JP2024048871A - 出力電位切替回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】汎用半導体モジュールを用いてマルチレベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成する。【解決手段】出力電位切替回路(30)は、マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位をマルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える。出力電位切替回路は、第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング(41)素子と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、第1スイッチング素子の負極端子及び第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40A、40B)、を複数備え、1つの半導体モジュール(40A)のP端子と、他の1つの半導体モジュール(40B)のO端子とが接続されている。【選択図】 図4

Description

本発明は、マルチレベルインバータに適用される出力電位切替回路に関する。
従来、3レベルインバータに適用される半導体モジュールにおいて、直流電源のPN間に接続されるIGBTの直列接続回路と、この直列接続回路の直列接続点と直流電源の中性点との間に接続する交流スイッチ素子とを、1つのパッケージに内蔵したものがある(特許文献1参照)。こうした構成によれば、配線インダクタンスの低減と装置の低価格化を実現することができるとしている。
特開2008-193779号公報
ところで、特許文献1に記載の半導体モジュール(出力電位切替回路)を生産するためには、専用の半導体モジュールを開発し、新たな生産ラインを立ち上げる必要がある。このため、半導体モジュールを生産するための総コストが高くなるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、汎用半導体モジュールを用いてマルチレベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(30、30A)であって、
第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記P端子と、他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記O端子とがそれぞれ接続されている。
上記構成によれば、出力電位切替回路は、マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える。
ここで、出力電位切替回路は、第1ダイオードが逆並列接続された第1スイッチング素子と、第2ダイオードが逆並列接続された第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(以下、「汎用半導体モジュール」という)、を複数備えている。汎用半導体モジュールは、3相の2レベルインバータ等に汎用され、1相分の回路を構成する半導体モジュールである。
そして、1つの前記半導体モジュール(以下、「第1半導体モジュール」という)の前記P端子と、他の1つの前記半導体モジュール(以下、「第2半導体モジュール」という)の前記O端子とがそれぞれ接続されている。このため、例えば出力電位切替回路が第1半導体モジュール及び第2半導体モジュールのみで構成されている場合、第2半導体モジュールのP端子に正極電位を入力し、第2半導体モジュールのN端子に中性点電位を入力し、第1半導体モジュールのN端子に負極電位を入力し、第1,第2半導体モジュールのスイッチング素子を操作することにより、第1半導体モジュールのO端子から出力される出力電位を正極電位、中性点電位、及び負極電位のいずれか1つに切り替えることができる。したがって、汎用半導体モジュールを用いてマルチレベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成することができる。
なお、第2半導体モジュール(1つの前記半導体モジュール)のP端子に他の1つの前記半導体モジュール(以下、「第3半導体モジュール」という)の前記O端子が接続されている場合は、第3半導体モジュールのP端子に正極電位を入力し、第3半導体モジュールのN端子に第1中間電位を入力し、第2半導体モジュールのN端子に第2中間電位を入力し、第1半導体モジュールのN端子に負極電位を入力することにより、4レベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成することができる。同様にして、さらに汎用半導体モジュールを追加することにより、5レベル以上のインバータに適用される出力電位切替回路も構成することができる。
第2の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部(49a)に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのP端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。しかも、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されているため、複数の半導体モジュールの配置スペースを小さくすることができる。
第3の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのP端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
第4の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合うように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで、前記P端子、前記N端子、及び前記O端子の並び方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合っているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのP端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
第5の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記O端子、及び前記N端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向き又は表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのP端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
具体的には、第6の手段のように、前記N端子に前記マルチレベルの電位のうち最も低い電位が入力される前記半導体モジュールの前記O端子が回転電機の1つの相コイルに接続され、前記マルチレベルの電位のうち前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子に入力される電位よりも高い電位が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記N端子にそれぞれ入力される、といった構成を採用することができる。こうした構成によれば、回転電機の1つの相コイルに1つの出力電位切替回路を対応させて、回転電機の1つの相コイルに出力される電位をマルチレベルの電位に切り替えることができる。
