JP2024046856A - 自在継手用ヨーク - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨークの強度および剛性を十分に確保しつつ、ヨークの軽量化および低コスト化を図ることができる自在継手用ヨークを提供する。【解決手段】ヨーク基部3と、1対のヨーク腕部4とを備える。それぞれのヨーク腕部4は、第1方向の一方側かつ第2方向の外側に向けて伸長する基端側腕部9と、第1方向の一方側に向けて伸長する先端側腕部10とを有する。ヨーク基部3および基端側腕部9の第2方向の側面から突出し、かつ、基端側接続部14を第1方向に跨ぐように配置された基端側リブ12と、基端側腕部9および先端側腕部10の第2方向の側面から突出し、かつ、先端側接続部15を第1方向に跨ぐように配置された先端側リブ13とを備える。基端側リブ12および先端側リブ13は、基準軸O1に対して第3方向の一方側にオフセットした位置に配置される。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車のステアリング装置などに組み込まれる自在継手を構成するヨークに関する。
自動車用のステアリング装置は、操舵力伝達経路に組み込まれた互いに同一直線上に配置されていない2本のシャフトを連結する自在継手を備える。自在継手は、それぞれのシャフトの端部に接続されるヨークを有する。
自在継手を構成するヨークのうち、ボルトまたは該ボルトに螺合したナットの締め付け力によってシャフトの端部に接続されるタイプのクランプヨークは、鉄合金などの金属板にプレス加工を施すことにより、あるいは、鉄合金などの金属に鍛造加工を施すことにより造られている。該ヨークは、ヨーク基部と、1対のヨーク腕部とを備える。
ヨーク基部は、内側にシャフトの端部が挿入され、かつ、該シャフトの中心軸と一致する基準軸を有する。
1対のヨーク腕部は、基準軸の伸長方向である第1方向に関するヨーク基部の一方側の端部のうち、該第1方向に直交する第2方向の両側部分から、該第1方向の一方側に突出する。
ヨーク基部は、基準軸を中心とする周方向の一部分であって、かつ、第1方向と第2方向とのいずれにも直交する第3方向の一方側部分に第1方向に伸長するスリット、および、前記第2方向に関して前記スリットの両側に位置する互いに整合する2箇所を第2方向に貫通する1対のボルト孔を有する。
プレス製のヨークでは、スリットの第1方向の両側の端部がそれぞれ開口している。これに対し、鍛造製のヨークでは、スリットの第1方向の両側の端部のうち、他方側の端部のみが開口しており、一方側の端部は塞がれている。
1対のヨーク腕部を構成するそれぞれのヨーク腕部は、基端側腕部と、先端側腕部と、円孔とを有する。
基端側腕部は、第1方向に関するヨーク基部の一方側の端部から、第1方向の一方側かつ第2方向の外側に向けて伸長する。
先端側腕部は、基端側腕部の第1方向の一方側の端部から、第1方向の一方側に向けて伸長する。
円孔は、先端側腕部を第2方向に貫通し、かつ、第3方向に関して1対のボルト孔よりも他方側に位置する。それぞれのヨーク腕部の円孔は、互いに同軸に配置される。円孔は、その内側に、自在継手を構成する十字軸の端部を、ニードル軸受を介して回転自在に支持する部分である。
このようなヨークに対してシャフトの端部を接続する際には、シャフトの端部をヨーク基部の内側に挿入して、シャフトの中心軸とヨーク基部の基準軸とを一致させる。そして、一方のボルト孔に挿通しかつ他方のボルト孔に螺合したボルト、あるいは、1対のボルト孔に挿通したボルトの先端部に螺合したナットを締め付けることで、スリットの幅を減少させることにより、ヨーク基部の内面をシャフトの端部の外周面に圧接させる。
ところで、ステアリング装置の操作時に、ヨークには、大きなトルクが加わる。このため、ヨークの強度および剛性を十分に確保することが要求される。一方、ヨークの軽量化および低コスト化を実現する観点から、ヨークの薄肉化が要求される。
