JP2024041930A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】動作モードごとに好適なSN比の撮像信号を生成する。【解決手段】電子機器は、撮像を行う第1撮像手段と、第2撮像手段を有する他の電子機器と通信する通信手段と、撮像指示に基づいて前記第1撮像手段で撮像させ、前記撮像指示に基づいて前記通信手段を介して前記第2撮像手段で撮像させ、前記第1撮像手段が撮像した画像データを保存部に保存させる制御手段とを備え、前記通信手段は、前記第2撮像手段によって撮像された画像データを前記他の電子機器から受信する。【選択図】図2
Description
本発明は、電子機器に関する。
複数のカメラで協調撮影を行うようにしたカメラシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した従来のカメラシステムでは、複数台の機器で適切に協調撮影することが望まれる。
本発明の一態様による電子機器は、撮像を行う第1撮像手段と、第2撮像手段を有する他の電子機器と通信する通信手段と、撮像指示に基づいて前記第1撮像手段で撮像させ、前記撮像指示に基づいて前記通信手段を介して前記第2撮像手段で撮像させ、前記第1撮像手段が撮像した画像データを保存部に保存させる制御手段とを備え、前記通信手段は、前記第2撮像手段によって撮像された画像データを前記他の電子機器から受信する。
本発明によれば、複数の機器で適切に協調撮影することができる。
本願発明をデジタルスチルカメラ(以下、DSCまたは電子カメラと呼ぶ)の画像再生に適用した一実施の形態を説明する。この一実施の形態ではコンパクトタイプの電子カメラを例に挙げて説明するが、一眼レフレックスタイプや他の電子カメラであってもよい。図1は一実施の形態の電子カメラの構成を示すブロック図である。なお、電子カメラの画像再生に直接、関係のないカメラの機器および回路の図示と説明を省略する。
図1において、電子カメラ1は撮影光学系11、撮像素子12、AFE(Analog Front End)回路13、画像処理回路14、スピーカ駆動回路15、スピーカ16、LCDモニタ17、RAM18、フラッシュメモリ19、CPU(マイクロコンピュータ)20、メモリカードインターフェース(I/F)21、通信制御回路22、操作部材23、姿勢センサ24、音声処理回路25、マイク26などを備えており、これらの機器および回路がバス27を介して接続されている。なお、メモリカードインターフェース21にはコネクタ(不図示)を介してメモリカード51が装着される。
撮影光学系11は単レンズとして図示しているが、ズームレンズやフォーカシングレンズを含む複数のレンズ群で構成され、被写体像を撮像素子12の撮像面上に結像させる。撮像素子12は受光面に複数の受光素子が二次元状に配列されたCMOSイメージセンサなどから構成され、撮影光学系11により結像された被写体像を光電変換してアナログ画像信号を出力する。
AFE回路13はアナログ画像信号に対して相関二重サンプリングやゲイン調整などのアナログ処理を行うとともに、アナログ処理後の画像信号をデジタル画像データに変換する。画像処理回路14はデジタル画像データに対して各種の画像処理(色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整処理、画像圧縮処理、画像伸張処理など)を施す。
スピーカ駆動回路15はCPU20から送出された音声データから操作音、注意音、音声メッセージなどの音声再生信号を生成し、スピーカ16を駆動して音声再生を行う。LCDモニタ17は液晶パネルにより構成され、CPU20からの指示に応じて画像や操作メニュー画面などを表示する。RAM18はCPU20のワークメモリとして使用されるとともに、画像処理回路14による画像処理の前工程や後工程でのデジタル画像データを一時的に記憶する。フラッシュメモリ19はCPU20に実行させるプログラム(後述する画像再生プログラムを含む)を記憶する他に、後述する参照用データを記憶する。