第7の手段は、
マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(50、50A)であって、
第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記N端子と、他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記O端子とがそれぞれ接続されている。
上記構成によれば、第1の手段と同様に、出力電位切替回路は汎用半導体モジュールを複数備えている。そして、1つの前記半導体モジュール(以下、「第1半導体モジュール」という)の前記N端子と、他の1つの前記半導体モジュール(以下、「第2半導体モジュール」という)の前記O端子とがそれぞれ接続されている。このため、例えば出力電位切替回路が第1半導体モジュール及び第2半導体モジュールのみで構成されている場合、第1半導体モジュールのP端子に正極電位を入力し、第2半導体モジュールのP端子に中性点電位を入力し、第2半導体モジュールのN端子に負極電位を入力し、第1,第2半導体モジュールのスイッチング素子を操作することにより、第1半導体モジュールのO端子から出力される出力電位を正極電位、中性点電位、及び負極電位のいずれか1つの電位に切り替えることができる。したがって、汎用半導体モジュールを用いてマルチレベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成することができる。
なお、第2半導体モジュール(1つの前記半導体モジュール)のN端子に他の1つの前記半導体モジュール(以下、「第3半導体モジュール」という)の前記O端子を接続されている場合は、第1半導体モジュールのP端子に正極電位を入力し、第2半導体モジュールのP端子に第1中間電位を入力し、第3半導体モジュールのP端子に第2中間電位を入力し、第3半導体モジュールのN端子に負極電位を入力することにより、4レベルインバータに適用される出力電位切替回路を構成することができる。同様にして、さらに汎用半導体モジュールを追加することにより、5レベル以上のインバータに適用される出力電位切替回路も構成することができる。
第8の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部(49a)に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのN端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。しかも、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されているため、複数の半導体モジュールの配置スペースを小さくすることができる。
第9の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのN端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
第10の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合うように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで、前記N端子、前記P端子、及び前記O端子の並び方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合っているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのN端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
第11の手段では、前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記O端子、及び前記N端子がこの順で並んで配置され、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向き又は表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されている。
上記構成によれば、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向しているため、前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とを接続しやすくなる。さらに、前記1つの前記半導体モジュールのN端子に電流が流れる方向と、前記他の1つの前記半導体モジュールのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
具体的には、第12の手段のように、前記P端子に前記マルチレベルの電位のうち最も高い電位が入力される前記半導体モジュールの前記O端子が回転電機の1つの相コイルに接続され、前記マルチレベルの電位のうち前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子に入力される電位よりも低い電位が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記P端子にそれぞれ入力される、といった構成を採用することができる。こうした構成によれば、回転電機の1つの相コイルに1つの出力電位切替回路を対応させて、回転電機の1つの相コイルに出力される電位をマルチレベルの電位に切り替えることができる。
第13の手段は、
マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(30、30A、50、50A)であって、
第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
前記第1ダイオード、前記第1スイッチング素子、前記第2ダイオード、及び前記第2スイッチング素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。
上記構成によれば、第1の手段と同様に、出力電位切替回路は汎用半導体モジュールを複数備えている。例えば、1つの前記半導体モジュール(以下、「第1半導体モジュール」という)の前記P端子と、他の1つの前記半導体モジュール(以下、「第2半導体モジュール」という)の前記O端子とをそれぞれ接続することにより、第1の手段と同様の作用効果を奏することができる。また、第1半導体モジュールの前記N端子と、第2半導体モジューの前記O端子とをそれぞれ接続することにより、第7の手段と同様の作用効果を奏することができる。さらに、出力電位切替回路は、前記第1ダイオード、前記第1スイッチング素子、前記第2ダイオード、及び前記第2スイッチング素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。したがって、汎用半導体モジュールに含まれる素子以外の素子を必要とせずに出力電位切替回路を構成することができる。
パワーカードの回路構成を示す模式図。 パワーカードの正面を示す模式図。 パワーカードの上面を示す模式図。 第1実施形態の3レベルインバータに適用される出力電位切替回路を示す回路図。 パワーカードの配置を示す平面図。 第1実施形態の出力電位切替回路及びその周辺構成を示す回路図。 スイッチング素子切替時の電流の流れを示す回路図。 5レベルインバータに適用される出力電位切替回路を示す回路図。 パワーカードの配置の変更例を示す平面図。 パワーカードの配置の他の変更例を示す平面図。 パワーカードの変更例の正面を示す模式図。 パワーカードの配置の他の変更例を示す平面図。 第2実施形態の3レベルインバータに適用される出力電位切替回路を示す回路図。 パワーカードの正面を示す模式図。 パワーカードの配置を示す平面図。 第2実施形態の出力電位切替回路及びその周辺構成を示す回路図。 スイッチング素子切替時の電流の流れを示す回路図。 5レベルインバータに適用される出力電位切替回路を示す回路図。 パワーカードの配置の変更例を示す平面図。 パワーカードの配置の他の変更例を示す平面図。 パワーカードの配置の他の変更例を示す平面図。 パワーカードの回路構成の変更例を示す模式図。 従来の3レベルインバータ及びその周辺構成を示す回路図。