これらの要求に同時に応える従来構造の1例として、特開2011-169371号公報には、1対のヨーク腕部を構成するそれぞれのヨーク腕部のうち、円孔の周囲部分に面押し加工を施すことで、該周囲部分に加工硬化部を設けた構造が記載されている。
特開2011-169371号公報
ヨークにおいて、ヨーク基部とそれぞれのヨーク腕部の基端側腕部との接続部である基端側接続部、および、それぞれのヨーク腕部の基端側腕部と先端側腕部との接続部である先端側接続部は、折れ曲がり部、すなわち変曲点になっている。このため、基端側接続部および先端側接続部には、トルクの伝達時に大きな荷重が集中しやすい。
特に、プレス製のヨークでは、ヨーク基部の強度および剛性が、第3方向の一方側であるスリット側で、第3方向の他方側である反スリット側に比べて低い。このため、トルクの伝達時に、ヨーク基部は、第2方向に関してスリットの両側に位置する部分が第1方向に相対変位するように弾性変形しやすい。そして、このような弾性変形が生じることに伴い、基端側接続部および先端側接続部に集中する荷重が、より大きくなりやすい。
このため、特開2011-169371号公報に記載の構造を含む従来構造では、伝達トルクの大きさに応じて、基端側接続部および先端側接続部の強度および剛性を十分に確保できるようにヨーク全体の肉厚を調整する必要があり、そのことがヨークの軽量化および低コスト化を進める上での障害となると考えられる。
本開示は、ヨークの強度および剛性を十分に確保しつつ、ヨークの軽量化および低コスト化を図ることができる自在継手用ヨークを提供することを目的とする。
本開示の一態様の自在継手用ヨークは、内側にシャフトの端部が挿入され、かつ、該シャフトの中心軸と一致する基準軸を有するヨーク基部と、前記基準軸の伸長方向である第1方向に関する前記ヨーク基部の一方側の端部のうち、該第1方向に直交する第2方向の両側部分から、該第1方向の一方側に突出する1対のヨーク腕部とを備える。
前記ヨーク基部は、前記基準軸を中心とする周方向の一部分であって、かつ、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向の一方側部分に前記第1方向に伸長するスリット、および、前記第2方向に関して前記スリットの両側に位置する互いに整合する2箇所を前記第2方向に貫通する1対のボルト孔を有する。
前記1対のヨーク腕部を構成するそれぞれのヨーク腕部は、前記第1方向に関する前記ヨーク基部の一方側の端部から前記第1方向の一方側かつ前記第2方向の外側に向けて伸長する基端側腕部と、該基端側腕部の前記第1方向の一方側の端部から前記第1方向の一方側に向けて伸長する先端側腕部と、該先端側腕部を前記第2方向に貫通し、かつ、前記第3方向に関して前記1対のボルト孔よりも他方側に位置する円孔とを有する。
本開示の一態様の自在継手用ヨークは、前記ヨーク基部および前記基端側腕部の前記第2方向の側面から突出し、かつ、該ヨーク基部と該基端側腕部との接続部である基端側接続部を前記第1方向に跨ぐように配置された基端側リブと、前記基端側腕部および前記先端側腕部の前記第2方向の側面から突出し、かつ、該基端側腕部と該先端側腕部との接続部である先端側接続部を前記第1方向に跨ぐように配置された先端側リブとを備える。
前記基端側リブおよび前記先端側リブは、第2方向から見て、前記基準軸に対して前記第3方向の一方側にオフセットした位置に配置されている。
本開示の一態様の自在継手用ヨークは、金属板を素材とするプレス成形品とし、前記スリットの前記第1方向の両側の端部をそれぞれ開口させることができる。この場合、前記基端側リブおよび前記先端側リブを、ビード加工により形成された、ビード部により構成することができる。
本開示の一態様の自在継手用ヨークは、金属を素材とする鍛造成形品とし、前記スリットの前記第1方向の両側の端部のうち、他方側の端部のみを開口させ、一方側の端部を塞ぐことができる。
