JP2014206202A - シェル型ニードル軸受 - Google Patents

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Yasuhiro Araki
康宏 荒木
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Abstract

【課題】外輪2の軸方向両端部に内向鍔部5a、5bを形成した状態で、この外輪2の内径側に保持器3bを組み込む事ができ、しかも、各ニードル4の転動面と外側、内側各軌道面との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる構造を実現する。
【解決手段】前記保持器3bを、円周方向に並べた複数個の保持器素子14a、14bにより構成する。又、隣り合う2つの保持器素子14a、14bを1組として、これら各保持器素子14a、14bの円周方向に対向する端面同士を、円周方向に関する寸法を拡縮可能な弾性変形部15、15により連結して、連結保持器素子26、26を構成する。そして、これら各連結保持器素子26、26を、円周方向に関する相対変位を可能な状態に配置する。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車用のトランスミッション(トランスアクスルを含む)等の、各種回転機械装置の回転支持部に組み込む、シェル型ニードル軸受の改良に関する。
特許文献1には、自動車用変速機に組み込まれる回転軸をハウジングに対して回転自在に支承する為に、シェル型ニードル軸受が使用されている事が記載されている。この様な回転支持部分にシェル型ニードル軸受を組み込んだ状態に就いて、図3〜4により説明する。この図3〜4に記載したシェル型ニードル軸受1は、外輪2と、保持器3と、複数本のニードル4とを組み合わせて成る。このうちの外輪2は、金属板を曲げ形成する事で全体を円筒状としており、その軸方向両端には、この金属板の一部をそれぞれ径方向内側に向け直角に折り曲げる事により、1対の内向鍔部5a、5bを形成している。
又、前記保持器3は、全体を籠型で円筒状に形成しており、軸方向に間隔を開けた状態で互いに同心に配置された1対のリム部6、6同士(図4参照)の間に、円周方向に間隔を開けて配置された複数本の柱部7を掛け渡し、円周方向に隣り合うこれら各柱部7と前記両リム部6、6とにより四周を囲まれる空間を、それぞれ前記各ニードル4を転動可能に保持する為のポケット8としている。この様な保持器3は、前記外輪2の内径側に、前記両内向鍔部5a、5bにより軸方向への抜け止めを図られた状態で、回転自在に配置されている。又、前記各ニードル4は、前記保持器3の各ポケット8の内側に、それぞれ1本ずつ転動自在に保持している。
上述の様なシェル型ニードル軸受1により、自動車用変速機のハウジング9の内側に回転部材10を支承するのに図3に示した構造の場合には、このハウジング9の内側に固定したポンプハウジング11の一部に形成した保持孔12の内径側に前記外輪2を内嵌固定すると共に、前記保持器3に保持された複数のニードル4の内側に前記回転部材10の一部を挿通する。そして、これら各ニードル4の転動面を、前記外輪2の内周面(外側軌道面)とこの回転部材10の外周面(内側軌道面)とに接触させる。この結果、この回転部材10の一部が前記ポンプハウジング11の内側に回転自在に支持される。前記自動車用変速機の運転時には、このポンプハウジング11内に設けた送油ポンプ13が吐出した潤滑油を各部に供給し、これら各部を潤滑する。
ところで、前述した様なシェル型ニードル軸受1の構造の場合、前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5が、前記保持器3の外径寸法D3よりも小さい為(d5<D3)、この外輪2に内向鍔部5a、5bを形成した状態では、この外輪2の内径側に前記保持器3(ニードル4を組み付けた状態を含む)を組み込む事ができない。この為、従来から、前記外輪2の内径側に前記保持器3を組み込む作業は、例えば、前記両内向鍔部5a、5bのうち、一方(図4の左方)の内向鍔部5aのみを形成した状態の外輪2の内径側に、前記保持器3を軸方向他方側から組み込み、その後、この外輪2の軸方向他端部に他方(図4の右方)の内向鍔部5bを形成する様にして行われている。又、前記外輪2の内向鍔部5bの耐久性を確保すべく、前記外輪2の内径側に前記保持器3を組み込んだ状態で、この外輪2に浸炭窒化処理或いは高周波焼入れ等の熱処理を施す事が行われている。但し、この様な手順で熱処理を施す場合、前記保持器3の材料として、熱に弱い合成樹脂を採用する事ができなかった。
