JP2024049613A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】仕切部材で発生するパーティクルの基板への飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制する基板処理装置を提供する。【解決手段】基板処理装置は、底部に排気口を備えるチャンバと、チャンバ内に配置された基板支持部と、基板処理領域と排気口に繋がる排気領域とを仕切る仕切部材と、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に設けられ、仕切部材からのパーティクルを遮断する1つ以上の板状部材と、を有し、1つ以上の板状部材の少なくとも1つは、排気口への排気が通過可能な貫通孔であって、基板支持部の側面側、又は、チャンバの内面側に向けて開口した貫通孔を有する。【選択図】図11

Description

本開示は、基板処理装置に関する。
プラズマ処理装置では、例えば、処理対象の基板を支持する基板支持部の周囲に、処理ガスをチャンバの外部へ排気するための環状の排気流路が設けられている。また、排気流路には、処理ガスの流れを調整するバッフル板(以下、仕切部材ともいう。)が設けられている。バッフル板には、処理ガスが通過するための貫通孔が設けられている(特許文献1)。
米国特許出願公開第2015/0262794号明細書
本開示は、仕切部材で発生するパーティクルの基板への飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制する基板処理装置を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、底部に排気口を備えるチャンバと、チャンバ内に配置された基板支持部と、基板処理領域と排気口に繋がる排気領域とを仕切る仕切部材と、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に設けられ、仕切部材からのパーティクルを遮断する1つ以上の板状部材と、を有し、1つ以上の板状部材の少なくとも1つは、排気口への排気が通過可能な貫通孔であって、基板支持部の側面側、又は、チャンバの内面側に向けて開口した貫通孔を有する。
本開示によれば、仕切部材で発生するパーティクルの基板への飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
図1は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理システムの一例を示す図である。 図2は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の一例を示す図である。 図3は、本実施形態におけるバッフル板近傍の断面の一例を示す部分拡大図である。 図4は、板状部材による遮蔽メカニズムの一例を示す説明図である。 図5は、貫通孔による遮蔽効果の一例を示す説明図である。 図6は、遮蔽できる貫通孔の角度の一例を示す説明図である。 図7は、遮蔽できる貫通孔の角度の一例を示す説明図である。 図8は、貫通孔の寸法と角度との関係の一例を示す説明図である。 図9は、貫通孔の寸法と角度との関係の一例を示す説明図である。 図10は、貫通孔の取り得る角度の一例を示す説明図である。 図11は、実施例における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図12は、変形例1における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図13は、変形例2における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図14は、変形例3における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図15は、変形例4における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図16は、変形例5における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図17は、変形例6における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図18は、変形例7における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図19は、変形例8における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図20は、変形例9における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。 図21は、変形例9における貫通孔を垂直方向から見た場合の配置の一例を示す図である。
以下に、開示する基板処理装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により開示技術が限定されるものではない。
上述のように、プラズマ処理装置において、バッフル板は、プラズマ処理空間と排気流路との境界近傍に位置するため、プラズマによって発生するイオンやラジカルが衝突し、パーティクルが発生することがある。発生したパーティクルは、プラズマ処理空間において処理対象の基板に付着すると、エッチング不良によるコンタクト不足や素子連結等が発生する。このため、バッフル板等のチャンバ下部から発生するパーティクルの対策として、バッフル板の上部に板状部材を配置してパーティクルを遮蔽することが考えられる。しかしながら、パーティクルの遮蔽効果を向上させるために、板状部材の面積を広げたり、複数の板状部材をオーバーラップさせると、チャンバ内から排気する際のコンダクタンスが悪化する。すなわち、排気特性が低下する。コンダクタンスが悪化すると、低圧大流量の条件において、圧力や処理ガスの流量等のオペレーション範囲が狭くなり、適切な条件で基板に対する処理を行うことが難しくなる場合がある。そこで、仕切部材(バッフル板)で発生するパーティクルの基板への飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することが期待されている。
[プラズマ処理システムの構成]
図1は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理システムの一例を示す図である。一実施形態において、プラズマ処理システムは、プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理システムは、基板処理システムの一例であり、プラズマ処理装置1は、基板処理装置の一例である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、基板支持部11及びプラズマ生成部12を含む。プラズマ処理チャンバ10は、プラズマ処理空間を有する。また、プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間に供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。ガス供給口は、後述するガス供給部20に接続され、ガス排出口は、後述する排気システム40に接続される。基板支持部11は、プラズマ処理空間内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する。