本開示の一態様の自在継手用ヨークでは、前記基端側リブおよび前記先端側リブは、第2方向から見て、それぞれの前記ヨーク腕部の前記円孔の中心と前記1対のボルト孔の中心とを結ぶ仮想直線上に配置され、かつ、該仮想直線に沿って伸長している。
本開示の一態様の自在継手用ヨークでは、前記基端側リブと前記先端側リブとがつながっている。
本開示の自在継手用ヨークは、上述した各態様の自在継手用ヨークの構成を、矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせて実施することができる。
本開示の一態様の自在継手用ヨークによれば、基端側接続部および先端側接続部を効率良く補強することにより、ヨークの強度および剛性を十分に確保しつつ、ヨークの軽量化および低コスト化を図ることが可能となる。
図1は、本開示の実施の形態の第1例のヨークが組み付けられるステアリング装置を模式的に示す図である。 図2は、第1例のヨークの斜視図である。 図3は、第1例のヨークをシャフトの端部に接続した状態で示す斜視図である。 図4は、第1例のヨークをシャフトの端部に接続した状態で示す平面図である。 図5は、第1例のヨークをシャフトの端部に接続した状態で示す、図4の左側から見た側面図である。 図6は、図4のA-A断面図である。 図7(a)~図7(d)は、第1例のヨークの製造方法を工程順に示す平面図である。 図8は、本開示の実施の形態の第2例のヨークの斜視図である。 図9は、第2例のヨークの側面図である。
[第1例]
本開示の実施の形態の第1例の自在継手用ヨークについて、図1~図7を用いて説明する。
(1)自在継手用ヨーク
本開示の自在継手用ヨークは、各種機械装置に組み込まれる自在継手を構成するヨークに適用可能であるが、本例では、ステアリング装置に組み込まれる自在継手を構成するヨークに、本開示の自在継手用ヨークを適用する場合について説明する。
本例のヨーク1は、自在継手を構成する一方のヨークである。すなわち、該自在継手は、一方のヨークである本例のヨーク1と、他方のヨークとを、十字軸を介して接続することにより構成される。本例のヨーク1は、互いに同一直線上に配置されていない2本のシャフトのうちの一方のシャフト2の端部に接続され、他方のヨークは、該2本のシャフトのうちの他方のシャフトの端部に接続される。これにより、該2本のシャフトが該自在継手を介してトルク伝達可能に連結される。
本例のヨーク1は、図2~図6に示すように、鉄合金などの金属板にプレス加工を施すことにより造られたプレス成形品であり、ヨーク基部3と、1対のヨーク腕部4とを備える。
ヨーク基部3は、内側にシャフト2の端部が挿入され、かつ、該シャフト2の中心軸O2と一致する基準軸O1を有する。1対のヨーク腕部4は、基準軸O1の伸長方向である第1方向(図4および図5の上下方向、図6の紙面表裏方向)に関するヨーク基部3の一方側(図4および図5の上側)の端部のうち、第1方向に直交する第2方向(図4および図6の左右方向、図5の紙面表裏方向)の両側部分から、第1方向の一方側に突出する。
ヨーク基部3は、基準軸O1を中心とする周方向の一部分であって、かつ、第1方向と第2方向とのいずれにも直交する第3方向(図4の紙面表裏方向、図5の左右方向、図6の上下方向)の一方側(図5の右側、図6の上側)部分に第1方向に伸長するスリット5、および、第2方向に関してスリット5の両側に位置する互いに整合する2箇所を第2方向に貫通する1対のボルト孔6a、6bを有する。
本例では、ヨーク基部3は、第1方向から見て、U字形の端面形状を有する。すなわち、ヨーク基部3は、基準軸O1を挟んで第2方向に離隔し、かつ、互いに平行に配置された1対の抑え板部7a、7bと、1対の抑え板部7a、7bの第3方向の他方側(図5の左側、図6の下側)の端部を互いに連結する連結板部8とを有する。本例では、1対の抑え板部7a、7bと連結板部8とにより3方向を囲まれた部分のうち、第3方向の他方側部分に、シャフト2の端部が挿入される。
