、例えば購入者の氏名、住所などの情報を含む。
第2実施形態による真贋判定方法は、隠蔽シール101が物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置310(またはモバイル端末300、図3を参照)を用いて第3パターンC3を読み取ることによって、消費者情報を取得し、可視光検出装置310からサーバ400に消費者情報を送信する工程をさらに包含する(図3の処理S31)。
第2実施形態における判定工程S300は、記憶装置440に記憶された第1トレーサビリティ情報および/または第2トレーサビリティ情報と、可視光検出装置310が取得した消費者情報とを照合することによって、物品が本物であるか否かを判定することを含む(図3の処理S33の判定)。例えば、サーバ400が、可視光検出装置310が取得した消費者情報に紐付けされた物品の固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業情報および正規の小売業情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されている否かを判定する。可視光検出装置310が取得した消費者情報に紐付けされた物品の固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業情報および正規の小売業情報のすべてに紐付けされて記憶装置440に記憶されている場合には、サーバ400は、当該物品が本物であると判定する。可視光検出装置310が取得した消費者情報に紐付けされた物品の固有情報が、正規の製造元情報、正規の卸売業情報および正規の小売業情報に紐付けされて記憶装置440に記憶されていない場合には、サーバ400は、当該物品が偽物であると判定することができる。
第2実施形態では、可視光検出装置310からサーバ400に、消費者が消費者情報を読み取ったことが通知され、完了通知の受信履歴が記憶装置440に記憶される。
本発明の第2実施形態によれば、トレーサビリティラベルPから隠蔽シール101が剥がされた後に隠蔽シール101をトレーサビリティラベルPに再度貼付しても、第1パターンC1に対する第2パターンC2の相対的な位置関係が崩れてしまう。位置関係が崩れたパターンの修復は困難であり、そのようなパターンの組み合わせは真贋判定用の固有パターンとしてもはや機能しない。言い換えると、隠蔽シール101を剥がした後は真贋判定用の固有パターンを読み取ることができなくなる。このことは、不正流通の抑止にも繋がる。
<3.隠蔽シールの構造>
図9に本発明の実施形態による隠蔽シール101の模式的な断面図を示す。図9には、隠蔽シール101が付される対象となるトレーサビリティラベルP(基材層)も示している。隠蔽シール101は光学積層体100を備える。光学積層体100は、前面(第1主面)FSと、前面FSの反対側の背面(第2主面)RSを有し、赤外線を透過し、可視光を拡散反射する光学フィルタ層110と、光学フィルタ層110の背面RS側に配置され、物品に接着する接着剤層(粘着剤層を含む)120とを有し、光学フィルタ層110を介して、パターンを視認できないように構成されている。パターンは、例えば図1Aに示す真贋判定用のパターンC1のような、バーコードまたは二次元コードなどのARマーカーなど、情報を含むパターンであってもよいし、一般的な意匠(例えば、絵、文字、模様、色を含む)であってもよい。パターンは、光学フィルタ層110を介して赤外線で読み取り可能である。光学積層体100は、典型的には、シート状である。ここで、「シート状」は、板状またはフィルム状を含む意味に用い、シートの剛性(柔軟性)および厚さを問わない。
光学積層体100は、光学フィルタ層110と接着剤層120との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射または吸収する第2中間層130をさらに有し得る。第2中間層を「可視光吸収層」と呼んでもよい。光学フィルタ層110の光学特性によっては、第2中間層130は、省略され得る。第2中間層130は、例えば、偏光選択性を有していてもよい。
第2中間層130は、例えば、PETフィルム上に赤外線を透過する黒色インクを印刷することによって形成される。第2中間層130の厚さを変えることによって、可視光の透過率を調整することができる。例えば、当該黒色インクとして、帝国インキ製造株式会社製の商品名「IRX-HF インキシリーズ」の赤外線透過インキが挙げられる。
光学積層体100は、光学フィルタ層110の前面FS側に配置された加飾層140をさらに有する。加飾層140は省略され得る。加飾層140は、例えば、OHPフィルムにインクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製Colorio EP812A、標準インクSAT-6CL)を用いて印刷することによって形成され得る。
