JP2024046646A - 太陽光発電シート及びスペーサ部材 - Google Patents

太陽光発電シート及びスペーサ部材 Download PDF

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Abstract

【課題】角部に跨るようにして設置された場合に、角部による損傷が生じにくい太陽光発電シートを提供する。【解決手段】太陽光発電シート100は、第1方向D1に延びた角部51に対して、跨るようにして取り付けられる太陽光発電シート100である。太陽光により発電する発電部7を有し、可撓性を有する発電シート本体1と、角部51と発電シート本体1との間に配置されるスペーサ3と、発電シート本体1に対してスペーサ3を取り付ける取付部4と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、太陽光発電シート及びスペーサ部材に関する。
従前より、フレキシブルな太陽光発電シートを屋根に設置することが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、屋根の一面に対し、支持部材によって太陽光発電シートが設置されている。
特開2011-089341号公報
ところで、特許文献1に記載の取付構造では、太陽光発電シートを屋根の一面にのみ設置するだけであるが、本発明者らは、太陽光発電シートの可撓性を活かして、太陽光発電シートを、屋根の棟等の角部に跨って設置することを考えた。
しかし、角部に跨るようにして太陽光発電シートを設置すると、太陽光発電シートが角部の頂上に接触した際に、太陽光発電シートに損傷が生ずる可能性がある。
本発明の目的は、角部に跨るようにして設置された場合に、角部による損傷が生じにくい太陽光発電シートを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.少なくとも一つの第1方向に延びた角部に対して、跨るようにして取り付けられる太陽光発電シートであって、
太陽光により発電する発電部を有し、可撓性を有する発電シート本体と、
前記角部と前記発電シート本体との間に配置されるスペーサと、
前記発電シート本体に対して前記スペーサを取り付ける取付部と、
を備える、太陽光発電シート。
項2.前記スペーサは、前記第1方向における前記発電シート本体の一端部から他端部にわたって延びている、項1に記載の太陽光発電シート。
項3.前記スペーサは、前記発電シート本体に対し、前記取付部によって前記第1方向に交差する方向に移動可能に取り付けられている、項1又は項2に記載の太陽光発電シート。
項4.前記取付部は、
前記発電シート本体の受光面を含む面に対向する上対向部と、
前記発電シート本体の端面に対向し前記上対向部と前記スペーサとをつなぐ連結部と、
を有する、項3に記載の太陽光発電シート。
項5.前記上対向部は、前記第1方向における前記発電シート本体の一端部から他端部にわたって延びている、項4に記載の太陽光発電シート。
項6.前記上対向部は、太陽光を通す開口を有する、項5に記載の太陽光発電シート。
項7.前記スペーサは、前記第1方向に直交する断面において、前記角部に被さるように曲がった形状に形成されている、項1~項6のいずれか一項に記載の太陽光発電シート。
項8.前記スペーサは、
平面視における前記第1方向に交差する第2方向において、前記角部の一方側に位置する第1部分と、
前記第2方向において前記角部の他方側に位置し、前記第1部分に接続された第2部分と、を有し、
前記第2部分は前記第1部分に対して可動である、項1~7のいずれか一項に記載の太陽光発電シート。
項9.前記第2部分は、前記第1部分に対して弾性変形可能に接続されている、項8に記載の太陽光発電シート。
項10.太陽光により発電する発電部を有し可撓性を有する発電シート本体を備える太陽光発電シートを、一方向に延びた角部に跨るようにして取り付ける際に用いられるスペーサ部材であって、
前記角部と前記発電シート本体との間に配置されたスペーサと、
前記発電シート本体に対して前記スペーサを取り付ける取付部と、
を備える、スペーサ部材。
本発明に係る上記態様の太陽光発電シート及びスペーサ部材は、角部に跨るようにして設置された場合に、角部による損傷が生じにくい、という利点がある。
図1は、本発明の実施形態に係る太陽光発電シートを屋根に設置した建物の斜視図である。 図2(A)は、図1のG-G線断面図である。図2(B)は、図2(A)のB部分の拡大図である。図2(C)は、図1(A)のA-A線断面図である。 図3は、実施形態に係る太陽光発電シートの平面図である。 図4(A)は、実施形態に係るスペーサ部材の平面図である。図4(B)は、実施形態に係るスペーサ部材の正面図である。図4(C)は、図4(A)のB-B線断面図である。 図5は、実施形態に係る太陽光発電シートの平面図である。 図6(A)は、変形例1に係る太陽光発電シートの平面図である。図6(B)は、図6(A)のC-C線断面図である。 図7(A)は、変形例2に係る太陽光発電シートの平面図である。図7(B)は、図7(A)のD-D線断面図である。 図8は、変形例3に係る太陽光発電シートの平面図である。 図9(A)は、変形例4に係る太陽光発電シートの平面図である。図9(B)は、図9(A)のE-E線断面図である。 図10(A)は、変形例5に係る太陽光発電シートの平面図である。図10(B)は、図10(A)のF-F線断面図である。 図11(A)~(C)は、変形例6に係るスペーサ部材の縦断面図である。
<実施形態>
太陽光発電シート100は、太陽光を受けて発電するシートである。太陽光発電シート100は、図1に示すように、発電シート本体1と、スペーサ部材2と、を備える。発電シート本体1は可撓性を有する。発電シート本体1は、その可撓性を活かして、屋根の角部51に跨るようにして取り付けられる。
本実施形態において屋根5は、少なくとも1つの角部51を有する。本明細書において角部51は、少なくとも1つの屋根面52に隣接しかつ凸状に突き出た出隅部分を意味する。角部51としては、例えば、棟、けらばの上角部、軒先の上角部等が挙げられる。棟には、大棟、降り棟(隅棟)、稚児棟が含まれる。また、片流れ屋根の上端部も棟に含まれる。本実施形態では、角部51の一例として、切妻屋根における大棟を挙げて説明する。また、本明細書において角部51が延びる方向を「第1方向D1」といい、第1方向D1に直交しかつ屋根面52に沿う方向を「第2方向D2」(図3参照)という場合がある。本実施形態では、第2方向D2と第1方向D1とは直交する。また、本明細書において「平面視」とは、鉛直方向に沿って対象物を見ることを意味する。
太陽光発電シート100が取り付けられる屋根としては、特に制限はなく、例えば、切妻屋根、寄棟屋根、片流れ屋根、方形屋根、入母屋屋根、差し掛け屋根、越し屋根、のこぎり屋根、すがり屋根等が挙げられる。屋根を有する建築物としては、非住宅建築物であってもよいし、住宅建築物であってもよい。非住宅建築物としては、例えば、店舗、倉庫、工場、集会場、体育館、駐車場等が挙げられる。住宅建築物としては、例えば、木造住宅、鉄骨造住宅、鉄筋コンクリート住宅、アルミ造住宅等が挙げられる。
また、太陽光発電シート100が取り付けられる設置面としては、屋根5に限らず、例えば、階段状の凸部及び/又は局所的な凸部を有する壁面、床面等が挙げられる。壁面としては、コンクリート、金属サイディング、木壁板、土壁等からなる壁面が挙げられる。本実施形態では、取付け対象の一例として、屋根を挙げて説明する。
