JP2024041530A - インクジェットヘッド及びヘッド制御回路 - Google Patents

インクジェットヘッド及びヘッド制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッド制御回路に特別の部品を設けること無く、シリアル通信デバイスアドレスが競合し得る複数のインクジェットヘッドとの間でシリアル通信を行えるようにする。【解決手段】インクジェットヘッドのFPGAに構成された固有識別情報リード部は、ヘッド制御回路からのシリアル通信経路を介した読み出しコードに応答して、記憶部が記憶するユニークな識別情報をヘッド制御回路に送信する。アドレス切替部は、当該インクジェットヘッドのシリアル通信デバイスアドレスを、ヘッド制御回路からのデータ伝送路を介したアドレス設定指令によって指定された新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替える。シリアル通信部は、ヘッド制御回路からのシリアル通信経路を介した新規シリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求に応答して、ヘッド制御回路とシリアル通信を行う。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッド及びヘッド制御回路に関する。
画像形成装置として、印刷媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタは、例えば、インクジェットヘッドと、インクジェットヘッドを制御するヘッド制御回路とを備える。
インクジェットヘッドは、例えば、ヘッドユニットとヘッド内制御回路とを備える。ヘッドユニットは、複数の容量性素子を接続した容量性負荷を有するアクチュエータ、インク温度等を検出するための各種センサ、等を備える。また、ヘッド内制御回路は、アクチュエータを駆動するドライバIC、インク温度等を検出するセンサからのアナログ検出信号をデジタル値の検出データに変換するAD変換回路、ヘッド制御回路とAD変換回路との間でシリアル通信(I2C等)するためのシリアル通信部、等を備える。
インクジェットプリンタには、複数のインクジェットヘッドを備える機種も有る。インクジェットヘッドは、シリアル通信のための固有のシリアル通信デバイスアドレスを持っている。このシリアル通信デバイスアドレスは、インクジェットヘッドを製造する際に任意に割り当てられる。そのため、インクジェットプリンタにセットされたインクジェットヘッド同士で同じシリアル通信デバイスアドレスを持つ場合が有り得る。
ヘッド制御回路からシリアル通信にてアクセスする際、複数のインクジェットヘッド内部のAD変換回路とシリアル通信しようとしても、同じシリアル通信デバイスアドレスでは競合してしまい、アクセスすることができなかった。そのため、従来は、シリアル通信マスタコントローラ側であるヘッド制御回路に別途I2CスイッチIC等を設けることで、このI2CスイッチIC等を用いて複数のインクジェットヘッド間で一つのシリアル通信デバイスアドレスを切り替え使用するようにしている。
従って、複数のインクジェットヘッドを備える場合、I2CスイッチIC等の部品が必要となり、追加コストが掛かってしまっていた。
また、ヘッド制御回路から或るインクジェットヘッド内部のAD変換回路へアクセスする場合、一旦I2CスイッチICにて該当AD変換回路を選択後、そのAD変換回路へアクセスすることとなる。そして、そこから別のインクジェットヘッド内部のAD変換回路へアクセスする場合も同様の手順が必要となる。よって、目的とするAD変換回路から検出データを取得する際に、I2CスイッチICでの切り替え時間が掛かってしまい、高速アクセスの妨げとなる。
特開平11-312139号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、ヘッド制御回路にI2CスイッチIC等の部品を設けること無く、シリアル通信デバイスアドレスが競合し得る複数のインクジェットヘッドとの間でシリアル通信を行うことが可能なインクジェットヘッド及びヘッド制御回路を提供しようとするものである。
一実施形態において、インクジェットヘッドは、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニットと、このヘッドユニットを制御する制御回路と、を備える。制御回路は、駆動ICと、AD変換回路と、FPGAと、を備える。駆動ICは、ヘッドユニットの複数のアクチュエータを駆動する。AD変換回路は、ヘッドユニットに設けたセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換する。FPGAは、インクジェットヘッドの外部に設けられたヘッド制御回路からのデータ伝送路を介した駆動指令に基づいて駆動ICを制御すると共に、ヘッド制御回路とAD変換回路との間のシリアル通信経路を介したシリアル通信を制御する。FPGAは、記憶部と、固有識別情報リード部と、アドレス切り替え部と、シリアル通信部と、を有するように構成される。記憶部は、当該インクジェットヘッドのユニークな識別情報を記憶する。固有識別情報リード部は、ヘッド制御回路からのシリアル通信経路を介したユニークな識別情報の読み出しコードに応答して、記憶部に記憶されているユニークな識別情報を、シリアル通信経路を介してヘッド制御回路に送信する。アドレス切替部は、ヘッド制御回路からのデータ伝送路を介したアドレス設定指令によって新規シリアル通信デバイスアドレスが指定されたとき、当該インクジェットヘッドのシリアル通信デバイスアドレスを、初期シリアル通信デバイスアドレスから指定された新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替える。シリアル通信部は、ヘッド制御回路からのシリアル通信経路を介した新規シリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求に応答して、ヘッド制御回路とAD変換回路との間でシリアル通信経路を介したシリアル通信を行う。