プラズマ生成部12は、プラズマ処理空間内に供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマを生成するように構成される。プラズマ処理空間において形成されるプラズマは、容量結合プラズマ(CCP;Capacitively Coupled Plasma)、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)、ECRプラズマ(Electron-Cyclotron-resonance plasma)、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)、又は、表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)等であってもよい。また、AC(Alternating Current)プラズマ生成部及びDC(Direct Current)プラズマ生成部を含む、種々のタイプのプラズマ生成部が用いられてもよい。一実施形態において、ACプラズマ生成部で用いられるAC信号(AC電力)は、100kHz~10GHzの範囲内の周波数を有する。従って、AC信号は、RF(Radio Frequency)信号及びマイクロ波信号を含む。一実施形態において、RF信号は、100kHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、処理部2a1、記憶部2a2及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aにより実現される。処理部2a1は、記憶部2a2からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部2a2に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部2a2に格納され、処理部2a1によって記憶部2a2から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェース2a3に接続されている通信回線であってもよい。処理部2a1は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
以下に、プラズマ処理装置1の一例としての容量結合型のプラズマ処理装置の構成例について説明する。図2は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の一例を示す図である。
容量結合型のプラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10の筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板Wを支持するための中央領域111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域111bとを有する。ウェハは基板Wの一例である。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。従って、中央領域111aは、基板Wを支持するための基板支持面とも呼ばれ、環状領域111bは、リングアセンブリ112を支持するためのリング支持面とも呼ばれる。
一実施形態において、本体部111は、基台1110及び静電チャック1111を含む。基台1110は、導電性部材を含む。基台1110の導電性部材は下部電極として機能し得る。静電チャック1111は、基台1110の上に配置される。静電チャック1111は、セラミック部材1111aとセラミック部材1111a内に配置される静電電極1111bとを含む。セラミック部材1111aは、中央領域111aを有する。一実施形態において、セラミック部材1111aは、環状領域111bも有する。なお、環状静電チャックや環状絶縁部材のような、静電チャック1111を囲む他の部材が環状領域111bを有してもよい。この場合、リングアセンブリ112は、環状静電チャック又は環状絶縁部材の上に配置されてもよく、静電チャック1111と環状絶縁部材の両方の上に配置されてもよい。また、後述するRF電源31及び/又はDC電源32に結合される少なくとも1つのRF/DC電極がセラミック部材1111a内に配置されてもよい。この場合、少なくとも1つのRF/DC電極が下部電極として機能する。後述するバイアスRF信号及び/又はDC信号が少なくとも1つのRF/DC電極に供給される場合、RF/DC電極はバイアス電極とも呼ばれる。なお、基台1110の導電性部材と少なくとも1つのRF/DC電極とが複数の下部電極として機能してもよい。また、静電電極1111bが下部電極として機能してもよい。従って、基板支持部11は、少なくとも1つの下部電極を含む。
リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
また、基板支持部11は、静電チャック1111、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路1110a、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路1110aには、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路1110aが基台1110内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック1111のセラミック部材1111a内に配置される。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と中央領域111aとの間の間隙に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、少なくとも1つの上部電極を含む。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する少なくとも1つの流量変調デバイスを含んでもよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、少なくとも1つのRF信号(RF電力)を少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ生成部12の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つの下部電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給される。
第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つの下部電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、少なくとも1つの下部電極に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のDC信号は、少なくとも1つの下部電極に印加される。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、少なくとも1つの上部電極に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、少なくとも1つの上部電極に印加される。
種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号がパルス化されてもよい。この場合、電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部が第1のDC生成部32aと少なくとも1つの下部電極との間に接続される。従って、第1のDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。第2のDC生成部32b及び波形生成部が電圧パルス生成部を構成する場合、電圧パルス生成部は、少なくとも1つの上部電極に接続される。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
プラズマ処理空間10sとガス排出口10eとの間は、バッフル板50によって仕切られている。バッフル板50は、本体部111の側壁と、側壁10aの支持部材51との間に配置される。つまり、バッフル板50は、プラズマ処理チャンバ10の内部を、基板処理を行う処理領域であるプラズマ処理空間10sと、ガス排出口10eに繋がる排気領域とに仕切る仕切部材の一例である。バッフル板50は、例えば、鉄やアルミニウムで形成され、表面にイットリア等の溶射膜が形成されている。なお、バッフル板50には、排気のために複数の貫通孔が設けられている。
バッフル板50のプラズマ処理空間10s側には、プラズマ処理チャンバ10の下部から発生するパーティクルを遮蔽するための第1板状部材61と、第2板状部材62とが配置されている。第1板状部材61及び第2板状部材62は、基板支持部11の周囲を囲むように、環状に形成されている。第1板状部材61及び第2板状部材62は、基板Wから見て直接又は一次反射による、バッフル板50からのパーティクルの飛来経路を遮断する。第1板状部材61及び第2板状部材62は、例えば、石英やシリコン等で形成される。また、第1板状部材61及び第2板状部材62のうち、少なくとも一方には、プラズマ処理チャンバ10内から排気する際のコンダクタンスを確保するとともに、処理領域に位置する、基板Wとは異なる他の部材に向けて形成された貫通孔が設けられている。
[板状部材のレイアウト]