発電シート本体1は、太陽光発電シート100の主体を構成する部分であり、太陽光により発電する発電部7を有している。スペーサ部材2は、発電シート本体1に取り付けられることで、発電シート本体1と屋根の角部51とが強く当たるのを妨げる。スペーサ部材2は、角部51と発電シート本体1とを非接触状態に保つことが好ましい。スペーサ部材2は、スペーサ3と、取付部4とを有する。スペーサ3は、発電シート本体1と屋根の角部51との間に配置される。取付部4は、発電シート本体1に対してスペーサ3を取り付ける。
これによって、角部51を有する屋根に対して、角部51に跨るようにして太陽光発電シート100が設置されても、太陽光発電シート100が角部51によって損傷することを抑制することができる。以下、本実施形態に係る太陽光発電シート100を、より詳細に説明する。
(発電シート本体1)
発電シート本体1は、シート状に形成されており、太陽光を受けることで発電を行うことができる。発電シート本体1は、図2に示すように、背面保護層11としてのバックシート11Aと、複数の発電部7と、表面保護層17としてのバリアシート17Aと、封止層18と、封止縁材19と、を備える。複数の発電部7及び封止層18は、バックシート11Aとバリアシート17Aとの間に配置されている。封止縁材19は、バックシート11Aとバリアシート17Aとの間に複数の発電部7及び封止層18を配置した状態で、外縁を全長にわたって封止する。
本実施形態に係る発電シート本体1は、平面視略矩形状に形成されている。ただし、本発明では、発電シート本体1の形状としては、例えば、平面視略円形状、平面視楕円形状、平面視多角形状等であってもよく、特に制限はない。本実施形態では、発電シート本体1が屋根に設置されると、平面視において、発電シート本体1の幅方向と第1方向D1とが略平行となり、発電シート本体1の長さ方向と第2方向D2とが略平行となる。
本明細書でいう「シート」「シート状」は、その物体の厚さが、平面視における外縁の間の最大長さに対して、10%以下である形状を意味する。平面視における形状が矩形状である場合、「平面視における外縁の間の最大長さ」は、対角線の長さを意味する。また、平面視における形状が円形状である場合、「平面視における外縁の間の最大長さ」は、直径の長さを意味する。本明細書では、膜状、箔状、フィルム状等も、「シート状」に含まれる。
発電シート本体1は、上述したように、可撓性を有する。本明細書における「可撓性を有する」とは、対象物が撓み得る性質を意味する。本実施形態に係る発電シート本体1の曲げ強さは、特に限定されないが、好ましくは10MPa以上であり、より好ましくは20MPa以上であり、より好ましくは50MPa以上である。また、発電シート本体1の曲げ強さは、好ましくは200MPa以下であり、より好ましくは150MPa以下であり、より好ましくは50MPa以下である。また、発電シート本体1は、曲げ弾性率で定義されていてもよく、好ましくは100MPa以上であり、より好ましくは500MPa以上である。一方、発電シート本体1の曲げ弾性率は、好ましくは10000MPa以上であり、より好ましくは5000MPa以下が好ましい。発電シート本体1を曲げ弾性率で定義する場合、曲げ強さは上記の範囲に含まれなくてもよい。発電シート本体1の曲げ強さ及び曲げ弾性率の測定方法は、JIS K 7171に準拠して測定される。このように、発電シート本体1が可撓性を有することで、設置面3の形状に対して追従することができ、なおかつ、設置された状態において、風等でバタつきにくい。
(バックシート11A)
バックシート11Aは、発電部7の背面を保護する。すなわち、本実施形態では、バックシート11Aは、背面保護層11である。バックシート11Aは、発電シート本体1の受光面とは反対側に配置される。バックシート11Aの少なくとも一部は、設置面である屋根面に対向する。バックシート11Aは、水蒸気に対するバリア性能、及び外力に対する保護性能を有する。バックシート11Aは、透光性があってもよいが、必ずしも透光性は必要ではない。
本明細書でいう「透光性がある」とは、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、10%以上であることを意味する。
バックシート11Aは、可撓性を有する。バックシート11Aに用いられる材料としては、縦弾性係数が、2400MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3000MPa以上である。また、バックシート11Aの縦弾性係数は、4200MPa以下であることが好ましく、より好ましくは3100MPa以下である。バックシート11Aの材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、ビニル樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)等の合成樹脂が挙げられる。また、バックシート6の材料としては、合成樹脂のほか、例えば、天然樹脂、ゴム、金属、カーボン、パルプ等が用いられてもよい。
バックシート11Aの厚さは、50μm以上であることが好ましく、より好ましくは、100μm以上である。また、バックシート11Aの厚さは、2000μm以下であることが好ましく、より好ましくは、1000μm以下である。
(発電部7)
発電部7は、光起電力効果を利用し、太陽光により発電する。本実施形態において、1つの発電部7では、複数の発電セル12が、発電シート本体1の面方向のうちの一方向(例えば、図2(A)の紙面奥手前方向)に並んでおり、1つのユニットを構成する。
本明細書において、発電セル12は、光起電力効果を利用した光電変換素子であり、発電し得る最小単位の素子である。発電部7は、複数の発電セル12同士が機械的に接合されると共に電気的に接続された1つのユニットである。発電シート本体1の発電量は、発電部7としての数量を増減することで容易に変更し得る。ただし、本発明では、発電部7は、1つの発電セル12によって構成されてもよい。
(発電セル12)
発電セル12は、図2(A)に示すように、透光性基材13と、透光性導電層14と、発電層15と、電極16と、を備える。透光性基材13、透光性導電層14、発電層15、及び電極16は、バリアシート17Aからバックシート11Aに向かう方向に沿って、この順で積層されている。すなわち、透光性基材13がバリアシート17Aに対向し、電極16がバックシート11Aに対向するように配置される。
(透光性基材13)
透光性基材13は、透光性導電層14、発電層15、及び電極16を支持する。透光性基材13は、透光性を有する。透光性基材13の透光性は、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、10%以上であればよいが、好ましくは、50%以上であり、より好ましくは、80%以上である。本明細書では、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、80%以上であることを、「透明」であるとする。
透光性基材13の材料としては、例えば、無機材料、有機材料、金属材料等が挙げられる。無機材料としては、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET; polyethylene terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN; polyethylene naphthalene)、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマー等のプラスチック、高分子フィルム等が挙げられる。金属材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、シリコン等が挙げられる。
透光性基材13の厚さは、透光性導電層14、発電層15及び電極16を支持することができれば、特に制限はなく、例えば、10μm以上300μm以下が挙げられる。
