JP2024047742A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、審美効果に優れるとともに、ハミガキの際の使用性が改善された歯磨剤組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、(A)ピロリン酸又はその塩、(B)重合度3以上のポリリン酸又はその塩、(C)酸化アルミニウム、及び(D)研磨性無水ケイ酸、を含有し、(B)成分の含有量が0.1~5質量%、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が3質量%以下、かつ(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率((A)/(B))が0.1~2である歯磨剤組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、歯磨剤組成物に関する。
歯磨きによる口腔内清掃は、う蝕や歯周病などの疾患を予防するために大切な行為である。疾患予防以外にも歯の表面に蓄積した着色物(ステイン)を除去することにより、歯の美白など審美効果を高める効果があり、年々審美に対するニーズは高くなっている。
これまでにも歯の表面に蓄積したステインを効率よく除去する技術として、スルホコハク酸系界面活性剤を配合した口腔組成物(特許文献1)、縮合リン酸塩とスクラブ材を配合した歯牙清掃剤(特許文献2)、酵素を配合したステイン除去用口腔用組成物(特許文献3)、縮合リン酸塩と粘土鉱物を含有する歯磨剤組成物(特許文献4)などが開示されている。
また、ステインの付着を抑制する技術として、チモール、イソプロピルメチルフェノールなどの化合物と塩化セチルピリジニウム塩を含有する口腔用組成物(特許文献5)、アシルアミノ酸塩、アルキル硫酸塩、直鎖状の水溶性ポリリン酸塩、およびリエチレングリコールを含有する歯磨剤組成物(特許文献6)が開示されている。
また、酸化アルミニウムを含有し、歯に光沢を付与する口腔用組成物も開示されている(特許文献7)。
特開平10-17443号公報 特開平10-182386号公報 特開2001-181163号公報 特開2022-59956号公報 特開2011-201861号公報 特開2013-112654号公報 特開2022-25744号公報
しかしながら、上記従来技術はいずれも、歯磨剤とした場合に、ステイン除去、付着抑制の面で、使用者の審美効果を必ずしも満足させられない場合があった。また、上記従来技術は、歯磨剤としての使用性が十分でない場合があったことからも改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、審美効果に優れるとともに、ハミガキの際の使用性が改善された歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は下記〔1〕~〔4〕を提供する。
〔1〕(A)ピロリン酸又はその塩、
(B)重合度3以上のポリリン酸又はその塩、
(C)酸化アルミニウム、及び
(D)研磨性無水ケイ酸、を含有し、
(B)成分の含有量が0.1~5質量%、
(A)成分と(B)成分の含有量の合計が3質量%以下、かつ
(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率((A)/(B))が0.1~2である
歯磨剤組成物。
〔2〕(B)成分が、下記一般式(1)で表される鎖状のポリリン酸塩及び一般式(2)で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種以上を含む〔1〕に記載の歯磨剤組成物。
n+2n3n+1 (1)
(式中、MはNa又はKを示し、n≧3である。)
(MPO3m (2)
(式中、Mは上記と同様の意味を示し、m≧3である。)
〔3〕(E)ノニオン性界面活性剤をさらに含有する〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤組成物。
〔4〕(E)成分が、エチレンオキサイド付加モル数20~60であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む〔3〕に記載の歯磨剤組成物。
本発明によれば、審美効果に優れるとともに、ハミガキの際の使用性に優れた歯磨剤組成物を提供できる。すなわち、本発明の歯磨剤組成物によれば、歯の表面に付着しているステインの除去、歯の表面へのステインの付着抑制等の、審美効果を発揮できる。また、歯ブラシへ剤を乗せやすいこと、使用中又は使用後の違和感の発生が抑制されること等の良好な使用性を発揮できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔1.歯磨剤組成物の(A)~(E)成分〕
歯磨剤組成物は、(A)~(D)成分を含み、好ましくは、さらに(E)成分を含む。
〔(A)成分:ピロリン酸又はその塩〕
(A)成分は、ピロリン酸又はその塩である。(A)成分を含有することにより、歯の表面に付着しているステイン除去効果を高めるとともに歯の表面へのステインの付着を抑制する効果を付与できる。
ピロリン酸又はその塩は、口腔内で使用できるものであれば特に制限はない。ピロリン酸塩の場合の対イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンが挙げられ、ナトリウムイオンが好ましい。
(A)成分の含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.05質量%以上又は0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上である。これにより、組成物がステイン付着抑制効果を良好に発揮できる。上限は、通常、2質量%以下、好ましくは、1質量%以下である。これにより、使用性が良好となり得る。従って、(A)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、(A)成分の含有量は、通常、0.05~2質量%又は0.1~2質量%、好ましくは0.3~1質量%である。