(第1実施形態)
以下、車両に搭載される直流電源と回転電機との間で電力を変換する3レベルインバータ(マルチレベルインバータ)に適用される出力電位切替回路に具現化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。車両は、電気自動車やハイブリッド自動車等である。回転電機は、モータ、発電機、MG(Motor Generator)等である。
図23は、従来の3レベルインバータ及びその周辺構成を示す回路図である。電池11の電圧Vhが、コンデンサC1,C2により電圧Vh/2ずつに分圧されてインバータ120へ供給される。これにより、コンデンサC1,C2は3レベルの電位を出力する直流電源13として機能する。ここでは、コンデンサC1の正極側の電位を正極電位Vp、コンデンサC2の負極側の電位を負極電位Vn、コンデンサC1の負極側とコンデンサC2の正極側との接続点(中性点M)の電位を中性点電位Vmとしている。
正極電位Vpと負極電位Vnとの間には、ダイオードを逆並列接続したMOSFETの直列接続回路が3相分接続されている。すなわち、U相用の直列接続回路160はダイオード112を逆並列接続したMOSFET111からなる上アームとダイオード114を逆並列接続したMOSFET113からなる下アームとの直列接続回路で構成されている。V相用の直列接続回路161はダイオード122を逆並列接続したMOSFET121からなる上アームとダイオード124を逆並列接続したMOSFET123からなる下アームとの直列接続回路で構成されている。W相用の直列接続回路162はダイオード132を逆並列接続したMOSFET131からなる上アームとダイオード134を逆並列接続したMOSFET133からなる下アームとの直列接続回路で構成されている。
各相の直列接続回路の上アームと下アームの直列接続点と中性点電位Vmとの間には、ダイオードを逆並列接続したMOSFETを逆直列接続した交流スイッチが接続されている。すなわち、U相用の直列接続回路160の直列接続点と直流電源13の中性点Mとの間には、ダイオード182を逆並列接続したMOSFET181のソースとダイオード184を逆並列接続したMOSFET183のソースとが接続された構成の交流スイッチ回路163が接続されている。V相用の直列接続回路161の直列接続点と直流電源13の中性点Mとの間には、ダイオード186を逆並列接続したMOSFET185のソースとダイオード188を逆並列接続したMOSFET187のソースとが接続された構成の交流スイッチ回路164が接続されている。W相用の直列接続回路162の直列接続点と直流電源13の中性点Mとの間には、ダイオード190を逆並列接続したMOSFET189のソースとダイオード192を逆並列接続したMOSFET191のソースとが接続された構成の交流スイッチ回路165が接続されている。また、各直列接続回路160,161,162の直列接続点は交流出力となり、回転電機12の各相コイル12u,12v,12wに接続されている。
上記構成によれば、各直列接続回路160、161、162の直列接続点は、正極電位Vp、負極電位Vn、及び中性点電位Vmを出力することが可能となるため、3レベルのインバータ出力となる。
本実施形態では、例えばW相用の直列接続回路162及び交流スイッチ回路165により構成される1相分の回路170を、2枚のパワーカードにより構成する。パワーカード(汎用半導体モジュール、半導体モジュール)は、3相の2レベルインバータ等に汎用され、1相分の回路を構成する半導体モジュールである。
図1は、パワーカード40の回路構成を示す模式図である。パワーカード40(2in1モジュール)は、第1スイッチング素子41、第1ダイオード42、第2スイッチング素子43、第2ダイオード44、P端子、O端子、N端子、及びモールド樹脂49等を備えている。第1スイッチング素子41は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体素子である。ここでは、IGBTを例にして説明する。第1スイッチング素子41には、第1ダイオード42が逆並列接続されている。第2スイッチング素子43には、第2ダイオード44が逆並列接続されている。第1スイッチング素子41のコレクタ(正極端子)には、P端子が接続されている。第1スイッチング素子41のエミッタ(負極端子)には、第2スイッチング素子43のコレクタ(正極端子)が接続されている。第1スイッチング素子41のエミッタ及び第2スイッチング素子43のコレクタは、O端子に接続されている。すなわち、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子43との直列接続点45がO端子に接続されている。第2スイッチング素子43のエミッタ(負極端子)には、N端子が接続されている。そして、第1スイッチング素子41、第1ダイオード42、第2スイッチング素子43、及び第2ダイオード44は、モールド樹脂49(封止樹脂)により封止されている。
図2はパワーカード40の正面を示す模式図であり、図3はパワーカード40の上面を示す模式図である。モールド樹脂49(パワーカード40)は、矩形板状(板状)に形成されている。モールド樹脂49(パワーカード40)の1つの長辺に沿った端部49a(所定方向の端部)に、P端子、N端子、O端子がこの順で並んで配置されている。P端子、N端子、及びO端子は、金属合金(導体)により矩形板状(板状、棒状)に形成されている。P端子、N端子、及びO端子は、モールド樹脂49から外部に露出している。P端子及びO端子は、モールド樹脂49の長手方向の両端部(両端部付近)にそれぞれ配置されている。N端子は、モールド樹脂49の長手方向の中央部(中央部付近)に配置されている。
図4は、出力電位切替回路30を示す回路図である。出力電位切替回路30は、図23の直列接続回路162及び交流スイッチ回路165により構成される1相分の回路170に相当する回路である。出力電位切替回路30は、パワーカード40としての第1パワーカード40A及び第2パワーカード40Bを備えている。出力電位切替回路30は、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみ、すなわち各パワーカード40A,40Bに含まれる各素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。第1パワーカード40A(第1半導体モジュール、1つの半導体モジュール)のP端子と、第2パワーカード40B(第2半導体モジュール、他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。
図5に示すように、第1パワーカード40AのP端子が、第2パワーカード40BのO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏逆向きで隣り合うように配置されている。第1パワーカード40Aの正面視(板面に垂直な方向への投影)において、第1パワーカード40Aの外縁と第2パワーカード40Bの外縁とが一致している。そして、破線の円で示すように、第1パワーカード40AのP端子と第2パワーカード40BのO端子とが接続されている。なお、第1パワーカード40AのN端子と第2パワーカード40BのN端子とが対向し、第1パワーカード40AのO端子と第2パワーカード40BのP端子とが対向している。