一方、合成樹脂製の保持器を採用した場合には、前記外輪2の内径側に前記保持器3を組み込む以前の状態(外輪2に一方の内向鍔部5aのみを形成した状態)で、この外輪2に浸炭処理又は浸炭窒化処理等を施す事が行われている。但し、この外輪2全体に浸炭処理を施してしまうと、この外輪2の軸方向他端部も硬化してしまう為、当該部分に他方の内向鍔部5bを形成する加工が面倒になってしまう。例えば、前記外輪2の軸方向他端部に、防炭の為の銅メッキを施して、当該部分の硬化を防止する事も行われているが、銅メッキを施す工程、及び、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にこの銅メッキを剥がす工程が必要となり面倒である。
この様な事情から、特許文献2には、外輪2の軸方向両端部に内向鍔部5a、5bを形成した状態で、この外輪2の内径側に組み込む事ができる保持器3aの構造が記載されている。この保持器3aは、図5〜11に示す様に、円周方向に並べた複数個の保持器素子14、14により構成されている。又、円周方向に隣り合う各保持器素子14、14の対向する端面同士を、弾性変形部15、15により一体に連結している。
これら各弾性変形部15、15は、径方向両側及び幅方向外方に開口した、それぞれが略C字状(欠円筒状)の1対の弾性変形素子16、16を、軸方向に並べた状態で構成している。この様な両弾性変形素子16、16のうちの、一方(図6の左方)の弾性変形素子16は、一方の曲がり部17と、他方の曲がり部18と、連続部19とから成る。
このうちの一方の折れ曲がり部17は、図5〜8に示す自由状態で、その曲率半径をR17(図7参照)とした部分円筒状である。この様な一方の折れ曲がり部17は、円周方向に隣り合う前記各保持素子14、14のうちの一方(図6の上方)の保持器素子14の一方(図6の左方)のリム部6の円周方向他端(図6の下端)に設けられた連結基端部20aの先端から、幅方向内側に折れ曲がった状態で形成されている。
又、前記他方の折れ曲がり部18は、その曲率半径をR18(図7参照)とした部分円筒状である。この様な折れ曲がり部18は、他方(図6の下方)の保持器素子14の一方のリム部6の円周方向一端(図6の上端)に設けられた連結基端部20bから、幅方向内側に折れ曲がった状態で形成されている。
更に、前記連続部19は、その曲率半径がR19(図7参照)の部分円筒状であり、前記一方の折れ曲がり部17と前記他方の折れ曲がり部18との先端(幅方向内側端部)同士を、円周方向に滑らかに連続させている。
尚、上述の従来構造の場合、前記一方の折れ曲がり部17の曲率半径R17と前記他方の折れ曲がり部18の曲率半径R18とを等しく(R17=R18)形成すると共に、前記連続部19の曲率半径R19をこれら両曲率半径R17、18よりも大きく(R17=R18<R19)形成して、前記各弾性変形素子16、16を、複数の曲率を有する複合円筒状としている。但し、前記各曲率半径R17、R18、R19同士を等しく形成して、前記各弾性変形素子16、16を単一の曲率を有する単一円筒状とする事もできる。
又、図8に示す様に、前記各弾性変形素子16、16の径方向に関する厚さ寸法H16を、軸方向に関する厚さ寸法W16よりも大きく(H16>W16)している。この様にして、前記各弾性変形素子16、16の径方向に関する剛性を確保している。
尚、前記両弾性変形素子16、16のうちの、他方(図6の右方)の弾性変形素子16は、前記一方の弾性変形素子16と、前記保持器3aの中心軸に直交する仮想平面α(図6参照)に関して対称な形状をしている為、説明は省略する。
