JP2024044750A - タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤリサイクルのために再生カーボンブラック(再生CB)をゴム組成物に配合すると、タイヤの強度が大幅に低下するという問題点がある。【解決手段】ジエン系ゴム、カーボンブラック(CB)および再生CBを含み、前記再生CBのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、前記再生CBの窒素吸着比表面積N2SA(単位m2/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるN2SA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、かつ前記CBおよび前記再生CBの総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部であるタイヤ用ゴム組成物によって上記課題を解決した。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびタイヤに関するものであり、詳しくは再生カーボンブラックを配合しても、破断強度を維持ないし向上し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
空気入りタイヤは左右一対のビード部およびサイドトレッドと、両サイドトレッドに連なるとともにキャップトレッドとアンダートレッドとからなるトレッド部から主に構成されている。タイヤの内側にはカーカス層が設けられ、カーカス層の両端部はビード部におけるビードコアをタイヤ内側から外側へ包みこむように折り返されている。またビードコアのタイヤ径方向内側およびタイヤ幅方向外側には、リムに対する接触面を構成するゴム層であるリムクッションゴムが配置されている。
一方、近年、資源の保全や環境保護が注目される中、タイヤにおいてもリサイクル率の向上が求められている。そこで廃タイヤなど使用済みのゴム製品を熱分解して得られる再生カーボンブラックや(例えば下記特許文献1~3参照)、非石油原料由来の再生カーボンブラックの使用が提案されている。
しかし再生カーボンブラックにはタイヤの原材料である補強材、タイヤコード等由来の不純物が含まれ、および/または、製造時の熱分解工程由来の不純物が含まれるため、タイヤの強度が大幅に低下するという問題点がある。
特許6553959号公報 特開2012-1682号公報 特許6856781号公報
したがって本発明の目的は、再生カーボンブラックを配合しても、破断強度を維持ないし向上し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、少なくともジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含むタイヤ用ゴム組成物において、再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)並びに窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAを適切な範囲に定め、かつカーボンブラックおよび再生カーボンブラックの配合量を特定の範囲に定めることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は、ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含むタイヤ用ゴム組成物であって、前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、かつ前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物を提供するものである。
また本発明は、前記タイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤを提供するものである。
上述のように、再生カーボンブラックにはタイヤの原材料である補強材、タイヤコード等由来の不純物が含まれ、および/または、製造時の熱分解工程由来の不純物が含まれるため、タイヤの強度が大幅に低下するという問題点があった。本発明者は鋭意検討を重ねた結果、再生カーボンブラックに不純物(例えば灰分)が存在する場合でも、特定範囲の前記ΔDBPおよび前記NSA/IAを満たす再生カーボンブラックを採用することにより、前記問題点の発現を極力抑制できることを見出した。
これにより本発明によれば、再生カーボンブラックを配合しても、破断強度を維持ないし向上し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、とくに制限されないが、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー(EPDM)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
なお、本発明の前記効果が向上するという観点から、本発明で使用されるジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、NRの配合量が30質量部以上、好ましくは35~100質量部であるのがよい。
(カーボンブラック)
本発明で使用するカーボンブラック(以下、CBと言うことがある)は、とくに制限されないが、窒素吸着比表面積NSAが40~150m/gであり、かつDBP吸油量が110~140ml/100gであるのが好ましい。
前記カーボンブラックのNSAおよびDBP吸油量が前記範囲であることにより、破断強度がさらに向上する。
本発明において、カーボンブラックのNSAは40~100m/gがさらに好ましい。また、DBP吸油量は110~120ml/100gがさらに好ましい。
(再生カーボンブラック)
本発明で使用する再生カーボンブラック(以下、再生CBと言うことがある)は、DBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、かつ窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあることが必要である。前記ΔDBP並びにNSA/IAが前記範囲を外れると、本発明の効果を奏することができない。
前記ΔDBPは、本発明の効果がさらに高まるという観点から、19ml/100g以下が好ましく、18ml/100g以下がさらに好ましい。
前記NSA/IAは、本発明の効果がさらに高まるという観点から、0.8~1.9が好ましく、0.8~1.7がさらに好ましい。
なお本発明において、DBP吸油量はASTM D2414に準拠して測定され、圧縮DBP(24M4DBP)はJIS K6217-4(圧縮試料)に基づいた24M4-DBP吸油量として測定され、NSAはJIS K6217-2に準拠して測定され、IAはJIS K6217-1に準拠して測定される。
前記圧縮DBP吸油量は、再生カーボンブラックのアグリゲーションを崩して測定されるものであり、該アグリゲーションを維持したDBP吸油量との差を測定することにより、ストラクチャーの崩れやすさを把握することができる。
ΔDBPが小さいほどストラクチャーが崩れにくく、つまりカーボンブラックとしての補強性能が低下していないと考えられる。
また、再生カーボンブラックの場合、その素原料となるタイヤの製造時に配合された複数種類のカーボンブラックは熱分解により破壊されずにその分布を保っていると推測される。よって、NSA/IAを最適な範囲にすることにより再生カーボンブラックであっても必要上十分な補強性を示すことができる。
再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSAは、好ましくは65~105m/gである。好ましいDBP吸油量は70~105ml/100gである。
本発明で使用する再生カーボンブラックは、例えば次のような再生カーボンブラックであることができる。
