JP2024049877A - ステアリング装置および作業車両 - Google Patents

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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D12/00Steering specially adapted for vehicles operating in tandem or having pivotally connected frames

Abstract

【課題】操作が容易なステアリング装置および作業車両を提供する。【解決手段】ロッド45cは、ブラケット45aを介在してフロントフレーム2aに回動可能に接続されている。リンク部材45eは、第1端部45e1においてロッド45cに回動可能に接続され、第2端部45e2において回転軸45fを有する。伝達部材TMは、リンク部材45eの回転時における回転軸45fの回転方向を維持しながらベース部材43に回転力を伝達する。上面視において、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対してアーティキュレートにより第1方向に回転する場合、リンク部材45eは第1方向と逆方向である第2方向に回転する。【選択図】図5

Description

本開示は、ステアリング装置および作業車両に関する。
特開2020-26230号公報(特許文献1)および特開2020-26233号公報(特許文献2)には、フロントフレームとリアフレームとが連結されたアーティキュレート式の作業車両におけるステアリング装置が開示されている。当該ステアリング装置においては、リアフレームに対するフロントフレームの回動角度に基づく回転が逆転ギアにより逆方向の回転とされてベース部材に伝達される。
特開2020-26230号公報 特開2020-26233号公報
これらの公報に記載のステアリング装置においては、レバーユニットに上記逆転ギアが付いてる。この逆転ギアにおけるバックラッシュにより操作レバーの中立位置における遊びが大きくなり、作業車両の操作が難しくなる。
本開示の目的は、操作が容易なステアリング装置および作業車両を提供することである。
本開示のステアリング装置は、リアフレームと、リアフレームに対してアーティキュレートするように接続されたフロントフレームとを有する作業車両のステアリング装置である。このステアリング装置は、レバーユニットと、ロッドと、リンク部材と、伝達部材とを備えている。レバーユニットは、ベース部材を含む。ロッドは、フロントフレームに回動可能に接続されている。リンク部材は、第1端部と第2端部とを有し、第1端部においてロッドに回動可能に接続され、第2端部において回転軸を有する。伝達部材は、リンク部材の回転時における回転軸の回転方向を維持しながらベース部材に回転力を伝達する。上面視において、フロントフレームがリアフレームに対してアーティキュレートにより第1方向に回転する場合、リンク部材は回転軸を中心として第1方向と逆方向である第2方向に回転するよう構成されている。
本開示の作業車両は、リアフレームと、フロントフレームと、レバーユニットと、ロッドと、リンク部材と、伝達部材とを備えている。フロントフレームは、リアフレームに対してアーティキュレートするように接続されている。レバーユニットは、ベース部材を含む。ロッドは、フロントフレームに回動可能に接続されている。リンク部材は、第1端部と第2端部とを有し、第1端部においてロッドに回動可能に接続され、第2端部において回転軸を有する。伝達部材は、リンク部材の回転時における回転軸の回転方向を維持しながらベース部材に回転力を伝達する。上面視において、フロントフレームがリアフレームに対してアーティキュレートにより第1方向に回転する場合、リンク部材は回転軸を中心として第1方向と逆方向である第2方向に回転するよう構成されている。
本開示によれば、操作が容易なステアリング装置および作業車両を実現することができる。
作業車両の一例としてのホイールローダの側面図である。 図1に示すホイールローダにおけるキャブ内の構成を示す図である。 図1に示すホイールローダにおけるステアリングシステムを示す図である。 実際の車体フレーム角度θs_realの情報をレバーユニットのベース部材へ伝達する伝達機構の構成を示す斜視図である。 図4に示す伝達機構の構成を示す側面図(A)および上面図(B)である。 伝達機構の変形例の構成を示す上面図である。 図1に示すホイールローダにおけるステアリング装置の操作と車体フレームの状態を示す図(A)~(F)である。 レバーユニットを跳ね上げた様子を示す側面図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。また、実施の形態と変形例との少なくとも一部は、互いに任意に組み合わされてもよい。
<ホイールローダ1の全体構成>
実施形態においては、作業機械の一例としてホイールローダ1について説明する。図1は、作業機械の一例としてのホイールローダの側面図である。図2は、図1に示すホイールローダにおけるキャブ内の構成を示す図である。
図1に示されるように、ホイールローダ1は、車体フレーム2と、作業機3と、走行装置4と、キャブ5とを備えている。車体フレーム2、キャブ5などからホイールローダ1の車体が構成されている。ホイールローダ1の車体には、作業機3および走行装置4が取り付けられている。ホイールローダ1の本体は、車体と、走行装置4とを有している。
走行装置4は、ホイールローダ1の車体を走行させるものであり、走行輪4a,4bを含んでいる。ホイールローダ1は、車体の左右方向の両側に走行用回転体として走行輪4a,4bを備える装輪車両である。ホイールローダ1は、走行輪4a,4bが回転駆動されることにより自走可能であり、作業機3を用いて所望の作業を行うことができる。