透光性基材13は、発電セル12の製造過程で必要になる基材である。このため、発電シート本体1の製品としては、必ずしも必要な構成ではない。透光性基材13は、例えば、発電シート本体1の製造途中にだけ利用されてもよく、製造後又は製造途中に取り除かれてもよい。なお、取り除かれる場合、透光性基材13に代えて、透光性を有さない基材を用いてもよい。
(透光性導電層14)
透光性導電層14は、導電性を有する層であり、カソードとして機能する。透光性導電層14は、透光性を有する。透光性導電層14は、透明であることが好ましい。
透光性導電層14としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO; Indium Tin Oxide)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO; F-doped Tin Oxide)、ネサ膜等の透明な材料が挙げられる。透光性導電層14は、透光性基材13の表面に対して、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等により形成される。
また、透光性導電層14としては、不透光性材料を用いつつ、光を透過可能なパターンを形成することで、透光性を有するように構成してもよい。不透光性材料としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、ニッケル、スズ、亜鉛、又はこれらを含む合金等が挙げられる。光を透過可能なパターンとしては、例えば、格子状、線状、波線状、ハニカム状、丸穴状等が挙げられる。
透光性導電層14の厚さは、例えば、30nm以上300nm以下であることが好ましい。透光性導電層14が、30nm以上300nm以下であると、可撓性を高く保ちながら、良好な導電性を得ることができる。
(発電層15)
発電層15は、光の照射によって光電変換を生じさせる層であり、光を吸収することで生成された励起子から、電子と正孔とを生じさせる。発電層15は、図2(B)に示すように、正孔輸送層151と、光電変換層152と、電子輸送層153と、を備える。正孔輸送層151、光電変換層152、及び電子輸送層153は、透光性導電層14から電極16に向かう方向に沿って、この順で積層されている。
(正孔輸送層151)
正孔輸送層151は、光電変換層152で発生した正孔を、透光性導電層14へ抽出し、かつ光電変換層152で発生した電子が、透光性導電層14へ移動するのを妨げる。正孔輸送層151の材料としては、例えば、金属酸化物を用いることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化セシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。また、その他、デラフォサイト型化合物半導体(CuGaO2)、酸化銅、チオシアン酸銅(CuSCN)、五酸化バナジウム(V2O)、酸化グラフェン等が用いられてもよい。また、正孔輸送層151の材料として、p型有機半導体又はp型無機半導体を用いることもできる。
正孔輸送層151の厚さは、例えば、1nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは、10nm以上500nm以下であり、更に好ましくは、10nm以上50nm以下である。正孔輸送層151の厚さが、1nm以上1000nm以下であれば、正孔の輸送が実現できる。
(光電変換層152)
光電変換層152(光活性層)は、吸収した光を光電変換する層である。光電変換層152の材料としては、吸収した光を光電変換することができれば特に制限はなく、例えば、アモルファスシリコン、ペロブスカイト、非シリコン系材料(半導体材料CIGS)等が用いられる。また、光電変換層152は、これらを複合したタンデム型の積層構造としてもよい。非シリコン系材料が用いられた光電変換層152は、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を含む半導体材料CIGSが用いられており、光電変換層152の厚さを薄くしやすい。
以下では、光電変換層152の一例として、ペロブスカイトが用いられる光電変換層152を挙げて説明する。ペロブスカイト化合物を含む光電変換層152は、入射光の角度に対する発電効率の依存性(以下、入射角依存性という場合がある)が比較的低いという利点がある。これにより、本実施形態では、より高い発電効率を得ることができる。加えて、ペロブスカイトが用いられる太陽光発電シート1は高い発電効率を有するため、比較的薄く形成できかつ有機物のため非常に撓みやすい。よって外装材3に沿うように曲げた状態で設置したとしても長期間発電効率を維持することができる。
ぺロブスカイト化合物は、ペロブスカイト結晶構造体及びこれに類似する結晶を有する構造体である。ペロブスカイト結晶構造体は、組成式 ABX で表される。この組成式において、例えば、Aは有機カチオン、Bは金属カチオン、Xはハロゲンアニオンを示す。ただし、Aサイト、Bサイト及びXサイトはこれに限定されない。
Aサイトを構成する有機カチオンの有機基としては、特に制限はなく、例えば、アルキルアンモニウム誘導体、ホルムアミジニウム誘導体等が挙げられる。Aサイトを構成する有機カチオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
Bサイトを構成する金属カチオンの金属としては、特に制限はなく、例えば、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu等が挙げられる。Bサイトを構成する金属カチオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
Xサイトを構成するハロゲンアニオンのハロゲンには、特に制限はなく、例えば、F、Cl、Br、I等が挙げられる。Xサイトを構成するハロゲンアニオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
光電変換層152の厚さは、例えば、1nm以上1000000nm以下が好ましく、より好ましくは、100nm以上50000nm以下であり、更に好ましくは、300nm以上1000nm以下である。光電変換層152の厚さが、1nm以上1000000nm以下であると、光電変換効率が向上する。
(電子輸送層153)
電子輸送層153は、光電変換層152で発生した電子を電極16へ抽出し、かつ光電変換層152で発生した正孔が、電極16へ移動するのを妨げる。電子輸送層153としては、例えば、ハロゲン化合物又は金属酸化物のいずれかを含むことが好ましい。
ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化リチウム(LiF、LiCl、LiBr、LiI)、ハロゲン化ナトリウム(NaF、NaCl、NaBr、NaI)等が挙げられる。金属酸化物を構成する元素としては、チタン、モリブデン、バナジウム、亜鉛、ニッケル、リチウム、カリウム、セシウム、アルミニウム、ニオブ、スズ、バリウム等が挙げられる。また、電子輸送層153の材料として、n型有機半導体又はn型無機半導体を用いることもできる。
電子輸送層153の厚さは、例えば、1nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは、10nm以上500nm以下であり、更に好ましくは、10nm以上50nm以下である。電子輸送層153の厚さが、1nm以上1000nm以下であれば、電子の輸送が実現できる。
