JP2024044657A - ころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】ころの本数を増やして基本動定格荷重を向上させながらも、柱の強度の低下を抑制することができるころ軸受を提供する。【解決手段】本発明のころ軸受1は、円周方向に並んだ複数のころ4と、ころ4を保持する保持器2とを備えている。保持器2は、リング状の円環部6と、円環部6から軸方向に延びて周方向に並んだ複数の柱8と、隣接する柱8,8の間に形成されたポケット10とを有している。保持器2の1つのポケット10内に、ころ4が円周方向に複数並び、ころ4の外径側に柱8が配置されている。1つのポケット10内におけるころ4の本数をZ、1つのポケット10内におけるころ4,4間のすきまをSC、すきまSCの最小値をSCmin、ころ4の外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、Ao<Z×Da、とSCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)の両方を満たす。【選択図】図3
Description
本発明は、一般産業機械で使用されるころ軸受に関する。
ころ軸受は、例えば、自動車機構部品、ロボット機構部品等のような、省スペースで高負荷容量が要求される用途で用いられる(例えば、特許文献1)。特許文献1は、複数のころを所定間隔に維持する保持器に関するもので、保持器の柱はころのピッチ円直径(PCD)よりも外径側に配置されている。このため、ころの間隔を極力近接させることができ、その分だけ、ころの本数を増やすことができる。
特許文献1の装置において、さらに、ころの本数を増やして基本動(静)定格荷重を向上させようとした場合、柱の幅が小さくなって柱の強度の低下を招く恐れがある。
本発明の目的は、ころの本数を増やして基本動(静)定格荷重を向上させながらも、柱の強度の低下を抑制することができるころ軸受を提供する。
本発明のころ軸受は、円周方向に並んだ複数のころと、前記ころを保持する保持器とを備え、前記保持器は、リング状の円環部と、前記円環部から軸方向に延びて周方向に並んだ複数の柱と、隣接する前記柱の間に形成されたポケットとを有し、前記保持器の1つの前記ポケット内に、前記ころが円周方向に複数並び、前記ころの外径側に前記柱が配置されている、ころ軸受であって、
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、
Ao<Z×Daと、SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)の両方を満たす。
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、
Ao<Z×Daと、SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)の両方を満たす。
また、本発明の別のころ軸受は、円周方向に並んだ複数のころと、前記ころを保持する保持器とを備え、前記保持器は、リング状の円環部と、前記円環部から軸方向に延びて周方向に並んだ複数の柱と、隣接する前記柱の間に形成されたポケットとを有し、前記保持器の1つの前記ポケット内に前記ころが円周方向に複数並び、前記ころの内径側に前記柱が配置されている、ころ軸受であって、
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、内径側のポケット幅をAiとすると、
Ai<Z×Daと、SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)の両方を満たす。
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、内径側のポケット幅をAiとすると、
Ai<Z×Daと、SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)の両方を満たす。
ここで、「ころの外径側に柱が配置される場合の、ころ間のすきまSC」とは、ころが相手軌道の内径に接触している且つ、保持器のポケットの内径側(接触点B1)でころが接触しているときの隙間をいう。また、「ころの内径側に柱が配置される場合の、ころ間のすきまSC」とは、ころが相手軌道の内径に接触している且つ、保持器のポケットの外径側(接触点B2)でころが接触しているときの隙間をいう。さらに、1つのポケット内のころの本数が2本の場合、「ころ間のすきまSC」は、2つのころ間の隙間をいう。1つのポケット内のころの本数が3本以上の場合、「ころ間のすきまSC」は、各ころ間の隙間の合計をいう。