又、上述の従来構造の場合、自由状態に於いて、前記各弾性変形部15、15を構成する各弾性変形素子16、16の連続部19、19の幅方向内側面同士の間に、軸方向寸法がL21の軸方向隙間21を設けている。又、前記各連結基端部20a、20bの円周方向に対向する端部同士の間に、円周方向寸法がL22の第一の円周方向隙間22、22を設けている。更に、前記一方の折れ曲がり部17、17及び前記他方の折れ曲がり部18、18の外側面とこれら各外側面と対向する柱部7、7の円周方向側面との間に円周方向寸法がL23の第二の円周方向隙間23、23を設けている。そして、図9〜10に示す様に、前記第一の円周方向隙間22、22の円周方向寸法L22がゼロになる(前記各連結基端部20a、20bの周方向端面同士が当接する)前に、前記軸方向隙間21の軸方向寸法L21及び前記第二の円周方向隙間23、23の円周方向寸法L23が両方ともゼロにならない(前記軸方向隙間21及び第二の円周方向隙間23、23が消滅しない)様に、前記各寸法L22、L21、L23を規制している。
又、前記保持器3aの場合、図11(a)に示す様に、各ポケット8の両円周方向内側面のそれぞれの径方向内端部に円周方向に突出した状態で内径側凸部24、24を形成し、これら各内径側凸部24、24の先端同士の円周方向の寸法W24を、前記各ニードル4の外径寸法D4よりも小さくしている(W24<D4)。この様にして、これら各ニードル4の前記ポケット8に対する径方向内方への抜け止めを図っている。又、図11(b)に示す様に、これら各ポケット8の円周方向に対向する円周方向内側面のそれぞれの径方向外端部に円周方向に突出した状態で外径側凸部25、25を形成し、これら各外径側凸部25、25の先端同士の円周方向の寸法W25を、前記各ニードル4の外径寸法D4よりも小さくして(W25<D4)、これら各ニードル4の前記ポケット8に対する径方向外方への抜け止めを図る事もできる。
上述の様な保持器3aの場合、前記各弾性変形素子16、16の連続部19の円周方向中央部を中心として、前記一方の折れ曲がり部17及び前記他方の折れ曲がり部18が弾性変形する事により、前記第一の円周方向隙間22、22を拡縮できる。この為、この保持器3aの自由状態に於ける外径寸法D3が、図5(a)に示す様に、前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5より大きい(D3>d5)場合でも、図9〜10に示す様に、前記各弾性変形部15、15を、円周方向に弾性変形(収縮)させる事により、前記保持器3aの外径寸法D3を、前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5よりも小さく(D3<d5)する事ができる。この結果、この外輪2に前記両内向鍔部5a、5bが形成された状態でも、この外輪2の内径側に前記保持器3aを組み込める。尚、前記各ニードル4は、前記保持器3aをこの外輪2の内側に組み込む前或いは組み込んだ後の何れかの状態で、この保持器3aのポケット8に組み込む事ができる。
上述の様な保持器3aを有するシェル型ニードル軸受の場合、この保持器3aを組み込む以前の状態で、前記両内向鍔部5a、5bが形成された外輪2に対して、浸炭処理或いは高周波焼入れ等の熱処理を施す事ができる。この為、前記保持器3aがこの熱処理の影響を受ける事がない。この結果、合成樹脂製の保持器を採用して軽量化を図れる。
但し、前記保持器3aの場合、前記各ニードル4の転動面と、前記外輪2の内周面(外側軌道面)或いは前記回転部材10(図3参照)の外周面(内側軌道面)との接触部のフレッチングを防止する観点から改良の余地がある。即ち、前記保持器3aの場合、複数個の保持器素子14、14を前記各弾性変形部15、15により円周方向に連結して一体型としている。これら各弾性変形部15、15の円周方向に関する剛性は、或る程度高いので、前記各保持器素子14、14同士が円周方向に容易には相対変位する事ができない。この結果、非負荷圏に存在する保持器3aのポケット8に保持されたニードル4が、前記外輪2或いは前記回転部材10に対して変位する事ができず、振動等により、このニードル4の転動面と、前記外輪2の内周面(外側軌道面)或いは前記回転部材10の外周面(内側軌道面)との接触部にフレッチングが発生し易くなる可能性がある。