なお、本開示の自在継手用ヨークを実施する場合には、第1方向から見たヨーク基部の端面形状を、欠円環形状とすることもできる。ヨーク基部の内周面に、シャフトの端部の外周面に形成された雄スプラインと係合する、雌スプラインを形成することもできる。
本例では、スリット5は、1対の抑え板部7a、7bの第3方向の一方側部分同士の間に存在しており、スリット5の第1方向の両側の端部は、それぞれ開口している。すなわち、本例では、スリット5は、基準軸O1を中心とするヨーク基部3の周方向1箇所に備えられた不連続部を構成している。
なお、本開示の自在継手用ヨークは、鉄合金などの金属に鍛造加工を施すことにより造られた鍛造成形品であるヨークに適用することも可能である。この場合、ヨーク基部のスリットの第1方向の両側の端部のうち、他方側の端部のみを開口させ、一方側の端部を塞ぐことができる。
本例では、1対のボルト孔6a、6bは、1対の抑え板部7a、7bのうち、基準軸O1よりも第3方向の一方側に位置する互いに整合する2箇所を、第2方向に貫通している。すなわち、1対のボルト孔6a、6bは、互いに同軸に配置されている。本例では、それぞれのボルト孔6a、6bは、ボルト25の軸部26を挿通するための通孔により構成されている。ただし、本開示の自在継手用ヨークを実施する場合には、いずれか一方のボルト孔を、ボルトの軸部を挿通するための通孔により構成し、他方のボルト孔を、ボルトの軸部を螺合するためのねじ孔により構成することもできる。
本例では、1対のヨーク腕部4は、1対の抑え板部7a、7bの第1方向の一方側の端部から、第1方向の一方側に突出している。
1対のヨーク腕部4を構成するそれぞれのヨーク腕部4は、基端側腕部9と、先端側腕部10と、円孔11とを有する。
基端側腕部9は、第1方向に関するヨーク基部3の一方側の端部から、第1方向の一方側かつ第2方向の外側に向けて伸長する。
先端側腕部10は、基端側腕部9の第1方向の一方側の端部から、第1方向の一方側に向けて伸長する。
円孔11は、先端側腕部10を第2方向に貫通する。それぞれのヨーク腕部4の円孔11は、互いに同軸に配置されている。円孔11は、第3方向に関して、1対のボルト孔6a、6bよりも他方側に位置する。具体的には、円孔11の中心軸は、基準軸O1と交差する位置に配置されている。円孔11は、その内側に、自在継手を構成する十字軸の端部を、ニードル軸受を介して回転自在に支持する部分である。
さらに、本例のヨーク1は、基準軸O1を挟んだ第2方向の両側部分に、それぞれ基端側リブ12および先端側リブ13を備える。
基端側リブ12は、ヨーク基部3および基端側腕部9の第2方向の側面から突出し、かつ、ヨーク基部3と基端側腕部9との接続部である基端側接続部14を第1方向に跨ぐように配置されている。
本例では、基端側リブ12は、ヨーク基部3および基端側腕部9の第2方向の外側面から突出している。ただし、本開示の自在継手用ヨークを実施する場合には、基端側リブを、ヨーク基部および基端側腕部の第2方向の内側面から突出させることもできる。
先端側リブ13は、基端側腕部9および先端側腕部10の第2方向の側面から突出し、かつ、基端側腕部9と先端側腕部10との接続部である先端側接続部15を第1方向に跨ぐように配置されている。
本例では、先端側リブ13は、基端側腕部9および先端側腕部10の第2方向の内側面から突出している。ただし、本開示の自在継手用ヨークを実施する場合には、先端側リブを、基端側腕部および先端側腕部の第2方向の外側面から突出させることもできる。
基端側リブ12および先端側リブ13は、図5に示すように、第2方向から見て、基準軸O1に対して第3方向の一方側にオフセットした位置に配置されている。
特に、本例では、基端側リブ12および先端側リブ13は、第2方向から見て、それぞれのヨーク腕部4の円孔11の中心と1対のボルト孔6a、6bの中心とを結ぶ仮想直線L上に配置され、かつ、該仮想直線Lに沿って伸長している。