CPU20は撮像、露出、焦点調節(AF)、画像表示などの電子カメラ1の各種動作を制御するとともに、後述する画像再生プログラムを実行して画像再生を制御する。この一実施の形態では、スルー画像のコントラスト情報に基づいてフォーカシングレンズ(不図示)の合焦位置を求めるコントラスト検出方式の焦点調節制御を行う。なお、スルー画像は、撮影指示前に撮像素子12によって所定の時間間隔(たとえば30コマ/毎秒)で繰り返し取得されるモニタ用画像である。
メモリカードインターフェース21はメモリカード51に対する画像や各種情報データの書き込みや、メモリカード51からの画像や各種情報データの読み込みを行う。この一実施の形態では半導体メモリを内蔵したメモリカード51を例に挙げて説明するが、画像と各種情報データを記録するあらゆる種類の記録媒体を用いることができる。
通信制御回路22は、アンテナ22aを介して他の電子カメラを含む外部機器との間で無線通信を行う。通信制御回路22はまた、人体を介して通信を行う人体通信機能を備える。具体的には、電子カメラ1の背面図2に示すように、電子カメラ1の筐体の上下左右の面においてそれぞれ送受信用電極22b~22eが露出するように配設されている。電子カメラ1の使用者と、他の電子カメラの使用者とがそれぞれ少なくとも1つの送受信用電極に触れるように電子カメラ1を片手で把持し、両使用者が電子カメラ1を把持していない他方の手で互いに握手をすることによって人体および人体間の容量結合により閉回路が形成され、両人体をアンテナとして電子カメラ間の通信を行う(再表2006/054706号公報)。
操作部材23には、電子カメラの背面図2に示すように、レリーズボタン23a、ズームスイッチT23b、W23c、モードスイッチ23d、メニュースイッチ23e、削除スイッチ23f、十字スイッチ23g、OKスイッチ23hなどの各種スイッチ類が含まれる。操作部材23は使用者のモード切替え操作やメニュー選択操作など、操作部材23の操作に応じた信号をCPU20へ送出する。
なお、OKスイッチ23hは、ペアリング関係にある他の電子カメラのレリーズボタンとしても用いられる。ペアリング関係にある他の電子カメラにリモコン撮影モードが設定されている場合にOKスイッチ23hが押下操作されると、通信制御回路22を介してレリーズ信号が当該電子カメラに送られ、当該電子カメラで撮影動作が実行される。
姿勢センサ24は重力の方向を検出し、CPU20は姿勢センサ24により検出された重力方向により電子カメラ1の撮影姿勢を判定する。具体的には、電子カメラ1の縦位置および横位置の撮影姿勢のみならず、電子カメラ1の天地の向きも判定する。音声処理回路25はマイク26により集音した音声信号を増幅し、増幅後の信号をA/D変換回路(不図示)によってデジタル音声データに変換する。照明装置28は夜間等の撮影時に被写体を照明するための装置である。電源回路29は、電池52の電源電圧を所定電圧に変換して電子カメラ1のCPU20などの機器および回路へ供給する。レンズ駆動回路30は、撮影レンズ11のズームレンズを駆動して焦点距離を調節するとともに、撮影レンズ11のフォーカシングレンズを駆動して焦点調節を行う。
電子カメラ1のCPU20は電子カメラ1と略同様の構成を有する他の電子カメラとの間で通信を行い、複数のカメラで協調撮影可能な状態(以下、ペアリング状態と呼ぶ)を確立する。具体的には、電子カメラ1および他の電子カメラの内の一方から他方へコマンドおよびデータを送信し、これを受信した電子カメラがコマンド送信元の電子カメラへ返信して通信を確立後、後述する所定の条件を満たすことによってペアリング状態を成立させる。
このようなペアリングを行うペアリング撮影モードと、ペアリングを行わない通常撮影モードとは切り替え可能に構成される。このモード切り替えは、例えばモードスイッチ23dの押下操作に応じて切り替えてもよいし、メニュースイッチ23eの押下操作に応じて表示する「操作メニュー」画面の中で切り替えを行うようにしてもよい。