また、一実施形態において、複数のインクジェットヘッドに対してデータ伝送路を介して指令を与えることで複数のインクジェットヘッドの動作を制御するヘッド制御回路は、固有アドレス取得部と、指示部と、アドレス紐付け部と、シリアル通信部と、を備える。固有アドレス取得部は、複数のインクジェットヘッドそれぞれからシリアル通信経路を介して、インクジェットヘッドそれぞれのユニークな識別情報を取得する。指示部は、複数のインクジェットヘッドそれぞれに、初期シリアル通信デバイスアドレスとは独立した新規シリアル通信デバイスアドレスを割り当て、複数のインクジェットヘッドそれぞれに対して、新規シリアル通信デバイスアドレスへの切り替えを指示するアドレス設定指令を、データ伝送路を介して送信する。アドレス紐付け部は、複数のインクジェットヘッドそれぞれについて、ユニークな識別情報と新規シリアル通信デバイスアドレスとを紐付けて保持する。シリアル通信部は、シリアル通信経路を介してアドレス紐付け部が保持する新規シリアル通信デバイスアドレスを送信することで、新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えられているインクジェットヘッドが有する、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニット内のセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換するAD変換回路との間で、シリアル通信経路を介してシリアル通信する。
図1は、第1実施形態におけるインクジェットプリンタの構成例を示す説明図である。 図2は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの構成例を示す図である。 図3は、第1実施形態に係るヘッド制御回路としてのヘッドコントローラの構成例を示す図である。 図4は、ヘッド制御回路が備える内部メモリが記憶するアドレステーブルの記憶内容の一例を示す図である。 図5は、ヘッド制御回路におけるアドレス切り替え処理の手順の一例を示す流れ図である。 図6は、第2実施形態に係るインクジェットヘッドの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係るインクジェットヘッド及びヘッド制御回路について説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態におけるインクジェットプリンタ1の構成例を示す説明図である。インクジェットプリンタ1は、記録媒体である印刷媒体を搬送しつつ、印刷媒体上に画像形成を行う。
インクジェットプリンタ1は、制御部11、ディスプレイ12、操作部13、通信インタフェース14、搬送モータ15、モータ駆動回路16、ポンプ17、ポンプ駆動回路18、第1実施形態に係る複数のインクジェットヘッド19-1,19-2,…,19-n、第1実施形態に係るヘッド制御回路としてのヘッドコントローラ20、及び電源21を備える。更に、インクジェットプリンタ1は、図示されない搬送機構、給紙カセット、及び排紙トレイを備える。なお、各図面においては、インタフェースを「IF」と略記している。また、以降の説明において、複数のインクジェットヘッド19-1~19-nを区別せずに説明する際には、単に「インクジェットヘッド19」と記載する。
制御部11は、プロセッサ22とメモリ23とを備え、インクジェットプリンタ1の各種の制御を行う。プロセッサ22は、演算処理を実行する演算素子である。プロセッサ22は、例えば、メモリ23に記憶されているプログラム及びプログラムで用いられるデータに基づいて種々の処理を行う。メモリ23は、書き換え可能に、プログラム、プログラムで用いられるデータ、等を記憶する。
ディスプレイ12は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置であり、プロセッサ22又は、画像処理を行うための図示しないグラフィックコントローラ等から入力される映像信号に応じて画像を表示する。
操作部13は、ユーザの操作に基づいて、操作信号を生成する操作部を有する。操作部13は、例えば、タッチセンサ、テンキー、電源キー、用紙フィードキー、種々のファンクションキー、又はキーボードなどである。タッチセンサは、例えば、抵抗膜式タッチセンサ、静電容量式タッチセンサ、等である。タッチセンサは、或る領域内において指定された位置を示す情報を取得する。また、タッチセンサは、ディスプレイ12上面に配置されて一体に構成されるタッチパネルとして用いても良い。この場合、タッチセンサは、ディスプレイ12に表示された画面上のタッチされた位置を示す信号を生成する。
通信インタフェース14は、外部機器と通信するインタフェースである。本実施形態では、通信インタフェース14は、例えば、インクジェットプリンタ1に印刷データを送信する少なくとも1台のホストPC2との通信に用いられる。通信インタフェース14は、有線又は無線で構成されたネットワーク3、例えばLAN(Local area network)、を介して、ホストPC2と通信する。
搬送モータ15は、回転することによって、印刷媒体を搬送するための図示されない搬送機構の駆動源となっている。搬送機構は、印刷媒体を搬送する搬送ベルト、搬送ベルトが掛け渡された複数のローラ(駆動ローラ及び従動ローラ)、ガイド、等で構成される。搬送モータ15は、駆動ローラを回転させて、搬送ベルトを移動させる。印刷媒体は、搬送ベルトの近傍に配置されたガイドにより規定された搬送経路を移動する。
モータ駆動回路16は、制御部11から入力された搬送制御信号に従って搬送モータ15を駆動する。モータ駆動回路16と搬送モータ15と搬送機構により、図示しない給紙カセットから取り出された印刷媒体が、複数のインクジェットヘッド19を経由して図示しない排紙トレイに搬送される。なお、給紙カセットは、複数の印刷媒体を収容するカセットである。排紙トレイは、インクジェットプリンタ1から排出された印刷媒体を収容するトレイである。
ポンプ17は、インクをインクタンクからインク供給経路を経てインクジェットヘッド19のインク室に供給する。ポンプ17は、インクタンクとインクジェットヘッド19のインク室(後述する容量性素子の圧力室)を接続する図示しないチューブからなるインク供給経路上に配置されている。
ポンプ駆動回路18は、プロセッサ22から入力されたインク供給制御信号に従ってポンプ17を駆動する。
インクジェットヘッド19は、印刷媒体にインクを吐出して画像を形成する。ヘッドコントローラ20から供給される駆動電源及び制御信号に基づき、搬送機構に搬送される印刷媒体にインクを吐出することにより、画像を形成する。インクジェットヘッド19は、インクの色毎、例えば、シアン、マゼンダ、イエロー、及びブラック等の色毎に対応した複数個が設けられている。