本明細書中において、ホイールローダ1が直進走行する方向を、ホイールローダ1の前後方向という。ホイールローダ1の前後方向において、車体フレーム2に対して作業機3が配置されている側を前方向とし、前方向と反対側を後方向とする。ホイールローダ1の左右方向とは、平坦な地面上にあるホイールローダ1を平面視したときに前後方向と直交する方向である。前方向を見て左右方向の右側、左側が、それぞれ右方向、左方向である。ホイールローダ1の上下方向とは、前後方向および左右方向によって定められる平面に直交する方向である。上下方向において地面のある側が下側、空のある側が上側である。
車体フレーム2は、フロントフレーム2aとリアフレーム2bとを含んでいる。フロントフレーム2aは、リアフレーム2bの前方に配置されている。フロントフレーム2aとリアフレーム2bとは、連結軸2c(図3)により、互いに左右方向に回動可能(アーティキュレート可能)に連結されている。
フロントフレーム2aとリアフレーム2bとに亘って、一対のステアリングシリンダ11a、11bが取り付けられている。ステアリングシリンダ11a、11bの各々は、油圧シリンダである。ステアリングシリンダ11a、11bがステアリングポンプからの作動油によって伸縮することによって、ホイールローダ1の進行方向が左右に変更される。
フロントフレーム2aとリアフレーム2bとにより、アーティキュレート構造の車体フレーム2が構成されている。ホイールローダ1は、フロントフレーム2aとリアフレーム2bとが屈曲動作可能に連結されたアーティキュレート式の作業機械である。
フロントフレーム2aには、作業機3および一対の走行輪(前輪)4aが取り付けられている。作業機3は、ホイールローダ1の本体の前方に取り付けられている。作業機3は、ホイールローダ1の車体によって支持されている。作業機3は、ブーム14と、バケット6とを含んでいる。バケット6は、作業機3の先端に配置されている。バケット6は、掘削・積込用の作業具である。
ブーム14の基端部は、ブームピン9によってフロントフレーム2aに回転自在に取付けられている。バケット6は、ブーム14の先端に位置するバケットピン17によって、回転自在にブーム14に取付けられている。
作業機3は、ベルクランク18と、リンク15とをさらに含んでいる。ベルクランク18は、ブーム14のほぼ中央に位置する支持ピン18aによって、ブーム14に回転自在に支持されている。リンク15は、ベルクランク18の先端部に設けられた連結ピン18cに連結されている。リンク15は、ベルクランク18とバケット6とを連結している。
フロントフレーム2aとブーム14とは、一対のブームシリンダ16により連結されている。ブームシリンダ16は、油圧シリンダである。ブームシリンダ16は、ブーム14を、ブームピン9を中心として上下に回転駆動する。ブームシリンダ16の基端は、フロントフレーム2aに取り付けられている。ブームシリンダ16の先端は、ブーム14に取り付けられている。
バケットシリンダ19は、ベルクランク18とフロントフレーム2aとを連結している。バケットシリンダ19の基端は、フロントフレーム2aに取り付けられている。バケットシリンダ19の先端は、ベルクランク18の基端部に設けられた連結ピン18bに取り付けられている。バケットシリンダ19は、バケット6をブーム14に対し上下に回動させる油圧アクチュエータである。
リアフレーム2bには、オペレータが搭乗するキャブ5、および一対の走行輪(後輪)4bが取り付けられている。箱状のキャブ5は、ブーム14の後方に配置されている。キャブ5は、車体フレーム2上に載置されている。キャブ5は、リアフレーム2b上に載置されている。
図2に示されるように、キャブ5内には、ホイールローダ1のオペレータが着座する運転席7が配置されている。運転席7の側方には、操作レバー41と、コンソールボックス12と、アームレスト13とが配置されている。
操作レバー41は、たとえばステアリング操作のための操作レバーであって、オペレータにより操作される。操作レバー41は、コンソールボックス12の前先端部から上方に向かって延びるように配置されている。
アームレスト13は、運転席7に着座したオペレータが自らの肘を載せる部分である。アームレスト13は、操作レバー41の後方であって、コンソールボックス12の上側に配置されている。この配置により、運転席7に着座したオペレータは、たとえば左手の肘をアームレスト13に載せた状態で、左手で操作レバー41を把持して操作することができる。
<ステアリングシステム10>
次に、図1に示すホイールローダにおけるステアリングシステム10について図3を用いて説明する。
図3は、図1に示すホイールローダにおけるステアリングシステムを示す図である。図3に示されるように、本実施形態のステアリングシステム10は、調整機構21と、ステアリング装置22と、コントローラ23と、車速センサ24とを有している。
調整機構21は、ステアリングシリンダ11a、11bの駆動出力を調整する。ステアリング装置22は、操作レバー41などを有し、オペレータによってホイールローダ1のステアリングの回動指示角度が入力される。コントローラ23は、ステアリング装置22に入力されたステアリングの回動指示角度に基づいて、調整機構21にステアリングシリンダ11a、11bの駆動出力を調整する指示を行う。車速センサ24は、ホイールローダ1の車速Vを検出して検出信号としてコントローラ23に送信する。
なお、図3では、電気に基づいた信号の伝達について点線で示し、油圧に基づいた伝達について実線で示す。また、センサによる検出については二点鎖線で示す。
(調整機構21)
図3に示されるように、調整機構21は、ステアリングシリンダ11a、11bに供給する油の流量を調整する。調整機構21は、油圧バルブ31と、メインポンプ32と、電磁パイロットバルブ33と、パイロットポンプ34とを有している。
油圧バルブ31は、入力されるパイロット圧に応じてステアリングシリンダ11a、11bに供給される油の流量を調整する流量調整弁である。油圧バルブ31には、たとえばスプール弁が用いられる。メインポンプ32は、ステアリングシリンダ11a、11bを作動する作動油を油圧バルブ31に供給する。