図10に本発明の実施形態による他の隠蔽シール101aの模式的な断面図を示す。図10に示すように、加飾層140に代えて、あるいは、加飾層140のさらに前面FS側に、表面保護層150をさらに設けてもよい。表面保護層150は、例えば、ハードコート層、防汚層、反射防止層、および/または防眩層であってよく、単層または2以上の層を積層してもよい。例えば、防眩層として、株式会社ダイセル社製の商品名「低ギラツキAGフィルム PF23-125」を用いることができる。
図10に例示する隠蔽シール101aは、接着剤層120、第2中間層130、光学フィルタ層110、加飾層140および表面保護層150がこの順番で積層された光学積層体100aを有する。
図示を省略するが、光学積層体100を構成する複数の層の間には、必要に応じて接着剤層が設けられ得る。また、複数の層は、各層の機能を発現する層を支持するための基材層を有し得る。基材層は、光学積層体100の光学特性を損なわないように適宜選択される。
本発明の実施形態による光学積層体は、加飾層140と光学フィルタ層110との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射し、赤外線を透過する第1中間層をさらに有し得る。
図11に本発明の実施形態による更なる他の隠蔽シール101bの模式的な断面図を示す。図11に例示する隠蔽シール101bは、接着剤層120、第2中間層130、光学フィルタ層110、第1中間層160および加飾層140がこの順番で積層された光学積層体100bを有する。第1中間層160を「可視光透過性反射層」と呼んでもよい。
可視光透過性反射層は、入射する可視光の一部を反射し、残りの可視光を透過させる透過特性および反射特性を有する。可視光透過性反射層の可視の透過率は、好ましくは10%~70%、より好ましくは15%~65%、さらに好ましくは20%~60%である。可視光透過性反射層の反射率は、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは45%以上である。赤外光に関しては、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上の透過率特性を有する。可視光透過性反射層としては、例えば、ハーフミラー、反射型偏光子、ルーバーフィルム、コールドミラー等を用いることができる。
ハーフミラーとしては、例えば、屈折率の異なる2以上の誘電体膜が積層された多層積層体を用いることができる。このようなハーフミラーは、好ましくは金属様光沢を有する。誘電体膜の形成材料としては、金属酸化物、金属窒化物、金属フッ化物、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))等が挙げられる。誘電体膜の多層積層体は、積層した誘電体膜の屈折率差によって、界面で入射光の一部を反射させる。誘電体膜の厚さによって、入射光と反射光との位相を変化させ、2つの光の干渉の程度を調整することにより、反射率を調整することができる。ハーフミラー層積層体からなるハーフミラーの厚さは、例えば50μm以上200μm以下であり得る。このようなハーフミラーとしては、例えば、東レ株式会社製の商品名「ピカサス」等の市販品を用いることができる。
反射型偏光子は、特定の偏光状態(偏光方向)の偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する機能を有する。反射型偏光子は、直線偏光分離型または円偏光分離型であり得るが、直線偏光分離型が好ましい。
直線偏光分離型の反射型偏光子としては、例えば、特表平9-507308号公報に記載のものが使用され得る。市販品としては、例えば、日東電工株式会社製の商品名「APCF」、3M社製の商品名「DBEF」、3M社製の商品名「APF」が挙げられる。また、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。円偏光分離型の反射型偏光子としては、例えば、コレステリック液晶を固定化したフィルムとλ/4板との積層体が挙げられる。また、ワイヤーグリッド型の偏光層を用いることもできる。
コールドミラーは、赤外線のみを透過しかつ可視光線および紫外線を反射する機能を有する。コールドミラーは、例えば、東レ株式会社製の商品名「ピカサス」等の市販品を用いることができる。
光学フィルタ層110としては、図12、図13および図14を参照して後述するように、本出願人による国際出願PCT/JP2021/010413に記載の光学フィルタを光学フィルタ層110として好適に用いられるが、これに限られず、赤外線の直進透過率が高く、可視光の拡散透過率が比較的低い光学フィルタを用いることができる。なお、本明細書において、「赤外線」は、波長が780nm以上2000nm以下の範囲内の光(電磁波)を少なくとも含むものとする。また、「可視光」は400nm以上780nm未満の範囲内の光をいう。