ただし、本開示の自在継手用ヨークを実施する場合、基端側リブおよび先端側リブのそれぞれを、第2方向から見て、基準軸O1に対して第3方向の一方側にオフセットした位置で、かつ、仮想直線Lに対して第3方向にオフセットした位置に配置することもできる。また、基端側リブおよび先端側リブのそれぞれを、第2方向から見て、仮想直線Lに対して傾斜した方向、たとえば第1方向に伸長させることもできる。
いずれにしても、本開示の自在継手用ヨークでは、基端側リブおよび先端側リブの存在に基づいて、それぞれのヨーク腕部の基端側接続部および先端側接続部を効率良く補強することができ、その結果、自在継手用ヨークの薄肉化を図りやすくなる。この点については、さらに後述する。
本例では、基端側リブ12および先端側リブ13は、ビード加工により形成された、ビード部により構成されている。このため、ヨーク1のうち、基端側リブ12が設けられた部分の裏面には、基端側凹部16が形成されており、先端側リブ13が設けられた部分の裏面には、先端側凹部17が形成されている。
すなわち、本例のヨーク1の製造方法は、平板状の金属板素材に、ビード加工により基端側リブ12および先端側リブ13を形成する工程と、基端側リブ12および先端側リブ13を形成した該金属板素材のうち、基端側リブ12の伸長方向中間部に位置する部分と、先端側リブ13の伸長方向中間部に位置する中間部とを、曲げ加工により鈍角に折り曲げる工程とを備える。
具体的には、本例では、ヨーク1を製造する際には、まず、鉄合金などの金属板をプレス加工で打ち抜くことにより、図7(a)に示すような、素板18を得る。素板18は、略矩形の基板部19と、基板部19の長手方向の両側の端部から基板部19の短手方向の一方側に突出した1対の舌状部20とを備える。
次いで、素板18を構成する基板部19の長手方向の両側の端部に1対のボルト孔6a、6b、および、1対の舌状部20の先端部に1対の円孔11を、プレスによる打ち抜き加工で形成する。また、これと前後して、基板部19の長手方向に関する両側において、それぞれのボルト孔6a、6bの中心と円孔11の中心とを通過する仮想直線L上に、該仮想直線Lに沿って伸長する基端側リブ12および先端側リブ13を、プレスによるビード加工で形成する。これに伴い、基端側リブ12が形成された部分の裏面に基端側凹部16が形成され、先端側リブ13が形成された部分の裏面に先端側凹部17が形成される。これにより、図7(b)に示すような、第1中間素材21を得る。
次いで、第1中間素材21を構成する1対の舌状部20のうち、基端側リブ12の伸長方向中間部に位置する基端縁部と、先端側リブ13の伸長方向中間部に位置する中間部とを、プレスによる曲げ加工により鈍角に折り曲げることで、1対のヨーク腕部4を形成する。これにより、図7(c)に示すような、第2中間素材22を得る。
次いで、第2中間素材22を構成する基板部19の長手方向の両側の端部を、長手方向の中間部に対し、プレスによる曲げ加工により90度折り曲げることで、ヨーク基部3を形成する。これにより、図7(d)に示すような、ヨーク1を得る。
なお、本例のヨーク1を製造する際に、1対のボルト孔6a、6b、および、1対の円孔11は、図7(c)から図7(d)に示す段階の曲げ加工を施した後に、切削加工により形成することもできる。
本開示の自在継手用ヨークを実施する場合で、該自在継手用ヨークを鍛造加工により造る場合には、基端側リブおよび先端側リブを該鍛造加工により同時に形成することができる。この場合には、該自在継手用ヨークのうち基端側リブおよび先端側リブの裏面に、基端側凹部および先端側凹部を形成しないこともできるし、形成することもできる。基端側凹部および先端側凹部を形成する場合には、その分、肉の量を少なくして、軽量化することができる。
本例のヨーク1を接続するシャフト2は、端部外周面の径方向反対側となる2箇所に、互いに平行な1対の外側平面23を有する。さらに、シャフト2は、端部外周面のうち、それぞれが周方向に関して1対の外側平面23の間に挟まれた2箇所のうちの一方(図5の右側、図6の上側)の箇所に、切り欠き24を有する。