油圧バルブ31は、左ステアリング位置、中立位置、および右ステアリング位置に移動可能な弁体(図示せず)を有している。油圧バルブ31において弁体が左ステアリング位置に配置されている場合、ステアリングシリンダ11aが収縮し、ステアリングシリンダ11bが伸長して、実際の車体フレーム角度θs_realが小さくなり車体は左に曲がる。
油圧バルブ31において弁体が右ステアリング位置に配置されている場合、ステアリングシリンダ11bが収縮し、ステアリングシリンダ11aが伸長して、実際の車体フレーム角度θs_realが大きくなり車体は右に曲がる。油圧バルブ31において弁体が中立位置に配置されている場合は、実際の車体フレーム角度θs_realは変化しない。
なお実際の車体フレーム角度θs_realは、ホイールローダ1が直進する時には0(ゼロ)°であり、右方向へ進行する時には正の値であり、左方向へ進行する時には負の値である。
電磁パイロットバルブ33は、コントローラ23からの指令に応じて油圧バルブ31に供給するパイロット油の流量または圧力を調整する流量調整弁である。パイロットポンプ34は、油圧バルブ31を作動させる作動油を電磁パイロットバルブ33に供給する。電磁パイロットバルブ33は、たとえばスプールバルブなどであって、コントローラ23からの指令にしたがって制御される。
電磁パイロットバルブ33は、左パイロット位置、中立位置、および右パイロット位置に移動可能な弁体(図示せず)を有する。電磁パイロットバルブ33において弁体が左パイロット位置に配置されている場合、油圧バルブ31は左ステアリング位置の状態をとる。電磁パイロットバルブ33において弁体が右パイロット位置に配置されている場合、油圧バルブ31は右ステアリング位置の状態をとる。電磁パイロットバルブ33において弁体が中立位置に配置されている場合、油圧バルブ31は中立位置の状態をとる。
以上のように、コントローラ23からの指令に応じて電磁パイロットバルブ33からのパイロット圧またはパイロット流量が制御されることにより、油圧バルブ31が制御されてステアリングシリンダ11a、11bが制御される。
(コントローラ23)
図3に示されるように、コントローラ23は、プロセッサおよびメモリなど(図示せず)を有している。以下の処理などは、プロセッサを用いて行われる。
コントローラ23には、レバー角度センサ46の検出値θi_detectと、車体フレーム角度センサ47の検出値θs_detectと、車速センサ24によって検出された車速V_detectが入力される。コントローラ23は、これらの値に基づいて電磁パイロットバルブ制御電流出力iを出力し、電磁パイロットバルブ33を制御する。
コントローラ23は、検出されたレバー角度の検出値θi_detectと、車体フレーム角の検出値θs_detectと、車速センサ24による検出信号V_detectとに基づいて電磁パイロットバルブ制御電流出力iを決定する。コントローラ23は、決定した電磁パイロットバルブ制御電流出力iに基づいて、電磁パイロットバルブ33に指令を行う。
(ステアリング装置22)
図3に示されるように、ステアリング装置22は、レバーユニット25と、伝達機構45と、レバー角度センサ46と、車体フレーム角度センサ47とを有している。
[レバーユニット25]
レバーユニット25は、操作レバー41と、支持部42と、ベース部材43と、付勢部材44と、規制部48とを有している。
支持部42は、コンソールボックス12のフレーム12fに固定されている。支持部42は、コンソールボックス12のフレームの一部であってもよい。
ベース部材43は、支持部42に回動可能に支持されている。ベース部材43は、軸43aを有している。軸43aは、支持部42に回動可能に支持されている。これによりベース部材43は、軸43aを中心に支持部42に対して回動することが可能である。また、支持部42が軸を有し、ベース部材43に貫通孔が形成され、支持部42の軸がベース部材43の貫通孔を挿通するような構成によっても、ベース部材43が支持部42に対して回動可能に構成することができる。
操作レバー41は、ベース部材43または支持部42に対して回動可能に配置されている。操作レバー41は、たとえば、その基端部に貫通孔が形成され、軸43aが貫通孔に挿入されることにより、ベース部材43に対して回動可能に構成される。また、支持部42が軸を有し、その軸が操作レバー41の基端部の貫通孔を挿通することにより、支持部42に対して操作レバー41が回動可能に構成することができる。
付勢部材44は、たとえばバネ部材であって、操作レバー41とベース部材43との間に介在している。付勢部材44は、操作レバー41をベース部材43に対してベース基準位置43bに付勢する。操作レバー41は、ベース基準位置43bから右方向に回動させた場合およびベース基準位置43bから左方向に回動させた場合の双方に対して反力を付与する。オペレータが操作レバー41を把持していない状態では、操作レバー41は左右の回動方向からの付勢力によってベース基準位置43bに位置する。
規制部48は、ベース部材43に設けられている。規制部48は、当接部481、482を有している。当接部481、482は、操作レバー41のベース部材43に対する回動範囲を所定角度範囲内に規制する。操作レバー41の長手方向がベース基準位置43bに配置されている状態が、操作レバー41のベース部材43に対する回動角度がゼロの状態とされる。操作レバー41がベース部材43に対して右方向に回動された場合、操作レバー41のベース部材43に対する回動角度はプラスで表わされる。操作レバー41がベース部材43に対して左方向に回動された場合、操作レバー41のベース部材43に対する回動角度はマイナスで表わされる。操作レバー41のベース部材43に対する実際の相対角度はθr_realで示されている。
操作レバー41をベース部材43に対して右方向Yrに回動し、ベース部材43に対する操作レバー41の実際の相対角度θr_realがθ1(正の値)に達すると、操作レバー41は、ベース部材43の当接部481に当接し、それ以上右方向に回動できなくなる。また、操作レバー41をベース部材43に対して左方向Ylに回動し、相対角度θr_realがθ1’(負の値)に達すると、操作レバー41は、ベース部材43の当接部482に当接し、それ以上左方向に回動できなくなる。すなわち操作レバー41は、ベース部材43に対してθ1’~θ1の角度の範囲内で回動可能に設定されている。所定角度θ1’、θ1はたとえば-10度、10度に設定されている。所定角度θ1の絶対値と所定角度θ1’の絶対値は同じ値であってもよいし、異なっていてもよい。