図3は、本実施形態におけるバッフル板近傍の断面の一例を示す部分拡大図である。図3に示すように、基板支持部11の側壁には、シールド部材111cと、第1板状部材61とが配置される。シールド部材111cは、例えば、石英やシリコン等で形成される。環状領域111bに配置されたリングアセンブリ112は、エッジリング112aと、カバーリング112bとを有する。カバーリング112bは、環状領域111bの一部を構成するシールド部材111cの上部に配置され、シールド部材111cとともに、基板支持部11の側面を構成する。エッジリング112aは、シリコンや石英等の導電性材料又は絶縁材料で形成される。また、カバーリング112bは、例えば、石英等の絶縁材料で形成される。
第1板状部材61は、側壁10a側の支持部材51との間に、隙間を有するように配置される。一方、第2板状部材62は、側壁10a側の支持部材51の上部に配置される。第2板状部材62は、基板支持部11側のシールド部材111cとの間に、隙間を有するように配置される。すなわち、第1板状部材61と第2板状部材62とは、互い違いに配置される。第1板状部材61と支持部材51との間の隙間、及び、第2板状部材62とシールド部材111cとの間の隙間は、排気される処理ガスの流路となる。なお、第2板状部材62よりも上部の側壁10aの内周面には、例えば、石英やシリコン等のコーティング膜52が形成されている。また、支持部材51は、例えば、石英やシリコン等で形成される。
図3に示す領域10s1は、プラズマ処理チャンバ10の下部から発生するパーティクルのうち、基板Wから見て直接又は一次反射によるパーティクルがない領域である。領域10s1は、概ね、シャワーヘッド13の上部電極13dと基板Wとの間の空間、及び、シャワーヘッド13の周縁部とコーティング膜52と第2板状部材62の上面とに囲まれる空間である。
領域10s2は、プラズマ処理チャンバ10の下部から発生するパーティクルを、少なくとも1回は壁面で反射することでトラップする領域である。領域10s2は、概ね、シールド部材111cの側面と、カバーリング112bの側面と、第1板状部材61の上面と、支持部材51の側面と、第2板状部材62の下面とに囲まれる空間である。また、領域10s2には、第1板状部材61の下面や側面も含む。なお、図3では、領域10s2の範囲の一部として、発生したパーティクルが初めて衝突する壁面を主に表している。
領域10s3は、プラズマ処理チャンバ10の下部においてパーティクルが発生する領域である。領域10s3は、バッフル板50の表面で囲まれる領域である。領域10s3では、バッフル板50の溶射膜にイオンやラジカルが衝突することで、溶射膜のイットリウム、下地の鉄やアルミニウム等を含むパーティクルが発生する。図3では、領域10s3で発生したパーティクルの飛来経路を経路50pとして表している。
ここで、図4を用いて、板状部材によるパーティクルの遮蔽メカニズムについて説明する。図4は、板状部材による遮蔽メカニズムの一例を示す説明図である。図4に示すパーティクル領域10s4は、図3に示す領域10s3で発生したパーティクルが、直接当たる領域を示している。図4に示す第1板状部材61及び第2板状部材62は、貫通孔を設けないものである場合、パーティクルは、第1板状部材61及び第2板状部材62において100%遮蔽される。最も上部まで飛来するパーティクルとしては、経路50p1と経路50p2とに囲まれた範囲のパーティクルがあるが、これらはシールド部材111cで反射されてもプラズマ処理チャンバ10の側壁10a側に向かって飛ぶので、1回の反射で基板Wまで届くことはない。しかしながら、第1板状部材61及び第2板状部材62に貫通孔を設けない場合、第1板状部材61と第2板状部材62とのオーバーラップ量が多くなり、排気コンダクタンスが悪化する。従って、本実施形態では、第1板状部材61及び第2板状部材62のうち、少なくとも1つの部材に貫通孔を設けることで排気コンダクタンスを改善する。
[貫通孔の詳細]
次に、図5から図10を用いて貫通孔の詳細について説明する。図5は、貫通孔による遮蔽効果の一例を示す説明図である。図5に示すように、板状部材70に角度θhの円形の貫通孔71を開けた場合、パーティクル領域10s4から、パーティクルが貫通孔71を通過してしまう範囲は、線73及び線74に挟まれた入射角の範囲となる。つまり、線73及び線74に挟まれた入射角以外の角度で入射するパーティクルについては遮断することができる。また、貫通孔71を通過するパーティクルも、貫通孔71の直径を小さくしたり、板状部材70の厚さを厚くすることで減少させることができる。
図6及び図7は、遮蔽できる貫通孔の角度の一例を示す説明図である。図6では、角度θh1の貫通孔71において、線75で示す遮断限界角度よりも大きい角度の入射角のパーティクルを遮断する場合を表している。例えば、線76で示す入射角のパーティクルは、貫通孔71の内壁に当たってトラップされる。トラップ領域10s5は、貫通孔71の内壁における線75で示す遮断限界角度よりも大きい角度の入射角のパーティクルがトラップされる領域と、板状部材70の下面においてパーティクルがトラップされる領域とを表している。
図7では、角度θh2の貫通孔71aにおいて、線75aで示す遮断限界角度よりも小さい角度の入射角のパーティクルを遮断する場合を表している。例えば、線76aで示す入射角のパーティクルは、貫通孔71aの内壁に当たってトラップされる。トラップ領域10s6は、貫通孔71aの内壁における線75aで示す遮断限界角度よりも小さい角度の入射角のパーティクルがトラップされる領域と、板状部材70の下面においてパーティクルがトラップされる領域とを表している。
図8及び図9は、貫通孔の寸法と角度との関係の一例を示す説明図である。図8は、貫通孔71が鋭角側(角度θh1側)に傾いている場合における、貫通孔の寸法と角度との関係を表している。図8では、板状部材70の厚さをt、貫通孔71の直径をd、必要最大遮蔽角θmとしたとき、貫通孔71の角度の限界を表す限界孔角θh1は、下記の式(1)で表すことができる。なお、限界孔角θh1は、図6における角度θh1に対応する。
Figure 2024049613000002
ここで、必要最大遮蔽角θmは、板状部材70の面における貫通孔71を開ける位置と、貫通孔71を通過したパーティクルが直接又は一次反射で基板Wに載らない限界の点とを結んだ線75が、水平面となす角度である。例えば、図3に示す領域10s2の最上部であるカバーリング112bの上端部と、第1板状部材61において貫通孔を開ける位置とを結ぶ線が、水平面となす角度である。なお、図8における必要最大遮蔽角θmは、角度θm1の一例である。また、限界孔角θh1は、必要最大遮蔽角θmに対し、遮蔽できる2つの角度のうち、鋭角な方の角度である。つまり、貫通孔71は、限界孔角θh1以下の角度で設けられる。
図9は、貫通孔71aが鈍角側(角度θh2側)に傾いている場合における、貫通孔の寸法と角度との関係を表している。図9では、板状部材70の厚さをt、貫通孔71aの直径をd、必要最大遮蔽角θmとしたとき、貫通孔71aの角度の限界を表す限界孔角θh2は、下記の式(2)で表すことができる。なお、限界孔角θh2は、図7における角度θh2に対応する。
Figure 2024049613000003
ここで、必要最大遮蔽角θmは、板状部材70の面における貫通孔71aを開ける位置と、貫通孔71aを通過したパーティクルが直接又は一次反射で基板Wに載らない限界の点とを結んだ線75aが、水平面となす角度である。なお、図9における必要最大遮蔽角θmは、角度θm2の一例である。また、限界孔角θh2は、必要最大遮蔽角θmに対し、遮蔽できる2つの角度のうち、鈍角な方の角度である。つまり、貫通孔71aは、限界孔角θh2以上の角度で設けられる。
図10は、貫通孔の取り得る角度の一例を示す説明図である。図10では、図8及び図9に示した限界孔角θh1と限界孔角θh2とに基づいて、貫通孔71,71aの取り得る角度についてまとめている。図10に示すように、0度から限界孔角θh1までの範囲77と、限界孔角θh2から180度までの範囲78とが、貫通孔71,71aが取り得る角度の範囲である。つまり、貫通孔71,71aは、範囲77,78の範囲内の角度であれば、直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができる。
[板状部材と貫通孔の配置]
続いて、図11を用いて、板状部材と貫通孔の配置について説明する。図11は、実施例における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図11では、第1板状部材61に貫通孔を設けた第1板状部材61aと、貫通孔を設けない第2板状部材62aとを組合せた場合について説明する。