〔(B)成分:ポリリン酸塩〕
(B)成分は、ポリリン酸又はその塩である。(B)成分を含有することにより、(A)成分によるステイン除去効果及びステインの付着抑制効果を更に高めることができる。
ポリリン酸は、ピロリン酸以外のポリリン酸であり、重合度が3以上のものであり、上限は、6以下が好ましい。ポリリン酸又はその塩は、口腔内で使用できるものであれば特に制限はないが、好ましくは、下記一般式(1)で表される鎖状のポリリン酸塩又は(2)で表される環状のポリリン酸塩である。
n+2n3n+1 (1)
(式中、MはNa又はKを示し、n≧3、好ましくは6≧n≧3である。)
(MPO3m (2)
(式中、Mは上記と同様の意味を示し、m≧3、好ましくは6≧m≧3である。)
ポリリン酸としては、例えば、鎖状ポリリン酸、環状メタリン酸ポリマーが挙げられ、例えば、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、より高重合度のポリリン酸等の直鎖状のポリリン酸及びそれらの塩;トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ヘキサメタリン酸等の環状のポリリン酸及びそれらの塩が挙げられる。中でも、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸が好ましい。ポリリン酸としては、ポリリン酸塩の場合、対イオンは、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンが挙げられ、ナトリウムイオンが好ましい。対イオンがナトリウムイオンであるポリリン酸塩としては、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムが好ましい。
(B)成分の含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上である。これにより、組成物がステイン付着抑制効果を良好に発揮できる。上限は、通常、5質量%以下、好ましくは1質量%以下である。これにより、使用性が良好となり得る。従って、(B)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、通常、0.05~5質量%又は0.1~5質量%、好ましくは0.1~1質量%である。
〔(A)+(B)〕
(A)成分と(B)成分の含有量の合計((A)+(B))は、ステイン蓄積抑制の点から、通常、0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上である。上限は、通常、5質量%以下、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。これにより、使用中および使用後の口腔内の違和感を抑制できる等、使用性の低下を抑制できる。従って、(A)及び(B)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、(A)+(B)は、通常、0.1~5質量%、好ましくは、0.2~4質量%、より好ましくは0.3~5質量%である。
〔(A)/(B)〕
(A)成分と(B)成分の含有量の比、((A)/(B))は、通常、0.1以上、好ましくは0.2以上である。これにより、歯磨剤組成物がステインの付着抑制効果を良好に発揮でき、使用性も良好となり得る。上限は、通常5以下、好ましくは2以下である。これにより、使用時の口腔内の違和感を抑制できる等、良好な使用性を発揮できる。従って、(A)及び(B)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、(A)/(B)は、通常、0.1~5又は0.1~2、好ましくは0.2~2である。
〔(C)成分:酸化アルミニウム〕
(C)成分は、酸化アルミニウムである。(C)成分を含有することにより、歯の表面にある細かい凹凸に入り込んだステインを除去できる。
酸化アルミニウムの平均粒子径は、1μm以上又は2μm以上が好ましく、上限は、40μm以下、30μm以下又は20μm以下が好ましい。従って、1~40μmであることが好ましい。本明細書において平均粒子径は、粒度分布測定装置(日機装(株)製、マイクロトラック粒度分布計 ModelMT3000II、分散媒;水)を用いて測定した値(別途定義がなければ、以下同じ)である。
(C)成分の含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上である。これにより、組成物がステイン付着抑制効果を良好に発揮できる。上限は、通常、7質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。これにより、歯ブラシへ乗せやすくなる等、使用性が良好となり得る。従って、(C)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、通常、0.1~7質量%、好ましくは0.5~5質量%であり、0.5~3質量%が好ましい。
〔(D)成分:研磨性無水ケイ酸〕
(D)成分は、研磨性無水ケイ酸である。研磨性無水ケイ酸としては、例えば、沈降性シリカ、火成性シリカ等の無水ケイ酸、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ等のケイ酸塩を主成分とする化合物が挙げられ、沈降性シリカが好ましい。研磨性無水ケイ酸の平均粒子径は、5μm以上又は7μm以上が好ましく、上限は40μm以下又は30μm以下が好ましい。従って、5~40μm又は7~30μmであることが好ましい。研磨性無水ケイ酸のBET比表面積は、15cm/g以上、20cm/g以上、30cm/g以上、40以上又は50cm/g以上が好ましく、上限は250cm/g以下、200cm/g以下、150cm/g以下又は100cm/g以下が好ましい。従って、15~250cm/gであることが好ましい。BET比表面積は、比表面積測定装置(日機装(株)製、自動比表面積計、BET多点法、測定ガス;窒素)を用いて、25℃で測定できる。(D)成分は、研磨性無水ケイ酸1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