また、操作レバー41は、ベース部材43に加えて支持部42によっても規制される。支持部42は、操作レバー41が当接する当接部49を有している。当接部49は、右側当接部分491および左側当接部分492を有している。支持部42は、支持基準位置42bに対してθ2’(負の値)~θ2(正の値)の所定角度の範囲内でベース部材43を規制する。所定角度θ2’、θ2の値はたとえば、-20度、20度に設定されている。所定角度θ2の絶対値と所定角度θ2’の絶対値は同じ値であってもよいし、異なっていてもよい。
伝達機構45によりフロントフレーム2aとベース部材43とが接続されている。これにより伝達機構45を介在して、リアフレーム2bに対するフロントフレーム2aの回動角度である実際の車体フレーム角度θs_realの情報がベース部材43に機械的に入力される。これにより、実際の車体フレーム角度θs_realに基づいた回動角度がベース部材43に伝達される。
[レバー角度センサ46]
レバー角度センサ46は、たとえばポテンショメータによって構成されている。レバー角度センサ46は、支持部42に対する操作レバー41の実際のレバー角度θi_realをレバー角度の検出値θi_detectとして検出する。
操作レバー41の長手方向が支持基準位置42bに維持されている状態では、実際の車体フレーム角度θs_realは0°となるように調整機構21によって制御される。この状態では、フロントフレーム2aはリアフレーム2bに対して前後方向に沿って配置される状態となる。
操作レバー41が支持基準位置42bに配置されている状態は、操作レバー41の支持部42に対する回動角度がゼロの状態とされる。操作レバー41が支持部42に対して右方向に回動された場合、操作レバー41の支持部42に対する回動角度はプラスで表わされる。操作レバー41が支持部42に対して左方向に回動された場合、操作レバー41の支持部42に対する回動角度はマイナスで表わされる。
操作レバー41の支持基準位置42bからの実際のレバー角度θi_realに対応した実際の車体フレーム角度θs_realになるようにコントローラ23による制御が行われる。なお、ベース部材43の支持部42に対する実際のベース角度はθb_realとされる。実際のベース角度θb_realは、ベース部材43のベース基準位置43bの支持基準位置42bからの回動角度に相当する。
また、ベース基準位置43bが支持基準位置42bに配置されている状態は、ベース部材43の支持部42に対する回動角度がゼロの状態とされる。ベース部材43が支持部42に対して右方向に回動された場合、ベース部材43の支持部42に対する回動角度はプラスで表わされる。ベース部材43が支持部42に対して左方向に回動された場合、ベース部材43の支持部42に対する回動角度はマイナスで表わされる。
[車体フレーム角度センサ47]
車体フレーム角度センサ47は、実際の車体フレーム角度θs_realを車体フレーム角度の検出値θs_detectとして検出する。車体フレーム角度センサ47は、ステアリングシリンダ11a、11bの間に配置されている連結軸2cの近傍または後述する伝達機構45に含まれるベース部材43のベース部材用軸45nに配置されている。車体フレーム角度センサ47は、たとえばポテンショメータによって構成されている。車体フレーム角度センサ47は、検出した車体フレーム角度の検出値θs_detectを検出信号としてコントローラ23に送る。
なお、ステアリングシリンダ11a、11bの各々に、シリンダのストロークを検出するシリンダストロークセンサが設けられてもよい。これらシリンダストロークセンサの検出値がコントローラ23に送られることにより、車体フレーム角度の検出値θs_detectが検出されてもよい。
また、後述する伝達機構45によって、車体フレーム角度θs_realと、支持部42に対するベース部材43の回動角度であるベース角度θb_realとは対応する位置関係になる。このため、車体フレーム角度センサ47がベース部材43の軸43aに設けられてもよい。支持部42に対するベース部材43の回動角度を検出することで、車体フレーム角度を検出することができるためである。
[伝達機構45]
図4は、実際の車体フレーム角度θs_realの情報をレバーユニットのベース部材へ伝達する伝達機構の構成を示す斜視図である。図5は、図4に示す伝達機構の構成を示す側面図(A)および上面図(B)である。
図4に示されるように、伝達機構45は、実際の車体フレーム角度θs_realの情報をベース部材43に伝達し、実際の車体フレーム角度θs_realに対応した位置にベース部材43を回動させる。
伝達機構45は、リンクを含む機構である。伝達機構45は、回転軸45bと、ロッド45cと、接続部45dと、リンク部材45eと、回転軸45fと、伝達部材TMとを有している。
フロントフレーム2aには、たとえばボルトなどによりブラケット45aが取り付けられている。ブラケット45aは、フロントフレーム2aに対して位置が固定されている。ブラケット45aは、フロントフレーム2aの上面から上方へ立ち上がっている。
ロッド45cは、プッシュプルロッドである。ロッド45cは、回転軸45bを介在してブラケット45aに接続されている。これによりロッド45cは、ブラケット45aに回動可能に接続されている。回転軸45bはたとえば上下方向に延びている。これによりロッド45cは、フロントフレーム2aに対して、たとえば前後左右の平面内で回動可能である。
リンク部材45eは、たとえば平板などからなっている。リンク部材45eは、その長手方向において互いに対向する第1端部45e1と第2端部45e2とを有している。リンク部材45eは、第1端部45e1において接続部45dを介在してロッド45cに接続されている。接続部45dはたとえばボールジョイントよりなっている。これによりリンク部材45eは、ロッド45cに対して回動可能である。
