JP2024043910A - フィルタおよび洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく糸くずを捕集することができるフィルタを提供する。【解決手段】フィルタ30は、フィルタケースに着脱自在に収容され、フィルタ底板33と、フィルタ底板33の長手方向Xに沿う側端縁から立設させた第1フィルタ側板34および第2フィルタ側板35とを有する。フィルタ底板33には、水を通す底面開口部33cと、底面開口部33cを仕切る底面支柱部33bとで形成された底面捕集部33aが設けられる。第2フィルタ側板35には、水を通す側面開口部35cと、側面開口部35cを仕切る側面支柱部35bとで形成された側面捕集部35aが設けられる。底面開口部33cは、側面開口部35cよりも、開口した面積が小さい。【選択図】図5

Description

本開示は、フィルタ、およびそれを用いた洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機では、洗濯槽の外部へ洗濯水を排出する排水路が設けられている。また、排出された洗濯水を洗濯槽に戻す循環路も設けられており、洗濯時には、循環路を経由して洗濯水を循環させている。排水路には、洗濯中に発生する糸くず(リント)などのゴミを捕集するリントフィルタを備えたフィルタユニットが設けられている。このような洗濯機を繰り返し使用することで、リントフィルタにはゴミが溜まると、洗濯水の流動性が低下し、洗濯性能が悪化したり、排水に時間が掛かったりするという問題があった。フィルタに溜まったゴミを除去することで、この問題を解決しており、ゴミを容易に除去できる洗濯機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-28398号公報
従来の洗濯機は、筐体と、筐体に支持された水槽と、水槽内に配置されたドラムと、水槽から排水された水を外部へと排出する排水経路と、排水経路の途中に設けられるフィルタケースと、フィルタケースの内部に着脱自在に収納され、排水される水に含まれる異物を捕集するフィルタ体とを備える。フィルタ体は、フィルタ体の長手方向に延伸する中心部と、中心部を中心としてU字状に延伸する複数の側部とを有する。
従来の洗濯機において、フィルタケースでは、排水経路との接続箇所によって水流が局所的に強くなる場合がある。また、フィルタケース内の水流の向きは、必ずしも一方向とは限らないので、フィルタ体で捕集された糸くずが、水流の向きによっては離脱してしまう場合がある。これらにより、糸くずの捕集能力が低下する虞がある。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、効率よく糸くずを捕集することができるフィルタおよび洗濯機を提供することを目的とする。
本開示に係るフィルタは、水が流入する流入口と水が流出する流出口とが形成されたフィルタケースに着脱自在に収容されるフィルタであって、フィルタ底板と、前記フィルタ底板の長手方向に沿う側端縁から立設させたフィルタ側板とを有し、前記フィルタ底板には、自身の一方の面から他方の面に向けて水を通す底面開口部と、前記底面開口部を仕切る底面支柱部とで形成された底面捕集部が設けられ、前記フィルタ側板には、自身の一方の面から他方の面に向けて水を通す側面開口部と、前記側面開口部を仕切る側面支柱部とで形成された側面捕集部が設けられ、前記底面開口部は、前記側面開口部よりも、開口した面積が小さいことを特徴とする。
本開示に係るフィルタでは、前記底面開口部は、隣接する前記底面支柱部同士を繋ぐ仕切支柱部によって、小さく仕切られている構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記底面捕集部は、前記仕切支柱部によって、他の部分よ
りも前記底面開口部を小さく仕切った小型開口部を有し、前記小型開口部は、前記流出口に応じた位置に設けられている構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側面支柱部は、前記長手方向に対し傾斜した方向へ延伸され、前記側面開口部は、前記長手方向において、前記一方の面と前記他方の面とで開口した位置が異なり、隣接する前記底面支柱部は、前記フィルタ側板の厚み方向での位置をずらして、端部同士が重なっている構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側面支柱部の端部には、前記流入口側に向かって突出した側柱端部が設けられている構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側柱端部には、前記側面開口部の一部を遮るように突出した隘路突起が設けられている構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側柱端部は、前記長手方向に対し傾斜した方向へ延伸されており、前記側柱端部が前記長手方向に対して傾斜した角度は、前記側面支柱部が前記長手方向に対して傾斜した角度よりも小さい構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側柱端部は、前記長手方向のうち、一方の側に面する周面の長さが、他方の側に面する周面の長さよりも長い構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側柱端部が突出した長さは、前記側面開口部の幅よりも長い構成としてもよい。
本開示に係るフィルタでは、前記側面捕集部は、前記長手方向における前記流入口側の端部に、前記側面開口部を塞いだ閉口部が設けられている構成としてもよい。
本開示に係る洗濯機は、本開示に係るフィルタを備えることを特徴とする。
本開示によると、捕集性と清掃性とを両立させるフィルタとすることができる。