ヘッドコントローラ20は、制御部11、電源21及びホストPC2に接続され、複数接続されたインクジェットヘッド19を制御する回路である。ヘッドコントローラ20は、インクジェットヘッド19を動作させることにより、インクジェットヘッド19内のアクチュエータからインクを吐出させて、印刷媒体に画像を形成する。
電源21は、商用電源から供給された交流電力を直流電力(直流電圧DCV)に変換する。電源21は、直流電力を駆動電源として、インクジェットプリンタ1内の各構成部に供給する。
以下、インクジェットヘッド19及びヘッドコントローラ20について、詳細に説明する。先ず、図2を参照して、インクジェットヘッド19について説明する。図2は、第1実施形態に係るインクジェットヘッド19の構成例を示す図である。
インクジェットヘッド19は、ヘッド内制御回路24と、ヘッドユニット25と、を有している。ヘッドユニット25内には、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置される。更に、ヘッドユニット25内には、インク温度等を検出するためのセンサが配置される。また、ヘッド内制御回路24は、このヘッドユニット25を制御する制御回路である。
ヘッド内制御回路24は、ADC内蔵FPGA(Field Programmable Gate Array)26と、DrIC27と、を有する。
ADC内蔵FPGA26には、機能ブロックとして、ヘッドユニット25に設けたセンサからのアナログ検出信号をデジタル値の検出データに変換するAD変換回路であるADC28が形成される。
ADC内蔵FPGA26は、更に、ヘッドコントローラ20からのインクジェットヘッド高速データ伝送路(データ伝送路)を介した駆動指令に基づいてDrIC27を制御するための構成を備える。即ち、ADC内蔵FPGA26には、機能ブロックとして、高速データ伝送受信部29、データ処理部30及びデータ転送回路部31が形成される。そして、高速データ伝送受信部29は、機能ブロックとして、データ受信回路部32を備えるように形成される。
データ受信回路部32は、ヘッドコントローラ20からのインクジェットヘッド高速データ伝送路を介した様々な指令を受信するものであり、印刷指令を受信したならば、その印刷指令をデータ処理部30に転送する。データ処理部30は、印刷指令を処理してヘッドユニット25の複数のアクチュエータそれぞれの動作形態を決定し、その決定した動作形態を実現するための制御信号を生成する。データ転送回路部31は、データ処理部30が生成した制御信号をDrIC27に転送する。
DrIC27は、ヘッドユニット25の複数のアクチュエータを駆動する専用の駆動回路が集積されたドライバICである。DrIC27は、データ処理部30からの制御信号に基づいて、ヘッドコントローラ20からの駆動電圧を各アクチュエータに印加することで、各アクチュエータを駆動する。なお、DrIC27は、その初期設定が完了して使用可能な状態となっている場合、コンフィグ完了信号を出力する。
ADC内蔵FPGA26は、更に、ヘッドコントローラ20との間でシリアル通信経路を介したシリアル通信を行うための構成を備える。即ち、ADC内蔵FPGA26には、機能ブロックとして、固有ID記憶部33、固有IDインタフェース部34、ADCリードレジスタ部35、シリアル通信部36及びAND回路部37が形成される。
固有ID記憶部33は、ヘッドコントローラ20が当該インクジェットヘッド19を識別するためのFPGA固有IDを記憶する。FPGA固有IDは、当該インクジェットヘッド19の製造時に割り当てられたユニークな識別情報である。
固有IDインタフェース部34は、固有ID記憶部33が記憶するFPGA固有IDをADCリードレジスタ部35へ読み出すためのインタフェースである。
ADCリードレジスタ部35は、ADC28が変換したヘッドユニット25のインク温度等のデジタル検出データを一旦、格納する。それに加えて、ADCリードレジスタ部35は、固有IDインタフェース部34が固有ID記憶部33から読み出したFPGA固有ID、DrIC27からのコンフィグ完了信号で示されるDrIC27のステータス、等を格納することができる。
シリアル通信部36は、ヘッドコントローラ20をI2Cマスタとする、I2Cスレーブインタフェース部である。即ち、シリアル通信部36は、シリアル通信経路(SCL,SDA)を経由したヘッドコントローラ20からの自インクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスの受信に応答して、ヘッドコントローラ20との間でシリアル通信経路を経由したシリアル通信を行う。このシリアル通信部36により、ヘッドコントローラ20は、ADCリードレジスタ部35との通信を行うことが可能となり、ADCリードレジスタ部35に格納されたADC28のデジタル検出データや当該インクジェットヘッド19のFPGA固有ID等を、シリアル通信経路を経由して取得することができる。
AND回路部37は、ADCリードレジスタ部35からのシリアル通信有効信号とエラー検知信号とDrIC27からのコンフィグ完了信号との論理積を行う。ADCリードレジスタ部35は、予め決められた条件が整ったとき、当該インクジェットヘッド19がシリアル通信部36でのシリアル通信経路を経由したヘッドコントローラ20との間のシリアル通信を行い得る状態となったことを示すシリアル通信有効信号を出力する。またADCリードレジスタ部35は、ADC28のデジタル検出データから異常状態となったことを示すエラー検知信号を出力する。なお、予め決められた条件は、例えば、リセット解除時は、初期シリアル通信デバイスアドレスであるためシリアル通信有効、ユニークな識別情報であるFPGA固有IDを読み出すことでシリアル通信無効となり、デバイスアドレスレジスタ部40からのアドレス切替認証信号で、再度シリアル通信有効となる条件である。AND回路部37は、DrIC27が使用可能な状態となっていて、且つ、当該インクジェットヘッド19がシリアル通信可能な状態、且つ、エラー未検知状態であるとき、CFG_DONE信号をヘッドコントローラ20へ送信する。ヘッドコントローラ20は、これにより、当該インクジェットヘッド19が使用可能であることを知ることができる。