電極16は導電性を有し、アノードとして機能する。電極16は、光電変換層152によって生じた光電変換に応じて、光電変換層152から電子を取り出すことができる。電極16は、透光性を有していてもよいし、不透光性材料で構成されてもよい。電極16の材料としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、ニッケル、スズ、亜鉛、又はこれらを含む合金等が挙げられる。
(発電セル12の作用)
発電セル12に光が照射されると、発電層15の光電変換層152が光を吸収して光電変換を行うことで、光電変換層152で電子と正孔とが生じる。当該電子が電子輸送層153を介して電極16(アノード)へ抽出され、正孔が正孔輸送層151を介して透光性導電層14(カソード)へ抽出されることで、透光性導電層14および電極16から電流が取り出される(すなわち発電が行われる)。
(複数の発電セル12の接合構造等)
発電部7は、複数の発電セル12が一方向に接合されている。ここで、図2(C)には、図2(A)のC-C線断面図を示す(ただし、封止層18、バックシート11A及びバリアシート17Aは省略している)。図2(C)に示すように、各発電セル12の電極16(アノード)は、電子輸送層153に積層された部分から延びる延長部161を有する。延長部161は、隣接する発電セル12の透光性導電層14にまで延びており、隣接する発電セル12の透光性導電層14に対して、機械的に接合されると共に電気的に接続される。隣り合う発電セル12が、延長部161によって接合されることにより、発電部7の一端にある透光性導電層14と、発電部7の他端にある電極16とが導通する。
発電部7が、複数の発電セル12を備えることで、一部の発電セル12で不具合が生じても、発電部7からの電気取り出し量を安定化させることができる。
なお、延長部161は電極16が有していたが、透光性導電層14(カソード)が、隣接する電極16にまで延びる延長部161を有してもよい。
また、発電部7に透光性基材13を設ける場合、発電部7の製造を容易にする観点から、図2(C)に示すように、各発電セル12の透光性導電層14、発電層15及び電極16を、共通の透光性基材13に支持させることが好ましい。
発電シート本体1には、複数の発電部7が含まれていてもよい。この場合、複数の発電部7は、発電シート本体1の一面に沿うように配置される。複数の発電部7は、直列又は並列に電気的に接続される。複数の発電部7は、バックシート11Aとバリアシート17Aとの間に配置された配電線によって電気的に接続される。
複数の発電部7を直列に接続する場合、隣り合う発電部7において、一方の発電部7の端にある透光性導電層14と、他方の発電部7の端にある電極16とを、配電線を介して接続する。複数の発電部7を並列に接続する場合、隣り合う発電部7において、透光性導電層14同士を配電線で接続し、電極16同士を配電線で接続する。
発電シート本体1において、複数の発電部7は、一方向に間隔をおいて配置されている。隣り合う発電部7の間の距離は、0mm超であればよく、好ましくは2mm以上であり、より好ましくは10mm以上であり、更に好ましくは、15mm以上である。また、隣り合う発電部7の間の距離は、100mm以下が好ましく、より好ましくは50mm以上であり、更に好ましくは、20mm以下である。
(バリアシート17A)
バリアシート17Aは、発電部7の表面側の面を保護する。すなわち、バリアシート17Aは、表面保護層17を構成する。バリアシート17Aは、発電シート本体1の厚さ方向において、バックシート11Aとは反対側に配置される。バリアシート17Aは、発電シート本体1の受光面を含む。バリアシート17Aは、透光性を有しているが、透明であることが好ましい。バリアシート17Aは、水蒸気に対するバリア性能、及び外力に対する保護性能を有する。
バリアシート11は、可撓性を有する。バリアシート11に用いられる材料としては、縦弾性係数が100Pa以上であることが好ましく、より好ましくは、1000MPa以上であり、更に好ましくは、2400MPa以上であり、更に好ましくは、3000MPaである。一方、バリアシート11の縦弾性係数は、10000MPa以下が好ましく、より好ましくは、5000MPa以下であり、更に好ましくは4200MPa以下であり、更に好ましくは、4000MPa以下である。バリアシート17Aの材料として、具体的には、例えば、プラスチックフィルム、ビニルフィルム等が挙げられる。
また、バリアシート17Aの厚さは、50μm以上であることが好ましく、より好ましくは、100μm以上である。また、バリアシート17Aの厚さは、2000μm以下であることが好ましく、より好ましくは、1000μm以下である。
発電シート本体1が加熱又は冷却された際、バリアシート17Aの熱伸縮量は、バックシート11Aの熱伸縮量に近いことが好ましい。すなわち、バックシート11Aに対するバリアシート17Aの熱膨張係数の比は、6.0以下であることが好ましく、より好ましくは、3.0以下であり、更に好ましくは、1.0以下である。一方、バックシート11Aに対するバリアシート17Aの熱膨張係数の比の下限値としては、0.8以上であることが好ましく、より好ましくは、0.9以上であり、更に好ましくは、0.95以上である。
これによって、設置した後において、太陽光の影響で温度が上がったり、冬期に温度が下がったりしても、発電シート本体1に生じる熱伸縮の影響を軽減できる。この結果、バックシート11Aと封止層18との界面、及びバリアシート17Aと封止層18との界面に生じるせん断応力を軽減できる。
(封止層18)
封止層18は、バリアシート17Aとバックシート11Aとの間に発電部7を配置した状態で、バリアシート17Aとバックシート11Aとの間に充填される。発電部7は、封止層18に埋め込まれており、封止層18によって覆われる。したがって、封止層18は、発電部7に対して、発電部7の周囲から浸水するのを妨げる。封止層18は、透光性を有しており、好ましくは、透明である。
封止層18は、横弾性係数が500MPa以下であることが好ましく、より好ましくは400MPa以下であり、更に好ましくは、250MPa以下であり、更に好ましくは、100MPa以下である。一方、封止層18の横弾性係数の下限値は、0.01MPa以上であることが好ましく、より好ましくは0.05MPa以上であり、更に好ましくは、0.1MPa以上であり、更に好ましくは、1.0MPaである。このようにすることで、バックシート6とバリアシート11の温度差で生じる熱伸縮に追随して、封止層18が面方向に変形する。これにより、バックシート6とバリアシート11とが、熱伸縮により発生するせん断応力により、封止層18から剥離することを抑制できる。
この場合の封止層18の材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA; Ethylene-vinyl acetate)、ポリオレフィン、ブチルゴム、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、ポリイソブチレン樹脂、SBS樹脂、SIBS樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。本明細書でいう「横弾性係数」は、例えば、引張り試験法により得た縦弾性係数及びポアソン比から算出した値である。
また、封止層18は、別の観点から、粘度で規定することもできる。封止層18の粘度は、11000mPa・S以上700000mPa・S以下であることが好ましく、より好ましくは、26000mPa・S以上450000mPa・S以下であり、更に好ましくは、40000mPa・S以上110000mPa・S以下である。