「ころの外径Da」とは、円筒ころおよび針状ころの場合、円の直径をいう。また、円錐ころの場合、円錐の下底面の直径をいう。また、「ころの外径側に柱が配置される場合のポケット幅Ao」とは、ポケットの外径側の開口縁の周方向長さをいう。一方、「ころの内径側に柱が配置される場合のポケット幅Ai」とは、ポケットの内径側の開口縁の周方向長さをいう。
従来のころ軸受では、保持器の柱の本数と、ころの本数は同じであったが、この構成によれば、保持器の柱の本数、すなわち保持器のポケットの数よりも、ころの本数が多い。このため、削減された柱の分の空間に、ころを入れることができる。つまり、従来のころ軸受よりも、多くのころを収納することが可能となり、軸受の負荷容量を従来品よりも大きくすることができる。また、従来のころ軸受ところの本数を同じにする場合、この構成によれば、保持器の柱の断面積を大きくすることができる。その結果、柱が細すぎて対応できない小サイズの軸受または、高負荷容量の軸受に適用することができる。
本発明において、前記柱を挟む前記ころ間のすきまをSとすると、S>0を満たしてもよい。また、前記すきまSCは、SC<(0.4×Da)を満たしてもよい。
本発明のころ軸受は、外径案内であっても、内径案内であってもよく、また、ころ案内であってもよい。また、本発明のころ軸受は、ころの軌道を有する軌道輪を備えていてもよい。軌道輪は、内径に軌道を有する外輪、および外径に軌道を有する内輪の少なくとも一方であってもよい。さらに、本発明のころ軸受は、金属材料で造られていてもよく、高分子材料で造られていてもよい。
本発明のころ軸受によれば、ころの本数を増やして基本動(静)定格荷重を向上させながらも、柱の強度の低下を抑制することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明において、軸受中心軸AXの方向を「軸方向」といい、軸受中心軸AXに直角する方向を「径方向」といい、軸受中心軸AX回りの円周方向を「周方向」という。
<第1実施形態>
[ころ軸受の基本構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係るころ軸受1の横断面図で、図2はその縦断面図である。図1に示すように、本実施形態のころ軸受1は、保持器2と、円周方向に並んだ複数のころ4とを備えている。保持器2は、ころ4を円周方向に一定の間隔に保持する。本実施形態のころ4は、針状ころである。ただし、ころ4は、針状ころに限定されず、例えば、円筒ころ、円錐ころであってもよい。
[ころ軸受の基本構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係るころ軸受1の横断面図で、図2はその縦断面図である。図1に示すように、本実施形態のころ軸受1は、保持器2と、円周方向に並んだ複数のころ4とを備えている。保持器2は、ころ4を円周方向に一定の間隔に保持する。本実施形態のころ4は、針状ころである。ただし、ころ4は、針状ころに限定されず、例えば、円筒ころ、円錐ころであってもよい。
本実施形態では、ころ4が、軸(図示せず)の外径面およびハウジング(図示せず)の内径面に直接に転接する。ただし、本発明のころ軸受1は、ころ4の軌道を有する軌道輪を備えていてもよい。軌道輪は、内径に軌道を有する外輪、および外径に軌道を有する内輪の一方、または両方である。
図2に示すように、保持器2は、軸方向に離れて対面する一対のリング状の円環部6,6と、円環部6から軸方向に延びる複数の柱8とを有している。柱8は、両円環部6,6の外径縁間にわたって円周方向の複数箇所に設けられている。換言すれば、柱8は、矩形状の直線の部分であり、円周方向に並んでいる。
図1に示す保持器2の隣り合う柱8,8の間に、ポケット10が形成されている。このポケット10に、ころ4が収容されている。つまり、柱8により、各ころ4の間隔が保持されている。
本実施形態では、保持器2の柱8は、ころ4の配列のピッチ円直径PCDよりも外径側に位置している。換言すれば、ころ4の外径側に柱8が配置されている。ただし、後述の図8の第2実施形態のように、保持器2の柱8が、ころ4の配列のピッチ円直径PCDよりも内径側、すなわち、ころ4の内径側に位置していてもよい。
[柱断面形状と案内形式]
図3に示すように、本実施形態の柱8の横断面形状は、ポケット10を直線状に抜いた形状である。具体的には、柱8の周方向側面8aが、径方向、すなわち、軸受軸心AX(図1)に向かって延びている。ただし、柱8の横断面形状はこれに限定されない。柱8の横断面形状は、図4の第1変形例に示すように、矩形(長方形)であってもよい。
図3に示すように、本実施形態の柱8の横断面形状は、ポケット10を直線状に抜いた形状である。具体的には、柱8の周方向側面8aが、径方向、すなわち、軸受軸心AX(図1)に向かって延びている。ただし、柱8の横断面形状はこれに限定されない。柱8の横断面形状は、図4の第1変形例に示すように、矩形(長方形)であってもよい。