(D)成分の含有量は、組成物の全量に対し、通常、10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。これにより、歯磨剤組成物がステインの付着抑制効果を良好に発揮でき、使用性も良好となり得る。上限は、通常、25質量%以下、好ましくは20質量%以下である。これにより、歯ブラシへ乗せやすくなる等、使用性が良好となり得る。従って、(D)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、通常、10~25質量%、好ましくは15~25質量%である。
〔(E)成分:ノニオン性界面活性剤〕
(E)成分は、ノニオン性界面活性剤である。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例、ポリオキシエチレンステアリルエーテル)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)、アルキロールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル(例、モノラウリン酸ポリグリセリル)、ショ糖脂肪酸エステル(例、マルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル)、脂肪酸ジエタノールアミド(例、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖の炭素原子数は、通常、14~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常、5~30モルである。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数は、通常20~100モル、好ましくは20~60モル、より好ましくは10~60である。ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常16~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常10~40モルである。アルキロールアミドのアルキル鎖の炭素原子数は、通常12~14である。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましい。
(E)成分を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.05質量%以上又は0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上である。上限は、通常、3質量%以下又は2質量%以下、好ましくは1.5質量%以下である。下限又は上限が上記範囲であることにより、使用時の口腔内の違和感を抑制できる等、良好な使用性を発揮できる。従って、(E)成分の配合効果を十分に発揮できる観点から、通常、0.1~2質量%、好ましくは、0.3~1.5質量%である。
〔2.任意成分〕
歯磨剤組成物は、通常、(A)~(E)以外の任意成分を含有する。任意成分としては、例えば、研磨剤、顆粒剤、粘結剤、界面活性剤、湿潤剤、甘味剤、香料、pH調整剤、防腐剤、薬効成分、水等が挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて選択できる。任意成分は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
-研磨剤-
研磨剤としては、(A)~(D)成分以外の物質であればよい。例えば、第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等の、リン酸カルシウム系化合物;炭酸カルシウム(軽質、重質)、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム等の、カルシウム系研磨剤;炭酸水素ナトリウム;水酸化アルミニウム、アルミナ等の酸化アルミニウム以外のアルミニウム系材料;ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸系材料;炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム等のマグネシウム系材料;ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等のアパタイト系材料;二酸化チタン、雲母チタン、酸化チタン等のチタン系材料;ベントナイト等の鉱物が挙げられる。有機研磨剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。研磨剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨剤((A)~(D)成分以外)を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.1~10質量%、好ましくは、0.2~4質量%である。
-顆粒剤-