この場合の封止層18の材料としては、例えば、ポリオレフィン、ブチルゴム、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、ポリイソブチレン樹脂等が挙げられる。本明細書でいう「粘度」は、JIS Z8803の回転粘度計法に準拠し、環境温度23℃で測定を行った値である。
このように、本実施形態に係る太陽光発電シート100では、封止層18がバリアシート17A及びバックシート11Aに沿う方向に変形しやすいため、バックシート11A又は/及びバリアシート17Aに対して、面方向に沿う部分的な伸縮が生じても、封止層18は、当該部分的な伸縮に追従しやすい。この結果、バックシート11Aと封止層18との界面、又は/及びバリアシート17Aと封止層18との界面で発生するせん断応力を抑制できるため、長期間にわたって、各層の界面での剥離の発生を抑制することができる。
封止層18に対するバックシート11Aの剥離強度は、0.1N/mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.5N/mm以上であり、更に好ましくは、0.8N/mm以上である。また、封止層18に対するバリアシート17Aの剥離強度は、0.1N/mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.5N/mm以上であり、更に好ましくは、0.8N/mm以上である。
ここでいう「剥離強度」は、JIS K6854-1に準拠される90°剥離試験で得られる測定結果である。90°剥離試験は、剥離速度:300mm/min、測定温度:室温(25℃)、雰囲気:大気圧の条件で行われる。
剥離抑制の効果を高める観点より、封止層18の厚さとしては、10μm以上が好ましく、より好ましくは30μm以上であり、更に好ましくは50μm以上である。一方、封止層18の厚さとしては、300μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは100μm以下である。封止層18の厚さを10μm以上とすることで、熱伸縮時のせん断応力の逃げしろを十分に確保することができる。封止層18の厚さを、300μm以下とすることで、発電シート本体1の重量を軽量化できるため、施工性・作業性を向上することができる。
(封止縁材19)
封止縁材19は、バックシート11Aとバリアシート17Aとの間に複数の発電部7及び封止層18を配置した状態で、外縁を全長にわたって封止する。封止縁材19は、図2(A)に示すように、第1接着部191と、第2接着部192と、第1接着部191と第2接着部192とをつなぐ封着部193と、を備える。第1接着部191は、バリアシート17Aのおもて面(図では上面)に接着される。第2接着部192は、バックシート11Aのうら面(図では下面)に接着される。第1接着部191、封着部193及び第2接着部192は、一体に形成されている。
封止縁材19の材料としては、例えば、ブチルゴム、シリコーンゴム等からなるテープ材が挙げられる。
なお、本実施形態において、封止縁材19は、必ずしも必要ではない。例えば、封止縁材19に代えて、バリアシート17Aの縁部をバックシート11A側に折り曲げ、折り曲げた先端をバックシート11Aに接合してもよい。これにより、封止縁材19は不要となる。
(スペーサ部材2)
スペーサ部材2は、図3に示すように、発電シート本体1に取り付けられる。スペーサ部材2は、上述したように、スペーサ3と、取付部4と、を備える。スペーサ部材2は、発電シート本体1に対して、施工現場で後付け的に取り付けられてもよいし、工場出荷時に取り付けられてもよい。
(スペーサ3)
スペーサ3は、屋根の角部51と発電シート本体1との間に配置される。スペーサ3は、屋根の角部51と発電シート本体1との間に配置されることで、角部51から発電シート本体1に対して加わる外力を低減することができる。スペーサ3の厚さとしては、例えば、1mm以上が好ましく、より好ましくは、3mm以上であり、更に好ましくは、5mm以上である。一方、スペーサ3の厚さの上限としては、20mm以下が好ましく、より好ましくは、15mm以下であり、更に好ましくは、10mm以下である。このようにすることで、角部51と発電シート本体1との接触部分での損傷を抑制することができる。
スペーサ3は、屋根の角部51と発電シート本体1とを非接触状態に保つことが好ましい。角部51と発電シート本体1とを非接触状態に保つために、本実施形態では、スペーサ3を、第1方向D1における発電シート本体1の一端部から他端部にわたって延びるように形成している。すなわち、スペーサ3は、発電シート本体1の幅方向の全長にわたって延びている。なお、この場合、スペーサ3は、発電シート本体1の幅方向の全長にわたって延びていれば、発電シート本体1の幅よりも長くてもよい。
スペーサ3は、図4(C)に示すように、第1方向D1に直交する断面において、角部51に被さるように曲がった形状に形成されている。すなわち、スペーサ3は、第1方向D1に直交する断面において、上方向に凸となるように湾曲している。スペーサ3の上面の曲率半径は、角部51の曲率半径よりも大きいことが好ましい。スペーサ3の上面の曲率半径としては、例えば、10mm以上が好ましく、より好ましくは、25mm以上であり、更に好ましくは、40mm以上である。一方、スペーサ3の上面の曲率半径は、例えば、200mm以下が好ましく、より好ましくは150mm以下であり、更に好ましくは100mm以下である。このようにすることで、スペーサ3が発電シート本体1を支持した際に、発電シート本体1が曲がる角度を、直接的に角部51で支持した際の角度よりも緩くすることができ、発電シート本体1が折れ曲がることを軽減することができる。
スペーサ3の材料としては、例えば、合成樹脂、複合材料、金属、カーボン、パルプ、天然ゴム、セラミック等が挙げられる。スペーサ3は、屋外で使用される観点から、合成樹脂であれば、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、PPS、NBR、SBR等が挙げられる。金属であれば、例えば、アルミニウム合金、ステンレス合金、スチール、ニオブ、ニッケル合金、ジルコニウム、クロム、チタン合金等が挙げられる。ただし、スペーサ3は、発電シート本体1によって覆われるため、必ずしも、高い耐候性は必要ではない。
複合材料としては、強化繊維が含まれることが好ましい。複合強化材に含まれる強化繊維の材質は、特に限られず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等が挙げられる。繊維の含有量は、スペーサ3の総質量に対して、5質量%以上が好ましく、より好ましくは15質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上である。このようにすることで、上対向部4の強度を適切な強さにすることができる。また、成形性を高める観点では、繊維の含有量は、スペーサ3の総質量に対して、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは70質量%以下であり、更に好ましくは60質量%以下である。また、色は黒色に近い方が好ましい。光の透過を防ぐことで、複合強化材に含まれる合成樹脂の劣化を軽減することができる。
また、スペーサ3は、1つの材料で構成されてもよいし、複数の複合材料で構成されてもよい。また、スペーサ3は、1層であってもよいし、複数の層で構成されてもよい。
スペーサ3の上面の第2方向D2の外側のエッジE2は、面取り加工がなされることが好ましい。スペーサ3のエッジE2は、スペーサ3が発電シート本体1を支持した際に、発電シート本体1の下面に接触し得るからである。スペーサ3のエッジE2に面取り加工が施されることで、太陽光発電シート100が損傷することを、より一層低減できる。面取り加工としては、C面取りであってもよいし、R面取りであってもよい。