この一実施の形態では、「通常」、「顔識別」、「握手」、「カメラタッチ」の4種類のペアリング成立条件の中から、使用者がいずれかを選択することができる。ペアリング成立条件を選択する処理は、他の電子カメラとの間で通信を行う前に、CPU20によって以下の手順で行われる。メニュースイッチ23eが押下操作されると、図3に示す「操作メニュー」画面をLCDモニタ17に表示する。「操作メニュー」には「登録撮影」項目171、「ペアリング成立条件設定」項目172、「ペアリングオフタイマー」項目173および「ペアリング人物設定」項目174が含まれる。「操作メニュー」画面を表示中に十字スイッチ23gが上下方向に押下操作されると、操作信号に応じて選択項目を上下に変更する。「ペアリング成立条件設定」項目172を選択した状態で十字スイッチ23gが右方向に押下操作されると、図4に示す「ペアリング成立条件設定」画面をLCDモニタ17に表示する。
図4において、4種類の「ペアリング成立条件」、すなわち「通常」項目176、「顔識別」項目177、「握手」項目178および「カメラタッチ」項目179が表示される。図4に示す画面を表示中に十字スイッチ23gが上下方向に押下操作されると、操作信号に応じて選択項目を上下に変更する。そして、十字スイッチ23gが右方向に押下操作されると、その時点において選択している項目をペアリング成立条件とする。
ペアリング成立条件が「通常」に設定された場合は、他の電子カメラとの間の通信確立を条件にペアリングを成立させる。通信制御回路22は、所定範囲(たとえば、10m)で通信を行うようにあらかじめ送信電力が設定されている。なお、この送信電力はメニュー操作によって例えば3m、50cmへ段階的に通信範囲を制限できるように構成されている。「通常」の条件でペアリングが成立した場合には、最初にコマンドおよびデータを送信した側の電子カメラを親機とし、それを受信した側の電子カメラを子機とする。
また、ペアリング成立条件が「顔識別」に設定された場合には、他の電子カメラとの間の通信確立後、スルー画像に含まれる人物の顔を検出して所定人物の顔か否かを識別し、所定人物の顔が識別されたことを条件にペアリングを成立させる。「顔識別」の条件でペアリングが成立した場合には、顔識別を行った側の電子カメラを親機とし、顔識別された側の電子カメラを子機とする。
ペアリングを成立させる所定人物の設定は、他の電子カメラとの間で通信を行う前に、あらかじめCPU20によって以下のように行われる。図3に示す「操作メニュー」画面を表示中に、「ペアリング人物設定」項目174を選択した状態で十字スイッチ23gが右方向に押下操作されると、図5に示す「ペアリング人物設定」画面をLCDモニタ17に表示する。そして、フラッシュメモリ19内に記録(登録)されているすべての参照用データの中から「顔」のサムネイル画像データを読み出し、当該サムネイル画像を表示する。参照用データは、「顔」のサムネイル画像データと、当該画像データに基づいて生成された特徴量データとを含む。特徴量データは、上記「顔識別」に用いられる。「顔識別」に用いる参照用データは、あらかじめフラッシュメモリ19内に記録(登録)されている。
図5において、人物A、人物B、および人物Cについての「顔」のサムネイル画像がそれぞれ表示されている。各サムネイル画像の左側には、それぞれチェックボックスが表示される。たとえば、サムネイル画像171の左側にはチェックボックス172が表示される。
「ペアリング人物設定」画面を表示中に十字スイッチ23gが上下方向に押下操作されると、操作信号に応じてカーソル173の表示位置を上下に移動する。OKスイッチ23hが押下操作された場合、カーソル173で囲まれているチェックボックス内にチェックマークを表示する。次に、チェックボックスにチェックマークを表示した状態でOKスイッチ23hが押下操作されると、当該チェックボックスのチェックマークを消す。そして、「ペアリング人物設定」画面の中でチェックマークで示されるサムネイル画像の「顔」を識別対象とする。
また、ペアリング成立条件が「握手」に設定された場合、他の電子カメラとの間の通信確立後、上記人体通信によるデータ受信を条件にペアリングを成立させる。上述したように、通信確立した電子カメラ1および他の電子カメラの双方の使用者どうしの握手により閉回路が形成され、電子カメラどうしが所定のデータを送受してペアリングを成立させる。「握手」の条件でペアリングが成立した場合には、握手による閉回路で最初にコマンドおよびデータを送信した側の電子カメラを親機とし、それを受信した側の電子カメラを子機とする。