本例のヨーク1をシャフト2の端部に接続する際には、まず、シャフト2の1対の外側平面23の法線方向を第2方向に一致させた状態で、該シャフト2の端部を、1対の抑え板部7a、7bと連結板部8とにより3方向を囲まれた部分のうち第3方向の他方側部分に、第3方向の一方側から径方向に挿入するか、あるいは、第1方向の他方側(図4および図5の下側)から軸方向に挿入する。このような挿入作業を容易に行えるようにするため、ヨーク1およびシャフト2の自由状態で、1対の外側平面23の間隔を、1対の抑え板部7a、7bの内側面の間隔よりも僅かに小さくしている。したがって、上述の挿入作業が完了した状態では、1対の外側平面23と1対の抑え板部7a、7bの内側面との間に、正の隙間が存在する。
上述の挿入作業が完了したならば、次いで、1対のボルト孔6a、6bに、ボルト25の軸部26を挿通し、かつ、軸部26の中間部を切り欠き24に係合させる。そして、この状態で、軸部26の先端部にナット29を螺合し、さらに締め付ける。これにより、ボルト25の頭部27とナット29との間で1対の抑え板部7a、7bを第2方向の両側から強く挟持することによって、1対の抑え板部7a、7bの内側面同士の間隔を狭める。これにより、1対の抑え板部7a、7bの内側面により1対の外側平面23を強く抑え付ける。
なお、本例では、それぞれの抑え板部7a、7bは、第3方向の一方側の端部が自由端となっている。このため、ナット29を締め付けることによって生じる、1対の抑え板部7a、7bの内側面同士の間隔の減少量は、第3方向の一方側に向かうにしたがって大きくなる。したがって、ナット29を締め付けた状態での、1対の抑え板部7a、7bの内側面と1対の外側平面23との接触部の面圧は、第3方向の一方側に向かうにしたがって大きくなる。
ナット29を締め付ける際に、ボルト25は、ナット29と軸部26との螺合部の摩擦力により、ナット29の回転方向に回転する傾向となる。その結果、ボルト25の中間部に備えられたカム部28の外周面が切り欠き24の底面に押し付けられて、シャフト2が連結板部8の内側面に抑え付けられる。本例では、このようにして、ヨーク1がシャフト2の端部にトルク伝達可能に接続される。本例では、仮に、ナット29の締め付けが緩んだ場合でも、軸部26と切り欠き24の係合に基づいて、シャフト2の端部がヨーク基部3の内側から軸方向に抜けることを防止できる。
本例のヨーク1において、ヨーク基部3とそれぞれのヨーク腕部4の基端側腕部9との接続部である基端側接続部14、および、それぞれのヨーク腕部4の基端側腕部9と先端側腕部10との接続部である先端側接続部15は、折れ曲がり部、すなわち変曲点になっている。このため、基端側接続部14および先端側接続部15には、トルクの伝達時に大きな荷重が集中しやすい。
特に、本例のヨーク1では、基準軸O1を中心とするヨーク基部3の周方向1箇所に、不連続部としてのスリット5が備えられている。このため、ヨーク基部3においては、第3方向の一方側、すなわち第3方向に関してスリット5が存在する側で、第3方向の他方側、すなわち第3方向に関してスリット5が存在しない側に比べて、強度および剛性が低い。このため、トルクの伝達時に、ヨーク基部3は、第2方向に関してスリット5の両側に位置する部分が第1方向に相対変位するように弾性変形しやすい。そして、このような弾性変形が生じることに伴い、基端側接続部14および先端側接続部15に集中する荷重が、より大きくなりやすい。
このため、基端側接続部14および先端側接続部15を効率良く補強できれば、ヨーク1の薄肉化、すなわちヨーク1の素材となる金属板の薄肉化を図りやすくなる。つまり、ヨーク1の強度および剛性を十分に確保しつつ、ヨーク1の軽量化および低コスト化を図ることができる。