(取付部4)
取付部4は、発電シート本体1に対してスペーサ3を取り付ける。本実施形態に係るスペーサ部材2は、図4(A)に示すように、第1方向D1に離れた一対の取付部4を有している。各取付部4は、複数の上対向部41と、複数の連結部42と、を備える。一対の取付部4は、第1方向D1における発電シート本体1の一端部と他端部との各々に取り付けられる。
上対向部41は、発電シート本体1の受光面を含む面に対向する。本実施形態に係る上対向部41は、封止縁材19のうちの上側の部分(第1接着部191)に対向する。上対向部41は、図4(C)に示すように、スペーサ3に対して上側に間隔をおいて配置されており、上対向部41とスペーサ3との間に発電シート本体1の一部が配置される。なお、上対向部41が「発電シート本体1の受光面を含む面に対向する」とは、受光面を一部に含む面(上面)であれば、どの部分に対向してもいいことを意図しており、受光面に対向することを特定する意図ではない。
上対向部41の材料は、スペーサ3と同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。上対向部41は、直接的に風雨に晒されるため、スペーサ3より高い耐候性を有することが好ましい。この場合、例えば、合成樹脂、複合材料、金属、カーボン、セラミック等が用いられることが好ましい。また、発電シート本体1の曲げ状態を保持するため、複合強化材料又は金属であることがより好ましい。複合強化材に含まれる強化繊維の材質は、特に限られず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等が挙げられる。繊維の含有量は、上対向部41の総質量に対して、5質量%以上が好ましく、より好ましくは15質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上である。このようにすることで、上対向部4の強度を適切な強さにすることができる。また、成形性を高める観点では、繊維の含有量は、上対向部41の総質量に対して、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは70質量%以下であり、更に好ましくは60質量%以下である。また、色は黒色に近い方が好ましい。光の透過を防ぐことで、複合強化材に含まれる合成樹脂の劣化を軽減することができる。
連結部42は、発電シート本体1の端面に対向し、上対向部41とスペーサ3とをつなぐ。連結部42の上端部は、上対向部41の下面に接続され、連結部42の下端部は、スペーサ3の上面に接続されている。複数の連結部42は、複数の上対向部41に対して一対一で接続されている。連結部42の材料は、スペーサ3及び/又は上対向部41と同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。本実施形態では、スペーサ3、上対向部41及び連結部42は、同一の材料で一体に形成されている。スペーサ3及び連結部42が一体に形成されることで、発電シート本体1の背面だけでなく、側面の損傷を軽減することができる。
スペーサ3は、図5に示すように、発電シート本体1に対し、取付部4によって、平面視で第1方向D1に交差する方向(すなわち、第2方向D2)に移動可能に取り付けられることが好ましい。取付部4は、図4(C)に示すように、第2方向D2の両端に開口面43を有する。開口面43に対して、発電シート本体1の第1方向D1の端部が通されることで、図5に示すように、スペーサ部材2は、発電シート本体1の第1方向D1の両端の縁部に沿って、第2方向D2に移動することができる。なお、ここでは、発電シート本体1に対してスペーサ部材2が移動する例で説明しているが、スペーサ部材2に対して発電シート本体1が移動してもよく、発電シート本体1とスペーサ部材2とが相対的に移動可能であればよい。
本実施形態に係る取付部4は、発電シート本体1の縁に沿って、第2方向D2に移動したが、例えば、発電シート本体1にレールを設け、レール部に対して、取付部4が取り付けられてもよい。レール部としては、例えば、ガイドバー、溝、ワイヤー等が挙げられる。
このように、スペーサ3が、発電シート本体1に対し、取付部4によって、第2方向D2に移動可能に取り付けられることで、発電シート本体1の設置時において、屋根の角部51にスペーサ3を位置させたうえで、発電シート本体1の位置を微調整させやすい。
(太陽光発電シート100の取付方法)
太陽光発電シート100の取付方法の一例を説明する。発電シート本体1に対し、取付部4によってスペーサ部材2を取り付け、屋根5の角部51に被せるようにしてスペーサ3を載せ、図1に示すよう、角部51に跨るようにして発電シート本体1を載せる。この状態において、屋根5に対して、取付具(不図示)によって太陽光発電シート100を固定する。取付具としては、発電シート本体1の封止縁材19に対して貫通する、ボルト、ねじ、リベット等の固定具や、発電シート本体1と屋根面52とを固定する接着剤、発電シート本体1の外周部を保持するフレーム等が挙げられる。このとき、固定具は、スペーサ部材2の近傍に配置しないことが好ましい。
また、発電シート本体1には、発電により生じた電気を取り出すための端子ボックスが取り付けられている。端子ボックスは、スペーサ部材2との干渉の観点から角部51に当たらない位置に配置されることが好ましい。発電シート本体1の設置位置に応じて、端子ボックスの配置を決定してよい。発電シート本体1を複数配置して使用する場合は、端子ボックスに接続される電気配線が増えるため、この場合、スペーサ部材2は、端子ボックスに接続された配線を避けた位置に配置されることが好ましい。この場合、角部51が、端子ボックス及び端子ボックスに接続された配線からずれるように、発電シート本体1の配置を調整してもよいし、端子ボックス又は端子ボックスに接続された配線の位置を調整してもよい。
配線の位置を調整しやすくするため、また、配線による接続の自由度を高める観点から、発電シート本体1に取付けられた端子ボックスに接続された配線の長さを長くしたり、短くしたり調整できるようにされていてもよいし、端子ボックスに設けられる1つの極性の端子が複数に分かれて接続可能になっていてもよい。
発電シート本体1及び配線の配置の自由度を高めることで、角部51に対する端子ボックスの位置が互いに重複しないようにでき、端子ボックスとスペーサ部材2とが干渉することを防ぐことができる。それと同時に、出力すべき電力の形態に応じて複数の発電シート本体1の直列・並列接続を自由に決定できることで、接続の自由度を高めることができる。
角部51上には、発電部7が位置してもよいし、隣り合う発電部7の間の部分が位置してもよい。すなわち、取付部4は、発電部7に対応する位置に位置してもよいし、隣り合う発電部の間に位置してもよい。ただし、本実施形態に係るスペーサ部材2によれば、仮に、平面視において、発電部が角部51に重なる位置に位置しても、発電シート本体1が曲がり過ぎることを抑制することができる。
<変形例>
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、スペーサ部材2は、第1方向D1の両側に離れた一対の取付部4を有したが、図6(A)に示すように、1つの取付部4のみを有してもよい。変形例1の取付部4は、受光面を含む面に対向する1つの上対向部41と、1つの連結部42とを備える。上対向部41は、第1方向D1における発電シート本体1の一端部から他端部まで延びている。連結部42は、上対向部41の第1方向D1の一方の端部のみに接続されている。このようにすることで、簡易的な構造のスペーサ部材2とすることができ、コストダウンを図ることができる。
(変形例2)
