JP2024047776A - ケーブル付き撮像装置及び内視鏡スコープ - Google Patents
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Abstract
【課題】シースから露出した複数の電線を保護する部材の構造の改良により屈曲性が高められたケーブル付き撮像装置、及びそのケーブル付き撮像装置を備えた内視鏡スコープを提供する。【解決手段】ケーブル付き撮像装置100は、電極形成面20に複数の電極201~204が形成された撮像装置2と、複数の電極201~204のそれぞれに接続された第1乃至第4の電線31~34を有するケーブル3と、電極形成面20に固着すると共に複数の電線31~34の端部を覆う可撓性保護部材4とを備える。可撓性保護部材4は、第1乃至第4の電線31~34の間に充填された基体部40と、基体部40を囲むように形成された第1乃至第4の補強部41~44とを有する。第1乃至第4の補強部41~44は、電極形成面20の法線方向に並び、かつ基体部40から電極形成面20の法線方向に対して垂直な方向に突出するように形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、撮像装置の複数の電極にケーブルの複数の電線がそれぞれ接続されたケーブル付き撮像装置、及びケーブル付き撮像装置を備えた内視鏡スコープに関する。
従来、例えば管腔臓器や血管の検査や治療に用いられる内視鏡システムは、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ等の撮像装置と、撮像した画像をディスプレイに表示するための画像処理を行う画像処理装置と、撮像装置と画像処理装置とを接続するケーブルとを有している。
特許文献1、2には、ケーブルのシースから露出した複数の電線が撮像装置の端面に設けられた複数の電極に半田付けされると共に、撮像装置の端面とケーブルのシースとの間に設けられた接着剤等の樹脂からなる保護部材に複数の電線が埋設されたケーブルの接続構造が記載されている。この保護部材は、シースから露出した複数の電線を保護し、電線と電極との半田付け部分が損傷すること等を防いでいる。
例えば血管内を観察するための内視鏡システムでは、血管が湾曲した部分を撮像装置が通過できるよう、柔軟性が高いケーブルが用いられる。しかし、上記のようなケーブルの接続構造では、保護部材に埋設された部分において複数の電線が曲がりにくく、屈曲性が低くなってしまうという課題があった。
そこで、本発明は、シースから露出した複数の電線を保護する部材の構造の改良により屈曲性が高められたケーブル付き撮像装置、及びそのケーブル付き撮像装置を備えた内視鏡スコープを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、電極形成面に複数の電極が形成された撮像装置と、前記複数の電極のそれぞれに接続された複数の電線を有するケーブルと、前記電極形成面に固着すると共に前記複数の電線の端部を覆う可撓性保護部材と、を備え、前記可撓性保護部材は、前記複数の電線の間に充填された基体部と、前記基体部を囲むように形成された複数の補強部とを有し、前記複数の補強部が前記電極形成面の法線方向に並び、かつ前記複数の補強部のそれぞれが前記基体部から前記法線方向に対して垂直な方向に突出するように形成されている、ケーブル付き撮像装置を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、上記のケーブル付き撮像装置と、前記ケーブル付き撮像装置を覆うチューブと、を備えた内視鏡スコープを提供する。
本発明に係るケーブル付き撮像装置及び内視鏡スコープによれば、シースから露出した複数の電線を可撓性保護部材によって保護しつつ、複数の電線が可撓性保護部材に覆われた部分の屈曲性を高めることが可能となる。
図1(a)は、本発明の実施の形態に係るケーブル付き撮像装置が用いられた内視鏡スコープ10を含む内視鏡システム1のシステム構成図である。図1(b)は、内視鏡スコープ10の挿入端部101を示す端面図である。図1(c)は、図1(a)のA-A線断面図である。
内視鏡システム1は、内視鏡スコープ10と、内視鏡スコープ10によって得られた画像情報を処理する画像処理装置11と、画像処理装置11によって処理された画像を画面121に表示するディスプレイ12とを備えている。