この点に関して、本例では、基端側リブ12および先端側リブ13の存在に基づいて、それぞれのヨーク腕部4の基端側接続部14および先端側接続部15を効率良く補強することができる。
すなわち、本例では、基端側リブ12は、ヨーク基部3および基端側腕部9の第2方向の外側面から突出し、かつ、基端側接続部14を第1方向に跨ぐように配置されている。このため、基端側リブ12により、基端側接続部14を補強することができる。また、先端側リブ13は、基端側腕部9および先端側腕部10の第2方向の内側面から突出し、かつ、先端側接続部15を第1方向に跨ぐように配置されている。このため、先端側リブ13により、先端側接続部15を補強することができる。
本例のヨーク1では、ヨーク基部3と1対のヨーク腕部4との間での伝達トルクの限界値は、第2方向から見て、基準軸O1よりも第3方向の一方側に位置する部分の剛性によって決まる(図5参照)。
これに対して、本例では、基端側リブ12および先端側リブ13は、第2方向から見て、基準軸O1に対して第3方向の一方側にオフセットした位置に配置されている。このため、基端側リブ12および先端側リブ13の存在に基づいて、それぞれのヨーク腕部4の基端側接続部14および先端側接続部15を効率良く補強することができる。したがって、ヨーク1の薄肉化を図りやすい。
特に、本開示のヨークによる、伝達トルクの最大限界値は、第2方向から見て仮想直線L上に位置する部分の剛性によって決まる。このため、本例のヨーク1のように、基端側リブ12および先端側リブ13を、第2方向から見て仮想直線L上に位置する部分に配置し、かつ、該仮想直線Lに沿って伸長させる構成を採用すれば、それぞれのヨーク腕部4の基端側接続部14および先端側接続部15を、より効率良く補強することができる。したがって、ヨーク1の薄肉化を、より図りやすい。
本開示の自在継手用ヨークを実施する場合、実現可能な薄肉化の程度は、基端側リブおよび先端側リブの形成位置や寸法などを適宜調整することによって、変えることができる。
(ステアリング装置)
図1は、本例のヨーク1(図2参照)が組み付けられるステアリング装置30を模式的に示す図である。
本例のステアリング装置30において、前後方向は、車両の前後方向を意味する。
本例のステアリング装置30は、ステアリングホイール31と、ステアリングシャフト32と、ステアリングコラム33と、1対の自在継手34a、34bと、中間シャフト35と、ステアリングギヤユニット36とを備える。
運転者が回転操作するステアリングホイール31は、ステアリングシャフト32の後端部に取り付けられている。ステアリングシャフト32は、車体に支持されたステアリングコラム33の内側に、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト32の前端部は、自在継手34a、中間シャフト35、および別の自在継手34bを介して、ステアリングギヤユニット36のピニオンシャフト37に接続されている。ピニオンシャフト37は、ステアリングギヤユニット36のラック38に噛合している。このため、運転者がステアリングホイール31を回転操作すると、ステアリングホイール31の回転は、ピニオンシャフト37に伝達される。そして、ピニオンシャフト37の回転が、ラック38の直線運動に変換される。この結果、ラック38の両端部に連結された1対のタイロッド39が押し引きされ、左右の操舵輪40にステアリングホイール31の回転操作量に応じた舵角が付与される。
本例では、いずれかの自在継手34a、34bを構成するヨークとして、本例のヨーク1が適用される。このため、本例のステアリング装置30では、該ヨーク1の薄肉化に伴う、軽量化および低コスト化を図りやすい。
[第2例]
本開示の実施の形態の第2例の自在継手用ヨークについて、図8および図9を用いて説明する。