光学フィルタ層110は、780nm以上2000nm以下の波長範囲内の少なくとも一部の波長の光に対し60%以上の直線透過率を有することが好ましい。光学フィルタ層110は、例えば、マトリクスと、マトリクス中に分散された光散乱体となる微粒子とを有する。微粒子は、例えば、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成している。光学フィルタ層110の可視光の波長領域の透過率曲線は、長波長側から短波長側にかけて直線透過率が単調に減少する曲線部分を有し、曲線部分は入射角の増大につれて長波長側にシフトする特徴を有し得る。
光学積層体100において、接着剤層120より前面FS側に位置する積層体部分は、可視光の拡散透過率が24%以下であり、かつ、780nm以上1350nm以下の近赤外線の拡散透過率が40%以上であることが好ましい。
光学積層体100は、それが配置される周囲の意匠と調和した意匠を有し得る。加飾層140に付与する色彩または模様を調整することで、隠蔽シール101の表面を、例えば物品のラベルの色彩または模様と区別できないほどに調和させることが可能となる。前述した真贋判定用のパターンは、加飾層140に付与される。
次に、図12、図13および図14を参照して、光学フィルタ層110の詳細を説明する。
本発明の実施形態による隠蔽シール101に好適に用いられる光学フィルタ層110は、マトリクスと、マトリクス中に分散された微粒子とを含む光学フィルタ層110であって、微粒子は、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成しており、780nm以上2000nm以下の波長範囲内の少なくとも一部の波長の光に対する直線透過率が60%以上である。例えば、波長が950nmおよび1550nmの光に対する直線透過率が60%以上の光学フィルタ層110を得ることができる。光学フィルタ層110の直線透過率が60%以上である光(近赤外線)の波長範囲は、例えば810nm以上1700nm以下であることが好ましく、840nm以上1650nm以下であることがさらに好ましい。ここで、マトリクスおよび微粒子はともに、可視光に対して透明(以下、単に「透明」という。)であることが好ましい。光学フィルタ層110は、白色を呈し得る。
光学フィルタ層110は、コロイドアモルファス集合体を含む。コロイドアモルファス集合体とは、コロイド粒子(粒径1nm~1μm)の集合体で、長距離秩序を有さず、ブラッグ反射を起こさない集合体をいう。コロイド粒子が長距離秩序を有するように分布すると、いわゆるコロイド結晶(フォトニック結晶の一種)となり、ブラッグ反射が起きるのと対照的である。すなわち、光学フィルタ層110が有する微粒子(コロイド粒子)は、回折格子を形成しない。
光学フィルタ層110が含む微粒子は、平均粒径が赤外線の波長の10分の1以上の単分散の微粒子を含む。すなわち、波長が780nm以上2000nm以下の範囲内の赤外線に対して、微粒子の平均粒径は少なくとも80nm以上であることが好ましく、150nm以上であることが好ましく、200nm以上であることがさらに好ましい。平均粒径が異なる2以上の単分散の微粒子を含んでもよい。個々の微粒子はほぼ球形であることが好ましい。なお、本明細書において、微粒子(複数)は、微粒子の集合体の意味でも用い、単分散の微粒子とは、変動係数(標準偏差/平均粒径を百分率で表した値)が20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは1~5%のものをいう。光学フィルタ層110は、粒径(粒子直径、体積球相当径)が波長の10分の1以上の粒子を利用することで、赤外線の直線透過率を高くする。
平均粒径は、ここでは、3次元SEM像に基づいて求めた。具体的には、集束イオンビーム走査型電子顕微鏡(以下、「FIB-SEM」という。)として、FEI社製の型番Helios G4 UXを用いて、連続断面SEM像を取得し、連続画像位置を補正した後、3次元像を再構築した。詳細には、SEMによる断面反射電子像の取得とFIB(加速電圧:30kV)加工とを50nm間隔で100回繰り返し、3次元像を再構築した。得られた3次元像について、解析ソフト(Thermo Fisher Scientific社製のAVIZO)のSegmention機能を用いて2値化を行い、微粒子の像を抽出した。次に、個々の微粒子を識別するために、Separate object操作を実施した後、各微粒子の体積を算出した。各粒子を球と仮定し、体積球相当径を算出し、微粒子の粒径を平均した値を平均粒径とした。
光学フィルタ層110は、微粒子およびマトリクスの屈折率、微粒子の平均粒径、体積分率、分布(非周期性の程度)および厚さのいずれかを調整することによって、780nm以上2000nm以下の波長範囲内の少なくとも一部の波長の光に対する直線透過率を60%以上とする。