また更に、ADC内蔵FPGA26は、当該インクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスを、初期シリアル通信デバイスアドレスから新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えるための構成を備える。即ち、高速データ伝送受信部29に、機能ブロックとして、コマンド解析部38及びデバイスアドレス更新制御回路部39が形成される。更に、ADC内蔵FPGA26には、機能ブロックとして、デバイスアドレスレジスタ部40が形成される。
新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えようとするとき、ヘッドコントローラ20からインクジェットヘッド高速データ伝送路を経由してシリアル通信用デバイスアドレス設定コードが送信される。高速データ伝送受信部29のデータ受信回路部32は、このシリアル通信用デバイスアドレス設定コードを受信して、そのコードに含まれる“デバイスアドレスセレクト”コマンドを認識すると、そのコマンドの後に続けて送信されてくるデータをコマンド解析部38へ伝達する。
コマンド解析部38は、データ受信回路部32から伝達された“デバイスアドレスセレクト”コマンド後に送られてくるデータを解析する。そして、コマンド解析部38は、解析した情報をデバイスアドレス更新制御回路部39へ伝達する。
デバイスアドレス更新制御回路部39は、コマンド解析部38から伝達された情報に基づいて、デバイスアドレスレジスタ部40へ、デバイスアドレスセレクト信号[3:0]と、更新タイミング信号(UPDATE)を出力する。デバイスアドレスセレクト信号[3:0]は、4ビットの新規シリアル通信デバイスアドレスを選択する値を表す。
デバイスアドレスレジスタ部40は、リセット生成部41から出力されるreset_outにて、デバイスアドレスは初期化される。デバイスアドレス更新制御回路部39から出力された更新タイミング信号に応答して、同じくデバイスアドレス更新制御回路部39から出力されたデバイスアドレスセレクト信号[3:0]で選択された新規シリアル通信デバイスアドレスを記憶する。また、ADCリードレジスタ部35に、新規シリアル通信デバイスアドレスに更新された状態を示すアドレス切替認証信号を出力する。
I2Cスレーブインタフェース部であるシリアル通信部36は、デバイスアドレスレジスタ部40に新規シリアル通信デバイスアドレスが記憶されている場合には、自インクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスを、初期シリアル通信デバイスアドレスから、この新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替える。即ち、シリアル通信部36は、ヘッドコントローラ20からシリアル通信経路を経由して、初期シリアル通信デバイスアドレスと同じシリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求を受信しても、それを無視する。そして、シリアル通信部36は、ヘッドコントローラ20からシリアル通信経路を経由して、新規シリアル通信デバイスアドレスと同じシリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求を受信した場合にのみ、それに応答して、ヘッドコントローラ20との間のシリアル通信経路を経由したシリアル通信を行う。
また、ADC内蔵FPGA26は、ヘッド内制御回路24内の各部をリセットするための構成を備える。即ち、ADC内蔵FPGA26には、機能ブロックとして、リセット生成部41及びOR回路部42が形成される。
リセット生成部41は、ヘッドコントローラ20からインクジェットヘッドロジック電源HEAD_VDDとヘッドクロックHEAD_CLKが供給されると、内部リセット信号rest_outを生成して出力する。この内部リセット信号rest_outは、データ処理部30、データ転送回路部31、データ受信回路部32、固有IDインタフェース部34、ADCリードレジスタ部35、シリアル通信部36及びデバイスアドレスレジスタ部40の各機能ブロックは、この内部リセット信号rest_outの入力に応じて、リセットされる。また、内部リセット信号rest_outは、OR回路部42にも入力される。
OR回路部42には、また、ADCリードレジスタ部35からヘッドリセット信号hd_rst_outも入力される。ヘッドコントローラ20からシリアル通信部36を介してADCリードレジスタ部35から、このヘッドリセット信号hd_rst_outが出力される。なお、この場合は、DrIC27へのソフトウェアリセットである。OR回路部42は、内部リセット信号rest_outとヘッドリセット信号hd_rst_outとの論理和を行う。OR回路部42は、内部リセット信号rest_out又はヘッドリセット信号hd_rst_outが入力されたとき、DrIC27にドライバICリセット信号dric_restを出力して、DrIC27をリセットする。
次に、図3を参照して、ヘッドコントローラ20について説明する。図3は、第1実施形態に係るヘッド制御回路としてのヘッドコントローラ20の構成例を示す図である。なお、図3は、インクジェットヘッド高速データ伝送路及びシリアル通信経路に係わる部分の構成のみを示している。
ヘッドコントローラ20は、複数のインクジェットヘッド19に対して、それぞれへのインクジェットヘッド高速データ伝送路(DOnP-DOnN)を経由して指令を与えることで、それら複数のインクジェットヘッド19の動作を制御するヘッド制御回路である。ヘッドコントローラ20は、MCU43及びヘッドインタフェース高速データ伝送送信部44を備える。
MCU43は、内部メモリ45を有するマイクロコンピュータである。MCU43は、共通接続されたシリアル通信経路(SCL,SDA)を経由して、各インクジェットヘッド19に接続される。即ち、MCU43は、各インクジェットヘッド19のADC内蔵FPGA26内のI2Cスレーブインタフェース部であるシリアル通信部36に対して、I2Cマスタとなる。また、MCU43は、レジスタリード/ライト線REG(R/W)及びデータ線DATAにより、ヘッドインタフェース高速データ伝送送信部44に接続される。
ヘッドインタフェース高速データ伝送送信部44は、それぞれ別個のインクジェットヘッド高速データ伝送路(DOnP-DOnN)を経由して、複数のインクジェットヘッド19のそれぞれに接続されたシリアライザ/デシリアライザである。ヘッドインタフェース高速データ伝送送信部44は、MCU43からのデータを宛先のインクジェットヘッド19にインクジェットヘッド高速データ伝送路を経由して送信する。