変形例1では、スペーサ部材2は、1つの取付部4において、1つの上対向部41に対して、第1方向D1の一方の端部のみに1つの連結部42を備えたが、図7に示すような構造であってもよい。すなわち、本変形例のスペーサ部材2は、1つの上対向部41の第1方向D1の両端部に対して接続する2つ以上の連結部42を備える。このようにすることで、スペーサ部材2を高い強度とすることができ、安定した構造とすることができる。
(変形例3)
変形例2に係るスペーサ部材2は、発電部7における上対向部41と重なる部分が、上対向部41によって太陽光が遮られ、発電効率が低下するという懸念があるが、例えば、図8に示すように、上対向部41に、太陽光を通す開口部411を形成してもよい。開口部411は、上対向部41において第1方向D1の全長にわたって形成されてもよいし、部分的に形成されてもよい。また、上対向部41を合成樹脂により形成する場合には、上対向部41を透明な材料で構成してもよい。開口部411には透明な窓が嵌め込まれてもよい。このようにすることで、安定した構造としながらも、太陽光発電シート100の発電効率が損なわれるのを抑制することができる。
変形例3では、変形例2と同様に、2つの連結部42を備えたが、変形例1と同様、1つの上対向部41に対して1つの連結部42のみを備えてもよい。
(変形例4)
上記実施形態では、1つの取付部4において、2つの上対向部41を備えたが、図9に示すように、各取付部4において、1つの上対向部41で構成されてもよい。この場合、連結部42は、1つの対向部に対して1つの連結部42が設けられてもよいし、実施形態と同様、2つの連結部42が設けられてもよい。このようにすることで、簡易的な構造のスペーサ部材2とすることができ、コストダウンを図ることができる。
(変形例5)
上記実施形態では、スペーサ部材2は、第1方向D1における発電シート本体1の一端部から他端部にわたって延びた1つのスペーサ3を有したが、図10に示すように、第1方向D1に離れた1対のスペーサ3を備えてもよい。この場合、スペーサ3の厚さは、発電シート本体1の撓み量を考慮して設定されることが好ましい。発電シート本体1は、角部51に対して部分的に接触してもよいが、離れていることが好ましい。このようにすることで、前記の効果を得ながらスペーサ部材2における発電シート本体1に対する取り付け易さが向上できるうえに、スペーサ部材2のコストダウンを図ることもできる。
(変形例6)
スペーサ3は、図11に示すように、第2方向D2において、角部51よりも一方側に位置する第1部分31と、角部51よりも他方側に位置する第2部分32とを備え、第1部分31に対して第2部分32が可動であってもよい。一態様に係るスペーサ3は、図11(A)に示すように、第1部分31に対して第2部分32が弾性変形可能に構成されている。本変形例に係るスペーサ3は、第1部分31と第2部分32とが直接接続されている。例えば、切妻屋根の大棟に対してスペーサ部材2が設置される場合、第1部分31は、一方の屋根面52に対向し、第2部分32は隣接する他の屋根面52に対向する。また、例えば、片流れ屋根の棟に対してスペーサ部材2が設置される場合、第1部分31は、一方の屋根面52に対向し、第2部分32は破風板に対向する。第1部分31と第2部分32とは、ある程度角度を有するように接続されることで、現場の角部51の大きさに応じて変形するようにしてもよいし、予め所望の形状に成形されてもよい。
スペーサ3の曲げ弾性率は、発電シート本体1の曲げ弾性率よりも大きいことが好ましい。スペーサ3は、発電シート本体1を支持した際に、発電シート本体1から外力を受けるため、曲げ弾性率が小さいと、角部51の曲率半径に近い曲率半径にまで変形し得る。
スペーサ3の曲げ強さは、特に限定されないが、発電シート本体1の曲げ強さの1.05倍以上5倍以下が好ましく、より好ましくは、1.25倍以上3倍以下であり、更に好ましくは1.5倍以上2倍以下である。また、スペーサ3の曲げ強さとしては、15MPa以上250MPa以下が好ましく、より好ましくは、25MPa以上230MPa以下であり、更に好ましくは、50MPa以上210MPa以下である。このようにすることで、発電シート本体1に対してスペーサ3が損傷を受けるのを低減させながらも、スペーサ3の変形を抑制することができる。
第1部分31と第2部分32とは、図11(B)に示すように、平板状の接続部34によって接続されてもよい。第1部分31は、接続部34に対して弾性変形可能に接続されている。第2部分32は、接続部34に対して弾性変形可能に接続されている。すなわち、第2部分32は第1部分31に対して可動である。また、第1部分31と接続部34、及び第2部分32と接続部34の各々の接続部分は剛となるように接続されるが、接続部34のみが変形可能な材料で構成されてもよい。
第1部分31と第2部分32とは、図11(C)に示すように、回転軸33によって接続されてもよい。回転軸33は、第1方向D1に平行である。すなわち、第2部分32は第1部分31に対して可動である。
(その他の変形例)
上記実施形態では、スペーサ部材2は、発電シート本体1に対して移動可能に取り付けられたが、発電シート本体1に対して固定されてもよい。取付部4としては、例えば、接着層、粘着層、ねじ、ピン、リベット等で構成されてもよい。また、発電シート本体1に対するスペーサ部材2の位置を決めたあとに、スペーサ部材2を発電シート本体1に対して固定してもよい。発電シート本体1に対するスペーサ部材2の固定方法としては、例えば、接着層、粘着層、ねじ、ピン、リベット等が挙げられる。
上記実施形態では、1つの角部51に対して、1つの太陽光発電シート100が設置されたが、例えば、2つ以上の角部51に跨るようにして、1つの太陽光発電シート100が設置されてもよい。この場合、1つの発電シート本体1に対し、複数の角部51に対応するように複数のスペーサ部材2が取り付けられる。
上記実施形態では、発電シート本体1の一形態として、ペロブスカイト化合物を含む光電変換層152を有する太陽光発電シート100を挙げて説明をしたが、可撓性を有する太陽電池装置であれば同等の効果を発揮することができる。また、光により発電効果が得られる太陽光発電シート100だけでなく、光エネルギーを別のエネルギーに変換するシート(光エネルギー変換シート)に対して適用も可能である。光エネルギー変換シートとしては、太陽光発電シート100のほか、例えば、光エネルギーを熱エネルギーに変換する光発熱シート(太陽光駆動型熱電変換デバイス)等が挙げられる。
例えば、大規模な建築物である非住宅建築物に対して太陽光発電シート本体100を設置する場合、発電シート本体1を長尺にすることが好ましい。この場合、発電シート本体1の長手方向の長さが、発電シート本体1の幅方向の長さに対して、2倍以上であることが好ましい。例えば、発電シート本体1は、長手方向の長さが、幅方向の長さに対して、10倍以上、より具体的には、15倍以上、更に具体的には、20倍以上とされる。発電シート本体1の長手方向の長さの下限値は、特に制限はないが、例えば、幅方向の長さに対して、100倍以下であり、より具体的には、50倍以下であることが好ましい。
発電シート本体1は、平面状の発電シート本体1を設置現場に搬入し、施工の際に曲げることで角部51上に施工されてもよいし、発電シート本体1製造時において、予め曲げられた形状で成形されてもよい。現場で曲げるようにすることで、施工における自由度を向上することができる。一方、発電シート本体1を製造時に曲げておくことで、曲げた状態で固定する際に、バリアシート17Aが伸び、バックシート11Aが収縮し、これによって、封止層18にせん断応力が発生するが、その値を最小化できる。
