JP2024040802A - ガラス樹脂積層体の製造方法及びガラス樹脂積層体 - Google Patents

ガラス樹脂積層体の製造方法及びガラス樹脂積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部の損傷を防止する。【解決手段】ガラス樹脂積層体の製造方法は、積層工程S2と、圧着工程S3とを備える。圧着工程S3では、積層体Lにおけるガラスシート3を押圧部材5によって樹脂板2に向かって押圧することで、接着層4を介して樹脂板2とガラスシート3とを圧着する。圧着工程S3では、押圧部材5の突出部5aを変形させることによって、ガラスシート3の端部3aを樹脂板2に近づくように変形させる。【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス樹脂積層体の製造方法及びガラス樹脂積層体に関する。
各種機器のカバー部材や、建材などの幅広い分野において、耐久性と軽量性の両立を図るなどの観点から、樹脂板にガラスシートを積層一体化したガラス樹脂積層体が多く用いられている。
例えば特許文献1は、同じ大きさ(面積)の樹脂板及びガラスシートを、熱硬化型接着剤等からなる接着層によって接着してなるガラス樹脂積層体を開示している(同文献の段落0028及び図1参照)。
特開2014-12373号公報
上記のようなガラス樹脂積層体では、搬送中や施工中にガラスシートの端部に異物が接触することで、この端部の破損を招くおそれがあった。
そこで本発明は、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部の損傷を防止することを技術的課題とする。
(1) 本発明は上記の課題を解決するためのものであり、樹脂板に接着層を介してガラスシートを積層一体化したガラス樹脂積層体を製造する方法において、前記樹脂板と、前記接着層と、前記ガラスシートと、を重ねて積層体を形成する積層工程と、前記積層体における前記ガラスシートを押圧部材によって前記樹脂板に向かって押圧することで、前記接着層を介して前記樹脂板と前記ガラスシートとを圧着する圧着工程と、を備え、前記押圧部材は、前記ガラスシートの端部から外側に突出する突出部を有しており、前記圧着工程では、前記押圧部材の前記突出部を変形させることによって、前記ガラスシートの前記端部を前記樹脂板に近づくように変形させることを特徴とする。
かかる構成によれば、圧着工程において、押圧部材の突出部を変形させ、ガラスシートの端部を樹脂板に向かって押圧することによって、ガラスシートの端部を樹脂板の表面に近づくように変形させることができる。これにより、圧着工程が終了すると、ガラスシートの端部は、この端部よりも内側の部分よりも、樹脂板に近い位置に設けられることになる。これにより、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部は異物に接触し難くなり、この端部の損傷を防止することが可能となる。
(2) 上記(1)の構成において、前記押圧部材は、ソーダガラスにより構成されるガラス板であってもよく、前記押圧部材の厚さは、4mm以上15mm以下であってもよい。かかる構成によれば、圧着工程において、ガラスシートの端部を上記のように確実に変形させることが可能となる。
(3) 上記(1)又は(2)の構成において、前記ガラスシートの前記端部は、端面を有しており、前記圧着工程では、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さが、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さよりも薄くなるように、前記押圧部材によって前記ガラスシートを押圧してもよい。
かかる構成によれば、ガラスシートの端部に係る端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さを薄くすることで、ガラスシートの端部に異物が接触し難くなり、ガラスシートの端部の損傷を防止することができる。
(4) 上記(3)の構成において、前記圧着工程では、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置における前記接着層の厚さ(Ta)と、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置における前記接着層の厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)が、0.6以上0.98以下となるように、前記押圧部材によって前記ガラスシートを押圧してもよい。
かかる構成によれば、ガラスシートの端部に係る端面の位置における接着層の厚さを薄くすることによって、この端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さを薄くすることができる。これにより、ガラスシートの端部に異物が接触し難くなる。また、ガラスシートの端部に係る端面の位置における接着層の厚さが過度に薄くなると、ガラスシートが剥離し易くなるが、上記の厚さの比(Ta/Tb)を所定の範囲内に規制することにより、ガラスシートの剥離を抑制できる。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記積層体における前記樹脂板の端部は、前記ガラスシートの前記端部から突出していてもよい。これによって、製造されたガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部に異物が接触し難くなる。