なお、MCU43の内部メモリ45は、例えば、各インクジェットヘッド19のユニークな識別情報と新規シリアル通信デバイスアドレスとの紐付けを記憶する。この紐付けは、例えば、アドレステーブルの形式で内部メモリ45に記憶することができる。
図4は、内部メモリ45が記憶するアドレステーブルの記憶内容の一例を示す図である。アドレステーブルは、1つのインクジェットヘッド19を1レコードとして、ヘッドID、デバイスアドレス、FPGA固有IDが記載される。ヘッドIDは、複数のインクジェットヘッド19を識別するためのユニークな識別記号である。デバイスアドレスは、ヘッドコントローラ20側から各インクジェットヘッド19に設定した新規シリアル通信デバイスアドレスである。FPGA固有IDは、各インクジェットヘッド19にFPGA固有IDとして設定されていたユニークな識別情報である。図4に「4884E61C49429880」として示すように、FPGA固有IDは、複数のインクジェットヘッド19で競合することは無い。
以下、図5を参照して、MCU43による各インクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスの切り替えに係わる動作を説明する。図5は、第1実施形態に係るヘッド制御回路としてのヘッドコントローラ20のMCU43におけるアドレス切り替え処理の手順の一例を示す流れ図である。この流れ図に示す手順は、インクジェットプリンタ1の電源投入時の初期設定動作として、複数のインクジェットヘッド19それぞれについて実施される。なお、故障等により何れかのインクジェットヘッド19を交換する際、インクジェットプリンタ1の電源はオンのままであっても、ヘッドコントローラ20及び各インクジェットヘッド19への通電はオフされる。よって、インクジェットヘッド19への通電復帰後にも、複数のインクジェットヘッド19それぞれについて、この流れ図に示す手順が実施されることとなる。
MCU43は、先ず、処理対象のインクジェットヘッド19のユニークな識別情報であるFPGA固有IDを読み出すための処理手順を実行する。
即ち、先ず、MCU43は、複数のインクジェットヘッド19それぞれに対する専用のインクジェットヘッドロジック電源HEAD_VDDの中から、処理対象のインクジェットヘッド19へのインクジェットヘッドロジック電源HEAD_VDDをオンすると共に、複数のインクジェットヘッド19に共通のヘッドクロックHEAD_CLKを供給する(ACT11)。
これにより、対象のインクジェットヘッド19において、ADC内蔵FPGA26内のリセット生成部41が内部リセット信号rest_outを生成し、ADC内蔵FPGA26内の各機能ブロックに対して出力されることとなる。この内部リセット信号rest_outが入力されたADCリードレジスタ部35及びデバイスアドレスレジスタ部40はリセットされて、その格納されるシリアル通信デバイスアドレスが初期化され、複数のインクジェットヘッド19に共通の或る決まった初期シリアル通信デバイスアドレスとなる。インクジェットヘッドロジック電源が供給されていない他のインクジェットヘッド19では、この初期シリアル通信デバイスアドレスとはならない。
インクジェットヘッド19のユニークな識別情報であるFPGA固有IDをシリアル通信経路で読み出す場合、ADC内蔵FPGA26内のADCリードレジスタ部35のアクセスコードレジスタへ、特定コード(値)を書き込まないと、つまり、レジスタ設定を有効にしないと、固有IDは読み出せない仕組みとしている。そのため、MCU43は、上記初期シリアル通信デバイスアドレス宛に、シリアル通信経路により、アクセスコードレジスタ設定を有効にするFPGA固有IDアクセスコードを送信する(ACT12)。
このFPGA固有IDアクセスコードは、初期シリアル通信デバイスアドレスに初期化されている対象のインクジェットヘッド19のシリアル通信部36で受信され、ADCリードレジスタ部35のアクセスコードレジスタのレジスタ設定が有効となる。このレジスタ設定が有効になることで、ADCリードレジスタ部35には、固有IDインタフェース部34を介して固有ID記憶部33に記憶されているFPGA固有IDが書き込まれる。そして、ADCリードレジスタ部35は、シリアル通信部36によりシリアル通信経路を経由して、その書き込まれたFPGA固有IDをMCU43に送信する。
MCU43は、シリアル通信経路を経由して送信されてくるFPGA固有IDを読み込む(ACT13)。
そして、MCU43は、FPGA固有IDを読み込めたか否か判断する(ACT14)。読み込みができていなかったと判断した場合(ACT14、NO)、MCU43は、上記ACT11の処理から繰り返す。
FPGA固有IDを読み込めたと判断した場合(ACT14、YES)、MCU43は、読み込んだFPGA固有IDを内部メモリ45に記憶する(ACT15)。例えば、アドレステーブルにおける対象インクジェットヘッド19のヘッドIDを持つレコードに、その読み込んだFPGA固有IDを書き込む。
そして、MCU43は、上記初期シリアル通信デバイスアドレス宛に、シリアル通信経路により、アクセスコードレジスタ設定を無効にするFPGA固有IDアクセスコードを送信する(ACT16)。これにより、初期シリアル通信デバイスアドレスに初期化されている対象のインクジェットヘッド19では、ADCリードレジスタ部35のアクセスコードレジスタのレジスタ設定が無効にされ、ADCリードレジスタ部35は、シリアル通信部36によるシリアル通信経路を経由したFPGA固有IDの送信を終了する。
次に、MCU43は、DrIC27に対して設定データを送り、CFG_DONE信号がアクティブになることを確認してから、処理対象のインクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスを初期シリアル通信デバイスアドレスから新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えるための処理手順を実行する。
即ち、先ず、MCU43は、ヘッドインタフェース高速データ伝送送信部44に、対象のインクジェットヘッド19を新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えさせるためのシリアル通信用デバイスアドレス設定コードを、インクジェットヘッド高速データ伝送路を経由して対象のインクジェットヘッド19へ送信させる(ACT17)。