リンク部材45eは、第2端部45e2に回転軸45fを有している。回転軸45fは、リンク部材45eから上方に延びている。回転軸45fはリンク部材45eに取付固定されており、リンク部材45eに対して位置を固定されている。このためリンク部材45eが回転すると回転軸45fもリンク部材45eとともに回転する。
伝達部材TMは、リンク部材45eの回転時における回転軸45fの回転方向を維持しながらベース部材43(図3)に回転力を伝達する。伝達部材TMは、第1軸45hと、回動部45jと、第2軸45lと、ベース部材用軸45nと、自在継手45g、45i、45k、45mとを有している。
第1軸45hは、回転軸45fおよび自在継手45gを介在してリンク部材45eの第2端部45e2に接続されている。回転軸45fと第1軸45hとの間に自在継手45gが接続されている。これにより第1軸45hは回転軸45fとともに回動可能であり、第1軸45hと回転軸45fとの接合角度は変化可能である。第1軸45hは、たとえばテレスコピックの構造を有している。これにより第1軸45hは、軸方向に伸縮可能である。
回動部45jは、自在継手45iを介在して第1軸45hに接続されている。これにより回動部45jは第1軸45hとともに回動可能であり、回動部45jと第1軸45hとの接合角度は変化可能である。
第2軸45lは、自在継手45kを介在して回動部45jに接続されている。これにより第2軸45lは回動部45jとともに回動可能であり、回動部45jと第2軸45lとの接合角度は変化可能である。第2軸45lは、たとえばテレスコピックの構造を有している。これにより第2軸45lは、軸方向に伸縮可能である。
ベース部材用軸45nは、自在継手45mを介在して第2軸45lに接続されている。これによりベース部材用軸45nは第2軸45lとともに回動可能であり、第2軸45lとベース部材用軸45nとの接合角度は変化可能である。ベース部材用軸45nは、ベース部材43に固定されている。これによりベース部材43はベース部材用軸45nとともに回転する。
図5(A)に示されるように、伝達機構45はキャブ5の外部に配置された部分と、キャブ5の内部に配置された部分とを有している。伝達機構45の回転軸45b、ロッド45c、接続部45dおよびリンク部材45eは、キャブ5の外部であって、キャブ5の下方に配置されている。
回転軸45fは、キャブ5の外部と内部との双方に亘って配置されている。回転軸45fは、キャブ5の床5Fの貫通孔に挿入されている。回転軸45fは、キャブ5の床5Fに軸受を介在して取り付けられている。これにより回転軸45fはキャブ5の床5Fに対して回動可能である。
伝達機構45の伝達部材TMはキャブ5の内部に配置されている。伝達機構45の自在継手45gは、キャブ5の内部に位置する回転軸45fの端部(上端部)に接続されている。伝達機構45の自在継手45k、第2軸45l、自在継手45mおよびベース部材用軸45nは、コンソールボックス12の内部に配置されている。
なおコンソールボックス12は、軸BCを中心として回動可能である。これによりコンソールボックス12は、オペレータが操作レバーを操作するための操作状態と、コンソールボックスが跳ね上げられた跳ね上げ状態との間で回動する。
図5(B)に示されるように、上面視において、アーティキュレートによりフロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して回転する第1方向は、リンク部材45eが回転軸45fを中心に回転する第2方向とは逆方向である。上面視において、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して連結軸2cを中心にたとえば反時計回りR1に回転する場合、リンク部材45eは回転軸45fを中心に時計回りR3に回転する。また上面視において、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して連結軸2cを中心にたとえば時計回りR2に回転する場合、リンク部材45eは回転軸45fを中心に反時計回りR4に回転する。
上面視において、回転軸45fは、ロッド45cに対して、リアフレーム2bとフロントフレーム2aとのアーティキュレート中心ACの反対側に位置している。ここで、アーティキュレート中心ACとは、連結軸2cの軸中心を意味する。本実施形態においては、回転軸45fがロッド45cに対して左側(図5(B)中下側)に位置し、アーティキュレート中心ACはロッド45cに対して右側(図5(B)中上側)に位置する。
上面視において、ロッド45cとリンク部材45eとの接続部45dから回転軸45fまでの距離LBは、アーティキュレート中心ACからロッド45cとフロントフレーム2a(ブラケット45a)との接続部(回転軸45b)までの距離LAよりも大きい。
なお図5(B)においては上面視においてブラケット45aがアーティキュレート中心ACに対して左に配置された場合について説明したが、図6に示されるように、上面視においてブラケット45aはアーティキュレート中心ACに対して右に配置されてもよい。図6に示される構成においては、回転軸45fがロッド45cに対して右側(図6中上側)に位置し、アーティキュレート中心ACはロッド45cに対して左側(図6中下側)に位置している。
上述したように伝達部材TMは、リンク部材45eの回転時における回転軸45fの回転方向を維持しながらベース部材43(図3)に回転力を伝達する。ここで「回転方向」とは、回転する部材において回転力が伝えられる先(伝達先)の端部から回転力を伝える元(伝達元)の端部を見た場合の回転方向を意味する。
たとえば図5(B)に示される状態の場合、上面視においてフロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して左側(反時計回りR1)に回動し、リンク部材45eが時計回りR3に回動した場合、第1軸45hも上面視で時計回りに回動し、第2軸45lおよびベース部材用軸45nも前面視において時計回りに回動する。これによりベース部材43も前面視において時計回り(図3における左側)に回動する。