光学フィルタ層110は、白色を呈し得る。ここで、白色とは、標準光をD65光源としたときのCIE1931色度図上のx、y座標がそれぞれ0.25≦x≦0.40、0.25≦y≦0.40の範囲内にあるものをいう。もちろん、x=0.333、y=0.333に近いほど白色度は高く、好ましくは、0.28≦x≦0.37、0.28≦y≦0.37であり、さらに好ましくは0.30≦x≦0.35、0.30≦y≦0.35である。また、CIE1976色空間上のSCE方式で測定したLは20以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上がさらに好ましく、60以上であることが特に好ましい。Lが20以上であれば概ね白色と言える。Lの上限値は例えば100である。
図12に、光学フィルタ層110の模式的な断面図を示す。光学フィルタ層110は、可視光に対して透明なマトリクス112と、透明なマトリクス112中に分散された透明な微粒子114とを含む。微粒子114は光散乱体として振る舞う。光学フィルタ層110は、マトリクス112中に光散乱体となる微粒子114が分散された層を含む。微粒子114は、例えば、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成し得る。このとき、微粒子114が構成するコロイドアモルファス集合体を乱さない他の微粒子を含んでもよい。
光学フィルタ層110は、図12に模式的に示すように、実質的に平坦な表面を有している。ここで、実質的に平坦な表面とは、可視光や赤外線を散乱(回折)または拡散反射させるような大きさの凹凸構造を有しない表面をいう。なお、光学フィルタ層110は、例えば、フィルム状であるが、これに限られない。
透明な微粒子114は、例えば、シリカ微粒子である。シリカ微粒子として、例えばストーバー法により合成されたシリカ微粒子を用いることができる。また微粒子として、シリカ微粒子以外の無機微粒子を用いてもよく、樹脂微粒子を用いてもよい。樹脂微粒子としては、例えば、ポリスチレンおよびポリメタクリル酸メチルのうちの少なくとも1種からなる微粒子が好ましく、架橋したポリスチレン、架橋したポリメタクリル酸メチルまたは架橋したスチレン-メタクリル酸メチル共重合体からなる微粒子がさらに好ましい。なお、このような微粒子としては、例えば、エマルション重合により合成されたポリスチレン微粒子又はポリメタクリル酸メチル微粒子を適宜用いることができる。また、空気を含んだ中空シリカ微粒子および中空樹脂微粒子を用いることもできる。なお、無機材料で形成されている微粒子は、耐熱性・耐光性に優れるという利点を有する。微粒子の全体(マトリクスおよび微粒子を含む)に対する体積分率は、6%以上60%以下が好ましく、20%以上50%以下がより好ましく、20%以上40%以下がさらに好ましい。透明な微粒子114は光学的等方性を有してもよい。
マトリクス112は、例えば、アクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル)、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリイミドを挙げられるが、これらに限られない。マトリクス112は、硬化性樹脂(熱硬化性または光硬化性)を用いて形成することが好ましく、量産性の観点から光硬化性樹脂を用いて形成することが好ましい。光硬化性樹脂としては、種々の(メタ)アクリレートを用いることができる。(メタ)アクリレートは、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。また、マトリクス112は光学的等方性を有していることが好ましい。多官能モノマーを含む硬化性樹脂を用いると、架橋構造を有するマトリクス112が得られるので、耐熱性および耐光性を向上させることができる。
マトリクス112が樹脂材料で形成された光学フィルタ層110は、柔軟性を有するフィルム状であり得る。光学フィルタ層110の厚さは、例えば、10μm以上10mm以下である。光学フィルタ層110の厚さが、例えば、10μm以上1mm以下、さらには10μm以上500μm以下であれば、柔軟性を顕著に発揮することができる。
微粒子として、表面が親水性のシリカ微粒子を用いる場合、例えば親水性のモノマーを光硬化することによって形成することが好ましい。親水性モノマーとして、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、あるいは、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートを挙げることができるが、これらに限られない。またこれらのモノマーは1種類を単独で用いてもよいし、または2種類以上を混合して用いてもよい。もちろん、2種類以上のモノマーは、単官能モノマーと多官能モノマーとを含んでもよく、あるいは、2種類以上の多官能モノマーを含んでもよい。