そして、MCU43は、このシリアル通信用デバイスアドレス設定コードで設定する新規シリアル通信デバイスアドレスを、対象のインクジェットヘッド19のFPGA固有IDと紐付ける(ACT18)。即ち、MCU43は、上記ACT15で内部メモリ45に記憶させたFPGA固有IDに対応させて、新規シリアル通信デバイスアドレスを記憶する。例えば、内部メモリ45のアドレステーブルにおいて、対象のインクジェットヘッド19のヘッドIDを持ち、既にFPGA固有IDが書き込まれているレコードに、この新規シリアル通信デバイスアドレスを書き込む。
シリアル通信用デバイスアドレス設定コードを受信した対象のインクジェットヘッド19では、ADC内蔵FPGA26内の高速データ伝送受信部29にてコード解析を行い、デバイスアドレスレジスタ部40に、新規シリアル通信デバイスアドレスを格納することとなる。デバイスアドレスレジスタ部40は、新規シリアル通信デバイスアドレスを格納した際、ADCリードレジスタ部35へデバイスアドレス更新手順が認証されたことを送信する。なお、高速データ伝送受信部29でのコード解析にてコード一致しない場合には、このシリアル通信用デバイスアドレス設定コードは無視される。よってこの場合には、新規シリアル通信デバイスアドレスは格納されない、つまり、シリアル通信デバイスアドレスは更新されず、アドレス切替認証信号も送信されない。
MCU43は、認証信号を受信したか否か、つまりCFG_DONE信号がOKであるか否か判断する(ACT19)。認証がOKでないと判断した場合(ACT19、NO)、上記ACT17の処理に戻って、別の新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えさせるためのシリアル通信用デバイスアドレス設定コードを発行する。或いは、MCU43は、上記ACT11の処理手順からやり直すようにしても良い。
認証がOKであったと判断した場合(ACT19、YES)、MCU43は、シリアル通信経路を経由したデバイスアドレススキャン操作等を実施し、シリアル通信デバイスアドレスが更新されたことを確認する(ACT20)。デバイスアドレススキャン操作は、シリアル通信にてMCU43からのシリアル通信デバイスアドレス発行(リクエスト)に対して返答(アクノリッジ)が返ってくる仕組みを使い、特定のシリアル通信デバイスアドレス範囲をスキャンして、どのシリアル通信デバイスアドレスに対して返答が有ったかを調べる操作である。
そして、MCU43は、対象のインクジェットヘッド19について内部メモリ45に記憶されているFPGA固有IDと更新シリアル通信デバイスアドレスの紐付けがOKであるか否か確認する(ACT21)。例えば、MCU43は、ACT20のデバイスアドレススキャンで返信が有ったシリアル通信デバイスアドレスが、内部メモリ45にFPGA固有IDと対応付けて記憶されているか否かにより、これを確認することができる。紐付けがOKではないと判断した場合(ACT21、NO)、MCU43は、上記ACT17の処理に戻って、別の新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えさせるためのシリアル通信用デバイスアドレス設定コードを発行する。
紐付けがOKであると判断した場合(ACT21、YES)、MCU43は、その紐付けが正しいか否かを確認するための処理手順を実施する。
即ち、先ず、MCU43は、紐付けにおける対象のインクジェットヘッド19の新規シリアル通信デバイスアドレス宛に、シリアル通信経路により、アクセスコードレジスタ設定を有効にするFPGA固有IDアクセスコードを送信する(ACT22)。
そして、このFPGA固有IDアクセスコードは、新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えられている対象のインクジェットヘッド19のシリアル通信部36で受信され、ADCリードレジスタ部35のアクセスコードレジスタのレジスタ設定が有効となる。これにより、ADCリードレジスタ部35は、シリアル通信部36によりシリアル通信経路を経由して、FPGA固有IDをMCU43に送信する。
MCU43は、シリアル通信経路を経由して送信されてくるFPGA固有IDを読み込む(ACT23)。
そして、MCU43は、FPGA固有IDを読み込めたか否か判断する(ACT24)。読み込みができていなかったと判断した場合(ACT24、NO)、MCU43は、上記ACT22の処理から繰り返す。
FPGA固有IDを読み込めたと判断した場合(ACT24、YES)、MCU43は、新規シリアル通信デバイスアドレス宛に、シリアル通信経路により、アクセスコードレジスタ設定を無効にするFPGA固有IDアクセスコードを送信する(ACT25)。これにより、対象のインクジェットヘッド19では、ADCリードレジスタ部35のアクセスコードレジスタのレジスタ設定が無効にされ、ADCリードレジスタ部35は、シリアル通信部36によるシリアル通信経路を経由したFPGA固有IDの送信を終了する。
そして、MCU43は、紐付けがOKであるか否か、つまり、上記ACT23で読み込んだFPGA固有IDと対象のインクジェットヘッド19の新規シリアル通信デバイスアドレスとが正しく紐付けられているか否か判断する(ACT26)。紐付けがOKではないと判断した場合(ACT26、NO)、MCU43は、上記ACT11の処理手順からやり直す。
紐付けがOKであると判断した場合(ACT26、YES)、MCU43は、この流れ図に示す処理手順を終了する。そして、別のインクジェットヘッド19を処理対象として、この流れ図に示す処理手順を実施していく。