また、本実施形態に係る発電シート本体1は、発電シート本体1の外周縁に沿ってカバー部材を備えることが好ましい。カバー部材は、紫外線遮断性を有することが好ましい。カバー部材は、発電シート本体1の外周端面に対向する中間部と、中間部の上端から発電シート本体1側へ延び出る上部と、中間部の下端から発電シート本体1とは反対側へ延び出る下部とを備える。上部は、発電シート本体1の外縁部を覆う。下部は、設置面に沿うようにして設置面に固定される。カバー部材によれば、発電シート本体1の外縁部の上面と、発電シート本体1の外周縁と設置面の間とを覆う。「外縁部」とは、発電シート本体1の外周縁から所定幅を有する発電シート本体1の一領域を有する部分を意味する。
カバー部材は、紫外線を遮断することが好ましい。カバー部材の材料としては、例えばアルミニウム合金等の金属、合成樹脂が挙げられる、合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル、ABS、ポリプロピレン、PPS、ポリカーボネート等が挙げられる。
カバー部材は、発電シート本体1の外縁部の一部に設けられてもよいが、外縁部の全周にわたって設けられることが好ましい。発電シート本体1の外縁部の全周にわたってカバー部材が設けられることで、発電シート本体1のバタつきを軽減できる。また、発電シート本体1が、設置面に対して接着剤によって設置される場合には、カバー部材が発電シート本体1の外縁部の全周にわたって設けられることで、接着剤の劣化を抑制できる。
発電シート本体1を設置面に固定する固定具(カバー部材を含む)は、例えば、ねじ形状、フレーム形状、ピン形状等が挙げられるが、樹脂の中に強化繊維を含む複合強化材料が用いられることが好ましい。
複合強化材に含まれる強化繊維の材質は、特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等が挙げられる。繊維の含有量は、体積中に5%以上であることが好ましく、15%以上がより好ましく、30%以上がより好ましい。これにより、高い剛性を有する固定具とすることができる。一方、強化繊維の含有量を、体積中に80%以下、より好ましくは70%以下、更に好ましくは60%以下とすることで、成形性を付与することができる。
本明細書にて、「平行」とは、実質的に「平行」であることを意味し、対象の直線、面が、延長しても交差しない場合だけでなく、延長した場合に、10°以内の範囲で交差することも含まれる。
また、本明細書において「端部」及び「端」などのように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「端」は物体の末の部分を意味するが、「端部」は「端」を含む一定の範囲を持つ域を意味する。端を含む一定の範囲内にある点であれば、いずれも、「端部」であるとする。他の「…部」を伴った表現についても同様である。
(作用効果)
以上説明したように、本実施形態に係る太陽光発電シート100は、可撓性を有する発電シート本体1と、角部51と発電シート本体1との間に配置されるスペーサ3と、発電シート本体1に対してスペーサ3を取り付ける取付部4と、を備える。これによれば、角部51と発電シート本体1との間にスペーサ3が配置されるため、角部51による発電シート本体1の損傷が生じにくい。
また、スペーサ3は、第1方向D1における発電シート本体1の一端部から他端部にわたって延びているため、角部51が発電シート本体1に接触することがなく、角部51による発電シート本体1の損傷がより生じにくい。
また、スペーサ3は、発電シート本体1に対し、取付部4によって第1方向D1に交差する方向に移動可能に取り付けられているため、発電シート本体1に対するスペーサ3の位置を微調整することができる。
また、取付部4は、発電シート本体1の上面に対向する上対向部41と、上対向部41とスペーサ3とをつなぐ連結部42と、を有するため、簡略化した構成で、発電シート本体1に対してスペーサ3を可動とすることができる。
また、上対向部41は、第1方向D1における発電シート本体1の一端部から他端部にわたって延びているため、スペーサ部材2を安定した構造とすることができる。
また、上対向部41は、太陽光を通す開口(開口部411)を有するため、上対向部41と発電部とが重なっても、発電部へ光量が損なわれるのを抑制することができる。
また、スペーサ3は、第1方向D1に直交する断面において、角部51に被さるように曲がった形状に形成されているため、発電シート本体1に荷重が加わった場合に、スペーサ3から発電シート本体1に対して局所的な荷重が加わることを抑制することができる。
また、スペーサ3は、角部51の一方側に位置する第1部分31と、角部51の他方側に位置し、第1部分31に接続された第2部分32と、を有し、第2部分32は第1部分31に対して可動であるため、屋根勾配に応じて、スペーサ3を変形することができる。
また、第2部分32は、第1部分31に対して弾性変形可能に接続されているため、簡略化した構造で、第1部分31に対する第2部分32の可動を実現することができる。
100 太陽光発電シート
1 発電シート本体
7 発電部
2 スペーサ部材
3 スペーサ
31 第1部分
32 第2部分
4 取付部
41 上対向部
411 開口部
42 連結部
51 角部

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの第1方向に延びた角部に対して、跨るようにして取り付けられる太陽光発電シートであって、
    太陽光により発電する発電部を有し、可撓性を有する発電シート本体と、
    前記角部と前記発電シート本体との間に配置されるスペーサと、
    前記発電シート本体に対して前記スペーサを取り付ける取付部と、
    を備える、太陽光発電シート。
  2. 前記スペーサは、前記第1方向における前記発電シート本体の一端部から他端部にわたって延びている、
    請求項1に記載の太陽光発電シート。
  3. 前記スペーサは、前記発電シート本体に対し、前記取付部によって前記第1方向に交差する方向に移動可能に取り付けられている、
    請求項1に記載の太陽光発電シート。
  4. 前記取付部は、
    前記発電シート本体の受光面を含む面に対向する上対向部と、
    前記発電シート本体の端面に対向し前記上対向部と前記スペーサとをつなぐ連結部と、
    を有する、
    請求項3に記載の太陽光発電シート。
  5. 前記上対向部は、前記第1方向における前記発電シート本体の一端部から他端部にわたって延びている、
    請求項4に記載の太陽光発電シート。
  6. 前記上対向部は、太陽光を通す開口を有する、
    請求項5に記載の太陽光発電シート。
  7. 前記スペーサは、前記第1方向に直交する断面において、前記角部に被さるように曲がった形状に形成されている、
    請求項1に記載の太陽光発電シート。
  8. 前記スペーサは、
    平面視における前記第1方向に交差する第2方向において、前記角部の一方側に位置する第1部分と、
    前記第2方向において前記角部の他方側に位置し、前記第1部分に接続された第2部分と、を有し、
    前記第2部分は前記第1部分に対して可動である、
    請求項1に記載の太陽光発電シート。
  9. 前記第2部分は、前記第1部分に対して弾性変形可能に接続されている、
    請求項8に記載の太陽光発電シート。
  10. 太陽光により発電する発電部を有し可撓性を有する発電シート本体を備える太陽光発電シートを、一方向に延びた角部に跨るようにして取り付ける際に用いられるスペーサ部材であって、
    前記角部と前記発電シート本体との間に配置されたスペーサと、
    前記発電シート本体に対して前記スペーサを取り付ける取付部と、
    を備える、スペーサ部材。
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