さらに、ペアリング成立条件が「カメラタッチ」に設定された場合、他の電子カメラとの間の通信確立後、電子カメラ間の直接接触を条件にペアリングを成立させる。上述したように、電子カメラ1の筐体の上下左右の面にはそれぞれ送受信用電極22b~22eが露出して配設されている(図2参照)。電子カメラどうしがこれら送受信用電極22b~22eのいずれかで直接接触する場合、人体を介する人体通信時に比べて閉回路のインピーダンスが低いため、大きな電流が流れる。通信制御回路22を通してこの信号電流の発生を検知することによって、電子カメラ相互の接触を判定する。なお、通信制御回路22は送受信用電極22b~22eの内のどの電極で接触したかを特定してCPU20へ報知する。電子カメラどうしの接触した電極の位置関係に基づいて接触時にどちらの電子カメラが上側になっていたかを判定し、上側になっていた電子カメラを親機とし、下側になっていた電子カメラを子機とする。
いずれかの条件でペアリングが成立した場合には、ペアリングにおける親機および子機はいずれも電子カメラのIDなどの識別情報によりペアリング相手を管理するとともに、親機の時刻に子機の時刻を合わせる時刻合わせを行う。
ペアリング成立中は、あらかじめ共有設定をしたファイルフォルダについて、その内容を相手側の電子カメラから無線通信を介して閲覧可能とする。図6は、「親機」であるXさんの電子カメラ1のLCDモニタ17に表示された「フォルダ表示」画面の例である。図6には自分(Xさん)のカメラ内のフォルダが表示されている。「自分のカメラ」側の「ペアフォルダ」は、ペアリング成立中にペアリング相手(本例では子機であるBさんの電子カメラ)に閲覧を許可するフォルダである。「自分のカメラ」側の「ペアフォルダ」内に記録されている画像ファイルは、無線通信を介して子機であるBさんの電子カメラから閲覧できる。
図6にはまた、子機であるBさんの電子カメラ内のフォルダも表示されている。「Bさんのカメラ」側の「ペアフォルダ」は、ペアリング成立中にペアリング相手(本例では親機であるXさんの電子カメラ)に閲覧を許可するフォルダである。
図7は、子機であるBさんの電子カメラのLCDモニタに表示された「フォルダ表示」画面の例である。図7には自分(Bさん)のカメラ内のフォルダが表示されている。「自分のカメラ」側の「ペアフォルダ」は、ペアリング成立中にペアリング相手(本例では親機であるXさんの電子カメラ)に閲覧を許可するフォルダである。「自分のカメラ」側の「ペアフォルダ」内に記録されている画像ファイルは、無線通信を介して親機であるXさんの電子カメラから閲覧できる。
図7にはまた、親機であるXさんの電子カメラ1内のフォルダも表示されている。「Xさんのカメラ」側の「ペアフォルダ」は、ペアリング成立中にペアリング相手(本例では子機であるBさんの電子カメラ)に閲覧を許可するフォルダである。
なお、ペアホルダは、他の電子カメラとの間でペアリング関係が成立し、該電子カメラとペアリング撮影を行うごとに生成される。そのため、ペアホルダが複数組存在する場合も当然あり得る。複数のペアホルダにおいて、ペアリング相手が共通の場合もあるし異なる場合もあり、また同じペアリング相手であっても異なる撮影時刻(撮影年月日を含む)の場合もある。ペアホルダのプロパティには、ペアリング相手の識別情報、撮影時刻情報、フォルダ共有設定情報などが記録されている。
ペアリング成立中の電子カメラは、「自分のカメラ」側のすべてのフォルダと、ペアリング相手である「○○さんのカメラ」側の「ペアフォルダ」とを閲覧できる。フォルダ選択操作(十字スイッチ23gの押下操作で選択し、OKスイッチ23hの押下操作で決定)が行われた場合には、選択決定したフォルダ内の画像ファイルによるサムネイル画像をLCDモニタ17に表示する。