また、柱8の横断面形状は、図5の第2変形例に示すような一部テーパ形状や、図6の第3変形例に示すような台形形状であってもよい。図5の例では、柱8の周方向側面8aにおける内径側部分が、径方向内側に向かって幅(周方向幅)が狭くなっている。図6の例では、柱8の周方向側面8aが、その外径端から内径端に向かって幅(周方向幅)が狭くなるように延びている。
これら図5,6の例では、柱8の断面積が大きくなり、柱8の強度が向上する。柱8の断面積を確保する場合、柱8の幅を円周上に拡大する必要があるので、ころ4と保持器2の隙間が小さくなり、保持器2の案内形式はころ案内になる。従来のころ軸受では、外径案内としているが、本実施形態のように、柱8が外径側にある場合、ころ案内、または外径案内となる。一方、後述の図8の第2実施形態のように、柱8が内径側にある場合、ころ案内、または内径案内となる。ただし、案内形式は使用条件によって変更する。例えば、外径側軌道であれば、ころ案内+外径案内となり、内径側軌道であれば、ころ案内+内径案内となる。
[材質、熱処理]
保持器2およびころ4に適用される材料は、例えば、強度面から鉄を主成分とした合金材料である。具体的には、用途に応じて、耐食性が要求される場合はステンレス系合金が適用され、耐熱性が要求される場合はニッケル系合金が適用され、、耐摩耗性が要求される場合は工具鋼材料が適用される。その他にも、目的に沿って、Ti系、Al系、Si系、Mo系等の合金鋼材料を選択してもよい。
保持器2およびころ4に適用される材料は、例えば、強度面から鉄を主成分とした合金材料である。具体的には、用途に応じて、耐食性が要求される場合はステンレス系合金が適用され、耐熱性が要求される場合はニッケル系合金が適用され、、耐摩耗性が要求される場合は工具鋼材料が適用される。その他にも、目的に沿って、Ti系、Al系、Si系、Mo系等の合金鋼材料を選択してもよい。
また、切削加工性の観点から非金属系の材料を適用してもよい。この場合、軸受の軽量化も実現できる。さらなる軽量化が要求される場合、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)をベースとした熱可塑性樹脂材料を適用してもよい。また、加工方法によっては、熱硬化性樹脂や光硬化型の樹脂も適用できる。さらに、各材料が有している物性をさらに向上させる目的で、合金材料、非金属材料に浸炭処理、浸窒処理等の熱処理を施してもよい。
つぎに、本発明の要部である、ころ4および柱8の構造、配置について説明する。この説明は、図4~6の第1~3変形例にも適用される。
[ころの本数]
図3に示すように、保持器2の1つのポケット10内に、複数のころ4が円周方向に並んで配置されている。本実施形態では、1つのポケット10内に、ころ4が2本ずつ配置されている。ただし、1つのポケット10内に収容されるころ4の数は、2本に限定されず、3本以上であってもよい。
図3に示すように、保持器2の1つのポケット10内に、複数のころ4が円周方向に並んで配置されている。本実施形態では、1つのポケット10内に、ころ4が2本ずつ配置されている。ただし、1つのポケット10内に収容されるころ4の数は、2本に限定されず、3本以上であってもよい。
1つのポケット10内に収容されるころ4が2本であれば、外径側では各ころ4が柱8と接触しているので、外径側には脱落しない。したがって、この場合、ころ4の内径側にスリーブがあればよい。1つのポケット10内に収容されるころ4が3本以上になると、柱8と接触しないころ4は内径側および外径側に脱落する恐れがある。したがって、この場合、内径側スリーブに加えて、ころ4の外径側にもスリーブが必要となる。よって、部品点数の増加を抑制する観点からは、1つのポケット10内に収容されるころ4は2本がよい。
本実施形態では、1つのポケット10内に、ころ4が2つずつ収容されている。つまり、すべてのポケット10内に、ころ4が2つ収容されている(等配)。ただし、1つのポケット10内に収容されるころ4の数が異なっていてもよい(不等配)。例えば、図7の第4変形例では、1つのポケット10内にころ4が2つ収容され、別のポケット10内にころ4が1つ収容されている。このように、ころ4の数に応じて、ころ4および柱8の配列は任意に設定することができる。なお、本発明では、保持器2の少なくとも1つのポケット10内に複数のころ4が配置されていればよく、すべてのポケット10内に複数のころ4が配置されている必要はない。つまり、1つのころ4のみが収容されたポケット10があってもよい。
[柱の幅]