(1)天然資源から誘導された再生カーボンブラック。天然資源としては各種製品の製造過程で生じた副産物等を挙げることができ、再生可能な原料と言える。前記副産物としてはとくに制限されないが、動植物油等が挙げられる。動植物油とは、動物油または植物油を意味し、動物油としては、魚油、タラ、サメなどの魚類肝臓から得られる脂肪油(肝油)、クジラから採取可能な海獣油のような水産動物油、並びに牛脂、豚脂等の陸産動物油等が挙げられる。植物油とは、植物の種子、果実、核等から採取される脂肪酸グリセリドを成分とする油脂が挙げられ、乾性油、半乾性油、不乾性油などのいずれでもよい。
天然資源から誘導された再生カーボンブラックは市販されているものを利用することができ、例えばOrion Engineered Carbons S.A.社製商品名ECORAX NATURE 200等が挙げられる。
(2)廃タイヤを加熱分解し、得られた熱分解油を原料として製造した再生カーボンブラック。このような再生カーボンブラックは市販されているものを利用することができる。
(3)廃タイヤを熱分解して生じた残渣カーボンブラックからなる再生カーボンブラック。廃タイヤの熱分解は公知の方法にしたがって行うことができ、例えば、300℃以上、より具体的には600℃以上の温度の熱分解法が挙げられる。このような再生カーボンブラックは市販されているものを利用することができ、例えばEnrestec社製商品名PB365、Birla Carbon社製CONTINUA8000、山東開元社製LN607等が挙げられる。
上述のように、再生カーボンブラックに不純物が存在する。不純物の一例としては灰分が挙げられ、例えば前記(1)および(2)の再生カーボンブラックは、灰分を具体的には0.5質量%以下、さらに具体的には0.4質量%以下含んでいる。
また前記(3)の再生カーボンブラックは、灰分を具体的には1~30質量%、さらに具体的には3~25質量%含んでいる。
このように灰分を含む再生カーボンブラックを使用する場合でも、本発明では特定範囲の前記ΔDBPおよび前記NSA/IAを満たす再生カーボンブラックを使用するため、破断強度の低下を大幅に抑制することができる。
なお灰分は、公知のICP法により測定される。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、少なくとも前記ジエン系ゴム、前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックを含み、前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して15~150質量部であることを特徴とする。
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し15質量部未満または150質量部を超えると破断強度が低下する。
また、本発明の効果が向上するという観点から、下記の配合条件を満たすことが好ましい。
(i)前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの総量に対し、前記再生カーボンブラックの割合が0.1~50質量%であるのが好ましく、0.1~25質量%であるのがさらに好ましい。
(ii)前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの総量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し15~150質量部であるのが好ましく、30~120質量部であるのがさらに好ましい。
(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムのような各種充填剤;老化防止剤;可塑剤;樹脂;硬化剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明のゴム組成物は、再生カーボンブラックを使用しても破断強度を維持ないし向上できることから、タイヤのキャップトレッド、アンダートレッド、サイドトレッド、リムクッションゴムに好適に用いられ得る。また本発明のタイヤは、空気入りタイヤであることが好ましく、空気、窒素等の不活性ガス及びその他の気体を充填することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
標準例1~5、実施例1~17および比較例1~7
サンプルの調製
表1~5に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で150℃で30分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
破断強度(TB):JIS K 6251に従い、室温で試験した。結果は標準例1~4の値を100として指数表示した。指数が大きいほど、破断強度に優れることを示す。なお、指数が95以上、好ましくは98以上であれば、実用上十分な破断強度が維持されていると判断できる。
なお、比較例1~2および実施例1~7は標準例1と比較され、比較例3および実施例8は標準例2と比較され、比較例4および実施例9は標準例3と比較され、比較例5および実施例10は標準例4と比較される。
また、実施例1~7は乗用車用アンダートレッド用の配合割合、実施例8は重荷重用キャップトレッドの配合割合、実施例9は乗用車用サイドトレッドの配合割合、実施例10は乗用車用リムクッションゴムの配合割合をそれぞれ想定している。
結果を表1~5に示す。
Figure 2024044750000001
Figure 2024044750000002
Figure 2024044750000003
Figure 2024044750000004
*1:NR(PT.KIRANA SAPTA製SIR20)
*2:BR(ZSエラストマー株式会社製 Nipol BR1220)
*3:FEF CB(日鉄カーボン株式会社製ニテロン#10N、窒素吸着比表面積(NSA)=40m/g、DBP吸油量=120ml/100g)
*4:SAF CB(東海カーボン株式会社製シースト9、窒素吸着比表面積(NSA)=142m/g、DBP吸油量=115ml/100g)
*5:HAF CB(東海カーボン株式会社製シースト3、窒素吸着比表面積(NSA)=79m/g、DBP吸油量=101ml/100g)
*6:再生CB(Enrestec社製商品名PB365、DBP吸油量=88ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=77ml/100g、ΔDBP=11ml/100g、NSA=76m/g、IA=95mg/g、NSA/IA=0.8)
*7:再生CB(Birla Carbon社製商品名、CONTINUA8000、DBP吸油量=104ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=85ml/100g、ΔDBP=19ml/100g、NSA=86m/g、IA=107mg/g、NSA/IA=0.8)
*8:再生CB(山東開元社製商品名LN607、DBP吸油量=89ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=70ml/100g、ΔDBP=19ml/100g、NSA=69m/g、IA=41mg/g、NSA/IA=1.7)
*9:再生CB(メーカーサンプル品、DBP吸油量=98ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=96ml/100g、ΔDBP=2ml/100g、NSA=102m/g、IA=86mg/g、NSA/IA=1.2)
*10:再生CB(OEC社製商品名ECORAX NATURE200、DBP吸油量=72ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=69ml/100g、ΔDBP=3ml/100g、NSA=82m/g、IA=86mg/g、NSA/IA=1.0)