内視鏡スコープ10は、挿入端部101を含む長手方向の一部が人体の血管内に挿入される。内視鏡スコープ10の長手方向における挿入端部101とは反対側の端部には、画像処理装置11に対して着脱可能なコネクタ102が設けられている。内視鏡スコープ10の長さは、例えば1m以上4m以下である。
図2(a)は、図1(b)のB-B線における内視鏡スコープ10の挿入端部101付近を示す断面図である。図2(b)は、内視鏡スコープ10が屈曲された状態を示す断面図である。
内視鏡スコープ10は、撮像装置2と、ケーブル3と、可撓性保護部材4と、複数の光ファイバ5と、これらを収容するチューブ6と、チューブ6の先端開口部を閉塞するカバー体7とを備えている。撮像装置2は、全体として直方体形状であり、その長手方向がチューブ6の長手方向と平行になるようにチューブ6内に配置されている。チューブ6は、可撓性を有する樹脂からなり、その外径が例えば2mm以下である。撮像装置2、ケーブル3、及び可撓性保護部材4は、ケーブル付き撮像装置100を構成する。
カバー体7には、撮像装置2の先端部が嵌合する撮像装置用の貫通孔71、及び複数の光ファイバ5の先端部がそれぞれ嵌合する複数の光ファイバ用の貫通孔72が形成されている。本実施の形態では、内視鏡スコープ10が二本の光ファイバ5を有しており、二つの光ファイバ用の貫通孔72がカバー体7に形成されている。光ファイバ5には、画像処理装置11側の端部から照明光が入射し、この照明孔がカバー体7側の端部から出射される。光ファイバ5から出射された照明光は、撮像装置2の撮像対象を照らし出す。
撮像装置2は、角筒状のケース部材21と、ケース部材21の一方の端部に固定された透光性の撮像窓22と、ケース部材21の他方の端部に固定された撮像素子23と、撮像窓22と撮像素子23との間に配置された複数のレンズ24,25とを有している。撮像素子23として具体的には、例えばCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサを用いることができる。撮像素子23は、その受光面に結像された光学像の情報を電気信号に変換し、ケーブル3を介して画像処理装置11に送信する。
図3は、ケーブル3を示す断面図である。ケーブル3は、第1乃至第4の電線31~34と、第1乃至第4の電線31~34を一括して覆うシールド導体35と、シールド導体35の外周を覆うシース36とを備える多芯ケーブルである。本実施の形態では、第1乃至第3の電線31~33が、芯線としての内部導体301と、内部導体301の外周を覆う絶縁体302と、絶縁体302の外周を覆う外部導体303とを有する同軸線である。第1乃至第3の電線31~34の内部導体301及び外部導体303、第4の電線34、ならびにシールド導体35は、銅合金等の導電性が高い金属導体からなる。
内部導体301の直径D1は、例えば0.1mm以下である。より具体的には、内部導体301として、40~46AWG(0.048mm以上0.093mm以下)のサイズのものを用いることができる。なお、AWGは、American Wire Gaugeの規格である。本実施の形態では、内部導体301が複数の素線301aを撚り合わせた撚線である。ただし、内部導体301が単線であってもよい。
絶縁体302は、電気的絶縁性を有する樹脂からなり、例えばPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)等のフッ素樹脂からなるものを用いることができる。絶縁体302の外径は、例えば0.1mm以上、0.25mm以下である。外部導体303は、絶縁体302の外周に複数の素線303aを螺旋状に横巻して構成されている。なお、外部導体303は、複数の素線を編み組みして構成してもよいし、樹脂からなる帯状体の片面又は両面に導電層が形成された導電性テープを絶縁体302の外周に縦添え又は横巻することによって構成してもよい。
第1の電線31は、例えば撮像装置2に動作電源を供給する電源線である。第2の電線32は、例えば撮像素子23が電気信号に変換した光学像の情報を画像処理装置11に伝送する信号線である。第3の電線33は、例えば画像処理装置11から撮像装置2への制御信号を伝送する信号線である。
第4の電線34は、電気的に接地されたドレン線である。本実施の形態では、第4の電線34が複数の素線34aを撚り合わせた撚線であるが、第4の電線34が単線であってもよい。第4の電線34は、電気的絶縁性を有する被覆を備えず、第1乃至第3の電線31~33の外部導体303及びシールド導体35に電気的に接続されている。