図6は、出力電位切替回路30及びその周辺構成を示す回路図である。なお、図23と同一とみなせる部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第2パワーカード40BのP端子に正極電位Vpが入力され、第2パワーカード40BのN端子に中性点電位Vmが入力され、第1パワーカード40AのN端子に負極電位Vnが入力される。そして、出力電位切替回路30は、3レベル(マルチレベル)インバータに適用され、3レベルの電位を入力し、回転電機12の1つの相コイルへの出力電位Voを3レベルの電位のいずれか1つに切り替える。具体的には、第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41及び第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をONにし、第2パワーカード40Bの第2スイッチング素子43及び第1パワーカード40Aの第2スイッチング素子43をOFFにすることにより、第1パワーカード40AのO端子から出力電位Vpが出力される。第2パワーカード40Bの第2スイッチング素子43及び第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をONにし、第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41及び第1パワーカード40Aの第2スイッチング素子43をOFFにすることにより、第1パワーカード40AのO端子から中性点電位Vmが出力される。第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFFにし、第1パワーカード40Aの第2スイッチング素子43をONにすることにより、第1パワーカード40AのO端子から負極電位Vnが出力される。
上記において、第2パワーカード40BのO端子から電流が出て、第1パワーカード40AのP端子へ電流が入る。このため、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向と、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのO端子とが対向している。したがって、第2パワーカード40BのO端子と第1パワーカード40AのP端子との間に相互インダクタンスが発生し、第2パワーカード40BのO端子及び第1パワーカード40AのP端子のインダクタンスが低減される。
図7に示すように、第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をON、且つ、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFFの状態から、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をONの状態に切り替える際には、矢印で示すサージ電流が流れる。ここで、第2パワーカード40BのO端子及び第1パワーカード40AのP端子のインダクタンスが低減されているため、このサージ電流を抑制することができる。また、第2パワーカード40BのN端子に電流が流れる方向と、第1パワーカード40AのN端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、図5に示すように、第1パワーカード40AのN端子と、第2パワーカード40BのN端子とが対向している。このため、第1パワーカード40AのN端子及び第2パワーカード40BのN端子のインダクタンスを低減することができ、サージ電流を抑制することができる。
図8は、5レベルインバータに適用される出力電位切替回路30Aを示す回路図である。出力電位切替回路30Aは、パワーカード40としての第1パワーカード40A、第2パワーカード40B、第3パワーカード40C、及び第4パワーカード40Dを備えている。出力電位切替回路30Aは、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみ、すなわち各パワーカード40A~40Dに含まれる各素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。
出力電位切替回路30Aは、5レベル(マルチレベル)インバータに適用され、5レベルの電位を入力し、回転電機12の1つの相コイルへの出力電位Voを5レベルの電位のいずれか1つに切り替える。この場合、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子と、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。第2パワーカード40B(1つの半導体モジュール)のP端子と、第3パワーカード40C(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。第3パワーカード40C(1つの半導体モジュール)のP端子と、第4パワーカード40D(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。すなわち、1つのパワーカード40(1つの半導体モジュール)のP端子と、他の1つのパワーカード40(他の1つの半導体モジュール)のO端子とがそれぞれ接続されている。
この場合は、図5に点々で示すように、第2パワーカード40B(1つの半導体モジュール)のP端子が、第3パワーカード40C(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第2パワーカード40Bと第3パワーカード40Cとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。すなわち、第3パワーカード40Cは、第1パワーカード40Aと表裏同じ向きで、第2パワーカード40Bに板厚方向に重ねて配置されている。さらに、第3パワーカード40C(1つの半導体モジュール)のP端子が、第4パワーカード40D(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第3パワーカード40Cと第4パワーカード40Dとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。すなわち、第4パワーカード40Dは、第2パワーカード40Bと表裏同じ向きで、第3パワーカード40Cに板厚方向に重ねて配置されている。
図8に示すように、第4パワーカード40DのP端子に正極電位Vpが入力され、第4パワーカード40DのN端子に第1中性点電位Vm1が入力され、第3パワーカード40CのN端子に第2中性点電位Vm2が入力され、第2パワーカード40BのN端子に第3中性点電位Vm3が入力され、第1パワーカード40AのN端子に負極電位Vnが入力される(Vp>Vm1>Vm2>Vm3>Vn)。すなわち、N端子にマルチレベルの電位のうち負極電位Vn(最も低い電位)が入力される第1パワーカード40AのO端子が回転電機12の1つの相コイルに接続され、マルチレベルの電位のうち1つのパワーカード40(1つの半導体モジュール)のN端子に入力される電位よりも高い電位が、他の1つのパワーカード40(他の1つの半導体モジュール)のN端子に入力される。