図8はサムネイル一覧表示例を示す図である。複数のサムネイルの内の1つにカーソル131が表示されている。カーソル位置はサムネイル選択操作(十字スイッチ23gの押下操作)で上下左右に移動自在である。OKスイッチ23hが押下操作された場合に、その時点でカーソルが位置するサムネイル画像に対応する再生画像をLCDモニタ17にフルスクリーン表示する。
次に、ペアリング時の撮影動作について説明する。ペアリング成立中にレリーズボタン23a(図2参照)の操作があると、CPU20は撮影動作を実行する。ペアリング撮影時には、ペアリング関係にある複数の電子カメラで同じ被写体を撮影するが、似たような画像にならないように互いに通信を行って撮影条件を少しずつ異ならせる。例えば、一方の電子カメラが広角に設定された場合には、他方の電子カメラを自動的に望遠に設定し、ズーム比がある程度異なるようにする。この場合、電子カメラどうしの通信によりズーム比の高いレンズを備えた電子カメラを望遠に設定し、より広角側の撮影が可能なレンズを備えた電子カメラを広角に設定する。そして、広角側の方が色情報が多いことから、ホワイトバランス制御は広角側の電子カメラの画像に基づいて行うとともに、その情報を望遠側の電子カメラにフィードバックし、共通のホワイトバランス制御を実行する。
また、ペアリング関係にある複数の電子カメラ間で感度とシャッター速度を制御し、一方の電子カメラに高速のシャッター速度を設定するとともに、他方の電子カメラに低速のシャッター速度を設定し、動きのある被写体などを異なる趣で同時に撮影する。ポートレート撮影では、ある程度異なるアングルから撮影できるように撮影のガイドを行う。すなわち、スルー画像において顔認識を行い、右斜め前と左斜め前、あるいは正面と横など、それぞれ異なるアングルとなるように音声およびモニタ画像によるガイダンスを行う。
さらに、ペアリング撮影時にはペアリング関係にある複数の電子カメラ間で通信を行って相互に撮影を行う。つまり、互いに撮影時刻をずらして撮影を行うことで長時間の撮影を可能にする。動画撮影の場合には、一方の電子カメラで動画撮影を行った後、引き続いて他方の電子カメラで動画撮影を行うことによって、互いにキャッチボールしながら動画撮影を行い、撮影アングルの異なる動画を連続的に撮影することができる。同様に静止画撮影においても、一方の電子カメラで一枚または複数枚の静止画撮影を行った後、引き続いて他方の電子カメラで一枚または複数枚の静止画撮影を行うことによって、互いにキャッチボールをしながら複数枚の静止画撮影を行い、再生時に複数の電子カメラで撮影した一連の画像のスライドショーを提供することができる。
次に、CPU20はペアリング成立中に撮影した画像の記録動作を実行する。撮影処理前の情報および撮影処理で取得した画像データに基づいて、画像データおよび撮影情報を含むExif形式の画像ファイルを生成する。Exif形式の画像ファイルは、JPEG画像フォーマットの画像データ内にサムネイル画像や撮影情報などのデータを埋め込むようにしたものであり、この画像ファイルをメモリカード51へ記録する。
Exif型式の画像ファイルの構造は、画像の付属情報を記録するヘッダ領域と撮影画像データを記録する画像データ領域とを有する。CPU20は、画像ファイル内のヘッダ領域(タグ領域)に、ペアリング成立中に撮影した画像であることを示す情報を記録する。ペアリング成立中に撮影した画像であることを示す情報は、ペアリングの相手の識別情報(カメラIDなど)および時刻合わせ後の計時に基づく撮影時刻情報を含む。なお、ペアリング成立中に撮影した画像であることを示す情報は、画像ファイルのヘッダ領域に記録する代わりに、画像ファイルに関連付けた別ファイルとして記録してもよい。
次に、ペアリング成立中に複数の電子カメラで撮影された画像の再生方法を説明する。なお、この一実施の形態では電子カメラ1で画像を再生する例を示すが、ペアリング状態で撮影された画像の再生は電子カメラ1に限定されず、ペアリング状態で撮影された画像をパーソナルコンピュータ(以下、PCという)へ転送してPC上で以下に説明する再生処理を実行してもよい。あるいはデジタルフォトフレーム(以下、DPFという)へ転送してDPF上で下記再生処理を実行してもよい。