シールド導体35は、複数の素線35aを螺旋状に横巻して構成されている。なお、シールド導体35は、複数の素線を編み組みした編組線によって構成してもよいし、樹脂からなる帯状体の片面又は両面に導電層が形成された導電性テープを第1乃至第4の電線31~34の外周に縦添え又は横巻することによって構成してもよい。
シース36は、電気的絶縁性を有する樹脂からなり、断面円形状の中空管に形成されている。シース36の樹脂材料としては、例えばPFA等のフッ素樹脂を好適に用いることができる。シース36は、第1乃至第4の電線31~34及びシールド導体35を一括して覆っている。第1乃至第4の電線31~34は、撮像装置2側の端部でシース36から露出している。
可撓性保護部材4は、樹脂からなり、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34の端部を覆っている。図2(a)では、可撓性保護部材4に覆われた第1乃至第4の電線31~34及びシース36の端部を破線で示している。撮像装置2とシース36の端部との間の可撓性保護部材4の長手方向の長さL0は、例えば1.0mm以上2.0mm以下である。可撓性保護部材4は、第1乃至第4の電線31~34の間に充填された基体部40と、基体部40を囲むように形成された複数の補強部41~44とを有している。複数の補強部41~44の間には、環状の凹部451~453が形成されている。基体部40は、シース36と電極形成面20との間の全体にわたって形成され、第1乃至第4の電線31~34を相互に固定している。
図4(a)は、撮像装置2を示す斜視図である。図4(b)は、撮像装置2に第1乃至第4の電線31~34が接続された状態を示す斜視図である。図4(c)は、第1乃至第4の電線31~34を覆うように可撓性保護部材4の基体部40が形成された状態を示す斜視図である。図4(d)は、基体部40の外周にさらに複数の補強部41~44が形成された状態を示す斜視図である。
撮像装置2は、その長手方向におけるケーブル3側の端部が電極形成面20となっている。電極形成面20には、第1乃至第4の電極201~204が形成されている。第1の電極201には第1の電線31が、第2の電極202には第2の電線32が、第3の電極203には第3の電線33が、第4の電極204には第4の電線34が、それぞれ半田8によって機械的及び電気的に接続されている。
図4(a)では、電極形成面20の中心から延びる電極形成面20の法線200を一点鎖線で示している。電極形成面20は、法線200に沿って見た形状が四角形状の平坦面であり、その各辺の長さLh,Lvがシース36の外径D2(図3参照)よりも大きい。電極形成面20の各辺の長さLh,Lvは、例えば0.6mm以上1.1mm以下である。本実施の形態では、電極形成面20が正方形状であり、各辺の長さが等しいが、これに限らず、電極形成面20が例えば長方形状であってもよい。シース36の外径D2は、電極形成面20の各辺のうち最も短い辺の長さの例えば50%以上90%以下である。
撮像装置2の長手方向の長さL1は、例えば1.0mm以上2.0mm以下である。法線200に沿って電極形成面20を見たとき、第1乃至第4の電極201~204は、それぞれの中心点を電極形成面20の各辺と平行に結ぶ線分が四角形をなすように配置されている。なお、図4(a)の図示例では、第1乃至第4の電極201~204が円形状であるが、第1乃至第4の電極201~204の形状はこれに限らず、例えば四角形状であってもよい。
ケーブル3は、シールド導体35及び第1乃至第3の電線31~33の外部導体303がシース36の端部付近で切断されている。第1乃至第3の電線31~33は、それぞれの内部導体301及び絶縁体302がシース36から露出している。第1乃至第3の電線31~33のそれぞれの絶縁体302は、電極形成面20の近傍で切断されており、絶縁体302から露出した内部導体301の先端部が第1乃至第3の電極201~203に半田付けされている。第1乃至第3の電線31~33におけるシース36と電極形成面20との間の内部導体301は、その長さの半分以上の部分が絶縁体302に覆われている。
可撓性保護部材4は、法線200に沿った電極形成面20の法線方向に延在しており、一方の端部が電極形成面20に固着している。可撓性保護部材4の他方の端部は、シース36の端部に固着している。補強部41~44の樹脂材料は、基体部40の樹脂材料よりも硬質である。基体部40は、例えばウレタン系の接着剤からなり、補強部41~44は、例えばアクリル系又はエポキシ系の接着剤からなる。また、硬度の異なる2種類のシリコーン系接着剤などを用い、基体部40には硬度が高い方の接着剤を使うこともできる。