図3に示す柱8を挟んで隣接するころ4,4は、柱8がある分だけ、すきまSが大きくなる。柱8の幅(周方向寸法)が小さ過ぎると、柱8を挟んで隣接するころ4,4同士が接触し、金属音が発生する恐れがある。このような、ころ4,4同士の接触を回避するには、柱8を挟んで隣接するころ4,4間のすきまSが0より大きくなるように、柱8の幅を設定することが望ましい(S>0)。具体的には、どのような状態(姿勢)であっても、稼働中は常時、柱8を挟んで隣接するころ4,4間のすきまSが0より大きくなるように、柱8の幅は設定される。
図3に示す柱8を挟んで隣接するころ4,4は、柱8がある分だけ、すきまSが大きくなる。柱8の幅(周方向寸法)が小さ過ぎると、柱8を挟んで隣接するころ4,4同士が接触し、金属音が発生する恐れがある。このような、ころ4,4同士の接触を回避するには、柱8を挟んで隣接するころ4,4間のすきまSが0より大きくなるように、柱8の幅を設定することが望ましい(S>0)。具体的には、どのような状態(姿勢)であっても、稼働中は常時、柱8を挟んで隣接するころ4,4間のすきまSが0より大きくなるように、柱8の幅は設定される。
[ポケット内のすきま]
1つのポケット10内における、ころ4の本数をZ、ころ4間のすきまをSC、すきまSCの最小値をSCmin、ころ4の外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、以下の式(1)、(2)の両方を満たす。
Ao<Z×Da ・・・(1)
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1) ・・・(2)
1つのポケット10内における、ころ4の本数をZ、ころ4間のすきまをSC、すきまSCの最小値をSCmin、ころ4の外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、以下の式(1)、(2)の両方を満たす。
Ao<Z×Da ・・・(1)
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1) ・・・(2)
ここで、「ころ4の外径側に柱8が配置される場合の、ころ4間のすきまSC」とは、ころ4が相手軌道の内径に接触し、且つ、ころ4が保持器2のポケット10の内径側の接触点B1で接触しているときの隙間をいう。また、1つのポケット10内のころ4の本数が2本の場合、「ころ4間のすきまSC」は、2つのころ4,4間の隙間をいう。1つのポケット10内のころ4の本数が3本以上の場合、「ころ4間のすきまSC」は、各ころ4間の隙間の合計をいう。
「ころの外径Da」とは、円筒ころおよび針状ころの場合、円の直径をいう。また、円錐ころの場合、円錐の下底面の直径をいう。また、「ころ4の外径側に柱8が配置される場合のポケット幅Ao」とは、ポケット10の外径側の開口縁の周方向長さをいう。
1つのポケット10内のころ4,4間のすきまSCが小さい場合、運転時の昇温による熱膨張ですきまSC(SC=0)がなくなり、発熱する恐れがある。これを回避すべく、上述の式(2)を満たすように、すきまの最小値SCminを設定する。
1つのポケット10内のころ4,4のすきまSCが大きい場合、ころ4,4同士が接触すると金属音が発生する。また、すきまSCを大きく設定すると、ポケット幅Aoも大きくなる。このため、内径側のスリーブでころ4を保持しても、ころ4が外径側に脱落する可能性がある。ポケット幅AoをAo<(Z×Da)に設定すれば、ポケット10内に収容されるころ4が2本(Z=2)のとき、ころ4は外径側には脱落しない。ポケット10内に収容されるころ4が3本以上で、ころ4の外径側への脱落が懸念されるとき、ころ4の外径側にもスリーブを配置することを検討すればよい。
また、すきまSCが大き過ぎると、ころ4の衝突音が発生する。このため、前記すきまSCが以下の式(3)を満たすように設定してもよい。
SCmax<(0.4×Da) ・・・(3)
SCmax<(0.4×Da) ・・・(3)
以上より、1つのポケット10内のころ4,4のすきまSCは、以下の式(4)を満たすように設定されている。
Da×0.5×10-3×(Z-1)≦SC<(0.4×Da) ・・・(4)
Da×0.5×10-3×(Z-1)≦SC<(0.4×Da) ・・・(4)
<第2実施形態>
図8を用いて、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、前述のとおり、ころ4の内径側に保持器2の柱8が配置されている点で、第1実施形態と相違している。
図8を用いて、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、前述のとおり、ころ4の内径側に保持器2の柱8が配置されている点で、第1実施形態と相違している。
図8に示す1つのポケット10内において、ころ4の本数をZ、ころ4,4間のすきまをSC、すきまSCの最小値をSCmin、ころ4の外径をDa、内径側のポケット幅をAiとすると、以下の式(5)、(6)の両方を満たす。