(6) 本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、樹脂板に接着層を介してガラスシートを積層一体化したガラス樹脂積層体であって、前記ガラスシートの端部は、端面を有しており、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さは、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さよりも薄いことを特徴とする。
かかる構成によれば、ガラスシートの端部に係る端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さを薄くすることによって、ガラスシートの端部に異物が接触し難くなる。これにより、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部の損傷を防止することが可能となる。
(7) 上記(6)の構成において、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置における前記接着層の厚さ(Ta)と、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置における前記接着層の厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)は、0.6以上0.98以下であってもよい。
かかる構成によれば、ガラスシートの端部に係る端面の位置における接着層の厚さを薄くすることによって、この端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さを薄くすることができる。これにより、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部に異物が接触し難くなる。
(8) 上記(6)又は(7)の構成において、前記樹脂板の端部は、前記ガラスシートの前記端部から突出していてもよい。これによって、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部に異物が接触し難くなる。
本発明によれば、ガラス樹脂積層体におけるガラスシートの端部の損傷を防止することができる。
ガラス樹脂積層体の断面図である。 ガラス樹脂積層体の一部の断面図である。 ガラス樹脂積層体の製造方法を示すフローチャートである。 ガラス樹脂積層体の製造方法における準備工程を示す側面図である。 ガラス樹脂積層体の製造方法における積層工程を示す側面図である。 ガラス樹脂積層体の製造方法における圧着工程を示す断面図である。 ガラス樹脂積層体の製造方法における圧着工程を示す断面図である。 ガラス樹脂積層体の製造方法における圧着工程後の状態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図8は、本発明に係るガラス樹脂積層体及びその製造方法の一実施形態を示す。
図1に示すように、ガラス樹脂積層体1は、透明な樹脂板2と、この樹脂板2に積層される透明なガラスシート3と、樹脂板2とガラスシート3との間に介在する透明な接着層4と、を備える。なお、ガラス樹脂積層体1は、矩形状に構成されるが、この形状に限定されない。
樹脂板2は、例えば矩形状に構成されるが、この形状に限定されない。樹脂板2の厚さ寸法は、0.01mm以上20mm以下とされ、より好ましくは0.05mm以上15mm以下、最も好ましくは、0.1mm以上10mm以下とされる。
樹脂板2のサイズは、例えば縦方向及び横方向の寸法がそれぞれ100mm以上3000mm以下、最も好ましくは、500mm以上2500mm以下とされる。
樹脂板2の材質としては、例えばポリカーボネートが好適に使用される他、ポリメタアクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の各種樹脂材料を利用できる。
ガラスシート3は、例えば矩形状に構成されるが、この形状に限定されない。ガラスシート3は、二枚のガラスシートを含み、樹脂板2の表裏両面を被覆している。ガラスシート3の面積は、樹脂板2の面積よりも小さい。ガラスシート3のサイズは、例えば縦方向及び横方向の寸法がそれぞれ98mm以上2995mm以下、最も好ましくは、497mm以上2495mm以下とされる。
ガラスシート3の端部3aは、樹脂板2の端部2aよりも内側に位置している。換言すると、樹脂板2の四辺に係る各端部2aは、ガラスシート3の四辺に係る各端部3aよりも外側に突出している。
なお、樹脂板2の端部2aは、端面2bを有しており、ガラスシート3の端部3aは、端面3bを有している。樹脂板2の端部2aは、その端面2bから樹脂板2の中央部に向かって10mmまでの範囲の部分である。ガラスシート3の端部3aは、その端面3bからガラスシート3の中央部に向かって10mmまでの範囲の部分である。
樹脂板2の端面2bと、ガラスシート3の端面3bとの距離D1は、例えば1mm以上15mm以下とされることが好ましい。