本開示の実施の形態に係る洗濯機の要部構成を示す模式図である。 フィルタユニットを斜め上前方から見た分解斜視図である。 フィルタユニットを斜め上後方から見た分解斜視図である。 本開示の実施の形態に係るリントフィルタを示す斜視図である。 リントフィルタの上面図である。 第1フィルタ側板の側から見たリントフィルタの側面図である。 第2フィルタ側板の側から見たリントフィルタの側面図である。 フィルタ後端板の側から見たリントフィルタの側面図である。 リントフィルタの要部を拡大して示す拡大斜視図である。 フィルタ底板の底面捕集部近傍の断面を示す模式断面図である。 底面捕集部を拡大して示す拡大斜視図である。 第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。 リントフィルタが装着されたフィルタケースの模式断面図である。 変形例1における第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。 変形例2における第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。
以下、本開示の実施の形態に係る洗濯機について、図面を参照して説明する。
図1は、本開示の実施の形態に係る洗濯機の要部構成を示す模式図である。
本開示の実施の形態に係る洗濯機10は、ドラム式洗濯機であり、本体100とドア120とを備えた構成とされ、本体100の内部には、回転ドラム111を備えた洗濯槽110が設けられている。洗濯槽110は、本体100の前面側で開口しており、ドア120を閉じたときに、その内部が液密に封止されるようになっている。
洗濯槽110には、第1配管131および第2配管132を介して、フィルタユニット20が接続されている。また、第2配管132の途中には、循環用ポンプ140が設けられている。すなわち、洗濯槽110の外部には、第1配管131、第2配管132、フィルタユニット20、および循環用ポンプ140によって構成される循環路が設けられており、洗濯時には、洗濯槽110と循環路との間で洗濯水が循環させられる。具体的に、洗濯水は、第1配管131によって洗濯槽110からフィルタユニット20に送られ、第2配管132によってフィルタユニット20から洗濯槽110に戻される。このとき、洗濯中に発生する糸くずなどのゴミは、フィルタユニット20内のフィルタで捕集され、ゴミを取り除いた洗濯水が洗濯槽110に戻される。なお、図1において、第2配管132は、洗濯槽110の背面側に接続されているが、洗濯槽110に対する第2配管132の接続箇所は、特に限定されるものではない。
また、フィルタユニット20には、排水用の第3配管133も接続されており、第3配管133には、止水弁151が設けられている。洗濯時には、第3配管133側の止水弁151を閉じ、第2配管132側の循環用ポンプ140を動作させることで、洗濯水を循環させることができる。排水時には、循環用ポンプ140を停止し、止水弁151を開くことで、洗濯槽110からの排水を行うことができる。排水される洗濯水もフィルタユニット20を通るため、洗濯水中の糸くずなどのゴミは、フィルタユニット20内のフィルタで捕集され、ゴミを取り除いた洗濯水が排水される。
次に、フィルタユニット20の具体的な構成について、図2および図3を参照して説明する。
図2は、フィルタユニットを斜め上前方から見た分解斜視図であり、図3は、フィルタユニットを斜め上後方から見た分解斜視図である。
フィルタユニット20は、フィルタケース21、リントフィルタ30(フィルタの一例)、およびツマミ部材22によって構成されている。フィルタケース21は、有底筒型のケース部材であり、その内部にリントフィルタ30を収納するようになっている。フィルタケース21は、洗濯機10内において、円筒部分の長手軸が前後方向に向くように配置される。なお、以下の説明において、フィルタユニット20の向きは、洗濯機10内で配置された向きを示しており、前方は洗濯機10の正面側に対応し、後方は洗濯機10の背面側に対応する。
フィルタケース21の前方側には、リントフィルタ30を差し込むための差込口211が設けられており、リントフィルタ30は、差込口211からフィルタケース21に対して着脱可能となっている。リントフィルタ30は、ツマミ部材22に取り付けられた状態でフィルタケース21に対して着脱される。このとき、リントフィルタ30の前方端部をツマミ部材22の後方端部に差し込むようにして、リントフィルタ30がツマミ部材22
に取り付けられる。また、ツマミ部材22には、雄ネジ部221が形成されており、フィルタケース21の差込口211には、雌ネジ部212が形成されている。リントフィルタ30をフィルタケース21に対して着脱する際、ツマミ部材22を回転させることで、雄ネジ部221と雌ネジ部212とは、互いを係止したり、係止を解除したりする。図2および図3に示す矢符Aは、フィルタケース21(特に、差込口211)に対して、ツマミ部材22を取り付けたリントフィルタ30を差し込む方向を示している。
フィルタケース21の円筒部分の側面には、流入口213、流出口214、および排水口215が形成されている。流入口213は、フィルタケース21の上方に設けられており、第1配管131と接続される。流出口214は、フィルタケース21の側方であって、長手軸の略中央に設けられており、第2配管132と接続される。排水口215は、フィルタケース21の側方であって、長手軸の後方端部に設けられており、第3配管133と接続される。
フィルタケース21内のリントフィルタ30は、流入口213と流出口214および排水口215との間に配置されるようになっている。これにより、リントフィルタ30は、洗濯時には、フィルタケース21内で流入口213から流出口214へと流れる洗濯水(循環水)に対してフィルタ機能を発揮し、排水時には、フィルタケース21内で流入口213から排水口215へと流れる洗濯水(排水)に対してフィルタ機能を発揮することができる。なお、本開示の形態では、流出口214と排水口215とを区別するため、それぞれを異なる呼び方としているが、いずれからも水が流出する点で共通しており、流出口214および排水口215の両方が、特許請求の範囲に記載の流出口に相当する。