図9は一実施の形態の画像再生プログラムを示すフローチャートである。操作部材23のモードスイッチ23dにより再生モードが選択されると、CPU20は図9に示す画像再生プログラムの実行を開始する。ステップ1においてLCDモニタ17に「フォルダ表示」画面を表示し、再生対象となるすべての画像フォルダを示す。これらの再生対象の画像ホルダは、図6に示す自身の電子カメラ1のメモリカード51に記録されているすべての画像フォルダとペアフォルダである。
ステップ2で、操作部材23の十字スイッチ23gとOKスイッチ23hによるホルダ選択操作によってペアホルダが選択されたか否かを判別する。ペアホルダが選択されていない場合はステップ3へ進み、選択されたホルダの画像ファイルを読み出してLCDモニタ17に表示する。なお、ペアホルダ以外のホルダに記録されている画像、つまりペアリング撮影画像以外の画像の再生処理については従前の方法により再生処理を行うものとし、ここではその説明を省略する。
一方、ペアホルダが選択された場合にはステップ4へ進み、ペアリング相手の電子カメラのペアホルダ内に記録されているペアリング撮影画像データを読み込み、自身の電子カメラ1のペアホルダ内に記録されているペアリング撮影画像と合わせて一組のペア画像グループとしてRAM18(図1参照)に記憶する。上述したように、ペアリング撮影により撮影された画像データには、画像ファイルのヘッダ領域にペアリング相手の識別情報(カメラIDなど)と撮影時刻情報が記録されているので、それらの情報に基づいてペアリング相手の電子カメラからペアリング撮影画像を読み込む。
上述したように、ペアホルダは、他の電子カメラとの間でペアリング関係が成立し、該電子カメラとペアリング撮影を行うごとに生成される。そのため、ペアホルダが複数組存在する場合も当然あり得る。複数のペアホルダにおいて、ペアリング相手が共通の場合もあるし異なる場合もあり、また同じペアリング相手であっても異なる撮影時刻(撮影年月日を含む)の場合もある。ペアホルダのプロパティには、ペアリング相手の識別情報、撮影時刻情報、フォルダ共有設定情報などが記録されている。
再生対象として選択されたペアホルダのプロパティからペアリング相手の識別情報と撮影時刻情報を読み出し、ペアリング相手の電子カメラとの間で通信を行って自身の電子カメラの識別情報と再生対象のペアホルダの撮影時刻情報を紹介し、ペアリング相手の電子カメラに対して再生対象のペアホルダの撮影時刻とほぼ同じ撮影時刻のペアホルダの検索を依頼する。ペアリング相手の電子カメラは、メモリに記録されているペアホルダのプロパティを調べ、再生対象のペアホルダに対応するペアホルダ、すなわちペアリング相手の識別情報と撮影時刻情報が一致するペアホルダを検索し、そのペアホルダに含まれるペアリング撮影画像データを依頼先の電子カメラへ送信する。
なお、ペアリング撮影画像データごとのヘッダ領域にもペアリング相手の識別情報と撮影時刻情報が記録されており、これらの情報を読み出してペアリング相手の電子カメラへ自身の電子カメラの識別情報と再生対象画像の撮影時刻情報を紹介し、ペアリング相手の電子カメラに対して再生対象のペアリング撮影画像とほぼ同じ撮影時刻のペアリング撮影画像の検索を依頼する。ペアリング相手の電子カメラは、メモリに記録されているペアリング画像データのヘッダ領域を調べ、再生対象のペアリング撮影画像に対応するペアリング撮影画像を検索し、それらのデータを依頼先の電子カメラへ送信する。
なお、ペアリング相手からのペアリング撮影画像の読み込みは通信制御回路22による無線通信で行ってもよいし、ペアリング相手の電子カメラと通信コードで接続して有線通信で行ってもよい。
次に、ステップ5でペア画像グループの画像が人物の画像か否かを判別する。人物を主要被写体として撮影されたペアリング撮影画像を再生する場合には、複数の電子カメラによる画像を撮影時刻の順に再生すると、撮影アングルが頻繁に変わって見づらいことがある。人物のペアリング撮影画像はある程度、撮影アングルごとにまとめて再生する方が効果的で自然な感じを与える。画像ファイルのヘッダ領域には、撮影シーンモードの設定情報、例えばマクロ、風景、ポートレート、夜景などの撮影シーンモードの設定情報が記録されており、設定された撮影シーンモードがポートレートである場合には人物の画像であると判定する。あるいは、画像自体をシーン解析して人物の画像か否かを判別してもよい。