ガラスシート3としては、樹脂板2よりも薄板のものが好ましく、その厚さ寸法は、700μm以下とされ、好ましくは200μm以上600μm以下とされる。
ガラスシート3の材質としては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。本発明におけるアルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラスシート3は、公知のフロート法、ロールアウト法、スロットダウンドロー法、リドロー法等を使用することができるが、オーバーフローダウンドロー法によって成形されていることが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、断面が略くさび形の成形体の上部に設けられたオーバーフロー溝に溶融ガラスを流し込み、このオーバーフロー溝から両側に溢れ出た溶融ガラスを成形体の両側の側壁部に沿って流下させながら、成形体の下端部で融合一体化し、一枚のガラスシート3を連続成形するというものである。
オーバーフローダウンドロー法により、厚さ500μm以下のガラスシート3を大量かつ安価に作製することができる。これにより作製されたガラスシート3は、研磨や研削、ケミカルエッチング等によってガラスシート3の厚さの調整をする必要がない。また、オーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラスシート3の両面が成形体と接触しない成形法であり、得られたガラスシート3の両面(透光面)は火造り面となり、研磨しなくても高い表面品位を得ることができる。これにより、ガラスシート3に対する接着層4の密着力を向上させることができ、より正確かつ精密にガラスシート3と樹脂板2とを積層させることが可能となる。
接着層4の材質としては、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂(EVA)が好適に使用されるが、これに限らず、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)その他の熱可塑性接着材を使用することができる。
接着層4の厚さ寸法は、100~1000μmとされることが好ましく、より好ましくは200~800μmである。接着層4の面積は、ガラスシート3の面積よりも大きく、樹脂板2の面積とほぼ等しい。接着層4は、ガラスシート3の端面3bを覆う被覆部4aを有する。被覆部4aは、ガラスシート3の端面3bだけでなく、樹脂板2の端部2aの表裏面(端面2bを除く部分)をも被覆している。
図2に示すように、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置におけるガラス樹脂積層体1の厚さT1は、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体1の厚さT2よりも薄い。ここで、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置とは、その端面3bからガラスシート3の内側(中央部側)に80mm以上離れた位置をいう。
上記のように、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置におけるガラス樹脂積層体1の厚さT1が薄くなるのは、ガラスシート3の端部3aが、他の部分よりも樹脂板2の表面に近づくように変形しているためである。
具体的には、ガラスシート3の端部3aは、その端面3bの位置において、樹脂板2の表面に最も近づくように湾曲状に変形している。この構成により、ガラスシート3の端面3bの位置における接着層4の部分4b(図2参照)の厚さTaは、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置における接着層4の厚さTbよりも小さくなっている。
この場合において、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置における接着層4(4b)の厚さ(Ta)と、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置における接着層4の厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)は、0.6以上0.98以下であることが好ましい。また、これらの厚さの差(Tb-Ta)は、例えば0.03mm以上0.15mm以下であることが好ましい。ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置における接着層4の厚さが過度に薄くなると、接着力が低下し、その結果、ガラスシート3が剥離し易くなる。本実施形態では、上記の厚さの比(Ta/Tb)を所定の範囲内に規制することにより、ガラスシート3の剥離を抑制できる。
なお、端面3bの位置における接着層4(4b)の厚さ(Ta)は、平面視した場合におけるガラスシート3の、隣接する頂点の中間位置、及び頂点から両側20mmの位置における厚さを測定した平均値とすることができる。また、端部3aよりも内側の位置における接着層4の厚さ(Tb)は、端部3aよりも20mm内側における任意の10点の厚さを測定した平均値とすることができる。