複数の補強部41~44は、電極形成面20の法線方向に並んでいる。また、複数の補強部41~44それぞれは、基体部40から法線方向に対して垂直な方向に突出するように形成されている。以下、複数の補強部41~44を、第1乃至第4の補強部41~44という。第1の補強部41は、可撓性保護部材4の電極形成面20側の端部に形成され、第1乃至第3の電線31~33の絶縁体302から露出した内部導体301の少なくとも一部の外周を囲むように形成されている。第2の補強部42は、シース36の端部の外周を囲むように形成されている。第3及び第4の補強部43,44は、第1の補強部41と第2の補強部42との間に形成されている。
なお、第3及び第4の補強部43,44の何れか一方又は両方を省略してもよい。ただし、第1乃至第4の電線31~34が第1の補強部41と第2の補強部42との間で過度に大きな曲率で屈曲されないよう、少なくとも一つの補強部が第1の補強部41と第2の補強部42との間で基体部40から突出して形成されていることが望ましい。また、第1の補強部41と第2の補強部42との間に三つ以上の補強部を形成してもよい。
図5(a)は、第1の補強部41の断面図である。図5(b)は、第3の補強部43の断面図である。図5(c)は、第4の補強部44の断面図である。図5(d)は、第2の補強部42の断面図である。これらの断面図は、電極形成面20の法線200に対して垂直な断面を示している。図5(a)~(d)では、可撓性保護部材4の基体部40の断面を薄いグレーで、第1乃至第4の補強部41~44の断面を濃いグレーで、それぞれ示している。
図5(a)~(d)に示すように、第1乃至第4の補強部41~44の断面の周縁形状は、ケーブル3のシース36に近いものほど四角形から円形に近くなっている。具体的には、第1の補強部41の周縁形状が最も四角形状に近く、第3の補強部43の周縁形状が第1の補強部41の周縁形状よりも円形に近く、第4の補強部44の周縁形状が第3の補強部43の周縁形状よりも円形に近く、第2の補強部42の周縁形状が最も円形に近くなっている。
この可撓性保護部材4の構成により、可撓性保護部材4が電極形成面20の法線方向に対して垂直な方向に向かって電極形成面20の外側にはみ出してしまうことを抑制しながらも電極形成面20と可撓性保護部材4との接触面積を大きくできると共に、可撓性保護部材4を電極形成面20の法線方向に対して垂直な全方向に曲げやすくなる。
また、図5(a)~(d)に示すように、第1乃至第4の補強部41~44の電極形成面20の法線200に対して垂直な断面における可撓性保護部材4の面積は、ケーブル3のシース36に近いものほど小さくなっている。具体的には、第1の補強部41における可撓性保護部材4の断面積が最も大きく、第3の補強部43における可撓性保護部材4の断面積が第1の補強部41における可撓性保護部材4の断面積よりも小さく、第4の補強部44における可撓性保護部材4の断面積が第3の補強部43における可撓性保護部材4の断面積よりも小さく、第2の補強部42における可撓性保護部材4の断面積が最も小さくなっている。
この可撓性保護部材4の構成により、可撓性保護部材4がケーブル3側の端部ほど徐々に大きく曲がりやすくなり、屈曲性が高められると共に、内視鏡スコープ10が屈曲されたときに第1乃至第4の電極201~204と第1乃至第4の電線31~34との半田8による接続部に大きな負荷が掛かることを抑制できる。
ケーブル付き撮像装置100の製造は、図4(a)~(d)に示す順序で行われる。つまり、撮像装置2の第1乃至第4の電極201~204に第1乃至第4の電線31~34を接続し、第1乃至第4の電線31~34を覆うように基体部40を形成し、その後さらに基体部40の外周に第1乃至第4の補強部41~44を形成する。第1乃至第4の補強部41~44を形成する際には、第1乃至第4の補強部41~44に対応する形状のキャビティが形成された型部材を用い、このキャビティに固化する前の第1乃至第4の補強部41~44の材料を注入する成型方法を用いることができる。なお、基体部40についても同様に、基体部40に対応する形状のキャビティが形成された型部材を用いて成型することが可能である。