まず、第1板状部材61aに設ける貫通孔の角度の求め方について説明する。図11では、第1板状部材61aの貫通孔を通過したパーティクルを、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁でトラップするようにする。この場合、貫通孔の方向は、基板支持部11側を向くので、貫通孔の角度は、限界孔角θh2以上の角度とする。次に、第1板状部材61aの貫通孔の位置と、カバーリング112bの上端部112cとを結ぶ線の角度である必要最大遮蔽角θmを求める。貫通孔71bについては、貫通孔71bの位置と、カバーリング112bの上端部112cとを結ぶ線80bの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(2)に基づいて算出した限界孔角θh2以上の角度とする。同様に、貫通孔71cについては、貫通孔71cの位置と、カバーリング112bの上端部112cとを結ぶ線80cの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(2)に基づいて算出した限界孔角θh2以上の角度とする。このとき、貫通孔71b,71cの直径dを調整することで、限界孔角θh2を調整することができる。また、第1板状部材61aの厚さtを調整してもよい。なお、貫通孔71b,71cは、第1板状部材61aの周方向に複数設けている。また、貫通孔71b,71cに示すような、基盤支持部11の側面側に向けて開口した貫通孔とは、基盤支持部11の側面、又は基盤支持部11の外周に載置された部材(例えば、リングアセンブリ112等)に向けて、仕切部材(バッフル板50)からのパーティクルが飛来するように開口した貫通孔を意味する。
図11におけるパーティクル領域10s4は、図11中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71b,71cを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61aの貫通孔71b,71cを通過したパーティクルは、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁で遮蔽される。また、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62a及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71b,71cによって、排気のコンダクタンスの低下を抑制することができる。つまり、貫通孔を設けない板状部材と同等のパーティクル遮蔽率を実現しつつ、排気特性の低下を抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
次に、図12から図21を用いて板状部材と貫通孔の配置の変形例1~9について説明する。なお、実施形態のプラズマ処理装置1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。変形例1~9は、第1板状部材61及び第2板状部材62へ設ける貫通孔のバリエーションであるので、図11と同様の図を用いて説明する。
[変形例1]
図12は、変形例1における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図12の変形例1では、第1板状部材61に傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第1板状部材61bと、貫通孔を設けない第2板状部材62aとを組合せた場合について説明する。
まず、第1板状部材61bに設ける貫通孔の角度の求め方について説明する。変形例1では、第1板状部材61bの貫通孔を通過したパーティクルを、第2板状部材62aでトラップするようにする。この場合、貫通孔の方向は、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a側を向くので、貫通孔の角度は、限界孔角θh1以下の角度とする。次に、第1板状部材61bの貫通孔の位置と、第2板状部材62aの端部62bとを結ぶ線の角度である必要最大遮蔽角θmを求める。貫通孔71dについては、貫通孔71dの位置と、第2板状部材62aの端部62bとを結ぶ線80dの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(1)に基づいて算出した限界孔角θh1以下の角度とする。同様に、貫通孔71eについては、貫通孔71eの位置と、第2板状部材62aの端部62bとを結ぶ線80eの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(1)に基づいて算出した限界孔角θh1以下の角度とする。このとき、貫通孔71d,71eの直径dを調整することで、限界孔角θh1を調整することができる。また、第1板状部材61bの厚さtを調整してもよい。なお、貫通孔71d,71eは、第1板状部材61bの周方向に複数設けている。また、貫通孔71d,71eに示すような、プラズマ処理チャンバ10の内面側に向けて開口した貫通孔とは、プラズマ処理チャンバ10の内面、又は、プラズマ処理チャンバ10の内面に配置された部材(例えば、第2板状部材62a等)に向けて、仕切部材(バッフル板50)からのパーティクルが飛来するように開口した貫通孔を意味する。
第1板状部材61bの側壁10a側における、第2板状部材62aとオーバーラップする位置には、垂直な貫通孔71fを第1板状部材61bの径方向及び周方向に複数設ける。貫通孔71fの設置可能範囲は、第1板状部材61bの端部から、第2板状部材62aの端部62bと対向する部分までである。第1板状部材61bの貫通孔71d,71e,71fを通過したパーティクルは、第2板状部材62aによって遮断される。変形例1におけるパーティクル領域10s4は、図12中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61bと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71d,71e,71fを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61bと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62a及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71b,71c,71fによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例2]
図13は、変形例2における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図13の変形例2では、貫通孔を設けない第1板状部材61cと、第2板状部材62に傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第2板状部材62cとを組合せた場合について説明する。
まず、第2板状部材62cに設ける貫通孔の角度の求め方について説明する。変形例2では、第2板状部材62cの貫通孔を通過したパーティクルを、シャワーヘッド13の周縁部及びコーティング膜52でトラップするようにする。なお、第2板状部材62cの貫通孔を通過したパーティクルは、既に1回以上反射したパーティクルとなる。この場合、貫通孔の方向は、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a側を向くので、貫通孔の角度は、限界孔角θh1以下の角度とする。次に、第2板状部材62cの貫通孔の位置と、第1板状部材61cの端部61dとを結ぶ線の角度である必要最大遮蔽角θmを求める。貫通孔72aについては、貫通孔72aの位置と、第1板状部材61cの端部61dとを結ぶ線81aの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(1)に基づいて算出した限界孔角θh1以下の角度とする。同様に、貫通孔72bについては、貫通孔72bの位置と、第1板状部材61cの端部61dとを結ぶ線81bの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(1)に基づいて算出した限界孔角θh1以下の角度とする。このとき、貫通孔72a,72bの直径dを調整することで、限界孔角θh1を調整することができる。また、第2板状部材62cの厚さtを調整してもよい。なお、貫通孔72a,72bは、第2板状部材62cの周方向に複数設けている。