図4は、本開示の実施の形態に係るリントフィルタを示す斜視図である。
図4に示すように、リントフィルタ30は、ツマミ部材22に差し込まれる基部31と、基部31から後方側に延設されたフィルタ部32とで構成されている。フィルタ部32は、上方が開口された略直方体状とされ、フィルタ底板33、第1フィルタ側板34、第2フィルタ側板35、およびフィルタ後端板36とを有している。以下では説明のため、フィルタ底板33の長手方向の側端縁に沿う方向を単に長手方向Xと略し、フィルタ底板33の短手方向の側端縁に沿う方向を幅方向Yと呼び、フィルタ底板33に対して垂直な方向を高さ方向Zと呼ぶことがある。
第1フィルタ側板34は、フィルタ底板33の長手方向Xの側端縁であって、流出口214および排水口215が設けられている側の側端縁から立設されている。つまり、リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態で、第1フィルタ側板34は、フィルタケース21に対し、流出口214および排水口215が設けられている側の内側面に面する。
第2フィルタ側板35は、フィルタ底板33の長手方向Xの側端縁であって、第1フィルタ側板34と反対側の側端縁から立設されている。つまり、リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態で、第2フィルタ側板35は、フィルタケース21に対し、流出口214および排水口215から遠い側の内側面に面する。
フィルタ後端板36は、フィルタ底板33の短手方向(幅方向Y)の側端縁であって、基部31と反対側の側端縁から立設されている。
上述したように、基部31、フィルタ底板33、第1フィルタ側板34、第2フィルタ側板35、およびフィルタ後端板36は、フィルタ部32の天面を開口しつつ、底面および側面を囲むように配置されており、水を一時的に溜める容器のようになっている。以下
では説明のため、リントフィルタ30のうち、基部31、フィルタ底板33、第1フィルタ側板34、第2フィルタ側板35、およびフィルタ後端板36によって囲まれている部分を、フィルタ部32の内側と呼び、フィルタ底板33、第1フィルタ側板34、第2フィルタ側板35、およびフィルタ後端板36に対して、フィルタ部32の内側とは反対の面に面する部分を、フィルタ部32の外側と呼ぶことがある。
次に、リントフィルタ30の各部の詳細な構造について、図5ないし図8を参照して説明する。
図5は、リントフィルタの上面図であって、図6は、第1フィルタ側板の側から見たリントフィルタの側面図であって、図7は、第2フィルタ側板の側から見たリントフィルタの側面図であって、図8は、フィルタ後端板の側から見たリントフィルタの側面図である。
フィルタ底板33、第2フィルタ側板35、およびフィルタ後端板36には、自身の一方の面(フィルタ部32の内側に面する面、以下では内側の面と略す)から他方の面(フィルタ部32の外側に面する面、以下では外側の面と略す)に向けて水を通す捕集部(底面捕集部33a、側面捕集部35a、および後端捕集部36a)が設けられており、水が捕集部を通り抜ける際、水に含まれる糸くずなどのゴミが捕集部に絡めとられる。
具体的に、フィルタ底板33には、水を通すように開口された底面開口部33cと、底面開口部33cを仕切る底面支柱部33bとで形成された底面捕集部33aが設けられている。第2フィルタ側板35には、水を通すように開口された側面開口部35cと、側面開口部35cを仕切る側面支柱部35bとで形成された側面捕集部35aが設けられている。フィルタ後端板36には、水を通す開口と、開口を仕切る支柱とで形成された後端捕集部36aが設けられている。
なお、以下では、これらの捕集部について、詳細な構造を説明するが、本開示における捕集部では、開口および支柱の形状や各部の比率などは限定されておらず、適宜変更してもよく、水を通す部分と、水やゴミを遮って絡めとる部分とが設けられていればよい。例えば、捕集部については、小さな穴を複数並べて配置したメッシュ状としてもよいし、矩形の開口を並べるように格子状に支柱を配置してもよいし、複数の開口が不規則に配置されていてもよい。捕集部の形状については、設けられた位置に応じて、清掃性と捕集性とのいずれを重視すべきかを考慮して適宜調整すればよい。
底面捕集部33aにおいて、底面開口部33cは、幅方向Yに沿って延びた長孔とされ、長手方向Xに複数並べて配置されている。底面支柱部33bは、第1フィルタ側板34の近傍から第2フィルタ側板35の近傍まで、幅方向Yに沿って掛け渡されており、長手方向Xに複数並べて配置されている。つまり、長手方向Xに沿って、底面開口部33cと底面支柱部33bとが交互に並べて配置されている。底面捕集部33aは、フィルタ底板33のうち、フィルタ後端板36の側に寄せて設けられている。
側面捕集部35aにおいて、側面開口部35cは、第2フィルタ側板35の上端まで延びている。つまり、側面開口部35cは、第2フィルタ側板35の上端から下方へ向かって切り欠くようにして形成されている。側面捕集部35aは、第2フィルタ側板35のうち、フィルタ後端板36の側に寄せて設けられている。なお、側面捕集部35aの詳細な構造については、後述する図9を参照して説明する。
後端捕集部36aでは、フィルタ後端板36の上端から下方へ向かって切り欠くようにして開口が形成されており、フィルタ底板33から立設された支柱によって、開口を仕切
っている。また、後端捕集部36aでは、幅方向Yに沿って延びた梁が設けられており、交差した支柱と梁とで、開口をさらに仕切っている。