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、第1乃至第4の補強部41~44が可撓性保護部材4の長手方向に離間して基体部40の外周に形成されているので、第1乃至第4の補強部41~44が設けられていない部分では可撓性保護部材4が屈曲しやすく、シース36と電極形成面20との間の第1乃至第4の電線31~34の屈曲性が高められる。また、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34が特に大きく屈曲されやすい部位である電極形成面20の近傍及びシース36の端部の近傍の外周に第1の補強部41及び第2の補強部42がそれぞれ形成されているので、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34を可撓性保護部材4によって適切に保護することができる。殊に、上記の実施の形態では、第1乃至第4の補強部41~44の硬度が基体部40の硬度よりも高いので、屈曲性と第1乃至第4の電線31~34の保護性能とを高度に両立させることが可能である。またさらに、可撓性保護部材4が屈曲されて第1乃至第4の補強部41~44が互いに接すると、それ以上の可撓性保護部材4の屈曲が抑制されるので、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34が過度に大きな曲率で曲げられることを抑止することができる。
以上説明した実施の形態によれば、第1乃至第4の補強部41~44が可撓性保護部材4の長手方向に離間して基体部40の外周に形成されているので、第1乃至第4の補強部41~44が設けられていない部分では可撓性保護部材4が屈曲しやすく、シース36と電極形成面20との間の第1乃至第4の電線31~34の屈曲性が高められる。また、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34が特に大きく屈曲されやすい部位である電極形成面20の近傍及びシース36の端部の近傍の外周に第1の補強部41及び第2の補強部42がそれぞれ形成されているので、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34を可撓性保護部材4によって適切に保護することができる。殊に、上記の実施の形態では、第1乃至第4の補強部41~44の硬度が基体部40の硬度よりも高いので、屈曲性と第1乃至第4の電線31~34の保護性能とを高度に両立させることが可能である。またさらに、可撓性保護部材4が屈曲されて第1乃至第4の補強部41~44が互いに接すると、それ以上の可撓性保護部材4の屈曲が抑制されるので、シース36から露出した第1乃至第4の電線31~34が過度に大きな曲率で曲げられることを抑止することができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]電極形成面(20)に複数の電極(201~204)が形成された撮像装置(2)と、前記複数の電極(201~204)のそれぞれに接続された複数の電線(31~34)を有するケーブル(3)と、前記電極形成面(20)に固着すると共に前記複数の電線(31~34)の端部を覆う可撓性保護部材(4)と、を備え、前記可撓性保護部材(4)は、前記複数の電線(31~34)の間に充填された基体部(70)と、前記基体部(70)を囲むように形成された複数の補強部(41~44)とを有し、前記複数の補強部(41~44)が前記電極形成面(20)の法線方向に並び、かつ前記複数の補強部(41~44)のそれぞれが前記基体部(70)から前記法線方向に対して垂直な方向に突出するように形成されている、ケーブル付き撮像装置(100)。
[2]前記複数の補強部(41~44)のうち一つの補強部(41)が前記可撓性保護部材(4)の前記電極形成面(20)側の端部に形成されている、上記[1]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[3]前記複数の電線(31~34)のうち少なくとも一つの電線(31~33)は、金属導体からなる芯線(内部導体301)と前記芯線(301)を被覆する絶縁体(302)とを有し、前記絶縁体(302)から露出した前記芯線(301)が前記電極(201~203)に接続されており、前記一つの補強部(41)が、前記絶縁体(302)から露出した前記芯線(301)の少なくとも一部の外周を囲むように形成