第2板状部材62cのシールド部材111c側における、第1板状部材61cとオーバーラップする位置には、垂直な貫通孔72cを第2板状部材62cの径方向及び周方向に複数設ける。貫通孔72cの設置可能範囲は、第2板状部材62cの端部から、第1板状部材61cの端部61dと対向する部分までである。第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72a,72b,72cにおける必要最大遮蔽角θmよりも大きい角度で貫通孔72a,72b,72cに入射するので、貫通孔72a,72b,72cがあっても第2板状部材62cで遮蔽される。
変形例2におけるパーティクル領域10s4は、図13中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62c及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔72a,72b,72cによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例3]
図14は、変形例3における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図14の変形例3では、貫通孔を設けない第1板状部材61cと、第2板状部材62に傾きを有する貫通孔を設けた第2板状部材62dとを組合せた場合について説明する。
まず、第2板状部材62dに設ける貫通孔の角度の求め方について説明する。変形例3では、第2板状部材62dの貫通孔を通過したパーティクルを、シャワーヘッド13でトラップするようにする。なお、第2板状部材62dの貫通孔を通過したパーティクルは、既に1回以上反射したパーティクルとなる。この場合、貫通孔の方向は、基板支持部11側を向くので、貫通孔の角度は、限界孔角θh2以上の角度とする。次に、第2板状部材62dの貫通孔の位置と、バッフル板50の上端部50aとを結ぶ線の角度である必要最大遮蔽角θmを求める。貫通孔72dについては、貫通孔72dの位置と、バッフル板50の上端部50aとを結ぶ線81dの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(2)に基づいて算出した限界孔角θh2以上の角度とする。同様に、貫通孔72eについては、貫通孔72eの位置と、バッフル板50の上端部50aとを結ぶ線81eの角度を必要最大遮蔽角θmとして、上記の式(2)に基づいて算出した限界孔角θh2以上の角度とする。このとき、貫通孔72d,72eの直径dを調整することで、限界孔角θh2を調整することができる。また、第2板状部材62dの厚さtを調整してもよい。なお、貫通孔72d,72eは、第2板状部材62dの周方向に複数設けている。
第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72d,72eにおける必要最大遮蔽角θmよりも小さい角度で貫通孔72d,72eに入射するので、貫通孔72d,72eがあっても第2板状部材62dで遮蔽される。
変形例3におけるパーティクル領域10s4は、図14中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62d及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔72d,72eによって、排気のコンダクタンスの低下を抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
[変形例4]
図15は、変形例4における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図15の変形例4では、第1板状部材61に貫通孔を設けた第1板状部材61aと、第2板状部材62に傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第2板状部材62cとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例4は、上述の実施例と変形例2との組合せである。
第1板状部材61aに設ける貫通孔の角度の求め方は、実施例と同様であるのでその説明を省略する。また、第2板状部材62cに設ける貫通孔の角度の求め方は、変形例2と同様であるのでその説明を省略する。第1板状部材61aの貫通孔71b,71cを通過したパーティクルは、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁で遮蔽される。また、第1板状部材61cと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72a,72b,72cにおける必要最大遮蔽角θmよりも大きい角度で貫通孔72a,72b,72cに入射するので、貫通孔72a,72b,72cがあっても第2板状部材62cで遮蔽される。なお、第1板状部材61及び第2板状部材62の双方に貫通孔を設ける場合、貫通孔の直径dは、同じ値であってもよいし、一方を小さく、他方を大きくしてもよい。つまり、一方の直径dを小さくすると、他方の直径dは、より大きくする余地ができる。
変形例4におけるパーティクル領域10s4は、図14中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71b,71cを通過したパーティクルが飛来する領域とである。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71b,71c,72a,72b,72cによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例5]
図16は、変形例5における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図16の変形例5では、第1板状部材61に傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第1板状部材61bと、第2板状部材62に傾きを有する貫通孔を設けた第2板状部材62dとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例5は、上述の変形例1と変形例3との組合せである。
第1板状部材61bに設ける貫通孔の角度の求め方は、変形例1と同様であるのでその説明を省略する。また、第2板状部材62dに設ける貫通孔の角度の求め方は、変形例3と同様であるのでその説明を省略する。第1板状部材61bの貫通孔71d,71e,71fを通過したパーティクルは、第2板状部材62dによって遮断される。また、第1板状部材61bと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72d,72eにおける必要最大遮蔽角θmよりも小さい角度で貫通孔72d,72eに入射するので、貫通孔72d,72eがあっても第2板状部材62dで遮蔽される。
変形例5におけるパーティクル領域10s4は、図16中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61bと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71d,71e,71fを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61bと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62d及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71d,71e,71f,72d,72eによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例6]
図17は、変形例6における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図17の変形例6では、第1板状部材61に貫通孔を設けた第1板状部材61aと、第2板状部材62に向きが異なる傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第2板状部材62eとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例6は、上述の実施例と、変形例2と、変形例3との組合せである。