以上のように、第1実施形態に係るインクジェットヘッド19は、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニット25と、ヘッドユニット25を制御するヘッド内制御回路24と、を備え、ヘッド内制御回路24は、ヘッドユニット25の複数のアクチュエータを駆動する駆動ICであるDrIC27と、ヘッドユニット25に設けたセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換するAD変換回路であるADC28と、インクジェットヘッド19の外部に設けられたヘッド制御回路であるヘッドコントローラ20からのインクジェットヘッド高速データ伝送路を介した駆動指令に基づいて前記駆動ICを制御すると共に、ヘッドコントローラ20とADC28との間のシリアル通信経路を介したシリアル通信を制御するADC内蔵FPGA26と、を備える。そして、ADC内蔵FPGA26は、当該インクジェットヘッド19のユニークな識別情報であるFPGA固有IDを記憶する記憶部である固有ID記憶部33と、ヘッドコントローラ20からのシリアル通信経路を介したFPGA固有IDの読み出しコードとしてのFPGA固有IDアクセスコードに応答して、固有ID記憶部33に記憶されているFPGA固有IDを、シリアル通信経路を介してヘッドコントローラ20に送信する固有識別情報リード部となる固有IDインタフェース部34,ADCリードレジスタ部35及びシリアル通信部36と、ヘッドコントローラ20からのインクジェットヘッド高速データ伝送路を介したアドレス設定指令としてのシリアル通信用デバイスアドレス設定コードによって新規シリアル通信デバイスアドレスが指定されたとき、当該インクジェットヘッド19のシリアル通信デバイスアドレスを、指定された新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えるアドレス切替部となるデータ受信回路部32,コマンド解析部38,デバイスアドレス更新制御回路部39,デバイスアドレスレジスタ部40と、ヘッドコントローラ20からのシリアル通信経路を介した新規シリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求に応答して、ヘッドコントローラ20とADC28との間でシリアル通信経路を介したシリアル通信を行うシリアル通信部となるADCリードレジスタ部35,シリアル通信部36と、を有するように構成される。
また、第1実施形態に係るヘッド制御回路としてのヘッドコントローラ20は、複数のインクジェットヘッド19に対してインクジェットヘッド高速データ伝送路を介して指令を与えることで複数のインクジェットヘッド19の動作を制御するヘッド制御回路であって、固有アドレス取得部、指示部、アドレス紐付け部及びシリアル通信部として動作するマイクロコンピュータであるMCU43を備え、固有アドレス取得部は、複数のインクジェットヘッド19それぞれからシリアル通信経路を介して、インクジェットヘッド19それぞれのユニークな識別情報を取得し、指示部は、複数のインクジェットヘッド19それぞれに、FPGA固有IDとは独立した新規シリアル通信デバイスアドレスを割り当て、複数のインクジェットヘッド19それぞれに対して、新規シリアル通信デバイスアドレスへの切り替えを指示するアドレス設定指令を、インクジェットヘッド高速データ伝送路を介して送信し、アドレス紐付け部は、複数のインクジェットヘッド19それぞれについて、FPGA固有IDと新規シリアル通信デバイスアドレスとを紐付けてMCU43の内部メモリ45に保持し、シリアル通信部は、シリアル通信経路を介して内部メモリ45が保持する新規シリアル通信デバイスアドレスを送信することで、新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えられているインクジェットヘッドが有する、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニット内のセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換するADC28との間で、シリアル通信経路を介してシリアル通信する。
このように、第1実施形態においては、FPGAを搭載したインクジェットヘッド19にて、ADC等の制御にI2C等のシリアル通信を使用する際に、シリアル通信経路とは別のインクジェットヘッド高速データ伝送路にて、新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えるためのシリアル通信用デバイスアドレス設定コードをシリアル通信マスタコントローラとなるヘッドコントローラ20のMCU43から送信し、インクジェットヘッド19内部の高速データ伝送受信部29にて、この受信したシリアル通信用デバイスアドレス設定コードに基づいて、I2Cスレーブインタフェース部となるシリアル通信部36のデバイスアドレスを、新規シリアル通信デバイスアドレスに意図的に切り替える。
従って、高速にシリアル通信デバイスアドレスを更新することが可能となり、また、複数のインクジェットヘッド19に搭載したADC等をヘッドコントローラ20のMCU43から直接、シリアル通信デバイスアドレス指定で制御可能となる。よって、第1実施形態によれば、ヘッド制御回路にI2CスイッチIC等の部品を設けること無く、シリアル通信デバイスアドレスが競合し得る複数のインクジェットヘッドとの間でシリアル通信を行うことが可能となる。
また、インクジェットヘッド19のヘッド内制御回路24にFPGAを搭載することで、ヘッドコントローラ20からは1つのデバイスとして認識することができるため、ヘッド内制御回路24の内部構成を或る程度カスタマイズすることが可能となり、ADC内蔵FPGA26に各構成部を機能ブロックとして作り込むことができる。
更に、インクジェットヘッド19に搭載された固有ID記憶部33に記憶されたFPGA固有IDを読み出すことができるため、ヘッドコントローラ20のMCU43で、不変的なFPGA固有IDに対して、変更した新規デバイスアドレスを紐付けして、管理及び制御することが容易に行い得る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。ここでは、第1実施形態と同じ部分についてはその説明を省略し、第1実施形態とは異なる部分のみを説明する。
図6は、第2実施形態に係るインクジェットヘッド19の構成例を示す図である。図6に示すように、第2実施形態に係るインクジェットヘッド19では、ヘッド内制御回路24は、第1実施形態におけるADC内蔵FPGA26に代えて、FPGA46とADCIC47とを備えるものとしている。FPGA46には、ADC28に代えて、機能ブロックとして、シリアル通信部48とシリアル通信制御部49とが形成されている。
ADCIC47は、AD変換を行うICである。
FPGA46内のシリアル通信部48は、ADCIC47に対するマスタ部となって、ADCIC47が持つ固定のアドレスを使用して、ADCIC47とシリアル通信する。 FPGA46内のシリアル通信制御部49は、ヘッドコントローラ20のMCU43から制御するためにADCリードレジスタ部35が介在し、このADCリードレジスタ部35とシリアル通信部48とを仲介する。