本明細書において顆粒剤は、研磨性の顆粒を意味する。顆粒剤としては、無水ケイ酸と他の成分、例えば酸化チタンやゼオライトなどの無機成分や水溶性高分子を混合、造粒した顆粒、湿式法のゲル法で製造したシリカゲルを破砕、粒径を調整した顆粒剤が挙げられる。顆粒剤の平均粒子径は50~500μm、平均崩壊強度が10~200g/個の顆粒が好ましい。平均崩壊強度は、レオメーター(サンレオメーターCR-200D、サン科学社製)による、顆粒30個の自動破断強度測定値(顆粒1個を10mm/分の速度で圧縮した時に本顆粒が崩壊する時の荷重を測定した値。)の平均値である。粘結剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顆粒剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.5~5質量%、好ましくは1~3質量%である。
-粘結剤-
粘結剤としては、例えば、セルロース系粘結剤(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース等)、多糖系増粘剤(例、キサンタンガム、グアガム、ジェランガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム)、合成水溶性高分子(例、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸プロピレングリコール)が挙げられる。さらには増粘性シリカ、ケイ酸アルミニウム、ビーガム等の無機粘結剤が挙げられる。粘結剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘結剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.5~10質量%、好ましくは0.8~3.5質量%又は0.8~3.0質量%である。
-界面活性剤-
界面活性剤((E)成分以外)としては、例えば、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、α-オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。アルキル基、アシル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20であり、好ましくは12~18であり、より好ましくは12~14である。塩は、薬理学的に許容される塩から選択され得る。薬理学的に許容される塩としては、例えば、塩基付加塩及びアミノ酸塩が挙げられる。その具体例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)又はアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩がさらに好ましい。
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウム)、ミリストイル硫酸塩が挙げられる。アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルサルコシン塩、ミリストイルサルコシン塩等のアシルサルコシン塩;ラウロイルグルタミン酸塩、ミリストイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩;N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩、ココイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリスチル-β-アラニン塩、N-ココイル-β-アラニン塩、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-メチル-N-アシルアラニン塩等のアシルアラニン塩;ラウロイルアスパラギン酸塩等のアシルアスパラギン酸塩が挙げられる。アシルタウリン塩としては、例えば、ラウロイルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アシルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩としては、テトラデセンスルホン酸塩等の炭素原子数12~18のα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。アニオン界面活性剤の他の例としては、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
アニオン界面活性剤は、泡立ち、泡質の良さの点で、スルホン酸基を含有することが好ましく、アルキル硫酸塩がより好ましい。アニオン性界面活性剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.4~2質量%、好ましくは0.8~1.8質量%である。
両性界面活性剤としては、例えば、アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤、酢酸ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、アミンオキシド型両性界面活性剤等が挙げられる。両性界面活性剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、0.1~5質量%、好ましくは0.3~1質量%である。
-湿潤剤-
湿潤剤としては、例えば、ソルビット、グリセリン、プロピレングリコール、平均分子量200~6,000(例えば、分子量(例えば、医薬部外品原料規格2006記載の平均分子量)のポリエチレングリコール、エチレングリコ-ル、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、キシリトール、トリメチルグリシン、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール、糖アルコール等が挙げられる。湿潤剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対し、通常、10~70質量%である。
-甘味剤-