これらのモノマーは光重合開始剤を適宜用いて硬化反応させることができる。光重合開始剤としては、例えばベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、アントラキノン、チオキサン、ケタール、アセトフェノン等のカルボニル化合物や、ジスルフィド、ジチオカーバメート等のイオウ化合物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、アゾ化合物、遷移金属錯体、ポリシラン化合物、色素増感剤等が挙げられる。添加量は微粒子とモノマーとの混合物100質量部に対して0.05質量部以上3質量部以下が好ましく、0.05質量部以上1質量部以下がさらに好ましい。
可視光に対するマトリクスの屈折率をnM、微粒子の屈折率をnPとするとき、|nM-nP|(以下、単に屈折率差ということがある。)が0.01以上であることが好ましく、0.6以下であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましく、0.11以下であることがより好ましい。屈折率差が0.03よりも小さいと散乱強度が弱くなり、所望の光学特性が得られにくくなる。また、屈折率差が0.11を超えると、赤外線の直線透過率が低下することがある。また、例えば、ジルコニア微粒子(屈折率2.13)とアクリル樹脂とを用いることで、屈折率差を0.6にした場合は、厚さを小さくすることによって赤外線の直線透過率を調整することができる。このように、赤外線の直線透過率は、例えば、光学フィルタ層の厚さと屈折率差とを制御することによって、調整することもできる。また、用途に応じて、赤外線を吸収するフィルタと重ねて用いることもできる。なお、可視光に対する屈折率は例えば546nmの光に対する屈折率で代表され得る。ここでは、特に断らない限り、屈折率は546nmの光に対する屈折率をいう。
図13は、光学フィルタ層110の断面TEM像を示す図である。図中のTEM像における白い円はシリカ微粒子であり、黒い円はシリカ微粒子が抜け落ちた跡である。光学フィルタ層110の断面TEM像に示されるように、シリカ微粒子がほぼ均一に分散している。
図14は、最大透過率で規格化したグラフであり、光学フィルタ層110の直線透過率スペクトルの入射角依存性を示す図である。図14に示される光学フィルタ層110の透過率曲線を見ると、可視光から赤外線にかけて直線透過率が単調に上昇する曲線部分が、入射角の増大につれて長波長側にシフト(約50nm)している。言い換えると、赤外線から可視光にかけて直線透過率が単調に減少する曲線部分が、入射角の増大につれて長波長側にシフトする。この特徴的な入射角依存性は、光学フィルムに含まれるシリカ微粒子がコロイドアモルファス集合体を構成していることに起因すると考えられる。
なお、光学フィルタ層110の構造や光学特性、製造方法の詳細は、本出願人による国際出願PCT/JP2021/010413に記載されている。国際出願PCT/JP2021/010413の開示内容のすべてを参照により本明細書に援用する。図13および図14は、上記国際出願に記載の実施例1の結果である。
本発明の実施形態による真贋判定方法、隠蔽シールおよび真贋判定システムは、製造から消費までの流通経路において物品の真贋判定に利用することができる。
100、100a、100b:光学積層体、101、101a、101b:隠蔽シール、110:光学フィルタ層、120:接着剤層、130:第2中間層、140:加飾層、150:表面保護層、160:第1中間層、200:バーコードスキャナ、210:赤外線検出装置、220:赤外線光源装置、300:モバイル端末、310:可視光検出装置、400:サーバコンピュータ、1000:真贋判定システム、C1:第1パターン、C2:第2パターン、C3:第3パターン、P:トレーサビリティラベル

Claims (33)

  1. 赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼られた隠蔽シールを介して赤外線を照射する照射工程であって、前記第1パターンは物品の固有情報を符号化する、照射工程と、
    少なくとも1つの赤外線検出装置を用いて、前記隠蔽シールを介して、前記物品によって反射された赤外線を受け、前記第1パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得する読み取り工程と、
    判定装置を用いて、前記物品の固有情報に基づいて前記物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する判定工程と、
    を包含する、真贋判定方法。
  2. 赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼られた隠蔽シールを介して赤外線を照射する照射工程であって、前記隠蔽シールは赤外線で読み取り可能な第2パターンを有し、前記第1および第2パターンの組み合わせが物品の固有情報を符号化する、照射工程と、