人物を主要被写体として撮影されたペアリング撮影画像を再生する場合にはステップ6へ進み、ペア画像グループのフォルダに記憶されている複数のペアリングカメラによるペアリング撮影画像の内の、一方のカメラ、例えば親機で撮影された画像を撮影時刻の順に所定時間間隔でLCDモニタ17に表示し、スライドショー再生を行う。その後で他方のカメラ、例えば子機で撮影された画像を撮影時刻の順に所定時間間隔でLCDモニタ17に表示し、スライドショー再生を行う。これにより、撮影時の人物の動きに合わせた一連の画像のスライドショーを撮影アングルごとに効果的に行うことができ、より自然な画像再生を実現できる。
一方、ペアリング撮影画像が人物でない場合にはステップ7へ進み、ペア画像グループのフォルダに記憶されている複数のペアリングカメラによるペアリング撮影画像を、単に撮影時刻の順に所定時間間隔でLCDモニタ17に表示し、スライドショー再生を行う。
なお、ペアリング撮影画像が人物でない場合でも、操作部材23による再生方法メニューのカスタム設定操作によって、複数の電子カメラで撮影されたペアリング撮影画像を撮影時刻の順に再生するのではなく、まず一方の電子カメラ、例えば親機で撮影されたペアリング時の画像を撮影時刻の順に再生し、その後に他方の電子カメラ、例えば子機で撮影されたペアリング時の画像を撮影時刻の順に再生する再生方法に変更することもできる。
また、ペアリング撮影画像を再生する際に、同じようなシーンが何枚も続くと見づらく感じることがある。そこで、ほぼ同じ撮影時刻の画像がある場合には、一方のカメラ、例えば親機の画像を採用し、他方のカメラ、例えば子機の画像を飛ばして再生する。また、画像解析結果の輪郭抽出量が少なく、画質のよくない画像を手ブレのある画像と判定し、略同時刻に撮影された画像の内の輪郭抽出量が最多の画像、すなわち手ブレのない画像を採用し、手ブレのある画像を飛ばして再生してもよい。あるいは、画像の笑顔判定を行い、略同時刻に撮影された画像の内の笑顔度合い(スマイル度)が最高の画像を採用し、笑顔度合いの低い画像を飛ばして再生してもよい。このような同時刻に撮影した複数のペアリング撮影画像の内のいずれかを再生し、残りの画像を飛ばす再生方法は、予めメニュー画面で実行するか否か、あるいは実行する場合の飛ばし方などを細かくカスタム設定することができる。
なお、PCまたはDPF上でペアリング撮影画像を再生する場合には、図9の画像再生プログラムのステップ4から処理を開始し、ステップ4で複数の電子カメラからペアリング撮影画像を読み込み、ステップ5~7で上述した処理を実行すればよい。
上述した一実施の形態では、複数の画像をホルダまたはペアホルダにより分別して記録する例を示したが、必ずしもホルダごとに分別して記録する必要はなく、画像データごとにペアリング相手の識別情報とペアリング撮影時刻情報が記録されていれば、それらの情報に基づいて1組のペア画像グループに分別することができる。また、ペアリング相手およびペアリング撮影時刻に拘わらずペアリング撮影画像を1つのペアホルダに収納して記録するようにしてもよい。
上述した一実施の形態では本願発明の画像再生機能を電子カメラに搭載した例を示したが、撮像機能を搭載した携帯電話機やモバイルPCなどの電子機器に本願発明の画像再生機能を搭載してもよい。
なお、上述した実施の形態とそれらの変形例において、実施の形態と変形例とのあらゆる組み合わせが可能である。
上述した一実施の形態とその変形例によれば以下のような作用効果を奏することができる。まず、複数の電子カメラによりペアリング撮影(協調撮影)され、画像ごとにペアリング撮影相手(協調撮影相手)に関する情報と撮影時刻情報とが記録された複数の画像を再生する際に、ペアリング撮影相手に関する情報および撮影時刻情報に基づいて、複数の電子カメラにより略同時刻にペアリング撮影された複数の画像をペア画像グループとして集約し、撮影時刻情報にしたがってペア画像グループに含まれる複数の画像を撮影時刻の順に再生するようにしたので、複数の電子カメラでペアリング撮影した複数の画像を効果的に連続再生することができ、撮影時の被写体の動きを忠実に再現することができる。