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられる。
-香料-
香料としては、公知の香料、例えば、ペパーミント油、ペパーミント精製油、スペアミント油、スペアミント精製油、和種ハッカ油、和種ハッカ精製油、アニス油、カシア油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、マスチック油、ネロリ油(オレンジフラワー油)、レモングラス油、ジャスミン油、ローズ油、イリス油、クローブ油(丁字油)、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、バジル油、マジョラム油、レモン油、レモン精製油、オレンジ油、オレンジ精製油、ライム油、グレープフルーツ油、マンダリン油、柚子油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油、バニラ油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油(ウィンターグリーン油)、コリアンダー油等の天然精油;メントール、カルボン、シンナミックアルデヒド、p-メトキシシンナミックアルデヒド、アネトール、1,8-シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、デカナール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール、n-デシルアルコール、シトロネロール、α-テルピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、エチルリナロール、ワニリン等の上記天然精油中に含まれる香料成分;エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、シス-3-ヘキセノール、トランス-2-ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンズアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、メンソフラン、ウンデカラクトン、デカラクトン、リナロールオキサイド、バニリルブチルエーテル、ヘキシルアセテート、エチル-2-メチルブチレート、ベンジルアルコール、リナリルアセテート、フェニルエチルグリシデート、フェニルエチルアルコール、アリルヘキサノエート、オクタノール、メチルシンナメート、メチルヘプチンカーボネート、ヨノン、エチル-β-メチルチオプロピオネート、シス-6-ノネノール、キャローン、メチルジャスモネート、マルトール、エチルマルトール、フラネオール、エチルシクロペンテノロン、3-ヒドロキシ-4,5-ジメチルフラン-2-オン、シクロテン、2-メチルブチリックアシッド、アセチックアシッド、プロピオニックアシッド、メンチルラクテート、N-エチル-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド、N-[(エトキシカルボニル)メチル]-p-メンタン-3-カルボキサミド、N-p-ベンゼンアセトニトリルメンタンカルボキサミド、N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール、メンチルグリセリルエーテル、メンチルサクシネート、イソプレゴール等の香料成分;トウガラシ抽出物、ジンジャー抽出物、ペッパー抽出物、サンショウ抽出物等の植物抽出物、並びに、香料成分及び天然精油から選ばれる複数を組み合わせてなる、ミント系、フルーツ系、ハーブ系等の各種調合フレーバーが挙げられる。上記例示の香料を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
-pH調整剤-
pH調整剤としては、クエン酸、乳酸等の有機酸やその塩類;塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機化合物等が挙げられる。
-防腐剤-
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
-薬効成分-
薬効成分としては、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素;トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸塩等の抗炎症剤;塩化ナトリウム、ビタミン類等の細胞賦活剤;イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の水溶性銅化合物;ゼオライト等の歯石予防剤;ビタミンE等の血行促進剤;アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類等を配合できる。なお、薬効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
-他の任意成分-
上記以外の任意成分として、例えば、雲母チタン、酸化チタン、ベントナイト等の無機化合物;結晶性セルロース等のセルロース系の有機粉末;寒天、ゼラチン、デンプン、グルコマンナン等の天然高分子化合物;ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ナイロン末、ポリエチレン末等の合成高分子化合物又はそれらの共重合体;カルナバワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、天然ゴムが挙げられる。
〔3.剤型、製法〕
本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液体歯磨、潤製歯磨等として、特に練歯磨剤に調製できる。製造方法は特に限定されず、公知の歯磨剤組成物の製造方法を採用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示す。