フィルタ底板33の下面(外側の面)には、周囲よりも下方へ突出した下方当接部33fが設けられている。リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態において、下方当接部33fは、フィルタケース21の内側面に当接する。下方当接部33fとフィルタケース21との関係については、後述する図12を参照して説明する。
第1フィルタ側板34は、開口などを設けず、下端から上端まで全体を覆う側壁部とされている。つまり、フィルタ部32の内側に入った水は、第1フィルタ側板34を通り抜けないので、他の部分に設けられた捕集部へ向かう。第1フィルタ側板34の上端には、外側へ突出したリブ34aが設けられている。リントフィルタ30をフィルタケース21に装着した状態において、リブ34aは、フィルタケース21の内側面に当接する。このように、側壁部(第1フィルタ側板34)とフィルタケース21との隙間を埋めるリブ34aを設けることで、側壁部とフィルタケース21との隙間から回り込む糸くずを遮断することができる。
図9は、リントフィルタの要部を拡大して示す拡大斜視図である。
図9は、フィルタ底板33の上面(内側の面)と、第2フィルタ側板35の内側の面とが見えるように、リントフィルタ30の斜め上方から見た状態を示している。
フィルタ底板33には、上述した底面捕集部33aに加えて、湾曲部33dおよび平面部33eが設けられている。湾曲部33dは、基部31(図9では、左端)の側に向かうに従って、上方へ向かうように湾曲している。つまり、湾曲部33dの上面は、基部31の近傍が高くなっており、長手方向Xに沿って、フィルタ後端板36(図9では、右端)の側に向かうに従って、徐々に低くなっていく。湾曲部33dを設けることで、水流の向きを湾曲部33dに沿うように、円滑に変えることができ、リントフィルタ30内に水流の滞留が生じることを避けて、糸くずの捕集性を向上させることができる。なお、リントフィルタ30に流入する水流については、後述する図13を参照して説明する。
湾曲部33dの端部は、傾斜が無く平坦な平面部33eに繋がっており、平面部33eの先に底面捕集部33aが設けられている。つまり、フィルタ底板33について、長手方向Xでの位置関係を見ると、基部31の側からフィルタ後端板36の側に向かう順に、湾曲部33d、平面部33e、および底面捕集部33aが並んでいる。図9に示すように、底面捕集部33aは、長手方向Xにおいて、平面部33eの端部からフィルタ後端板36の近傍までの範囲に設けられている。
第2フィルタ側板35には、フィルタ底板33の上面から立設させた規制側壁部35dが設けられており、側面捕集部35aは、規制側壁部35dの上方に設けられている。つまり、側面捕集部35aは、フィルタ底板33とは離間して配置されており、規制側壁部35dの分だけ少し高い位置に設けられている。このように、フィルタ底板33と第2フィルタ側板35とが交わる部分に規制側壁部35dを設けることで、フィルタ底板33上に流れる水流が増加し、底面捕集部33aで糸くずを捕集しやすくなる。
側面捕集部35aは、長手方向Xにおいて、湾曲部33d、平面部33e、および底面捕集部33aに合わせた位置に設けられている。具体的に、側面捕集部35aは、長手方向Xにおいて、湾曲部33dと平面部33eとの境界から、フィルタ後端板36の近傍までの範囲に設けられている。つまり、側面捕集部35aは、湾曲部33dよりもフィルタ後端板36の側に設けられている。このように、湾曲部33d近傍を避けて側面捕集部3
5aが設けられているので、湾曲部33dによって主流に戻すための水流が外部に漏れてしまうことを防止できる。
側面捕集部35aには、長手方向Xにおける流入口213側の端部に、側面開口部35cを塞いだ閉口部35fが設けられている。具体的に、側面捕集部35aでは、基部31の側に設けられた一部の側面支柱部35b同士を繋ぐ閉塞壁部35eが設けられている。閉塞壁部35eは、側面支柱部35b同士の間に位置する規制側壁部35dの上面から、第2フィルタ側板35の上端と同じ高さまで立設されている。つまり、閉塞壁部35eを設けた閉口部35fは、第2フィルタ側板35に繋がる側壁のようになり、水が通り抜けなくなる。但し、閉口部35fにおいては、単に側壁とされているのではなく、側面支柱部35bが設けられている点が異なる。側面支柱部35bによる作用については、側面支柱部35bの詳細な構造を示す図12を参照して説明する。
上述したように、リントフィルタ30では、第1フィルタ側板34を側壁部として、流出口へ最短経路で向かう水を遮る構造としたが、これに限定されず、第1フィルタ側板34でも、第2フィルタ側板35と同様に、開口および支柱などで構成された捕集部を設けてもよい。
本実施の形態において、側面支柱部35bは、高さ方向Zに延びた板状の突起だけで構成されており、長手方向Xに延びた梁などは設けられていない。そのため、ユーザは、下端から上端まで側面支柱部35bをなぞるように指を動かすことで、側面支柱部35bに絡みついた糸くずを取り除くことができる。この際、梁のような部材を設けていると、これに邪魔されて、糸くずを引き上げることが難しくなる。このように、側面支柱部35bについては、清掃性を考慮し、複数の歯(突起)を並べた櫛状とされている。
図10は、フィルタ底板の底面捕集部近傍の断面を示す模式断面図である。図10では、図面の見易さのため、底面支柱部33bと底面開口部33cとに注視して示し、他の部分を省略している。
図10では、長手方向Xに沿ったフィルタ底板33の断面であって、底面捕集部33aの近傍を拡大して示している。底面支柱部33bの端部(支柱端部33b1)は、流入口213側に向かって突出した凸形状とされている。つまり、底面支柱部33bにおいて、フィルタ底板33の上面側に位置する支柱端部33b1は、フィルタ底板33(特に、平面部33e)よりも上方へ突出している。