また、図23のU相用の直列接続回路160及び交流スイッチ回路163により構成される1相分の回路も、同様にして出力電位切替回路30により構成することができる。図23のV相用の直列接続回路161及び交流スイッチ回路164により構成される1相分の回路も、同様にして出力電位切替回路30により構成することができる。U相分の出力電位切替回路30と、V相分の出力電位切替回路30と、W相分の出力電位切替回路30との位置関係(配置)は任意である。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・第1パワーカード40A(1つのパワーカード40)のP端子と、第2パワーカード40B(他の1つのパワーカード40)のO端子とが接続されている。このため、第2パワーカード40BのP端子に正極電位Vpを入力し、第2パワーカード40BのN端子に中性点電位Vmを入力し、第1パワーカード40AのN端子に負極電位Vnを入力し、第1,第2パワーカード40A,40Bのスイッチング素子41,43を操作することにより、第1パワーカード40AのO端子から出力される出力電位Voを正極電位Vp、中性点電位Vm、及び負極電位Vnのいずれか1つに切り替えることができる。したがって、汎用のパワーカード40を用いて3レベルインバータに適用される出力電位切替回路30を構成することができる。
・パワーカード40を追加することにより、5レベルインバータ(4レベル以上のインバータ)に適用される出力電位切替回路30Aも構成することができる。
・第1パワーカード40A(1つのパワーカード40)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つのパワーカード40)のO端子に対向しているため、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのO端子とを接続しやすくなる。さらに、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向と、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。しかも、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されているため、複数のパワーカード40の配置スペースを小さくすることができる。
・第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をON、且つ、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFFの状態から、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をONの状態に切り替える際に、第2パワーカード40BのN端子に電流が流れる方向と、第1パワーカード40AのN端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、第1パワーカード40AのN端子と、第2パワーカード40BのN端子とが対向している。このため、第1パワーカード40AのN端子及び第2パワーカード40BのN端子のインダクタンスを低減することができ、サージ電流を抑制することができる。
・出力電位切替回路30は、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみを素子として備え、他の素子を備えていない。したがって、パワーカード40に含まれる素子以外の素子を必要とせずに出力電位切替回路30を構成することができる。
なお、第1実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図9に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで一部が重なる(隣り合う)ように配置されている。
上記構成によれば、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向しているため、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのO端子とを接続しやすくなる。さらに、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向(P端子から第1パワーカード40Aの内部へ)と、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向(第2パワーカード40Bの内部からO端子へ)とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
また、図7に示すように、第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をON、且つ、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFFの状態から、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をONの状態に切り替える際に、第2パワーカード40BのN端子に電流が流れる方向と、第1パワーカード40AのN端子に電流が流れる方向とが逆になる。このため、第1パワーカード40AのN端子が、第2パワーカード40BのN端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されれば、第1パワーカード40AのN端子及び第2パワーカード40BのN端子のインダクタンスを低減することができ、サージ電流を抑制することができる。
・図10に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子と、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが隣り合うように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで、P端子、N端子、及びO端子の並び方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで隣り合うように配置されている。
上記構成によれば、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子と、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが隣り合っているため、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのO端子とを接続しやすくなる。さらに、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向(P端子から第1パワーカード40Aの内部へ)と、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向(第2パワーカード40Bの内部からO端子へ)とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。
・図11に示すように、モールド樹脂49(パワーカード40)の1つの長辺に沿った端部49a(所定方向の端部)に、P端子、O端子、N端子がこの順で並んで配置されていてもよい。P端子及びN端子は、モールド樹脂49の長手方向の両端部(両端部付近)にそれぞれ配置されている。O端子は、モールド樹脂49の長手方向の中央部(中央部付近)に配置されている。
そして、図12に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで一部が重なる(隣り合う)ように配置されている。