    少なくとも1つの赤外線検出装置を用いて、前記隠蔽シールを介して、前記物品によって反射された赤外線を受け、前記第1パターンを読み取り、かつ、前記隠蔽シールによって反射された赤外線を受け、前記第2パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得する読み取り工程と、
    判定装置を用いて、前記物品の固有情報に基づいて前記物品が本物であるか否かを判定し、判定結果を生成する判定工程と、
    を包含する、真贋判定方法。
  3. 前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の製造元で用いられる第1赤外線検出装置を含み、
    前記読み取り工程は、
    前記第1赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報を取得し、前記第1赤外線検出装置からサーバに前記物品の固有情報を送信し、
    前記サーバによって取得された前記物品の固有情報と、製造元情報を含む第1付加情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報を前記サーバの記憶装置に記憶することを含む、請求項1または2に記載の真贋判定方法。
  4. 前記第1付加情報は、前記製造元で前記物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報を含む、請求項3に記載の真贋判定方法。
  5. 前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の流通業で用いられる第2赤外線検出装置を含み、
    前記読み取り工程は、
    前記第2赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報を取得し、前記第2赤外線検出装置から前記サーバに前記物品の固有情報を送信し、
    前記サーバによって取得された前記物品の固有情報と、流通業情報を含む第2付加情報とを紐付ける第2トレーサビリティ情報を前記記憶装置に記憶することを含む、請求項3に記載の真贋判定方法。
  6. 前記第2付加情報は、前記流通業で前記物品の固有情報を取得した日時および場所を示す情報を含む、請求項5に記載の真贋判定方法。
  7. 前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1トレーサビリティ情報と前記第2トレーサビリティ情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、請求項5に記載の真贋判定方法。
  8. 前記判定結果を消費者の端末装置に送信する工程をさらに包含する、請求項7に記載の真贋判定方法。
  9. 前記物品から前記隠蔽シールを剥がし、前記隠蔽シールが過去に剥がされた痕跡が前記第1パターン上に残っているか否かを判定する工程をさらに包含する、請求項1または2に記載の真贋判定方法。
  10. 前記第1パターンは可視光でも読み取り可能であり、
    前記隠蔽シールが前記物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置を用いて前記第1パターンを読み取ることによって、前記物品の固有情報を取得し、前記可視光検出装置から前記サーバに前記物品の固有情報を送信する工程をさらに包含し、
    前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1および第2トレーサビリティ情報と、前記可視光検出装置が取得した前記物品の固有情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、請求項6に記載の真贋判定方法。
  11. 前記可視光検出装置から前記サーバに、前記消費者による前記物品の固有情報の取得が完了したことを通知し、完了通知の受信履歴を前記記憶装置に記憶する工程をさらに包含する、請求項10に記載の真贋判定方法。
  12. 前記物品は、消費者情報を符号化する、赤外線で読み取り可能な第3パターンを有し、
    前記少なくとも1つの赤外線検出装置は、前記物品の製造元で用いられる第1赤外線検出装置を含み、
    前記読み取り工程は、前記第1赤外線検出装置を用いて前記物品の固有情報および前記消費者情報を取得し、前記第1赤外線検出装置からサーバに前記物品の固有情報および前記消費者情報を送信し、かつ、前記物品の固有情報と、前記消費者情報とを紐付ける第1トレーサビリティ情報を前記サーバの記憶装置に記憶することを含む、請求項2に記載の真贋判定方法。
  13. 前記第3パターンは可視光でも読み取り可能であり、
    前記隠蔽シールが前記物品から剥がされた状態で、消費者が利用する可視光検出装置を用いて前記第3パターンを読み取ることによって、前記消費者情報を取得し、前記可視光検出装置から前記サーバに前記消費者情報を送信する工程をさらに包含し、