特開2000−291669号公報 国際公開第2011/078359号パンフレット
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、外輪の軸方向両端部に内向鍔部を形成した状態で、この外輪の内径側に保持器を組み込む事ができる構造に於いて、ニードルの転動面と外側、内側各軌道面との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のシェル型ニードル軸受は、外輪と、保持器と、複数本のニードルとを備えている。
このうちの外輪は、金属板を曲げ形成する事で全体を円筒状とされ、軸方向両端縁部にそれぞれ径方向内方に折れ曲がった内向鍔部を有する。
又、前記保持器は、前記外輪の内径側に回転自在に設けられており、円周方向に亙って複数個のポケットを有し、それぞれが部分円筒状である複数の保持器素子を円周方向に並べて配置する事により構成されている。
更に、前記各ニードルは、前記各ポケットの内側に転動自在に保持されて、それぞれの転動面の一部を前記外輪の内周面に当接させている。
特に、本発明のシェル型ニードル軸受に於いては、少なくとも2つの隣り合う保持器素子を1組とした複数の連結保持器素子を有し、これら各連結保持器素子を構成する保持器素子同士の円周方向に対向する端部を、円周方向に関する収縮が可能な弾性変形部により連結している。
又、前記各連結保持器素子は、隣り合う連結保持器素子の対向する円周方向端面同士が連結される事なく、且つ、当該部分に円周方向に関する隙間を設けた状態で配置されている。
そして、前記各弾性変形部が円周方向に収縮していない状態での前記保持器の外径寸法が前記外輪の両内向鍔部の内径寸法よりも大きく、前記各弾性変形部が円周方向に収縮した状態での前記保持器の外径寸法が前記外輪の両内向鍔部の内径寸法よりも小さい。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、円周方向に隣り合う前記各連結保持器素子同士を、円周方向に隙間なく配置し、且つ、前記保持器と前記外輪とを最大限偏心させた状態で、前記外輪の内周面とこれら各保持器素子の外周面との間に生じる隙間のうちの、径方向に関する寸法が最も大きい部分の寸法を、前記ニードルの外径寸法よりも小さくする。
上述の様に構成する本発明によれば、外輪の軸方向両端部に内向鍔部を形成した状態で、この外輪の内側に保持器を組み込む事ができる構造に於いて、ニードルの転動面と外側、内側各軌道面との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる。
即ち、本発明の場合、シェル型ニードル軸受を構成する保持器を、弾性変形部により連結された保持器素子により構成された連結保持器素子同士を、互いに円周方向に関する相対変位を可能な状態で配置した、所謂分割型の保持器としている。この様な分割型の保持器の場合、非負荷圏に存在する何れかの連結保持器素子が、負荷圏に存在する別の連結保持器素子との間に存在する円周方向の隙間分だけ、円周方向に変位可能になり、回転に基づく慣性や振動により、少しずつとは言え、円周方向に変位する事ができる。この為、この変位に基づいて、非負荷圏に存在する各ニードルの転動面と、外側、内側各軌道面とが相対変位する。この結果、これら各ニードルの転動面と、これら外側、内側各軌道面との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる。
又、請求項2に記載した発明の場合、円周方向に隣り合う連結保持器素子同士を、円周方向に隙間なく配置した状態、且つ、前記保持器と前記外輪とを最大限偏心させた状態で、この外輪の内周面とこの保持器の外周面との間に生じる隙間を、前記ニードルの外径寸法との関係で上述の様に規制している。従って、シェル型ニードル軸受の輸送時等に、前記外輪の内周面と前記保持器の外周面との間に生じる隙間に、前記各ニードルが潜り込む事を防止できる。