*11:再生CB(LDC社製商品名GCB774G、DBP吸油量=97ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=77ml/100g、ΔDBP=22ml/100g、NSA=70m/g、IA=109mg/g、NSA/IA=0.6)
*12:再生CB(EcoStar社製商品名FN331、DBP吸油量=78ml/100g、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)=62ml/100g、ΔDBP=16ml/100g、NSA=62m/g、IA=29mg/g、NSA/IA=2.1)
*13:酸化亜鉛(正同化学工業株式会社製酸化亜鉛3種)
*14:ステアリン酸(日油株式会社製ビーズステアリン酸YR)
*15:老化防止剤(EASTMAN社製6PPD)
*16:オイル(昭和シェル石油株式会社製エキストラクト4号S)
*17:硫黄(四国化成工業株式会社製ミュークロンOT-20)
*18:加硫促進剤TBBS(三新化学工業株式会社製サンセラーNS-G)
表1~4の結果から、各実施例のゴム組成物は、ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含み、前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部であるので、標準例1~4のゴム組成物に比べ、破断強度を維持ないし向上できることが分かる。
一方、比較例1、3、4、5は、再生カーボンブラックのΔDBPが本発明で規定した上限を超え、NSA/IAが本発明で規定した下限未満であるので、破断強度が低下した。
比較例2は、NSA/IAが本発明で規定した上限を超えているので、破断強度が低下した。
標準例5、実施例11~17および比較例6~7
BRに替えてSBR(*19 ZSエラストマー株式会社製 Nipol 1502)を使用し、シリカ(*20 ローディア社製Zeosil 1165MP、CTAB比表面積=159m/g)およびシランカップリング剤(*21 エボニックデグッサ社製Si69、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)を使用したこと以外は、上記実施例および比較例を繰り返した。結果は標準例5の値を100として指数表示した。結果を表5に示す。
Figure 2024044750000005
表5の結果から、各実施例のゴム組成物は、ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含み、前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部であるので、標準例5のゴム組成物に比べ、破断強度を維持ないし向上できることが分かる。
一方、比較例6は、再生カーボンブラックのΔDBPが本発明で規定した上限を超え、NSA/IAが本発明で規定した下限未満であるので、破断強度が低下した。
比較例7は、NSA/IAが本発明で規定した上限を超えているので、破断強度が低下した。
本発明は、下記実施形態を包含する。
実施形態1:
ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含むタイヤ用ゴム組成物であって、
前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、
前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、かつ
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部である
ことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
実施形態2:
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量に対し、前記再生カーボンブラックの割合が0.1~50質量%であることを特徴とする実施形態1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
実施形態3:
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSAが40~150m/gであり、かつDBP吸油量が110~140ml/100gの範囲にあることを特徴とする実施形態1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
実施形態4:
前記ジエン系ゴム100質量部中、天然ゴムの割合が30質量部以上であることを特徴とする実施形態1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
実施形態5:
実施形態1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤ。
実施形態6:
実施形態1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をキャップトレッドに用いたタイヤ。
実施形態7:
実施形態1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をアンダートレッドに用いたタイヤ。
実施形態8:
実施形態1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をサイドトレッドに用いたタイヤ。
実施形態9:
実施形態1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をリムクッションゴムに用いたタイヤ。

Claims (9)

  1. ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含むタイヤ用ゴム組成物であって、
    前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、
    前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSA(単位m/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるNSA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、かつ
    前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、15~150質量部である
    ことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量に対し、前記再生カーボンブラックの割合が0.1~50質量%であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積NSAが40~150m/gであり、かつDBP吸油量が110~140ml/100gの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記ジエン系ゴム100質量部中、天然ゴムの割合が30質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤ。
  6. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物をキャップトレッドに用いたタイヤ。
  7. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物をアンダートレッドに用いたタイヤ。
  8. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物をサイドトレッドに用いたタイヤ。
  9. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物をリムクッションゴムに用いたタイヤ。
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