また、一実施の形態とその変形例によれば、ペア画像グループに含まれる複数の画像の内、第1の電子カメラにより撮像された画像を撮影時刻の順に再生した後、第2の電子カメラにより撮像された画像を撮影時刻の順に再生するようにしたので、電子カメラごとの撮影者の撮影意図に沿った画像の連続再生が可能になり、撮影時の電子カメラごとの被写体の動きを忠実に再現することができる。
一実施の形態とその変形例によれば、ペア画像グループに含まれる複数の画像が人物を対象として撮影された画像か否かを判定し、人物を対象として撮影された画像であると判定された場合は、ペア画像グループに含まれる複数の画像の内、第1の電子カメラにより撮像された画像を撮影時刻の順に再生した後、第2の電子カメラにより撮像された画像を撮影時刻の順に再生し、一方、人物を対象として撮影された画像でないと判定された場合には、ペア画像グループに含まれるすべての画像を撮影時刻の順に再生するようにした。
複数の電子カメラで人物を対象として撮影された複数のペアリング撮影画像を単純に撮影時刻の順に再生すると、撮影アングルが頻繁に変わって見づらいことがあるが、上述した一実施の形態によれば、人物のペアリング撮影画像をある程度、撮影アングルごとにまとめて再生することができ、撮影時の人物の動きに沿った効果的で自然な感じのスライドショーを実現することができる。一方、人物以外のペアリング撮影画像については、単純に撮影時刻の順に再生することによって、撮影時の被写体の動きに沿ったスライドショーを実現することができる。
複数の電子カメラで人物を対象として撮影された複数のペアリング撮影画像を単純に撮影時刻の順に再生すると、撮影アングルが頻繁に変わって見づらいことがあるが、上述した一実施の形態によれば、人物のペアリング撮影画像をある程度、撮影アングルごとにまとめて再生することができ、撮影時の人物の動きに沿った効果的で自然な感じのスライドショーを実現することができる。一方、人物以外のペアリング撮影画像については、単純に撮影時刻の順に再生することによって、撮影時の被写体の動きに沿ったスライドショーを実現することができる。
一実施の形態とその変形例によれば、ペア画像グループに含まれる複数の画像の中に略同時刻に撮影された画像が複数ある場合に、それらの内のいずれかを再生画像として選択し、再生するようにしたので、同じようなシーンが何枚も続く煩わしさ、見づらさを防止することができる。
一実施の形態とその変形例によれば、ペア画像グループに含まれる複数の画像の内の略同時刻に撮影された複数の画像を解析して輪郭抽出を行い、略同時刻に撮影された複数の画像の内の輪郭抽出量が最多であるとされた画像を再生画像として選択し再生するようにしたので、手ブレの少ない、画質のよい画像を選択して再生することができる。
一実施の形態とその変形例によれば、ペア画像グループに含まれる複数の画像の内の略同時刻に撮影された複数の画像を解析して笑顔度合いを検出し、笑顔度合いが最高であるとされた画像を再生画像として選択し再生するようにしたので、笑顔が写っている画像を選択して再生することができる。
1;電子カメラ、12;撮像素子、17;LCDモニタ、19;フラッシュメモリ、20;CPU、22;通信制御回路、22a;アンテナ、51;メモリカード
Claims (1)
- 撮像を行う第1撮像手段と、
第2撮像手段を有する他の電子機器と通信する通信手段と、
撮像指示に基づいて前記第1撮像手段で撮像させ、前記撮像指示に基づいて前記通信手段を介して前記第2撮像手段で撮像させ、前記第1撮像手段が撮像した画像データを保存部に保存させる制御手段とを備え、
前記通信手段は、前記第2撮像手段によって撮像された画像データを前記他の電子機器から受信することを特徴とする電子機器。
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