されている、上記[2]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[4]前記ケーブル(3)は、前記複数の電線(31~34)を覆うシース(36)を備え、前記撮像装置(2)側の端部で前記複数の電線(31~34)が前記シース(36)から露出しており、前記複数の補強部(41~44)のうち一つの補強部(42)が前記シース(36)の外周に形成されている、上記[1]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[5]前記ケーブル(3)は、前記複数の電線(31~34)を覆うシース(36)を備え、前記電極形成面(20)側の端部で前記複数の電線(31~34)が前記シース(36)から露出しており、前記複数の補強部(41~44)のうち第1の補強部(41)が前記可撓性保護部材(4)の前記電極形成面(20)側の端部に形成されており、前記複数の補強部(41~44)のうち第2の補強部(42)が前記シース(36)の端部の外周を囲むように形成されている、上記[1]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[6]前記複数の補強部(41~44)は、前記第1の補強部(41)及び前記第2の補強部(42)の他に少なくとも一つの補強部(43,44)を含み、前記少なくとも一つの補強部(43,44)が前記第1の補強部(41)と前記第2の補強部(42)との間に形成されている、上記[5]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[7]前記電極形成面(20)が四角形状であり、前記複数の補強部(41~44)の前記電極形成面(20)の法線(200)に対して垂直な断面の周縁形状が、前記シース(36)に近いものほど四角形から円形に近くなっている、上記[6]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[8]前記電極形成面(20)の各辺の長さ(Lh,Lv)が前記シース(36)の外径(D2)よりも大きく、前記複数の補強部(41~44)の前記電極形成面(20)の法線(200)に対して垂直な断面における前記可撓性保護部材(4)の面積が、前記複数の補強部(41~44)のうち前記シース(36)に近いものほど小さくなっている、上記[7]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[9]前記補強部(41~44)の樹脂材料が前記基体部(70)の樹脂材料よりも硬質である、上記[1]に記載のケーブル付き撮像装置(100)。
[10]上記[1]乃至[9]の何れかに記載のケーブル付き撮像装置(100)と、前記ケーブル付き撮像装置(100)を覆うチューブ(6)と、を備えた、内視鏡スコープ(10)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記の実施の形態では、第1乃至第4の補強部41~44が基体部40の外周にそれぞれ独立して形成された場合について説明したが、これに限らず、第1乃至第4の補強部41~44のそれぞれの一部が互いに繋がっていてもよい。つまり、環状の凹部451~453が基体部40に達していなくてもよい。
また、上記の実施の形態では、第1乃至第4の補強部41~44の樹脂材料が基体部40の樹脂材料よりも硬質である場合について説明したが、これに限らず、例えば第1乃至第4の補強部41~44の樹脂材料と基体部40の樹脂材料とが同じであってもよい。この場合には、基体部40と第1乃至第4の補強部41~44とを同時に一括して形成することができる。
また、上記の実施の形態では、ケーブル3が4本の電線(第1乃至第4の電線31~34)を有する場合について説明したが、電線の本数はこれに限らず、例えば2本又は3本もしくは5本以上であってもよい。
また、上記の実施の形態では、ケーブル付き撮像装置100を内視鏡スコープ10に用いた場合について説明したが、ケーブル付き撮像装置100の用途はこれに限らず、例えば撮像機能を有する小型の電気機器にケーブル付き撮像装置100を用いることが可能である。
10…内視鏡スコープ 100…ケーブル付き撮像装置
2…撮像装置 20…電極形成面
200…法線 201~204…第1乃至第4の電極
3…ケーブル 31~34…第1乃至第4の電線
36…シース 301…内部導体(芯線)