以下、上記構成のガラス樹脂積層体1を製造する方法について説明する。図3に示すように、本方法は、準備工程S1と、積層工程S2と、圧着工程S3とを備える。
準備工程S1では、図4に示すように、一枚の樹脂板2と、二枚のガラスシート3と、二枚のシート状の接着層4と、を準備する。さらに、後述する圧着工程S3において使用する押圧部材(当て部材)5を準備する。
積層工程S2では、図5に示すように、準備工程S1で用意した樹脂板2と、接着層4と、ガラスシート3とを重ね合わせる。すなわち、樹脂板2の両面に接着層4を接触させ、接着層4の外側の面に各ガラスシート3を接触させる。さらに、押圧部材5を各ガラスシート3の外側の表面に重ね合わせる。このように上記の各要素が重なることで、図5に示す積層体Lが形成される。
押圧部材5は、ガラスシート3の面積、樹脂板2の面積よりも大きな面積を有する板部材である。押圧部材5は、例えばソーダガラスにより構成される矩形状のガラス板であるが、押圧部材5の材質及び形状は本実施形態に限定されない。押圧部材5は、一枚のガラス板でもよく、複数枚のガラス板を貼り合わせることによって構成された合わせガラスであってもよい。押圧部材5の厚さは、例えば4mm以上15mm以下であることが好ましい。
積層体Lにおいて、押圧部材5は、四辺に係る各端部5aが、ガラスシート3の四辺の各端部3aに係る端面3bよりも外側に突出し、さらには樹脂板2の四辺の各端部2aに係る端面2bよりも外方に突出している。以下、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bよりも外側に突出する押圧部材5の端部5aを突出部といい、この突出部に端部と同じ符号5aを用いる。
図5に示すように、押圧部材5の突出部5aは、各辺に端面5bを有する。突出部5aの長さ、すなわち突出部5aの端面5bとガラスシート3の端部3aに係る端面3bとの距離D2は、例えば5mm以上30mm以下とされることが好ましい。また、押圧部材5の突出部5aに係る端面5bと、樹脂板2の端部2aに係る端面2bとの距離D3は、例えば1mm以上29mm以下とされることが好ましい。
圧着工程S3は、例えば積層工程S2で形成した積層体Lを加熱し、圧着する工程である。図6に示すように、圧着工程S3では、オートクレーブ装置6によって積層体Lを加熱及び圧着する。
オートクレーブ装置6は、上記の押圧部材5の他、積層体Lを内部に収容する袋体(真空バッグ)7と、袋体7の内部の気体を吸引するポンプ8と、袋体7を収容する炉(図示せず)と、を備える。
袋体7は、ゴムなどの伸縮性を有する弾性材質で形成されており、その開口部に、ポンプ8に接続された管9が挿入され得る。
圧着工程S3では、積層体Lを袋体7の開口部からその内部に収容する(収容工程)。次に、積層体Lを収容した袋体7を、炉内に収容する。その後、袋体7の開口部にポンプ8に接続された管9を挿入し、袋体7の開口部を固定具10で管9に固定する。
次に、炉内を加圧するとともに、ポンプ8を稼働させ、袋体7の内部の気体を排出し、袋体7の内部の気圧を負圧にする。これにより、図6に示すように、袋体7が縮んで積層体Lにおける押圧部材5に密着する。この過程で、押圧部材5が袋体7によって押し込まれ、積層体Lにおけるガラスシート3を樹脂板2に向かって押圧する。なお、炉内の圧力は、0.3MPa以上1.5MPa以下に設定され、袋体7の内部の気圧は、例えば、1000Pa以下(好ましくは100Pa以下)に設定される。
その後、袋体7内の押圧部材5によって積層体Lを押圧した状態で、袋体7を外部から加熱し、積層体Lに含まれる接着層4を溶融させる(加熱工程)。なお、加熱温度は、接着層4の種類によって異なるが、例えば、80℃~140℃程度とされる。
上記の加熱状態において、押圧部材5の突出部5aは、袋体7の圧縮に伴って変形する。すなわち、図7において二点鎖線で示すように、ガラスシート3の端部3aから突出している押圧部材5の突出部5aは、樹脂板2に近づくように弾性変形する。これにより、ガラスシート3の端部3aは、図7において二点鎖線で示すように、押圧部材5の突出部5aの変形に伴って、樹脂板2の表面に近づくように弾性変形する。
接着層4は、上記のようにガラスシート3の端部3aが変形することで、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置に対応する部分の厚さが、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置における厚さよりも薄くなる。このとき、軟化した接着層4は、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bを被覆するように流動する。これにより、この端面3bと、樹脂板2の端部2aの表面とを被覆する被覆部4aが形成される。
上記の加熱状態を所定時間維持した後、オートクレーブ装置6による加熱・加圧処理を停止させる。これにより、オートクレーブ装置6内の温度を低下させる(冷却工程)。そうすると、図8に示すように、軟化した接着層4が固化し、接着層4による樹脂板2とガラスシート3との接着が完了する。
圧着工程S3が終了すると、接着層4を介してガラスシート3が樹脂板2に積層一体化されたガラス樹脂積層体1が形成される。このとき、ガラス樹脂積層体1におけるガラスシート3は、端部3aが上記のように弾性変形した状態で、接着層4に固定されている。