また、たとえば図5(B)に示される状態の場合、上面視においてフロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して右側(時計回りR2)に回動し、リンク部材45eが反時計回りR3に回動した場合、第1軸45hも上面視で反時計回りに回動し、第2軸45lおよびベース部材用軸45nも前面視において反時計回りに回動する。これによりベース部材43も前面視において反時計回り(図3における右側)に回動する。
なお上記において「上面視」とは、ホイールローダ1の上方から下方を見る視点を意味する。また上記において「前面視」とは、ホイールローダ1を前方から後方を見る視点を意味する。
<ホイールローダ1の制御動作>
次に、本実施の形態のホイールローダ1の制御動作について説明する。
図7(A)~図7(F)は、ステアリング装置の操作と車体フレームの状態を示す図である。
図7(A)に示されるように、ベース部材43のベース基準位置43bは支持部42の支持基準位置42bに一致している。また操作レバー41の長手方向も支持基準位置42bに一致している。
図3に示されるように、この状態(初期位置ともいう)においては、操作レバー41による実際のレバー角度θi_realはゼロである。このとき、電磁パイロットバルブ33は中立位置の状態となっている。また油圧バルブ31も中立位置となっている。このため、左右のステアリングシリンダ11a、11bの油の供給または排出が行われておらず、実際の車体フレーム角度θs_realはゼロに維持される。このように、実際の車体フレーム角度θs_realもゼロであるため、ベース部材43も初期位置に位置している。
そして、オペレータが操作レバー41を支持基準位置42bからたとえば右側に回転させるために操作力を加える。この操作力が付勢部材44の初期付勢力を越えると、図7(B)に示されるように、操作レバー41が右方向に回転して実際のレバー角度θi_realが増大する。なお、右方向に移動させるにしたがって、ベース部材43との相対角度θr_realが増大するため、付勢部材44によって操作レバー41に付与される反力は大きくなる。
レバー角度センサ46(図3)は、オペレータによって操作された操作レバー41の実際のレバー角度θi_realをレバー角度の検出値θi_detectとして検出する。次に、車体フレーム角度センサ47(図3)は、実際の車体フレーム角度θs_realを車体フレーム角度の検出値θs_detectとして検出する。
このとき、左右のステアリングシリンダ11a、11bの反応の遅れのために、実際の車体フレーム角度θs_realはゼロの状態である。このため、車体フレーム角度センサ47による検出値である車体フレーム角度の検出値θs_detectはゼロとなっている。実際の車体フレーム角度θs_realがほぼゼロであるため、ベース部材43も回動していない。そのため、図7(B)に示されるように、操作レバー41を右方向に回動した状態では、操作レバー41は、ベース部材43のベース基準位置43bに対して右方向に回動した状態となっている。また、付勢部材44によって、操作レバー41は、ベース基準位置43b(図7(B)の状態では支持基準位置42bともいえる)に戻るように付勢されている。
次に、コントローラ23(図3)が、検出されたレバー角度の検出値θi_detectと、車体フレーム角の検出値θs_detectと、車速センサ24による検出信号V_detectとに基づいて電磁パイロットバルブ制御電流出力iを決定する。コントローラ23は、決定した電磁パイロットバルブ制御電流出力iに基づいて、電磁パイロットバルブ33に指令を行う。
操作レバー41を右回転させたため、電磁パイロットバルブ33は右パイロット位置をとり、電磁パイロットバルブ33によって制御されたパイロット圧が油圧バルブ31に供給される。パイロット圧の供給により、油圧バルブ31は右ステアリング位置をとり、ステアリングシリンダ11aを伸長させ、ステアリングシリンダ11bを収縮させるようにステアリングシリンダ11a、11bにメイン油圧が供給される。
これにより実際の車体フレーム角度θs_realが除々に増大し、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対して右方向に回動する。この実際の車体フレーム角度θs_realの変化は、伝達機構45を介してベース部材43の角度に反映される。
すなわち、図7(C)に示されるように、車体フレーム角度θs_realに対応した位置にベース部材43の角度も回動する。このように、ベース部材43が操作レバー41の回動位置に向かって回動すると、実際のレバー角度θi_realと実際のベース角度θb_realとの偏差角度θr_realが小さくなるため、付勢部材44による付勢力は小さくなる。
図7(D)に示されるように、オペレータが操作レバー41を所定の実際のレバー角度θi_real=θaで停止させると、実際の車体フレーム角度θs_realは除々に増大しているため、差分角度θdiffは小さくなる。
そして、図7(E)に示されるように、実際の車体フレーム角度θs_realが動いてベース角度θb_realがθaとなると、差分角度θdiffがゼロになる。このとき、電磁パイロットバルブ33は中立位置をとり、油圧バルブ31も中立位置となる。このため、左右のステアリングシリンダ11a、11bへの油の供給または排出は行われていない。またベース角度θb_realは車体フレーム角度θs_realと比例関係を有しているため、この比例関係に基づいて回転角θaを変換したθcに、実際の車体フレーム角度θs_realは維持される。また、図7(E)に示されるように、ベース部材43も支持部42に対してθa分、右方向に回動し、操作レバー41が、ベース部材43のベース基準位置43bに位置する。
次に、オペレータが操作レバー41を右側位置(θi_real=θa)から支持基準位置42b(θi_real=ゼロ)に向けて戻す。図7(F)に示されるように、操作レバー41が支持基準位置42bに位置するように操作レバー41が左回転される。