第1板状部材61aに設ける貫通孔の角度の求め方は、実施例と同様であるのでその説明を省略する。また、第2板状部材62eに設ける貫通孔の角度の求め方は、変形例2,3と同様であるのでその説明を省略する。第1板状部材61aの貫通孔71b,71cを通過したパーティクルは、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁で遮蔽される。また、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72a,72c,72eにおける必要最大遮蔽角θmよりも大きい角度又は小さい角度で貫通孔72a,72c,72eに入射するので、貫通孔72a,72c,72eがあっても第2板状部材62eで遮蔽される。
変形例6におけるパーティクル領域10s4は、図17中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71b,71cを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61aと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62e及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71b,71c,72a,72c,72eによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例7]
図18は、変形例7における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図18の変形例7では、第1板状部材61に向きが異なる傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第1板状部材61eと、第2板状部材62に傾きを有する貫通孔を設けた第2板状部材62dとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例7は、上述の実施例と、変形例1と、変形例3との組合せである。
第1板状部材61eに設ける貫通孔の角度の求め方は、実施例及び変形例1と同様であるのでその説明を省略する。また、第2板状部材62dに設ける貫通孔の角度の求め方は、変形例3と同様であるのでその説明を省略する。第1板状部材61eの貫通孔71cを通過したパーティクルは、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁で遮蔽される。また、第1板状部材61eの貫通孔71e,71fを通過したパーティクルは、第2板状部材62dで遮蔽される。さらに、第1板状部材61eと支持部材51との間を通過したパーティクルは、貫通孔72d,72eにおける必要最大遮蔽角θmよりも小さい角度で貫通孔72d,72eに入射するので、貫通孔72d,72eがあっても第2板状部材62dで遮蔽される。
変形例7におけるパーティクル領域10s4は、図18中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61eと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71c,71eを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61eと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62d及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71c,71e,71f,72d,72eによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例8]
図19は、変形例8における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図19の変形例8では、第1板状部材61に垂直な貫通孔を設けた第1板状部材61fと、第2板状部材62に垂直な貫通孔を設けた第2板状部材62fとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例8は、上述の変形例1の貫通孔71fと、変形例2の貫通孔72cとの組合せである。
変形例8では、第1板状部材61fの貫通孔71fと、第2板状部材62fの貫通孔72cとは、垂直方向から見た場合(平面視)において重ならないように、第1板状部材61f及び第2板状部材62fの径方向及び周方向に複数設けている。つまり、貫通孔71fを通過したパーティクルの飛来経路82は、第2板状部材62fの貫通孔72c以外の場所で遮蔽されるようになっている。また、貫通孔71fを斜めに通過したパーティクルは、貫通孔72cにおける必要最大遮蔽角θmよりも小さい角度又は大きい角度で貫通孔72cに入射するので、貫通孔72cがあっても第2板状部材62fで遮蔽される。
変形例8におけるパーティクル領域10s4は、図19中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61fと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71fを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61fと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62f及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71f,72cによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
[変形例9]
図20は、変形例9における板状部材と貫通孔の配置の組合せの一例を示す図である。図20の変形例9では、第1板状部材61に傾きを有する貫通孔及び垂直な貫通孔を設けた第1板状部材61gと、第2板状部材62に垂直な貫通孔を設けた第2板状部材62gとを組合せた場合について説明する。つまり、変形例9は、上述の実施例と、変形例1の貫通孔71fの一部と、変形例2の貫通孔72cの一部との組合せである。
第1板状部材61gに設ける傾きを有する貫通孔の角度の求め方は、実施例と同様であるのでその説明を省略する。第1板状部材61gの貫通孔71b,71cを通過したパーティクルは、シールド部材111c及びカバーリング112bの側壁で遮蔽される。
図21は、変形例9における貫通孔を垂直方向から見た場合の配置の一例を示す図である。なお、図21では、第1板状部材61gと第2板状部材62gとが重なる部分について、上下にずらして表している。図21に示すように、変形例9では、第1板状部材61gの貫通孔71b,71cの上側の開口及び貫通孔71fと、第2板状部材62gの貫通孔72cとは、平面視において重ならないように、第1板状部材61g及び第2板状部材62gの周方向に複数設けている。また、貫通孔72cは、第2板状部材62gの径方向にも複数設けている。なお、第1板状部材61g及び第2板状部材62gは、それぞれ直径5mmの貫通孔71b,71c,71f及び貫通孔72cを設けることで、貫通孔がない場合と比較して、コンダクタンスが例えば1.6~1.7倍に増加させることができる。
変形例9では、貫通孔71fを通過したパーティクルは、第2板状部材62gの貫通孔72c以外の場所で遮蔽されるようになっている。また、貫通孔71fを斜めに通過したパーティクルは、貫通孔72cにおける必要最大遮蔽角θmよりも大きい角度で貫通孔72cに入射するので、貫通孔72cがあっても第2板状部材62gで遮蔽される。
変形例9におけるパーティクル領域10s4は、図20中の網掛けで示す領域である。つまり、パーティクル領域10s4は、バッフル板50に囲まれる領域と、第1板状部材61gと支持部材51との間を通過したパーティクルが飛来する領域と、貫通孔71b,71c,71fを通過したパーティクルが飛来する領域とである。なお、第1板状部材61gと支持部材51との間を通過したパーティクルは、第2板状部材62g及びシールド部材111cで遮蔽される。これにより、バッフル板50から直接又は一次反射で基板Wに載るパーティクルを遮断することができるとともに、貫通孔71b,71c,71f,72cによって、排気のコンダクタンスの低下をより抑制することができる。すなわち、仕切部材(バッフル板50)で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