底面捕集部33aを清掃する際、例えば、ユーザは、フィルタ底板33に沿って指をなぞって、底面支柱部33bに絡みついた糸くずを取り除く。仮に、支柱端部33b1を平坦にして、フィルタ底板33を一様な高さに揃えている場合では、支柱端部33b1に張り付いた糸くずを指で基部31の側に引き剥がすと、基部31の側に隣接する支柱端部33b1に絡んでしまうという問題がある。本実施の形態では、支柱端部33b1を突出させて、凹凸を設けているので、隣接する支柱端部33b1の間や、フィルタ底板33と糸くずとの間に隙間が生じて引き剥がし易くなるので、清掃性を向上させることができる。
底面支柱部33bは、幅広の略平板状とされており、長手方向Xに対し傾斜した方向へ延伸されている。具体的に、底面支柱部33bは、基部31の側(図10では、右側)を上方に位置させ、フィルタ後端板36の側(図10では、左側)を下方に位置させるように傾斜している。そして、複数の底面支柱部33bは、高さ方向Zでの位置を略同じにして、長手方向Xで所定の間隔を開け、並べて配置されている。底面支柱部33bの間に位置する底面開口部33cは、底面支柱部33bに沿って長手方向Xに対し傾斜しており、内側の面(フィルタ底板33の上面)と外側の面(フィルタ底板33の下面)とで開口し
た位置が異なる。図10では、底面支柱部33bおよび底面開口部33cが傾斜している方向に沿った直線として、傾斜基準線KLを破線で示し、フィルタ底板33の上面および下面に平行な直線として、補助線HLを破線で示している。本実施の形態において、傾斜基準線KLと補助線HLとがなす角度(傾斜角度θ)、つまり、底面支柱部33bおよび底面開口部33cが長手方向Xに対して傾斜した角度は、約40°とされている。
隣接する底面支柱部33bは、高さ方向Zでの位置をずらして、端部同士が重なっている。その結果、フィルタ底板33を上面視した状態では、底面支柱部33bによって、底面開口部33cが覆われているように見える。
次に、底面捕集部33a近傍での水流について説明する。フィルタ部32では、流入口213を通じて、フィルタ底板33の上方から水が流入し、平面部33eに沿って水が流れる(矢符F1)。そして、水が底面捕集部33aに到達すると、支柱端部33b1が平面部33eよりも上方へ突出しているので、支柱端部33b1を乗り越えるように波打った水流(矢符F2)が生じる。また、水流の一部は、支柱端部33b1を避けるように分岐し、底面支柱部33bの隙間を縫って底面開口部33c通り抜ける水流(矢符F3)となる。このように、糸くずが捕集されるリントフィルタ30の内側に凸形状があるため、水流の向きが波打つように変化し、底面支柱部33bに糸くずが絡まりやすくなる。また、底面支柱部33bが、長手方向Xに対して傾斜させた翼形状とされているので、水が底面支柱部33bの隙間を縫って底面捕集部33aを通り抜けるようになり、糸くずが底面支柱部33bに絡まりやすくなる。
底面支柱部33bは、部分的に厚みを変化させてもよく、本実施の形態では、フィルタ底板33の上面側を厚くし、フィルタ底板33の下面側を薄くしている。底面支柱部33bの厚みを変化させると、これに合わせて、底面開口部33cの広さも変化する。つまり、底面支柱部33bを厚くした部分では、底面開口部33cが狭くなり、底面支柱部33bの薄くした部分では、底面開口部33cが広くなる。
図10では、基部31の側を上方に位置させ、フィルタ後端板36の側を下方に位置させるように傾斜した底面支柱部33bを示したが、これに限定されず、基部31の側を下方に位置させ、フィルタ後端板36の側を上方に位置させるように、傾斜の向きを変更してもよい。
図11は、底面捕集部を拡大して示す拡大斜視図である。
図11では、底面開口部33cの傾斜に沿う向きで、底面捕集部33a近傍を斜め上方から見た状態を示している。底面捕集部33aでは、底面支柱部33bの一部として、長手方向Xで隣接する底面支柱部33b同士を繋ぐ仕切支柱部33gが設けられている。底面開口部33cは、仕切支柱部33gによって、幅方向Yで仕切られている。このように、仕切支柱部33gを設けることで、底面開口部33cの開口面積を自在に調整することができる。
底面捕集部33aには、底面支柱部33bおよび仕切支柱部33gによって、他の部分よりも底面開口部33cを小さく仕切った小型開口部33hが設けられている。仕切支柱部33gは、底面捕集部33aのいずれの部分に設けてもよいが、小型開口部33hにおいては、仕切支柱部33gが密に配置されている。本実施の形態では、底面捕集部33aのうち、フィルタ後端板36の近傍に小型開口部33hが設けられている。換言すると、フィルタ後端板36に近い部分では、平面部33eに近い部分よりも、底面開口部33cが小さく仕切られている。このように、小型開口部33hを設けることで、糸くずの捕集性を部分的に高めることができる。
本実施の形態において、小型開口部33hでは、隣接する底面支柱部33b同士の間に、3つの仕切支柱部33gが設けられている。また、小型開口部33h以外では、隣接する底面支柱部33b同士の間に、2つまたは3つの仕切支柱部33gが設けられている。
底面捕集部33aでは、底面支柱部33bおよび仕切支柱部33gによって仕切ることで、底面開口部33cが複数形成されている。また、側面捕集部35aでは、側面支柱部35bによって仕切ることで、側面開口部35cが複数形成されている。隣接する底面支柱部33b同士の間隔と、隣接する側面支柱部35b同士の間隔とは、略同じとされているため、底面開口部33cと側面開口部35cとでは、長手方向Xの長さが略同じになる。
ところで、フィルタ底板33と第2フィルタ側板35とでは、表面の向きが異なっているので、底面開口部33cと側面開口部35cとの開口の向きだけに着目すると、底面開口部33cにおける幅方向Yが、側面開口部35cにおける高さ方向Zに相当するとみなすことができる。