なお、操作レバー41を支持部42に対して支持基準位置42bに戻す前(図7(E)に示す状態)は、操作レバー41とベース部材43との位置関係は、図7(A)と同様の位置関係となっている。そのため、操作レバー41を動かす際には、動き出しの反力は初期位置からの動き出しと同じ反力となっている。すなわち、本実施形態では、ベース部材43が実際の車体フレーム角度θs_realに対応した位置に回動するため、操作レバー41の位置にかかわらず電磁パイロットバルブ33の状態(中間位置、右パイロット位置、左パイロット位置)に対応して、操作に対して付与される反力が決められる。
操作レバー41が支持基準位置42bに位置するように左回転されるとき、左右のステアリングシリンダ11a、11bの反応の遅れのために、実際の車体フレーム角度θs_realはθcの状態である。また、実際の車体フレーム角度θs_realと同様に実際のベース角度θb_realはθaであるため、付勢部材44は、図7(F)の状態になるようにベース部材43に対して操作レバー41を付勢している。
上記のように実際の車体フレーム角度θs_realがθcの状態であるため、差分角度θdiffはゼロから減少してマイナスになる。すると、電磁パイロットバルブ33は、左パイロット位置をとり、油圧バルブ31にパイロット圧が供給され、油圧バルブ31が左ステアリング位置をとる。これにより、ステアリングシリンダ11bが伸長し、ステアリングシリンダ11aが収縮するように油圧が供給される。
この油圧の供給により実際の車体フレーム角度θs_realが回転角θcから除々に減少する。この実際の車体フレーム角度θs_realの変化は、伝達機構45を介してベース部材43に反映され、実際の車体フレーム角度θs_realの変化と同様に、ベース部材43も回動する。
そして、実際の車体フレーム角度θs_realがゼロになると、実際のレバー角度θi_real(=0)との差分がゼロとなる。このとき、電磁パイロットバルブ33は中立位置をとり、油圧バルブ31も中立位置となっている。このため、左右のステアリングシリンダ11a、11bへの油の供給または排出が行われておらず、実際の車体フレーム角度θs_realもゼロに戻って維持される。これによって、フロントフレーム2aはリアフレーム2bに対して前後方向に沿った向きに戻される。
また、実際の車体フレーム角度θs_realの減少とともに、実際のベース角度θb_realもゼロになるようにベース部材43は回動し、図7(A)に示すような初期位置(θb_real=0)に戻る。
なお、操作レバー41を左側に回転させた場合は、上記と同様であるため省略する。
<効果>
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては図5(B)に示されるように、上面視において、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対してアーティキュレートにより回転する方向とリンク部材45eが回転軸45fを中心に回転する方向とは互いに逆方向である。また伝達部材TMは、回転軸45fの回転方向を維持しながらベース部材43に回転力を伝達する。このため回動方向を逆転させる逆転ギアを用いることなく、フロントフレーム2aの回動方向と同じ方向にベース部材43を軸43aを中心として回転させることが可能となる。よって逆転ギアに起因したバックラッシュによる操作レバーの中立位置における遊びが大きくなることは防止でき、ホイールローダ1の操作が容易となる。
また逆転ギアが不要となるため、逆転ギアと逆転ギアを支持する軸受とを追加することによる重量の増加、コストの増加および配置スペースの増加を防止することができる。
また逆転ギアが大きく重い。このため逆転ギアを設けると、逆転ギアを収納するとコンソールボックス12のサイズも大きくなるとともに重量も増加し、図8に示すようなコンソールボックス12の跳ね上げが困難になる。しかし本実施形態においては逆転ギアが不要となるためコンソールボックス12の跳ね上げも容易である。
また本実施形態においては図5(B)に示されるように、上面視において、回転軸45fは、ロッド45cに対してアーティキュレート中心ACの反対側に位置している。このような各部材の配置とすることにより、上記のように上面視において、フロントフレーム2aがリアフレーム2bに対してアーティキュレートにより回転する方向とリンク部材45eが回転軸45fを中心に回転する方向とを互いに逆方向にすることが可能となる。
フロントフレーム2aは、リアフレーム2bに対して左右に40°程度回動する。仮にベース部材43がフロントフレーム2aと同じように左右に40°程度回動すると、人間の手の快適に使用できるねじり範囲を超えてしまう。
これについて本実施形態においては図5(B)に示されるように、上面視において、ロッド45cとリンク部材45eとの接続部45dから回転軸45fまでの距離LBは、アーティキュレート中心ACからロッド45cとフロントフレーム2aとの接続部45dまでの距離LAよりも大きく設定されている。これによりリンク比調整用ギアを別途設けることなく、リンク比を調整することができる。このためフロントフレーム2aの回動角度よりもベース部材43の回動角度を小さくすることができ、オペレータが快適に操作レバー41を操作することが可能となる。
また本実施形態においては図5(B)に示されるように、第1軸45hおよび第2軸45lの各々は伸縮可能である。また伝達部材TMにおける第1軸45hと回動部45jとの間および第2軸45lと回動部45jとの間の各々は自在継手45i、45kにより接続されている。これにより図8に示されるように、回動部45j付近における伝達機構45の変形の自由度が高くなり、コンソールボックス12の跳ね上げが容易となる。コンソールボックス12を跳ね上げることにより、キャブ5内におけるオペレータの移動通路を広く確保することができる。
また本実施形態においては図8に示されるように、コンソールボックス12を跳ね上げる際のコンソールボックス12の回動中心BCが回動部45jおよび自在継手45i、45kの近くに配置されている。このため第1軸45hおよび第2軸45lがテレスコピック構造を有する場合における第1軸45hおよび第2軸45lの長さ変化を一定範囲内に抑えることができる。