本発明の実施の形態の1例のシェル型ニードル軸受を示す断面図。 同じく、外輪の内側に保持器が組み込まれた状態で外輪のみ幅方向中央で切断した断面図であって、外輪と保持器とが同心の状態を示す図(a)と、外輪に対して保持器を径方向に最大限偏らせた状態を示す図(b)。 シェル型ニードル軸受の使用状態の1例を示す、自動車用変速機の部分断面図。 従来構造のシェル型ニードル軸受の構造を示す半部断面図。 従来構造のシェル型ニードル軸受の構造を示す図であって、外輪と、自由状態に於ける保持器の状態を示す断面図(a)と、(a)の右側から見た正投影図(b)。 同じく、図5のA部を径方向外方から見た状態で示す図。 同じく、図6のB部拡大図。 同じく、保持器の図7に相当する部分を径方向に関して斜め外側から見た斜視図。 従来構造のシェル型ニードル軸受の構造を示す図であって、外輪と、弾性変形部が円周方向に収縮した状態の保持器を示す断面図(a)と、(a)の右側から見た正投影図(b)。 同じく、図9のC部拡大図。 同じく、ポケットの形状の1例を示す部分断面図(a)と、ポケットの形状の別例を示す部分断面図(b)。
図1〜2は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、シェル型ニードル軸受を構成する保持器3bを所謂分割型の保持器とした点にある。この特徴部分以外の保持器3bの構造は、前述の図5〜11に示した保持器3aの構造と同様であり、保持器3b以外のシェル型ニードル軸受の構造は、前述の図3〜4に示したシェル型ニードル軸受1の構造と同様である。この為、同等部分に関する図示並びに説明は簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
本例のシェル型ニードル軸受1aは、前述した従来構造のシェル型ニードル軸受1と同様に外輪2と、保持器3aと、複数本のニードル4とを組み合わせて成る。
このうちの外輪2は、例えば、肌焼鋼等の金属材料にプレス加工を施して円筒状に加工したものに、浸炭窒化処理等の熱処理を施して形成している。
又、前記各ニードル4は、例えば、SUJ2(高炭素クロム軸受鋼)製で、焼き入れ及び焼き戻しを施して或る。
尚、本発明は、例えば、外輪2の外径寸法D2が66mm以下、同じく幅寸法H2が30mm以下、断面高さD1(ニードルの径方向内端から外輪の外周面までの長さ)が2〜5mmのシェル型ニードル軸受に適用した場合に、顕著な効果を得られる。但し、本発明の対象は、上述の様な大きさのシェル型ニードル軸受に限定されるものではない。
又、前記保持器3bは、前述した図5〜11に示した保持器3aと同様に、複数個(本例の場合4個)の合成樹脂製の保持器素子14a、14bを有する。
尚、前記保持器3aを造る為の合成樹脂材料としては、例えば、芳香族ポリアミド、ポリアミド46、ポリアミド6、ポリアミド66等のポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアセタール(POM)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等が挙げられる。又、この様な合成樹脂材料に、ガラス繊維又は炭素繊維等の強化繊維を混合したものも好ましく使用できる。具体的には、ポリアミド樹脂にガラス繊維又は炭素繊維を5〜30質量%混合し、曲げ弾性率を2000〜5000MPaとしたものを好ましく使用できる。
特に本例の場合、隣り合う2つの保持器素子14a、14bを1組として全部で2組の連結保持器素子26、26により、前記保持器3bを構成している。この様な連結保持器素子26、26を構成する各保持器素子14a、14b同士の円周方向に対向する端面同士は、弾性変形部15、15により連結されている。尚、これら各弾性変形部15、15の構造は、前述した図5〜11に示した保持器3aの弾性変形部15、15と同様である為、詳しい図示並びに説明は省略する。又、本例の場合、前記保持器素子14aと前記保持器素子14bとの円周方向に関する長さを変えている。具体的には、この保持器素子14bの円周方向に関する長さを、前記保持器素子14aの円周方向に関する長さよりも長くしている。即ち、前記各弾性変形部15、15は、前記各連結保持器素子26、26の円周方向中央から一方(図2の反時計方向)に寄った位置に設けられている。但し、各保持器素子同士の円周方向に関する長さを同じにして、各連結保持器素子の円周方向中央に、弾性変形素子を設ける事もできる。又、各連結保持器素子を3個以上の保持器素子により構成して、これら各連結保持器素子に2個以上の弾性変形素子を設ける事もできる。