上記構成によれば、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向しているため、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのO端子とを接続しやすくなる。さらに、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向(P端子から第1パワーカード40Aの内部へ)と、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向(第2パワーカード40Bの内部からO端子へ)とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。なお、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のP端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されていても、同様の作用効果を奏することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図23の直列接続回路162及び交流スイッチ回路165により構成される1相分の回路170に相当する回路を、図13に示す出力電位切替回路50により構成している。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
出力電位切替回路50は、パワーカード40としての第1パワーカード40A及び第2パワーカード40Bを備えている。出力電位切替回路50は、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみ、すなわち各パワーカード40A,40Bに含まれる各素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。第1パワーカード40A(第1半導体モジュール、1つの半導体モジュール)のN端子と、第2パワーカード40B(第2半導体モジュール、他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。
図14に示すように、モールド樹脂49(パワーカード40)の1つの長辺に沿った端部49a(所定方向の端部)に、N端子、P端子、O端子がこの順で並んで配置されている。N端子及びO端子は、モールド樹脂49の長手方向の両端部(両端部付近)にそれぞれ配置されている。P端子は、モールド樹脂49の長手方向の中央部(中央部付近)に配置されている。
図15に示すように、第1パワーカード40AのN端子が、第2パワーカード40BのO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏逆向きで隣り合うように配置されている。第1パワーカード40Aの正面視(板面に垂直な方向への投影)において、第1パワーカード40Aの外縁と第2パワーカード40Bの外縁とが一致している。そして、破線の円で示すように、第1パワーカード40AのN端子と第2パワーカード40BのO端子とが接続されている。なお、第1パワーカード40AのP端子と第2パワーカード40BのP端子とが対向し、第1パワーカード40AのO端子と第2パワーカード40BのN端子とが対向している。
図16に示すように、第1パワーカード40AのP端子に正極電位Vpが入力され、第2パワーカード40BのP端子に中性点電位Vmが入力され、第2パワーカード40BのN端子に負極電位Vnが入力される。そして、出力電位切替回路50も、3レベルの電位を入力し、第1,第2パワーカード40A,40Bのスイッチング素子41,43が操作されることにより、回転電機12の1つの相コイルへの出力電位Voを3レベルの電位のいずれか1つに切り替える。
上記において、第2パワーカード40BのO端子から電流が出て、第1パワーカード40AのN端子へ電流が入る。このため、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向と、第1パワーカード40AのN端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、第1パワーカード40AのN端子と、第2パワーカード40BのO端子とが対向している。したがって、第2パワーカード40BのO端子と第1パワーカード40AのN端子との間に相互インダクタンスが発生し、第2パワーカード40BのO端子及び第1パワーカード40AのN端子のインダクタンスが低減される。
図17に示すように、第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFF、且つ、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFFの状態から、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をONの状態に切り替える際には、矢印で示すサージ電流が流れる。ここで、第2パワーカード40BのO端子及び第1パワーカード40AのN端子のインダクタンスが低減されているため、このサージ電流を抑制することができる。また、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向と、第2パワーカード40BのP端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、図15に示すように、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのP端子とが対向している。このため、第1パワーカード40AのP端子及び第2パワーカード40BのP端子のインダクタンスを低減することができ、サージ電流を抑制することができる。
図18は、5レベルインバータに適用される出力電位切替回路50Aを示す回路図である。出力電位切替回路50Aは、パワーカード40としての第1パワーカード40A、第2パワーカード40B、第3パワーカード40C、及び第4パワーカード40Dを備えている。出力電位切替回路50Aは、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみ、すなわち各パワーカード40A~40Dに含まれる各素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない。
出力電位切替回路50Aは、5レベル(マルチレベル)インバータに適用され、5レベルの電位を入力し、回転電機12の1つの相コイルへの出力電位Voを5レベルの電位のいずれか1つに切り替える。この場合、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のN端子と、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。第2パワーカード40B(1つの半導体モジュール)のN端子と、第3パワーカード40C(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。第3パワーカード40C(1つの半導体モジュール)のN端子と、第4パワーカード40D(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが接続されている。すなわち、1つのパワーカード40(1つの半導体モジュール)のN端子と、他の1つのパワーカード40のO端子とがそれぞれ接続されている。
この場合は、図15に点々で示すように、第2パワーカード40B(1つの半導体モジュール)のN端子が、第3パワーカード40C(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第2パワーカード40Bと第3パワーカード40Cとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。すなわち、第3パワーカード40Cは、第1パワーカード40Aと表裏同じ向きで、第2パワーカード40Bに板厚方向に重ねて配置されている。さらに、第3パワーカード40C(1つの半導体モジュール)のN端子が、第4パワーカード40D(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第3パワーカード40Cと第4パワーカード40Dとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている。すなわち、第4パワーカード40Dは、第2パワーカード40Bと表裏同じ向きで、第3パワーカード40Cに板厚方向に重ねて配置されている。