また本実施形態においては図5(A)に示されるように、第1軸45hと回転軸45fとの間および第2軸45lとベース部材43との間の各々は自在継手45g、45mにより接続されている。これにより回転方向を維持しながらベース部材43に回転力を伝達することが可能となる。
また本実施形態においては図5(A)に示されるように、第1軸45hおよび第2軸45lの各々が伸縮可能であるため、運転席7のシートサスペンションの動きを吸収することができる。また第1軸45hおよび第2軸45lの各々が伸縮可能であるため、コンソールボックス12の前後方向のスライド調整も可能となる。なお第1軸45hおよび第2軸45lの各々は、テレスコピックではなく、パンタグラフ式回転伝達機構を有していてもよい。
また本実施形態においては図5(A)に示されるように、接続部45dはたとえばボールジョイントよりなっている。このため車体フレーム2に対してビスカスマウントで半固定されたキャブ5が微少に動いた場合でも、キャブ5の振動を吸収することができる。
また本実施形態においては図8に示されるように、コンソールボックス12が使用状態にある場合、第2軸45lは後端で自在継手45i、45kなどを介在して第1軸45hに接続され、前端で自在継手45mなどを介在してベース部材43に接続されている。これにより第2軸45lの後端側を起点としてコンソールボックス12を跳ね上げることができる。このため、運転席7の前方に広い通路を確保することができ、通行が容易となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ホイールローダ、2 車体フレーム、2a フロントフレーム、2b リアフレーム、2c 連結軸、3 作業機、4 走行装置、4a,4b 走行輪、5 キャブ、5F 床、6 バケット、7 運転席、9 ブームピン、11a,11b ステアリングシリンダ、10 ステアリングシステム、12 コンソールボックス、12f フレーム、13 アームレスト、14 ブーム、15 リンク、16 ブームシリンダ、17 バケットピン、18 ベルクランク、18a 支持ピン、18b,18c 連結ピン、19 バケットシリンダ、21 調整機構、22 ステアリング装置、23 コントローラ、24 車速センサ、25 レバーユニット、31 油圧バルブ、32 メインポンプ、33 電磁パイロットバルブ、34 パイロットポンプ、41 操作レバー、42 支持部、43 ベース部材、43a 軸、44 付勢部材、45 伝達機構、45a ブラケット、45b,45f 回転軸、45c ロッド、45d 接続部、45e リンク部材、45e1 第1端部、45e2 第2端部、45g,45i,45k,45m 自在継手、45h 第1軸、45j 回動部、45l 第2軸、45n ベース部材用軸、46 レバー角度センサ、47 車体フレーム角度センサ、48 規制部、49,481,482 当接部、491,492 当接部分、AC アーティキュレート中心、BC 回動中心、TM 伝達部材。

Claims (6)

  1. リアフレームと、前記リアフレームに対してアーティキュレートするように接続されたフロントフレームとを有する作業車両のステアリング装置であって、
    ベース部材を含むレバーユニットと、
    前記フロントフレームに回動可能に接続されたロッドと、
    第1端部と第2端部とを有し、前記第1端部において前記ロッドに回動可能に接続され、前記第2端部において回転軸を有するリンク部材と、
    前記リンク部材の回転時における前記回転軸の回転方向を維持しながら前記ベース部材に回転力を伝達する伝達部材と、を備え、
    上面視において、前記フロントフレームが前記リアフレームに対してアーティキュレートにより第1方向に回転する場合、前記リンク部材は前記回転軸を中心として前記第1方向と逆方向である第2方向に回転するよう構成されている、ステアリング装置。
  2. 上面視において、前記回転軸は、前記ロッドに対して、前記リアフレームと前記フロントフレームとのアーティキュレート中心の反対側に位置している、請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 上面視において、前記ロッドと前記リンク部材との接続部から前記回転軸までの距離は、前記リアフレームと前記フロントフレームとのアーティキュレート中心から前記ロッドと前記フロントフレームとの接続部までの距離よりも大きい、請求項1に記載のステアリング装置。
  4. 前記伝達部材は、第1軸と、回動部と、第2軸とを有し、
    前記第1軸および前記第2軸は伸縮可能であり、
    前記第1軸と前記回動部との間は第1自在継手により接続され、前記第2軸と前記回動部との間は第2自在継手により接続されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記第1軸と前記回転軸との間は第3自在継手により接続され、前記第2軸と前記ベース部材との間は第4自在継手により接続されている、請求項4に記載のステアリング装置。
  6. リアフレームと、
    前記リアフレームに対してアーティキュレートするように接続されたフロントフレームと、
    ベース部材を含むレバーユニットと、
    前記フロントフレームに回動可能に接続されたロッドと、
    第1端部と第2端部とを有し、前記第1端部において前記ロッドに回動可能に接続され、前記第2端部において回転軸を有するリンク部材と、
    前記リンク部材の回転時における前記回転軸の回転方向を維持しながら前記ベース部材に回転力を伝達する伝達部材と、を備え、
    上面視において、前記フロントフレームが前記リアフレームに対してアーティキュレートにより第1方向に回転する場合、前記リンク部材は前記回転軸を中心として前記第1方向と逆方向である第2方向に回転するよう構成されている、作業車両。
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