又、前記各連結保持器素子26、26同士の円周方向に対向する端面同士の間には、円周方向隙間27a、27bを設けている。従って、前記各連結保持器素子26、26同士は、最大でこれら各円周方向隙間27a、27bの寸法H27a、H27bの和(H27a+H27b)だけ、円周方向に相対変位が可能な状態で設けられている。尚、前記各円周方向隙間27a、27bの寸法H27a、H27bは、前記各連結保持器素子26、26同士が円周方向に関して相対変位する事により変化するものであり、図2(a)は、前記各円周方向隙間27a、27bの寸法H27a、H27bが等しい(H27a=H27b)状態を示している。又、前記保持器3bは、図2(a)に示す、前記弾性変形部が円周方向に拡縮していない状態(中立状態)に於いて、前記保持器3bの外径寸法D3が前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5よりも大きい(D3>d5)。
又、本例の場合、前記各連結保持器素子26、26同士を径方向に近付ける事により、前記円周方向隙間27a、27bを消滅させ(ゼロにし)、且つ、前記保持器3bと外輪2とを最大限偏心させた状態{図2(b)に示す状態}で、この外輪2の内周面と前記各保持器素子26、26の外周面との間に生じる径方向隙間28のうちの、径方向に関する寸法が最も大きい周方向中央部分の隙間寸法H28(H28=H27a=H27b)を、図2(b)に二点鎖線で示すニードル4の外径寸法D4よりも小さくしている。(H28<D4)。
尚、図2(b)に示す様に、前記円周方向隙間27a、27bをゼロにした状態で、前記保持器3bの端面形状は、これら各円周方向隙間27a、27bの分だけ図2(b)の上下方向の外径が小さい、横長の楕円形状となる。この為、大きい方の外径寸法D3{図2(b)の左右方向の外径}が、前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5よりも大きくなる様に各部の寸法を規制する事により、前記保持器3bが前記外輪2の内側から、軸方向に抜け出す事を防止している。
又、本例の場合、前記外輪2の内径側に前記保持器3bを組み込む作業は、前記各連結保持器素子26、26の各弾性変形部15、15を円周方向に収縮させる事により、前記保持器3bの外径寸法D3を前記外輪2の両内向鍔部5a、5bの内径寸法d5よりも小さく(D3<d5)した状態で行う。尚、前記各ニードル4は、前記各連結保持器素子26、26を前記外輪2の内側に組み込む前或いは組み込んだ後の何れかの状態で、これら各連結保持器素子26、26のポケット8に組み込む事ができる。
上述の様な本発明のシェル型ニードル軸受の場合、前記外輪2の軸方向両端部に内向鍔部5a、5bを形成した状態で、この外輪2の内径側に前記保持器3bを組み込む事ができる構造に於いて、前記各ニードル4の転動面と前記外輪2の内周面(外側軌道面)或いは回転部材10(図3参照)の外周面(内側軌道面)との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる。
即ち、本例の場合、シェル型ニードル軸受を構成する保持器3bを、前記各弾性変形部15、15により連結された隣り合う二つの保持器素子14a、14bにより構成された前記各連結保持器素子26、26同士を互いに円周方向に関する相対変位を可能な状態で配置した、所謂分割型の保持器としている。この様な分割型の保持器の場合、非負荷圏に存在する何れかの連結保持器素子26が、負荷圏に存在する別の連結保持器素子26との間に存在する円周方向隙間27a、27b分だけ、円周方向に変位可能になり、回転に基づく慣性や振動により、少しずつとは言え、円周方向に変位する事ができる。この為、この変位に基づいて、非負荷圏に存在する前記各ニードル4の転動面と、前記外輪2の内周面(外側軌道面)或いは前記回転部材10の外周面(内側軌道面)とが相対変位する。更に負荷圏に関しても、この様な相対変位が受け入れられる。この結果、前記各ニードル4の転動面と、前記外輪2の内周面(外側軌道面)或いは回転部材10の外周面(内側軌道面)との接触部にフレッチングが発生する事の防止を図れる。