なお、上記した実施形態及び各変形例では、板状部材として第1板状部材61及び第2板状部材62を用いたが、これに限定されない。例えば、図3に示す領域10s1において許容可能なパーティクル量に抑えることができれば、板状部材は1枚であってもよい。これにより、板状部材を2枚設ける場合よりも、排気特性の低下をより抑制することができる。また、板状部材を1枚とする場合、基板支持部11と側壁10aとの間に設ける隙間を無くすようにしてもよい。さらに、板状部材は3枚以上であってもよい。これにより、2回以上の反射によるパーティクルの基板Wへの飛来を抑えることができる。
以上、本実施形態によれば、基板処理装置(プラズマ処理装置1)は、底部に排気口(ガス排出口10e)を備えるチャンバ(プラズマ処理チャンバ10)と、チャンバ内に配置された基板支持部11と、基板処理領域(プラズマ処理空間10s)と排気口に繋がる排気領域とを仕切る仕切部材(バッフル板50)と、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に設けられ、仕切部材からのパーティクルを遮断する1つ以上の板状部材(第1板状部材61)と、を有し、1つ以上の板状部材の少なくとも1つは、排気口への排気が通過可能な貫通孔であって、基板支持部の側面側、又は、チャンバの内面側に向けて開口した貫通孔を有する。その結果、仕切部材で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、チャンバは、排気口が基板支持部11の周囲の、基板支持部11の基板Wが支持される支持面(中央領域111a)よりも低い位置に設けられ、仕切部材は、基板支持部11の周囲の、排気口への排気の流れに対して排気口よりも上流側に配置され、1つ以上の板状部材は、基板支持部11の周囲の、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に配置さる。その結果、仕切部材で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態及び変形例4,6,7,9によれば、貫通孔(71b,71c)は、基板Wの周囲に配置されるリング部材(カバーリング112b)に向けて開口するように1つ以上の板状部材の少なくとも1つに設けられる。その結果、仕切部材で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
また、本実施形態及び変形例4,6,7,9によれば、1つ以上の板状部材は、基板支持部11の周囲の、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材(61a,61e,61g)と、第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材(62a,62c,62d,62e,62g)とを含み、貫通孔(71b,71c)は、リング部材に向けて開口するように第1板状部材に設けられる。その結果、仕切部材で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下を抑制することができる。
また、変形例1,5,7によれば、1つ以上の板状部材は、基板支持部11の周囲の、排気口への排気の流れに対して仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材(61b,61e)と、第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材(62a,62d)とを含み、貫通孔(71d,71e)は、第2板状部材に向けて開口するように第1板状部材に設けられる。その結果、仕切部材で発生するパーティクルを基板Wから遠くなる方向に向かわせることができる。
また、変形例5,7によれば、貫通孔は、第2板状部材62dに向けて開口するように第1板状部材(61b,61e)に設けられる(貫通孔71d,71e)とともに、基板処理領域に位置する他の部材(シャワーヘッド13)に向けて開口するように第2板状部材62dに設けられる(貫通孔72d,72e)。その結果、仕切部材で発生するパーティクルをプラズマ処理チャンバ10内の部材に複数回反射させて、飛来速度を低下させることができる。
また、変形例1,5,7によれば、第1板状部材(61b,61e)に設けられる貫通孔(71d,71e)は、第2板状部材(62a,62d)の端部62bと、第1板状部材における貫通孔の位置とを結ぶ線(80d,80e)が第1板状部材となす角度θm1、第1板状部材の厚さ、及び、貫通孔の直径に基づく角度θh1以下の傾きを有する第1貫通孔(71d,71e)を含む。その結果、第1貫通孔を通過したパーティクルを第2板状部材で遮蔽することができる。
また、変形例1,5,7によれば、角度θh1は、下記の式(3)[式中、tは第1板状部材(61b,61e)の厚さを、dは貫通孔(71d,71e)の直径を、θm1は第2板状部材(62a,62d)の端部と第1板状部材における貫通孔の位置とを結ぶ線(80d,80e)が第1板状部材となす角度を示す。]で算出される。その結果、第1貫通孔を通過したパーティクルを第2板状部材で遮蔽することができる。
Figure 2024049613000004
また、本実施形態及び変形例4,6,7,9によれば、第1板状部材(61a,61e,61g)に設けられる貫通孔(71b,71c)は、基板支持部11の側面の上端部112cと、第1板状部材における貫通孔の位置とを結ぶ線(80b,80c)が第1板状部材となす角度θm2、第1板状部材の厚さ、及び、貫通孔の直径に基づく角度θh2以上の傾きを有する第2貫通孔(71b,71c)を含む。その結果、第2貫通孔を通過したパーティクルを基板支持部11の側面で遮蔽することができる。
また、本実施形態及び変形例4,6,7,9によれば、角度θh2は、下記の式(4)[式中、tは第1板状部材(61a,61e,61g)の厚さを、dは貫通孔(71b,71c)の直径を、θm2は基板支持部11の側面の上端部112cと第1板状部材における貫通孔の位置とを結ぶ線(80b,80c)が第1板状部材となす角度を示す。]で算出される。
Figure 2024049613000005
また、変形例1,2,4~9によれば、貫通孔は、1つ以上の板状部材の平面方向に対して垂直に開口する第3貫通孔(71f,72c)を含む。その結果、仕切部材で発生するパーティクルの基板Wへの飛来を抑えつつ、排気特性の低下をより抑制することができる。
また、変形例4~7によれば、貫通孔(71b,71c,72d,72e)は、第1板状部材(61a,61b,61e)及び第2板状部材(62c,62d,62e)の平面視において、互いに重ならない位置に開口する。その結果、第1板状部材の貫通孔を通過したパーティクルが第2板状部材の貫通孔を通過することを防ぐことができる。
今回開示された実施形態及び各変形例は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態及び各変形例は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形体で省略、置換、変更されてもよい。
また、上記した実施形態及び各変形例では、第1板状部材61及び第2板状部材62へ設ける貫通孔として円形の貫通孔を説明したが、これに限定されない。例えば、四角形や三角形の断面を持つ貫通孔としてもよい。さらに、貫通孔の下部が広くなるようにテーパ形状としてもよい。
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)
底部に排気口を備えるチャンバと、
前記チャンバ内に配置された基板支持部と、
基板処理領域と前記排気口に繋がる排気領域とを仕切る仕切部材と、
前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられ、前記仕切部材からのパーティクルを遮断する1つ以上の板状部材と、
を有し、
前記1つ以上の板状部材の少なくとも1つは、前記排気口への排気が通過可能な貫通孔であって、前記基板支持部の側面側、又は、前記チャンバの内面側に向けて開口した貫通孔を有する、
基板処理装置。
(2)
前記チャンバは、前記排気口が前記基板支持部の周囲の、前記基板支持部の基板が支持される支持面よりも低い位置に設けられ、
前記仕切部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記排気口よりも上流側に配置され、
前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に配置される、
前記(1)に記載の基板処理装置。
(3)
前記貫通孔は、前記基板の周囲に配置されるリング部材に向けて開口するように前記1つ以上の板状部材の少なくとも1つに設けられる、