底面捕集部33aと側面捕集部35aでは、仕切支柱部33gが設けられている点が異なっており、側面捕集部35aには、長手方向Xに延びた梁のように、仕切支柱部33gに相当する部材が設けられていないので、底面開口部33cは、高さ方向Zで仕切られていない。これに対し、底面開口部33cは、仕切支柱部33gによって幅方向Yでさらに仕切られており、側面開口部35cよりも、開口した面積が小さくなっている。このように、強い水流が当たる底面では、開口を小さくすることで、糸くずの捕集性を高めることができる。また、側面では、開口を大きくすることで、糸くずを取り除きやすくし、清掃性を高めることができる。このように、部位によって、適切なサイズの開口とすることで、捕集性と清掃性とを両立させることができる。
リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態では、フィルタ後端板36の直ぐ傍に排水口215が位置している(詳しくは、図13参照)。排水口215から排水する際には、排水口215へ向かう水流が強くなるので、フィルタ後端板36の近傍の水流が強くなる。そのため、流出口(排水口215も含む)に応じて水流が強くなる部分に、小型開口部33hを設けることが好ましい。
図12は、第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。図12では、図面の見易さのため、リントフィルタ30のうち、第2フィルタ側板35の側面捕集部35aを含む上端部を注視して示し、それより下方の部分(規制側壁部35d等)を簡略に示している。
側面支柱部35bは、底面支柱部33bと同様に、幅広の略平板状とされており、長手方向Xに対し傾斜した方向へ延伸されている。具体的に、側面支柱部35bは、基部31の側(図12では、右側)を内側に位置させ、フィルタ後端板36の側(図12では、左側)を外側に位置させるように傾斜している。そして、複数の側面支柱部35bは、幅方向Yでの位置を略同じにして、長手方向Xで所定の間隔を開け、並べて配置されている。側面支柱部35bの間に位置する側面開口部35cは、側面支柱部35bに沿って長手方向Xに対し傾斜しており、内側の面(第2フィルタ側板35の内側面)と外側の面(第2フィルタ側板35の外側面)とで開口した位置が異なる。
隣接する側面支柱部35bは、第2フィルタ側板35における厚み方向(幅方向Y)での位置をずらして、端部同士が重なっている。このように、端部同士が重なっているので、第2フィルタ側板35に対し垂直な視点(幅方向Yでの視点)からでは、側面支柱部3
5bによって、側面開口部35cが覆われているように見える。そのため、側面捕集部35aでは、流れに乗った水は通しつつ、外から舞い戻る水流が生じても、内側に入り込みにくい。これにより、糸くずが側面支柱部35bの全周に巻き付かず、一方向に引っ掛かるようになり、糸くずを取り除きやすくなる。
側面支柱部35bの端部には、流入口213の側に向かって突出した側柱端部35b1が設けられている。つまり、側面支柱部35bにおいて、第2フィルタ側板35の内側面側に位置する側柱端部35b1は、第2フィルタ側板35よりも内側へ突出している。側柱端部35b1は、長手方向Xに対し傾斜した方向へ延伸されている。具体的に、側柱端部35b1は、側面支柱部35bに対して傾斜が逆向きになるように延伸されており、基部31の側を外側に位置させ、フィルタ後端板36の側を内側に位置させるように傾斜している。換言すると、側柱端部35b1は、基部31の側よりも、フィルタ後端板36の側が内側へ突出している。
上述したように、側面捕集部35aにおいては、基部31側の端部の上方に流入口213が位置しており、流入口213から流入した水は、基本的に、長手方向Xにおいて、基部31の側からフィルタ後端板36の側へ流れていく。この水流の向きに沿うと、側面支柱部35bと側柱端部35b1とは、上流側の一端を起点として、互いの他端が離れるようにV字状に延びている。なお、側面支柱部35bは、側柱端部35b1よりも長く延伸されている。
側柱端部35b1が長手方向Xに対して傾斜した角度(図12に示す端部角度KA2)は、側面支柱部35bが長手方向Xに対して傾斜した角度(図12に示す支柱角度KA1)よりも小さくなるように設定されている。本実施の形態において、支柱角度KA1は、約34°とされており、端部角度KA2は、約20°とされている。このように、側面支柱部35bよりも側柱端部35b1の傾斜を小さくすることで、側柱端部35b1が突出した高さを抑え、清掃の際に邪魔にならない形状とすることができる。
次に、側面捕集部35a近傍での水流について説明する。上述したように、流入口213を通じて、上方から水が流入すると、第2フィルタ側板35のうち、側壁とされている部分に沿って水が流れる(矢符SF1)。そして、水が側面捕集部35a(特に、閉口部35f)に到達すると、側柱端部35b1が周囲よりも内側へ突出しているので、側柱端部35b1に沿って水流の向きが変わる(矢符SF2)。この際、閉口部35fでは、閉塞壁部35eが設けられているので、側面開口部35cを水が通り抜けることは無い。このように、流入口213に近い位置に、側面支柱部35bを設けつつも、側面開口部35cが塞がれた閉口部35fを設けることで、流入口213から流入した強い水流を効率よく弱めることができる。
そして、閉口部35fを通り過ぎると、水流の一部は、側面支柱部35bの隙間を縫って側面開口部35c通り抜ける水流(矢符SF3)となる。同時に、水流の一部は、側柱端部35b1に沿って向きが変えられ、内側へ向かうようになる(矢符SF2)。水と伴に流入した糸くず(第1糸くずLT1)は、側面支柱部35bの近傍で分岐した2つの水流(矢符SF2および矢符SF3)に乗り、側面支柱部35bと側柱端部35b1とに跨るようにして引っ掛かる。このように、側面に沿う水流の障害となる側柱端部35b1を設けることで、外側へ向かう水流を弱め、内側へ向かう水流を生じさせて、糸くずが側面支柱部35bに引っ掛かった状態を維持しやすくなる。