Ai<Z×Da ・・・(5)
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1) ・・・(6)
Ai<Z×Da ・・・(5)
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1) ・・・(6)
ここで、「ころ4の内径側に柱8が配置される場合の、ころ4間のすきまSC」とは、ころ4が相手軌道の内径に接触している、且つ、保持器2のポケット10の外径側の接触点B2でころ4が接触しているときの隙間をいう。また、「ころ4の内径側に柱8が配置される場合のポケット幅Ai」とは、ポケット10の内径側の開口縁の周方向長さをいう。
また、第1実施形態と同様に、すきまSCは以下の式(7)を満たすように設定されてもよい。
SCmax<(0.4×Da) ・・・(7)
SCmax<(0.4×Da) ・・・(7)
つまり、第2実施形態のすきまSCも、第1実施形態と同様に、以下の式(8)を満たすように設定されている。
Da×0.5×10-3×(Z-1)≦SC<(0.4×Da) ・・・(8)
Da×0.5×10-3×(Z-1)≦SC<(0.4×Da) ・・・(8)
このように、式(8)の範囲にすきまSCを設定することで、ころ4の衝突音の発生を抑制できるとともに、Z=2の場合、ころ4は内径側には脱落しない。Z≧3で、ころ4の内径側への脱落が懸念されるとき、ころ4の内径側にもスリーブを配置することを検討すればよい。
従来のころ軸受では、保持器の柱の本数と、ころの本数は同じであったが、上記構成によれば、保持器2の柱8の本数、すなわち保持器2のポケット10の数よりも、ころ4の本数が多い。このため、削減された柱8の分の空間に、ころ4を入れることができる。つまり、従来のころ軸受よりも、多くのころ4を収納することが可能となり、軸受の負荷容量を従来品よりも大きくすることができる。また、従来のころ軸受ところ4の本数を同じにする場合、保持器2の柱8の断面積を大きくすることができる。その結果、柱8が細すぎて対応できない小サイズの軸受、または、高負荷容量の軸受に適用することができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1 ころ軸受
2 保持器
4 ころ
6 円環部
8 柱
10 ポケット
2 保持器
4 ころ
6 円環部
8 柱
10 ポケット
Claims (9)
- 円周方向に並んだ複数のころと、前記ころを保持する保持器とを備え、
前記保持器は、リング状の円環部と、前記円環部から軸方向に延びて周方向に並んだ複数の柱と、隣接する前記柱の間に形成されたポケットと、を有し、
前記保持器の1つの前記ポケット内に、前記ころが円周方向に複数並び、
前記ころの外径側に前記柱が配置されている、ころ軸受であって、
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、外径側のポケット幅をAoとすると、
Ao<Z×Da、と
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)
の両方を満たす、ころ軸受。 - 円周方向に並んだ複数のころと、前記ころを保持する保持器とを備え、
前記保持器は、リング状の円環部と、前記円環部から軸方向に延びて周方向に並んだ複数の柱と、隣接する前記柱の間に形成されたポケットと、を有し、
前記保持器の1つの前記ポケット内に、前記ころが円周方向に複数並び、
前記ころの内径側に前記柱が配置されている、ころ軸受であって、
1つの前記ポケット内における前記ころの本数をZ、1つの前記ポケット内における前記ころ間のすきまをSC、前記すきまSCの最小値をSCmin、前記ころの外径をDa、内径側のポケット幅をAiとすると、
Ai<Z×Da、と
SCmin=Da×0.5×10-3×(Z-1)
の両方を満たす、ころ軸受。 - 請求項1または2に記載のころ軸受において、前記柱を挟む前記ころ間のすきまをSとすると、S>0を満たす、ころ軸受。
- 請求項1または2に記載のころ軸受において、前記すきまSCは、SC<(0.4×Da)を満たす、ころ軸受。
- 請求項1に記載のころ軸受において、外径案内、または、ころ案内である、ころ軸受。
- 請求項2に記載のころ軸受において、内径案内、または、ころ案内である、ころ軸受。
- 請求項1または2に記載のころ軸受において、さらに、前記ころの軌道を有する軌道輪を備えた、ころ軸受。
- 請求項1または2に記載のころ軸受において、金属材料で造られた、ころ軸受。
- 請求項1または2に記載のころ軸受において、高分子材料で造られた、ころ軸受。
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