302…絶縁体 4…可撓性保護部材
40…基体部 41~44…第1乃至第4の補強部
6…チューブ
2…撮像装置 20…電極形成面
200…法線 201~204…第1乃至第4の電極
3…ケーブル 31~34…第1乃至第4の電線
36…シース 301…内部導体(芯線)
302…絶縁体 4…可撓性保護部材
40…基体部 41~44…第1乃至第4の補強部
6…チューブ
Claims (10)
- 電極形成面に複数の電極が形成された撮像装置と、前記複数の電極のそれぞれに接続された複数の電線を有するケーブルと、前記電極形成面に固着すると共に前記複数の電線の端部を覆う可撓性保護部材と、を備え、
前記可撓性保護部材は、前記複数の電線の間に充填された基体部と、前記基体部を囲むように形成された複数の補強部とを有し、
前記複数の補強部が前記電極形成面の法線方向に並び、かつ前記複数の補強部のそれぞれが前記基体部から前記法線方向に対して垂直な方向に突出するように形成されている、
ケーブル付き撮像装置。 - 前記複数の補強部のうち一つの補強部が前記可撓性保護部材の前記電極形成面側の端部に形成されている、
請求項1に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記複数の電線のうち少なくとも一つの電線は、金属導体からなる芯線と前記芯線を被覆する絶縁体とを有し、前記絶縁体から露出した前記芯線が前記電極に接続されており、
前記一つの補強部が、前記絶縁体から露出した前記芯線の少なくとも一部の外周を囲むように形成されている、
請求項2に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記ケーブルは、前記複数の電線を覆うシースを備え、前記撮像装置側の端部で前記複数の電線が前記シースから露出しており、
前記複数の補強部のうち一つの補強部が前記シースの外周に形成されている、
請求項1に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記ケーブルは、前記複数の電線を覆うシースを備え、前記電極形成面側の端部で前記複数の電線が前記シースから露出しており、
前記複数の補強部のうち第1の補強部が前記可撓性保護部材の前記電極形成面側の端部に形成されており、
前記複数の補強部のうち第2の補強部が前記シースの端部の外周を囲むように形成されている、
請求項1に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記複数の補強部は、前記第1の補強部及び前記第2の補強部の他に少なくとも一つの補強部を含み、
前記少なくとも一つの補強部が前記第1の補強部と前記第2の補強部との間に形成されている、
請求項5に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記電極形成面が四角形状であり、
前記複数の補強部の前記電極形成面の法線に対して垂直な断面の周縁形状が、前記シースに近いものほど四角形から円形に近くなっている、
請求項6に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記電極形成面の各辺の長さが前記シースの外径よりも大きく、
前記複数の補強部の前記電極形成面の法線に対して垂直な断面における前記可撓性保護部材の面積が、前記複数の補強部のうち前記シースに近いものほど小さくなっている、
請求項7に記載のケーブル付き撮像装置。 - 前記補強部の樹脂材料が前記基体部の樹脂材料よりも硬質である、
請求項1に記載のケーブル付き撮像装置。 - 請求項1乃至9の何れか1項に記載のケーブル付き撮像装置と、
前記ケーブル付き撮像装置を覆うチューブと、を備えた、
内視鏡スコープ。
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JP2022153453A JP2024047776A (ja) | 2022-09-27 | 2022-09-27 | ケーブル付き撮像装置及び内視鏡スコープ |
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-
2022
- 2022-09-27 JP JP2022153453A patent/JP2024047776A/ja active Pending
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