本例のヨーク1aでは、基端側リブ12aと先端側リブ13aとのそれぞれが、ヨーク基部3およびヨーク腕部4の第2方向の外側面から突出するように形成されており、かつ、基端側リブ12aと先端側リブ13aとが、互いにつながるように、すなわち互いに連続するように形成されている。本例においても、基端側リブ12aおよび先端側リブ13aは、ビード加工により形成されているため、基端側リブ12aおよび先端側リブ13aが設けられた部分の裏面に形成された基端側凹部16aおよび先端側凹部17aも、互いにつながっている。
本例では、基端側リブ12aと先端側リブ13aとがつながっているため、それぞれのヨーク腕部4の基端側接続部14および先端側接続部15の補強レベルを、より確保しやすい。第2例についてのその他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
1、1a ヨーク
2 シャフト
3 ヨーク基部
4 ヨーク腕部
5 スリット
6a、6b ボルト孔
7a、7b 抑え板部
8 連結板部
9 基端側腕部
10 先端側腕部
11 円孔
12、12a 基端側リブ
13、13a 先端側リブ
14 基端側接続部
15 先端側接続部
16、16a 基端側凹部
17、17a 先端側凹部
18 素板
19 基板部
20 舌状部
21 第1中間素材
22 第2中間素材
23 外側平面
24 切り欠き
25 ボルト
26 軸部
27 頭部
28 カム部
29 ナット
30 ステアリング装置
31 ステアリングホイール
32 ステアリングシャフト
33 ステアリングコラム
34a、34b 自在継手
35 中間シャフト
36 ステアリングギヤユニット
37 ピニオンシャフト
38 ラック
39 タイロッド
40 操舵輪

Claims (3)

  1. 内側にシャフトの端部が挿入され、かつ、該シャフトの中心軸と一致する基準軸を有するヨーク基部と、
    前記基準軸の伸長方向である第1方向に関する前記ヨーク基部の一方側の端部のうち、該第1方向に直交する第2方向の両側部分から、該第1方向の一方側に突出する1対のヨーク腕部と、
    を備え、
    前記ヨーク基部は、前記基準軸を中心とする周方向の一部分であって、かつ、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向の一方側部分に前記第1方向に伸長するスリット、および、前記第2方向に関して前記スリットの両側に位置する互いに整合する2箇所を前記第2方向に貫通する1対のボルト孔を有し、
    前記1対のヨーク腕部を構成するそれぞれのヨーク腕部は、前記第1方向に関する前記ヨーク基部の一方側の端部から前記第1方向の一方側かつ前記第2方向の外側に向けて伸長する基端側腕部と、該基端側腕部の前記第1方向の一方側の端部から前記第1方向の一方側に向けて伸長する先端側腕部と、該先端側腕部を前記第2方向に貫通し、かつ、前記第3方向に関して前記1対のボルト孔よりも他方側に位置する円孔とを有し、
    前記ヨーク基部および前記基端側腕部の前記第2方向の側面から突出し、かつ、該ヨーク基部と該基端側腕部との接続部である基端側接続部を前記第1方向に跨ぐように配置された基端側リブと、前記基端側腕部および前記先端側腕部の前記第2方向の側面から突出し、かつ、該基端側腕部と該先端側腕部との接続部である先端側接続部を前記第1方向に跨ぐように配置された先端側リブとを備え、
    前記基端側リブおよび前記先端側リブは、第2方向から見て、前記基準軸に対して前記第3方向の一方側にオフセットした位置に配置されている、
    自在継手用ヨーク。
  2. 前記基端側リブおよび前記先端側リブは、第2方向から見て、それぞれの前記ヨーク腕部の前記円孔の中心と前記1対のボルト孔の中心とを結ぶ仮想直線上に配置され、かつ、該仮想直線に沿って伸長している、請求項1に記載の自在継手用ヨーク。
  3. 前記基端側リブと前記先端側リブとがつながっている、請求項1または2に記載の自在継手用ヨーク。
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