側柱端部35b1には、周囲よりも突出した隘路突起35b2が設けられている。図12に示すように、隘路突起35b2は、側柱端部35b1のうち、フィルタ後端板36の側の端部から延びている。フィルタ後端板36の側から見ると、第2フィルタ側板35の
外側面の側には、側面支柱部35bが真っ直ぐに延びており、内側面の側では、側面支柱部35bよりも隘路突起35b2が突出している。側面開口部35cは、側面支柱部35b同士の間に設けられているが、内側面の側では、開口の一部が隘路突起35b2によって遮られている。隘路突起35b2を設けて、外側へ向かう水流をさらに弱めることで、側面支柱部35b近傍に糸くずが留まりやすくなり、捕集性を高めることができる。
洗濯機10では、動作の過程において、フィルタユニット20からの水の流出を止めることがある。また、流出口214や排水口215の先での水の流動状態によっては、フィルタユニット20からの水の流出速度が変動することもある。この際、リントフィルタ30内では、水が溜まっていき、通常時とは異なる水流として、フィルタ後端板36の側から基部31の側へ向かう水流(矢符SF4)が生じることがある。この水流に乗った糸くず(第2糸くずLT2)は、リントフィルタ30の内側を不規則に漂うので、隘路突起35b2に触れた際、引っ掛かることがある。上述したように、内側に面した部分に隘路突起35b2を設けて、糸くずが引っ掛かる部分を多くすることで、捕集性を高めることができる。また、側柱端部35b1の上流端と隘路突起35b2の下流端に糸くずを跨らせるように捕集することができ、側面支柱部35bに引っ掛かった糸くずが、水流の反転によって離脱してしまうことを効果的に抑制できる。
側面支柱部35bについては、ユーザが触れた際に指を傷付けないように、角に丸みを付けた形状としてもよい。
図13は、リントフィルタが装着されたフィルタケースの模式断面図である。なお、図13では、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略している。
フィルタケース21は、洗濯機10を水平面(以下では、基準面と呼ぶ)に載置した際、円筒部分の長手軸が傾斜するように洗濯機10内に取り付けられている。具体的に、フィルタケース21は、長手軸の前方端部側(差込口211の側、図13では右方)が上方に位置し、長手軸の後方端部側(排水口215の側、図13では、左方)が下方に位置するように、円筒部分が傾斜している。これに合わせて、フィルタケース21の円筒部分では、底面(ケース底面216)が傾斜した状態で洗濯機10に取り付けられる。本実施の形態において、ケース底面216は、基準面に対して傾斜した角度が、約11°とされている。
リントフィルタ30は、フィルタケース21に装着することで、フィルタケース21と同様に、洗濯機10に対してフィルタ底板33が傾斜した状態となる。具体的に、フィルタ底板33は、基部31の側が上方に位置し、フィルタ後端板36の側が下方に位置するように傾斜する。
上述したように、リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態では、フィルタ後端板36の近傍に排水口215が位置している。そして、流出口214は、第1フィルタ側板34の側方であって、平面部33eと底面捕集部33aとの境界近傍に面している。
リントフィルタ30をフィルタケース21に取り付けた状態では、流入口213が平面部33eの直上付近に位置している。そのため、流入口213からフィルタ部32に流入した水は、勢いよく流れてくるが、底面捕集部33aには直接向かわずに、矢符F4で示すように、平面部33eに当たって勢いが弱められた後に、水流の一部が底面捕集部33aへ向かう。このように、強い水流が直に底面捕集部33aに当たることを避けているので、水の勢いに乗った糸くずが捕集されずに通過することを抑制できる。
ところで、平面部33eに水が当たった際、底面捕集部33aへ向かう水流だけでなく、基部31の側へ向かう水流も生じる。仮に、フィルタ底板33と基部31とが垂直に交わっており、角張った構造とされていると、基部31に水が当たって乱流が生じ、水流が滞ってしまう虞がある。
しかしながら、本実施の形態では、平面部33eに繋げて湾曲部33dが設けられているので、基部31の側へ向かう水流は、矢符F5で示すように、湾曲部33dに沿うことで、円弧を描くようにして、底面捕集部33aの側へ向かうように向きが変えられる。
本実施の形態では、平面部33eの直上に流入口213が位置する構成としたが、これに限定されず、流入口213をさらに基部31の側に移動させてもよい。流入口213の位置を変更した構成では、流入口213の直下を除く部分に、底面捕集部33aが設けられていればよい。
図13に示すように、上述した下方当接部33fは、ケース底面216(フィルタケースの内側面)に当接している。フィルタ底板33から突出した下方当接部33fがケース底面216に当接するので、リントフィルタ30は、フィルタ底板33がケース底面216から離間した状態で、フィルタケース21に装着される。その結果、リントフィルタ30をフィルタケース21に装着した状態において、フィルタ底板33の下面とケース底面216との間には、流出口から流出する水を通す通水空間TKが形成される。本実施の形態において、フィルタ底板33の下面とケース底面216との間の距離は、8mm程度とされているが、これに限定されず、さらに距離を離してもよい。このように、水を通す通水空間TKを設けることで、底面捕集部33aに水が効率よく流れ、捕集性を高めることができる。
側柱端部35b1については、上述した構造に限らず、以下に示す変形例1および変形例2のような形状としてもよい。次に、図14および図15を参照して、リントフィルタ30の変形例1および変形例2について説明する。
図14は、変形例1における第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。