又、本例の場合、円周方向に隣り合う連結保持器素子26、26同士を、径方向にずらす事により円周方向に隙間なく配置し、且つ、前記保持器3bと前記外輪2とを最大限偏心させた状態で、この外輪2の内周面とこの保持器3bの外周面との間に生じる隙間28を、前記ニードル4の外径寸法D4との関係で上述の様に規制している。従って、シェル型ニードル軸受の輸送時等に、前記外輪2の内周面と前記保持器3bの外周面との間に生じる隙間28に、前記各ニードル4が潜り込む事を防止できる。
本発明を実施する場合に、連結保持器素子の個数、又は、1組の連結保持器素子を構成する保持器素子の数は、前述した実施の形態の場合に限定されるものではない。例えば、全部で6個の保持器素子を有する構造の場合に、3個の保持器素子を1組として全部で2組の連結保持器素子により構成する事もできるし、2個の保持器素子を1組として全部で3組の連結保持器素子を構成する事もできる。
又、弾性変形部の構造は、前述した従来構造に限定されるものではない。即ち、各連結保持器素子を構成する各保持器素子に対して、これら各保持器素子が互いに円周方向に近付く様な力を加えた場合に、これら各保持器素子同士の円周方向に関する距離が縮まる様に弾性変形する事ができる各種構造を採用する事ができる。
1、1a シェル型ニードル軸受
2 外輪
3、3a、3b 保持器
4 ニードル
5a、5b 内向鍔部
6 リム部
7 柱部
8 ポケット
9 ハウジング
10 回転部材
11 ポンプハウジング
12 保持孔
13 送油ポンプ
14、14a、14b 保持器素子
15 弾性変形部
16 弾性変形素子
17 一方の折れ曲がり部
18 他方の折れ曲がり部
19 連続部
20a、20b 連結基端部
21 軸方向隙間
22 第一の円周方向隙間
23 第二の円周方向隙間
24 内径側凸部
25 外径側凸部
26 連結保持器素子
27a、27b 円周方向隙間
28 径方向隙間

Claims (2)

  1. 金属板を曲げ形成する事で全体を円筒状とされ、軸方向両端縁部にそれぞれ径方向内方に折れ曲がった内向鍔部を有する外輪と、
    円周方向に亙って複数個のポケットを有し、それぞれが部分円筒状である複数の保持器素子を円周方向に並べて配置する事により構成され、前記外輪の内側に回転自在に設けられた保持器と、
    前記各ポケットの内側に転動自在に保持されて、それぞれの転動面の一部を前記外輪の内周面に当接させる複数本のニードルとを備えたシェル型ニードル軸受に於いて、
    少なくとも2つの隣り合う保持器素子を1組とした複数の連結保持器素子を有し、これら各連結保持器素子を構成する保持器素子同士の円周方向に対向する端部を、円周方向に関する収縮が可能な弾性変形部により連結しており、
    前記各連結保持器素子は、隣り合うこれら各連結保持器素子同士の対向する円周方向端面同士が連結される事なく、且つ、当該部分に円周方向に関する隙間を設けた状態で配置されており、
    前記各弾性変形部が円周方向に収縮していない状態での前記保持器の外径が前記外輪の両内向鍔部の内径よりも大きく、前記各弾性変形部が円周方向に収縮した状態での前記保持器の外径が前記外輪の両内向鍔部の内径以下である事を特徴とするシェル型ニードル軸受。
  2. 円周方向に隣り合う前記各連結保持器素子同士を、円周方向に隙間なく配置し、且つ、前記保持器と前記外輪とを最大限偏心させた状態で、
    前記外輪の内周面とこれら各保持器素子の外周面との間に生じる隙間のうちの、径方向に関する寸法が最も大きい部分の寸法が、前記ニードルの外径寸法よりも小さい、請求項1に記載したシェル型ニードル軸受。
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