図18に示すように、第1パワーカード40AのP端子に正極電位Vpが入力され、第2パワーカード40BのP端子に第1中性点電位Vm1が入力され、第3パワーカード40CのP端子に第2中性点電位Vm2が入力され、第4パワーカード40DのP端子に第3中性点電位Vm3が入力され、第4パワーカード40DのP端子に負極電位Vnが入力される(Vp>Vm1>Vm2>Vm3>Vn)。すなわち、P端子にマルチレベルの電位のうち正極電位Vp(最も高い電位)が入力される第1パワーカード40AのO端子が回転電機12の1つの相コイルに接続され、マルチレベルの電位のうち1つのパワーカード40(1つの半導体モジュール)のP端子に入力される電位よりも低い電位が、他の1つのパワーカード40(他の1つの半導体モジュール)のP端子に入力される。
また、図23のU相用の直列接続回路160及び交流スイッチ回路163により構成される1相分の回路も、同様にして出力電位切替回路50により構成することができる。図23のV相用の直列接続回路161及び交流スイッチ回路164により構成される1相分の回路も、同様にして出力電位切替回路50により構成することができる。U相分の出力電位切替回路50と、V相分の出力電位切替回路50と、W相分の出力電位切替回路50との位置関係(配置)は任意である。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・第1パワーカード40A(1つのパワーカード40)のN端子と、第2パワーカード40B(他の1つのパワーカード40)のO端子とが接続されている。このため、第1パワーカード40AのP端子に正極電位Vpを入力し、第2パワーカード40BのP端子に中性点電位Vmを入力し、第2パワーカード40BのN端子に負極電位Vnを入力し、第1,第2パワーカード40A,40Bのスイッチング素子41,43を操作することにより、第1パワーカード40AのO端子から出力される出力電位Voを正極電位Vp、中性点電位Vm、及び負極電位Vnのいずれか1つに切り替えることができる。したがって、汎用のパワーカード40を用いて3レベルインバータに適用される出力電位切替回路50を構成することができる。
・パワーカード40を追加することにより、5レベルインバータ(4レベル以上のインバータ)に適用される出力電位切替回路50Aも構成することができる。
・第1パワーカード40A(1つのパワーカード40)のN端子が、第2パワーカード40B(他の1つのパワーカード40)のO端子に対向しているため、第1パワーカード40AのN端子と、第2パワーカード40BのO端子とを接続しやすくなる。さらに、第1パワーカード40AのN端子に電流が流れる方向と、第2パワーカード40BのO端子に電流が流れる方向とが逆になるため、これらの端子のインダクタンスを低減して損失を低減することができる。しかも、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されているため、複数のパワーカード40の配置スペースを小さくすることができる。
・第2パワーカード40Bの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFF、且つ、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をON且つ第2スイッチング素子43をOFFの状態から、第1パワーカード40Aの第1スイッチング素子41をOFF且つ第2スイッチング素子43をONの状態に切り替える際に、第1パワーカード40AのP端子に電流が流れる方向と、第2パワーカード40BのP端子に電流が流れる方向とが逆になる。そして、第1パワーカード40AのP端子と、第2パワーカード40BのP端子とが対向している。このため、第1パワーカード40AのP端子及び第2パワーカード40BのP端子のインダクタンスを低減することができ、サージ電流を抑制することができる。
・出力電位切替回路50は、第1ダイオード42、第1スイッチング素子41、第2ダイオード44、及び第2スイッチング素子43のみを素子として備え、他の素子を備えていない。したがって、パワーカード40に含まれる素子以外の素子を必要とせずに出力電位切替回路50を構成することができる。
なお、第2実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。第2実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図19に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のN端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで一部が重なる(隣り合う)ように配置されている。こうした構成によれば、図9に準じた作用効果を奏することができる。
・図20に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のN端子と、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子とが隣り合うように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで、N端子、P端子、及びO端子の並び方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで隣り合うように配置されている。こうした構成によれば、図10に準じた作用効果を奏することができる。
・図11に示すように、モールド樹脂49(パワーカード40)の1つの長辺に沿った端部49a(所定方向の端部)に、P端子、O端子、N端子がこの順で並んで配置されていてもよい。P端子及びN端子は、モールド樹脂49の長手方向の両端部(両端部付近)にそれぞれ配置されている。O端子は、モールド樹脂49の長手方向の中央部(中央部付近)に配置されている。
そして、図21に示すように、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のN端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されていてもよい。具体的には、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが、各端子の配置された端部49aを同じ方向に向けて、表裏同じ向きで一部が重なる(隣り合う)ように配置されている。こうした構成によれば、図12に準じた作用効果を奏することができる。なお、第1パワーカード40A(1つの半導体モジュール)のN端子が、第2パワーカード40B(他の1つの半導体モジュール)のO端子に対向するように、第1パワーカード40Aと第2パワーカード40Bとが表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されていても、同様の作用効果を奏することができる。