変形例1において、側柱端部35b1は、側面支柱部35bから内側へ延びるように突出している。側柱端部35b1において、最も内側へ突出した頂点は、自身の長手方向Xでの中央よりもフィルタ後端板36の側寄りに位置している。図14に示す頂点直線LNは、側柱端部35b1の頂点を通る直線を示している。側柱端部35b1では、頂点直線LNを境界として、基部31の側に面する周面の長さ(第1周面長さWL1)が、フィルタ後端板36の側に面する周面の長さ(第2周面長さWL2)よりも長くなっている。このように、側柱端部35b1を不均等な形状とすることで、一方の側からの水流に対しては、円滑に向きを変えさせ、他方の側からの水流に対しては、勢いを弱めるように遮ることができる。
図15は、変形例2における第2フィルタ側板の側面捕集部近傍を示す模式上面図である。
変形例2は、変形例1と異なり、側柱端部35b1が均等な形状とされており、基部31の側に面する周面の長さと、フィルタ後端板36の側に面する周面の長さとが同じになっている。
ところで、側柱端部35b1がフィルタ部32の内側へ突出した長さ(突出長さWL4
)については、適宜設定してもよいが、側面開口部35cの幅(開口幅WL3)よりも長いことが好ましい。つまり、突出長さWL4を開口幅WL3よりも長くすることで、側面捕集部35a近傍の水流は、側柱端部35b1によって大きく遮られ、フィルタ部32の内側へ向かうように導き、側面開口部35cを通って外側へ向かう水流を弱めることができる。このように、側柱端部35b1が突出した長さを調整することで、側面開口部35cへ入り込む水流の勢いを調整することができる。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本開示の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
10 洗濯機
20 フィルタユニット
21 フィルタケース
213 流入口
214 流出口
215 排水口
216 ケース底面
30 リントフィルタ(フィルタの一例)
31 基部
32 フィルタ部
33 フィルタ底板
33a 底面捕集部
33b 底面支柱部
33b1 支柱端部
33c 底面開口部
33d 湾曲部
33e 平面部
33f 下方当接部
33g 仕切支柱部
33h 小型開口部
34 第1フィルタ側板
34a リブ
35 第2フィルタ側板
35a 側面捕集部
35b 側面支柱部
35b1 側柱端部
35b2 隘路突起
35c 側面開口部
35d 規制側壁部
36 フィルタ後端板
36a 後端捕集部
TK 通水空間
X 長手方向
Y 幅方向
Z 高さ方向

Claims (11)

  1. 水が流入する流入口と水が流出する流出口とが形成されたフィルタケースに着脱自在に収容されるフィルタであって、
    フィルタ底板と、
    前記フィルタ底板の長手方向に沿う側端縁から立設させたフィルタ側板とを有し、
    前記フィルタ底板には、自身の一方の面から他方の面に向けて水を通す底面開口部と、前記底面開口部を仕切る底面支柱部とで形成された底面捕集部が設けられ、
    前記フィルタ側板には、自身の一方の面から他方の面に向けて水を通す側面開口部と、前記側面開口部を仕切る側面支柱部とで形成された側面捕集部が設けられ、
    前記底面開口部は、前記側面開口部よりも、開口した面積が小さいこと
    を特徴とするフィルタ。
  2. 請求項1に記載のフィルタであって、
    前記底面開口部は、隣接する前記底面支柱部同士を繋ぐ仕切支柱部によって、小さく仕切られていること
    を特徴とするフィルタ。
  3. 請求項2に記載のフィルタであって、
    前記底面捕集部は、前記仕切支柱部によって、他の部分よりも前記底面開口部を小さく仕切った小型開口部を有し、
    前記小型開口部は、前記流出口に応じた位置に設けられていること
    を特徴とするフィルタ。
  4. 請求項1に記載のフィルタであって、
    前記側面支柱部は、前記長手方向に対し傾斜した方向へ延伸され、
    前記側面開口部は、前記長手方向において、前記一方の面と前記他方の面とで開口した位置が異なり、
    隣接する前記底面支柱部は、前記フィルタ側板の厚み方向での位置をずらして、端部同士が重なっていること
    を特徴とするフィルタ。
  5. 請求項4に記載のフィルタであって、
    前記側面支柱部の端部には、前記流入口側に向かって突出した側柱端部が設けられていること
    を特徴とするフィルタ。
  6. 請求項5に記載のフィルタであって、
    前記側柱端部には、前記側面開口部の一部を遮るように突出した隘路突起が設けられていること
    を特徴とするフィルタ。
  7. 請求項5に記載のフィルタであって、
    前記側柱端部は、前記長手方向に対し傾斜した方向へ延伸されており、
    前記側柱端部が前記長手方向に対して傾斜した角度は、前記側面支柱部が前記長手方向に対して傾斜した角度よりも小さいこと
    を特徴とするフィルタ。
  8. 請求項5に記載のフィルタであって、
    前記側柱端部は、前記長手方向のうち、一方の側に面する周面の長さが、他方の側に面
    する周面の長さよりも長いこと
    を特徴とするフィルタ。
  9. 請求項5に記載のフィルタであって、
    前記側柱端部が突出した長さは、前記側面開口部の幅よりも長いこと
    を特徴とするフィルタ。
  10. 請求項1に記載のフィルタであって、
    前記側面捕集部は、前記長手方向における前記流入口側の端部に、前記側面開口部を塞いだ閉口部が設けられていること
    を特徴とするフィルタ。
  11. 請求項1に記載のフィルタを備えた洗濯機。
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