前記(2)に記載の基板処理装置。
(4)
前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材と、前記第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材とを含み、
前記貫通孔は、前記リング部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられる、
前記(3)に記載の基板処理装置。
(5)
前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材と、前記第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材とを含み、
前記貫通孔は、前記第2板状部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられる、
前記(2)~(4)のいずれか1つに記載の基板処理装置。
(6)
前記貫通孔は、前記第2板状部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられるとともに、前記基板処理領域に位置する他の部材に向けて開口するように前記第2板状部材に設けられる、
前記(5)に記載の基板処理装置。
(7)
前記第1板状部材に設けられる前記貫通孔は、前記第2板状部材の端部と、前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度θm1、前記第1板状部材の厚さ、及び、前記貫通孔の直径に基づく角度θh1以下の傾きを有する第1貫通孔を含む、
前記(5)に記載の基板処理装置。
(8)
前記角度θh1は、式(3)[式中、tは前記第1板状部材の厚さを、dは前記貫通孔の直径を、θm1は前記第2板状部材の端部と前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度を示す。]で算出される、
前記(7)に記載の基板処理装置。
Figure 2024049613000006

(9)
前記第1板状部材に設けられる前記貫通孔は、前記基板支持部の前記側面の上端部と、前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度θm2、前記第1板状部材の厚さ、及び、前記貫通孔の直径に基づく角度θh2以上の傾きを有する第2貫通孔を含む、
前記(4)~(8)のいずれか1つに記載の基板処理装置。
(10)
前記角度θh2は、式(4)[式中、tは前記第1板状部材の厚さを、dは前記貫通孔の直径を、θm2は前記基板支持部の前記側面の上端部と前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度を示す。]で算出される、
前記(9)に記載の基板処理装置。
Figure 2024049613000007

(11)
前記貫通孔は、前記1つ以上の板状部材の平面方向に対して垂直に開口する第3貫通孔を含む、
前記(1)~(10)のいずれか1つに記載の基板処理装置。
(12)
前記貫通孔は、前記第1板状部材及び前記第2板状部材の平面視において、互いに重ならない位置に開口する、
前記(4)~(10)のいずれか1つに記載の基板処理装置。
1 プラズマ処理装置
10 プラズマ処理チャンバ
10e ガス排出口
10s プラズマ処理空間
11 基板支持部
13 シャワーヘッド
50 バッフル板
61,61a,61b,61e,61g 第1板状部材
62,62a,62c,62d,62e,62g 第2板状部材
62b 端部
71b,71c,71d,71e,71f,72c,72d,72e 貫通孔
80b,80c,80d,80e 線
111a 中央領域
112b カバーリング
112c 上端部
W 基板

Claims (12)

  1. 底部に排気口を備えるチャンバと、
    前記チャンバ内に配置された基板支持部と、
    基板処理領域と前記排気口に繋がる排気領域とを仕切る仕切部材と、
    前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられ、前記仕切部材からのパーティクルを遮断する1つ以上の板状部材と、
    を有し、
    前記1つ以上の板状部材の少なくとも1つは、前記排気口への排気が通過可能な貫通孔であって、前記基板支持部の側面側、又は、前記チャンバの内面側に向けて開口した貫通孔を有する、
    基板処理装置。
  2. 前記チャンバは、前記排気口が前記基板支持部の周囲の、前記基板支持部の基板が支持される支持面よりも低い位置に設けられ、
    前記仕切部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記排気口よりも上流側に配置され、
    前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に配置される、
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記貫通孔は、前記基板の周囲に配置されるリング部材に向けて開口するように前記1つ以上の板状部材の少なくとも1つに設けられる、
    請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材と、前記第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材とを含み、
    前記貫通孔は、前記リング部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられる、
    請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記1つ以上の板状部材は、前記基板支持部の周囲の、前記排気口への排気の流れに対して前記仕切部材よりも上流側に設けられた第1板状部材と、前記第1板状部材よりも上流側に設けられた第2板状部材とを含み、
    前記貫通孔は、前記第2板状部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられる、
    請求項2に記載の基板処理装置。
  6. 前記貫通孔は、前記第2板状部材に向けて開口するように前記第1板状部材に設けられるとともに、前記基板処理領域に位置する他の部材に向けて開口するように前記第2板状部材に設けられる、
    請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記第1板状部材に設けられる前記貫通孔は、前記第2板状部材の端部と、前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度θm1、前記第1板状部材の厚さ、及び、前記貫通孔の直径に基づく角度θh1以下の傾きを有する第1貫通孔を含む、
    請求項5に記載の基板処理装置。
  8. 前記角度θh1は、式(1)[式中、tは前記第1板状部材の厚さを、dは前記貫通孔の直径を、θm1は前記第2板状部材の端部と前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度を示す。]で算出される、
    請求項7に記載の基板処理装置。
    Figure 2024049613000008
  9. 前記第1板状部材に設けられる前記貫通孔は、前記基板支持部の前記側面の上端部と、前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度θm2、前記第1板状部材の厚さ、及び、前記貫通孔の直径に基づく角度θh2以上の傾きを有する第2貫通孔を含む、
    請求項4に記載の基板処理装置。
  10. 前記角度θh2は、式(2)[式中、tは前記第1板状部材の厚さを、dは前記貫通孔の直径を、θm2は前記基板支持部の前記側面の上端部と前記第1板状部材における前記貫通孔の位置とを結ぶ線が前記第1板状部材となす角度を示す。]で算出される、
    請求項9に記載の基板処理装置。
    Figure 2024049613000009
  11. 前記貫通孔は、前記1つ以上の板状部材の平面方向に対して垂直に開口する第3貫通孔を含む、
    請求項1に記載の基板処理装置。
  12. 前記貫通孔は、前記第1板状部材及び前記第2板状部材の平面視において、互いに重ならない位置に開口する、
    請求項4又は5に記載の基板処理装置。
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