また、第1実施形態及びその変更例、並びに第2実施形態及びその変更例において、図22に示すパワーカード60を採用することもできる。パワーカード60は、第1スイッチング素子41、第1ダイオード42、第2スイッチング素子43、及び第2ダイオード44を備え、P端子、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子43とを接続する配線、O端子、及びN端子を備えていない。そして、パワーカード60の外部に、P端子、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子43とを接続する配線、O端子、及びN端子を設けることにより、パワーカード40を構成してもよい。なお、第1スイッチング素子41、第1ダイオード42、第2スイッチング素子43、及び第2ダイオード44を備え、P端子、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子43とを接続する配線、O端子、及びN端子の少なくとも1つを備えていないパワーカードを採用することもできる。そして、そのパワーカードが備えていない部材を外部に設けることにより、パワーカード40を構成してもよい。
なお、上記の各変更例を組み合わせて実施することもできる。
30…出力電位切替回路、30A…出力電位切替回路、40…パワーカード、40A…第1パワーカード、40B…第2パワーカード、40C…第3パワーカード、40D…第4パワーカード、41…第1スイッチング素子、42…第1ダイオード、43…第2スイッチング素子、44…第2ダイオード、50…出力電位切替回路、50A…出力電位切替回路。

Claims (13)

  1. マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(30、30A)であって、
    第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
    1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記P端子と、他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記O端子とがそれぞれ接続されている、出力電位切替回路。
  2. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部(49a)に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている、請求項1に記載の出力電位切替回路。
  3. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されている、請求項1に記載の出力電位切替回路。
  4. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記N端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合うように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで、前記P端子、前記N端子、及び前記O端子の並び方向に並べて配置されている、請求項1に記載の出力電位切替回路。
  5. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記O端子、及び前記N端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記P端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向き又は表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されている、請求項1に記載の出力電位切替回路。
  6. 前記N端子に前記マルチレベルの電位のうち最も低い電位が入力される前記半導体モジュール(40A)の前記O端子が回転電機(12)の1つの相コイルに接続され、前記マルチレベルの電位のうち前記1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記N端子に入力される電位よりも高い電位が、前記他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記N端子にそれぞれ入力される、請求項1~5のいずれか1項に記載の出力電位切替回路。
  7. マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(50、50A)であって、
    第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
    1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記N端子と、他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記O端子とがそれぞれ接続されている、出力電位切替回路。
  8. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部(49a)に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏逆向きで板厚方向に重ねて配置されている、請求項7に記載の出力電位切替回路。
  9. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで板厚方向に並べて配置されている、請求項7に記載の出力電位切替回路。
  10. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記N端子、前記P端子、及び前記O端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子と、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子とが隣り合うように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向きで、前記N端子、前記P端子、及び前記O端子の並び方向に並べて配置されている、請求項7に記載の出力電位切替回路。
  11. 前記半導体モジュールは、板状に形成され、前記半導体モジュールの所定方向の端部に前記P端子、前記O端子、及び前記N端子がこの順で並んで配置され、
    前記1つの前記半導体モジュールの前記N端子が、前記他の1つの前記半導体モジュールの前記O端子に対向するように、前記1つの前記半導体モジュールと前記他の1つの前記半導体モジュールとが表裏同じ向き又は表裏逆向きで板厚方向に並べて配置されている、請求項7に記載の出力電位切替回路。
  12. 前記P端子に前記マルチレベルの電位のうち最も高い電位が入力される前記半導体モジュール(40A)の前記O端子が回転電機(12)の1つの相コイルに接続され、前記マルチレベルの電位のうち前記1つの前記半導体モジュール(40A、40B、40C、40D)の前記P端子に入力される電位よりも低い電位が、前記他の1つの前記半導体モジュール(40B、40C、40D)の前記P端子にそれぞれ入力される、請求項7~11のいずれか1項に記載の出力電位切替回路。
  13. マルチレベルインバータに適用され、マルチレベルの電位を入力し、出力電位を前記マルチレベルの電位のいずれか1つに切り替える出力電位切替回路(30、30A、50、50A)であって、
    第1ダイオード(42)が逆並列接続された第1スイッチング素子(41)と、第2ダイオード(44)が逆並列接続された第2スイッチング素子(43)と、前記第1スイッチング素子の正極端子が接続されたP端子と、前記第1スイッチング素子の負極端子及び前記第2スイッチング素子の正極端子が接続されたO端子と、前記第2スイッチング素子の負極端子が接続されたN端子とを備える半導体モジュール(40、40A、40B、40C、40D)、を複数備え、
    前記第1ダイオード、前記第1スイッチング素子、前記第2ダイオード、及び前記第2スイッチング素子のみを素子として備え、他の素子を備えていない、出力電位切替回路。
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