実施例1~13及び比較例1~12
表1~2(使用した香料は表3~7に記載)に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨)を常法によって調製し、下記方法で使用性を評価した。結果を表に併記した。
<ステイン蓄積抑制効果>
未処置のハイドロキシアパタイトペレット(HOYA社製)表面の色を色差計で測定してその値をL0とした。サンプルを水で3倍希釈した溶液中で200gの重さで10回ブラッシング処理を行った。このペレットを40℃に調整した各溶液(0.5%アルブミン再石灰化溶液→3%日本茶+1%コーヒー+1%紅茶溶液→0.6%クエン酸鉄アンモニウム)に10分ずつ順番に繰り返し浸漬する着色処理操作を10回繰り返した。このブラッシング処理と着色処理操作を10回繰り返した。常温で1日風乾した後、流水で洗浄し、再び風乾して完成した着色ペレット表面の色を測定し、その値をL1として、L0との差によりステイン蓄積を算出した。同様の操作を3枚のペレットについて実施し、それらの平均値に対して、以下の評価基準により、ステイン蓄積抑制効果を評価した。
(評価基準)
◎:平均値80%以上
○:平均値70%以上80%未満
△:平均値50%以上70%未満
×:平均値50%未満
<使用性評価>
開発担当者4名による使用性評価を行った。歯ブラシ(クリニカアドバンテージハブラシ、4列コンパクトふつうタイプ)にサンプル1gを乗せ、3分間歯みがきを行った。そのときの「歯ブラシへの乗せ易さ」および「使用中および使用後の口腔内の違和感のなさ」について、以下の評価基準を用いて評価した。
1.歯ブラシへの乗せ易さ
「歯ブラシへの乗せ易さ」は歯磨剤を使用するときの重要な因子である。チューブから歯磨剤を歯ブラシ押出し乗せるときに、歯磨剤がゆるすぎると歯ブラシから垂れるなど使用性が悪くなり、固すぎると歯ブラシにうまく乗せられず、落ちてしまい使用性が悪くなることがある。4名が下記に示す基準で評価を行い、「歯ブラシへの乗せ易さ」を4名の平均点で評価した。
<歯ブラシへの乗せ易さ>
(評点基準)
1.問題がある(乗せにくい)
2.どちらともいえない
3.問題ない
(評価基準)
◎:4人の平均点が2.5点以上
○:4人の平均点が2点以上、2.5点未満
×:4人の平均点が2点未満
2.使用中および使用後の口腔内の違和感のなさ
「使用中および使用後の口腔内の違和感のなさ」は歯磨き中もしくは歯磨き後の口腔内の違和感の有無について評価した。例えば、使用中にチクチクする刺激や痛みを感じたり、使用後に口腔内にピリピリする感じやごわつき感やつっぱり感を違和感とした。4名が下記に示す基準で評価を行い、「使用中および使用後の口腔内の違和感のなさ」を4名の平均点で評価した。
<使用中および使用後の口腔内の違和感のなさ>
(評点基準)
1.強く違和感を感じる
2.違和感を感じる
3.やや違和感を感じる
4.どちらともいえない
5.違和感を感じない
(評価基準)
◎:4人の平均点が4点以上
○:4人の平均点が3点以上、4点未満
△:4人の平均点が2点以上、3点未満
×:4人の平均点が2点未満
Figure 2024047742000001
Figure 2024047742000002
表1、2の香料Aの組成を、表3以降に示す。表1~2の組成中、香料Aを香料B~P(表3)に置き換えることができる。
Figure 2024047742000003
Figure 2024047742000004
Figure 2024047742000005
Figure 2024047742000006
Figure 2024047742000007
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)ピロリン酸ナトリウム(太平化学産業(株)製)
(B-1)トリポリリン酸ナトリウム(太平化学産業(株)製)
(B-2)ヘキサメタリン酸ナトリウム(関東化学(株)製)
(C)酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製、平均粒子径:3μm)
(D)TIXOSIL(登録商標)73(SOLVAY社製)(平均粒子径:9μm;BET比表面積80m/g)
(E-1)NIKKOL HCO-20(日光ケミカルズ(株)製)
(E-2)NIKKOL HCO-60(日光ケミカルズ(株)製)

Claims (4)

  1. (A)ピロリン酸又はその塩、
    (B)重合度3以上のポリリン酸又はその塩、
    (C)酸化アルミニウム、及び
    (D)研磨性無水ケイ酸、を含有し、
    (B)成分の含有量が0.1~5質量%、
    (A)成分と(B)成分の含有量の合計が3質量%以下、かつ
    (A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率((A)/(B))が0.1~2である
    歯磨剤組成物。
  2. (B)成分が、下記一般式(1)で表される鎖状のポリリン酸塩及び一般式(2)で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種以上を含む請求項1に記載の歯磨剤組成物。
    n+2n3n+1 (1)
    (式中、MはNa又はKを示し、n≧3である。)
    (MPO3m (2)
    (式中、Mは上記と同様の意味を示し、m≧3である。)
  3. (E)ノニオン性界面活性剤をさらに含有する請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
  4. (E)成分が、エチレンオキサイド付加モル数20~60であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む、請求項3に記載の歯磨剤組成物。
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