以上説明した本実施形態に係るガラス樹脂積層体1及びその製造方法によれば、圧着工程S3において、押圧部材5の突出部5aを変形させ、ガラスシート3の端部3aを樹脂板2に向かって押し付けることによって、ガラスシート3の端部3aを樹脂板2の表面に近づくように変形させることができる。
これにより、ガラスシート3の端部3aに係る端面3bの位置におけるガラス樹脂積層体1の厚さT1を、ガラスシート3の端部3aよりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体1の厚さT2よりも薄くすることができる。したがって、ガラス樹脂積層体1を利用する際に、樹脂板2の表面側に近づいて位置することとなったガラスシート3の端部3aに異物が接触し難くなる。これにより、ガラス樹脂積層体1におけるガラスシート3の端部3aの損傷を可及的に防止することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、樹脂板2の両方の表面にガラスシート3を積層してなるガラス樹脂積層体1を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。本発明は、樹脂板2の一方の表面にガラスシート3を積層してなるガラス樹脂積層体にも適用可能である。
1 ガラス樹脂積層体
2 樹脂板
2a 樹脂板の端部
3 ガラスシート
3a ガラスシートの端部
3b ガラスシートの端部に係る端面
4 接着層
L 積層体
S2 積層工程
S3 圧着工程
5 押圧部材
5a 押圧部材の突出部
T1 ガラスシートの端部に係る端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さ
T2 ガラスシートの端部よりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さ
Ta ガラスシートの端部に係る端面の位置における接着層の厚さ
Tb ガラスシートの端部よりも内側の位置における接着層の厚さ

Claims (8)

  1. 樹脂板に接着層を介してガラスシートを積層一体化したガラス樹脂積層体を製造する方法において、
    前記樹脂板と、前記接着層と、前記ガラスシートと、を重ねて積層体を形成する積層工程と、前記積層体における前記ガラスシートを押圧部材によって前記樹脂板に向かって押圧することで、前記接着層を介して前記樹脂板と前記ガラスシートとを圧着する圧着工程と、を備え、
    前記押圧部材は、前記ガラスシートの端部から外側に突出する突出部を有しており、
    前記圧着工程では、前記押圧部材の前記突出部を変形させることによって、前記ガラスシートの前記端部を前記樹脂板に近づくように変形させることを特徴とするガラス樹脂積層体の製造方法。
  2. 前記押圧部材は、ソーダガラスにより構成されるガラス板であり、
    前記押圧部材の厚さは、4mm以上15mm以下である請求項1に記載のガラス樹脂積層体の製造方法。
  3. 前記ガラスシートの前記端部は、端面を有しており、
    前記圧着工程では、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さが、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さよりも薄くなるように、前記押圧部材によって前記ガラスシートを押圧する請求項1又は2に記載のガラス樹脂積層体の製造方法。
  4. 前記圧着工程では、前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置における前記接着層の厚さ(Ta)と、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置における前記接着層の厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)が、0.6以上0.98以下となるように、前記押圧部材によって前記ガラスシートを押圧する請求項3に記載のガラス樹脂積層体の製造方法。
  5. 前記積層体における前記樹脂板の端部は、前記ガラスシートの前記端部から突出している請求項1又は2に記載のガラス樹脂積層体の製造方法。
  6. 樹脂板に接着層を介してガラスシートを積層一体化したガラス樹脂積層体であって、
    前記ガラスシートの端部は、端面を有しており、
    前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さは、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置におけるガラス樹脂積層体の厚さよりも薄いことを特徴とするガラス樹脂積層体。
  7. 前記ガラスシートの前記端部に係る前記端面の位置における前記接着層の厚さ(Ta)と、前記ガラスシートの前記端部よりも内側の位置における前記接着層の厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)は、0.6以上0.98以下である請求項6に記載のガラス樹脂積層体。
  8. 前記樹脂板の端部は、前記ガラスシートの前記端部から突出している請求項6又は7に記載のガラス樹脂積層体。
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