以上のように、第2実施形態に係るインクジェットヘッド19は、AD変換回路をFPGA46の外付けとし、FPGA46内にそのAD変換回路と通信を行うための機能ブロックを形成したことを除いて、第1実施形態と同様のものである。よって、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
なお、実施形態及び変形例に示した流れ図の手順及びその内容は一例である。同様な効果を奏し得るのであればその手順及び内容は適宜変更することができる。
また、シリアル通信デバイスアドレスは、4ビットの例を示したが、他のビット数であっても構わない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットプリンタ、 2…ホストPC、 3…ネットワーク、 11…制御部、 12…ディスプレイ、 13…操作部、 14…通信インタフェース、 15…搬送モータ、 16…モータ駆動回路、 17…ポンプ、 18…ポンプ駆動回路、 19,19-1~19-n…インクジェットヘッド、 20…ヘッドコントローラ、 21…電源、 22…プロセッサ、 23…メモリ、 24…ヘッド内制御回路、 25…ヘッドユニット、 26…ADC内蔵FPGA、 27…DrIC、 28…ADC、 29…高速データ伝送受信部、 30…データ処理部、 31…データ転送回路部、 32…データ受信回路部、 33…固有ID記憶部、 34…固有IDインタフェース部、 35…ADCリードレジスタ部、 36,48…シリアル通信部、 37…AND回路部、 38…コマンド解析部、 39…デバイスアドレス更新制御回路部、 40…デバイスアドレスレジスタ部、 41…リセット生成部、 42…OR回路部、 43…MCU、 44…ヘッドインタフェース高速データ伝送送信部、 45…内部メモリ、 46…FPGA、 47…ADCIC、 49…シリアル通信制御部。

Claims (5)

  1. インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを制御する制御回路と、を備えるインクジェットヘッドであって、
    前記制御回路は、
    前記ヘッドユニットの前記複数のアクチュエータを駆動する駆動ICと、
    前記ヘッドユニットに設けたセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換するAD変換回路と、
    前記インクジェットヘッドの外部に設けられたヘッド制御回路からのデータ伝送路を介した駆動指令に基づいて前記駆動ICを制御すると共に、前記ヘッド制御回路と前記AD変換回路との間のシリアル通信経路を介したシリアル通信を制御するFPGAと、
    を備え、
    前記FPGAは、
    当該インクジェットヘッドのユニークな識別情報を記憶する記憶部と、
    前記ヘッド制御回路からの前記シリアル通信経路を介した前記ユニークな識別情報の読み出しコードに応答して、前記記憶部に記憶されている前記ユニークな識別情報を、前記シリアル通信経路を介して前記ヘッド制御回路に送信する固有識別情報リード部と、
    前記ヘッド制御回路からの前記データ伝送路を介したアドレス設定指令によって新規シリアル通信デバイスアドレスが指定されたとき、当該インクジェットヘッドのシリアル通信デバイスアドレスを、初期シリアル通信デバイスアドレスから前記指定された新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えるアドレス切替部と、
    前記ヘッド制御回路からの前記シリアル通信経路を介した前記新規シリアル通信デバイスアドレスに対するシリアル通信要求に応答して、前記ヘッド制御回路と前記AD変換回路との間で前記シリアル通信経路を介した前記シリアル通信を行うシリアル通信部と、
    を有するように構成される、
    インクジェットヘッド。
  2. 前記FPGAは、前記AD変換回路を内蔵するように構成される、請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記AD変換回路は、前記FPGAの外部に配置されたAD変換ICであり、
    前記FPGAは、前記AD変換ICとのシリアル通信を行う通信部を更に有するように構成される、
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記FPGAの前記アドレス切替部は、
    前記新規シリアル通信デバイスアドレスを保持するためのデバイスアドレスレジスタ部と、
    前記ヘッド制御回路からの前記データ伝送路を介した前記アドレス設定指令を解析して、前記新規シリアル通信デバイスアドレスを取得するコマンド解析部と、
    前記コマンド解析部が取得した前記新規シリアル通信デバイスアドレスを前記デバイスアドレスレジスタ部に保持させるアドレス更新制御部と、
    を有するように構成される、
    請求項1乃至3の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 複数のインクジェットヘッドに対してデータ伝送路を介して指令を与えることで前記複数のインクジェットヘッドの動作を制御するヘッド制御回路であって、
    前記複数のインクジェットヘッドそれぞれからシリアル通信経路を介して、前記インクジェットヘッドそれぞれのユニークな識別情報を取得する固有アドレス取得部と、
    前記複数のインクジェットヘッドそれぞれに、前記ユニークな識別情報とは独立した新規シリアル通信デバイスアドレスを割り当て、前記複数のインクジェットヘッドそれぞれに対して、前記新規シリアル通信デバイスアドレスへの切り替えを指示するアドレス設定指令を、データ伝送路を介して送信する指示部と、
    前記複数のインクジェットヘッドそれぞれについて、前記ユニークな識別情報と前記新規シリアル通信デバイスアドレスとを紐付けて保持するアドレス紐付け部と、
    前記シリアル通信経路を介して前記アドレス紐付け部が保持する前記新規シリアル通信デバイスアドレスを送信することで、前記新規シリアル通信デバイスアドレスに切り替えられているインクジェットヘッドが有する、インクを吐出する複数のアクチュエータが配置されたヘッドユニット内のセンサからのアナログ検出信号をデジタル検出データに変換するAD変換回路との間で、前記シリアル通信経路を介してシリアル通信するシリアル通信部と、
    を備える、ヘッド制御回路。

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