    前記判定工程は、前記記憶装置に記憶された前記第1トレーサビリティ情報と、前記可視光検出装置が取得した前記消費者情報とを照合することによって、前記物品が本物であるか否かを判定することを含む、請求項12に記載の真贋判定方法。
  14. 前記隠蔽シールは可視光で読み取り可能な、前記物品の固有情報と異なる情報を符号化した第2パターンを有する、請求項1に記載の真贋判定方法。
  15. 前記判定結果を出力装置に出力する工程をさらに包含する、請求項1または2に記載の真贋判定方法。
  16. 可視光および赤外線で読み取り可能な第1パターンが付された物品に、前記第1パターンを隠すように貼る隠蔽シールであって、
    第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面を有する光学積層体を備え、
    前記光学積層体は、
    赤外線を透過し、可視光を拡散反射する光学フィルタ層と、
    前記光学フィルタ層の前記第2主面側に配置され、前記物品に接着する接着剤層と、
    を有し、
    前記光学積層体は、前記光学フィルタ層を介して、前記第1パターンを視認できないように構成され、
    前記第1パターンは、前記光学フィルタ層を介して赤外線で読み取り可能である、隠蔽シール。
  17. 前記隠蔽シールを前記物品から剥がすと上記第1パターン上に痕跡が残る、請求項16に記載の隠蔽シール。
  18. 前記光学積層体は、前記光学フィルタ層の前記第1主面側に配置された加飾層をさらに有する、請求項16に記載の隠蔽シール。
  19. 前記加飾層は、可視光で読み取り可能な第2パターンを有する、請求項18に記載の隠蔽シール。
  20. 前記加飾層と前記光学フィルタ層との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射し、赤外線を透過する第1中間層をさらに有する、請求項18に記載の隠蔽シール。
  21. 前記光学フィルタ層と前記接着剤層との間に配置され、可視光を少なくとも部分的に反射または吸収し、赤外線を透過する第2中間層をさらに有する、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  22. 前記光学フィルタ層の前記第1主面側に配置された表面保護層をさらに有する、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  23. 前記光学フィルタ層は780nm以上2000nm以下の波長範囲内の少なくとも一部の波長の光に対し60%以上の直線透過率を有する、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  24. 前記光学積層体は、可視光の拡散透過率が24%以下であり、かつ、780nm以上1350nm以下の近赤外線の拡散透過率が40%以上である、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  25. 前記光学フィルタ層は、マトリクスと、前記マトリクス中に分散された光散乱体となる微粒子とを有する、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  26. 前記微粒子は、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成している、請求項25に記載の隠蔽シール。
  27. 前記光学フィルタ層の可視光の波長領域の透過率曲線は、長波長側から短波長側にかけて直線透過率が単調に減少する曲線部分を有し、前記曲線部分は入射角の増大につれて長波長側にシフトする、請求項25に記載の隠蔽シール。
  28. 前記第1パターンが符号化した情報は、前記第2パターンが符号化した情報と異なる、請求項19に記載の隠蔽シール。
  29. 前記第1パターンは、前記物品が本物であることを示す情報を符号化したパターンである、請求項16から20のいずれか1項に記載の隠蔽シール。
  30. 前記第1パターンは、バーコードまたは二次元コードを含む、請求項29に記載の隠蔽シール。
  31. 前記第1および第2パターンの組み合わせが、前記物品が本物であることを示す、請求項19に記載の隠蔽シール。
  32. 請求項28に記載の隠蔽シールと、
    前記隠蔽シールが前記物品に付された状態で、赤外線を用いて前記光学積層体を介して前記第1パターンを読み取る赤外線検出装置と、
    前記第1パターンが表す前記情報に基づいて、前記物品が本物であるか否かを判定する判定装置と、
    を備える、真贋判定システム。
  33. 前記隠蔽シールを前記物品から剥がした後に、可視光を用いて前記第1パターンを読み取る可視光検出装置をさらに備える、請求項32に記載の真贋判定システム。
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